JP5349085B2 - 印刷装置 - Google Patents

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本発明は、用紙が搬送される用紙搬送方向と印刷面において直交する用紙幅方向に所定の間隔で並ぶライン型インクジェットヘッドの列が、複数、用紙幅方向にズレながら、用紙搬送方向に配置された印刷装置に関し、特に、用紙の浮き上がりを防止すると共に、用紙の搬送力が十分確保された印刷装置に関する。
従来、インクジェット方式の印刷装置では、主として、オイル成分をほとんど含まない水性インクが使用される。このため、用紙表面にインクが吐出されると、インクの水分が用紙表面から急速に用紙の中に浸透し、用紙表面と用紙裏面との水分量に差が生じ、用紙の巻き込み現象(以下、カールと呼称する。)や紙面が波打つ現象(以下、コックリングと呼称する。)などが発生する。これに伴い、インクジェットヘッド側に用紙が浮き上がり、用紙とインクジェットヘッドとの間隙が狭くなったり、用紙がインクジェットヘッドと接触したりする。結果、用紙とインクジェットヘッドとの間隔が安定せず、鮮明な印刷結果を得ることができない場合がある。
これに対して、下記のインクジェットプリンタのような印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図20、図21に示すように、インクジェットプリンタ10では、用紙搬送方向に複数のライン型インクジェットヘッド11が配置される。複数のライン型インクジェットヘッド11の間に、スターローラ12aなどを用いた用紙搬送用ローラ12が配置される。用紙搬送用ローラ12よりも給紙側寄りにあるライン型インクジェットヘッド11から用紙に吐着されたインクを避けて用紙に接触する位置に、各スターローラ12aが配置される。各スターローラ12aと用紙支持部材13とで用紙が挟まれて用紙搬送方向に送り出される。これによって、用紙搬送用ローラ12による未乾燥インクの引きずりを防止することができ、画像の品質の低下を防止することができる。
特開2003−136798号公報
しかしながら、上記のインクジェットプリンタ10では、用紙の浮き上がりが抑制されても、用紙の種類によっては、搬送力が十分でない場合がある。これは、各スターローラ12aと用紙支持部材13とで用紙が挟まれて送り出されるからである。そして、搬送力が不十分であると、用紙を送り出す量が安定せず、インクの着弾ズレなどで、画像がボケる。
また、上記のインクジェットプリンタ10とは異なるが、印刷領域の幅を広げるため、または高速で印刷するために、複数のライン型インクジェットヘッドで印刷領域が分担される印刷装置(以下、マルチライン型インクジェット方式の印刷装置と呼称する。)が存在する。特に、マルチライン型インクジェット方式の印刷装置では、用紙と各ライン型インクジェットヘッドとの間隔にばらつきが生じ易くなり、用紙の浮き上がりが顕著になる。このため、用紙の浮き上がりを抑制して、用紙と各ライン型インクジェットヘッドとの間隔を安定させることが重要になる。
この点を踏まえて、マルチライン型インクジェット方式の印刷装置における排紙側の搬送ローラに、上記の用紙搬送用ローラ12が流用されたとする。この場合において、各スターローラ12aで、用紙の浮き上がりが抑制される。ただし、特に、高速で印刷する場合には、インクが乾く前に、インクが吐出された部分に各スターローラ12aが接触する。このため、各スターローラ12aで印刷面が汚れ易くなる。
これに対して、排紙側の搬送ローラの上流側直近に位置するライン型インクジェットヘッドが印刷を担当する部分に、スターローラ12aが配置されないようにすることで対処することができる。ただし、スターローラ12aの数が減少すると、搬送力が十分でない状況の中で、さらに搬送力が低下する。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて、用紙が搬送される用紙搬送方向と印刷面において直交する用紙幅方向に所定の間隔で並ぶライン型インクジェットヘッドの列が、複数、用紙幅方向にズレながら、用紙搬送方向に配置された印刷装置であって、用紙の浮き上がりを防止すると共に、用紙の搬送力が十分確保された印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の印刷装置は、用紙が搬送される第1の方向と印刷面において直交する第2の方向に所定の間隔で並ぶライン型インクジェットヘッドの列が、複数、前記第2の方向にズレながら、前記第1の方向に配置された印刷装置であって、前記第1の方向の排紙側に、能動的に回転する駆動ローラと、前記駆動ローラの回転に追随して受動的に回転する1組の上流従動ローラと下流従動ローラとを備え、印刷面において1個のライン型インクジェットヘッドが印刷を担当する範囲を部分印刷領域として、前記駆動ローラの上流に位置する前記ライン型インクジェットヘッドの列が印刷を担当する部分印刷領域を第1の部分印刷領域として、すべての部分印刷領域において前記第1の部分印刷領域以外の部分印刷領域を第2の部分印刷領域とした場合において、前記駆動ローラの上流側に配置された前記上流従動ローラ、および前記駆動ローラの下流側に配置された前記下流従動ローラが、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部が複数個1組で各第2の部分印刷領域に対応する部分に配置されたものである。
本発明によれば、排紙側の従動ローラにおける複数の円板状輪部で、各部分印刷領域における用紙の浮き上がりを抑制することができる。また、円板状輪部と用紙との接触面積が各部分印刷領域で一律になり、用紙のグリップ力(搬送力)を各部分印刷領域で一律に確保することができる。
また、部分印刷領域単位で円板状輪部の数を増加させることで、各部分印刷領域における用紙の浮き上がりを密に押さえることができる。各円板状輪部の押圧力を増加させなくとも、用紙の種類に関係しない程度の十分な搬送力を確保することができる。各円板状輪部の押圧力を増加させることなく、十分な搬送力を確保することができるので、印刷面を損傷することを回避することができる。すなわち、これらのことを、1部分印刷領域あたりの円板状輪部の数で調整することができる。
実施の形態1における印刷装置を示す側面図である。 実施の形態1における印刷機構を示す斜視図である。 実施の形態1における印刷機構を示す平面図である。 実施の形態1における印刷機構をA1−A1線で切断して矢視方向に見た断面図である。 実施の形態1における用紙の浮き上がりの変化を示す概要図である。 実施の形態1の変形例における印刷機構を示す平面図である。 実施の形態1の変形例における印刷機構を示す側面図である。 実施の形態2における印刷機構を示す平面図である。 実施の形態2における印刷機構をA2−A2線で切断して矢視方向に見た断面図である。 実施の形態2における用紙の浮き上がりの変化を示す概要図である。 実施の形態3における印刷機構を示す平面図である。 実施の形態3における印刷機構をA3−A3線で切断して矢視方向に見た断面図である。 実施の形態4における印刷機構を示す平面図である。 実施の形態4における印刷機構をA4−A4線で切断して矢視方向に見た断面図である。 実施の形態4の変形例における印刷機構を示す平面図である。 実施の形態4の変形例における印刷機構をB4−B4線で切断して矢視方向に見た断面図である。 実施の形態5における印刷機構を示す平面図である。 実施の形態5における印刷機構をA5−A5線で切断して矢視方向に見た断面図である。 実施の形態5における用紙の浮き上がりの変化を示す概要図である。 従来のインクジェットプリンタの内部を示す平面図である。 従来のインクジェットプリンタの内部を示す側面図である。
(実施の形態1)
以下、本発明に係わる実施の形態1について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、下記に示す特徴を備える。
印刷装置は、(a)用紙が搬送される用紙搬送方向と印刷面において直交する用紙幅方向に所定の間隔で並ぶライン型インクジェットヘッドの列が、複数、用紙幅方向にズレながら、用紙搬送方向に配置された装置である。(b)用紙搬送方向の排紙側に、能動的に回転する駆動ローラと、駆動ローラの回転に追随して受動的に回転する従動ローラとを備える。ここで、(c)印刷面において1個のライン型インクジェットヘッドが印刷を担当する範囲を部分印刷領域とする。この場合において、(d)従動ローラが、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部が複数個1組で各部分印刷領域に対応する部分に配置されたものである。
以上の点を踏まえて、本実施の形態における印刷装置について説明する。
<構成>
