JP5336709B2 - 電力供給システム - Google Patents

電力供給システム Download PDF

Info

Publication number
JP5336709B2
JP5336709B2 JP2007165620A JP2007165620A JP5336709B2 JP 5336709 B2 JP5336709 B2 JP 5336709B2 JP 2007165620 A JP2007165620 A JP 2007165620A JP 2007165620 A JP2007165620 A JP 2007165620A JP 5336709 B2 JP5336709 B2 JP 5336709B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
deviation amount
positional deviation
detected
microwave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007165620A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008259392A (ja
Inventor
友久 木村
健 森
嘉春 布施
繁男 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2007165620A priority Critical patent/JP5336709B2/ja
Publication of JP2008259392A publication Critical patent/JP2008259392A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5336709B2 publication Critical patent/JP5336709B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Description

本発明は、例えば、SSPS(Space Solar Power System)等の電力供給システムに関するものである。
近年、化石燃料の利用による二酸化炭素排出量の増加に伴い、地球温暖化などの環境問題や化石燃料枯渇などのエネルギー問題がクローズアップされている。このためクリーンエネルギーの需要は年々高まっており、それらの問題に対する解決方法の一つとしてSSPS計画が挙げられている。
SSPS計画とは、図16に示すように、巨大な太陽電池パネルを搭載した人口衛星を赤道上空に打ち上げ、太陽光によって発電した電力を太陽電池パネルの中の発信モジュールによりマイクロ波に変換する。そして、マイクロ波ビーム100を送電システム101から地上に設けた受電システム102へ送電し、地上において再び電力に変換して利用するという計画である。
これにより太陽発電の欠点である天候や時間帯に左右されること無く、クリーンなエネルギーを安定して供給することができる。この計画の実現のためには、大電力送電、マイクロ波ビーム制御、運用コストの低減などが技術課題として挙げられ、それらを満足させる方法の一つとして、上記送電システム101に積層アクティブ集積アンテナ(Active Integrated Antenna :AIA)を用いる方法が挙げられている。また、送電の更なる高効率化を図るために、上記積層アクティブ集積アンテナにレトロディレクティブ機能を搭載することなどが検討されている。
上記レトロディレクティブ機能とは、地上に設けられた受電システム102から送られてくるパイロット信号(誘導信号)を送電システム101において受信し、受信したパイロット信号の位相情報を送電アンテナから放射させるマイクロ波ビームに反映させることによって、マイクロ波ビームをパイロット信号の到来方向に指向させる機能である。
このレトロディレクティブ機能は、従来、よく使用されている方式であり、例えば、特開平6−327172号公報にその一例が開示されている。
特開平6−327172号公報
しかしながら、上述したような従来のレトロディレクティブ方式では、パイロット信号の到来角度検出誤差に加えて、送信マイクロ波の位相設定誤差、姿勢制御誤差、その他、伝送経路上の条件、例えば、電離層、プラズマ環境などの各種誤差成分の影響により、マイクロ波ビームの送電方向が本来指向させたい方向とずれてしまい、受電効率が低下するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、受電効率を向上させることのできる電力供給システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、電気エネルギーをマイクロ波ビームとして送信する送電システムと、該送電システムから送信されたマイクロ波ビームを受信する受電システムとを備え、前記受電システムは、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定するビーム位置推定手段と、該位置ずれ量に関する情報を前記送電システムに送信する送信手段とを備え、前記送電システムは、前記受電システムから前記位置ずれ量に関する情報を受信し、該位置ずれ量に関する情報に基づいて前記マイクロ波ビームの送電方向を補正する電力供給システムであって、前記ビーム位置推定手段は、前記送電システムから受信したマイクロ波ビームの電力レベルを、予め設定されている基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置された複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電力レベルに基づいて、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する電力供給システムを提供する。
このような構成によれば、受電システムにおいて、マイクロ波ビームの位置ずれ量が推定され、この位置ずれ量に関する情報が送電システムに送信されるので、マイクロ波の送電方向に関するクローズドループを確立することができる。これにより、マイクロ波ビームの位置ずれ量を低減することが可能となり、受電システムにおける受電効率を高めることが可能となる。
モニタ点はヌル点近傍に設けられているので、位置ずれ量の推定精度を向上させることができる。更に、基準ビームパターンのヌル点を挟んで少なくとも1組のモニタ点が設定されていればマイクロ波ビームのずれ量を推定することが可能となる。これにより、モニタ点を少なくすることができ、装置の小型化を図ることが可能となる。
