JP5349085B2 - 印刷装置 - Google Patents
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Description
図20、図21に示すように、インクジェットプリンタ10では、用紙搬送方向に複数のライン型インクジェットヘッド11が配置される。複数のライン型インクジェットヘッド11の間に、スターローラ12aなどを用いた用紙搬送用ローラ12が配置される。用紙搬送用ローラ12よりも給紙側寄りにあるライン型インクジェットヘッド11から用紙に吐着されたインクを避けて用紙に接触する位置に、各スターローラ12aが配置される。各スターローラ12aと用紙支持部材13とで用紙が挟まれて用紙搬送方向に送り出される。これによって、用紙搬送用ローラ12による未乾燥インクの引きずりを防止することができ、画像の品質の低下を防止することができる。
以下、本発明に係わる実施の形態1について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、下記に示す特徴を備える。
<構成>
図1に示すように、印刷装置100は、インクジェット方式で水性インクを用紙に吐出する装置である。ここでは、一例として、給紙台101に積層されている1枚以上の用紙50を1枚ずつ給紙機構102で印刷機構103に供給する。印刷機構103に供給された用紙50にラスターイメージを印刷する。ラスターイメージが印刷された用紙50を、排紙機構104を介して紙受け台105に排紙する。
<印刷機構103>
図2−図4に示すように、印刷機構103は、給紙側から順に、第1の搬送ローラ部110、第2の搬送ローラ部120、および第3の搬送ローラ部130が印刷機構103のフレーム(不図示)に設置される。搬送ガイド部140の上方に複数のライン型インクジェットヘッド150が設置される。給紙側から排紙側に搬送される用紙に、1つのラスターイメージを、複数のライン型インクジェットヘッド150で分担して印刷する。
第1の搬送ローラ部110は、第1の駆動ローラ111と、第1の駆動ローラ111と対をなす第1の従動ローラ112とからなる。第1の駆動ローラ111は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第1の従動ローラ112は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第1の駆動ローラ111の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
第2の搬送ローラ部120は、第2の駆動ローラ121と、第2の駆動ローラ121と対をなす第2の従動ローラ122とからなる。第2の駆動ローラ121は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第2の従動ローラ122は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第2の駆動ローラ121の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
第3の搬送ローラ部130は、第3の駆動ローラ131と、第3の駆動ローラ131と対をなす第3の従動ローラ132とからなる。第3の駆動ローラ131は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第3の従動ローラ132は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ131の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
搬送ガイド部140は、給紙側から供給された用紙を排紙側まで案内するものである。印刷機構103のフレーム(不図示)に設置され、印刷中は、各ライン型インクジェットヘッド150の下方に配置され、用紙搬送方向に搬送される用紙を支える。
また、印刷機構103は、第1の搬送ローラ部110と第2の搬送ローラ部120との間の部分(以下、前段部分と呼称する。)に3個のライン型インクジェットヘッド150が設置される。第2の搬送ローラ部120と第3の搬送ローラ部130との間の部分(以下、後段部分と呼称する。)に3個のライン型インクジェットヘッド150が設置される。計6個のライン型インクジェットヘッド150で印刷可能最大範囲が分担されて印刷される。
次に、第3の搬送ローラ部130について詳細に説明する。これは、印刷面が損傷しないために、第3の搬送ローラ部130と印刷面との接触を可能な限り避けることが好ましい。また、第3の搬送ローラ部130の搬送を安定させると、良好な印刷結果が得られる。これらのことから、排紙側に位置する第3の搬送ローラ部130が重要になるからである。
具体的には、第3の駆動ローラ131は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部131aと、軸部131aの径方向に突出した1個の円柱状輪部131bとからなる。円柱状輪部131bが用紙の裏面と面接触可能なように、円柱状輪部131bの外周面が滑らかである。
<第3の従動ローラ132>
一方、第3の従動ローラ132は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部132aと、軸部132aの径方向に突出した24個の円板状輪部132bとからなる。各円板状輪部132bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部132bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
次に、印刷機構103の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部130の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部130の動作については、第3の駆動ローラ131を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構103に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