図1に示すように、印刷装置100は、インクジェット方式で水性インクを用紙に吐出する装置である。ここでは、一例として、給紙台101に積層されている1枚以上の用紙50を1枚ずつ給紙機構102で印刷機構103に供給する。印刷機構103に供給された用紙50にラスターイメージを印刷する。ラスターイメージが印刷された用紙50を、排紙機構104を介して紙受け台105に排紙する。
以下、用紙50の表面を印刷面とする。印刷機構103を排紙側から見た場合において、左側を手前とし、右側を奥とする。
<印刷機構103>
図2−図4に示すように、印刷機構103は、給紙側から順に、第1の搬送ローラ部110、第2の搬送ローラ部120、および第3の搬送ローラ部130が印刷機構103のフレーム(不図示)に設置される。搬送ガイド部140の上方に複数のライン型インクジェットヘッド150が設置される。給紙側から排紙側に搬送される用紙に、1つのラスターイメージを、複数のライン型インクジェットヘッド150で分担して印刷する。
<第1の搬送ローラ部110>
第1の搬送ローラ部110は、第1の駆動ローラ111と、第1の駆動ローラ111と対をなす第1の従動ローラ112とからなる。第1の駆動ローラ111は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第1の従動ローラ112は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第1の駆動ローラ111の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
<第2の搬送ローラ部120>
第2の搬送ローラ部120は、第2の駆動ローラ121と、第2の駆動ローラ121と対をなす第2の従動ローラ122とからなる。第2の駆動ローラ121は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第2の従動ローラ122は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第2の駆動ローラ121の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
<第3の搬送ローラ部130>
第3の搬送ローラ部130は、第3の駆動ローラ131と、第3の駆動ローラ131と対をなす第3の従動ローラ132とからなる。第3の駆動ローラ131は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第3の従動ローラ132は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ131の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
<搬送ガイド部140>
搬送ガイド部140は、給紙側から供給された用紙を排紙側まで案内するものである。印刷機構103のフレーム(不図示)に設置され、印刷中は、各ライン型インクジェットヘッド150の下方に配置され、用紙搬送方向に搬送される用紙を支える。
<ライン型インクジェットヘッド150>
また、印刷機構103は、第1の搬送ローラ部110と第2の搬送ローラ部120との間の部分(以下、前段部分と呼称する。)に3個のライン型インクジェットヘッド150が設置される。第2の搬送ローラ部120と第3の搬送ローラ部130との間の部分(以下、後段部分と呼称する。)に3個のライン型インクジェットヘッド150が設置される。計6個のライン型インクジェットヘッド150で印刷可能最大範囲が分担されて印刷される。
ここで、印刷可能最大範囲とは、印刷装置100で印刷可能な最大範囲である。前段部分と後段部分との各々については、長さ(用紙搬送方向寸法)が搬送可能な最小サイズの用紙(以下、搬送可能最小用紙と呼称する。)の長さ(用紙搬送方向寸法)よりも短い。幅(用紙幅方向寸法)が搬送可能な最大サイズの用紙(以下、搬送可能最大用紙と呼称する。)の幅(用紙幅方向寸法)よりも広い。
各ライン型インクジェットヘッド150は、1個で複数色を吐出するものである。同色の複数のノズル(不図示)が用紙幅方向に配列されて各色の複数のノズル(不図示)が用紙搬送方向に配列されるように、搬送ガイド部140の上方に配置される。印刷中は、搬送ガイド部140の上方に固定された状態で使用される。ここでは、一例として、排紙側から見て、印刷可能最大範囲が部分印刷領域単位で用紙幅方向に分割されるとする。
この場合において、図5に示すように、前段部分に設置される3個のライン型インクジェットヘッド150(以下、第1のヘッド列151と呼称する。)が、奇数領域の上方に個別に配置され、奇数領域の印刷を担当する。後段部分に設置される3個のライン型インクジェットヘッド150(以下、第2のヘッド列152と呼称する。)が、偶数領域の上方に個別に配置され、偶数領域の印刷を担当する。
ここで、部分印刷領域とは、印刷面において1個のライン型インクジェットヘッド150で印刷可能な範囲である。奇数領域とは、手前から数えて、印刷可能最大範囲の奇数番目の部分印刷領域(図中における部分印刷領域1、部分印刷領域3、部分印刷領域5など。)である。偶数領域とは、手前から数えて、印刷可能最大範囲の偶数番目の部分印刷領域(図中における部分印刷領域2、部分印刷領域4、部分印刷領域6など。)である。
<第3の搬送ローラ部130の具体例>
次に、第3の搬送ローラ部130について詳細に説明する。これは、印刷面が損傷しないために、第3の搬送ローラ部130と印刷面との接触を可能な限り避けることが好ましい。また、第3の搬送ローラ部130の搬送を安定させると、良好な印刷結果が得られる。これらのことから、排紙側に位置する第3の搬送ローラ部130が重要になるからである。
<第3の駆動ローラ131>
具体的には、第3の駆動ローラ131は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部131aと、軸部131aの径方向に突出した1個の円柱状輪部131bとからなる。円柱状輪部131bが用紙の裏面と面接触可能なように、円柱状輪部131bの外周面が滑らかである。
ここで、軸部131aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構103の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。円柱状輪部131bについては、幅(用紙幅方向寸法)が搬送可能最大用紙の幅(用紙幅方向寸法)よりも広い。
また、第3の駆動ローラ131は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構103のフレーム(不図示)に軸部131aが取り付けられる。このとき、印刷機構103の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部131aが配置される。これに伴い、印刷機構103の手前と奥とに両側が掛かるように、1個の円柱状輪部131bが配置される。円柱状輪部131bが用紙の裏面と面接触可能な状態で、搬送ガイド部140の表面から上方に所定の距離(例えば、0.8mm程度。)だけ円柱状輪部131bの上部が突出する。
ここで、搬送ガイド部140は、1個の円柱状輪部131bの形状・寸法・位置に合わせて開口部が形成されている。
<第3の従動ローラ132>
一方、第3の従動ローラ132は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部132aと、軸部132aの径方向に突出した24個の円板状輪部132bとからなる。各円板状輪部132bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部132bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
ここで、軸部132aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構103の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。各円板状輪部132bについては、外径が第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの外径よりも小さい。
また、24個の円板状輪部132bについては、3個1組とする円板状輪部132bの集合体に分類される。3個1組とする円板状輪部132bの集合体の全幅(用紙幅方向寸法)が部分印刷領域の幅(用紙幅方向寸法)以下である。
