JP5345189B2 - 熱交換器、及びこの熱交換器を備えた空気調和機 - Google Patents

熱交換器、及びこの熱交換器を備えた空気調和機 Download PDF

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本発明は、熱交換器、及びこの熱交換器を備えた空気調和機に係り、より詳しくは、低温条件下において熱交換器の熱交換能力を向上することのできるフィンチューブ型の熱交換器、及びこの熱交換器を備えた空気調和機に関するものである。
フィンチューブ型熱交換器のフィンに、熱交換能力を向上させるために、プレス加工などによりスリットと呼ばれる切り起こしが設けられている。フィン表面にスリットがない場合には、フィンと熱交換を行う気体(例えば空気)の流れに沿って、フィン表面に温度境界層が発達し、空気とフィンとの熱交換が阻害されてしまう。このため、フィン表面にスリットを設けて、温度境界層がスリットごとに分断、更新され、空気とフィンとの間で熱交換が促進されるようにしたものがある。
このフィンチューブ型熱交換器のフィンに設けられたスリット部に、上下に配列された伝熱管の中心線を通る位置に形成された中央スリット部と、中央スリット部の上流側に行くほど高さが低くなり上下対称に形成された一対の上流側スリット部(上側スリット部と下側スリット部からなる)と、前記中央スリット部よりも低い位置から始まり下流側に向かうほど高くなって上下対称に形成された一対の下流側スリット部(上側スリット部と下側スリット部からなる)とから構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、フィンチューブ型熱交換器の平板フィンの表面と裏面に、流動する気流を伝熱管の周囲で乱流化させて伝熱効率を高めるためにスリット状切り起こし群が形成され、また、乱流化された気流を混合して伝熱管の後方に死角流域を減少させるために、スリット状切り起こし群の中間部にルーバー状切り起こしが傾斜して形成されたものがある(例えば特許文献2参照)。
特開平10−206085号公報(第3頁−第4頁、図6−図7) 特開平8−49870号公報(第3頁、図1−図3)
特許文献1及び特許文献2のフィンチューブ型熱交換器は、室外温度が約2℃以下という低外気温条件下において、空気調和機の室外機用熱交換器として使用する場合、伝熱管やフィンの表面に付着した凝縮水が氷結し着霜する場合がある。特に、熱伝達率の高いスリット付近に多く着霜して、各フィンの間隙が霜によって閉塞してしまうことがある。このため、フィン表面にスリットを設けることができず、熱交換能力が低下していた。
従って、通常運転時(室外空気温度が約0℃以上)における熱交換能力を向上させるためには、熱交換器自体を大きくしたり、ファンの回転数を高くして、熱交換器と熱交換をおこなう空気流量を増加させたりしなければならなかった。しかしながら、このようにすると、室外機設置面積の増加、フィンチューブ型熱交換器の材料費の増加及びファン動力増加による騒音の増加などを招くといった問題があった。
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、着霜が生じる条件下で運転する場合でも、各フィンの間隙が霜によって閉塞することがなく、熱交換能力が高くてコンパクトな熱交換器を提供することを目的とする。
また、この熱交換器を備えた熱交換能力の高い空気調和機を提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換器は、所定の間隔で平行に積層され、その間を気体が通過する複数の板状フィンと、この板状フィンを積層方向に貫通して配置された複数の伝熱管とを有し、前記板状フィンは、段方向に隣接する前記伝熱管の間に前記気体の流れ方向とほぼ平行な列方向にスリット分割領域を備え、このスリット分割領域の段方向の両側の前記板状フィンにスリットが設けられ、前記スリットは気体の流れ方向に二対形成され、第1のスリットは気体の流れ方向の上流側に、第2のスリットは下流側にそれぞれ設けられるとともに、前記第1、第2のスリットはそれぞれスリット分割領域を挟んで上部分割スリットと下部分割スリットとで構成されており、前記スリット分割領域内の前記板状フィンには、前記気体の流れ方向に対して下流側を底辺として傾斜する三角形状で両縁部が円弧状を成す切り起こしが設けられてなるものである。