次に、印刷中の用紙の浮き上がりについて説明する。ここでは、一例として、図5に示すように、第1の搬送ローラ部110の搬送直後、第1のヘッド列151のインク吐出直後、第2の搬送ローラ部120の搬送直後、第2のヘッド列152のインク吐出直後、第3の搬送ローラ部130の搬送直後の順に、排紙側から見た場合における用紙50の浮き上がりについて説明する。
第1の搬送ローラ部110は、第1のヘッド列151でインクが吐出される部分(奇数領域)と接触しながら、第1のヘッド列151に用紙50を送り出す。このとき、未だ、用紙50にインクが吐出されていないので、用紙50に浮き上がりが生じていない。
第1のヘッド列151は、第1の搬送ローラ部110から送り出された用紙50の奇数領域にインクを吐出する。これに伴い、奇数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、奇数領域に浮き上がりが生じる。
第2の搬送ローラ部120は、第1のヘッド列151でインクが吐出された部分(奇数領域)と接触せずに、第2のヘッド列152でインクが吐出される部分(偶数領域)と接触しながら、第2のヘッド列152に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた浮き上がりが、第2の搬送ローラ部120で押さえられないので、奇数領域に浮き上がりが生じたままである。
第2のヘッド列152は、第2の搬送ローラ部120から送り出された用紙50の偶数領域にインクを吐出する。これに伴い、偶数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、偶数領域に浮き上がりが生じる。
第3の搬送ローラ部130は、第1のヘッド列151と第2のヘッド列152とでインクが吐出された部分(奇数領域と偶数領域)と接触しながら、排紙機構104に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域と偶数領域とに生じた浮き上がりが、第3の搬送ローラ部130における円柱状輪部131bと円板状輪部132bとで均等に押さえられて抑制される。
以上、本実施の形態によれば、第3の従動ローラ132における複数の円板状輪部132bで、各部分印刷領域における用紙の浮き上がりを抑制することができる。また、円板状輪部132bと用紙との接触面積が各部分印刷領域で一律になり、用紙のグリップ力(搬送力)を各部分印刷領域で一律に確保することができる。
(a)なお、図3に示すように、印刷機構103は、複数の用紙規制部材161を有するとしてもよい。ここで、各用紙規制部材161は、導電性材料からなり、用紙に帯電した静電気を除去して用紙の張り付きを防止するものである。搬送ガイド部140の表面から所定の間隙(例えば、2mm程度。)を隔て、搬送ガイド部140の上方に、各用紙規制部材161が設置される。このとき、第1の搬送ローラ部110の上流側直近から第2のヘッド列152の上流側直近まで延びるように、各偶数領域と印刷機構103の手前とに、各用紙規制部材161が配置される。各ライン型インクジェットヘッド150が搬送ガイド部140の上方に設置された状態で、各用紙規制部材161の下面が第1のヘッド列151の下面よりも所定の距離(例えば、0.5mm程度。)だけ下方に突出する。
以下、本発明に係わる実施の形態2について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、実施の形態1における印刷装置と比べて、下記に示す特徴を備える点が異なる。
<構成>
図8、図9に示すように、印刷機構203は、実施の形態1における印刷機構103と比べて、第2の搬送ローラ部120、搬送ガイド部140の代わりに、第2の搬送ローラ部220、搬送ガイド部240を備える点が異なる。
第2の搬送ローラ部220は、第2の駆動ローラ221と、第2の駆動ローラ221と対をなす第2の従動ローラ222とからなる。第2の駆動ローラ221は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第2の従動ローラ222は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第2の駆動ローラ221の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
具体的には、第2の駆動ローラ221は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部221aと、軸部221aの径方向に突出した7個の円柱状輪部221bとからなる。各円柱状輪部221bが用紙の裏面と面接触可能なように、各円柱状輪部221bの外周面が滑らかである。
一方、第2の従動ローラ222は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部222aと、軸部222aの径方向に突出した8個の円柱状輪部222bと6個の円板状輪部222cとからなる。各円柱状輪部222bが用紙の表面と面接触可能なように、各円柱状輪部222bの外周面が滑らかである。各円板状輪部222cが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部222cの外周面が周方向に沿った凸凹である。
次に、印刷機構203の動作について説明する。ここでは、第2の搬送ローラ部220の動作についてのみ説明する。なお、第2の搬送ローラ部220の動作については、第2の駆動ローラ221を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構203に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
次に、印刷中の用紙の浮き上がりについて説明する。なお、図10に示すように、第1の搬送ローラ部110の搬送直後、第1のヘッド列151のインク吐出直後については、実施の形態1と同一であるので、説明を省略する。ここでは、第2の搬送ローラ部220の搬送直後以降について説明する。
第2の搬送ローラ部220は、第2のヘッド列152でインクが吐出される部分(偶数領域)と面接触し、第1のヘッド列151でインクが吐出された部分(奇数領域)と点接触しながら、第2のヘッド列152に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた浮き上がりが、第2の搬送ローラ部120における円柱状輪部221bと複数の円板状輪部222bとで押さえられて抑制される。
第2のヘッド列152は、第2の搬送ローラ部220から送り出された用紙50の偶数領域にインクを吐出する。これに伴い、偶数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、偶数領域に浮き上がりが生じる。
第3の搬送ローラ部130は、第1のヘッド列151と第2のヘッド列152とでインクが吐出された部分(奇数領域と偶数領域)と接触しながら、排紙機構104に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域と偶数領域とに生じた浮き上がりが、第3の搬送ローラ部130における円柱状輪部131bと円板状輪部132bとで均等に押さえられて抑制される。
以上、本実施の形態によれば、第2の従動ローラ222が、各奇数領域と印刷機構203の奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部132bが配置されたものである。
なお、第2の従動ローラ222における各円板状輪部222bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
以下、本発明に係わる実施の形態3について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、実施の形態1における印刷装置と比べて、下記に示す特徴を備える点が異なる。
<構成>
図11、図12に示すように、印刷機構303は、実施の形態1における印刷機構103と比べて、第3の搬送ローラ部130の代わりに、第3の搬送ローラ部330を備える点が異なる。
第3の搬送ローラ部330は、第3の駆動ローラ131と、第3の駆動ローラ131と対をなす1組の第3の上流従動ローラ332と第3の下流従動ローラ333とからなる。1組の第3の上流従動ローラ332と第3の下流従動ローラ333とは、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ131の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
具体的には、第3の上流従動ローラ332は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部332aと、軸部332aの径方向に突出した12個の円板状輪部332bとからなる。各円板状輪部332bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部332bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
一方、第3の下流従動ローラ333は、第3の上流従動ローラ332と同じものであり、軸部333aと12個の円板状輪部333bとからなる。第3の下流従動ローラ333が第3の上流従動ローラ332と接触しないように、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構303のフレーム(不図示)に軸部333aが取り付けられる。このとき、印刷機構303の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部333aが配置される。これに伴い、各奇数領域と印刷機構303の奥とに、3個1組で、12個の円板状輪部333bが配置される。各円板状輪部333bが用紙の表面と点接触可能な状態で、第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの下流側に各円板状輪部333bの下部が近接する。
次に、印刷機構303の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部330の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部130の動作については、第3の駆動ローラ331を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構303に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
以上、本実施の形態によれば、第3の駆動ローラ131の上流側寄りに位置する第3の上流従動ローラ332が、各奇数領域と印刷機構303の奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部332bが配置されたものである。第3の駆動ローラ131の下流側寄りに位置する第3の下流従動ローラ333が、各奇数領域と印刷機構303の奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部333bが配置されたものである。
なお、第3の上流従動ローラ332における各円板状輪部332bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。また、第3の下流従動ローラ333における各円板状輪部333bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
以下、本発明に係わる実施の形態4について説明する。
<概要>
