JP5342160B2 - バッテリ状態検知方法及びバッテリ状態検知装置 - Google Patents

バッテリ状態検知方法及びバッテリ状態検知装置 Download PDF

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Description

本発明は、バッテリの放電能力または劣化度を推定するバッテリ状態検知方法とバッテリ状態検知装置に関するものである。
近年、自動車分野においては、多くの電気デバイスが搭載されるようになっており、とくに安全系装置の電気制御化が進むのに伴って車載電源の重要度が一層高まっている。また、省エネや二酸化炭素の排出規制への対応として、交差点などにおけるアイドリングストップ機能とその再始動能力の確保が求められている。
このように、バッテリへの負荷が増大するとともにその重要性が高まっていることから、バッテリ状態をモニタして状態検知する必要性も高まっている。これに対応してバッテリの劣化度(SOH)あるいは放電能力(SOF)を予測する技術がこれまでに多数提案されている。
特許文献1では、バッテリから一定周期で放電させて一定周波数の電流を流し、このときの放電電流波形と応答電圧波形とをそれぞれフーリエ変換してそれぞれのフーリエ変換値を求め、電圧応答波形のフーリエ変換値を放電電流波形のフーリエ変換値で除して内部インピーダンスを求めている。そして、この内部インピーダンスと放電電圧とからバッテリの劣化状態を判定している。
また、特許文献2では、高コストな処理演算が必要となるフーリエ変換に代えて、矩形波形のパルス放電を行い、そのときの放電電流および応答電圧を直交する矩形波成分に展開することで低コストで演算処理している。そして、放電電流および応答電圧の所定の矩形波成分の振幅から所定のインピーダンスを求めて劣化状態を判定している。
特許第3367320号 特許第3960998号
しかしながら、特許文献1および2の方法では、パルス放電中の内部インピーダンスの大きさを推定することはできるが、放電開始から応答が現れるまでに時間のかかる反応抵抗の劣化度を検知することはできない。特許文献1では、平均放電電圧をさらに考慮して劣化度を判定するようにしているが、この場合でも、放電開始の瞬間から応答が表れる液抵抗と放電開始から応答が現れるまでに時間のかかる反応抵抗による電圧降下を切り分けて検知することはできず、反応抵抗を明確かつ定量的に切り分けて高精度の放電能力/劣化度の判定をすることはできない。
そこで、本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、バッテリの反応抵抗による電圧降下を検知することでバッテリの放電能力または劣化度を極めて高精度に判定するバッテリ状態検知方法及びバッテリ状態検知装置を提供することを目的とする。
この発明のバッテリ状態検知方法の第1の態様は、バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、前記パルス放電の開始前の電圧と終了直後の前記パルス放電がオフのときの電圧との差である反応抵抗による電圧降下量を算出し、前記反応抵抗による電圧降下量から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定することを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知方法の他の態様は、前記反応抵抗による電圧降下量と前記一定電流とから反応抵抗値を算出し、前記反応抵抗値から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定することを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知方法の他の態様は、前記パルス放電の開始前の電圧は、前記パルス放電開始前に複数回測定された電圧の平均値であり、前記パルス放電の終了直後の電圧は、前記パルス放電終了直後に複数回測定された電圧の平均値であることを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知方法の他の態様は、バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、前記パルス放電開始前の電圧とパルス放電1周期内の電流停止期間の電圧との差を算出して周期毎電圧差とし、前記周期毎電圧差を所定の関数を用いてパルス回数でフィッティングして電圧差近似式を作成し、前記電圧差近似式から前記パルス放電を継続したときの収束電圧差を算出し、前記収束電圧差から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定することを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知方法の他の態様は、前記収束電圧差と前記一定電流とから反応抵抗値を算出し、前記反応抵抗値から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定することを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知方法の他の態様は、前記所定の関数は、指数関数または逆数関数であることを