JP5340087B2 - 列車内伝送制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、信頼性の要求される車両制御システムを実現するために利用される列車内伝送制御システムに関する。
列車内ネットワークは、列車内の制御情報を送受信するために、高い信頼性が要求される。このため、従来から、列車内のネットワークおよび伝送制御装置はそれぞれ二重化されて構成されている。従来、このような列車内ネットワークを二重化して構成した例として、例えば、特許文献1に示すように、それぞれの基幹伝送路に制御情報を中継する伝送制御装置を設け、この伝送制御装置によって、2つの基幹伝送路からデータを受信し、障害によって、一方の基幹伝送路で伝送が途切れた場合には、他方の基幹伝送路で受信したデータを伝送が途切れた基幹伝送路に中継するようにしたものがあった。
また、例えば、特許文献2に示すように、予備の親局が、常用の親局からの送信データを常時監視すると共に、送信データの非受信時に予備の親局が子局に対するデータ伝送を行うようにした伝送系の二重化方法があった。
特許第4227556号公報 特開平1−175338号公報
しかしながら、例えば、特許文献1に示されたような従来の伝送制御システムでは、車両内に2台設けられた伝送制御装置で付加される情報が互いに異なる値になる可能性があり、そうした場合、伝送制御装置に一方および他方の支線ネットワークを介して接続される機器制御装置が受信する制御情報が異なる値になるため、いずれの系から伝送された制御情報を採用すべきかの判断が困難となるという問題があった。
また、特許文献2に示されたような二重化方法では、主系の伝送制御装置の演算機能に関わる異常が発生し、演算結果に誤りがあった場合、待機系の伝送制御装置が動作することができない為、演算機能異常による送信データの信頼性低下が避けられないという問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、伝送及び演算機能の異常に対する耐性の強い高信頼なネットワークシステムを提供することのできる列車内伝送制御システムを得ることを目的とする。
この発明に係る列車内伝送制御システムは、各走行制御単位を二重化接続する2つの基幹ネットワークと、走行制御単位に設けられ、それぞれが、機器制御装置と一方および他方の支線ネットワークを介して二重化接続され、かつ、それぞれが、2つの基幹ネットワークの双方と接続された2つの伝送制御装置とを備え、2つの伝送制御装置は、主系と待機系のいずれかに設定され、設定に応じてその系に対応した制御を行い、かつ、これら伝送制御装置は、それぞれ、機器制御装置から一方または他方の支線ネットワークを介して情報を受信すると共に、他の走行制御単位から基幹ネットワークを介して情報を受信する制御情報中継部と、機器制御装置から受信した情報と、基幹ネットワークから受信した情報のうち、少なくともいずれかの情報を用いて、他の走行制御単位の分も含めた機器への指令値を含む制御情報を演算する制御情報演算部と、自系が主系か待機系かを判断する主系判定部とを有する列車内伝送制御システムであって、制御情報中継部は、自系が主系である場合に、基幹ネットワークから受信した未中継の情報を、制御情報演算部で得られた制御情報と共に一方および他方の支線ネットワークに中継すると共に、一方または他方の支線ネットワークから受信した未受信の情報を、制御情報演算部で得られた他の走行制御単位宛の制御情報と共に基幹ネットワークに中継し、主系判定部は、主系の伝送制御装置から送信される制御情報と、他の走行制御単位の伝送制御装置から送信される制御情報と、自伝送制御装置の制御情報演算部で演算した制御情報とを比較し、主系から送信される制御情報のみが異なる制御情報である状態が一定時間継続した場合、自系を待機系から主系に切り替えるようにしたものである。
この発明の列車内伝送制御システムは、2つの伝送制御装置が主系か待機系かの設定に応じてその系に対応した制御を行い、かつ、それぞれの伝送制御装置の制御情報演算部は、他の走行制御単位の分も含めた機器への指令値を含む制御情報を演算し、主系の伝送制御装置から送信される制御情報と、他の走行制御単位の伝送制御装置から送信される制御情報と、自伝送制御装置の制御情報演算部で演算した制御情報とを比較し、主系から送信される制御情報のみが異なる制御情報である状態が一定時間継続した場合、自系を待機系から主系に切り替えるようにしたので、伝送制御装置の伝送のみ正しく実施されて、演算結果に誤りがある状況を、特別な装置を追加することなく、他の走行制御単位の伝送制御装置の演算結果を利用して検出することが可能となり、列車内ネットワークの信頼性を向上させることができる。
この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムが適用される列車内ネットワークの構成図である。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの伝送制御装置の実現例を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの制御情報演算部の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの制御情報中継部における基幹ネットワークから支線ネットワークへの中継動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの制御情報中継部における支線ネットワークから基幹ネットワークへの中継動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの主系判定部の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの正常時の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの主系の伝送制御装置が異常である場合の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの主系の伝送制御装置が異常で誤った制御情報を送信している場合の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの基幹ネットワークに故障が発生した場合の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの制御情報中継部における基幹受信バックアップ機能を備えた場合の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による列車内伝送制御システムの基幹ネットワークに2箇所の故障が発生した場合の動作を示す説明図である。
実施の形態1.
