JP5349002B2 - 工具ホルダ位置決め固定装置 - Google Patents

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本発明は、工具ホルダ位置決め固定装置に関し、特に工作機械の主軸に工具付き工具ホルダを3次元的に位置決めし且つ回転伝達可能に装着する為の工具ホルダ位置決め固定装置に関する。
従来、マシニングセンタ(工作機械)などの主軸の先端部には、テーパ状の装着穴が設けられ、この装着穴に工具が保持された工具ホルダを嵌合させ、工具ホルダのプルスタッドをクランプ機構により引っ張り駆動して固定することで、工具ホルダを主軸に固定している。主軸に対して工具ホルダを高精度に位置決めして且つ確実に回転伝達する為の種々の位置決め固定装置が実用化されている。
例えば、特許文献1の工具組み立て品とその構成部品において、工具ホルダ(アダプタ)に四角形や楕円などの非円形横断面を有するテーパ状突起と第1支持面が設けられ、主軸の先端部に前記テーパ状突起に密着状に係合可能なテーパ状凹所と第2支持面が設けられている。工具ホルダを主軸に固定する為に、第1支持面を第2支持面に当接させ、テーパ状突起をテーパ状凹所に挿入し、ボルト部材によりクランプすることで、主軸のテーパ状凹所の半径方向の弾性変形を介して工具ホルダを主軸の先端部に固定している。
特許第2536899号公報
ところで、上記のテーパ状突起では、その直径が突起の軸心方向の長さに対して約2:1になるように設定されている。この突起の長さが長くなる程、テーパ状凹所との接触面積が増加するが、クランプ力に依存する突起とテーパ状凹所が密着する部位の面圧は低下してしまう。このため、長期間にわたる主軸の高速回転駆動によりテーパ状突起と凹所との間にフレッキングが生じ、接触による磨耗量が大きくなると求心性が崩れる虞がある。従って、主軸に対して工具ホルダが不安定になり切削加工の精度が低下してしまう。
一般的に上記のテーパ状突起の直径と軸方向長さの比率は1:1〜5:1の範囲に設定されている。このため、回転伝達トルクを増大させる為にテーパ状突起の直径を大きくすると、上記の比率に従い突起の長さが長くなってしまい、工具ホルダが大型化、大重量化してしまう。最近では、工具交換時の交換時間は0.1秒のオーダーで短縮することが求められている。そのため、主軸への着脱に要する時間を短縮する為にも、工具ホルダのテーパ状突起は可能な限り短くすることが望ましい。
本発明の目的は、主軸と工具ホルダとの間の面圧を高めることで保持力を高め得る工具ホルダ位置決め固定装置を提供すること、工具ホルダの小型化、軽量化を図り得る工具ホルダ位置決め固定装置を提供すること、回転伝達トルクを増大させ得る工具ホルダ位置決め固定装置を提供すること、などである。
本発明の請求項1の工具ホルダ位置決め固定装置は、工作機械の主軸の先端部に工具付き工具ホルダを位置決めし且つ回転伝達可能に装着する為の工具ホルダ位置決め固定装置において、前記工具ホルダは、主軸の軸心と直交する主軸の環状面に当接して主軸の軸心方向に位置決め可能な基準面と、主軸の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成され且つ主軸側ほど小径化するテーパ係合雄部を有する第1係合部とを備え、前記主軸は、前記基準面を受け止める環状面と、前記テーパ係合雄部に係合可能で且つ主軸の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成されたテーパ係合雌部を有する第2係合部とを備え、前記第1係合部の主軸の軸心方向の長さが、第1係合部の直径の1/30〜1/8のサイズに形成され、前記主軸に工具ホルダを主軸の軸心方向へ引っ張り駆動して固定する為のクランプ手段を設け、前記テーパ係合雌部と前記テーパ係合雄部の少なくとも一方における前記複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有し、前記テーパ係合雄部の内周側壁部とテーパ係合雌部の外周側壁部の少なくとも一方の径方向への弾性変形を介して、前記テーパ係合雄部がテーパ係合雌部に密着状に係合するように構成したことを特徴としている。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置は、請求項の発明において、前記テーパ係合雌部と前記テーパ係合雄部の両方における前記複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有することを特徴としている。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置は、請求項の発明において、前記テーパ係合雄部の前記主軸の軸心と直交する方向の断面における複数の辺部分の各々が、外側へ僅かに膨らんだ円弧状に形成されたことを特徴としている。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置は、請求項の発明において、前記テーパ係合雄部の前記主軸の軸心と直交する方向の断面における複数の辺部分の各々が、直線状に形成されたことを特徴としている。