JP5333960B2 - 太陽電池モジュールの製造方法及び製造装置 - Google Patents
太陽電池モジュールの製造方法及び製造装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5333960B2 JP5333960B2 JP2006299376A JP2006299376A JP5333960B2 JP 5333960 B2 JP5333960 B2 JP 5333960B2 JP 2006299376 A JP2006299376 A JP 2006299376A JP 2006299376 A JP2006299376 A JP 2006299376A JP 5333960 B2 JP5333960 B2 JP 5333960B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solar cell
- light
- cell module
- sheet
- spectral radiance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
しかしながら、太陽電池素子も紫外から近赤外域の光を吸収するため、太陽電池素子近傍では、太陽電池素子が無い部分と比べて相対的に温度が高くなる。このため、太陽電池素子が無い部分にある封止用樹脂の架橋度と比べて、太陽電池素子近傍にある封止用樹脂の架橋度が高くなり、太陽電池モジュール面内で不均一な架橋度を呈し易い。
太陽電池モジュールの面内で架橋度のバラツキが大きくなれば該モジュールの信頼性を損なう恐れがある。例えば、架橋度が高すぎる部分があれば、紫外光や熱サイクルによる酸化などの経年劣化により封止用樹脂に黄変が生じ、色むらが生じ易くなる原因となる可能性がある。その結果、外観の悪化のほか、電気絶縁抵抗の劣化や、局部的温度上昇(ホットスポット)が生じ、電気絶縁破壊、高温となった封止用樹脂の発泡による太陽電池素子割れなどの信頼性の低下を招く恐れがある。また架橋度が低すぎる部分があれば、太陽電池モジュールの耐クリープ性や耐衝撃性が劣る原因となる可能性がある。さらに、紫外光により封止用樹脂の劣化が進み、寿命の低下を招く恐れもある。
前記光を透過する光透過性加圧シートとしてのフッ素系樹脂シートを備えた減圧方式の装置を用い、前記積層体を前記光透過性加圧シートにより積層方向に加圧するとともに、該積層体に対し、前記光透過性加圧シートを介して前記光を照射して加熱することにより前記積層体を圧着させることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
真空チャンバーと、
該真空チャンバー内で、太陽電池素子の少なくとも片面に、少なくとも封止用の熱架橋性樹脂シートとしてのエチレン−酢酸ビニル共重合体シートと、表面保護部材とを順次重ねた積層体を支持するための支持台と、
該支持台上に支持された前記積層体に対して、波長1.2μm〜3.6μmの間で最大分光放射輝度を示し、かつ、波長1.1μmでの分光放射輝度が前記最大分光放射輝度の30%以下となる光を照射して加熱するための光照射加熱手段と、
該光照射加熱手段からの光を透過するとともに、前記支持台上に支持された積層体を積層方向に加圧して圧着させるための光透過性加圧シートとしてのフッ素系樹脂シートと、を備えていることを特徴とする太陽電池モジュールの製造装置。
また製造時に放電が生じても、過大な放電電流による太陽電池モジュールの性能低下や破損等を誘発する恐れもない。
本発明者らは、光照射によって太陽電池モジュール面内の封止用樹脂の架橋度のバラツキを抑制する手段、光透過性加圧シートの分光透過率スペクトル、耐熱性、及び機械物性、太陽電池モジュールの封止用樹脂シートを溶融し架橋反応が生じるまで効率よく加熱し得る手段等について鋭意研究及び検討を行った。その結果、太陽電池モジュールを真空ラミネーションにより製造する際の熱源として、波長1.2μm以上、12μm以下、特に3.6μm以下の範囲に大部分の放射エネルギーを有する赤外光を用いることが有効であることを見出した。
このような太陽電池モジュールの製造装置20では、光照射ユニット14からの光が入射してくる方向から順に、光透過性加圧シート13、太陽電池モジュール用積層体7が重ね合わせられ、真空加圧により光透過性加圧シート13を介して積層体7に面圧が作用する。一方、光照射ユニット14から放射された特定の波長範囲にある赤外光を含む光は、光透過性加圧シート13を通して、加圧中の積層体7に照射される。赤外光を含む光の一部または全ては、積層体7のカバーシート、または、封止用樹脂シートに吸収され、封止用樹脂シートは溶融とともに架橋反応が進行し、太陽電池素子及びカバーシートと接合して積層体7をモジュール化することができる。
以下、各構成部材について具体的に説明する。
