JP5344711B2 - ジャーナルデータ管理方法及びジャーナルデータ管理装置 - Google Patents

Description

本発明は、ジャーナルデータを管理する技術に関する。

メモリ装置上のデータや外部記憶装置上（ファイル上）のデータに対して更新トランザクション処理を行う際に、障害が発生した時にデータ復旧することを目的として、更新履歴を表すジャーナルデータ（更新に係る差分データ）を外部記憶装置上にジャーナルファイルとして保存する方法がある。

また、特許文献１によれば、システムを冗長化した場合の現用系計算機システムのメモリ及びファイルのデータを待機系計算機システムに復旧するジャーナルデータ反映方法の技術が開示されている。

しかしながら、このような技術を実現する計算機システムが長時間連続運転される場合には、保存されるジャーナルデータの量が膨大となる。

そこで現在では、定期的にジャーナルデータのダンプデータを生成して適宜記憶し、ダンプデータが最後に生成された後の更新履歴をジャーナルデータとして保存することにより、保存すべきジャーナルデータの量を削減する手法が採用されている。

また、特許文献２によれば、チェックポイントにおけるディスク出力データ量を抑えることにより、チェックポイントでのデータベースアプリケーションからのアクセス性能劣化を抑え、障害復旧時の復旧時間短縮化を実現する技術が開示されている。

特開平１０−４９４１８号公報 特開２００６−１３９６９６号公報

ここで、更新頻度が高いデータに前述した従来技術を適用する場合、保存されるジャーナルデータ量が膨大になることを回避するために、定期的なダンプデータの生成周期を短くすることや、ジャーナルデータ量が一定値を超過した場合にダンプデータを生成することが考えられる。

しかしながら、ダンプデータの生成周期の短縮により、ある一定期間内におけるダンプデータの生成回数が増加することになり、一般的にダンプデータ生成はデータの読み取りや外部記憶装置への書き込みから構成されるため、計算機システムの処理負荷が高くなるという問題がある。

本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、計算機システムの処理負荷を軽減可能なジャーナルデータ管理方法及びジャーナルデータ管理装置を提供することを課題とする。

請求項１に記載のジャーナルデータ管理方法は、コンピュータにより行うジャーナルデータ管理方法において、第１記憶手段に記憶されている所定のデータが更新された場合に、前記更新に係るジャーナルデータを第２記憶手段のジャーナルファイルに追加的に書き込むステップと、前記更新に係るジャーナルデータが書き込まれる際に、前記書き込まれたジャーナルデータと同じジャーナルデータが前記ジャーナルファイルに存在するか否かをジャーナルファイル上で検索し、存在する場合には以前に書き込まれたジャーナルデータを削除するステップと、を有することを特徴とする。

本発明にあっては、第１記憶手段に記憶されている所定のデータが更新された場合に、その更新に係るジャーナルデータを第２記憶手段のジャーナルファイルに追加的に書き込み、更新に係るジャーナルデータが書き込まれる際に、書き込まれたジャーナルデータと同じジャーナルデータがジャーナルファイルに存在するか否かをジャーナルファイル上で検索して、存在する場合には以前に書き込まれたジャーナルデータを削除するため、保存されるジャーナルデータ量が削減し（適正化され）、ダンプデータの生成頻度が低下して、計算機システムの処理負荷を軽減することができる。

請求項２に記載のジャーナルデータ管理装置は、第１記憶手段に記憶されている所定のデータが更新された場合に、前記更新に係るジャーナルデータを第２記憶手段のジャーナルファイルに追加的に書き込むジャーナルデータ保存手段と、前記更新に係るジャーナルデータが書き込まれる際に、前記書き込まれたジャーナルデータと同じジャーナルデータが前記ジャーナルファイルに存在するか否かをジャーナルファイル上で検索し、存在する場合には以前に書き込まれたジャーナルデータを削除するジャーナルデータ削除手段と、を有することを特徴とする。

本発明にあっては、第１記憶手段に記憶されている所定のデータが更新された場合に、その更新に係るジャーナルデータを第２記憶手段のジャーナルファイルに追加的に書き込み、更新に係るジャーナルデータが書き込まれる際に、書き込まれたジャーナルデータと同じジャーナルデータがジャーナルファイルに存在するか否かをジャーナルファイル上で検索して、存在する場合には以前に書き込まれたジャーナルデータを削除するため、保存されるジャーナルデータ量が削減し（適正化され）、ダンプデータの生成頻度が低下して、計算機システムの処理負荷を軽減することができる。

本発明によれば、計算機システムの処理負荷を軽減可能なジャーナルデータ管理方法及びジャーナルデータ管理装置を提供することができる。

ジャーナルデータ管理システムの全体接続構成を示す図である。 ジャーナルデータ管理装置の機能ブロック構成を示す図である。 メモリ装置に記憶されたデータの一例を示す図である。 更新に係るジャーナルデータの一例を示す図である。 外部記憶装置に記憶されたジャーナルファイルの一例を示す図である。 ジャーナルデータ管理装置の動作フローを示す図である。 外部記憶装置に記憶されたジャーナルファイルの一例を示す図である。

以下、本発明を実施する一実施の形態について図面を用いて説明する。但し、本発明は多くの異なる様態で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。

図１は、本実施の形態に係るジャーナルデータ管理システムの全体接続構成を示す図である。このジャーナルデータ管理システムは、計算機システム内で動作するジャーナルデータ管理装置１ａと、冗長化された計算機システム内で動作するジャーナルデータ管理装置１ｂと、ユーザネットワーク４を介して全てのジャーナルデータ管理装置に通信可能に接続されたユーザ端末２と、同様に保守系ネットワーク５を介して全てのジャーナルデータ管理装置に通信可能に接続された保守端末３とで構成されている。

なお、図１では、ジャーナルデータ管理装置を２つ配備させた構成が示されているが、計算機システムが更に冗長化されている場合には、更に多くのジャーナルデータ管理装置を冗長化された各計算機システム内に配備することも可能である。同様に、ユーザ端末２や保守端末３をそれぞれ複数台配備することも可能である。また、図１では、本実施の形態で説明する発明に関係しない構成要素等は省略している。

次に、図２乃至図５を参照しながら、ジャーナルデータ管理装置１ａの機能について説明する。図２は、ジャーナルデータ管理装置１ａの機能ブロック構成を示している。なお、図２では、本実施の形態で説明する発明に関係する部分のみを概念的に示している。

このジャーナルデータ管理装置１ａは、メモリ装置１３に記憶されたデータや外部記憶装置１４に記憶されたジャーナルファイルを管理するジャーナルデータ保存部１１及びジャーナルデータ削除部１２と、メモリ上の記憶装置であるメモリ装置１３と、ハードディスク上の保存装置である外部記憶装置１４とで構成されている。

メモリ装置１３は、所定のデータを記憶する機能を有している。このように記憶されるデータの一例を図３に示す。例えば、Ａａの要素には１というデータが、Ａｂの要素には０というデータが記憶されている。このデータは、計算機システムに対してユーザ端末２や保守端末３からデータの更新要求があった場合に、その更新要求に係るジャーナルデータ（更新に係る差分データ）に基づいて、それまで記憶されていたデータが更新（新規追加、変更、削除等）された状態に反映されることになる。また、このようなジャーナルデータの一例を図４に示す。このジャーナルデータは、Ａａの要素を０から１に変更したいという更新履歴であり、要素と履歴とから構成されている。

外部記憶装置１４は、複数のジャーナルデータをファイル化したジャーナルファイルを保存する機能を有している。このように保存されるジャーナルファイルの一例を図５に示す。このジャーナルファイルは、ジャーナルデータが保存された順番で付与された番号とジャーナルデータの要素及び履歴とから構成されている。例えば、１の番号のジャーナルデータは、Ａａの要素について１から０に変更したいという更新履歴を表している。なお、このようなジャーナルファイルはメモリ装置１３のデータ復旧の際に利用されるため、外部記憶装置１４は、メモリ装置１３と物理的に異なる機器（例えば、計算機システム内のハードディスクや、ＬＡＮ等の通信ネットワークを介して接続されたストレージ装置等）であることが望ましい。

ジャーナルデータ保存部１１は、ＣＰＵ等により実現される処理機能部であって、メモリ装置１３に記憶されている所定のデータが更新された場合に、その更新に係るジャーナルデータを外部記憶装置１４のジャーナルファイルに追加的に書き込む機能を有している。

