JP5341607B2 - Bumper beam structure for vehicles - Google Patents
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Description
この発明はクラッシュボックスを介して車体に連結される車両用バンパビームの構造に関するものである。 The present invention relates to a structure of a vehicle bumper beam connected to a vehicle body via a crash box.
車両におけるバンパビームはオフセット衝突に対しては自ら潰れることによりエネルギ吸収に寄与するが、バンパビームの潰れのみでは吸収エネルギが足りないことがあるためクラッシュボックスも備えたものがある。即ち、バンパビームの端部はクラッシュボックスを介して車体の骨格部材であるサイドメンバに連結している。衝突時の圧潰荷重はバンパビーム<クラッシュボックスであるため、衝突の第1段階でバンパビームが潰れ、その後、クラッシュボックスが潰れることによりエネルギ吸収を続行し、これによりサイドメンバを衝突荷重から保護する。クラッシュボックスによるエネルギ吸収量を多くするため、クラッシュボックスの車体前後方向の長さすることが必要であり、このためバンパビームにおけるクラッシュボックスとの接続部を車体側で開口構造とし、クラッシュボックスをこの開口部を介してバンパビームの対向面に接続する構造としたものがある(特許文献1及び2)。
特許文献1においてバンパビームにおけるクラッシュボックスとの接続部を車体側で開口構造とすることによりクラッシュボックスはこの開口部を介してバンパビーム対向面まで延出させることができ、車体前後方向におけるクラッシュボックスの長さを大きくとることができ、その分衝突エネルギの吸収量は増大する。しかしながら、バンパビームは通常は金属板材のプレス加工品であり、後面開口構造とすることにより剛性が低下し、バンパビームのビーム本体衝突に際してはラジエータ等の部品保護機能が不十分となる。特許文献2においては、バンパビームを後面開放のビーム本体と、ビーム本体の後面開口部を閉鎖するようにビーム本体に溶接により一体化される第2の部材とから構成することで、クラッシュボックスの車体前後方向の長さ増大による衝突時のエネルギ吸収量の増大を得つつ、曲げ剛性も維持するようにしているが、バンパビームをその全長(車体全幅)においてビーム本体と翼体とからなる分割構造とし、溶接による一体化構造としており、素材の面でも加工の面でもコスト高になってしまう問題がある。
In
この発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、衝突に対するエネルギ吸収量の増大とビーム本体衝突に対する高剛性率とを素材コストの面でも加工コストの面でコスト増を伴うことなく実現させることを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and realizes an increase in the amount of energy absorption with respect to a collision and a high rigidity with respect to a collision with a beam body without increasing the cost in terms of material cost and processing cost. For the purpose.
この発明によれば、車体両側のサイドメンバ間を車体幅方向に延設され、夫々のクラッシュボックスを介して各サイドメンバの端部に連結される車両用バンパビームであって、前記バンパビームは、車体幅方向における両端が夫々のクラッシュボックスの手前位置に留まるビーム本体と、前記ビーム本体とは別体に形成され、ビーム本体の各端部より車体幅方向に外向き延出される翼体とから成り、ビーム本体と翼体とは一本のバンパビームを形成するように剛直に連結されている車両用バンパビーム構造が提供される。 According to the present invention, there is provided a vehicle bumper beam that extends in the vehicle body width direction between the side members on both sides of the vehicle body and is connected to the end portions of the side members via the respective crash boxes. It consists of a beam body whose both ends in the width direction stay in front of each crash box, and a wing body formed separately from the beam body and extending outward in the vehicle body width direction from each end of the beam body. There is provided a vehicle bumper beam structure in which the beam body and the wing body are rigidly connected to form a single bumper beam.
バンパビーム端部を構成する翼体は車体側に開口構造をなし、クラッシュボックスはこの開口部を介して導入され対向面同士で剛直連結され、他方ビーム本体は実質的全長で閉鎖断面形状をなすことができる。 The wing body constituting the end of the bumper beam has an opening structure on the vehicle body side, and the crash box is introduced through this opening and is rigidly connected to the opposing surfaces, while the beam body has a substantially full length and a closed cross-sectional shape. Can do.
