前記特許文献1に開示のデータ放送システムは、データ放送支援装置が1セグメント画面に対応するデータ放送コンテンツをインターネットを介して表示端末装置に提供し、そのデータ放送コンテンツが表示端末装置のデータ放送表示領域に表示される。このデータ放送システムは、デジタルテレビ規格によって作られた各種のデータ放送を1セグメント放送画面に対応させ、ワンセグ携帯電話のデータ放送表示画面に表示させることはできるが、それらデータ放送が放送表示画面のうちの所定の表示領域に対応せず、表示領域においてデータ放送を表示すると、そのデータ放送の文字や画像が不規則に重なり合った煩雑な画面になり、データ放送によって提供される情報を確認することが困難になったり、情報を確認することができなくなる場合がある。
本発明の目的は、各種複数のデータ放送を受信機の表示画面のうちの所定の表示領域の縦横の比率に合わせて表示することができ、データ放送によって提供される情報を明確に視認することできるデータ放送表示システムを提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、各種のデータを送信するデータ送信装置と、データ送信装置から送信されたデータをデータ放送として受信しつつ、所定の表示画面に部分的に割り当てられた少なくとも1つの第1表示領域にデータ放送を表示する受信機とを備えたデータ放送表示システムである。
前記前提における本発明の特徴は、データ送信装置が、受信機の第1表示領域においてデータ放送を構成する文字と画像とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じないように、受信機の第1表示領域における縦横のピクセル数の比率に合わせて文字のフォントサイズを選択し、選択したそのフォントサイズを受信機に送信するフォントサイズ送信手段と、受信機の第1表示領域における縦横のピクセル数の比率に合わせて画像を拡大または縮小し、拡大または縮小したその画像を受信機に送信する画像送信手段とを有し、受信機が、データ送信装置から受信したフォントサイズに対応した文字とデータ送信装置から受信した画像とを重ね合わせて第1表示領域に表示することにある。
本発明の一例として、フォントサイズ送信手段では、受信機の表示画面に2つ以上の第1表示領域が割り当てられた場合、一方の第1表示領域における縦横のピクセル数と他方の第1表示領域における縦横のピクセル数とを比較し、それら第1表示領域における縦横のピクセル数の比率に基づいて他方の第1表示領域に表示する文字のフォントサイズを選択し、選択したそのフォントサイズを受信機に送信し、画像送信手段では、受信機の表示画面に2つ以上の第1表示領域が割り当てられた場合、一方の第1表示領域における縦横のピクセル数と他方の第1表示領域における縦横のピクセル数とを比較し、それら第1表示領域における縦横のピクセル数の比率に基づいて他方の第1表示領域に表示する画像を拡大または縮小し、拡大または縮小したその画像を受信機に送信する。
本発明の他の一例としては、受信機の表示画面が1セグメント用表示画面と12セグメント用表示画面とのいずれかである。
本発明の他の一例としては、受信機が、データ放送と独自放送と一般放送とを受信可能な放送受信機であり、データ送信装置が、放送受信機の表示画面に第1表示領域を割り当てる第1表示領域割当手段と、放送受信機の表示画面に独自放送と一般放送とのうちの少なくとも一方を表示する第2表示領域を割り当てる第2表示領域割当手段とを含み、放送受信機が、第1表示領域に前記データ放送を表示し、第2表示領域に独自放送と一般放送とのうちの少なくとも一方を表示する。
本発明の他の一例としては、データ送信装置が、受信機の第1表示領域に表示されるデータ放送の情報を所定の時間間隔で切り替えて第1表示領域に異なる各種の情報を順に表示させるデータ表示切替手段を含む。
本発明の他の一例としては、データ送信装置が、放送受信機の第1表示領域に表示されるデータ放送に関連した携帯向けサイトのURLを示す二次元バーコードを表示する第3表示領域を放送受信機の放送表示画面に割り当てる第3表示領域割当手段を含む。
