JP5348603B2 - シール構造体 - Google Patents
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Description
更に詳しくは、電子機器やコネクタの防水構造を提供するシール構造体に関する。
複数の空間からなる電子機器に防水機能を持たせるには、それぞれの空間を構成するハウジングに気密性をもたせ、各空間の間をフレキシブル基板などで電気的に接続する必要がある。
この場合、各空間を仕切るハウジングの壁面に端子を設け、これらの端子間を配線材で接続する方法や、ハウジングの壁面に配線材を通して、配線材とハウジングの間に生じる隙間を接着剤等で埋める方法が提案された。
しかしながら、端子をハウジング壁面に設ける態様は、機器が大型化する問題があった。
配線材とハウジングの間に生じる隙間を接着剤等で埋める方法は、分解、再度の組み立てが困難となる問題を招来した。
図4に示す態様は、各ハウジング(図示せず)の形状に対応する、枠体形状のシール部材301が、フレキシブル配線基板100と一体成形されている。
フレキシブル配線基板100は、各シール部材301を貫通して伸びており、各シール部材301で囲まれる領域内で、電子部品が実装される。
このシール部材303は、各ハウジング(図示せず)に設けた挿通孔に装着される。
そして、フレキシブル配線基板100の両端に設けたコネクタ304は、ハウジング内の電気部品と電気的に接続する。
すなわち、回路となる銅箔の両面に、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、液晶ポリマー等の弾性材料が接着固定され、プリント配線層(FPC)を構成している。
更に、このプリント配線層の表面には、銀ペーストを用いた電磁波シールド層が塗布され、この電磁波シールド層の表面には、表面を電気的に保護するための絶縁層が形成される。
この絶縁層は、トップコートとよばれアルキッド樹脂が使用されている。
しかし、この絶縁層は、塗り物なので、厚みのバラツキが不可避的に発生する。
その結果、シール部材301、303をフレキシブル配線基板100上に一体成形する際の成形金型との馴染み性が悪くなり、ゴムバリが発生したり、プリント配線層を切断する問題を惹起した。
請求項1記載の発明のシール構造体によれば、フレキシブル配線基板に多少の厚みのバラツキが存在したとしても、ゴムバリが発生したり、プリント配線層を切断することなく、シール部材とフレキシブル配線基板との一体化が容易である。
更に、請求項3記載の発明のシール構造体によれば、フレキシブル配線基板の厚みのバラツキを確実に吸収してくれる。
更に、請求項4記載の発明のシール構造体によれば、フレキシブル配線基板の厚みのバラツキをより確実に吸収してくれる。
更に、請求項6記載の発明のシール構造体によれば、ハウジングの合わせ面を含む領域全体の防水性能を高めることがきる。
更に、請求項7記載の発明のシール構造体によれば、ハウジングに設けた挿通孔とフレキシブル配線基板との間のシールが確実に行える。
更に、請求項8記載の発明のシール構造体によれば、色々なハウジング形状に対応可能である。
図1乃至図3に基づき発明を実施するための最良の形態について説明する。
図2は、図1のA−A断面図である。
図上上方のシール部材3は、ハウジング2間の隙間と、フレキシブル配線基板1との隙間を同時にシールする枠体形状シール31となっており、図上下方のシール部材3は、ハウジングに設けた挿通孔とフレキシブル配線基板1との隙間をシールするブッシュ形状シール32となっている。
すなわち、FPC2は、回路となる銅箔の両面に、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、液晶ポリマー等の弾性材料が接着固定され、プリント配線層を構成している。
更に、FPC2の表面には、電磁波シールド層としての銀ペースト層12,12が塗布され、更に、この銀ペースト層12,12の表面には、表面を電気的に保護するための絶縁層13、13が形成される。
この絶縁層13は、トップコートとよばれアルキッド樹脂が使用されている。この絶縁層13は、通常塗り物であるため、不可避的に厚みのバラツキが発生する。
また補材11とプリント配線基板1との間には、ボンディングシート14が介在している。
また、補材11は、FPC2に用いられるベース基板に用いられる、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、液晶ポリマー等の弾性材料が用いられる。
図2のフレキシブル配線基板1は、一方の面(図上下方)にのみボンディングシート14及び補材11を設ける態様としたが、図3に示す様に、両面(図上上下)に設ける態様としてもよい。
ボンディングシート14及び補材11は、上下面のいずれか一方に存在すれば、フレキシブル配線基板1の厚みのバラツキを吸収できる。
特に、フレキシブル配線基板1の厚さを十分取れない仕様のものにあっては、図2に示す態様が適している。
また、シール部材3、3は、自己接着型シリコーンゴム等の弾性材料が使用されている。
更に、ボンディングシート14及び補材11は、図1の斜線で示す様に、シール部材3が存在する領域近傍にのみ配置される態様とすればよい。
これは、シール部材3が、金型を用いてフレキシブル配線基板1に一体成形される際に、金型の押圧力からフレキシブル配線基板1を保護する領域で足りるからである。
両シール部材3、3は、ハウジングの合わせ面の間隙、ハウジングに設けた挿通孔とフレキシブル配線基板1との間隙をシールする。
また、シール部材3の形状は、枠体形状シール31やブッシュ形状シール32のほか各種の形状が可能である。
更に、シール部材3がフレキシブル配線基板1に取り付けられる数は、実施例では2個であったが、目的とした機器の構造に対応して3個以上であっても良い。
3‥‥シール部材
11‥‥補材
12‥‥銀ペースト
13‥‥絶縁層
14‥‥ボンディングシート
31‥‥枠体形状シール
32‥‥ブッシュ形状シール
Claims (8)
- フレキシブル配線基板(1)が挿通するハウジングと、前記フレキシブル配線基板(1)に一体成形され前記ハウジングと前記フレキシブル配線基板(1)との間隙を密封するシール部材(3)とよりなるシール構造体において、前記フレキシブル配線基板(1)の前記シール部材(3)が存在する領域の少なくとも一面には、弾性材製の補材(11)と前記プリント配線基板(1)との間にボンディングシート(14)を介在させ、前記シール部材(3)は金型を用いて前記フレキシブル配線基板(1)上に焼付け一体化されると共に、前記ボンディングシート(14)及び前記弾性材製の補材(11)は、前記金型の押圧力が作用する領域であって、前記シール部材(3)を横断した、前記シール部材(3)の両側に存在することを特徴とするシール構造体。
- 前記ボンディングシート(14)がPETフィルムの両面に接着剤を塗布したものであることを特徴とする請求項1記載のシール構造体。
- 前記ボンディングシート(14)の厚みが20〜200μmであることを特徴とする請求項1または2記載のシール構造体。
- 前記ボンディングシート(14)が前記プリント配線基板(1)の両面に配置されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載のシール構造体。
- 前記フレキシブル配線基板(1)が多層構造であることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項請求項記載のシール構造体。
- 前記シール部材(3)が前記ハウジング(2)の合わせ面(4)をシールする枠体形状シール(31)であることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項記載のシール構造体。
- 前記シール部材(3)が前記ハウジング(2)に設けた挿通孔(5)に装着されるブッシュ形状シール(32)であることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項記載のシール構造体。
- 前記シール部材(3)が前記枠体形状シール(31)と前記ブッシュ形状シール(32)との組み合わせであることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項記載のシール構造体。
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