図1に示す装置20は、二重真空方式であり、光透過性加圧シート13によって、上部(第1)の真空チャンバー8と下部(第2)の真空チャンバー9に仕切られている。各チャンバー8,9は、それぞれ真空ポンプ(不図示)に通じる吸排気口11,12を備えており、各チャンバー8,9内の圧力を独立して制御することができるように構成されている。また、上部真空チャンバー8には、気体噴射手段16から導入された冷却空気を排出するための冷却空気排気口17が設けられている。
そして、上下のチャンバー8,9が開閉式となっており、太陽電池モジュールとなる積層体7を装置内部に設置してから、光照射により積層体7を加熱し、さらに光照射を止めて冷却するまでの間、支持台10と光透過性加圧シート13とによって積層体7(太陽電池モジュール21)を加圧し、その後、一体となった太陽電池モジュール21を取り出せるように構成されている。
支持台10は、下部チャンバー9内に配置されており、積層体7(太陽電池モジュール21)を支持する。支持台10の材質については、金属、セラミック、ガラス等、機械強度が高く、耐熱性を有するものが好適である。
支持台10の内部に電熱式ヒーター、熱媒体油を循環させるヒートパイプ、及び水冷式冷却回路を埋設し、光照射の無い状態で一定の温度に保持できる構造としてもよい。
光照射ユニット(光照射加熱手段)14は、上部真空チャンバー8内に配置されており、波長1.2μm〜3.6μmの間で最大分光放射輝度を示し、かつ、波長1.1μmでの分光放射輝度が前記最大分光放射輝度の30%以下となる光を放射するように構成されている。ここで、分光放射輝度とは、光照射ユニット14から放射された光の単位時間、単位立体角、単位面積、単位波長あたりの放射エネルギーを表し、放射測定によって得られる。光照射ユニット14から放射された光の分光放射輝度の測定には、汎用の分光放射計、例えば米国OPTRONIC LABORATORIES社製、OL―750汎用分光放射測定システムを用いることができる。
一方、光源14aが赤外ヒーターである場合、ハロゲンヒーター、カーボンワイヤーと石英チューブとを組み合わせたカーボンヒーター等を用いることができる。
光透過性加圧シート13は、太陽電池モジュール用の積層体7の加熱に使用する光(波長1.2μm〜3.6μm)に対する高い透過性を有するものを用いる。光透過性加圧シート13は、積層体7の赤外光吸収による高速加熱を実現する点から、上記光の分光透過率ができるだけ高いことが好ましく、具体的には、波長1.2μm以上3.6μm以下の範囲で分光透過率が50%以上有するものが好ましい。ここで、光透過性加圧シート13の分光透過率スペクトルデータは、汎用の分光計を用いて透過法により室温で測定したものを採用することができる。
より具体的には、波長範囲0.2μmから2.3μmの間は、分光計として日本分光社製、V−570を用いてバンド幅4nm、走査速度200nm/分で測定し、波長2.3μmから10μmの間は、分光計としてBio―Rad社製、FTS−6000を用いて分解能4cm−1で測定する等である。
図1に示される装置20は、光透過性加圧シート13に対して冷却用の気体を吹き付けるための気体噴射手段として冷却空気配管15とブローノズル16を備えている。このような気体噴射手段15,16は、光照射による積層体7(太陽電池モジュール21)の加熱後、太陽電池モジュール21の表面と接触を保ちつつ、面圧がかけられた状態にある光透過性加圧シート13に向けて、冷却空気を噴射できるように上部真空チャンバー8内に配置されている。
装置20において、上記のような気体噴射手段(冷却空気導入系)15,16を設けた場合には、バッチ工程間での架橋度のバラツキを抑制したり、生産性を一層向上させることができる。なお、上部真空チャンバー8に導入された冷却空気は、冷却空気排気口17を通して排出される。
さらに、支持台10と積層体7との間に、積層体7の表面の保護と面圧の均一性の向上を図るため、緩衝層22として、軟質金属シート、軟質樹脂シート、ゴムシート等を配置してもよい。ゴムシートの材質としては、シリコーンゴム、フッ素系ゴムなどの耐熱ゴムが挙げられる。
本発明により太陽電池モジュールを製造する場合、太陽電池素子の少なくとも片面に、少なくとも封止用の熱架橋性樹脂シート(封止用樹脂シート)と、表面保護部材とを順次重ねた積層体7を用いる。本発明では、表面保護部材と封止用樹脂シートの光吸収に伴う発熱により積層体7自体を高速加熱するため、少なくとも入射光側に封止用樹脂シートとカバーシートとが積層される。
例えば、図3に示すように太陽電池素子3の両面に、EVA等の封止用の熱架橋性樹脂シート2,4と、表面保護部材1,5とを順次積層した積層体7とすれば、光照射ユニット14からの光を封止用樹脂シート2,4と表面保護シート1,5により効率的に吸収して高速加熱することができるとともに、図4に示すように一体化した封止用樹脂層6を介して太陽電池素子3全体を確実に保護することができる。
