JP5346179B2 - オーブン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、製菓、製パン、ピザ等の調理焼成加工等において例えば遠赤外線シュバンクバーナー、セラミックヒーター、ガスバーナー等の熱源部材を使用し且つ炉内での被加工物の燃焼時に発生するガス燃焼時の水分(水蒸気)の対流技術を応用した固定式、トンネル式等のガスオーブン装置において、被加工物に対する焼きムラを解消し、且つ均等な熱の調整拡散を行えるようにした対流熱調整機構を備えたオーブン装置の改良に関する。
従来から、製菓、製パン、ピザ等の調理、焼成加工には一般的にガスオーブン装置が使用されている。例えば本出願人自身が提案した特許文献1に開示されているように、オーブン窯内の熱板上に置かれた被加工物に対し上方に向けられている上部熱源からの輻射熱である遠赤外線を反射機構によって乱反射させて熱板上に拡散放射して加熱処理を行ない、熱板下方に配置した下部熱源によって熱板自体を加熱すると共に、熱板の左右両側には下部熱源からの対流による火力を微調整する開閉移動可能な仕切調整部材構造の対流熱調整機構を備え、下部熱源からの輻射による対流熱を調整することで熱板下方のみが極端に高温状態となるのを防止し、これによって熱板上の被加工物の下面だけが極端に焦げてしまうようなことを回避できるように、全体の均一性が図れるようにしたオーブン装置がある。
このオーブン装置の対流熱調整機構は、オーブン窯の内側壁と熱板の縁端部との間に所要幅の間隙を有して起立配置し且つ上端に上部熱源を載置固定した固定基台を装架配置させて成る左右の仕切壁部と、仕切壁部内側に位置する熱板の縁端部から起立配置させた支持フレームとの間に隙間を形成することで、熱板を下側から直接加熱する下部熱源に対し、上部熱源を通ってから熱板上側へ輻射熱を誘導すべくこの隙間によって下部熱源の輻射熱流路を形成し、上部熱源から熱板上の被加工物側へ向けて輻射熱が過度にならないように当該輻射熱を遮蔽すべく上部熱源設置側に対向して設けられた支持フレームの上端において任意の高さに架設変更可能な横垂状の堰板が設けられているのである。
特開2003−235437号公報
しかしながら、このような従来におけるオーブン装置では、上部熱源設置側に対向して設けられた支持フレームの上端において任意の高さに架設変更可能な横垂状の堰板によってだけでは、下部熱源からの過度な輻射熱流束を充分に遮蔽することが困難である。しかも、この堰板の存在によって、かえって上部熱源からの輻射熱がオーブン窯内の天井部に配された反射機構まで充分に伝達されなくなることも懸念される。
そこで本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創案されたもので、上下部熱源からの輻射熱の拡散調整を可能にすることで、製菓、製パン、ピザ等の被加工物に対する焼きムラを解消することができ、よりしっとりとした焼成を可能にするオーブン装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、熱源(3)からの熱線に遠赤外線を付与するよう当該熱源(3)の上方で近接乃至離隔自在に配置可能にした遠赤外線発生部材40を備えたものである。
オーブン窯1内の熱板2上に置かれた被加工物Wに対し上方に向けられている上部熱源3からの輻射熱を反射機構10によって乱反射させて熱板2上に拡散放射して加熱処理を行ない、熱板2下方に配置した下部熱源4によって熱板2自体を加熱するオーブン装置において、上下部熱源3,4からの熱線に遠赤外線を付与するよう当該上部熱源3の上方で近接乃至離隔自在に配置可能にした遠赤外線発生部材40を備えたものである。