先ず、本発明における列車内伝送制御システムが適用される列車内ネットワークの構成について図1および図2を用いて説明する。
図1に示すように、列車内ネットワークは、2つの基幹ネットワーク101,102と複数の走行制御単位200から構成される。
走行制御単位200は、1以上の車両の集合であり、走る、止まる等の走行に関わる制御を行う基本単位となる。これらの制御の信頼性を高めるため、列車内ネットワークは、伝送制御装置141,142、および、それらを接続するネットワークが二重化される。ここで、同一の走行制御単位200に設置される伝送制御装置の一方を伝送制御装置1系141、他方を伝送制御装置2系142と呼ぶこととする。また、二重化された基幹ネットワークの一方を基幹ネットワーク1系101、他方を基幹ネットワーク2系102と呼ぶこととする。
また、図2に示すように、伝送制御装置141,142と機器制御装置150とを接続する支線ネットワーク111,112も二重化されており、支線ネットワークの一方を支線ネットワーク1系111、他方を支線ネットワーク2系112と呼ぶこととする。また、伝送制御装置1系141から見た基幹ネットワーク1系101、支線ネットワーク1系111を、それぞれ自系基幹ネットワーク、自系支線ネットワークと呼び、基幹ネットワーク2系102、支線ネットワーク2系112を、それぞれ他系基幹ネットワーク、他系支線ネットワークと呼ぶ事とする。同様に、伝送制御装置2系142から見た基幹ネットワーク2系102、支線ネットワーク2系112をそれぞれ自系基幹ネットワーク、自系支線ネットワークと呼び、基幹ネットワーク1系101、支線ネットワーク1系111をそれぞれ他系基幹ネットワーク、他系支線ネットワークと呼ぶこととする。
各走行制御単位200の伝送制御装置1系141と、伝送制御装置2系142の2台の伝送制御装置は、いずれも、基幹集線装置1系131と、基幹集線装置2系132の双方と接続される。また、基幹集線装置1系131と基幹集線装置2系132は、それぞれ、基幹ネットワーク1系101と基幹ネットワーク2系102と接続される。
列車内ネットワークは、一つまたは複数の走行制御単位200から構成され、複数の場合は互いに基幹ネットワーク1系101と基幹ネットワーク2系102とを介して接続される。図1の例では、走行制御単位200が3台ある列車内ネットワークの例を示している。
ある走行制御単位200に設置された伝送制御装置141,142と、これとは異なる走行制御単位200に設置された伝送制御装置141,142の間の伝送は、基幹ネットワーク1系101および基幹ネットワーク2系102を用いて実現される。
本構成では、任意の2つの伝送制御装置141,142に対して、それらの間の伝送経路は2通り確保されるため、伝送路の一箇所に故障が発生した場合であっても、伝送を継続できる構成となっている。
次に、図2を用いて走行制御単位200内の構成を説明する。
図2において、伝送制御装置141,142は、それぞれ4つのイーサネット(登録商標:以下省略)ポートをもつ。各イーサネットポートは、基幹集線装置1系131、基幹集線装置2系132、支線集線装置1系121、支線集線装置2系122と接続される。
機器制御装置150は、2つのイーサネットポートを持ち、それぞれ支線ネットワーク111,112を介して、支線集線装置1系121、支線集線装置2系122と接続される。ここで、機器制御装置150とは、車両に搭載されるドアやブレーキ装置等の機器を制御する装置である。
本構成では、伝送制御装置141,142と、その支線ネットワーク111,112に接続される任意の機器制御装置150との間に、2通りの伝送経路が確保されるため、伝送路の一箇所に故障が発生した場合であっても、伝送を継続できる構成となっている。
ここで、基幹ネットワーク101,102、支線ネットワーク111,112は、物理媒体としてメタル線または光ファイバを利用したイーサネットや、ARCNET等のシリアル伝送で実現可能である。
また、基幹ネットワーク101,102、支線ネットワーク111,112にイーサネットを用いた場合、基幹集線装置131,132、支線集線装置121,122は、スイッチングハブや、リピータハブ等にて実現可能である。
以下、基幹ネットワーク101,102、支線ネットワーク111,112にイーサネットを、基幹集線装置131,132、支線集線装置121,122にスイッチングハブを用いた場合を例として説明する。
伝送制御装置141,142の実現例を図3に示す。
伝送制御装置1系141のイーサネットポート20a〜20dは、それぞれ、1系(自系)の基幹集線装置131、2系(他系)の基幹集線装置132、1系(自系)の支線集線装置121、2系(他系)の支線集線装置122に接続される。
伝送制御装置2系142のイーサネットポート20a〜20dは、それぞれ、2系(自系)の基幹集線装置132、1系(他系)の基幹集線装置131、2系(自系)の支線集線装置122、1系(他系)の支線集線装置121に接続される。
また、イーサネットポート20a〜20dは、伝送制御装置141,142の構成要素である制御部21に接続される。この制御部21はCPUやメモリおよびCPUが実行するためのプログラムから構成されているが、同等の機能を実現する専用ICを用いることも可能である。
次に、伝送制御装置141,142の制御部21で実現される機能について説明する。
それぞれの伝送制御装置141,142では、図2に示すように、制御情報演算部1、制御情報中継部2、主系判定部3を備えている。
制御情報演算部1は、伝送制御装置141,142がイーサネットポート20a〜20dから受信したデータを元に、伝送制御装置141,142が設置された走行制御単位200の機器制御装置150に対する制御情報を演算する機能、および、イーサネットポート20a〜20dから受信したデータを元に、伝送制御装置141,142が設置された走行制御単位200と同じ走行制御単位200に設置された機器制御装置150の状態を集約する機能を持つ。