本発明の他の一例としては、データ送信装置が、第3表示領域に表示される二次元バーコードを第1表示領域に表示される各種のデータ放送に対応するように切り替えて第3表示領域に異なる各種の二次元バーコードを順に表示させるバーコード表示切替手段を含む。
本発明に係るデータ放送表示システムによれば、受信機の第1表示領域において文字と画像とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じないように、データ送信装置が受信機の第1表示領域の縦横の比率に合わせて文字のフォントサイズを選択しつつそのフォントサイズを受信機に送信し、受信機の第1表示領域の縦横の比率に合わせて画像を拡大または縮小しつつその画像を受信機に送信するから、各種複数のデータ放送を構成する文字と画像とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じることはなく、データ放送が受信機の第1表示領域の大きさに対応し、第1表示領域にデータ放送の情報が整然かつ明確に表示され、データ放送によって提供される情報を確実に視認することできる。
受信機の放送表示画面が1セグメント用表示画面と12セグメント用表示画面とのいずれかであるデータ放送表示システムは、それら表示画面に部分的に割り当てられた少なくとも1つの第1表示領域において、各種複数のデータ放送を構成する文字と画像とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じることはなく、データ放送が受信機の第1表示領域に対応し、第1表示領域にデータ放送の情報が整然かつ明確に表示され、データ放送によって提供される情報を確実に視認することできる。また、共通のデータ放送を1セグメント用表示画面や12セグメント用表示画面の2つの表示画面のいずれにおいても明確に表示させることができる。
データ送信装置が放送受信機の放送表示画面にデータ放送を表示する第1表示領域を割り当てるとともに独自放送および一般放送のうちの少なくとも一方を表示する第2表示領域を割り当てるデータ放送表示システムは、放送受信機の放送表示画面が各種のデータ放送を表示する第1表示領域と独自放送および一般放送のうちの少なくとも一方を表示する第2表示領域とに区分され、1つの放送表示画面においてデータ放送とともに独自放送や一般放送を視ることができ、多種多様な情報を放送受信機の放送表示画面に表示することができる。このデータ放送表示システムは、各種複数のデータ放送を構成する文字と画像とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じることはなく、データ放送が受信機の第1表示領域の大きさに対応し、第1表示領域にデータ放送の情報が整然かつ明確に表示され、データ放送によって提供される情報を確実に視認することできる。
データ送信装置が受信機の第1表示領域に表示されるデータ放送の情報を所定の時間間隔で切り替えて第1表示領域に異なる各種の情報を順に表示させるデータ放送表示システムは、第1表示領域に表示されるデータ放送の情報が所定の時間間隔で自動的に切り替わるから、第1表示領域においてデータ放送の多種多様な情報を視ることができる。また、第1表示領域に各種複数のデータ放送の情報を表示することで、データ放送によって提供される情報に対する宣伝効果や付加価値を高めることができる。
データ送信装置が放送受信機の第1表示領域に表示されるデータ放送に関連した携帯向けサイトのURLを示す二次元バーコードを表示する第3表示領域を放送受信機の放送表示画面に割り当てるデータ放送表示システムは、所持する携帯電話によって第3表示領域に表示される二次元バーコードを撮影することで、第1表示領域に表示されるデータ放送に関連した携帯向けサイトのURLを取得することができるから、取得したURLを利用して第1表示領域に表示されたデータ放送に関連した携帯向けサイトに再びアクセスすることができ、データ放送に関連した利用価値のある有益な携帯向けサイトを視ることができる。
