以下、図面を参照にして本発明の実施の形態を説明する。尚、以下に示す実施の形態において電気光学装置は、光透過型の液晶装置を例に挙げて説明する。よって、電気光学装置が具備する電気光学パネルは、液晶パネルを例に挙げて説明する。
また、液晶パネルにおいて対向配置される一対の基板の内、一方の基板は、素子基板(以下、TFT基板と称す)を、また他方の基板は、TFT基板に対向する対向基板を例に挙げて説明する。さらに、異方性導電接着剤は、上述したACFを例に挙げて説明する。
(第1実施の形態)
先ず、本実施の形態を示す製造方法によって製造される液晶装置の構成を図1、図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態の製造方法によって製造される液晶装置における液晶パネルをFPCとともに示す平面図、図2は、図1中のII-II線に沿って切断した液晶パネルをFPCとともに示す断面図である。
図1、図2に示すように、液晶パネル100は、例えば、石英基板やガラス基板等を用いたTFT基板10と、該TFT基板10に対向配置される、例えばガラス基板や石英基板等を用いたTFT基板10よりも外形の小さい対向基板20との間の内部空間に、液晶50が介在されて構成される。対向配置されたTFT基板10と対向基板20とは、シール材52によって貼り合わされている。
TFT基板10の液晶50と接する領域に、液晶パネル100の表示領域40を構成するTFT基板10の表示領域10hが構成されている。また、TFT基板10の対向基板20に対向する対向面となる表面10f側における表示領域10hに、画素を構成するとともに、後述する対向電極21とともに液晶50に駆動電圧を印加する画素電極9aがマトリクス状に配置されている。
また、対向基板20の表面20f側における液晶50と接する領域に、液晶50に画素電極9aとともに駆動電圧を印加する対向電極21が設けられており、対向電極21の表示領域10hに対向する領域に、液晶パネル100の表示領域40を構成する対向基板20の表示領域20hが構成されている。
TFT基板10の画素電極9a上に、ラビング処理が施された配向膜16が設けられており、また、対向基板20上の全面に渡って形成された対向電極21上にも、ラビング処理が施された配向膜26が設けられている。各配向膜16、26は、例えば、ポリイミド膜等の透明な有機膜からなる。
また、TFT基板10の表示領域10hにおいては、複数本の図示しない走査線と複数本の図示しないデータ線とが交差するように配線され、走査線とデータ線とで区画された領域に画素電極9aがマトリクス状に配置される。そして、走査線とデータ線との各交差部分に対応して図示しない薄膜トランジスタ(TFT)が設けられ、このTFT毎に画素電極9aが電気的に接続されている。
TFTは走査線のON信号によってオンとなり、これにより、データ線に供給された画像信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9aと対向基板20に設けられた対向電極21との間の電圧が液晶50に印加される。
対向基板20に、液晶パネル100の表示領域40を規定する額縁としての遮光膜53が設けられている。
液晶50がTFT基板10と対向基板20との間の空間に、既知の液晶注入方式で注入される場合、シール材52は、シール材52の1辺の一部において欠落して塗布されている。
シール材52の欠落した箇所は、該欠落した箇所から貼り合わされたTFT基板10及び対向基板20との間の空間において、シール材52により囲まれた領域に液晶50を注入するための切り欠きである液晶注入口108を構成している。液晶注入口108は、液晶注入後、封止材109によって封止される。
TFT基板10の表面10fにおいて、シール材52の外側の領域に、TFT基板10の図示しないデータ線に画像信号を所定のタイミングで供給して該データ線を駆動するドライバであるデータ線駆動回路101と外部回路との接続のための第1の端子部である外部接続端子102とが、液晶パネル100の一辺における液晶パネル100の一端を構成するTFT基板10の一端10t1と液晶パネル100の他端を構成するTFT基板10の他端10t2とを結ぶ幅方向Hに沿って一側面10i側に設けられている。
尚、外部接続端子102は、対向基板20に設けられていても構わない。また、外部接続端子102は、アルミニウム、ITO等の電気的な導通性を有する材料から構成されている。さらに、図1には、pin数が省略して示してあるが、外部接続端子102は、通常、100pin〜1000pin程度、液晶パネルによって必要に応じた数が設けられている。