図4に、制御情報演算部1の処理ステップの実現例を示す。
先ず、イーサネットポート20a〜20dから受信されるデータを取得する(ステップST11)。次に、支線ネットワーク111,112から受信されたデータである、自走行制御単位200の機器制御装置150の状態データを集約する(ステップST12)。この処理には、例えば、当該走行制御単位で得られたブレーキ力の合計を演算する処理や、当該走行制御単位に搭載されたドアの開閉状態の論理和を演算する処理などが含まれる。次に、基幹ネットワーク101,102、または、支線ネットワーク111,112から受信された情報を元に、自走行制御単位200内の機器制御装置150に対する制御情報を演算する(ステップST13)。また、ここで、他の走行制御単位200への制御情報を含めて演算する。次に、これらの演算結果を、制御情報中継部2で参照できるように、図示しない演算結果保持領域へ格納する(ステップST14)。
制御情報中継部2は、自系が主系である場合、基幹ネットワーク101,102から受信したデータを支線ネットワーク111,112に中継する機能、支線ネットワーク111,112から受信したデータを基幹ネットワーク101,102に中継する機能を持つ。これらの機能は、いずれも、受信したデータを中継する際に、制御情報演算部1が出力した制御情報を中継するデータに付加して送信する機能を持つ。
制御情報中継部2に制御情報演算部1が出力した制御情報を中継するデータに付加して送信する機能がない従来の列車内伝送制御システムでは、図示しない列車全体情報演算装置に対して機器制御部150の情報を、基幹ネットワーク101,102を介して伝送し、図示しない列車全体情報演算装置にて演算した結果を、再度基幹ネットワーク101,102を介して伝送制御装置141,142に伝送し、伝送制御装置141,142がその演算結果を機器制御部150に伝送する必要がある。
本実施の形態の列車内伝送制御システムによれば、制御情報中継部2に制御情報演算部1が出力した制御情報を中継するデータに付加して送信する機能を持たせると、同一の走行制御単位内の機器制御部150の情報を用いて演算可能な制御情報を当該伝送制御装置141,142にて演算し、その結果を、基幹ネットワーク101,102を介さずに機器制御部150に伝送できる。このため、制御情報中継部2に制御情報演算部1が出力した制御情報を中継するデータに付加して送信する機能がない場合と比べて、同一の走行制御単位内の機器制御部150の情報を用いて演算可能な制御情報の伝送遅延を小さくできる。
図5に、制御情報中継部2の、基幹ネットワーク101,102から受信したデータを支線ネットワーク111,112に中継する機能の処理ステップの実現例を示す。
先ず、基幹ネットワーク101,102に接続されたイーサネットポート20a,20bのいずれかから受信されるデータを取得する(ステップST21)。次に、受信されたデータが既に受信済みかどうかを判断し(ステップST22)、受信済みのデータである場合は(ステップST22“YES”)、そのデータを破棄して終了する(ステップST26)。未受信であった場合(ステップST22“NO”)、制御情報演算部1が出力した制御情報を、受信データに付加する(ステップST23)。次に、自系が主系かどうかを判断し(ステップST24)、自系が主系でない場合は(ステップST24“NO”)終了する。また、自系が主系であった場合(ステップST24“YES”)、ステップST23で得られたデータを、イーサネットポート20c,20dを通して、支線ネットワーク1系111、および、支線ネットワーク2系112に送信する(ステップST25)。
尚、上記ステップST23において受信したデータが既に受信済みであるかどうかを判断する方法として、例えば、伝送制御装置141,142が、送信するデータに対してシーケンス番号を付加し、受信側の伝送制御装置141,142において、受信したデータに付されたシーケンス番号を記憶することにより、受信済みかどうかを判断する方法が考えられる。
図6に、制御情報中継部2の、支線ネットワーク111,112から受信したデータを基幹ネットワーク101,102に中継する機能の処理ステップの実現例を示す。
先ず、支線ネットワーク111,112に接続されたイーサネットポート20c,20dのいずれかから受信されるデータを取得する(ステップST31)。次に、受信されたデータが既に受信済みかどうかを判断し(ステップST32)、受信済みのデータである場合は(ステップST32“YES”)、そのデータを破棄して終了する(ステップST36)。未受信であった場合(ステップST32“NO”)、制御情報演算部1が出力した制御情報を、受信データに付加する(ステップST33)。次に、自系が主系かどうかを判断し(ステップST34)、自系が主系でない場合は(ステップST34“NO”)終了する。また、自系が主系であった場合(ステップST34“YES”)、ステップST33で得られたデータを、イーサネットポート20a,20bを通して、基幹ネットワーク1系101、および、基幹ネットワーク2系102に送信する(ステップST35)。
このように、制御情報中継部2は、自系が主系である場合に、2つの基幹ネットワーク101,102から受信される同一のデータの一方を、2つの支線ネットワーク111,112に対して中継するため、基幹ネットワーク101,102の一方に異常が発生し、そのネットワーク経由で制御情報が伝送制御装置141,142に到達しない場合であっても、他方のネットワークを経由して制御情報が伝送制御装置141,142に到達する。
また、中継される制御情報、および、その制御情報に付加される情報制御情報演算部1が出力した情報は、常に、主系の制御情報中継部2が支線ネットワーク111,112の2つの系に送信するため、支線ネットワーク111,112でこれらのデータを受信する機器制御装置150は、各系ネットワークから同一の情報を受信できるため、いずれの情報を採用すべきかを機器制御装置150で判断する必要がない。