データ送信装置が第3表示領域に表示される二次元バーコードを第1表示領域に表示される各種のデータ放送に対応するように切り替えて第3表示領域に異なる各種の二次元バーコードを順に表示させるデータ放送表示システムは、携帯電話によって第3表示領域に表示される各種の二次元バーコードを撮影することで、第1表示領域に表示されるデータ放送に関連した携帯向けサイトのURLを取得することができるから、取得したそれらURLを利用して第1表示領域に表示されたデータ放送に関連した携帯向けサイトに再びアクセスすることができ、第1表示領域に表示される各種のデータ放送に関連した利用価値のある有益な携帯向けサイトを視ることができる。
一例として示すデータ放送表示システム10の概略構成図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係るデータ放送表示システムの詳細を説明すると、以下のとおりである。この実施の形態では、データ送信装置12を管理する管理会社11とカーディーラーの各営業所13A,13Bとの間でネットワークが構築され、ネットワークを利用してカーディーラーの各営業所13A,13Bにおいて各種情報を顧客に提供する場合を例として説明する。また、カーディーラーにおける各種複数のコマーシャルコンテンツおよびそれらコンテンツに関連する携帯向けサイトを各種情報とする。図1には、ショールーム16に来店した顧客が所持する携帯電話22が図示されている。携帯電話22は、1セグメント用放送表示画面23(1セグメント用液晶テレビ画面)を備えている。なお、このシステム10の利用箇所をカーディーラーに限定するものではない。
データ放送表示システム10は、図1に示すように、管理会社11に設置されたデータ送信装置12と、カーディーラーの各営業所13A,13Bに設置されたメンテナンス端末装置14およびチャンネル送出装置15と、営業所13A,13Bのショールーム16に配置された放送受信機17(テレビジョン)(受信機)とから形成されている。データ送信装置12やメンテナンス端末装置14、チャンネル送出装置15は、インターネット18を介してネットワークを形成している。各営業所13A,13Bには、それら装置14,15,17の他に、一般放送(NHK放送、民放放送)や独自放送を受信するアンテナ19と、混合器20および分配器21とが設置されている。
データ送信装置12は、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリとを備えたコンピュータであり、大容量ハードディスクを内蔵している。データ送信装置12には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。データ送信装置12は、CMSサーバ機能、DNSサーバ機能、データベースサーバ機能、Webサーバ機能等を有し、メンテナンス端末装置14からインターネット18を介してコマーシャルコンテンツを受信する。データ送信装置12は、インターネット18を介してチャンネル送出装置15にアクセス可能であり、メンテナンス端末装置14から受信したコマーシャルコンテンツをデジタルテレビ規格に準拠して文字情報と画像ファイルとに区分し、その文字情報と画像ファイルとをチャンネル送出装置15に送信する。
メンテナンス端末装置14は、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリとを備えたコンピュータである。メンテナンス端末装置14には、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。メンテナンス端末装置14は、放送受信機17にデータ放送として表示される各種複数のコマーシャルコンテンツを作成するとともに、それらコマーシャルコンテンツに関連した携帯向けサイトのURLを作成する。メンテナンス端末装置14は、DNSサーバ機能、データベースサーバ機能、Webサーバ機能等を有し、インターネット18を介してデータ送信装置12にアクセス可能であり、作成した各種複数のコマーシャルコンテンツ(データ)およびURL(データ)をデータ送信装置12に送信する。なお、新たにURLを作成することなく、コマーシャルコンテンツに関連した既に存在する携帯向けサイトのURLをデータ送信装置12に送信する場合もある。