また、複数の封止用樹脂シート2,4を用いる場合は、互いに材質、厚さ、及び面積が同じものでも良いし、互いに異なるものでもよい。また、材質が同じであっても、厚さが異なる複数の封止用樹脂シート2,4を用いてもよい。
表面保護部材1,5の具体的な材質としては、樹脂シートの場合、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4メチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体などのポリオレフィン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレンポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン12、MXDナイロン等のポリアミド、ポリメチルメタアクリレート、ポリアクリル酸などのアクリル系ポリマー、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフロロエチレン、ポリビニリデンフルオロポリマーなどの含ハロゲンポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の合成ゴム、及びその水素添加物、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等の熱可塑性エラストマーとその水素添加物、液晶ポリマー、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミドなどが挙げられる。
また、表面保護部材1,5の材質が、樹脂材料と無機材料からなる複合シートの場合、無機材料が表面に蒸着された樹脂シートや、金属シートと樹脂シートが予めラミネートされた複合シート、樹脂シート内部に無機材料が分散されている複合シートなどが挙げられる。
下部真空チャンバー9内の支持台10上に、例えば、図3に示したように、太陽電池素子3を、封止用樹脂シート2,4を介して表裏の表面保護部材(カバーシート)1,5により狭持した積層体7を支持台10上に載せて支持する。次いで、上部と下部の真空チャンバー8,9のそれぞれの吸排気口11,12を通して、二つの真空チャンバー8,9内を同時に排気し、積層体7の各層間の空気が十分排気された後、上部真空チャンバー8のみを大気圧に戻す。これにより、光透過性加圧シート13を介してほぼ大気圧に相当する面圧が積層体7に加わる。その後、上部真空チャンバー8の上部にある光照射ユニット14から、前述したように特定の波長範囲の赤外光を含む光を、光透過性加圧シート13を通して積層体7に照射して積層体7を加熱する。
冷却用気体を吹き付けることにより封止用樹脂シート2,4の架橋度がバッチ工程間でばらつき難くなる。
冷却後、下部真空チャンバー9内を大気圧に戻し、一体化した太陽電池モジュール21を取り出す。
<実施例1>
[太陽電池モジュール用積層体]
太陽電池モジュールを製造するため、図3に示したような構成の積層体7を用意した。実施例及び比較例で用いた太陽電池モジュールの部材構成等を表1に示す。
図1に示すような二重真空方式の太陽電池モジュール製造装置(真空ラミネーション装置)20を組み立てた。
光照射ユニット14の光源14aとしてライン状ハロゲンヒーターを用い、図1に示すように、光照射ユニット14の放射端に波長フィルター14bとしてシリコン板を装着した。ハロゲンヒーターから放射された光は、波長フィルター14bを通して、下方に向けて照射されるようになっている。
また、上部真空チャンバー8内で、ライン状ハロゲンヒーター光が下方に照射されように光照射ユニット14、及び冷却空気配管15を共に上部真空チャンバー8の上部に懸架し組み込んだ。
温度制御のため、シース型熱電対(シース温接点部の外径0.25mm)を太陽電池モジュール部材(積層体7)の太陽電池素子3の面中央から下方にある緩衝層22のアルミニウムシート18とシリコーンゴムシート19の間に挿入して、太陽電池モジュールの温度をモニターした。
上記のような構成の装置20を用い、以下のような工程により太陽電池モジュール21の製造を行った。
下部真空チャンバー9の支持台10の温度は電熱ヒーターにより75℃に予め保持しておいた。装置20内の下部真空チャンバー9の支持台10の緩衝層22の上に太陽電池モジュール部材(積層体7)を載置する。次いで直ちに、上部真空チャンバー8を閉じ、光透過性加圧シート(PFAシート)13と太陽電池モジュール上部の白板ガラス基板の上面と接触状態を保つ。上下の真空チャンバー8,9内を同時に減圧する。このときの圧力は、0.1kPaに保持した。次いで、下部真空チャンバー9内の減圧を保った状態で、上部真空チャンバー8内を緩やかに大気圧に戻した。これにより、太陽電池モジュール上部の白板ガラス基板に対して一様な面圧がかけられる。支持台10に太陽電池モジュール21を載置してから上部真空チャンバー8を大気圧まで戻すのに要した時間は2分であった。