主系判定部3は、イーサネットポート20a〜20dから受信したデータを元に、自伝送制御装置141,142が主系であるか、待機系であるかを判定する機能を持つ。
図7に、自系が2系の場合の主系判定部3の処理シーケンスの実現例を示す。
先ず、主系判定部3は、支線ネットワーク111,112から他系(1系)データ(他系の伝送制御装置が送信したデータ)が受信されるのを待ち、一定時間以上受信しなかったかどうかを判定する(ステップST41)。ここで、主系判定部3が、他系データを一定時間以上受信しなかった場合(ステップST41“YES”)、自系を主系に切り替える(ステップST46)。
一方、主系判定部3が、他系データを一定時間以内に受信した場合(ステップST41“NO”)、受信データが、既に受信済みのデータであるかどうかを判定する(ステップST42)。既に受信済みのデータであった場合は(ステップST42“YES”)、他系データを破棄し、処理を終了する(ステップST47)。また、受信したデータが未受信のデータであった場合(ステップST42“NO”)、以下の3つの制御情報を取得する。即ち、制御情報演算部1が出力した制御情報、他の走行制御単位200の伝送制御装置141,142が送信したデータに付加された制御情報、他系の伝送制御装置141,142が送信したデータに付加された制御情報の3つである(ステップST43)。続いて、ステップST43で得られた情報を比較し、他系送信の制御情報のみが異なる場合(ステップST44“YES”)、かつ、その状態が一定時間以上継続した場合(ステップST45“YES”)、自系を主系に切り替える。
一方、上記ステップST44、ST45のいずれも成立しなかった場合は(ステップST44,ST45“NO”)、自系を待機系として終了する。
主系判定部3は、主系から送信されるデータの有無によって系の切り替えを行うため、直接的な監視のための装置を必要としないで、一方の伝送制御装置141,142に異常が発生した際にも伝送を継続できる。
ここで、ステップST43で取得する情報の一例として、伝送制御装置141,142が、機器制御装置150である空気ブレーキ制御装置、モータ制御装置に対して与える情報を例として、以下に説明する。
列車を停止させるために利用されるブレーキの種類として空気ブレーキと電気ブレーキ(発電ブレーキまたは回生ブレーキ)がある。空気ブレーキは、機器制御装置150の一種である空気ブレーキ制御装置に対して制御情報を与えることにより制御される。また、電気ブレーキは、機器制御装置150の一種である電気ブレーキ装置の制御装置に対して制御情報を与えることにより制御される。電気ブレーキ装置として、例えばモータなどがあり、以下、電気ブレーキ装置の制御装置として、モータ制御装置を例として説明する。
電気ブレーキを空気ブレーキよりも優先的に用いることにより、制輪子の消耗を防ぐことができ、メンテナンスコストを下げることができる。また、回生ブレーキを用いる場合には、発電した電力が再利用されるため、省エネルギー運転にもつながる。このような制御方法は電空ブレンディングブレーキ制御と呼ばれる。
電空ブレンディングブレーキ制御の流れを以下に説明する。
先ず、マスコンや保安装置からのノッチ指令、および、各車両の重量から、各車両で必要なブレーキ力を計算する。また、これらを合計し、編成全体の必要ブレーキ力(編成必要ブレーキ力)を算出する。ここで、編成とは、1以上の走行制御単位200で構成される車両の集合である。
次に、編成全体の必要ブレーキ力を、編成に含まれる全モータで分配し、電気ブレーキ力とする。
次に、電気ブレーキ力をモータに出力する。また、実際に得られた電気ブレーキ力をモータから取得する。
次に、モータ搭載車両で得られた電気ブレーキ力が、当該車両の必要ブレーキ力よりも大きい場合、その差分を、モータ非搭載車で分配し、各車両に搭載された空気ブレーキ制御装置に対するブレーキ力指令から減じる。
これらの処理において、実施の形態1では、電気ブレーキ力の演算、および、空気ブレーキ制御装置に対するブレーキ力指令は、伝送制御装置141,142で演算するよう構成する。また、各伝送制御装置141,142では、その車両に搭載されているモータ制御装置やブレーキ制御装置に対する指令値のみならず、他の車両に搭載されているモータ制御装置やブレーキ制御装置に対する指令値も演算するよう構成する。例えば、自車両とその前後の車両、走行制御単位200に属する全車両、編成内の全車両、列車内の全車両、のようなグループに対して、そのグループ内に属する車両間で相互に他の車両の指令値を演算する方法が考えられる。
更に、伝送制御装置141,142は、機器制御装置150が送信した制御情報を基幹ネットワーク101,102に中継する際に、伝送制御装置141,142が演算した制御情報を付加するよう構成する。
このように構成することにより、待機系である伝送制御装置141,142は、主系の伝送制御装置141,142から、空気ブレーキとモータに送信される制御情報を支線ネットワーク111,112経由で、また、他の走行制御単位200の伝送制御装置141,142が演算した制御情報を基幹ネットワーク101,102経由で受信できる。
同時に、待機系である伝送制御装置141,142も、主系と同様に空気ブレーキとモータに対する制御情報を演算可能である。
待機系の主系判定部3は、これらの3つの制御情報を比較することにより、主系の伝送制御装置141,142から送信された情報のみが異なる結果となったことを検知できる。この状態が一定時間以上続いた場合、主系の動作に異常を来していると判断し、待機系は、自系を主系に切り替える。また、待機系である伝送制御装置141,142は、主系である伝送制御装置141,142に対して伝送停止命令を送信する。
ブレーキ力指令は、列車の正常な運行のためには、正しく演算されることが必須である。これらの情報を主系の判定に用いることにより、伝送のみ正しく実施されて、演算結果に誤りがある状況を検出することが可能となり、列車内ネットワークの信頼性が向上する。