オーブン窯1内の熱板2上に置かれた被加工物Wに対し上方に向けられている上部熱源3からの輻射熱を反射機構10によって乱反射させて熱板2上に拡散放射して加熱処理を行ない、熱板2下方に配置した下部熱源4によって熱板2自体を加熱するオーブン装置において、熱板2の左右両側には下部熱源4からの対流による火力を調整可能とした仕切調整部材構造の対流熱調整機構20を備え、該対流熱調整機構20は、オーブン窯1の内側壁と熱板2の縁端部との間に所要幅の間隙を有して起立配置し且つ上端に上部熱源3を載置固定した固定基台22を装架配置させて成る左右の仕切壁部21と、該仕切壁部21内側に位置する熱板2の縁端部から起立配置させた支持フレーム23との間に隙間を形成することで、熱板2を下側から直接加熱する下部熱源4に対し、上部熱源3を通ってから熱板2上側へ輻射熱を誘導すべくこの隙間によって下部熱源4の輻射熱流路を形成するよう横垂状の堰板26を備え、該堰板26には、上部熱源3上方の輻射熱流路で、当該堰板26側面に付設された高さ調整部50を介して任意の高さ位置に配置され、上下部熱源3,4からの輻射熱の通過を可能とさせる複数の開口部42を備えた遠赤外線発生部材40を有して成るものである。
遠赤外線発生部材40は、その一端縁にフック部41を備え、高さ調整部50の縦方向に複数段となって形成された掛止孔51のいずれかに当該フック部41が嵌め掛けられることで当該高さ調整部50に遠赤外線発生部材40が取り付けられるものとすることができる。
また、本発明にあっては、オーブン窯1内の上部に、熱源(3,4)からの輻射熱を蓄熱し、被加工物Wに対して輻射熱を放射する蓄熱部材60を配装したものである。
さらに具体的には、オーブン窯1内の熱板2上に置かれた被加工物Wに対し熱源(3,4)からの輻射熱を反射機構10によって乱反射させて熱板2上に拡散放射して加熱処理を行なうオーブン装置において、前記蓄熱部材60は、オーブン窯1内の上部に設けた反射機構10における配列したパイプ状の反射部材14上に移動自在に配装してあるものとすることができる。
以上のように構成された本発明に係るオーブン装置にあって、仕切調整部材構造の対流熱調整機構20における横垂状の堰板26に高さ調整部50を介して取付られ、輻射熱の通過を可能とさせる複数の開口部42を有して成る遠赤外線発生部材40は、上部熱源3上方の輻射熱流路において下部熱源4からの熱の過度な対流を抑制させると同時に、上下部熱源3,4からの熱線の一部が吸収されることで開口部42を通る熱線に遠赤外線を付与させる。
このとき、高さ調整部50の最下段の掛止孔51に遠赤外線発生部材40のフック部41の折曲先端部分が嵌め掛けられることで遠赤外線発生部材40と上部熱源3とが互いに近接配置されることから、上部熱源3から熱板2上の被加工物W側へ向けての輻射熱の過度の到達を防止させる。
一方、高さ調整部50の最上段の掛止孔51に遠赤外線発生部材40のフック部41が嵌め掛けられることで遠赤外線発生部材40と上部熱源3とが互いに離隔配置されることから、上部熱源3から熱板2上の被加工物W側へ向けての輻射熱の過度の到達を許容させる。
これと同時に、上部熱源3によって熱せられたことで発生する遠赤外線発生部材40からの遠赤外線が反射機構10によって乱反射され、これによって、熱板2上の被加工物W側へ向けての輻射熱の強度を増大させる。
オーブン窯1内の上部に配装の蓄熱部材60は、熱源(3,4)からの輻射熱を一時的にでも蓄熱し、熱源(3,4)による直接加熱が終了後でも、その暫時の間の放射によって被加工物Wを加熱処理し、焼きムラを解消させる。また、その移動調整によって被加工物W位置に対応させる。
本発明によれば、上下部熱源3,4からの輻射熱の拡散調整を可能にすることで、製菓、製パン、ピザ等の被加工物Wに対する焼きムラを解消することができ、よりしっとりとした焼成を可能にする。
すなわち、これは本発明が、熱源(3)からの熱線に遠赤外線を付与するよう当該熱源(3)の上方で近接乃至離隔自在に配置可能にした遠赤外線発生部材40を備えたからであり、これによって、熱源(3)からの熱線の一部が吸収されることで当該熱線に対し高い透過性・熱効果性を有する、例えば波長25μm以上のソフトな輻射熱である遠赤外線を効率的に付与することができ、被加工物Wに対する焼きムラをほぼ解消することができる。
また、オーブン窯1内の熱板2上に置かれた被加工物Wに対し上方に向けられている上部熱源3からの輻射熱を反射機構10によって乱反射させて熱板2上に拡散放射して加熱処理を行ない、熱板2下方に配置した下部熱源4によって熱板2自体を加熱するオーブン装置において、上下部熱源3,4からの熱線に遠赤外線を付与するよう当該上部熱源3の上方で近接乃至離隔自在に配置可能にした遠赤外線発生部材40を備えたので、上下部熱源3,4からの熱線の一部が吸収されることで熱線に遠赤外線を付与することができ、熱板2上に置かれた被加工物Wに対する焼きムラをほぼ解消することができる。