ゲル分率の測定方法としては、JIS Z8801「試験用ふるい−第一部:金属製網ふるい」に規定されている公称目開き45μmのステンレス鋼製網籠に試料を300mg秤量し、ソックスレー抽出装置を用いてキシレンで3時間抽出し、次式で示す通り、ステンレス鋼製網籠に残ったキシレン不溶部分の重量百分率(抽出残率)をゲル分率とした。
A:抽出前の試料重量[mg]
B:ステンレス鋼製網籠に残ったキシレン不溶部重量[mg]
ゲル分率の評価結果、目視での観察結果等を表2に示す。
光照射ユニット14の光源14aとして、実施例1でのライン状のハロゲンヒーターに代えて、カーボンワイヤーが石英チューブに封入されたライン状のカーボンヒーターを用いた。なお、波長フィルターは用いていない。カーボンヒーターから放射された光は反射ミラーを介して照射されるようにした。そして、実施例1と同様に、図1で示した上部真空チャンバー8内に、光が下方に照射されように光照射ユニット14を組み込んだ。以下、光透過性加圧シート13、冷却空気導入系15,16、熱電対温度計、支持台10、及び、重ね合わせた太陽電池モジュール各部材に対する光照射条件、すなわち、昇温時の光放射照度、保持温度、加熱時間、冷却空気による冷却操作、装置からの太陽電池モジュール21の取り出しまで実施例1と同じくして太陽電池モジュール21を製造した。
なお、昇温時に光照射ユニット14から放射された光の分光放射輝度スペクトルは図8に示した通りであった。図8は、最大分光放射輝度を示す波長が2.4μmであり、また波長1.1μmでの分光放射輝度は最大分光放射輝度の30%以下であった事を示す。
太陽電池モジュール21に対する接合性の評価方法も実施例1と同じ方法を採用した。太陽電池モジュール21を支持台10に載置した直後から105℃で保持し、赤外ヒーターの通電をオフするまでの所定の加熱時間を6分として処理した封止用樹脂層6のゲル分率を測定した。得られた結果を表2に示した。
実施例2で用いた真空ラミネーション装置を用いて、冷却空気の噴射無しで、10回まで繰り返しバッチ処理した。一バッチ処理後、すなわち、一体化した太陽電池モジュール21を取り出した後は、次のバッチ処理のため、間断なく次バッチ用の太陽電池モジュール部材を真空ラミネーション装置に配置した。冷却空気の噴射による冷却無しで装置から太陽電池モジュール21を取り出すことを除くと、光透過性加圧シート13、熱電対温度計、支持台10、及び、重ね合わせた太陽電池モジュール各部材に対する光照射条件、すなわち、昇温時の光放射照度、保持温度、加熱時間は、実施例2と同じくして太陽電池モジュール21を得た。
太陽電池モジュール21に対する接合性の評価方法も実施例2と同じ方法を採用した。すなわち、太陽電池モジュール21を支持台10に載置した直後から105℃で保持し、赤外ヒーターの通電をオフするまでの所定の加熱時間を6分とし、初回及び10回目のバッチ処理で得られた封止用樹脂層6に対し、シリコン結晶素子近傍、及びシリコン結晶素子間のゲル分率を測定した。その結果を表2に示した。
太陽電池モジュール部材(積層体7)は、実施例で用いたものと同じ部材構成及び寸法を有するものを用いた。
一方、太陽電池モジュール製造装置に関しては、光照射ユニット14の光源14aとしてライン状のハロゲンヒーターを用い、図9に示したように真空ラミネーション装置60を構成した。ここでは波長フィルターは用いていない。尚、昇温時に光照射ユニット14から放射された光の分光放射輝度スペクトルは図10に示した通りであった。図10は、最大分光放射輝度を示す波長が0.9μmであり、また若干の紫外光と多くの可視光、及び波長0.8μmから約5μmまでの赤外光を含む光であった事を示す。
以下、保持温度を115℃としたことを除いて、光透過性加圧シート13、冷却空気導入系、熱電対温度計、支持台10、及び、重ね合わせた太陽電池モジュール各部材に対する光照射条件、すなわち、昇温時の光放射照度、加熱時間、冷却空気による冷却操作、装置からの太陽電池モジュール21の取り出しまで実施例1と同じくして太陽電池モジュール21を得た。
太陽電池モジュール21に対する接合性の評価方法も実施例1と同じ方法を採用した。すなわち、太陽電池モジュール21を支持台10に載置した直後から115℃で保持し、赤外ヒーターの通電をオフするまでの所定の加熱時間を6分とし、初回のバッチ処理で得られた封止用樹脂層6に対し、シリコン結晶素子近傍部分6a、及びシリコン結晶素子間部分6bのゲル分率を測定した。その結果を表2に示した。
真空ラミネーション装置は、実施例で用いた装置構成において、光照射ユニット14、冷却空気導入系15,16、及び支持台10上部の緩衝層22を取り除き、かつ、光透過性加圧シート13をダイヤフラム(圧力隔壁)としてフッ素ゴムシート(厚さ1mm)に変更した。
