JP5327633B2 - ホログラム及びホログラムの製造方法 - Google Patents

ホログラム及びホログラムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも二つの異なる方向から入射する光の各々によって同一の像を再生し得るホログラム、及び、このホログラムの製造方法に関する。
従来、三次元像を再生し得る体積型ホログラムが、意匠性の向上や、真正性を標示することを目的にして、種々の分野において使用されている(例えば、特許文献1)。体積型ホログラムは、再生されるべき像に対応した形体を有した模型で反射したレーザ光からなる物体光と、物体光と同一のレーザ光からなる参照光と、を異なる方向から感光材(乾板)に入射させて、物体光と参照光との干渉縞を感光材に記録することにより、作製される。
体積型ホログラムの波長選択性は、とりわけ、反射型の体積型ホログラムの波長選択性は高い。そして、干渉縞は、記録時における参照光の入射方向と同一の方向に進み且つ記録時における参照光と同一波長を有する再生照明光を高効率で回折し、これにより、記録時における物体光の入射方向と同一の方向に像が再生されるようになる。すなわち、特定波長を有した再生照明光が特定の一方向からホログラム(ホログラムラベル)に入射した際に、ホログラムによって再生される像は、所定の範囲のみから観察され得る。
したがって、体積型ホログラムによって再生される像は、所定の観察状態が整った場合にのみ観察され得る。このため、体積型ホログラムによって本来再生されるべき像が、観察状態が適切でなかったため、見落とされてしまう可能性もある。
とりわけ、ホログラム自体はフィルム状の形体を取ることが多いことから、その表裏および上下の少なくとも一方が適切な状態から反転した状態で保持されることも、頻繁に生じ得る。そして、ホログラムの表裏および上下の一方だけが反転している場合、
ホログラムに対する照明の位置および観察者の目の位置が適切であったとしても、像は再生され得ず、本来観察されるべき像が見落とされてしまうことになる。
特開平3−168790号公報
本発明は、このような点を考慮してなされたものであって、再生される像が観察されやすいホログラム、および、その製造方法を提供することを目的とする。
なお、像が見落とされるといった不具合に対処するためには、ホログラムが、互いに異なる方向から当該ホログラムに入射する光の各々に対応して記録された複数の干渉縞を有していることが、有効であると、本件発明者は考えた。しかしながら、その一方で、このようなホログラムを作製するためには、少なくとも複数の参照光を感光材に入射させる必要がある。この場合、複数の参照光が干渉しあって、不要な干渉縞が記録されてしまうことが予想される。ホログラムが不要な干渉縞を含む場合、再生照明光が不要な方向に回折され、その一方で、意図した方向への回折効率が低下してしまう。すなわち、意図した方向において、再生される像を明るく観察することができず、やはり、像が観察されにくくなる。このため、像が見落とされるといった不具合が生じ得り、ホログラムに期待された機能、すなわち、意匠性の向上や、真贋判定指標の提供といった機能が十分に発揮され得なくなる。
また、物体光および参照光を用いた感光材の露光を、干渉縞単位で順次行っていく方法が、特開平6−309691号公報に開示されている。しかしながら、順次露光により同一の感光材に複数の干渉縞を順次形成していく場合、単に作製工程数が増加し、これにともなってホログラムの製造コストが増加してしまう、といった不具合が生じる。また、このような不具合だけでなく、回折効率を調節するための感光材の調整や露光条件の最適化が著しく困難となってしまう。
したがって、本発明によって、同時露光で複数の必要な干渉縞のみを形成することができれば、生産効率、これにともなって製造コスト、さらには、光学特性の面において、非常に好ましい。
本発明の一態様によるホログラムの製造方法は、
少なくとも二つの方向から入射する光の各々によって同一の像を再生し得るホログラムの製造方法であって、
レーザ光源で発生されたレーザ光を、感光材に入射させて、前記感光材に干渉縞を記録する工程を含み、
前記干渉縞を記録する工程において、
前記レーザ光源で発生された前記レーザ光は、前記レーザ光が再生されるべき像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む複数の参照光として、複数の方向から前記感光材に入射し、
前記感光材へ入射する複数の参照光は、互いに異なる方向に進み、互いに同一の側から前記感光材に入射する、ことを特徴とする。
本発明の一態様によるホログラムの製造方法の前記干渉縞を記録する工程において、二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光を、同時に感光材に入射させて、前記感光材に干渉縞が記録され、前記二以上のレーザ光源の各々で発生された各レーザ光は、それぞれ、各レーザ光が再生されるべき像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む参照光として、複数の方向から前記感光材に入射し、前記感光材へ入射する複数の物体光は、互いに同一の側から前記感光材に入射するようにしてもよい。
また、本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記二以上のレーザ光源のうちの少なくとも一つから発生されるレーザ光は、参照光として前記感光材へ入射し、且つ、前記感光材を透過した後に前記模型で反射されて、物体光として、前記感光材へ入射してもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、各レーザ光は、参照光として前記感光材へ入射し、且つ、前記感光材を透過した後に前記模型で反射されて、物体光として、前記感光材へ入射し、同一のレーザ光からなる前記物体光および前記参照光は、互いに異なる側から前記感光材に入射してもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記感光材へ入射する複数の参照光は、前記少なくとも二つの方向のいずれかの方向に進み、前記感光材に入射してもよい。このような本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記感光材へ入射する複数の物体光は、互いに同一の方向に沿って進み、前記感光材へ入射してもよい。