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置は、請求項の発明において、前記正多角形の形状が、五角形、六角形、八角形の何れかの形状であることを特徴としている。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置は、請求項の発明において、前記テーパ係合雌部の外周側壁部には、前記テーパ係合雌部が前記テーパ係合雄部に密着状に係合する際の径拡大方向への弾性変形を促進する弾性変形促進部を有することを特徴としている。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置は、請求項の発明において、前記クランプ手段が、コレット機構と、このコレット機構に連結されたドローバーと、このドローバーをクランプ駆動する皿バネ積層体とを有することを特徴としている。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置は、請求項の発明において、前記テーパ係合雄部と前記テーパ係合雌部のテーパ勾配は、1:5〜1:10であることを特徴としている。
本発明の請求項1の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記第1係合部の主軸の軸心方向の長さが、第1係合部の直径の1/30〜1/8のサイズに形成されたので、工具ホルダの第1係合部を一般的なものより短くしたことで面圧を高め保持力を増加させることができる。従って、安定した切削加工を行うことができ、切削加工の精度を高めることができる。また、第1係合部の直径を相対的に長くすることができるので、回転伝達トルクを増大させることができる。第1係合部を短くすることで、工具ホルダの小型化、軽量化を図り、工具交換時間を短縮でき、工具交換装置の負荷を軽減することができる。工作機械の主軸の小型化を図ることもできる。
また、前記テーパ係合雌部と前記テーパ係合雄部の少なくとも一方における前記複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有するので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、1対の係合密着部により密着箇所の数が2倍になり主軸の軸心と直交する方向への位置決め精度と回転拘束力が向上する。また、辺部分に逃し凹部を設けたことにより1対の係合密着部の圧縮応力が増大するので径拡大方向への弾性変形を促進し密着性を向上することができる。さらに、逃し凹部の表面を研磨加工する必要がないので、研磨加工コストを低減できる。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記テーパ係合雌部と前記テーパ係合雄部の両方における前記複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有するので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、1対の係合密着部により密着箇所の数が2倍になり主軸の軸心と直交する方向への位置決め精度と回転拘束力が向上する。また、辺部分に逃し凹部を設けたことにより1対の係合密着部の圧縮応力が増大するので径縮小方向への弾性変形を促進し密着性を向上することができる。さらに、逃し凹部の表面を研磨加工する必要がないので、研磨加工コストを低減できる。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記テーパ係合雄部の前記主軸の軸心と直交する方向の断面における複数の辺部分の各々が、外側へ僅かに膨らんだ円弧状に形成されたので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、テーパ係合雄部の辺部分とテーパ係合雌部の辺部分との接触面積が増加し、高精度に工具ホルダをセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記テーパ係合雄部の前記主軸の軸心と直交する方向の断面における複数の辺部分の各々が、直線状に形成されたので、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部とが密着状に係合する際に、複数の辺部分の各々の直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記正多角形の形状が、五角形、六角形、八角形の何れかの形状であるので、非円形でありながら円形に近い形状であるから、テーパ係合雄部とテーパ係合雌部における壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記テーパ係合雌部の外周側壁部には、前記テーパ係合雌部が前記テーパ係合雄部に密着状に係合する際の径拡大方向への弾性変形を促進する弾性変形促進部を有するので、この前記弾性変形促進部により、前記テーパ穴のテーパ係合雌部の弾性変形を促進することができる。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記クランプ手段が、コレット機構と、このコレット機構に連結されたドローバーと、このドローバーをクランプ駆動する皿バネ積層体とを有するので、皿バネ積層体の付勢力によりドローバーが引っ張り駆動され、コレット機構により工具ホルダをクランプすることができる。