また、太陽電池モジュールに対する接合性の評価方法は実施例1と同じ方法を採用した。太陽電池モジュールを支持台に載置した直後から150℃で保持し、所定の加熱時間(6分、8分、及び15分)で、初回のバッチ処理で得られた封止用樹脂に対し、シリコン結晶素子近傍、及びシリコン結晶素子間のゲル分率を測定した。その結果を表2に示した。ゲル分率は、加熱時間6分では1%に満たず、15分後にようやく70%以上に達することが判った。
また、上記実施形態及び実施例では、太陽電池モジュール用の積層体を光透過性加圧シートで加圧した上で、光透過性加圧シートを介して波長1.2μm〜3.6μmの間で最大分光放射輝度を示し、かつ、波長1.1μmでの分光放射輝度が前記最大分光放射輝度の30%以下となる光を照射して加熱する場合を中心に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、太陽電池モジュール用の積層体に対して、光透過性加圧シートを介さずに波長1.2μm〜12μmの間で最大分光放射輝度を示し、かつ、波長1.1μmでの分光放射輝度が前記最大分光放射輝度の30%以下となる光を照射して加熱した後、加圧シートで加圧して圧着させてもよい。
2・・・上部封止用樹脂シート
3・・・太陽電池素子
4・・・下部封止用樹脂シート
5・・・裏面カバーシート(表面保護部材)
6・・・封止用樹脂層
7・・・太陽電池モジュール用積層体
8・・・上部真空チャンバー
9・・・下部真空チャンバー
10・・・支持台
11・・・上部真空チャンバー用吸排気口
12・・・下部真空チャンバー用吸排気口
13・・・光透過性加圧シート
14・・・光照射ユニット(ヒーター)
14a・・・光源
14b・・・波長フィルター(光学部品)
15・・・冷却空気配管
16・・・ブローノズル(気体噴射手段)
17・・・冷却空気排気口
20・・・太陽電池モジュール製造装置
21・・・太陽電池モジュール
22・・・緩衝層
Claims (8)
- 太陽電池素子の少なくとも片面に、少なくとも封止用の熱架橋性樹脂シートとしてのエチレン−酢酸ビニル共重合体シートと、表面保護部材とを順次重ねた積層体を積層方向に加圧するとともに、該積層体に対し、少なくとも片面側から、波長1.2μm〜3.6μmの間で最大分光放射輝度を示し、かつ、波長1.1μmでの分光放射輝度が前記最大分光放射輝度の30%以下となる光を照射して加熱することにより前記積層体を圧着させる工程を含み、
前記光を透過する光透過性加圧シートとしてのフッ素系樹脂シートを備えた減圧方式の装置を用い、前記積層体を前記光透過性加圧シートにより積層方向に加圧するとともに、該積層体に対し、前記光透過性加圧シートを介して前記光を照射して加熱することにより前記積層体を圧着させることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。 - 前記光透過性加圧シートにより前記積層体を圧着させた後、前記光の照射を停止するとともに、前記光透過性加圧シートに対して冷却用の気体を吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
- 太陽電池モジュールを製造するための装置であって、
真空チャンバーと、
該真空チャンバー内で、太陽電池素子の少なくとも片面に、少なくとも封止用の熱架橋性樹脂シートとしてのエチレン−酢酸ビニル共重合体シートと、表面保護部材とを順次重ねた積層体を支持するための支持台と、
該支持台上に支持された前記積層体に対して、波長1.2μm〜3.6μmの間で最大分光放射輝度を示し、かつ、波長1.1μmでの分光放射輝度が前記最大分光放射輝度の30%以下となる光を照射して加熱するための光照射加熱手段と、
該光照射加熱手段からの光を透過するとともに、前記支持台上に支持された積層体を積層方向に加圧して圧着させるための光透過性加圧シートとしてのフッ素系樹脂シートと、を備えていることを特徴とする太陽電池モジュールの製造装置。 - 前記真空チャンバー内が、前記光透過性加圧シートによって仕切られ、前記支持台が配置された第1の真空チャンバーと、前記光照射加熱手段が配置された第2の真空チャンバーとを有することを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュールの製造装置。
- 前記光透過性加圧シートに対して冷却用の気体を吹き付けるための気体噴射手段をさらに備えていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の太陽電池モジュールの製造装置。
- 前記光照射加熱手段に波長フィルターが設けられていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの製造装置。
- 前記支持台に電熱ヒータが設けられていることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの製造装置。