また、対流熱調整機構20は、オーブン窯1の内側壁と熱板2の縁端部との間に所要幅の間隙を有して起立配置し且つ上端に上部熱源3を載置固定した固定基台22を装架配置させて成る左右の仕切壁部21と、該仕切壁部21内側に位置する熱板2の縁端部から起立配置させた支持フレーム23との間に隙間を形成することで、熱板2を下側から直接加熱する下部熱源4に対し、上部熱源3を通ってから熱板2上側へ輻射熱を誘導すべくこの隙間によって下部熱源4の輻射熱流路を形成するよう横垂状の堰板26を備え、該堰板26には、上部熱源3上方の輻射熱流路で、当該堰板26側面に付設された高さ調整部50を介して任意の高さ位置に配置され、上下部熱源3,4からの輻射熱の通過を可能とさせる複数の開口部42を備えた遠赤外線発生部材40を有して成るので、上下部熱源3,4からの輻射熱の拡散調整が遠赤外線発生部材40によって可能となると同時に、上下部熱源3,4からの熱線の一部が遠赤外線発生部材40に吸収されることで、開口部42を通る熱線に遠赤外線を付与することができる。
具体的には、遠赤外線発生部材40の堰板26に対する高さ調整部50による架設高さの変更によって、焼成されるべき被加工物Wへの輻射熱を均等に分散調整できるものとなって当該被加工物Wの焦げ付きを防止させると共に、上下部熱源3,4からの輻射熱流束の合流に伴う対流伝熱により、オーブン窯1内を焼成条件に応じた対流熱伝達系とさせ、これにより被加工物Wに対する焼きムラ等を防止させることができる。しかも、下部熱源4からの輻射による対流熱を容易に調整できることから、熱板2下方のみが極端に高温状態となるのを防止でき、これによって熱板2上の被加工物Wの下面だけが極端に焦げてしまうようなことが回避できる。
遠赤外線発生部材40は、その一端縁にフック部41を備え、高さ調整部50の縦方向に複数段となって形成された掛止孔51のいずれかに当該フック部41が嵌め掛けられることで当該高さ調整部50に遠赤外線発生部材40が取り付けられるものとしたので、火力を調整時における堰板26に対する遠赤外線発生部材40の取付位置の変更が容易に行える。
また、オーブン窯1内の上部には、熱源(3,4)からの輻射熱を蓄熱し、放散する蓄熱部材60を配装してあるので、熱源(3,4)による加熱終了後でも、被加工物Wに対して暫時の間の残存熱による加熱処理が可能となり、被加工物Wに生じ得る焼きムラを効率的に解消できる。さらには、この蓄熱部材60は反射機構10におけるパイプ状の反射部材14上に移動自在に配装してあるので、被加工物Wが熱板2上で適宣に置かれていてもその位置に対応して変更調整できる。
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本発明が限定されるものではない。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を説明する。図において示される符号1は、略密閉構造に形成された断熱性のオーブン窯であり、例えば前面に付設の図示を省略した開閉扉によって開閉され、底部に配した例えば無機質人工石等の熱板上にピザ、パン、カステラ、グラタン等その他として調理焼成すべき各種の生地材料である被加工物Wが載置されるようになっている(図1参照)。
そして、このオーブン窯1内部の熱板2の左右両側には、下部熱源4からの対流による火力を微調整可能とした仕切調整部材構造の対流熱調整機構20を備えた例えば上方に向けられている上部熱源3が配置され、また熱板2下方に配置した下部熱源4によって熱板2自体を加熱する。
尚、本形態における上部熱源3としては、例えば赤外線シュバンクバーナー等の遠赤外線を放射可能とした熱源部材を採用し、下部熱源4としては、燃焼時に水分(水蒸気)を発生し、これをオーブン窯1内部に放出可能とするガスバーナー等を採用するものとしているが、これに限らず例えば上部熱源3としてセラミックヒーターを使用し、下部熱源4として赤外線シュバンクバーナーやセラミックヒーターやニクロム線ヒーターその他を使用しても良いことは勿論である。