請求項の工具ホルダ位置決め固定装置によれば、前記テーパ係合雄部と前記テーパ係合雌部のテーパ勾配は、1:5〜1:10であるので、この範囲内に対応したテーパ係合雄部と前記テーパ係合雌部を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例に基づいて説明する。
先ず、本発明の工具ホルダ位置決め固定装置30が適用されるマシニングセンタ(工作機械)の主軸装置1について説明する。
図1に示すように、この主軸装置1は、主軸2と、主軸2が収納された主軸ケース3と、クランプ機構10と、アンクランプ機構15などを有している。主軸2は複数の軸受を介して主軸ケース3に回転自在に支持され、電動モータにより回転駆動される。尚、図1の上下左右を上下左右として説明する。
主軸2の先端部には、工具ホルダ25が装着されるテーパ穴7が設けられている。このテーパ穴7の内周面には、後述するテーパ係合雌部36が形成されている。主軸2の中心部にはほぼ全長に亙る貫通孔4が形成され、この貫通孔4にはドローバー5が軸心方向へ可動に装着されている。主軸2の先端部の内部においてドローバー5の先端部には、後述する工具ホルダ25を主軸2に固定するクランプ機構10の主要部が設けられている。
次に、クランプ機構10について説明する。
クランプ機構10は、主軸2に工具ホルダ25を主軸2の軸心方向へ引っ張り駆動して固定する為のものである。クランプ機構10は、コレット機構11と、このコレット機構11に連結されたドローバー5と、このドローバー5をクランプ駆動する皿バネ積層体12とを有する。主軸2の中心部分の貫通孔4の内部において、ドローバー5の外側に環状のバネ装着穴13が形成され、複数の皿バネを積層した皿バネ積層体12がバネ装着穴13に弾性的に圧縮した圧縮状態に装着され、この皿バネ積層体12によりドローバー5が上方へ強力に弾性付勢されている。
皿バネ積層体12の弾性力によりドローバー5を上方へ引きつけると、複数のコレット11aの先端部分が閉じた状態になってプルスタッド27aに係合し、プルスタット27aを上方へ引きつけて工具ホルダ25をクランプする。アンクランプの際には、アンクランプ機構15により押圧部材14を介してドローバー5を下方へ押動すると、複数のコレット11aの先端部分が開いた状態になってアンクランプ状態となり、工具ホルダ25を取り外し可能になる。
次に、アンクランプ機構15について説明する。
アンクランプ機構15は、ドローバー5の上端部に設けられた押圧部材14と、押圧部材14を下方へ押圧するアンクランプ用油圧シリンダ16と、油圧シリンダ16に油圧を供給・排出する油圧発生装置20と、油圧発生装置20を制御する制御ユニット21とを有している。油圧シリンダ16は複動型のもので、シリンダ本体17と、往動室18aと復動室18bからなる油圧作動室18と、ピストン部材19とを備えている。
クランプ機構10により工具ホルダ25をクランプしている状態では、往動室18aの油圧はドレン圧とされ、復動室18bに油圧が供給されて、ピストン部材19が上限位置にある。工具ホルダ25の交換の為に、クランプ機構10をアンクランプする際には、往動室18aに油圧を供給し、復動室18bの油圧をドレン圧にすると、ピストン部材19が押圧部材14に当接し、押圧部材14を下方へ変位させ、ドローバー5を下方へ変位させてアンクランプ状態にする。
次に、工具付き工具ホルダ25について説明する。
図1,図2に示すように、工具付き工具ホルダ25(以下、工具ホルダという)は、シャンク部27と、フランジ部28と、工具支持部29とを備えている。シャンク部27は、テーパ穴7に嵌めるためテーパ状に構成してある。このシャンク部27の外周面には、後述するテーパ係合雄部33が形成されている。フランジ部28は、シャンク部27の下端部に形成され、このフランジ部28には、工具交換アームが係合可能な把持部28aが設けられている。工具支持部29はフランジ部28から下方に突出し、この工具支持部29に工具29aが支持されている。この工具ホルダ25のシャンク部27の上端部にプルスタッド27aが設けられている。
ここで、工具ホルダ位置決め固定装置30について図1〜図3に基づいて説明する。
この工具ホルダ位置決め固定装置30(以下、位置決め固定装置30という)は、マシニングセンタ1の主軸2の先端部に工具ホルダ25を位置決めし且つ回転伝達可能に装着する為のものである。位置決め固定装置30は、工具ホルダ25に形成された基準面31と第1係合部(シャンク部27)と、主軸2に形成された環状面32と第2係合部(テーパ穴7)と、主軸2に工具ホルダ25を固定する為の前述したクランプ機構10とを有している。上記工具ホルダ25のシャンク部27が第1係合部に相当し、主軸2のテーパ穴7が第2係合部に相当する。
