JP5352319B2 - 鋳造用塗型剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ペネトレーション焼着を抑制することができるとともに、安価かつ環境汚染の無い鋳造用塗型剤に関するものである。
一般に、鋳型においては、焼結防止、鋳肌向上の目的で塗型剤を鋳型表面に塗布している。塗型は、鋳型と溶湯の境界に位置し、鋳型圧と溶湯圧のバランスを取るものであり、鋳型に注湯された溶湯は塗型剤に触れた面より凝固が進んで行く。この時、凝固開始までに溶湯圧が勝ると、塗型膜の割れ部分からベーニングが発生したり、凝固により溶湯中に溶け込んでいたガスが放出されてペネトレーション焼着が発生することがある。
このようなベーニングやペネトレーション焼着は、製品形状の複雑でないものにおいては、黒鉛系統の塗型剤で防止することが出来るが、形状の複雑な個所においては、完全に防止することが出来ないものであった。
そこで、従来、上述したベーニングやペネトレーション焼結を防止するために、耐火度の高いジルコン系塗型剤と併用したり、また、それでも改善できない場合は、クロマイトを含有した塗型剤が使用されていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−79351号公報
しかしながら、上述したクロマイトを含有した塗型剤は、産廃処理時に六価クロム酸化物が水中に溶け込み、環境汚染の原因となるものであった。また、クロマイトは比較的高価なものであるので、より安価に焼結を防止できる塗型剤が求められていた。
本発明は、以上の問題点を解決し、ペネトレーション焼結を防止することが出来るとともに、環境汚染が無く、かつ安価な鋳造用鋳型剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討し、フェロシリコンを含有させることによりペネトレーション焼着を効果的に防止できることを見出し、本発明を完成させたものである。
請求項1に係る鋳造用塗型剤は、骨材、粘結材及び溶剤とからなる砂型用の塗型剤であって、該骨材中にフェロシリコン微粉末が1重量%含有されていることを特徴として構成されている。
請求項2に係る鋳造用塗型剤は、請求項1記載の鋳造用塗型剤において、骨材中にフェロシリコン微粉末が10〜80重量%含有されていることを特徴として構成されている。
請求項3に係る鋳造用塗型剤は、請求項1又は2記載の鋳造用塗型剤において、フェロシリコン微粉末の粒度が、20〜150μmであることを特徴として構成されている。
請求項1に係る鋳造用塗型剤によれば、骨材中にフェロシリコン微粉末が含有されているので、鋳型の焼結を防止することができる。すなわち、塗型剤を鋳型に塗布した際、塗型剤は鋳型表面に塗型剤層を形成するとともに、鋳型の内部に浸透して塗型剤混入層を形成する。この塗型剤層及び塗型剤混入層中のフェロシリコンは、溶湯の注湯により加熱(1,000℃)されると、焼結してバインダーの作用を奏することになる。したがって、焼結した塗型剤層及び塗型剤混入層の強度が大きくなり、塗型剤層及び鋳型表面にクラックが入るのを抑制することが出来る。また、フェロシリコンにより冷却効果が向上するので、溶湯の凝固開始時間が速くなり、塗型剤層にクラックが発生するまでの時間を長くすることが出来る。したがって、溶湯が鋳型内部に混入することを可能な限り防止することができるので、ペネトレーション焼結を効果的に抑制することが出来る。
塗型剤の鋳型への浸透は、鋳型表面から1〜7mmの範囲で行うことが好ましく、より好ましくは2〜5mmの範囲である。塗型剤の浸透が1mm未満であると、鋳型表面において十分な強度を得られない場合があり、また7mmを超えると、焼結層の増大により砂落ちが悪化する。
請求項2に係る鋳造用塗型剤によれば、フェロシリコン微粉末が10〜80重量%含有されているので、ペネトレーション焼結の防止効果が大きく、かつ安価に提供できる。
請求項3に係る鋳造用塗型剤によれば、フェロシリコン微粉末の粒度が20〜150μmであるので、砂落ち不良が発生することなくペネトレーション焼結を抑制することができる。すなわち、粒度が20μm未満であると、過焼着となり、砂落ち不良が発生する場合があり、また、粒度が150μmを超えると、塗型混入層が1mm未満となる場合があり、十分な強度を得られないことがある。
塗型の試験に用いた木型の模式図 本発明による鋳造用塗型剤の試験結果を示す図 本発明による鋳造用塗型剤の試験結果を示す図 従来の鋳造用塗型の試験結果を示す図 従来の鋳造用塗型の試験結果を示す図
本発明の鋳造用塗型剤は、骨材中のフェロシリコン微粉末が含有されている。このフェロシリコン(ferrosilicon)は鉄とケイ素の合金であり、ケイ素含有量の違いによりJISで規定されているが、通常14〜90%である。本発明の骨材に使用するフェロシリコンとしては、ケイ素含有量が、50〜80%のものが好ましい。ケイ素含有量が50%未満であると、鉄が多くなって硬くなり、フェロシリコンを粉砕製造する工程にコストがかかるものであり、また、80%を超えると、ケイ素が多くなって焼結しにくくなるため、焼結効果が落ちる。
フェロシリコン微粉末の骨材における含有量は、少なくとも1重量%必要であり、1重量%未満であると、焼着を効果的に防止することができない。フェロシリコンを1重量%以上含有しておれば、焼結防止効果があり、含有量が増加する程効果があるので、骨材全てをフェロシリコンで構成(100重量%)することができる。しかし、フェロシリコンを増量すると、骨材が高価になり、また、増量したコストに見合うだけの焼結防止効果が小さくなるので、すなわち、製品として満足できるだけの焼結防止があれば、それ以上の焼結防止はコスト高となるので、好ましくは、10〜80重量%であり、より好ましくは40〜70重量%である。すなわち、10重量%以上とすることにより、塗型剤層及び塗型剤混入層の焼結時の強度を十分に大きくすることができ、また、80重量%を超えると、コスト高に比してペネトレーション焼結の防止効果が小さいものである。
フェロシリコン微粉末の粒度は特に限定されないが、20〜150μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。粒度が20μm未満であると、過焼結となり、砂落ち不良が発生する場合があり、また、粒度が150μmを超えると、塗型混入層が1mm未満となる場合があり、十分な強度を得られないことがある。
骨材に用いられるフェロシリコン以外の材料としては、従来用いられている材料を用途に応じて採用することが出来、例えば、ジルコン、溶融シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、シリカフラワー、シャモット、弁柄、鱗状黒鉛、マグネシア、土状黒鉛等がある。これらの中で、フェロシリコンと併用することが好ましい材料としては、溶融シリカ、アルミナ、ジルコン等であり、これらの材料と併用することにより、骨材の耐火性能を向上させることが出来る。
本発明の鋳造用塗型剤に用いることが出来る粘結材としては、特に限定されず従来使用されている粘結剤を使用することができ、例えば、ビンゾール、フェノール、デキストリン、ヒドロキシメチルセルロース等がある。また、溶剤としては、アルコール系を用いることが出来る。
本発明の鋳造用塗型剤は、ホットボックス、コールドボックス等、鋳造に利用可能な各種鋳型に利用することが出来る。
以下、試験結果について説明する。
[試験方法]
図1に示す木型の内部に塗型を塗布した鋳抜き穴中子を設置し、この木型の内部に溶湯を注湯して試験体を鋳造した。そして、試験体を木型から取り出し、エアー(0.8MPa)で砂を除去した後の試験体(エアー除去試験体)を目視観察した。また、その後、砂が付いている個所をタガネ等使用して砂を除去した後の試験体(タガネ除去試験体)を目視観察した。
図1において、1は木型で内部に注湯部11(φ350mm×260mm)が形成されており、この注湯部11には、注湯道12(φ35mm)が連通し、注湯部11に溶湯を下方より注湯できるようになっている。また、注湯部11の底面には、鋳抜き穴中子2(φ50mm)が等間隔で円周上に設置されている。
<鋳抜き穴中子>
鋳物砂としては珪砂(新砂)を用い、粘結材としてはフラン樹脂0.9重量%(対鋳物砂)、硬化剤は40重量%(対粘結材)用いた。
<溶湯>
ダクタイル鋳鉄(FCD450相当)を用い、1385℃で鋳込んだ。
[塗型剤]
<実施例1>
骨材:フェロシリコン(粒度:35μm)420部、溶融シリカ90部、アルミナ90部
粘結材:ビンゾール4部、フェノール8部、デキストリン3部、アタゲル10部、揺変性付与材3部
溶剤:エタノール290部
<実施例2>
骨材:フェロシリコン(粒度:70μm)120部、溶融シリカ90部、アルミナ90部
粘結材:ビンゾール4部、フェノール8部、デキストリン3部、アタゲル10部揺変性付与材3部
溶剤:エタノール290部
<実施例3>
骨材:フェロシリコン(粒度:140μm)20部、溶融シリカ90部、アルミナ90部
粘結材:ビンゾール4部、フェノール8部、デキストリン3部、アタゲル10部揺変性付与材3部
溶剤:エタノール290部
<実施例4>
骨材:フェロシリコン(粒度:10μm)420部、溶融シリカ90部、アルミナ90部
粘結材:ビンゾール4部、フェノール8部、デキストリン3部、アタゲル10部揺変性付与材3部
溶剤:エタノール290部
<実施例5>
骨材:フェロシリコン(粒度:170μm)420部、溶融シリカ90部、アルミナ90部
粘結材:ビンゾール4部、フェノール8部、デキストリン3部、アタゲル10部揺変性付与材3部
溶剤:エタノール290部
<従来例1>
骨材:炭酸カルシウム50部、弁柄7.5部、シリカフラワー630部、鱗状黒鉛75部、
粘結材:ビンゾール12部、ヒドロキシメチルセルロース1.4部、デキストリン3部、アタゲル7.5部、ベントナイトゲル70部
溶剤:メタノール244.2部
[試験結果]
<実施例1>
エアー除去試験体は、図2に示すように、試験体の表面に焼結層が形成され、砂落ちが極めて少ないことが確認された。また、タガネ除去試験体は、図3に示すように、砂を完全に除去することが出来た。
<実施例2>
実施例1と略同様の結果であった。
<実施例3>
実施例1と略同様の結果であった。
<実施例4>
砂落ちが若干発生した。
<実施例5>
塗型の浸透が小さく、爆熱試験(仮想鋳込み温度1400℃での塗膜及び鋳型亀裂発生の有無の目視確認試験)で亀裂が若干発生した。
<従来例1>
エアー除去試験体は、図4に示すように、砂落ちが極めて多いものであり、また、タガネ除去試験体は、図5に示すように、砂を完全に除去することが出来なかった。
1 木型
11 注湯部
12 注湯道
2 鋳抜き穴中子

Claims (3)

  1. 骨材、粘結材及び溶剤とからなる砂型用の塗型剤であって、該骨材中にフェロシリコン微粉末が少なくとも1重量%含有されていることを特徴とする鋳造用塗型剤。
  2. 前記骨材中にフェロシリコン微粉末が10〜80重量%含有されていることを特徴とする請求項1記載の鋳造用塗型剤。
  3. 前記フェロシリコン微粉末の粒度が、20〜150μmである請求項1又は2記載の鋳造用塗型剤。
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