あるいは、このような本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記感光材へ入射する複数の物体光は、互いに異なる方向に沿って進み、前記感光材へ入射してもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光の波長は互いに同一であってもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムの製造方法の前記干渉縞を記録する工程において、前記二以上のレーザ光源のうちの同一のレーザ光源から発生されたレーザ光からなる前記物体光および前記参照光が干渉してなる干渉縞のみが記録されていてもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記二以上のレーザ光源のうちの一のレーザ光源から発生された一のレーザ光からなる参照光は、前記感光材への法線方向に対して傾斜した方向から前記感光材へ入射し、前記二以上のレーザ光源のうちの前記一のレーザ光源とは異なる他のレーザ光源から発生された他のレーザ光からなる参照光は、前記法線方向と前記一のレーザ光の入射方向とを含む仮想面上において前記法線方向に対して前記一のレーザ光の前記入射方向とは逆の側へ傾斜した方向から前記感光材へ入射してもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記二以上のレーザ光源のうちの一のレーザ光源から発生された一のレーザ光からなる参照光は、前記感光材への法線方向に対して傾斜した方向から前記感光材へ入射し、前記二以上のレーザ光源のうちの前記一のレーザ光源とは異なる他のレーザ光源から発生された他のレーザ光からなる参照光は、前記法線方向と前記一のレーザ光の入射方向とを含む仮想面上で、前記法線方向を中心として、前記一のレーザ光の前記入射方向と対称的な方向から前記感光材へ入射してもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムの製造方法の前記干渉縞を記録する工程において、前記二以上のレーザ光源の各々で発生された各レーザ光が、それぞれ、複数の光に分離され、各レーザ光を分離してなる複数の光のうちの一の光が、前記参照光として、前記感光材に入射し、各レーザ光を分離してなる複数の光のうちの他の光が、前記物体光として、前記模型で反射した後に前記感光材へ入射してもよい。このような本発明の一態様によるホログラムの製造方法において、前記感光材へ入射する複数の参照光は、前記少なくとも二つの方向のいずれかの方向に進み、前記感光材へ入射し、前記感光材へ入射する複数の物体光は、互いに同一の方向に沿って進み、前記感光材へ入射してもよい。
本発明の一態様によるホログラムは、互いに異なる方向に沿って進み互いに同一の面の側からホログラムに入射する光の各々に対応した複数の干渉縞を備え、前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、ホログラムの一方の面の側から観察される同一の像を再生する、ことを特徴とする。
本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記光が入射する面への法線方向に対して一側に傾斜した方向から入射する光が回折され、並びに、前記光が入射する面への法線方向に対して前記一側とは反対の他側に傾斜した方向から入射する光が回折され、それぞれ、同一の像が再生されてもよい。
また、本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記ホログラムの前記一方の面の側から観察される前記像が再生されている状態から、前記一方の面への法線方向を中心として前記ホログラムを回転させた場合、それまで観察されていた像が、前記ホログラムとともに前記一方の面への法線方向を中心として回転した状態で、再生されてもよい。このような本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記ホログラムの回転を開始すると、それまで再生されていた像がいったん観察され得なくなってもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、互いに同一の方向から観察されるように前記同一の像を再生してもよい。あるいは、本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、互いに異なる方向から観察されるように前記同一の像を再生してもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、ホログラムを基準とした同一の位置に、同一の像を再生してもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記干渉縞は、二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光を、それぞれ各レーザ光が再生されるべき前記像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む参照光として、同時に感光材に入射させることによって記録されており、前記干渉縞は、前記二以上のレーザ光源のうちの同一のレーザ光源から発生されたレーザ光からなる前記物体光および前記参照光が干渉してなる干渉縞のみを含むようにしてもよい。
さらに、本発明の一態様によるホログラムにおいて、前記干渉縞は、二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光を、それぞれ各レーザ光が再生されるべき前記像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む参照光として、同時に感光材に入射させることによって記録されており、前記干渉縞は、前記二以上のレーザ光源の数と同数の干渉縞のみを含むようにしてもよい。
本発明の一態様による物品は、上述した本発明の一態様によるホログラムのいずれかを貼り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、互いに異なる方向に沿って進み互いに同一の面の側からホログラムに入射する複数の光の各々によって、同一の像が再生されるようになるホログラムが得られる。このホログラムにおいて、各光によって再生される像は、ホログラムの一方の面の側から観察されるようになる。したがって、ホログラムによって再生される像が非常に観察されやすくなる。
