JP5332772B2 - 鋼材の冷却装置および冷却方法 - Google Patents

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本発明は、厚鋼板、薄鋼板、形鋼等の鋼材の冷却装置および冷却方法に関し、特に、冷却水の注水/停止を迅速に行い、冷却温度の的確な制御や冷却後の温度ムラの低減を図るものである。
熱間圧延により鋼材(厚鋼板、薄鋼板、形鋼等)を製造するプロセスでは、近年、鋼材を冷却して圧延温度を調整したり、圧延直後の鋼材を急速冷却したりして、組織を微細化したり、パーライト、ベーナイトやマルテンサイトなどの変態組織を制御して、鋼材の強度や加工性を上げる技術の開発が盛んである。
それに関して、たとえば、圧延直後の鋼板を冷却装置に通板して冷却を行う際、鋼板の先端と尾端が冷却装置に進入する時間が異なるため、冷却装置の入側では空冷時間の差に起因して鋼板の長手方向に温度分布が発生する。すなわち、鋼板の最高温度は、その先端部付近にあり(例えば約860°C)、鋼板の最低温度は、その後端部付近にある(例えば約820°C)。鋼板において均一な材質を得るためには、冷却停止温度を鋼板内で均一にすることが重要であるが、そのためには、冷却中に、冷却装置入側での温度の差を打ち消すように、冷却を鋼板の長手方向に制御する必要がある。また、冷却後の温度が狙いの温度よりも高いあるいは低い場合には、これを修正する処置が必要である。
この問題に関しては、通常、冷却装置からの冷却水の流量を変化させることによって、冷却能力を変更する方法が採用されている。一方、冷却水の流量の変化では大きな温度変化を伴う場合には対応できないので、例えば熱延のランアウトテーブルなどでは、冷却水噴射ゾーン長さを調整する方法が採用されている。冷却水噴射ゾーン長さの調整は、冷却ノズルからの冷却水の供給を噴射/停止することによって行っている。
このような冷却の制御に関しては、冷却装置の優れた応答性が重要であり、冷却水供給指令を出してから、冷却水が鋼板に実際に供給されるまでの時間(冷却水開始遅れ時間)、および、冷却水供給停止指令を出してから、鋼板上への冷却水の供給が実際に停止するまでの時間(冷却水停止遅れ時間)が短くなければならない。特に、冷却水停止遅れ時間が短いことが最も重要である。
ところが、通常のノズルヘッダでは、特に上面側を冷却するノズルヘッダでは、特に冷却水を停止するときに問題が生じる。
鋼板上面側のノズルは鉛直下向きにノズル孔が開口し、鋼板下面側のノズルは鉛直上向きにノズル孔が開口しているが、冷却水の元弁を閉止した場合、重力の影響から鋼帯上面側では元弁からノズル間の冷却給水配管に溜まった水も含めてノズルから出るため、元弁を急速に閉止しても水が急には止まらない。
これに対して、様々な検討がなされており、たとえば以下に示すような技術が提案されている(特許文献1〜8)。
特許文献1は、スリットノズルに冷却水を供給する水槽の内部において、ノズル出口からシール可能な機構を設けて、冷却水がノズルから噴射するのを停止する方法を開示している。
特許文献2は、スリットノズルについて、ノズル噴射孔のギャップが可変となっており、冷却水の噴射/停止に応じてこのギャップを開いたり閉じたりする方法を開示している。
特許文献3は、スリットノズルの下流側部分に可動枠を設けると共に、ノズル出口にこれを遮蔽可能なシャッターを設けることによって、ノズル出口からの不必要な冷却水の注出を回避し、もって、オンオフ特性を改善する方法を開示している。
特許文献4は、スリットノズルに関して、ノズルヘッダに高圧空気配管を接続して、冷却水元弁を閉止すると同時に高圧空気を封入することにより、ノズル孔から高速で水を排水させる方法を開示している。
特許文献5は、スプレーノズルに関して、ノズルヘッダからU字型の屈曲部を設けた配管にスプレーノズルを取り付け、屈曲部の頂点に高圧空気導入配管を接続して、冷却水元弁を閉止すると同時に、空気を吹き込み高速で水を排水する方法について開示している。
