JP5329300B2 - 設計支援プログラムおよび設計支援装置 - Google Patents

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本発明は、容易な操作で、鉄筋ユニットを割り付けることができる設計支援プログラムおよび設計支援装置に関するものである。
建築物の基礎に関する図面を作成することができる設計システムが提案されている。例えば、特許文献1には、コンピュータ上で基礎伏図を作成させ、その基礎伏図に基づいて、鉄筋ユニットの自動割付処理を実行するように構成した基礎設計システムが開示されている。
特開平10−198715号公報
しかしながら、設計者が定規やコンパスなどの製図道具を用いて、基礎伏図を手作業で作成した場合や、基礎伏図をファクシミリでやり取りする場合など、基礎伏図が紙で取り扱われることは頻繁にある。このような場合、特許文献1に開示された基礎設計システムをそのまま利用しようとすると、作業者は、基礎伏図が描かれた用紙を傍らに置き、その用紙上の図面を見ながら、同じ内容の基礎伏図をコンピュータ上で作図しなければならないため、視点移動の回数が多く、作業が煩雑で効率が悪いという問題点があった。
また、基礎設計システムにおいて、鉄筋ユニットを接続するために配置されるジョイントの割付位置を拾い出して適切な種類のジョイントを割り付ける、という作業を行うことは面倒であるという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、容易な操作で、鉄筋ユニットを割り付けることができる設計支援プログラムおよび設計支援装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の設計支援プログラムは、基礎伏図を画面に表示する表示手段と、その表示手段により基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段として、コンピュータを機能させ、前記表示手段は、一定の間隔で並ぶ点を表す作図グリッドを、前記基礎伏図と重ねて前記画面に表示するものであり、前記割り付け範囲決定手段は、前記作図グリッドで表される点のうち、作業者によって指定される少なくとも2点によって規定される範囲を、前記割り付け範囲として決定するものであり、前記基礎伏図と重ねて表示された作図グリッドが表す点の間隔を、作業者からの指示に基づいて設定する間隔設定手段と、作業者により選択された基礎の断面形状を、前記割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲に関連付ける関連付け手段と、その関連付け手段により関連付けられる断面形状が変化する境目に対応した、ジョイント割付位置を決定するジョイント割付位置決定手段として、コンピュータを機能させる
請求項2記載の設計支援プログラムは、基礎伏図を画面に表示する表示手段と、その表示手段により基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段と、作業者により選択された基礎の断面形状を、前記割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲に関連付ける関連付け手段と、その関連付け手段により関連付けられる断面形状が変化する境目に対応した、ジョイント割付位置を決定するジョイント割付位置決定手段として、コンピュータを機能させる。
請求項記載の設計支援プログラムは、請求項1または2記載の設計支援プログラムにおいて、前記自動割り付け手段は、前記ジョイント割付位置決定手段により決定したジョイント割付位置に基づいて、前記割り付け範囲決定手段により決定した割り付け範囲を要素単位に区分けする割り付け範囲分割手段と、前記割り付け範囲分割手段により区分けされた複数の要素単位の各々に対し、その要素単位に割り付けられる鉄筋ユニットの組み合わせを複数種類作成する組み合わせ作成手段と、前記組み合わせ手段により作成された鉄筋ユニットの組み合わせを実現するために必要なコストに関する評価値を、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの各々について算出する組み合わせ評価手段と、その組み合わせ評価手段による評価結果に基づいて、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの中から、いずれかを選択する組み合わせ選択手段とを有することを特徴とする。
請求項記載の設計支援プログラムは、請求項記載の設計支援プログラムにおいて、前記組み合わせ評価手段は、建築メーカー毎に予め準備された条件を適用して、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの評価値を算出することを特徴とする。
請求項記載の設計支援プログラムは、請求項3または4に記載の設計支援プログラムにおいて、前記組み合わせ選択手段により選択された鉄筋ユニットの組み合わせについて前記組み合わせ評価手段により算出された評価値を、合計した値に相当する総コスト情報を算出する総コスト情報算出手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
請求項記載の設計支援プログラムは、請求項記載の設計支援プログラムにおいて、前記割り付け範囲分割手段による区分けのパターンとして、複数のパターンが想定される場合、前記総コスト情報算出手段は、前記複数のパターンの各々について、前記総コスト情報を算出するものであり、前記自動割り付け手段は、前記複数のパターンのうちいずれか一のパターンを、前記総コスト情報算出手段により算出される総コスト情報に基づいて選択するパターン選択手段を有することを特徴とする。
請求項記載の設計支援プログラムは、請求項1から6のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、基礎に配筋される鉄筋の構成を示す配筋データを、複数種類の基礎の断面形状について記憶する配筋データ記憶手段から、前記関連付け手段により前記割り付け範囲に関連付けられた断面形状の配筋データを取得する配筋データ取得手段と、その配筋データ取得手段により取得される配筋データと、前記自動割り付け手段による割り付け結果とに基づいて、鉄筋の必要量を示す情報を積算する積算手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
請求項記載の設計支援プログラムは、基礎伏図を画面に表示する表示手段と、その表示手段により基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段として、コンピュータを機能させ、前記表示手段は、一定の間隔で並ぶ点を表す作図グリッドを、前記基礎伏図と重ねて前記画面に表示するものであり、前記割り付け範囲決定手段は、前記作図グリッドで表される点のうち、作業者によって指定される少なくとも2点によって規定される範囲を、前記割り付け範囲として決定するものであり、前記基礎伏図と重ねて表示された作図グリッドが表す点の間隔を、作業者からの指示に基づいて設定する間隔設定手段として、前記コンピュータを機能させ、前記割り付け範囲は、作業者により関連付けられる基礎の断面形状が同一で直線状に連続するエレメントの単位に、区分されるものであり、前記割り付け範囲の所定間隔毎に配置される各ノードについて、一のエレメントと他のエレメントとの連結位置に対応するかを判断するノード判断手段と、そのノード判断手段により、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの連結位置に対応すると判断されるノードについて、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントを割り付けるジョイント割り付け手段として前記コンピュータを機能させる。
請求項9記載の設計支援プログラムは、基礎伏図を画面に表示する表示手段と、その表示手段により基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段として、コンピュータを機能させ、前記割り付け範囲は、作業者により関連付けられる基礎の断面形状が同一で直線状に連続するエレメントの単位に、区分されるものであり、前記割り付け範囲の所定間隔毎に配置される各ノードについて、一のエレメントと他のエレメントとの連結位置に対応するかを判断するノード判断手段と、そのノード判断手段により、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの連結位置に対応すると判断されるノードについて、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントを割り付けるジョイント割り付け手段として前記コンピュータを機能させる。
請求項10記載の設計支援プログラムは、請求項8または9記載の設計支援プログラムにおいて、前記エレメントに割り付けるジョイントの仮位置を複数パターン決定し、各パターンを採用する場合の前記エレメントのコストに関するコスト情報を演算し、前記エレメントのコスト情報が最良となる場合の前記ジョイントの仮位置を、そのエレメントに対するジョイント割付位置として決定する最適化手段として前記コンピュータを機能させる。
請求項11記載の設計支援プログラムは、請求項10記載の設計支援プログラムにおいて、設置状態にある基礎の延長方向における、前記鉄筋ユニットの最大長に対応する最大長値を、作業者に入力させる最大長入力手段として前記コンピュータを機能させ、前記最適化手段は、前記ジョイント割付位置で前記エレメントを分割して得られるエレメント構成単位の各々が、前記最大長値以下の長さとなるように、前記ジョイント割付位置を決定する。
請求項1記載の設計支援プログラムは、請求項10または11に記載の設計支援プログラムにおいて、前記最適化手段は、前記ジョイントの仮位置で前記エレメントを分割して得られる、エレメント構成単位の各々について、その長さが基準長以下であるかを判断するユニット長判断手段と、そのユニット長判断手段による判断結果に基づいて、各ジョイントの仮位置に対して割り付けるジョイントの種類を決定するジョイント種類決定手段と、そのジョイント種類決定手段により決定されるジョイントの種類に基づいて、前記エレメントのコスト情報を演算するコスト演算手段とを備える。
請求項1記載の設計支援プログラムは、請求項10から12のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、前記コンピュータは、前記基礎伏図の設計元と、その設計元が要求する鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とを対応付けて記憶する鉄筋ユニット記憶手段と、前記鉄筋ユニット記憶手段に記憶される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせ毎に、それらの特定情報の鉄筋ユニットを連結するジョイントの特定情報を記憶する組み合わせ記憶手段と、前記ジョイントの特定情報に対応付けて、ジョイントの種別情報を記憶するジョイント種別情報記憶手段とを備え、前記ジョイント割付位置を介して隣接する一対のエレメント構成単位に対応付けられた鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに基づいて、前記ジョイント割付位置に対し、ジョイントの特定情報を対応付けるジョイント特定情報決定手段と、前記鉄筋ユニットの種別情報と、前記ジョイント特定情報決定手段により決定されたジョイントの特定情報とに基づくジョイントとの種別情報とを、前記画面に表示する種別情報表示手段として前記コンピュータを機能させる。
請求項1記載の設計支援プログラムは、請求項1記載の設計支援プログラムにおいて、前記鉄筋ユニット記憶手段に、新規の鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とを前記基礎伏図の設計元と対応付けて、追加登録するユニット追加登録手段として前記コンピュータを機能させる。
請求項1記載の設計支援プログラムは、請求項13または14に記載の設計支援プログラムにおいて、新規のジョイントの特定情報を、その新規のジョイントで連結される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに対応付けて、前記組み合わせ記憶手段に追加登録し、且つ、前記新規のジョイントの特定情報に対応付けて、その新規のジョイントの種別情報を前記ジョイント種別情報記憶手段に追加登録するジョイント追加登録手段として前記コンピュータを機能させる。
請求項1記載の設計支援プログラムは、請求項10から15のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、前記最適化手段は、前記エレメントに点検口が配置される毎に、当該エレメントに割り付けるジョイント割付位置を再決定する。
請求項1記載の設計支援プログラムは、請求項13から16のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、前記エレメントに配置される点検口の位置および点検口の間隔に基づいて、前記画面に表示する点検口の表示形態を決定する表示形態決定手段として、前記コンピュータを機能させる。
請求項18記載の設計支援装置は、請求項1から17のいずれか1項に記載の各手段を備えることを特徴とする。
請求項1記載の設計支援プログラムによれば、作業者は、画面上の基礎伏図を見ながら、その基礎伏図に合った画面上の範囲を割り付け範囲として指定する、という容易な操作で、適切な割り付け範囲を決定することができる。そして、決定した割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付けることができるという効果がある。
また、作業者は作図グリッドで表される点を利用して、割り付け範囲を指定することができる。
ここで、作図グリッドが表す点の間隔は、作業者からの指示に基づいて設定可能に構成されているから、作業者は、表示手段により画面に表示された基礎伏図に合わせて、作図グリッドが表す点の間隔を適宜設定することにより、画面上の基礎伏図に合った所望の割り付け範囲を容易に指定することができるという効果がある。
さらに、請求項1記載の設計支援プログラムや、請求項2記載の設計支援プログラムによれば、適切なジョイント割付位置が自動的に決定されるという効果がある。
請求項記載の設計支援プログラムによれば、請求項1または2に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、組み合わせ評価手段によって算出される評価値に基づいて、複数種類作成される組み合わせの中から、いずれか一の組み合わせが選択されるので、コスト的に有利な鉄筋ユニットの組み合わせを、自動で選択することができるという効果がある。
なお、特許請求の範囲および明細書に記載する「コストに関する評価値」とは、組み合わせの優位性をコストの面から比較できるように設定される値であれば良く、資材の必要量を金銭の単位に換算した値であっても良いが、例えば、鉄筋の配設に要する作業の困難性や、時間的なロスを数値化して加味した値であっても良い。
請求項記載の設計支援プログラムによれば、請求項記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、建築メーカー毎に予め準備された条件を適用して、組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの評価値を算出することができるので、組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの中から、その建築メーカーに適した組み合わせを自動的に選択できるという効果がある。建築メーカーは、それぞれ、鉄筋ユニットに関する独自の基準を採用している場合があるが、上述のように構成することにより、各建築メーカーの基準に応じた適切な組み合わせを選択できるのである。
請求項記載の設計支援プログラムによれば、請求項3または4に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、最終的に選択された組み合わせの評価値の合計に相当する総コスト情報が、総コスト情報算出手段により算出される。ここで、評価値は、鉄筋ユニットの組み合わせを実現するために必要なコストに関する値である。よって、評価値の合計に相当する総コスト情報を算出することにより、全体的なコストを把握することができるという効果がある。
請求項記載の設計支援プログラムによれば、請求項記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、割り付け範囲分割手段による区分けのパターンとして複数のパターンが想定される場合は、総コスト情報算出手段により算出される総コスト情報に基づいて、いずれかの一のパターンが選択される。よって、コストの面で有利なパターンを自動で選択することができるという効果がある。