以下、このような伝送制御装置141,142により構成される列車内ネットワークにおいて、ある機器制御装置150が送信したデータが、他の機器制御装置150に到達するまでのデータの流れについて説明する。尚、以下の説明では、車両毎に走行制御単位200を設けた場合を例として示す(1号車200−1、2号車200−2、3号車200−3、…)が、複数の車両毎の走行制御単位200を設けた場合であっても、データの流れは同じである。
<ケース1:伝送制御装置、基幹ネットワークが共に正常な場合>
図8を用いて、1号車200−1の機器制御装置150が送信する情報の流れを説明する。ここで、1号車200−1の機器制御装置150とは、例えば、加減速の指示を入力するマスコンであり、伝送される情報は、ノッチ情報などである。
1号車200−1の機器制御装置150は、送信データを支線ネットワーク111,112の両方に対して送信する。ここで送信された情報は、1号車200−1の支線集線装置121,122を通過し、伝送制御装置1系141、伝送制御装置2系142の両方に到達する。
列車内ネットワークの構成要素が全て正常に動作している場合、1号車200−1の伝送制御装置1系141は、主系判定部3により、自系が主系と判断されているため、制御情報中継部2により、制御情報演算部1が演算した情報が受信した制御情報に付加されて、基幹ネットワーク1系101、基幹ネットワーク2系102の両方に中継される。
一方、1号車200−1の伝送制御装置2系142は、主系判定部3により、自系が待機系と判断されているため、制御情報中継部2は、中継動作を実施しない。
基幹ネットワーク101,102に中継されたデータは、2号車200−2、3号車200−3の伝送制御装置1系141、伝送制御装置2系142の基幹イーサネットポート20a,20bから受信される。各伝送制御装置141,142は、基幹ネットワーク1系101、基幹ネットワーク2系102の両方から受信するデータのうち、先に到着したデータ(つまり、未受信のデータ)以外を破棄する。
列車内ネットワークが正常な状態の場合、2号車200−2、3号車200−3のいずれの伝送制御装置141,142においても、1系が主系、2系が待機系となる。
主系である伝送制御装置1系141の制御情報中継部2は、当該装置内の制御情報演算部1の演算結果を、受信したデータのうち、破棄されなかったデータに付加し、支線ネットワーク1系111、支線ネットワーク2系112の両方に中継する。
一方、待機系である伝送制御装置2系142は、受信したデータを中継しない。
このような手順で、機器制御装置150が送信したデータが他の車両に属する機器制御装置150に伝送される。
2号車200−2、3号車200−3の機器制御装置150も同様に、その送信データが基幹ネットワーク101,102を介して他の車両の機器制御装置150に送信される。
列車内ネットワークの構成要素が全て正常に動作している場合は、伝送制御装置1系141、伝送制御装置2系142のいずれも、基幹ネットワーク1系101、基幹ネットワーク2系102の両方から同じデータを受信する。
2号車200−2、3号車200−3の伝送制御装置141,142の制御情報中継部2は、同じ情報を両方の系から送信するため、機器制御装置150が各系の支線ネットワークから受信する情報に不一致が発生することがない。このため、伝送制御装置1系141と伝送制御装置2系142の間での煩雑な演算タイミングの同期処理が不要になる。また、制御情報演算部1により、伝送制御装置141,142にて制御情報を追加するため、機器制御装置150の情報を、列車内を統一的に制御する列車内ネットワーク上の装置まで送信することなく、当該車両の伝送制御装置141,142で折り返して制御できるため、制御の応答性を高められる効果がある。
<ケース2:伝送制御装置1系141に異常が発生し、データが中継されなくなった場合>
図9に、2号車200−2の伝送制御装置1系141aに異常が発生し、中継処理を中断した状況を示す。この際の1号車200−1の機器制御装置150が送信する制御情報の流れを説明する。
尚、この場合、基幹ネットワーク101,102に送信される制御情報は、前記ケース1と同様であるため、2号車の伝送制御装置1系141a、伝送制御装置2系142の動作について説明する。
2号車200−2の伝送制御装置1系141aは異常が発生しているため、制御情報中継部2による中継処理が実行されない。このため、2号車200−2の伝送制御装置2系142は、2号車200−2の伝送制御装置1系141aから中継される制御情報を受信することがない。従って、2号車200−2の伝送制御装置2系142は、主系判定部3の、上述したステップST41およびステップST46により、自系を主系に切り替える。そして、制御情報中継部2のステップST24およびステップST25により、基幹ネットワーク101,102から受信した制御情報を、支線ネットワーク1系111、支線ネットワーク2系112へ送信する。
このように、伝送制御装置1系141に異常が発生した場合であっても、伝送制御装置2系142が中継動作を実施するため、列車内ネットワークにおける伝送処理が継続される。
また、伝送制御装置1系141または伝送制御装置2系142が、制御情報演算部1で演算した結果を、支線ネットワーク1系111、支線ネットワーク2系112の両方に送信するため、機器制御装置150が支線ネットワーク1系111と支線ネットワーク2系112のそれぞれから受信する制御情報は常に一致するため、機器制御装置150はそのデータのいずれを採用しても正常に動作できるため、データの複雑な選択処理が不要となる。
<ケース3:伝送制御装置の1系の制御情報演算部1に異常が発生し、誤った制御情報を送信している場合>
図10に、2号車200−2の伝送制御装置1系141bの制御情報演算部1が異常となり、誤った演算結果を含む制御情報を付加して中継処理を実施している状況を示す。この際の1号車の機器制御装置150が送信する制御情報の流れを説明する。