- 前記支持台と前記積層体との間に設ける緩衝層を備えることを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006299376A JP5333960B2 (ja) | 2006-11-02 | 2006-11-02 | 太陽電池モジュールの製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006299376A JP5333960B2 (ja) | 2006-11-02 | 2006-11-02 | 太陽電池モジュールの製造方法及び製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008117926A JP2008117926A (ja) | 2008-05-22 |
JP5333960B2 true JP5333960B2 (ja) | 2013-11-06 |
Family
ID=39503634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006299376A Expired - Fee Related JP5333960B2 (ja) | 2006-11-02 | 2006-11-02 | 太陽電池モジュールの製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5333960B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5390901B2 (ja) * | 2009-03-26 | 2014-01-15 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 薄膜太陽電池の製造装置および薄膜太陽電池の製造方法 |
KR101056486B1 (ko) | 2010-01-27 | 2011-08-11 | (주)제이티 | 라미네이트 장치 및 이를 이용한 라미네이트 방법 |
JP2011181791A (ja) * | 2010-03-03 | 2011-09-15 | Nisshinbo Mechatronics Inc | 架橋密度測定用シート |
JP2011183710A (ja) * | 2010-03-09 | 2011-09-22 | Nisshinbo Mechatronics Inc | 被試験体の架橋密度の測定方法、被試験体の架橋密度の条件設定方法、ラミネート加工製品のラミネート処理方法、被試験体の架橋密度の測定装置、被試験体の架橋密度の調整装置 |
CN103548255B (zh) * | 2011-05-06 | 2016-11-23 | 三菱电机株式会社 | 太阳能电池系统及太阳能电池模块 |
DE112014004866B4 (de) | 2013-10-24 | 2023-09-21 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Verfahren zur Herstellung von Solarzellenmodulen |
CN107078173B (zh) * | 2014-10-27 | 2020-06-09 | 松下知识产权经营株式会社 | 太阳能电池组件的制造方法和太阳能电池组件的制造装置 |
JP2016207849A (ja) * | 2015-04-23 | 2016-12-08 | 株式会社豊田自動織機 | 太陽電池モジュールの製造方法 |
JP6535089B2 (ja) * | 2015-05-13 | 2019-06-26 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 太陽電池モジュールの製造装置及び太陽電池モジュールの製造方法 |
KR102364869B1 (ko) * | 2021-10-29 | 2022-02-18 | 전북대학교산학협력단 | 폐 태양광 패널의 알루미늄 프레임 및 정션박스의 분리장치 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63276542A (ja) * | 1987-05-08 | 1988-11-14 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 積層接着装置 |
-
2006
- 2006-11-02 JP JP2006299376A patent/JP5333960B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008117926A (ja) | 2008-05-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5333960B2 (ja) | 太陽電池モジュールの製造方法及び製造装置 | |
CN102067331B (zh) | 包含具有硅烷基团的绝缘层的光伏组件 | |
EP2067175B1 (en) | Electronic device module comprising polyolefin copolymer | |
JP5692956B2 (ja) | ロールプレス法によりソーラーモジュールを製造する方法 | |
JP5291840B2 (ja) | ダイアフラムシート、ダイアフラムシートを用いた太陽電池モジュール製造方法、太陽電池モジュール製造用のラミネート装置を用いたラミネート方法 | |
WO2007034707A1 (ja) | 熱処理装置、コンピュータプログラム及び記憶媒体 | |
US10739656B2 (en) | Fast heat treatment method for a complete all-solid-state electrochromic stack | |
JP6411478B2 (ja) | ポリイミドフィルムの製造方法、電子機器の製造方法および塗膜の剥離方法 | |
TW201403678A (zh) | 熱處理方法及熱處理裝置 | |
JP3448198B2 (ja) | 太陽電池モジュールの製造方法 | |
KR20220007520A (ko) | 광 가열 장치 및 가열 처리 방법 | |
US20170229605A1 (en) | Method for manufacturing solar cell module and apparatus for manufacturing solar cell module | |
WO2012082913A1 (en) | Method for fabricating a photovoltaic module using a fixture having pressure generating members or an external force transmitting seal or sealing insert | |
JPWO2019065921A1 (ja) | 発光構造体、及び太陽光発電システム | |
EP2627695B1 (en) | A process for annealing photovoltaic encapsulation polymer film | |
JP2006062958A (ja) | 太陽電池用ガラス基板及びその半強化処理方法 | |
JP6126360B2 (ja) | 剥離補助方法 | |
US20180076347A1 (en) | Solar cell module manufacturing device and solar cell module manufacturing method | |
JP2011245384A (ja) | 光照射装置 | |
JP2006121011A (ja) | 透明電極層の加工方法およびそれを用いた薄膜光電変換装置 | |
TW202138443A (zh) | 電子零件及其製造方法 | |
JP5489904B2 (ja) | 太陽電池モジュール製造装置および太陽電池モジュールの製造方法 | |
JP2001053311A (ja) | 太陽電池モデュールの製造方法 | |
JP2003234499A (ja) | 光結合半導体装置及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090911 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110304 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110308 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110509 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120327 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130530 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20130711 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130719 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20130711 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5333960 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |