JP5350124B2 - 結晶の構造解析方法 - Google Patents
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Description
任意のバルク結晶、又は任意の基板上にエピタキシャル成長により作製された任意の材料系からなる単層及び多層構造結晶を、X線回折測定により構造評価する結晶の構造解析方法において、
2つ以上の相異なる反射指数hklを選択し、選択した反射指数hkl各々について、選択した反射指数hklで特定されるX線入射角度を中心値とするスキャン角度ΔθでX線入射角度を変更し、受光系開口角条件を狭開口角条件として、対称反射配置でX線回折測定を行うことにより、横軸がスキャン角度Δθで縦軸がX線強度を表すhkl反射プロファイルを求める第1測定工程と、
選択した反射指数hklで特定されるhkl面と、前記バルク結晶の表面又は前記多層構造結晶の表面或いは前記基板の表面とのなす面角度θcを用いて、前記第1測定工程で求めたhkl反射プロファイル各々について、前記横軸Δθを[Δθ/sinθc]で規格化する再規格化処理を行って、各hkl反射プロファイルを描き直す再規格化工程と、
前記再規格化工程で再規格化した各hkl反射プロファイル中の解析対象のピークについて、hkl反射プロファイル同士の前記ピークの頂点を揃えて重ねて表示し、前記ピーク同士のピーク拡がり形状を比較することにより、前記ピーク拡がり形状の反射指数hklに関する依存性を解析する第1形状解析工程と、
前記第1形状解析工程における解析により、前記ピーク拡がり形状が反射指数hklに依存しない不変な形状になっていることを確認することにより、前記ピーク拡がり形状が結晶のモザイク性により生じる局所的なtwist分布に起因して生じることを判定する第1判定工程と、
前記第1形状解析工程において、前記ピークの中心部分のピーク拡がり形状は反射指数hklに依存しない不変な形状になっているが、前記ピークの中心部分から離れた位置に、反射指数hklに依存してピーク形状が変化するサブピークが現れる場合、更に、現れた前記サブピークについて、当該サブピークの[Δθ/sinθc]軸上の位置が、反射指数hklによらず、前記ピークの中心部分から一定だけ離れた位置に現れることを確認することにより、前記サブピークの主要因が、不均一なtwist分布中の大きなtwist角の差を有する領域に起因するものであることを判定する第2判定工程と、
前記受光系開口角条件のみを広開口角条件に変更し、他の条件を前記第1測定工程と同じ条件にして、X線回折測定を行うことにより、横軸がスキャン角度Δθで縦軸がX線強度を表すhkl反射プロファイルを求める第2測定工程と、
前記第2測定工程で求めたhkl反射プロファイルに対して、前記再規格化工程を適用した後、前記第1測定工程及び前記第2測定工程で求め、前記再規格化工程で再規格化した各hkl反射プロファイル中の解析対象のピークについて、反射指数hkl毎に受光系開口角が異なるhkl反射プロファイル同士の前記ピークの頂点を揃えて重ねて表示し、前記ピーク同士のピーク拡がり形状を比較することにより、前記ピーク拡がり形状の受光系開口角に関する依存性を解析する第2形状解析工程と、
前記第2形状解析工程における解析により、前記ピーク拡がり形状が受光系開口角に依存しない不変な形状になっていることを確認することにより、前記ピーク拡がり形状が結晶のモザイク性により生じる局所的なtwist分布に起因して生じることを判定すると共に、前記第1判定工程において、前記ピーク拡がり形状が反射指数hklに依存しない不変な形状になっていることを確認した場合には、前記ピーク拡がり形状がtwist分布に起因した普遍的分布に対応することを判定する第3判定工程と、
前記第2形状解析工程において、前記ピークの中心部分のピーク拡がり形状は受光系開口角に依存しない不変な形状になっているが、前記ピークの中心部分から離れた位置に、受光系開口角に依存してピーク形状が変化するサブピークが現れる場合、更に、受光系開口角に依存してサブピークが現れる部分について、広開口角条件で測定したhkl反射プロファイルにおいてサブピークが観測されず、狭開口角条件で測定したhkl反射プロファイルにおいてサブピークが観測されることを確認することにより、大きなtwist角の差を有する領域に関して、前記サブピークの主要因に加えて、twist角の差以外のサブピークの要因の寄与が存在することを判定する第4判定工程と、
前記第2形状解析工程において、前記ピークの中心部分のピーク拡がり形状は受光系開口角に依存しない不変な形状になっているが、前記ピークの中心部分から離れた位置に、受光系開口角に依存してピーク形状が変化するサブピークが現れる場合、更に、受光系開口角に依存してサブピークが現れる部分について、広開口角条件で測定したhkl反射プロファイル及び狭開口角条件で測定したhkl反射プロファイルにおいてサブピークが観測されることを確認することにより、サブピークの要因がtwist角の差のみであることを判定する第5判定工程とを有することを特徴とする。
上記第1の発明に記載の結晶の構造解析方法において、
前記サブピークを観測するために用いる反射指数hklを、前記面角度θcが50°以上となるような反射指数hklとすることを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載の結晶の構造解析方法において、
前記狭開口角条件を、受光系開口角0.1〜0.5°の受光系スリットを挿入する条件とし、広開口角条件を、前記受光系スリットを用いない条件(Open slit condition;受光系開口角2°程度)とすることを特徴とする。