図1は、本発明の一実施の形態におけるホログラムを示す図である。 図2は、図1のホログラムの光学的作用を説明するための図である。 図3は、図2に対応する図であって、図1のホログラムの図2とは別の光学的作用を説明するための図である。 図4は、図2の条件で観察される像を説明するために図であって、ホログラムを示す平面図である。 図5は、図3の条件で観察される像を説明するために図であって、ホログラムを示す平面図である。 図6は、図2および図3に対応する図であって、図1のホログラムの図2および図3とは別の光学的作用を説明するための図である。 図7は、図2、図3および図6に対応する図であって、図1のホログラムの図2、図3および図6とは別の光学的作用を説明するための図である。 図8は、図1〜図7のホログラムの製造方法を説明するための図である。 図9は、図1〜図7のホログラムの製造方法および製造に用いられる光学系を説明するための図である。 図10は、二つのレーザ光源から発生されるレーザ光の干渉の有無を調査した光学系を示す図である。 図11は、マッハツェンダー干渉法で干渉の有無を調査した光学系を示す図である。 図12は、図10の光学系でスクリーンに投影された光の像を示す図である。 図13は、図11の光学系でスクリーンに投影された光の像を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図9は、本発明の一実施の形態におけるホログラムおよびホログラムの製造方法を説明するための図である。このうち、図1〜図7は、主に、ホログラムおよびその光学的作用を説明するための図であって、図8および図9は、主に、ホログラムの製造方法を説明するための図である。
図1〜図9に示すように、以下に説明するホログラム10は、少なくとも二つの方向から入射する光の各々によって同一の像5を立体的に再生し得る体積型ホログラム、さらに具体的には、反射型の体積型ホログラムである。このようなホログラム10は、物品の意匠性を向上させることや、物品の真正性を標示すること等を目的として、物品、とりわけ、包装材料、カード、証明書、有価証券、商品券等に貼り付けられて、使用される。
図示する例において、ホログラム10は、一般的にそうであるように、第1の面10aおよび第2の面10bを有したフィルム状の部材として構成されている。ホログラムの平面形状は、円形状、楕円形状、多角形形状等の種々の形状が採用され得るが、図示する例において、ホログラム10は、四角形状の平面形状を有している。そして、図1〜図9において、ホログラム10の第1の面10a(ホログラム10をなすようになる感光材13の第1面13a)の四隅の各々には、二種類の印PM1,PM2のいずれかが設けられている。この印PM1,PM2は、専ら以下の説明において、ホログラム10の表裏および上下の関係を理解する上での便宜を考慮し、付したものである。そして、この印PM1,PM2は、以下に説明するホログラム10が、その作用効果を果たす上で必要とはならない。
図1に示すように、ホログラム10には、複数の干渉縞11a,11bが記録されている。複数の干渉縞11a,11bは、互いに異なる方向に沿って進み互いに同一の面の側からホログラム10に入射する光L11,L13の各々に対応するように、記録されている。具体的には、複数の干渉縞11a,11bは、互いに異なる方向に沿って進み互いに同一の面の側からホログラム10に入射する光L11,L13の各々によって、そのブラッグ回折条件が満たされるように、記録されている。そして、複数の干渉縞11a,11bは、各々が対応する方向d1,d2からの入射光L11,L13を回折することにより、同一の像5を、ホログラム10の一方の面の側へ再生するようになる。
なお、本明細書において、干渉縞の数とは、概ね平行に延びる複数の筋からなる筋群の数のことであり、干渉縞に含まれる筋の数を指すものではない。
本実施の形態おいては、ホログラム10が、第1干渉縞11aおよび第2干渉縞11bの二つの干渉縞を有している。第1干渉縞11aおよび第2干渉縞11bは、それぞれ、ブラッグの回折条件を満たす再生照明光を高い回折効率で回折する。回折された光の各々は、再生光として、回折された方向に互いに同一の像5を結像するようになる。
具体的には、ある特定の波長を有した光(再生照明光)L11が、第1方向d1に沿って進み第1面10aの側からホログラム10に入射した場合に、第1干渉縞11aから高回折効率で回折作用を及ぼされる。この結果、当該光L11は、ホログラム10で反射される。ホログラム10で反射された光(再生光)L12は像5を結像し、観察者は、反射(回折)された方向からこの像5を観察することができる。同様に、ある特定の波長を有した光(再生照明光)L13が、第2方向d2に沿って進み第1面10aの側からホログラム10に入射した場合に、第2干渉縞11bから高回折効率で回折作用を及ぼされ、この結果、この光L13はホログラム10で反射される。反射された光(再生光)L14は、第1干渉縞11aでの回折光(再生光)L12によって再生される像5と同一の像5、例えば図1に点線で示すように、ホログラム10の表面から浮かび上がった位置に球の像を結像し、観察者は、回折方向からこの像5を観察することができる。
本実施の形態において、第1干渉縞11aのブラッグ回折条件を満たす第1方向d1からの再生照明光L11の波長は、第2干渉縞11bのブラッグ回折条件を満たす第2方向d2からの再生照明光L13の波長と同一となっている。したがって、第1干渉縞11aで回折された再生照明光L11からなる再生光L12によって結像される像5は、第2干渉縞11bで回折された再生照明光L13からなる再生光L14によって結像される像5と、同じ色で観察される。
また、後述するように、第1干渉縞11aおよび第2干渉縞11bは、同一の模型7で反射した反射光からなる物体光を用いて、ホログラム10をなす感光材13に同時に記録されている。この場合、第1干渉縞11aによって再生される像5のホログラム10に対する相対位置(例えば、図1に点線で示す、球のホログラム10に対する位置)は、第2干渉縞11bによって再生される像5のホログラム10に対する相対位置10と同一となる。
さらに、図1に示すように、第1干渉縞11aで回折された再生照明光L11からなる再生光L12は第3方向d3に沿って進むようになり、同様に、第2干渉縞11bで回折された再生照明光L13からなる再生光L14も第3方向d3に進むようになる。したがって、二つの干渉縞11a,11bは、ブラッグ回折条件を満たす方向からそれぞれ入射する特定波長の再生照明光L11,L13を、それぞれ回折することによって、互いに同一の方向に沿って同一の側へ向けて同一の像5を同一の色で再生するようになる。