尚、この場合、基幹ネットワーク101,102に送信される制御情報は、前記ケース2と同様であるため、2号車200−2の伝送制御装置1系141b、伝送制御装置2系142の動作について説明する。
1号車200−1の伝送制御装置1系141は、同装置の制御情報中継部2により、同装置の制御情報演算部1で演算した制御情報を送信データに付加するため、2号車200−2の伝送制御装置2系142は、当該制御情報を受信データから入手可能である。
また、2号車200−2の伝送制御装置2系142は、自らの制御情報演算部1により、制御情報の演算が可能である。
更に、2号車200−2の伝送制御装置1系141bは、同装置の制御情報演算部1が演算した制御情報を付加して、基幹ネットワーク101,102の情報を支線ネットワーク111,112へ送信しているため、2号車200−2の伝送制御装置2系142は、その情報を入手可能である。
2号車200−2の伝送制御装置2系142は、主系判定部3の、上述したステップST43、ST44、ST45に従って上記3つの制御情報を比較することにより、2号車200−2の伝送制御装置1系141bの制御情報演算部1の演算結果が異常であることを判定することができる。
2号車200−2の伝送制御装置2系142は、これを検知した際に、自系を主系に切り替える。この際、伝送制御装置2系142は伝送制御装置1系141bに対して伝送停止命令を送信する。
このように、伝送制御装置141,142の制御情報演算部1に異常が発生した場合でも、それを正しく検知し異常が発生した装置を切り離して制御を継続できるため、列車内ネットワークの信頼性を向上させることが可能である。
<ケース4:基幹ネットワークに故障が発生した場合(1箇所)>
図11は、基幹ネットワーク1系101が、1号車200−1と2号車200−2の間で断線した状況を表している。
列車において、車両間をまたぐ伝送路は、一旦車両の外部を通過して設置されるため、断線が発生する可能性を考慮する必要がある。
この際の1号車200−1の機器制御装置150が送信する制御情報の流れを説明する。
尚、この場合、1号車200−1の伝送制御装置1系141から基幹ネットワーク101,102に送信される制御情報は、ケース1と同様である。
基幹ネットワーク2系102は伝送路が正常であるため、2号車200−2の伝送制御装置1系141、伝送制御装置2系142には、2号車200−2の2系の基幹集線装置132を経由して、制御情報が到達する。
一方、基幹ネットワーク1系101の1号車200−1と2号車200−2の間が断線しているため、2号車200−2の伝送制御装置1系141、伝送制御装置2系142には、2号車の1系の基幹集線装置131を経由した制御情報は到達しない。
2号車200−2の伝送制御装置1系141は、基幹ネットワーク2系102から制御情報を受信しているため、同装置の制御情報中継部2により、支線ネットワーク111,112に対して制御情報が中継される。このため、2号車200−2の伝送制御装置2系142は、待機系のまま動作を続ける。
また、3号車200−3の伝送制御装置1系141、伝送制御装置2系142についても、2号車200−2の対応する機器と同様の動作を行う。
このように、本構成において、2号車200−2、3号車200−3の基幹ネットワーク1系101には、制御情報が一切流れない状況となるが、基幹ネットワークが二重化されているため、伝送は継続でき、制御情報が全ての機器に対して到達する。
一方、このような状況でも、1系に対して制御情報を転送することにより、伝送路をバックアップする方法が考えられる。即ち、制御情報中継部2を、基幹ネットワーク101,102の一方の系からデータを一定時間以上受信しないことを検知した際に、他方の系から受信したデータを受信しなかった一方の系のネットワークに中継するよう構成する。
図12を用いて、その際の処理の流れを示す。
先ず、基幹ネットワーク101,102から制御情報を受信する(ステップST51)。制御情報は、基幹ネットワーク1系101、2系102の両方から受信されるため、受信した系に対応する、受信後の経過時間を更新する(ステップST52)。次に、バックアップ転送開始時間を算出する(ステップST53)。これは、一定時間とする。
次に、制御情報を受信した系以外の系の受信後経過時間が、バックアップ転送開始時間を越えた場合(ステップST54“YES”)、制御情報を受信した系以外の基幹ネットワークに対して、制御情報を転送する(ステップST55)。また、ステップST54にてバックアップ転送時間を越えなかった場合は(ステップST54“NO”)、何もせずに終了する。
尚、ステップST53にて、バックアップ転送開始時間を一定時間とした場合、複数の装置、即ち、2号車200−2の伝送制御装置141,142、3号車200−3の伝送制御装置141,142の全てが、基幹ネットワーク1系101からデータを受信しないことを同時に検出し、ステップST55の転送処理を全伝送制御装置で実施し、制御情報が必要以上に送信されるという問題がある。
このため、ステップST53で決定される時間は、より好ましくは、列車内の車両位置を表す値を反映して決定される時間とすることで、このような状況を回避できる。
<ケース5:基幹ネットワークに故障が発生した場合(2箇所)>
図13は、基幹ネットワーク1系101が、1号車200−1と2号車200−2の間で断線し、かつ、基幹ネットワーク2系102が、2号車200−2と3号車200−3の間で断線した状況を表している。
この際の1号車200−1の機器制御装置150が送信する制御情報の流れを説明する。
尚、この場合、1号車の伝送制御装置1系141から基幹ネットワーク101,102に送信される制御情報は、ケース1と同様である。また、2号車200−2の伝送制御装置1系141、伝送制御装置2系142の動作は、ケース4と同様である。