これらの上下部熱源3,4によってオーブン窯1内部が例えば300℃前後の温度、例えばピザの場合には約5〜10分等の短時間にて約400℃の高温で、パンや焼菓子の場合には約10〜40分等の長時間にて約200℃前後の中温で加熱されるようにしてある。特に上部熱源3による加熱に際しオーブン窯1上部に配装された高蓄熱性および高輻射率を有する後述する反射機構10によって所定の遠赤外線を熱板2上の被加工物Wに照射させて加熱するのであり、またオーブン窯1内の天井部31には、オーブン窯1外部に設けたダンパー35の押し込み操作および引っ張り操作によって、オーブン窯1内部に篭もらせた蒸気の排出量を調整可能にするメッシュ構造のシャッター機構30が具備されている。
(対流熱調整機構20)
以下に本発明に係るオーブン装置における対流熱調整機構20の具体的構成について図1乃至図3に基づき説明する。オーブン窯1内部の左右両側に配置される対流熱調整機構20は、上部熱源3設置側に対向して設けられ、上部熱源3から熱板2上の被加工物W側へ向けて輻射熱が過度にならないように当該輻射熱を遮蔽するための例えば微細な気泡を含んだ多孔質性溶岩石による蓄熱性能の高い遠赤外線放射板を使用した横垂状の堰板26と、下部熱源4からの輻射熱流束を上部熱源3の輻射熱流束と合流させて対流を生じさせることで熱板2上の被加工物W側への熱伝達を向上するための遮熱用調整部材25とから構成されている。
尚、多孔質性溶岩石によるものの他に、断熱材を例えばメッシュ状の鉄網板もしくはアルミニウム板の表面に貼着して構成してなる横垂状の堰板26を使用しても良い。
すなわち対流熱調整機構20は、オーブン窯1の内側壁と、熱板2の縁端部との間に所要幅の間隙を有して起立配置し且つ上端に上部熱源3を載置固定するための固定基台22を装架配置させて成る左右の仕切壁部21に対して、内側に位置する熱板2の縁端部から横長帯板上の支持フレーム23を起立配置させて仕切壁部21と支持フレーム23との間に隙間を形成することで、熱板2を下側から直接加熱するための下部熱源4に対し、上部熱源3を通ってから熱板2上側へ輻射熱を誘導すべくこの隙間によって下部熱源4の輻射熱流路を形成している。
そして、支持フレーム23の上端には横垂状の堰板26の下縁部を支持する支持枠部両端側に設けた二股状の脚部27を介して当該堰板26を任意の高さに架設配置できるようにしてある。すなわち支持枠部の下縁部の左右両端側には、外形が矩形柱状でしかも下端には支持フレーム23の厚さ分に相当するスリット幅を有する挿入用溝部28が脚部27下面に形成されている。そして脚部27の側面には挿入用溝部28を貫通するようにして係架用の調節ネジ24をねじ込むための複数の孔部が縦方向に隣接形成してあり、これによって支持フレーム23の上端に脚部27の挿入用溝部28が嵌め込まれた際に、支持フレーム23が調節ネジ24によって係止される。
また、下部熱源4からの輻射熱流束を上部熱源3の輻射熱流束と合流させて対流を生じさせることで熱板2上の被加工物W側への熱伝達を向上させるよう、横垂状の堰板26の下端側に垂直方向に移動自在に固定可能とすることで当該堰板26の下縁側の隙間を拡大乃至狭小可能として設定調整させる帯板状の遮熱用調整部材25を具備している。
すなわち、遮熱用調整部材25の両側には、前記脚部27の側面における複数の孔部に対応して複数の孔部が縦方向に隣接形成してあり、これら両孔部同士を互いに上下方向にずらした位置で合致させ、前記調節ネジ24を任意の孔部を貫通するようにねじ込んだ後、支持フレーム23の上端に脚部27の挿入用溝部28を嵌め込むことで支持フレーム23が調節ネジ24によって係止されるものとしてある。このように、両孔部同士の合致位置を適宜選択することにより、堰板26と遮熱用調整部材25との間の隙間を拡大したり狭めたりして、さらにはほぼ完全に閉塞させたりして、下部熱源4からの排熱対流による火力を微妙に調整設定できるものとしてある。
また、堰板26には、仕切壁部21と支持フレーム23との間の隙間における上部熱源3上方の輻射熱流路を塞ぐようにして当該堰板26の片側面に、上下部熱源3,4からの熱線に遠赤外線を付与するための、表面に遠赤外線発生材43が施されている帯板状の遠赤外線発生部材40を当該上部熱源3の上方で着脱自在で且つ近接乃至離隔自在となって取り付けられるようにしてある。