請求項記載の設計支援プログラムによれば、請求項1から6のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、割り付け範囲に関連付けられた断面形状の配筋データと自動割り付け手段による割り付け結果とに基づいた、鉄筋の必要量を示す情報が積算されるという効果がある。ここで、「鉄筋の必要量を示す情報」としては、基礎の構成に必要な鉄筋の種類(識別情報や径)毎の本数や長さを示す情報が挙げられるが、鉄筋ユニットの識別情報や必要数を表すものであっても良い。
請求項8または9記載の設計支援プログラムによれば、関連付けられる基礎の断面形状が互いに異なるエレメント間に対応するノード、または、一方が他方に交わる関係にあるエレメント間に対応するノード、すなわち、ジョイント割付位置として確定できる位置について、一のエレメントと他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントが自動で割り付けられる。よって、ジョイント割付位置を拾い出して適切な種類のジョイントを割り付ける、という面倒な作業を自動化することができるという効果がある。
請求項10記載の設計支援プログラムによれば、請求項8または9記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、エレメントのコスト情報が最良となる場合のジョイントの仮位置が、そのエレメントに対するジョイント割付位置として決定されるので、各エレメントについて、コスト情報が最良となるようなジョイント割付位置を自動で決定できる、という効果がある。
請求項11記載の設計支援プログラムによれば、請求項10記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、エレメント構成単位の各々が、作業者が入力する最大長値以下の長さとなるようにジョイント割付位置が決定される。鉄筋ユニットの搬入先の現場の状況等(例えば、現場に入ることができるトラックのサイズ)に応じて、搬入可能な(すなわち、使用可能な)鉄筋ユニットの長さが異なる場合があるが、作業者に最大長値を入力させることにより、各鉄筋ユニットが適切な長さ以下となるようなジョイント割付位置を決定することができる。また、ジョイント割付位置を決定した後に、現場の実際の状況が判明し、搬入可能な鉄筋ユニットの最大長を変更しなくてはならなくなる場合があるが、その場合、作業者は、最大長値を再入力して、ジョイント割付位置を再決定すれば良く、作業を最初からやり直す必要がない。
請求項1記載の設計支援プログラムによれば、請求項10または11に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、適切なジョイントの種類を自動で決定し、そのジョイントの種類に基づいて、エレメントを決定することができるという効果がある。エレメント構成単位の長さが基準長以下である場合、そのエレメント構成単位の両端に対応する位置に通常のコーナ筋やストレート筋を割り付けると、ジョイント同士が干渉するおそれがある。このような位置に対しては、例えば、Z筋、長L筋、長S筋などのいわゆる特殊ジョイントを割り付けることによって、干渉を防止できる。よって、エレメント構成単位が基準長以下であるか否かに基づいて、ジョイントの種類を決定することにより、適切な種類を決定できるのである。
請求項1記載の設計支援プログラムによれば、請求項10から12のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、設計元が要求する鉄筋ユニットおよびジョイントの種別情報が自動で表示されるので、作業者の作業負担を軽減できるという効果がある。建築メーカーやその支店(工務店)はそれぞれ独自の規格を用いるので、種別情報で区別される鉄筋ユニットの種類は極めて膨大である。従来は、その膨大な種類の中から、設計元の要求に合致した鉄筋ユニットの種別情報を作業者自身が選択しており、作業負担が大きかったのである。
また、ジョイント割付位置を介して隣接する一対のエレメント構成単位に対応付けられた、鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに基づいて、ジョイントの種別情報が自動で対応付けられ、表示されるので、作業者の作業負担を軽減できるという効果がある。上述したように、種別情報で区別される鉄筋ユニットの種類は膨大であり、その組み合わせ数も膨大である。そして、その組み合わせ毎に最適なジョイントの種別情報が存在する。従来は、鉄筋ユニットの組み合わせに対応したジョイントの種別情報を作業者自身が選択しており、作業負担が大きかったのである。
請求項1記載の設計支援プログラムによれば、請求項1記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、新規の鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とは、基礎伏図の設計元と対応付けて、鉄筋ユニット記憶手段に追加登録されるので、作業者の必要に応じてカスタマイズすることができるという効果がある。
請求項1記載の設計支援プログラムによれば、請求項13または14に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、新規のジョイントの特定情報は、その新規のジョイントで連結される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに対応付けて追加登録され、且つ、新規のジョイントの種別情報はジョイントの特定情報に対応付けて追加登録されるので、組み合わせ記憶手段およびジョイント種別情報記憶手段を作業者の必要に応じてカスタマイズすることができるという効果がある。
請求項1記載の設計支援プログラムによれば、請求項10から15のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、エレメントに点検口が配置される毎に、当該エレメントに割り付けるジョイント割付位置が再決定されるので、点検口の配置に応じた適切なジョイント割付位置を決定することができるという効果がある。
請求項1記載の設計支援プログラムによれば、請求項13から16のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、点検口の位置および点検口の間隔に基づいた、適切な点検口の表示形態を決定することができるという効果がある。
請求項18記載の設計支援装置によれば、請求項1から17のいずれか1項に記載の設計支援プログラムを実行するコンピュータと同様の作用効果が得られる。
本発明の一実施形態である設計支援プログラムがインストールされたPCの電気的構成を模式的に示すブロック図である。 基礎伏図の一例を示す図である。 割付・積算処理を示すフローチャートである。 自動割り付け処理を示すフローチャートである。 要素最適化処理を示すフローチャートである。 作業画面の一例を示す図である。 基礎伏図が表示された作図エリアの一例を示す図である。 グリッド点がモジュール線に合わされる前の、作図エリアの状態を示す図である。 グリッド点がモジュール線に合わされた後の、作図エリアの状態を示す図である。 断面形状の選択と割り付け範囲指定の手順を示す図である。 (a)は、割り付け範囲の決定を完了したときの作業画面を示す図であり、(b)は、場所が一意に定まるジョイントの割付位置が描画された状態を示す図である。 (a)は、ジョイント割付位置を確定した後の作業画面を示す図であり、(b)は、十字状に交差する基礎を構成するための配置のパターンを例示した図である 割り付け範囲を、ジョイント割付位置と、選択したパターンで分断される位置とにおいて区分することにより得られる要素単位を示す図である。 (a)は、ランダムに作成された解の一例を示す図であり、(b)は、所定数の解の試行後、最終的に選択された組み合わせに対応する解を示す図である。 第2実施形態の作業画面の一例を示す図である。 第2実施形態の割付・積算処理を示すフローチャートである。 確定ジョイント配置処理により決定される確定ジョイント割付位置と、変動ジョイント配置処理により変動ジョイント割付位置との関係を示す図である。 確定ジョイント配置処理および変動ジョイント配置処理の説明において使用する用語を説明する図である。 確定ジョイント配置処理を示すフローチャートである。 変動ジョイント配置処理を示すフローチャートである。 (a)は、基礎の断面形状が同一で直線状に連続する1つのエレメントについて、2つのジョイント仮位置が決定されている状態を示す図であり、(b)は、横方向に延設されるエレメントと、縦方向に延設されるエレメントとに対し、ジョイント仮位置が決定される場合を示す図であり、(c)は、3つのエレメントがZ型に配置される状態を示す図である。 点検口の配置と、鉄筋ユニットの型番や点検口を表す要素の表示色との関係の一例を示す図である。 (a)は、点検口を表す点検口図柄が表示された状態を示す図であり、(b)は、点検口種類決定処理の説明で使用する変数について説明する図である。 点検口種類決定処理を示すフローチャートである。 ユニット追加登録処理を示すフローチャートである。 ユニット追加ダイヤログの一例を示す図である。 ジョイント追加登録処理を示すフローチャートである。 (a)は、ジョイントの型番が表示される例と、ジョイント記号「×」が表示される例とを並べて表示する図であり、(b)は、(a)に示すジョイント記号「×」が操作された場合に表示される、ジョイント追加ダイヤログの一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の設計支援プログラムの第1実施形態である設計支援プログラム14aがインストールされたパーソナルコンピュータ10(以下、PC10と称する)の電気的構成を模式的に示すブロック図である。
<基本的構成>
図1に示すように、PC10には、CPU11と、ROM12と、RAM13と、ハードディスクドライブ14(以下、HDD14と称する)と、インターフェイス15(以下、I/F15と称する)と、入力装置16と、液晶表示装置17(以下、LCD17)とが設けられている。PC10は、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付けることができるように構成されている。
CPU11は、PC10を総括的に制御する中央演算処理であり、図3から図5のフローチャートで示す処理を実行するプログラムなどの各種プログラムを実行する。ROM12は、CPU11により実行される各種制御プログラムや固定値データを記憶する不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11により実行される各種処理に必要なデータやプログラムを一時的に記憶するメモリであり、メーカー名記憶エリア13aを有する。
メーカー名記憶エリア13aは、作業者により入力される建築メーカーの名称を記憶する領域である。鉄筋ユニットに関しては、各建築メーカーがそれぞれ独自の基準を採用しているため、本実施形態のPC10においては、後述する割付・積算処理の実行前に、建築物の設計を主として担当した建築メーカー名を作業者に入力させ、その建築メーカーに適した処理を実行することとしている。
HDD14は、書換可能な不揮発性のメモリであって、設計支援プログラム14aと、データベース14bとを記憶する。PC10は、設計支援プログラム14aに従って、図3から図5のフローチャートに示す割付・積算処理を実行する。割付・積算処理の詳細は後述する。
データベース14bは、複数種類の基礎の断面形状と、基礎に配筋される鉄筋の構成を表す配筋データとを対応付けて記憶する。ここで、配筋データとは、基礎の断面形状に対応した鉄筋ユニットの識別情報や、鉄筋の種類(識別情報や径)毎の長さや本数、およびジョイントの識別情報など、基礎の構成に必要な鉄筋の必要量を積算するために用いられる各種の値を含む情報である。後述する割付・積算処理においては、このデータベース14bから読み出す配筋データを用いて、鉄筋の必要量を示す情報を積算する。
ここで、本実施形態のデータベース14bにおいては、互いに断面形状が異なる複数種類の基礎について、断面形状別の配筋データを準備しておく。さらに、断面形状が同一であっても、適用する建築メーカーが異なる場合は、建築メーカー別の配筋データを準備しておく。基礎の断面形状が同一であっても、建築メーカーが異なると、鉄筋ユニットの識別情報や適用すべきジョイントの識別情報が異なる場合があるからである。
I/F15は、スキャナ(図示せず)などの外部装置を有線接続又は無線接続するためのインターフェイスである。入力装置16は、例えば、キーボードやマウスにより構成され、作業者の指示をPC10に入力するためのものである。LCD17は、CPU11からの信号に従い、PC10における作業状態や、作業用の画面などを表示出力するためのものである。
<基礎伏図>
本実施形態のPC10は、図3から図5を参照して後述する割付・積算処理を実行するが、ここで、割付・積算処理で用いられる基礎伏図20について、予め説明しておく。
図2は、基礎伏図20の一例を示す図である。図2に示すように、基礎伏図20は、建築物の基礎の配置や大きさを詳細に書き表した図である。基礎伏図20には、建築の基本寸法を表すための縦横のモジュール線22が図示されている。この基礎伏図20は、紙に描かれた状態で、鉄筋ユニットの割り付けを決定する作業者へ渡される。
作業者は、この基礎伏図20を、例えばスキャナなどで読み取ってビットマップデータに変換し、予めPC10に保存しておく。また、基礎伏図20を作成した建築メーカー名も入力し、建築メーカー名記憶エリア13a(図1参照)に予め記憶させておく。後述する割付・積算処理では、基礎伏図20および建築メーカー名に基づいた処理を実行する。
<割付・演算処理>
以下、図3から図5のフローチャートを参照して、設計支援プログラム14a(図1参照)に従って、PC10が実行する割付・積算処理について説明する。図3は、CPU11が実行する割付・積算処理を示すフローチャートである。設計支援プログラム14aが起動されると、CPU11は、この割付・積算処理の実行を開始する。割付・積算処理では、まず、作業画面30(図6参照)をLCD17(図1参照)に表示し(S1)、次に、基礎伏図20のビットマップデータを読み込み、作図エリア34に基礎伏図20を表示する(S2)。
図6は、割付・積算処理のS1のステップで表示する作業画面30の一例を示す図である。図6に示すように作業画面30には、画面上部に設けられたメニューエリア31と、画面左部に設けられた断面選択エリア33と、画面の大半を占める作図エリア34とを含む。
メニューエリア31は、複数の操作ボタン32を表示するエリアである。作業者は、任意の操作ボタン32にマウスポインタをあて、クリックするという操作を行うことで、その操作ボタンに割り当てられている機能の実行を指示することができる。なお、操作ボタン32としては、基礎伏図20(図2参照)を作図エリア34に表示させるためのボタンや、鉄筋ユニットの自動割り付け処理後、作業者が手動で割り付けを変更する場合に用いるボタンが設けられるが、詳細な説明は省略する。
断面選択エリア33は、データベース14bに記憶された基礎の断面形状を表示するエリアである。表示された断面形状は、それぞれが選択ボタンとしての機能も有している。よって、作業者は、所望の断面形状にマウスポインタをあて、クリックするという操作で、その断面形状を指定することができる。なお、図示は省略するが、断面選択エリア33にはスクロールバーが設けられ、より多数の断面形状を作業者の操作に応じて表示可能に構成されている。
作図エリア34は、一定の間隔で並ぶ点を表す作図グリッド35を表示する。なお、作図グリッド35が表す点の1つ1つを、本実施形態では「グリッド点」と称する。図6に示すように、グリッド点として、大きさが異なる2種類のグリッド点が表示される。相対的に大きい円で表されるグリッド点を、以下、大グリッド点と称し、相対的に小さい円で表されるグリッド点を、以下、小グリッド点と称する。
なお、CPU11は、作業画面30の左下角を原点、横方向をX軸方向、縦方向をY軸方向とするXY座標系を設定し、座標で表される位置情報を用いて、作業画面30における各位置を管理する。したがって、作業画面30内にマウスポインタが当てられ、クリックされた場合、CPU11は位置情報により、指示された点を特定することができる。
<基礎伏図の表示>
図7は、割付・積算処理のS2のステップにおいて、基礎伏図20が表示された作図エリア34の一例を示す図である。図7に示すように、基礎伏図20を表示することにより、作図エリア34においては、背景のように表示された基礎伏図20に重ねて、作図グリッド35が表示された状態となる。
ここで、基礎伏図20に書き表されたモジュール線22が尺モジュールである場合、モジュール線22の間隔は910mmを表し、一方、メートルモジュールである場合、モジュール線22の間隔は1000mmを表している。しかしながら、基礎伏図20はビットマップデータで表されているので、モジュール線22が表現する寸法単位をデジタルデータとして演算処理に利用することはできない。
