JP5337589B2 - 横架材と柱の接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、木造住宅の構造に関するものである。より詳細には、梁や桁などの横架材と横架材の下方に配置される柱との接続構造に関するものである。
我国の戸建住宅の大半は木造住宅であり、在来工法と称される工法を用いて建設されている場合が多い。この在来工法は基本的に、柱、梁、桁、筋交等の軸材料で建物構造の基本を形成し、壁、床、天井等の面材料を軸部材に付加的に貼り付けて、建物を完成させるものである。つまり、構造体の基本は柱、梁、桁、筋交等の軸材料であって、壁、床、天井等の面材料は補助的な役割となっている。
こうした在来工法において、構造材である柱、梁、筋交等の軸材料は撤去や移設等の変更が困難であるものの、壁、床、天井等の面材料や間柱、窓等は撤去や移設等の変更を行っても建物自体に構造的な影響が少ない。従って、壁全体で強度を得ているツーバイフォー工法よりも、窓等の開口部面積を大きくとることが可能である。また、壁の撤去や移設が比較的自由に可能なので、間取りの変更等の融通がきき、リフォームには好都合である。
このように在来工法は、歴史と伝統に加えて多くの特長を持った工法ではあるが、強度面だけを比較すると、同じ木造でも、柱と壁材が一体となった「面」で構造体を形成するツーバイフォー工法に劣るともいわれている。これに対しては、近年では合板等の面材料や各種金具類の発達により、これらの新構造を取り入れることで、従来の特長はそのままに、和風のみならず洋風等の様々な間取りやデザインに対応可能となり、現代においても戸建住宅の構造として広く採用され続けている。
しかしながら、間取りの変更が可能とはいっても、壁はともかく、管柱や間柱の移動、撤去には制限がある。特に、構造材となっている管柱については、移動、撤去の制限が厳しい。この理由は、在来工法独特の「和小屋」と称される屋根構造に由来する。
なお、以下において、「管柱」とは、木造建築で、土台から胴差まで、あるいは胴差から軒桁までなどの各階ごとに設置される柱をいう。また、「通し柱」とは、土台から軒桁まで通した継ぎ目のない柱をいう。さらに、「間柱」とは、柱と柱の間に立てる小さい柱をいい、壁下地を構成する木摺りなどを取り付けるために立てるものである。
図20及び図21は、それぞれ従来例に係る家屋の骨組を示す図である。図20及び図21において、各符号は、梁や桁などの横架材50、管柱60、和小屋70、通し柱80、土台90をそれぞれ示している。図20に示すように、和小屋70の全重量は、柱上端部間に架設した横架材50に作用し、その結果、横架材50に撓みが生じる。この荷重は、横架材50の直下に設置された管柱60にも作用する。つまり、管柱60は、建物の四隅に位置する通し柱80とともに、和小屋70の重量の一部を支えている。
これは、横架材50と管柱60が、図22の接続構造を示す図のように、ホゾ(図示せず)と接続金具7により完全固定されているため、横架材50にかかる重量が管柱60の負担にもなっているためである。従って、管柱60の移動や撤去を不用意に行うと、横架材50が撓んで、壁の亀裂等の問題を引き起こす可能性がある。そこで、管柱60の移動や撤去を行う場合には、強度の低下を補うために、新たに他の部分に立設する必要がある。
また、図21に示すように、2階に設置された管柱60の直下に1階の管柱60が存在しない場合も同様に、1階の横架材50に曲げモーメントが作用して、壁の亀裂等の原因になる。
さらに、和小屋70の重量が作用して横架材50に撓みが発生するということは、非構造材である間柱にも影響する。図23に示すように、横架材50に撓みが発生すると、間柱61を介して荷重がかかり、鴨居51にも撓みが発生する。そうすると鴨居51と敷居52との間隔が狭くなり、襖や障子等の引戸8の開閉が困難になる。このような影響は、窓の場合も同様に発生し、また引戸に比較すれば少ないものの、ドアにおいても発生する場合がある。また特に、築年数の古い建物で生じやすい。
これに対して、特許文献1には、横架材と間柱上部との間に隙間を設けるようにした発明が記載されている。これは、図24に示すように、横架材50と間柱62との間に隙間を設けたものであり、横架材50に撓みが発生しても、間柱62や鴨居51に影響が及ばないため、引戸8の開閉に影響がでる恐れはない。
特許第2910991号公報
従来の横架材と管柱や間柱の接続構造に関しては、以下の問題があった。
(1)施工後の移動、撤去が困難である。