また、図1に示すように、第1および第2の干渉縞11a,11bで回折されてなる各再生光L12,L14の進行方向d3は、ホログラム10の第1面10aへの法線方向を中心としており、第1および第2の干渉縞11a,11bで回折される二つの特定波長の再生照明光L11,L13の進行方向d1,d2の間にある。つまり、ホログラム10への入射面への法線方向に対して一側に傾斜した方向d1から入射する再生照明光L11が第1干渉縞11aで回折され、並びに、ホログラム10への入射面への法線方向に対して前記一側とは反対の他側に傾斜した方向d2から入射する再生照明光L13が第2干渉縞11bで回折され、それぞれ前記法線方向d3に像5が再生される。加えて、ホログラム10への入射面への法線方向に対する第1方向d1の傾斜角度は、ホログラム10への入射面への法線方向に対する第2方向d2の傾斜角度と同一となっている。
ここで、ホログラムが実際に使用に供される場合における作用の一例を、主として、図2〜図7を参照しながら、説明する。
図2に示すように、照明9の下でホログラム10を観察する場合、照明9からの光L21が第1方向d1に沿ってホログラム10の第1面10aに入射すると、当該光L21は、再生照明光として、ホログラム10の第1干渉縞11aによって高い回折効率で回折される。なお、照明9からの光が白色光である場合には、照明9からの光のうちの、第1方向d1から入射することによって第1干渉縞11aのブラッグ回折条件を満たす特定波長の光L21が、高い回折効率で回折されるようになる。そして、再生照明光L21がホログラム10で反射されてなる再生光L22が、ホログラム10の第1面10aの側から第3方向d3に沿って進むようになる。この結果、第3方向d3から立体的な像、例えば球体を観察することができる。このように像5を再生することにより、ホログラム10が優れた意匠性を発揮するようになり、また、この像5の存在を確認することによって、ホログラム10およびホログラム10が貼付された物品が真正であることを判断することができる。
ところで、ホログラムは、通常、透明なフィルム状の形体をとっている。また、本説明中における理解のしやすさの便宜より付されている印PM1,PM2は、ほとんどの場合、実際に流通しているホログラムには付されていない。したがって、ホログラムの取り扱い中に、ホログラムの表裏や上下を正確に把握することができない。とりわけ、ホログラムが物品等に貼り付けられていれば、ホログラムの表裏を取り違えてしまうといった不具合は、多くの場合、回避され得るが、ホログラムの上下を取り違えてしまう可能性は依然として残る。そして、ホログラムの表裏を維持しながらホログラムを反転させてしまった場合、本来ならば、ホログラム内に記録された干渉縞によって回折されるべき光が回折されず、像が再生されなくなってしまう。この結果、ホログラムは、予定された機能、意匠性を向上させる機能や、真正性を標示する機能等を発揮することができない。とりわけ、ホログラムが真正性を標示する真正性標示体として用いられる場合には、本来ならば真正品であると判定されるべき物品が、像5が観察されないために、偽造品と判定されてしまう可能性すらある。
しかしながら、本実施の形態においては、ホログラム10は、互いに異なる方向d1,d2に沿って進み互いに同一の面10aの側からホログラム10に入射する光の各々に対応して記録された複数の干渉縞11a,11bを備えている。そして、複数の干渉縞11a,11bは、ホログラム10の表面への法線方向を挟んで対称的な二つの方向d1,d2から入射する特定波長の入射光を、それぞれ、高い回折効率で回折するようになっている。
したがって、照明9からの光L21が第1干渉縞11aによって第3方向d3に高い回折効率で回折されている状態(図2に示された状態)から、ホログラム10の表裏をひっくり返すことなくホログラム10の上下反転させてしまった場合には、図3に示すように、照明9からの光L31が第2干渉縞11bによって第3方向d3に高い回折効率で回折されるようになる。そして、第3方向d3からホログラム10を観察すると、同一の立体的な像5が観察されるようになる。この結果、像5が見落とされてしまうことを効果的に抑制することができる。したがって、ホログラム10に期待された機能、例えば、意匠性を向上させる機能や、ホログラム10が貼付された物品の真正性を標示する機能を、有効に発揮することができる。
ところで、後述するように、第1干渉縞11aおよび第2干渉縞11bは、同一の模型7で反射した反射光からなる物体光を用いて、同時に記録されている。このことに起因して、図3の状態では、図2の状態で観察された像5が、ホログラム10の上下反転にともない、上下反転して観察されるようになる。例えば、球体の表面に目5aと口5bとを含む顔が描かれた像5がホログラム10によって再生される場合、図2の観察状態において、図4に示すように目5aが上側で口5bが下側となった正常な姿勢で顔が観察されると、図3の観察状態では、図5に示すように、目5aが下側で口5bが上側となった逆さまの顔が観察されるようになる。このように、ホログラム10を基準とすると、再生される像5の目5aは、常に、口5bよりもホログラム10の一方の印PM1の側に配置され、再生される像5の口5bは、常に、目5aよりもホログラム10の他方の印PM2の側に配置されるようになる。すなわち、第1干渉縞11aおよび第2干渉縞11bによって再生される像5は、像5の絵柄およびホログラム10を基準とした像5の空間的な配置だけでなく、ホログラム10を基準とした像5の向きも互いに同一となる。
したがって、ホログラム10の一方の面の側に像5が再生されている状態から、一方の面への法線方向を中心としてホログラム10を半回転させた場合、それまでに観察されていた像5が、ホログラム10とともに一方の面への法線方向を中心として半回転した状態で、再生されるようになる。この際、第1干渉縞11aのブラッグ回折条件が満たされるのは、回転を開始する前の状態と半回転(180°回転)した後の状態とのいずれか一方の状態であり、第2干渉縞11bのブラッグ回折条件が満たされるのは、回転を開始する前の状態と半回転(180°回転)した後の状態とのいずれか他方の状態である。したがって、ホログラム10の一方の面の側に像5が再生されている状態から回転を開始すると、それまで再生されていた像5がいったん観察され得なくなり、ホログラム10の回転が終了すると、像5も回転した状態で再び観察されるようになる。
