JP5336907B2 - 電源変調回路 - Google Patents
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Description
本発明は、エンベロープトラッキング(ET:Envelope Tracking)方式を用いたパワーアンプの電源変調回路に関する。
従来のハイパワーアンプ(HPA:High Power Amplifier)では、HPAを構成する高周波増幅デバイスに一定の電源電圧Vdcが供給されている。ここで、従来のHPAでは、高周波出力信号の最大電圧に対応した高い電源電圧が高周波増幅デバイスに常時供給される。このため、送信時における大部分の時間では、瞬時送信電力に対して、過大な電源電圧が高周波増幅デバイスに供給されるため、損失(=発熱)が大きくなってしまう。特に、送信信号のピーク電力対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)が大きい場合に、この損失が大きくなり、HPAの効率が低下する。
この損失を削減する方式として、エンベロープトラッキング(ET)方式が提案されている。ET方式は、送信信号の包絡線(エンベロープ信号)に応じて出力電源電圧を変化させることにより、熱(損失)となっていた無駄な電力消費を削減させ、HPAを高効率に動作させる方式である。具体的には、図1に示す高周波増幅システムでは、リミタ12は、エンベロープを消去した送信信号S(t)をRF増幅器14に供給する。一方、電力検出器16が送信信号(高周波入力信号)S(t)からエンベロープ信号を抽出し、エンベロープ増幅器20(すなわち変調電源)がエンベロープ信号を増幅し、増幅したエンベロープ信号をRF増幅器14(すなわちHPA)に印加する。
ここで、ET方式用の変調電源の構成としていくつかの構成が考えられる。例えば、異なる電圧の複数のDC電源を備え、入力信号に応じて、DC電源を切り替える構成が、現時点において実現性が最も高いと考えられている。この変調電源は、入力されるエンベロープ信号に応じて使用するDC電源を切り替えて出力電圧波形を生成し、出力電圧波形をローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter)に通すことで、高周波を含む階段状の出力電圧波形を滑らかな波形で出力する。このように、ET方式用の変調電源は、高効率のDC電源を低損失な高速スイッチにより切り替えることで、高効率にHPAを動作させることを実現する。
また、変調電源には、複数のDC電源の接続の違いにより、複数のDC電源を切り替える構成として並列接続型および直列接続型の構成がある。
並列接続型の変調電源では、例えば、出力電圧Vout=15V、20V、25Vおよび30Vの4つのDC電源を並列に接続し、スイッチにより出力電圧を切り替えることで、15V、20V、25Vおよび30Vのいずれか1つの出力電圧を出力する。ここで、並列接続型では、直列接続型と比較して、各DC電源の平均出力電力の差が小さいものの、出力電圧が高いDC電源(例えば、最大出力電圧30VのDC電源)の瞬時最大出力電力が非常に大きい。そのため、変調電源の小型化の面で非常に不利である。また、基地局用のHPAの電源として並列接続型の変調電源を考慮した場合、入力電源とDC電源出力とを絶縁する必要があるため、並列型のメリットは少ない。
一方、直列接続型の変調電源では、例えば、出力電圧Vout=15V、5V、5Vおよび5Vの4つのDC電源を直列に接続し、スイッチにより出力電圧を切り替えることで、15V(下限電圧)、20(=15+5)V、25(=15+5+5)Vおよび30(=15+5+5+5)Vのいずれか1つの出力電圧を出力する。ここで、直列接続型では、下限電圧を出力するDC電源(例えば、出力電圧15VのDC電源)の出力電力は大きいが、他のDC電源(例えば、5Vの3つのDC電源)を小型化することが可能となる。また、直列接続型では、複数のDC電源を縦積みする構成の代わりに、絶縁トランスから複数のDC電圧を出力する構成を採ることが期待できる。このため、直列接続型の方が並列接続型よりもメリットが大きい。
また、出力電圧の安定化を図る従来技術として、直列接続型の電源変調回路において、絶縁トランスの複数の出力電圧部のうち、最小出力電圧部(すなわち、下限電圧を出力する出力電圧部)の電圧を、入力電圧のスイッチングを制御する制御部にフィードバックする構成が検討されている(例えば、特許文献1参照)。その制御部が、フィードバックされた電圧に応じてスイッチング周波数を制御することにより、出力電圧の安定化を図ることができる。ここで、最小出力電圧部の電圧(下限電圧)がフィードバックされるのは、直列接続型の電源変調回路を用いたET時において、最小出力電圧部の出力電力の使用頻度が最も高く、一定の安定した出力電力を取り出せるためである。