特許文献6は、ヘアピンラミナーについて、ヘアピンノズルのU字部に小さな穴をあけ、冷却水元が閉止したときに、この小孔から空気が進入して、速やかに冷却水がノズル内から排水される方法について開示されている。
特許文献7は、ヘアピンラミナーについて、ヘアピンノズルのU字部が冷却水を供給する配管よりも高い位置に設置して、冷却水元弁を閉止しても、U字部よりも給水配管側の水がノズル孔から出ないようにする方法について開示している。
特許文献8は、ヘッダを内管と外管の2重構造にし、ヘッダ内管の上方に4mm以下の隙間を空けて、ここで冷却水を保持し、ヘッダ外管と内管の隙間に残留する水のみをノズルを通って外部に排出される方法を開示している。
特開昭53−30912号公報 特開平9−19711号公報 特開昭55−54210号公報 特開平10−192945号公報 特開2001−79608号公報 特開昭49−129609号公報 特開昭49−129608号公報 特開2001−321821号公報
特許文献1〜8では、それぞれのノズル形式に合わせて工夫されており、大きな効果がある。しかし、近年、材質制御の観点から冷却速度を極めて高くする傾向にあり、これを達成するために大水量噴射可能な冷却ノズルが開発されており、この大水量噴射可能な冷却ノズルに対しては、特許文献1〜8の技術で対応できないケースが多い。
たとえば、特許文献1や特許文献2におけるように、スリットノズルの出口や水槽内部で冷却水を遮断する方法においては、スリットノズル自体は大水量噴射可能な冷却方式ではあるが、長期間にわたるノズルの使用によって、冷却水の遮蔽をもたらすシール部分が損傷し、シールが不完全になって、適切な遮蔽効果が得られなくなる。また、特に、厚鋼板のように、板幅が5mにもおよぶ幅広のスリットノズルでは、遮蔽機構が構造的に難しく、実用的ではない。
また、特許文献3におけるように、スリットノズルの出口に開閉可能なシャッターを設ける方法においては、その効果は確実であるが、シャッターを設置するため広いスペースが必要となる。そのため、スリットノズルを長手方向に複数列設置して、冷却速度を高くする必要がある場合では、シャッターの退避スペースを確保する観点から、密に配置することが出来ず、冷却速度を高めるのには限界がある。
さらに、特許文献4や特許文献5に記載されている方法では、冷却水を停止すると同時にエアーを封入すると、エアー圧によりヘッダ内の水がノズルから噴射されるが、大水量を噴射可能なノズルヘッダはそもそもヘッダ容量が大きく、大量の空気でヘッダ内を置換する必要がある。また、水の逃げ口はノズル孔であるため、空気で置換している間にノズルから水が噴射してしまい、冷却水の停止指令からある時定数を持って水が停止する。
また、特許文献6や特許文献7に記載されている方法では、ヘアピンラミナーのようなU字型の配管にノズルが取り付けられている構造しか採用が出来ない。一方、ヘアピンラミナーはU字管を取り付ける関係上あまりコンパクトなヘッダにはならず、大流量噴射にはあまり向いていない。特許文献1や特許文献2のスリットラミナーと同じく長手方向に密な配置ができず冷却速度を高めることが出来ない。
また、特許文献8に記載されている方法は、特に大水量噴射可能なヘッダに特化させて検討されており、実用性も高い。ただし、ヘッダ外管の容量分は冷却水元弁を閉止しても水が出てしまうが、特に冷却水停止後はノズルへの冷却水流入口とヘッダ内液面のヘッド差で冷却水がでる。特にこのヘッド差が小さくなった領域では、水がノズル孔からちょろちょろと漏れ出す状況が長時間続くため問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、大水量冷却、特に厚鋼板、薄鋼板等の鋼材を冷却する比較的設備幅の広い冷却装置で大水量噴射する場合(特に冷却水量密度を1500L/min・m以上で噴射する場合)において、優れた応答性を有し、特に、冷却水停止遅れ時間(冷却水供給停止指令を出してから、鋼板上への冷却水の供給が実際に停止するまでの時間)を短くし、ノズル出口からの不必要な冷却水の注出を回避し、かつ、長期間使用しても、ノズル出口からの冷却水の漏れがなく、冷却ムラを防止することが可能な鋼材の冷却装置および冷却方法、すなわち鋼材を高冷却速度で均一にかつ安定して水冷することができる鋼材の冷却装置および冷却方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]冷却水供給源に冷却水供給管を介して接続されたノズルヘッダと、冷却水供給管に設けられた冷却水供給制御手段と、前記ノズルヘッダに取り付けられたノズル群とを備えて、鋼材上面に冷却水を供給する鋼材の冷却装置において、前記ノズルヘッダ内から冷却水を外部へ排出可能とする冷却水排出管と、該冷却水排出管に高圧水を注水して冷却水の外部への排出を促進する高圧水注水管とを備えていることを特徴とする鋼材の冷却装置。
[2]前記各ノズルの冷却水流入口の高さ位置は、水平面に対してすべて同じ高さ位置にあることを特徴とする前記[1]に記載の鋼材の冷却装置。
[3]前記[1]または[2]に記載の鋼材の冷却装置による鋼材の冷却方法であって、鋼材上面への冷却水の供給を停止する場合は、冷却水供給制御手段によってノズルヘッダへの冷却水の供給を停止すると同時に、冷却水排水管と高圧水注水管のそれぞれ取り付けられた開閉弁を開状態とすることを特徴とする鋼板の冷却方法。
本発明を用いることにより、冷却水停止遅れ時間を極めて短くし、ノズル出口からの不必要な冷却水の注出を回避し、鋼材の冷却の制御性を大幅に改善できる。その結果、鋼材を高冷却速度で均一にかつ安定して水冷することが可能となり、鋼材の長手方向における温度むらに起因する材質欠陥の発生を防止し、材質はずれを少なくして、品質の高い鋼材を製造することができる。
本発明の一実施形態の概略説明図(正面図)である。 本発明の一実施形態の概略説明図(側面図)である。 本発明の一実施形態の他の概略説明図(側面図)である。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは、鋼板を対象にして述べるが、形鋼等の他の鋼材についても同様に適用することができる。
図1、図2は、本発明の一実施形態に係る鋼板の冷却装置を示す概略説明図であり、図1は鋼板(図示せず)の長手方向(搬送方向)から見た図(正面図)、図2は鋼板(図示せず)の幅方向から見た図(側面図)である。
図1、図2に示すように、本発明の一実施形態に係る鋼板の冷却装置は、鋼板上面に冷却水を噴射するようになっており、冷却水供給源に冷却水供給管1を介して接続されたノズルヘッダ2と、冷却水供給管1に設けられた冷却水供給制御手段6と、ノズルヘッダ2に取り付けられたノズル(ノズル群)4とからなる基本構造を有している。
そして、ノズルヘッダ2は、例えば内管2aと外管2bからなる2重管構造になっており、ノズルヘッダ2のノズル設置面は水平であり、またノズル4はノズルヘッダ外管2bの内部まで貫通しており、各ノズル4の冷却水流入口(ノズル4の上端)4aは高さ位置が水平方向に揃っている。
また、冷却水供制御手段6は、電気信号によって開閉動作を行う開閉弁(例えば、電磁弁)からなっており、信号を送って、冷却水供給制御手段(冷却水供給用開閉弁)6を開放すれば、冷却水供給源からの冷却水が冷却水供給管1を通ってノズルヘッダの内管2aに供給される。このようにして内管2a内に供給された冷却水は、その上方部分に形成された貫通孔2cを通って、ノズルヘッダ外管2b内に供給され、均一な圧力でノズル4の冷却水流出口(ノズルの下端)4bから噴出し、鋼板上面に冷却水が供給される。そして、冷却水供給制御手段(冷却水供給用開閉弁)6を閉鎖すれば、ノズルヘッダ1内への冷却水の供給は遮断される。
しかし、その際に、冷却水供給管1の内径や長さに起因して、冷却水供給用開閉弁6とノズルヘッダ内管2aとの間の冷却水供給管1内やノズルヘッダ2内に溜まっている冷却水の量は多い。そのため、上述の基本構造だけの場合には、鋼板上面への冷却水の供給を停止する際に、冷却水供給用開閉弁6を閉じて、冷却水供給源からノズルヘッダ2への冷却水の供給を停止しても、冷却水供給管1内やノズルヘッダ2に残留している冷却水(図1の網掛けされている領域の冷却水)が重力によって下方に移動し、ノズル4を通って鋼板上面に排出されてしまう。
そこで、この実施形態に係る鋼板の冷却装置においては、上記のような冷却水供給管1内やノズルヘッダ2内に残留する冷却水をノズルヘッダ2内から鋼板存在領域外(鋼板が通過する板道の外側)に排出できるようにした冷却水排出配管5を備えている。この冷却水排出管5は、少なくともその下端がノズルヘッダ2内に貫通した各ノズル4の冷却水流入口4aよりも下方に位置するように、一端がノズルヘッダ2の外管2bに接続され、その途中には冷却水排出制御手段(例えば、電磁開閉弁)8が取り付けられている。
そして、冷却水排出制御手段(冷却水排出用開閉弁)8は、冷却水供給制御手段(冷却水供給用開閉弁)6が開放されているときに閉鎖され、冷却水供給制御手段(冷却水供給用開閉弁)6が閉鎖されているときに開放されるようになっている。すなわち、冷却水供給用開閉弁6と冷却水排出用開閉弁8の開閉動作は相互に逆に行われる。
これによって、冷却水供給用開閉弁6を閉鎖して、冷却水の供給を停止した場合に、冷却水供給管1内やノズルヘッダ2内に残留する冷却水を、冷却水排出管5を通過させて外部にある排水溝9に排出することができる。
さらに、冷却水排出管5には高圧水注水管12が取り付けられており、その高圧水注水管12の途中に高圧水注水制御手段(例えば、電磁開閉弁)13が取り付けられている。
これによって、高圧水注水管12から冷却水排出管5に高圧水を注水して、その随伴流によって残留冷却水を積極的に排出するようにしている。高圧水の随伴流効果によって、残留冷却水の排出速度が高速化される。
なお、この実施形態においては、ノズルヘッダ外管2bに冷却水排出管5を接続しているが、さらに冷却水排出管5をノズルヘッダ内管2aまたは冷却水供給管1いずれか一方若しくは両方に追加して接続することでもよい。また、冷却水排水管5の必要な流路断面積が得られない場合は、たとえばノズルヘッダ外管2bの複数箇所に面積の小さい冷却水排水管を取り付けてもかまわない。
そして、それらの冷却水排水管5に対して、適宜、高圧水注水管12を取り付ければよい。
ちなみに、ノズルヘッダ外管2bには冷却水排出管5を必ず接続して、且つノズルヘッダ内管2aの下方で、ノズル4の上端(冷却水流入口)4aの水平高さ位置よりも下方に接続することが好ましい。なぜなら、残留冷却水は重力に従ってノズルヘッダ2中の下部に溜まるが、ノズル4の上端4aよりも低い位置の冷却水はノズル4から流出しない。そのため、各ノズル4の上端4aは少なくとも冷却水排水管5の下端部より上方に位置している必要があるが、速やかにノズル4から流出する残留冷却水を停止するためには、ノズル4の長さをある程度長くしてノズルヘッダ2内に貫通させるとともに、ノズル4の冷却水流入口4aよりも垂直方向で下方に冷却水排水管5の上端が来るように接続する。これにより、残留冷却水の液面レベルを速やかにノズル4の流入口4aよりも低くすることが可能となり、ノズル4から噴射する冷却水が速やかに停止する。なお、図2は、ノズル4の流入口4aよりも冷却水排水管5の上端の位置を低くする場合の例を示しているが、ノズル4の流入口4aよりも冷却水排水管5の上端をHだけ低くすることを意味している。このHの値は理論的にはゼロでもよいが、機械の取り付け精度なども考慮して5〜20mm程度の値とすると好適である。
ただし、先に述べたように、冷却水排水管5の必要な流路断面積が確保できない場合は、複数の冷却水排水管5を設置し、その一部の冷却水排水管5をノズル4の上端4aよりも下方に配置し、不足の流路断面積を確保するために、他の冷却水排水管5をノズル4の上端4aよりも上方に配置してもかまわない。
また、各ノズル4の冷却水流入口4aの位置は水平面に対して同じ位置にあると良い。こうすることで、ノズルヘッダ2内の液面レベルと各ノズル4の冷却水流入口4aのレベルが平行になるため、すべてのノズル4が同時に冷却水の流出を停止することができる。逆に、各ノズル4の冷却水流入口4aの位置が水平面に対して同じ位置にない場合には、ノズルヘッダ2内の残留冷却水が排水され減少していく過程で、残留冷却水の水嵩が最上方の冷却水流入口4aよりも低くなると、その最上方の冷却水流入口4aを有するノズルが大気開放となるため、冷却水排水管5に高圧水を注水しても、その随伴流効果が低減して、そこからの排水スピードが遅くなってしまうということもある。
なお、図1、図2では、ノズル4の噴射方向を鉛直下向きとしたもので説明したが、例えば図3のように、ノズル4の噴射方向を斜め下向きに噴射する場合でも、ノズル4の冷却水流入口4aをやはり水平面に対して一致させ、且つノズル4の冷却水流入口4aよりも下方に冷却水排水管5を接続すれば同様の効果を得ることができる。
次に、この実施形態に係る鋼板の冷却装置の動作について、図1に基づいて以下に説明する。
先ず、鋼板の冷却を行うために、鋼板の上面に冷却水を供給する場合には、電気信号(水冷開始指示)を送って、冷却水供給用開閉弁6を開放する。それと同時に、またはそれに先立って電気信号が送られて、冷却水排出用開閉弁8と高圧水注水用開閉弁13は閉鎖される。これによって、冷却水供給源からの冷却水は、冷却水供給管1を通り、ノズルヘッダ2の内管2aに供給され、内管2a内に供給された冷却水は、貫通孔2cを通って、ノズルヘッダ2の外管2b内に供給された後、均一な圧力でノズル4の冷却水流出口4bから噴出し、鋼板の上面全体を冷却する。
次いで、鋼板の上面上への冷却水の供給を停止する場合には、電気信号(水冷停止指示)を送って、冷却水供給用開閉弁6を閉鎖する。それと同時に、冷却水排出用開閉弁8と高圧水注水用開閉弁13が開放される。これによって、冷却水供給管1内およびノズルヘッダ2内に残留した冷却水は大半が迅速に冷却水排出管5を通過して排水溝9に排出されるとともに、一部はノズル4から排出される。このようにして、短時間で残留冷却水がなくなるため、ノズル4からの冷却水の垂れは短時間でなくなる。
上記のようにして、この実施形態においては、冷却水供給停止指令を出してから、鋼板上への冷却水の供給が実際に停止するまでの時間(冷却水停止遅れ時間)が極めて短くなり、ノズル4からの不必要な冷却水の流出が回避されて、優れた水冷停止特性(オフ特性)が得られ、鋼板の冷却の制御性を大幅に改善できる。その結果、鋼板を高冷却速度で均一にかつ安定して水冷することが可能となり、鋼板の長手方向における温度むらに起因する材質欠陥の発生を防止し、材質はずれを少なくして、品質の高い鋼板を製造することができる。
1 冷却水供給管
2 ノズルヘッダ
2a ノズルヘッダ内管
2b ノズルヘッダ外管
2c 貫通孔
4 ノズル
4a ノズルの上端(冷却水流入口)
4b ノズルの先端(冷却水流出口)
5 冷却水排水管
6 冷却水給水制御手段(冷却水供給用開閉弁)
8 冷却水排水制御手段(冷却水排水用開閉弁)
9 排水溝
12 高圧水注水管
13 高圧水注水制御手段(高圧水注水用開閉弁)

Claims (3)

  1. 冷却水供給源に冷却水供給管を介して接続されたノズルヘッダと、冷却水供給管に設けられた冷却水供給制御手段と、前記ノズルヘッダに取り付けられたノズル群とを備えて、鋼材上面に冷却水を供給する鋼材の冷却装置において、前記ノズルヘッダ内から冷却水を外部へ排出可能とする冷却水排出管と、該冷却水排出管に高圧水を注水して冷却水の外部への排出を促進する高圧水注水管とを備えていることを特徴とする鋼材の冷却装置。
  2. 前記各ノズルの冷却水流入口の高さ位置は、水平面に対してすべて同じ高さ位置にあることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の冷却装置。
  3. 請求項1または2に記載の鋼材の冷却装置による鋼材の冷却方法であって、鋼材上面への冷却水の供給を停止する場合は、冷却水供給制御手段によってノズルヘッダへの冷却水の供給を停止すると同時に、冷却水排水管と高圧水注水管のそれぞれ取り付けられた開閉弁を開状態とすることを特徴とする鋼板の冷却方法。
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