JP5350128B2 - 空間分割多重装置および空間分割多元接続装置 - Google Patents

空間分割多重装置および空間分割多元接続装置 Download PDF

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Description

本発明は、送信機の複数の送信アンテナから同一偏波、同一周波数、同一時刻で複数の異なる信号を送信し、受信機の複数の受信アンテナで受信し、各受信信号から送受信アンテナ間の伝搬路の空間的な相違を利用して複数の異なる送信信号を分離する空間分割多重装置および空間分割多元接続装置に関する。
近年の光アクセス等の普及に伴った様々な大容量サービスに対応するため、無線通信の伝送速度の向上が要求されている。無線通信の伝送速度は、シンボルレートや変調方式等によって決定される。例えばシンボルレートが40Mbaud、変調方式が1シンボル当たり6bit が伝送可能な64QAMであれば、
40Mbaud×6bit= 240Mbit/sec
の伝送速度となる。このような無線通信の伝送速度の向上には、シンボルレートを上げる方法や、変調多値数の大きい変調方式を用いる方法等が用いられてきた。
シンボルレートを上げる方法は、例えば40Mbaudから80Mbaudに変更するなど、1秒間当たりに送信されるシンボル数を増やすことにより実現される。また、変調多値数の大きい変調方式を用いる方法は、例えば1シンボル当たり6bit が伝送可能な64QAMから1シンボル当たり8bit が伝送可能な 256QAMに変更するなど、1 シンボル当たりに伝送可能なビット数を増やすことにより実現される。
しかし、信号の伝送に必要となる周波数帯域はシンボルレートに比例して増加するため、占有帯域の制限上、無線通信でシンボルレートを上げる方法は難しい。また、変調多値数の大きい変調方式を用いる方法は周波数帯域の増加は生じないが、信号点間距離が減少するためにノイズによる誤りやハードウエアの特性による誤りが発生しやすい。そのため、良好な通信を実現するには高い信号対雑音比を必要とし、実環境のもとで容易に変調多値数の大きい変調方式に移行することは難しい。
そこで、これらの方法を用いずに周波数の利用効率を上げて伝送速度を向上する空間分割多重が提案されている。
空間分割多重装置は、図6に示すように、複数の送信アンテナを持つ送信機と複数の受信アンテナを持つ受信機で構成される。図6に示す構成は、送信アンテナ数が2、受信アンテナ数が2の例を示している。送信機101は同一周波数、同一時刻に複数の送信アンテナ201,202から異なる信号を送信する。受信機401は、例えば送信機101の送信アンテナ201から送信される信号(系統1)を希望信号、送信アンテナ202から送信される信号(系統2)を不要信号とし、2つの受信アンテナ301,302の信号から不要信号を除去し希望信号(系統1)のみを受信する処理を行う。また同様に、送信アンテナ202からの信号を希望信号、送信アンテナ201からの信号を不要信号として、希望信号(系統2)を受信しかつ不要信号を除去する。これらの動作により空間上に信号を多重し伝送速度を向上することができる。この希望信号の受信と不要信号の除去は、受信機401において受信アンテナ301,302からの信号に位相・振幅の重み付けをすることで実現される。
また、送信機101において、分離された信号が受信アンテナ301,302に到来するように、送信アンテナ201,202から送出される信号に位相・振幅の重み付けを行うことでも空間分割多重は実現可能であり、この原理を用いて複数の受信機に異なる信号を送信する空間分割多元接続装置を構成することができる。
空間分割多重動作について、図6を参照してさらに詳しく説明する。
送信機101の送信アンテナ201から系統1の信号が送信され、送信アンテナ202から系統2の信号が送信されるとする。これらの信号を行列で、
x= [A B]T
と定義する。Aは系統1の送信信号、Bは系統2の送信信号であり、Tは行列の転置である。
これらの送信信号は、異なる空間を通過して受信アンテナ301,302に受信され、信号変換部411,412でそれぞれベースバンド信号に変換される。ここで、送信アンテナから受信アンテナまでの伝搬パラメータ行列をHと定義する。Hは受信アンテナ数の行数と送信アンテナ数の列数をもち、この場合には2行2列である。Hを要素で表示した場合には、
Figure 0005350128
と表される。
xとHから受信アンテナ301,302における受信信号yは、
y=Hx+n
と表される。nは受信機で生じる雑音成分である。この式より、送信信号は空間により変動を受け、さらに2本の送信アンテナからの信号が重畳されて受信されることがわかる。