管柱に常に荷重が作用しているので、管柱の位置が変化すると、梁や桁などの横架材の位置も変化し、建物全体に歪が生じて亀裂、雨漏り等の問題が生じる恐れがある。従って、リフォーム等では管柱の移動、撤去ができず、管柱を移動、撤去しない範囲内でのリフォームに留まらざるを得ない。間柱に関しては、非構造材なので、管柱に比較すると影響は小さいが、それでも移動、撤去を行うと微妙に横架材が動き、外壁の亀裂等の問題が生じる恐れがある。結局、リフォームにおいては、通常は柱の位置を変えない範囲に限定されてしまう。
(2)引戸、窓、ドア等の開閉に支障がでる場合がある。
梁や桁などの横架材にわずかでも撓みが生じると、間柱に伝わって鴨居が下がり、引戸等の開閉が困難になる。
(3)壁の強度が低下する。
特許文献1に記載された発明のように、横架材と間柱の間に隙間を設ける場合には、横架材の撓みを隙間の範囲内で吸収可能というメリットがあるが、横架材と間柱の間に何もないので間柱自体が不安定であり、地震や強風によって外力が作用すると、壁が変形し亀裂や破壊が生じやすくなる。
(4)梁や桁などの横架材の強度が要求される。
2階の管柱の直下に1階の管柱がない場合には、1〜2階間の横架材に曲げモーメントが常時作用することになるので、1〜2階間の横架材を強固にする必要がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、梁や桁などの横架材の撓みの影響を柱に及ぼすことがなく、施工後の移動、撤去が可能な、横架材と柱の接続構造を提供するものである。
請求項1に係る発明の横架材と柱の接続構造は、梁や桁などの横架材と前記横架材の下方に配置される柱とを接続部材により接続する、横架材と柱の接続構造であって、前記横架材の下面と前記柱の上面との間に隙間を設けるとともに、前記接続部材と前記横架材との相対位置及び前記接続部材と前記柱との相対位置の少なくとも1つを垂直方向に変位可能とし、前記接続部材により前記横架材と前記柱との水平方向の相対位置の変位を規制することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の横架材と柱の接続構造において、前記接続部材の上端部を前記横架材の下面に形成した孔部に挿入し、前記接続部材の下端部を前記柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、前記接続部材の上端部と前記横架材の下面に形成した孔部との間に隙間を設けたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の横架材と柱の接続構造において、前記接続部材の上端部を前記横架材の下面に形成した孔部に挿入し、前記接続部材の下端部を前記柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、前記接続部材の下端部と前記柱の上面に形成した孔部との間に隙間を設けたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に記載の横架材と柱の接続構造において、前記柱の上面に形成した孔部の深さと、前記横架材の下面と前記柱の上面との間の隙間の合計が、前記接続部材の垂直方向の長さ以上であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の横架材と柱の接続構造において、前記接続部材の上端部を前記横架材の下面に固定し、前記接続部材の下端部を前記柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、前記接続部材の下端部と前記柱の上面に形成した孔部との間に隙間を設けたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、梁や桁などの横架材の下面と、横架材の下方に配置される柱の上面との間に隙間を設けたので、横架材に撓みが生じても、隙間の範囲内であれば、横架材の下面が柱の上面に接触して影響を与えることはない。また、接続部材と横架材との相対位置及び接続部材と柱との相対位置の少なくとも1つを垂直方向に変位可能としたので、横架材に撓みが生じても、変位可能な範囲内であれば、接続部材を介して柱に影響を与えることはない。これらにより、横架材の撓みの影響が柱に伝わるのを防止することができる。従って、施工後の柱の移動、撤去が可能であり、リフォームの範囲も広げることができる。
また、接続部材により横架材と柱との水平方向の相対位置の変位を規制するようにしたので、柱の水平方向の外力に対する強度を高めることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、接続部材の上端部を横架材の下面に形成した孔部に挿入し、接続部材の下端部を柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、接続部材の上端部と横架材の下面に形成した孔部との間に隙間を設けたので、横架材に撓みが生じた場合、この隙間を利用して接続部材と横架材の垂直方向の相対位置を変位させることが可能となり、横架材の撓みの影響を隙間で吸収して柱に伝わるのを防止することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、接続部材の上端部を横架材の下面に形成した孔部に挿入し、接続部材の下端部を柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、接続部材の下端部と柱の上面に形成した孔部との間に隙間を設けたので、横架材に撓みが生じた場合、この隙間を利用して接続部材と柱の垂直方向の相対位置を変位させることが可能となり、横架材の撓みの影響を隙間で吸収して柱に伝わるのを防止することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、柱の上面に形成した孔部の深さと、横架材の下面と柱の上面との間の隙間の合計が、接続部材の垂直方向の長さ以上であるので、梁や桁などの横架材を架けた後、接続部材を孔に入れた状態で柱を立て、その後で接続部材を孔から引き出して設置することができる。また、柱を移動させる場合には、引き出した接続部材を再び孔に入れた状態で移動させることができ、接続部材を切断することなく再利用することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、接続部材の上端部を横架材の下面に固定し、接続部材の下端部を柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、接続部材の下端部と柱の上面に形成した孔部との間に隙間を設けたので、横架材に撓みが生じた場合、この隙間を利用して接続部材と柱の垂直方向の相対位置を変位させることが可能となり、横架材の撓みの影響を隙間で吸収して柱に伝わるのを防止することができる。さらに、横架材の下面に孔部を形成することがないので、横架材の強度上有利である。
以上、本発明によれば、梁や桁などの横架材の撓みの影響を柱に及ぼすことがなく、施工後の移動、撤去が可能な、横架材と柱の接続構造を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る横架材と柱の接続構造を示す分解断面図である。 実施形態1に係る柱と接続部材を示す分解斜視図である。 実施形態1に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。 実施形態1に係る横架材と柱の接続構造を示す正面図である。 本実施形態に係る横架材と柱の接続構造を適用した家屋の骨組を示す図である。 本実施形態に係る横架材と柱の接続構造を適用した家屋の骨組を示す図である。 実施形態2に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。 実施形態3に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。 実施形態3に係る横架材と柱の接続構造を示す正面図である。 実施形態4に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。 実施形態5に係る横架材と柱の接続構造の接続前の状態を示す断面図である。 実施形態5に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。 実施形態5に係る横架材と柱の接続構造を示す正面図である。 実施形態6に係る柱と接続部材を示す断面図である。 実施形態6に係る柱と接続部材を示す斜視図である。 実施形態7に係る横架材と柱の接続構造の接続前の状態を示す断面図である。 実施形態7に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。 実施形態7に係る接続部材を示す斜視図である。 本実施形態において接続部材を遮蔽した状態を示す断面図である。 従来例に係る家屋の骨組を示す図である。 従来例に係る家屋の骨組を示す図である。 従来例に係る横架材と柱の接続構造を示す正面図である。 従来例に係る家屋の骨組を示す図である。 従来例に係る家屋の骨組を示す図である。
次に、図1乃至図4を参照して、本発明の実施形態1に係る横架材と柱の接続構造について説明する。図1は、実施形態1に係る横架材と柱の接続構造を示す分解断面図であり、図2は、実施形態1に係る柱と接続部材を示す分解斜視図であり、図3は、実施形態1に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図であり、図4は、実施形態1に係る横架材と柱の接続構造を示す正面図である。