図1,図2に示すように、基準面31は、工具ホルダ25のフランジ部28の上端面に形成された、シャンク部27の外周側の環状面である。この基準面31は、工具ホルダ25が主軸2に装着される際に、主軸2の軸心と直交する主軸2の環状面32に当接して主軸2の軸心方向に工具ホルダ25を位置決め可能である。図1,図3に示すように、環状面32は、工具ホルダ25のフランジ部28の直径と等しい大きさを有し、主軸2の先端部に形成されている。この環状面32は、工具ホルダ25がテーパ穴7に装着される際に、工具ホルダ25の基準面31を受け止める。
図2に示すように、シャンク部27(第1係合部)は、主軸2の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の複数の円弧状角部34と直線状の複数の辺部分35とを有する正八角形に形成され且つ主軸2側ほど小径化するテーパ係合雄部33を有している。このシャンク部27の主軸2の軸心方向の長さは、シャンク部27の直径の約1/10のサイズに形成されている。但し、約1/10のサイズに限定される訳ではなく、約1/30〜1/8の範囲が望ましい。上記のサイズが1/8よりも大きい場合には、後述する係合密着部35b,38bが密着する時の面圧を十分に高めることができないため、工具ホルダ25を保持する保持力を十分に高めることが難しい。尚、テーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36のテーパ勾配は1:7であるが、1:5〜1:10の範囲が望ましい。
図3に示すように、テーパ穴7(第2係合部)は、テーパ係合雄部33に係合可能で且つ主軸2の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の複数の円弧状角部37と直線状の複数の辺部分38とを有する正八角形に形成されたテーパ係合雌部36を有している。テーパ穴7の先端側部分には、45°の環状の面取り部7aが形成されている。
図4はテーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36の要部拡大図である。テーパ係合雄部33の辺部分35の各々は、その中央部に形成された逃し凹部35aと、この逃し凹部35aの両側に形成された1対の係合密着部35bとを有している。同様に、テーパ係合雌部36の辺部分38の各々は、その中央部に形成された逃し凹部38aと、この逃し凹部38aの両側に形成された1対の係合密着部38bとを有している。
尚、辺部分35,38とは、図4における範囲Aの部分を示すものであり、円弧状角部34,37とは、図4における範囲Bの部分を示すものである。
テーパ係合雄部33の逃し凹部35aは、シャンク部27のテーパ面に上下方向に沿って浅溝状に形成されている。テーパ係合雌部36の逃し凹部38aは、テーパ穴7のテーパ面に上下方向に沿って浅溝状に形成されている。各々の逃し凹部35a,38aは、辺部分35,38の約1/2の領域に形成されている。1対の係合密着部35bとそれに対向する1対の係合密着部38bは平行状態になるように夫々形成されている。
この位置決め固定装置30は、テーパ係合雌部36の外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36とを密着状に係合させるように構成されている。テーパ係合雄部33がテーパ係合雌部36に密着状に係合している状態では、円弧状角部34と円弧状角部37との間に僅かな隙間が形成され、辺部分35の1対の係合密着部35bが辺部分38の1対の係合密着部38bに密着状に係合する。
次に、工具ホルダ位置決め固定装置30の作用及び効果について説明する。
主軸装置1の主軸2の先端部に、工具29aが保持された工具ホルダ25を位置決めして固定するとき、先ず、油圧発生装置20により油圧シリンダ16の往動室18aに油圧を供給し、復動室18bをドレン圧にしてピストン部材19を下方に移動させ、押圧部材14を介してドローバー5を下方に移動させて、コレット機構11の4つのコレット11aの先端部分を開いた状態にする。
この状態で、工具ホルダ25のシャンク部27とテーパ穴7の軸心回りの回転位相を一致させた状態で係合させ、テーパ係合雄部33をテーパ係合雌部36に軽く当接させ、環状面32を基準面31に軽く当接させ、工具ホルダ25のプルスタッド29aをコレット11aの先端部分の間に挿入する。次に、油圧発生装置20により油圧シリンダ16の往動室18aをドレン圧にし、復動室18bに油圧を供給して、ピストン部材19を上方に移動させると、皿バネ積層体12の付勢力によりドローバー5が上方に移動して4つのコレット11aの先端部が閉じた状態でプルスタッド29aを引っ張り駆動して、工具ホルダ25をテーパ穴7にクランプする。
基準面31が環状面32に当接することで、主軸2に対して工具ホルダ25を主軸2の軸心と平行な方向に高精度に位置決めすることが可能である。テーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36が密着状に係合することで、主軸2に対して工具ホルダ25を主軸2の軸心と直交する方向に高精度に位置決めすることができ、主軸2に対して工具ホルダ25の軸心回りの回転位相を高精度に位置決めして、主軸2の回転駆動中には主軸2からの回転力を工具ホルダ25に確実に伝達することができる。
