JP5329289B2 - 太陽熱利用ヒートポンプ給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプ給湯機を利用した太陽熱利用給湯システムにおいて、太陽熱のほかに外気(自然風)の熱から採熱するシステムに関する。より具体的には、気液相変化して加熱冷却に資する冷媒や、冷媒と熱交換されるブラインを建物の屋根部に送り、その蒸発特性や熱特性から冬期の曇雨天時にも自然風から採熱し得るようにした太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムと、そのシステムを有効かつ安定的に運転できるようにした運転方法に関する。
図10から図13は背景技術の例を示す。図10は太陽熱温水器+補助ボイラのシステムで、屋根面に表面をガラス面とした太陽熱集熱部、地上に貯湯槽・集熱ポンプ・補助ボイラを設置する。日中に集熱ポンプとしての水ポンプを運転して、水を媒体として太陽熱を貯湯槽に集熱する。太陽熱が不足する場合や夜間は、補助ボイラで追い焚きして給湯温度を維持する。
図11は、熱源として自然冷媒を用いたヒートポンプ給湯機のシステムである。ここでは、地上にヒートポンプ給湯機本体と貯湯槽を設置する。ヒートポンプ給湯機本体には採熱側熱交換器として外気を強制的に通風する空気熱交換器が機内に内蔵されており、ここで冷媒を蒸発させて外気から熱を汲み上げる。このシステムでは、運転費を抑えるために、安価な夜間電力で運転されることが多い。なお、自然冷媒としては例えば二酸化炭素が用いられる。従来のフロン系冷媒では50〜60℃程度までしか水を加熱することができないが、二酸化炭素は90℃程度まで加熱することが可能で、給湯に採用されている。このような自然冷媒を利用したヒートポンプ給湯機は電力会社と給湯機メーカーが共同で開発しており、通称「エコキュート(登録商標)」として販売されている。
図12は、太陽熱温水器とヒートポンプ給湯機を組み合わせたもので、貯湯槽は太陽熱温水器とヒートポンプ給湯機の凝縮器に流路が連通している。
図13は、1985年に東芝株式会社が実施したパラレル型太陽熱利用ヒートポンプ(ただしこの場合は冷媒で直接集熱するのではなく、空気で間接集熱している)と呼ばれるシステムで、太陽熱と外気を同時に利用するヒートポンプである。当システムで冷媒による直接集熱をする場合、ヒートポンプの蒸発器として屋根面に太陽熱集熱部を設置し、その背面に外気から集熱するためのフィンを取り付けて集熱部背面側に風道を形成し、通風用のファンを屋根裏に設置して外気を前記背面の外気路に強制通風して、太陽エネルギーと外気の双方から熱を汲み上げる。冬季や中間期に、集熱温度が太陽熱温水器より低温になるため、前述の水媒体方式よりも集熱効率が高いという利点がある。
図10ないし図13に示すシステムの他に、本願発明に関連する先行技術として次のものがある。
実公昭57―17262号公報 特公昭57―55991号公報 特開昭59―217451号公報 特公平3―32708号公報 実開昭59―79772号公報 特開平1―134164号公報
しかし、図10のシステムにおいては、給湯温度が集熱温度より低いので、冬期や中間期は十分に太陽熱を利用できず、補助ボイラで追い焚きする必要がある。また水を熱媒に使うため、冬季の凍結対策として定期的にブラインを補充したり、集熱部内部の汚れや腐食に注意したりする必要がある。
図11のシステムにおいては、夜間の外気温度が日中より低温であること、また湯の製造時間帯と使用時間帯が離れていて貯湯槽からの放熱ロスが大きいことが、運転効率を下げる要因となっている。また翌日の使用湯量を推測して貯湯するため、日中の使用湯量によって貯湯量に過不足が生じる。貯湯量が不足する場合は電力料金の安価な23時から7時以外にも、熱源機を運転することが必要となる。
図12のシステムにおいては、日中に集熱ポンプを運転して水の循環により貯湯し、貯湯量が不足した場合には、ヒートポンプ給湯機で追い焚きする。太陽熱を集熱するには水温が低くなければメリットがない。すなわち水を熱媒とする制約から上述の問題がある。
また日中に太陽熱で昇温した湯を追い焚きするので、低温の上水を加熱するより運転効率が低く、高価な昼間電力で追い焚きするため運転費が必ずしも安くならならない。
図13のシステムにおいては、集熱部背面の構造が複雑になり、コスト、重量、保守性に改良の余地がある。また集熱部の厚みが大きくなるため、屋根葺き材と兼用して屋根下地に固定することにも改良の余地が残されている。さらに通風用のファンの防音対策や、集熱部背面からの結露水の処理にも注意する必要がある。当システムにおいて、自然通風で外気から集熱する例も実施されているが、集熱部背面を外気に晒す必要があり、業務用建物の陸屋根などに独立して設置する。住宅の屋根葺き材と兼用して屋根下地に固定することは難しい。
