JP5329824B2 - 重合性組成物 - Google Patents
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Description
本願発明者らは薄い肉厚および低い色収差を有する光学材料を可能とする新規な含硫黄化合物を見いだし、先に特許出願を行った(例えば、特許文献1参照。)。また、容易に高屈折率化を可能とする技術として、硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物と、該化合物を反応可能な化合物を含有してなる高屈折率光学材料用樹脂を開発し、特許出願を行った(例えば、特許文献2参照。)。さらに、耐衝撃性の高い樹脂組成物を見出し特許出願を行った(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、これらの樹脂組成物を重合して得られるレンズは、樹脂の硫黄含有率が高くなったことに起因して切削、研磨、穴あけなどの加工時に特有の臭気を発生し、作業者に不快感を与えることから、改善が求められていた。
すなわち、本発明は以下のようである。
1.(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ロ)香料および(ハ)硫黄からなる重合性組成物において、該重合性組成物中の硫黄原子の含有率が20重量%以上64重量%以下であり、(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ハ)硫黄の一部をあらかじめ予備的に反応させたのちに(ロ)香料を添加することによって得られる重合性組成物。
2.(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ロ)香料と(ハ)硫黄および(ニ)メルカプト基を1分子あたり1個以上含有する化合物からなる重合性組成物において、該重合性組成物中の硫黄原子の含有率が20重量%以上64重量%以下であり、(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ハ)硫黄の一部をあらかじめ予備的に反応させたのちに(ロ)香料および(ニ)メルカプト基を1分子あたり1個以上含有する化合物を添加することによって得られる重合性組成物。
3.香料が、下記(a)、(b)、(c)および(d)からなる群から選ばれる1種以上の化合物である第1項又は第2項記載の重合性組成物。
(a)(CH3)2C<または(CH3)2C=で表される骨格を有する、炭化水素、アルデヒド、ケトン、エステル、またはアルコール。
(b)γ位炭素が環状骨格を構成している、アルデヒド、ケトン、エステルもしくはアルコール、又はγ位炭素が環状骨格を構成しているアルコールのエステル化物。
(c)炭素数が4〜20である環状ケトン骨格または環状エステル骨格を有する化合物。
(d)植物抽出物。
4.香料の含有量が、全組成物中0.001〜1.0重量%であることを特徴とする第1項又は第2項記載の重合性組成物。
5.(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物が、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドおよびビス(β−エピチオプロピル)セレニドからなる群より選ばれた1種以上であることを特徴とする第1項又は第2項記載の重合性組成物。
6.(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ロ)香料および(ハ)硫黄からなる重合性組成物を製造する方法において、該重合性組成物中の硫黄原子の含有率が20重量%以上64重量%以下であり、(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ハ)硫黄の一部をあらかじめ予備的に反応させたのちに(ロ)香料を添加することによって前記重合性組成物を得る重合性組成物の製造方法。
7.第1項又は第2項に記載の重合性組成物を重合硬化して光学材料を得る方法。
溶解性においては、直鎖状骨格よりも分岐状骨格がよく、なかでも(CH3)2C<もしくは(CH3)2C=で表される骨格を有するものがよい。この骨格を有している場合、炭化水素、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコールいずれも良好に溶解する。
また、(CH3)2C<もしくは(CH3)2C=で表される骨格を有していなくても、アルデヒド、ケトン、エステル、およびアルコールの場合、γ位炭素が環状骨格を構成しているときに良好な溶解性を示す。さらには、環状ケトン化合物、環状エステル化合物の場合は、炭素数が4〜20であるときに良好な溶解性を示す。
また、これらの構造を有する化合物は、硫黄の臭気を低減することに効果的であるため、硫黄含有率が20重量%以上の組成物においても有用である。
(a)(CH3)2C<もしくは(CH3)2C=で表される骨格を有する、炭化水素、アルデヒド、ケトン、エステル、またはアルコール。
(b)γ位炭素が環状骨格を構成している、アルデヒド、ケトン、エステルもしくはアルコール、又はγ位炭素が環状骨格を構成しているアルコールのエステル化物。
(c)炭素数が4〜20である環状ケトン骨格または環状エステル骨格を有する化合物。
(d)植物抽出物
好ましい具体例としては、以下のものがあげられる。
(A) β−エピチオプロピルチオ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物
(B) β−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物。
以上の(A)、(B)の化合物は鎖状、分岐状、脂肪族環状、芳香族化合物、窒素、酸素、硫黄、セレン、テルル原子を含むヘテロ環化合物を主骨格とするものである。また、これらの構造を1分子中に同時に有してもかまわない。さらにこれらの化合物は、分子内に、スルフィド、セレニド、テルリド、エーテル、スルフォン、ケトン、エステル、アミド、ウレタン等の結合を含んでもよい。
鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、(削除)、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、(削除)、ビス(β−エピチオプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、(削除)、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕メタン、1、1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕プロパン、ビス(5,6−エピチオ−3−チアヘキシル)セレニド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−チアヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−2−セレナプロパン、ビス(4,5−チオエピキシ−2−チアペンチル)−3,6,9−トリセレナウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−チアヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−3−セレナ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)、ビス(5,6−エピチオ−3−チアヘキシル)テルレド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−チアヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−2−テルラプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−3,6,9−トリテレラウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−チアヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−3−テルラ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)等
