JP5354049B2 - 冷媒移動装置 - Google Patents

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この発明は、冷媒移動装置に関するものである。
従来における冷媒移動装置においては、空調機等の冷凍サイクル装置で用いられている冷媒を回収タンク等に移動させて回収するものとして、冷凍サイクル装置内から冷媒を吸入して圧縮する圧縮機と、この圧縮機から吐出された高圧の冷媒ガスを凝縮液化させる凝縮器と、を備え、凝縮器で液化された冷媒液を回収タンクに収容するものであって、圧縮機の吸入側と吐出側のそれぞれに、冷媒ガス中の冷凍機油を分離除去するオイルセパレータを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、被回収装置から可燃性の冷媒と潤滑油を気密の状態を保持して液体と気体とが混合した状態で取り出して容器に入れ、この容器内の圧力を減圧装置で所定圧以下に減圧することで、潤滑油内の冷媒を気化させてから回収するもの(例えば、特許文献2参照)や、冷凍サイクルに使用されている可燃性冷媒が漏出した場合に、この漏出した冷媒を回収するため、冷凍サイクル系の配管に接続された冷媒回収装置を備えたものも、従来において知られている(例えば、特許文献3参照)。
実開平03−048676号公報 特開2008−121915号公報 特開2001−056186号公報
このように、特許文献1や特許文献2に示された従来における冷媒移動装置は、可燃性の冷媒や冷凍機油を、空調機等の冷凍サイクル装置から回収タンク等へと回収するものである。
ところで、このような回収作業においては、冷凍サイクル装置と冷媒回収装置(冷媒移動装置)との間や、冷媒回収装置と回収タンクとの間は、必要に応じて配管等を着脱しなければならない。しかし、こういった着脱を要する接続部分においては、部品の経年劣化や着脱作業時の不注意等により冷媒の移動中に冷媒等が漏洩してしまうおそれがある。しかしながら、特許文献1や特許文献2に示された従来における冷媒移動装置においては、冷媒の移動中に冷媒等が漏洩してしまった場合でも冷媒の移動は停止されないため、漏洩が増加して事態の悪化を招いてしまうという課題がある。
また、可燃性の冷媒等が漏洩してしまった場合、事態の重大度は周囲の環境によっても異なってくる。しかしながら、特許文献1や特許文献2に示された従来における冷媒移動装置においては、周囲の環境は全く考慮されておらず、冷媒等の漏洩により引き起こされ得る事態の潜在的な重大度に応じて、冷媒の移動を適切に停止することができないという課題がある。
なお、特許文献3には、冷凍サイクルから漏洩した可燃性冷媒を回収する冷媒回収装置が開示されているが、この従来の冷媒回収装置をもってしても、冷媒移動装置において冷媒の移動中に冷媒等が漏洩してしまった場合でも冷媒の移動は停止されず、また、周囲の環境も全く考慮されていないため、前述したものと同様の課題が存在する。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、冷媒の漏洩により引き起こされ得る事態の潜在的な重大度に応じて、適切に冷媒の移動を停止することができる冷媒移動装置を得るものである。
この発明に係る冷媒移動装置においては、冷媒ガスを移動元から移動先へと移動させる冷媒移動装置であって、前記冷媒ガスの前記移動元から前記移動先への移動経路の近傍の所定の位置における雰囲気の絶対湿度を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された絶対湿度が所定の絶対湿度閾値以上となった場合に検知動作する監視手段と、前記冷媒ガスの前記移動経路に介挿され、前記監視手段の検知動作により閉じられる弁と、を備えた構成とする。