ジャーナルデータ削除部１２は、同様にＣＰＵ等により実現される処理機能部であって、ジャーナルデータ保存部１１によって書き込まれたジャーナルデータと同じジャーナルデータがジャーナルファイルに存在するか否かを検索し、存在する場合には以前に書き込まれた古いジャーナルデータを削除する機能を有している。

次に、図５及び図６を参照しながら、ジャーナルデータ管理装置１ａの動作について説明する。図６は、ジャーナルデータ管理装置１ａの動作フローを示す図である。

最初に、メモリ装置１３のデータについて更新があった際、ジャーナルデータ保存部１１により、更新に要したジャーナルデータが外部記憶装置１４のジャーナルファイルに書き込まれ、保存される（Ｓ１）。例えば、図５に示したように、４の番号のジャーナルデータ（Ａａの要素について０から１に変更したいという更新履歴）がジャーナルファイルに書き込まれる。

次に、ジャーナルデータ削除部１２により、Ｓ１で追加されたジャーナルデータの要素の値（４の番号のＡａ）が、ジャーナルファイルに追加されたジャーナルデータ（４の番号のＡａ）以外の要素の値と一致するジャーナルデータが検索され、一致する要素の値がある場合には、その行のジャーナルデータ（１の番号のジャーナルデータ）が削除され、一致する要素の値がない場合には、何も処理されない（Ｓ２）。

以上の処理によって更新されたジャーナルファイルを図７に示す。図５に示したジャーナルファイルと比べて、１の番号で保存されていた同一要素のジャーナルデータが削除されることになる。

本実施の形態によれば、ジャーナルデータが外部記憶装置１４に保存される際に、更新に係るジャーナルデータと同一要素のジャーナルデータを削除するため、ダンプデータの生成回数を削減させ、計算機システムの負荷を軽減することができる。

また、本実施の形態によれば、ジャーナルデータが外部記憶装置１４に保存される際に、更新に係るジャーナルデータと同一要素のジャーナルデータを削除するため、障害発生時にジャーナルデータによるメモリ装置１３のデータの復旧時間を短縮することができる。

最後に、本実施の形態で説明したジャーナルデータ管理装置１ａをプログラムとして光記憶装置や磁気記憶装置等の記録媒体に読出可能に記録し、この記録媒体をコンピュータに組み込んだり、若しくは記録媒体に記録されたプログラムを、任意の通信回線を介してコンピュータにダウンロードしたり、又は記録媒体からインストールし、該プログラムでコンピュータを動作させることにより、上述した各処理動作をジャーナルデータ管理装置１ａとして機能させることができるのは勿論である。

１ａ、１ｂ…ジャーナルデータ管理装置１ａ（計算機システム）
２…ユーザ端末
３…保守端末
４…ユーザネットワーク
５…保守系ネットワーク
１１…ジャーナルデータ保存部（ジャーナルデータ削除手段）
１２…ジャーナルデータ削除部（ジャーナルデータ削除手段）
１３…メモリ装置（第１記憶手段）
１４…外部記憶装置（第２記憶手段）
Ｓ…ステップ

Claims (2)

1. コンピュータにより行うジャーナルデータ管理方法において、
   第１記憶手段に記憶されている所定のデータが更新された場合に、前記更新に係るジャーナルデータを第２記憶手段のジャーナルファイルに追加的に書き込むステップと、
   前記更新に係るジャーナルデータが書き込まれる際に、前記書き込まれたジャーナルデータと同じジャーナルデータが前記ジャーナルファイルに存在するか否かをジャーナルファイル上で検索し、存在する場合には以前に書き込まれたジャーナルデータを削除するステップと、
   を有することを特徴とするジャーナルデータ管理方法。
2. 第１記憶手段に記憶されている所定のデータが更新された場合に、前記更新に係るジャーナルデータを第２記憶手段のジャーナルファイルに追加的に書き込むジャーナルデータ保存手段と、
   前記更新に係るジャーナルデータが書き込まれる際に、前記書き込まれたジャーナルデータと同じジャーナルデータが前記ジャーナルファイルに存在するか否かをジャーナルファイル上で検索し、存在する場合には以前に書き込まれたジャーナルデータを削除するジャーナルデータ削除手段と、
   を有することを特徴とするジャーナルデータ管理装置。

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