JP5335128B1 - プログラム作成方法及びプログラマブルロジックコントローラ並びに実装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラントを構成する設備において工程の順序変更や設定値の変更に際して容易に制御プログラムを変更する。
【解決手段】機器の動作を制御し、機器の動作に要する設定値及び機器に関する測定値が記録されるべき設計アドレスから設定値を取得し、測定値を記録する動作制御回路と、動作制御回路を組み合わせて実行される工程を制御する工程制御回路と、工程制御回路を実行するメイン制御回路と、重複を含む任意の順序でメイン制御回路を介して工程制御回路を実行するプロセス制御回路と、当該工程制御回路に含まれる設定値及び測定値が記録されるアドレスとして定義された格納アドレス、及び当該格納アドレスに記録された設定値とを備え、メイン制御回路は、工程制御回路に含まれる動作制御回路が参照する設計アドレスを、当該工程制御回路を実行する順序に対応する前記格納アドレスに置き換えたのちに当該工程制御回路を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、プログラム作成方法及びプログラマブルロジックコントローラ並びに実装方法に関し、特に、医薬品や飲料食品を製造するプラントに適用して有用なものである。
従来、ファクトリーオートメーションによる製造工程においては、プラントの各設備を制御するプログラマブルロジックコントローラ(以下、PLCと称する)が用いられている。PLCは、設備の制御内容を定めた制御プログラムが記憶されており、その制御プログラムを実行する。このPLCによる制御により、プラントの各設備が動作する。
PLCの制御プログラムは、プラントの設備構成に対応して作成される。プラントの設備構成は複雑なこともあり、これに対応した制御プログラムを作成することは容易ではない。そこで、複雑な設備を制御する制御プログラムの作成方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。当該作成方法によれば、予め用意した制御プログラムの雛形をライブラリとして有し、ライブラリを適宜組み合わせて制御プログラム全体を作成することができる。
ここで、医薬品や飲料食品を製造するプラントにおいては、設備構成に変更はなくても、品種変更などにより各設備で実行される工程の変更が生じるような要求がなされる場合がある。この要求に応じるとすると、当初に作成した制御プログラムの順序を再構成して新たな制御プログラムを実装する必要がある。
特許文献1に係る制御プログラムの作成方法や制御ブロック単位で組み替える制御プログラムの作成手法であるSFCは、そのような変更要求に応じて新たな制御プログラムに変更することも可能ではある。
しかしながら、各設備の制御に設定値などパラメータが必要となる場合に問題が生じる。例えば、当初は、100℃で加熱処理を行う制御を行っていたが、品種変更により、数ステップ後にさらに200℃で加熱処理を行うという制御を追加するような場合、すなわち、設定温度は異なるが同じ加熱処理が追加されるような場合である。従来技術では、パラメータを考慮したものではないため、このような場合でも100℃の加熱処理用の制御プログラムと、200℃の加熱処理用のプログラムをそれぞれ作成する必要が生じてしまう。
この結果、新たな追加分の制御プログラムを実装する必要が生じるため、新たな品種用にプラントを可動させるまでに時間を要してしまう。さらに、ほとんど重複した内容の制御プログラムを追加することになるので、PLCのメモリも余分に費やしてしまうことになる。
このように、プラントを構成する設備において工程順序が変更する場合や、工程に要するパラメータに変更が生じる際に、制御プログラムの変更に時間や手間を要してしまうという問題がある。
特開2012−79246号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、プラントを構成する設備において工程の順序変更や設定値の変更に際して容易に制御プログラムを変更することができるプログラム作成方法及びプログラマブルロジックコントローラ並びに実装方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、医薬品又は飲料食品を製造する設備を制御するプログラマブルロジックコントローラで実行可能な制御プログラムを作成するプログラム作成方法であって、前記制御プログラムは、前記設備に設けられた機器の動作を制御する複数の動作制御回路、前記動作制御回路の組み合わせからなり、前記設備で実行される工程を制御する複数の工程制御回路、前記工程制御回路ごとに実装され、当該工程制御回路を実行するメイン制御回路、及び重複を含む任意の順序で前記工程を組み合わせて前記設備で実行されるプロセスを制御するプロセス制御回路を備え、前記プログラマブルロジックコントローラの記憶装置のアドレスのうち、前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路に要する設定値及び前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路より得られる前記機器に関する測定値を格納すべき設計アドレスを前記工程制御回路ごとに定義するとともに、前記設計アドレスのそれぞれに関連づけて、前記動作制御回路に要する前記設定値及び前記測定値が記録される格納アドレスを複数定義する第1ステップと、前記機器の動作に要する前記設定値を取得するアドレスとして前記設計アドレスを参照するとともに、前記機器に関する測定値を記録するアドレスとして前記設計アドレスを参照するように前記動作制御回路を作成し、及び該動作制御回路を組み合わせることで前記工程制御回路を作成する第2ステップと、重複を含む任意の順序で前記工程制御回路を選択し、かつ各工程制御回路に対して定義された前記設計アドレスに関連づけられた複数の格納アドレスのうちの一つを使用するとし、さらに、その順序で各工程制御回路が前記メイン制御回路を介して実行されるように前記プロセス制御回路を作成する第3ステップと、前記プロセス制御回路に含まれる各工程制御回路について、前記第3ステップで使用するとした格納アドレスに前記設定値を記録する第4ステップと、前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路が参照する前記設計アドレスを、前記第3ステップで使用するとした格納アドレスに置き換え、その後に当該工程制御回路を実行するように前記メイン制御回路を作成する第5ステップとを備えることを特徴とするプログラム作成方法にある。