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知装置の第1の態様は、バッテリの電圧を測定する電圧測定部と、前記バッテリに流れる電流を測定する電流測定部と、前記バッテリをパルス放電させるパルス放電回路と、前記パルス放電回路を所定の周期で動作させる制御部と、前記制御部を介して前記パルス放電回路を制御して前記バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、前記パルス放電の開始前の電圧と終了直後の前記パルス放電がオフのときの電圧を前記電圧測定部から入力し、前記パルス放電開始前の電圧と前記終了直後の電圧との差である反応抵抗による電圧降下量を算出し、前記反応抵抗による電圧降下量から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する演算制御部と、を備えることを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知装置の第2の態様は、バッテリの電圧を測定する電圧測定部と、前記バッテリに流れる電流を測定する電流測定部と、前記バッテリをパルス放電させるパルス放電回路と、前記パルス放電回路を所定の周期で動作させる制御部と、前記制御部を介して前記パルス放電回路を制御して前記バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、前記パルス放電開始前の電圧とパルス放電1周期内の電流停止期間の電圧との差を算出して周期毎電圧差とし、前記周期毎電圧差を所定の関数を用いてパルス回数でフィッティングして電圧差近似式を作成し、前記電圧差近似式から前記パルス放電を継続したときの収束電圧差を算出し、前記収束電圧差から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する演算制御部と、を備えることを特徴とする。
この発明のバッテリ状態検知装置の他の態様は、前記制御部は、前記演算制御部からの要求により前記パルス放電回路によるパルス放電の開始および終了を制御することを特徴とする。
本発明によれば、バッテリの反応抵抗による電圧降下を検知することでバッテリの放電能力または劣化度を高精度に判定するバッテリ状態検知方法及びバッテリ状態検知装置を提供することが可能となる。
図面を参照して本発明の好ましい実施の形態におけるバッテリ状態検知方法、バッテリ状態検知装置及びバッテリ電源システムの構成について詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
本発明のバッテリ状態検知方法の第1の実施形態を、図1に示すフローチャートを用いて以下に説明する。本実施形態のバッテリ状態検知方法では、バッテリ状態としてバッテリの放電能力(SOF:State of Function)または劣化度(SOH:State of Health)を推定している。このようなバッテリの放電能力または劣化度を判定するために、本実施形態のバッテリ状態検知方法では、バッテリを所定の周期でパルス放電させ、そのときのデータを取得して判定に用いている。
本実施形態のバッテリ状態検知方法では、第1ステップS1として、パルス放電開始前のバッテリの電圧V1を測定して取得する。つぎの第2ステップS2として、バッテリから所定のパルス放電を行わせる。このパルス放電は、一定の大きさの電流I0を周波数100Hz以上でオン/オフさせて行うことができる。このようなパルス放電を所定回数行った後、第3ステップS3ではパルス放電直後のバッテリの電圧V2を測定して取得する。
第4ステップS4では、第1ステップS1で取得したパルス放電開始前の電圧V1と、第3ステップS3で取得したパルス放電終了直後の電圧V2とから、その差である電圧降下量ΔV=V1−V2を算出する。第5ステップでは、算出された電圧降下量ΔVからバッテリの放電能力または劣化状態を推定してバッテリ状態が適切かを判定する。
上記の本実施形態のバッテリ状態検知方法の処理の流れにおいて、第2ステップS2で実施されるパルス放電の一例を図2に示す。図2(a)は、バッテリから放電される電流の時間的変化である電流パターン(符号11で示す)を示しており、図2〔b〕は、図2(a)の電流パターン11に対応して変化する応答電圧の変化である電圧パターン(符号12で示す)を示している。
図2(a)に示す電流パターン11は、電流の大きさ(振幅)を一定値のI0とし、100Hz以上の周波数で電流をパルス状に放電している。パルス放電を行う回数(サイクル数)は、事前に決められた回数Nだけ行う。
上記のパルス放電を行ったときの応答電圧パターン12は、電流パターン11と同じ周波数で略ステップ状に変化するが、周期毎の電圧は上下のピークともサイクル数が増えるの伴って低下していくのがわかる。但し、ピーク電圧の低下割合は、サイクル数とともに小さくなっている。
図2(b)に示すような応答電圧のパルスの繰り返しによる変化は、バッテリの応答が表れるまでに時間のかかる反応抵抗の大きさと対応していることから、本実施形態のバッテリ状態検知方法では、第4ステップS4においてパルス放電開始前の電圧V1とパルス放電終了直後の電圧V2とから、その間の電圧降下量ΔV=V1−V2を算出している。なおこのとき放電パルスの周波数を100Hz以上とすることによって明確に反応抵抗の大きさを他の抵抗成分と切り分けて検知することができる。バッテリの反応抵抗の劣化が進んで放電能力が低下すると、電圧降下量ΔVは大きくなることから、第5ステップでは電圧降下量ΔVをもとにバッテリの放電能力または劣化状態を推定してバッテリ状態が適切か(放電能力が十分あるか)を判定している。
バッテリの放電能力または劣化度を判定する方法の一例を以下に説明する。電圧降下量ΔVを所定の電圧降下許容値(=パルス放電開始前の電圧―許容最低電圧)と比較し、電圧降下許容値から電圧降下量ΔVを減算した電圧差(電圧降下余裕)に基づいて放電能力または劣化度を判定することができる。すなわち、電圧降下余裕が大きいときは放電能力が高いまたは劣化度が低いと判定し、電圧降下余裕が小さいときは放電能力が低いまたは劣化度が高いと判定する。さらに、電圧降下量ΔVが電圧降下許容値を超えているときは、バッテリ交換が必要等の判定を行うことができる。
また場合によっては、電圧降下量ΔVから予め定めた所定の放電パターンで放電を行なったときの応答電圧を予測し、予測計算された応答電圧を所定の許容閾値と比較することによっても同様にバッテリの放電能力/劣化度を判定することが可能である。
なお、上記実施例においてバッテリの放電能力または劣化度を判定するのに用いる電圧降下許容値は、パルス放電のサイクル数に応じて所定の補正を行なっているものとする。すなわち、パルス放電のサイクル数が十分でないと、図2(b)に示す応答電圧パターンが飽和した電圧に十分接近してしていない電圧を用いて判定を行うことになる。そこで、パルス放電のサイクル数が十分でない場合には、サイクル数に基づいてあらかじめ定めた補正を行うことで、バッテリの放電能力または劣化度を高精度に判定することができる。
バッテリの放電能力または劣化度を判定する別の方法を以下に説明する。この方法では、バッテリの反応抵抗値(Rxとする)を用いてバッテリの放電能力または劣化度を判定する。バッテリの反応抵抗値Rxは、電圧降下量ΔVを電流値I0で除することで算出することができる。算出した反応抵抗値Rxを所定の反応抵抗許容値と比較し、反応抵抗値Rxが反応抵抗許容値に対し十分小さいときを放電能力が高いまたは劣化度が低いと判定し、反応抵抗値Rxが反応抵抗許容値に近い値まで大きくなっているときは放電能力が低いまたは劣化度が高いと判定する。さらに、反応抵抗値Rxが反応抵抗許容値を超えているときは、バッテリ交換が必要等の判定を行うことができる。
また場合によっては、反応抵抗値Rから予め定めた所定の放電パターンで放電を行なったときの応答電圧を予測し、予測計算された応答電圧を所定の許容閾値と比較することによっても同様にバッテリの放電能力/劣化度を判定することが可能である。
なお、上記実施例においても、パルス放電のサイクル数が十分多くない場合には、反応抵抗値Rxまたは反応抵抗許容値のいずれかに対し、サイクル数に基づいてあらかじめ定めた補正を行う。これにより、バッテリの放電能力または劣化度を高精度に判定することが可能となる。
本発明のバッテリ状態検知方法の第2の実施形態を、図3に示すフローチャートを用いて以下に説明する。本実施形態のバッテリ状態検知方法では、図3に示す第1ステップS11においてパルス放電開始前のバッテリの電圧を複数回測定して取得しており、第2ステップS12では、取得した複数の電圧の平均値を求め、これをV1としている。
ステップS13でバッテリから所定のパルス放電を行わせた後、第4ステップS14ではパルス放電直後のバッテリの電圧を複数回測定して取得しており、第5ステップS15では、取得した複数の電圧の平均値を求め、これをV2としている。以降の第6ステップS16と第7ステップS17では、第1の実施形態のステップS4、S5と同様の処理を行ってバッテリの放電能力または劣化度を判定している。
上記のとおり、本実施形態ではバッテリの状態検知に用いる電圧として、パルス放電前の電圧および直後の電圧をそれぞれ複数取得し、それぞれの平均値を求めることで、データのばらつきを低減して精度の高い電圧値を用いるようにしている。
本発明のバッテリ状態検知方法の第3の実施形態を、図4に示すフローチャートを用いて以下に説明する。本実施形態のバッテリ状態検知方法では、図2に示すようなパルス放電の各周期毎に、電流を放電していない期間の応答電圧を測定し、この応答電圧のパルス放電開始前の電圧V1からの電圧降下量(以下では周期毎電圧降下量とする)を算出する。
すべての周期について周期毎電圧降下量を算出すると、これをパルス放電回数を変数とする所定の関数を用いてフィッティングして電圧降下近似式を作成する。この所定の関数は、収束性および比例性を有するものである。
この電圧降下近似式から、パルス放電を継続したときの収束電圧降下量、すなわちパルス回数を無限大としたときの収束電圧降下量を算出し、この収束電圧降下量からバッテリの放電能力または劣化度を判定する。
図4に示すフローチャートにおいて、本実施形態のバッテリ状態検知方法の第1ステップS21として、パルス放電開始前のバッテリの電圧V1を測定して取得する。つぎの第2ステップS22でバッテリから所定のパルス放電を開始すると、つぎの第3ステップS23から第5ステップS25までをパルス放電の周期数だけ繰り返し実施する。