バンパビーム端部及びクラッシュボックスは鋼材を素材として、対向面同士での溶接され、他方、ビーム本体はアルミニウム押出材とし、バンパビーム端部とビーム本体との連結はボルト及びナットにより行うことができる。 The bumper beam end and the crush box are made of steel and are welded to each other. On the other hand, the beam main body is an aluminum extruded material, and the bumper beam end and the beam main body can be connected by bolts and nuts.
ビーム本体とクラッシュボックスとの車体内側面同志を連結する内側ブラケット又はバンパビーム端部とクラッシュボックスとの車体外側面同志を連結する外側ブラケットを設けることができ、外側ブラケットはバンパビーム端部を車体前方若しくは後方に幾分突出させることができる。更に、クラッシュボックスに対する内側ブラケット及び外側ブラケットの接続部位は車体前後方向における実質的同一位置とすることができる。 An inner bracket that connects the inner side of the vehicle body between the beam body and the crash box or an outer bracket that connects the outer side of the vehicle body between the bumper beam end and the crash box can be provided. Can protrude somewhat backwards. Furthermore, the connection site | part of the inner bracket and outer bracket with respect to a crash box can be made into the substantially the same position in a vehicle body front-back direction.
バンパビームをビーム本体と翼体とで分割構造とすることにより、バンパビーム各部位で求められる要求性能に適合させた構造、材質とし所期の性能を維持しつつコスト減を実現することができる。 By dividing the bumper beam into a beam body and a wing body, it is possible to realize cost reduction while maintaining the expected performance by using a structure and material adapted to the required performance required for each part of the bumper beam.
開口構造の翼体にクラッシュボックスを接続することで、クラッシュボックスをバンパビーム当接面まで延在させることができ、車体前後方向でのクラッシュボックスを長くすることができ、衝突におけるクラッシュボックスによる衝突エネルギ吸収量を大きくとることができ、他方の閉鎖断面構造のビーム本体により正面衝突での曲げ強度は確保することができる。 By connecting the crash box to the wing body of the opening structure, the crash box can be extended to the bumper beam contact surface, the crash box in the longitudinal direction of the vehicle body can be lengthened, and the collision energy by the crash box in the collision The amount of absorption can be increased, and the bending strength at the frontal collision can be ensured by the beam body having the other closed sectional structure.
図1及び図2において、10はバンパビームであり、車幅方向に延びる構造部材である。以下の説明はバンパビームが車体の前部に設けられるもの(フロントバンパ)であることを想定しているが、この発明のバンパビームは車体の後部におけるリアバンパとしても使用可能であり、リアバンパの場合は前後の説明が前部バンパの場合とは逆になることは言うまでもない。
1 and 2,
バンパビーム10の両端にクラッシュボックス12の一端が固定され、各クラッシュボックス12の他端は車体の骨格部材である夫々のサイドメンバ14の前端に固定されている。
