JP5346168B2 - 高輝度放電照明システム及び交流発電機電源 - Google Patents

高輝度放電照明システム及び交流発電機電源 Download PDF

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Description

本発明は照明システムに関し、より具体的には、実質的に位相が磁気的に相互作用しない多相軸方向空隙型交流発電機によって電力供給される高輝度照明システムに関する。
高輝度照明システムは、スタジアム、アリーナ、車道、駐車場等を含む屋内及び屋外の公共場所の照明等、商工業用途で広く用いられている。これらのシステムは、常設の固定設備として、及び夜間工事や緊急又は災害状況において用いられる移動式設備の一部として用いられる。
これらのシステムの多くは高輝度(HID)ランプを用いる。公知のHIDランプの種類としては、低圧水銀及びナトリウム蒸気ランプ、高圧ナトリウム蒸気ランプ、及びメタルハライド放電ランプを挙げることができる。一般的にこのランプは、透明ガラス、又は好ましくは少なくとも不活性ガス及び金属又はメタルハライド材料が充填された石英封入管を有する。ランプは、通常、電力網、又は内燃機関又はガスタービン機関等の原動機によって機械的に作動する交流発電機のいずれかによって給電される電気エネルギー源に接続された少なくとも2つの電極を備える。幾つかの特殊な用途では、バッテリーや燃料電池等の他のエネルギー源を用いることができる。
これらのHIDランプ類の全ては、電圧が印加された電極間で放電が継続的に引き起こされるという基本的な作動原理を共用する。これらの種類の異なるものは、異なる数の電極及び異なる電極構成を有する。しかしながら、一般的にこれらのHIDランプの全ては、2つ又はそれ以上の電極を電源に接続することによって起動される。電子の熱イオン放出又は冷陰極放出、又はガスの直流絶縁破壊のうちの1つ又はそれ以上を含むことができるプロセスによって、ランプ封入管内で自由電子及び電離ガスが生成される。十分な密度の荷電種が存在すると、電極間の電場によって電流が確立する。原子衝突プロセスはランプ内の特定の原子における電子を非平衡エネルギー状態へと励起し、その後、この非平衡エネルギー状態は可視波長及び紫外波長を含むことができる光の放出と共に減衰する。ランプの種類及び作動状態に依存して、光は主に1つ又はそれ以上の離散スペクトル線の状態であってもよく、又は連続波長にわたっていてもよい。
最も一般的には、HIDランプは、絶縁破壊によって電極を横切って衝突することになる電気アークを引き起こすのに十分な起動電圧を印加することによって起動される。最初に電流が流れ始めた後に、ランプは負性抵抗部を呈する作動持続期間に入る。すなわちランプは、電流増加がランプ全体にわたる電圧降下の減少をもたらす作動領域を含む電流−電圧特性を有する。それとは対照的に、通常の導電体は単に正の抵抗を呈するので、電流増加は電圧降下の増加に不変的に対応する。負性抵抗現象は、ガスプラズマ内の電子及びイオン密度の増加から生じる高い導電性の結果であると考えられている。その結果、HIDランプ回路は、定電圧源でもって設計されることはほとんどない。アークを開始してランプを起動するのに十分な電位は、暴走挙動をもたらす可能性が非常に高く、ランプは起動するであろうが、その後、ランプ寿命を著しく短縮させる可能性がある過度の電流増加に見舞われることになる。その代わりとして、通常、ランプは大きな誘導インピーダンスを有する安定器を経由してAC電圧源に接続される。例えば、移動照明塔において一般に用いられる形式のメタルハライドHIDランプは、約1kWの定格定常出力を有する。ランプは約450Vの推奨起動電位を有するが、約240Vで定常作動する。特定のHIDランプに対しては単純なインダクタだけをもつ安定器で十分であるが、多くの場合、インダクタとキャパシタとを組み合わせたものが用いられる。
安定器の別の機能は、AC供給電圧のゼロ電圧交差点を通してアークを持続させることである。ゼロ交差点の近くでは、ランプ内の電場は放電を持続させるには不十分である。プラズマにおける熱化及び再結合プロセスによって、導電に利用可能な荷電種の数が時間経過と共に減衰してしまう。電圧がゼロ近くにある間に導電性が過度に降下するとランプは消灯し、アークを再確立する必要がある。過度の繰り返しがランプ寿命を短縮することは公知である。消灯を阻止するために2つの手法が提案されている。安定器が十分なインダクタンスを有する場合、電流と電圧との間の位相シフト及びランプ固有の非線形性は、一緒になってゼロ交差点における電圧波形の傾きを増加させることができる。従って、閾値以下で費やされる時間が非常に短いので、プラズマは放電が完全に消滅する程度までは減衰しない。別の場合では、ゼロ交差点における電圧の傾きを増加させるための手段として高い供給周波数が用いられる。
しかしながら、これらの手法は望ましくない結果をもたらす。50−60Hzの一般的な電力線周波数で機能するように十分なインダクタンスを有する安定器は大きくて高価である。また、安定器は、特に従来の軟磁性材料で構成される場合には著しいコア損失を生じる。全体的なデバイス効率に対するコア損失の有害な影響は、電力線周波数よりも高い周波数で作動するデバイスでは特に重大であり、確実に相当量の廃熱を適切に放散するための特定の手段を必要とする。
HIDランプシステムの1つの一般的な用途は、米国特許第5,808,450号(以下「450特許」)に開示されているような移動照明塔であり、この開示内容の全ては引用によって本明細書に組み込まれている。'450特許は、フレーム構造体、フレーム構造体に取り付けられた照明組立体、及びAC電力源を含む移動照明塔を提供するものである。一般的に、照明塔システムは、車両によって所望の地点に牽引することができる車輪付きトレーラーとして構成される。照明組立体は複数のHIDランプを備え、格納可能な伸縮ブームに取り付けられた4つのランプである場合が多い。格納状態においてブームは比較的コンパクトであり、システムを好都合に牽引することが可能になる。作動時、ブームは垂直に延びて直立し、ランプによる比較的幅広い範囲の照明が可能になる。'450システムのための適切な電力源は、同期交流発電機を駆動するディーゼル機関とされている。システムは、ディーゼル機関の燃料タンク、起動バッテリー、及び電気制御装置を含む他の補助装置を備えている。かかるシステムには、特に夜間の工事現場の照明を含む数多くの用途がある。図1に'450特許による移動照明塔の1つの実例を示す。照明塔110は、車輪114及び連結部116を有するトレーラー等の移動フレーム構造体112を備える。照明塔110は、フレーム構造体112上に取り付けられた照明組立体118を備える。照明組立体118は格納可能な伸縮ブームを備える。ブーム120の下端は、フレーム構造体112に枢動可能に取り付けられており、これは固定ヒンジ122である。好ましくはメタルハライドランプである4つのランプ124セットは格納式伸縮ブーム120のヒンジ122とは反対側の遠位端に取り付けられている。同期交流発電機組立体を駆動する原動機を備えるAC電力源は、交流発電機組立体ハウジング126内で移動フレーム構造体112に取り付けられている。電源から供給されるAC電力は、電力線128を経由してランプ124に印加される。例示の移動照明塔110は、静止状態でフレーム構造体112を支持するための3つのジャッキを有する。ランプ124セットの運転準備時に移動照明塔110を据え付けるために、移動照明塔110は所望の据え付け位置に牽引され、ジャッキ130で固定される。次に、図1に示すようにブーム120を格納状態から直立状態に引き出すために手動クランク132が用いられる。ランプ124の高さは、外側伸縮ブーム部材136中の内側伸縮ブーム部材134を調節することによって調節できる。水平照明支持部材40は内側伸縮ブーム部材134の頂部に取り付けられている。ランプ124は水平支持部材に調節可能に取り付けられている。
しかしながら、'450特許によるものを含む現在の移動照明塔には欠点がある。最も一般的な交流発電機の電源インピーダンスは低く、60Hzといった低い周波数で作動するように設計される。低周波数、低インピーダンスの交流発電機を用いてHIDランプに電力を供給するためには、前述のように、HIDランプの極めて非線形な電気特性に適応するように中継安定器を使用する必要がある。一般に、安定器は、(i)電圧をランプ起動時に所望のアークを点弧するのに十分なレベルまで上昇させる、(ii)暴走を阻止するために定常状態のランプ作動時に電流を制限する、(iii)ランプの自己消灯を阻止するために電流波形のゼロ交差点を通過するAC電圧波形の傾きを増加させる、という少なくとも3つの機能をもたらす必要がある。このような安定器は、システムの重量、体積、及び費用を実質的に増大させる。
HIDランプの各々が交流発電機の位相の1つによって電力供給されるように従来型の多相交流発電機が接続されるHIDランプシステムには別の問題が発生する。このような複数ランプシステムは、最初の起動時に交流発電機の位相間の有害な磁気相互作用に起因する重大な問題に見舞われる場合が多い。ランプの最初の1つ又はそれ以上は上手く起動するが、寄生磁束経路により、その後に点火を行う位相が相当の時間にわたって初期アークを点弧するのに十分な電圧でない事態が引き起こされる場合が多い。このような相互作用はシステムの柔軟性を著しく低下させ、長い待ち時間又は照明システムをかなり複雑にする補償回路を備えることなくシステムを完全かつ確実に起動させることはできない。
'450特許は、各々のHIDランプに電力を供給するために別個の交流発電機を備える電力源を設けることよって、前述の相互作用の問題を回避することを開示している。更に、'450特許による別のシステムの各々の交流発電機は、何らかの外部安定器を用いることなくHIDランプの駆動を可能にする内部インピーダンス特性を有するようになっている。同一軸上に配置された別個の交流発電機ユニットを使用することによって相互作用の問題は回避されるが、照明システムのコストの点では高価であり、システムを構築して稼働させるのが複雑になる。また、'450の交流発電機システムは、自己消灯のリスクを最小化するために200−600Hzといった比較的高い周波数で作動するようになっている。しかしながら、固定子に従来型の軟磁性材料を用いると共に電力線周波数以上の転流周波数で作動する発電機は、大きなコア損失に見舞われることが知られている。その結果、発電機は、実質的な冷却手段を備えるか、又は低い動作磁束密度で作動するように設計する必要がある。これらの特徴は、効率の低下をもたらすか、又は全体的なデバイス寸法及び重量を増加させる。