これらの受信信号から送信信号を取り出すことで空間分割多重が実現される。受信機401内の一方の受信回路421では、受信信号yは重み係数算出部423で求められた重み係数が乗算器424,425で乗算され、さらにこれらが加算器426で加算されて系統1の信号Aが取り出される。受信機401内の他方の受信回路422においても同様に系統2の信号Bが取り出される。
複数の受信アンテナを用いて複数の異なる送信信号を分離する代表的な計算方法には、非特許文献1のZero Forcingによる方法、非特許文献2のMaximum Likelihood Detectionによる方法、非特許文献3のMinimum Mean Square Error による方法等が挙げられる。ここでは例としてZero Forcingに基づいて受信機の動作を説明する。
上記重み係数はトレーニング信号等により伝搬パラメータ行列Hが既知であるものとして、重み係数算出部423がHの逆行列H-1を算出することによって得られる。H-1をyに乗算することにより、受信機の出力は、
=H-1
となり、送信信号が復元される。
本システムの伝送容量Cは、非特許文献4より、
C=log2|I+(P/σ2t) HHH| (bps/Hz) …(1)
で表される。ここで、Iは単位行列、Pは送信電力、σ2 は雑音電力、Mt は送信アンテナ数、上付のHは共役転置、|・|は行列式演算を表す。
ここに示すように、得られるCの値の大きさはHに依存する。移動通信等の環境では、Hは時間あるいは周波数(OFDMにおけるサブキャリア) 毎に変動する。このため空間多重が有効に働いてCが増加することも、空間多重が不可能となりCが減少することもあり得るが、統計的には空間多重を行うことでアンテナ数の増加に応じてCは増加する。
黒崎他, "MIMO チャネルにより100Mbit/s を実現する広帯域移動通信用SDM-COFDM 方式の提案,"信学技報, RCS2001-135, Oct 2001 R.van Nee, et al, "Maximum likelihood decoding in a space division multiplexing system," Proc.IEEE VTC 2000, pp.6-10, May 2000 A.Benjebbour, et al, "A Semi-Adaptive MMSE Weights Generation Approach for Ordered Successive Detection in MIMO Systems," IEICE Trans.Commun, Vol.E87-B, No.2, Feb 2004 A.Goldsmith 著, 小林岳彦監訳, ワイヤレス通信工学, 丸善, 2007
ところで、固定無線アクセス(FWA)で空間分割多重の適用を想定した場合には、アンテナが固定されるため伝搬パラメータ行列Hの変動は限定される。特に、基地局アンテナ−端末局アンテナ間の見通しを確保し、更に狭指向性アンテナを用いた場合には、Hは変動の無い見通し伝搬が支配的となる。この場合、Hを構成する各要素の振幅成分は固定的となり、位相成分は各アンテナの配置条件に依存して決定される。したがって、伝搬環境の変動が小さく、各アンテナの配置条件のみで伝送容量Cが左右される環境では、複数の送受信アンテナを用いたにも関わらず空間分割多重に伴う伝送容量の増加が望めないことになる。
例えば、h12=h21=h22=exp(j0°) 、すなわち振幅1、位相0°とし、h11は振幅1、位相を0°〜 360°の変数とした場合の伝送容量Cの計算例を図7に示す。図より、特に位相が0°付近では大幅にCの値が低下していることがわかる。ただし、これについては、アンテナの設置位置を調整することで改善が可能である。特に、準ミリ波等の高い周波数(短い波長)を用いる場合には、比較的短い移動距離で位相の変化を実現することができる。
しかし、一般にアンテナの設置可能な場所は限定されるため、常に実施できるとは限らない。また、図8のように見通し伝搬路の内の一部に遮蔽物を配置することで、Hの非対角要素の絶対値を小さくすることでも空間分割多重は可能となるが、伝搬路において信号レベルを減少させることになるため、電力を有効に活用することができなくなる。
本発明は、伝搬環境の変動が小さく伝送容量が低下するアンテナ配置およびこれに対応する伝搬パラメータであっても、空間分割多重による伝送容量を増加させることができる空間分割多重装置および空間分割多元接続装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、複数系統の異なる信号を複数の送信アンテナから同一空間に同一時間かつ同一周波数で送信する送信機と、複数の受信アンテナに受信した信号から複数系統の信号を復元する受信機とを備え、複数の受信アンテナで受信した各信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算し加算して各系統の信号を復元するか、または送信機から複数系統の信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算して送信した信号を複数の受信アンテナで受信して各系統の信号を復元する空間分割多重装置において、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の各伝搬経路のチャネル情報から計算される空間分割多重時の伝送容量が最大になるように、移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する。