One end of the
この発明において、バンパビーム10は中間のビーム本体16と両端の翼体18とからなる分割構造である。ビーム本体16はこの実施形態ではアルミニウム押出材であり、全周で閉じた矩形断面を呈しており、他方翼体18は鋼板よりのプレス成形品であり、車体内側(即ち、フロントバンパの場合は車体後方側、リアバンパの場合は車体前方側)が開口した断面コの字断面形状又はハット型断面形状(図2及び図3参照)をなし、図1に示すようにクラッシュボックス12を幾分超えて車体両側に突出するように配置される。図1及び図2に示すように、ビーム本体16は両端が幾分車体後方に向けて曲折されており(曲折部を図2において16´にて表す)、この曲折端部16´において各翼体18が外側より装着されることで、翼体18のコの字断面形状の開口部に曲折端部16´が収容される構造となっている(図3)。開口部の内のりと翼体18の外のりとはガタのない収容を可能とする寸法関係にあることはいうまでもない。そして、コの字断面形状の翼体18における前壁18-1及び上下壁18-2, 18-3は矩形断面のビーム本体16の対向壁とボルト20及びナット22(剛直連結手段)により連結され、ビーム本体16と翼体18とのボルト止めによる剛直一体連結が行われ、一本のバンパビーム10に構成される。
In the present invention, the
以上説明の実施形態ではビーム本体16はアルミニウム押出材を素材としているが、矩形断面形状の鋼管により構成することも可能であり、この場合は翼体18とは溶接接続することにより一本のバンパビーム10に構成することができる。また、ビーム本体16は必要な強度を持つものであれば、管形状に限らない。
In the embodiment described above, the
図1において、クラッシュボックス12は鋼板より形成され実質的に矩形断面形状(図1参照)をなし、バンパビーム10側の一端壁(フロントバンパの場合は前壁)12-1は閉じているが他端はフランジ12-2をなし、フランジ12-2はサイドメンバ14の前面にボルト(図示しない)等によって締結されている。クラッシュボックス12の側壁には凹溝12Aが車体前後に複数箇所(図では2箇所)設けられ、衝突時において凹溝12Aの部位で圧潰が積極的に誘引され、車体前後方向において圧潰することにより衝突エネルギの吸収を行うというクラッシュボックスの機能を効果的に発揮せしめるようにしている。更に、クラッシュボックス12は閉鎖端面(12-1)側が翼体18のコの字断面形状の開口部に延出され、閉鎖端面12-1が翼体18の対向壁面(フロントバンパの場合は前壁面)18-1に当接せしめられ、溶接により連結されている(図1参照)。 クラッシュボックス12の閉鎖底面を翼体18の後面開口部に延設せしめる構成は車体の限られた空間内でクラッシュボックス12の車体前後方向における長さを可及的に大きくとることを可能とし、換言すれば、衝突時におけるクラッシュボックス12の圧潰代を大きくとり、吸収エネルギ量の増大を図ることができるようになる。
In FIG. 1, the
24は内側ブラケットであり、ビーム本体16とクラッシュボックス12との車体内側面同志を連結するものである。内側ブラケット24は、両端に曲折部24-1, 24-2を形成した鋼板のプレス製品であり、一端の曲折部24-1はアルミニウム押出材であるビーム本体16の内側直立面(フロントバンパの場合は後壁面16A)にボルト26及びナット27にて固定される(図2においてボルト孔を28にて示す)。他端の曲折部24-2はクラッシュボックス12の内側直立面12Bに溶接される。この発明ではバンパビーム10の両端部を構成する翼体18は鋼板のプレス成形品による後面開口構造であり、バンパビーム10に加わる曲げに対しては翼体18の部位で幾分の剛性低下が懸念されるため、内側ブラケット24を設けることにより翼体18の部位での剛性を確保するようにしている。
この発明のバンパビーム10における衝突に対する特性を説明すると、車体片側前方に設置された障害物をB(図1)として、衝突試験に際しては障害物Bをバンパビーム10に対し前進させて衝突を起こさせる。図4は横軸にバンパビーム10との衝突後の障害物Bの移動ストローク、縦軸は圧潰荷重を示す。この発明においてはバンパビーム10のビーム本体16はアルミニウム素材であるが、断面が閉じた構造であるため、圧潰強度(車体前後方向の強度)はクラッシュボックス12と同程度にすることができる。ストロークS1が弾性限界範囲の上限とすると,この範囲では圧潰荷重は直線的に増加する(ラインl1)。ストロークS1まで増加するとバンパビーム10及びクラッシュボックス12が永久変形を開始し、ラインl2に示すように荷重は実質的に増えずにストロークは増加し圧潰が進行してゆく。バンパビーム10及びクラッシュボックス12の両者が完全に潰れるS2のフルストロークに至るまで衝突エネルギの吸収が行われる。ラインl1+l2の積分値(=下方の左下がりの斜線領域)が吸収される衝突エネルギを示す。この吸収エネルギ特性は特許文献2と同等のものである。特許文献1の場合はアルミニウムのバンパビームが後面開放であるため、圧潰荷重はバンパビーム<クラッシュボックスであり、バンパビームの弾性限界値が下がり、弾性変形l1´はより小さな荷重値(ストロークはS1´)で終了し、バンパビームの圧潰がラインl2´のように継続し、バンパビームが完全に圧潰するストロークS1″でクラッシュボックスが弾性変形l2″を開始し、クラッシュボックスが弾性限界の限界のストロークS1"'に達すると、クラッシュボックスは圧潰を開始し、これはラインl2に一致する。特許文献1のエネルギ吸収量はラインl1'+l2'+l2"の積分値(ライン下側の面積)が吸収される衝突エネルギを示す。即ち、特許文献1の吸収エネルギは特許文献2の吸収量域より交差斜線領域だけ小さいなものとなる。この発明では特許文献2と同等のエネルギ特性を得ることができ、しかもバンパビームを端部とビーム本体とで分割構造とすることにより、バンパビーム各部位で求められる要求性能に適合させた構造、材質とし所期の性能を維持しつつコスト減を実現することができる効果がある。
The characteristics of the
翼体18の後面開口部よりクラッシュボックス12の前部を導入し、前端面12-1を翼体18の前壁18-1の内面と連結する構成により、車体前後方向でのクラッシュボックス長さを大きくとることができ、衝突におけるクラッシュボックスによる衝突エネルギ吸収量を大きくとることができる。他方、ビーム本体16はアルミニウムを素材とするが、全周で閉鎖断面のため、軽量であるにも拘わらず正面衝突での曲げ強度は確保することができる。ビーム本体16は鋼管により構成することも可能であり、この場合は翼体18と溶接により一体化することができる。
The length of the crash box in the longitudinal direction of the vehicle body is configured by introducing the front portion of the
ビーム本体16に連結されることでバンパビームを構成する翼体18は鋼板のプレス成形品とすることができ、これにより衝突時の車両損傷を軽減することができる上、バンパビーム全体を中空品としたときは得られない大きな曲げをプレス品に施すことができる(第2の実施形態との関連で説明するように、外側のバンパフェーシアの形状に適合のため必要な場合がある)等、成形の自由度を高めることができる。
The
図5及び図6は別実施形態を示しており、クラッシュボックス12の外側壁面をバンパビーム10の両端部である翼体18に接続する外側ブラケット30を備えたことが特徴である。外側ブラケット30は一端の曲折部30-1がクラッシュボックス12の外側直立壁12Cに溶接され、外側ブラケット30はここから斜め側方に延出し、翼体18の外縁部18´を超えて幾分延びた後、内側に幾分曲折され、この曲折部30-2が補助ブラケット32によりバンパビームの翼体18の外部直立壁18-1に溶接固定されている。図5においてFはバンパの外装部品である合成樹脂製のバンパフェーシアを示しており、外側ブラケット30の最先端部である曲折部30-2はバンパフェーシアFの曲折端部F´の内側に近接位置している。
5 and 6 show another embodiment, which is characterized in that an
この実施形態において、オフセット衝突試験において外側ブラケット30が障害物Bに対して最先端に位置しているため、衝突の際の障害物Bの侵入量が少なくなり、車両の損傷を軽微とすることができる。また、外側ブラケット30はクラッシュボックス12に連結されているため、衝突時の外力の一部を外側ブラケット30を介して直接にクラッシュボックス12に分担させることができる。
In this embodiment, since the
図5に示すように、クラッシュボックス12に対し、内側ブラケット24は曲折部24-2にてクラッシュボックス12に連結され、外側ブラケット30は曲折部30-1にてクラッシュボックス12に連結される。曲折部24-2及び30-1は車体前後方向において実質的同一位置にある。換言すれば、クラッシュボックス12に対する内側ブラケット24及び外側ブラケット30の接続部位が車体前後方向における実質的同一位置に揃えられており、衝突時にクラッシュボックスに加わる外力を内側及び外側で均等化するため、クラッシュボックスの安定な圧潰を得ることができる。
As shown in FIG. 5, with respect to the
10…バンパビーム
12…クラッシュボックス
16…ビーム本体
18…翼体
20, 22…ビーム本体と翼体を連結するボルト及びナット
24…内側ブラケット
30…外側ブラケット
10 ...
20, 22 ... Bolts and nuts connecting the beam body and
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