た、前記ビーム位置推定手段は、前記送電システムから受信したマイクロ波ビームの電圧を、予め設定されている基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置された複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電圧に基づいて、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定することとしてもよい。
上記電力供給システムにおいて、前記ビーム位置推定手段は、対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの差分を算出する差分算出手段と、対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの差分と位置ずれ量とが関連付けられたずれ量取得用情報が記憶されている記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記ずれ量取得用情報と前記差分算出手段により算出された差分とに基づいて前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する推定手段とを具備することとしてもよい。
このように、対となるモニタ点で検出された電力レベルの差分を算出し、この差分と予め記憶手段に記憶されているずれ量取得用情報とを用いてマイクロ波ビームのずれ量を推定するので、処理負担の軽減を図ることが可能となる
なお、電力レベルに代えて、電圧の差分を算出し、これに基づいてマイクロ波ビームのずれ量を推定することとしてもよい。
上記電力供給システムにおいて、前記ビーム位置推定手段は、対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの和を算出する和算出手段と、対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの和と位置ずれ量とが関連付けられたずれ量取得用情報が記憶されている記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記ずれ量取得用情報と前記和算出手段により算出された和とに基づいて前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する推定手段とを具備することとしてもよい。
このように、対となるモニタ点で検出された電力レベルの和を算出し、この和と予め記憶手段に記憶されているずれ量取得用情報とを用いてマイクロ波ビームのずれ量を推定するので、処理負担の軽減を図ることが可能となる
なお、電力レベルに代えて、電圧の和を算出し、これに基づいてマイクロ波ビームのずれ量を推定することとしてもよい。
上記電力供給システムにおいて、前記受電システムは、パイロット信号を送信する送信手段を備え、前記送電システムは、該受電システムからのパイロット信号を受信し、該パイロット信号の到来方向を検出し、検出した該到来方向にマイクロ波ビームを指向させることとしてもよい。
このように、送電システムは、受電システムから受信したパイロット信号に基づいてマイクロ波ビームの送電方向を決定する、いわゆるレトロディレクティブ方式を採用している。レトロディレクティブ方式は、ソフトウェアレトロディレクティブ方式、ハードウェアレトロディレクティブ方式のいずれでもよい。
本発明は、電気エネルギーをマイクロ波ビームとして送信する送電システムと、該送電システムから送信されたマイクロ波ビームを受信する受電システムとを備える電力供給システムに用いられる受電システムであって、前記送電システムから受信したマイクロ波ビームの電力レベルを、予め設定されている基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置された複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電力レベルに基づいて、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定するビーム位置推定手段と、該位置ずれ量に関する情報を前記送電システムに送信する送信手段とを備える受電システムを提供する。
本発明は、電気エネルギーをマイクロ波ビームとして送信する送電システムと、該送電システムから送信されたマイクロ波ビームを受信する受電システムとを備える電力供給システムに用いられる送電システムであって、前記送電システムから受信したマイクロ波ビームの電力レベルを、予め設定されている基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置された複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電力レベルに基づいて推定された、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量に関する情報を前記受電システムから受信し、該位置ずれ量に関する情報に基づいて前記マイクロ波ビームの送電方向を補正する送電システムを提供する。
本発明によれば、受電効率を向上させることができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る電力供給システムの実施形態について図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力供給システムの概略構成を示した図である。
図1に示されるように、電力供給システム1は、電気エネルギーをマイクロ波ビームとして送信する送電システム2と、送電システム2から送信されたマイクロ波ビームを受信する受電システム3とを備えている。送電システム2は、例えば、宇宙空間に設けられている。受電システム3は、例えば、地上に設けられている。送電する電気エネルギーは、例えば、送電システム2において太陽光エネルギーを変換することで得ることができる。
なお、送電システム2は、宇宙空間に置かれる実施形態に限らず、送電側と受電側との間に距離がある状況に適用可能である。
送電システム2は、受電システム3からの制御コマンドを受信するために設けられたアンテナ23と、アンテナ23により受信された制御コマンドを所定のレベルになるように増幅又は減衰して出力する制御コマンド受信部24と、制御コマンド受信部24から出力された情報がそれぞれ入力される制御部25とを備えている。
更に、送電システム2は、マイクロ波発生部26、前段増幅器27、電力分配器28、複数の移相器29、各移相器29に対応して設けられた複数の後段増幅器30、および各後段増幅器30に対応して設けられた複数の送電アンテナ31、位相補正部32を備えている。
上記制御部25は、例えば、マイクロコンピュータを備えており、後述する各送電アンテナ31から出力させるマイクロ波ビームの送信角度を決定し、この送信角度を制御コマンド受信部24から入力された制御コマンドに基づいて補正する。更に、制御部25は、補正後の送信角度に基づいて、各送電アンテナから出力されるマイクロ波ビームの移相量をそれぞれ演算し、演算した各移相量に基づく位相信号を各移相器29に出力する。