本発明の交流発電機を含む回転機械は、通常、固定子として知られる静止部品と、回転子として知られる回転部品とを備える。回転子及び固定子の隣接面は、回転子と固定子とを結びつける磁束が横断する小さな空隙によって隔てられている。当業者であれば、回転機械は、複数の機械的に連結された回転子、及び複数の固定子を備えることができることを理解できるはずである。実際上、全ての回転機械は、通常、径方向空隙型又は軸方向空隙型として分類することができる。径方向空隙型は、回転子と固定子とが径方向に離間し、横断磁束が回転子の回転軸に対して主として垂直に向くものである。軸方向空隙デバイスでは、回転子と固定子とが軸方向に離間し、横断磁束が回転軸に対して主として平行である。
特定の特殊な形式を除いて、一般にモータ及び交流発電機は1つ又はそれ以上の形式の軟磁性材料を用いる。「軟磁性材料」は、磁化及び消磁が容易かつ効率的な材料を意味する。各々の磁化サイクル中に磁気材料に必然的に放散されるエネルギーは、ヒステリシス損失又はコア損失と呼ばれる。ヒステリシス損失の大きさは、励起振幅及び周波数の関数である。軟磁性材料は、高い透磁率及び低い保磁力を更に呈する。また、モータ及び発電機は起磁力源を有し、起磁力源は、1つ又はそれ以上の永久磁石によって、又は導電巻線で取り囲まれた追加の軟磁性材料によってもたらすことができる。「硬磁性材料」と呼ばれる場合もある「永久磁石材料」は、高い保磁力を有し、その磁化状態を強く保持し、消磁され難い磁気材料を意味する。機械の種類に依存して、永久磁石材料及び軟磁性材料は回転子上に又は固定子上に配置できる。
現在生産されている発電機の大部分は、軟磁性材料として種々のグレードの電気又はモータ鋼を用い、これらは特にSi、P、C、及びAlを含有する1つ又はそれ以上の合金化元素の合金である。最も一般的にはSiが主な合金化元素である。最新の永久磁石材料を用いて組み立てられた回転子、及びアモルファス金属等の最新の低損失軟材料を用いて作られたコアを有する固定子を有するモータ及び発電機は、従来の径方向空隙型モータ及び発電機と比較して実質的に高い効率及び出力密度をもたらす可能性をもっていが、軸方向又は径方向空隙形式をもつ先述の機械の製造にはほとんど成功していない。従来型の径方向又は軸方向空隙形式の機械にアモルファス材料を組み込む従前の試みは、商業的にほとんど成功していない。初期の設計は、主として、固定子及び/又は回転子を、コイル又は典型的に内面又は外面を貫く歯でカットされたアモルファス材料の円形薄層体に置き換えることを必要としていた。アモルファス金属は固有の磁気的及び機械的性質を有しており、これが従来設計の機械における普通鋼を直接的に置き換えるのを困難又は不可能にしている。
高周波数で作動する電気機械内の磁気材料が非効率的な機械設計の一因となる過度のコア損失に見舞われないように、高速電気機械は常に少ない極数でもって製造される。これは、主として、現在の機械の大多数において用いられている軟材料がシリコン−鉄合金(Si−Fe)であるという事実によるものである。従来型のSi−Feベースの材料における約400Hzよりも高い周波数で磁場を変化させることにより生じる損失は、しばしばデバイスが仕様に合った如何なる手段によっても冷却できない温度まで、材料を不所望に加熱することが知られている。
従って、本技術分野には、非常にコンパクトで、効率的かつ信頼性が高い照明システムへのニーズが存在している。低損失材料に付随する特定の特性を上手く利用した交流発電機を用いて、結果的に従来型機械に関連する多くの欠点を解消した内蔵型システムが特に望まれている。理想的には、改善された移動照明システムは、機械エネルギー形態と電気エネルギー形態との間で高い変換効率をもたらし、最小の燃料要求で長期間作動可能である。化石燃料で動く発電機の効率を改善すると、同時に大気汚染を低減できる。
特定の態様において、本発明は、多相交流発電機に電気的に接続された複数の高輝度放電ランプと、交流発電機に機械的に接続された原動機とを備える高輝度照明システムを提供する。交流発電機は、(i)バックアイアン部から延びる複数の歯部を含む固定子コアと、各々の位相巻線が複数の接続コイルを含み、各々のコイルが前記歯部の1つを取り囲むようになった複数の固定子位相巻線とを含む少なくとも1つの固定子組立体と、(ii)軸周りの回転可能に支持されると共に複数の極を含み、前記少なくとも1つの固定子組立体と磁気相互作用を行うように配列及び配置されている少なくとも1つの回転子組立体とを備える。固定子コアの歯部は円周方向に隣接する複数対の歯から成り、等数の対が交流発電機の位相の各々に関連する。各対のそれぞれの歯を取り囲むコイルは反対方向に巻回され、直列に接続される。好ましくは、交流発電機は軸方向空隙型機械である。
照明システムは、好ましくは車輪付きフレーム上に取り付けられる移動式ユニットとして形成されており、照明システムは、所定範囲を照明するために所望の遠隔地に牽引されることになる。「遠隔地」は、ユニット外部の電力源へ接続することなく照明を行うことが望まれる任意の領域を意味する。この移動式照明システムは、好都合には、例えば夜間の工事現場を照明するために使用される。
別の態様において、本照明システムの多相交流発電機は、高エネルギー放電ランプ、特に高出力メタルハライドランプに直接的に接続されるようになっており、交流発電機とランプとの間に挿入される安定器又は同様のインピーダンス要素を必要としない。複数の位相に関する固定子位相巻線は、交流発電機の固定子コア上に配置される。「固定子位相巻線」は、発電機の固定子構造体の一部を取り囲む導線の1つ又はそれ以上のターンを有し、多相機械の位相の1つに関連する電気回路に接続されるようになっている巻線を意味する。通常、位相巻線は、固定子歯を取り囲む複数のコイル内の複数ターンの導線で構成される。本発明の交流発電機における位相巻線のペアワイズ配置により、ランプ起動時の大負荷時でさえも交流発電機の異なる電気位相に関連する磁気回路は実質的に相互作用を起さない。従って、本発明の交流発電機は、HID照明システムに使用され、共通軸上に配置された複数の交流発電機を必要とする従来の交流発電機システムよりもコンパクトであるが、複数の位相に関する巻線が共通固定子コア上に配置される従来の交流発電機システムに付随して起こるランプ起動時の問題を実質的に回避するものである。
別の態様において、本発明は、少なくとも1つの固定子組立体と、軸周りの回転可能に支持されると共に複数の極を含み、少なくとも1つの固定子組立体と磁気相互作用を行うように配列及び配置されている少なくとも1つの回転子組立体とを備える電気機械のインダクタンスを設定する方法を提供する。固定子組立体は、バックアイアン部から延びてバックアイアン部と反対側の自由端で終端する複数の歯部と、複数の接続コイルを含み、各コイルが歯部の1つを取り囲んで自由端から離隔点までの歯部の一部分を覆って配置される少なくとも1つの固定子位相巻線とを備える。離隔点は、機械に予め選択されたインダクタンスを十分に与えるようになっている。これとは対照的に、従来設計の機械は、固定子コイル巻線と各固定子歯の自由端との間の離隔は最小限になっており、これにより機械のインダクタンスは最小化される。最小インダクタンスは多くの用途においては好ましいが、本発明の高輝度放電照明システム等の特定の用途は特定のインダクタンスの恩恵を受けるが、インダクタンスは、別個のインダクタ又は安定器等の1つ又はそれ以上の追加回路要素によって補う必要がある。
好ましくは、本デバイスの固定子組立体は、低損失、高周波数材料から作られた磁気コアを有する。より好ましくは、固定子の磁気コアは、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化Si−Fe合金、方向性Feベース材料、又は非方向性Feベース材料で作られる。アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化Si−Fe合金、方向性Feベース材料、又は非方向性Feベース材料を電気デバイスへ導入することで、デバイスの周波数は、従来の機械に比較して小さなコア損失の増大でもって400Hzよりも高くすることが可能になる。本発明は、実施可能な高い周波数での作動と併せて高い出力密度をもたらすことが可能な、多極数を用いた高効率電気デバイスを更に提供する。通常の50−60Hzの電力線周波数よりも高い周波数を使用すると、結果的に各サイクルのゼロ交差点近傍での電圧波形の傾きが大きくなるので、高輝度放電ランプにおいて特に有用である。
以下の本発明を実施するための最良の形態の詳細な説明及び添付図面を参照することで、本発明はより完全に理解でき別の利点が明らかになる。これらの図面では同じ参照番号は同じ要素を示している。
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
1つの態様において、本発明は、従来必須の外部安定器を用いることなくランプ作動を可能にするインピーダンス特性を有する交流発電機システムによって電力が供給される、高輝度放電照明システムの設計及び製造を含む。図2には本発明の照明システム2が示されており、照明システム2はディーゼルエンジン4等の原動機を備え、エンジン4を交流発電機6に連結する独立部分5a、5bを有する回転軸を駆動するようになっている。交流発電機の各々の位相に関する別個の巻線は、導線7によって高輝度放電ランプ8に接続される。ギアボックス3等の速度調節デバイスは、エンジン4と交流発電機6との間に随意的に挿入される。しかしながら、好ましい交流発電機は広い回転速度にわたって効率的に作動することができるので、サイズ及び複雑性を付加すると共に必然的にシステム効率の損失をもたらす速度調節デバイスを省略できる。勿論、ギアボックスが無い場合、エンジン4と交流発電機6とは単一の回転軸で接続される。他の形態の燃料を動力源とする回転式内燃エンジン及びガスタービンエンジンを使用できる。更に他の実施形態では、原動力は風力又は水力タービンによって供給される。ベルト駆動システム等の他の形態の駆動リンケージを用いることもできる。