太陽熱集熱部を構成する部材であるパネルについていえば、工場からの運搬や屋根面への施工にあたり考慮すべきはその厚みである。図10や図12の方式では中空層があるため約50mm、図13の方式では背面に空気流路を備えるため約100mmとなっている。製作についても、中空層形成のためのガラスや背面空気流路での伝熱性能を確保するための金属フィンなど、部品点数の削減に改善の余地があった。
本発明は、ボイラ等のバックアップ熱源その他の2重の設備を不要とし、冬季の曇雨天時であっても系の外部から採熱が可能で、しかもシステムの構成が簡単、かつコストや施工性、保守性を改善した太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムおよびその運転方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ヒートポンプ給湯機の採熱側熱交換器を本体から分離して建物の屋根面に設置し、前記ヒートポンプ給湯機の圧縮機と採熱側熱交換器との間に気液相変化して加熱冷却に資する冷媒を循環流通させ、採熱側熱交換器に減圧装置を介して低圧となった気液2相の前記冷媒を導いて蒸発作用により採熱し、一方前記ヒートポンプ給湯機の熱利用側では、前記圧縮機と熱利用側熱交換器との間に前記冷媒を循環流通させ、圧縮機により高圧となったガス相の前記冷媒を前記熱利用側熱交換器に導いて凝縮作用により放熱し、さらに前記熱利用側熱交換器と貯湯槽との間に水を循環流通させるシステムであって、前記採熱側熱交換器を、外形形状少なくとも屋外側が山と谷の連続する波型板の複数枚の接続体を接続して構成し、前記波型板それぞれに冷媒の流入口と排出口を備え、内部は少なくとも前記山と谷を結ぶ傾斜部に沿って前記冷媒が流れる扁平な冷媒流路を形成し、さらに前記冷媒流路を建物の屋根の傾斜方向に平行に設置したことを特徴とする、太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムである。
波型板の山と谷は鋭角状であってもよいし、曲面であってもよい。集熱部の気密耐圧性能の確保や施工性の観点から、2枚の波型板および2つのヘッダを工場で接続して気密耐圧試験に合格した単位体(パネル)を、施工現場で屋根に揚重して据え付けることが望ましい。ここで、「波型板の長手方向」とは、波の形成される方向(起伏する方向)と直交する方向を意味する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムにおいて、前記採熱側熱交換器の表面側は金属を波型に成型したものを上下に2枚重ねて、上の波型板の傾斜部と下の波型板の傾斜部の間に、前記傾斜部に平行な多数の冷媒流路を形成したことを特徴とする。
ここで、ヒートポンプ給湯機と採熱側熱交換器の間に、例えば高圧の冷媒である二酸化炭素を流すためには、火気を使用して冷媒配管のろう付け作業を行うことや、気密耐圧性能を確保するために気密耐圧試験を実施する必要があるが、作業現場でのこれらの作業や試験を実施することが困難な場合がある。その場合は、高圧の冷媒配管系をヒートポンプ給湯機内部で完結させ、冷媒とブラインの熱交換器を別途追加することにより、採熱側熱交換器からヒートポンプ給湯機に至る配管を低圧のブライン配管とすることも可能である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムにおいて、前記ヒートポンプ給湯機に冷媒タンクを設け、前記冷媒タンクは前記減圧装置と前記採熱側熱交換器の冷媒入口との間に位置し、前記採熱側熱交換器から圧縮機に戻る冷媒管路と前記冷媒タンクとの間をバイパス管で接続し、前記バイパス管には第2の減圧装置を介装させて前記冷媒タンク内の冷媒が減圧されて圧縮機に吸い込まれるよう構成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムの、前記冷媒タンクと前記採熱側熱交換器の冷媒入口を結ぶ管路と前記バイパス管にそれぞれ弁を介装して構成したシステムの運転方法であって、前記貯湯槽に所定温度の湯が溜まって圧縮機をいったん停止した後、前記採熱側熱交換器の冷媒入口の管路の弁を閉じ、前記バイパス管の弁を閉じ、圧縮機を再度運転することを特徴とする、太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムの運転方法である。