このように、ホログラム10の二つの干渉縞11a,11bを利用した像5の再生態様が複雑であり、且つ、極めて意匠性に富んでいる。また、ホログラム10の偽造も困難となることから、ホログラム10は真正性を標示する標示体として極めて有効に機能する。
なお、ホログラム10の表裏を一定に保ちながら、上下を反転させる或いはホログラム10への法線方向を中心として回転させる場合における、像の再生態様について説明してきたが、本実施の形態のホログラム10によれば、ホログラム10の表裏を反転させた場合にも、像5が観察されるようになる。
具体的には、図6には、図2に示された状態から、ホログラム10の表裏をひっくり返すとともに、ホログラム10の上下を反転させた状態が、示されている。図6に示す場合には、照明9からの光L61は、図2の状態において照明9からホログラム10へ入射する光L21に対し、共役な光となる。したがって、照明9からの光L61は、再生照明光として、第1干渉縞11aで高い回折効率で回折される。そして、回折された再生照明光L61からなる再生光L62は、第3方向d3に沿って進むようになる。この結果、図4に示すような像5が、他方の面10bの側から第3方向に沿って、観察されるようになる。
また、図7には、図2に示された状態から、ホログラム10の上下を維持しながら、ホログラム10の表裏をひっくり返した状態が、示されている。図7に示す場合には、照明9からの光L71は、図3の状態において照明9からホログラム10へ入射する光L31に対し、共役な光となる。したがって、照明9からの光L71は、再生照明光として、第2干渉縞11bで高い回折効率で回折される。そして、回折された再生照明光L71からなる再生光L72は、第3方向d3に沿って進むようになる。この結果、図5に示すような像5が、他方の面の側10bから第3方向に沿って、観察されるようになる。
次に、主として図8および図9を参照しながら、以上のようなホログラム10を製造する方法の一例について説明する。以下に説明する方法では、複数のレーザ光源21a,21bを含んだ光学系(露光装置)20を用い、反射型の体積型ホログラムからなるホログラム10が作製される。
また、以下の例では、デニシューク法により、ホログラム10をなすようになる感光材(ホログラム乾板)13を露光して、感光材13に干渉縞11a,11bを記録する。すなわち、以下の例では、参照光と分離してレーザ光から取り出された物体照明光を利用するのではなく、感光材13を透過した参照光を物体照明光として利用して、感光材13を露光する。
なお、図8および図9において、ホログラム10をなすようになる感光材13にも、印PM1,PM2を付してある。図8および図9における印PM1,PM2は、図1〜図7における印PM1,PM2と対応する位置に設けられており、専ら、感光材13の表裏および上下を上述したホログラム10と対応させて理解する上での便宜を考慮したものである。また、感光材13は、通常、透明な基材上に積層されて取り扱われることが多いが、本明細書および図面においては、発明の理解の便宜を図り、感光材(乾板)13を支持する透明基材を省略している。
まず、ホログラム10の作製に用いられる光学系(露光装置)20について説明する。光学系20は、複数のレーザ光源、より詳細には、ホログラム10によって高回折効率で回折されるようになる特定波長の光の入射方向の数、言い換えると、ホログラム10に記録されるべき干渉縞11a,11bの数と同数のレーザ光源を有している。したがって、図1〜7に示すホログラム10を作製する光学系20は、図9に示すように、二つのレーザ光源(第1レーザ光源21aおよび第2レーザ光源21b)を含んでいる。
光学系20に含まれる複数のレーザ光源21a,21bは、互いに同一の波長のレーザ光を発振させるようになっている。具体的には、第1方向d1からホログラム10の第1面10aに入射して第1干渉縞11aによって高効率で回折されるようになる上述の光(再生照明光)L11(図1参照)の波長と同一、且つ、第2方向d2からホログラム10の第1面10aに入射して第2干渉縞11bによって高効率で回折されるようになる上述の光(再生照明光)L13(図1参照)の波長と同一の波長を有したレーザ光が、それぞれ、複数のレーザ光源21a,21bから発生される。
以上のようなレーザ光源21a,21bとして、種々の公知のレーザ光源を用いることができる。例えば、レーザ光源21a,21として、高出力でレーザ光を発振させることができる、ヘリウム−ネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ネオジウムヤグレーザー、半導体レーザー等を用いることができる。
図9に示すように、光学系(露光装置)20は、各レーザ光源21a,21bから発生されるレーザ光を、それぞれ、異なる入射方向から感光材13に入射させるように構成されている。光学系(露光装置)20は、各レーザ光源21a,21bからのレーザ光を反射させてレーザ光の光路を調節するためのミラーM、各レーザ光源21a,21bからのレーザ光を広げるためのスペイシャルフィルタSF、および、スペイシャルフィルタSFによって広げられたレーザ光を平行光化するレンズC等を含んでいる。
なお、感光材13としては、種々の公知の感光材を用いることができる。例えば、感光材13として、フォトポリマー、銀塩乳剤、重クロム酸ゼラチン、フォトレジスト等を用いることができる。
次に、このような光学系(露光装置)20を用いてホログラム10を作製する方法について、説明する。図9に示すように、光学系(露光装置)20の第1レーザ光源21aから発生された第1レーザ光L91は、ミラーMで反射されることによって、進行方向を変更しながら進む。その後、第1レーザ光L91は、スペイシャルフィルタSFおよびレンズCによって感光材13の所望の領域の全域へ入射し得る程度まで広げられた平行光束として、感光材13へ入射する。この際、図8および図9に示すように、第1レーザ光L91は、上述したホログラム10の第2面10bを構成するようになる感光材13の第2面13bの側から、当該感光材13に入射する。図8に示すように、第2面13bの側から感光材13へ入射する第1レーザ光L91は、参照光L81として、感光材13を第1方向d1に沿って第2面13bの側から露光する。この参照光L81は、第1干渉縞11aにて高効率で回折されるようになる特定波長を有した再生照明光L11と、感光材13(ホログラム10)に関して共役な関係となる。
一方、第1面13aの側へ感光材13を透過した第1レーザ光L91は、物体照明光L82として、模型(物体)7に照射されるようになる。模型7は、ホログラム10によって再生されるべき像5の形体に基づいて作製された物体である。図8に示す例では、模型7が球として構成されている。