すなわち、図1および図2に示すように、堰板26の片側面の左右対称位置には、縦長の帯板に横長孔状の例えば3個乃至5個の掛止孔51が縦方向に複数段となって穿設されて成る高さ調整部50が脚部を介して横垂状に付設されている。一方、堰板26の高さ調整部50に対応すべく遠赤外線発生部材40の一端縁左右対称位置には、帯片を略への字状に折曲して成るフック部41が突設され、高さ調整部50の複数段の掛止孔51のいずれかに当該フック部41の折曲先端部分が嵌め掛けられることで堰板26に遠赤外線発生部材40が取り付けられるものとしてある。
図3に示すように、このフック部41が掛止孔51に嵌め込まれた際には、フック部41の先端が堰板26側面に係止された状態となるのであるが、このとき遠赤外線発生部材40は水平面に対し、オーブン窯1内部へ向けて約5度の傾き角度となって配置されるように、フック部41の長さおよび折曲角度が予め設定されている。
また、遠赤外線発生部材40には、上下部熱源3,4からの輻射熱の通過を可能とさせるために、例えば略長円形状となった複数の開口部42が並設されることで、遠赤外線発生部材40自体は略梯子形状を呈している。そして、この遠赤外線発生部材40は、上下部熱源3,4からの輻射熱による熱線の一部が吸収されることで当該開口部42を通る熱線に遠赤外線が付与されるものである。
尚、本発明は遠赤外線発生部材40の形状によって何等拘束されるものではなく、例えば格子状もしくはメッシュ状等の形状でも良く、上下部熱源3,4からの輻射熱がオーブン窯1内部に至るよう当該輻射熱の通過を可能にさせる空所や孔等があれば足りる。
遠赤外線発生部材40の表面に施されている具体的な遠赤外線発生材43としては、例えばアルミ合金製の金属基板の下面に、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化チタン等の金属酸化物および希土類酸化物等の遠赤外線放射材粒子をケイ酸ソーダ等をバインダーとして例えば熔射またはホーロー引き等の工法を用いてコーティングするという方法で形成される。尚、この遠赤外線発生材43の具体的な素材は、本発明を何等拘束するものではなく、遠赤外線発生可能な他の素材を採用しても良いことは勿論である。
(反射機構10)
以下に本発明に係るオーブン装置における反射機構10の具体的構成について図1および図4に基づき説明する。反射機構10はその外表面によって上部熱源3からの遠赤外線による輻射熱を乱反射させてシャワーの如く熱板2上に拡散放射し、熱板2上に置かれている被加工物Wたる生地材料を包み込むような熱回りで焼き上げるようにして加熱処理を行なうものである。
すなわち、反射機構10は、複数の取付部12が配列されていて、オーブン窯1の例えば前後側壁内側面に前後で対称的に配置形成した支持部材11と、前後の取付部12それぞれによってオーブン窯1の前後に沿って支持される例えばステンレス製芯棒材による小径パイプ状の支持棒材13と、この支持棒材13外側に挿通されることで支持される大径パイプ状の反射部材14とを備えて成るものである。
(蓄熱部材60)
また、図4(a)に示すように、シャッター機構30の左右両側における反射部材14の上には、熱源3,4からの輻射熱を蓄熱し、被加工物Wに対して輻射熱を放射するよう、矩形板状の蓄熱部材60が当該複数の反射部材14に跨るようにして載架配置されるものとしてある。すなわち、輻射熱の集中する天井部31と、反射部材14上に載せた蓄熱部材60との間の隙間に熱溜まりができ、これによって蓄熱効果が高められるようにしてある。
この蓄熱部材60は、図4(b)に示すように、反射部材14上で簡単にスライド移動できることから、熱板2上の被加工物Wに焼きムラが生じるようなときには、この被加工物Wの真上に蓄熱部材60を移動配置させることで、焼き度合いが増せるようにする。こうして、反射部材14と蓄熱部材60との相乗効果で、輻射熱の反射効率を高めることができるようにしてある。尚、この蓄熱部材60の表面は、前記した遠赤外線発生部材40の表面に施した遠赤外線発生材43と同様な処理が施されている。
(シャッター機構30)