第2の発明は、複数系統の異なる信号を複数の送信アンテナから同一空間に同一時間かつ同一周波数で送信する送信機と、複数の受信アンテナに受信した信号から複数系統の信号を復元する受信機とを備え、複数の受信アンテナで受信した各信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算し加算して各系統の信号を復元するか、または送信機から複数系統の信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算して送信した信号を複数の受信アンテナで受信して各系統の信号を復元する空間分割多重装置において、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、送信機および受信機は固有ビームを用いて信号の伝送を行う構成であり、伝搬経路の伝搬パラメータ行列Hに基づいて下記数式によって算出される、信号伝送に用いる固有パスの伝送容量の和が最大となるように、移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する。
Figure 0005350128
ただし、Jは使用する系統の数の最大値、σ 2 は雑音電力、P j はj番目の系統の送信電力、σ j 2 は伝搬経路の伝搬パラメータ行列Hのj番目の特異値を表す。
第3の発明は、複数系統の異なる信号を複数の送信アンテナから同一空間に同一時間かつ同一周波数で送信する送信機と、複数の受信アンテナに受信した信号から複数系統の信号を復元する受信機とを備え、複数の受信アンテナで受信した各信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算し加算して各系統の信号を復元するか、または送信機から複数系統の信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算して送信した信号を複数の受信アンテナで受信して各系統の信号を復元する空間分割多重装置において、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、送信機および受信機は固有ビームを用いて信号の伝送を行う構成であり、伝搬経路の伝搬パラメータ行列Hのj番目の特異値σ j 2 を計算し、使用する系統の数の最大値J番目の特異値σ J 2 が最大となるように、移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する。
第4の発明は、複数系統の異なる信号を同一空間、同一時間かつ同一周波数で送受信する複数のアンテナを有する1つの基地局と、複数系統の信号のうちそれぞれ異なる系統の信号を1つのアンテナで送受信する複数の端末局とを備えた空間分割多元接続装置において、基地局の複数のアンテナと複数の端末局の各アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、基地局の複数のアンテナと複数の端末局の各アンテナとの間の各伝搬経路のチャネル情報から計算される空間分割多元接続時の伝送容量が最大になるように、移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する。
本発明の空間分割多重装置および空間分割多元接続装置では、伝搬環境の変動が少なく伝送容量が低下するアンテナ配置およびこれに対応する伝搬パラメータに遭遇した場合にも、伝搬経路に空気とは誘電率の異なる物質を配置することにより位相を調整し、空間多重による伝送容量を増加させることができる。
本発明の実施例1の空間分割多重装置の構成例を示す図である。 本発明の実施例2の空間分割多重装置の構成例を示す図である。 実施例2における伝搬容量Cの計算例を示す図である。 本発明の実施例3の空間分割多重装置の構成例を示す図である。 本発明の実施例4の空間分割多元接続装置の構成例を示す図である。 従来の空間分割多重装置の構成例を示す図である。 伝送容量の計算例を示す図である。 伝搬路中に遮蔽物を配置する例を示す図である。
