JP5353719B2 - 動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム - Google Patents

動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム Download PDF

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Description

本発明は動画像を圧縮・伸張する技術に関する。
近年、動画像をデジタル信号として取り扱い、デジタル動画像データを圧縮符号化して記録、伝送することが一般化している。動画像圧縮の符号化フォーマットとして、国際標準規格であるMPEG(Moving Picture Experts Group)やH.26xなどが用いられている。
これらの動画像圧縮符号化方式は、動き補償フレーム間予測を採用している。動き補償フレーム間予測の技術では、符号化対象の画像フレームを複数のブロックに分割し、ブロック単位に処理を行う。
すなわち、各ブロックを対象として、時間的に前に符号化処理された画像フレーム(以下、参照フレームと呼ぶ)の中のその対象ブロックの近傍に位置する動き探索範囲から、上記対象ブロックと同じ大きさの複数のブロック(以下、参照ブロックと呼ぶ)を切り出し、これらの参照ブロックのうちで、上記対象ブロックに最も近似した参照ブロックを探し出す。
次に、最も近似した参照ブロックの位置座標に関する情報と,その対象ブロックと探し出された参照ブロックとの差分情報を符号化し、それによりその対象ブロックに対する符号列を生成する。各対象ブロックと、そのブロックから見た探し出された参照ブロックの相対位置座標を動きベクトルという。このような動きベクトル探索は、H.264,MPEG−2,MPEG−4,VC−1など,通常の動画像信号の符号化処理で行われる。
[従来の動きベクトル探索方法]
以下、このような動きベクトルを探索するための従来の動きベクトル探索方法を説明する。
図1は、符号化対象となるフレーム(符号化フレーム)について説明する図である。符号化フレーム10は、n×m画素のマクロブロックを複数有しており、例えば図1では、横16画素、縦16画素から構成されるマクロブロック11を複数有するものとしている。縦1088画素,横1920画素からなるHDTV(High Definition TV)解像度の動画像の場合であれば、マクロブロックは縦68個(=1088/16),横120個(=1920/16)が並ぶことになる。符号化の対象とするブロックを符号化ブロックといい、例として図1のマクロブロック12を符号化ブロックとする。
図2は、従来の動きベクトル探索方法で動きベクトルを探索するための参照フレーム20の構成を説明するための図である。参照フレーム20は、符号化フレーム10よりも時間的に前に符号化処理されたフレームであり、符号化フレーム10と同一の形状、同数の画素を有している。
参照フレーム20には、符号化ブロック12よりも大きい長方形状をした参照領域21が、参照フレーム20において符号化ブロック12と対応する領域を含むように設定されている。この参照領域21の中に、符号化ブロック12と同一の大きさ,形状をした参照ブロック22を設定する。参照ブロック22の符号化ブロックからの相対位置(Sx,Sy)を動きベクトル候補23とする。
図1に示す符号化ブロック11が動きベクトルを探索する対象として選択されると、参照ブロック22を参照領域21の中において1画素ずつ移動させながら、符号化ブロック11の中に配置された画素の画素値と参照ブロック22の中に配置された画素の画素値との間で、数式1で表される差分絶対値和SAD(Sum of Absolute Difference)を計算する。
Figure 0005353719
ただし,Σはx=0,1,2,・・・,n−1,y=0,1,2,・・・,m−1で和を取ることを表し、nは符号化ブロック12の水平方向の画素数、mは符号化ブロックの垂直方向の画素数、C(x,y)は符号化ブロック12のy行x列の位置にある画素の画素値、Sxは参照位置の水平方向の変位量、Syは参照位置の垂直方向の変位量、R(x+Sx,y+Sy)は変位(Sx,Sy)の参照ブロックのy行x列の位置にある画素の画素値を表す。そして、絶対差分値和SADが最小となる参照ブロック22の符号化ブロック12に対する動きベクトル候補(Sx,Sy)23を動きベクトルとして選択する。動き補償フレーム間予測では,符号化フレームに含まれる他のブロックについても同様の処理を行い、動きベクトルを検出する。
このように、参照領域21において総当り的に参照ブロック22を決めて動きベクトルを探索する方法を全探索法という。このような全探索法は、参照領域21におけるすべての画素を総当り的に調べるため、演算量が莫大になる。
[動きベクトルの階層的探索方法]
そこで、動きベクトル探索にかかる演算量を削減する方法として階層的探索法が知られている。図3は、階層的探索法における縮小符号化画像30を説明するための模式図であり、図4は、階層的探索法における縮小参照画像40を説明するための模式図であり、図5は図3の探索結果と図4の探索の関連を説明するための模式図である。
階層的探索法では,まず、符号化フレーム10を水平方向にa1分の1に縮小し,垂直方向にa2分の1に縮小した縮小符号化画像30を作成する。縮小符号化画像30は符号化フレーム10と同数のマクロブロックを有する。ただし,1つのマクロブロック31に含まれる画素数は、水平方向が1/a1倍に,垂直方向が1/a2倍となる。符号化ブロック12も縮小され、縮小符号化ブロック32となる。同様に、参照フレーム20を水平方向にa1分の1に縮小し、垂直方向にa2分の1に縮小した縮小参照画像40を作成する。縮小参照画像40において参照領域21は水平方向に1/a1倍に、垂直方向に1/a2倍となった縮小参照領域41となる。各縮小符号化ブロックについて縮小参照領域41で縮小動きベクトル43を探索することを1次探索という。
1次探索で検出された縮小動きベクトル43を水平方向にa1倍,垂直方向にa2倍したベクトル52を起点として参照領域51を定め、符号化ブロック12と参照フレーム20の間で動きベクトル53を探索することを2次探索という。この2次探索で求められた動きベクトル53を、符号化ブロック12の動きベクトルとする。
一つの符号化ブロックについて動きベクトルを検出するために必要な演算量は、例えば、参照領域を水平±7、垂直±7の15×15画素によって構成される領域とした場合、前述した全探索法においては、15×15=225回の16×16画素のマッチング、つまり、57600回の画素マッチングが必要となる。一方、水平1/4、垂直1/4の階層的探索法においては、1次探索における(15/4)×(15/4)=約25回の4×4画素のマッチングと,2次探索における4×4=16回の16×16画素のマッチング、つまり4496回の画素マッチングによって動きベクトル53を検出することができる。従って、画素マッチングにかかる演算量は、前述した全探索法における演算量の約1/12となる。
この階層的探索法による動きベクトル探索法は非特許文献1で説明されており、例えば特許文献1にこれを用いた技術が開示されている。
また、ライン毎にサンプリングし、偶数ラインのサンプリング開始位置を横方向のサンプリング間隔の1/2ずらしてサンプリングした画像を圧縮・伸張する技術が特許文献2に開示されている。
トリケップス出版 "MPEG技術" (White series No.152)片山泰男 pp.29−127
特開平7−154801号公報 特開平5−30494号公報
階層的探索法により動きベクトル探索を行なう場合に、1次探索において誤った縮小動きベクトルを検出すると、2次探索の動きベクトル探索範囲内に本来得るべき最適な動きベクトル候補が存在せず、誤った動きベクトルを検出する可能性がある。
しかしながら、1次探索に用いる画像はサブサンプリングにより解像度が入力画像より低い画像であるので、符号化フレーム、もしくは参照フレームに含まれる高い周波数成分を表しきれていない。符号化ブロック、もしくは参照ブロックが高い周波数成分で表現される特徴要素を有する場合は、サブサンプリングにより特徴要素を表現しきれないため、1次探索において誤った縮小動きベクトルを検出し、結果として誤った動きベクトルを算出する可能性がある。
そこで本願においては、水平方向、もしくは垂直方向に高い周波数成分を有するフレームに対して、演算コストを増加させずに誤った縮小動きベクトルの検出を抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本願の動画像符号化装置は、入力フレームから作成した縮小画像における動きベクトルを検出し、前記入力フレームにおける動きベクトルの探索を前記縮小画像における動きベクトルに基づいて行ない、複数の入力フレームについて、垂直方向に第1の所定間隔で配置された行において、水平方向に第2の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第1の所定間隔を空けた行に含まれる画素と所定の列数ずらして配置された画素で形成される画素群か、もしくは水平方向に前記第2の所定間隔で配置された列において、垂直方向に前記第1の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第2の所定間隔を空けた列に含まれる画素と所定の行数ずらして配置された画素で形成される画素群をサンプリングし、それぞれの入力フレームから縮小画像を作成するサンプリング処理部と、前記作成された縮小画像間において、各画素の読み出し位置を前記入力フレームにおける位置的な対応関係に応じて補正して、前記作成された縮小画像における動きベクトルの探索を行なう動きベクトル検出部とを有し、前記動きベクトル検出部は、前記縮小画像における画素の読み出し位置のズレ量を示す縮小画像ズレ量を、前記縮小画像の行または列毎に求め、前記縮小画像ズレ量に基づいて前記縮小画像の各行または各列の画素の読み出し位置を補正する
また、本願の動画像符号化装置の前記サンプリング処理部が、整数a1,a2,b1,b2を、b1,b2はいずれかが0であり、b2はa1より小さく、b1はa2よりも小さいとして、数式2で定義されるベクトルV1,V2を用いて、前記入力フレームにおいて所定の画素を始点として前記ベクトルV1,V2それぞれの整数倍の和で示される位置にある画素をサンプリングして前記縮小画像を作成する。
Figure 0005353719
本願の動画像符号化方法は、入力フレームから作成した縮小画像における動きベクトルを検出し、前記入力フレームにおける動きベクトルの探索を前記縮小画像における動きベクトルに基づいて行なう方法であって、複数の入力フレームについて、垂直方向に第1の所定間隔で配置された行において、水平方向に第2の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第1の所定間隔を空けた行に含まれる画素と所定の列数ずらして配置された画素で形成される画素群か、もしくは水平方向に前記第2の所定間隔で配置された列において、垂直方向に前記第1の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第2の所定間隔を空けた列に含まれる画素と所定の行数ずらして配置された画素で形成される画素群をサンプリングし、それぞれの入力フレームから縮小画像を作成し、前記作成された縮小画像の各画素の読み出し位置を前記入力フレームにおける位置的な対応関係に応じて補正して、前記作成された縮小画像における動きベクトルの探索を行なう。
本願の動画像符号化プログラムは、入力フレームから作成した縮小画像における動きベクトルを検出し、前記入力フレームにおける動きベクトルの探索を前記縮小画像における動きベクトルに基づいて行なうことをコンピュータに実行させる動画像符号化プログラムであって、複数の入力フレームについて、垂直方向に第1の所定間隔で配置された行において、水平方向に第2の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第1の所定間隔を空けた行に含まれる画素と所定の列数ずらして配置された画素で形成される画素群か、もしくは水平方向に前記第2の所定間隔で配置された列において、垂直方向に前記第1の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第2の所定間隔を空けた列に含まれる画素と所定の行数ずらして配置された画素で形成される画素群をサンプリングし、それぞれの入力フレームから縮小画像を作成するステップと、前記作成された縮小画像の各画素の読み出し位置を前記入力フレームにおける位置的な対応関係に応じて補正して、前記作成された縮小画像における動きベクトルの探索を行なうステップとをコンピュータに実行させる。
本発明によると、動きベクトルを階層的に探索する場合に、入力フレームにおいて必ずしも同一の列、又は行にない画素を同一の列、又は行に格納した縮小画像を用いて1次探索を行なうことで、垂直方向、もしくは水平方向に高い周波数成分を有するフレームに関する動きベクトル探索において、誤った動きベクトルを検出することを抑制する。
符号化フレームを説明する図 動きベクトル探索を説明する図 縮小符号化画像を説明する図 縮小動きベクトル探索を説明する図 縮小動きベクトルを用いた2次探索を説明する図 サンプリング例1を説明する図 サンプリング例2を説明する図 画像が表現しうる周波数領域を説明する図 縮小符号化ブロックと縮小参照画像における各画素の対応関係を説明する図 図9の各画素の対応関係を説明する図 図10の対応関係の補正について説明する図 縮小符号化ブロックと縮小参照画像において図11で補正した対応関係を説明 する図 動画像符号化装置の構成例を示す図 動きベクトル計算手段の構成を示す図 1次探索部の構成を示す図(第一実施例) サンプリング処理部の構成を示す図 動きベクトル検出部の構成を示す図 サンプリング処理のフローを示す図 1次探索における縮小動きベクトル探索のフローを示した図 図6のサンプリング例に適したローパスフィルタ行列 図7のサンプリング例に適したローパスフィルタ行列 1次探索部の構成を示す図(第二実施例) サンプリング方法の切り替え判断のフローを示す図 サンプリング方法の切り替え処理のフローを示す図 サンプリング方法の切り替え処理に伴う1次探索の追加フローを示す図
本発明の技術について、適宜図を参照しつつ説明する。
[サンプリングする画素の配置]
まず、1次探索の対象となる縮小画像をどのような配置にある画素をサンプリングして作成するのかを説明する。
後に詳述するが、1次探索において参照ブロックを符号化ブロックと相対的に位置をずらして画素を対応させるためには、参照画像と符号化画像でサンプリングする画素の配置は同じであり、且つ周期的な配置でなければならない。サンプリングする画素の配置についての周期性は、サンプリングされる画素間をつなぐ2つのベクトルで表すことが可能である。この2つのベクトルを並進ベクトルV1,V2とする。
サンプリング例1として、図6に入力フレームにおける16×16画素のマクロブロック63とマクロブロックをサンプリングして作成した縮小マクロブロック64を示している。マクロブロック63において、●で示した画素をサンプリングして、縮小マクロブロック64作成される。マクロブロック63内のサンプリングする画素間の関係を表す並進ベクトルV1,V2は61と62である。図7は、サンプリング例2であり、マクロブロック73から●で示した画素をサンプリングして縮小マクロブロック74を作成しており、並進ベクトルは71と72である。
並進ベクトルの設定には任意性があるが、簡単のため、片方の並進ベクトルは水平方向か垂直方向に合わせることにする。具体的には、ライン方向のサンプリング間隔a1と位相ズレb1によるベクトルV1(a1,b1)と、位相ズレb2とライン間隔a2によるベクトルV2(b2,a2)とすると良い。ちなみに位相ズレb1とb2は、それぞれ0≦b2<a1,0≦b1<a2の整数値であり、どちらかは0である。入力画像の画素のうち、ある1つの画素から並進ベクトルV1,V2それぞれが整数倍されたものの和(m1×V1+m2×V2(m1,m2は整数))で示される位置にある画素が、サンプリングされる画素である。
これは、サンプリングされる画素の配置は、並進ベクトルの起点となる位置の画素と、起点から並進ベクトルV1で示される位置の画素と、起点から並進ベクトルV2で示される位置の画素の3つの画素に基づいて決定されるとしても良い。この3つの画素の間の位置関係は、ベクトルV1,−V1,V2,−V2,V1−V2,V2−V1の6通りの関係がある。選択された画素に対して、この6通りの関係のいずれかを満たす画素をさらに選択していき、最終的に選択された画素群がサンプリングされる画素である。選択された全ての画素が、ある1つの画素から並進ベクトルV1,V2それぞれが整数倍されたものの和で示される位置にある画素という条件と同じことである。
サンプリング間隔がa1であるため、水平方向は1/a1に縮小され、ライン間隔がa2であるため、垂直方向は1/a2の解像度に縮小される。例えば図6のサンプリング例1では、並進ベクトルV1,V2をベクトル61(4,0)、ベクトル62(0,2)とした場合であり、図7のサンプリング例2は、並進ベクトルV1,V2をベクトル71(4,0)、ベクトル72(2,2)とした場合であるといえる。どちらのサンプリング例においても、水平方向は1/4、垂直方向は1/2に縮小されている。
以後、サンプリングの対象となる入力フレームを原画像といい、サンプリングされたものを縮小画像ということにする。原画像の解像度をN×M画素とし、各画素の画素値をOrg(Ox,Oy)する。この画素値OrgはY,Cb,Crの輝度値Yであっても良いし、R,G,Bの画素値のいずれかであっても良い。座標Ox,Oyは、0≦Ox<N, 0≦Oy<Mの範囲の整数である。縮小画像における各画素の画素値をRed(Rx,Ry)とし、座標Rx,Ryは、0≦Rx<N/a1, 0≦Ry<M/a2の範囲内の整数である。また、サンプリングされる画素のうち0≦Ox<a1, 0≦Oy<a2である画素の座標を(x1,y1)としておく。その場合、原画像と縮小画像の座標は数式3で対応付けられる。
Figure 0005353719
このように配置が決められたサンプリング対象の画素は、b1=0の場合であれば、ライン毎にサンプリング開始位置をずらすことでサンプリング可能である。即ち、0からM/a2までの各Ryについてa2*Ry+y1のラインを、サンプリング開始位置をmod(b2*Ry+x1,a1)として、サンプリング間隔a1おきに画素をサンプリングすればよい。
b2=0の場合はサンプリングされる画素のうち、同一のRyであるものが原画像において同一のラインでないため、b1=0の場合と同様にライン毎のサンプリングができない。この場合、それぞれの(Rx,Ry)に対し、Ox,Oyの値それぞれを指定して読み出さなくてはならない。
[縮小画像の周波数領域]
次に、サンプリング対象とする画素の配置によって縮小画像が表現可能な周波数領域について説明する。
原画像においては、画素情報が1画素間隔で配置されているため、1画素を周期とする周波数を1としたときに、例えば水平方向に表現可能な最大周波数|ν|は|ν|=1/2である(単位は1/ピクセル)。垂直方向にも同様であり、原画像の表現可能な周波数領域は、数式4に示す領域となる。周波数空間の水平方向の変数をνx、垂直方向の変数をνyとしている。
Figure 0005353719
また、図6のサンプリング例1の場合(V1=(4,0)、V2=(0,2)のとき)、作成した縮小画像で表現可能な周波数領域は数式5で示す領域となる。
Figure 0005353719
また、図7のサンプリング例2の場合(V1=(4,0)、V2=(2,2)のとき)、作成した縮小画像で表現可能な周波数領域は数式6で示す領域となる。
Figure 0005353719
これらの周波数領域は図8に図示しており、原画像が表現可能な周波数領域がA1であり、図6のサンプリング例1のサンプリングで作成された縮小画像が表現しうる周波数領域はA2であり、図7のサンプリング例2のサンプリングで作成された縮小画像が表現しうる周波数領域はA3である。いずれの領域も0≦νx,0≦νyの範囲のみを図示している。
図8の周波数領域を比較すると、サンプリング例2の場合、作成した縮小画像の表現しうる周波数の領域A3は、サンプリング例1で作成した縮小画像が表現しうる周波数の領域A2よりも水平方向について高周波数の領域を占めている。そのため水平方向に高周波数成分を含む原画像の場合、サンプリング例2のサンプリングをおこなうことで、サンプリング例1のサンプリングを行なった場合よりも縮小画像が水平方向の高周波成分を表現しうるので、1次探索による誤った縮小動きベクトルの検出を抑制することができる。
比較するサンプリングのパターンによって垂直方向の高周波数について改善することも可能である。サンプリング例1とサンプリング例2では、縮小率を変えずに水平方向の解像度を改善できる。
上記の例に限らず、定義したV1=(a1,b1),V2=(b2,a2)についても表現可能な周波数領域を示す。V1,V2の定め方には任意性があったが、表現可能な最も高い周波数を求める必要があるので、サンプリングする画素の位置関係を示すベクトルは絶対値が小さいものがよい。そこで、V1,V2,V1−V2のうち、絶対値の小さいものから順に2つのベクトルをW1,W2とする。W1=(wx1,wy1),W2=(wx2,wy2)としておく。
ベクトルW1、もしくはベクトルW2の位置関係で位相が反転する周波数成分は、その方向に表現しうる最大の周波数成分となる。そのため、ベクトルW1、W2の位置関係で位相が反転しないもの、つまり変位のベクトルW1(wx1,wy1)、もしくはW2(wx2,wy2)と周波数のベクトル(νx,νy)の内積が1/2に満たない周波数成分は、表現しうる周波数成分である。また、−W1,−W2についても同様である。その領域は数式7で表され、その領域内の周波数成分についてはベクトルW1,W2、つまりベクトルV1,V2に基づいて配置された画素のみで表現できる。
Figure 0005353719
例えば、V1=(4,0)、V2=(1,2)であるとすると、|V2|<|V1−V2|<|V1|であるため、ベクトルW1,W2はW1=V1−V2=(3,−2),W2=V2=(1,2)となる。その場合は数式8で示す周波数領域を表現可能である。
Figure 0005353719
[縮小画像同士の画素のマッチング方法]
しかしながら、既に説明した原画像において異なる列、行に属する画素を同一の列、又は行に格納して作成した縮小画像を用いた場合、1次探索を適切に行なうことができない。これは差分絶対値和(SAD)を計算する際に、縮小符号化ブロックの画素と対応する参照ブロックの画素の原画像における位置が異なる場合があるためである。
対応する画素の位置が原画像において異なるとは、例えば図10に示すような場合である。図9〜図12において縮小参照画像の画素を□で表し、縮小符号化ブロックの画素を●とする。サンプリング例2によって作成された縮小画像を用いて縮小参照画像と縮小符号化ブロックを対応させた場合に、縮小画像において図9に示す画素の対応となっているが、原画像においては図10に示すように画素の位置関係が対応していない。言い換えれば、符号化ブロック100内において、縮小参照画像の画素□と縮小符号化ブロックの画素●は、矢印102に示すとおり重なっていない。この場合、そもそも位置的に対応していない画素間で差分絶対値を算出して和をとることになるため、画像同士の近似度合いを適切に評価できず、誤った縮小動きベクトルを検出する恐れがある。
そこで、縮小動きベクトル92に縮小率の逆数を乗じたベクトル101を補正して、縮小動きベクトル92に対応する原画像における動きベクトルをベクトル111とすればよい。図11に見るように、ベクトル101を補正してベクトル111で示した参照ブロック内においては画素が位置的に対応している。
補正してもブロック内での画素の配置が同じでなければ対応させることができないため、縮小画像を作成する際のサンプリングパターンは周期的でなければならない。
しかし、動きベクトルを補正して対応させた場合、本来対応するべき画素が矢印112に示すように対応していない。この矢印112で示したズレは縮小画像における1画素分に相当するので、縮小参照画像から画素を読み出す列を補正すればよい。つまり図12に示すように、補正しない場合には領域91の画素を縮小参照画像から読み出していたのに対して、補正により領域121の画素の読み出しを行なえばよい。具体的には以下の制御を行なう必要がある。
まず、縮小動きベクトル候補が原画像においてどのようなベクトルであるかを説明する。縮小動きベクトルを(sx,sy)とした場合、縮小動きベクトルを原画像に対応させたベクトルを(Sx,Sy)とすると、Sx,Syは数式9で示される。縮小動きベクトル(sx,sy)は縮小参照領域内に候補をとり、sx,sy,Sx,Syは整数であり、負の整数も定義しうる。
Figure 0005353719
縮小符号化画像の画素値Red1(Rx1,Ry1)を縮小参照画像の画素値Red2(Rx2,Ry2)と対応付けるには、原画像における座標が一致していなくてはならない。まず、縮小符号化画像の画素値Red1の座標(Rx1,Ry1)を原画像の座標(Ox,Oy)に対応付けると、数式10となる。
Figure 0005353719
この数式10に示した座標(Ox,Oy)を原画像に対応させた縮小動きベクトル(sx,sy)移動させた位置は数式11となる。η1は符号化縮小画像の画素のサンプリング時のズレ量η1であり、η2は縮小動きベクトル候補の原画像とのズレ量である。η1は、縮小符号化画像のライン毎に値が決まり、サンプリング時に計算したものを保存していても良いし、縮小参照画像から読み出す際にラインRy1を指定するたびに算出しても良い。η2は縮小動きベクトル候補を設定した時点で算出する。
Figure 0005353719
Figure 0005353719
数式11からさらにb1,b2のいずれか0となるので、b1=0の場合を説明する。原画像の座標と縮小画像の座標の対応を表す数式から縮小参照画像においての座標(Rx2,Ry2)は数式13となる。
Figure 0005353719
Figure 0005353719
数式13では、縮小参照画像における縮小参照画像の画素の読み出し位置のずれをξとしている。数式14で定義されるξを求めることで、読み出し位置のずれを補正できる。また、読み出し位置のずれ量ξは、上式の計算を行なわず、η1+η2≧a1ならばξ=1とし、η1+η2<a1ならばξ=0としてパターン化してもよい。
また、サンプリングされる画素の配置、つまり、並進ベクトルV1,V2とx1,y1によって縮小参照画像からの読み出しズレξのパターンを決めてしまっても良い。例えばサンプリング例2のベクトル71(4,0)、ベクトル72(2,2)を並進ベクトルとした場合であれば、syとRyが奇数か偶数かによってξを指定し、読み出し位置を制御することができる。簡単のため、x1=0としておく。縮小動きベクトルのy方向syが偶数である場合には、η2は0であり、η1は必ずa1よりも小さいため、縮小参照ブロックのどのラインにおいても読み出し位置のズレξは0である。一方、syが奇数である場合は、η2は2となり、Ry1が奇数のときにη1=2であるためξ=1で、Ry1が偶数のときにη1=0であるためξ=0となる。つまり、syが奇数のときのみ、Ry1の偶奇に合わせて読み出し位置のずれξを制御するとすれば良い。
b1=0のときのみ読み出しの列方向のズレξを定義したが、b2=0の場合は、列方向に読み出し位置のズレを同様に定義し、制御すればよい。
この方法で縮小参照画像から画素を読み出し、符号化ブロックの画素と対応する画素とで差分絶対値を算出することで、原画像において異なる位置にある画素を対応させることに起因する誤った縮小動きベクトルを検出することを防ぐことができる。2次探索は、この方法で検出した縮小動きベクトル(sx,sy)に縮小率の逆数を乗じて、上に説明したように補正したベクトルを起点に行なえばよい。
本発明の具体的な構成について、図を参照しつつ説明する。なお、以下の説明はあくまで例示であり、具体的な構成を限定するものでない。
本発明の動画像符号化装置は、例えば図13の構成で実施される。動きベクトル計算手段1307は入力画像を復号画像記憶手段1306に記憶された参照フレームと対応付けて動きベクトル探索を行い、入力フレームの各符号化ブロックについての動きベクトルを出力する。
動きベクトル探索の演算コストを少なくする方法として階層的探索法がある。階層的探索法は既に説明したとおりであり、縮小画像を用いた動きベクトル探索(1次探索)により縮小動きベクトルを求め、求められた縮小動きベクトルに基づいて原画像を用いた動きベクトル探索(2次探索)を行なう方法である。
この階層的探索法で動きベクトル探索を行なう場合、動きベクトル探索部は図14の構成となる。動きベクトル計算手段1307は、入力フレームから縮小画像を作成し、縮小動きベクトルを求める1次探索部141と、入力フレームに対して1次探索部141で求められた縮小動きベクトルに基づいて動きベクトルを求める2次探索部142で構成される。
1次探索部141における縮小動きベクトルの検出について、以下に本願の実施形態を説明する。
[第一の実施形態]
階層的探索法によって動きベクトルを探索する動きベクトル計算手段1307の1次探索部141は、例えば図15の構成で実施することが考えられる。
図15の構成では、1次探索部をサンプリング処理部151と、画像記憶部152と、動きベクトル検出部153で構成している。サンプリング処理部151は各入力フレームについてサンプリングした画素で構成される画像を画像記憶部152に出力する。動きベクトル検出部153は画像記憶部152に記憶された画像を用いて動きベクトル探索を行ない、各符号化ブロックの動きベクトルを検出する。画像記憶部152はサンプリング処理部151でサンプリングされた画像を記憶し、動きベクトル検出部153の読み出し指示に応じて記憶している画像を読み出し、動きベクトル検出部153に出力する。
サンプリング処理部151は、例えば図16に示すように画素データ抽出部161とサンプリング位置制御部162で構成される。サンプリング位置制御部162は読み出すべき画素の座標と読み出した画素を格納する座標を画素データ抽出部161に指示する。画素データ抽出部161は、サンプリング位置制御部162で指示された画素について、その画素値を読み込み、サンプリング位置制御部162の指示に基づいて画素値を格納して画像記憶部152に出力する。サンプリング処理の付加的処理として、画素データ抽出部161はローパスフィルタの機能を有していても良い。
動きベクトル検出部153は、例えば図17に示すようにSAD計算部171、読み出し位置制御部172、縮小動きベクトル候補生成部173、ブロックアドレス制御部174、SAD評価部175で構成される。
ブロックアドレス制御部174は、符号化する画像のどの符号化ブロックを符号化するかを指定し、指示情報を読み出し位置制御部172に出力する。縮小動きベクトル候補生成部173は縮小参照領域内で1画素ずつずらしながら縮小動きベクトル候補を生成し、読み出し位置制御部172に出力する。読み出し位置制御部172は指示された符号化ブロックの位置と縮小動きベクトル候補に応じて、縮小符号化画像の指示された画素の情報と、縮小参照画像の指示された画素の情報を読み出し、SAD計算部171に出力する。SAD計算部171は対応する画素の差分絶対値和SADを計算し、SAD評価部175に出力する。SAD評価部175では、一つの縮小符号化ブロックに対する複数の縮小動きベクトル候補の中で、最大の差分絶対値和SADを与える縮小動きベクトル候補を縮小動きベクトルとして出力する。
次に、入力フレームをサブサンプリングして縮小画像を作成する処理のフローについて図18を参照して説明する。このフローでは、縮小画像の画素の座標(Rx,Ry)毎に、原画像において対応する画素情報を読み込み、縮小画像を1フレーム作成する。
まず、縮小画像での座標(0,0)に対応する原画像での座標を特定する。(Rx,Ry)=(0,0)として(S100)、サンプリングするラインを指定する(S101)。次にS101で指定したラインのサンプリング開始位置を指定する(S102)。指定された原画像の画素情報を読み出し、縮小画像の(0,0)に格納する(S103,S104)。S101で指定したラインの読み出しを終えていなければ(S105)、原画像においてサンプリング間隔a1移動させた位置を指定し(S107)、指定された画素情報を読み出す。このフローを縮小画像の指定ラインの画素全てに画素情報を格納する(S106のNOルート)まで繰り返す。
縮小画像の指定されたラインにある画素全てに画素情報を格納した場合は、ラインを再指定し(S108)、さらにサンプリング開始位置を再指定し(S102)、ライン内の画素のサンプリングを行なう。縮小画像の全てのラインについてサンプリングを行なった場合(S106のYESルート)、入力された画像のサンプリングを終えたものとする(S109)。
次に、縮小動きベクトル探索のフローについて図19を参照して説明する。
まず、符号化フレームと参照フレームを指示する情報を読み込む(S200)。指示された符号化フレームの縮小符号化画像から縮小符号化ブロックを順に選択する(S201)。縮小符号化ブロックの位置に応じて縮小参照領域を設定し、縮小参照領域内で順に縮小動きベクトル候補を選択する(S202)。
S203〜S206のフローでは、指定された縮小参照ブロックについての評価値を算出する。縮小符号化ブロックのラインRy1を順に指定し(S203)、ラインRy1と縮小動きベクトル候補からズレ値ξを算出する(S204)。さらに、縮小符号化ブロックの画素をズレ値ξも考慮して縮小参照領域の画素と対応付ける。対応づけられた画素同士で差分絶対値和を計算し、積分する。対象とした縮小符号化ブロックと縮小参照ブロックの全ての画素について対応させて、差分絶対値を積分したら、積分値を縮小動きベクトル候補の評価値とする。
全ての縮小動きベクトル候補について評価値を算出したら(S208)、評価値が最大となる縮小動きベクトル候補を選択し、縮小符号化ブロックの縮小動きベクトルとして出力する(S209)。S202〜S209のフローを全ての縮小符号化ブロックについて行なっていなければ、残りの縮小符号化ブロックを選択して、再度S202〜S209のフローを行なう。全ての縮小符号化ブロックについて縮小動きベクトルを算出したら、動きベクトル探索の対象としていた参照フレームと符号化フレームの1次探索を終了する。
サンプリング処理部151でサンプリングすることによって、折り返しノイズが発生し、1次探索の精度を下げてしまうことも考えられる。そのために画素データ抽出部161で指定された位置にある画素の画素値を読み出す前に、その画素にフィルタ処理を施すとよい。サンプリングされた画素による画像は、サンプリングの仕方によって表現しうる周波数領域が異なるため、サンプリングの仕方に合った周波数領域のみを通過させるローパスフィルタを用いる。
例えば、サンプリング例1であれば、サンプリングする画素の周囲の画素も含めて図20のフィルタを掛け合わせることによって折り返しノイズを抑止する。また、サンプリング例2であれば、サンプリングする画素の周囲の画素も含めて図21のフィルタを掛け合わせることによって折り返しノイズを抑止できる。
[第二の実施形態]
第一の実施形態に、入力フレームの周波数特性によってサンプリング方法を切り替える構成を付加することも考えられる。例えば、図22に示すように、新たに周波数解析部220とパターン指示部221を設けた構成が考えられる。
周波数解析部220は、入力フレームの周波数解析を行い、入力フレームにどの周波数成分が多く含まれているかを算出する。この周波数解析部220は動きベクトル計算手段1207内に設けずに、例えば図13の直交変換手段1301が兼ねても良い。
パターン指示部221は、周波数解析部220の解析結果に基づいて、入力フレームが有する周波数成分の情報を表現可能なサンプリングパターンを決定し、サンプリング位置制御部162と読み出し位置制御部172に指示する。サンプリングパターンは、すでに説明したように、例えば並進ベクトルV1,V2、もしくは並進ベクトルで関係付けられる3つの画素によって決められる。
パターン指示部221は、図22に示すように候補選択部222と、候補評価部223と、候補設定部224を設けた構成としても良い。
候補設定部224は、サンプリングのパターンと、そのパターンに従って配置された画素で表現可能な周波数領域が設定されている。候補評価部223は候補設定部224に設定された情報を読み出し、周波数解析部220で算出した周波数分布が各パターンの周波数領域内にどの程度含まれているかを算出する。算出した値は各パターンと関連づけて候補選択部222に出力する。候補選択部222では、各パターンのうち表現可能な周波数領域が周波数解析部220で算出した周波数分布を最も多く含むパターンを選択する。選択したパターンをサンプリング位置制御部162と、読み出し位置制御部172に出力する。
前述のように周波数解析部220は動きベクトル計算手段1307内に設けても良いし、直交変換手段1301が兼ねても良い。直交変換手段1301が周波数解析部を兼ねる場合は、マクロブロック単位で周波数分布を得ることになるので、1つの入力フレーム内の全ての符号化ブロックについての周波数分布を重畳して周波数分布を評価すると良い。また、周波数解析部を動きベクトル計算手段1307内に設けた場合は、各マクロブロックで周波数分布を求めた結果を重畳しても良いし、1フレーム全体の周波数分布を算出しても良い。
動画像符号化開始時には、予め何らかのサンプリングのパターンを決めておく。サンプリングのパターンが、入力フレームが有する周波数成分の情報を最も失わないサンプリングのパターンでない場合にはパターンを切り替える必要があるが、その場合は図23のフローで切り替え処理に移行すると良い。
始めにカウンタを0にする(S301)。カウンタは、頻繁に配置パターンが切り替わることを防ぐための付加的な構成要素であり、なくても良い。次に周波数解析部220にて入力フレームの周波数分布を算出する(S302)。サンプリングパターンの候補を予め設定しておき、候補毎に評価値を算出する(S303)。評価値が最大となるサンプリングのパターン候補を選択し、現在のサンプリングのパターンと同じであるかを判断する(S304)。現在のパターンと同じであれば、現在のパターンのままサンプリング処理して縮小動きベクトル探索を行なう。評価値が最大のパターンと現在のパターンが異なる場合は、カウンタを1あげる(S305)。S305で1あげたカウンタが所定数に達していた場合にサンプリングパターンの切り替え処理に移行する(S306,S307)。カウンタが所定数に達しない場合、S301に戻りカウンタを0にする。
サンプリングパターンを切り替える場合のサンプリング処理は、図24のフローを行なう。S307に移行した場合、新しいサンプリングパターンをサンプリング位置制御部162に出力する(S400)。サンプリング位置制御部162は、新しいパターンが入力され、処理中のサンプリング処理が終了する(S109)と、サンプリングパターンを切り替える(S401)。パターンの切り替えは、a1,a2,b1,b2,x1,y1のパラメータを再設定すれば良い。サンプリングパターンを切り替えたら、次の入力フレームのサンプリング処理に移行する(S100)。縮小画像には、どのサンプリングパターンで作成された縮小画像であるかを示すラベルを付加しておくと良い。またラベルを付加せずとも、サンプリングパターンを切り替え処理の次にサンプリングした縮小画像にフラグ等の目印をつけておくだけでも良い。
また、サンプリングパターンの切り替え処理後の縮小動きベクトル探索における読み出し処理については、複数フレームにわたる処理であるため、切り替え前と切り替え後の縮小画像同士はブロックマッチングできない。どのフレームを用いて動きベクトル探索を行なうか(符号化フレームの選択と参照フレームの指示)に基づいて、読み出し位置制御手段172動き1次探索が可能かを判断する必要がある。1次探索が不可能である場合には、階層探索を行なわないことが考えられる。その場合は、図25のフローで行なえばよい。
まず、動きベクトル探索をどのフレームについて行なうかを指示する情報が入力される(S200)。サンプリング処理部151で作成した縮小画像に、どのサンプリングパターンでサンプリングしたかを表すラベルを付していた場合、S200で指示された縮小符号化フレームと縮小参照フレームでそのラベルの情報が異なるかを判断する(S500)。ラベルの情報が同じであれば、その2つの縮小画像は同じパターンでサンプリングされたものであるので、縮小動きベクトル探索が可能であり、1次探索のフローに移行する(S201)。また、ラベル情報が異なる場合は、縮小画像同士で各画素の原画像における位置が対応しないため、動きベクトル探索を行なうことができない。そこで、1次探索を行なわず、2次探索部でのみ動きベクトル探索を行なう。この場合、2次探索部において、階層的探索法ではなく、全探索法で動きベクトル探索を行なう。
10 符号化フレーム
11 符号化フレーム10のマクロブロック
12 符号化ブロック
20 参照フレーム
21 参照領域
22 参照ブロック
23 動きベクトル候補
30 縮小符号化画像
31 縮小マクロブロック
32 縮小符号化ブロック
40 縮小参照画像
41 縮小参照領域
42 縮小参照ブロック
43 縮小動きベクトル候補
51 参照領域
52 縮小動きベクトルを水平方向にa1倍、垂直方向にa2倍にしたベクトル
53 動きベクトル候補
54 参照ブロック
61 並進ベクトルV1
62 並進ベクトルV2
63 入力フレームのマクロブロック
64 縮小画像のマクロブロック
71 並進ベクトルV1
72 並進ベクトルV2
73 入力フレームのマクロブロック
74 縮小画像のマクロブロック
A1 入力フレームが画像を表現可能な周波数領域
A2 サンプリング例1で作成した縮小画像が画像を表現可能な周波数領域
A3 サンプリング例2で作成した縮小画像が画像を表現可能な周波数領域
91 縮小参照ブロック読み出し領域
92 縮小動きベクトル候補
100 符号化ブロックをベクトル101だけ移動させたもの
101 縮小動きベクトルを水平方向にa1倍、垂直方向にa2倍にしたベクトル
110 符号化ブロックをベクトル111だけ移動させたもの
111 101を補正したベクトル
121 補正後の縮小参照ブロック読み出し領域
151 サンプリング処理部
152 画像記憶部
153 動きベクトル検出部
161 画素データ抽出部
162 サンプリング位置制御部
171 SAD計算部
172 読み出し位置制御部
173 縮小動きベクトル候補生成部
174 ブロックアドレス制御部
175 SAD評価部

Claims (10)

  1. 入力フレームから作成した縮小画像における動きベクトルを検出し、前記入力フレームにおける動きベクトルの探索を前記縮小画像における動きベクトルに基づいて行なう動画像符号化装置において、
    複数の入力フレームについて、垂直方向に第1の所定間隔で配置された行において、水平方向に第2の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第1の所定間隔を空けた行に含まれる画素と所定の列数ずらして配置された画素で形成される画素群か、もしくは水平方向に前記第2の所定間隔で配置された列において、垂直方向に前記第1の所定の間隔で配置され、画素の位置を前記第2の所定間隔を空けた列に含まれる画素と所定の行数ずらして配置された画素で形成される画素群をサンプリングし、それぞれの入力フレームから縮小画像を作成するサンプリング処理部と、
    前記作成された縮小画像間において、各画素の読み出し位置を前記入力フレームにおける位置的な対応関係に応じて補正して、前記作成された縮小画像における動きベクトルの探索を行なう動きベクトル検出部とを有し、
    前記動きベクトル検出部は、前記縮小画像における画素の読み出し位置のズレ量を示す縮小画像ズレ量を、前記縮小画像の行または列毎に求め、前記縮小画像ズレ量に基づいて前記縮小画像の各行または各列の画素の読み出し位置を補正する
    ことを特徴とする動画像符号化装置
  2. 前記動きベクトル検出部が、
    動きベクトルを探索する前記作成された縮小画像のうち、参照対象の縮小画像について画素の読み出し位置を補正することを特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置
  3. 前記サンプリング処理部が、
    整数a1,a2,b1,b2を、b1,b2はいずれかが0であり、b2はa1より小さく、b1はa2よりも小さいとして、
    V1=(a1,b1)
    V2=(b2,a2)
    と定義されるベクトルV1,V2を用いて、前記入力フレームにおいて所定の画素を始点として前記ベクトルV1,V2それぞれの整数倍の和で示される位置にある画素をサンプリングして前記縮小画像を作成することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の動画像符号化装置
  4. 前記サンプリング処理部において、
    ベクトルV1,V2を定義する整数a1,a2,b1,b2の比が
    a1:a2:b1:b2=2:1:0:1
    である場合に、前記入力フレームにおいて所定の画素を始点として前記ベクトルV1,V2それぞれの整数倍の和で示される位置にある画素をサンプリングすることを特徴とする請求項3記載の動画像符号化装置
  5. 前記入力フレームの周波数分布を算出する周波数解析部と、
    前記周波数分布に基づいて前記ベクトルV1,V2を決定し、前記サンプリング処理部に指示するパターン指示部とを新たにそなえ、
    前記サンプリング処理部が、前記ベクトルV1,V2に基づいてサンプリングする画素を決定することを特徴とする請求項4記載の動画像符号化装置
  6. 前記パターン指示部が、
    複数組の前記ベクトルV1,V2の候補を記憶する候補記憶部と、
    前記候補毎に、前記周波数分布のうち、前記候補に基づいた配置の画素のみで表現可能な周波数領域に含まれる周波数成分を評価する候補評価部と、
    前記候補評価部の評価に基づき、前記入力フレームの前記周波数成分を最も多く含む周波数領域に対応する前記候補を1つ選択し、選択された前記候補を前記サンプリング処理部に指示する候補選択部とを有することを特徴とする請求項5記載の動画像符号化装置
  7. 前記候補記憶部が、
    a1:a2:b1:b2=2:1:0:1
    である整数a1,a2,b1,b2で定義される前記ベクトルV1,V2を候補の1つとし、
    前記候補とa1,a2の値が同じであり、
    a1:a2:b1:b2=1:1:0:0
    である整数a1,a2,b1,b2で定義される前記ベクトルV1,V2を候補の1つとすることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の動画像符号化装置
  8. 入力フレームから作成した縮小画像における動きベクトルを検出し、前記入力フレームにおける動きベクトルの探索を前記縮小画像における動きベクトルに基づいて行なう動画像符号化方法において、
    複数の入力フレームについて、同一の行に属し、間に画素を選択されない2つの画素と、前記2つの画素間の列に属する画素とを選択するか、もしくは、同一の列に属し、間に画素を選択されない2つの画素と、前記2つの画素間の行に属する画素とを選択し、
    前記選択された画素のいずれかに対し、前記選択された画素の画素同士の位置関係のいずれかを満たす画素をさらに選択することにより形成される画素群をサンプリングし、それぞれの入力フレームから縮小画像を作成し
    前記縮小画像における画素の読み出し位置のズレ量を示す縮小画像ズレ量を、前記縮小画像の行または列毎に求め、前記縮小画像ズレ量に基づいて前記縮小画像の各行または各列の画素の読み出し位置を補正して、前記作成された縮小画像における動きベクトルの探索を行なうこと
    を特徴とする動画像符号化方法。
  9. 入力フレームから作成した縮小画像における動きベクトルを検出し、前記入力フレームにおける動きベクトルの探索を前記縮小画像における動きベクトルに基づいて行なうことをコンピュータに実行させる動画像符号化プログラムにおいて、
    複数の入力フレームについて、同一の行に属し、間に画素を選択されない2つの画素と、前記2つの画素間の列に属する画素とを選択するか、もしくは、同一の列に属し、間に画素を選択されない2つの画素と、前記2つの画素間の行に属する画素とを選択し、
    前記選択された画素のいずれかに対し、前記選択された画素の画素同士の位置関係のいずれかを満たす画素をさらに選択することにより形成される画素群をサンプリングし、それぞれの入力フレームから縮小画像を作成するステップと
    前記縮小画像における画素の読み出し位置のズレ量を示す縮小画像ズレ量を、前記縮小画像の行または列毎に求め、前記縮小画像ズレ量に基づいて前記縮小画像の各行または各列の画素の読み出し位置を補正して、前記作成された縮小画像における動きベクトルの探索を行なうステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とする動画像符号化プログラム
  10. 前記動きベクトル検出部は、前記縮小画像ズレ量を、前記入力フレームにおけるサンプリング間隔、前記縮小画像の画素の前記入力フレームにおけるサンプリング時のズレ量、および、前記縮小画像の動きベクトル候補と前記縮小画像の前記入力フレームにおける対応画像の動きベクトルとのズレ量を基に算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
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