なお、送電システム2は、受電システム3からのパイロット信号を受信するための複数のアンテナ21と、アンテナ21により受信されたパイロット信号を所定のレベルになるように増幅又は減衰して出力するパイロット受信部22とを備え、パイロット受信部22から入力されたパイロット信号の位相差を測ることにより、パイロット信号の到来角度を検出し、これに基づいて後述する各送電アンテナ31から出力させるマイクロ波ビームの送信角度を決定してもよい。このように、パイロット信号に基づく制御機構(レトロディレクティブ方式)を併用することにより、例えば、補正する角度が大きい場合にも、より速く応答することが可能となる。
なお、送電システム2において、アンテナ21と送電アンテナ31とは共通するものを用いることとしてもよい。
一方、マイクロ波発生部26は、基準マイクロ波信号を生成して出力する。前段増幅器27は、マイクロ波発生部26からの基準マイクロ波信号を増幅して電力分配器28に出力する。電力分配器28は、入力された基準マイクロ波信号を分波して、各送電アンテナ31に対応して設けられている移相器29にそれぞれ出力する。各移相器29は、制御部25からそれぞれ入力された移相量に基づいて、電力分配器28から入力された基準位相のマイクロ波に移相量を生じさせ、後段増幅器30にそれぞれ出力する。後段増幅器30は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する宇宙太陽発電部(図示略)より供給された電力(マイクロ波)を移相器29から出力される信号の位相及び周波数のマイクロ波に増幅し、各送電アンテナ31に出力する。各送電アンテナ31は、それぞれ電力増幅された各位相差を有するマイクロ波を受電システム3に向けて放射する。
前記受電システム3は、送電システム2からのマイクロ波ビームを受信する複数の受電アンテナ56(図2参照)を有する受電部51と、受電部51により受信されたマイクロ波ビームの位置ずれ量を推定するとともに、推定した位置ずれ量に応じた制御コマンドを作成し、アンテナ(送信手段)53を介して送電システム2に送信するビーム位置推定部(ビーム位置推定手段)52とを備えている。
なお、前記受電システム3は、パイロット信号を生成し、アンテナ55を介して送電システム2に送信するパイロット信号送信部54を備えてもよい。
次に、上述した受電システム3におけるビーム位置推定部52について図を参照して説明する。
図2に示されるように、受電システム3において、ビーム位置推定部52は、複数の受電アンテナ56を備える受電部51に接続されている。
ビーム位置推定部52は、受電部51により受信されたマイクロ波ビームの電力レベルを複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電力レベルと、予め設定されている基準ビームパターンの対応するモニタ点における電力レベルとを比較することで、マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する。
上記基準ビームパターンは、例えば、受電アンテナ56の大きさ等から理論的に求められるビームパターンであってもよいし、或いは、送電システム2からテスト用のマイクロ波ビームを送信し、このマイクロ波ビームを受電部51で受信し、受信したマイクロ波ビームの受電レベルを検出することで作成されるものであってもよい。また、上記基準ビームパターンとして、上記以外の方法によって作成されたものを用いることとしてもよい。
ビーム位置推定部52は、例えば、以下の(1)式を用いて、基準ビームパターンに対するマイクロ波ビームの位置ずれ量Δθを求める。
Figure 0005336709
上記(1)において、θiはモニタ点の位置(角度)、Δθは基準ビームパターンに対するマイクロ波ビームの位置ずれ量(角度ずれ量)、P0(θi+Δθ)は、モニタ点θiをΔθずらした場合の電力レベル、P’(θi)はマイクロ波ビームのモニタ点θの電力レベル(測定値)である。
ビーム位置推定部52は、上記(1)において、Δθを−180°から180°まで徐々に変化させ、差分積算値A(Δθ)が最小となるときのΔθの値を特定する。そして、特定したΔθをマイクロ波ビームの位置ずれ量とし、この位置ずれ量に基づく制御コマンドを作成して送信用アンテナ53を介して送電システム2に送信する。
ここで、複数あるモニタ点は、図3に示されるように、基準ビームパターンのメインローブの中心からヌル点近傍に渡って、間隔をあけて設けられていることが好ましい。また、モニタ点は、メインローブの中心および中心を挟んで両側にそれぞれ設定されることが好ましい。このように、モニタ点は、3つ以上設定されるのが好ましく、また、基準ビームパターンのメインローブの全体に渡って所定の間隔をあけて設定されていることが好ましい。以下、このように設定する理由について説明する。
図3において、横軸は角度、縦軸は相対電力レベル(以下「電力レベル」という。)、ビームパターンBrは基準ビームパターン、ビームパターンBdは受電部51により受信されたマイクロ波ビームの一例をそれぞれ示している。
図3に示されるように、マイクロ波ビームBdが基準ビームパターンBrとずれていた場合、基準ビームパターンBrの電力レベルとマイクロ波ビームBdの電力レベルとの差分ΔPrd(θ)は、ビーム中心付近よりもヌル点付近の方が大きくなる。したがって、ヌル点付近における両者の電力レベルを比較することで、ずれ量の推定精度を向上させることが可能となる。
図4乃至図6は、モニタ点の設定による位置推定精度について示した図である。ここで、図5は図4に示される領域Aの拡大図である。
本シミュレーションでは、図4に示されるように、メインローブの中心付近から両側のヌル点近傍にわたってモニタ点を設定した場合をケース3、また、図5に示されるように、メインローブの中心付近に集中してモニタ点を設定した場合をケース1、メインローブの中心付近に、ケース1よりも間隔を広げてモニタ点を設定した場合をケース2とし、基準ビームパターンに対してマイクロ波ビームを−0.1°ずつ、段階的にずらした場合の各位置ずれ量Δθに対する差分積算値A(Δθ)をシミュレーションした。図6はシミュレーション結果である。
図6において、横軸は基準ビームパターンに対するマイクロ波ビームの位置ずれ量Δθ、縦軸は差分積算値A(Δθ)を示している。
図6に示されるように、ケース3の場合には、位置ずれ量Δθが0.1°ずれただけで、差分積算値A(Δθ)が2.0以上も変化するのに対し、ケース1の場合は、ほとんど変化が見られない。このように、モニタ点をヌル点近傍に設定することで、位置ずれ量の感度を高めることが可能となり、位置ずれ量の推定精度を高めることが可能となる。