図1及び図2に示すように、実施形態1に係る横架材と柱の接続構造は、梁や桁などの横架材10、横架材10の下方に配置される柱20、及び横架材10と柱20を接続する接続部材30から構成されている。
横架材10の下面11には、接続部材30の上端部31を挿入するための孔部12が形成されている。また、柱20の上面21には、接続部材30の下端部32を挿入するための孔部22が形成されている。一方、接続部材30は長尺の棒状部材であり、材質は特に限定されないが、丸鋼等の鉄筋、木製や樹脂製のダボ、金属製ピン、金属製パイプ等を用いることができる。また、孔部12及び孔部22の大きさは、接続部材30が挿入されたときに垂直方向に移動可能な程度の若干の隙間を有するようになっている。なお、孔部12、22や接続部材30の断面形状は、必ずしも円形である必要はなく、三角形や四角形、十字型など適宜の断面形状とすることができる。
図3に示すように、実施形態1の接続構造においては、まず横架材10の下面11と柱20の上面21との間に、隙間Xが設けられている。隙間Xの大きさは、建物の梁や桁の強度等によって異なるが、想定される横架材10の撓み量よりやや大きい程度が適している。
一方、接続部材30は、横架材10と柱20のいずれにも固定されておらず、接続部材30の下端部32は重力により、柱20の孔部22の底面に接している。そして、接続部材30の上端部31と横架材10の下面11に形成した孔部12との間(孔部12の天井面との間)には、隙間Yが設けられている。隙間Yの大きさも、隙間Xと同様に、建物の梁や桁の強度等によって異なるが、想定される横架材10の撓み量よりやや大きい程度が適している。なお、図4に示すように、外側から見た場合には、横架材10と柱20の間に、接続部材30の一部が見える形となる。
実施形態1の接続構造のように横架材10と柱20を設置するには、最初に柱20を設置し、接続部材30の下端部32を柱20の孔部22に挿入しておいてから、上から横架材10を架けて、接続部材30の上端部31を横架材10の孔部12に挿入することにより行う。また、柱20を移動、撤去する場合には、接続部材30を切断することにより行う。
実施形態1の接続構造において、横架材10に荷重がかかり撓みが発生して下方に垂れ下がると、図3における隙間Xが縮まるが、隙間Xの範囲内であれば、横架材10の下面11と柱20の上面が接触することはない。また、同時に隙間Yも縮まるが、隙間Yの範囲内であれば、接続部材30の上端部31と横架材10の孔部12(孔部12の天井面)が接触することはない。
また、接続部材30が、横架材10の孔部12及び柱20の孔部22に挿入されることにより、横架材10と柱20との水平方向の相対位置の変位が規制されるようになっており、柱20に水平方向の外力が加わっても、ある程度耐えることができるようになっている。
実施形態1に係る横架材と柱の接続構造によれば、梁や桁などの横架材10の下面11と、横架材10の下方に配置される柱20の上面21との間に隙間Xを設けたので、横架材10に撓みが生じても、隙間Xの範囲内であれば、横架材10の下面11が柱20の上面21に接触して影響を与えることはない。
また、接続部材30の上端部31を横架材10の下面11に形成した孔部12に挿入し、接続部材30の下端部32を柱20の上面21に形成した孔部22に挿入した状態で、接続部材30の上端部31と横架材10の下面11に形成した孔部12との間に隙間Yを設けたので、横架材10に撓みが生じた場合、この隙間Yを利用して接続部材30と横架材10の垂直方向の相対位置を変位させることが可能となり、横架材10の撓みの影響を隙間Yで吸収して柱20に伝わるのを防止することができる。
また、接続部材30により横架材10と柱20との水平方向の相対位置の変位を規制するようにしたので、柱20の水平方向の外力に対する強度を高めることができる。
図5は、本実施形態に係る横架材と柱の接続構造を適用した家屋の骨組を示す図である。和小屋70の重量は、2階の横架材10には伝わるが、2階の柱20(管柱)には伝わらず、通し柱80のみに伝わる。また、1階の横架材10に伝わるのは、2階床と2階の柱20(管柱)の重量程度であり、和小屋70の重量負担からは開放された状態になっている。さらに、1階の柱20(管柱)への重量負担もない。
なお、建物の規模によっては、図6に示したように、建物の四隅の通し柱80に加えて、隙間の存在しない従来型の管柱60を適宜設けて、横架材10への負担を軽減するようにしてもよい。