第3ステップS23では、i番目の周期において電流を放電していないときの応答電圧V2iを測定して取得する。第4ステップS24では、パルス放電開始前の電圧V1と応答電圧V2iとの差ΔVi=V1−V2iを算出して周期毎電圧降下量とする。第5ステップS25では、パルス放電が終了したか否かを判定し、パルス放電が継続中の場合には第3ステップS23に戻ってつぎの周期の処理を行う。一方、第5ステップS25でパルス放電が終了したと判定されると、つぎの第6ステップS26の処理に進む。
第6ステップS26では、パルス放電回数iを変数とする所定の関数を用いて第4ステップS24で算出した周期毎電圧降下量ΔViをフィッティングし、これを電圧降下近似式とする。第7ステップS27では、この電圧降下近似式からパルス放電回数iを無限大としたときの収束電圧降下量ΔV∞を算出し、第8ステップS28ではこの収束電圧降下量ΔV∞からバッテリの放電能力または劣化状態を推定してバッテリ状態が適切かを判定する。
なお、上記の処理の流れにおいて、第3ステップS23で測定した応答電圧V2iをメモリに保存し、第5ステップS25でパルス放電が終了したと判定された後に、第4ステップS24の周期毎電圧降下量ΔVi=V1−V2iの算出を行うようにしてもよい。
また、第8ステップS28のバッテリの放電能力または劣化度の判定は、第1の実施形態と同様に、収束電圧降下量ΔV∞を電圧降下許容値と比較して行うことができ、あるいは、収束電圧降下量ΔV∞からバッテリの反応抵抗値を算出し、これを用いて行うようにしてもよい。
第6ステップS26において、周期毎電圧降下量ΔViをフィッティングするための関数として、指数関数または逆数関数を用いることができる。指数関数を用いた電圧降下近似式として、たとえば次式を用いることができる。
Figure 0005342160
上式を最小二乗法等を用いて周期数iおよび周期毎電圧降下量ΔViにフィッティングすることで、パラメータA1、A2を決定する。これにより、第7ステップS27で算出する収束電圧降下量ΔV∞をA2とすることができる。一例として、(式1)で周期毎電圧降下量ΔViを近似した結果を図5に示す。同図より、電圧降下近似式として指数関数(図5において符号21で示す曲線)を用いることで、周期毎電圧降下量ΔVi(図5において符号22で示す)を高精度に近似できることがわかる。
周期毎電圧降下量ΔViをフィッティングするための関数として、逆数関数を用いた実施例を図6に示す。図6は、周期毎電圧降下量ΔViを次式の逆数関数を用いて近似した結果を示している。
Figure 0005342160
上式を最小二乗法等を用いて周期数iおよび周期毎電圧降下量ΔViにフィッティングすることで、パラメータB1、B2、B3を決定する。これにより、第7ステップS27で算出する収束電圧降下量ΔV∞をB3とすることができる。図6より、電圧降下近似式として逆数関数(図6において符号31で示す曲線)を用いた場合でも、周期毎電圧降下量ΔVi(図6において符号32で示す)を高精度に近似できることがわかる。
本発明の実施の形態に係るバッテリ状態検知装置及びバッテリ電源システムの概略の構成を図7に示す。同図は、本実施形態に係るバッテリ電源システム100及びバッテリ状態検知装置110の概略構成を示すブロック図である。バッテリ電源システム100は、バッテリ101と、電圧測定部102と、電流測定部103と、本実施形態のバッテリ状態検知装置110とを備える構成となっている。
また、本実施形態のバッテリ状態検知装置110は、演算制御部111と、記憶部112と、パルス放電回路113と、制御部114を備える構成となっている。制御部114は、演算制御部111からの要求に従って、バッテリ101から周波数100Hz以上で一定値の電流を所定回数パルス放電させるようにパルス放電回路113を制御することができる。
演算制御部111は、上記の本発明のバッテリ状態検知方法の第1の実施形態から第3の実施形態のいずれかの処理を行う。演算制御部111は、電圧測定部102および電流測定部103からそれぞれ電圧測定値および電流測定値を入力可能に構成されている。また、制御部114に対しては、パルス放電回路113にパルス放電を行わせるための条件、すなわち、パルス放電の周波数、放電回数、放電電流値等の条件を設定することができ、パルス放電の開始指示も行う構成としている。
上記のように構成することで、本実施形態のバッテリ電源システム100およびバッテリ状態検知装置110では、演算制御部111からの指示でバッテリ101のパルス放電を行わせ、その間の電圧・電流を電圧測定部102、電流測定部103から入力してたとえば記憶部112に一時的に保存しておき、パルス放電終了後に記憶部112から電圧等を読み込んでバッテリ101の状態検知を行うことができる。さらに、状態検知に用いる電圧降下許容値、反応抵抗許容値、電圧降下近似式のフィッティングパラメータ等を記憶部112に記憶させておき、必要時に読み込んで用いるようにすることができる。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係るバッテリ状態検知方法及びバッテリ状態検知装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態におけるバッテリ状態検知方法等の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1の実施形態に係るバッテリ状態検知方法の処理の流れを示すフローチャートである。 パルス放電時のバッテリの電圧・電流の変化を示す図であり、(a)電流パターン、(b)電圧パターンを示す。 本発明の第2の実施形態におけるバッテリ状態検知方法の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるバッテリ状態検知方法の処理の流れを示すフローチャートである。 指数関数を用いた電圧降下近似式と周期毎電圧降下量とを比較する図である。 逆数関数を用いた電圧降下近似式と周期毎電圧降下量とを比較する図である。 本発明の実施の形態に係るバッテリ状態検知装置及びバッテリ電源システムの概略の構成を示すブロック図である。
符号の説明
100 バッテリ電源システム
101 バッテリ
102 電圧測定部
103 電流測定部
110 バッテリ状態検知装置
111 演算制御部
112 記憶部
113 パルス放電回路
114 制御部

Claims (9)

  1. バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、
    前記パルス放電の開始前の電圧と終了直後の前記パルス放電がオフのときの電圧との差である反応抵抗による電圧降下量を算出し、
    前記反応抵抗による電圧降下量から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する
    ことを特徴とするバッテリ状態検知方法。
  2. 前記反応抵抗による電圧降下量と前記一定電流とから反応抵抗値を算出し、
    前記反応抵抗値から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ状態検知方法。
  3. 前記パルス放電の開始前の電圧は、前記パルス放電開始前に複数回測定された電圧の平均値であり、
    前記パルス放電の終了直後の電圧は、前記パルス放電終了直後に複数回測定された電圧の平均値である
    ことを特徴とする請求項1また2に記載のバッテリ状態検知方法。
  4. バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、
    前記パルス放電開始前の電圧とパルス放電1周期内の電流停止期間の電圧との差を算出して周期毎電圧差とし、
    前記周期毎電圧差を所定の関数を用いてパルス回数でフィッティングして電圧差近似式を作成し、
    前記電圧差近似式から前記パルス放電を継続したときの収束電圧差を算出し、
    前記収束電圧差から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する
    ことを特徴とするバッテリ状態検知方法。
  5. 前記収束電圧差と前記一定電流とから反応抵抗値を算出し、
    前記反応抵抗値から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する
    ことを特徴とする請求項4に記載のバッテリ状態検知方法。
  6. 前記所定の関数は、指数関数または逆数関数であることを特徴とする請求項4または5に記載のバッテリ状態検知方法。
  7. バッテリの電圧を測定する電圧測定部と、
    前記バッテリに流れる電流を測定する電流測定部と、
    前記バッテリをパルス放電させるパルス放電回路と、
    前記パルス放電回路を所定の周期で動作させる制御部と、
    前記制御部を介して前記パルス放電回路を制御して前記バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、前記パルス放電の開始前の電圧と終了直後の前記パルス放電がオフのときの電圧を前記電圧測定部から入力し、前記パルス放電開始前の電圧と前記終了直後の電圧との差である反応抵抗による電圧降下量を算出し、前記反応抵抗による電圧降下量から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する演算制御部と、を備える
    ことを特徴とするバッテリ状態検知装置。
  8. バッテリの電圧を測定する電圧測定部と、
    前記バッテリに流れる電流を測定する電流測定部と、
    前記バッテリをパルス放電させるパルス放電回路と、
    前記パルス放電回路を所定の周期で動作させる制御部と、
    前記制御部を介して前記パルス放電回路を制御して前記バッテリから周波数100Hz以上で一定電流を所定回数パルス放電させ、前記パルス放電開始前の電圧とパルス放電1周期内の電流停止期間の電圧との差を算出して周期毎電圧差とし、前記周期毎電圧差を所定の関数を用いてパルス回数でフィッティングして電圧差近似式を作成し、前記電圧差近似式から前記パルス放電を継続したときの収束電圧差を算出し、前記収束電圧差から前記バッテリの放電能力または劣化度を判定する演算制御部と、を備える
    ことを特徴とするバッテリ状態検知装置。
  9. 前記制御部は、前記演算制御部からの要求により前記パルス放電回路によるパルス放電の開始および終了を制御する
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のバッテリ状態検知装置。
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