また、第3の従動ローラ132は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構103のフレーム(不図示)に軸部132aが取り付けられる。このとき、印刷機構103の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部132aが配置される。これに伴い、各部分印刷領域と印刷機構103の手前と奥とに、3個1組で、24個の円板状輪部132bが配置される。各円板状輪部132bが用紙の表面と点接触可能な状態で、第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bに各円板状輪部132bの下部が近接する。
<動作>
次に、印刷機構103の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部130の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部130の動作については、第3の駆動ローラ131を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構103に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
第3の搬送ローラ部130は、第3の駆動ローラ131(軸部131a)と第3の従動ローラ132(軸部132a)とが印刷機構103のフレーム(不図示)に取り付けられた状態で、用紙搬送方向に用紙を送り出す駆動力が第3の駆動ローラ131(軸部131a)に与えられて、第3の駆動ローラ131(軸部131a)が回転する。さらに、第3の駆動ローラ131(円柱状輪部131b)と第3の従動ローラ132(円板状輪部132b)とで用紙が挟み込まれると、第3の駆動ローラ131(軸部131a)の回転に追随して、第3の従動ローラ132(軸部132a)も回転する。
<用紙の浮き上がり>
次に、印刷中の用紙の浮き上がりについて説明する。ここでは、一例として、図5に示すように、第1の搬送ローラ部110の搬送直後、第1のヘッド列151のインク吐出直後、第2の搬送ローラ部120の搬送直後、第2のヘッド列152のインク吐出直後、第3の搬送ローラ部130の搬送直後の順に、排紙側から見た場合における用紙50の浮き上がりについて説明する。
<第1の搬送ローラ部110の搬送直後>
第1の搬送ローラ部110は、第1のヘッド列151でインクが吐出される部分(奇数領域)と接触しながら、第1のヘッド列151に用紙50を送り出す。このとき、未だ、用紙50にインクが吐出されていないので、用紙50に浮き上がりが生じていない。
<第1のヘッド列151のインク吐出直後>
第1のヘッド列151は、第1の搬送ローラ部110から送り出された用紙50の奇数領域にインクを吐出する。これに伴い、奇数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、奇数領域に浮き上がりが生じる。
<第2の搬送ローラ部120の搬送直後>
第2の搬送ローラ部120は、第1のヘッド列151でインクが吐出された部分(奇数領域)と接触せずに、第2のヘッド列152でインクが吐出される部分(偶数領域)と接触しながら、第2のヘッド列152に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた浮き上がりが、第2の搬送ローラ部120で押さえられないので、奇数領域に浮き上がりが生じたままである。
<第2のヘッド列152のインク吐出直後>
第2のヘッド列152は、第2の搬送ローラ部120から送り出された用紙50の偶数領域にインクを吐出する。これに伴い、偶数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、偶数領域に浮き上がりが生じる。
<第3の搬送ローラ部130の搬送直後>
第3の搬送ローラ部130は、第1のヘッド列151と第2のヘッド列152とでインクが吐出された部分(奇数領域と偶数領域)と接触しながら、排紙機構104に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域と偶数領域とに生じた浮き上がりが、第3の搬送ローラ部130における円柱状輪部131bと円板状輪部132bとで均等に押さえられて抑制される。
<まとめ>
以上、本実施の形態によれば、第3の従動ローラ132における複数の円板状輪部132bで、各部分印刷領域における用紙の浮き上がりを抑制することができる。また、円板状輪部132bと用紙との接触面積が各部分印刷領域で一律になり、用紙のグリップ力(搬送力)を各部分印刷領域で一律に確保することができる。
また、部分印刷領域単位で円板状輪部132bの数を増加させることで、各部分印刷領域における用紙の浮き上がりを密に押さえることができる。各円板状輪部132bの押圧力を増加させなくとも、用紙の種類に関係しない程度の十分な搬送力を確保することができる。各円板状輪部132bの押圧力を増加させることなく、十分な搬送力を確保することができるので、印刷面を損傷することを回避することができる。すなわち、これらのことを、1部分印刷領域あたりの円板状輪部132bの数で調整することができる。
ここで、本実施の形態の比較対象として、偶数領域におけるインク汚れを防止するために、第2のヘッド列152のインク吐出直後における各偶数領域と接触するもの(例えば、円板状輪部132bなど。)が第3の従動ローラ132に存在しない場合を想定する。
この場合と比べれば、本実施の形態は、各偶数領域に円板状輪部132bが配置される分、搬送力が大きくなる。その代わり、円板状輪部132bが各偶数領域と接触する分、各偶数領域におけるインク汚れを完全に防止することができない。しかしながら、用紙の表面と面接触可能なものと比べれば、用紙の表面と点接触する分、インク汚れが生じ難くなっている。
<変形例>
(a)なお、図3に示すように、印刷機構103は、複数の用紙規制部材161を有するとしてもよい。ここで、各用紙規制部材161は、導電性材料からなり、用紙に帯電した静電気を除去して用紙の張り付きを防止するものである。搬送ガイド部140の表面から所定の間隙(例えば、2mm程度。)を隔て、搬送ガイド部140の上方に、各用紙規制部材161が設置される。このとき、第1の搬送ローラ部110の上流側直近から第2のヘッド列152の上流側直近まで延びるように、各偶数領域と印刷機構103の手前とに、各用紙規制部材161が配置される。各ライン型インクジェットヘッド150が搬送ガイド部140の上方に設置された状態で、各用紙規制部材161の下面が第1のヘッド列151の下面よりも所定の距離(例えば、0.5mm程度。)だけ下方に突出する。
(b)なお、図3に示すように、印刷機構103は、複数の用紙導入部材162を有するとしてもよい。ここで、各用紙導入部材162は、第1のヘッド列151に用紙を導入し易くするものである。搬送ガイド部140の表面から所定の間隙(例えば、2mm程度。)を隔て、搬送ガイド部140の上方に、各用紙導入部材162が設置される。このとき、第1の搬送ローラ部110の上流側直近から第1のヘッド列151の上流側直近まで延びるように、各奇数領域と印刷機構103の奥とに、各用紙導入部材162が配置される。各用紙導入部材162が搬送ガイド部140の上方に設置された状態で、各用紙導入部材162の下面上流側と搬送ガイド部140の表面との隙間が各用紙導入部材162の下面中央と搬送ガイド部140の表面との隙間よりも広くなるように、各用紙導入部材162の上流側端部が面取りされている。用紙の縁が第1のヘッド列151に案内され易くなっている。
(c)なお、図4に示すように、印刷機構103は、複数のキャップ163を有するとしてもよい。ここで、各キャップ163は、保湿機能を果たすものである。印刷時に、各ライン型インクジェットヘッド150の下方に配置される。待機時などに、各ライン型インクジェットヘッド150の下部に嵌合する。
(d)なお、図6、図7に示すように、印刷機構103は、複数の用紙規制部材161の代わりに、複数のワイヤ164を有するとしてもよい。ここで、各ワイヤ164は、用紙の浮き上がりを押さえるものである。ライン型インクジェットヘッド150が固定支持されるヘッドホルダ165に取り付けられる。このとき、各ライン型インクジェットヘッド150の上流側直近から下流側直近まで延びるように、用紙幅方向に隣接するライン型インクジェットヘッド150同士の間に配置される。
(e)なお、各ライン型インクジェットヘッド150は、1個のライン型インクジェットヘッド150で単色を吐出し、異なる色を吐出する複数のライン型インクジェットヘッド150を組み合わせることで、複数色を実現するものであるとしてもよい。また、用紙搬送方向に2段以上配列されているとしてもよいし、用紙幅方向に3個以上配列されているとしてもよい。また、千鳥配置で配列されているとしてもよい。