ここで、上述した従来の電源変調回路の一例を図2に示す。図2は従来の直列接続型の電源変調回路の構成を示している。図2に示す電源変調回路は、スイッチ2の切替(スイッチング)制御を行う制御部1と、入力電圧(−48Vdc)の切替を行うスイッチ2と、多出力絶縁トランス3と、整流ダイオード4−1〜4−4と、平滑化コンデンサ5−1〜5−4と、出力電圧の切替制御に用いられる電圧の閾値(閾値電圧)を設定する閾値設定部6と、出力電圧の切替を制御する出力切替制御部7と、出力電圧の切替を行うスイッチ8−1〜8−3と、LPF9と、から構成される。
図2に示すように、多出力絶縁トランス3の最小出力電圧部の電圧Vfbが制御部1にフィードバックされる。そして、制御部1は、フィードバックされた電圧Vfbに応じてスイッチング周波数を制御してスイッチング波形を生成し、スイッチ2は、スイッチング波形に応じて入力電圧を交流化し、多出力絶縁トランス3は任意の出力電圧を出力する。これにより、図2に示す電源変調回路は出力電圧の安定化を図る。一方、多出力絶縁トランス3の出力側において、出力切替制御部7は、入力されるエンベロープと、閾値設定部6が設定する閾値電圧とを比較し、比較結果に基づいてスイッチ8−1〜8−3の切替を制御する。LPF9は、階段状の出力波形を整形する。
しかしながら、図2に示すような従来技術では、制御部1には最小出力電圧部の出力電圧Vfbしかフィードバックされない。つまり、最小出力電圧部の出力電圧Vfbのみしかモニターされない。そのため、図2に示す電源変調回路では、多出力絶縁トランス3の最大出力電圧Vmaxを補償することができない。よって、電源変調回路では、最大出力電圧Vmaxが所望の出力電圧よりも低くなってしまう場合も発生しうる。その結果、所望出力電圧をHPAに供給できず、HPAの出力パワー低下およびHPAの歪み特性の劣化が生じるという問題が発生する。
また、巻き線で構成される多出力絶縁トランス3は、相互結合または製造誤差により、各出力電圧のばらつきが生じる可能性がある。つまり、出力電圧と所望のエンベロープ信号との間に誤差が生じてしまう可能性がある。特に、出力電圧が、閾値設定部6に設定された各スイッチ(スイッチ8−1〜8−3)に対する閾値電圧よりも低い場合には、所望のエンベロープ信号を生成できなくなり、HPAの歪み特性の劣化が生じるという問題が発生する。
本発明は、かかる点を考慮してなされたものであり、ET動作時において、多出力絶縁トランスの出力電圧がばらつく場合でも、最大出力電圧を所望の電圧にすることができる電源変調回路を提供する。
本発明の電源変調回路は、多出力絶縁トランスの出力側の各出力電圧を切り替えて、入力されるエンベロープ信号に対応する出力電圧を供給する電源変調回路であって、前記多出力絶縁トランスの最大出力電圧部および最小出力電圧部に接続され、前記最大出力電圧部の電圧と予め設定された基準値との差分に基づいて、前記最小出力電圧部の電圧を調整する出力安定化手段と、入力電圧の切替を行う第1スイッチおよび前記出力安定化手段に接続され、調整された前記最小出力電圧部の電圧に基づいて、前記入力電圧の切替を制御する第1制御手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、ET動作時において、多出力絶縁トランスの出力電圧がばらつく場合でも、最大出力電圧を所望の電圧にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図3に、本実施の形態に係る電源変調回路100の構成を示す。
図3に、本実施の形態に係る電源変調回路100の構成を示す。
図3に示す電源変調回路100の制御部101は、スイッチ102および出力安定化回路110に接続されている。制御部101は、出力安定化回路110から入力される制御情報に基づいて、スイッチ102のスイッチング周波数またはデューティー比(duty ratio)を制御する。
スイッチ102は、制御部101の指示に従って、スイッチの切替(オン/オフ)を行うことにより、入力電圧(−48Vdc)から交流信号を生成する。
多出力絶縁トランス103は、スイッチ102から入力される交流信号から、複数の出力電圧(交流電圧)を得る。そして、多出力絶縁トランス103の出力側では、出力される各出力電圧(交流電圧)は、整流ダイオード104−1〜104−4および平滑化コンデンサ105−1〜105−4をそれぞれ介して、直流電圧(DC出力電圧)に変換される。