外部接続端子102に、液晶パネル100を、図示しないプロジェクタ等の電子機器と電気的に接続する、特定の長さを有するFPC112の一端に構成された第2の端子部である端子部113(図5参照)が、後述するACF1を介して、例えば圧着により、幅方向Hに直交する延在方向Eに延在されて電気的に接続されている。尚、ACF1の構成は、後述する。
端子部113は、銅にニッケル金メッキが形成されたものや、銅に金メッキが形成されたもの、銅にスズメッキが形成されたもの等から構成されている。尚、端子部113を構成する材料は、上述したものに限定されない。
FPC112の他端が電子機器における外部回路に接続されることにより、液晶パネル100と電子機器とは電気的に接続される。尚、ACF1を介した外部接続端子102とFPC112の端子部113との接続構成も後述する。
また、外部接続端子102と端子部113との電気的な接続を補強するため、FPC112と、TFT基板10の一側面10iとの間には、図2に示すように、幅方向Hに沿って直線状に、例えば光硬化型接着剤から構成された補強剤70が設けられている。
TFT基板10の表面10fにおいて、外部接続端子102が設けられたTFT基板10の一側面10iに隣接する各側面に沿って、TFT基板10の図示しない走査線及びゲート電極に、走査信号を所定のタイミングで供給することにより、ゲート電極を駆動するドライバである走査線駆動回路103、104が設けられている。走査線駆動回路103、104は、シール材52の内側の遮光膜53に対向する位置において、TFT基板10の表面10f上に形成されている。
また、TFT基板10の表面10f上に、データ線駆動回路101、走査線駆動回路103、104、外部接続端子102及び上下導通端子107を接続する配線105が、遮光膜53の3辺に対向して設けられている。
上下導通端子107は、シール材52のコーナー部の4箇所のTFT基板10上に形成されている。そして、TFT基板10と対向基板20相互間に、下端が上下導通端子107に接触し上端が対向電極21に接触する上下導通材106が設けられており、該上下導通材106によって、TFT基板10と対向基板20との間で電気的な導通がとられている。
また、TFT基板10の裏面10rに、カバーガラス30が貼着されている。同様に、対向基板20の裏面20rにも、カバーガラス31が貼着されている。
各カバーガラス30、31は、TFT基板10及び対向基板20の各裏面10r、20rの少なくとも各表示領域10h、20hに塵埃等が付着するのを防止するとともに、塵埃等を、各裏面10r、20rから離間させてデフォーカスすることで、塵埃等の像を目立たなくする機能を有する。
次に、このように構成された液晶装置の製造方法、具体的には、外部接続端子に対するFPCの端子部の接続方法を、図3〜図8を用いて示す。尚、外部接続端子に対するFPCの端子部の接続方法以外の液晶装置の製造方法は、周知であるため、その説明は省略する。
図3は、TFT基板上に外部接続端子が設けられた状態を拡大して概略的に示す部分断面図、図4は、図3の外部接続端子上に、1種類のACFを貼り付けた状態を拡大して概略的に示す部分断面図、図5は、図4のACFを介して、外部接続端子にFPCの端子部を貼り合わせた状態を拡大して概略的に示す部分断面図である。
また、図6は、図5の貼り合わせ状態から、FPCの端子部を、ACFを介して外部接続端子に圧着した状態を拡大して概略的に示す部分断面図、図7は、図6の圧着後、FPCの延在方向の第2の側が厚さ方向上方に反った状態を拡大して概略的に示す部分断面図、図8は、図4のACFが貼り付けられたTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図である。
また、以下、図8においては、図面を簡略化するため、外部接続端子の個数を、図1よりも減らして示している。さらに、以下において、図4〜図8においては、図面を簡略化するため、導電性粒子の個数を実際よりも減らして示している。
先ず、図3に示すようなTFT基板10の外部接続端子102上に、図4、図8に示すように、1種類のACF1を塗布する、即ち貼り付ける塗布工程を行う。尚、ACF1は、絶縁性接着材料2と、該絶縁性接着材料2中に拡散された、例えばニッケルや、金、銀、銅、アルミニウム、スズ、パラジウム、ITO、カーボンの金属粒子からなる所定の粒径、例えば3μmの第1の粒径を有する導電性粒子3sと、該導電性粒子3sよりも粒径の大きい、例えば7μmの第2の粒径を有する導電性粒子3gとから主要部が構成されている。