また、本発明に係る空気調和機は、上記の熱交換器を備えたものである。
本発明によれば、板状フィンにスリット分割領域を設け、このスリット分割領域の段方向の両側の前記板状フィンにスリットを設け、前記スリットは気体の流れ方向に二対形成し、第1のスリットは気体の流れ方向の上流側に、第2のスリットは下流側にそれぞれ設けられるとともに、前記第1、第2のスリットはそれぞれスリット分割領域を挟んで上部分割スリットと下部分割スリットとで構成したので、従来の熱交換器では着霜し、各フィンの間隙が霜によって閉塞して使用できなかった環境でも、空気の流路を確保することができ高い熱交換能力を維持することができる。このため、熱交換能力が高くコンパクトな熱交換器を提供することができる。
また、前記スリット分割領域内の板状フィンには、気体の流れ方向に対して下流側を底辺として傾斜する三角形状で両縁部が円弧状を成す切り起こしを設けたので、切り起こしの面積を小さくできる。そして、着霜時にはこの三角形状で両縁部が円弧状を成す切り起こしを乗り越えるように流れるバイパス風路が形成され、着霜運転時は、切り起こし上部のバイパス風路を大きく確保することができ、着霜時において熱交換能力が高いフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
また、この熱交換器を用いた熱交換能力の高い空気調和機を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す平断面図である。 図1の側面図である。 図1の分割スリットのI−I断面図及びII−II断面図である。 図1のIII−III断面図及びIV−IV断面図である。 図1の分割スリットの通常運転時における空気流れの説明図である。 図1のルーバーの通常運転時における空気流れの説明図である。 図1のフィンチューブ型熱交換器の着霜運転時における空気流れの説明図である。 図7のIII−III断面図である。 本発明の実施の形態2に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す断面図である。 図11のIII−III断面図である。 図11の円弧状の切り起こしの通常運転時における空気流れの説明図である。 本発明の実施の形態4に係るフィンチューブ型熱交換器の着霜運転時における空気流れの説明図である。 図14のIII−III断面図である。 本発明の実施の形態5に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す断面図である。 図16のIV−IV断面図である。 図16のV−V断面図である。 本発明の実施の形態6に係る冷凍サイクルを示す模式図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す図1、図2において、複数の板状フィン1は積層方向(前後方向)イ(図1の紙面の前後方向、図2の左右方向)に所定の間隔Fp(フィンピッチ)で平行に積層されている。また、複数の伝熱管2(上部、下部伝熱管2a、2b)は、板状フィン1に設けられたフィンカラー3によって積層方向イに貫通、保持されて、段方向(図の上下方向)ロ(図1、図2の上下方向)に所定の間隔で配置されている。
板状フィン1には、上部伝熱管2aと下部伝熱管2bの間のほぼ中央部の列方向(空気の流れ方向)ハ(図1の左右方向、図2の紙面の前後方向)に、板状フィン1を横切る幅Llのスリット分割領域4が形成されている。
スリット分割領域4の段方向ロの上下にはこのスリット分割領域4に接して一対の上側分割スリットと下側分割スリットが形成され、これら対になった分割スリットは列方向ハに対向して二対設けられている。これら分割スリットのうち一対は列方向ハの空気の流れ方向aの上流側に設けられ、他の一対は下流側に設けられて、第1の分割スリット5(上部分割スリット5aと下部分割スリット5bの一対からなる)と、第2の分割スリット6(上部分割スリット6aと下部分割スリット6bの一対からなる)とを形成している。そして、第1、第2の分割スリット5、6は、上下の伝熱管2a、2bを結ぶ領域の外側に位置する。
また、スリット分割領域4内の列方向ハのほぼ中央部には、上下の伝熱管2a、2bを結ぶ領域幅より狭い幅のルーバー7が形成されている。