閾値設定部106は、スイッチ108−1〜108−3の切替(オン/オフ)の基準となる閾値電圧を設定する。そして、閾値設定部106は、設定した閾値電圧を出力切替制御部107に出力する。
出力切替制御部107は、入力されるエンベロープ信号と、閾値設定部106から入力される閾値電圧とを比較し、比較結果に応じてスイッチ108−1〜108−3の切替をそれぞれ制御する。すなわち、出力切替制御部107は、比較結果に応じて、多出力絶縁トランス103の出力電圧(DC出力電圧)の切替を制御する。例えば、入力されるエンベロープ信号があるスイッチに対する閾値電圧以上の場合、出力切替制御部107は、そのスイッチをオンにするように制御する。
スイッチ108−1〜108−3は、出力切替制御部107からの指示に従って、スイッチの切替(オン/オフ)を行う。
LPF109は、平滑化された各DC出力電圧(階段状の出力電圧波形)の高調波を除去し、滑らかな出力電圧(出力エンベロープ信号)を生成する。
一方、出力安定化回路110には、多出力絶縁トランス103の出力側において平滑化された各DC出力電圧のうち、最大出力電圧部(最大出力電圧Vmax)および最小出力電圧部(最小出力電圧Vfb)が接続される。また、出力安定化回路110には、最大出力電圧の基準値を示す設定電圧Vrefが入力される。
出力安定化回路110は、設定電圧Vrefと最大出力電圧Vmaxとの差分(Vref−Vmax)に基づいて、最小出力電圧Vfbを調整し、調整結果(調整後の最小出力電圧)を制御情報として制御部101に出力する。具体的には、出力安定化回路110は、設定電圧Vrefと最大出力電圧Vmaxとの差分(Vref−Vmax)が正の場合、つまり、最大出力電圧Vmaxが設定電圧Vrefよりも低い場合には、その差分(Vref−Vmax)を最小出力電圧Vfbに加算(すなわち、Vfb+(Vref−Vmax))する。一方、出力安定化回路110は、設定電圧Vrefと最大出力電圧Vmaxとの差分(Vref−Vmax)が負の場合、つまり、最大出力電圧Vmaxが設定電圧Vrefよりも高い場合には、何もしない。
次に、本実施の形態に係る電源変調回路100の動作について詳細に説明する。
以下の説明では、閾値設定部106は、スイッチ108−1に対する閾値電圧として30Vを設定し、スイッチ108−2に対する閾値電圧として25Vを設定し、スイッチ108−3に対する閾値電圧として20Vを設定する。
つまり、出力切替制御部107は、入力されるエンベロープ信号が20V以上の場合には、スイッチ108−3をオンにして、DC出力電圧20Vを取り出す。同様に、出力切替制御部107は、入力されるエンベロープ信号が25V以上の場合には、スイッチ108−2および108−3をオンにして、DC出力電圧25Vを取り出す。同様に、出力切替制御部107は、入力されるエンベロープ信号が30V以上の場合には、スイッチ108−1〜108−3をオンにして、DC出力電圧30Vを取り出す。また、出力切替制御部107は、入力されるエンベロープ信号が20V未満の場合には、スイッチ108−1〜108−3をオフにして、DC出力電圧15Vを取り出す。
すなわち、電源変調回路100では、図3に示す多出力絶縁トランス103から出力され、直流化および平滑化された各出力電圧のうち、最大出力電圧Vmaxは30Vに設定され、最小出力電圧Vfbは15Vに設定される。つまり、最大出力電圧の基準値として出力安定化回路110に入力される設定電圧Vrefは30Vとなる。
ここで、出力安定化回路110にフィードバックされる最大出力電圧Vmaxが29Vであり、最小出力電圧Vfbが15Vである場合について説明する。
この場合、出力安定化回路110は、まず、設定電圧Vrefと最大出力電圧Vmaxとの差分(Vref−Vmax)を算出する。つまり、出力安定化回路110は、差分として1(=30−29)Vを算出する。そして、出力安定化回路110は、差分(1V)が正であるので(最大出力電圧Vmaxが設定電圧Vrefよりも低いので)、最小出力電圧Vfb(15V)に差分(1V)を加算する。
そして、制御部101は、調整された最小出力電圧Vfb(16V)を用いて、スイッチ102のスイッチング周波数またはデューティー比を制御することで、入力電圧の切替を制御する。
これにより、多出力絶縁トランス103の出力側では、最小出力電圧Vfbが16Vになるものの、最大出力電圧Vmaxは30Vとなる。つまり、出力安定化回路110が、最大出力電圧Vmaxのばらつき(差分)に基づいて最小出力電圧Vfbを調整することにより、最大出力電圧Vmaxを補償することができる。
ここで、多出力絶縁トランス103の出力側の各DC出力電圧(ここでは、15V、20V、25Vおよび30V)において、出力電圧が大きいほど、出力電圧のばらつきは大きくなる。つまり、最大出力電圧Vmaxのばらつきが最も大きくなる。換言すると、最大出力電圧Vmax以外のDC出力電圧のばらつきは、最大出力電圧Vmaxのばらつきよりも小さい。よって、出力安定化回路110は、最大出力電圧Vmaxのばらつき(差分(Vref−Vmax))に基づいて、最小出力電圧Vfbを調整して最大出力電圧Vmaxのばらつきを補償することで、各DC出力電圧すべてのばらつきを補償することが可能となる。つまり、出力安定化回路110は、最大出力電圧Vmax以外のDC出力電圧(ここでは、20Vおよび25V)をフィードバックすること無く、すべてのDC出力電圧を補償することができる。
このように、本実施の形態によれば、電源変調回路は、最大出力電圧が所望の電圧(閾値電圧または設定電圧)よりも低くなる場合に、最大出力電圧と所望の電圧との差分だけ、最大出力電圧を補償する。これにより、ET動作時において、多出力絶縁トランスの出力電圧がばらつき、最大出力電圧が低下した場合でも、最大出力電圧として所望の電圧を取り出すことができる。
(実施の形態2)
図4は、本実施の形態に係る電源変調回路200の構成を示す。なお、図4において、図3と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
図4は、本実施の形態に係る電源変調回路200の構成を示す。なお、図4において、図3と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
図4に示す電源変調回路200の閾値設定部201には、設定電圧Vrefと最大出力電圧Vmaxとの差分(Vref−Vmax)が出力安定化回路110から入力される。
閾値設定部201は、出力安定化回路110から入力される差分(Vref−Vmax)に応じて、スイッチ108−1〜108−3に対する閾値電圧を設定する。具体的には、閾値設定部201は、差分(Vref−Vmax)が正の場合、つまり、最大出力電圧Vmaxが設定電圧Vrefよりも低い場合、スイッチ108−1〜108−3に対する閾値電圧を、差分(Vref−Vmax)の分だけ小さく設定する。
次に、本実施の形態に係る電源変調回路200の動作について詳細に説明する。
以下の説明では、実施の形態1と同様、閾値設定部201は、スイッチ108−1に対する閾値電圧として30Vを設定し、スイッチ108−2に対する閾値電圧として25Vを設定し、スイッチ108−3に対する閾値電圧として20Vを設定する。すなわち、電源変調回路200では、最大出力電圧Vmaxは30Vに設定され、最小出力電圧Vfbは15Vに設定される。つまり、最大出力電圧の基準値として出力安定化回路110に入力される設定電圧Vrefは30Vとなる。
ここで、多出力絶縁トランス103の出力側の各DC出力電圧が、出力電圧の大きい順に29V、24V、19V、15Vである場合について説明する。すなわち、出力安定化回路110には、最大出力電圧Vmax=29Vおよび最小出力電圧Vfb=15Vがフィードバックされる。
この場合、出力安定化回路110は、設定電圧Vrefと最大出力電圧Vmaxとの差分(Vref−Vmax)=1Vを算出する。そして、出力安定化回路110は、差分(1V)を閾値設定部201に出力する。
そして、閾値設定部201は、出力安定化回路110から出力される差分(1V)が正であるので(最大出力電圧Vmaxが設定電圧Vrefよりも低いので)、スイッチ108−1〜108−3に対する閾値電圧をそれぞれ1Vだけ小さく設定する。すなわち、閾値設定部201は、スイッチ108−1に対する閾値電圧として29(=30−1)Vを設定し、スイッチ108−2に対する閾値電圧として24(=25−1)Vを設定し、スイッチ108−3に対する閾値電圧として19(=20−1)Vを設定する。
よって、出力切替制御部107は、各DC出力電圧に対応するスイッチ108−1〜108−3に対する閾値電圧として、29V、24V、19Vをそれぞれ用いる。これにより、出力切替制御部107は、例えば、エンベロープ信号が19Vの場合(閾値電圧19V以上の場合)には、スイッチ108−3をオンにすることにより、DC出力電圧19V、つまり、所望の電圧を取り出すことができる。同様に、出力切替制御部107は、例えば、エンベロープ信号が24Vの場合(閾値電圧24V以上の場合)には、スイッチ108−2および108−3をオンにすることにより、DC出力電圧24V(所望の電圧)を取り出すことができる。エンベロープ信号が29Vの場合も同様である。