そこで、本実施形態の割付・積算処理によれば、基礎伏図20の寸法単位であるモジュール線22の間隔に合わせて、作図エリア34の寸法単位であるグリッド点の間隔を作業者に調整させ、グリッド点の間隔を利用して、作図エリア34上の寸法をデジタルデータで取り扱えるようにしている。
<グリッド点間隔の調整>
図3に戻り説明する。次に、作業者からの操作に基づいて、作図エリア34におけるグリッド点の間隔と位置を、基礎伏図20のモジュール線22に合わせた設定とする(S3)。具体的には、基礎伏図20のモジュール線上にグリッド点が重なるよう、作図グリッド35の間隔と位置とを、作業者に調整させる。
図8,図9を参照して、作図グリッド35の調整の手順を説明する。図8は、作図グリッド35調整前の作図エリア34を示す図である。まず、図8(a)に示すように、基礎伏図20に図示された、基礎の外周の左上隅LUと右下隅RDとを、作業者に指定させる。具体的には、作業者は、基礎伏図20に表された基礎の外周の左上隅LUにマウスポインタを合わせてクリックし、且つ、基礎の外周の右下隅RDにマウスポインタを合わせてクリックする。これにより、CPU11は、基礎伏図20に表された基礎の左下隅LUと右下隅RDとで特定される矩形の範囲を、基礎の外周として特定することができる。
次に、図8(b)に示すように、作業者により指定された左上隅LUと、右下隅RDとに、それぞれ大グリッド点が一致するように、作図グリッド35全体の間隔および位置を自動調整する。
次に、図9に示すように、CPU11は、グリッド調整ウインドウ38を作図エリア34に表示する。グリッド調整ウインドウ38内には、調整用スライダ39が設けられる。作業者が調整用スライダ39を右側へ移動させた場合、CPU11は、グリッド点の間隔を広げる。一方、調整用スライダ39を左側へ移動させた場合、CPU11は、グリッド点の間隔を狭める。
図9は、グリッド点がモジュール線22に合わされた後の、作図エリア34の状態を示す図である。作業者は、作図エリア34における、モジュール線22と作図グリッド35との関係を視認しながら、調整用スライダ39を操作することにより、作図グリッド35の大グリッド点の間隔を、基礎伏図20の寸法単位であるモジュール線22の間隔に一致させる。換言すれば、モジュール線22上に大グリッド点が重なり、その大グリッド点の中間に1つの小グリッド点が配置された態様となる。
第1実施形態によれば、基礎伏図20の表示倍率はそのままで、作図エリア34の基準寸法であるグリッド間隔を、モジュール間隔(尺モジュールであれば910mm、メータモジュールであれば10000mm)に合わせることができる。その結果、モジュール間隔とグリッド間隔との比に基づいて、作図エリア34上において指定される長さを、実物の基礎の長さに換算することができるようになる。
なお、本実施形態では、大グリッド点間に、1の小グリッド点が配置された態様について説明するが、大グリッド点間に配置される小グリッド点の個数は、作業者の好みに応じて適宜変更可能としても良い。
<断面形状の選択と割り付け範囲の決定>
このようにして作図グリッド35の調整を行った後、次に、基礎の断面形状を作業者に選択させ、且つ、その断面形状の基礎の割り付け範囲を、作業者に指定させる。
図10は、断面形状の選択と割り付け範囲の指定の操作手順を示す図である。まず作業者は、断面選択エリア33に表示された基礎の断面形状のうち、いずれかを一つにマウスポインタを合わせ、クリックすることにより断面形状を選択する。
図10(a)は、作業者により断面形状が選択された後の作業画面30を示す図である。図10(a)に示すように、CPU11は、作業者により選択された断面形状を、選択中の断面形状としてハイライト表示し、指定されていない他の断面形状と区別する。なお、図10から図12においては断面形状のハイライト表示をハッチングにより示している。
次に、作業者は、選択した断面形状の基礎が連続する範囲の一端を割り付け始点40として指定し、他端を割り付け終点41として指定する。具体的には、背景に表示された基礎伏図を見ながら、割り付け始点40と割り付け終点41として指定したいグリッド点を、マウスポインタで指示しクリックすることにより、これらの点を指定する。なお、グリッド点から外れた位置がマウスポインタにより指示された場合、CPU11は、マウスポインタで指示された位置の直近のグリッド点が、割り付け始点40または割り付け終点41として指定されたものとする。よって、グリッド点に正確にマウスポインタを合わせる、という細かい操作をしなくても、作業者はグリッド点を指定することができる。
CPU11は、割り付け始点40を一端とし、割り付け終点41を他端とする線分を割り付け範囲として決定し、図10(b)に示すように、その割り付け範囲を示す棒状の基礎梁図形42を、基礎伏図20に重ねて表示する。したがって、作業者は、決定済みの割り付け範囲を一目で把握することができる。なお、互いに斜め方向に存在する2つのグリッド点が、割り付け始点40および割り付け終点41として指定された場合、CPU11は、その2点を両端とするL字状の割り付け範囲を決定する。
基礎伏図20はモジュール線22を基準として作図されるため、基礎伏図20において、基礎は、モジュール線22上またはモジュール線の間隔を等分割する位置に描かれている。上述したように、モジュール線22には大グリッド点が重なり、モジュール線の間隔を等分割する位置には小グリッド点が配置されているから、作業者は、グリッド点を指定する、という容易な操作で、基礎伏図20に描かれた基礎に重なる割り付け範囲を、正確に指定することができるのである。
このようにして割り付け範囲が決定されると、CPU11は、選択中の断面形状を、決定した割り付け範囲に関連付ける。割り付け範囲は、基礎の二次元形状を表す情報であるが、断面形状を関連付けることにより、基礎の三次元形状を表す情報を作成することができる。
図3に戻り、図9、図10を参照して説明した手順に対応して、CPU11が実行する処理について説明する。まず、断面選択エリア33に表示された断面形状の中から、いずれかが選択されたか否かを判断する(S5)。S5の判断が肯定される場合(S5:Yes)、次に、作図エリア34において、割り付け始点40と割り付け終点41(図10参照)とが指定されたか否かを判断する(S7)。S7の判断が肯定される場合(S7:Yes)、割り付け始点40と割り付け終点41とに基づく範囲を、割り付け範囲として決定し(S8)、その決定した割り付け範囲に基礎梁図形42(図10(b)参照)を表示し、且つ、選択中の断面形状を関連付ける(S9)。なお、S5またはS7の判断が否定される場合は(S5:NoまたはS7:No)、S10の処理に移行する。
次に、割り付け範囲の決定を終了するか否かを判断する(S10)。具体的には、割り付け範囲の決定終了を指示するコマンドが入力されたか否かを判断する。
S10の判断が否定される場合(S10:No)、S5から処理を繰り返す。すなわち、作業者は新たな断面形状を選択し、その断面形状に関連づける割り付け範囲を新たに決定することができる。なお、第1実施形態では詳細な説明は省略するが、作図エリア34においては、作業者が指定した位置に、点検口など他の要素も割り付けることができるように構成されている。
<割り付け>
次に、自動割り付け処理(S12)を実行する。詳細は図4を参照して後述するが、この自動割り付け処理は、先に決定した割り付け範囲の各々について、鉄筋ユニットおよびその鉄筋ユニットを接続するジョイントを自動的に割り付ける。
次に、自動的に決定された割り付けを、作業者の操作に応じて適宜変更する(S13)。このように、鉄筋ユニットを自動で割り付けることができるだけでなく、その後、作業者が適宜変更を加えることができるように構成されているため、作業者の操作負担が軽減すると共に、作業者の意思を反映することができる。なお、作業者が変更指示を行わなかった場合は、S13の処理をスキップしても良い。
<積算>
次に、各割り付け範囲に関連付けられている断面形状の配筋データをデータベース14bから取得し、その配筋データと割り付け結果とを用いて、鉄筋の必要量を示す情報を積算する(S14)。具体的には、割り付け結果を解析し、各鉄筋ユニットについては、関連付けられた断面形状と長さとにより識別情報を決定し、各ジョイントには、鉄筋ユニットの識別情報や点検口を考慮した識別情報を決定して、基礎を構成するために必要な鉄筋の数量を積算する。上述したように、データベース14bには、適用する建築メーカー毎に配筋データが準備されているから、メーカー名記憶エリア13aに記憶された建築メーカー名に応じた配筋データを用いることにより、それぞれの建築メーカーが採用する独自の基準に合致した積算結果を得ることができる。また、作業者が自動割り付けの結果を手動で変更した場合は、その変更後の割り付け結果に基づいた積算結果が算出されるので、より有用な積算結果を得ることができる。
そして、この積算した数量に基づいて作成される資材表と、割り付け結果に基づいて作成される割付け図とを、例えばLCD17に出力し、または図示しないプリンタにより印刷出力し(S16)、処理を終了する。
<自動割り付け処理の詳細>
図4は、自動割り付け処理(S12)を示すフローチャートである。図4に示すように、自動割り付け処理は、まず、場所が一意に定まるジョイントの割付位置を決定する(S121)。
図11(a)は、割り付け範囲の決定を完了したときの作業画面30を示す図である。なお、図11(a)に示すように、作図エリア34においては、関連づけられた断面形状が異なる場合、その割り付け範囲の基礎梁図形42の図柄または表示色を異ならせる。すなわち、互いに隣り合う基礎梁図形42が異なる図柄または異なる表示色で表されている境目は、断面形状が変化する位置を示している。
図11(b)は、場所が一意に定まるジョイントの割付位置が描画された状態を示す図である。以下の説明では、ジョイントを配設すべき位置として作図エリア34に示された位置を、ジョイント割付位置と称する。ジョイントは、鉄筋ユニットを接続するために配置されるため、基礎の断面形状が変化する境目には、ストレートジョイントが配置される。また、基礎のコーナ部には、コーナジョイントが配置される。これらは基礎を構成する際に必須のジョイントであるため、断面形状が変化する境目は、ストレートジョイントの割付位置43として、割り付け範囲のコーナ部は、ジョイント割付位置44として、一意に決定することができる。
図12は、ジョイント割り付け位置を一意に定めることができない部分について説明する図である。図12(a)に示すように、断面形状が変化する境目、L字型およびT字型のコーナ部については、ジョイント割付位置を一意に定めることができる。しかしながら、内壁部において十字状に基礎が交差する部分については、2パターンの構成を採用し得るため、ジョイント割付位置を一意に決定することができない。
図12(b)は、十字状に交差する基礎を構成するための配置のパターンを例示した図である。図12(b)に示すように、十字状の基礎を構成するためには、縦方向に基礎が貫通し横方向には分断されている構造か、あるいは、基礎が横方向に貫通し縦方向には分断されている構造か、のいずれかが採用され得る。すなわち、割り付け範囲の区分けのパターンとして、複数のパターンが想定される。
本実施形態の割付・積算処理では、割り付け範囲の区分けのパターンとして複数のパターンが想定される場合、想定されるパターンの各々について総コスト情報を算出し、その総コスト情報に基づいて、最良のコストのパターンを選択し、採用することとしている。
図4に戻り、フローチャートを用いてこれらの処理を具体的に説明する。まず、作図エリア34に作図された十字状の交差部の数から、割り付け範囲の区分けのパターン数を算出する(S122)。具体的には、X字部の数がXn個であった場合、パターン数を、(Xn+1)として算出する。例えば、図12に示した例では、基礎梁図形のX字部が1つ存在していたから、基礎の配置のパターン数としては、「2」が算出される。
次に、想定され得る1のパターンを選択する(S123)。例えば、図12に示す例において、X字部を構成する基礎が、縦方向に貫通し横方向には分断されるパターンを選択したものとする。
次に、その選択した配置のパターンを採用した場合に最適な、鉄筋ユニットの組み合わせを求める要素最適化処理(S124)を実行する。なお、要素最適化処理(S124)については、図5を参照して後述する。
次に、S123の処理で選択したパターンを選択した場合に、基礎の構成に要するコストの合計を表す総コスト情報を算出する(S126)。この総コスト情報は、要素最適化処理(S124)において算出される要素コストの合計として算出される。要素コスト、および総コスト情報については、図5を参照して後述する。
次に、算出された総コスト情報に基づいて、今までで最良のコストであったか否か、例えば、今までで最も安価なコストであったか否かを判断する(S128)。S128の判断が否定される場合(S128:No)、S132の処理に移行し、想定し得る全パターンを調べたか否かを判断する(S132)。S132の判断が否定される場合(S132:No)、S123に戻り、処理を繰り返す。
一方、S128の判断が肯定される場合(S128:Yes)、S123の処理で選択したパターンと、S124の処理で最適化された鉄筋ユニットの組み合わせとを、RAM13に保存する(S130)。そして、処理を繰り返すことにより、より良いコストが算出され、S128の判断が肯定されると(S128:Yes)、RAM13に先に保存されたデータを、新たに選択されたパターンと鉄筋ユニットの組み合わせとで上書きする。
このようにして処理を繰り返すことにより、十字状の交差部における基礎の配置として複数種類のパターンが想定される場合であっても、コストの面で有利なパターンを自動で選択し、採用することができる。
そして、S132の判断が肯定されると(S132:Yes)、次に、最終的に選択されたパターンと、鉄筋ユニットとの組み合わせにより定まるジョイント割付位置を、作図エリア34に表示する(S134)。自動割付処理によれば、鉄筋ユニットおよびジョイントを自動的に割り付けることができる。
次に、図5を参照して、要素最適化処理(S124)について説明する。図5は、要素最適化処理(S124)を示すフローチャートである。要素最適化処理は、鉄筋ユニットの最適な組み合わせを選択するための処理である。
図5に示すように、要素最適化処理(S124)では、S11で決定されたジョイントの割付位置と、S13の処理で選択されたパターンとに基づいて、割り付け範囲を要素単位に区分けする(S1240)。
図13は、割り付け範囲を、ジョイント割付位置と、S123の処理で選択したパターンで分断される位置とにおいて区分することにより得られる要素単位50を示す図である。図13においては、上段に示した要素単位50を、分解して下段に並べている。また、各要素単位の符号50にアルファベットを付して、上段に示した要素単位50と下段に示した要素単位50とを対応付けている。図13に示すように、各要素単位50は、それぞれ固有の長さを有する。本実施形態では、各要素単位50には、それぞれ1以上の鉄筋ユニットの組み合わせが割り当てられると仮定し、鉄筋ユニットの最適な組み合わせを、要素単位50毎に探索する。
図5に戻り説明する。まず、作図エリア34において一の要素単位を抽出する(S1241)。次に、その要素単位50がカバーするグリッド点の数に対応した配列長を決定し(S1242)、その配列長の解をランダムに作成する(S1244)。そして、作成した解を、鉄筋ユニットの組み合わせに変換する(S1246)。
図14(a)は、ランダムに作成された解の一例を示す図である。図14(a)に示すように、例えば、グリッド点20個分の長さをカバーする要素単位50については、配列長が「20」の解を作成する。そして、配列内の値は、1または0のいずれかである。ここで、「1」はジョイント有りで、「0」はジョイン無しを意味する。換言すれば、配列における「1」は、ジョイント割付位置を示し、「0」が連続する範囲は、1の鉄筋ユニットが割り付けられることを意味している。したがって、ランダムに作成された解を、その要素単位50に割り付ける鉄筋ユニットの組み合わせに変換することができるのである。また、上述したように、大グリッド点間の距離は、モジュール間隔に相当するから、このランダムに作成された解に基づいて、要素単位50に割り付けられる鉄筋ユニット各々の長さを算出することができる。
図5に戻り説明する。次に、求めた鉄筋ユニットの組み合わせを評価する(S1248)。具体的には、新たに求めた鉄筋ユニットの組み合わせが、他の組み合わせに比較してコスト的に有利であるか否かを評価するために、その組み合わせを実現するために必要なコストに関する評価値(要素コスト)を算出する。要素コストは、必要な人的コスト、時間的コスト、原材料コストなどを加味した値であって、例えば、下記式(1)を用いて算出する。
要素コスト=ジョイント数コスト係数×ジョイント数
+ジョイント重複コスト係数×ジョイントの重なる場所の数
+鉄筋長さ超過コスト係数×超過鉄筋数
+鉄筋長分散コスト ・・・(1)