こうして、第1、第2の分割スリット5、6は、ルーバー7を中心として、列方向ハの2個所に対向して配設され、それぞれの分割スリット5、6はスリット分割領域4を介して上下に2分割されている。
次に、分割スリット5及びルーバー7の構成を詳述する。
図3は、板状フィン1の第1、第2の分割スリット5a、6aの断面(図1のI−I断面およびII−II断面)を示すもので、板状フィン1から一方の面に向かって切り起こされ、板状フィン1に対して傾斜した脚部50a、50bと板状フィン1と平行な切り起こし部50cとからなる風路Aを形成し、前入口部50dと後出口部50eが空気流れ方向aに対向して開口している。
そして、第1の分割スリット5の上部分割スリット5aおよび下部分割スリット5bのスリット分割領域4側の脚部50aは、スリット分割領域4と平行に設けられ、伝熱管2側の脚部50bは伝熱管2の中心軸に対向するように傾斜して設けられている。また、同様に、第2の分割スリット6の上部分割スリット6aおよび下部分割スリット6bのスリット分割領域4側の脚部60aは、スリット分割領域4と平行に設けられ、伝熱管2側の脚部60bは伝熱管2の中心軸に対向するように傾斜して設けられている。
このため、上流側の第1の分割スリット5の前入口部50dと後出口部50eの幅は、前入口部50dよりも後出口部50eの開口部が狭くなり、下流側の第2の分割スリット6では後出口部50eよりも前入口部50dの開口部が狭くなる。なお、第1の分割スリット5の前入口部50d及び後出口部50e、第2の分割スリット6の前入口部60d及び後出口部60eはすべて段方向ロに平行になっている。
図4は、板状フィン1のルーバー7の断面(図1のIII−III断面およびIV−IV断面)を示すもので、板状フィン1に対して上下に傾斜して切り起こされて上流側から下流側に向かい下方向に傾斜した切り起こし部70aと、切り起こし部70aを傾斜して両側から支持する足部70b、70cとからなる風路B、Cが形成され、この風路B、Cは板状フィン1の上下に開口している。
すなわち、切り起こし部70aの上流側の下面側では足部70bが切り起こし部70aとともに上風路Bを形成し、切り起こし部70aの下流側の上面側では足部70cが切り起こし部70aとともに下風路Cを形成する。こうして上流側からの空気流aは、板状フィン1の上側からルーバー7の上風路Bを通って切り起こし部70aの下面側を通り下側に抜ける下側傾斜流bと、板状フィン1の上側からルーバー7の下風路Cを通って切り起こし部70aの上面側を通り下側に抜ける上側傾斜流cとを形成することになる。なお、ルーバー7の切り起こし高さH2は、第1、第2の分割スリット5、6の切り起こし高さH1よりも低く形成されている。
さらに、ルーバー7の前後に位置する板状フィン1の縁部は、前ルーバーガイド7aと後ルーバーガイド7bとが、ルーバー7の切り起こし部70aと平行に切り起こされている。この場合、前ルーバーガイド7aは下方に傾斜し、後ルーバーガイド7bは上方に傾斜している。
本発明に係るフィンチューブ型熱交換器の伝熱管2は、例えば外形が7mm、7.94mm、9.52mmの金属パイプ等が用いられている。伝熱管2を挿入するフィンカラー3の直径は、7.55mm、8.54mm、10.2mm等である。伝熱管2の段方向ロの配列ピッチは、例えば20.4mm、25.4mm等に設定されている。また、伝熱管2を列方向ハに複数本配置する場合には、伝熱管2の段方向ロの配列のピッチは例えば18mm、22mm等に設定される。なお、本実施の形態では伝熱管2を列方向ハに1列のみ配置した場合を示したが、2列またはそれ以上設けてもよい。
上記のように構成した本実施の形態に係るフィンチューブ型熱交換器の作用について説明する。
図5、図6は、図1のフィンチューブ型熱交換器の通常運転時(室外空気温度が約0℃以上)における空気の流れaを示すもので、図5において、風上側から流入した空気により板状フィン1に形成される温度境界層は、第1、第2の分割スリット5、6の切り起こし部50c、60cが板状フィン1に平行に形成されているので、空気が大きく乱れることなく、分断、更新される。また、分割スリット5、6の伝熱管2側に位置する脚部50b、60bは伝熱管2に対向するように傾斜しているため、空気の流れaを伝熱管2に沿った流れとすることができる。このため、伝熱管2の後方で発生する死水域(速度欠損領域)による伝熱低下を防ぐことができる。