次に、図7を参照して、本発明の実施形態2に係る横架材と柱の接続構造について説明する。図7は、実施形態2に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。なお、以下の実施形態において、実施形態1と同一の構成部分については、同一の符号を付し説明を省略する。
実施形態2においては、柱20の孔部22に挿入された接続部材30を、固定ネジ1により柱20に固定している。これにより、接続部材30と柱20との垂直方向の相対位置は変位できない。しかし、接続部材30の上端部31は、横架材10の孔部12の内部を垂直方向に移動可能であり、接続部材30と横架材10の垂直方向の相対位置は変位可能である。
実施形態2に係る横架材と柱の接続構造によっても、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
次に、図8及び図9を参照して、本発明の実施形態3に係る横架材と柱の接続構造について説明する。図8は、実施形態3に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図であり、図9は、実施形態3に係る横架材と柱の接続構造を示す正面図である。
実施形態3においては、接続部材30を上方に引き上げて、上端部31を横架材10の孔部12の天井面に接触させた状態で、固定ネジ2により横架材10に固定している。これにより、接続部材30と横架材10との垂直方向の相対位置は変位できない。しかし、接続部材30の下端部32は、柱20の孔部22の内部を垂直方向に移動可能であり、接続部材30と柱20の垂直方向の相対位置は変位可能である。
また、接続部材30の下端部32と柱20の孔部22の間(孔部22の底面との間)には、隙間Zが設けられている。
実施形態3に係る横架材と柱の接続構造によれば、接続部材30の上端部31を横架材10の下面11に形成した孔部12に挿入し、接続部材30の下端部32を柱20の上面21に形成した孔部22に挿入した状態で、接続部材30の下端部32と柱20の上面21に形成した孔部22との間に隙間Zを設けたので、横架材10に撓みが生じた場合、この隙間Zを利用して接続部材30と柱20の垂直方向の相対位置を変位させることが可能となり、横架材10の撓みの影響を隙間Zで吸収して柱20に伝わるのを防止することができる。
次に、図10を参照して、本発明の実施形態4に係る横架材と柱の接続構造について説明する。図10は、実施形態4に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図である。
実施形態4においては、横架材10の下面11に形成された孔部13が、横架材10の上面まで貫通している。
実施形態4に係る横架材と柱の接続構造によっても、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。さらに、実施形態4においては、横架材10を架けておいてから、柱20を設置し、接続部材30を横架材10の上面から挿入して設置することができる。柱20を移動、撤去する場合には、接続部材30を横架材10の上面から抜き取って行うことができる。
次に、図11乃至図13を参照して、本発明の実施形態5に係る横架材と柱の接続構造について説明する。図11は、実施形態5に係る横架材と柱の接続構造の接続前の状態を示す断面図であり、図12は、実施形態5に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図であり、図13は、実施形態5に係る横架材と柱の接続構造を示す正面図である。
実施形態5においては、柱20の上面21に形成された孔部23の深さと、横架材10の下面11と柱20の上面21との間の隙間Xの合計が、接続部材30の垂直方向の長さ以上になっている。従って、図11に示すように、接続前の状態において、柱20の孔部23に入れられた接続部材30の上端部31は、横架材10の下面11に達していない。そして、接続時には、図12及び図13に示すように、接続部材30を上方に引き上げて、上端部31を横架材10の孔部12の天井面に接触させた状態で、固定ネジ3により横架材10に固定している。これにより、接続部材30と横架材10との垂直方向の相対位置は変位できない。しかし、接続部材30の下端部32は、柱20の孔部23の内部を垂直方向に移動可能であり、接続部材30と柱20の垂直方向の相対位置は変位可能である。
また、接続部材30の下端部32と柱20の孔部23の間(孔部23の底面との間)には、隙間Zが設けられている。