メンテナンス端末装置14において作成するコンテンツに特に限定はないが、カーディーラーを例として説明する関係上、その一例として販売車種の各種カタログ情報(文字)や車の各種画像情報(画像)を合成し、販売車種の各種複数のコマーシャルコンテンツを作成するものとする。コマーシャルコンテンツは、所定の縦横寸法(たとえば、B4サイズやA4サイズ、B5サイズ等)を有する複数頁のそれが作成され、メンテナンス端末装置14のメモリに格納されるとともに、端末装置14からデータ送信装置12に送信される。コマーシャルコンテンツは、随時更新可能であり、更新されたそれがメンテナンス端末装置14からデータ送信装置12に送信される。
チャンネル送出装置15は、所定のデータ(文字情報、文字のフォントサイズ、画像ファイル、二次元バーコード)を放送波に変換し、その放送波を混合器20に出力する。混合器20は、チャンネル送出装置15から出力された放送波とアンテナ19が受信した放送波とを混合して分配器21に出力する。分配器21は、混合機20から出力された放送波を各放送受信機17に出力する。
放送受信機17は、データ放送と独自放送と一般放送とを受信可能であり、12セグメント用放送表示画面24(12セグメント用液晶テレビ画面)を備えている。12セグメント用放送表示画面24には、各種複数のデータ放送を表示する2つの第1表示領域25A,25Bと、独自放送や一般放送を表示する1つの第2表示領域26と、第1表示領域23Aに表示されるそれらデータ放送(コマーシャルコンテンツ)に関連した携帯向けサイトのURLを示す二次元バーコードを表示する第3表示領域27とが割り当てられている(図2参照)。表示画面24には、それら領域25A,25B,26,27の他に、複数のショートカットキー28と複数のメニュー項目29とが表示される(図3,4参照)。
データ送信装置12のメモリの内部アドレスファイルには、CMS(Contents Management System)アプリケーションが格納されている。データ送信装置12の中央処理部は、オペレーティングシステムによる制御に基づいて、メモリの内部アドレスファイルに格納されたCMSアプリケーションを起動し、起動したアプリケーションに従って、以下の各手段を実行する。データ送信装置12の中央処理部は、メンテナンス端末装置14から送信されたコマーシャルコンテンツをハードディスクに格納するコンテンツ記憶手段を実行する。中央処理部は、メンテナンス端末装置14から送信された各URLを示す二次元バーコードを作成するバーコード作成手段を実行し、二次元バーコードをURLとともにコマーシャルコンテンツに関連付けた状態でハードディスクに格納するバーコード記憶手段を実行する。
データ送信装置12の中央処理部は、放送受信機17の放送表示画面24に少なくとも1つの第1表示領域25A,25Bを割り当てる第1表示領域割当手段を実行する。第1表示領域25A,25Bは、放送表示画面24に部分的に割り当てられる。中央処理部は、放送受信機17の放送表示画面24に独自放送と一般放送とのうちの少なくとも一方を表示する第2表示領域26を割り当てる第2表示領域割当手段を実行する。第2表示領域26は、放送表示画面24に部分的に割り当てられる。中央処理部は、放送受信機17の第1表示領域25Aに表示される各種複数のデータ放送(コマーシャルコンテンツ)に関連した携帯向けサイトのURLを示す二次元バーコードを表示する第3表示領域27を放送表示画面24に割り当てる第3表示領域割当手段を実行する。第3表示領域27は、放送表示画面24に部分的に割り当てられる。
データ送信装置12の中央処理部は、メンテナンス装置14によって指定されたタイミングで、コマーシャルコンテンツ(データ)のうちの文字情報をチャンネル送出装置15に送信する文字情報送信手段を実行するとともに、各コマーシャルコンテンツに対応する二次元バーコード(データ)をチャンネル送出装置15に送信するバーコード送信手段を実行する。または、データ送信装置12は、チャネル送出装置15からコンテンツ送信要求があると、コマーシャルコンテンツCのうちの文字情報をチャンネル送出装置15に送信する文字情報送信手段を実行するとともに、各コマーシャルコンテンツCに対応する二次元バーコードを送出装置15に送信するバーコード送信手段を実行する。
データ送信装置12の中央処理部は、文字情報送信手段およびバーコード送信手段と同時に、放送受信機17の第1表示領域25A,25Bにおいてデータ放送を構成する文字と画像とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じないように、放送受信機17の第1表示領域25A,25Bの縦横の比率に合わせて文字のフォントサイズを選択しつつ、選択したフォントサイズをチャンネル送出装置15を介して放送受信機17に送信するフォントサイズ送信手段を実行し、受信機17の第1表示領域25A,25Bの縦横の比率に合わせて画像を拡大または縮小しつつ、拡大または縮小した画像の画像ファイルをチャンネル送出装置15を介して放送受信機17に送信する画像ファイル送信手段を実行する。
データ送信装置12の中央処理部は、放送受信機17の第1表示領域25Aに表示されるデータ放送(コマーシャルコンテンツ)を所定の時間間隔で切り替えて第1表示領域25Aに異なる各種のデータ放送を順に表示させるデータ表示切替手段を実行する。中央処理部は、第3表示領域27に表示される二次元バーコードを第1表示領域25Aに表示される各種のデータ放送(コマーシャルコンテンツ)に対応するように所定の時間間隔で切り替えて第3表示領域27に異なる各種の二次元バーコードを順に表示させるバーコード表示切替手段を実行する。データ放送の表示切替時間(バーコードの表示切替時間を含む)は、たとえば、入力装置を介して45秒や3分、1時間等の時分秒で任意に設定することができる。表示切替時間は、データ送信装置12のハードディスクに格納される。
図2は、文字のフォントサイズの選択と画像の拡大または縮小を説明する図である。図3は、放送受信機17および携帯電話22の表示画面23,24の一例を示す図であり、図4は、放送受信機17および携帯電話22の表示画面23,24の他の一例を示す図である。なお、放送受信機17の放送表示画面24の縦のピクセル数P1は540であり、横のピクセル数P2は960である。携帯電話22の放送表示画面23の縦のピクセル数P3は480であり、横のピクセル数P4は240である。
データ送信装置12は、放送受信機17の放送表示画面24に2つの第1表示領域25A,25Bを割り当てる(第1表示領域割当手段)。なお、携帯電話22の放送表示画面23の表示領域30(データ放送の表示領域30)は事前に設定されている。放送受信機17の一方の第1表示領域25Aの縦のピクセル数P5は297であり、横のピクセル数P6は210である。放送受信機17の他方の第1表示領域25Bおよび携帯電話22の表示領域30の縦のピクセル数P7,P9は198であり、横のピクセル数P8,P10は140である。第1表示領域25A,25Bや表示領域30の縦横のピクセル数に特に限定はなく、それらのピクセル数を任意に設定することができる。データ送信装置12は、放送受信機17の放送表示画面24に第2表示領域26を割り当て(第2表示領域割当手段)、放送受信機17の放送表示画面24に第3表示領域27を割り当てる(第3表示領域割当手段)。
メンテナンス端末装置14において作られたコマーシャルコンテンツCおよびURL(既存のURLを含む)がインターネット18を介して端末装置14からデータ送信装置12に送信されると、データ送信装置12は、それらコンテンツCをハードディスクに格納するとともに(コンテンツ記憶手段)、URLを示す二次元バーコードを作成し(バーコード作成手段)、その二次元バーコードをハードディスクに格納する(バーコード記憶手段)。データ送信装置12は、メンテナンス装置14によって指定されたタイミングで、コマーシャルコンテンツCのうちの文字情報をチャンネル送出装置15に送信し(文字情報送信手段)、あわせて各コマーシャルコンテンツCに対応する二次元バーコードを送出装置15に送信する(バーコード送信手段)。あるいは、データ送信装置12は、チャネル送出装置15からのコンテンツ送信要求を待ち、チャネル送出装置15からコンテンツ送信要求があると、コマーシャルコンテンツCのうちの文字情報をチャンネル送出装置15に送信し(文字情報送信手段)、あわせて各コマーシャルコンテンツCに対応する二次元バーコードを送出装置15に送信する(バーコード送信手段)。
データ送信装置12は、文字情報およびバーコードの送信と同時に、コマーシャルコンテンツCを形成する文字M1のフォントサイズを判定する。文字のフォントサイズは、デジタルテレビ規格によって規定されている。文字のフォントサイズには、1セグメント放送用では縦16×横16、縦20×横20、縦24×横24があり、12セグメント放送用では1セグメント放送用のそれらフォントサイズに縦32×横32が加わる。データ送信装置12は、コンテンツを形成する文字M1のフォントサイズをたとえば32×32と判断したものとする。
データ送信装置12は、文字情報およびバーコードの送信と同時に、放送受信機17の第1表示領域25A,25Bにデータ放送を構成する文字が過不足なく納まり、第1表示領域25A,25Bにおいてデータ放送を構成する文字M2と画像G2とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じないように、第1表示領域25Aの縦横の比率(縦横のピクセル数の比率)に合わせて文字M2のフォントサイズを選択し、そのフォントサイズをチャンネル送出装置15を介して放送受信機17に送信する(フォントサイズ送信手段)。なお、データ送信装置12は、放送受信機17の第1表示領域25Aの縦横の比率が小さいと判断し、コンテンツCを構成する文字M2のフォントサイズとしてたとえば24×24を選択したものとする。
データ送信装置12は、文字情報およびバーコードの送信と同時に、放送受信機17の第1表示領域25Aにデータ放送を構成する画像G2が過不足なく納まり、第1表示領域25Aにおいてデータ放送を構成する文字M2と画像G2とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じないように、第1表示領域25Aの縦横の比率(縦横のピクセル数の比率)に合わせて画像G1を拡大または縮小し、拡大または縮小した画像G2の画像ファイルをチャンネル送出装置15を介して放送受信機17に送信する(画像ファイル送信手段)。なお、データ送信装置12は、放送受信機17の第1表示領域25Aの縦横の比率が小さいと判断し、コンテンツCを形成する画像G1を所定のサイズに縮小したものとする。
データ送信装置12は、文字情報およびバーコードの送信と同時に、一方の第1表示領域25Aの縦のピクセル数P5(297)と他方の第1表示領域25Bの縦のピクセル数P7(198)とを比較し、それら表示領域25A,25Bの縦のピクセル数P5,P7の比が3:2と判断し、一方の第1表示領域25Aの横のピクセル数P6(210)と他方の第1表示領域25Bの横のピクセル数P8(140)とを比較し、それら表示領域25A,25Bの横のピクセル数P6,P8の比が3:2と判断する。
データ送信装置12は、一方の第1表示領域25Aに表示する文字M2のフォントサイズを24×24とした場合、他方の第1表示領域25Bに表示する文字M3のフォントサイズとして、ピクセル数の比3:2に基づいて16×16を選択し、選択したフォントサイズ16×16をチャンネル送出装置15を介して放送受信機17に送信する(フォントサイズ送信手段)。あわせて、他方の第1表示領域25Bに表示すべき画像G3をピクセル数の比3:2に基づいて画像G2よりもさらに縮小し、縮小した画像G3の画像ファイルをチャンネル送出装置15を介して放送受信機17に送信する(画像ファイル送信手段)。なお、ピクセル数の比として、3:2の他に、2:1や5:4、6:5、8:5等を使用することができる。
放送受信機17は、チャンネル送出装置15から出力されたフォントサイズ24×24に基づいてフォントサイズ24×24の文字M2を第1表示領域25Aに表示するとともに、チャンネル送出装置15から出力された縮小画像G2を第1表示領域25Aに表示し、文字M2と画像G2とを重ね合わせ、それらから構成されるコマーシャルコンテンツCを一方の第1表示領域25Aに表示する。また、チャンネル送出装置15から出力されたフォントサイズ16×16に基づいてフォントサイズ16×16の文字を第1表示領域25Bに表示するとともに、チャンネル送出装置15から出力された縮小画像G3を第1表示領域25Bに表示し、文字M3と画像G3とを重ね合わせ、それらから構成されるコマーシャルコンテンツCを他方の第1表示領域25Bに表示する。
放送受信機17は、チャンネル送出装置15から出力された独自放送または一般放送を第2表示領域26に表示するとともに、チャンネル送出装置15から出力された二次元バーコードを第3表示領域27に表示する。ショートカットキー28としては、営業所一覧、乗用車一覧、トラック一覧、営業車一覧、カー用品一覧が表示され、メニュー項目29としては、乗用車一覧が表示されている。ショートカットキー28から乗用車一覧を選択すると、一方の第1表示領域25Aには、図3に示すように、A車のカタログ情報(文字)とA車の立体画像(画像)とが表示され、他方の第1表示領域25Bには、販売車種(乗用車)の一覧(文字)と立体画像(画像)とが表示される。
ショートカットキー28から営業所一覧を選択すると、各営業所の名称や住所、地図等が第1表示領域25A,25Bに表示され、トラック一覧を選択すると、各種複数のトラックのカタログ情報(文字)やそれらトラックの立体画像(画像)が第1表示領域25A,25Bに表示される。営業車一覧を選択すると、各種複数の営業車のカタログ情報(文字)やそれら営業車の立体画像(画像)が第1表示領域25A,25Bに表示され、カー用品一覧を選択すると、各種複数のカー用品のカタログ情報(文字)やそれらカー用品の立体画像(画像)が第1表示領域25A,25Bに表示される。メニュー項目からA車以外の車種を選択すると、一方の第1表示領域25Aに選択した車種のカタログ情報(文字)とその車種の立体画像(画像)とが表示される。
各営業所13A,13Bに訪れた顧客が放送受信機17の表示画面24を視認しつつ、第1表示領域25Aに表示されたコマーシャルコンテンツCを電子データとして持ち帰る場合は、所持する携帯電話22を利用し、第1表示領域25Aに表示されているコマーシャルコンテンツCを携帯電話22のメモリに格納することができ、そのコンテンツCを携帯電話22の表示画面23の表示領域30に表示させることができる。この場合、ピクセル数の比3:2に基づいてフォントサイズ16×16が携帯電話22に送信され(フォントサイズ送信手段)、あわせて、ピクセル数の比3:2に基づいて縮小された画像G3の画像ファイルが携帯電話22に送信される(画像ファイル送信手段)。携帯電話22は、フォントサイズ16×16に基づいてフォントサイズ16×16の文字M3を表示領域30に表示するとともに、縮小画像G3を表示領域30に表示し、文字M3と画像G3とを重ね合わせ、それらから構成されるコマーシャルコンテンツC(第1表示領域25Aに表示されるコンテンツCと同一のコンテンツC)を表示領域30に表示する。また、顧客は、携帯電話22を利用して第3表示領域27に表示された二次元バーコードを撮影することで、第1表示領域25Aに表示されたデータ放送(コマーシャルコンテンツC)に関連した携帯向けサイトのURLを取得することができる。
放送受信機17は、A車の情報に関するデータ放送(コマーシャルコンテンツC)を表示してから所定時間経過後に、図4に示すように、第1表示領域25Aに表示されたA車の情報データ放送をB車の情報に関するデータ放送(コマーシャルコンテンツC)に切り替え、B車の情報のデータ放送を第1表示領域25Aに表示する(データ表示切替手段)。さらに、第3表示領域27に表示されたA車のURLを示す二次元バーコードをB車のURLを示すそれに切り替え、B車のURLを示す二次元バーコードを第3表示領域27に表示する(バーコード表示切替手段)。
この場合において、放送受信機17は、チャンネル送出装置15から出力されたフォントサイズ24×24に基づいてフォントサイズ24×24の文字M2を第1表示領域25Aに表示するとともに、送出装置15から出力された縮小画像G2を第1表示領域25Aに表示し、文字M2と画像G2とを重ね合わせ、それらから構成されるコマーシャルコンテンツCを一方の第1表示領域25Aに表示する。第1表示領域25Aには、B車のカタログ情報(文字)とB車の立体画像(画像)とが表示される。
さらに、所定時間が経過すると、第1表示領域25Aに表示されたB車のデータ放送をC車に関するデータ放送(コマーシャルコンテンツC)に切り替え、C車のデータ放送を第1表示領域25Aに表示する(データ表示切替手段)。さらに、第3表示領域27に表示されたB車のURLを示す二次元バーコードをC車のURLを示すそれに切り替え、C車のURLを示す二次元バーコードを第3表示領域27に表示する(バーコード表示切替手段)。このように、A車から順にK車に向かってデータ放送や二次元バーコードを順に切り替えて表示する。
データ放送表示システム10は、放送受信機17の第1表示領域25A,25Bにおいて文字M2,M3と画像G2,G3とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じないように、データ送信装置12が受信機17の第1表示領域25A,25Bの縦横の比率に合わせて文字のフォントサイズを選択しつつそのフォントサイズを受信機17に送信し、受信機17の第1表示領域25A,25Bの縦横の比率に合わせて画像G1を拡大または縮小しつつ、その画像G2,G3の画像ファイルを受信機17に送信するから、各種複数のデータ放送(コマーシャルコンテンツC)を構成する文字M2,M3と画像G2,G3とを重ね合わせたときにそれらの重ね合わせ位置に誤差が生じることはなく、データ放送が受信機17の第1表示領域25A,25Bの大きさに対応し、第1表示領域25A,25Bにデータ放送の情報が整然かつ明確に表示され、データ放送によって提供される情報を確実に視認することできる。
データ放送表示システム10は、たとえば3:2等の比を利用することで、共通のデータ放送(コマーシャルコンテンツC)を12セグメント用表示画面24や1セグメント用表示画面23の2つの表示画面のいずれにおいても明確に表示させることができる。データ放送表示システム10は、放送受信機17の放送表示画面24が各種のデータ放送を表示する第1表示領域25A,25Bと独自放送および一般放送のうちの少なくとも一方を表示する第2表示領域26とに区分され、1つの放送表示画面24においてデータ放送とともに独自放送や一般放送を視ることができ、多種多様な情報を放送受信機17の放送表示画面24に表示することができる。
データ放送表示システム10は、第1表示領域25Aに表示されるデータ放送(コマーシャルコンテンツC)が所定の時間間隔で自動的に切り替わるから、第1表示領域25Aにおいてデータ放送の多種多様な情報を視ることができ、第1表示領域25Aに各種複数のデータ放送を表示することで、データ放送によって提供される情報に対する宣伝効果や付加価値を高めることができる。データ放送表示システム10は、携帯電話22によって第3表示領域27に表示される各種の二次元バーコードを撮影することで、第1表示領域25Aに表示される各種のデータ放送(コマーシャルコンテンツC)のURLを取得することができるから、取得したそれらURLを利用して第1表示領域25Aに表示されたデータ放送に関連した携帯向けサイトに再びアクセスすることができ、第1表示領域25Aに表示される各種のデータ放送に関連する利用価値のある有益な携帯向けサイトを視ることができる。また、第1表示領域25Aに表示された各種のデータ放送(コマーシャルコンテンツC)を携帯電話22に格納することができ、さらに、その携帯電話22の表示領域30にデータ放送を明確に表示させることができるから、携帯電話22によって持ち帰ったデータ放送を電話22によって確実に視認することができる。
この実施の形態では、放送受信機17の放送表示画面24に2つの第1表示領域が割り当てられているが、画面24に1つの第1表示領域が割り当てられていてもよく、画面24に3つ以上の第1表示領域が割り当てられていてもよい。また、放送受信機17の放送表示画面24に第1表示領域のみが割り当てられ、画面24に第2および第3表示領域が割り当てられていなくてもよい。データ送信装置12とチャネル送出装置15とが同一のユニット内に組み込まれ、そのユニットがカーディーラーの各営業所13A,13Bに設置されていてもよい。