上記式(1)において、最上行に示した項は、ジョイントの数が多くなればなるほど、要素コストが高くなるように定められた項である。多数のジョイントを配設するとコストが上昇するからである。
また、上記式(1)の上から二行目の項は、ジョイント同士の距離が近いほど、要素コストが高くなるように定められた項である。ジョイント重複コスト係数は、あるジョイントと同一位置に、他のジョイント(例えば、S11の処理で一意に定められたジョイント)が配置される組み合わせにおいて最も高くなるように設定され、隣り合うジョイントの配置位置が離隔するほど低くなるように、予め設定されている。ジョイント同士の距離が近いほど、コスト的な無駄が大となるからである。
また、上記式(1)における上から三行目の項は、長さが既定の閾値を超えた鉄筋ユニットの数(超過鉄筋数)が多いほど、要素コストが高くなるように定められた項である。鉄筋の長さが閾値を超えると、トラックによる搬送が極めて困難となり、要するコストが多大となる。よって、鉄筋長さ超過コスト係数は、他の係数に比較して非常に大きい値に設定すると良い。なお、鉄筋ユニットの長さの閾値は、建築メーカー毎に予め定めても良いし、鉄筋ユニットの搬入先の現場の状況(例えば、現場に入ることができるトラックのサイズ)に応じて変更可能に構成されても良い。
また、上記式(1)における最下行の項における鉄筋長さ分散コストは、例えば下記の式(2)で算出される。この項は、鉄筋ユニットの長さのばらつきが大であるほど、要素コストが高くなるように定められた項である。
Figure 0005329300
すなわち、上記式(1)を用いて算出される要素コストは、ジョイント数、ジョイントの重複位置、超過鉄筋数、および組み合わせに含まれる鉄筋ユニット長の分散が少ないほど、低い値となる。従って、要素コストによって、組み合わせのコスト的な優位性を評価することができるのである。
なお、要素コストを算出する上記式(1)はあくまで一例であって、具体的な演算式は様々に設計変更可能である。
また、ジョイント数コスト係数、ジョイント重複コスト係数、および鉄筋長さ超過コスト係数については、建築メーカー毎に予め異なる係数(条件)を準備しておき、対象とする建築物の取り扱いメーカーに応じた係数を用いることとする。このようにすれば、対象とする建築メーカーに適した組み合わせを自動的に選択できる。また、基礎の種類(布基礎、ベタ基礎)などに応じて、上記の係数や式(1)を適宜変更可能に構成しても良い。
次に、今までで最良の要素コストか否かを判断する(S1250)。S1250の判断が否定される場合(S1250:No)、S1254の処理に移行し、所定数の解を試行したか否かを判断する(S1254)。S1254の判断が否定される場合(S1254:No)、S1244に戻り処理を繰り返す。すなわち、要素単位50に割り付けられる鉄筋ユニットの組み合わせを複数種類作成し、その各々について要素コストを算出し、最良の要素コストが得られる鉄筋ユニットの組み合わせ(解)を選択する。
このようにして、所定数の解を試行すると、S1254の判断が肯定される(S1254:Yes)。図14(b)は、所定数の解の試行後、最終的に選択された組み合わせに対応する解を示す図である。図14(b)に示すように、鉄筋ユニットが予め定められた長さを超えない範囲で、ジョイント数が少なく、且つ、鉄筋ユニットの長さのばらつきが少ない組み合わせを、最適な組み合わせとして選択することができる。
S1254の判断が肯定されると(S1254:Yes)、次に、全要素単位50を処理したか否かを判断する(S1256)。S1256の判断が否定される場合(S1256:No)、S1241に戻り処理を繰り返す。一方、S1256の判断が肯定される場合(S1256:Yes)、要素最適化処理(S124)を終了する。
第1実施形態の割付・積算処理によれば、作業者は、作図エリア34内の基礎伏図20を見ながら、その基礎伏図20に合った画面上の範囲を割り付け範囲として指定する、という容易な操作で、適切な割り付け範囲を決定することができる。そして、決定した割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付けることができる。
また、評価結果に基づき、鉄筋ユニットの最適な組み合わせが選択されるので、適切な要素の組み合わせを、割り付け範囲の各々について自動で選択することができる。
また、上述したように、自動割付処理(S12)では、要素最適化処理(S124)により、各要素単位50について最終的に選択された組み合わせの要素コストの合計が、総コスト情報として算出され、その総コスト情報に従って、交差部のパターンとして最良のパターンが決定される。したがって、基礎全体について必要なコストとしても、最適化された割り付けを実現することができる。
第1実施形態では、鉄筋ユニットの組み合わせを示す解をランダムに作成し、所定回、試行を繰り返すこととしていた。このようにすれば、試行回数を調整することで解析時間を調整することができる。しかしながら、解析時間が問題とならない場合には、例えば、全組み合わせを作成し、試行するように構成しても良い。このようにすれば、必ず最適解を得ることができる。また、これら以外にも、最急勾配法や遺伝的アルゴリズムなど、コスト最小化問題を解く他の解法を用いて、鉄筋ユニットの組み合わせを求めても良い。
また、第1実施形態において、作図グリッド35は、縦方向および横方向に一定の間隔で配置されたグリッド点で構成されていたが、作図グリッドの具体的態様はこれに限られない。例えば、格子状に配列された縦線と横線とで作図グリッドを構成しても良い。この場合、縦線と横線との交点が、特許請求の範囲に記載の「一定の間隔で並ぶ点」に相当する。
また、第1実施形態において、データベース14bは、HDD14に格納されていたが、サーバなど外部機器に格納し、必要に応じてデータを取得するように構成しても良い。
また、第1実施形態において、割り付け始点とすべきグリッド点と、割り付け終点とすべきグリッド点とが作業者に指定された場合、その2点を両端とする割り付け範囲を決定するものとして説明したが、例えば、その2点を対角線上の頂点とする矩形枠状の範囲を、割り付け範囲として決定するように構成しても良い。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態である設計支援プログラム14aおよびそれを格納するPC10について説明する。なお、第2実施形態における設計支援プログラム14aとPC10とを示すブロック図は、第1実施形態で示す図1と同一となるため、図示および詳細な説明を省略する。以下、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる点について説明する。
第2実施形態のPC10のHDD14には、データベース14b(図1参照)に代えて、3つのデータベースが記憶されているものとして説明する。一つ目は、ユニットデータベース(鉄筋ユニット記憶手段の一例)であり、建築メーカー(基礎伏図の設計元の一例)または支店(基礎伏図の設計元の一例)に対応付けて、それら建築メーカーまたは支店が要求する鉄筋ユニットのユニットID(特定情報の一例)、型番(種別情報の一例)、および各鉄筋ユニットを構成する鉄筋の径や本数が記憶されている。二つ目は、ジョイントデータベースであり、ジョイントを特定するジョイントID(特定情報の一例)や型番(種別情報の一例)、および各ジョイントを構成する鉄筋の径や本数等を記憶する。三つ目は、ジョイント選択データベースであり、鉄筋ユニットのユニットIDの組み合わせ毎にそれらユニットIDで特定される鉄筋ユニット同士を連結するジョイントのジョイントIDを記憶する。これらについては、図27,28を参照して後述する。
図15は、第2実施形態の割付・積算処理(図16)のS1のステップで表示する作業画面60の一例を示す図である。図15に示すように第2実施形態の作業画面60には、画面上部に設けられたメニューエリア61と、画面左部に設けられた鉄筋ユニット型番選択エリア63と、画面の大半を占める作図エリア64とを含む。
メニューエリア61は、複数の操作ボタン61aを表示するエリアである。作業者は、任意の操作ボタン61aにマウスポインタをあて、クリックするという操作を行うことで、その操作ボタンに割り当てられている機能の実行を指示することができる。
鉄筋ユニット型番選択エリア63は、ユニットデータベースに記憶された鉄筋ユニットの型番をリスト表示するエリアであり、表示ユニット指定ラジオボタン63a、ユニット一覧リストボックス63b、追加ユニット一覧リストボックス63c、ユニット追加ボタン63d、選択ユニット保存ボタン63e、保存先指定ラジオボタン63fを含む。ユニット一覧リストボックス63bは、作業者が入力する建築メーカーまたは支店に対応付けられた鉄筋ユニットの型番を一覧表示するものである。
表示ユニット指定ラジオボタン63aにおいて、「全てのユニット」が選択されている場合は、ユニット一覧リストボックス63bは、作業者により入力された建築メーカー名または支店名に対応する全ての型番を一覧表示する。
図示及び詳細な説明は省略するが、第2実施形態のPC10は、作業画面60の表示に先だって、作業者が入力した建築メーカー名に対応付けられた鉄筋ユニットの型番の一覧、および支店名に対応付けられた鉄筋ユニットの型番の一覧をLCD17に表示するものとする。そして、一覧表示された型番の中から、今回の処理において使用する型番を作業者に選択させる。表示ユニット指定ラジオボタン63aにおいて、「選択ユニット」が選択されている場合は、作業者により選択された鉄筋ユニットの型番のみを一覧表示する。
上述したように、建築メーカー毎に鉄筋ユニットの仕様が異なり、さらには、同一の建築メーカーであっても、支店毎に鉄筋ユニットの仕様が異なる場合がある。よって、鉄筋ユニットの型番は膨大であり、経験の浅い人間にとっては適切な鉄筋ユニットの選択が困難であった。本実施形態によれば、設計元が要求する鉄筋ユニットの型番が、ユニット一覧リストボックス63bに一覧表示されるので、膨大な鉄筋ユニットの種類があっても、その中から適切な型番を容易に探し出すことができる。
追加ユニット一覧リストボックス63cは、作業者によって一時的に追加された鉄筋ユニットの型番を一覧表示する。なお、追加ユニット一覧リストボックス63c、および鉄筋ユニット型番選択エリア63に設けられた各ボタン63d,63e,63fの機能については、図25,図26のユニット追加登録処理を参照して後述する。
作図エリア64は、作図グリッド65を表示する。第2実施形態の作図グリッド65は、等間隔で格子状に配置されるモジュール線で構成される。
なお、第2実施形態では、作図グリッド65の交点間の距離をピッチと称する。また、作図グリッド65の交点、および、隣り合う交点間を2等分する位置にある点を「グリッド点」と称する。換言すれば、グリッド点は、0.5ピッチ毎に設定される。作業者は、マウスクリックなどにより、グリッド点を、割り付け範囲の始点40、終点41(図10参照)、あるいは後述する点検口の配置位置として指定することができる。
図16は、第2実施形態の設計支援プログラム14aに従って、PC10が実行する割付・積算処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおいて、図3を参照して説明した第1実施形態の割付・積算処理と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。また、第2実施形態の割付・積算処理に先だち、基礎伏図20の設計元を表す情報として、建築メーカー名に加え、支店名を入力させる。
第2実施形態の割付・積算処理では、まず、作業画面60(図15)をLCD17に表示する(S1)。そして、第1実施形態と同様に、作図エリア64に基礎伏図20を表示し(S2)、作図エリア64におけるグリッド点の間隔と位置を設定とする(S3)。例えば、作図グリッド65(図15参照)を構成するモジュール線と、基礎伏図20のモジュール線22とを画面上で一致させれば、基礎伏図20の表示倍率はそのままで、作図エリア64の基準寸法であるピッチとを、基礎伏図20のモジュール間隔に合わせることができる。
次に、鉄筋ユニット型番選択エリア63のユニット一覧リストボックス63bまたは追加ユニット一覧リストボックス63cに表示された鉄筋ユニットの型番の中から、いずれかが選択されたか否かを判断する(S5a)。S5aの判断が否定される場合S7からS9cまでをスキップする。
一方、鉄筋ユニットの型番が選択された場合(S5a:Yes)、次に、割り付け始点40と割り付け終点41(図10参照)とが指定されたか否かを判断する(S7)。S7の判断が肯定される場合(S7:Yes)、作業者により指定された割り付け始点40と割り付け終点41とに基づく割り付け範囲を決定する(S8)。なお、割り付け範囲には、作業者により直前に選択された型番の鉄筋ユニットが関連付けられる。ユニットデータベースには、鉄筋ユニットの型番と共に、その型番に対応したユニットIDと基礎の断面形状を表す詳細なデータが記憶されている。よって、割り付け範囲に鉄筋ユニットの型番を関連付けることにより、割り付け範囲に対応付けるユニットIDと基礎の断面形状を決定することができる。
次に、その割り付け範囲を、コンピュータの処理単位であるエレメントの単位に区分し(S8a)、ジョイントを割り付ける確定ジョイント配置処理(S9a)と、変動ジョイント配置処理(S9b)とを実行する。確定ジョイント配置処理(S9a)および変動ジョイント配置処理(S9b)では、ジョイントの割付位置を決定し、且つ、各割付位置に割り付けるジョイントの種類および型番を決定する。ここで「ジョイントの種類」とは、例えば、コーナ筋(L筋)、ストレート筋(S筋)など、ジョイントの用途に応じた一般的名称を意味している。一方、型番は、ジョイントを構成する鉄筋の本数等を特定したジョイント固有の製品名を意味している。
図17は、確定ジョイント配置処理(S9a)により決定されるジョイント割付位置(確定ジョイント割付位置Pk)と、変動ジョイント配置処理(S9b)により決定されるジョイント(変動ジョイント割付位置Ph)との関係を示す図である。コーナに対応した位置や、基礎の断面形状が変化する境目に対応する位置については、ジョイントを割り付けることが一意に定まるので、確定ジョイント割付処理(S9a)により、確定ジョイント割付位置Pkおよび種類を決定する。一方、それ以外のジョイントについては、変動ジョイント配置処理(S9b)により、コストに関するコスト情報が最良となるように、変動ジョイント割付位置Phを決定することとしている。
図18は、確定ジョイント配置処理(S9a)および変動ジョイント配置処理(S9b)の説明において使用する用語を説明する図である。図18に示すように、第2実施形態においては、作業者により指定された割り付け範囲を、関連付けられる基礎の断面形状が同一で直線状に連続するエレメントの単位に、区分して処理する。例えば、関連付けられる基礎の断面形状が同一で、L字状に配置される割り付け範囲は、図18に示すように、エレメントAとエレメントBとに区分して処理を行う。
上述したように、作図グリッド65のグリッド点は0.5ピッチ毎に配置されるから、割り付け範囲における所定間隔毎に、グリッド点が配置されている。各グリッド点は、ノードNdとして、一のエレメントと他のエレメントとの連結位置に対応するか否かを示す情報を保持する。例えば、図18に示す例では、エレメントAとエレメントBとが交わる位置に対応するノードNdは、連結するエレメントの有無およびその方向を記憶することにより、エレメントAとエレメントBとが90°の角度で交わることを表す情報を保持する。
したがって、ノードNdが保持する情報に基づいて、一のエレメントと他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントを割り付けることができる。例えば、図18に示す例では、ノードについて、エレメントAとエレメントBとを直角に連結するコーナ筋(通常のL筋)が割り付けられる。
なお、ノードNdは、作図エリア64に実際に表示される図柄ではないが、図18においては、説明を分かりやすくするためにあえて図示している。また、図18に示すノードNdの拡大図は、ノードNdが保持する情報を表すイメージ図であって、実際のノードそのものを図示するものではない。
図19は、確定ジョイント配置処理(S9a)を示すフローチャートである。まず、ノードNdに接続されているエレメントの情報から、ジョイントの種類を決定する(S1902)。例えば、ノードNdにおいて、一対のエレメントが90°の角度で交わる場合(図18参照)、ジョイントの種類としては、コーナ筋が決定される。一方、例えば、一対のエレメントが180°で連結する場合は、ストレート筋が決定される。同様に、エレメント同士の位置関係によっては、T型ジョイント、X型ジョイントが決定される。
次に、処理対象のノードNdにジョイントが必要か否かを判断する(S1904)。すなわち、処理対象のノードNdについて、一のエレメントと他のエレメントとの連結位置に対応するか否かを判断するのである。S1904の判断が否定される場合(S1904:No)、S1918に移行する。
一方、S1904の判断が肯定される場合(S1904:Yes)、ジョイントが必要なノードNdに対して割り付けるジョイントの型番を決定する。まず、ノードNdに接続される各エレメントに関連付けられた鉄筋ユニットの組み合わせから、ジョイントIDを検索する(S1906)。ユニットデータベースには、鉄筋ユニットの型番とユニットIDとの対応関係が格納されている。一方、ジョイント選択データベースには、ユニットIDの組み合わせ毎に、それらユニットIDで特定される鉄筋ユニット同士を連結するジョイントのジョイントIDを記憶する。したがって、エレメントに関連付けられる鉄筋ユニットの組み合わせから、それらエレメント間に適切なジョイントIDを一意に決定することができる。
次に、ジョイントIDがジョイント選択データベースに存在するか否かを判断する(S1908)。S1908の判断が否定される場合(S1908:No)、ジョイント記号「×」を決定し(S1916)、S1918に移行する。一方、S1908の判断が肯定される場合(S1908:Yes)、次に、抽出されたジョイントIDに対応するジョイントデータを、ジョイントデータベースから検索する(S1910)。なお、ジョイントデータは、ジョイントの型番と、積算に必要な鉄筋径および本数などを表す鉄筋データとを含むデータであるが、詳細は図28を参照して後述する。
次に、ジョイントIDに対応するジョイントデータが、ジョイントデータベースに存在するか否かを判断する(S1912)。S1912の判断が否定される場合(S1912:No)、S1916に移行する。
一方、S1912の判断が肯定される場合(S1912:Yes)、ジョイントIDに対応するジョイントデータに含まれる、ジョイントの型番を決定する(S1914)。そして、処理対象の割り付け範囲に含まれる全ノードNdを処理したか否かを判断し(S1918)、否定される場合(S1918:No)、S1902から処理を繰り返す。そして、S1918の判断が肯定されると(S1918:Yes)、処理を終了する。
確定ジョイント配置処理(S9a)によれば、ジョイント割付位置として確定できる位置については、ジョイントの種類が自動で決定されて割り付けられる。よって、ジョイント割付位置を拾い出して適切な種類のジョイントを割り付ける、という面倒な作業を自動化することができる。
図20は、変動ジョイント配置処理(S9b)を示すフローチャートである。まず、1のエレメントを選択する(S2001)。次に、ジョイント有りを示す「1」とジョイント無しを示す「0」とが、エレメントに含まれるノードNdの個数に対応した配列長で並べられた解を作成することにより、エレメントに割り付けるジョイントの仮位置を決定する(S2002)。なお、本実施形態では、ジョイントの仮位置の組み合わせとして、取り得る全てのパターンを作成し、各パターンについてコスト情報を算出し、相互比較するものとする。
次に、決定されたジョイントの仮位置でエレメントを分割して得られるエレメント構成単位の各々について、その長さが基準長以下であるか否かを判断する(S2003)。これは、ジョイントの種類を判断するために行う。
エレメント構成単位の長さが基準長より大きい場合(S2003:No)、そのエレメント構成単位の両端に対応する位置のそれぞれに通常のコーナ筋やストレート筋を割り付けても、両者の間が十分離隔していることから、これら両端に割り付けるジョイント同士が干渉することはない。よって、S2003の判断が否定される場合(S2003:No)、そのエレメント構成単位の両端のノードには、特殊ジョイントを決定せず(S2020)、S2024の処理に移行する。
一方、エレメント構成単位の長さが基準長以下である場合(S2003:Yes)、両端に割り付けるジョイント同士が干渉するおそれがある。このような場合は、特殊ジョイントを割り付けることによって、干渉を防止できる。
図21を参照して、エレメント構成単位と、特殊ジョイントとの関係について説明する。図21において、ハッチングを付したエレメント構成単位が、基準長以下であると判断されるものである。図21(a)は、基礎の断面形状が同一で直線状に連続する1つのエレメントについて、2つのジョイント仮位置が決定されている状態を示す図である。この場合、2つのジョイントの仮位置で1つのエレメントを分割して得られる、3つのエレメント構成単位のうち、中央に配置されるエレメント構成単位が短いため、その両端のノードに割り付けるジョイントの干渉を防止するために、長S筋を決定する。
図21(b)は、横方向に延設されるエレメントと、縦方向に延設されるエレメントとのうち、縦方向に延設されるエレメントに対し、ジョイント仮位置が決定される場合を示す図である。図21(b)に示す例において、縦方向に延設されるエレメント構成単位のうち、コーナを構成するエレメント構成単位の長さが基準長以下となる場合、そのエレメント構成単位の両端のノードを割り付けるジョイントの種類として、長L筋を決定する。
図21(c)は、3つのエレメントがZ型に配置される状態を示す図である。なお、図21(c)に示す例において、縦方向に延設されるエレメントは長さが基準長以下であるので、ジョイントの種類としては、Z筋を決定する。なお、本第2実施形態では、図21(c)に示す縦方向に配置されるエレメントのように、1つのエレメント内に、ジョイント仮位置が一つも存在しない場合は、そのエレメントは1つのエレメント構成単位として取り扱うものとする。
本第2実施形態では、これらの長S筋、長L筋、Z筋を総称して、特殊ジョイントと称しているが、特殊ジョイントは、さらに別の種類のジョイントを含んでも良い。
図20に戻り説明する。S2003の判断が肯定される場合(S2003:Yes)、そのエレメント構成単位の両端のノードNdから、隣接するエレメントまたはエレメント構成単位との位置関係を表す情報を取得する(S2004)。
まず、処理対象のエレメント構成単位の端に、他のエレメント構成単位または他のエレメントが、ストレートに連結する(すなわち、隣接するエレメントまたはエレメント構成単位との間の角度が180°である)、または、X字状に他のエレメント構成単位または他のエレメントに連結し、且つ、切れているか否かを判断する(S2006)。S2006の判断が肯定される場合(S2006:Yes)、エレメント構成単位の両端のノードNdについて、ジョイントの種類を長S筋(図20(a))と判断する(S2008)。
一方、S2006の判断が否定される場合(S2006:No)、次に、処理対象のエレメント構成単位の片端が終端ではなく、かつ、逆の片端で断面変化があるか否かを判断する(S2010)。S2010の判断が肯定される場合(S2010:Yes)、エレメント構成単位の両端のノードNdについて、ジョイントの種類を長L筋(図20(b))と判断する(S2012)。
一方、S2010の判断が否定される場合(S2010:No)、次に、処理対象のエレメント構成単位の両端に連結されるエレメントまたはエレメント構成単位との関係から、Z型を含む形になっているかを判断する(S2014)。S2014の判断が肯定される場合(S2014:Yes)、エレメント構成単位の両端のノードNdについて、ジョイントの種類をZ筋(図20(c))と判断する(S2018)。そして、S2008,S2012,S2018のいずれかにおいて特殊ジョイントが判断されると、両端のノードNdについて、それぞれの特殊ジョイントを決定し(S2016)、S2024の処理に移行する。
なお、S2014の判断が否定される場合(S2014:No)、両端のノードNdについて、特殊ジョイントを決定せず、S2024の処理に移行する。
次に、全てのエレメント構成単位を処理したか否かを判断する(S2024)。S2024の判断が否定される場合(S2024:No)、S2003に戻り、次のエレメント構成単位を対象として処理を繰り返す。
一方、S2024の判断が肯定される場合(S2024:Yes)、次に,各ジョイント仮位置に対し、ジョイントの型番または記号を決定する(S2025)。具体的には、図19を参照して説明したS1906からS1916と同様の処理によって、型番または記号を決定するので、詳細な説明は省略する。
次に、ジョイント仮位置等に基づいて、処理対象のエレメントのコスト情報を演算する(S2026)。このコスト情報の演算(S2026)においては、第1実施形態において説明した、要素コストを求めるための(1)式をそのまま使用しても良い。
次に、演算により得られたコスト情報が今までで最良のコスト情報、本実施形態では、最小のコスト情報であったか否かを判断し(S2028)、最良のコスト情報であったと判断される場合(S2028:Yes)、ジョイント仮位置のパターンと、ジョイントの種類および型番を最適化結果として保存する(S2030)。一方、今までで最良のコスト情報ではないと判断される場合(S2028:No)、S2030をスキップする。
そして、処理対象のエレメントについて、ジョイント仮位置のパターンとして全てのパターンを調べたか否かを判断し(S2032)、S2032の判断が否定される場合(S2032:No)、S2002に戻り処理を繰り返す。
一方、処理対象のエレメントについて、ジョイント仮位置のパターンとして、全てのパターンを調べ終わると(S2032:Yes)、その時、最適化結果として保存されているジョイント仮位置が、そのエレメントに対するジョイント割付位置として決定される。
次に、全エレメントを調べたか否かを判断し(S2034)、S2034の判断が否定される間は(S2034:No)、S2001から処理を繰り返す。一方、S2034の判断が肯定されると(S2034:Yes)、変動ジョイント配置処理を終了する。
変動ジョイント配置処理(S9b)によれば、エレメントのコスト情報が最良となる場合のジョイントの仮位置が、ジョイント割付位置として決定される。よって、各エレメントについて、コスト情報が最良となるようなジョイント割付位置を自動で決定できる。
なお、コスト情報の具体的演算式は、様々に設計することができるが、例えば、エレメント構成単位のうち、その長さが1つでも、作業者によって入力された最大長値を超す場合は、コスト情報が極めて高くなるように、係数等を設計しても良い。ここで、最大長値とは、設置状態にある基礎の延長方向における、鉄筋ユニットの最大長に対応する値であり、割付・積算処理の開始前に作業者自身によって入力される。
このようにすれば、例えば、エレメント構成単位のうち、1つでもその長さが最大長値を超すようなジョイントの仮位置は割付位置として採用されない。換言すれば、各エレメント構成単位の長さが最大長値以下の長さとなるようなジョイント割付位置を自動で決定することができる。鉄筋ユニットの搬入先の現場の状況等(例えば、現場に入ることができるトラックのサイズ)に応じて、搬入可能な(すなわち、使用可能な)鉄筋ユニットの長さが異なる場合があるが、上述のように演算式を設定することにより、各鉄筋ユニットが各現場に応じた適切な長さ以下となるようなジョイント割付位置を決定することができる。
また、一のジョイントが、後述する点検口と近いほど、コスト情報が高くなるように、係数などを設計しても良い。このようにすれば、点検口から離れたジョイント割付位置を自動で決定することができる。また、ジョイント仮位置同士の間隔が近いほどコスト情報が高くなるように、特にジョイント仮位置同士の間隔が1.5ピッチ以下である場合、コスト情報が極めて高くなるように、係数などを設計しても良い。このようにすれば、ジョイント割付位置間に、1.5ピッチ以上であってなるべく大きい間隔を設けることができる。
図16に戻り説明する。次に、各要素、鉄筋ユニットの型番およびジョイントの型番または記号を表示(描画)する(S9c)。ここで、要素とは、割り付け範囲を示す棒状の基礎梁図形42や、後述する点検口を表す点検口図柄66(図23参照)を意味している。鉄筋ユニットの型番は、作業者自身によって、割り付け範囲に関連付けられた型番が表示される。また、ジョイントの型番または記号は、確定ジョイント配置処理(S9a)のS1914,S1916、および、変動ジョイント配置処理(S9b)のS2025で決定された型番または記号である。
すなわち、図21に示すように、各エレメント構成単位の近傍には、エレメントに対応付けられた鉄筋ユニットの型番(例えば、GSW18)を表示し、かつ、ジョイントの近傍には、ジョイントの型番(例えば、LS1)を表示する。
従来は、鉄筋ユニットの型番の組み合わせに適したジョイントの型番の選択作業を、作業者自身が行っていたため、大変な作業負担であったが、本実施形態によれば、鉄筋ユニットの型番の組み合わせに適切なジョイントの型番が自動で対応付けられ表示されるので、作業負担が大幅に軽減される。
なお、後述するように、ユニットデータベースや、ジョイントデータベースには、一時的に追加されるデータと、恒久的に保存されているデータとが存在する。したがって、一時的に追加されている型番については、*を付加するなど、データベースに恒久的に保存されている(すなわち登録されている)型番と区別できるように表示しても良い。
次に、いずれかのエレメントに点検口が配置されたかを判断する(S9d)。S9dの判断が否定される場合、S9eからS9gをスキップする。
一方、S9dの判断が肯定される場合(S9d:Yes)、変動ジョイント配置処理(S9e)を実行する。なお、変動ジョイント配置処理(S9e)は、上述した変動ジョイント配置処理(S9b)と同一の処理であるため、図示および詳細な説明は省略する。すなわち、エレメントに点検口が配置された場合は、そのエレメントに割り付けるジョイント割付位置を再決定する。
このようにすれば、点検口が配置される毎に、当該エレメントに対するジョイント割付位置が再決定されるので、点検口の配置に応じた適切なジョイント割付位置を決定することができる。例えば、点検口の近傍にジョイントが割り付けられる場合に、コスト情報が高くなるようにコスト情報の演算式を設定した場合には、点検口が配置された後、ジョイント割付位置を再決定することにより、新たに配置された点検口からジョイント割付位置を離隔させることができる。
次に、点検口種類決定処理を実行する(S9f)。この処理は、エレメントに配置される点検口の位置および点検口の間隔に基づいて、点検口の種類に応じた表示色(表示形態の一例)を決定する処理である。
図22は、点検口の配置と、鉄筋ユニットの型番や点検口を表す要素の表示色との関係の一例を示す図である。図22(a)に示すように、鉄筋ユニットの型番として「GF45」が関連付けられているエレメントに対して点検口が割り付けられる場合、本第2実施形態のPCは、その点検口の位置に応じた情報を、鉄筋ユニットの型番に付加して表示する。
例えば、図22(b)から(d)に示すように、1つの点検口が割り付けられる場合は、その点検口がエレメントの左端から何ピッチ離れた位置に割り付けられるかを示す情報(例えば、0.5P−L)を、元々の型番「GF45」に付加して表示する。また、点検口の位置に応じた表示色で、点検口図柄66を描画する。
また、図22(e)から(g)に示すように、2つの点検口が割り付けられる場合は、各点検口の配置を表す情報を、元々の型番「GF45」に付加して表示する。
図23(a)は、点検口を表す点検口図柄66が表示された状態を示す図である。点検口図柄66は、作業者により指定された点検口配置位置に表示される。後述する点検口種類決定処理(S9f)では、1のエレメントに配置される点検口を、画面に向かって左端から順番に探索することにより、点検口図柄66の表示色を決定する。
図23(b)は、点検口種類決定処理(S9f)の説明で使用する変数について説明する図である。まず、1つ目の点検口が左端からどれだけ離れているかを示す変数を、変数Lとする。また、2つ目の点検口が1つ目の点検口からどれだけ離れているかを示す変数を、変数Dとする。変数L、変数Dは、グリッド点の個数で距離を表すものとする。本実施形態では、グリッド点は0.5ピッチ間隔で設定されるから、変数L,D=2の場合、1ピッチの距離を示す。さらに、1つのエレメントに割り付けられた点検口の数をNとする。図23(a)に示す例では、N=2である。
図24は、点検口種類決定処理(S9f)を示すフローチャートである。まず、CNT=1とする(S2402)。CNTは、左端から何番目の点検口を処理対象とするかを示す変数である。次に、CNT=2であるか否かを判断する(S2404)。S2404の判断が否定される場合(S2404:No)、次に変数Lを判断する(S2406)。変数Lが1の場合(S2406:L=1)、処理対象の点検口の表示色を青に決定する(S2408)。変数Lが2の場合(S2406:L=2)、処理対象の点検口の表示色を緑に決定する(S2410)。変数Lが3以上の場合(S2406:L=3以上)、処理対象の点検口の表示色を茶に決定する(S2412)。
次に、CNTがN以上となったか否かを判断する(S2414)。S2414の判断が否定される場合(S2414:No)、CNTに1を加算し(S2416)、S2404の処理に戻る。
次に、CNT=2であると判断されると(S2404:Yes)、次に、その2つ目の点検口と1つ目の点検口との間の距離を表す変数Dが、4以下であるか否かを判断する(S2418)。S2418の判断が肯定される場合(S2418:Yes)、次に変数Lを判断する(S2422)。変数Lが1の場合(S2422:L=1)、処理対象の点検口の表示色を白に決定する(S2424)。変数Lが2の場合(S2422:L=2)、処理対象の点検口の表示色を桃に決定する(S2426)。変数Lが3以上の場合(S2422:L=3以上)、処理対象の点検口の表示色を黄に決定する(S2428)。図22(e)から(g)に示すように、点検口同士が近い場合、補強用に特別な構造が用いられる。よって、点点検口の位置および点検口の間隔に基づいた、適切な鉄筋ユニットの表示色を決定することで、より分かりやすい図面を作成できる。
一方、S2418の処理において、変数Dが4より大きいであると判断される場合(S2418:No)、すなわち、先の処理対象の点検口と現在の処理対象の点検口との間の距離が、2ピッチ以上離れている場合、S2406の処理に移行する。点検口間の距離が2ピッチ以上離れていれば、それらの点検口を設けるための特別な構造は必要としないからである。よって、2つ目の点検口であっても1つ目の点検口と同じルールで、鉄筋ユニットの表示色を決定することとしている。
このようにして処理を繰り返すうちに、S2414の判断が肯定されると(S2414:Yes)、この処理を終了する。
図16に戻り説明する。次に、作業者により点検口が配置された位置に点検口図柄66(要素)を表示する。この点検口図柄66は、点検口毎に決定した表示色で表示する。また、点検口の配置に基づいた情報を以下のようにして決定し、鉄筋ユニットの型番に付加して表示する(S9g)。
例えば、エレメントの中央より左寄りの位置に点検口が配置されている場合は、その点検口の左端からの距離(例えば1.0P)と、左寄りであることを表す記号(−L)からなる情報(1.0P−L)を鉄筋ユニットの型番に付加して表示する(図22(c)参照)。また、エレメントの中央より右寄りの位置に点検口が配置されている場合は、その点検口の右端からの距離(例えば2.0P)と、右寄りであることを表す記号(−R)からなる情報(2.0P−R)を付加して表示する(図22(f)参照)。また、点検口が2つ配置され、左端から第1の点検口までの距離と、右端から第2の点検口までの距離とが同一である場合は、左端および右端から各点検口までの距離(例えば1.5P)と、記号(−W)とからなる情報(1.5P−W)を付加して表示する(図22(g)参照)。
このように、鉄筋ユニットの型番に、点検口の配置と間隔を表す情報を付加して表示することにより、点検口の配置を正確に指定した図面を作成できる。
次に、ユニット追加登録が選択されたか否かを判断する(S11a)。例えば、鉄筋ユニット型番選択エリア63(図15)には、ユニット追加ボタン63dが表示されており、これがマウスクリックされた場合、ユニット追加登録処理が選択されたと判断され(S11a:Yes)、ユニット追加登録処理(S11b)により、ユニットデータベースに新たな鉄筋ユニットのデータを追加する。ユニット追加登録処理(S11b)については、図25を参照して後述する。一方、S11aの判断が否定される場合(S11a:No)、ユニット追加登録処理(S11b)をスキップする。
次に、ジョイントデータベースおよびジョイント選択データベースに新たなジョイントのデータを追加するジョイント追加登録処理(S11d)を実行する。なお、ジョイント追加登録処理(S11d)については、図27を参照して後述する。
次に、選択ユニットの保存が指示されたか否かを判断する(S11e)。具体的には、図15に示す追加ユニット一覧リストボックス63c内のいずれかが選択され、選択ユニット保存ボタン63eが操作されたか否かを判断する。追加ユニット一覧リストボックス63cには、ユニット追加登録処理(S11b)により一時的に追加された鉄筋ユニットの型番の一覧が表示されている。S11eの判断が肯定される場合(S11e:Yes)、選択された型番の鉄筋ユニットのデータをCSVファイルとして保存し、ユニットデータベースのデータを再構築する(S11f)。
このデータの再構築の際、保存先指定ラジオボタン63f(図15参照)の共通と支店とのいずれが選択されているかに応じて、対応付ける対象を変更する。共通が選択されている場合は、割付・積算処理(図16)の開始時に作業者によって入力された建築メーカー名に対応付けてユニットデータを記憶する。一方、支店が選択されている場合は、割付・積算処理(図16)の開始時に作業者によって入力された建築メーカー名および支店名に対応付けて、データを記憶する。なお、S11eの判断が否定される場合(S11e:No)、S11fをスキップする。
次に、自動的に決定された割り付けを、作業者の操作に応じて適宜変更し(S13)、割り付け結果を用いて、鉄筋の必要量を示す情報を積算する(S14)。第2実施形態では、後述するように、ユニットデータベースから各鉄筋ユニットに必要な鉄筋の径や数量を取得することができ、またジョイントデータベースから各ジョイントに必要な鉄筋の径や数量等を取得することができる。これらに基づいて、正確な値を積算することができる。
そして、この積算した数量に基づいて作成される資材表と、割り付け結果に基づいて作成される割付け図とを、例えばLCD17に出力し、または図示しないプリンタにより印刷出力する(S16)。なお、鉄筋ユニットのうち、立ち上げに関する情報のみを表示する立ち上げ図面、あるいはベースに関する情報のみを表示するベース図面のいずれかに、作図エリア64の表示を切り替え可能に構成してもよい。次に、編集終了が指示されたか否かを判断し(S18)、S18の判断が否定される場合(S18:No)、S5aに戻り処理を繰り返す。一方、S18の判断が肯定される場合(S18:Yes)、処理を終了する。
第2実施形態の割付・積算処理によれば、第1実施形態の割付・積算処理と同様に、作業者は容易な操作で、適切な割り付け範囲を決定することができる。さらに、第2実施形態によれば、決定した割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットおよびジョイントを自動で割り付けることができる。
図25は、ユニット追加登録処理(S11b)を示すフローチャートである。この処理は、新規の鉄筋ユニットの型番等の情報を、建築メーカー又は支店と対応付けて、ユニットデータベースに追加登録する処理である。例えば、作業者は、ユニット一覧リストボックス63b(図15)に所望の型番が無ければ、ユニット追加ボタン63dをマウスクリックすることにより、ユニット追加登録処理を開始させる。この処理では、まず、ユニット追加ダイヤログをLCD17に表示する(S2504)。
図26は、ユニット追加ダイヤログの一例を示す図である。図26に示すように、ユニット追加ダイヤログには、参照ユニットリストボックス67、編集ボックス68、色選択エリア69が含まれる。参照ユニットリストボックス67は、ユニットデータベースに既に記憶済みの鉄筋ユニットの型番を、一覧表示する。この参照ユニットリストボックス67に表示された型番のうち、いずれかが作業者によって選択されると、その選択された型番の鉄筋ユニットに関する情報が、ユニットデータベースから読み込まれ、その値が項目別に編集ボックス68に表示される。
編集ボックス68は、鉄筋ユニットを特定するために必要な値を項目別に表示するボックスであり、作業者は、各ボックス内の値を編集することができる。編集ボックス68に表示される一セットの値を、ここではユニットデータと称することとする。編集ボックス68に値が表示された状態で、ユニット追加ダイヤログに含まれる追加ボタン70を作業者が操作すると、編集ボックス68に表示されたユニット名(型番に相当)が、追加ユニット一覧リストボックス63c(図15参照)に追加され、作業者によって選択可能となる。
色選択エリア69は、作図エリア64に表示される基礎梁図形42の表示色を作業者に選択させるためツールが表示されるエリアである。
図25に戻り説明する。次に、追加ボタン70が操作されたか否かを判断する(S2505)。S2505の判断が否定される場合(S2505:No)、処理を待機する。一方、S2505の判断が肯定されると(S2505:Yes)、次に、追加が指示された型番と同じ型番が、追加ユニット一覧リストボックス63c内に既に存在しているか否かを判断する(S2506)。S2506の判断が否定される場合(S2506:No)、追加ユニット一覧ボックス63c内にその型番を追加する(S2508)。一方、S2506の判断が肯定される場合(S2506:Yes)、追加ユニット一覧リストボックス63cに先に表示されていた型番のユニットデータを、追加を指示した新たなユニットデータと入れ替える(S2510)。
次に、新たに追加した型番のユニットデータを、ユニットデータベースに一時的に追加する(S2512)。ユニットデータベースに一時的に追加された鉄筋ユニットの型番は、追加ユニット一覧リストボックス63cに表示され、使用可能となる。よって、作業者は、今回限り使用するユニットデータは、一時的に追加し、頻繁に使用するユニットデータは、S11f(図16参照)において、CSVファイルとして保存するという使い分けが可能となる。
ユニット追加登録処理(S11b)によれば、ユニットデータベースに記憶されるユニットデータを、作業者の必要に応じてカスタマイズすることができる。
図27は、ジョイント追加登録処理(S11d)を示すフローチャートである。ジョイント追加登録処理では、まず、作図エリア64に表示されたジョイントの型番またはジョイント記号「×」がマウスクリック等で操作されたか否かを判断する(S2702)。S2702の判断が否定される場合(S2702:No)、ジョイント追加登録処理を終了する。
一方、S2702の判断が肯定される場合(S2702:Yes)、ジョイント追加ダイヤログをLCD17に表示する(S2704)。
図28(a)は、ジョイントの型番が表示される例と、ジョイント記号「×」が表示される例とを並べて表示する図である。上述したように、鉄筋ユニットの組み合わせに対応するジョイントIDが、ジョイント選択データベースに存在し、且つ、そのジョイントIDに対応するジョイントデータがジョイントデータベースに存在する場合は、ジョイントの型番(図28に示す例ではIs1)が表示される。一方、それ以外の場合は、ジョイントの型番が表示されず、ジョイント記号「×」が表示される。したがって、作業者は、ジョイントデータの有無を一目で認識できる。
表示中のジョイントの型番のジョイントデータを編集したい場合、または存在しないジョイントデータを新たに追加したい場合、作業者は、ジョイントの型番またはジョイント記号「×」のいずれかを例えばマウスクリックする。
図28(b)は、図28(a)に示すジョイントの型番「Is1」が操作された場合に表示される、ジョイント追加ダイヤログの一例を示す図である。
図28(b)に示すように、ジョイント追加ダイヤログには、接続ユニット編集ボックス71、ジョイントデータ表示ボックス72、ジョイントデータ編集ボックス74、登録情報編集ボックス76、選択ボタン78が含まれる。接続ユニット編集ボックス71は、操作されたジョイントの型番、またはジョイント記号に対応するジョイントで接続すべき鉄筋ユニットの型番とその位置関係を表すデータが自動で入力される。例えば、図28(a)に示すように、型番が「GSW27」の鉄筋ユニット同士を連結するジョイントの型番またはジョイント記号が操作された場合、ジョイントの左側に連結する鉄筋ユニットの型番と、ジョイントの右側に連結する鉄筋ユニットの型番とが、自動で入力される。
ジョイントデータ表示ボックス72は、接続ユニット編集ボックス71に表示された鉄筋ユニット同士を連結するジョイントの鉄筋データを表示するボックスである。図28((b)に示すように、鉄筋データは、ジョイントに必要な鉄筋の形状、直径、サイズ(長さ)を特定する各値から構成される。
ジョイントデータ編集ボックス74は、鉄筋データを追加、または削除するためのボックスである。図28(b)に示すように、ジョイントデータ編集ボックス74は、鉄筋データを構成する各項目についてボックスを設けており、作業者は適宜、値を入力することにより、ジョイントデータ表示ボックス72内に表示される鉄筋データを編集することができる。
登録情報編集ボックス76は、作業者がジョイントの記号名(型番に相当)やデータの保存場所を入力するボックスである。さらに、ジョイント追加ダイヤログには、建築メーカーにのみ対応付けてジョイントデータを登録するのか、建築メーカーと支店とに対応付けてジョイントデータを登録するのか、あるいは一時的に追加するのかを選択するための選択ボタン78が設けられる。
図27に戻り説明する。次に、作業者が入力した値に基づいてジョイントデータを編集し(S2705)、ジョイント追加ダイヤログ(図28(b)において、ジョイントデータの保存が指示されたか否かを判断する(S2706)。S2706の判断が否定される場合(S2706:No)、ジョイント追加登録処理を終了する。
一方、S2706の判断が肯定される場合(S2706:Yes)、一時的な追加が指示されたか否かを判断する(S2708)。S2708の判断が否定される場合(S2708:No)、次に、ジョイントの型番を検索し(S2710)、同一のジョイント型番が、ジョイントデータベースに既に存在しているか否かを判断する(S2712)。S2712の判断が肯定される場合(S2712:Yes)、その同一の型番のジョイントデータのCSVファイルを、新たに作成されたジョイントデータで上書きする(S2716)。一方、S2712の判断が否定される場合(S2712:No)、そのジョイントデータのCSVファイルを作成する(S2714)。
一方、一時的な追加が選択された場合(S2708:Yes)、CSVファイルの新規作成および上書きは行わない。
次に、新規作成または上書きされたCSVファイルを加えて、ジョイントデータベースおよびジョイント選択データベースのデータを再構築する(S2718)。具体的には、ジョイント追加ダイヤログ(図28)の接続ユニット編集ボックス71に入力された鉄筋ユニットの型番に対応したユニットIDの組み合わせ(鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせ)に対応付けて、ジョイントIDをジョイント選択データベースに格納する。なお、ジョイントIDは、ジョイント追加ダイヤログ(図28)には表示されず、自動で割り振られる。一方、ジョイントの型番を含むジョイントデータは、同一のジョイントIDに対応付けて、ジョイントデータベースに格納する。
次に、新たに追加されたジョイントデータに基づいて、ジョイントの型番を再描画する(S2720)。例えば、ジョイント記号「×」が表示されていた位置について、ジョイントの型番およびそのジョイントデータが新たに追加されたのであれば、ジョイントの型番を表示するのである。そして、ジョイント追加登録処理を終了する。
ジョイント追加登録処理によれば、作業者はジョイントデータを追加する作業を容易に行うことができる。例えば、ジョイント記号「×」をダブルクリックすれば、そのジョイント割付位置によって連結される鉄筋ユニットの型番が、接続ユニット編集エリア71に自動で表示されるからである。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、点検口の配置を指定する情報を鉄筋ユニットの型番に付加して表示していた。鉄筋ユニットの型番に付加して表示する情報(例えば、図22(b)に示す(0.5P−L))の決定方法は、様々な変形例が考えられる。例えば、ジョイントから1つ目の点検口までの距離をR1とし、ジョイントから2つ目の点検口までの距離R2とする。
そして、エレメントの長さ数Kに対し、以下のルールで、鉄筋ユニットの型番として付加する記号を得る。なお、R1,R2,Kは、それぞれ、グリッド点の数で距離を表す値である。すなわち、R1,R2,K=2のとき、それぞれが1ピッチの長さを表している。
R1<K/2の場合: [R1/2]P−L
R1>K/2の場合: [(K−R1)/2]P−R
R1=K/2の場合: [K/2]P−L
R2<K/2の場合: [R2/2]P−L
R2>K/2の場合: [(K−R2)/2]P−R
R2=K/2の場合: [K/2]P−L
R1=K−R2である場合 :[R1/2]P−L
例えば、K=10、R1=2、R2=6の場合は、「1.0P−L」と、「2.0−R」が得られ、図22(f)に示す型番GF45(1.0P−L2.0−R)を得ることができる。
<その他>
<技術的思想>
技術的思想1の設計支援プログラムは、基礎伏図を画面に表示する表示手段と、その表示手段により基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段として、コンピュータを機能させる。
技術的思想2の設計支援プログラムは、技術的思想1記載の設計支援プログラムにおいて、前記表示手段は、一定の間隔で並ぶ点を表す作図グリッドを、前記基礎伏図と重ねて前記画面に表示するものであり、前記割り付け範囲決定手段は、前記作図グリッドで表される点のうち、作業者によって指定される少なくとも2点によって規定される範囲を、前記割り付け範囲として決定するものであり、前記基礎伏図と重ねて表示された作図グリッドが表す点の間隔を、作業者からの指示に基づいて設定する間隔設定手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