(f)なお、搬送ガイド部140は、低摩擦部材で構成されているとしてもよい。また、低摩擦剤で表面がコーティングされたものでもよい。また、用紙搬送方向に沿った複数のリブが表面に形成されたものでもよい。また、各ライン型インクジェットヘッド150が搬送ガイド部140の上方に設置された状態で、各ライン型インクジェットヘッド150の下部が出入可能な開口部が搬送ガイド部140に形成されているとしてもよい。
(g)なお、図3、図4に示すように、第1の従動ローラ112は、回転軸が第1の駆動ローラ111の回転軸よりも僅かに下流に位置するとしてもよい。これによって、第1の駆動ローラ111と第1の従動ローラ112とで搬送中の用紙に下向きの力が加えられて、用紙がライン型インクジェットヘッド150の下面と接触することを抑制することができる。
(h)なお、図3、図4に示すように、第2の従動ローラ122は、回転軸が第2の駆動ローラ121の回転軸よりも僅かに下流に位置するとしてもよい。これによって、第2の駆動ローラ121と第2の従動ローラ122とで搬送中の用紙に下向きの力が加えられて、用紙がライン型インクジェットヘッド150の下面と接触することを抑制することができる。
(i)なお、図3、図4に示すように、第3の従動ローラ132は、回転軸が第3の駆動ローラ131の回転軸よりも僅かに上流に位置するとしてもよい。これによって、第3の駆動ローラ131と第3の従動ローラ132とで搬送中の用紙に下向きの力が加えられて、用紙がライン型インクジェットヘッド150の下面と接触することを抑制することができる。
(j)なお、第3の従動ローラ132における各円板状輪部132bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
(実施の形態2)
以下、本発明に係わる実施の形態2について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、実施の形態1における印刷装置と比べて、下記に示す特徴を備える点が異なる。
印刷装置は、(a)排紙側の駆動ローラの上流に、能動的に回転する第2の駆動ローラと、第2の駆動ローラの回転に追随して受動的に回転する第2の従動ローラとを備える。(b)第2の従動ローラが、第2の駆動ローラの上流に位置するライン型インクジェットヘッドの列が印刷を担当する各部分印刷領域に対応する部分に円板状輪部が複数個1組で配置されたものである。
以上の点を踏まえて、本実施の形態における印刷装置について説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
<構成>
図8、図9に示すように、印刷機構203は、実施の形態1における印刷機構103と比べて、第2の搬送ローラ部120、搬送ガイド部140の代わりに、第2の搬送ローラ部220、搬送ガイド部240を備える点が異なる。
<第2の搬送ローラ部220>
第2の搬送ローラ部220は、第2の駆動ローラ221と、第2の駆動ローラ221と対をなす第2の従動ローラ222とからなる。第2の駆動ローラ221は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第2の従動ローラ222は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第2の駆動ローラ221の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
<第2の駆動ローラ221>
具体的には、第2の駆動ローラ221は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部221aと、軸部221aの径方向に突出した7個の円柱状輪部221bとからなる。各円柱状輪部221bが用紙の裏面と面接触可能なように、各円柱状輪部221bの外周面が滑らかである。
ここで、軸部221aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構203の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。各円柱状輪部221bについては、幅(用紙幅方向寸法)が部分印刷領域の幅(用紙幅方向寸法)よりも狭い。
また、第2の駆動ローラ221は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構203のフレーム(不図示)に軸部221aが取り付けられる。このとき、印刷機構203の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部221aが配置される。これに伴い、各部分印刷領域と印刷機構203の手前とに、個別に、7個の円柱状輪部221bが配置される。各円柱状輪部221bが用紙の裏面と面接触可能な状態で、搬送ガイド部240の表面から上方に所定の距離(例えば、0.8mm程度。)だけ各円柱状輪部221bの上部が突出する。
ここで、搬送ガイド部240は、実施の形態1における搬送ガイド部140と比べて、7個の円柱状輪部221bの形状・寸法・位置に合わせて開口部が形成されている点が異なる。
<第2の従動ローラ222>
一方、第2の従動ローラ222は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部222aと、軸部222aの径方向に突出した8個の円柱状輪部222bと6個の円板状輪部222cとからなる。各円柱状輪部222bが用紙の表面と面接触可能なように、各円柱状輪部222bの外周面が滑らかである。各円板状輪部222cが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部222cの外周面が周方向に沿った凸凹である。
ここで、軸部222aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構203の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。各円柱状輪部222bについては、外径が第2の駆動ローラ221における円柱状輪部221bの外径よりも小さい。各円板状輪部222cについては、外径が各円柱状輪部222bの外径と略同じである。
また、8個の円柱状輪部222bについては、2個1組とする円柱状輪部222bの集合体に分類される。2個1組とする円柱状輪部222bの集合体の全幅(用紙幅方向寸法)が第2の駆動ローラ221における奇数番目の円柱状輪部221bの幅(用紙幅方向寸法)以下である。
また、6個の円板状輪部222cについては、2個1組とする円板状輪部222cの集合体に分類される。2個1組とする円板状輪部222cの集合体の全幅(用紙幅方向寸法)が第2の駆動ローラ221における偶数番目の円柱状輪部221bの幅(用紙幅方向寸法)以下である。
また、第2の従動ローラ222は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構203のフレーム(不図示)に軸部222aが取り付けられる。このとき、印刷機構203の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部222aが配置される。これに伴い、各偶数領域と印刷機構203の手前とに、2個1組で、8個の円柱状輪部222bが配置される。各奇数領域に、2個1組で、6個の円板状輪部222cが配置される。各円柱状輪部222bが用紙の表面と面接触可能な状態で、第2の駆動ローラ221における奇数番目の円柱状輪部221bに各円柱状輪部222bの下部が近接する。各円板状輪部222cが用紙の表面と点接触可能な状態で、第2の駆動ローラ221における偶数番目の円柱状輪部221bに各円板状輪部222cの下部が近接する。
<動作>
次に、印刷機構203の動作について説明する。ここでは、第2の搬送ローラ部220の動作についてのみ説明する。なお、第2の搬送ローラ部220の動作については、第2の駆動ローラ221を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構203に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
第2の搬送ローラ部220は、第2の駆動ローラ221(軸部221a)と第2の従動ローラ222(軸部222a)とが印刷機構203のフレーム(不図示)に取り付けられた状態で、用紙搬送方向に用紙を送り出す駆動力が第2の駆動ローラ221(軸部221a)に与えられて、第2の駆動ローラ221(軸部221a)が回転する。さらに、第2の駆動ローラ221(円柱状輪部221b)と第2の従動ローラ222(円柱状輪部222b、円板状輪部222c)とで用紙が挟み込まれながら、第2の駆動ローラ221(軸部221a)の回転に追随して、第2の従動ローラ222(軸部222a)も回転する。
<用紙の浮き上がり>
次に、印刷中の用紙の浮き上がりについて説明する。なお、図10に示すように、第1の搬送ローラ部110の搬送直後、第1のヘッド列151のインク吐出直後については、実施の形態1と同一であるので、説明を省略する。ここでは、第2の搬送ローラ部220の搬送直後以降について説明する。
<第2の搬送ローラ部220の搬送直後>
第2の搬送ローラ部220は、第2のヘッド列152でインクが吐出される部分(偶数領域)と面接触し、第1のヘッド列151でインクが吐出された部分(奇数領域)と点接触しながら、第2のヘッド列152に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた浮き上がりが、第2の搬送ローラ部120における円柱状輪部221bと複数の円板状輪部222bとで押さえられて抑制される。
<第2のヘッド列152のインク吐出直後>
第2のヘッド列152は、第2の搬送ローラ部220から送り出された用紙50の偶数領域にインクを吐出する。これに伴い、偶数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、偶数領域に浮き上がりが生じる。
<第3の搬送ローラ部130の搬送直後>
第3の搬送ローラ部130は、第1のヘッド列151と第2のヘッド列152とでインクが吐出された部分(奇数領域と偶数領域)と接触しながら、排紙機構104に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域と偶数領域とに生じた浮き上がりが、第3の搬送ローラ部130における円柱状輪部131bと円板状輪部132bとで均等に押さえられて抑制される。
<まとめ>
以上、本実施の形態によれば、第2の従動ローラ222が、各奇数領域と印刷機構203の奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部132bが配置されたものである。
これによって、第2の従動ローラ222における複数の円板状輪部222cで、各奇数領域における用紙の浮き上がりを抑制することができる。また、円板状輪部222cと用紙との接触面積が各奇数領域で一律になり、用紙のグリップ力(搬送力)を各奇数領域で一律に確保することができる。
また、奇数領域単位で円板状輪部222cの数を増加させることで、各奇数領域における用紙の浮き上がりを密に押さえることができる。各円板状輪部222cの押圧力を増加させなくとも、用紙の種類に関係しない程度の十分な搬送力を確保することができる。各円板状輪部222cの押圧力を増加させることなく、十分な搬送力を確保することができるので、印刷面を損傷することを回避することができる。すなわち、これらのことを、1奇数領域あたりの円板状輪部222cの数で調整することができる。
ここで、本実施の形態の比較対象として、奇数領域におけるインク汚れを防止するために、第1のヘッド列151のインク吐出直後における各奇数領域と接触するもの(例えば、円板状輪部222cなど。)が第2の従動ローラ222に存在しない場合を想定する。
この場合と比べれば、本実施の形態は、各奇数領域に円板状輪部222cが配置される分、搬送力が大きくなる。その代わり、円板状輪部222cが各奇数領域と接触する分、各奇数領域におけるインク汚れを完全に防止することができない。しかしながら、用紙の表面と面接触可能なものと比べれば、用紙の表面と点接触する分、インク汚れが生じ難くなっている。
<変形例>
なお、第2の従動ローラ222における各円板状輪部222bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
(実施の形態3)
以下、本発明に係わる実施の形態3について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、実施の形態1における印刷装置と比べて、下記に示す特徴を備える点が異なる。
印刷装置は、(a)用紙搬送方向の排紙側に、能動的に回転する駆動ローラと、駆動ローラの回転に追随して受動的に回転する1組の上流従動ローラと下流従動ローラとを備える。(b)駆動ローラの上流に位置するライン型インクジェットヘッドの列が印刷を担当する部分印刷領域を第1の部分印刷領域として、すべての部分印刷領域において第1の部分印刷領域以外の部分印刷領域を第2の部分印刷領域とする。この場合において、(c)駆動ローラの上流側に配置された上流従動ローラ、および駆動ローラの下流側に配置された下流従動ローラのいずれかが、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部が複数個1組で各第2の部分印刷領域に対応する部分に配置されたものである。
以上の点を踏まえて、本実施の形態における印刷装置について説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
<構成>
図11、図12に示すように、印刷機構303は、実施の形態1における印刷機構103と比べて、第3の搬送ローラ部130の代わりに、第3の搬送ローラ部330を備える点が異なる。
<第3の搬送ローラ部330>
第3の搬送ローラ部330は、第3の駆動ローラ131と、第3の駆動ローラ131と対をなす1組の第3の上流従動ローラ332と第3の下流従動ローラ333とからなる。1組の第3の上流従動ローラ332と第3の下流従動ローラ333とは、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ131の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
<第3の上流従動ローラ332>
具体的には、第3の上流従動ローラ332は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部332aと、軸部332aの径方向に突出した12個の円板状輪部332bとからなる。各円板状輪部332bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部332bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
ここで、軸部332aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構303の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。各円板状輪部332bについては、外径が第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの外径よりも小さい。
また、12個の円板状輪部332bについては、3個1組とする円板状輪部332bの集合体に分類される。3個1組とする円板状輪部332bの集合体の全幅(用紙幅方向寸法)が部分印刷領域の幅(用紙幅方向寸法)以下である。
また、第3の上流従動ローラ332は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構303のフレーム(不図示)に軸部332aが取り付けられる。このとき、印刷機構303の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部332aが配置される。これに伴い、各奇数領域と印刷機構303の奥とに、3個1組で、12個の円板状輪部332bが配置される。各円板状輪部332bが用紙の表面と点接触可能な状態で、第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの上流側に各円板状輪部332bの下部が近接する。
<第3の下流従動ローラ333>
一方、第3の下流従動ローラ333は、第3の上流従動ローラ332と同じものであり、軸部333aと12個の円板状輪部333bとからなる。第3の下流従動ローラ333が第3の上流従動ローラ332と接触しないように、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構303のフレーム(不図示)に軸部333aが取り付けられる。このとき、印刷機構303の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部333aが配置される。これに伴い、各奇数領域と印刷機構303の奥とに、3個1組で、12個の円板状輪部333bが配置される。各円板状輪部333bが用紙の表面と点接触可能な状態で、第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの下流側に各円板状輪部333bの下部が近接する。
<動作>
次に、印刷機構303の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部330の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部130の動作については、第3の駆動ローラ331を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構303に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
第3の搬送ローラ部330は、第3の駆動ローラ131(軸部131a)と第3の上流従動ローラ332(軸部332a)と第3の下流従動ローラ333(軸部333a)とが印刷機構303のフレーム(不図示)に取り付けられた状態で、第3の駆動ローラ131(円柱状輪部131b)と第3の上流従動ローラ332(円板状輪部332b)とで用紙が挟みこまれながら、第3の駆動ローラ131(軸部131a)の回転に追随して、第3の上流従動ローラ332(軸部332a)も回転する。さらに、第3の駆動ローラ131(円柱状輪部131b)と第3の下流従動ローラ333(円板状輪部333b)とで用紙が挟みこまれながら、第3の駆動ローラ131(軸部131a)の回転に追随して、第3の下流従動ローラ333(軸部333a)も回転する。
<まとめ>
以上、本実施の形態によれば、第3の駆動ローラ131の上流側寄りに位置する第3の上流従動ローラ332が、各奇数領域と印刷機構303の奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部332bが配置されたものである。第3の駆動ローラ131の下流側寄りに位置する第3の下流従動ローラ333が、各奇数領域と印刷機構303の奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部333bが配置されたものである。
これによって、第3の上流従動ローラ332における複数の円板状輪部332bで、各奇数領域における用紙の浮き上がりを抑制することができる。また、円板状輪部332bと用紙との接触面積が各奇数領域で一律になり、用紙のグリップ力(搬送力)を各奇数領域で一律に確保することができる。このことは、第3の下流従動ローラ333についても同様である。
また、奇数領域単位で円板状輪部332b,333bの数を増加させることで、各奇数領域における用紙の浮き上がりを密に押さえることができる。各円板状輪部332b,333bの押圧力を増加させなくとも、用紙の種類に関係しない程度の十分な搬送力を確保することができる。各円板状輪部332b,333bの押圧力を増加させることなく、十分な搬送力を確保することができるので、印刷面を損傷することを回避することができる。すなわち、これらのことを、1奇数領域あたりの円板状輪部332b,333bの数で調整することができる。
また、実施の形態1と比べれば、本実施の形態は、円板状輪部332b,333bと用紙との接触面積が実施の形態1における円板状輪部132bと用紙との接触面積と略同じであるので、搬送力も略同じになる。また、第2のヘッド列152のインク吐出直後における各偶数領域と接触するものが第3の上流従動ローラ332と第3の下流従動ローラ333とに存在しない分、各偶数領域におけるインク汚れを防止することができる。
<変形例>
なお、第3の上流従動ローラ332における各円板状輪部332bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。また、第3の下流従動ローラ333における各円板状輪部333bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
(実施の形態4)
以下、本発明に係わる実施の形態4について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、実施の形態3における印刷装置と比べて、下記に示す特徴を備える点が異なる。
印刷装置は、上流従動ローラおよび下流従動ローラのいずれかが、円板状輪部が複数個1組で各第1の部分印刷領域に対応する部分に配置されたものである。
以上の点を踏まえて、本実施の形態における印刷装置について説明する。なお、実施の形態3と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
<構成>
図13、図14に示すように、印刷機構403は、実施の形態3における印刷機構303と比べて、第3の搬送ローラ部330の代わりに、第3の搬送ローラ部430を備える点が異なる。
<第3の搬送ローラ部430>
第3の搬送ローラ部430は、第3の駆動ローラ131と、第3の駆動ローラ131と対をなす1組の第3の上流従動ローラ432と第3の下流従属ローラ433とからなる。1組の第3の上流従動ローラ432と第3の下流従属ローラ433とは、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ131の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
<第3の上流従動ローラ432>
具体的には、第3の上流従動ローラ432は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部432aと、軸部432aの径方向に突出した24個の円板状輪部432bとからなる。各円板状輪部432bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部432bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
ここで、軸部432aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構403の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。各円板状輪部432bについては、外径が第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの外径よりも小さい。
また、24個の円板状輪部432bについては、3個1組とする円板状輪部432bの集合体に分類される。3個1組とする円板状輪部432bの集合体の全幅(用紙幅方向寸法)が部分印刷領域の幅(用紙幅方向寸法)以下である。
また、第3の上流従動ローラ432は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構403のフレーム(不図示)に軸部432aが取り付けられる。このとき、印刷機構403の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部432aが配置される。これに伴い、各部分印刷領域と印刷機構403の手前と奥とに、3個1組で、24個の円板状輪部432bが配置される。各円板状輪部432bが用紙の表面と点接触可能な状態で、第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの上流側に各円板状輪部432bの下部が近接する。
<第3の下流従属ローラ433>
一方、第3の下流従属ローラ433は、第3の上流従動ローラ432と同じものであり、軸部433aと24個の円板状輪部433bとからなる。第3の下流従属ローラ433が第3の上流従動ローラ432と接触しないように、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構403のフレーム(不図示)に軸部433aが取り付けられる。このとき、印刷機構403の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部433aが配置される。これに伴い、各部分印刷領域と印刷機構403の手前と奥とに、3個1組で、24個の円板状輪部433bが配置される。各円板状輪部433bが用紙の表面と点接触可能な状態で、第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの下流側に各円板状輪部433bの下部が近接する。
<動作>
次に、印刷機構403の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部430の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部430の動作については、第3の駆動ローラ131を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構403に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
第3の搬送ローラ部430は、第3の駆動ローラ131(軸部131a)と第3の上流従動ローラ432(軸部432a)と第3の下流従属ローラ433(軸部433a)とが印刷機構403のフレーム(不図示)に取り付けられた状態で、第3の駆動ローラ131(円柱状輪部131b)と第3の上流従動ローラ432(円板状輪部432b)とで用紙が挟みこまれながら、第3の駆動ローラ131(軸部131a)の回転に追随して、第3の上流従動ローラ432(軸部432a)も回転する。さらに、第3の駆動ローラ131(円柱状輪部131b)と第3の下流従属ローラ433(円板状輪部433b)とで用紙が挟みこまれながら、第3の駆動ローラ131(軸部131a)の回転に追随して、第3の下流従属ローラ433(軸部433a)も回転する。
<まとめ>
以上、本実施の形態によれば、第3の駆動ローラ131の上流側寄りに位置する第3の上流従動ローラ432が、各部分印刷領域と印刷機構403の手前と奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部432bが配置されたものである。第3の駆動ローラ131の下流側寄りに位置する第3の下流従動ローラ433が、各部分印刷領域と印刷機構403の手前と奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部433bが配置されたものである。
これによって、第3の上流従動ローラ432における複数の円板状輪部432bで、各部分印刷領域における用紙の浮き上がりを抑制することができる。また、円板状輪部432bと用紙との接触面積が各部分印刷領域で一律になり、用紙のグリップ力(搬送力)を各部分印刷領域で一律に確保することができる。このことは、第3の下流従動ローラ433についても同様である。
また、部分印刷領域単位で円板状輪部432b,433bの数を増加させることで、各部分印刷領域における用紙の浮き上がりを密に押さえることができる。各円板状輪部432b,433bの押圧力を増加させなくとも、用紙の種類に関係しない程度の十分な搬送力を確保することができる。各円板状輪部432b,433bの押圧力を増加させることなく、十分な搬送力を確保することができるので、印刷面を損傷することを回避することができる。すなわち、これらのことを、1部分印刷領域あたりの円板状輪部432b,433bの数で調整することができる。
また、実施の形態3と比べれば、本実施の形態は、円板状輪部432b,433bと用紙との接触面積が実施の形態3における円板状輪部332b,333bと用紙との接触面積の略2倍であるので、搬送力も略2倍になる。その代わり、円板状輪部432b,433bが各偶数領域と接触する分、各偶数領域におけるインク汚れを完全に防止することができない。しかしながら、用紙の表面と面接触可能な円柱状輪部と比べれば、用紙の表面と点接触する分、インク汚れが生じ難くなっている。
<変形例>
(a)なお、第3の上流従動ローラ432における各円板状輪部432bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。また、第3の下流従動ローラ433における各円板状輪部433bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
(b)なお、図15、図16に示すように、印刷機構403は、第2の搬送ローラ部120、搬送ガイド部140の代わりに、実施の形態2における第2の搬送ローラ部220、搬送ガイド部240を備えるとしてもよい。
(実施の形態5)
以下、本発明に係わる実施の形態5について説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
<構成>
図17、図18に示すように、印刷機構503は、実施の形態1における印刷機構103と比べて、第3の搬送ローラ部130、複数のライン型インクジェットヘッド150の代わりに、第3の搬送ローラ部530、複数のライン型インクジェットヘッド550を備える点が異なる。
<第3の搬送ローラ部530>
第3の搬送ローラ部530は、第3の駆動ローラ531と、第3の駆動ローラ531と対をなす第3の従動ローラ532とからなる。第3の駆動ローラ531は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第3の従動ローラ532は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ531の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
<第3の駆動ローラ531>
具体的には、第3の駆動ローラ531は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部531aと、軸部531aの径方向に突出した4個の円柱状輪部531bとからなる。各円柱状輪部531bが用紙の裏面と面接触可能なように、各円柱状輪部531bの外周面が滑らかである。
ここで、軸部531aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構503の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。各円柱状輪部531bについては、幅(用紙幅方向寸法)が部分印刷領域の幅(用紙幅方向寸法)よりも狭い。
また、第3の駆動ローラ531は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構503のフレーム(不図示)に軸部531aが取り付けられる。このとき、印刷機構503の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部531aが配置される。これに伴い、各奇数領域と印刷機構503の奥とに、個別に、4個の円柱状輪部531bが配置される。各円柱状輪部531bが用紙の裏面と面接触可能な状態で、搬送ガイド部140の表面から上方に所定の距離(例えば、0.8mm程度。)だけ各円柱状輪部531bの上部が突出する。
<第3の従動ローラ532>
一方、第3の従動ローラ532は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部532aと、軸部532aの径方向に突出した12個の円板状輪部532bとからなる。各円板状輪部532bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部532bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
ここで、軸部532aについては、長さ(用紙幅方向寸法)が印刷機構503の手前と奥とに両端が掛かる程度に長い。各円板状輪部532bについては、外径が第3の駆動ローラ531における円柱状輪部531bの外径よりも小さい。
また、12個の円板状輪部532bについては、3個1組とする円板状輪部532bの集合体に分類される。3個1組とする円板状輪部532bの集合体の全幅(用紙幅方向寸法)が第3の駆動ローラ531における円柱状輪部531bの幅(用紙幅方向寸法)以下である。
また、第3の従動ローラ532は、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構503のフレーム(不図示)に軸部532aが取り付けられる。このとき、印刷機構503の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部532aが配置される。これに伴い、3個1組とする円板状輪部532bの集合体が第3の駆動ローラ531における各円柱状輪部531bに対向するように、12個の円板状輪部が配置される。各円板状輪部532bが用紙の表面と点接触可能な状態で、各円板状輪部532bの下部が第3の駆動ローラ531における各円柱状輪部531bに近接する。
<ライン型インクジェットヘッド550>
各ライン型インクジェットヘッド550は、1個で複数色を吐出するものである。2個1組の円板状輪部555を有する。各円板状輪部555が用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部555の外周面が周方向に沿った凸凹である。
また、各ライン型インクジェットヘッド550は、同色の複数のノズル(不図示)が用紙幅方向に配列されて各色の複数のノズル(不図示)が用紙搬送方向に配列されるように、搬送ガイド部140の上方に設置される。このとき、各円板状輪部555が他の円板状輪部555と接触しないように、ライン型インクジェットヘッド550同士の用紙幅方向の間隔が円板状輪部555の2倍よりも十分広く確保される。回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、各ライン型インクジェットヘッド550の下部の手前と奥とに、個別に、2個の円板状輪部555が配置される。各円板状輪部555が用紙の表面と点接触可能な状態で、ライン型インクジェットヘッド550の下面から下方に各円板状輪部555の下部が突出する。搬送ガイド部140と各円板状輪部555との間に所定の間隙(例えば、約0.5mm)が確保される。