脂肪族環状骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、 2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,4−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,4−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,3−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,3−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−4−セレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−4−セレナン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−3−セレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−3−セレノラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル−1,3,5−トリセレナン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)トリシクロセレナオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチルジシクロセレナノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)セレノファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)セレノファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,4−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,4−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,3−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,3−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−4−テルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−4−テルラン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−3−テルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−3−テルロラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル−1,3,5−トリテルラン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチルトリシクロテルラオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)ジシクロテルラノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)テルロファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)テルロファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−1−テルラシクロヘキサン等
芳香族骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等 (削除)
鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:
ビス(β−エピチオプロピル)セレニド、(削除)、ビス(β−エピチオプロピル)ジセレニド、(削除)、ビス(β−エピチオプロピル)トリセレニド、ビス(β−エピチオプロピルセレノ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)プロパン、(削除)、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−3−(β−エピチオプロピルセレノメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−4−(β−エピチオプロピルセレノメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−5−(β−エピチオプロピルセレノメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)セレノエチル〕チオ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルセレノメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルセレノメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルセレノ)−4−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)セレノメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)セレノメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルセレノ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルセレノ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)アセチルメチル〕メタン、1、1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)アセチルメチル〕プロパン、ビス(5,6−エピチオ−3−セレノヘキシル)セレニド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−セレノヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−2−セレナプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3,6,9−トリセレナウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−セレノヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3−セレナ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)、ビス(5,6−エピチオ−3−セレノヘキシル)テルレド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−セレノヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−2−テルラプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3,6,9−トリテレラウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−セレノヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3−テルラ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)等