システム2の好ましい移動式照明塔の実施形態において、前述のシステム部品はモータ車両によって所望の場所の牽引可能な車輪付きトレーラー形態のシャーシ上に取り付けられる。ランプは、典型的にシステムの保管及び輸送に適するように格納状態及び折り畳み状態に収容可能で、使用時には略垂直状態に直立させることができるブームに取り付けられている。ブームは1つ又はそれ以上の関節部又は伸縮部を任意に組み合せたものを備えることができる。ケーブル及びウィンチシステム、空圧又は液圧システム等のブームの昇降を助ける任意の適切な機械システムを備えることができる。好適なシステムは、1000W定格の複数のメタルハライドHIDランプ、例えば4つのランプアレイを内蔵している。ランプは多相交流発電機と一緒に使用され、1つのランプは各位相に接続される。「多相交流発電機」は、複数の独立的に接続可能な位相回路においてAC電力を発電して供給するようになっているダイナモ発電回転機を意味する。それぞれの位相における電流及び電圧の周期波形は、各周期サイクルにわたって実質的に均等に分散する。交流発電機は少なくとも3相デバイスであることが好ましい。交流発電機は4つの独立したHIDランプに電圧を印加するのに用いられる4相デバイスであることがより好ましい。また、交流発電機は発電機として知られる場合もある。他の実施形態では、異なる数の位相をもつ交流発電機、及び種々の定格ワット数を有することができる独立した対応する数のランプを用いることができる。燃料供給タンク、エンジン起動バッテリー、及び制御パネル等の他の付属部品を装備することで、移動照明塔システムを自己完結型とすることができ、セットアップ後、現場においてユーザの最小限の介入又は無介入で長期間の使用が可能になる。システムの通常作動は随意的に自動化され、例えば自動タイマ又は周辺光センサによって稼働される。
本システムの別の態様では、従来型の交流発電機によって電圧が印加されるランプでは必須の外部安定器無しで、複数の高輝度放電ランプを駆動可能にする出力インピーダンス特性を有する多相交流発電機を備える。交流発電機は、固定子コアを有する固定子組立体を用い、コア上には1つより多い位相に関連する固定子巻線が配置されるが、このコアにおいて、各位相の磁気回路は、この固定子コア上に巻回された1つ又はそれ以上の他の位相の磁気回路との磁気相互作用を実質的に受けない。各位相の巻線は、好ましくは単一のHIDランプに接続されるように決められている。その位相の各々に接続されている単一のランプを有するような多相交流発電機の作動は、好都合にはランプの確実かつ独立した作動を可能にする。対照的に、実質的な位相間磁気相互作用を有する従来型の交流発電機によって電圧が印加される照明システムにおいては、HIDランプの全てを確実に起動することが困難又は不可能であることが分かっている。具体的には、このシステムの冷間起動時には、交流発電機の各々の位相の電気特性と、これに接続されるランプの電気特性との間の必然的な僅かな変化によって、ランプは同時に点火しないことが多い。ランプの1つ又はそれ以上が通電されて定常作動状態になると、これらのランプを流れる電流は未点灯ランプに関連する磁気回路に悪影響を与え、交流発電機が依然として未点灯のランプに対してアークを点弧してランプONにして起動するのに十分な電圧を供給できない程度に至る場合が多い。一般的に、ランプが順次点火されるに従って難しくなり、最後のランプが上手く点灯する可能性は低い。
本発明の交流発電機システムの特定の実施形態が本質的に示すインピーダンス特性、特に位相巻線及びこれに関連する磁気回路のインダクタンスに起因するインピーダンス特性の結果として、交流発電機は、外部安定器又は他の同等のインピーダンスデバイスを必要とすることなくHIDランプに電圧を印加することができる。好適な実施形態において、インピーダンス特性は、起動時及びランプ定常作動時にHIDランプへの電流を制限する。ランプには、一対の離間したランプ電極間の電流を維持して出力光を発生させるために持続電圧が供給される。各々の巻線は、実質的に電流のゼロ交差点で完全なランプ点灯作動を維持するのに十分な持続電圧をもつ交流電圧出力を有する。更に、各々の巻線は、実質的に電流のゼロ交差点で比較的急勾配の電圧変化を含む交流持続電圧出力を有し、これによりACサイクルを通して各位相での完全なランプ点灯作動が維持される。また、インピーダンス特性は、ランプ点灯を開始するための点弧電圧を生じる。
本発明の交流発電機の軸方向空隙型の実施に適切な固定子コアの1つの形態を図3A及び図3Bに示す。このような固定子コア構造体は、本出願人に譲渡された米国仮出願番号60/444,271(「'271出願」)及び米国特許出願番号10/769,094(「'094出願」)に開示されており、これらの全ては引用によって本明細書に組み込まれている。
'094出願による固定子は、好ましくは低損失で高周波数の材料を用いて構成されたバックアイアン部及び複数の固定子歯部を含む。図3は、'094出願の態様による固定子組立体20の一部を平面図(図3A)及び側面図(図3B)で示すものであり、バックアイアン部23から垂下する固定子歯部25を含む一体構造を示している。隣接する歯部の間のスロット空間24は、図4に示すように歯部25の周囲に巻回された固定子コイル22を収容するようになっている。好ましくは、1つ又はそれ以上の固定子は、アモルファス金属、ナノ結晶金属、又は最適化Feベース合金等の低損失材料から形成される。もしくは、方向性又は非方向性Feベース材料を用いることができる。バックアイアン部及び歯部は、バックアイアン部23から歯部25が一体的に垂下している図示の一体構造体として、又は任意の適切な方法で固定された別個の部品として形成することができる。例えば、各構成部品は、接着剤、締め付け、溶接、又は本技術分野で公知の他の方法を用いて結合することができる。種々の接着剤が適用可能であり、エポキシ、ワニス、嫌気性接着剤、シアノアクリレート、及び室温加硫(RTV)シリコン材料等から成るものを挙げることができる。接着剤は、低粘性、低収縮性、低弾性係数、高剥離強度、高実用温度性能、及び高誘電強度を有することが望ましい。図3A−3Bに示される固定子構造は、前述の'271出願及び'094出願による固定子構造とは別の形態であっても、更に低損失材料を内蔵して本明細書に説明する巻線構成と互換性のある別のものであっても、本発明の実施において有用である。
更に、本発明の発電機は、軸の周りを回転するように支持され、固定子組立体と磁気相互作用するように配列及び配置された回転子組立体を備える。本発明の発電機は、1つ又はそれ以上の回転子組立体、及び1つ又はそれ以上の固定子組立体を含むことができる。従って、本明細書で電気機械に関連して用いる場合、用語「回転子」及び「固定子」は、1つから3つ又はそれ以上の複数の回転子及び固定子組立体を意味する。好ましい実施形態において、本発明の発電機は、円周方向に間隔をあけて配置した永久磁石を含むディスク形回転子組立体を用いた軸方向空隙型ブラシレスデバイスである。
別の態様では、固定子巻線構成が開示されており、同じ固定子コアを共用する位相間の磁気相互作用を最小限に抑えるようになっている。ここで図5を参照すると、単一の回転子組立体60と新規な巻線構成をもつ単一の固定子組立体41とを有する軸方向空隙型実施形態40の断面図が示されている。図5は概略図であり、図4の構成の弓形セグメントV−Vが平面形状に伸張されて示されている。図5の固定子組立体41は、バックアイアン部50から垂下する42a〜b、44a〜b、46a〜b、及び48a〜b等の歯部、及び各歯部を取り囲むコイル巻線52a、52bを備える。固定子コアは、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化Si−Fe合金、方向性Feベース材料、又は非方向性Feベース材料等の低コア損失材料を用いて構成されることが好ましい。回転子組立体60は、回転子バッキング64と、磁石62a及び62b等の交互の極性を有する円周方向に等間隔に配置された複数の永久磁石とを備える。好ましくは、バッキング64は、固定子に対向する磁石62の側面から発せられる磁束の還流を可能にするように磁気透過性強磁性材料で構成される。より好ましくは、バッキング64は、リボン形状のアモルファス金属等の低損失軟磁性材料の巻回環状体を備える。バッキング64に積層型低損失材料を使用すると、磁石62が固定子歯の整列線に出入りするように回転することで回転子−固定子磁気回路全体の導磁度変化に起因する磁束変化で発生する有害な渦電流損失が低減する。
固定子組立体41は、電気的な4相を得るための巻線を備える。歯の連続した隣接対、すなわち歯42a−b、44a−b、46a−b、及び48a−bはそれぞれ位相A、B、C、及びDに割当てられる。この順序は固定子コアの周りに円周方向に繰り返され、各位相は等しい数の歯対を有する。少なくとも1ターンの導導線で構成されるコイル巻線は各々の歯を取り囲む。図示を簡略化するために、図5では各コイルが円形断面を有すると共に単層に配置された8ターンの導線で構成されるように示されているが、通常、より多くの層内により多くのターンが存在する。通常、固定子位相巻線にはCu又はAl線等の安価で高導電性の導線が好ましいが、他の金属、合金、及び超伝導体を含む他の材料を用いることもできる。導線は任意の断面とすることができるが、円形導線、矩形導線、及び薄肉テープが最も一般的である。特定の高周波数用途において、より線又はリッツ線が好都合である。クラフト紙又はポリマー膜等のシート状誘電材料で構成される絶縁体56は、通常、隣接歯を取り囲むコイルターンを分離することが好ましいが、必須ではない。スロットの側壁及び底壁は大部分の実施形態では同様に絶縁される。
図5の実施形態における各対の歯を取り囲むコイルは直列逆位相の状態で接続される。特に、各ターンの正電流の向きは「中黒二重丸」記号で示されており、例えばターン52aに示すように種々の巻線断面において図の平面から外に向かう電流を意味し、「中×一重丸」は、例えばターン52bに示すように図の平面から内に向かう電流を意味する。例えば、対の歯42a及び42bのコイルを流れる正電流は歯42a及び42b内でそれぞれ上向き及び下向きの起磁力を生じる。位相A−Dの各々に割当てられた歯対のコイルは、これら自体が更に直列に接続され、それぞれの位相の端子出力を供給するようになっている。工業規格に応じて、発電機は、共通中点をもつwye接続で結線されるが普通であるが、他の構成を用いることもできる。
本発明の交流発電機における隣接歯対の単一位相への割当て、及び前記歯の巻線の直列逆位相接続は従来形式ではない。対照的に、図6は4相構成の歯及び巻線の従来形式の配置を示す。所定の位相に割当てられる歯、例えば位相Aに対する42a及び42bは隣接しておらず、他の位相の各々に対して1つの介在物としての歯によって分離される。更に、これらの歯は全て逆方向に巻回されている。
従来形式ではない本発明の割当て及び巻線は、実質的に位相間の磁気隔離をもたらす。例えば、図7及び図8は、図5及び図6のそれぞれの構成における位相Aのピーク電流点での磁束パターンがどのような状態かを示す。図示を明瞭にするために、図5及び図6に示す巻線の多くは図7及び図8では省略されている。各位相の磁気回路は、(i)回転子及び固定子の磁気材料、及びこの位相に属する磁束が通過する関連の空隙、(ii)関連の起磁力源、特に回転子磁石及び逆emfを発生する位相巻線での電流を含む。図7及び図8において、破線は、回転子60内の磁石の起磁力から発生する磁束を示し、実線は、位相Aの交流発電機負荷の電流に関連する起磁力によって引き起こされる磁束を示す。照明システムでは、例えばこの電流は位相AのHIDランプに引き込まれる。本発明の交流発電機(図7)では、位相Aの歯42a、42bにおける実質的な磁束、つまり回転子磁石及び逆emf電流からの反対方向の起磁力の正味残量は、二重矢印72で示すようにバックアイアン50の短絡経路を通って流れる。4位相の全てに対してそれぞれのピーク電流時に別の隣接歯を連結する同等の短絡経路を利用することができる。一方、従来技術の交流発電機(図8)における歯42a及び42b内のピーク位相A磁束は、複雑な経路を通って流れる。磁束は、別の位相の逆emf電流からの磁束及び回転子磁石からの磁束と同様に、介在物としての歯(44a、46a、48a等)の裏側にあるバックアイアンを横切る必要がある。任意の1つの位相における高電流の時点において、バックアイアンの一部が飽和する場合があるので、別の位相の歯を介して結びつく磁束の強度は低下する。別の位相において利用可能な磁束の低下は、結果的にこれらの位相の端子電圧出力を低下させる。特定の状況下では、電圧はHIDの起動に必要な電圧以下に降下する。少なくとも最後のランプが確実に起動しないという傾向を含む、従来技術の発電機を使用してHIDランプを駆動する際に頻繁に見舞われる問題は、前述の低下によって説明できると考えられる。
図5に示す固定子構成における4位相の各々に割当てられる対の隣接歯は、実質的に45°の電気角度だけ離れている。その結果、発電機の定常状態出力は、平衡作動時に図6の構成によって得られることになるものから係数cos(45°/2)=cos(22.5°)=0.924だけ少し低下する。出力低下は、4相以外の位相を有する交流発電機では様々である。図5に示す一般的な固定子構造体を例えば3相(すなわち4対ではなく3対の歯の繰り返しシーケンス)で巻回すると、歯は実質的に60°の電気角度だけ離れるので、若干大きな係数cos(60°/2)=cos(30°)=0.866だけ低下した出力が発生する。この構成によりシステムのランプが確実かつ単独で起動及び作動に失敗する傾向が著しい改善されるので、この出力低下は本発明の交流発電機にとっては許容範囲のトレードオフである。起動の問題を改善するための他の手法としては、起動時の高負荷時でも確実な作動をもたらす程度まで交流発電機を大型化することを挙げることができた。'450特許の本出願人が採用した手法は、各ランプに対して独立した交流発電機ユニットを設けてこの問題を解決している。しかしながら、これらの手法を採用すると、比較的高価な磁気材料の使用及び作動エネルギー効率において、非常に大型で、高価かつ効率の低いデバイスが代償となる。システムを所定の期間だけ運転するには余分な燃料を運ぶ必要があり、低効率は移動照明塔においては特に好ましくない。
別の態様において、本発明の交流発電機は、従来の低インピーダンス源によるランプ作動に通常必要とされる種類の追加的な外部安定器を必要とすることなく、HIDランプの直接的な接続を可能にするインピーダンス特性を呈する。特定の実施例では、本発明の交流発電機のインダクタンスは、図5に示すように距離「G」だけ歯を延長することによって大きくなる。すなわち、コイルは、バックアイアン50と反対側の歯が終端する自由端51からの離隔点までの各々の歯の一部を覆って配置される。離隔点と歯の自由端との間で計測される距離Gは、予め選択したインダクタンスを有する交流発電機をもたらすように選択される。通常の機械設計では、実現可能な最低のインダクタンス及び必要最小量の磁気材料が求められる。従って、従来Gは、製造上の制約条件の範囲内で実質上ゼロに近づくようにされてきた。更に重要なことは、低インダクタンス設計は、交流発電機用途においては使用可能な機械出力を最大化すると共にモータ用途においては所要の駆動電圧を最小化することから、従来、低インダクタンス設計が選択されている。しかしながら、特定の特殊な用途は、特定の有限インダクタンスをもつことで恩恵を受ける。本発明の照明システムに加えて、パルス幅調整制御を使用する電力電子機器で作動される発電機は、一般に、望ましくない電流スパイクを制限するために所定量のインダクタンスを必要とする。必要インダクタンスは、電力電子機器回路の1つ又はそれ以上の別個のインダクタによって与えることができるが、本発明の機械に特有のインダクタンスの存在により、電力電子機器回路は単純化される。従って、本発明の態様は、任意のモータ又は交流発電機とすることができる電気機械のインダクタンスを設定するための方法を提供し、この方法は、離隔点が予め選択されたインダクタンスを機械に与えるのに十分であるような離隔点を選択する段階を含む。
移動照明塔用途は本システムの1つの好ましい使用法ではあるが、本発明概念は、永続的な固定設備を備えるHID照明に関する他の有用な使用法を提供する。例えば、HID照明は、駐車場、倉庫、工場、屋内外のスポーツアリーナ、及び類似の場所等の産業及び商業施設において一般的である。これらの装備は比較的アクセスが困難な場所に設置される場合が多い。結果として、設置及び維持経費、並びに困難さを低減できるので、従来システムの安定器を除去できることは非常に有用である。また、安定器の作動時に発生する不快な電力線周波数のハム音をなくすことができる。
図5に示す隣接するコイル構成に変形として、図9に示すように、本発明の交流発電機は、積層型巻線を用いて構成することができるが、この構成は2004年11月2日出願の本出願人の米国特許出願番号10/979,336に開示されており、この出願の全ては引用によって本明細書に組み込まれている。「積層型巻線」は、各々が固定子歯を取り囲む複数のコイルが、歯の根本から積層配列で配置され、歯の自由端又は面の近くの高さまで延びる巻線構成を意味する。好ましくは、各スロットには2つのコイルが存在する。積層型コイル構成は、固定子が別個の歯部及びバックアイアン部を含む実施形態と一緒に用いることができ、この場合、コイルは部品の組み立て前又は組み立て後に歯の上に巻回することができる。また、コイルは別個の組立体として形成することができ、組み立て後に歯部の自由端上の位置に滑入することができる。特定の実施形態において、積層型コイル構成は、好都合には固定子スロットの効率的な充填が可能になる。
本発明の別の態様において、図3−4に示され他の点は本明細書に説明されているような固定子組立体の組み立て方法及び巻回方法を提供する。金属コアは、最初に低損失高周波数磁気ストリップ材料を環状体に螺旋状に巻回することによって形成される。この環状体は、軸方向に見ると内径及び外径を有する略直円柱シェル形状を有する。内径「d」から外径「D」へ径方向に延び、形成した状態の完全環状体の周囲に円周方向に延びる環状端表面領域21は表面積を規定する。金属コアは、環状体高さ「H」を規定する軸方向の長さを有する。巻回後、略径方向に指向され外幅「w」を有するスロット24を形成するために、コアは機械加工される。スロット24の深さは環状体の高さの途中まで軸方向に延び、結果的にスロット高さ「T」を有する歯及びスロットが形成される。スロットは金属コア端面の全面積を低減する。スロット除去後に残された環状領域部分が合計面積(TA)であり、低損失高周波数材料がアモルファス金属である実施形態においてはアモルファス金属面積(AMA)と呼ばれる場合もある。スロット24は内径dから外径Dまで完全に延びるので、環状体のスロット部の内径及び外径での固定子コアの円周は連続していない。スロット空間からの材料除去により複数の歯25が形成される。同じ数の歯及びスロットが存在する。スロット深さの下に残る円周方向に連続する材料は、バックアイアン部23として機能することができ、歯部25の磁束に関する還流をもたらす。好ましい実施形態では、歯の最狭部分は成形性及び機械的な完全性のために0.1インチ(2.5mm)未満ではない。スロット24は、所定の電気デバイス設計のために予め選択された巻線スキームに基づいて導電性固定子コイル22が巻回される。
固定子組立体20は、固定子巻線と共に固定子キャリア(図示せず)内に配置することができる。好ましくは、固定子組立体は、固定子磁気材料に過度の応力を生じさせない適切な有機誘電体を用いて固定子キャリア内に収容される。好ましくは、固定子キャリアは非磁性体であるが、固定子キャリア材料の導電性には制約がない。固定子キャリア材料の選択に影響を与える可能性がある因子としては、所要の機械的強度及び熱特性を挙げることができる。固定子組立体を適切の支持できる任意の適切な材料を固定子キャリアとして用いることができる。特定の実施形態において、固定子キャリアはアルミニウムで形成される。
低損失固定子材料