次に、図1に示した本実施形態に係る電力供給システムの作用について説明する。
まず、送電システム2において、アンテナ21によりパイロット信号が受信されると、このパイロット信号はパイロット受信部22により増幅等されて制御部25に送られる。制御部25では、パイロット信号の到来角度が検出され、この到来角度にマイクロ波ビームが送電されるような指令が移相器29に出力される。これにより、マイクロ波ビームがパイロット信号の到来角度、つまり、地上に設けられた受電システム3に向けて送電されることとなる。
このマイクロ波ビームは、受電システム3の受電アンテナ56(図2参照)により受電され、このマイクロ波ビームの位置ずれ量が上記(1)式に基づいてビーム位置推定部52により推定される。そして、推定された位置ずれ量を解消するような制御コマンドがビーム位置推定部52により生成され、この制御コマンドがアンテナ53を介して送電システム2に送信される。これにより、電力供給システム1において、マイクロ波ビームの位置ずれに関するクローズドループが確立し、送電システム3の制御部25では、パイロット信号に基づいて決定されたマイクロ波ビームの送電方向が制御コマンドに基づいて補正される制御が行われることとなる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る電力供給システムによれば、受電システム3において、マイクロ波ビームの位置ずれ量が推定され、この位置ずれ量を解消するための制御コマンドが送電システム2に送信され、送電システム2においては、この制御コマンドに基づいてマイクロ波ビームの送電方向が補正されるので、受電システム3で受電されるマイクロ波ビームを最適な位置に合せこむことが可能となる。これにより、受電効率を向上させることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る電力供給システムについて図を参照して説明する。本実施形態に係る電力供給システムは、上述した第1の実施形態に係る電力供給システムと略同様であるが、受電システム3におけるビーム位置推定部の構成が異なる。以下、本実施形態の電力供給システムについて、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図7は本実施形態に係る電力供給システムのビーム位置推定部62の周辺構成を示した図である。図7に示されるように、本実施形態において、受電アンテナ61a、61bは基準ビームパターンの中心を挟んで対をなして配置されている。受電アンテナ61a、61bによって検出されたマイクロ波ビームの電力レベルP1,P2はビーム位置推定部62に出力される。上記受電アンテナ61a,61bは、基準ビームパターンのメインローブのヌル点近傍に設けられていることが好ましい。ヌル点近傍に設けるメリットは第1の実施形態で説明した通りである(図6等参照)。
図8は、ビーム位置推定部62の機能ブロック図である。図8に示されるように、ビーム位置推定部62は、対をなす受電アンテナ61a,61bにて検出された電力レベルP1.P2の差分を算出する差分算出部(差分算出手段)63と、対をなす受電アンテナ61a,61bにて検出された電力レベルの差分と基準ビームパターンに対するマイクロ波ビームの位置ずれ量とが関連付けられたずれ量取得用情報が記憶されている記憶部(記憶手段)64と、記憶部64に記憶されているずれ量取得用情報と差分算出部63により算出された差分とに基づいてマイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する推定部(推定手段)65とを主な構成として備えている。
図9にずれ量取得用情報の一例を示す。図9において、縦軸は基準ビームパターンに対するマイクロ波ビームの位置ずれ量Δθ、横軸は対をなす受電アンテナ61a,61bにて検出された電力レベルの差分ΔP(θ)を示している。
このずれ量取得用情報は、例えば、到来角度を所定の間隔で変化させたテスト用のマイクロ波ビームを送信し、このマイクロ波ビームを受電アンテナ61a、61bにて受信し、受信したマイクロ波ビームの電力レベルの差分を算出する。また、このときのマイクロ波ビームと基準ビームパターンとのずれ量を求め、上述の差分とずれ量とを対応付けることでずれ量取得用情報を作成すればよい。
なお、マイクロ波ビームのずれ量は、例えば、受電アンテナ61a、61bに加えて上記多数の受電アンテナを配置しておき、これらの受電アンテナによって取得された電力レベルからビームパターンを作成し、作成したビームパターンと基準ビームパターンとを比較することで求めることが可能である。
このような構成を備えるビーム位置推定部62においては、まず、図8に示されるように、受電アンテナ61a,61bにより検出されたマイクロ波ビームの電力レベルP1,P2が差分算出部63に入力され、電力レベルP1,P2の差分ΔP(θ)(=P1−P2)が算出される。推定部65では、この差分ΔP(θ)に対応する位置ずれ量Δθを図9に示されるずれ量取得用情報から取得することで、マイクロ波ビームの位置ずれ量Δθが推定される。ビーム位置推定部62では、このようにして位置ずれ量Δθが求められると、この位置ずれ量Δθを解消させるような制御コマンドを作成して送信用アンテナ53(図1参照)を介して送電システム2に送信する。
以上説明してきたように、本実施形態に係る電力供給システムによれば、対をなす受電アンテナ61a,61bで検出された電力レベルの差分を算出し、この差分と予め記憶部64に記憶されているずれ量取得用情報とを用いてマイクロ波ビームのずれ量を取得するので、処理負担の軽減を図ることが可能となる。また、本実施形態によれば、基準ビームパターンの中心を挟んで少なくとも1組の受電アンテナが設定されていればマイクロ波ビームの位置ずれ量を推定することが可能であるため、上述した第1の実施形態に係る電力供給システムに比べて受電アンテナの数を少なくすることができる。これにより、装置の小型化を図ることが可能となる。
なお、本実施形態においては、2つの受電アンテナ61a,61bを備える場合について説明したが、複数組の受電アンテナが設けられていてもよい。例えば、図7では、基準ビームパターンを受電面に垂直な面で切り取ったときのビームパターンを表しているが、このビームパターンを受電面に平行な面で切り取って表すと略円形或いは楕円形となる(図示略)。従って、複数の受電アンテナを配置する場合には、略円形に表される基準ビームパターンのメインローブの円周上に各組の受電アンテナを配置することとすればよい。この場合には、各組の受電アンテナに対して、図9に示すようなずれ量取得用情報を作成しておき、それぞれ対応するずれ量取得用情報を用いて各組におけるずれ量を算出することとすればよい。なお、各組のずれ量取得用情報の作成方法については上述した通りである。