脂肪族環状骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキシル〕メタン、 2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,4−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,4−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,3−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,3−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−4−セレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−4−セレナン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−3−セレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−3−セレノラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル−1,3,5−トリセレナン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)トリシクロセレナオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)ジシクロセレナノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)セレノファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)セレノファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,4−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,4−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,3−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,3−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−4−テルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−4−テルラン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−3−テルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−3−テルロラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル−1,3,5−トリテルラン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)トリシクロテルラオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)ジシクロテルラノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)テルロファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)テルロファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−1−テルラシクロヘキサン等
芳香族骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ビフェニル等 (削除)
これらのなかで硬化物の着色が少なく好ましいものは、1級モノアミン、2級モノアミン、3級モノアミン、3級ポリアミン、イミダゾール類、アミジン類、4級アンモニウム塩、フォスフィン、4級フォスホニウム塩、第3級スルホニウム塩、第2級ヨードニウム塩である。また、これらは単独でも2種類以上を混合して用いても良い。硬化触媒の添加量は、組成物の成分、混合比および硬化方法によって変化するため一概には決められないが、通常は組成物総量100重量部に対して0.001重量部から5.0重量部、好ましくは、0.005重量部から3.0重量部、より好ましくは、0.01重量部から1.0重量部、最も好ましくは、0.01重量部から0.5重量部使用する。硬化触媒の量が5.0重量部より多いと硬化物の屈折率、耐熱性が低下し、着色する。また、0.001重量部より少ないと十分に硬化せず耐熱性が不十分となる。
また、不飽和基を有するメルカプタン類、チオフェノール類を以下に具体的に示す。
不飽和基を有するメルカプタン類としては、アリルメルカプタン、2−ビニルベンジルメルカプタン、3−ビニルベンジルメルカプタン、4−ビニルベンジルメルカプタン等があげられる。
不飽和基を有するチオフェノール類としては、2−ビニルチオフェノール、3−ビニルチオフェノール、4−ビニルチオフェノール等をあげることができる。
メルカプトカルボン酸類としては、チオグリコール酸、2−チオプロピオン酸、3−チオプロピオン酸、チオ乳酸、メルカプトコハク酸、チオリンゴ酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプト安息香酸、2−メルカプトニコチン酸、3,3−ジチオイソ酪酸、ジチオグリコール酸、ジチオプロピオン酸等をあげることができる。
ヒドロキシカルボン酸類としては、ヒドロキシ酢酸、α−ヒドロキシプロピオン酸、β−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシ酪酸、β−ヒドロキシ酢酸、γ−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等があげられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ベンズアミド、トルアミド、4−ヒドロキシベンズアミド、3−ヒドロキシベンズアミド等をあげることができる。
1,3−ジケトン類としては、アセチルアセトン、シクロヘキサン−1,3,5−トリオン等があげられる。
1,3−ジカルボン酸およびそのエステル類としては、マロン酸、2−メチルマロン酸等およびそれらのモノ、ジエステル類があげられる。
3−ケトカルボン酸およびそのエステル類としては、アセト酢酸およびそのエステル類等があげられる。
また、不飽和基を有する化合物として、アルコール類、フェノール類、メルカプタン類、チオフェノール類、メルカプトアルコール類、カルボン酸類、アミド類を以下に具体的に示す。