図1は、本発明の実施例1の空間分割多重装置の構成例を示す。ここでは、送信アンテナ数2、受信アンテナ数2の場合を示す。図1(a) において、送信機101、送信アンテナ201,202、受信アンテナ301,302、受信機401および受信機401の内部は、図6に示す従来構成と同様の構成である。
本実施例の特徴は、1つの送信アンテナと1つの受信アンテナとの間、図1の例では送信アンテナ201と受信アンテナ301との間の見通し伝搬経路(h11)内に移相器501を配置し、h11の伝搬経路の位相を調整することにより伝送容量を改善するところにある。なお、送信アンテナ201と受信アンテナ301との間の見通し伝搬経路は固定であって、移相器501はその見通し伝搬経路の所定位置に図示しない固定部材を用いて配置されるものとする。
また、移相器501は、送信アンテナ201と受信アンテナ301との間のh11の伝搬経路、送信アンテナ202と受信アンテナ301との間のh12の伝搬経路、送信アンテナ201と受信アンテナ302との間のh21の伝搬経路、送信アンテナ202と受信アンテナ302との間のh22の伝搬経路の少なくとも1つの伝搬経路に配置するようにしてもよい。
図1のように移相器501を配置した場合の動作について説明する。
送信機101の送信アンテナ201から系統1の信号が送信され、送信アンテナ202から系統2の信号が送信される。これらの送信信号は、上記のように
x= [A B]T
と定義される。
これらの送信信号は、異なる空間を通過して受信機401の受信アンテナ301,302に受信され、信号変換部411,412でそれぞれベースバンド信号に変換される。ここで、送信アンテナから受信アンテナまでの伝搬パラメータ行列Hは、受信アンテナ数の行数と送信アンテナ数の列数をもち、この場合には2行2列である。
ここで、h11の伝搬経路には移相器501が配置されているため、h11の位相を任意の値に回転させることができる。したがって、式(1) のHに依存する伝送容量Cが最大化するように移相器501の移相量を設定することにより、伝送容量Cを向上させることができる。例えば、図7に示すように、h11の移相量を 180度(逆移相)に設定することにより、伝送容量Cを最大値にすることができる。
移相器501は、例えば図1(b) に示すような誘電体平板を用いることができる。誘電体平板は円柱形状であり、円柱の高さd、空気と異なる比誘電率εの誘電体である。電磁波はz方向に伝搬する平面波であるとする。円柱の底面積が電磁波の波長に比べて十分大きい場合には、電磁波の振る舞いは光学近似が可能となり、円柱を通過した電磁波の位相は−√εkdで表される。kは波数を表す。一方、自由空間で同一距離を伝搬した電磁波の位相は−kdで表される。従って、両者の位相差は(√ε−1)kdであり、例えばこれが180+360n度(nは整数) となるようにdを定めれば、逆位相の移相器を実現することができる。
なお、円柱の半径が波長に比べて十分に大きくない時は光学近似が成立せず、移相量の評価には電磁界解析が必要となる。この場合においても自由空間と比較した位相差を発生させることは可能である。
移相器501の形状が固定で移相量が固定の場合には、伝搬経路毎に移相器501の配置の有無および配置する移相器の数量を定めてもよい。
また、送信側にも重みを適用する固有ビームを用いた場合の伝送容量Cは
Figure 0005350128
で表される。ここでJは使用する系統数の最大値、Pj はj番目の系統の送信電力、σj 2伝搬パラメータ行列Hのj番目の特異値を表す。Pj は注水定理等を用いて決定される。上式のCが最大となるようにHの要素の位相を回転させてもよい。
また、系統毎の伝送容量は特異値σj 2に対応する。J番目の系統は特異値σJ 2が小さく不安定となるため、σJ 2を最大化するようにHの要素の位相を回転させてもよい。
以上により、移相器501を配置する前の伝搬パラメータが空間分割多重による伝送容量増加が難しい条件であっても、所定の伝搬経路の位相を任意の値に回転させることにより空間分割多重による伝送容量を改善することができる。
図2は、本発明の実施例2の空間分割多重装置の構成例を示す。ここでは、送信アンテナ数2、受信アンテナ数2の場合を示す。図2において、送信機101、送信アンテナ201,202、受信アンテナ301,302、受信機401および受信機401の内部は
、図6に示す従来構成と同様の構成である。
本実施例の特徴は、送信アンテナと受信アンテナとの間、図2の例では送信アンテナ201と受信アンテナ301との間および送信アンテナ202と受信アンテナ301との間の見通し伝搬経路(h11,h12)内で、受信アンテナ301の近傍に移相器502を配置し、h11の伝搬経路およびh12の伝搬経路の位相を調整することにより伝送容量を改善するところにある。なお、送信アンテナ201,202と受信アンテナ301との間の見通し伝搬経路は事前に把握されているものとし、移相器502はその見通し伝搬経路の所定位置に図示しない固定部材を用いて配置されるものとする。
また、移相器502は受信アンテナ302の近傍でh21の伝搬経路およびh22の伝搬経路の位相を調整する位置、送信アンテナ201の近傍でh11の伝搬経路およびh21の伝搬経路の位相を調整する位置、送信アンテナ202の近傍でh12の伝搬経路およびh22の伝搬経路の位相を調整する位置、さらにそれらを組み合わせた位置に配置してもよい。また、送信アンテナ201,202と受信アンテナ301,302の中間位置で、h12の伝搬経路およびh21の伝搬経路の位相を調整する位置に配置してもよい。また、h11の伝搬経路とh22の伝搬経路のように、移相器501を2つの伝搬経路のそれぞれに個別に配置してもよい。
本実施例においても実施例1と同様に、移相器502を配置する前の伝搬パラメータが空間分割多重による伝送容量増加が難しい条件であっても、所定の経路の位相を任意の値に回転させることにより空間分割多重による伝送容量を改善することができる。
ただし、2つの伝搬経路の位相が同時に変動するため、実施例1と比較して伝搬経路間の位相差は小さくなる。実施例2における伝搬容量Cの計算例を図3に示す。2つの伝搬経路の位相差が 180度(逆位相)になったとき(例えばh11が 900度、h12が1080度)のときに伝搬容量Cが最大値になる。また、移相器502をh12の伝搬経路およびh21の伝搬経路に配置した場合には、それぞれの移相量を例えば90度に設定することにより伝搬容量Cを最大値にすることができる。
図4は、本発明の実施例3の空間分割多重装置の構成例を示す。ここでは、送信アンテナ数2、受信アンテナ数2の場合を示す。図3において、送信機101、送信アンテナ201,202、受信アンテナ301,302、受信機401および受信機401の内部は、図6に示す従来構成と同様の構成である。
本実施例の特徴は、送信アンテナと受信アンテナとの間、図4の例では送信アンテナ201,202と受信アンテナ301,302との間の見通し伝搬経路内で受信アンテナ301,302の近傍に移相器503を配置し、h11,h12,h21,h22の伝搬経路の位相を調整することにより伝送容量を改善するところにある。なお、送信アンテナ201,202と受信アンテナ301,302との間の見通し伝搬経路は事前に把握されているものとし、移相器503はその見通し伝搬経路の所定位置に図示しない固定部材を用いて配置されるものとする。
また、移相器503は送信アンテナ201,202の近傍で、h11,h12,h21,h22の伝搬経路の位相を調整する位置に配置してもよい。
本実施例においても実施例1と同様に、移相器503を配置する前の伝搬パラメータが空間分割多重による伝送容量増加が難しい条件であっても、所定の経路の位相を任意の値に回転させることにより空間分割多重による伝送容量を改善することができる。ただし、4つの伝搬経路の位相が同時に変動するため、実施例1と比較して伝搬経路間の位相差は小さくなる。なお、例えばh11とh12の位相差が90度、h21とh22の位相差が90度になるように設定することにより、伝搬容量Cを最大値にすることができる。
図5は、本発明の実施例4の空間分割多元接続装置の構成例を示す。ここでは、2本のアンテナを有する1台の基地局501と、1本のアンテナを有する2台の端末局601,602で構成される例を示す。ここでは、重みの計算および重みの適用は基地局側で行われるが、その他の構成および動作は実施例1における送信機および受信機と同様である。
本実施形態の特徴は、基地局501と複数の端末局601,602との間で同時に通信が行われる空間分割多元接続において、基地局501のアンテナ201,202と端末局601,602のアンテナ301,302との間の見通し伝搬経路内に移相器501を配置し、伝搬経路の位相を調整することにより伝送容量を改善するところにある。図5の例では、実施例1と同様にh11の伝搬経路に移相器501を配置しているが、実施例2または実施例3で示した伝搬経路に移相器を配置しても同様である。
これにより、移相器501を配置する前の伝搬パラメータが空間分割多元接続による伝送容量増加が難しい条件であっても、所定の経路の位相を任意の値に回転させることにより空間分割多元接続装置の伝送容量を改善することができる。
101 送信機
201,202 送信アンテナ
301,302 受信アンテナ
401,402 受信機
411,412 信号変換部
421,422 受信回路
423 重み算出部
424,425 乗算器
426 加算器
501 基地局
601,602 端末局

Claims (4)

  1. 複数系統の異なる信号を複数の送信アンテナから同一空間に同一時間かつ同一周波数で送信する送信機と、
    複数の受信アンテナに受信した信号から前記複数系統の信号を復元する受信機と