本実施の形態における印刷装置は、実施の形態3における印刷装置と比べて、下記に示す特徴を備える点が異なる。
以上の点を踏まえて、本実施の形態における印刷装置について説明する。なお、実施の形態3と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
図13、図14に示すように、印刷機構403は、実施の形態3における印刷機構303と比べて、第3の搬送ローラ部330の代わりに、第3の搬送ローラ部430を備える点が異なる。
第3の搬送ローラ部430は、第3の駆動ローラ131と、第3の駆動ローラ131と対をなす1組の第3の上流従動ローラ432と第3の下流従属ローラ433とからなる。1組の第3の上流従動ローラ432と第3の下流従属ローラ433とは、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ131の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
具体的には、第3の上流従動ローラ432は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部432aと、軸部432aの径方向に突出した24個の円板状輪部432bとからなる。各円板状輪部432bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部432bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
一方、第3の下流従属ローラ433は、第3の上流従動ローラ432と同じものであり、軸部433aと24個の円板状輪部433bとからなる。第3の下流従属ローラ433が第3の上流従動ローラ432と接触しないように、回転軸方向が用紙幅方向に合わされて、回転可能な状態で、印刷機構403のフレーム(不図示)に軸部433aが取り付けられる。このとき、印刷機構403の手前と奥とに両端が掛かるように、軸部433aが配置される。これに伴い、各部分印刷領域と印刷機構403の手前と奥とに、3個1組で、24個の円板状輪部433bが配置される。各円板状輪部433bが用紙の表面と点接触可能な状態で、第3の駆動ローラ131における円柱状輪部131bの下流側に各円板状輪部433bの下部が近接する。
次に、印刷機構403の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部430の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部430の動作については、第3の駆動ローラ131を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構403に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
以上、本実施の形態によれば、第3の駆動ローラ131の上流側寄りに位置する第3の上流従動ローラ432が、各部分印刷領域と印刷機構403の手前と奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部432bが配置されたものである。第3の駆動ローラ131の下流側寄りに位置する第3の下流従動ローラ433が、各部分印刷領域と印刷機構403の手前と奥とに、複数個1組で、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部433bが配置されたものである。
(a)なお、第3の上流従動ローラ432における各円板状輪部432bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。また、第3の下流従動ローラ433における各円板状輪部433bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
以下、本発明に係わる実施の形態5について説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
図17、図18に示すように、印刷機構503は、実施の形態1における印刷機構103と比べて、第3の搬送ローラ部130、複数のライン型インクジェットヘッド150の代わりに、第3の搬送ローラ部530、複数のライン型インクジェットヘッド550を備える点が異なる。
第3の搬送ローラ部530は、第3の駆動ローラ531と、第3の駆動ローラ531と対をなす第3の従動ローラ532とからなる。第3の駆動ローラ531は、搬送中の用紙の裏面側に配置され、能動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。第3の従動ローラ532は、搬送中の用紙の表面側に配置され、第3の駆動ローラ531の回転に追随して、受動的に、用紙搬送方向に用紙を送り出す方向に回転するものである。
具体的には、第3の駆動ローラ531は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部531aと、軸部531aの径方向に突出した4個の円柱状輪部531bとからなる。各円柱状輪部531bが用紙の裏面と面接触可能なように、各円柱状輪部531bの外周面が滑らかである。
一方、第3の従動ローラ532は、回転軸方向に真っすぐ延びる軸部532aと、軸部532aの径方向に突出した12個の円板状輪部532bとからなる。各円板状輪部532bが用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部532bの外周面が周方向に沿った凸凹である。
各ライン型インクジェットヘッド550は、1個で複数色を吐出するものである。2個1組の円板状輪部555を有する。各円板状輪部555が用紙の表面と点接触可能なように、各円板状輪部555の外周面が周方向に沿った凸凹である。
次に、印刷機構503の動作について説明する。ここでは、第3の搬送ローラ部530の動作についてのみ説明する。なお、第3の搬送ローラ部530の動作については、第3の駆動ローラ531を駆動するモータ(不図示)を、印刷機構503に備わる制御部(不図示)が制御することで実現される。