このように、基準面31又は環状面32の高さ方向位置を微調節することなく、また、テーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36に可動部材を用いることなく、2面拘束を確実に達成できる。このとき、1対の係合密着部35bと1対の係合密着部38bが密着状に係合することで密着箇所の数が2倍になり軸心と直交する方向への位置決め精度と回転拘束力が向上する。
テーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36の主軸2の軸心と直交する方向の断面が8つの円弧状角部34,37と8つの辺部分35,38を有する正八角形であるため、非円形の正多角形でありながら円形に近い形状であるから、テーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36における壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。8つの辺部分35,38の各々が、直線状に形成されているので、密着状に係合する際に、8つの辺部分35,38の直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。
また、辺部分35に逃し凹部35aを、辺部分38に逃し凹部38aを夫々設けたことにより1対の係合密着部35b,38bの圧縮応力(面圧)が増大するので、テーパ係合雌部36の外周側壁部では径拡大方向への微小な弾性変形を促進し、テーパ係合雄部33の係合密着部35bの径縮小方向への微小な弾性変形を促進し、密着性を向上させることができる。しかも、逃し凹部35a,38aの表面を研磨加工する必要がないので、研磨加工の時間とコストを低減することができる。
この工具ホルダ位置決め固定装置30において、シャンク部27の主軸2の軸心方向の長さが、シャンク部27の直径の1/30〜1/8のサイズに形成され、工具ホルダ25のシャンク部27を一般的なものより極端に短くしたことで、係合密着部35b,38bの面圧を高めて工具ホルダ25を保持する保持力を増加させることができる。
従って、安定した切削加工を行うことができ、切削加工の精度を高めることができる。また、シャンク部27の直径を相対的に大きくすることができるので、回転伝達トルクを大きくすることができる。シャンク部27の軸心方向の長さを極端に短くするため、工具ホルダ25の小型化、軽量化を図り、自動工具交換装置による工具交換の所要時間を短縮でき、自動工具交換装置の負荷の軽減と高速化を図ることができる。また、主軸装置1の主軸2の小型化も可能になる。
次に、本実施例の辺部分35,38を部分的に変更する変更形態について説明する。
図5に示すように、第1変形例の辺部分35A,38Aでは、1対の係合密着部35bA,38bAは、逃し凹部35a,38aに近づくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
図6に示すように、第2変形例の辺部分35B,38Bでは、1対の係合密着部35bB,38bBは、逃し凹部35a,38aから遠のくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
図7に示すように、第3変形例の辺部分35,38Cでは、逃し凹部35aと1対の係合密着部35bは、テーパ係合雄部33にのみ形成され、1対の係合密着部35bは対向するテーパ係合雌部36の直線状の辺部分38Cと平行となるように形成されている。
図8に示すように、第4変形例の辺部分35A,38Cでは、逃し凹部35aと1対の係合密着部35bAは、テーパ係合雄部33にのみ形成され、1対の係合密着部35bAは逃し凹部35aに近づほど相手側に接近するようにテーパ状に形成されている。
図9に示すように、第5変形例の辺部分35B,38Cでは、逃し凹部35aと1対の係合密着部35bBは、テーパ係合雄部33にのみ形成され、1対の係合密着部35bBは逃し凹部35aから遠のくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
図10に示すように、第6変形例の辺部分35C,38では、逃し凹部38aと1対の係合密着部38bは、テーパ係合雌部36にのみ形成され、1対の係合密着部38bは対向するテーパ係合雄部33の辺部分35Cと平行となるように形成されている。
図11に示すように、第7変形例の辺部分35C,38Aでは、逃し凹部38aと1対の係合密着部38bAは、テーパ係合雌部36にのみ形成され、1対の係合密着部38bAは逃し凹部38aに近づくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