実施形態5に係る横架材と柱の接続構造によっても、実施形態3と同様の作用効果を奏することができる。さらに、実施形態5においては、柱20の上面21に形成した孔部23の深さと、横架材10の下面11と柱20の上面21との間の隙間Xの合計が、接続部材30の垂直方向の長さ以上であるので、梁や桁などの横架材10を架けた後、接続部材30を孔部23に入れた状態で柱20を立て、その後で接続部材30を孔部23から引き出して設置することができる。また、柱20を移動させる場合には、引き出した接続部材30を再び孔部23に入れた状態で移動させることができ、接続部材30を切断することなく再利用することができる。なお、図11においては、孔部23の深さと接続部材30の長さを同一としたため、接続部材30の上端部31が柱20の上面21から突出していないが、もちろん隙間Xの範囲内であれば突出していてもよい。その場合には突出部分を利用することで接続部材30の引き出しが容易になる。
次に、図14及び図15を参照して、本発明の実施形態6に係る横架材と柱の接続構造について説明する。図14は、実施形態6に係る柱と接続部材を示す断面図であり、図15は、実施形態6に係る柱と接続部材を示す斜視図である。
図14及び図15に示すように、実施形態6に係る柱20には、側面に長孔24が形成され、孔部23の内部には、凹部25が形成されている。また、接続部材30の下方には貫通孔33が形成されている。そして、長孔24には操作ピン4が差し込まれている。
実施形態6において、柱20の孔部23に入れられた接続部材30を上方に引き出すには、以下のように行う。まず、図14(a)に示すように、長孔24に差し込んだ操作ピン4の先端を、接続部材30に形成された貫通孔33の途中まで挿入する。その状態で、図14(b)に示すように、操作ピン24を引き上げて、接続部材30を上方に引き出す。そして、図14(c)に示すように、操作ピン4の先端を貫通孔33に貫通させて、孔部23に形成された凹部25に嵌め込む。以上により、接続部材30は上方に引き出された状態で固定される。柱を撤去、移動する場合には、操作ピン4を引き出せば、操作ピン24と凹部25の係合がはずれて、接続部材30が下方に落下し柱20の孔部23に再び収容される。
実施形態6に係る横架材と柱の接続構造によっても、実施形態5と同様の作用効果を奏することができる。さらに、実施形態6においては、接続部材30の引き出しと固定を容易に行うことができる。
次に、図16乃至図18を参照して、本発明の実施形態7に係る横架材と柱の接続構造について説明する。図16は、実施形態7に係る横架材と柱の接続構造の接続前の状態を示す断面図であり、図17は、実施形態7に係る横架材と柱の接続構造を示す断面図であり、図18は、実施形態7に係る接続部材を示す斜視図である。
実施形態7においては、横架材10の下面11に孔部は形成されていない。また、接続部材として、T字形の接続部材40を用いる。接続部材40は、図18に示すように、板材43と棒材44から構成されている。実施形態7においては、図16に示すように、接続前の状態において、接続部材40の棒材44の部分は柱20の孔部22に挿入され、板材43の部分は柱20の上面21を覆うようになっている。そして、接続時には、図17に示すように、接続部材40を上方に引き上げて、上端部41を横架材10の下面11に接触させた状態で、固定ネジ5により横架材10に固定している。これにより、接続部材40と横架材10との垂直方向の相対位置は変位できない。しかし、接続部材40の下端部42は、柱20の孔部22の内部を垂直方向に移動可能であり、接続部材40と柱20の垂直方向の相対位置は変位可能である。
また、接続部材40の下端部42と柱20の孔部22の間(孔部22の底面との間)には、隙間Zが設けられている。
実施形態7に係る横架材と柱の接続構造によれば、接続部材40の上端部41を横架材10の下面11に固定し、接続部材40の下端部42を柱20の上面21に形成した孔部22に挿入した状態で、接続部材40の下端部42と柱20の上面21に形成した孔部22との間に隙間Zを設けたので、横架材10に撓みが生じた場合、この隙間Zを利用して接続部材40と柱20の垂直方向の相対位置を変位させることが可能となり、横架材10の撓みの影響を隙間Zで吸収して柱20に伝わるのを防止することができる。さらに、横架材10の下面に孔部を形成することがないので、横架材10の強度上有利である。
なお、実施形態7における接続部材40を上下反対に用いて、接続部材の上端部(棒材の部分)を横架材10の下面11に形成した孔部12に挿入し、接続部材の下端部(板材の部分)を柱20の上面に固定した状態で、接続部材の上端部(棒材の部分)と横架材10の下面11に形成した孔部12との間(孔部12の天井面との間)に隙間Yを設けるようにしても、同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態において、図19に示すように、横架材10の下面11と柱20の上面21との間の隙間Xを外側から遮蔽するために、横架材10からの荷重を柱20に伝えることがない程度の軟質柔軟部材6を充填するようにしてもよい。