以下に本発明に係るオーブン装置におけるシャッター機構30の具体的構成について図1および図4に基づき説明する。オーブン窯1内部の前記反射機構10が付設されている天井部31には、例えば円形状の複数の孔部32が隣接形成され、該孔部32は上側の天井側ダクト部33の不図示の下部開口部側に連通させると共に、当該天井側ダクト部33はオーブン窯1の例えば背面側に設けられた不図示の排気口に連通させてある。
この天井部31における孔部32と天井側ダクト部33における下部開口部との間には、オーブン窯1外部に設けたダンパー35の押し込み操作および引っ張り操作によって、オーブン窯1内部に篭もらせた水蒸気量を調整可能にするようメッシュ構造のシャッター機構30を備えている。
すなわち、このシャッター機構30は、天井部31における孔部32と天井側ダクト部33における下部開口部との間でスライド可能としたシャッター板36に、前記天井部31における複数の孔部32に対応した個数の開口部36Aとメッシュ部36Bとがスライド方向に沿って前後に隣接配置されており、シャッター板36の端部中央に突設されオーブン窯1外部に延出させたダンパー35を引き出し乃至押し込み方向に操作させることにより、孔部32に対し開口部36Aとメッシュ部36Bとが交互に配置されるようにしてある。
例えば、ダンパー35を引き出してシャッター板36を前方にスライドさせることで、孔部32に対しメッシュ部36Bが合致配置され、ダンパー35を押し込んでシャッター板36を後方にスライドさせることで、孔部32に対し開口部36Aが合致配置されるのである。
このようにオーブン窯1外部に設けたダンパー35の引っ張り操作により、シャッター機構30のメッシュ部36Bが孔部32を閉塞した際には、オーブン窯1内部の熱を水蒸気と共に篭もらせることとなり、しかもメッシュ部36Bであるため孔部32を完全に密封するのでないために上下部熱源3,4の燃焼不良が避けられるものとなる。
一方、オーブン窯1外部に設けたダンパー35の押し込み操作によって、シャッター機構30の開口部36Aが孔部32に配置された際には、天井側ダクト部33に連通配置した排気口34からオーブン窯1内部の熱を水蒸気と共に外部に短時間に排気させるものとなる。
また、ダンパー35の引っ張り程度または押し込み程度を適宜加減することにより、孔部32に対し開口部36Aおよびメッシュ部36Bの両面積を自由に変更できるから、オーブン窯1内部の水蒸気量の微妙な調整が短時間で可能となる。
次に、以上のように構成された実施の形態についての使用、動作の一例を説明する。先ず、図2および図3に示すように、対流熱調整機構20における横垂状の堰板26に高さ調整部50を介して遠赤外線発生部材40が取り付けられる。取り付けに際し、遠赤外線発生部材40のフック部41が高さ調整部50の掛止孔51のいずれかに嵌め込まれることで当該遠赤外線発生部材40は堰板26に対して所定の高さ位置に配置されると同時に、フック部41の先端が堰板26側面に係止された状態となることから、遠赤外線発生部材40自体は水平面に対し、オーブン窯1内部へ向けて約5度の傾き角度となって配置される。
図1に示すように、オーブン窯1内部の熱板2上に被加工物Wを載せ、上下部熱源3,4を点火すると、当該上下部熱源3,4からの輻射熱流束の合流に伴う対流伝熱により、オーブン窯1内を焼成条件に応じた対流熱伝達系とさせる。このとき、対流熱調整機構20における堰板26に高さ調整部50を介して取付られ、輻射熱の通過を可能とさせる複数の開口部42を有して成る遠赤外線発生部材40は、上部熱源3上方の輻射熱流路において下部熱源4からの熱の過度な対流が抑制される。
これと同時に、上部熱源3からの輻射熱によって熱せられたことで発生する遠赤外線発生部材40からの遠赤外線と、遠赤外線発生部材40の開口部42を通る上下部熱源3,4の輻射熱が反射機構10によって乱反射されて熱板2上に拡散放射して加熱処理を行ない、これによって、熱板2上の被加工物W側へ向けての輻射熱の強度が調整されると同時に、ガスバーナーによる下部熱源4によって熱板2自体を下方から加熱することで被加工物Wは万遍なく均一に焼成させられる。
このとき、高さ調整部50の最下段の掛止孔51に遠赤外線発生部材40のフック部41の折曲先端部分が嵌め掛けられることで遠赤外線発生部材40と上部熱源3とが互いに近接配置されることから、上部熱源3から熱板2上の被加工物W側へ向けての輻射熱の過度の到達が防止される。