また、複数組の受電アンテナを配置した場合には、各組において位置ずれ量Δθが求められる。したがって、これらの複数の位置ずれ量Δθを統計的に処理することで、例えば、平均値や確率分布をとることで1つの位置ずれ量Δθを決定すればよい。
なお、上記対となる受電アンテナは、図7に示されるように基準ビームパターンの中心を挟んで対称の位置に設けられていてもよいし、非対称な位置に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、ずれ量取得用情報として図9に示されるテーブルを一例として説明したが、この例に限定されず、例えば、差分ΔP(θ)と位置ずれ量Δθとの関係式を用いることとしてもよい。
また、本実施形態では、ビーム位置推定部62において実現される処理は、ハードウェアによる処理としてもよいし、ソフトウェアにて処理することとしてもよい。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態に係る電力供給システムについて図を参照して説明する。本実施形態に係る電力供給システムは、上述した第1の実施形態に係る電力供給システムと略同様であるが、受電システム3におけるビーム位置推定部の構成が異なる。以下、本実施形態の電力供給システムについて、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図10は本実施形態に係る電力供給システムのビーム位置推定部72の周辺構成を示した図である。図10に示されるように、本実施形態において、受電アンテナ71a、71bは基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置されている。受電アンテナ71a、71bによって検出されたマイクロ波ビームの電力レベルP1´,P2´はビーム位置推定部72に出力される。上記受電アンテナ71a,71bは、基準ビームパターンのメインローブのヌル点近傍に設けられていることが好ましい。ヌル点近傍に設けるメリットは第1の実施形態で説明した通りである(図6等参照)。
図11は、ビーム位置推定部72の機能ブロック図である。図11に示されるように、ビーム位置推定部72は、対をなす受電アンテナ71a,71bにて検出された電力レベルP1´、P2´の差分を算出する差分算出部(差分算出手段)73と、対をなす受電アンテナ71a,71bにて検出された電力レベルP1´、P2´の和を算出する和算出部(和算出手段)74と、第1ずれ量取得用情報及び第2ずれ量取得用情報が記憶されている記憶部(記憶手段)75と、記憶部75に記憶されている第1ずれ量取得用情報と差分算出部73により算出された差分とに基づいてマイクロ波ビームの位置ずれ量Δθ1を推定するとともに、記憶部75に記憶されている第2ずれ量取得用情報と和算出部74により算出された和とに基づいてマイクロ波ビームの位置ずれ量Δθ2を取得する推定部(推定手段)76とを主な構成として備えている。
上記第1ずれ量取得用情報は、受電アンテナ71a,71bにて検出された電力レベルの差分ΔP(θ)´と基準ビームパターンに対するマイクロ波ビームの位置ずれ量(換言すると、基準ビームパターンのヌル点位置に対するマイクロ波ビームのヌル点位置のずれ量)Δθ1とを関連付けた情報である。図12に第1ずれ量取得用情報の一例を示す。図12において、縦軸は基準ビームパターンのヌル点位置に対するマイクロ波ビームのヌル点位置のずれ量Δθ1、横軸は対をなす受電アンテナ71a,71bにて検出された電力レベルの差分ΔP(θ)´を示している。
上記第2ずれ量取得用情報は、受電アンテナ71a,71bにて検出された電力レベルの和SP(θ)´と基準ビームパターンに対するマイクロ波ビームのずれ量(換言すると、基準ビームパターンのヌル点位置に対するマイクロ波ビームのヌル点位置のずれ量)Δθ2とを関連付けた情報である。図13に第2ずれ量取得用情報の一例を示す。図13において、縦軸は基準ビームパターンのヌル点位置に対するマイクロ波ビームのヌル点位置のずれ量Δθ2、横軸は対をなす受電アンテナ71a,71bにて検出された電力レベルの和SP(θ)´を示している。
ここで、上記第1ずれ量取得用情報及び第2ずれ量取得用情報は、例えば、到来角度を所定の間隔で変化させたテスト用のマイクロ波ビームを送信し、このマイクロ波ビームを受電アンテナ61a、61bにて受信し、受信したマイクロ波ビームの電力レベルの差分および和を算出する。また、このときのマイクロ波ビームと基準ビームパターンとのずれ量を求め、上述の差分とずれ量とを対応付けることで第1ずれ量取得用情報を作成し、同様に、上述の和とずれ量とを対応付けることで第2ずれ量取得用情報を作成すればよい。
なお、マイクロ波ビームのずれ量は、例えば、受電アンテナ61a、61bに加えて上記多数の受電アンテナを配置しておき、これらの受電アンテナによって取得された電力レベルからビームパターンを作成し、作成したビームパターンと基準ビームパターンとを比較することで求めることが可能である。
このような構成を備えるビーム位置推定部72においては、まず、受電アンテナ71a,71bにより検出されたマイクロ波ビームの電力レベルP1´,P2´が差分算出部73及び和算出部74に入力される。差分算出部73は電力レベルP1´,P2´の差分ΔP(θ)´を算出し、和算出部74は電力レベルP1´,P2´の和SP(θ)´を算出し、算出結果をそれぞれ推定部76に出力する。推定部76は、差分ΔP(θ)´と図12に示した第1ずれ量取得用情報とを用いて位置ずれ量Δθ1を求め、また、和SP(θ)´と図13に示した第2ずれ量取得用情報とを用いて位置ずれ量Δθ2を求める。そして、求めたΔθ1とΔθ2との平均値を最終的な位置ずれ量Δθ´として決定する。このようにして、最終的な位置ずれ量Δθ´が求められると、この位置ずれ量Δθ´を解消するような制御コマンドを作成して送信用アンテナ53(図1参照)を介して送電システム2に送信する。
以上説明してきたように、本実施形態に係る電力供給システムによれば、対をなす受電アンテナ71a,71bで検出された電力レベルの差分及び和を算出し、この差分と予め記憶部75に記憶されている第1ずれ量取得用情報とを用いてマイクロ波ビームの位置ずれ量Δθ1を求めるとともに、和と予め記憶部75に記憶されている第2ずれ量取得用情報とを用いてマイクロ波ビームの位置ずれ量Δθ2を求め、これらの位置ずれ量Δθ1,Δθ2に基づいて最終的な位置ずれ量Δθ´を求めるので、位置推定の信頼度を高めることが可能となる。
更に、和と差分とを用いて位置推定を行うことで以下のような利点が得られる。例えば、差分を和で除することにより、電力レベルの規格化を行うことで、受電アンテナでの電力レベルが変動した場合であっても、ずれ量取得用情報を再取得することなく、位置推定を継続して行うことが可能となる。つまり、和或いは差分のみを用いて位置推定を行っていた場合には、受電アンテナでの電力レベルが変動するとその変動分が位置ずれ推定精度に直接的に影響し、位置ずれ推定精度が低下する。一方、電力レベルの変動が生じた場合でも和と差分との関係は一定に保たれることから、上述したように、例えば、差分を和で除した値を用いて位置推定を行うことで、一定の精度を保つことが可能となる。
また、本実施形態によれば、基準ビームパターンのヌル点を挟んで少なくとも1組のモニタ点が設定されていればマイクロ波ビームのずれ量Δθ´を推定することが可能となるため、上述した第1の実施形態に係る電力供給システムに比べて受電アンテナの数を少なくすることができる。これにより、装置の小型化を図ることが可能となる。
なお、本実施形態においては、差分算出部73と和算出部74とを備えている場合について説明したが、この構成に限られず、いずれか一方を備えていればよい。例えば、差分算出部73を備えている場合には、差分算出部73により算出された差分ΔP(θ)´に基づいて求められた位置ずれ量Δθ1を最終的な位置ずれ量Δθ´とすればよく、和算出部74を備えている場合には、和算出部74により算出された和SP(θ)´に基づいて求められた位置ずれ量Δθ2を最終的な位置ずれ量Δθ´とすればよい。
また、本実施形態においては、2つの受電アンテナ71a,71bを備える場合について説明したが、複数組の受電アンテナが設けられていてもよい。例えば、図10では、基準ビームパターンを受電面に垂直な面で切り取ったときのビームパターンを表しているが、このビームパターンを受電面に平行な面で切り取って表すと略円形或いは楕円形となる(図示略)。従って、複数の受電アンテナを配置する場合には、略円形に表される基準ビームパターンのメインローブの円周上に各組の受電アンテナを配置することとすればよい。この場合には、各組の受電アンテナに対して、図9に示すようなずれ量取得用情報を作成しておき、それぞれ対応するずれ量取得用情報を用いて各組におけるずれ量を算出することとすればよい。なお、各組のずれ量取得用情報の作成方法については上述した通りである。
また、複数組の受電アンテナを配置した場合には、各組において位置ずれ量Δθ´が求められる。したがって、これらの複数の位置ずれ量Δθ´を統計的に処理することで、例えば、平均値や確率分布をとることで1つの位置ずれ量Δθ´を決定すればよい。
なお、上記対となる受電アンテナは、図10に示されるようにヌル点の中心を挟んで対称の位置に設けられていてもよいし、非対称な位置に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、第1ずれ量取得用情報、第2ずれ量取得用情報として図12、図13に示されるテーブルを一例として説明したが、この例に限定されず、例えば、差分ΔP(θ)´と位置ずれ量Δθ1との関係式、和SP(θ)´と位置ずれ量Δθ2との関係式を用いることとしてもよい。
また、本実施形態では、ビーム位置推定部72において実現される処理は、ハードウェアによる処理としてもよいし、ソフトウェアにて処理することとしてもよい。例えば、上記差分算出部73、和算出部74をハードウェアによる構成とする場合には、ラットレースリング等の回路を使用することが可能である。
なお、上述した各本実施形態においては、制御コマンドとパイロット信号とを個別の信号として受電システム3から送電システム2に送信していたが、パイロット信号と制御コマンドとを1つの信号として取り扱うこととしてもよい。例えば、図14に示されるように、時分割多重(TDM:Time Division Multipexing)方式を採用し、第1の送信期間Tretroにおいてはパイロット信号を送信し、第2の送信期間Tcontにおいては制御コマンドを送信することとしてもよい。
また、図15には、制御コマンドとパイロット信号とを多重させた信号を受電システム3から送電システム2に送信する場合の電力供給システムの一構成例が示されている。図15において、ビーム位置推定部52にて生成された位置ずれ量に基づく制御コマンドは、パイロット送信部54に出力される。パイロット送信部54では、制御コマンドとパイロット信号とを多重させた多重信号が生成されて、アンテナ55を介して送電システム2に送信される。
送電システム2では、アンテナ21´によって多重信号が受信され、受信部40を介して制御部25´に出力される。制御部25´は、多重信号を復号することでパイロット信号と制御コマンドと取得し、これらに基づいてマイクロ波ビームの送電方向を制御する。
なお、図15に示されるビーム位置推定部52に代えて、上述のビーム位置推定部62または72を採用することができることはいうまでもない。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、各実施形態においては、位置ずれ量のみを推定することとしたが、位相についても推定することとしてもよい。
また、各実施形態においては、電力を検出し、この電力に基づいて位置推定を行うこととしたが、この例に限られない。例えば、電力に代えて、受電アンテナの出力を電圧に変換し、この電圧に基づいて位置推定を行うこととしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る電力供給システムの概略構成を示した図である。 図1に示したビーム位置推定部について説明するための図である。 モニタ点について説明するための図である。 モニタ点の設定について説明するための図である。 モニタ点の設定について説明するための図である。 シミュレーション結果を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る電力供給システムのビーム位置推定部の周辺構成を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係るビーム位置推定部の機能ブロック図である。 ずれ量取得用情報の一例を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係る電力供給システムのビーム位置推定部の周辺構成を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係るビーム位置推定部の機能ブロック図である。 第1ずれ量取得用情報の一例を示した図である。 第2ずれ量取得用情報の一例を示した図である。 パイロット信号と制御コマンドとを多重させた多重信号の一例を示した図である。 図14に示した多重信号を送信する際の電力供給システムの一構成例を示した図である。 宇宙太陽発電システムについて示した図である。
符号の説明
1 電力供給システム
2 送電システム
3 受電システム
21,21´,23,53,55 アンテナ
22 パイロット受信部
24 制御コマンド受信部
25,25´ 制御部
31 送電アンテナ
40 受信部
51 受電部
52、62,72 ビーム位置推定部