<動作>
次に、印刷機構503の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部530の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部530の動作については、第3の駆動ローラ531を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構503に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
第3の搬送ローラ部530は、第3の駆動ローラ531(軸部531a)と第3の従動ローラ532(軸部532a)とが印刷機構503のフレーム(不図示)に取り付けられた状態で、用紙搬送方向に用紙を送り出す駆動力が第3の駆動ローラ531(軸部531a)に与えられて、第3の駆動ローラ531(軸部531a)が回転する。さらに、第3の駆動ローラ531(円柱状輪部531b)と第3の従動ローラ532(円板状輪部532b)とで用紙が挟み込まれながら、第3の駆動ローラ531(軸部531a)の回転に追随して、第3の従動ローラ532(軸部532a)も回転する。
なお、各ライン型インクジェットヘッド550は、各円板状輪部555が用紙の表面と接触すると、用紙の搬送に追随して、各円板状輪部555が回転する。
<用紙の浮き上がり>
次に、印刷中の用紙の浮き上がりについて説明する。なお、図19に示すように、第1の搬送ローラ部110の搬送直後については、実施の形態1と同一であるので、説明を省略する。ここでは、第1のヘッド列551のインク吐出直後以降について説明する。
<第1のヘッド列551のインク吐出直後>
第1のヘッド列551は、第1の搬送ローラ部110から送り出された用紙50の奇数領域にインクを吐出する。これに伴い、本来なら、奇数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、奇数領域に浮き上がりが生じる。しかしながら、第1のヘッド列551における各ライン型インクジェットヘッド550の両側の各円板状輪部555で用紙50が押さえられて、用紙幅方向に皺が発生することを効果的に抑制される。
<第2の搬送ローラ部120の搬送直後>
第2の搬送ローラ部120は、第1のヘッド列551でインクが吐出された部分(奇数領域)と接触せずに、第2のヘッド列152でインクが吐出される部分(偶数領域)と接触しながら、第2のヘッド列152に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた僅かばかりの浮き上がりが、第2の搬送ローラ部120で押さえられないので、奇数領域に僅かばかりの浮き上がりが生じたままである。
<第2のヘッド列552のインク吐出直後>
次に、第2のヘッド列152は、第2の搬送ローラ部120から送り出された用紙50の偶数領域にインクを吐出する。これに伴い、本来なら、偶数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、偶数領域に浮き上がりが生じる。しかしながら、第2のヘッド列552における各ライン型インクジェットヘッド550の両側の各円板状輪部555で用紙50が押さえられて、用紙幅方向に皺が発生することを効果的に抑制される。
<第3の搬送ローラ部530の搬送直後>
次に、第3の搬送ローラ部130は、第1のヘッド列551でインクが吐出された部分(奇数領域)と接触しながら、排紙機構104に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた浮き上がりが、第3の搬送ローラ部530における円柱状輪部531bと円板状輪部532bとで均等に押さえられて抑制される。
<まとめ>
以上、本実施の形態によれば、ライン型インクジェットヘッド550が、印刷面において各ライン型インクジェットヘッド550が印刷を担当する部分印刷領域の両隣に、個別に、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部555が配置されたものである。
これによって、各ライン型インクジェットヘッド550における複数の円板状輪部555で用紙の浮き上がりを抑制することができる。用紙が各ライン型インクジェットヘッド550の下面と接触しないように、各円板状輪部555が用紙を押さえることができる。
また、各円板状輪部555で用紙幅方向に用紙がずれ難くなっている。このため、第1のヘッド列551のインク吐出直後において、第1のヘッド列551における各円板状輪部555で、用紙幅方向に生じる皺を効果的に防ぐことができる。このことは、第2のヘッド列552における各円板状輪部555についても同様である。
<変形例>
なお、第3の従動ローラ532における各円板状輪部532bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。また、各ライン型インクジェットヘッド550における各円板状輪部555の外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
本発明は、用紙が搬送される用紙搬送方向と印刷面において直交する用紙幅方向に所定の間隔で並ぶライン型インクジェットヘッドの列が、複数、用紙幅方向にズレながら、用紙搬送方向に配置された印刷装置などとして、特に、用紙の浮き上がりを防止すると共に、用紙の搬送力が十分確保された印刷装置などとして利用することができる。
10 インクジェットプリンタ
11 ライン型インクジェットヘッド
12 用紙搬送用ローラ
12a スターローラ
13 用紙支持部材
50 用紙
100 印刷装置
101 給紙台
102 給紙機構
103 印刷機構
104 排紙機構
105 紙受け台
110 第1の搬送ローラ部
111 第1の駆動ローラ
112 第1の従動ローラ
120 第2の搬送ローラ部
121 第2の駆動ローラ
122 第2の従動ローラ
130 第3の搬送ローラ部
131 第3の駆動ローラ
131a 軸部
131b 円柱状輪部
132 第3の従動ローラ
132a 軸部
132b 円板状輪部
140 搬送ガイド部
150 ライン型インクジェットヘッド
151 第1のヘッド列
152 第2のヘッド列
161 用紙規制部材
162 用紙導入部材
163 キャップ
164 ワイヤ
165 ヘッドホルダ
203 印刷機構
220 第2の搬送ローラ部
221 第2の駆動ローラ
221a 軸部
221b 円柱状輪部
222 第2の従動ローラ
222a 軸部
222b 円柱状輪部
222c 円板状輪部
240 搬送ガイド部
303 印刷機構
330 第3の搬送ローラ部
332 第3の上流従動ローラ
332a 軸部
332b 円板状輪部
333 第3の下流従動ローラ
333a 軸部
333b 円板状輪部
403 印刷機構
430 第3の搬送ローラ部
432 第3の上流従動ローラ
432a 軸部
432b 円板状輪部
433 第3の下流従動ローラ
433a 軸部
433b 円板状輪部
503 印刷機構
530 第3の搬送ローラ部
531 第3の駆動ローラ
531a 軸部
531b 円柱状輪部
532 第3の従動ローラ
532a 軸部
532b 円板状輪部
550 複数のライン型インクジェットヘッド
551 第1のヘッド列
552 第2のヘッド列
555 円板状輪部

Claims (1)

  1. 用紙が搬送される第1の方向と印刷面において直交する第2の方向に所定の間隔で並ぶライン型インクジェットヘッドの列が、複数、前記第2の方向にズレながら、前記第1の方向に配置された印刷装置であって、
    前記第1の方向の排紙側に、能動的に回転する駆動ローラと、前記駆動ローラの回転に追随して受動的に回転する1組の上流従動ローラと下流従動ローラとを備え、
    印刷面において1個のライン型インクジェットヘッドが印刷を担当する範囲を部分印刷領域として、前記駆動ローラの上流に位置する前記ライン型インクジェットヘッドの列が印刷を担当する部分印刷領域を第1の部分印刷領域として、すべての部分印刷領域において前記第1の部分印刷領域以外の部分印刷領域を第2の部分印刷領域とした場合において、
    前記駆動ローラの上流側に配置された前記上流従動ローラ、および前記駆動ローラの下流側に配置された前記下流従動ローラが、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部が複数個1組で各第2の部分印刷領域に対応する部分に配置されたものであることを特徴とする印刷装置。
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