一方、3号車200−3の伝送制御装置141,142は、基幹ネットワーク1系101、基幹ネットワーク2系102のいずれを用いても、1号車200−1の伝送制御装置141,142には到達できない。このため、1号車200−1の機器制御装置150が送出した制御情報を受信できない。
しかしながら、図12で説明した制御情報中継部2による、パケットの転送処理が、2号車200−2の伝送制御装置141(または142)で始まると、基幹ネットワーク2系102の制御情報が、基幹ネットワーク1系101へ中継されるようになる。このため、3号車200−3は、基幹ネットワーク1系101より制御情報を受信できるようになる。また、3号車200−3の伝送制御装置141,142も、基幹ネットワーク2系から制御情報を受信しないため、図12で説明したパケット転送処理が実行され、3号車200−3の基幹ネットワーク2系102に対して制御情報が転送される。
このように、伝送制御装置141,142において、基幹ネットワーク1系に対して制御情報を転送することにより、伝送路をバックアップする機能があるため、基幹ネットワークの一部に故障(断線)が発生した場合であっても、機器制御装置150が送信した制御情報が、列車内の全機器制御装置150に対して到達し、列車内ネットワークを用いた列車制御を継続できる。
以上のように、実施の形態1の列車内伝送制御システムによれば、各走行制御単位200を二重化接続する2つの基幹ネットワーク101,102と、走行制御単位200に設けられ、それぞれが、機器制御装置150と一方および他方の支線ネットワーク111,112を介して二重化接続され、かつ、それぞれが、2つの基幹ネットワーク101,102の双方と接続された2つの伝送制御装置141,142とを備え、2つの伝送制御装置141,142は、主系と待機系のいずれかに設定され、設定に応じてその系に対応した制御を行い、かつ、これら伝送制御装置141,142は、それぞれ、機器制御装置150から一方または他方の支線ネットワーク111,112を介して情報を受信すると共に、他の走行制御単位200から基幹ネットワーク101,102を介して情報を受信する制御情報中継部2と、機器制御装置150から受信した情報と、基幹ネットワーク101,102から受信した情報のうち、少なくともいずれかの情報を用いて、他の走行制御単位200の分も含めた機器への指令値を含む制御情報を演算する制御情報演算部1と、自系が主系か待機系かを判断する主系判定部3とを有する列車内伝送制御システムであって、制御情報中継部2は、自系が主系である場合に、基幹ネットワーク101,102から受信した未中継の情報を、制御情報演算部1で得られた制御情報と共に一方および他方の支線ネットワーク111,112に中継すると共に、一方または他方の支線ネットワーク111,112から受信した未受信の情報を、制御情報演算部1で得られた他の走行制御単位200宛の制御情報と共に基幹ネットワーク101,102に中継し、主系判定部3は、主系の伝送制御装置141,142から送信される制御情報と、他の走行制御単位200の伝送制御装置141,142から送信される制御情報と、自伝送制御装置の制御情報演算部1で演算した制御情報とを比較し、主系から送信される制御情報のみが異なる制御情報である状態が一定時間継続した場合、自系を待機系から主系に切り替えるようにしたので、伝送制御装置141,142の伝送のみ正しく実施されて、演算結果に誤りがある状況を、特別な装置を追加することなく、他の走行制御単位200の伝送制御装置141,142の演算結果を利用して検出することが可能となり、列車内ネットワークの信頼性を向上させることができる。
また、実施の形態1の列車内伝送制御システムによれば、制御情報中継部2は、自系が主系である場合、基幹ネットワーク101,102から受信したデータを支線ネットワーク111,112に中継する機能、支線ネットワーク111,112から受信したデータを基幹ネットワーク101,102に中継する機能、および、受信したデータを中継する際に、制御情報演算部1が出力した制御情報を中継するデータに付加して送信する機能を持たせたので、同一の走行制御単位内の機器制御部150の情報を用いて演算可能な制御情報の伝送遅延を小さくできる。
また、実施の形態1の列車内伝送制御システムによれば、主系判定部3は、主系から送信される制御情報を一定時間受信しなかった場合に自系を待機系から主系に切り替えるようにしたので、主系から送信されるデータの有無によって系の切り替えを行うため、判定処理を単純化できる。
また、実施の形態1の列車内伝送制御システムによれば、主系判定部3は、比較する制御情報として、空気ブレーキ制御装置に対するブレーキ力指令値を用いるようにしたので、列車の正常な運行に関わるブレーキ力の演算結果の誤りを確実に検出できるため、列車内ネットワークの信頼性が向上する。
また、実施の形態1の列車内伝送制御システムによれば、主系判定部3は、比較する制御情報として、電気ブレーキ制御装置に対する電気ブレーキ力指令値を用いるようにしたので、列車の正常な運行に関わる電気ブレーキ力指令の演算結果の誤りを確実に検出できるため、列車内ネットワークの信頼性が向上する。
また、実施の形態1の列車内伝送制御システムによれば、制御情報中継部2は、基幹ネットワーク101,102の一方の系からデータを一定時間以上受信しないことを検知した際に、他方の系から受信したデータを受信しなかった一方の系のネットワークに中継するようにしたので、基幹ネットワーク101,102に故障が発生しても、伝送を継続させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1において、制御情報中継部2は、基幹ネットワーク101,102の一方の系からデータを一定時間以上受信しないことを検知した際に、他方の系から受信したデータを受信しなかった方のネットワークに中継するよう構成し、この処理を図12を用いて説明した。