この発明に係る冷媒移動装置においては、冷媒の漏洩により引き起こされ得る事態の潜在的な重大度に応じて、適切に冷媒の移動を停止することができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る冷媒移動装置の全体構成を模式的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係る冷媒移動装置の全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る冷媒移動装置における絶対湿度閾値の決定に用いる装置の構成概要を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る絶対湿度と可燃性冷媒を含む雰囲気の燃焼規模との関係を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係る冷媒移動装置の動作を示すフロー図である。 この発明の実施の形態2に係る冷媒移動装置の全体構成を示すブロック図である。
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は冷媒移動装置の全体構成を模式的に示す図、図2は冷媒移動装置の全体構成を示すブロック図、図3は冷媒移動装置における絶対湿度閾値の決定に用いる装置の構成概要を示す図、図4は絶対湿度と可燃性冷媒を含む雰囲気の燃焼規模との関係を概念的に示す図、図5は冷媒移動装置の動作を示すフロー図である。
図1において、1は、冷媒ガスを気密な状態を保ったまま冷媒移動元2から冷媒移動先3へと移動させるための冷媒移動装置本体である。冷媒移動元2には、予め気密な状態で冷媒ガスが封入されている。そして、冷媒移動元2と冷媒移動装置本体1との間には、高圧側及び低圧側の2つの連成計又は圧力計を備えたマニホールドゲージからなる接続器4が接続されている。
移動の対象となる冷媒ガスは、可燃性、より正確にはいわゆる微燃性のガスである。また、この冷媒ガスは空気よりも平均分子量が大きく(空気に対する比重が1よりも大きく)、空気中では重力方向の下方へと沈んでいく性質を持っている。
この冷媒ガスとして、具体的に例えば、ジフルオロメタン(CH2F2:R32)、テトラフルオロプロパン(CF3CF=CH2:HFO−1234yf)、プロパン(R290)、プロピレン(R1270)、エタン(R170)、ブタン(R600)、イソブタン(R600a)、1.1.1.2−テトラフルオロエタン(C2H2F4:R134a)、ペンタフルオロエタン(C2HF5:R125)、1.3.3.3−テトラフルオロ−1−プロペン(CF3−CH=CHF:HFO−1234ze)等の中から選ばれる1つ以上の冷媒からなる(混合)冷媒を用いることができる。
図2に冷媒移動装置本体1の構成を示す。まず、冷媒移動装置本体1は、例えばコンプレッサーや吸引ポンプ等からなり冷媒移動元2から冷媒移動先3への冷媒ガスの移動を駆動する冷媒移動駆動手段5を備えている。この冷媒移動駆動手段5の動作は、冷媒移動装置本体1が備える冷媒移動制御手段6により制御されている。
冷媒移動駆動手段5は、冷媒移動元2及び冷媒移動先3のそれぞれと、配管により気密に接続されている。なお、前述したように冷媒移動元2との間の配管には接続器4が接続されている。
冷媒移動駆動手段5の冷媒移動元2側の配管及び冷媒移動先3側の配管には、それぞれ移動元側弁7a及び移動先側弁7bが介挿されている。移動元側弁7a及び移動先側弁7bは電磁弁からなり、電気的な信号によりこれらの開閉状態を制御することができる。
冷媒移動元2から冷媒移動装置本体1を経由して冷媒移動先3までの冷媒ガスの移動経路の近傍における所定の位置には、その位置における雰囲気の絶対湿度を検出する絶対湿度センサ8が設置されている。この絶対湿度センサ8が設置される所定の位置は、冷媒移動元2から冷媒移動先3までの冷媒ガスの移動経路において、冷媒ガスが漏洩する可能性が(他の箇所と比較して相対的に)高い箇所に設定される。具体的に例えば、冷媒移動元2に接続される配管の接続箇所、接続器4に接続される配管の接続箇所や冷媒移動先3に接続される配管の接続箇所等である。
また、冷媒移動装置本体1には、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値を監視する監視手段9が備えられている。この監視手段9は、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度が所定の絶対湿度閾値以上となった場合に検知動作する。