技術的思想3の設計支援プログラムは、技術的思想1または2に記載の設計支援プログラムにおいて、作業者により選択された基礎の断面形状を、前記割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲に関連付ける関連付け手段と、その関連付け手段により関連付けられる断面形状が変化する境目に対応した、ジョイント割付位置を決定するジョイント割付位置決定手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
技術的思想4の設計支援プログラムは、技術的思想3記載の設計支援プログラムにおいて、前記自動割り付け手段は、前記ジョイント割付位置決定手段により決定したジョイント割付位置に基づいて、前記割り付け範囲決定手段により決定した割り付け範囲を要素単位に区分けする割り付け範囲分割手段と、前記割り付け範囲分割手段により区分けされた複数の要素単位の各々に対し、その要素単位に割り付けられる鉄筋ユニットの組み合わせを複数種類作成する組み合わせ作成手段と、前記組み合わせ手段により作成された鉄筋ユニットの組み合わせを実現するために必要なコストに関する評価値を、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの各々について算出する組み合わせ評価手段と、その組み合わせ評価手段による評価結果に基づいて、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの中から、いずれかを選択する組み合わせ選択手段とを有することを特徴とする。
技術的思想5の設計支援プログラムは、技術的思想4記載の設計支援プログラムにおいて、前記組み合わせ評価手段は、建築メーカー毎に予め準備された条件を適用して、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの評価値を算出することを特徴とする。
技術的思想6の設計支援プログラムは、技術的思想4または5に記載の設計支援プログラムにおいて、前記組み合わせ選択手段により選択された鉄筋ユニットの組み合わせについて前記組み合わせ評価手段により算出された評価値を、合計した値に相当する総コスト情報を算出する総コスト情報算出手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
技術的思想7の設計支援プログラムは、技術的思想6記載の設計支援プログラムにおいて、前記割り付け範囲分割手段による区分けのパターンとして、複数のパターンが想定される場合、前記総コスト情報算出手段は、前記複数のパターンの各々について、前記総コスト情報を算出するものであり、前記自動割り付け手段は、前記複数のパターンのうちいずれか一のパターンを、前記総コスト情報算出手段により算出される総コスト情報に基づいて選択するパターン選択手段を有することを特徴とする。
技術的思想8の設計支援プログラムは、技術的思想3から7のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、基礎に配筋される鉄筋の構成を示す配筋データを、複数種類の基礎の断面形状について記憶する配筋データ記憶手段から、前記関連付け手段により前記割り付け範囲に関連付けられた断面形状の配筋データを取得する配筋データ取得手段と、その配筋データ取得手段により取得される配筋データと、前記自動割り付け手段による割り付け結果とに基づいて、鉄筋の必要量を示す情報を積算する積算手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
技術的思想9の設計支援装置は、基礎伏図を画面に表示する表示手段と、前記表示手段により前記基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段とを備えることを特徴とする。
技術的思想10の設計支援プログラムは、技術的思想1記載の設計支援プログラムにおいて、前記割り付け範囲は、作業者により関連付けられる基礎の断面形状が同一で直線状に連続するエレメントの単位に、区分されるものであり、前記割り付け範囲の所定間隔毎に配置される各ノードについて、一のエレメントと他のエレメントとの連結位置に対応するかを判断するノード判断手段と、そのノード判断手段により、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの連結位置に対応すると判断されるノードについて、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントを割り付けるジョイント割り付け手段として前記コンピュータを機能させる。
技術的思想11の設計支援プログラムは、技術的思想10記載の設計支援プログラムにおいて、前記エレメントに割り付けるジョイントの仮位置を複数パターン決定し、各パターンを採用する場合の前記エレメントのコストに関するコスト情報を演算し、前記エレメントのコスト情報が最良となる場合の前記ジョイントの仮位置を、そのエレメントに対するジョイント割付位置として決定する最適化手段として前記コンピュータを機能させる。
技術的思想12の設計支援プログラムは、技術的思想11記載の設計支援プログラムにおいて、設置状態にある基礎の延長方向における、前記鉄筋ユニットの最大長に対応する最大長値を、作業者に入力させる最大長入力手段として前記コンピュータを機能させ、前記最適化手段は、前記ジョイント割付位置で前記エレメントを分割して得られるエレメント構成単位の各々が、前記最大長値以下の長さとなるように、前記ジョイント割付位置を決定する。
技術的思想13の設計支援プログラムは、技術的思想11または12に記載の設計支援プログラムにおいて、前記最適化手段は、前記ジョイントの仮位置で前記エレメントを分割して得られる、エレメント構成単位の各々について、その長さが基準長以下であるかを判断するユニット長判断手段と、そのユニット長判断手段による判断結果に基づいて、各ジョイントの仮位置に対して割り付けるジョイントの種類を決定するジョイント種類決定手段と、そのジョイント種類決定手段により決定されるジョイントの種類に基づいて、前記エレメントのコスト情報を演算するコスト演算手段とを備える。
技術的思想14の設計支援プログラムは、技術的思想11から13のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、前記コンピュータは、前記基礎伏図の設計元と、その設計元が要求する鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とを対応付けて記憶する鉄筋ユニット記憶手段と、前記鉄筋ユニット記憶手段に記憶される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせ毎に、それらの特定情報の鉄筋ユニットを連結するジョイントの特定情報を記憶する組み合わせ記憶手段と、前記ジョイントの特定情報に対応付けて、ジョイントの種別情報を記憶するジョイント種別情報記憶手段とを備え、前記ジョイント割付位置を介して隣接する一対のエレメント構成単位に対応付けられた鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに基づいて、前記ジョイント割付位置に対し、ジョイントの特定情報を対応付けるジョイント特定情報決定手段と、前記鉄筋ユニットの種別情報と、前記ジョイント特定情報決定手段により決定されたジョイントの特定情報とに基づくジョイントとの種別情報とを、前記画面に表示する種別情報表示手段として前記コンピュータを機能させる。
技術的思想15の設計支援プログラムは、技術的思想14記載の設計支援プログラムにおいて、前記鉄筋ユニット記憶手段に、新規の鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とを前記基礎伏図の設計元と対応付けて、追加登録するユニット追加登録手段として前記コンピュータを機能させる。
技術的思想16の設計支援プログラムは、技術的思想14または15に記載の設計支援プログラムにおいて、新規のジョイントの特定情報を、その新規のジョイントで連結される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに対応付けて、前記組み合わせ記憶手段に追加登録し、且つ、前記新規のジョイントの特定情報に対応付けて、その新規のジョイントの種別情報を前記ジョイント種別情報記憶手段に追加登録するジョイント追加登録手段として前記コンピュータを機能させる。
技術的思想17の設計支援プログラムは、技術的思想11から16のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、前記最適化手段は、前記エレメントに点検口が配置される毎に、当該エレメントに割り付けるジョイント割付位置を再決定する。
技術的思想18の設計支援プログラムは、技術的思想14から17のいずれかに記載の設計支援プログラムにおいて、前記エレメントに配置される点検口の位置および点検口の間隔に基づいて、前記画面に表示する点検口の表示形態を決定する表示形態決定手段として、前記コンピュータを機能させる。
<効果>
技術的思想1記載の設計支援プログラムによれば、作業者は、画面上の基礎伏図を見ながら、その基礎伏図に合った画面上の範囲を割り付け範囲として指定する、という容易な操作で、適切な割り付け範囲を決定することができる。そして、決定した割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付けることができるという効果がある。
技術的思想2記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想1記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、作業者は作図グリッドで表される点を利用して、割り付け範囲を指定することができる。
ここで、作図グリッドが表す点の間隔は、作業者からの指示に基づいて設定可能に構成されているから、作業者は、表示手段により画面に表示された基礎伏図に合わせて、作図グリッドが表す点の間隔を適宜設定することにより、画面上の基礎伏図に合った所望の割り付け範囲を容易に指定することができるという効果がある。
技術的思想3記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想1または2に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、適切なジョイント割付位置が自動的に決定されるという効果がある。
技術的思想4記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想3に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、組み合わせ評価手段によって算出される評価値に基づいて、複数種類作成される組み合わせの中から、いずれか一の組み合わせが選択されるので、コスト的に有利な鉄筋ユニットの組み合わせを、自動で選択することができるという効果がある。
なお、技術的思想として記載する「コストに関する評価値」とは、組み合わせの優位性をコストの面から比較できるように設定される値であれば良く、資材の必要量を金銭の単位に換算した値であっても良いが、例えば、鉄筋の配設に要する作業の困難性や、時間的なロスを数値化して加味した値であっても良い。
技術的思想5記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想4記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、建築メーカー毎に予め準備された条件を適用して、組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの評価値を算出することができるので、組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの中から、その建築メーカーに適した組み合わせを自動的に選択できるという効果がある。建築メーカーは、それぞれ、鉄筋ユニットに関する独自の基準を採用している場合があるが、上述のように構成することにより、各建築メーカーの基準に応じた適切な組み合わせを選択できるのである。
技術的思想6記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想4または5に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、最終的に選択された組み合わせの評価値の合計に相当する総コスト情報が、総コスト情報算出手段により算出される。ここで、評価値は、鉄筋ユニットの組み合わせを実現するために必要なコストに関する値である。よって、評価値の合計に相当する総コスト情報を算出することにより、全体的なコストを把握することができるという効果がある。
技術的思想7記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想6記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、割り付け範囲分割手段による区分けのパターンとして複数のパターンが想定される場合は、総コスト情報算出手段により算出される総コスト情報に基づいて、いずれかの一のパターンが選択される。よって、コストの面で有利なパターンを自動で選択することができるという効果がある。
技術的思想8記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想3から7のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、割り付け範囲に関連付けられた断面形状の配筋データと自動割り付け手段による割り付け結果とに基づいた、鉄筋の必要量を示す情報が積算されるという効果がある。ここで、「鉄筋の必要量を示す情報」としては、基礎の構成に必要な鉄筋の種類(識別情報や径)毎の本数や長さを示す情報が挙げられるが、鉄筋ユニットの識別情報や必要数を表すものであっても良い。
技術的思想9記載の設計支援装置によれば、技術的思想1記載の設計支援プログラムを実行するコンピュータと同様の作用効果が得られる。
技術的思想10記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想1記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、関連付けられる基礎の断面形状が互いに異なるエレメント間に対応するノード、または、一方が他方に交わる関係にあるエレメント間に対応するノード、すなわち、ジョイント割付位置として確定できる位置について、一のエレメントと他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントが自動で割り付けられる。よって、ジョイント割付位置を拾い出して適切な種類のジョイントを割り付ける、という面倒な作業を自動化することができるという効果がある。
技術的思想11記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想10記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、エレメントのコスト情報が最良となる場合のジョイントの仮位置が、そのエレメントに対するジョイント割付位置として決定されるので、各エレメントについて、コスト情報が最良となるようなジョイント割付位置を自動で決定できる、という効果がある。
技術的思想12記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想11記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、エレメント構成単位の各々が、作業者が入力する最大長値以下の長さとなるようにジョイント割付位置が決定される。鉄筋ユニットの搬入先の現場の状況等(例えば、現場に入ることができるトラックのサイズ)に応じて、搬入可能な(すなわち、使用可能な)鉄筋ユニットの長さが異なる場合があるが、作業者に最大長値を入力させることにより、各鉄筋ユニットが適切な長さ以下となるようなジョイント割付位置を決定することができる。また、ジョイント割付位置を決定した後に、現場の実際の状況が判明し、搬入可能な鉄筋ユニットの最大長を変更しなくてはならなくなる場合があるが、その場合、作業者は、最大長値を再入力して、ジョイント割付位置を再決定すれば良く、作業を最初からやり直す必要がない。
技術的思想13記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想11または12に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、適切なジョイントの種類を自動で決定し、そのジョイントの種類に基づいて、エレメントを決定することができるという効果がある。エレメント構成単位の長さが基準長以下である場合、そのエレメント構成単位の両端に対応する位置に通常のコーナ筋やストレート筋を割り付けると、ジョイント同士が干渉するおそれがある。このような位置に対しては、例えば、Z筋、長L筋、長S筋などのいわゆる特殊ジョイントを割り付けることによって、干渉を防止できる。よって、エレメント構成単位が基準長以下であるか否かに基づいて、ジョイントの種類を決定することにより、適切な種類を決定できるのである。
技術的思想14記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想11から13のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、設計元が要求する鉄筋ユニットおよびジョイントの種別情報が自動で表示されるので、作業者の作業負担を軽減できるという効果がある。建築メーカーやその支店(工務店)はそれぞれ独自の規格を用いるので、種別情報で区別される鉄筋ユニットの種類は極めて膨大である。従来は、その膨大な種類の中から、設計元の要求に合致した鉄筋ユニットの種別情報を作業者自身が選択しており、作業負担が大きかったのである。
また、ジョイント割付位置を介して隣接する一対のエレメント構成単位に対応付けられた、鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに基づいて、ジョイントの種別情報が自動で対応付けられ、表示されるので、作業者の作業負担を軽減できるという効果がある。上述したように、種別情報で区別される鉄筋ユニットの種類は膨大であり、その組み合わせ数も膨大である。そして、その組み合わせ毎に最適なジョイントの種別情報が存在する。従来は、鉄筋ユニットの組み合わせに対応したジョイントの種別情報を作業者自身が選択しており、作業負担が大きかったのである。
技術的思想15記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想14記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、新規の鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とは、基礎伏図の設計元と対応付けて、鉄筋ユニット記憶手段に追加登録されるので、作業者の必要に応じてカスタマイズすることができるという効果がある。
技術的思想16記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想14または15に記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、新規のジョイントの特定情報は、その新規のジョイントで連結される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに対応付けて追加登録され、且つ、新規のジョイントの種別情報はジョイントの特定情報に対応付けて追加登録されるので、組み合わせ記憶手段およびジョイント種別情報記憶手段を作業者の必要に応じてカスタマイズすることができるという効果がある。
技術的思想17記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想11から16のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、エレメントに点検口が配置される毎に、当該エレメントに割り付けるジョイント割付位置が再決定されるので、点検口の配置に応じた適切なジョイント割付位置を決定することができるという効果がある。
技術的思想18記載の設計支援プログラムによれば、技術的思想14から17のいずれかに記載の設計支援プログラムの奏する効果に加え、点検口の位置および点検口の間隔に基づいた、適切な点検口の表示形態を決定することができるという効果がある。
10 PC(設計支援装置の一例)
11 CPU(コンピュータの一例)
14 HDD(配筋データ記憶手段の一例)
14a 設計支援プログラム
20 基礎伏図
30 作業画面(画面)
S1,S2 表示手段
S3 間隔設定手段
S8 割り付け範囲決定手段
S9 関連付け手段
S12 自動割り付け処理(自動割り付け手段)
S14 配筋データ取得手段、積算手段
S121 ジョイント割付位置決定手段
S123〜S132 パターン選択手段
S1240 割り付け範囲分割手段
S1244 組み合わせ作成手段
S1248 組み合わせ評価手段
S1250〜S1256 組み合わせ選択手段
S9a ジョイント割り付け手段
S9b 最適化手段
S9c,S9g 種別情報表示手段
S9f 表示形態決定手段
S11b ユニット追加登録手段
S11d ジョイント追加登録手段
S1904 ノード判断手段
S1906 ジョイント特定情報決定手段
S2003 ユニット長判断手段
S2004〜S2024 ジョイント種類決定手段
S2026 コスト演算手段

Claims (18)

  1. 基礎伏図を一定の間隔で並ぶ点を表す作図グリッドと重ねて画面に表示する表示手段と、
    その表示手段により基礎伏図が表示された画面において前記作図グリッドで表される点のうち、作業者によって指定される少なくとも2点によって規定される範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、
    その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段と
    前記基礎伏図と重ねて表示された作図グリッドが表す点の間隔を、作業者からの指示に基づいて設定する間隔設定手段と、
    作業者により選択された基礎の断面形状を、前記割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲に関連付ける関連付け手段と、
    その関連付け手段により関連付けられる断面形状が変化する境目に対応した、ジョイント割付位置を決定するジョイント割付位置決定手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする設計支援プログラム。
  2. 基礎伏図を画面に表示する表示手段と、
    その表示手段により基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、
    その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段と、
    作業者により選択された基礎の断面形状を、前記割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲に関連付ける関連付け手段と、
    その関連付け手段により関連付けられる断面形状が変化する境目に対応した、ジョイント割付位置を決定するジョイント割付位置決定手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする設計支援プログラム。
  3. 前記自動割り付け手段は、
    前記ジョイント割付位置決定手段により決定したジョイント割付位置に基づいて、前記割り付け範囲決定手段により決定した割り付け範囲を要素単位に区分けする割り付け範囲分割手段と、
    前記割り付け範囲分割手段により区分けされた複数の要素単位の各々に対し、その要素単位に割り付けられる鉄筋ユニットの組み合わせを複数種類作成する組み合わせ作成手段と、
    前記組み合わせ作成手段により作成された鉄筋ユニットの組み合わせを実現するために必要なコストに関する評価値を、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの各々について算出する組み合わせ評価手段と、
    その組み合わせ評価手段による評価結果に基づいて、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの中から、いずれかを選択する組み合わせ選択手段とを有することを特徴とする請求項1または2記載の設計支援プログラム。
  4. 前記組み合わせ評価手段は、建築メーカー毎に予め準備された条件を適用して、前記組み合わせ作成手段により作成された組み合わせの評価値を算出することを特徴とする請求項記載の設計支援プログラム。
  5. 前記組み合わせ選択手段により選択された鉄筋ユニットの組み合わせについて前記組み合わせ評価手段により算出された評価値を、合計した値に相当する総コスト情報を算出する総コスト情報算出手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項3または4に記載の設計支援プログラム。
  6. 前記割り付け範囲分割手段による区分けのパターンとして、複数のパターンが想定される場合、
    前記総コスト情報算出手段は、前記複数のパターンの各々について、前記総コスト情報を算出するものであり、
    前記自動割り付け手段は、
    前記複数のパターンのうちいずれか一のパターンを、前記総コスト情報算出手段により算出される総コスト情報に基づいて選択するパターン選択手段を有することを特徴とする請求項記載の設計支援プログラム。
  7. 基礎に配筋される鉄筋の構成を示す配筋データを、複数種類の基礎の断面形状について記憶する配筋データ記憶手段から、前記関連付け手段により前記割り付け範囲に関連付けられた断面形状の配筋データを取得する配筋データ取得手段と、
    その配筋データ取得手段により取得される配筋データと、前記自動割り付け手段による割り付け結果とに基づいて、鉄筋の必要量を示す情報を積算する積算手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の設計支援プログラム。
  8. 基礎伏図を一定の間隔で並ぶ点を表す作図グリッドと重ねて画面に表示する表示手段と、
    その表示手段により基礎伏図が表示された画面において、前記作図グリッドで表される点のうち、作業者によって指定される少なくとも2点によって規定される範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、
    その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段と、
    前記基礎伏図と重ねて表示された作図グリッドが表す点の間隔を、作業者からの指示に基づいて設定する間隔設定手段として、コンピュータを機能させ、
    前記割り付け範囲は、作業者により関連付けられる基礎の断面形状が同一で直線状に連続するエレメントの単位に、区分されるものであり、
    前記割り付け範囲の所定間隔毎に配置される各ノードについて、一のエレメントと他のエレメントとの連結位置に対応するかを判断するノード判断手段と、
    そのノード判断手段により、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの連結位置に対応すると判断されるノードについて、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントを割り付けるジョイント割り付け手段として前記コンピュータを機能させる設計支援プログラム。
  9. 基礎伏図を画面に表示する表示手段と、
    その表示手段により基礎伏図が表示された画面における、作業者により指定された範囲を、割り付け範囲として決定する割り付け範囲決定手段と、
    その割り付け範囲決定手段により決定された割り付け範囲について、基礎を構成する鉄筋ユニットを割り付ける自動割り付け手段として、コンピュータを機能させ
    前記割り付け範囲は、作業者により関連付けられる基礎の断面形状が同一で直線状に連続するエレメントの単位に、区分されるものであり、
    前記割り付け範囲の所定間隔毎に配置される各ノードについて、一のエレメントと他のエレメントとの連結位置に対応するかを判断するノード判断手段と、
    そのノード判断手段により、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの連結位置に対応すると判断されるノードについて、前記一のエレメントと前記他のエレメントとの関係から定まる種類のジョイントを割り付けるジョイント割り付け手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする設計支援プログラム。
  10. 前記エレメントに割り付けるジョイントの仮位置を複数パターン決定し、各パターンを採用する場合の前記エレメントのコストに関するコスト情報を演算し、前記エレメントのコスト情報が最良となる場合の前記ジョイントの仮位置を、そのエレメントに対するジョイント割付位置として決定する最適化手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項8または9記載の設計支援プログラム。
  11. 設置状態にある基礎の延長方向における、前記鉄筋ユニットの最大長に対応する最大長値を、作業者に入力させる最大長入力手段として前記コンピュータを機能させ、
    前記最適化手段は、前記ジョイント割付位置で前記エレメントを分割して得られるエレメント構成単位の各々が、前記最大長値以下の長さとなるように、前記ジョイント割付位置を決定することを特徴とする請求項10記載の設計支援プログラム。
  12. 前記最適化手段は、
    前記ジョイントの仮位置で前記エレメントを分割して得られる、エレメント構成単位の各々について、その長さが基準長以下であるかを判断するユニット長判断手段と、
    そのユニット長判断手段による判断結果に基づいて、各ジョイントの仮位置に対して割り付けるジョイントの種類を決定するジョイント種類決定手段と、
    そのジョイント種類決定手段により決定されるジョイントの種類に基づいて、前記エレメントのコスト情報を演算するコスト演算手段とを備えることを特徴とする請求項10または11に記載の設計支援プログラム。
  13. 前記コンピュータは、
    前記基礎伏図の設計元と、その設計元が要求する鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とを対応付けて記憶する鉄筋ユニット記憶手段と、
    前記鉄筋ユニット記憶手段に記憶される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせ毎に、それらの特定情報の鉄筋ユニットを連結するジョイントの特定情報を記憶する組み合わせ記憶手段と、
    前記ジョイントの特定情報に対応付けて、ジョイントの種別情報を記憶するジョイント種別情報記憶手段とを備え、
    前記ジョイント割付位置を介して隣接する一対のエレメント構成単位に対応付けられた鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに基づいて、前記ジョイント割付位置に対し、ジョイントの特定情報を対応付けるジョイント特定情報決定手段と、
    前記鉄筋ユニットの種別情報と、前記ジョイント特定情報決定手段により決定されたジョイントの特定情報とに基づくジョイントとの種別情報とを、前記画面に表示する種別情報表示手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の設計支援プログラム。
  14. 前記鉄筋ユニット記憶手段に、新規の鉄筋ユニットの特定情報と種別情報とを前記基礎伏図の設計元と対応付けて、追加登録するユニット追加登録手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項13記載の設計支援プログラム。
  15. 新規のジョイントの特定情報を、その新規のジョイントで連結される鉄筋ユニットの特定情報の組み合わせに対応付けて、前記組み合わせ記憶手段に追加登録し、且つ、前記新規のジョイントの特定情報に対応付けて、その新規のジョイントの種別情報を前記ジョイント種別情報記憶手段に追加登録するジョイント追加登録手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項13または14に記載の設計支援プログラム。
  16. 前記最適化手段は、前記エレメントに点検口が配置される毎に、当該エレメントに割り付けるジョイント割付位置を再決定することを特徴とする請求項10から15のいずれかに記載の設計支援プログラム。
  17. 前記エレメントに配置される点検口の位置および点検口の間隔に基づいて、前記画面に表示する点検口の表示形態を決定する表示形態決定手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項13から16のいずれかに記載の設計支援プログラム。
  18. 請求項1から17のいずれか1項に記載の各手段を備えることを特徴とする設計支援装置。
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