一方、高さ調整部50の最上段の掛止孔51に遠赤外線発生部材40のフック部41の折曲先端部分が嵌め掛けられることで遠赤外線発生部材40と上部熱源3とが互いに離隔配置されることから、上部熱源3から熱板2上の被加工物W側へ向けての輻射熱の過度の到達が許容される。これと同時に、上部熱源3によって熱せられたことで発生する遠赤外線発生部材40からの遠赤外線が反射機構10によって乱反射され、これによって、熱板2上の被加工物W側へ向けての輻射熱の強度が増大される。
また、熱板2上の被加工物Wに焼きムラが生じるようなときには、複数の反射部材14に跨るようにして載架配置されている蓄熱部材60を移動させても良い。このとき、蓄熱部材60は、図4(b)に示すように、反射部材14上で簡単にスライド移動できることから、例えば熱板2上の被加工物Wのいずれかに焼き具合が不十分であった場合には、この被加工物Wの略真上に蓄熱部材60を移動配置させることで、被加工物Wの焼き度合いが充分に増せるものとなる。
本発明を実施するための最良の形態におけるオーブン装置の内部構造の概略を示す断面図である。 同じくオーブン装置の対流熱調整機構における遠赤外線発生部材の取付構造の一例を示す一部切欠の要部分解斜視図である。 同じく遠赤外線発生部材の取付構造の一例を示す縦断面図である。 同じくオーブン装置の天井部におけるシャッター機構の一例を示すもので、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
符号の説明
W…被加工物
1…オーブン窯 2…熱板
3…上部熱源 4…下部熱源
10…反射機構 11…支持部材
12…取付部 13…支持棒材
14…反射部材
20…対流熱調整機構 21…仕切壁部
22…固定基台 23…支持フレーム
24…調節ネジ 25…遮熱用調整部材
26…堰板 27…脚部
28…挿入用溝部
30…シャッター機構 31…天井部
32…孔部 33…天井側ダクト部
35…ダンパー 36…シャッター板
36A…開口部 36B…メッシュ部
40…遠赤外線発生部材 41…フック部
42…開口部 43…遠赤外線発生材
50…高さ調整部 51…掛止孔
60…蓄熱部材

Claims (4)

  1. 熱源からの熱線に遠赤外線を付与するよう当該熱源の上方で近接乃至離隔自在に配置可能にした遠赤外線発生部材を備えていると共に、オーブン窯内の熱板上に置かれた被加工物に対し上方に向けられている上部熱源からの輻射熱を反射機構によって乱反射させて熱板上に拡散放射して加熱処理を行ない、熱板下方に配置した下部熱源によって熱板自体を加熱するオーブン装置において、熱板の左右両側には下部熱源からの対流による火力を調整可能とした仕切調整部材構造の対流熱調整機構を備え、該対流熱調整機構は、オーブン窯の内側壁と熱板の縁端部との間に所要幅の間隙を有して起立配置し且つ上端に上部熱源を載置固定した固定基台を装架配置させて成る左右の仕切壁部と、該仕切壁部内側に位置する熱板の縁端部から起立配置させた支持フレームとの間に隙間を形成することで、熱板を下側から直接加熱する下部熱源に対し、上部熱源を通ってから熱板上側へ輻射熱を誘導すべくこの隙間によって下部熱源の輻射熱流路を形成するよう横垂状で、前記遠赤外線発生部材を有する堰板を備え、該遠赤外線発生部材は、上部熱源上方の輻射熱流路で、堰板側面に付設された高さ調整部を介して任意の高さ位置に配置され、上下部熱源からの輻射熱の通過を可能とさせる複数の開口部を備えて成ることを特徴とするオーブン装置。
  2. 遠赤外線発生部材は、その一端縁にフック部を備え、高さ調整部の縦方向に複数段となって形成された掛止孔のいずれかに当該フック部が嵌め掛けられることで当該高さ調整部に遠赤外線発生部材が取り付けられるものとした請求項1記載のオーブン装置。
  3. オーブン窯内の上部に、熱源からの輻射熱を蓄熱し、被加工物に対して輻射熱を放射する蓄熱部材を配装してある請求項1または2記載のオーブン装置。
  4. 前記蓄熱部材は、オーブン窯内の上部に設けた反射機構における配列したパイプ状の反射部材上に移動自在に配装してある請求項3記載のオーブン装置。
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