さらに、図6において、風上側から流入した空気の流れaは、ルーバー7の切り起こし部70aが板状フィン1に対して傾斜して形成されているので、板状フィン1に対して垂直な成分が加わり、流速が増加され、流れが乱れることにより、温度境界層が攪拌される。
こうして、通常運転時には熱交換能力が高いフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
図7、図8は、図1のフィンチューブ型熱交換器の着霜時における空気流れを示すもので、室外空気温度が約2度以下の着霜が生じる条件下で運転する場合は、熱交換能力の高い第1、第2の分割スリット5、6及びルーバー7の空気流れaの上流側端部から霜が付着し始める。その後、第1、第2の分割スリット5、6及びルーバー7に付着した霜は成長し、第1、第2の分割スリット5、6の近傍では隣接する板状フィン1の間は着霜により閉塞する。しかしながら、板状フィン1にはスリット分割領域4が設けられているので、スリット分割領域4に空気のバイパス風路(空気の流れa)が確保され、通風抵抗の増大を抑制することができる。
また、ルーバー7の切り起こし高さH2が第1、第2の分割スリット5、6の高さH1よりも低く、さらにルーバー7は板状フィン1に対して傾斜して切り起こされており、切り起こし部70aの上部の風路D(図2参照)を大きく確保することができるので、切り起こし上部のバイパス風路D(空気の流路d)を確保することができ、通風抵抗の増大を抑制することができる。また、通常運転では(図6参照)、ルーバー7が板状フィン1に対して下方向に傾斜して形成されており、流速が増大し流れに乱れが発生していたが、着霜時には(図8参照)ルーバー7の前入口部70dに霜8が付着し、ルーバー7と板状フィン1の間が塞がれるので、空気の流れaはルーバー7を乗り越えるように流れる(空気の流れd)ことが可能になり、通風抵抗の増大を抑制することができる。従って、フィンチューブ型熱交換器を着霜が生じる条件下で運転する場合でも、各フィン1間が霜によって閉塞するのを防止することができ、熱交換能力が高くコンパクトなフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
ここで、分割スリット5とルーバー7の切り起こし高さについて説明する。
図2に示すように、分割スリット5、6の切り起こし高さH1は、フィンピッチFpの1/2程度であることが望ましい。フィンチューブ型熱交換器の空気の流れaは板状フィン1間の境界層の発達流れであるので、境界層の速度が最も大きいフィンピッチFpの1/2の高さにすることで、最も熱交換能力を高くすることができる。一方、ルーバー7の切り起こし高さH2は、フィンピッチFpの1/3程度にすることが望ましい。着霜時で分割スリット5、6が閉塞してしまう場合、空気がルーバー7に集中して流れるので、ルーバー7の切り起こし高さH2を大きくすると、ルーバー7の上部を流れるバイパス風路Dを確保することができなくなって、通風抵抗が増大する。しかしながら、ルーバー7の切り起こし高さH2をフィンピッチFpの1/3より小さくすると、通常運転時の伝熱性能が小さくなってしまう。また、仮にルーバー7ではなくスリットを分割領域4内に設置し、切り起こし高さを小さくすると、通常時の伝熱性能が悪化する。ルーバー7を用いることで、スリットに比べて流れを乱れさせ、より伝熱性能が高くなるので、ルーバー7の切り起こしの高さH2がフィンピッチFpの1/3程度であっても十分に熱交能力が高いフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
また、本発明に係るフィンチューブ型熱交換器は、材料費の低減にも非常に有用である。一般に、フィンチューブ型熱交換器の熱交換能力は、フィン間の距離であるフィンピッチFpに反比例する。したがって、熱交換能力の高い本実施の形態に係るフィンチューブ型熱交換器を用いることで、フィンピッチFpを拡大することが可能となり、板状フィン1の枚数を減らしてフィンチューブ型熱交換器の材料費を低減することができる。この熱交換能力の高いフィンチューブ型熱交換器を用いることで、ファン動力増加による騒音を防止することができる。
さらに、本発明に係るフィンチューブ型熱交換器は室外熱交換器として使用される。室外熱交換器の製造工程で、熱交換器を拡管した後に、L状、コの字状に曲げて、室外機に備える。その際に、板状フィン1に列方向に加わる荷重に対して、座屈耐力が弱い場合、板状フィン1が倒れてしまい、板状フィン1間に流れる風量が少なくなり、熱交換能力が低下してしまう。さらには、外観が損なわれ意匠上にも問題が発生してしまう。本発明の場合は、列方向に加わる荷重がもっとも集中するフィン中央部に斜めに切り起こされたルーバー7を設置することで、座屈耐力を向上させることができ、フィン倒れが発生せず、意匠面にも問題のない室外熱交換器を提供することができる。
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す断面図である。
本実施の形態は、上流側の第1の分割スリット5は前入口部50dの幅が後出口部50eの幅よりも広く、下流側の第2の分割スリット6は前入口部60dの幅よりも後出口部60eの幅が広くなるようにしており、第1の分割スリット5は上部、下部いずれの分割スリット5a、5bも脚部50a、50bは下流側に狭まるハ字状にし、第2の分割スリット6は上部、下部いずれの分割スリット6a、6bも脚部60a、60bは下流側に広がるハ字状にして、開口部の狭い側が互いに板状フィン1の列方向ハの内側に配向するようにしてある。
その他の構成は実施の形態1で示した場合と同様なので、説明を省略する。
こうして、空気の流れをルーバー7の段方向ロ外側に誘導することにより、実施の形態1の場合よりも着霜時のバイパス風路Dをさらに大きく確保することができ、着霜時に通風抵抗を低減させることができる。
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3に係るフィンチューブ型熱交換器の要部断面図である。
本実施の形態は、第1、第2の分割スリット5、6の脚部50a、50b、60a、60bを、スリット分割領域4側(脚部50a、60a)と伝熱管2側(脚部50b、60b)とがともに伝熱管2に対向するように傾斜して配向するようにしたものである。すなわち、第1の分割スリット5は上部分割スリット5aおよび下部分割スリット5bの脚部50a、50bがともにスリット分割領域4の下流側に向かって平行に傾斜し、第2の分割スリット6では上部分割スリット6aおよび下部分割スリット6bの脚部60a、60bがともにスリット分割領域4の上流側に向かって平行に傾斜する。
その他の構成は実施の形態1で示した場合と同様なので、説明を省略する。
本実施の形態においては、第1の分割スリット5は脚部50a、50bがともにスリット分割領域4の下流側に向かって平行に傾斜し、第2の分割スリット6は脚部60a、60bがともにスリット分割領域4の上流側に向かって平行に傾斜するようにしたので、空気の流れをルーバー7側に集中させることができ、通常運転時においては空気の流れをルーバー7を通じてより乱流促進させ、熱交換能力が高いフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
実施の形態4.
図11は本発明の実施の形態4に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す断面図である。
本実施の形態は、フィン分割領域4の列方向ハの中央部近傍に、ほぼ三角形状の切り起こし9を板状フィン1に対して傾斜して設けたものである(図12参照)。この切り起こし9は、上流側から下流側に向かい両側に広がるほぼ三角形状で、両縁部が円弧状をなし、基部9a側(底辺側)で空気の流れ方向に直角に切り起こされ、先端部9bが上流側で起立している。
この場合、切り起こし9の切り起こし先端部の高さH3は、分割スリット5、6の切り起こし高さH1よりも低くしてある。
その他の構成は実施の形態1で示した場合と同様なので、説明を省略する。
通常運転時は、図13に示すように、空気の流れaは切り起こし9によってその上面の背後に縦渦が発生し、温度境界層を攪拌することができ、伝熱性能が向上する。
着霜運転時は、図14、図15に示すように、ルーバー7(実施の形態1〜3参照)に比べて切り起こし9の面積が小さいので、切り起こし9上部のバイパス風路D(図2参照)をより大きく確保することができ、着霜時において熱交換能力が高いフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
実施の形態5.
図16は本発明の実施の形態5に係るフィンチューブ型熱交換器の要部を示す断面図である。
板状フィン1の両側縁部(列方向ハの両側縁部)には、段方向ロと平行にプレス加工によって形成された凸状部10が設けられている(図17参照)。この凸状部10は、板状フィン1の表面の段方向ロに所定の長さ、例えば、第1、第2の分割スリット5、6のほぼ上側から下側までの長さに形成されたもので、断面三角形状に突出して形成されている。なお、断面形状は三角形状に限定されるものではなく、例えば円弧状であってもよい。
さらに、フィンカラー3の列方向ハの前後にはプレス加工によって形成されたエンボス11がそれぞれ設けられ(図18参照)、また、エンボス11を結ぶ線上のフィン縁部にはリップル12がそれぞれ設けられている。
その他の構成は実施の形態1で示した場合と同様なので、説明を省略する。
上記のように構成されたフィンチューブ型熱交換器においては、板状フィン1の両側縁部に凸状部10を設けたので、板状フィン1の曲げ強度を高めてたわみを低減することができる。このため、板状フィン1の積層行程を高速化でき、熱交換器の製造効率が増加する。また、外部から曲げモーメントが加えられても、分割スリット5、6のスリット高さH1と板状フィン1のフィンピッチFpの比、及びスリット分割領域4の幅L1と隣接するフィンカラー3間の距離L2との比L1/L2を組立時の設定条件に保つことができ、フィンチューブ型熱交換器の熱交換能力を維持することができる。
また、エンボス11を設けたので、熱交換器のL字曲げにおいても、フィンカラー3の周囲に加わった荷重が分散される。さらにリップル12を設けたので、L字曲げ機の冶具に接地する面積が増大し曲げ加重を低減することができるので、実施の形態1の場合に比べて曲げ強度がより大きく、フィン倒れが発生せず、熱交換能力が高いフィンチューブ型熱交換器を提供することができる。
実施の形態6.
図19は、本発明の実施の形態1〜5のいずれかに係るフィンチューブ型熱交換器を室外熱交換器20として用いた冷凍サイクルを示す模式図である。
図19に示すように、冷凍サイクルは、圧縮機21、四方弁22、室内熱交換器23、膨張弁24、及び室外熱交換器20(フィンチューブ型熱交換器)が、順次冷媒配管により接続されている。
暖房時には、矢印(実線)で示す方向に冷媒が流れる。圧縮機21で圧縮されたガス状態の冷媒は、四方弁22を通り、室内熱交換器23に入る。室内熱交換器23は、送風機25から送り出された空気との熱交換により放熱する。室内熱交換器23で熱交換を行った冷媒は過冷却状態の液冷媒となり、膨張弁24に入る。膨張弁24で膨張した低温低圧の冷媒は低乾き度の二相状態となり、室外熱交換器20(フィンチューブ型熱交換器)に入る。室外熱交換器20(フィンチューブ型熱交換器)は、送風機26から送り出された空気との熱交換により吸熱する。室外熱交換器20(フィンチューブ型熱交換器)で室外の空気と熱交換により吸熱した冷媒は、蒸発してガス状態となり、圧縮機21に入る。
このように、室外熱交換器20に、実施の形態1〜5のいずれかのフィンチューブ型熱交換器を用いたので、上記それぞれの特性を有するフィンチューブ型熱交換器を備えた冷凍サイクルを提供することができる。
また、実施の形態1〜5のいずれかのフィンチューブ型熱交換器は、室外熱交換器20のみならず、室内熱交換器23としても用いることができる。
なお、室内熱交換器23は、従来より使用しているフィンチューブ型熱交換器等を用いるものであってもよい。
1 板状フィン、2、2a、2b 伝熱管、3 フィンカラー、4 スリット分割領域、5、6 第1、第2の分割スリット(第1、第2のスリット)、5a、6a 上部分割スリット、5b、6b 下部分割スリット、7 ルーバー、7a、7b ルーバーガイド、8 霜、9 三角形状の切り起こし、10 凸状部、11 エンボス、12 リップル、20 室外熱交換器(フィンチューブ型熱交換器)、21 圧縮機、22 四方弁、23 室内熱交換器、24 膨張弁、25、26 ファン、50a、50b 第1の分割スリットの脚部、50d、60d 前入口部(スリット入口部)、50e、60e 後出口部(スリット出口部)、60a、60b 第2の分割スリットの脚部、70a ルーバーの切り起こし部、70b、70c ルーバーの切り起こし部の足部、a 空気の流れ方向(気体の流れ方向)、b 下側傾斜流、c 上側傾斜流、A 風路、B 上風路、C 下風路、Fp フィンピッチ、H1 スリットの切り起こし高さ、H2 ルーバーの切り起こし高さ、H3 円弧状の切り起こしの高さ、L1 スリット分割領域の幅。

Claims (11)

  1. 所定の間隔で平行に積層され、その間を気体が通過する複数の板状フィンと、
    該板状フィンを積層方向に貫通して配置された複数の伝熱管とを有し、
    前記板状フィンは、段方向に隣接する前記伝熱管の間に前記気体の流れ方向とほぼ平行な列方向にスリット分割領域を備え、該スリット分割領域の段方向の両側の前記板状フィンにスリットが設けられ、
    前記スリットは気体の流れ方向に二対形成され、第1のスリットは気体の流れ方向の上流側に、第2のスリットは下流側にそれぞれ設けられるとともに、前記第1、第2のスリットはそれぞれスリット分割領域を挟んで上部分割スリットと下部分割スリットとで構成されており、
    前記スリット分割領域内の前記板状フィンには、前記気体の流れ方向に対して下流側を底辺として傾斜する三角形状で両縁部が円弧状を成す切り起こしが設けられてなることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記切り起こしの切り起こし高さは、前記スリットの切り起こし高さよりも低いことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記第1、第2のスリットの上部、下部分割スリットの脚部は、前記スリット分割領域側の脚部が該スリット分割領域と平行に設けられ、前記伝熱管側の脚部が該伝熱管に対向するように傾斜して設けられたことを特徴とする請求項1または2記載の熱交換器。
  4. 前記第1のスリットの上部、下部分割スリットの脚部は下流側に狭まるハ字状に形成され、前記第2のスリットの上部、下部分割スリットの脚部は下流側に広がるハ字状に形成されたことを特徴とする請求項1または2記載の熱交換器。
  5. 前記第1のスリットの上部、下部スリットの脚部はともにスリット分割領域の下流側に平行して傾斜し、前記第2のスリットの上部、下部分割スリットの脚部はともにスリット分割領域の上流側に平行して傾斜することを特徴とする請求項1または2記載の熱交換器。
  6. 前記第1、第2のスリットは隣接する伝熱管を結ぶ領域に近接してほぼその外側に位置し、前記切り起こしは隣接する伝熱管を結ぶ領域内のほぼ中央に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱交換器。
  7. 前記板状フィンの側縁部には、空気の流れ方向とほぼ直交して凸状部が設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱交換器。
  8. 前記板状フィンのフィンカラー部の前後に凸状のエンボスが設けられたことを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の熱交換器。
  9. 前記板状フィンの側縁部にはリップルが設けられたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の熱交換器。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱交換器を用いたことを特徴とする空気調和機。
  11. 前記熱交換器を室外熱交換器として用いたことを特徴とする請求項10記載の空気調和機。
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