図8に示すように、模型7を照明する物体照明光L82をなす第1レーザ光L91は、模型7で散乱反射され、感光材13へ向かうようになる。反射された第1レーザ光L91は、上述したホログラム10の第1面10aを構成するようになる感光材13の第1面13aの側から、当該感光材13に入射する。図8に示すように、第1面13aの側から感光材13へ入射する第1レーザ光L91は、模型(物体)の表面形状に対応した情報を有した物体光L83として、概ね第3方向d3に沿って第1面13aの側から感光材13を露光する。この物体光L83は、特定波長を有する再生照明光L11が第1干渉縞11aにて高効率で回折されてなる再生光L12と、感光材13(ホログラム10)に関して共役な関係となる。
以上のようにして、図8に示すように、第1レーザ光源21aから発生された第1レーザ光L91からなる参照光L81および物体光L83が、互いに異なる方向から、感光材13へ入射するようになる。この結果、第1レーザ光L91からなる参照光L81と、同様に第1レーザ光L91からなる物体光L83と、の干渉により、第1の干渉縞11aが感光材13の所望の領域に記録されるようになる。なお、ここで記録される第1干渉縞11aは、図1から理解され得るように、物体光L83の感光材13への入射方向である第3方向d3と、参照光L81の感光材13への入射方向である第1方向d1と、によってなされる角の二等分線と概ね平行な方向に延びるようになる。
一方、図9に示すように、光学系(露光装置)20の第2レーザ光源21bから発生された第2レーザ光L92も、第1レーザ光源21aから発生された第1レーザ光L91と同様にして、感光材13へ入射するようになる。すなわち、第2レーザ光L92は、ミラーM、スペイシャルフィルタSFおよびレンズCによって感光材13の所望の領域の全域へ入射し得る程度まで広げられた平行光束として、感光材13へ入射する。
この際、図8および図9に示すように、第2レーザ光L92は、第1レーザ光L91と同様に、感光材13の第2面13bの側から当該感光材13に入射する。図8に示すように、第2面13bの側から感光材13へ入射する第2レーザ光L92は、参照光L84として、感光材13を第2方向d2に沿って第2面13bの側から露光する。この参照光L84は、第2干渉縞11bにて高効率で回折されるようになる特定波長を有した再生照明光L12と、感光材13(ホログラム10)に関して共役な関係となる。
また、図8に示すように、第1面13aの側へ感光材13を透過した第2レーザ光L92は、物体照明光L85として、模型(物体)7に照射されるようになる。そして、模型7を照明する物体照明光L85をなす第2レーザ光L92は、模型7で散乱反射され、感光材13の第1面13aの側から当該感光材13に入射するようになる。図8に示すように、第1面13aの側から感光材13へ入射する第2レーザ光L92は、模型(物体)の表面形状に対応した情報を有した物体光L86として、第1レーザ光L91からなる物体光L83と同様に、概ね第3方向d3に沿って第1面13aの側から感光材13を露光する。第2レーザ光L92からなる物体光L86は、特定波長を有する再生照明光L13が第2干渉縞11bにて高効率で回折されてなる再生光L14と、感光材13(ホログラム10)に関して共役な関係となる。
以上のようにして、図8に示すように、第2レーザ光源21bから発生された第2レーザ光L92からなる参照光L84および物体光L86が、互いに異なる方向から、感光材13へ入射するようになる。この結果、第2レーザ光L92からなる参照光L84と、同様に第2レーザ光L92からなる物体光L86と、の干渉により、第2の干渉縞11bが感光材13の所望の領域に記録されるようになる。なお、ここで記録される第2干渉縞11bは、図1から理解され得るように、物体光L86の感光材13への入射方向である第3方向d3と、参照光L84の感光材13への入射方向である第2方向d2と、によってなされる角の二等分線と概ね平行な方向に延びるようになる。
以上のようにして、複数の干渉縞11a,11bを感光材13に記録することができる。干渉縞の記録工程が終了すると、その後、後処理工程が感光材13に施され、反射型体積型ホログラムからなるホログラム10が得られるようになる。なお、後処理の内容は、感光材13をなす材料によって異なるが、一例として、紫外線照射および加熱処理が、一連の後処理として感光材13に実施され得る。
ところで、本実施の形態においては、第1レーザ光源21aからの第1レーザ光L91からなる参照光L81および物体光L83と、第2レーザ光源21bからの第2レーザ光L92からなる参照光L84および物体光L86と、を感光材13に同時に入射させている。このように同時露光によって感光材13に複数の干渉縞11a,11bを形成することにより、ホログラム10を短時間で形成することができる。また、煩雑な作業を伴う光学系20の準備を、複数回行う必要がない。さらに、第1レーザ光L91および第2レーザ光L92の光量を調節するといった簡易な操作により、各干渉縞11a,11bでの回折効率を調節することができる。すなわち、所望の光学特性を有する干渉縞11a,11bが精度良く形成されたホログラム10を、安価に作製することができる。
またさらに、上述した方法で製造されたホログラム10は非常に優れた回折効率を呈するようになる。これは、ホログラム10に不要な干渉縞が記録されていないことに起因している。
図8に示すように感光材13を三方向から同時に露光した場合、第1方向d1からの入射光(参照光)と第3方向d3からの入射光(物体光)とによる第1干渉縞11aおよび第2方向d2からの入射光(参照光)と第3方向d3からの入射光(物体光)とによる第2干渉縞11bだけでなく、第1方向d1からの参照光L81と第2方向d2からの参照光L84とによるさらなる干渉縞も感光材13に記録され得る。
しかしながら、本実施の形態においては、上述したように、複数のレーザ光源21a,21bから発生されたレーザ光L91,L92が、それぞれ参照光L81,L84および物体光L83,L86の二つの光として、感光材13に同時に入射している。そして、異なるレーザ光源から発振されたレーザ光の干渉性は、レーザ光が互いに同一な波長を有していたとしても、極めて低くなる。上述したホログラム10の製造方法は、このようなレーザ光の干渉に関する特性に基づいて、発明されたものである。