この検知動作においては、監視手段9は、冷媒移動制御手段6へと検知信号を出力する。そして、この検知信号を受けた冷媒移動制御手段6は冷媒移動駆動手段5の動作を停止させ、冷媒移動元2から冷媒移動先3への冷媒の移動を停止させる。また、検知動作においては、監視手段9は、移動元側弁7a及び移動先側弁7bへと弁閉成指令信号を出力する。そして、これを受けた移動元側弁7a及び移動先側弁7bが閉成されることによっても、冷媒移動元2から冷媒移動先3への冷媒の移動は停止される。
なお、冷媒移動装置本体1には、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値を表示する表示部1aが設けられており、冷媒移動装置本体1の操作者は、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値を確認することができるようになっている。
監視手段9が検知動作を行う所定の絶対湿度閾値を設定するため、冷媒移動装置本体1には絶対湿度閾値入力手段10が備えられている。冷媒移動装置本体1を使用した冷媒の移動に先立って、後に述べる方法により絶対湿度閾値の具体的な値を決定し、決定した絶対湿度閾値を絶対湿度閾値入力手段10を用いて入力することにより、監視手段9が検知動作を行う所定の絶対湿度閾値が予め設定される。
図3及び図4を参照して、この監視手段9が検知動作を行う所定の絶対湿度閾値の決定方法について説明する。所定の絶対湿度閾値は次のようにして実施する、移動対象の冷媒ガスの燃焼規模実験の結果に基づいて決定する。
図3において、11は、実験箱である。この実験箱11は内部の様子を観察することができるように透明であることが必要である。そこで、実験箱11を構成する素材としては、なるべく厚い板厚寸法を有する透明なアクリル樹脂が好ましい。また、実験箱11のサイズは、作業性等を考え大き過ぎることがないように配慮すべきである。
具体的な寸法としては、例えば、比較的入手が容易である厚さ15mm、一辺が300mm四方のアクリル板を接着することにより、外形寸法が300mm立方(内容積約22L:縦270mm×横270mm×高さ300mm)の実験箱11を得ることができる。この場合、後述する蓋11bは例えば縦300mm×横300mm×厚さ15mmとする。この実験箱11には、対象となる冷媒ガスを実験箱11内に封入するための冷媒注入弁11aが設けられている。
実験箱11内には、ニクロム線ヒータ12、攪拌ファン13、実験用絶対湿度センサ14及び実験用酸素濃度センサ15が設置される。なお、こういった機器を実験箱11内に設置するために、実験箱11の上面は蓋11bにより開閉することができるようになっているが、実験を行う際には、この蓋11bは閉められて実験箱11は密閉された状態となる。
ニクロム線ヒータ12は、実験箱11内の冷媒ガスに着火するためのものである。ニクロム線ヒータ12を加熱するための電圧を印加するため、ニクロム線ヒータ12には直流電源16が接続されている。このニクロム線ヒータ12としては、具体的に例えば、電圧100V、線径φ0.55mm、コイル外径φ4.8mm仕様のものを長さ40mmで切断し、端部を圧着端子で導線と接続した上で、直流電源16に繋ぐようにしたものを用いることができる。
攪拌ファン13は、実験箱11内に封入された冷媒ガスの濃度分布を均一なものとするためのものである。特に、前に例として挙げたような可燃性冷媒は空気よりも密度が大きいものが多いため、攪拌ファン13は十分な能力を有することが望ましい。
また、実験用絶対湿度センサ14及び実験用酸素濃度センサ15は、それぞれ、実験箱11内の絶対湿度及び酸素濃度を検出するためのものである。
このようにして構成された実験箱11内に、冷媒注入弁11aから、冷媒ガスを電子天秤を用いて計量して所定の量だけ封入する。この封入する冷媒ガスの量は、実験箱11内の冷媒ガス濃度が着火可能領域内に入るように決定する。例えば、前述した具体的な寸法の実験箱11内に冷媒としてHFC―32(ジフルオロメタン:CH2F2)を封入する場合、封入する冷媒ガスの量を約10gとする。