かかる第1の態様では、動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路、及びプロセス制御回路を備える制御プログラムを作成することができる。設備の構成に変更がなければ、プロセス制御回路以外を変更する必要がない。動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路は、実行順序、設定値ごとに個別に実装する必要がないので、記憶装置を余分に費やすことがない。このように、設備において設定値や工程の実行順序に変更が生じても、プロセス制御回路の変更のみ行えばよく、動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路制御の変更に時間や手間を要さずに、要求変更に対して柔軟に対応することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載するプログラム作成方法において、前記設備で製造する品種の変更に対応して前記第3ステップ及び前記第4ステップを実行することを特徴とするプログラム作成方法にある。
かかる第2の態様では、プロセス制御回路を設計変更に応じて容易に変更することができる。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載するプログラム作成方法において、前記第1ステップでは、前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路から参照される前記設計アドレスが行方向には異なる工程制御回路に属するとともに列方向には同一の工程制御回路に属するように行列形式で前記設計アドレスを定義し、前記設計アドレスの各行に関連づけて前記行列形式で前記格納アドレスを定義し、前記第2ステップでは、前記工程制御回路ごとに定義された一つの行に属する設計アドレスを参照するように当該工程制御回路に含まれる前記動作制御回路を作成し、及び該動作制御回路を組み合わせることで前記工程制御回路を作成し、前記第3ステップでは、重複を含む任意の順序で前記工程制御回路を選択し、各行の前記設計アドレスに関連づけられた複数行の格納アドレスのうちの一つの行の格納アドレスを使用するとし、さらに、その順序で各工程制御回路が前記メイン制御回路を介して実行されるように前記プロセス制御回路を作成し、前記第5ステップでは、前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路が参照する各行の前記設計アドレスを、前記第3ステップで使用するとした行の格納アドレスに置き換え、その後に当該工程制御回路を実行するように前記メイン制御回路を作成することを特徴とするプログラム作成方法にある。
かかる第3の態様では、行方向に各工程が、列方向に、各工程で用いられる設定値及び測定値が並ぶため、一覧して各工程で用いられる設定値及び測定値を把握することができる。また、各設定値及び測定値の行方向及び列方向の相対位置を保ったままコンピュータの表計算ソフトに取り込めば、その時点における各工程の設定値及び測定値が一行で表されるため、プロセスの状況を把握しやすくなる。
本発明の第4の態様は、記憶装置、入力手段及び出力手段を備え、医薬品又は飲料食品を製造する設備を制御するプログラマブルロジックコントローラであって、第1〜第3の何れか一つの態様に記載するプログラム作成方法により作成された動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路及びプロセス制御回路が前記記憶装置に記憶されていることを特徴とするプログラマブルロジックコントローラにある。
かかる第4の態様では、動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路、及びプロセス制御回路を備える制御プログラムが記憶されたプログラマブルロジックコントローラが提供される。設備の構成に変更がなければ、プロセス制御回路以外を変更する必要がない。動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路は、実行順序、設定値ごとに個別に実装する必要がないので、記憶装置を余分に費やすことがない。このように、設備において設定値や工程の実行順序に変更が生じても、プロセス制御回路の変更のみ行えばよく、動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路制御の変更に時間や手間を要さずに、要求変更に対して柔軟に対応することができる。
本発明の第5の態様は、第4の態様に記載するプログラマブルロジックコントローラにおいて、前記入力手段により前記工程制御回路を重複を含む任意の順序で選択させ、選択された順序で当該工程制御回路が前記メイン制御回路を介して実行されるように前記プロセス制御回路を構成し、前記入力手段により前記工程制御回路ごとの前記格納アドレスに設定する設定値が入力されるとともに当該設定値を当該格納アドレスに記憶するプロセス制御回路作成手段を備えることを特徴とするプログラマブルロジックコントローラにある。
かかる第5の態様では、プロセス制御回路作成手段により、プロセス制御回路を設計変更に応じて容易に変更することができる。
本発明の第6の態様は、第1〜第3の何れか一つの態様に記載するプログラム作成方法により作成された制御プログラムを前記プログラマブルロジックコントローラの記憶装置に記憶する実装方法にある。
かかる第6の態様では、制御プログラムが実装されたプログラマブルロジックコントローラが提供される。
本発明によれば、プラントにおけるパラメータを含む制御順序の変更に際して容易に制御プログラムを変更することができるプログラム作成方法及びプログラマブルロジックコントローラ並びに実装方法が提供される。
PLC、PLCの制御対象の一例であるタンク、PLCに接続されるコンピュータの概略構成図である。 PLCの機能ブロック図である。 プログラム作成方法での手順を示すフロー図である。 工程情報及び設計アドレスの例である。 制御回路のプログラムの例である。 シーケンスの例である。 メイン制御回路のプログラムの例である。 メイン制御回路のプログラムの例である。 プログラムの実行例である。 プログラムの実行例である。 プログラムの実行例である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
〈実施形態1〉
本発明に係るプログラマブルロジックコントローラ(以下、PLCと称する。)及びPLCで実行されるプログラム作成方法について説明する。
図1は、PLC、PLCの制御対象の一例であるタンク、PLCに接続されるコンピュータの概略構成図である。本発明に係るPLC1は、医薬品又は飲料食品を製造する設備を制御対象とする。PLC1が制御対象とする設備は、一つに限られず複数であってもよい。ここでは、飲料を製造するために構築された複数の設備のうちの一つであるタンク20を制御対象とする。
タンク20は、原料投入装置21から原料が供給され、該原料を内部に貯留するものであり、各種機器が設けられている。タンク20に設けられた機器とは、飲料を製造する際に必要となる加工を行うために動作する機器をいう。
機器としては、タンク20の内部に配置されたスクリューで原料を攪拌する攪拌装置22や、その内部の原料を所定温度に加熱する加熱装置23が設けられている。さらに、タンク20には、内部に貯留された原料の温度を測定する温度センサ24や原料を計量する計量器25が設けられている。以降、これらの原料投入装置21、攪拌装置22、加熱装置23、温度センサ24及び計量器25をまとめて各種機器21〜25とも称する。
これらの各種機器21〜25の動作によりタンク20において原料が加工され、他の設備(特に図示せず)に供給され、その設備でさらに加工が行われて飲料が製造されるようになっている。
原料投入装置21は、PLC1から与えられる制御信号に基づいて、タンク20に原料を投入する動作を行う。すなわち、タンク20に供給すべき原料の量がPLC1から制御信号として与えられる。そして、原料投入装置21はその制御信号を受信し、設定された量の原料を、例えばタンク20に原料を供給する配管に設けられた弁体を開くことでタンク20に供給するように構成されている。また、原料投入装置21が有する情報、例えば、原料をタンク20に投入した量などは、PLC1に送信され、PLC1はその情報を読み取ることが可能となっている。
攪拌装置22は、PLC1から与えられる制御信号に基づいて、タンク20の内部に配置されたスクリューを回転させて原料を攪拌する動作を行う。すなわち、タンク20内部の原料を攪拌する際のスクリューの回転数や回転時間などがPLC1から制御信号として与えられる。そして、攪拌装置22は、その制御信号を受信し、設定された回転数及び回転時間でタンク20内の原料を攪拌するように構成されている。また、攪拌装置22からの情報、例えば、実際の回転数や回転を始めてからの経過時間などは、PLC1に送信され、PLC1はその情報を読み取ることが可能となっている。
加熱装置23は、PLC1から与えられる制御信号に基づいて、その内部の原料を所定温度にする動作を行う。すなわち、タンク20内部の原料を加熱する際の温度やその許容範囲などがPLC1から制御信号として与えられる。そして、加熱装置23は、その制御信号を受信し、設定された温度が許容範囲に収まるようにタンク20内の原料を加熱する構成となっている。また、加熱装置23からの情報、例えば、実際の加熱温度などは、PLC1に送信され、PLC1はその情報を読み取ることが可能となっている。
温度センサ24は、内部に貯留された原料の温度を測定する動作を行う。すなわち、タンク20内部の原料の温度を計測し、その温度をPLC1に送信するように構成されている。また、計量器25は、内部に貯留された原料を計量する動作を行う。すなわち、タンク20内部の原料の重量を計測し、その重量をPLC1に送信するように構成されている。
このような各種機器21〜25の動作の組み合わせを工程と称する。すなわち、タンク20で実行される工程とは、各種機器21〜25のそれぞれの基本的な動作を組み合わせることで実現される一連の動作をいう。一つの工程は、各種機器21〜25の少なくとも1つのものの動作からなる。また、一つの工程に、或る一つの機器が行う動作が二回以上含まれていてもよい。
本実施形態では、工程として、運転準備工程(例えば、タンク20や各種機器21〜25の電源を入れるなど)、計量工程(計量器25による計量を行う工程)、溶解攪拌工程(攪拌装置22による攪拌を行う工程)、加熱攪拌工程(攪拌装置22及び加熱装置23による加熱及び攪拌を行う工程)、原料投入工程(原料投入装置21による原料の投入を行う工程)がある。
そして、重複を含む任意の順序でこれらの工程を組み合わせたものであるプロセスは、タンク20における原料の加工処理となる。
PLC1は、プログラマブルコントローラ又はシーケンサとも称される。PLC1は、処理装置としてCPU及び記憶装置を備え、PLC1に接続された各種機器21〜25から各種信号が入力され、記憶装置に記憶された制御プログラムを読み取り実行し、及び各種機器21〜25に制御信号を出力することが可能な制御装置である。また、記憶装置の情報を記憶する領域は、それぞれアドレスが割り振られており、アドレスを指定することにより、記憶装置のうち特定の領域に情報を書き込み、または情報を読み出すことが可能となっている。
また、PLC1には、入出力装置としてタッチパネル2が接続されており、記憶装置に記録された各種情報はタッチパネル2に表示することが可能となっている。また、タッチパネル2上の操作により、記憶装置に記憶された制御プログラムを変更することが可能となっている。詳細は後述するが、制御プログラムのうち、プロセスを構成する工程の順序を変更することが可能となっている。
PLC1には、コンピュータ30が接続可能となっている。コンピュータ30は、CPU、メモリ、ハードディスク、入出力装置、入出力I/F(インタフェース)などを備えた一般的な情報処理装置であり、汎用OSが実行されるものである。
コンピュータ30では、PLC1で実行可能なラダープログラムを作成し、入出力I/F(RS232CやUSBなど)を介してラダープログラムをPLC1にダウンロード可能となっている。また、コンピュータ30は、PLC1の記憶装置の指定したアドレスの情報を入出力I/Fを介して読み取ることが可能となっている。読み取った情報は、例えば、表計算ソフトなどに読み込み、表示、保存することが可能となっている。
図2は、PLCの機能ブロック図である。PLC1の記憶装置には、後述するプログラム作成方法により作成された制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路、プロセス制御回路から構成されるものである。さらに、プロセス制御回路を作成、変更することができるプロセス制御回路作成手段が記憶装置に記憶されている。
これらの制御プログラム及びプロセス制御回路作成手段は、PLC1で実行可能なプログラムとして実装され、記憶装置に記憶されたものである。また、記憶装置の一部のアドレスは、設計用アドレス及び格納アドレスとして定義されている。
動作制御回路とは、PLC1により実行可能なプログラムであり、各種機器21〜25の動作を制御するものである。例えば、タンク20に原料を供給する配管に設けられた弁の開閉を制御する弁制御用の動作制御回路が挙げられる。他にも、計量器25の動作を制御する計量制御用の動作制御回路や、攪拌装置22の動作を攪拌制御用の動作制御回路や、加熱装置23の動作を制御する加熱制御用の制御回路や、温度センサ24の動作を制御する温度計測用の動作制御回路が挙げられる。
また、動作制御回路は、記憶装置のアドレスのうち各種機器21〜25の動作に要する設定値及び各種機器21〜25に関する測定値が記録されるべき設計アドレスから当該設定値を取得し、及び当該設計アドレスに測定値を記録するように実装されている。
設計アドレスとは、PLC1の記憶装置のうち各種機器21〜25で必要とされる設定値や測定値を格納すべき領域のアドレスである。設定値とは、各種機器21〜25に設定される値であり、測定値とは、各種機器21〜25の状態や原料の状態を測定した値などである。
すなわち、動作制御回路は、各種機器21〜25の動作で必要とされる設定値を設計アドレスから読み出し、各種機器21〜25の測定値は設計アドレスに書き込むように実装されている。例えば、攪拌用の動作制御回路は、回転数及び回転時間に関する設定値を設計アドレスから読み出すように実装され、その読み取った設定値で攪拌装置22を制御するように実装されている。
工程制御回路とは、PLC1により実行可能なプログラムであり、動作制御回路を組み合わせたものである。一つ以上の動作制御回路を組み合わせることで、各種機器21〜25の動作を組み合わせた工程を実行する工程制御回路となる。
例えば、タンク20内の原料を所定温度に加熱した上で、攪拌を行う加熱攪拌工程用の工程制御回路は、加熱制御用及び攪拌制御用の動作制御回路を順次実行するように構成されたものとなる。
工程制御回路は、複数の各種機器21〜25の動作を組み合わせたものに限らず、各種機器21〜25のうちの一つの動作から構成されていてもよい。
メイン制御回路は、PLC1により実行可能なプログラムであり、工程制御回路ごとに実装され、工程制御回路を実行するものである。
例えば、溶解攪拌工程用のメイン制御回路は、タンク20の工程の一つで或る溶解攪拌工程用に作成された工程制御回路に対応して作成され、所定の処理を行った上で、当該工程制御回路を実行するものである。この所定の処理は、設定値及び測定値に関するものであるが、詳細は後述する。
プロセス制御回路は、PLC1により実行可能なプログラムであり、重複を含む任意の順序でメイン制御回路を介して工程制御回路を実行するものである。
すなわち、プロセス制御回路は、重複を含む任意の順序でメイン制御回路を介して順次工程制御回路を実行することで、その順序の工程からなるタンク20のプロセスを制御するものである。
例えば、1番目に運転準備工程、2番目に溶解攪拌工程、3番目に計量工程、4番目に溶解攪拌工程・・・というような順序で各工程を行うプロセスを実現する場合には、プロセス制御回路は、それらの工程に対応する工程制御回路を順次実行するように構成される。
さらに、プロセス制御回路の各工程制御回路を実行する順序ごとに、格納アドレスが定義され、格納アドレスに設定値が記憶されている。
格納アドレスとは、PLC1の記憶装置のうち、各種機器21〜25用の動作制御回路に要する設定値や測定値が記録されるアドレスである。
「プロセス制御回路の各工程制御回路を実行する順序ごとに、格納アドレスが定義される」とは、プロセス制御回路の工程制御回路の順序が異なれば、その動作制御回路に要する設定値や測定値は、異なる格納アドレスとすることを意味する。したがって、プロセス制御回路のうち、同じ工程に関する工程制御回路が含まれていたとしても、その工程制御回路の動作制御回路に要する設定値や測定値は異なる格納アドレスとする。なお、プロセス制御回路に含まれる工程制御回路によっては、格納アドレスを定義しなくてもよい。
例えば、図2に示した1番目の運転準備工程は、設定値及び測定値を要さないので格納アドレスは定義されていない。
2番目の溶解攪拌工程は、「1002」というアドレスが格納アドレスとして定義されており、タッチパネル2から入力された設定値である「100rpm」が「1002」という格納アドレスに記録される。
3番目の計量工程は、「1003」というアドレスが格納アドレスとして定義されており、計量器25で測定された測定値「1kl」という値が格納される。
4番目の溶解攪拌工程は、2番目と同じ工程であるが、「1004」という異なるアドレスが格納アドレスとして定義されており、タッチパネル2から入力された設定値である「200rpm」が「1004」という格納アドレスに記録される。
上述したプロセス制御回路は、タンク20で必要な加工処理にあわせて予め作成した工程に応じて、メイン制御回路を介して各工程制御回路を順次実行するように実装してもよい。また、そのような態様のみならず、PLC1で実行されるプロセス制御回路作成手段により実装してもよい。
プロセス制御回路作成手段は、PLC1により実行可能なプログラムであり、タッチパネル2により、工程制御回路を重複を含む任意の順序で選択させ、選択された順序で当該工程制御回路がメイン制御回路を介して実行されるように前記プロセス制御回路を構成するものである。
さらに、プロセス制御回路作成手段は、工程制御回路を実行する順序ごとに、当該工程制御回路に含まれる前記動作制御回路に要する設定値及び測定値が記録されるアドレスとして格納アドレスを定義するとともに、タッチパネル2により入力された設定値を当該格納アドレスに記録する。
このようなプロセス制御回路作成手段により、タッチパネル2の入力に基づいて一連の工程制御回路からなるプロセス制御回路が作成され、プロセス制御回路に含まれる各工程制御回路で必要となる設定値及び工程制御回路で取得される測定値が記録される格納アドレスが定義される。そして、タッチパネル2の入力に基づいて格納アドレスに実際の設定値が記録される。
また、プロセス制御回路作成手段は、一度作成したプロセス制御回路をタッチパネル2に表示して、その順序を変更したり、工程制御回路の中から新たに追加したり、削除するなど編集作業も可能とする機能も有している。さらに、プロセス制御回路作成手段は、プロセス制御回路の各工程制御回路に含まれる動作制御回路に要する設定値を参照してタッチパネル2に表示したり、タッチパネル2から入力された値で設定値を変更することが可能となっている。
ここでメイン制御回路の機能について詳細に説明する。メイン制御回路は、工程制御回路に対応して実装され、当該工程制御回路を実行するものである。このとき、工程制御回路に含まれる動作制御回路が参照する設計アドレスを、当該工程制御回路を実行する順序に対応する格納アドレスに置き換えたのちに工程制御回路を実行する。
動作制御回路が参照する設計アドレスを格納アドレスに置き換えるとは、動作制御回路が設計アドレスから読み取る設定値が格納アドレスに記録された設定値となり、動作制御回路が設計アドレスに記録する測定値が格納アドレスに記録されるようにすることをいう。
例えば、プロセス制御回路の2番目の溶解攪拌工程に対応して実行されるメイン制御回路は次のようになる。
まず、2番目に実行される溶解攪拌工程用のメイン制御回路は、溶解攪拌工程用の工程制御回路に含まれる動作制御回路が参照する設計アドレスに、当該メイン制御回路に対応する2番目の溶解攪拌工程用に定義された格納アドレスに記録された設定値を複製する。そして、溶解攪拌工程用のメイン制御回路は、溶解攪拌工程用の工程制御回路を実行する。
これにより、動作制御回路自体は、設計アドレスを参照するのであるが、その中身である設定値は格納アドレスに記録されたものである。したがって、動作制御回路は、プロセス制御回路の各工程用の格納アドレスに設定された設定値を得て、攪拌装置22を制御することができる。
測定値についても同様である。3番目の計量工程に対応して実行されるメイン制御回路は次のようになる。
まず、計量工程用のメイン制御回路は、計量工程用の工程制御回路を実行する。次いで、計量工程用の工程制御回路はこれを構成する各動作制御回路を実行し、計量器25から得た測定値を設計アドレスに記録する。そして、計量工程用のメイン制御回路は、その設計アドレスに記録された測定値を、当該メイン制御回路に対応する3番目の計量工程用の格納アドレスに複製する。
これにより、動作制御回路自体は、設計アドレスに測定値を記録するのであるが、その測定値は格納アドレスに記録される。これにより、タッチパネル2や入出力I/Fを介したコンピュータ30などでは、格納アドレスに記録された測定値を得ることができる。
ここで、プロセス制御回路の4番目の溶解攪拌工程は、2番目と同じである。ただし、格納アドレスや設定値が異なる。この場合のメイン制御回路は次のように実行する。
まず、4番目に実行される溶解攪拌工程用のメイン制御回路は、溶解攪拌工程用の工程制御回路に含まれる動作制御回路が参照する設計アドレスに、当該メイン制御回路に対応する4番目の溶解攪拌工程用に定義された格納アドレスに記録された設定値を複製する。そして、溶解攪拌工程用のメイン制御回路は、溶解攪拌工程用の工程制御回路を実行する。
これにより、動作制御回路自体は、設計アドレスを参照するのであるが、その中身である設定値は格納アドレスに記録されたものである。そして、その設定値は、2番目に実行した同じ工程である溶解攪拌工程用の設定値とは異なり、4番目に実行する溶解攪拌工程用に定義された別の設定値である。
なお、このような設計アドレスを格納アドレスに置き換える実装は、インデックスレジスタを用いることで容易に実装することができる。インデックスレジスタを用いた実装については、後述する。
このような動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路、及びプロセス制御回路を備える制御プログラムが記憶されたPLC1では、プロセス制御回路に定義された順序に従って、メイン制御回路を介して工程制御回路を実行する。各工程制御回路は各種機器21〜25の動作を制御する動作制御回路から構成されているので、全体として、タンク20において原料を加工するためのプロセスが実行される。
特に、同じ工程について、順序を変え、設定値を変えて複数回実行する際においても、重複を含む任意のプロセス制御回路を作成するのみでよく、その他の動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路は1つ実装し変更する必要がない。
例えば、医薬品や飲料食品のプラントにおいては、タンク20及びこれに設けられた各種機器21〜25の構成に変更がなくとも、工程の順序や設定値を変えるなどして異なる品種を製造することが要求されることがある。
構成に変更がなければ、プロセス制御回路以外を変更する必要がない。したがって、タッチパネル2及びプロセス制御回路作成手段を介して工程制御回路の順序を変えて新たなプロセス制御回路を作成するとともに設定値を変えるのみで、そのような要求に応えることができる。また、動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路は、実行順序、設定値ごとに個別に実装する必要が無いので、PLC1の記憶装置を余分に費やすことがない。
このように、本実施形態に係るPLC1は、タンク20において設定値や工程の実行順序に変更が生じても、プロセス制御回路の変更のみ行えばよく、動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路制御の変更に時間や手間を要さずに、要求変更に対して柔軟に対応することができる。
図3〜図9を用いて、本実施形態に係るプログラム(制御プログラム)作成方法について説明する。
図3は、プログラム作成方法での手順を示すフロー図である。まず、工程情報及び設計アドレスを定義する。工程情報の作成方法は、特に限定は無いが、コンピュータ30で実行される表計算ソフトを用いて、各種工程の名称や設定値及び測定値の設計アドレスを一覧表にしておくことが好ましい。
工程情報とは、タンク20の各工程に関する情報であり、その工程を実行する際の設定値やその工程の状態から得られる測定値を格納すべき設計アドレスを工程制御回路ごとに定義したものである。また、工程情報は、例えば、工程を一意に識別する識別子(ID)や工程の名称等を含む。
図4に工程情報及び設計アドレスを例示する。同図に示すように、各種工程についての工程情報が計5つ各行に定義されている。各工程情報には、その工程情報を一意に識別する識別子(ID)が定義されている。後述するように、PLC1内では、インデックスレジスタ(A0)がその工程情報の識別子を保持する。
また、各工程情報には、工程ごとに設定値及び測定値に関する設計アドレスが定義されている。例えば、IDが「1」である工程情報は、運転準備工程に関するものであり、特に設定値及び測定値は必要としないことが分かる。IDが「3」である工程情報は、溶解攪拌工程に関するものであり、設定値及び測定値に関して設計アドレスが定義されている。
次に、このような工程情報に基づいて、動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路、プロセス制御回路の実装を行う(図3参照)。これらは独立に行うことができる。
図5に動作制御回路及び工程制御回路を例示する。図5(a)に示すように、工程情報を参考にして各工程情報に基づいた動作制御回路を実装する。
例えば、各工程を実現するのに必要な各種機器21〜25の動作について全て動作制御回路(MM回路、OO回路、PP回路、RR回路)を作成する。各動作回路は、各種機器21〜25の比較的単純な動作を実現するためのものである。
例えば、加熱装置23用の動作制御回路であれば、設計アドレスである「204」から温度設定値を読み込み、制御対象機器の実行アドレス(加熱装置23を制御するプログラムの開始アドレス)を実行し、最後に、加熱装置23から得られた温度の測定値を設計アドレスである「504」に記録するようにOO回路を実装する。
そして、これらの動作制御回路を組み合わせて工程制御回路を実装する。図5(b)に示すように、例えば、加熱攪拌工程を制御する工程制御回路は、PP回路、RR回路、MM回路、OO回路の順に動作制御回路を実行するものとして構成する。このようにして、工程情報の各工程について、動作制御回路を組み合わせて工程制御回路を実装する。
このような制御回路の作成は、工程情報を参照して行うものであり、メイン制御回路やシーケンスの作成状況に依存することなく行うことができる。
次に、工程情報に基づいて、プロセス制御回路を実装し、格納アドレスを定義し、設定値を設定する(図3参照)。
図6にプロセス制御回路、格納アドレス及び設定値を例示する。同図に示すように、タッチパネル2を介してプロセス制御回路作成手段によりプロセス制御回路をPLC1の記憶装置内に作成する。
例えば、プラントの管理者が実際にタンク20で原料を加工する際に必要な一連の工程を決定したら、その一連の工程に対応して、5つの工程情報(工程制御回路)から重複を含む任意の順序で選択する。プロセス制御回路作成手段はこのような入力を受けて、図6に示すようなプロセス制御回路を作成する。すなわち、工程制御回路の実行順を定めて記憶装置に記録することでプロセス制御回路を作成する。この実行順は、後述するインデックスレジスタ(A1)に保持される。
そして、工程制御回路の実行順ごとに設定値や測定値を格納するための格納アドレスを決定する。格納アドレスは、実装時に予め定めてもよいし、記憶装置の領域から自動的に割り当てるようにしてもよい。
さらに、タッチパネル2を介して各設定値を入力し、プロセス制御回路作成手段は当該設定値を格納アドレスに記録する。
例えば、原料投入工程を3番目に実行すると入力した場合、実行順が3番目である原料投入工程が記憶装置に記録される。そして、タッチパネルを介して「原料名」という設定項目に対して「果汁」という文字情報を入力すると、格納アドレス「1003」に「果汁」という原料名を示す文字列が設定される。
なお、同じ工程であっても、実行順が異なれば、異なる格納アドレスにその設定値や測定値が記録される。
具体的な格納アドレスの定義は、特に限定はないが、例えば、工程制御回路(メイン制御回路)が実行される順が1番目であれば1000番台、2番目であれば2000番台・・・とし、各工程制御回路で用いられる設定値及び測定値ごとに1ずつアドレスを増加させることが好ましい。
このように格納アドレスを定義することで、図6に示したように、行方向に各工程が、列方向に、各工程で用いられる設定値及び測定値が並ぶため、一覧して各工程で用いられる設定値及び測定値を把握することができる。また、各設定値及び測定値の行方向及び列方向の相対位置を保ったままコンピュータ30の表計算ソフトに取り込めば、その時点における各工程の設定値及び測定値が一行で表されるため、プロセスの状況を把握しやすくなる。
次に、メイン制御回路を実装する。図7及び図8にメイン制御回路を例示する。同図に示すように、図7(a)は、加熱攪拌工程用のメイン制御回路の擬似コードであり、図7(b)は、溶解攪拌工程用のメイン制御回路の擬似コードである。
同図に示すように、動作制御回路が参照する設計アドレスを格納アドレスに置き換え(ステップ1)、メイン制御回路に対応する工程制御回路を実行するように(ステップ2)、各工程情報(図4参照)につき一つのメイン制御回路を実装する。
このようなメイン制御回路のアドレスの置き換えをニーモニックで表記した例を図8に示す。図8(a)は加熱攪拌工程用のメイン制御回路をニーモニックで表記した擬似コードであり、図8(b)は溶解攪拌工程用のメイン制御回路をニーモニックで表記した擬似コードである。
「MOV 100A1 20A0」は、アドレス「100A1」に記録された値を「20A0」に複製するというニーモニックである。また、アドレスのうち「A1」「A0」はインデックスレジスタを表しており、その中身の値に置き換えられる。例えば、インデックスレジスタ「A1」が「1」、「A0」が「2」であれば、同ニーモニックは、アドレス「1001」に格納された値をアドレス「202」に複製するように実行される。
この複製元のアドレスは、インデックスレジスタA1を用いて格納アドレスを参照するようにし、複製先のアドレスは、インデックスレジスタA0を用いて設計用アドレスを参照するようにしてある。
インデックスレジスタA0は、工程情報の識別子が保持されるものであるから、インデックスレジスタA0を用いて表される設計アドレスは、その工程情報に応じた設計アドレスを示すことになる。
インデックスレジスタA1は、プロセス制御回路に含まれる工程制御回路の実行順が保持されるものであるから、インデックスレジスタA1を用いて表される格納アドレスは、その実行順に応じた工程制御回路に対応した格納アドレスを示すことになる。
このように設定値用に設計アドレスを格納アドレスに置き換えたのち、工程制御回路のコイルをONにして、当該工程制御回路を実行する。当該工程制御回路は、その工程制御回路を構成する動作制御回路を順次実行する。そして、動作制御回路が取得した測定値を、インデックスレジスタA1を用いて格納用アドレスに記録するようにメイン制御回路を実装する。
このように実装したメイン制御回路は、プロセス制御回路の実行順に基づいて順次実行される。
図9〜10を用いて、制御プログラムの実行例を説明する。図9(a)に示すように、プロセス制御回路にしたがって順次実行して、4番目の溶解攪拌工程を実行するとする。実行順は4番目であるのでインデックスレジスタA1には「4」が保持される。溶解攪拌工程を識別する工程制御回路(工程情報)のIDは「3」であるので(図4参照)、インデックスレジスタA0には「3」が保持される。
このようにインデックスレジスタが設定された状態で、図9(b)に示す溶解攪拌工程用のメイン制御回路が実行される(内容は図8(b)と同じ)。このとき、インデックスレジスタA0,A1の保持する値に基づいてアドレスが解釈されるので、実行に際しては図9(c)に示すようなアドレスで「MOV」命令が実行される。
すなわち、実行順が4番目であり、工程制御回路のIDが「3」である溶解攪拌工程については、格納用アドレスとして「1004」「2004」が選択され、そのアドレスに格納された設定値(200rpmや5分)は、溶解攪拌工程を実装した工程制御回路に含まれる動作制御回路が参照する設計アドレスである「203」「303」に複製される。
メイン制御回路は、工程制御回路を実行し、工程制御回路はこれを構成する各動作制御回路を実行する。動作制御回路は、「200rpm」や「5分」という設定値を設計アドレスである「203」「303」から読み取り、溶解攪拌工程に係る各種機器21〜25を制御する。
そして、メイン制御回路は工程制御回路(動作制御回路)から各種機器21〜25が測定した測定値を取得する。その測定値を、実行順が4番目であり、工程制御回路のIDが「3」である溶解攪拌工程の測定値を格納する格納用アドレスである「5004」に記録する。
図10(a)に示すように、プロセス制御回路にしたがって順次実行して、5番目の加熱攪拌工程を実行するとする。実行順は5番目であるのでインデックスレジスタA1には「5」が保持される。加熱攪拌工程を識別する工程制御回路のIDは「4」であるので(図4参照)、インデックスレジスタA0には「4」が保持される。
このようにインデックスレジスタが設定された状態で、図10(b)に示す加熱攪拌工程用のメイン制御回路が実行される(内容は図8(a)と同じ)。このとき、インデックスレジスタA0,A1の保持する値に基づいてアドレスが解釈されるので、実行に際しては図10(c)に示すようなアドレスで「MOV」命令が実行される。
すなわち、実行順が5番目であり、工程制御回路のIDが「4」である加熱攪拌工程については、格納用アドレスとして「1005」「2005」が選択され、そのアドレスに格納された設定値(60℃や±2)は、加熱攪拌工程を実装した工程制御回路に含まれる動作制御回路が参照する設計アドレスである「204」「304」に複製される。
メイン制御回路は、工程制御回路を実行し、工程制御回路はこれを構成する各動作制御回路を実行する。動作制御回路は、「60℃」や「±2」という設定値を設計アドレスである「204」「304」から読み取り、加熱攪拌工程に係る各種機器21〜25を制御する。
そして、メイン制御回路は各種機器21〜25が測定した測定値を取得する。その測定値を、実行順が5番目であり、工程制御回路のIDが「4」である加熱攪拌工程の測定値を格納する格納用アドレスである「5005」に記録する。
図11(a)に示すように、プロセス制御回路にしたがって、順次実行して8番目の加熱攪拌工程を実行するとする。実行順は8番目であるのでインデックスレジスタA1には「8」が保持される。加熱攪拌工程を識別する工程制御回路のIDは「4」であるので(図4参照)、インデックスレジスタA0には「4」が保持される。
このようにインデックスレジスタが設定された状態で、図11(b)に示す加熱攪拌工程用のメイン制御回路が実行される(内容は図8(a)と同じ)。このとき、インデックスレジスタA0,A1の保持する値に基づいてアドレスが解釈されるので、実行に際しては図11(c)に示すようなアドレスで「MOV」命令が実行される。
すなわち、実行順が8番目であり、工程制御回路のIDが「4」である加熱攪拌工程については、格納用アドレスとして「1008」「2008」が選択され、そのアドレスに格納された設定値(50℃や±1)は、加熱攪拌工程を実装した工程制御回路に含まれる動作制御回路が参照する設計アドレスである「204」「304」に複製される。
メイン制御回路は、工程制御回路を実行し、工程制御回路はこれを構成する各動作制御回路を実行する。動作制御回路は、「50℃」や「±1」という設定値を設計アドレスである「204」「304」から読み取り、加熱攪拌工程に係る各種機器21〜25を制御する。
そして、メイン制御回路は各種機器21〜25が測定した測定値を取得する。その測定値を、実行順が8番目であり、工程制御回路のIDが「4」である加熱攪拌工程の測定値を格納する格納用アドレスである「5008」に記録する。
以上に説明したように、本発明のプログラム作成方法によれば、動作制御回路、工程制御回路及びメイン制御回路自体には変更がなく、プロセス制御回路の実行順にしたがってインデックスレジスタが変化し、それに応じて格納アドレス及び設計アドレスが置き換わる制御プログラムを作成することができる。これにより、工程ごとに動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路を1つ予め実装し、あとはプロセスに応じてプロセス制御回路を実装するだけで、所望の一連の工程からなるプロセスを実現するPLC1用の制御プログラムが実現できる。すなわち、医薬品や飲料食料の分野において、タンク20などの設備構成は変化がないが、品種を変えるためにプロセスを変更するような要求があっても、プロセス制御回路を実装するだけで、その要求に柔軟に応えることができる。
また、工程情報を一度定義すれば、動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路、プロセス制御回路の作成は独立して行うことができるので、開発の効率も各段に向上する。
1 PLC
2 タッチパネル
20 タンク
21 原料投入装置
22 攪拌装置
23 加熱装置
24 温度センサ
25 計量器
30 コンピュータ

Claims (6)

  1. 医薬品又は飲料食品を製造する設備を制御するプログラマブルロジックコントローラで実行可能な制御プログラムを作成するプログラム作成方法であって、
    前記制御プログラムは、
    前記設備に設けられた機器の動作を制御する複数の動作制御回路、
    前記動作制御回路の組み合わせからなり、前記設備で実行される工程を制御する複数の工程制御回路、
    前記工程制御回路ごとに実装され、当該工程制御回路を実行するメイン制御回路、
    及び重複を含む任意の順序で前記工程を組み合わせて前記設備で実行されるプロセスを制御するプロセス制御回路を備え、
    前記プログラマブルロジックコントローラの記憶装置のアドレスのうち、前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路に要する設定値及び前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路より得られる前記機器に関する測定値を格納すべき設計アドレスを前記工程制御回路ごとに定義するとともに、前記設計アドレスのそれぞれに関連づけて、前記動作制御回路に要する前記設定値及び前記測定値が記録される格納アドレスを複数定義する第1ステップと、
    前記機器の動作に要する前記設定値を取得するアドレスとして前記設計アドレスを参照するとともに、前記機器に関する測定値を記録するアドレスとして前記設計アドレスを参照するように前記動作制御回路を作成し、及び該動作制御回路を組み合わせることで前記工程制御回路を作成する第2ステップと、
    重複を含む任意の順序で前記工程制御回路を選択し、かつ各工程制御回路に対して定義された前記設計アドレスに関連づけられた複数の格納アドレスのうちの一つを使用するとし、さらに、その順序で各工程制御回路が前記メイン制御回路を介して実行されるように前記プロセス制御回路を作成する第3ステップと、
    前記プロセス制御回路に含まれる各工程制御回路について、前記第3ステップで使用するとした格納アドレスに前記設定値を記録する第4ステップと、
    前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路が参照する前記設計アドレスを、前記第3ステップで使用するとした格納アドレスに置き換え、その後に当該工程制御回路を実行するように前記メイン制御回路を作成する第5ステップとを備える
    ことを特徴とするプログラム作成方法。
  2. 請求項1に記載するプログラム作成方法において、
    前記設備で製造する品種の変更に対応して前記第3ステップ及び前記第4ステップを実行する
    ことを特徴とするプログラム作成方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するプログラム作成方法において、
    前記第1ステップでは、前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路から参照される前記設計アドレスが行方向には異なる工程制御回路に属するとともに列方向には同一の工程制御回路に属するように行列形式で前記設計アドレスを定義し、前記設計アドレスの各行に関連づけて前記行列形式で前記格納アドレスを定義し、
    前記第2ステップでは、前記工程制御回路ごとに定義された一つの行に属する設計アドレスを参照するように当該工程制御回路に含まれる前記動作制御回路を作成し、及び該動作制御回路を組み合わせることで前記工程制御回路を作成し、
    前記第3ステップでは、重複を含む任意の順序で前記工程制御回路を選択し、各行の前記設計アドレスに関連づけられた複数行の格納アドレスのうちの一つの行の格納アドレスを使用するとし、さらに、その順序で各工程制御回路が前記メイン制御回路を介して実行されるように前記プロセス制御回路を作成し、
    前記第5ステップでは、前記工程制御回路に含まれる前記動作制御回路が参照する各行の前記設計アドレスを、前記第3ステップで使用するとした行の格納アドレスに置き換え、その後に当該工程制御回路を実行するように前記メイン制御回路を作成する
    ことを特徴とするプログラム作成方法。
  4. 記憶装置、入力手段及び出力手段を備え、医薬品又は飲料食品を製造する設備を制御するプログラマブルロジックコントローラであって、
    請求項1〜請求項3の何れか一項に記載するプログラム作成方法により作成された動作制御回路、工程制御回路、メイン制御回路及びプロセス制御回路が前記記憶装置に記憶されていることを特徴とするプログラマブルロジックコントローラ。
  5. 請求項4に記載するプログラマブルロジックコントローラにおいて、
    前記入力手段により前記工程制御回路を重複を含む任意の順序で選択させ、選択された順序で当該工程制御回路が前記メイン制御回路を介して実行されるように前記プロセス制御回路を構成し、前記入力手段により前記工程制御回路ごとの前記格納アドレスに設定する設定値が入力されるとともに当該設定値を当該格納アドレスに記憶するプロセス制御回路作成手段を備える
    ことを特徴とするプログラマブルロジックコントローラ。
  6. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載するプログラム作成方法により作成された制御プログラムを前記プログラマブルロジックコントローラの記憶装置に記憶する実装方法。
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