なお、図10〜図13には、本件発明者が、同一のレーザ光源23cから発生されたレーザ光L111を分離してなる分離光間での干渉と、異なる二つのレーザ光源23a,23bから発生されたレーザ光L101,L102の間での干渉と、を調査した結果が示されている。図10に示すように、異なる二つのレーザ光源23a,23bから発振された二つのレーザ光L101,L102を、ハーフミラーHMで合成して、その後スペイシャルフィルタSFによって広げ、スクリーン25上に投影した。この場合、図12に示すように、スクリーン25上の、スペイシャルフィルタSFによる拡散方向に対応する略円形領域に、光27が投影されており、明暗縞からなる干渉模様は観察されなかった。一方、図11に示すように、単一のレーザ光源23cから発生されたレーザ光L111を、ビームスプリッタBSでいったん分離した後に分離光L111a,L111bをハーフミラーHMで再度合成し、その後スペイシャルフィルタSFによって広げ、スクリーン25上に投影した。この場合、図13に示すように、スクリーン25上の、スペイシャルフィルタSFによる拡散方向に対応する円形領域内に、光28が縞状に投影され、明暗縞からなる干渉模様が明瞭に観察された。すなわち、図10〜図13に示す実験によっても、異なるレーザ光源23a,23bから発振された同一波長のレーザ光L101,L102の干渉性が著しく低くなることが確認された。なお、図10〜図13に示す実験においては、波長が532nmのレーザ光を発振する市販されている半導体励起固体(DPSS: Diode pumped Solid State)レーザーをレーザ光源23a,23b,23cとして用いた。
このようなレーザ光の干渉特性に基づき、複数のレーザ光源21a,21bを用いた同時露光によれば、複数のレーザ光源21a,21bのうちの、同一のレーザ光源から発生されたレーザ光からなる参照光および物体光との間での干渉縞11a,11bのみが、感光材13に記録されるようになる。すなわち、複数のレーザ光源の各々から発生されたレーザ光が、それぞれ、参照光および物体光として異なる二方向から感光材13へ入射する場合、感光材13には、レーザ光源の数と同じ数の干渉縞のみが形成されるようになる。したがって、図8の例において、第1レーザ光L91と第2レーザ光L92との間での干渉縞は形成されず、結果として、第1レーザ光L91の参照光L81と第2レーザ光L92の参照光L84とが干渉してなる干渉縞は感光材13に記録されない。
以上のような本実施の形態によれば、各々が同一の模型7で反射してなり互いに同一の側から感光材13へ向かう複数の物体光L83,L86と、互いに異なる方向に沿って進み同一の側から感光材13へ向かう複数の参照光L81,L84と、が感光材13に入射して、感光材13に複数の干渉縞11a,11bが記録されている。このようにして得られたホログラム10によれば、互いに異なる方向d1,d2に沿って進み互いに同一の面の側からホログラム10に入射する複数の光束L11,L13の各々によって、同一の像5が再生されるようになる。各光束L11,L12によって再生される像5は、ホログラム10の同一の面の側から、ホログラム10を基準とした同一の位置に、観察されるようになる。従来の体積型ホログラムであれば、特定波長を有した光が特定の一方向からホログラムに入射した際に、ホログラムによって再生される像は、所定の方向のみからしか観察され得ない。したがって、このような従来のホログラムと比較して、本実施の形態によれば、ホログラム10に記録された所定の像5が格段に観察されやすくなる。したがって、ホログラム10に期待された機能、例えば、意匠性を向上させる機能や、ホログラム10を貼付された物品の真正性を標示する機能を、有効に発揮することができる。とりわけ、ホログラム10による像5の再生方法が複雑であり、この点において、ホログラム10の偽造が困難であることから、ホログラム10は真正性を標示する標示体として極めて有効に機能する。
また、本実施の形態によれば、二以上のレーザ光源21a,21bから複数のレーザ光L91,L92が発生され、各レーザ光L91,L92が、それぞれ、模型7で反射してなる物体光L83,L86および当該物体光L83,L86とは異なる方向に進む参照光L81,L84として、複数の方向から感光材13に同時に入射し、これにより、複数の干渉縞11a,11bが作製されている。この結果、干渉縞11a,11bは、二以上のレーザ光源21a,21bのうちの同一のレーザ光源から発生されたレーザ光からなる物体光および参照光が干渉してなる干渉縞のみを、つまり、二以上のレーザ光源21a,21bの数と同数の干渉縞11a,11bのみを、含むようになる。すなわち、例えば互いに異なる方向から入射する二つの参照光L81,L83間での干渉縞等はホログラム10に記録されておらず、ホログラム10に不要な干渉縞が記録されることが防止される。したがって、不要な干渉縞によって入射光が意図しない方向に回折されてしまうことを防止することができる。これにより、ホログラム10が高い回折効率で入射光を回折し、所定の方向に像5を明るく再生することができる。この点から、ホログラム10に期待された機能、例えば、意匠性を向上させる機能や、ホログラム10を貼付された物品の真正性を標示する機能を、さらに有効に発揮することができる。
また、本実施の形態によれば、ホログラム10の表面への法線方向に対して一方の側(例えば、上方側)に傾斜した第1の入射方向d1から入射する光L11によって、並びに、ホログラム10の表面への法線方向に対して逆の側(例えば、下方側)に傾斜した第2の入射方向d2から入射する光L13によって、それぞれ、同一の像5が再生されるようになる。したがって、ホログラム10の表裏をひっくり返すことなくホログラム10の上下を反転させた場合でも、同一の像5を、ホログラム10の反転にともなって上下反転させた状態で、観察することができる。とりわけ、第1の入射方向d1および第2の入射方向d2が、ホログラム10の表面への法線方向を中心として、回転対称な関係にある場合には、像5が観察されている状態から、観察方向(例えば、観察者とホログラム10の相対位置関係)および照明方向(例えば、照明9とホログラム10との相対位置関係)を維持したままで、ホログラム10をその表面への法線方向を中心として半回転させると、同一の像が、ホログラム10の回転にともなって上下反転して、観察されるようになる。すなわち、本実施の形態によれば、ホログラム10の保持状態によらず、ホログラム10に記録された像5が観察されやすく、ホログラム10に記録された像5が見落とされてしまうことが抑制される。したがって、ホログラムに期待された機能、例えば、意匠性を向上させる機能や、ホログラム10を貼付された物品の真正性を標示する機能を、さらに有効に発揮することができる。とりわけ、ホログラム10が真正性を標示する標示体として用いられる場合には、像5の見落としが防止され、且つ、ホログラム10をいったん保持(把持)した状態から、像5の有無を確認するために当該ホログラム10を持ち替える必要がない。したがって、容易且つ正確に真贋を判定することできる。