なお、できるだけ大きい燃焼規模を得るためには、冷媒ガス濃度を燃焼上限濃度と燃焼下限濃度とのほぼ中央に設定することが望ましい。これは、実験箱11内に酸素が燃焼に必要な分だけ確保できれば、冷媒ガス濃度が高い程、燃焼規模が大きくなるためである。
こうして実験箱11内に冷媒ガスを封入し、攪拌ファン13に実験箱11内の雰囲気を攪拌する。そして、実験箱11内の冷媒ガス濃度が均一となったら攪拌ファン13を止め、実験用絶対湿度センサ14により実験箱11内の絶対湿度を計測するとともに、実験用酸素濃度センサ15により実験箱11内の酸素濃度を計測する。なお、実験箱11内の酸素濃度を確認するのは、実験ごとに実験箱11内の冷媒ガス濃度がほぼ同等であることを確認するためである。
続いて、ニクロム線ヒータ12に直流電源16で通電してニクロム線ヒータ12を加熱し、実験箱11内の冷媒に着火するまでニクロム線ヒータ12による加熱を継続する。その後、ニクロム線ヒータ12に直流電源16で7A通電し、冷媒に着火するまで継続する。そして、冷媒に着火して燃焼後、自然に燃焼停止するまでの過程を、例えばカメラ等の撮影手段により動画記録する。
このようにして動画で記録した冷媒の燃焼時の様子から燃焼範囲、燃焼時間及び圧力上昇度を確認する。なお、圧力上昇度は例えば燃焼時における蓋11bの浮き具合等により確認することができる。そして、燃焼範囲、燃焼時間及び圧力上昇度の各要素から総合的に判断して、冷媒の燃焼規模について評価を行う。この評価は、燃焼範囲が大きい程、燃焼時間が短い程、圧力上昇度が大きい程、燃焼規模が大となるように例えば5段階に分ける相対評価とする。
なお、冷媒の着火時間が長い場合は、ニクロム線ヒータ12が溶断しない範囲で通電電流を上げてもよい。また、ニクロム線ヒータ12が白熱していれば通電電流を下げてもよい。
このような冷媒の燃焼規模の評価を、実験箱11内の絶対湿度を変化させながら何回か実施し、絶対湿度と燃焼規模との関係を求める。なお、この際、加湿器やヒータ等を用いて実験箱11内の絶対湿度を人為的に制御してもよいが、厳密には自然環境下で実験することが望ましい。すなわち、絶対湿度について人為的な調整は行わずに、その日の天気、季節や時刻等による成り行きの変化により絶対湿度を変化させるようにすることが好ましい。
以上のようにして実施した実験の結果として得られる絶対湿度と冷媒の燃焼規模との関係を模式的に示すものが図4である。この図4において、横軸が絶対湿度(g/m^3)で、縦軸が前述した5段階で相対的に評価した燃焼規模である。
この図4を見ると、同じ冷媒種、同じ冷媒濃度で、同じ着火源で着火させた場合、絶対湿度が高くなるほど、燃焼規模は大きくなる傾向があることがわかる。なお、同様の実験を、例えばHFO−1234yf、イソブタン、プロパン等と冷媒種を変化させたり、あるいは、冷媒濃度を変化させたりして実施したところ、同様の傾向が見られた。また、冷凍機油に関しても同様の傾向が得られることも確認している。
そして、この図4から、燃焼規模の相対ランクが上昇する境となる絶対湿度の値を見いだすことができる。この図4の場合では、図中のA、B、C及びDの値を境にして燃焼規模が変化することがわかる。こうして、この発明の発明者は、冷媒の漏洩により引き起こされ得る事態の潜在的な重大度は雰囲気の絶対湿度により異なり、絶対湿度が高いほど潜在的な重大度が大きいという新たな知見を得た。
そこで、こうして得た新たな知見に基づいて、これらA、B、C及びDの絶対湿度の値のうちから、監視手段9が検知動作を行う所定の絶対湿度閾値を決定する。なお、A〜Dのうち、どの値を閾値にするかは、冷媒移動作業に係る作業性や作業環境等も考慮して決めることになる。
また、冷媒移動装置本体1が備える表示部1aの目盛りや表示方法を、以上の実験により得られたA〜Dの値に基づいて設定することにより、操作者に対して現在の絶対湿度が冷媒の漏洩により引き起こされ得る事態にどの程度影響があるのかを容易に知ることができる。特に、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度が、所定の絶対湿度閾値以上であるか否かが容易に確認できるように目盛り等を設定するとよい。
図5のフロー図は、この実施の形態における冷媒移動装置の動作を示すものである。
まず、ステップS1において、前述した方法により決定した絶対湿度閾値の値を、絶対湿度閾値入力手段10を用いて入力すると、ステップS2へと進み、この絶対湿度閾値入力手段10に入力された値が、監視手段9における所定の絶対湿度閾値として設定される。
そして、ステップS3において、移動元側弁7a及び移動先側弁7bを開き、冷媒移動制御手段6の制御の下で冷媒移動駆動手段5を動作させることにより、冷媒移動元2から冷媒移動先3への冷媒の移動を開始する。こうして開始された冷媒の移動中には、ステップS4において、監視手段9が、絶対湿度センサ8の検出値が、先のステップS2で設定された絶対湿度閾値以上であるか否かを監視している。
このステップS4において、監視手段9により、絶対湿度センサ8の検出値が絶対湿度閾値以上であることが検知されると、ステップS5へと進む。このステップS5においては、監視手段9が検知動作し、冷媒移動制御手段6は冷媒移動駆動手段5の動作を停止させるとともに、移動元側弁7a及び移動先側弁7bが閉成されて、冷媒移動元2から冷媒移動先3への冷媒の移動が停止される。
一方、ステップS4において、絶対湿度センサ8の検出値が絶対湿度閾値以上でなかった場合には、ステップS5には進まずに、冷媒移動元2から冷媒移動先3への冷媒の移動が継続される。
なお、ここでは、冷媒の移動を駆動するための冷媒移動駆動手段5及び冷媒移動制御手段6を備えた構成について説明した。しかし、例えば、冷媒移動先3を予め真空引きする(真空状態にしておく)ことにより、冷媒移動元2と冷媒移動先3との圧力差でもって冷媒の移動を行う場合等には、冷媒移動駆動手段5や冷媒移動制御手段6は必ずしも必要でない。この場合には、少なくとも1以上の弁を冷媒の移動経路に介挿しておき、監視手段9の検知動作によりこの弁が閉成されるようにすればよい。
また、ここでは、監視手段9の検知動作により冷媒の移動を停止するようにしたが、監視手段9の検知動作により、例えば、ブザー等を鳴動させたり、ランプ等を点灯させたりして、操作者に対して絶対湿度が閾値以上である旨を報知するようにしてもよい。
さらに、絶対湿度閾値を複数設定し、相対的に低い絶対湿度閾値では報知のみを行い、相対的に高い絶対湿度閾値で冷媒の移動を停止するようにすることもできる。
なお、この冷媒移動装置本体1は、冷媒を気密を保ったまま移動させる用途に広く用いることができるが、特に、冷媒移動装置本体1を冷媒の回収装置として用いる場合、冷媒移動元2は例えば空気調和機の室外機等になり、冷媒移動先3は例えば冷媒回収用ボンベ等になる。
以上のように構成された冷媒移動装置は、冷媒ガスの移動元から移動先への移動経路の近傍の所定の位置における雰囲気の絶対湿度を検出する第1の検出手段である絶対湿度センサと、第1の検出手段により検出された絶対湿度が所定の絶対湿度閾値以上となった場合に検知動作する監視手段と、冷媒ガスの移動経路に介挿され、監視手段の検知動作により閉じられる弁と、を備えたものである。
このため、絶対湿度が高く、冷媒の漏洩により引き起こされ得る事態の潜在的な重大度が大きくなった場合に、適切に冷媒の移動を停止することができる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2に係るもので、冷媒移動装置の全体構成を示すブロック図である。
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成において、監視手段は絶対湿度のみならず、ガス濃度、酸素濃度や雰囲気温度も監視している。そして、監視手段が検知動作を行うこれらのガス濃度、酸素濃度や雰囲気温度についての閾値を、絶対湿度の検出値に応じて変化させるようにしたものである。