不飽和基を有するアルコール類としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、1,3−ジメタクリロキシ−2−プロパノール、1,3−ジアクリロキシ−2−プロパノール、1−アクリロキシ−3−メタクリロキシ−2−プロパノール、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのペンタメタクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのペンタアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、アリルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、シンナミルアルコール、4−ビニルベンジルアルコール、3−ビニルベンジルアルコール、2−(4−ビニルベンジルチオ)エタノール、2−(3−ビニルベンジルチオ)エタノール、1,3−ビス(4−ビニルベンジルチオ)−2−プロパノール、1,3−ビス(3−ビニルベンジルチオ)−2−プロパノール、2,3−ビス(4−ビニルベンジルチオ)−1−プロパノール、2,3−ビス(3−ビニルベンジルチオ)−1−プロパノール、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートビス(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートビス(メタクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートビス(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートビス(メタクリレート)、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3オール、プロパギルアルコール等のモノヒドロキシ化合物;ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートモノ(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートモノ(メタクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートモノ(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートモノ(メタクリレート)、等のポリヒドロキシ化合物、また、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン等の後述するエポキシ化合物とアクリル酸またはメタクリル酸の付加反応で生成する不飽和ポリヒドロキシ化合物等をあげることができる。
不飽和基を有するフェノール類としては、2−ビニルフェノール、3−ビニルフェノール、4−ビニルフェノール等をあげることができる。
不飽和基を有すメルカプトアルコール類としては、2−(4−ビニルベンジルチオ)−2−メルカプトエタノール、2−(3−ビニルベンジルチオ)−2−メルカプトエタノール、等をあげることができる。
不飽和基を有するカルボン酸類としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、マレイン酸、フマル酸、フタル酸モノアリルエステル、ケイ皮酸等をあげることができる。
不飽和基を有するアミド類としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等のα、β−不飽和カルボン酸類のアミド、N−ビニルホルムアミド等をあげることができる。
これらは、単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわず、本発明の組成物100重量部に対して0.001〜40重量部使用可能である。
β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基と反応可能な官能基を2個以上有する化合物としては、エポキシ化合物、公知のエピスルフィド化合物、多価カルボン酸無水物等があげられる。
一方、β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基と反応可能な官能基1個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニル、芳香族ビニル等の不飽和基を有するエポキシ化合物、エピスルフィド化合物、カルボン酸無水物等があげられる。
単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニル、芳香族ビニル等の不飽和基を有する化合物があげられる。
以下にβ−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基と反応可能な官能基を2個以上有する化合物の具体例を示す。
不飽和基を有するエポキシ化合物としては、ビニルフェニルグリシジルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル等をあげることができる。
ラジカル重合開始剤の配合量は、組成物の成分や硬化方法によって変化するので一慨には決められないが、通常は組成物総量に対して0.01wt%〜5.0wt%、好ましくは0.1wt%〜2.0wt%の範囲である。
例えば、 硫黄とβ−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を1分子中に1個以上有する化合物を併用する場合、該化合物に必要に応じて触媒を添加し、必要に応じて加熱をし、予備的に反応させてから他の成分を添加する手法が挙げられる。また、メルカプト基を1分子あたり1個以上有する化合物とイソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物を併用する場合も、該化合物に必要に応じて触媒を添加し、必要に応じて加熱をし、予備的に反応させてから他の成分を添加する手法が挙げられる。
硬化時間は0.1〜200時間、通常1〜100時間であり、硬化温度は−10〜160℃、通常−10〜140℃である。重合は所定の重合温度で所定時間のホールド、0.1℃〜100℃/hの昇温、0.1℃〜100℃/hの降温およびこれらの組み合わせで行うことができる。また、硬化終了後、材料を50から150℃の温度で10分から5時間程度アニール処理を行う事は、本発明の光学材料の歪を除くために好ましい処理である。さらに必要に応じて染色、ハードコート、耐衝撃性コート、反射防止、防曇性付与等表面処理を行うことができる。
レンズをメガネレンズ加工用の玉型加工機で玉ずりを行い、臭気を確認した。
○:無臭またはほのかによい香りがする
△:悪臭・異臭が僅かに残る
×:悪臭・異臭がある
▲:悪臭・異臭はないが、香料の臭気がある
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド90重量部、硫黄10重量部に対し、香料として調合香料(1)0.1重量部、触媒としてテトラブロモホスホニウムブロマイド0.1重量部を混合後均一液とした。ついでこれをモールドに注入し、オーブン中で30℃から48時間かけて100℃に昇温し重合硬化させ、レンズを製造した。これをメガネレンズ加工用の玉型加工機で玉ずりを行い、臭気を確認した。結果を表1に示す。
表1に示す組成、香料を使用する以外は参考例1を繰り返した。
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド80重量部、硫黄15重量部に対しトリメチルチオ尿素0.1重量部を加え、65℃で攪拌し硫黄が50%消費されるまで予備的な反応を行った。硫黄の消費率はHPLC分析(GPCモード)で行った。その後ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド5重量部、テトラブチルホスホニウムブロマイド0.1重量部、トリフェニルアンチモンジクロライド0.1重量部、香料として調合香料(1)0.1重量部を混合後均一液とした。ついでこれをモールドに注入し、オーブン中で30℃から48時間かけて100℃に昇温し重合硬化させ、レンズを製造した。これをメガネレンズ加工用の玉型加工機で玉ずりを行い、臭気を確認した。結果を表1に示す。
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド90重量部、硫黄10重量部に、触媒としてテトラブロモホスホニウムブロマイド0.1重量部、重合調整剤としてジブチルスズジクロライド0.05重量部を混合後均一液とした。ついでこれをモールドに注入し、オーブン中で30℃から48時間かけて100℃に昇温し重合硬化させ、レンズを製造した。これをメガネレンズ加工用の玉型加工機で玉ずりを行い、臭気を確認した。結果を表2に示す。