図12に示すように、第8変形例の辺部分35C,38Bでは、逃し凹部38aと1対の係合密着部38bBは、テーパ係合雌部36にのみ形成され、1対の係合密着部38bBは逃し凹部38aから遠のくほど相手側へ接近するようにテーパ状に形成されている。
以下、上記の位置決め固定装置30のテーパ係合雌部36の外周側壁部を部分的に変更した種々の例について説明するが、先行する実施例と同じ構成要素には同じ参照符号を付して説明を省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
図13,図14に示すように、主軸2の先端部のテーパ穴7の外周側には、テーパ係合雄部33がテーパ係合雌部36に密着状に係合する際のテーパ係合雌部36の外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を促進する弾性変形促進部40を設けた。この弾性変形促進部40は、テーパ係合雌部36を囲繞する壁部に先端開放状に形成された底面視にて円弧状の8つの円弧溝41を備えている。円弧溝41と隣接する円弧溝41の間には、円弧溝41の周方向長さよりやや短い周方向長さのリブ壁43が形成され、8つの円弧溝41の内側にはある程度の剛性を有する環状壁42が形成されている。
テーパ係合雄部33がテーパ係合雌部36に密着状に係合する際には、8つのリブ壁43と環状壁42の径拡大方向への弾性変形を介して密着状に係合し、主軸2の軸心と平行な方向と軸心と直交する方向に精度よく位置決め可能になっている。尚、リブ壁43は、正八角形の円弧状角部に対応する周方向位置に形成されている。尚、円弧溝41の数は8つに限定されず、8つ未満でもよく、9つ以上でもよい。
このように、弾性変形促進部40を設けたため、テーパ係合雄部33がテーパ係合雌部36に密着状に係合する際に、テーパ係合雌部36を囲繞する環状壁42の径拡大方向への弾性変形を促進することができる。しかも、全周に対する複数のリブ壁43の合計長さの比率を適切に設定することにより、8つのリブ壁43と環状壁42の剛性と弾性変形性を適切に設定することができるため、設計の自由度に優れる。その他の構成,作用,効果は実施例1と同様である。
次に、弾性変形促進部40の種々の変形例を図15〜図18に基づいて説明する。
図15に示す、第1例の弾性変形促進部40Aは、テーパ係合雌部36を囲繞する壁部に形成された先端解放状の環状溝47を備えている。この環状溝47の断面形状は径方向の幅が小さな矩形状である。テーパ係合雌部36と環状溝47の間には、径拡大方向へ弾性変形可能で且つある程度の剛性を有する環状壁48が形成されている。環状壁48の径方向の厚さを適切に設定することにより、環状壁48の剛性と弾性変形性を適切に設定することができるため、設計の自由度に優れる。
図16に示す、第2例の弾性変形促進部40Bは、前記と同様の環状溝47に加えて、テーパ係合雌部36の外周側の環状壁48に形成された複数(例えば、2つ又は4つ)の切欠き部49が形成されている。
図17に示す、第3例の弾性変形促進部40Cは、前記と同様の環状溝47に加えて、テーパ係合雌部36の外周側の環状壁48に形成された複数(例えば、8つ)のスリット50が形成されている。
図18に示す、第4例の弾性変形促進部40Dは、前記と同様の環状溝47に加えて、その環状溝47より内周側の環状壁48と環状溝47の上方近傍部に偏平に形成された環状溝51が形成されている。環状溝47の上壁部である連結壁48aが薄く形成されているため、環状壁48と連結壁48aが径拡大方向に弾性変形しやすくなっている。
図19は工具ホルダ25の底面図であり、この図19に示すシャンク部27Dでは、テーパ係合雄部33Dの主軸2の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の5つの円弧状角部34Dと直線状の5つの辺部分35Dとを有する正五角形に形成されている。テーパ係合雌部は、その外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部33Dに密着状に係合するように構成されている。5つの辺部分33Dの各々が、直線状に形成されているので、密着状に係合する際に、5つの辺部分33Dの直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。その他の構成,作用,効果は実施例1と同様である。
図20は工具ホルダ25の底面図であり、この図20に示すシャンク部27Eでは、テーパ係合雄部33Eの主軸2の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の6つの円弧状角部34Eと直線状の6つの辺部分35Eとを有する正六角形に形成されている。テーパ係合雌部は、その外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部33Eに密着状に係合するように構成されている。6つの辺部分33Eの各々が、直線状に形成されているので、密着状に係合する際に、6つの辺部分33Eの直線状の形状により回転拘束力を向上させることができる。その他の構成,作用,効果は実施例1と同様である。