すなわち、図6において、冷媒移動元2から冷媒移動装置本体1を経由して冷媒移動先3までの冷媒ガスの移動経路の近傍における所定の位置には、その位置におけるガス濃度を検出するガス濃度センサ17、酸素濃度を検出する酸素濃度センサ18及び、雰囲気の温度を検出する雰囲気温度センサ19が設置されている。これらのセンサが設置される所定の位置は、絶対湿度センサ8の場合と同様、冷媒移動元2から冷媒移動先3までの冷媒ガスの移動経路において、冷媒ガスが漏洩する可能性が(他の箇所と比較して相対的に)高い箇所である。
監視手段9は、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値を監視するとともに、ガス濃度センサ17、酸素濃度センサ18及び雰囲気温度センサ19の各センサの検出値についても監視している。そして、監視手段9は、ガス濃度センサ17、酸素濃度センサ18及び雰囲気温度センサ19の各センサの検出値が、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値に応じて決まる所定の条件を満足した場合に検知動作する。換言すれば、監視手段9が検知動作するガス濃度センサ17、酸素濃度センサ18及び雰囲気温度センサ19の検出値の条件は、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値に連動して変化する。
この監視手段9が検知動作する所定の条件について、具体例を挙げて説明する。例えば、移動対象である冷媒の絶対湿度に対する燃焼規模特性が、実施の形態1で説明した図4に示すようなものである場合、燃焼規模が変化する境となる絶対湿度の値は、図中のA、B、C及びDで示す値である。
そこで、この場合、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値が、
(1)A未満の場合
(2)A以上B未満の場合
(3)B以上C未満の場合
(4)C以上D未満の場合
(5)D以上の場合
の5通りに分け、これら(1)〜(5)のそれぞれの場合について、監視手段9が検知動作する所定の条件(以下、監視手段9の検知動作条件、という)を設定する。
具体的には、例えば、
(1)の場合、監視手段9の検知動作条件は、冷媒濃度が14.0体積%以上、又は、酸素濃度が18.0体積%以下、又は、雰囲気温度が60℃以上
(2)の場合、監視手段9の検知動作条件は、冷媒濃度が13.5体積%以上、又は、酸素濃度が18.5体積%以下、又は、雰囲気温度が50℃以上
(3)の場合、監視手段9の検知動作条件は、冷媒濃度が13.0体積%以上、又は、酸素濃度が19.0体積%以下、又は、雰囲気温度が50℃以上
(4)の場合、監視手段9の検知動作条件は、冷媒濃度が12.5体積%以上、又は、酸素濃度が19.5体積%以下、又は、雰囲気温度が50℃以上
(5)の場合、冷媒濃度、酸素濃度、雰囲気温度の値にかかわらず、監視手段9は検知動作
というように設定する。
このように、監視手段9が検知動作するガス濃度センサ17、酸素濃度センサ18及び雰囲気温度センサ19の検出値の条件を、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値に連動して変化させることで、冷媒の漏洩が疑われるような状況において、冷媒の漏洩により引き起こされ得る事態の潜在的な重大度に応じて、適切に冷媒の移動を停止することができる。
なお、冷媒移動装置本体1が備える表示部1aにおいては、絶対湿度センサ8により検出された絶対湿度の値のみならず、ガス濃度センサ17、酸素濃度センサ18及び雰囲気温度センサ19の検出値も表示するようになっている。
また、監視手段9が検知動作を行う所定の条件を設定するため、冷媒移動装置本体1には実施の形態1の絶対湿度閾値入力手段10に代えて、条件設定手段20が備えられている。この条件設定手段20は、監視手段9が検知動作する所定の条件(監視手段9の検知動作条件)を設定するためのものである。
すなわち、冷媒移動装置本体1を使用した冷媒の移動に先立って、絶対湿度の閾値並びにガス濃度センサ17、酸素濃度センサ18及び雰囲気温度センサ19の検出値の条件についての具体的な値を決定し、決定した具体的な検知動作条件を条件設定手段20を用いて入力することにより、監視手段9が検知動作を行う所定の条件が予め設定される。