以上のように、上記実施形態によれば、梁や桁などの横架材10の撓みの影響を柱20に及ぼすことのない、横架材10と柱20の接続構造を提供することができるので、梁や桁、管柱や間柱に適用することで、以下のような効果を奏する。
(1)施行後の移動、撤去が容易である。
管柱、間柱に上からの荷重が作用しないので、これらの位置が変化しても、梁や桁に加わる荷重に大きな変動はない。従って、建物全体に歪が生じることもなく、亀裂、雨漏り等の問題が生じる恐れもない。リフォーム等では、管柱の移動、撤去が容易なので、間柱のみならず、管柱の移動、撤去も可能であり、管柱の位置を変えることで、間取りを大きく変更することもできる。
(2)引戸、窓、ドア等の開閉に支障がない。
梁や桁の撓みが生じても、鴨居が下がることがなく、引戸等の開閉がスムースである。
(3)壁の強度低下は最小限である。
梁や桁と管柱や間柱との間に隙間があるものの、接続部材により水平方向の相対位置の変位が規制されるので、地震や強風によって外力が作用しても、壁の変形は最小限に留まる。
(4)梁や桁の強度が要求されない。
1〜2階間の梁や桁には屋根の重量は作用しないので、1〜2階間の梁や桁を特に強固とする必要はない。
なお、上記実施形態においては、接続部材の端部を、横架材や柱に形成した孔部に挿入する構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、接続部材と横架材との相対位置及び接続部材と柱との相対位置の少なくとも1つを垂直方向に変位可能とするものであれば、他の構成であってもよい。このような構成であれば、横架材に撓みが生じても、垂直方向の相対位置の変位可能な範囲内であれば、横架材の撓みが接続部材を介して柱に影響を与えることはない。
1 固定ネジ
2 固定ネジ
3 固定ネジ
4 操作ピン
5 固定ネジ
6 軟質充填部材
7 接続金具
8 引戸
10 横架材
11 下面
12 孔部
13 孔部
20 柱
21 上面
22 孔部
23 孔部
24 長孔
25 凹部
30 接続部材
31 上端部
32 下端部
33 貫通孔
40 接続部材
41 上端部
42 下端部
43 板材
44 棒材
50 横架材
51 鴨居
52 敷居
60 管柱
61 間柱
62 間柱
70 和小屋
80 通し柱
90 土台
X 隙間
Y 隙間
Z 隙間

Claims (5)

  1. 梁や桁などの横架材と前記横架材の下方に配置される柱とを接続部材により接続する、横架材と柱の接続構造であって、
    前記横架材の下面と前記柱の上面との間に隙間を設けるとともに、
    前記接続部材と前記横架材との相対位置及び前記接続部材と前記柱との相対位置の少なくとも1つを垂直方向に変位可能とし、
    前記接続部材により前記横架材と前記柱との水平方向の相対位置の変位を規制することを特徴とする横架材と柱の接続構造。
  2. 前記接続部材の上端部を前記横架材の下面に形成した孔部に挿入し、前記接続部材の下端部を前記柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、前記接続部材の上端部と前記横架材の下面に形成した孔部との間に隙間を設けたことを特徴とする請求項1に記載の横架材と柱の接続構造。
  3. 前記接続部材の上端部を前記横架材の下面に形成した孔部に挿入し、前記接続部材の下端部を前記柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、前記接続部材の下端部と前記柱の上面に形成した孔部との間に隙間を設けたことを特徴とする請求項1に記載の横架材と柱の接続構造。
  4. 前記柱の上面に形成した孔部の深さと、前記横架材の下面と前記柱の上面との間の隙間の合計が、前記接続部材の垂直方向の長さ以上であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の横架材と柱の接続構造。
  5. 前記接続部材の上端部を前記横架材の下面に固定し、前記接続部材の下端部を前記柱の上面に形成した孔部に挿入した状態で、前記接続部材の下端部と前記柱の上面に形成した孔部との間に隙間を設けたことを特徴とする請求項1に記載の横架材と柱の接続構造。
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