54 パイロット送信部
56、61a,61b,71a,71b 受電アンテナ
63,73 差分算出部
65、76 推定部
64、75 記憶部
74 和算出部

Claims (6)

  1. 電気エネルギーをマイクロ波ビームとして送信する送電システムと、
    該送電システムから送信されたマイクロ波ビームを受信する受電システムと
    を備え、
    前記受電システムは、
    前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定するビーム位置推定手段と、
    該位置ずれ量に関する情報を前記送電システムに送信する送信手段と
    を備え、
    前記送電システムは、前記受電システムから前記位置ずれ量に関する情報を受信し、該位置ずれ量に関する情報に基づいて前記マイクロ波ビームの送電方向を補正する電力供給システムであって、
    前記ビーム位置推定手段は、
    前記送電システムから受信したマイクロ波ビームの電力レベルを、予め設定されている基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置された複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電力レベルに基づいて、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する電力供給システム。
  2. 前記ビーム位置推定手段は、
    対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの差分を算出する差分算出手段と、
    対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの差分と位置ずれ量とが関連付けられたずれ量取得用情報が記憶されている記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記ずれ量取得用情報と前記差分算出手段により算出された差分とに基づいて前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する推定手段と
    を具備する請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 前記ビーム位置推定手段は、
    対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの和を算出する和算出手段と、
    対となる前記モニタ点にて検出された電力レベルの和と位置ずれ量とが関連付けられたずれ量取得用情報が記憶されている記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記ずれ量取得用情報と前記和算出手段により算出された和とに基づいて前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する推定手段と
    を具備する請求項1に記載の電力供給システム。
  4. 前記ビーム位置推定手段は、
    前記送電システムから受信したマイクロ波ビームの電圧を、予め設定されている基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置された複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電圧に基づいて、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定する請求項1に記載の電力供給システム。
  5. 前記受電システムは、パイロット信号を送信する送信手段を備え、
    前記送電システムは、該受電システムからのパイロット信号を受信し、該パイロット信号の到来方向を検出し、検出した該到来方向にマイクロ波ビームを指向させる請求項1から請求項4のいずれかに記載の電力供給システム。
  6. 電気エネルギーをマイクロ波ビームとして送信する送電システムと、該送電システムから送信されたマイクロ波ビームを受信する受電システムとを備える電力供給システムに用いられる受電システムであって、
    前記送電システムから受信したマイクロ波ビームの電力レベルを、予め設定されている基準ビームパターンのヌル点を挟んで対をなして配置された複数のモニタ点において検出し、検出した各モニタ点における電力レベルに基づいて、前記マイクロ波ビームの位置ずれ量を推定するビーム位置推定手段と、
    該位置ずれ量に関する情報を前記送電システムに送信する送信手段と
    を備える受電システム。
JP2007165620A 2007-03-09 2007-06-22 電力供給システム Expired - Fee Related JP5336709B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007165620A JP5336709B2 (ja) 2007-03-09 2007-06-22 電力供給システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007059736 2007-03-09
JP2007059736 2007-03-09
JP2007165620A JP5336709B2 (ja) 2007-03-09 2007-06-22 電力供給システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008259392A JP2008259392A (ja) 2008-10-23
JP5336709B2 true JP5336709B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=39982406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007165620A Expired - Fee Related JP5336709B2 (ja) 2007-03-09 2007-06-22 電力供給システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5336709B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5317821B2 (ja) * 2009-05-13 2013-10-16 三菱電機株式会社 アンテナ装置
JP5327059B2 (ja) * 2010-01-05 2013-10-30 三菱電機株式会社 無線電力伝送システム及びレクテナ基地局
JP5578885B2 (ja) * 2010-02-26 2014-08-27 三菱重工業株式会社 フェーズドアレイアンテナ及びその制御方法