表2に示す組成以外は比較例1を繰り返した。
表2に示す組成、香料を使用し、触媒としてテトラブロモホスホニウムブロマイドの代わりにジブチルスズジラウリレート0.1重量部を用いる以外は比較例1を繰り返した。
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド80重量部、硫黄15重量部に対しトリメチルチオ尿素0.1重量部を加え、65℃で攪拌し硫黄が50%消費されるまで予備的な反応を行った。硫黄の消費率はHPLC分析(GPCモード)で行った。その後ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド5重量部、テトラブチルホスホニウムブロマイド0.1重量部、トリフェニルアンチモンジクロライド0.1重量部を混合後均一液とした。ついでこれをモールドに注入し、オーブン中で30℃から48時間かけて100℃に昇温し重合硬化させ、レンズを製造した。これをメガネレンズ加工用の玉型加工機で玉ずりを行い、臭気を確認した。結果を表2に示す。
A:ビス(ベータ-エピチオプロピル)スルフィド/硫黄=90/10
B:ビス(ベータ-エピチオプロピル)スルフィド/ビス(メルカプトメチル)-1、4-ジチアン/ビス(イソシアナートメチル)ノルボルネン/ビス(イソシアナートメチル)-1、4-ジチアン=70/19/7/4
C:ビス(ベータ−エピチオプロピル)スルフィド/硫黄/ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)/1、3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン=67/5/19/9
D:ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド/ビス(2‐メルカプトエチル)スルフィド=95/5
E:ビス(β−エピチオプロピル)セレニド/ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネーと)/m−キシリレンジイソシアネート=21/45/34
F:ビス(メルカプトメチル)−1、4−ジチアン/1、3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン/硫黄=46/49/5
G:1、2、10、11−テトラメルカプト−4、6、8−トリチアウンデカン/m−キシリレンジイソシアネート=47/53
H:1,2,10,11−テトラメルカプト−4、6、8−トリチアウンデカン/ビス(イソシアネートメチル)スルフィド=54/46
I:ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド/硫黄/ビス(2‐メルカプトエチル)スルフィド=80/15/5
香料(数字は重量部)
(1):β−ダマスコン 1.0、シクロペンタデカノリド 5.0、γ−ウンデカラ九トン 1.0、ベンズアルデヒド1.0、α−イソメチルヨノン 1.0、α−イソメチルヨノン 1.0、α−メチルヨノン 1.0、酢酸ベンジル 2.0、酢酸ステアリル 0.5、ゲラニオール 1.5、リナロール 1.0、p−tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド 30.0、アニスアルデヒド 5.0、ジヒドロジャスモン酸メチル 12.0、β−フェニルエチルジメチルカルビノール 2.0、シンナミックアルコール 1.0、ジャスミン油 30.0、γ−フェニルプロピルアルコール 2.0、桂皮酸ベンジル3.0
(2):酢酸ジメチルベンジルカルビニル 8.0、α−イソメチルヨノン 6.0、p−tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド 10.0、酢酸p−tert−ブチルシクロヘキシル 3.0、イソカンフィルシクロヘキサノール 2.0、リナロール 5.0、酢酸リナリル 6.0、酢酸ボルニル 2.0、酢酸ベンジル 8.0、シトロネロール 5.0、酢酸シトロネリル 2.0、ゲラニノール 2.0、γ−フェニルプロピルアルコール 10.0、ラベンダー油 30.0、シクロペンタダカノリド 1.0
(3):ローズマリー全草の乾燥粉末20gにエタノール100mlを加え、90℃の水浴上で冷却管をつけて1時間抽出した後、エタノールを減圧濃縮して得た抽出物。
(4):リンゴ酸 100
Claims (7)
- (イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ロ)香料および(ハ)硫黄からなる重合性組成物において、該重合性組成物中の硫黄原子の含有率が20重量%以上64重量%以下であり、(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ハ)硫黄の一部をあらかじめ予備的に反応させたのちに(ロ)香料を添加することによって得られる重合性組成物。
- (イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ロ)香料と(ハ)硫黄および(ニ)メルカプト基を1分子あたり1個以上含有する化合物からなる重合性組成物において、該重合性組成物中の硫黄原子の含有率が20重量%以上64重量%以下であり、(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ハ)硫黄の一部をあらかじめ予備的に反応させたのちに(ロ)香料および(ニ)メルカプト基を1分子あたり1個以上含有する化合物を添加することによって得られる重合性組成物。
- 香料が、下記(a)、(b)、(c)および(d)からなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項1又は2記載の重合性組成物。
(a)(CH3)2C<または(CH3)2C=で表される骨格を有する、炭化水素、アルデヒド、ケトン、エステル、またはアルコール。
(b)γ位炭素が環状骨格を構成している、アルデヒド、ケトン、エステルもしくはアルコール、又はγ位炭素が環状骨格を構成しているアルコールのエステル化物。
(c)炭素数が4〜20である環状ケトン骨格または環状エステル骨格を有する化合物。
(d)植物抽出物。 - 香料の含有量が、全組成物中0.001〜1.0重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の重合性組成物。
- (イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物が、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドおよびビス(β−エピチオプロピル)セレニドからなる群より選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の重合性組成物。
- (イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ロ)香料および(ハ)硫黄からなる重合性組成物を製造する方法において、該重合性組成物中の硫黄原子の含有率が20重量%以上64重量%以下であり、(イ)β−エピチオプロピルチオ基またはβ−エピチオプロピルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物もしくはヘテロ環化合物と(ハ)硫黄の一部をあらかじめ予備的に反応させたのちに(ロ)香料を添加することによって前記重合性組成物を得る重合性組成物の製造方法。
- 請求項1又は2記載の重合性組成物を重合硬化して光学材料を得る方法。
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