    を備え、前記複数の受信アンテナで受信した各信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算し加算して前記各系統の信号を復元するか、または前記送信機から前記複数系統の信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算して送信した信号を前記複数の受信アンテナで受信して前記各系統の信号を復元する空間分割多重装置において、
    前記複数の送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、
    前記複数の送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間の各伝搬経路のチャネル情報から計算される空間分割多重時の伝送容量が最大になるように、前記移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する
    ことを特徴とする空間分割多重装置。
  2. 複数系統の異なる信号を複数の送信アンテナから同一空間に同一時間かつ同一周波数で送信する送信機と、
    複数の受信アンテナに受信した信号から前記複数系統の信号を復元する受信機と
    を備え、前記複数の受信アンテナで受信した各信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算し加算して前記各系統の信号を復元するか、または前記送信機から前記複数系統の信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算して送信した信号を前記複数の受信アンテナで受信して前記各系統の信号を復元する空間分割多重装置において、
    前記複数の送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、
    前記送信機および前記受信機は固有ビームを用いて信号の伝送を行う構成であり、
    前記伝搬経路の伝搬パラメータ行列Hに基づいて下記数式によって算出される、信号伝送に用いる固有パスの伝送容量の和が最大となるように、前記移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する
    ことを特徴とする空間分割多重装置。
    Figure 0005350128
    ただし、Jは使用する系統の数の最大値、σ 2 は雑音電力、P j はj番目の系統の送信電力、σ j 2 は前記伝搬経路の伝搬パラメータ行列Hのj番目の特異値を表す。
  3. 複数系統の異なる信号を複数の送信アンテナから同一空間に同一時間かつ同一周波数で送信する送信機と、
    複数の受信アンテナに受信した信号から前記複数系統の信号を復元する受信機と
    を備え、前記複数の受信アンテナで受信した各信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算し加算して前記各系統の信号を復元するか、または前記送信機から前記複数系統の信号にそれぞれ所定の重み係数を乗算して送信した信号を前記複数の受信アンテナで受信して前記各系統の信号を復元する空間分割多重装置において、
    前記複数の送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、
    前記送信機および前記受信機は固有ビームを用いて信号の伝送を行う構成であり、
    前記伝搬経路の伝搬パラメータ行列Hのj番目の特異値σ j 2 を計算し、使用する系統の数の最大値J番目の特異値σ J 2 が最大となるように、前記移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する
    ことを特徴とする空間分割多重装置。
  4. 複数系統の異なる信号を同一空間、同一時間かつ同一周波数で送受信する複数のアンテナを有する1つの基地局と、
    前記複数系統の信号のうちそれぞれ異なる系統の信号を1つのアンテナで送受信する複数の端末局と
    を備えた空間分割多元接続装置において、
    前記基地局の複数のアンテナと前記複数の端末局の各アンテナとの間の少なくとも1つの見通し伝搬経路内に、空気と異なる比誘電率を有する物質を移相器として配置する構成であり、
    前記基地局の複数のアンテナと前記複数の端末局の各アンテナとの間の各伝搬経路のチャネル情報から計算される空間分割多元接続時の伝送容量が最大になるように、前記移相器を配置する伝搬経路およびその移相量を設定する
    ことを特徴とする空間分割多元接続装置。
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