図21は工具ホルダ25の底面図であり、この図21に示すシャンク部27Fでは、テーパ係合雄部33Fの主軸2の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の5つの円弧状角部34Fと外側へ僅かに膨らんだ緩円弧状の5つの辺部分35Fとを有する正五角形に形成されている。5つの辺部分35Fは、微小曲率の円弧状にカーブしている。テーパ係合雌部は、その外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部35Fに密着状に係合する形状に形成されている。
テーパ係合雄部35Fとテーパ係合雌部が主軸2の軸心と直交する方向の断面において正五角形に形成されているため、正多角形でありながら円形に近い形状であるから、壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。密着状に係合する際に、辺部分35Fの接触面積が増加し、高精度に工具ホルダ25を主軸2に対してセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。その他の構成,作用,効果は実施例1と同様である。
図22は工具ホルダ25の底面図であり、この図22に示すシャンク部27Gでは、テーパ係合雄部33Gの主軸2の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の6つの円弧状角部34Gと外側へ僅かに膨らんだ緩円弧状の6つの辺部分35Gとを有する正六角形に形成されている。6つの辺部分35Gは、微小曲率の円弧状にカーブしている。テーパ係合雌部は、その外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部35Gに密着状に係合する形状に形成されている。
テーパ係合雄部33Gとテーパ係合雌部が主軸2の軸心と直交する方向の断面において正六角形に形成されているため、正多角形でありながら円形に近い形状であるから、壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。密着状に係合する際に、辺部分35Gの接触面積が増加し、高精度に工具ホルダ25を主軸2に対してセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。その他の構成,作用,効果は実施例1と同様である。
図23は工具ホルダ25の底面図であり、この図23に示すシャンク部27Hでは、テーパ係合雄部33Hの主軸2の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の8つの円弧状角部34Hと外側へ僅かに膨らんだ緩円弧状の8つの辺部分35Hとを有する正六角形に形成されている。8つの辺部分35Hは、微小曲率の円弧状にカーブしている。テーパ係合雌部は、その外周側壁部の径拡大方向への弾性変形を介してテーパ係合雄部33Hに密着状に係合する形状に形成されている。
テーパ係合雄部33Hとテーパ係合雌部が主軸2の軸心と直交する方向の断面において正八角形に形成されているため、正多角形でありながら円形に近い形状であるから、壁部の無駄や空間の無駄が非常に少なく、装置を小型化する上で有利であり、製作コスト面でも有利である。密着状に係合する際に、辺部分35Hの接触面積が増加し、高精度に工具ホルダ25を主軸2に対してセンタリングすることができ、求心性を向上させることができる。その他の構成,作用,効果は実施例1と同様である。
図24,図25に示すように、この位置決め固定装置30において、工具ホルダ25を主軸2に固定する為のクランプ手段として複数のボルト部材60が備えられている。これら4本のボルト部材60により工具ホルダ25を主軸2の先端部に固定している。その他の構成,作用,効果は実施例1と同様である。
ここで、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
[1]テーパ係合雄部33の内周側壁部が径縮小方向への弾性変形を介してテーパ係合雌部36に密着状に係合するように構成しても良いし、テーパ係合雄部33とテーパ係合雌部36の両方の壁部が径方向へ弾性変形して密着状に係合しても良い。
[2]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
工作機械の主軸と工具ホルダとの間の面圧を高めることで保持力を高め得る工具ホルダ位置決め固定装置であって、伝達トルクを大きくして安定した切削加工が行える工具ホルダ位置決め固定装置である。