<用紙の浮き上がり>
次に、印刷中の用紙の浮き上がりについて説明する。なお、図19に示すように、第1の搬送ローラ部110の搬送直後については、実施の形態1と同一であるので、説明を省略する。ここでは、第1のヘッド列551のインク吐出直後以降について説明する。
第1のヘッド列551は、第1の搬送ローラ部110から送り出された用紙50の奇数領域にインクを吐出する。これに伴い、本来なら、奇数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、奇数領域に浮き上がりが生じる。しかしながら、第1のヘッド列551における各ライン型インクジェットヘッド550の両側の各円板状輪部555で用紙50が押さえられて、用紙幅方向に皺が発生することを効果的に抑制される。
第2の搬送ローラ部120は、第1のヘッド列551でインクが吐出された部分(奇数領域)と接触せずに、第2のヘッド列152でインクが吐出される部分(偶数領域)と接触しながら、第2のヘッド列152に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた僅かばかりの浮き上がりが、第2の搬送ローラ部120で押さえられないので、奇数領域に僅かばかりの浮き上がりが生じたままである。
次に、第2のヘッド列152は、第2の搬送ローラ部120から送り出された用紙50の偶数領域にインクを吐出する。これに伴い、本来なら、偶数領域に吐出されたインクの水分が用紙50の表面から急速に中に浸透し、偶数領域に浮き上がりが生じる。しかしながら、第2のヘッド列552における各ライン型インクジェットヘッド550の両側の各円板状輪部555で用紙50が押さえられて、用紙幅方向に皺が発生することを効果的に抑制される。
次に、第3の搬送ローラ部130は、第1のヘッド列551でインクが吐出された部分(奇数領域)と接触しながら、排紙機構104に用紙50を送り出す。このとき、奇数領域に生じた浮き上がりが、第3の搬送ローラ部530における円柱状輪部531bと円板状輪部532bとで均等に押さえられて抑制される。
以上、本実施の形態によれば、ライン型インクジェットヘッド550が、印刷面において各ライン型インクジェットヘッド550が印刷を担当する部分印刷領域の両隣に、個別に、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部555が配置されたものである。
なお、第3の従動ローラ532における各円板状輪部532bの外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。また、各ライン型インクジェットヘッド550における各円板状輪部555の外周面が、周方向に沿った凸凹である代わりに、周方向に沿った滑らかな面に複数の点状凸部が周方向に沿って形成されたものであるとしてもよい。
11 ライン型インクジェットヘッド
12 用紙搬送用ローラ
12a スターローラ
13 用紙支持部材
50 用紙
100 印刷装置
101 給紙台
102 給紙機構
103 印刷機構
104 排紙機構
105 紙受け台
110 第1の搬送ローラ部
111 第1の駆動ローラ
112 第1の従動ローラ
120 第2の搬送ローラ部
121 第2の駆動ローラ
122 第2の従動ローラ
130 第3の搬送ローラ部
131 第3の駆動ローラ
131a 軸部
131b 円柱状輪部
132 第3の従動ローラ
132a 軸部
132b 円板状輪部
140 搬送ガイド部
150 ライン型インクジェットヘッド
151 第1のヘッド列
152 第2のヘッド列
161 用紙規制部材
162 用紙導入部材
163 キャップ
164 ワイヤ
165 ヘッドホルダ
203 印刷機構
220 第2の搬送ローラ部
221 第2の駆動ローラ
221a 軸部
221b 円柱状輪部
222 第2の従動ローラ
222a 軸部
222b 円柱状輪部
222c 円板状輪部
240 搬送ガイド部
303 印刷機構
330 第3の搬送ローラ部
332 第3の上流従動ローラ
332a 軸部
332b 円板状輪部
333 第3の下流従動ローラ
333a 軸部
333b 円板状輪部
403 印刷機構
430 第3の搬送ローラ部
432 第3の上流従動ローラ
432a 軸部
432b 円板状輪部
433 第3の下流従動ローラ
433a 軸部
433b 円板状輪部
503 印刷機構
530 第3の搬送ローラ部
531 第3の駆動ローラ
531a 軸部
531b 円柱状輪部
532 第3の従動ローラ
532a 軸部
532b 円板状輪部
550 複数のライン型インクジェットヘッド
551 第1のヘッド列
552 第2のヘッド列
555 円板状輪部
Claims (1)
- 用紙が搬送される第1の方向と印刷面において直交する第2の方向に所定の間隔で並ぶライン型インクジェットヘッドの列が、複数、前記第2の方向にズレながら、前記第1の方向に配置された印刷装置であって、
前記第1の方向の排紙側に、能動的に回転する駆動ローラと、前記駆動ローラの回転に追随して受動的に回転する1組の上流従動ローラと下流従動ローラとを備え、
印刷面において1個のライン型インクジェットヘッドが印刷を担当する範囲を部分印刷領域として、前記駆動ローラの上流に位置する前記ライン型インクジェットヘッドの列が印刷を担当する部分印刷領域を第1の部分印刷領域として、すべての部分印刷領域において前記第1の部分印刷領域以外の部分印刷領域を第2の部分印刷領域とした場合において、
前記駆動ローラの上流側に配置された前記上流従動ローラ、および前記駆動ローラの下流側に配置された前記下流従動ローラが、用紙の表面と点接触可能な円板状輪部が複数個1組で各第2の部分印刷領域に対応する部分に配置されたものであることを特徴とする印刷装置。
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-
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