塗布工程においては、図4、図8に示すように、外部接続端子102の延在方向Eにおいて、複数の導電性粒子が、粒径が異なって位置するよう、1種類のACFを貼り付ける。具体的には、外部接続端子102に対して、延在方向Eにおける液晶パネル100の端部であるTFT基板10の一側面10iに近接する第1の側e1に、導電性粒子3sが位置するとともに、一側面10iから離間する第2の側e2に、導電性粒子3gが位置するよう、1種類のACF1を貼り付ける。
また、ACF1には、外部接続端子102の幅方向H及び延在方向Eに相当する大きさにカットされた際、第1の側e1に導電性粒子3sが位置するとともに、第2の側e2に導電性粒子3gが位置するよう形成されているものまたは形成したものを用いる。
図4、図8に示す塗布工程終了後、ACF1を介して、外部接続端子102に対してFPC112の端子部113を電気的に接続する接続工程を行う。
具体的には、先ず、図5に示すように、ACF1を介して、各外部接続端子102に対し、各端子部113がそれぞれ対向するよう、外部接続端子102に、FPC112を貼り合わせる。
次いで、図6に示すように、FPC112の厚さ方向Tの上方から、既知の圧着装置200を用いて、外部接続端子102に対して端子部113が近接するとともに、ACF1を押し潰すよう、具体的には、図7に示すように、外部接続端子102に対して、端子部113が導電性粒子3s、3gを介して電気的に接続されるよう、例えば200℃の温度で熱圧着を行う。
その結果、外部接続端子102と端子部113とは、熱の付与により、FPC112が延在方向Eに伸張している状態で、電気的に接続され、その後、絶縁性接着材料2が硬化することにより固定される。
尚、熱圧着後、図6、図7に示すように、外部接続端子102と端子部113との電気的な接続を補強するため、TFT基板10の一側面10iに対して、FPC112の裏面112rが、平面視した状態で幅方向Hに直線状に塗布した補強剤70によって接着される。補強剤70は、上述したように、例えば光硬化型接着剤から構成されていることから、例えばUV光が照射されることにより発熱し、冷却後、硬化する。
熱圧着後、常温になるまで放置すると、FPC112は、延在方向Eに収縮する。また、補強剤70に対するUV光の照射が終わり、補強剤70が硬化すると、補強剤70も収縮する。その結果、FPC112の第2の側e2の部位は、厚さ方向Tの上方に、図7に示すように延在方向Eに沿って反り上がる。
この際、本実施の形態においては、外部接続端子102の第2の側e2におけるACF1中には、例えば7μmの粒径を有する導電性粒子3gが位置しているため、FPC112の反りにより、第2の側e2の端子部113と外部接続端子102との間が、例えば7μm離れたとしても、反りに関わらず、端子部113と外部接続端子102との電気的な接続を維持することができる。
尚、図7においては、一対の外部接続端子102と端子部113との間は、6つの導電性粒子3g、3sにおいて電気的に接続されているが、実際は、平面視した状態で、6つ以上の複数の導電性粒子3gにおいて電気的に接続されている。
このように、本実施の形態においては、外部接続端子102に対して、FPC112の端子部113を、ACF1を介して電気的に接続させる際、1種類のACF1を用いて、外部接続端子102上の第1の側e1に、導電性粒子3sを位置させるとともに、第2の側e2に、導電性粒子3gを位置させると示した。
このことによれば、外部接続端子102に対して、端子部113を電気的に接続した後、FPC112の伸縮及び補強剤70の収縮に伴い、第2の側e2が、液晶パネル100に対してFPC112が延在方向Eに沿って厚さ方向Tの上方に反った際、第2の側e2における端子部113に対する導電性粒子を介した外部接続端子102の電気的な接続が非接続となってしまうことを、工程数を少なくして確実に防止することにより、液晶装置の信頼性を向上させることができる。
尚、以下、変形例を、図9を用いて示す。図9は、本実施の形態の変形例を示す粒径の異なる3種類の導電性粒子を有する1種類のACFの貼り付け方法を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図である。
尚、以下、図9においても、図面を簡略化するため、外部接続端子の個数を、図1よりも減らして示している。また、導電性粒子の個数も実際より減らして示している。
上述した本実施の形態においては、外部接続端子102における第1の側e1に、導電性粒子3sが位置し、第2の側e2に、導電性粒子3gが位置するよう1種類のACF1を貼り付けると示した。
これに限らず、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置する1種類のACFを貼り付けても構わない。
具体的には、図9に示すように、外部接続端子102の延在方向Eの第1の側e1に、例えば3μmの粒径を有する導電性粒子3sが位置するとともに、第2の側e2に、導電性粒子3sよりも粒径の大きい、例えば7μmの粒径を有する導電性粒子3gが位置するとともに、延在方向Eにおける第1の側e1と第2の側e2との間の中央領域e3に、導電性粒子3sよりも粒径が大きく、導電性粒子3gよりも粒径の小さい、例えば5μmの粒径を有する導電性粒子3mが位置するよう、1種類のACF1を貼り付ける。
尚、ACF1には、外部接続端子102の幅方向H及び延在方向Eに相当する大きさにカットされた際、第1の側e1に導電性粒子3sが位置し、第2の側e2に導電性粒子3gが位置し、中央領域e3に導電性粒子3mが位置するよう形成されているものまたは形成したものを用いる。
このような構成によれば、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、FPC112の反り量に応じた大きさの導電性粒子を、確実に位置させることができる。
具体的には、図7に示すように、FPC112の熱圧着後の伸縮及び補強剤70の硬化後の収縮により、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、延在方向Eに沿って反り量が叙々に大きくなることから、反り量に応じた粒径を有する導電性粒子により、端子部113と外部接続端子102とは、電気的に接続される。
尚、この場合においても、一対の外部接続端子102と端子部113との間は、平面視した状態で、複数の導電性粒子3s、3g、3mにおいて電気的に接続されている。
このことにより、外部接続端子102に対して、端子部113を電気的に接続した後、FPC112の第2の側e2が延在方向Eに沿って上方に反った際、延在方向Eにおいて、FPC112の反り量に応じた粒径の導電性粒子が位置しているため、第2の側e2における導電性粒子を介した外部接続端子102に対する電気的な接続が非接続となってしまうことを、第1の側e1から第2の側e2に向かい粒径が大きくなる導電性粒子により、上述した本実施の形態同様、確実に防止することにより、液晶装置の信頼性を向上させることができる。尚、その他の効果は、上述した本実施の形態と同様である。
また、図9においては、3種類の導電性粒子を有する1種類のACFを用いて行うと示したが、これに限らず、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置するのであれば、4種類以上の導電性粒子を有する1種類のACFを用いて行っても構わないということは勿論である。
(第2実施の形態)
図10は、本実施の形態を示す液晶装置の製造方法における2種類のACFの貼り付け方法を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図、図11は、図10の第1の粒径の導電性粒子を有するACFと第2の粒径の導電性粒子を有するACFとが延在方向において接触するよう貼り付けられた状態を概略的に示す部分平面図である。
また、図12は、図10の第1の粒径の導電性粒子を有するACFと第2の粒径の導電性粒子を有するACFとが延在方向において一部が平面視した状態で重なって接触するよう貼り付けられた変形例の状態を概略的に示す部分平面図、図13は、図10の第1の粒径の導電性粒子を有するACFと第2の粒径の導電性粒子を有するACFとが延在方向において設定間隔離間するよう貼り付けられた変形例の状態を概略的に示す部分平面図、図14は、図13の第1の粒径の導電性粒子を有するACFと第2の粒径の導電性粒子を有するACFとが圧着後、延在方向において接触する状態を概略的に示す部分断面図である。
この第2実施の形態の液晶装置の製造方法、液晶装置の構成は、上述した図1〜図9に示した第1実施の形態の液晶装置の製造方法、液晶装置と比して、外部接続端子に対してFPCの端子部を電気的に接続する際、2種類のACFを用いて行う点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本実施の形態においては、図10に示すように、塗布工程において、先ず、外部接続端子102の延在方向Eの第1の側e1に、例えば3μmの粒径の導電性粒子3sを有するACF1sを貼り付ける。次いで、外部接続端子102の延在方向Eの第2の側e2に、例えば7μmの粒径の導電性粒子3gを有するACF1gを貼り付ける。
その結果、第1の側e1に導電性粒子3sが位置し、第2の側e2に導電性粒子3gが位置する。また、本実施の形態においては、ACF1は、2種類のACF、具体的には、ACF1s及びACF1gから構成されている。
また、塗布工程においては、図11に示すように、延在方向Eにおいて、ACF1sとACF1gとが接触するよう、各ACF1s、1gを貼り付ければ、外部接続端子102に対して、全面に確実に2種類のACF1s、1gをそれぞれ貼り付けることができる。
尚、この貼り付けは、図12に示すように、ACF1sとACF1gとが、延在方向Eにおいて、一部が重なるように行っても構わない。これは、ACFの貼り付け精度は、一般的に、100μm程度の誤差を有することから、一部が重なるように貼り付けを行うことにより、貼り付け後、ACF1sとACF1gとが延在方向Eにおいて、接触しやすくなるためである。また、この場合、重なり部分は、厚さ方向Tにおいて他のACFの部位よりも厚くなることから、なるべく延在方向Eに小さく形成されることが好ましい。
さらに、図13に示すように、ACF1sとACF1gとが、延在方向Eにおいて、設定間隔a離間するよう、ACF1sとACF1gとを貼り付けても構わない。
この場合、ACF1sとACF1gとの間に、貼り付け後、設定間隔aが形成されてしまうが、該設定間隔aは、図14に示すように、接続工程における外部接続端子102に対するFPC112の端子部113の圧着後、ACF1sとACF1gとが延在方向Eに広がって接触することによりなくなる。よって、各ACF貼り付けの際に設定される設定間隔aは、圧着によって、ACF1sとACF1gとが延在方向Eにおいて接触可能な間隔に設定される。
このことによれば、外部接続端子102に対して、各ACF1s、1gの貼り付け精度を許容して、確実にACF1s、1gをそれぞれ貼り付けることができる。
このように、本実施の形態においては、2種類のACFを用いて、第1の側e1に、ACF1sを貼り付け、第2の側e2にACF1gを貼り付け、第1の側e1に導電性粒子3sを位置させ、第2の側e2に導電性粒子3gを位置させると示した。
このことによっても、上述した第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、第1実施の形態に示したような、第1の側e1に導電性粒子3sを位置させ、第2の側e2に導電性粒子3gを位置させるような1種類のACFを作成するのが難しい場合において、本実施の形態は特に有効となる。即ち、ACF1の貼り付け後、確実に、導電性粒子3sを第1の側e1に位置させ、導電性粒子3gを第2の側e2に位置させることができる。
尚、以下、変形例を、図15を用いて示す。図15は、本実施の形態の変形例を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図である。
尚、以下、図15においても、図面を簡略化するため、外部接続端子の個数を、図1よりも減らして示している。また、導電性粒子の個数も実際より減らして示している。
上述した本実施の形態においては、第1の側e1に、導電性粒子3sを有するACF1sを貼り付け、第2の側e2に、例えば7μmの粒径の導電性粒子3gを有するACF1gを貼り付けると示した。
これに限らず、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置するよう、3種類のACFを貼り付けても構わない。
具体的には、塗布工程において、図15に示すように、先ず、外部接続端子102の第1の側e1に、例えば3μmの粒径の導電性粒子3sを有するACF1sを貼り付けた後、第2の側e2に、例えば7μmの粒径の導電性粒子3gを有するACF1gを貼り付ける。その後、第1の側e1と第2の側e2との間に位置する延在方向Eの中央領域e3に、例えば5μmの粒径の導電性粒子3mを有するACF1mを貼り付ける。
また、この際も、上述した図11に示すように、延在方向Eにおいて、ACF1mと、ACF1g及びACF1sとが接触するよう、ACF1mを貼り付けても良いし、上述した図12に示すように、ACF1mと、ACF1g及びACF1sとが延在方向Eにおいて、一部が重なるように貼り付けても良いし、上述した図13に示すように、ACF1s上において、ACF1mと、ACF1g及びACF1sとが、延在方向Eにおいて、設定間隔a離間するよう、ACF1mを貼り付けても構わない。
このような構成によれば、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、FPC112の反り量に応じた大きさの導電性粒子を、図9同様、確実に位置させることができる。
具体的には、図7に示すように、FPC112の熱圧着後の伸縮及び補強剤70の収縮により、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、延在方向Eに沿って、反り量が叙々に大きくなることから、反り量に応じた粒径を有する導電性粒子により、端子部113と外部接続端子102とは、電気的に接続される。
このことにより、外部接続端子102に対して、端子部113を電気的に接続した後、FPC112の第2の側e2が反った際、延在方向Eにおいて、FPC112の反り量に応じた粒径の導電性粒子が位置しているため、第2の側e2における導電性粒子を介した外部接続端子102に対する電気的な接続が非接続となってしまうことを、第1の側e1から第2の側e2に向かい粒径が大きくなる導電性粒子により、上述した本実施の形態同様、確実に防止することにより、液晶装置の信頼性を向上させることができる。尚、その他の効果は、上述した本実施の形態と同様である。
また、図15においては、3種類のACFを用いて行うと示したが、これに限らず、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置するのであれば、4種類以上のACFを用いて行っても構わないということは勿論である。
(第3実施の形態)
図16は、本実施の形態を示す液晶装置の製造方法における2種類のACFの貼り付け方法を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図、図17は、厚さ方向において重ねられた第1の粒径の導電性粒子を有するACF及び第2の粒径の導電性粒子を有するACFが、圧着後、同一層となる状態を概略的に示す部分拡大断面図である。
この第3実施の形態の液晶装置の製造方法、液晶装置の構成は、上述した図10〜図15に示した第2実施の形態の液晶装置の製造方法、液晶装置と比して、厚さ方向に重ねて貼り付けたACFにより、延在方向の第2の側に第1の側よりも粒径の大きな導電性粒子を位置させる点が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第2実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
尚、図16においても、図面を簡略化するため、外部接続端子の個数を、図1よりも減らして示している。また、導電性粒子の個数も実際より減らして示している。
図16に示すように、本実施の形態においては、先ず、外部接続端子102の延在方向Eの全面に、導電性粒子3sを有するACF1sを貼り付けた後、ACF1s上の設定位置である第2の側e2に、導電性粒子3gを有するACF1gを貼り付けて、即ち、重ねて貼り付けることにより、第2の側e2に、導電性粒子3gを位置させる。尚、この場合、絶縁性接着材料2を、上述した第2実施の形態よりも薄くする必要がある。
また、第2の側e2においては、貼り付け直後は、図17に示すように、ACFは、2層となるが、上述した圧着後は、絶縁性接着材料2は溶けるため、ACFは1層となる。
以上のような構成によれば、外部接続端子102に対して、各ACF1s、1gの塗布位置精度を許容して、容易に、第1の側e1にACF1sを塗布でき、第2の側e2にACF1gを塗布することができる。尚、その他の効果は、上述した第2実施の形態と同様である。
尚、以下、図18を用いて、変形例を示す。図18は、本実施の形態の変形例を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図である。
尚、以下、図18においても、図面を簡略化するため、外部接続端子の個数を、図1よりも減らして示している。また、導電性粒子の個数も実際より減らして示している。
上述した本実施の形態においては、全面に、例えば3μmの粒径の導電性粒子3sを有するACF1sを貼り付け、第2の側e2におけるACF1s上に、例えば7μmの粒径の導電性粒子3gを有するACF1gを貼り付けると示した。
これに限らず、全面にACF1sを貼り付けた後、ACF1s上に、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置するよう、3種類のACFを設定位置にそれぞれ貼り付けても構わない。
具体的には、図18に示すように、先ず、外部接続端子102の幅方向の全面に、ACF1sを貼り付けた後、ACF1s上の第2の側e2に、ACF1gを貼り付けて、さらに、ACF1s上の延在方向Eの第1の側e1と第2の側e2との間の中央領域e3に、例えば5μmの粒径の導電性粒子3mを有するACF1mを貼り付けても構わない。即ち、ACF1s上に、ACF1g、ACF1mを重ねて貼り付けても構わない。尚、この場合も、絶縁性接着材料2を、上述した第2実施の形態よりも薄くする必要がある。
また、この際も、上述した図11に示すように、延在方向Eにおいて、ACF1mと、ACF1gとが接触するよう、ACF1mを貼り付けても良いし、上述した図12に示すように、ACF1mと、ACF1gとが延在方向Eにおいて、一部が重なるように貼り付けても良いし、上述した図13に示すように、ACF1s上において、ACF1mと、ACF1gとが、延在方向Eにおいて、設定間隔a離間するよう、ACF1mを貼り付けても構わない。
以上のような構成によれば、外部接続端子102に対して、各ACF1s、1m、1gの塗布位置精度を許容して、容易に、第1の側e1から第2の側e2に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置するよう各ACF1s、1m、1gをそれぞれ塗布することができる。
また、尚、以下、変形例を、図19、図20を用いて示す。図19は、TFT基板の表面に対し、FPC112の表面を、幅方向に沿って形成された補強剤で固定する変形例を概略的に拡大して示す部分断面図、図20は、図19に示す構成において、ACFの貼り付け後の導電性粒子の位置の変形例を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図である。
上述した第1〜第3実施の形態においては、図2、図6、図7に示すように、外部接続端子102に対するFPC112の端子部113の熱圧着後、外部接続端子102と端子部113との電気的な接続を補強するため、TFT基板10の一側面10iに対して、FPC112の裏面112rを、平面視した状態で幅方向Hに直線状に塗布した補強剤70によって接着すると示した。
また、補強剤70の収縮に起因して、第2の側e2においてFPC112が延在方向Eに沿って厚さ方向Tの上方に反ってしまい、第2の側e2における外部接続端子102に対する端子部113の電気的な接続が非接続となってしまうことを防ぐため、第2の側e2に、第1の側e1よりも粒径の大きい導電性粒子3gを位置させると示した。
これに限らず、補強剤70は、図19に示すように、TFT基板10の表面10fに対して、FPC112の表面112fを、平面視した状態で幅方向Hに直線状に塗布することにより接着しても構わない。
この場合、上述した第1〜第3実施の形態とは逆に、熱圧着後、FPC112の伸縮及び補強剤70の収縮に伴い、FPC112は、第1の側e1が、延在方向Eに沿って厚さ方向Tの上方に反りあがることにより、第1の側e1における外部接続端子102に対する端子部113の電気的な接続が非接続となってしまう場合がある。
よって、図19に示す位置に、補強剤70を塗布した場合には、図20に示すように、上述した第1〜第3実施の形態とは逆に、外部接続端子102の第2の側e2に導電性粒子3sが位置するとともに、第1の側e1に導電性粒子3gが位置するよう、ACF1を貼り付ける。
尚、この場合におけるACF1の貼り付けは、上述した第1実施の形態に示したように、1種類のACFで行っても構わないし、上述した第2実施の形態に示したように、2種類以上のACFを貼り分けることによって行っても構わないし、上述した第3実施の形態に示すように、外部接続端子102の全面にACF1sを貼り付けた後、ACF1s上の第1の側e1に、ACF1gを貼り付けて行っても構わない。
さらには、図示しないが、第2の側e2から第1の側e1に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置するよう、上述した第1〜第3実施の形態と同様の手法にて、外部接続端子102上に、ACF1を貼り付けても構わない。
このことによれば、図19に示す位置に補強剤70を塗布した場合、第1の側e1における反りにより、外部接続端子102に対して端子部113が非接続となってしまうことを第2の側e2に位置する導電性粒子3sより粒径の大きい第1の側e1に位置する導電性粒子3gにより、確実に防止することができる。
また、尚、以下、別の変形例を、図21〜図23を用いて示す。図21は、TFT基板の表面及び一側面に対し、FPC112の表面及び裏面を、幅方向に沿って形成された補強剤でそれぞれ固定する変形例を概略的に示す部分断面図、図22は、図21に示す構成において、ACFの貼り付け後の2種類の導電性粒子の位置の変形例を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図、図23は、図21に示す構成において、ACFの貼り付け後の3種類の導電性粒子の位置の変形例を示すTFT基板の一部を上方から概略的に見た部分平面図である。
上述した第1〜第3実施の形態においては、図2、図6、図7に示すように、外部接続端子102に対するFPC112の端子部113の熱圧着後、外部接続端子102と端子部113との電気的な接続を補強するため、TFT基板10の一側面10iに対して、FPC112の裏面112rを、平面視した状態で幅方向Hに直線状に塗布した補強剤70によって接着すると示した。
よって、補強剤70の収縮に起因して、第2の側e2においてFPC112が延在方向Eに沿って厚さ方向Tの上方に反ってしまい、第2の側e2における外部接続端子102に対する端子部113の電気的な接続が非接続となってしまうことを防ぐため、第2の側e2に、第1の側e1に位置する導電性粒子3sよりも粒径の大きい導電性粒子3gを位置させると示した。
また、上述した図19、図20においては、補強剤70は、TFT基板10の表面10fに対して、FPC112の表面112fを、平面視した状態で幅方向Hに直線状に塗布した補強剤70によって接着すると示した。
よって、補強剤70の収縮に起因して、第1の側e1においてFPC112が延在方向Eに沿って厚さ方向Tの上方に反ってしまい、第1の側e1における外部接続端子102に対する端子部113の電気的な接続が非接続となってしまうことを防ぐため、第1の側e1に、第2の側e2に位置する導電性粒子3sよりも粒径の大きい導電性粒子3gを位置させると示した。
これに限らず、図21に示すように、TFT基板10の一側面10iに対してFPC112の裏面112rを平面視した状態で幅方向Hに直線状に塗布した補強剤70aにより接着するとともに、TFT基板10の表面10fに対してFPC112の表面112fを、平面視した状態で幅方向Hに直線状に塗布した補強剤70bにより接着しても構わない。
この場合、熱圧着後、FPCの伸縮及び補強剤70a、70bの収縮に伴い、FPC112は、延在方向Eの中央領域e3を除く、第1の側e1及び第2の側e2が、延在方向Eに沿って厚さ方向Tの上方に反りあがることにより、第1の側e1及び第2の側e2における外部接続端子102に対する端子部113の電気的な接続が非接続となってしまう場合がある。
よって、図21に示す位置に、補強剤70a、70bを塗布した場合には、図22に示すように、外部接続端子102の延在方向Eの中央領域e3に導電性粒子3sが位置するとともに、第1の側e1及び第2の側e2に導電性粒子3gが位置するよう、ACF1を貼り付ける。
尚、この場合におけるACF1の貼り付けは、上述した第1実施の形態に示したように、1種類のACFで行っても構わないし、上述した第2実施の形態に示したように、2種類以上のACFを貼り分けることによって行っても構わないし、上述した第3実施の形態に示すように、外部接続端子102の全面にACF1sを貼り付けた後、ACF1s上の第1の側e1及び第2の側e2に、ACF1gをそれぞれ貼り付けて行っても構わない。
さらには、図23に示すように、延在方向Eの中央領域e3から第1の側e1及び第2の側e2に向かうに従い、粒径が大きい導電性粒子が位置するよう、上述した第1〜第3実施の形態と同様の手法にて、外部接続端子102上に、ACF1を貼り付けても構わない。
より具体的には、外部接続端子102の中央領域e3に、第1の粒径の導電性粒子3sが位置し、第1の側e1及び第2の側e2の領域に、第1の粒径よりも大きな導電性粒子3gが位置するとともに、中央領域e3と第1の側e1及び第2の側e2との間の領域e4に、第1の粒径よりも大きく、第2の粒径よりも小さな粒径を有する導電性粒子3mが位置するよう、ACF1を貼り付けても構わない。
このことによれば、図21に示す位置に補強剤70をそれぞれ塗布した場合、第1の側e1及び第2の側e2における上方への反りにより、外部接続端子102に対して端子部113が非接続となってしまうことを中央領域e3より粒径の大きい導電性粒子により、確実に防止することができる。
尚、上述した第1〜第3実施の形態においては、ACF1は、外部接続端子102に貼り付けると示したが、これに限らず、端子部113に貼り付けても構わないということは勿論である。
また、上述した第1〜第3実施の形態においては、異方性導電接着剤は、ACFを例に挙げて示したが、これに限らず、ACPや、他の異方性導電接着剤であっても適用可能である。
さらに、上述した第1〜第3実施の形態においては、導電性粒子は、金属粒子を例に挙げて示したが、樹脂粒子の回りに金属メッキが形成された、既知の樹脂コア粒子であっても構わないということは、云うまでもない。
1…ACF(異方性導電接着剤)、1g…ACF(異方性導電接着剤)、1m…ACF(異方性導電接着剤)、1s…ACF(異方性導電接着剤)、3g…導電性粒子、3m…導電性粒子、3s…導電性粒子、10i…TFT基板の一側面(電気光学パネルの端部)、10t1…TFT基板の一端(電気光学パネルの一端)、10t2…TFT基板の他端(電気光学パネルの他端)、100…液晶パネル(電気光学パネル)、102…外部接続端子(第1の端子部)、112…FPC(薄板状基板)、113…端子部(第2の端子部)、E…延在方向、H…幅方向、e1…第1の側、e2…第2の側。