請求項5に記載の発明は、ヒートポンプ給湯機の採熱側熱交換器を本体から分離して建物の屋根面に設置し、前記ヒートポンプ給湯機の内部に第一の熱交換器と第二の熱交換器を設け、前記採熱側熱交換器と前記第一の熱交換器との間にブラインを循環流通させるとともに、圧縮機および前記第二の熱交換器が配設される前記ヒートポンプ給湯機内の冷媒管路に前記第一の熱交換器を介して前記ブラインと熱交換が可能な気液2相に相変化する冷媒を循環流通させ、前記ヒートポンプ給湯機と貯湯槽との間に前記第二の熱交換器を介して前記冷媒と熱交換が可能な水を循環流通させるシステムであって、前記採熱側熱交換器を、外形形状少なくとも屋外側が山と谷の連続する波型板の複数枚の接続体を接続して構成し、前記波型板それぞれにブラインの流入口と排出口を備え、内部は少なくとも前記山と谷を結ぶ傾斜部に沿って前記ブラインが流れる扁平な冷媒流路を形成し、さらに前記冷媒流路を建物の屋根の傾斜方向に平行に設置したことを特徴とする、太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムである。
請求項1に記載の発明によれば、冬期や曇雨天時であっても冷媒の蒸発温度を外気より低くして外気から採熱できることから、バックアップ熱源等の2重設備を必要としない。また日射がある場合は前述の場合よりも蒸発温度を高くして外気と太陽熱の双方から採熱できることからヒートポンプの活用効率が向上する。さらに、採熱側熱交換器の少なくとも表面(屋外側の面)の形状自体が外気から十分な熱を汲み上げられるだけの表面積を確保しているため、集熱部としての採熱側熱交換器に送風機等や風道を要しない。構成が簡単、かつコストや施工性、保守性を改善したシステムを提供することができる。
システムの構成が簡単であるので、コストの低減や施工性を改善できるとともに、保守性を容易にすることができる。加えて、貯湯ロスが減る分だけ貯湯槽のサイズも縮小でき、省スペースに貢献する。また冬季運転中に集熱部に霜が付いた場合であっても、空気熱交換器のようにフィン隙間が霜で閉塞して外気が通らなくなる恐れがなく、一定の加熱能力を維持できるので、システムを有効かつ安定的に運転することができる。
さらに、雨水をそのまま自然流下させ得て採熱側熱交換器を屋根材の代替として使用することができる。ここで、波の高さ(山と谷の高さの差)は、例えば、5mm未満であると波型板とヘッダの溶接作業性が悪くなるという問題があり、15mmを越えると採熱側熱交換器の厚さが大きくなりすぎるという問題があるため、5〜15mmとする。また、例えば、冷媒を建物の屋根の傾斜方向に平行に、下から上に流すことにより、採熱側熱交換器で蒸発し密度の低下した冷媒の流れを促進する。さらに、採熱側熱交換器の外形を波型とすることで、曲げに対する断面係数を大に確保でき、変形に対する高い強度が得られる。
請求項2に記載の発明によれば、冷媒流路を内部に形成した波型板を、例えば溶接の手間をかけずに、安価に製造することができる。また、山と谷とを結ぶ傾斜部全体を冷媒流路として構成することで、伝熱面積を広く取ることができる。すなわち、本発明のシステムでは、気液相変化して加熱冷却に資する冷媒、好ましくは二酸化炭素の気液2相の混合ガスを採熱部位としての建物屋根面に流通させるので、気液2相流の冷媒の液比率(湿り度)が低いと、圧縮機から近い流路と遠い流路で入口冷媒流速の差が増大して冷媒流入量に差が生じ、集熱部全体の伝熱面積を有効に使えなくなる場合が想定されるが、山と谷を結ぶ傾斜部全体を冷媒流路として機能させることで、伝熱面積を広く取ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、採熱側熱交換器と圧縮機との距離が相対的に遠い場合は、湿り度の程度により部位による冷媒流量、流速の差が懸念されるが、冷媒タンクの上部のガス冷媒をバイパス管から圧縮機に吸わせるため、低圧液冷媒を冷媒タンクの下部に溜めることができる。従って湿り度の高い冷媒だけを集めることが可能となり、採熱側熱交換器へ送液することができる。
請求項4に記載の発明によれば、システムの運転時には熱利用側熱交換器を介して貯湯槽に採熱した熱が放熱される。しかし圧縮機停止後は冷媒の流通が停滞し、熱の逃げ場がなくなり採熱側熱交換器内で冷媒が膨張するが、上記の運転方法により、冷媒は採熱側熱交換器から抜けてタンク内に回収されるため、運転再開した場合に支障がない。すなわち、真夏の給湯停止時には集熱部(蒸発器)の温度が100℃以上になり、冷媒配管系の圧力が高まって機械的な損傷を招くことが懸念されるが、上記の運転方法により圧縮機の吸引力で採熱側熱交換器から冷媒が強制的に戻されるので、機械的な損傷の発生を回避することができる。
請求項5に記載の発明によれば、高圧の冷媒管路をヒートポンプ給湯機内部で完結させ、冷媒と水との熱交換を行う熱交換器の他に冷媒とブラインとの熱交換を行う熱交換器を別途追加し、採熱側熱交換器からヒートポンプ給湯機に至る配管を低圧のブライン配管としたので、ヒートポンプ給湯機を製造する工場において配管ろう付けや気密耐圧試験を実施できる。これにより、作業現場での配管ろう付けや気密耐圧試験は不要となり、作業能率を高めることができる。さらに、ブライン配管系に必要な気密耐圧性能は、冷媒配管より大幅に低いので、従来の太陽熱温水器の施工技術を転用でき、ヒートポンプ給湯機と採熱側熱交換器間の配管の気密耐圧性能の確保も容易となる。
同様に、採熱側熱交換器からヒートポンプ給湯機に至る配管をブライン配管とすることにより、採熱側熱交換器が2重になることで熱交換効率が多少低下するが、冷媒配管をヒートポンプ給湯機内に収納できるため、盛夏のような高温環境下での給湯運転停止時に、冷媒配管系の冷媒が極端に加熱される恐れがなくなり、冷媒回収をする機構も不要となる。
本発明の実施の形態1に係るシステム全体の構成図。 本発明の実施の形態1に係るシステムを構成する採熱側熱交換器の構成図。 本発明の実施の形態1に係るシステムを構成する採熱側熱交換器のヘッダの断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図である。 図3の採熱側熱交換器におけるヘッダを別方向からみた断面図。 本発明の実施の形態1に係るシステムを構成する採熱側熱交換器のヘッダの断面図である。 本発明の実施の形態1に係るシステムを構成する採熱側熱交換器を屋根面に設置する際の配置図。 本発明の実施の形態1に係るシステムを構成するヒートポンプ給湯機の構成図。 図7の装置を運転する際の運転フロー図。 本発明の実施の形態2に係るシステム全体の構成図。 本発明の従来技術を示す図。 本発明の従来技術を示す図。 本発明の従来技術を示す図。 本発明の従来技術を示す図。
図1ないし図8は、本発明の実施の形態1を示している。図1は本システムの全体構成を示す。ヒートポンプ給湯機1は後述するように圧縮機1aと熱利用側熱交換器(凝縮器として作用する)1cと減圧装置としての膨張弁1b、それらを連結する冷媒配管、機外の貯湯槽3と熱利用側熱交換器1cとの間で熱媒としての水を循環させる水ポンプ1pから主として構成されている。
採熱側熱交換器2は太陽熱集熱器として作用し、詳細を図2で説明するが、波型板の長手方向が建物の屋根5の頂面に向かって起立するよう傾斜して設置している。それにより日射を受け集熱する。また屋根5の表面の近傍では0.5〜1.0[m/s]以上の風速の風が間欠的あるいは常時吹いているため、広い表面積にわたって外気と冷媒Cの熱交換がされる。
そして、ヒートポンプ給湯機1と採熱側熱交換器2は往還の冷媒配管で接続され、両者の系内を冷媒Cが循環する。循環する冷媒Cは気液相変化して加熱冷却に資する冷媒を用いるが、フロン系冷媒よりも加熱能力が大きい点で自然冷媒、特に二酸化炭素を採用することが望ましい。
ヒートポンプ給湯機1の熱利用側熱交換器1cは貯湯槽3と水配管を介して接続されている。より詳しくは、貯湯槽3の下部から前述の水ポンプ1pで水を取り出し、熱利用側熱交換器1cで凝縮熱を得て槽内に戻される。さらに貯湯槽3には溜めた湯を熱負荷としての給湯栓4に送るポンプ3aが付設され、消費した湯の不足分を補給する給水管が接続される。
次に、採熱側熱交換器2の構成について図2により説明する。この外形形状は少なくとも屋外側が山2aと谷2bの連続する形状としており(屋内側がフラットでも本発明は成立する)、表面を選択吸収膜処理されている。内部は少なくとも山と谷を結ぶ斜面部2cに沿って前記冷媒Cが流れる冷媒流路2eを形成している。また波の高さ(山と谷の高さの差)を5〜15mmとする波型板で単位体を形成し、冷媒Cの流入口と排出口を備え、内部に斜面部2cの数に対応する多数の扁平な冷媒流路2eを内蔵している。
採熱側熱交換器2の屋外側表面は、ここではアルミ、銅、ステンレス、などの熱伝導の良好な部材である金属を波型に成型したものを上下に2枚重ねた構造としている。すなわち、採熱側熱交換器2の屋外側表面は、波型板21と波型板22とを上下に重ね合わせた構造をしている。少なくとも屋外に面する山の部分イに厚みを持たせることによって、上側の波型板21の斜面部2cと下側の波型板22の斜面部2cの間に、この斜面部2cに平行で相似の冷媒流路2eを形成している。これにより多数の冷媒流路2eを、溶接の手間をかけずに作り出している。なお、下側(屋内側)には谷部は必ずしも必要でなく山形でなく台形状の底部としてもよい。
選択吸収膜処理としては、ここではアルミ表面に特殊電解膜を被覆することで選択吸収膜2dを形成している、なお、好適な選択吸収膜処理の手段としてはほかに、銅にブラッククロムをめっきする方法、ステンレスを化成処理して着色する方法などが挙げられる。そして、採熱側熱交換器2の屋内側には、グラスウールなどの断熱材2fを貼り付けている。この構成により、ルーフィングなどの屋根5の下地材にそのまま載置できる。
以上のようにして製作された採熱側熱交換器2は、山2aの頂点から背面の断熱材2fの断熱層の底面までの高さが30〜50mmで、前述した従来技術の集熱パネルよりも薄型で取り扱い易い。本発明では、冷媒Cで集熱することにより水集熱の場合の集熱温度よりも低くして従来技術の中空層を削減し、また外気からの採熱を集熱部上面で行うことにより従来技術の背面空気流路を削減している。
採熱側熱交換器2は例えば図6のように屋根5、望ましくは屋根5の南面に配置される。採熱側熱交換器2(集熱部)はここでは3尺×6尺の矩形のパネル形状で、その長手方向が屋根の傾斜方向に沿って屋根下地に載置される。山2aと谷2bからなる波は、波をうつ方向がパネルの長手方向と直交、傾斜部2cの延びる方向はパネルの長手方向に沿って平行に延びている。したがって傾斜部2cに沿ってその裏面に形成された冷媒流路2eは屋根5の傾斜方向に平行に位置することになる。
前述の製法で3尺×6尺の大きさで製作された採熱側熱交換器2は単位体として形成され、接続される。図5では単位体としての採熱側熱交換器2が5枚隣接して設置され、一連のパネル全体を構成している。図5に示すように、下側の波型板22における一方の端部22aと他方の端部22bは突き合わされている。上側の波型板21の一方の端部21aは、下側の波型板22の端部22aに重ねた状態で接合されている。同様に、上側の波型板21の他方の端部21bは、下側の波型板22の端部22bに重ねた状態で接合されている。上側の波型板21における端部21a、21bの端面側には、下側の波型板22との接合面をシールするシールしろ2mが冷媒流路2eと平行に延びようにそれぞれ形成されている。
単位体としての採熱側熱交換器2同士の配置と冷媒Cの流通関係について以下に説明する。各々のパネルへの冷媒Cの供給は、ヒートポンプ給湯機1からの冷媒往管2k1からみて並列に行う。より具体的には、図3および図4に示すように、冷媒往管2k1を屋根下地5bの裏面に沿って延設する。そして、冷媒往管2k1の先端側を屋根下地5bと防水紙5aとを貫通させて屋根5の表面に立ち上げ、この立ち上げた冷媒往管2k1の先端部をヘッダ2gの冷媒入口2jに接続する。ヘッダ2gは単位体としての採熱側熱交換器2ごとに設けられる。ヘッダ2gは、採熱側熱交換器2の短手方向に沿って同じ長さを有し、断熱層2fと隣接して設けられている。ヘッダ2g同士は、屋根5に搬入後に接続され、接続後はヘッダ2gの冷媒入口2jはソケット2hに接続される。
なお、ここでは冷媒往管2k1の下流側先端部は、複数の採熱側熱交換器2のうち特定の採熱側熱交換器2のヘッダ2gの冷媒入口2jにのみ接続され、接続後一体となって採熱側熱交換器2の集合体とほぼ同じ長さを有ることになったヘッダ2gの長手方向に分配される。
冷媒往管2k1と接続されるソケット2hは、左右の採熱側熱交換器2の冷媒流路2eに冷媒Cを分配するように冷媒出口が2股に分かれている。冷媒Cの出口側も以上と同様で、屋根5の頂面側に配置した出口側ソケット2iから出口側のヘッダ2gを経て冷媒還管2k2を介してヒートポンプ給湯機1に戻される。
このように採熱側熱交換器2を冷媒Cからみて並列に配置し、冷媒流路2eを屋根5の頂面に向かってそれぞれ下から上に直線状に供給することにより、冷媒Cの低圧損化の効果が得られる。また冷媒Cの流入口を屋根5の下方、前記冷媒Cの流出口を屋根5の頂面側に配置することは、採熱側熱交換器2で蒸発し密度の低下した冷媒Cの流れを促進する。また採熱側熱交換器2に除霜した場合には、後述するヒートポンプ回路を逆回転運転で対処するが、霜の融解水が屋根5の傾斜に沿って雨どいに流れるため、ドレンパンなどに滞留して再凍結する恐れがない。
なお、以上の構成で例えば盛夏など日射の強いときには、膨張弁1bの開度を大きくしたり、圧縮機1aの回転数を落としたりして蒸発温度を高め、ヒートポンプ給湯機1の消費電力を削減する。また貯湯槽3の設定湯温も、凝縮温度を下げてヒートポンプ給湯機1の消費電力を削減するために、必要最小限の温度とすることが望ましい。そして、ヒートポンプ給湯機1の二酸化炭素配管系の圧力が過度に上昇する恐れがある場合は、圧縮機1aの回転数を落としたり、または圧縮機1aを停止させるようにする。
採熱側熱交換器2は、屋根葺き材の代替として設置することもできる。図3では屋根5の一部であるが、デザイン上の理由で必要枚数以上の採熱側熱交換器2を設置してもよい。この場合能力が出すぎるようであれば、一部の単位体(パネル)のヘッダ2gを接続せず、単なる屋根葺き材として使用する。
本発明の実施に用いる必要最小限のパネル枚数は、屋根面で期待できる最低風速に準じた表面熱伝達率と曇雨天時の日射量から、その必要表面積を算出して求めることができる。例えば加熱能力4.5kWのヒートポンプ給湯機1では、水平面全天日射量50[W/m]・外気温度5℃・風速1[m/s]のときに、3尺×6尺パネルが4〜6枚になる。
なお、パネル間は公知のシール材でシールするが、採熱側熱交換器2の冷媒流路2eと平行な両端面に、切り欠き部分をシールしろとして設けておくと便利である。
本発明に係るシステムでは冷媒を比較的遠方まで搬送するため、前述したように採熱側熱交換器2の入口部等で冷媒流量、流速が部位によって偏り、採熱側熱交換器2全体を有効に利用できないことが懸念される。また多数のパネルにそれぞれ冷媒を供給することから、本発明者らは集熱効率の向上策として、供給される冷媒Cの性状に着目し、膨張弁1bを経た減圧下であっても液リッチな気液2相流とすることに想到した。そこでこれに対処する発明について図7により説明する。
本発明に係る熱源装置であるヒートポンプ給湯機1は、圧縮機1aと減圧装置としての膨張弁1bと凝縮器として作用する熱利用側熱交換器1cを備える。ここまでは公知の冷凍サイクルで、圧縮機1aにより高温高圧となったガス冷媒が逆止弁1iを通過して熱利用側熱交換器1cで放熱して液化し(このとき貯湯槽3の水に放熱する)、膨張弁1bで低圧の気液2相冷媒として採熱側熱交換器2に送られる。なお図では熱利用側熱交換器1cから膨張弁1bに至る管路の途中に圧縮機1aが現れているが、これは作図上の都合によるもので、その管路は圧縮機1aを迂回する。
本発明はこれに加え、冷媒タンク1dとバイパス管1g、バイパス管1gに介装させた第2の減圧装置1hを備えている。
冷媒タンク1dは、膨張弁1bと採熱側熱交換器2の冷媒入口との間に位置させる。
バイパス管1gは、前記採熱側熱交換器2の冷媒出口から圧縮機に戻る冷媒管路と前記冷媒タンク1dとの間に設けられる。
なお、冷媒タンク1d、バイパス管1g、第2の減圧装置1hは必ずしも機内に設置する必要はなく機外側部に市販のヒートポンプの付設設備として付加してもよい。
当該構成での冷媒Cの流れは次のとおりである。戻された冷媒Cが膨張弁1bを出るまでは従来と同様である。膨張弁1bを出た低圧の気液2相冷媒は冷媒タンク1dに吐出された後、冷媒タンク1d上部のガス冷媒だけがバイパス管1gに流れ、その中間に介装されたキャビラリーチューブ等の第2の減圧装置1hで減圧される。バイパス管1gの出口は、圧縮機1aに向かう冷媒還管と合流し、圧縮機1aに乾き度の高いガス冷媒として吸い込まれ、このサイクルが繰り返される。一方冷媒タンク1dの底部には低圧の液冷媒が溜まり、この液冷媒はタンク底部の取り出し開口から圧縮機1aの吸引力により吸引されて冷媒往管内を採熱側熱交換器2に向けて流れる。すなわち、湿り度の高い冷媒だけを集め、送液することができる。
これにより例えば、多数の冷媒流路2eにおける圧縮機1aから近い流路と遠い流路で入口冷媒流速の差が増大して冷媒流入量に差が生じるという問題を回避できる。
さらに本発明は、盛夏のような高温環境下での給湯運転停止時に、集熱部内部の冷媒の高圧化に伴う損傷を回避する方法を提供する。これを図7と図8により説明する。まず、装置構成としては図4の機器構成に加え、冷媒タンク1d廻りに2つの弁1eと1f(ここでは電磁弁である。手動弁よりも自動弁または自力弁の採用が望ましい)を追加する。これらもまた、機内機外にいずれに設けられてもよい。電磁弁1eは冷媒タンク1dと前記採熱側熱交換器2の冷媒入口を結ぶ管路に設ける。電磁弁1fはバイパス管1gの管路に、第2の減圧装置1hの上流に設けている。
本発明では以上の構成のシステムで冷媒Cを冷媒タンク1dに戻すことで採熱側熱交換器2から冷媒抜きをする。この運転について図8により説明する。特に前記課題に対応する運転は、ステップS4の「冷媒回収運転」である。
図8に示すように、ステップS1において、太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムの運転が開始される。ここでは、システムの運転開始条件は、図7の温度センサT3による検出温度が設定湯温に対して1〜3℃低い場合である。ステップS1における運転開始時には、図7の電磁弁1eが開となり、圧縮機1aは最低容量で運転される。また、運転開始時には、膨張弁1bの開度は例えば20%に設定される。
つぎに、ステップS2に示すように、運転開始後から一定時間が経過すると貯湯運転に移行し、貯湯槽3での貯湯が開始される。貯湯の開始条件は、システムの運転開始後、2〜5分経過後に設定されている。ステップS2における運転においては、図7の電磁弁1eは開状態のままであり、圧縮機1aは容量制御とされる。この貯湯運転は、図7の温度センサT3による検出温度が設定湯温に対して1〜3℃の範囲内にあることが条件となる。また、膨張弁1bは、ある一定条件の下で開度制御が行われる。すなわち、膨張弁1bの開度制御は、図7の温度センサT1と温度センサT2との差が2〜5℃の範囲にある場合、または図7の温度センサT2と圧力センサP2より演算した過熱度が1〜3℃よりも高い場合に行われる。
ステップS3は、貯湯運転停止を示している。ここでは、システムの運転停止条件は、図7の温度センサT3による検出温度が設定湯温に対して1〜3℃高い場合とされている。ステップS3では、図7の電磁弁1eが閉となり、圧縮機1aは停止する。また、膨張弁1bは、最低開度に設定される。
ステップS4は、冷媒回収運転を示している。冷媒回収運転は、圧縮機1aの停止(湯が溜まった状態)後の一定時間経過後に、圧縮機1aの吸込口直近の冷媒管の温度センサT2からの温度の検出によって行う。この一定時間ΔTは、貯湯運転停止時の温度センサT2の温度が高いほど短く設定する。例えば前記部位の温度が40℃のときに一定時間ΔTは10分程度である。
ステップS4においては、一定時間ΔTの経過後に圧縮機1aの停止状態が継続している場合、冷媒タンク1dから採熱側熱交換器2に冷媒を送るための電磁弁1eを閉止し、膨張弁1bを全開、圧縮機1aをフル運転する。このとき電磁弁1fは開いた状態とされる。すると、圧縮機1aの吸引力で採熱側熱交換器2から冷媒Cが強制的に戻され、冷媒Cは冷媒タンク1dに液となって溜まる。
そして、ステップS5に示すように、冷媒回収運転は、つぎの条件で停止する。すなわち圧縮機1aの吸込口直近の冷媒管の部位P2の圧力が0.2〜0.3MPaを下回ったとき、系内の冷媒Cがほとんど抜けたと判断し前記冷媒回収運転を停止する。このステップS5においては、圧縮機1aは停止、膨張弁1bは運転再開に備えて、開度のゼロリセットをするために最低開度に設定される。
なお、冷媒回収運転の運転開始条件としては外気温度によってもよい。本実施形態では汎用のヒートポンプ給湯機1の図7に示した部位に各センサが装備されていることが多いため、それらを利用する形態としている。
図9は、本発明の実施の形態2を示している。実施の形態2が実施の形態1と異なるところは、ブライン配管系の有無であり、その他の部分は実施の形態1に準じるので、準じる部分に実施の形態1と同一の符号を付すことにより、その説明を省略する。図9に示すように、採熱側熱交換器2は、冷媒往管2k1および冷媒還管2k2を介してヒートポンプ給湯機11と接続されている。実施の形態2においては、冷媒往管2k1および冷媒還管2k2は、ブライン(二次冷媒)C1が流れるブライン配管を構成している。ヒートポンプ給湯機11は、給湯配管12を介して貯湯槽13と接続されている。ヒートポンプ給湯機11内のブライン配管には、ブラインC1を採熱側熱交換器2側に送るブラインポンプ11fが設けられている。ヒートポンプ給湯機11内のブライン配管におけるブラインポンプ11fの下流側には、冷媒還管2k2からのブラインC1の一部を冷媒往管2k1にバイパスさせることが可能な弁11eが設けられている。ヒートポンプ給湯機11内には、貯湯槽13のタンク13aに貯留された水を循環させる貯湯ポンプ11gが設けられている。
ヒートポンプ給湯機11内には、冷媒Cを循環させる冷媒管路としての冷媒配管11aが収納されている。冷媒配管11aには、冷媒Cを圧縮するための圧縮機11dが設けられている。冷媒配管11aの途中には、第一の熱交換器11bと第二の熱交換器11cが設けられている。第一の熱交換器11bは、冷媒CとブラインC1との熱交換を行うものであり、第二の熱交換器11cは、冷媒Cと貯湯槽13からの水との熱交換を行うものである。ヒートポンプ給湯機11内には、貯湯槽13のタンク本体13a内に貯留された水を第二の熱交換器11cに供給するための貯湯ポンプ11gが設けられている。貯湯槽13内には、タンク本体13aに貯留された温水を給湯栓4に供給するための弁13cおよび給湯ポンプ13dが設けられている。タンク本体13aの上部には、タンク本体13a内に外部からの水を供給するための弁13bが設けられている。
このように構成された実施の形態2においては、採熱側熱交換器2から冷媒還管2k2を介してヒートポンプ給湯機11に送られたブラインC1は、第一の熱交換器11bによって冷媒配管11aを流れる冷媒Cと熱交換される。そして、第二の熱交換器11cでは、冷媒Cと貯湯槽13側から供給される水との熱交換が行われ、高温となった水はタンク本体13aに戻される。ここで、ブラインC1の第一の熱交換器11bに流入するブライン流量を弁11eで絞ることもできるが、日射からできるだけ多く集熱するために、冷媒配管11a内の圧力が限度を越えない限りは、弁11eによるブラインC1の第一の熱交換器11bへの流入量を制限させないことが望ましい。また、貯湯槽13の設定湯温も、冷媒配管11a系の圧力をなるべく下げるために、必要最低限の温度とすることが望ましい。
このように、ブラインC1を用いる構成の場合は、ヒートポンプ給湯機11を製造する工場において、高圧の冷媒Cが流れる冷媒配管11aの配管ろう付けや気密耐圧試験を実施できるので、作業現場での配管ろう付けや気密耐圧試験は不要となり、作業能率を高めることができる。さらに、ブライン配管(冷媒往管2k1および冷媒還管2k2)系に必要な気密耐圧性能は、冷媒Cを用いる冷媒配管11aより大幅に低くできるので、従来の太陽熱温水器の施工技術を転用でき、ヒートポンプ給湯機11と採熱側熱交換器2の間の配管の気密耐圧性能の確保も容易となる。同様に、ブラインC1を用いる構成とした場合は、採熱側熱交換器が2重になることで熱交換効率が多少低下するが、冷媒配管11aをヒートポンプ給湯機11内に収納できるため、盛夏のような高温環境下での給湯運転停止時に、冷媒配管11a系の冷媒Cが極端に加熱される恐れがなくなり、冷媒回収をする機構が不要となる。
本発明は、例えば住宅に適用して全電気式ヒートポンプソーラーシステムとして構成することができる。
1 ヒートポンプ給湯機
1a 圧縮機
1b 膨張弁
1c 熱利用側熱交換器
1d 冷媒タンク
2 採熱側熱交換器
21 上側の波型板
22 下側の波型板
2a 波型の採熱側熱交換器の山
2b 波型の採熱側熱交換器の谷
2c 傾斜部
2d 選択吸収膜
2e 冷媒流路
2f 断熱材
11a 冷媒配管(冷媒管路)
11b 第一の熱交換器
11c 第二の熱交換器
C 冷媒
C1 ブライン

Claims (5)

  1. ヒートポンプ給湯機の採熱側熱交換器を本体から分離して建物の屋根面に設置し、前記ヒートポンプ給湯機の圧縮機と採熱側熱交換器との間に気液相変化して加熱冷却に資する冷媒を循環流通させ、採熱側熱交換器に減圧装置を介して低圧となった気液2相の前記冷媒を導いて蒸発作用により採熱し、一方前記ヒートポンプ給湯機の熱利用側では、前記圧縮機と熱利用側熱交換器との間に前記冷媒を循環流通させ、圧縮機により高圧となったガス相の前記冷媒を前記熱利用側熱交換器に導いて凝縮作用により放熱し、さらに前記熱利用側熱交換器と貯湯槽との間に水を循環流通させるシステムであって、前記採熱側熱交換器を、外形形状少なくとも屋外側が山と谷の連続する波型板の複数枚の接続体を接続して構成し、前記波型板それぞれに冷媒の流入口と排出口を備え、内部は少なくとも前記山と谷を結ぶ傾斜部に沿って前記冷媒が流れる扁平な冷媒流路を形成し、さらに前記冷媒流路を建物の屋根の傾斜方向に平行に設置したことを特徴とする、太陽熱利用ヒートポンプ給湯システム。
  2. 前記採熱側熱交換器の表面側は金属を波型に成型したものを上下に2枚重ねて、上の波型板の傾斜部と下の波型板の傾斜部の間に、前記傾斜部に平行な多数の冷媒流路を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の太陽熱利用ヒートポンプ給湯システム。
  3. 前記ヒートポンプ給湯機に冷媒タンクを設け、前記冷媒タンクは前記減圧装置と前記採熱側熱交換器の冷媒入口との間に位置し、前記採熱側熱交換器から圧縮機に戻る冷媒管路と前記冷媒タンクとの間をバイパス管で接続し、前記バイパス管には第2の減圧装置を介装させて前記冷媒タンク内の冷媒が減圧されて圧縮機に吸い込まれるよう構成したことを特徴とする、請求項1または2に記載の太陽熱利用ヒートポンプ給湯システム。
  4. 請求項3に記載の太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムの、前記冷媒タンクと前記採熱側熱交換器の冷媒入口を結ぶ管路と前記バイパス管にそれぞれ弁を介装して構成したシステムの運転方法であって、前記貯湯槽に所定温度の湯が溜まって圧縮機をいったん停止した後、前記採熱側熱交換器の冷媒入口の管路の弁を閉じ、前記バイパス管の弁を閉じ、圧縮機を再度運転することを特徴とする、太陽熱利用ヒートポンプ給湯システムの運転方法。
  5. ヒートポンプ給湯機の採熱側熱交換器を本体から分離して建物の屋根面に設置し、前記ヒートポンプ給湯機の内部に第一の熱交換器と第二の熱交換器を設け、前記採熱側熱交換器と前記第一の熱交換器との間にブラインを循環流通させるとともに、圧縮機および前記第二の熱交換器が配設される前記ヒートポンプ給湯機内の冷媒管路に前記第一の熱交換器を介して前記ブラインと熱交換が可能な気液2相に相変化する冷媒を循環流通させ、前記ヒートポンプ給湯機と貯湯槽との間に前記第二の熱交換器を介して前記冷媒と熱交換が可能な水を循環流通させるシステムであって、前記採熱側熱交換器を、外形形状少なくとも屋外側が山と谷の連続する波型板の複数枚の接続体を接続して構成し、前記波型板それぞれにブラインの流入口と排出口を備え、内部は少なくとも前記山と谷を結ぶ傾斜部に沿って前記ブラインが流れる扁平な冷媒流路を形成し、さらに前記冷媒流路を建物の屋根の傾斜方向に平行に設置したことを特徴とする、太陽熱利用ヒートポンプ給湯システム。
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