本発明の電気機械の好ましい実施形態において、アモルファス、ナノ結晶、又は最適化Feベース合金、又は方向性又は非方向性Feベース材料を組み込むことで、機械の転流周波数を一般的な電力線周波数以上の400Hz又はそれ以上の値に上昇させることが可能になるが、従来の機械では受け入れ難いほど増大するコア損失は、僅かに増大するだけである。従って、固定子コアに低損失材料を使用すると、高出力密度をもたらすことができると共に過度の熱減衰なしに効率が改善された、高周波数の多極数電気デバイスの開発が可能になる。好ましくは、固定子組立体は、アモルファス、ナノ結晶、又は最適化Feベース合金から成る群から選択された少なくとも1つの材料で構成される積層体を含む。
アモルファス金属
アモルファス金属は、本発明の交流発電機で使用するのに適する多くの異なる組成物が存在する。一般的に金属ガラスは、例えば少なくとも約10℃/sの速度で冷却することによって、融液から急速に急冷される必須組成物の合金融液から形成される。これらの金属ガラスは、原子の長距離秩序がなく、無機酸化物ガラスで観測されるものと同様の拡散ハローのみを示すX線回折パターンを有する。適切な磁気特性を有する多数の組成物は、Chen他の米国特許第RE32,925号に開示されている。アモルファス金属は、一般的に20cm又はそれ以上の幅の延伸薄肉リボン(例えば最大約50μmの厚さ)の形態で供給される。不定長の金属ガラスストリップの形成に有用なプロセスは、Narasimhanの米国特許第4,142,571号に開示されている。本発明に適切な例示的なアモルファス金属材料は、不定長、20cmまでの幅、及び20〜25μm厚のリボン形態であり、米国サウスカロライナ州コンウェイのMetglas,Inc.から販売されているMETGLAS(登録商標)2605SA1である(http://www.metglas.com/products/page5_1_2_4.htmを参照)。必須の特性を有する他のアモルファス材料を用いることもできる。
アモルファス金属は、磁気装置の製造時及び使用時に考慮する必要がある多くの特徴をもっている。多くの軟磁性材料とは異なり、アモルファス金属(金属ガラスとしても公知)は、特に軟磁性を最適化するために一般的に用いられる熱処理後には硬くて脆い。従って、発電機のための従来の軟磁性材料を処理するために通常用いられる機械的操作の多くは、アモルファス金属に実施することは困難又は不可能である。生産したままの材料にプレス加工、打ち抜き加工、又は切削加工を施すと許容できない工具磨耗が発生し、これらの加工は、脆く、熱処理された材料では事実上不可能である。また、従来の鋼に対して行われる場合が多い従来形式の穴開け加工及び溶接加工は通常不可能である。
更に、アモルファス金属は、従来のSi−Fe合金よりも飽和磁束密度(又は誘導)が低い。低磁束密度は、通常、従来の方法に基づいて設計された機械に関して低出力密度をもたらす。また、アモルファス金属は、Si−Fe合金よりも熱伝導率が小さい。熱伝導率は、熱が温かい場所から冷たい場所に材料の中を通っていかに容易に伝導できかを決定するので、熱伝導率が小さい場合、磁気材料に関するコア損失、巻線に関するオーム損失、摩擦、風損、及び他の損失源から発生する廃熱の適切な除去を上手く行うための慎重な機械設計が必要である。廃熱除去が適切でないと、機械の温度が許容できないほど上昇することになる。過度の温度は、電気絶縁体又は他の機械部品の早期故障を引き起こす場合がある。場合によっては、過度の温度は感電の危険を引き起こしたり、大火災のきっかになったり、健康や安全に対する他の重大な危険につながる場合がある。また、アモルファス金属は、従来の特定の材料よりも磁気歪み係数が高い。磁気歪み係数が低い材料は、磁場の影響下での寸法変化が小さいので、機械からの可聴雑音が少なくなり、更に、この材料は、機械の加工時又は作動時に引き起こされる応力の結果としての磁気特性の劣化の影響を受け易い。
これらの課題にもかかわらず、本発明の態様は高度の軟磁性材料を上手く組み込み、高周波数励磁、例えば400Hzを超える転流周波数での作動が可能な交流発電機を提供する。また、交流発電機の製造のための組み立て技術も提供する。この構造及び特にアモルファス金属である高度材料の使用の結果として、本発明は、多極数でもって高周波数(約400Hzを超える転流周波数として定義される)で作動する交流発電機を上手く提供するものである。アモルファス金属は、高周波数においてヒステリシス損失が非常に小さいので、コア損失が非常に小さい。Si−Fe合金と比較すると、アモルファス金属は導電率が非常に小さく、200μm又はそれ以上の厚さである場合が多い通常用いられるSi−Fe合金よりも一般的に非常に薄肉である。これらの特徴は低い渦電流コア損失を助長する。本発明は、前述の好ましい特性の1つ又はそれ以上からの恩恵を受け、結果的にアモルファス金属の低コア損失等の高度な性質を有効利用することを可能にする構成を用いて、高度材料を使用するための従前の試行が直面していた課題を解決しながら高周波数で効率的に作動する機械をうまく提供するものである。
ナノ結晶金属
ナノ結晶材料は、100ナノメートル又はそれ以下の平均粒子サイズの多結晶材料である。従来の粗粒金属と比較すると、一般的にナノ結晶金属の特性として、高い強度及び硬度、高い拡散性、改善された延性及び靱性、低い密度、低い弾性、高い電気抵抗、高い比熱、高い熱膨張係数、低い熱伝導性、及び優れた軟磁気性を挙げることができる。また、ナノ結晶金属は、一般に、多くのFeベースアモルファス金属よりも幾分高い飽和誘導性を有する。
ナノ結晶金属は、多くの技術によって形成することができる。1つの好ましい方法は、最初に前述の技術等を利用して必須組成物を不定長の金属ガラスリボンとして鋳造する段階と、リボンを巻回形状等の所望の構造に形成する段階とを含む。その後、最初にアモルファスな材料は熱処理して、ナノ結晶マイクロ構造体を形成する。このマイクロ構造体は、約100nmよりも小さい、好ましくは約50nmよりも小さい、更に好ましくは約10〜20nmの平均サイズを有する高密度粒子が存在することが特徴である。粒子は、好ましくは鉄ベース合金の体積の少なくとも50%を占有する。これらの好ましい材料は、コア損失及び磁気歪みが小さい。また、低磁気歪み特性により、この成分を含むデバイスの製造及び/又は作動に起因する応力による磁気特性の劣化に対して、材料は脆弱になる。所定合金においてナノ結晶構造体を作るのに必要な熱処理は、実質的に完全にガラス性のマイクロ構造体を合金中に残しておくようにデザインされた熱処理に必要となるものよりは、高温で又は長時間にわたって行う必要がある。ナノ結晶金属は鉄ベース材料であることが好ましい。しかしながら、ナノ結晶金属は、コバルト又はニッケル等の他の強磁性材料をベースとすること、又は含有することがきる。本デバイスのための磁性要素を構成する際に使用するのに適する代表的なナノ結晶合金は、例えば、Yoshizawaの米国特許第4,881,989号、Suzuki他の米国特許第5,935,347号に開示されている公知の合金である。このような材料は、Hitachi Metals、Vacuumschmelze GmbH、Alps Electricから入手可能である。例示的な低損失特性のナノ結晶金属は、HitachiのFinemet FT−3Mである。別の例示的な低損失特性のナノ結晶金属は、VacuumschmelzeのVitroperm 500Zである。
最適化Feベース合金
本発明の機械は、最適化された低損失Feベース結晶合金材料を用いて構成することもできる。この材料は、200μm又はそれ以上、更に場合によっては約400μm又はそれ以上の厚さを有する、従来の機械に用いられている鋼よりも非常に薄肉で厚さが約125μmよりも薄いストリップの形態であることが好ましい。方向性及び非方向性材料を用いることができる。本明細書で用いられる場合、方向性材料は、構成成分の結晶粒子の主結晶構造軸がランダムな方向を向かず、大部分が1つ又はそれ以上の好ましい方向に沿って相関するものである。前述のマイクロ構造体により、方向性ストリップ材料は異なる方向に沿う磁気励起に対しては異なる応答を示すが、非方向性材料は、ストリップ平面内の任意の方向に沿う励起に対しても等方的な応答、すなわち実質的に同じ応答を示す。好ましくは、方向性材料は本機械内に配置され、その磁化容易方向は磁束の主方向に実質的に一致するようになっている。
本明細書で用いる場合、従来のSi−Feは、シリコン約3.5重量%又はそれ以下のシリコン含有量のシリコン−鉄合金を指す。業界では、シリコン含有量が多いSi−Fe合金の金属加工性に劣る材料特性に起因してシリコン3.5重量%の制限が課せられている。従来のSi−Fe合金グレードの約400Hzを超える周波数の磁場での作動によりもたらされるコア損失は、低損失材料の損失よりも実質的に大きい。例えば、従来のSi−Fe合金の損失は、本明細書に教示する周波数及び磁束レベルで作動する機械が遭遇する周波数及び磁束レベルでの適切なアモルファス金属の損失の10倍程度になる場合もある。その結果、多くの実施形態では、高周波数作動の下での従来の材料は、従来の機械を適切な任意の手段によって冷却することができない温度まで加熱されることになる。しかしながら、本明細書で最適化Si−Feと称する特定グレードのシリコン−鉄合金は、高周波数機械を作るために直接適用される。
本発明の実施に有用な最適化Feベース合金は、3.5重量%以上、好ましくは4重量%以上のシリコンを含有するシリコン−鉄合金グレードを含む。本発明による機械を構成するのに使用される非方向性Feベース材料は、本質的に約4から7.5重量%Siの範囲の量のSiとFeの合金から成ることが好ましい。これらの好ましい合金は、従来のSi−Fe合金よりも多くのSiを含有する。また、センダスト等のFe−Si−Al合金も有用である。
より好ましい非方向性最適化合金は、本質的に約6.5±1重量%SiとFeから成る組成物を有する。最も好ましくは、約6.5%Siを含有する合金は、ほぼゼロ値の飽和磁気歪みがほぼゼロ値であり、これらの合金は、この材料を含むデバイスの組み立て時又は作動時に生じる応力に起因する有害な磁気特性の劣化の影響を受け難い。