JP5310659B2 (ja) * 2010-06-29 2013-10-09 三菱電機株式会社 無線電力伝送システム、レクテナ基地局及び電力送信装置
KR101197316B1 (ko) * 2010-07-22 2012-11-05 한국과학기술원 빔조향 무선전력 전달장치 및 방법
WO2014069239A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 シャープ株式会社 給電装置およびワイヤレス給電システム
JP6126373B2 (ja) * 2012-12-13 2017-05-10 パナソニック株式会社 無線モジュール及び無線通信装置
JP6227320B2 (ja) * 2013-08-02 2017-11-08 三菱重工業株式会社 レーザ中心位置推定装置、無線電力伝送システム、及びレーザ中心位置推定方法
JP6303468B2 (ja) * 2013-12-11 2018-04-04 三菱電機株式会社 無線電力伝送システム及び無線電力伝送方法
US9673665B2 (en) * 2015-06-30 2017-06-06 Ossia Inc. Energy delivery modulation in wireless power delivery environments
KR102668747B1 (ko) * 2017-01-20 2024-05-23 엘지전자 주식회사 무선전력 전송장치 및 방법
EP3770616A1 (en) 2017-05-29 2021-01-27 Mitsubishi Electric Corporation Radio wave measurement system and wireless power transmission device
CN115097217A (zh) 2017-05-29 2022-09-23 三菱电机株式会社 电波测定系统
KR102208552B1 (ko) * 2017-10-13 2021-01-27 한국과학기술원 고집적 배열 안테나를 이용하는 무선 전력 송신기, 컴팩트 mimo 안테나를 이용하는 무선 전력 송신기 및 무선 전력 송신 시스템
KR102042121B1 (ko) * 2017-12-21 2019-11-08 경희대학교 산학협력단 전력 수신 장치의 수신 전력을 모니터링하여 무선 전력을 전송하는 무선 전력 전송 시스템
KR102063041B1 (ko) * 2018-10-17 2020-01-07 주식회사 켐트로닉스 중전력, 고전력 무선전력전송 이물방지 모니터링 장치
KR102080476B1 (ko) * 2018-10-17 2020-02-24 주식회사 켐트로닉스 중전력, 고전력 무선전력전송 정렬 상태 모니터링 장치

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3420781B2 (ja) * 1992-09-29 2003-06-30 株式会社ロケットシステム 太陽発電の送電装置
JPH11251821A (ja) * 1998-03-05 1999-09-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アンテナ指向方向制御方法
JP2004088443A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd マイクロ波による電力伝送方法および電力伝送システム
JP4195670B2 (ja) * 2004-02-27 2008-12-10 三菱重工業株式会社 送信波の位相制御方法と装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008259392A (ja) 2008-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5336709B2 (ja) 電力供給システム
JP4964857B2 (ja) 太陽追尾装置およびその追尾方法
JP6771711B2 (ja) 地上ベースの衛星アンテナ・ポインティング・システム
JP4486539B2 (ja) フェーズドアレイアンテナ及びその位相制御方法
JP2016521939A (ja) 無線通信リンクのための安定化プラットフォーム
JP5696728B2 (ja) 電力送信装置
JP2010004324A (ja) 無線電力伝送システム、電力送信装置及びレクテナ基地局
WO2010059766A3 (en) Systems and methods for determining element phase center locations for an array of antenna elements
US10950934B2 (en) Wireless electric power transmission apparatus and electric power transfer system
JPH11326491A (ja) レーダ装置の位相補正値決定方法
WO2013015137A1 (ja) フェーズドアレイアンテナ及びその位相制御方法
US10228163B2 (en) Heliostat calibration device and heliostat calibration method
JP3339967B2 (ja) マイクロ波送電装置
WO2011102522A1 (ja) フェーズドアレイアンテナ及びその位相制御方法
JP5578885B2 (ja) フェーズドアレイアンテナ及びその制御方法
JP3616075B2 (ja) 送電ビーム方向制御装置
CN102656747A (zh) 天线波束指向装置和天线波束指向方法
KR101550446B1 (ko) 빔 폭 변형이 가능한 위성안테나 시스템 및 운영방법
US10812195B2 (en) Optical communication device
JPH06260823A (ja) フェーズド・アレイ・アンテナ
KR101230559B1 (ko) 태양 추적장치
US20220166259A1 (en) System for generating, transmitting and distributing electrical energy
EP0980112A2 (en) A dual autotrack control system
JP2013029430A (ja) 2チャネル追尾装置、および追尾方法
JP6227320B2 (ja) レーザ中心位置推定装置、無線電力伝送システム、及びレーザ中心位置推定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees