JP5331741B2 - トナーカートリッジおよびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、図11に示したトナーカートリッジと類似するものとして、例えば、特許文献1および特許文献2に記載のものが提案されている。
このようにトナーカートリッジ300を立てた状態で保管しないようにメーカー側はユーザーに要望しているが、それが守られないことがある。
なお、トナーカートリッジ300の輸送時の振動や積載状況によっても、トナー排出口304a付近のトナー密度が高くなって凝集することが起こりうる。
また、トナー排出口304a付近のトナーTの凝集物または塊がオーガスクリュー302の圧力によって圧縮されて固まり、その結果、オーガスクリュー302がロックするという故障も起こりうる。
そのため、新しいトナーカートリッジを装置本体に装着する場合には、トナーカートリッジを数回振った後に装着するといった対応を行うことをメーカー側はユーザーに要望しているが、それが守られないことがある。
また、最近の画像形成装置においては、小型化が要求される関係から、トナーカートリッジも小型化される傾向にあり、カートリッジ本体内にトナーが密に詰められるためにトナー凝集が生じ易い状況になっている。
特許文献1に記載のトナーカートリッジは、オーガスクリューのトナー排出口側の螺旋羽根の一部をカットすることにより、トナー搬送時におけるオーガスクリューによるトナー排出口側のトナーにかかる圧力を低減してトナー凝集を防止するようにしているが、トナー排出口側を下に向けて立てた状態で保管された場合に生じるトナー凝集には対処できない。
また、カートリッジ本体とシャッターの間の隙間部に、スポンジまたはゴム製の凸部からなるほぐし部材が引き込まれると、シャッターが変形してトナー排出口が閉まらなくなるという不具合が発生し易い。その結果、交換のために画像形成装置から使用済みトナーカートリッジを取り外す際、トナー排出口が開放した状態で行われるため、トナーカートリッジ内の残留トナーが画像形成装置内に飛散して汚染するという問題が生じる場合や、その使用済みトナーカートリッジを取り外した後、室内にトナーが飛散しないよう、例えばガムテープでトナー排出口を塞ぐといった手間を要する場合がある。
前記シール部材は、前記カートリッジ本体の外面に剥離可能に貼り付けられると共に前記カートリッジ本体と前記シャッターとの間から外部に突出する一端部を有するシート状またはテープ状の部材からなるシール部と、該シール部の内面に一体化されて前記カートリッジ本体内の前記トナー排出口付近に突出するシート状の部材からなるトナーほぐし部とを有し、
前記シール部の一端部が引っ張られたとき、前記トナーほぐし部は、引っ張られて前記カートリッジ本体内の前記トナー排出口付近のトナーをほぐし、かつ前記シール部材全体が前記カートリッジ本体から離脱して外部に引き出されるように構成され、
前記トナーほぐし部が、前記シール部の内面から垂直方向へ自立可能な剛性と前記内面に沿った状態まで倒れ込むことができる可撓性とを有するシート材からなり、かつ前記スクリューシャフトを跨ぐ二股形状に形成されたトナーカートリッジが提供される。
このとき、シール部材は、最終的にカートリッジ本体から離脱して外部ヘ引き出されるものであるため、カートリッジ本体内のトナー排出口付近に突出するトナーほぐし部材の突出寸法に制限はなく、トナー排出口付近の広い範囲でのトナーほぐし効果を得ることができる。この結果、画像形成装置の装置本体側にてトナー切れと判断される誤検知や、オーガスクリューがロックして故障するという問題を解消することができる。
また、トナーほぐし部材はシート状またはテープ状の部材から構成されるため、トナーほぐし部材がカートリッジ本体とシャッターの間に引き込まれてもシャッターが変形するということはなく、シャッターの開閉機能を損なうことがない。よって、トナーカートリッジの画像形成装置への装着時および取り外し時に、トナーによって画像形成装置内を汚染することがない。
そして、本発明のトナーカートリッジは、シール部の一端部が引っ張られたとき、トナーほぐし部は、引っ張られてカートリッジ本体内のトナー排出口付近のトナーをほぐし、かつシール部材全体がカートリッジ本体から離脱して外部に引き出されるように構成されている。
なお、シート状の部材は、上記に限定されるものではない。
シール部の幅および長さは、シール部にてトナー排出口を完全に覆う幅および長さであり、かつシート部の一端部がカートリッジ本体とシャッターとの間から外部に突出してユーザーが指で摘むことができる長さであればよい。
したがって、シール部材の引き抜き動作によってシャッターが開かないよう、シール部の一端部はシャッターが閉じる方向に突出するように配置されることが好ましい。
また、シャッターは、例えば、バネによってカートリッジ本体側へ弾発付勢されることにより、シール部材全体が引き出された後にカートリッジ本体の外面に密着してトナーの漏洩を防止できる。
あるいは、カートリッジ本体の外面におけるトナー排出口の周囲に、例えばネオプレンゴムからなる弾性突条部を形成することにより、シール部材全体が引き出された後にシャッターが弾性突条部に密着してトナーの漏洩を防止できる。
なお、トナーほぐし部について詳しくは後述する。
図1は本発明の実施形態1に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
実施形態1に係る画像形成装置100は、図1に示すように、4つの画像形成部55(55a〜55d)を備え、各画像形成部55に備えられた後述のトナーカートリッジ200(200a〜200d)を採用したことを特徴としている。
なお、実施形態1では、通信ネットワーク等を介して外部から送信された画像データ等の入力コマンドに含まれる画像データに基づいて、所定のシート(記録用紙)に多色あるいは単色の画像を可視画像として形成するプリンターの場合を例示しているが、画像形成装置としては、外部から伝達される画像データおよび/またはスキャナによって原稿から読み取った画像データに応じても記録媒体に多色または単色の画像を形成することができるコピー機、ファクシミリ装置またはこれらの機能を備えた複合機であってもよい。
まず、画像形成装置100の全体構成について詳しく説明する。
図1に示すように、実施形態1に係る画像形成装置100は、露光ユニットEと、前記4つの画像形成部55(55a〜55d)と、中間転写ベルト11と、一次転写ローラ13(13a〜13d)と、二次転写ローラ14と、定着装置15と、用紙搬送路P1、P2、P3と、給紙カセット16と、手差し給紙トレイ17と、排紙トレイ18と、トナーカートリッジユニット20等を備えている。
また、各画像形成部55(55a〜55d)は、露光ユニットEによって潜像が形成された像担持体に相当する感光体ドラム101(101a〜101d)と、現像装置102(102a〜102d)と、帯電ローラ103(103a〜103d)と、クリーニングユニット104(104a〜104d)等を備える。
従って、各色に応じた4種類の潜像を形成するように、各画像形成部55(55a〜55d)には、現像装置102(102a〜102d)、感光体ドラム101(101a〜101d)、帯電ローラ103(103a〜103d)、転写ローラ13(13a〜13d)およびクリーニングユニット104(104a〜104d)がそれぞれ1つずつ設けられている。
そして、各画像形成部55(55a〜55d)は、中間転写ベルト11の移動方向(副走査方向)に一列に配列されている。
本実施形態では、露光ユニットEは、レーザ照射部および反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)を用いる手法のものであるが、発光素子をアレイ状に並べた、例えば、ELやLED書込みヘッドを用いる手法のものを使用してもよい。
感光体ドラム101は、例えば、アルミニウム等で製作された金属ドラムからなる基材と、この基材の外周面に積層されたアモルファスシリコン(a−Si)、セレン(Se)や有機光半導体(OPC)等の薄膜光導電層とを有してなる。なお、感光体ドラム101の構成はこの構成に特に限定されない。
実施形態1では、図1に示すように、帯電器として接触型のローラ型の帯電ローラ103を使用しているが、帯電ローラ103に代えて、チャージャー型やブラシ型の帯電器を代用してもよい。
各現像装置102a〜102dは、ブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローのトナーを収納しており、各色相に対応する感光体ドラム101a〜101dのそれぞれに形成された静電潜像をブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローのトナー像に顕像化する。
感光体ドラム101の上方に配置されている中間転写ベルト11は、厚さ100〜150μm程度のフィルムで無端状に形成されており、トナー画像搬送方向の下流側と上流側に配置された駆動ローラ11aと従動ローラ11bとの間に張架されて、ループ状の移動経路を形成している。
中間転写ベルト11の下部外周面に対向する感光体ドラム101は、トナー画像搬送方向の上流側から感光体ドラム101d、感光体ドラム101c、感光体ドラム101bおよび感光体ドラム101aの順に配置されている。
一次転写ローラ13a〜13dは、感光体ドラム101a〜101dの表面に担持されたトナー像を中間転写ベルト11上に転写するために、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアスが定電圧制御によって印加される。
これによって、感光体ドラム101a〜101dに形成された各色相のトナー像は、中間転写ベルト11の外周面に順次重ねて転写され、中間転写ベルト11の外周面にフルカラーのトナー像が形成される。
例えば、モノクロ画像形成時には、ブラックの色相に対応した感光体ドラム101aのみにおいて静電潜像の形成およびトナー像の形成が行われ、中間転写ベルト11の外周面には、ブラックのトナー像のみが転写される。
本実施形態では、転写電極として一次転写ローラ13a〜13dを使用しているが、それ以外にブラシなども使用可能である。
二次転写ローラ14は、画像形成時において、駆動ローラ11aに巻かれた中間転写ベルト11の外周面に所定のニップ圧で圧接されている。当該ニップ圧を定常的に得るために、二次転写ローラ14若しくは駆動ローラ11aの何れか一方は、金属等の硬質材料からなり、他方は、弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)からなる。
このように、各感光体ドラム101a〜101d上の静電潜像は、各色相に応じたトナーにより顕像化されて、それぞれトナー像となり、これらトナー像は、中間転写ベルト11上において積層される。その後、積層されたトナー像は、中間転写ベルト11の回転によって二次転写位置に搬送され、二次転写位置に搬送されてきた用紙上にトナー像が転写される。
中間転写ベルトクリーニングユニット12には、中間転写ベルト11に接触する、例えば、クリーニングブレードが備えられている。このクリーニングブレードは、中間転写ベルト11における従動ローラ11bにて支持されている外周面部分に接触するよう配置されている。
そして、トナー像が定着した用紙は、排紙ローラ18aによって排紙トレイ18上に排出される。
用紙搬送路P1には、用紙カセット16内の用紙を一枚ずつ用紙搬送路P1内に繰り出すピックアップローラ16a、繰り出された用紙を上方に向けて搬送する搬送ローラr10、搬送されてきた用紙を所定のタイミングで2次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間に導くレジストローラ19、および用紙を排紙トレイ18に排出する排紙ローラ18aが配置されている。
さらに、排紙ローラ18aから用紙搬送路P1におけるレジストローラ19の上流側に至る間には、用紙搬送路P3が形成されている。
一方、両面画像形成における第1面画像形成時には、排紙ローラ18aは、用紙の後端が定着装置15を通過するまで正転方向に駆動された後、用紙の後端部を挟持した状態で逆転方向に駆動されて用紙を用紙搬送路P3内に導く。これによって、両面画像形成時に片面のみに画像が形成された用紙は、表裏面および前後端を反転した状態で用紙搬送路P1に導かれる。
このため、レジストローラ19は、感光体ドラム101や中間転写ベルト11の動作開始時には、回転を停止していると共に、中間転写ベルト11の回転に先立って給紙または搬送された用紙は、前端をレジストローラ19に当接させた状態で用紙搬送路P1内における移動を停止する。この後、レジストローラ19は、2次転写ローラ14と中間転写ベルト11とが圧接する位置で、用紙の前端部と中間転写ベルト11上に形成されたトナー像の前端部とが対向するタイミングで回転を開始する。
次に、実施形態1に係る特徴的なトナーカートリッジ200の構成について図面を参照して詳細に説明する。
図2は実施形態1に係る画像形成装置に搭載されるトナーカートリッジを具備するトナーカートリッジユニットの構成を示す斜視図である。
また、図3(A)は実施形態1におけるトナーカートリッジが画像形成装置に装着される前の側面断面図であり、図3(B)は図3(A)におけるトナーカートリッジのA−A線断面図である。
トナーカートリッジホルダ20xは、上方開口容器形であって、その内部には区画壁によって仕切られた4つの凹部を有し、4つ凹部にトナーカートリッジ200が収容される。
また、トナーカートリッジホルダ20xの凹部の長手方向両側の壁部には、各トナーカートリッジ200の前記駆動ギア202cを挿通させる窓部およびロックレバー20aが揺動可能に取り付けられた切欠き部が形成されている。
トナーカートリッジ200をトナーカートリッジホルダ20xの凹部に嵌め込み、トナーカートリッジホルダ20xのロックレバー20aを持ち上げることにより、カートリッジ本体201を右方向(矢印F方向)に移動させて、トナーカートリッジホルダ20のストッパプレート20bに押し当てた状態で保持される。
画像形成装置にトナーカートリッジユニット20を装着する際、トナーカートリッジ200がトナー補給パイプ105に対して略水平方向に移動することにより、前記切欠き窓部を通過したトナー補給パイプ105の上端にシャッター203の端面が当接してシャッター203が略水平方向に移動し、トナー排出口204aがトナー補給パイプ105と対向する位置に配置されると、トナー排出口204aが開放する(図1参照)。
なお、画像形成装置には、各トナーカートリッジ200のパドル部材206側の駆動ギアとスクリューシャフト202側の駆動ギアとにそれぞれ噛合して駆動モータからの回転力を伝達するギアが設けられている。
このトナー搬送路201yの長手方向の一端部分は、カートリッジ本体201の突出部分201bの内部空間であって、トナー排出口204aを有するトナー排出部204となっている。
つまり、カートリッジ本体201は、トナー搬送路201yがトナー収容部201xよりも長手方向の一端側へ突出する形状に形成されていると共に、トナー排出口204aは、トナー収容部201xよりも長手方向の一端側へ突出したトナー搬送路201yの突出空間に配置されている。
なお、トナー収容部201xおよびトナー搬送路201yの底面は円弧状に形成されている。
図3と図4に示すように、四角形のシャッター203は、トナー排出口204aを閉鎖する位置に、スライド機構220によってカートリッジ本体201の長手方向(矢印X方向)にスライド可能に保持されている。なお、図4は実施形態1のトナーカートリッジのシャッターおよびスライド機構を示す一部断面底面図である。
ガイド部221は、シャッター203の端面および外面に当接する断面L字形に形成されており、その両端にはシャッター203のX方向への移動を規制するストッパ凸部221aを有している。
ネジリコイルバネ222は、コイル部222aと、コイル部222aから延びた固定端222bおよび可動端222cとを有し、コイル部222aおよび固定端222bはカートリッジ本体201の外面に固定され、可動端222cはシャッター203の外面に設けた係止部203aに引掛けられている。
また、トナーカートリッジユニット20を画像形成装置から取り外すことにより、ネジリコイルバネ222の付勢力によりシャッター203がスライドしてトナー排出口204aが閉じられる。このとき、ネジリコイルバネ222はシャッター203をカートリッジ本体201の外面側に押し付けてもいるため、シャッター203とカートリッジ本体201との間に隙間がなく、カートリッジ本体201内に残存しているトナーがトナー排出口204aから外部に漏れ出る心配はなく、トナーによって画像形成装置内を汚染することが防止される。
回転軸206aの一端は、トナー収容部201x内のカートリッジ本体201の長手方向一端側の側壁を回転可能に貫通し、その一端に図示しない駆動ギアが取り付けられている。
また、回転軸206aの他端は、トナー収容部201x内のカートリッジ本体201の長手方向他端側の側壁に設けられた凹部に回転可能に嵌め込まれて支持されている。
攪拌パドル207は、回転軸206aが矢印E方向に回転することにより、トナー収容部201x内のトナーTを解し、かつ解したトナーTをトナー搬送路201y内に送り込む。
回転軸202aの一端は前記の如く回転可能に支持されると共に、回転軸202aの他端はトナー搬送路201y内のカートリッジ本体201の長手方向他端側の側壁に設けられた凹部に回転可能に嵌め込まれて支持されている。
シール部材205は、使用前のトナーカートリッジ200のトナー排出口204aを密閉する機能と、使用直前にカートリッジ本体201から引き剥がされてトナー排出口204a付近のトナーTをほぐす機能とを有する。
シール部材205は、カートリッジ本体201の外面に剥離可能に貼り付けられると共にカートリッジ本体201とシャッター203との間から外部に突出する一端部205a1を有するシート状またはテープ状の部材からなるシール部205aと、シール部205aの内面に一体化されてカートリッジ本体201内のトナー排出口204a付近に突出するシート状の部材からなるトナーほぐし部205bとからなる。
トナー排出口204aのX方向(シャッタースライド方向)の長さが20mmで、かつX方向と直角な方向の幅が10mmの場合、シール部205aの長さは40〜100mm、幅はスライド機構220の一対のガイド部221間の距離よりも短い12〜18mmとすることができ、厚さは0.02〜0.1mmが適当である。
シール部205aは、カートリッジ本体201の外面に熱融着されることにより、長さ方向(X方向)の一端部205a1がカートリッジ本体201とシャッター203との間から外部に突出している。
このトナーほぐし部205bは、カートリッジ本体201に熱融着されたシール部205aから垂直方向に突出してスクリューシャフト202の回転軸202aに近接する高さと、トナー排出口204aの幅よりも短い幅とを有し、PET樹脂シートの一部を折り曲げた折り曲げ部をシール部205aの内面に熱融着することにより一体化されている。
この場合、シール部材205の一対のトナーほぐし部205bは、トナーTの凝集物や塊中でスクリューシャフト202の方へ突出している。
なお、図3(A)と図6(A)〜(C)において、黒点の密度が高い部分はトナーTの凝集物や塊を表現している。
一方のトナーほぐし部205bのシール部205aとの接合部がトナー排出口204aの開口端縁に当接すると、その接合部がカートリッジ本体201とシャッター203の間に入り込んでいくと共に、一方のトナーほぐし部205bが他方のトナーほぐし部205bの方へ倒れ込んでいく。また、他方のトナーほぐし部205bはスクリューシャフト202の螺旋羽根202bに摺接しながらその下を潜るように湾曲状に弾性変形していく。
その後、一方のトナーほぐし部205b全体がカートリッジ本体201とシャッター203の間に入り込むと共に、他方のトナーほぐし部205bは螺旋羽根202bを潜って勢いよく自立状態(起立状態)に復元する。
このとき、シャッター203はネジリコイルバネ222(図4参照)によってカートリッジ本体201側へ弾発付勢されているため、シャッター203とカートリッジ本体201の間に隙間が形成されず、基本的にはトナー排出口204aから外部にトナーTが漏れでないが、シール部材205にトナー粒子が付着している場合はある。
なお、シール部材205の引き抜き方向(矢印X1方向)は、ネジリコイルバネ222によってシャッター203を付勢する方向と同じであるため、シャッター203が開くことはない。
実施形態1の場合、トナーほぐし部205bが、シール部205aの内面から垂直方向へ自立可能な剛性と前記内面に沿った状態まで倒れ込むことができる可撓性とを有するシート材(PET樹脂シート)からなるため、シール部材205の引き抜き動作に連動してトナーほぐし部205bが前記のように大きいストロークで動くことができ、トナー排出口204a付近のトナーTの凝集物や塊を十分にほぐすことができる。
したがって、使用前のトナーカートリッジ200において、トナー排出口204a付近のトナーT中から凝集物や塊が低減する。なお、図6(B)および(C)において、トナー排出口204a付近の黒点の密度が低い部分はほぐされたトナーTを表現している。
そして、画像形成装置の駆動時に、パドル部材206が回転してトナー収容部201内のトナーTを解しながら掻き出すようにしてトナー搬送路201yへ送り、かつスクリューシャフト202が回転してトナー搬送路201y内のトナーTをトナー排出部204へ送り、トナーTがトナー排出口204aからトナー補給路105を通って現像装置102へスムースに補給される(図1参照)。
図7は本発明の実施形態2におけるトナーほぐし部材を示す斜視図であり、図8は実施形態2におけるトナー排出部を示す一部断面図である。なお、図8ではトナーを図示省略している。また、図8において、図6中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態2のトナーカートリッジは、シール部材215のトナーほぐし部215bが、実施形態1のシール部材205のトナーほぐし部205b(図5参照)と類似しているが、スクリューシャフト202を跨ぐ二股形状に形成されている点が異なる。実施形態2のトナーカートリッジにおいて、その他の構成は実施形態1と同様である。
なお、一対の細長片215b1と反対側の短辺は、折り曲げられてシール部215aの内面に熱融着されている。
このとき、実施形態2の場合、トナーほぐし部215bの一対の細長片215b1がスクリューシャフト202の回転軸202aの両側から上方に亘って延びているため、それらの範囲にあるトナーTの凝集物や塊もほぐされ、トナー排出部204の大部分のトナーTをほぐすことができる。
さらに、実施形態3のトナーカートリッジでは、トナー排出部204を下に向けてトナーカートリッジを保管した場合に、一対の細長片215b1が障害物となってトナー排出部204内へトナーが流入し難いため、トナー排出部204内に空間が形成され易くなり、トナー排出部204内でのトナーの凝集を抑制する効果が期待できる。
図9は本発明の実施形態3におけるトナーほぐし部材を示す斜視図であり、図10は実施形態3におけるトナー排出部を示す一部断面図である。なお、図10ではトナーを図示省略している。また、図10において、図6中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態3のトナーカートリッジは、シール部材225のトナーほぐし部225bが、シール部225aの内面から垂直方向へ自立(起立)せずに倒れ込む柔軟性を有するテープ材からなる点が異なる。実施形態3のトナーカートリッジにおいて、その他の構成は実施形態1と同様である。
シール部材225がカートリッジ本体201の外面に熱融着された状態において、トナーほぐし部225bは、トナー排出部204内のスクリューシャフト202の下方に収納される。このとき、図10に示すように、トナーほぐし部225bは自由に撓むことができるため、スクリューシャフト202の下方ではあるけれどもトナー排出部204内の広い範囲に亘って配置されることができる。
図10の場合、トナーほぐし部225bの接合部は、トナー排出口204aにおける引き抜き方向(矢印X1方向)側とは反対側に配置されており、接合部が矢印X方向に移動すると、トナーほぐし部225bの接合部よりも先端側部分が押されるため、トナーほぐし部225bが全体的に動く。
そして、トナーほぐし部225bの接合部が、シャッター203とカートリッジ本体201の間に引き込まれていくことにより、トナーほぐし部225bの接合部よりも先端側部分も連続的に引き込まれていき、トナーほぐし部225bの先端がトナー排出部204の底部に引きずられ、最終的にシール部材225全体が引き出される。
さらに、実施形態3のトナーカートリッジでは、長いトナーほぐし部225bによってトナー排出口204付近にループ状の空間が形成され易いため、トナー排出部204を下に向けてトナーカートリッジを保管した場合でも、その空間内にトナーが流入し難いため、トナー排出口204a付近でのトナーの凝集を抑制する効果が期待できる。
1.実施形態1および2では、トナーほぐし部を複数設けた場合を例示したが、トナーほぐし部は1つでもよい。
2.実施形態3では、トナーほぐし部を1つ設けた場合を例示したが、トナーほぐし部は複数でもよい。この場合、例えば、スクリューシャフトの回転軸の両側に配置されるよう2本の細長いテープ材をシール部の内面に接合する。
3.実施形態1〜3において、カートリッジ本体の外面におけるトナー排出口の周囲に、例えばネオプレンゴムからなる弾性突条部を形成してもよく、それにより、シール部材全体が引き出された後にシャッターが弾性突条部に密着するため、より一層トナーの漏洩を防止できる。
100 画像形成装置
101(101a〜101d) 感光体ドラム
200 トナーカートリッジ
201 カートリッジ本体
201x トナー収容部
201y トナー搬送路
202 スクリューシャフト
202a 回転軸
203 シャッター
204 トナー排出部
204a トナー排出口
205、215、225 シール部材
205a、215a、225a シール部
205b、215b、225b トナーほぐし部
206 パドル部材
206a 回転軸
206b 撹拌羽根
T トナー
Claims (3)
- 一方向に長い密封容器状に形成されてその長手方向一端側にトナー排出口を有するトナー収容用カートリッジ本体と、該カートリッジ本体の外面に剥離可能に貼り付けられて前記トナー排出口を密閉するシール部材と、該シール部材の外面側に設けられシール部材を前記カートリッジ本体の外面から剥離した後の前記トナー排出口を開閉するためのシャッターと、該カートリッジ本体内に前記長手方向の回転軸心廻りに回転可能にかつ前記トナー排出口と重なる位置に設けられてカートリッジ本体内のトナーを前記トナー排出口へ搬送するためのスクリューシャフトとを備え、
前記シール部材は、前記カートリッジ本体の外面に剥離可能に貼り付けられると共に前記カートリッジ本体と前記シャッターとの間から外部に突出する一端部を有するシート状またはテープ状の部材からなるシール部と、該シール部の内面に一体化されて前記カートリッジ本体内の前記トナー排出口付近に突出するシート状の部材からなるトナーほぐし部とを有し、
前記シール部の一端部が引っ張られたとき、前記トナーほぐし部は、引っ張られて前記カートリッジ本体内の前記トナー排出口付近のトナーをほぐし、かつ前記シール部材全体が前記カートリッジ本体から離脱して外部に引き出されるように構成され、
前記トナーほぐし部が、前記シール部の内面から垂直方向へ自立可能な剛性と前記内面に沿った状態まで倒れ込むことができる可撓性とを有するシート材からなり、かつ前記スクリューシャフトを跨ぐ二股形状に形成されたことを特徴とするトナーカートリッジ。 - 前記トナーほぐし部が、前記シール部の内面の複数箇所に設けられた請求項1に記載のトナーカートリッジ。
- 表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、感光体ドラム表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像部と、該現像部にトナーを補給するための請求項1または2に記載のトナーカートリッジと、感光体ドラム表面のトナー像を記録媒体に転写する転写部と、トナー像を記録媒体に定着させる定着部とを備えた画像形成装置。
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