最適化の目的は、低磁気歪み及び特に低コア損失を含む磁気特性が改善された合金を得ることである。これらの有用な特質は、適切な製造技術で作られたシリコン含有量が多い特定の合金で得ることができる。場合によっては、これらの最適化Si−Fe合金グレードの特質は、アモルファス金属と同等のコア損失及び磁気飽和によって特徴づけされる。しかしながら、約4%Si以上を含有する合金は、短距離秩序に起因する合金の脆性のために、従来の手段では作ることが難しい。特に、従来のSi−Feを作るために用いられる従来の圧延技術は、一般的に最適化Si−Feを作るのには適していない。しかしながら、最適化Si−Feを作るために他の公知技術が用いられる。
例えば、Fe−6.5Si合金の1つの適切な形態は、日本国東京のJFE Steel Corporationから50及び100μmの厚さの磁気ストリップとして供給されている。(http://www.jfe−steel.co.jp/en/products/electrical/supercore/index.htmlを参照)。また、Das他の米国特許第4,865,657号、Tsuya他の米国特許第4,265,682号に開示されているような急冷凝固処理によって作り出されるFe−6.5%Siを用いることもできる。急冷凝固処理は、センダスト及び関連のFe−Si−Al合金の生産において公知である。
好適な軟磁性材料の損失挙動
本発明の固定子に好適な材料の損失改善は、ヒステリシス損失の著しい低減によりもたらされる。本技術分野では公知であるが、ヒステリシス損失は、全ての軟磁性材料の磁化時の磁壁移動の阻害によって生じる。この損失は、一般的に本機械において好ましく用いられる改善された材料においてよりも、従来型の方向性Si−Fe合金及び非方向性モータ及び電気鋼等の、従来から用いられている磁気材料で大きい。損失が大きいとコアの過熱につながる場合がある。
より具体的には、軟磁性材料のコア損失は次の修正Steinmetz式によって一般的に表現することができることが分かる。
L=a・f・B+c・f・B (1)
ここで、
Lは損失(W/kg)、
fは周波数(kHz)、
Bは磁束密度(ピークテスラ)、
a、b、c、d、及びeは全て、任意の特定の軟磁性材料に特有の実験的損失係数である。
前記の損失係数a、b、c、d、及びeは、一般的に所定の軟磁性材料の製造業者から得ることができる。特に、本固定子構造体に使用するのが好ましいものは、「L」よりも低いコア損失によって特徴づけされる低コア損失磁気材料であり、ここで、Lは式(1)の形で与えられ、
L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3
である。
回転子構造体
本発明の更なる態様では、軸方向空隙型ブラシレス永久磁石式交流発電機が提供され、回転子構造体は、共通軸上で固定子本体に隣接して配置される。図10Aは、本機械の軸方向型の実施形態に適する回転子30の平面図を示している。図10Bは、図10Aの線Aに沿って切り取った回転子の側面図を示している。回転子30及び磁石32は、軸34上で、又は任意の他の適切な装置上で機械軸周りに回転可能に支持されており、磁石の極が1つ又はそれ以上の固定子組立体に隣接する予め定められた経路に沿って接近可能になっている。通常、軸は回転機械では公知の任意の適切な形式のベアリングで支持されている。回転子上の磁石領域は外径及び内径を有する。好ましい実施形態において、軸方向空隙型の回転子に関して、磁石は交互の極性を有し、回転子周りに円周方向に等間隔で配置されている。サイズ、位置、角度、傾斜、形状、及び同様のもの等の回転子磁石の種々のパラメータは、所望の性能が得られるように選択される。好ましくは、磁石32の外径及び内径は、固定子組立体20のものと実質的に等しい。磁石32の外径が固定子歯部21の外径よりも大きい場合、回転子の外側部分はさほど性能に貢献しない。回転子の外径が固定子歯部21の外径よりも小さい場合、電気デバイスの性能低下につながる。いずれも場合でも、機械内の特定の硬磁性材料又は軟磁性材料はコスト及び重量を増加させるが性能は改善しない。余分な材料は機械性能を低下させる場合もある。
もしくは、永久磁石回転子組立体は、固定子歯の面に近接して磁石を回転可能に固定する任意の形態を取ることができる。例えば、回転子磁石32は、回転子キャリア内に組み込むか、又はその上に取り付けることができる。回転子組立体は、任意数の回転子磁石32を含むことができる。特定の実施形態では、回転子磁石は、回転子の厚さ全体にわたって延びるが、延びていなくてもよい。
磁石は、交互に配置された磁石の間に円周方向に僅かな隙間をもつように、又は隙間がないように間隔をあけることができる。また、各磁石の間の間隔は、最適値を有するように選択されるが、この最適値はコギングトルクの発生を最小限にする。最適な間隔は、最初に固定子の低損失金属面積を固定子スロット数で除算して、各単一金属コア歯の面積を求めることで導き出す。従って、各磁石の間の最適な間隔は、各磁石の合計面積がコア歯の面積の175±20%に等しくなるようなものとなる。
図9の回転子組立体は、単一の固定子組立体と共に、又は図11に示す回転子組立体の背中合わせの面に近接して設けられた2つの実質的に等しい固定子組立体と共に使用することができる。図11には2つの固定子を備える交流発電機の実施形態の側面図が示されており、2つの固定子は、軸方向型配列で両方の固定子20のために機能する単一回転子の一方の側面に配置されると共に、単一回転子の共通軸に沿って配置される。通常、図11の実施形態の構成で用いられる回転子は、回転子磁石からの磁束がそれぞれの固定子20によって両側で還流されるために、図5に示すバッキング64なしで構成される。特定の実施形態では、単一回転子の両側にアモルファス金属固定子を備える電気デバイスは高出力密度を示すことが分かっている。回転子とそれぞれの固定子との間の吸引力は反対方向であり実質的に相殺するので、この構成は回転子上の軸方向推力を好都合に低減する。
特定の実施形態では、対向する固定子は実質的に同一であり、各々は全ての位相に関する巻線を有する。他の実施形態では、対向する固定子は類似のものであるが、異なる位相に関する巻線を有する。本実施形態では、位相は固定子間で等しく割当てられることが好ましい。例えば、各々3つの位相をもつ2つの固定子を有する構成は、6ランプ移動照明塔システムで使用できき、各ランプには異なる位相巻線から電圧が印加される。更に別の実施形態では、同数の位相及び歯を有する必要がない異なる対向固定子が使用される。例えば、4HIDランプ組立体に電力を供給するために4相を有する1つの固定子を用いることができるが、他方の固定子は、他の必須の非照明器具に供給される電力、例えば工事現場で用いられる機械装置に供給される電力を発電するようになっている巻線を含む。
更に別の実施形態では、本照明システムは、工事車両等の自動車の推進機関を原動機として用いて実施される。例えば、交流発電機は、車両エンジンのクランク軸から取り出したベルトドライブによって駆動することができる。
回転子材料
本回転子には任意の種類の永久磁石を使用できる。サマリウム−コバルト磁石、他のコバルト希土磁石、又は希土遷移金属−半金属磁石、例えばNdFeB磁石等の希土遷移金属合金磁石は特に適切である。もしくは、回転子磁石構造体は、他の任意の焼結、プラスチックボンド、又はセラミック永久磁石材料を含む。好ましくは、磁石は、高い最大BHエネルギー積、高い保磁力、及び高い飽和磁化性に加えて、線形第二象限正規消磁曲線を有する。より好ましくは、方向性焼結希土遷移金属合金磁石が使用され、方向性焼結希土遷移金属合金磁石の高いエネルギー積は磁束を高め結果的にトルクが大きくなるが、一方で高額な永久磁石材料の量を最小限にできる。好ましくは、回転子の構成は、各々が北極及び南極を定める対向端部を有する希土遷移金属(SmCo等)又は希土遷移金属−半金属磁石(NdFeB及びNdFeCoB等)といった、円周方向に間隔をあけて配置された高エネルギー積永久磁石を含むディスク又は軸方向型回転子組立体を備える。
回転子磁石は永久磁石として説明したが、本機械の別の実施形態では他の種類の磁石材料又は電磁石が用いられる。例えば、誘導機は積層軟磁性材料を用いることができるが、切替型リラクタン発電機は固体鉄回転子を有することができる。
本発明の交流発電機には他の構成も同様に適切である。例えば、図12は、16のスロット及びバックアイアンから径方向に内側に延びる歯を備える固定子を示している。この固定子は、一般にレジストリ(registry)で適切な磁気材料である複数の薄層を積層することで形成される。固定子は、前述の隣接歯巻回構成で巻回することができ、4相の径方向空隙型交流発電機を製造するのに適切に構成された12の磁石回転子と共に使用できる。本発明の交流発電機の径方向磁束の実施形態は、他のスロット数及び位相数を用いて構成することもできる。位相数は少なくとも3つであることが好ましい。
スロット/位相/極の比
電気機械のスロット/位相/極(SPP)値は、固定子スロット数を固定子巻線の位相数及びDC極数で除算することで求める(SPP=スロット/位相/極)。本明細書において、極は、DC場とも呼ぶ場合もある非時間依存性磁場を指し、変動磁場、すなわち時間及び位置に伴って強度及び方向が変化する磁場と相互作用する。好ましい実施形態では、回転子に設けられた永久磁石はDC場をもたらし、結果的に本明細書ではDC極と呼ぶ多数の非時間依存性磁極をもたらす。他の実施形態では、DC電磁石が回転子DC場をもたらす場合がある。固定子巻線の電磁石は変動磁場をもたらす。スロットは本機械の固定子の交互に配置された歯の間の空間を指す。
従来の機械は、許容範囲の機能性及び雑音レベルを実現し、良好な巻線分布による滑らかな出力を可能にするために1から3のSPP比をもつ。1又はそれ以上のSPP比は本質的に分布巻線を必要とする。しかしながら、末端巻線の影響を低減するために例えば0.5の小さなSPP値での設計が求められてきた。末端巻線は、固定子コイルの導線の中でスロット間の巻線を接続する部分である。勿論この接続は必要であるが、末端巻線は機械のトルク及び出力に貢献しない。この意味で、末端巻線は、所要の導線量を増やすと共に機械に対するオーム損失の一因になるが何ら利点をもたらさないので望ましくない。従って、機械設計者の1つの目標は、末端巻線を最小限にして、管理可能な雑音及びコギングをもつ機械を提供することにある。一方で、本発明の交流発電機は、1より小さいSPP比でもって実施される。多くの極数及びスロット数でもって作動させることによって、雑音及びコギングを許容レベルに保つことができる。従前の機械では、転流周波数の所要の上昇が高度の低損失固定子材料を使用しないと許容範囲外であるために、これらの選択肢は一般的に実行不可能であった。
本機械の別の実施形態では、SPP比は0.25、0.33、又は0.5等の整数比である。例えば、図5に対応する4相構成は、48スロット及び36極を有することができ、結果的にSPP=0.33になる。3相の実施形態は、48スロット及び64極を有することができSPP=0.25である。通常、SPP=0.5の従来技術の機械は、少ない極数でもって例えば電力線周波数の低い周波数で作動されるので、大きくて制御が難しいコギングが生じる。一方、本機械においては、高度磁気材料を使用することで転流周波数を高くすることが可能になるので、コギングを最小限に抑えながら機械速度を低下させることなく、低いSPP値を維持することができる。
特定の実施形態において、機械は小さなSPP比を有し、非分布巻線にはモジュール式コイルを採用する。本明細書にて用いる場合、用語「分布巻線」は、前述のように巻線が単一歯ではなく複数歯を取り囲む固定子コイルを意味する。本機械に随意的に採用されるモジュール式コイルは、予備成形することができ、その後、テーパ加工されていない歯部の上から滑入される。また、本機械は、前述の米国特許出願番号10/979,336にて開示されているような積層型構成で配置された巻線を用いることができる。しかしながら、本技術分野では公知の任意の巻線配置を適用することができる。巻線は、歯の周りの適所に形成することができ、又はこれらは組立体として別個に準備して歯端の上から滑入することができる。
低損失材料を用いた多極数高周波数設計
本構造体及び方法は、大小の範囲にわたる極数を有する交流発電機に適用可能である。しかしながら、隣接歯巻線の本構成の利点は、HIDランプシステムにおいて特に有用であり、固定子に低損失材料を組み込むことにより、多極数の交流発電機を一般的な電力線周波数よりも高い周波数で使用可能になる。更に、高周波数作動によって、ゼロ電圧交差点近傍で費やされる時間が短くなり、結果的にランプ消灯の可能性が低くなる。特定の実施形態において、本発明は、多極数で、少なくとも200Hzの転流周波数、より好ましくは約500Hzから3kHz又はそれ以上の範囲にわたる転流周波数でもって作動する軸方向空隙型電気デバイスを提供する。Si−Fe等の従来の固定子コア材料は、多極数が必要とする極数に比例する高い周波数では機能しないので、設計者は、多くの場合、高速機械では多極数を避けてきた。特にSi−Feを用いる公知のデバイスは、材料の磁束変化で生じるコア損失によって400Hzよりも非常に高い磁気周波数では切り替えることができない。この限界以上では、コア損失によりどのような適切な手段によってもデバイスを冷却できない温度まで材料は加熱される。特定の条件では、Si−Fe材料の加熱が非常に厳しくなる可能性があり、機械を冷却することが全くできず、機械は自己破壊する場合がある。しかしながら、適切なアモルファス、ナノ結晶、及び最適化Feベース金属の低損失特性によって、従来のSi−Fe材料で可能なスイッチング速度よりも非常に高いスイッチング速度が可能になることが判明している。好ましい実施形態では、METGLAS(登録商標)2605SA1等のアモルファス金属合金の選択によって、高周波数作動での加熱に起因するシステムの制限が取り除かれ、アモルファス材料の有用な性質の利点を上手く利用するように巻回構成及び全体の機械構成も改善される。
非常に高い励起周波数を使用できるので、広い範囲で使用できる極数を用いて本機械を設計することが可能になる。本デバイスにおける極数は、許容される機械サイズ(物理的制約条件)及び予想性能範囲に基づく変数である。許容励起周波数制限に従って、磁束漏洩が不所望値まで増えるまで、又は性能が低下するまで極数を増やすことができる。
また、固定子スロットは回転子磁石と一致する必要があるので、固定子構造による回転子極数の機械的制限が存在する。機械的及び電磁気的制約条件は固定子に形成できるスロット数を制限する。これらの影響は、更に部分的に機械のフレームサイズの関数である。所定の固定子フレームでのスロット数の上限を決定するために特定の境界を設定することができ、この境界は銅及び軟磁性材料の適切なバランスをもたらす。バランス調節は、好適に機能する軸方向間隙型機械を作る際のパラメータとして使用可能である。本発明は、同程度の物理的サイズの現行の産業機械に典型的な極数に対して約4又は5倍の極数を最適に有する機械を提供する。
好ましい実施形態では、本発明の交流発電機は、回転機械業界で一般的に用いられる周波数よりもかなり高い転流周波数でもって作動するようになっている。転流周波数(CF(Hz))は、回転速度に極対の数を乗算したものであり、極対の数は極数を2で除算した数、回転速度は回転数/秒の単位である(CF=rpm/60×極/2)。本発明の照明塔の好ましい実施形態で用いられる交流発電機は、少なくとも約200Hzの転流周波数で作動する。より好ましくは、周波数は少なくとも約300Hzであり、更に好ましくは、転流周波数は約500Hzから約3kHzの範囲である。この周波数は、ゼロ交差点で非常に急勾配の波形をもたらし、HIDランプ消灯の可能性が非常に低くなる。この周波数での作動は、本発明の交流発電機の他の使用に関連しても同様に有用である。好ましい交流発電機の極数及びスロット数は約96又はそれ以上とすることができる。提供される機械は、同じ速度範囲で作動する場合、業界の典型的なデバイスよりも一般に高効率であり、結果的に速度の選択の余地が広がる。本構成は、高エネルギー効率、高出力密度、組立体の容易性、及び高額な軟磁性材料及び硬磁性材料の効率的使用を組み合せる方法で、非常に幅広い範囲の速度、出力、及びトルク定格を有する機械の組み立て特に魅力的である。
熱特性及び効率
従来のSi−Fe合金及び改善された低コア損失軟磁性材料を用いるものを含む全ての電気機械における、実現可能なデバイス出力効率を制限する特性の1つは、廃熱によるエネルギー損失である。廃熱は多数の発生源からもらされるが、主としてオーム損失、巻線の表皮及びその近傍の実効損失、磁石及び他の回転子部品の渦電流による回転子損失、及び固定子コアからのコア損失からもたらされる。従来機械の「連続出力制限」は、許容範囲外の温度上昇を防止するために、廃熱を十分に放散しながら機械が連続作動できる最大速度によって決定する場合が多い。連続出力制限は電流の関数である。
本発明の実施に最適に適用可能な高周波数多極数電気デバイスでは、アモルファス、ナノ結晶、及び最適化Feベース金属合金は、従来のSi−Feよりも損失が低いので、発生する廃熱が少ない。設計者は、周波数、速度、及び出力を高めた後に、オーム損失対低コア損失を正しくバランスさせて「取引」を行うことで、これらの材料の低損失特性を利用することができる。全体的には、従来の機械と同じ出力に関して、本発明で最適に適用可能な高周波数多極数電気デバイスは、低損失、結果的に大きなトルク及び早い速度をもたらし、それ故に従来の機械よりも高い連続速度限界を実現できる。
本発明の態様の実施に好適な機械の1つの利点は、デバイスの効率を最大化する一方で費用効果を維持できる点にある。従来と同様に、デバイス効率は有効出力/入力で定義される。本発明に最適に適用可能な高周波数多極数電気デバイスは、同時に多極数でもって高転流周波数で作動するので、低コア損失及び高出力密度を有する高効率なデバイスがもたらされる。これらのデバイスは400Hzという業界標準の高周波数限界を超えており、この限界を超えた実用化はこれまでほとんど行われていない。
本発明に適用可能な好適な高周波数多極数電気デバイスの性能及び高い効率は、単に従来のSi−Feをアモルファス金属に置換したことによる固有の特徴ではない。アモルファス金属を用いた多くの設計が提案されているが、これらは性能障害(過熱及び低出力を含む)に遭遇している。この障害は、大部分、新しい材料(アモルファス金属等)及び生産方法を、従来の材料(3.5重量%又はそれ以下のSiを含有するSi−Fe)のためにデザインされ、それに適した方法でもって、単純に適用した結果として生じたものと考えられる。初期の性能障害は、アモルファス金属をモータ内に加工処理する認知コストと一緒になって業界をこの研究努力の断念へと導いた。
本発明の好ましい電気デバイスは、アモルファス、ナノ結晶、又は最適化Feベース金属合金、又は方向性又は非方向性Feベース材料の有用な性質を利用する回転電気機械の設計を通して、従来技術の性能障害を克服できる。また、改善された種々の材料の物理特性及び機械特性に適合する組み立て方法を提供するものである。
本発明をより完全に理解できるように実施例を示す。本発明の原理及び実施を例示するために説明する特定の技術、条件、材料、比率、及び報告データは例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
HID照明システム用の4相交流発電機において有用な軸方向空隙型固定子は48の歯数及びスロット数を用いて設計される。固定子は、200mmのOD、120mmのID、及び29mmのスロット深さを有する。回転子は、36の極数を有し、焼結NdFeB磁石を用いて形成される。交流発電機は、標準のメタルハライドHIDランプを駆動するために毎相約1kWを発生するように設計され、約550Vrmsの点弧電圧、約250Vrmsの作動電圧を供給する。コア歯面積「A」、平均スロットピッチ「P」、スロット幅「w」、回転子の側面後退部「G」、及びコイルの軸方向長さ(T−Gに等しい)を有する一連の固定子構造体は、パーソナルコンピュータ上で実行される有限要素解析ソフトウェアを用いて検討される。インダクタンス「L」の値、及びインダクタンス定数が算出され、
Figure 0005346168
ここで、μは磁気回路の有効透磁率、Aは断面積、Nは巻線数である。Kは、各回路の自己インダクタンスKls及び他の回路との相互インダクタンスKlmからの追加寄与に関して更に解析される。多変量回帰分析を用いると、物理量Kls及びKlmは下記の近似計算表現によって与えられることが分かる。
Figure 0005346168
ここで、Kls及びKlmはμH/ターンで表現され、線形寸法P、w、G、及びTはmで表現される。合計インダクタンス定数Kは、KlmとKlsとの加算によって与えられる。
交流発電機の作動は次の近似計算式によって決定される。
Figure 0005346168
ここで逆emf定数Kは次式によって与えられる。
Figure 0005346168
は毎相の直列接続コイル数(例示的構成では12)であり、Bpkはピーク磁束密度(例示的設計では0.93T)である。係数cos(22.5°)は、直列逆位相で接続された隣接歯のコイル間の45°電気位相角度を反映する。
この交流発電機の設計は、次の制約条件を可能な限り満たすように選ばれる。
無負荷電圧=K・N・f=550Vrms
負荷電圧V=250Vrms
負荷電流I=4Arms
これらの近似計算制約条件を満たす寸法の1つの適切な選択は、P=10.5mm、w=5mm、G=3.3mm、T=29.3、及びN=66で与えられる。この設計によって、好都合なことに4つの1kW定格のメタルハライドHIDランプを内蔵した照明塔システムは確実に起動して作動することが可能になる。
試験目的で、交流発電機は可変速度電気モータ又はディーゼル機関のいずれかによって直接的に駆動される。このシステムによって、約750Hzの転流周波数に相当する約2500rpmという低い軸速度で確実に起動することが可能になる。確実に起動した後に、1000rpm又はそれ以上の軸速度で連続作動を維持することができる。
前述のように本発明は詳細に説明されているが、この詳細内容を厳守する必要はなく、当業者であれば種々の変更例及修正例を提案できることを理解されたい。例えば、本明細書では一般に軸方向間隙型電気機械が説明されているが、本明細書に開示された原理に基づいて径方向間隙型機械を設計することもできる。更に、本発明の交流発電機は、誘導機、同期機、同期リラクタンス機、切替型リラクタンス機、DC電磁石機等の別の種類のものとすることができる。従って、このような修正は、特許請求に定義される本発明の範囲に包含されることが意図されている。
従来技術の移動照明塔の斜視図である。 本発明の照明システムを示す概略的なブロック図である。 本発明の交流発電機に用いられる固定子構造体の平面図であり、機械加工された固定子スロット及びバックアイアンを備える固定子コアを示す。 本発明の交流発電機に用いられる固定子構造体の平面図であり、機械加工された固定子スロット及びバックアイアンを備える固定子コアを示す。 固定子位相巻線が巻回された図3A及び図3Bの固定子構造体の一部分を示す平面図である。 図4の固定子構造体及び巻線をV−Vで切り取った部分的な概略的断面図であり、固定子に関連する回転子組立体の一部が一緒に示されている。 固定子構造体及び巻線の部分的な概略的断面図であり、固定子に関連する回転子組立体の一部が一緒に示されており、巻線構成は従来技術のものである。 図5の交流発電機構造体の作動時の特定の時点に実在する磁束パターンの概略図である。 図6の交流発電機構造体の作動時の特定の時点に実在する磁束パターンの概略図である。 本発明の交流発電機の径方向空隙型の実施形態において有用な固定子構造体の概略図である。 本発明の回転子構造体の平面図であり、回転子磁石の位置及び極性を示す。 本発明の回転子構造体の側面図であり、回転子磁石の位置及び極性を示す。 本発明の軸方向空隙型の交流発電機に関する2つの固定子組立体及びこれらの間にある回転子組立体の配置を示す。 本発明の交流発電機の軸方向型の空隙の実施例に有用な、積層型コイル巻線を用いた固定子構造体の部分的な概略的断面図である。

Claims (21)

  1. 高輝度照明システムであって、
    500Hz以上で作動する多相交流発電機に電気的に接続された複数の高輝度放電ランプと前記交流発電機に機械的に接続された原動機とを備え、
    前記交流発電機が、
    (a)バックアイアン部から延びる複数の歯部を含む固定子コアと、複数の固定子位相巻線と、を含む少なくとも1つの固定子組立体であって、各々の位相巻線が複数の直列接続コイル対を含み、各々のコイル対のコイルが隣接する歯部を取り囲み、反対方向に巻回すことを特徴とする、固定子組立体と、
    (b)軸周りの回転可能に支持されると共に複数の極を含み、前記少なくとも1つの固定子組立体と磁気相互作用を行うように配列及び配置されている少なくとも1つの回転子組立体と、
    を備え、
    (c)前記固定子コアの前記歯部は、円周方向に隣接する複数対の歯から成り、等数の前記複数対が前記交流発電機の前記位相の各々に関連し、各対の前記歯のそれぞれの歯を取り囲む前記コイルは反対方向に巻回され直列に接続され、
    前記ランプが、出力光を生成するために間隔が隔てられた電極対の間に電流を維持するために、持続電圧を要求する高輝度放電ランプであり、
    前記歯部の各々が、前記バックアイアン部に対向する自由端で終端し、前記コイルが前記バックアイアン部に対する歯部の接合部から離隔点までの歯部の一部分を覆って配置され、かかる離隔が、前記ランプへの電流を制限するのに十分な予め選択された増大したインピーダンス特性を備えた前記交流発電機を提供するのに十分であり、前記巻線が、別個のインピーダンスを全く必要とすることなく完全なランプ点灯作動を維持するに十分な実質的に電流のゼロ交差点で持続電圧を有する各位相で交流電圧出力を有することを特徴とする照明システム。
  2. 前記交流発電機が、軸方向空隙型機械であることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  3. 前記交流発電機が、1つの固定子組立体及び1つの回転子組立体を備えることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  4. 前記交流発電機が、1つの前記回転子組立体及び2つの前記固定子組立体を備えることを特徴とする請求項に記載の照明システム。
  5. 前記固定子位相巻線が、前記固定子組立体間で等しく割当てられることを特徴とする請求項に記載の照明システム。
  6. 前記交流発電機が、非照明器具に電力を供給するようになっている巻線を有する追加の固定子組立体を備えることを特徴とする請求項に記載の照明システム。
  7. 前記固定子コアが、アモルファス金属、ナノ結晶金属、及び最適化Feベース合金から成る群から選択された少なくとも1つの材料から成る積層体を含む低コア損失磁気材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  8. 前記積層体が、アモルファス金属から成ることを特徴とする請求項に記載の照明システム。
  9. 前記固定子コアが、励起周波数「f」でピーク誘導レベル「Bmax」まで作動する場合、「L」未満のコア損失を有する低コア損失磁気材料を含み、Lは式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3によって与えられ、コア損失、励起周波数、及びピーク誘導レベルはそれぞれワット/キログラム、キロヘルツ、及びテスラで測定されることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  10. 前記交流発電機が、少なくとも約500Hzの転流周波数で稼働するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  11. 前記転流周波数が、約500Hzから3kHzの範囲であることを特徴とする請求項10に記載の照明システム。
  12. 前記回転子組立体が、複数の回転子永久磁石を備えることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  13. 前記磁石が、希土遷移金属合金から成ることを特徴とする請求項12に記載の照明システム。
  14. 前記磁石が、SmCo又はFeNdB磁石であることを特徴とする請求項13に記載の照明システム。
  15. 前記原動機が、電気モータを備えることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  16. 前記原動機が、内燃機関を備えることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  17. 前記原動機が、車両の推進のために同様に用いられる内燃機関を備えることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  18. 前記ランプが、出力光を発生させるために一対の間隔をあけて配置された電極間の電流を維持するための持続電圧を必要とする高輝度放電ランプであり、前記巻線が、各々の位相に関して、実質的に電流のゼロ交差点で完全なランプ点灯作動を維持するに十分な比較的急勾配の電圧変化を含む交流持続電圧出力を有することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  19. 電流制限のための前記固有インピーダンス特性が、各々の位相に関して、前記ランプの点灯開始のための点弧電圧を引き起こし、その後、前記ランプの作動を維持するに十分な電圧を持続させることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  20. 前記交流発電機の前記位相の各々はバックアイアン部を通る磁気回路を有し、前記磁気回路の各々は、前記ランプの作動時に前記磁気回路の他の回路との間で実質的に位相間磁気相互作用を受けないことを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  21. 前記固定子コアの前記歯部は、円周方向に隣接する複数対の歯から成り、等数の前記複数対が前記交流発電機の前記位相の各々に関連し、各対の前記歯のそれぞれの歯を取り囲む前記コイルは反対方向に巻回され直列に接続されることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
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