本発明の実施例1に係る主軸と工具ホルダ位置決め固定装置の断面図である。 工具付き工具ホルダの平面図である。 主軸と位置決め固定装置の平面図である。 テーパ係合雄部とテーパ係合雌部の辺部分の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第1変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第2変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第3変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第4変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第5変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第6変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第7変形例の要部拡大断面図である。 テーパ係合雄部と雌部の辺部分の第8変形例の要部拡大断面図である。 実施例2に係る主軸と位置決め固定装置の断面図である。 主軸と位置決め固定装置の底面図である。 第1変形例の第2係合部を設けた主軸と位置決め固定装置の断面図である。 第2変形例の第2係合部を設けた主軸と位置決め固定装置の断面図である。 第3変形例の第2係合部を設けた主軸と位置決め固定装置の断面図である。 第4変形例の第2係合部を設けた主軸と位置決め固定装置の断面図である。 実施例3に係る工具付き工具ホルダの底面図である。 実施例4に係る工具付き工具ホルダの底面図である。 実施例5に係る工具付き工具ホルダの底面図である。 実施例6に係る工具付き工具ホルダの底面図である。 実施例7に係る工具付き工具ホルダの底面図である。 実施例8に係る主軸と位置決め固定装置の断面図である。 工具付き工具ホルダの底面図である。
1 主軸装置
2 主軸
5 ドローバー
7 テーパ穴
10 クランプ機構
11 コレット機構
25 工具ホルダ
27,27D〜27H シャンク部
30 工具ホルダ位置決め固定装置
31 基準面
32 環状面
33,33D〜33H テーパ係合雄部
34,34D〜34H 円弧状角部
35,35A〜35C,35D〜35H 辺部分
35a,38a 逃し凹部
35b,35bA,35bB 係合密着部
36 テーパ係合雌部
37,37D〜37H 円弧状角部
38,38A〜38C 辺部分
38b,38bA,38bB 係合密着部
40,40A〜40D 弾性変形促進部

Claims (8)

  1. 工作機械の主軸の先端部に工具付き工具ホルダを位置決めし且つ回転伝達可能に装着する為の工具ホルダ位置決め固定装置において、
    前記工具ホルダは、主軸の軸心と直交する主軸の環状面に当接して主軸の軸心方向に位置決め可能な基準面と、主軸の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成され且つ主軸側ほど小径化するテーパ係合雄部を有する第1係合部とを備え、
    前記主軸は、前記基準面を受け止める環状面と、前記テーパ係合雄部に係合可能で且つ主軸の軸心と直交する方向の断面が外側へ凸の複数の円弧状角部と複数の辺部分とを有する正多角形に形成されたテーパ係合雌部を有する第2係合部とを備え、
    前記第1係合部の主軸の軸心方向の長さが、第1係合部の直径の1/30〜1/8のサイズに形成され、
    前記主軸に工具ホルダを主軸の軸心方向へ引っ張り駆動して固定する為のクランプ手段を設け、
    前記テーパ係合雌部と前記テーパ係合雄部の少なくとも一方における前記複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有し、
    前記テーパ係合雄部の内周側壁部とテーパ係合雌部の外周側壁部の少なくとも一方の径方向への弾性変形を介して、前記テーパ係合雄部がテーパ係合雌部に密着状に係合するように構成したことを特徴とする工具ホルダ位置決め固定装置。
  2. 前記テーパ係合雌部と前記テーパ係合雄部の両方における前記複数の辺部分の各々は、その中央部に形成された逃し凹部と、この逃し凹部の両側に形成された1対の係合密着部とを有することを特徴とする請求項に記載の工具ホルダ位置決め固定装置。
  3. 前記テーパ係合雄部の前記主軸の軸心と直交する方向の断面における複数の辺部分の各々が、外側へ僅かに膨らんだ円弧状に形成されたことを特徴とする請求項に記載の工具ホルダ位置決め固定装置。
  4. 前記テーパ係合雄部の前記主軸の軸心と直交する方向の断面における複数の辺部分の各々が、直線状に形成されたことを特徴とする請求項に記載の工具ホルダ位置決め固定装置。
  5. 前記正多角形の形状が、五角形、六角形、八角形の何れかの形状であることを特徴とする請求項に記載の工具ホルダ位置決め固定装置。
  6. 前記テーパ係合雌部の外周側壁部には、前記テーパ係合雌部が前記テーパ係合雄部に密着状に係合する際の径拡大方向への弾性変形を促進する弾性変形促進部を有することを特徴とする請求項に記載の工具ホルダ位置決め固定装置。
  7. 前記クランプ手段が、コレット機構と、このコレット機構に連結されたドローバーと、このドローバーをクランプ駆動する皿バネ積層体とを有することを特徴とする請求項に記載の工具ホルダ位置決め固定装置。
  8. 前記テーパ係合雄部と前記テーパ係合雌部のテーパ勾配は、1:5〜1:10であることを特徴とする請求項に記載の工具ホルダ位置決め固定装置。
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