実施の形態2では、図12におけるステップST54の処理において、基幹ネットワーク101,102の一方の系からデータを受信しないことを検知するまでの時間(バックアップ転送開始時間)を、主系の伝送制御装置141(142)よりも待機系の伝送制御装置142(141)で小さく設定するようにしたものである。
図12のステップST54におけるバックアップ転送開始時間が全ての伝送制御装置141,142において同じ値であった場合、基幹ネットワーク101,102の一方の系からデータを受信しないことを、複数の伝送制御装置141,142で同時に検出する可能性があり、この場合、複数の伝送制御装置141,142が他系への中継処理を実施する可能性がある。
このため、ステップST54におけるバックアップ転送開始時間を伝送制御装置141,142毎に異なる値となるよう設定する必要がある。
これに加えて、ST54におけるバックアップ転送開始時間、待機系となっている伝送制御装置141,142を小さく、主系となっている伝送制御装置141,142を大きく設定する。例えば、伝送制御装置141,142の設置される車両の列車内での位置P、列車内の車両数N(N≧1)、定数Cとした際、主系の場合は、C×(N+P)、待機系の場合はC×Pと設定する。
このように設定することで、基幹ネットワーク101,102に2箇所の異常が発生した場合、伝送が途絶えてしまっている系に対する他方の系からのデータの中継処理を、待機系の伝送制御装置141,142が優先的に実施することになる。従って、主系におけるバックアップ転送処理負荷を軽減でき、応答性の確保が容易になるという効果がある。
以上のように、実施の形態2の列車内伝送制御システムによれば、基幹ネットワーク101,102の一方の系からデータを受信しないことを検知するまでの時間を、主系の伝送制御装置141(142)よりも待機系の伝送制御装置142(141)で小さく設定するようにしたので、基幹ネットワーク101,102に故障が発生した際に必要となる実施の形態1で説明した基幹ネットワーク101,102間の転送処理を、待機系が優先的に行うため、主系の処理負荷を軽減でき、主系における、支線・基幹ネットワーク間の転送処理を高速化できる。
1 制御情報演算部、2 制御情報中継部、3 主系判定部、101 基幹ネットワーク1系、102 基幹ネットワーク2系、111 支線ネットワーク1系、112 支線ネットワーク2系、121 支線集線装置1系、122 支線集線装置2系、131 基幹集線装置1系、132 基幹集線装置2系、141,141a,141b 伝送制御装置1系、142 伝送制御装置2系、150 機器制御装置、200,200−1,200−2,200−3 走行制御単位。

Claims (6)

  1. 各走行制御単位を二重化接続する2つの基幹ネットワークと、
    前記走行制御単位に設けられ、それぞれが、機器制御装置と一方および他方の支線ネットワークを介して二重化接続され、かつ、それぞれが、前記2つの基幹ネットワークの双方と接続された2つの伝送制御装置とを備え、
    前記2つの伝送制御装置は、主系と待機系のいずれかに設定され、当該設定に応じてその系に対応した制御を行い、
    かつ、これら伝送制御装置は、それぞれ、
    前記機器制御装置から前記一方または他方の支線ネットワークを介して情報を受信すると共に、他の走行制御単位から前記基幹ネットワークを介して情報を受信する制御情報中継部と、
    前記機器制御装置から受信した情報と、前記基幹ネットワークから受信した情報のうち、少なくともいずれかの情報を用いて、他の走行制御単位の分も含めた機器への指令値を含む制御情報を演算する制御情報演算部と、
    自系が主系か待機系かを判断する主系判定部とを有する列車内伝送制御システムであって、
    前記制御情報中継部は、
    自系が主系である場合に、前記基幹ネットワークから受信した未中継の情報を、前記制御情報演算部で得られた制御情報と共に前記一方および他方の支線ネットワークに中継すると共に、前記一方または他方の支線ネットワークから受信した未受信の情報を、前記制御情報演算部で得られた他の走行制御単位宛の制御情報と共に前記基幹ネットワークに中継し、
    前記主系判定部は、
    主系の伝送制御装置から送信される制御情報と、他の走行制御単位の伝送制御装置から送信される制御情報と、自伝送制御装置の前記制御情報演算部で演算した制御情報とを比較し、主系から送信される制御情報のみが異なる制御情報である状態が一定時間継続した場合、自系を待機系から主系に切り替えることを特徴とする列車内伝送制御システム。
  2. 主系判定部は、主系から送信される制御情報を一定時間受信しなかった場合に自系を待機系から主系に切り替えることを特徴とする請求項1記載の列車内伝送制御システム。
  3. 主系判定部は、比較する制御情報として、空気ブレーキ制御装置に対するブレーキ力指令値を用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の列車内伝送制御システム。
  4. 主系判定部は、比較する制御情報として、電気ブレーキ制御装置に対する電気ブレーキ力指令値を用いることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の列車内伝送制御システム。
  5. 制御情報中継部は、基幹ネットワークの一方の系からデータを一定時間以上受信しないことを検知した際に、他方の系から受信したデータを受信しなかった前記一方の系のネットワークに中継することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の列車内伝送制御システム。
  6. 基幹ネットワークの一方の系からデータを受信しないことを検知するまでの時間を、主系の伝送制御装置よりも待機系の伝送制御装置で小さく設定することを特徴とする請求項5記載の列車内伝送制御システム。
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