なお、他の構成については実施の形態1と同様である。また、動作についても実施の形態1の図4に示されたフロー図とほぼ同様である。ただし、ステップS1においては、絶対湿度閾値入力手段10を用いて絶対湿度閾値を入力する代わりに、条件設定手段20を用いて監視手段9の検知動作条件を入力し、ステップS2においては、条件設定手段20に入力された内容に従って監視手段9における検知動作条件が設定される。そして、ステップS4においては、監視手段9は、各センサの検出値がステップS2で設定された検知動作条件を満たすか否かを監視する。
以上のように構成された冷媒移動装置は、実施の形態1の構成において、冷媒ガスの移動経路の近傍の所定の位置における冷媒ガスの濃度、酸素の濃度及び雰囲気の温度の少なくとも1つを検出する第2の検出手段(ガス濃度センサ、酸素濃度センサ、雰囲気温度センサ)をさらに備え、監視手段は、第2の検出手段により検出された検出対象が、第1の検出手段(絶対湿度センサ)により検出された絶対湿度に応じて決まる所定の条件を満たした場合に検知動作するようにしたものである。
そして、このため、実施の形態1と同様の効果を奏することができるのに加えて、さらに、冷媒の漏洩を検知するためのガス濃度センサや酸素濃度センサ等の検出値に対して設けられる冷媒の移動を停止する条件を、冷媒の漏洩により引き起こされ得る事態の潜在的な重大度に応じて変更して、冷媒の漏洩が懸念される状況において適切に冷媒の移動を停止することができる。
1 冷媒移動装置本体
1a 表示部
2 冷媒移動元
3 冷媒移動先
4 接続器
5 冷媒移動駆動手段
6 冷媒移動制御手段
7a 移動元側弁
7b 移動先側弁
8 絶対湿度センサ
9 監視手段
10 絶対湿度閾値入力手段
11 実験箱
11a 冷媒注入弁
11b 蓋
12 ニクロム線ヒータ
13 攪拌ファン
14 実験用絶対湿度センサ
15 実験用酸素濃度センサ
16 直流電源
17 ガス濃度センサ
18 酸素濃度センサ
19 雰囲気温度センサ
20 条件設定手段

Claims (4)

  1. 冷媒ガスを移動元から移動先へと移動させる冷媒移動装置であって、
    前記冷媒ガスの前記移動元から前記移動先への移動経路の近傍の所定の位置における雰囲気の絶対湿度を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された絶対湿度が所定の絶対湿度閾値以上となった場合に検知動作する監視手段と、
    前記冷媒ガスの前記移動経路に介挿され、前記監視手段の検知動作により閉じられる弁と、を備えたことを特徴とする冷媒移動装置。
  2. 前記冷媒ガスの前記移動経路の近傍の所定の位置における前記冷媒ガスの濃度、酸素の濃度及び雰囲気の温度の少なくとも1つを検出する第2の検出手段を備え、
    前記監視手段は、前記第2の検出手段により検出された検出対象が、前記第1の検出手段により検出された絶対湿度に応じて決まる所定の条件を満たした場合に検知動作することを特徴とする請求項1に記載の冷媒移動装置。
  3. 前記冷媒ガスの前記移動元から前記移動先への移動を駆動する冷媒移動駆動手段と、
    前記冷媒移動駆動手段の動作を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記監視手段の検知動作により、前記冷媒移動駆動手段による前記冷媒ガスの前記移動元から前記移動先への移動を停止させることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の冷媒移動装置。
  4. 前記第1の検出手段により検出された絶対湿度の値を表示する表示部を備え、
    前記表示部には、前記第1の検出手段により検出された絶対湿度の値が前記所定の絶対湿度閾値以上であるか否かを示す目盛りが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷媒移動装置。
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