本発明においては、任意のバルク結晶、又は任意の基板上にエピタキシャル成長により作製された任意の材料系からなる単層及び多層構造結晶が、測定の対象試料となるが、ここでは、対象試料の一例として、(0001)サファイア基板上にMOVPE成長法によりGaNエピタキシャル薄膜試料を作製した。この材料系は、twist分布に起因したX線回折のピーク拡がりが主に観測される典型例となっているものである。なお、GaNエピタキシャル薄膜試料以外にも、例えば、InGaAs/GaAs、Si/SiGeなどの材料系を用いた歪系エピタキシャル層、歪超格子構造等でもよい。
θout 出射角度
θc 面角度
Claims (3)
- 任意のバルク結晶、又は任意の基板上にエピタキシャル成長により作製された任意の材料系からなる単層及び多層構造結晶を、X線回折測定により構造評価する結晶の構造解析方法において、
2つ以上の相異なる反射指数hklを選択し、選択した反射指数hkl各々について、選択した反射指数hklで特定されるX線入射角度を中心値とするスキャン角度ΔθでX線入射角度を変更し、受光系開口角条件を狭開口角条件として、対称反射配置でX線回折測定を行うことにより、横軸がスキャン角度Δθで縦軸がX線強度を表すhkl反射プロファイルを求める第1測定工程と、
選択した反射指数hklで特定されるhkl面と、前記バルク結晶の表面又は前記多層構造結晶の表面或いは前記基板の表面とのなす面角度θcを用いて、前記第1測定工程で求めたhkl反射プロファイル各々について、前記横軸Δθを[Δθ/sinθc]で規格化する再規格化処理を行って、各hkl反射プロファイルを描き直す再規格化工程と、
前記再規格化工程で再規格化した各hkl反射プロファイル中の解析対象のピークについて、hkl反射プロファイル同士の前記ピークの頂点を揃えて重ねて表示し、前記ピーク同士のピーク拡がり形状を比較することにより、前記ピーク拡がり形状の反射指数hklに関する依存性を解析する第1形状解析工程と、
前記第1形状解析工程における解析により、前記ピーク拡がり形状が反射指数hklに依存しない不変な形状になっていることを確認することにより、前記ピーク拡がり形状が結晶のモザイク性により生じる局所的なtwist分布に起因して生じることを判定する第1判定工程と、
前記第1形状解析工程において、前記ピークの中心部分のピーク拡がり形状は反射指数hklに依存しない不変な形状になっているが、前記ピークの中心部分から離れた位置に、反射指数hklに依存してピーク形状が変化するサブピークが現れる場合、更に、現れた前記サブピークについて、当該サブピークの[Δθ/sinθc]軸上の位置が、反射指数hklによらず、前記ピークの中心部分から一定だけ離れた位置に現れることを確認することにより、前記サブピークの主要因が、不均一なtwist分布中の大きなtwist角の差を有する領域に起因するものであることを判定する第2判定工程と、
前記受光系開口角条件のみを広開口角条件に変更し、他の条件を前記第1測定工程と同じ条件にして、X線回折測定を行うことにより、横軸がスキャン角度Δθで縦軸がX線強度を表すhkl反射プロファイルを求める第2測定工程と、
前記第2測定工程で求めたhkl反射プロファイルに対して、前記再規格化工程を適用した後、前記第1測定工程及び前記第2測定工程で求め、前記再規格化工程で再規格化した各hkl反射プロファイル中の解析対象のピークについて、反射指数hkl毎に受光系開口角が異なるhkl反射プロファイル同士の前記ピークの頂点を揃えて重ねて表示し、前記ピーク同士のピーク拡がり形状を比較することにより、前記ピーク拡がり形状の受光系開口角に関する依存性を解析する第2形状解析工程と、
前記第2形状解析工程における解析により、前記ピーク拡がり形状が受光系開口角に依存しない不変な形状になっていることを確認することにより、前記ピーク拡がり形状が結晶のモザイク性により生じる局所的なtwist分布に起因して生じることを判定すると共に、前記第1判定工程において、前記ピーク拡がり形状が反射指数hklに依存しない不変な形状になっていることを確認した場合には、前記ピーク拡がり形状がtwist分布に起因した普遍的分布に対応することを判定する第3判定工程と、
前記第2形状解析工程において、前記ピークの中心部分のピーク拡がり形状は受光系開口角に依存しない不変な形状になっているが、前記ピークの中心部分から離れた位置に、受光系開口角に依存してピーク形状が変化するサブピークが現れる場合、更に、受光系開口角に依存してサブピークが現れる部分について、広開口角条件で測定したhkl反射プロファイルにおいてサブピークが観測されず、狭開口角条件で測定したhkl反射プロファイルにおいてサブピークが観測されることを確認することにより、大きなtwist角の差を有する領域に関して、前記サブピークの主要因に加えて、twist角の差以外のサブピークの要因の寄与が存在することを判定する第4判定工程と、
前記第2形状解析工程において、前記ピークの中心部分のピーク拡がり形状は受光系開口角に依存しない不変な形状になっているが、前記ピークの中心部分から離れた位置に、受光系開口角に依存してピーク形状が変化するサブピークが現れる場合、更に、受光系開口角に依存してサブピークが現れる部分について、広開口角条件で測定したhkl反射プロファイル及び狭開口角条件で測定したhkl反射プロファイルにおいてサブピークが観測されることを確認することにより、サブピークの要因がtwist角の差のみであることを判定する第5判定工程とを有することを特徴とする結晶の構造解析方法。 - 請求項1に記載の結晶の構造解析方法において、
前記サブピークを観測するために用いる反射指数hklを、前記面角度θcが50°以上となるような反射指数hklとすることを特徴とする結晶の構造解析方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の結晶の構造解析方法において、
前記狭開口角条件を、受光系開口角0.1〜0.5°の受光系スリットを挿入する条件とし、広開口角条件を、前記受光系スリットを用いない条件とすることを特徴とする結晶の構造解析方法。
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