このように、閾値設定部201は、設定された出力電圧と実際に得られるDC出力電圧との差を閾値電圧に反映させる。これにより、エンベロープ信号がある閾値電圧以上の場合に、出力切替制御部107がスイッチ108−1〜108−3のいずれかをオンにしたにもかかわらず、得られるDC出力電圧が閾値電圧よりも低くなることを防止することができる。つまり、スイッチ108−1〜108−3に対する各閾値電圧(29V、24V、19V)は、各スイッチの切替によって取り出せるDC出力電圧(29V、24V、19V)以下となる。すなわち、各DC出力電圧は、対応する各閾値電圧以上となり、電源変調回路200は、各DC出力電圧に対して所望の出力電圧を取り出すことが可能となるため、HPA出力の歪み特性が劣化することを抑えることができる。
ここで、上述したように、多出力絶縁トランス103の出力側の各DC出力電圧において、出力電圧が大きいほど、出力電圧のばらつきは大きくなる。よって、閾値設定部201は、最大出力電圧Vmaxのばらつき(差分(Vref−Vmax))に基づいて、すべての閾値電圧を設定することで、すべてのDC出力電圧が閾値電圧よりも低くなることを防止することができる。つまり、電源変調回路200は、最大出力電圧Vmaxのばらつきに応じて、すべての閾値電圧を設定することで、所望のDC出力電圧を取り出すことが可能となる。
このようにして、本実施の形態によれば、電源変調回路は、実施の形態1と同様、最大出力電圧の低下を補償して最大出力電圧を所望の電圧となるように制御することができる。さらに、本実施の形態によれば、電源変調回路は最大出力電圧のばらつきに応じて閾値電圧を設定することで、多出力絶縁トランスの出力側の各出力電圧が閾値電圧よりも低くなることを防止することができる。よって、本実施の形態によれば、ET動作時において、多出力絶縁トランスの出力電圧がばらつく場合でも、HPAの出力パワーの低下および歪み特性の劣化を改善することができる。
なお、上記実施の形態では、出力安定化回路が、Vfb+(Vref−Vmax)という処理を行う場合について説明した。しかし、本発明では、出力安定化回路は、例えば、M*Vfb+N*(Vref−Vmax)のように、係数M、Nを各項に乗じてもよい。また、設定電圧Vref、係数M、Nを多項式またはテーブル等で表現して用いてもよい。これにより、例えば、温度等への適応性を改善することができる。
また、上記実施の形態の電源変調回路(図3および図4)において、制御部101、スイッチ102、多出力絶縁トランス103、整流ダイオード104−1〜104−4等が1つのDC/DCコンバータブロックとして構成される場合でも、本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態では、入力されるエンベロープ信号はアナログ信号に限らず、入力されるエンベロープ信号がデジタル信号の場合でも、本発明を適用することができる。
本発明の電源変調回路は、例えば、ET方式を用いたパワーアンプの電源変調回路に適用して好適である。
100,200 電源変調回路
101 制御部
102,108 スイッチ
103 多出力絶縁トランス
104 整流ダイオード
105 平滑化コンデンサ
106,201 閾値設定部
107 出力切替制御部
109 LPF
110 出力安定化回路
101 制御部
102,108 スイッチ
103 多出力絶縁トランス
104 整流ダイオード
105 平滑化コンデンサ
106,201 閾値設定部
107 出力切替制御部
109 LPF
110 出力安定化回路
Claims (2)
- 多出力絶縁トランスの出力側の各出力電圧を切り替えて、入力されるエンベロープ信号に対応する出力電圧を供給する電源変調回路であって、
前記多出力絶縁トランスの最大出力電圧部および最小出力電圧部に接続され、前記最大出力電圧部の電圧と予め設定された基準値との差分に基づいて、前記最小出力電圧部の電圧を調整する出力安定化手段と、
入力電圧の切替を行う第1スイッチおよび前記出力安定化手段に接続され、調整された前記最小出力電圧部の電圧に基づいて、前記入力電圧の切替を制御する第1制御手段と、
を具備する電源変調回路。 - 前記多出力絶縁トランスの出力側の前記各出力電圧の切替を行う第2スイッチに接続され、前記エンベロープ信号と閾値との比較結果に基づいて、前記各出力電圧の切替を制御する第2制御手段と、
前記出力安定化手段および前記第2制御手段に接続され、前記差分に応じて、前記閾値を設定する設定手段と、をさらに具備する、
請求項1記載の電源変調回路。
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