以上、本発明を図示する一実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可能である。以下に、変形の一例を説明する。
(変形例1)
上述した実施の形態において、第1干渉縞11aで回折された再生照明光L11からなる再生光L12の進行方向(再生照明光L11の第1干渉縞11aでの回折方向)と、第2干渉縞11bで回折された再生照明光L13からなる再生光L14の進行方向(再生照明光L13の第1干渉縞11bでの回折方向)と、が同一となる例を示したが、これに限られず、異なっていてもよい。すなわち、第1干渉縞11aで再生される像5が観察され得る方向と、第2干渉縞11bで再生される像5が観察され得る方向と、が異なっていてもよい。
このような変形例においても、複数の方向からの再生照明光のそれぞれによって像5が再生されるようになるため、像5が観察されやすくなる。これにより、上述した実施の形態と同一の作用効果を得ることができる。
なお、この変形例に係るホログラム1は、物体光L83,L86の感光材13への入射方向を調節することにより、上述した実施の形態と同様の方法で作製され得る。
(変形例2)
上述した実施の形態において、ホログラム10をなす反射型の体積型ホログラムが、デニシューク法により作製される例を示したが、これに限られない。例えば、干渉縞を記録する際に、二以上のレーザ光源21a,21bの各々で発生された各レーザ光が、それぞれ、複数の光に分離され、各レーザ光を分離してなる複数の光のうちの一の光が、参照光として感光材13に入射し、各レーザ光を分離してなる複数の光のうちの他の光が、模型7で反射した後に、物体光として感光材13へ入射するようにしてもよい。このようなホログラムの作製方法において、各物体光および各参照光の感光材13への入射方向を調節することにより、上述した実施の形態のホログラム10を作製することができる。
また、本変形例による製造方法によっても、感光材13に記録される干渉縞は、二以上のレーザ光源のうちの同一のレーザ光源から発生されたレーザ光を分離して得られた参照光および物体光(物体照明光)が干渉してなる干渉縞のみである。すなわち、作製されたホログラムは、レーザ光源の数と同数の干渉縞のみを有し、不要な干渉縞が記録されないようにすることができる。このため、上述した実施の形態と同一の作用効果を得ることができる。
(変形例3)
上述した実施の形態において、ホログラム10が、反射型の体積型ホログラムとして構成されている例を示したが、これに限られない。例えば、ホログラム10が、互いに異なる方向に沿って進み互いに同一の面の側からホログラムに入射する光の各々に対応して記録された複数の干渉縞を含む、透過型の体積ホログラムとして構成されていてもよい。透過型の体積型ホログラムは、例えば、変形例2で説明した製造方法において、参照光と物体光とを感光材13の同一の面の側から入射させることによって、作製され得る。このような変形例によっても、上述した実施の形態と同一の作用効果を得ることができる。
(変形例4)
上述した実施の形態において、少なくとも二つの方向から入射する特定波長の光の各々によって同一の像を所定の方向に再生し得るホログラム10を作製する際に、特定波長と同一の波長を有したレーザ光を用いて、感光材13に干渉縞11a,11bを記録する例を示したが、これに限られない。
特定波長とは異なる波長を有する光であっても、干渉縞11a,11bのブラッグ干渉条件を満たす入射角度でホログラムへ入射すれば、当該干渉縞11a,11bによって高い回折効率で回折されるようになる。この現象における、特定波長とは異なる波長を有した光の入射方向(照明方向)及びその回折方向(再生方向)に沿って、特定波長とは異なる前記波長を有したレーザ光からなる参照光および物体光を、それぞれ、感光材13に入射させることにより、上述した実施の形態と同一の干渉縞11a,11bを感光材13に記録することができる。したがって、本変形例によっても、上述した実施の形態と同一の作用効果を得ることができる。
(変形例5)
上述した実施の形態において、ホログラム10が互いに異なる二つの方向から入射する光L11,L13の各々によって同一の像5を再生し得るようになっている例を示したが、これに限られない。ホログラム10が互いに異なる三以上の方向から入射する光の各々によって同一の像を再生し得るようになっていてもよい。このような本変形例によれば、上述した実施の形態と同様の作用効果をより顕著に得ることが期待され得る。
(変形例6)
上述した実施の形態において、ホログラム10が互いに異なる二つの方向から入射する同一波長の光L11,L12の各々によって同一の像5を再生するようになっている例を示したが、これに限られない。ホログラム10が互いに異なる二つの方向から入射する互いに異なる波長を有した光の各々によって同一の像5を再生するようにしてもよい。
本変形例に係るホログラムは、上述した実施の形態において、第1レーザ光源21aから発振される第1レーザ光L91の波長と、第2レーザ光源21bから発振される第2レーザ光L92の波長と、が異なっている場合に、製造され得る。そして、このようにして得られた本変形例に係るホログラムによれば、図2および図6に示された観察状態で観察される像5の色(例えば、赤色)が、図3および図7に示された観察状態で観察される像5の色(例えば、緑色)と、異なるようになる。このような本変形例によれば、上述した実施の形態と同様の作用効果をより顕著に得ることが期待され得る。
また、上述した実施の形態における一つのレーザ光源から発生されたレーザ光の光路に沿って、異なるレーザ光源から発生された二つの異なる波長のレーザ光が合成されて進むようにしてもよい。このような例によれば、当該二つの異なる波長のレーザ光の合成光によって作製された干渉縞によって、単一のレーザ光では表示することができない色で、像を再生することができる。
(変形例7)
上述した実施の形態において、参照光がレンズCによって平行光化(コリメート)される例を示したが、これに限られず、例えば参照光が拡散光であってもよい。
(変形例8)
以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
5 像
7 模型
10 ホログラム
10a,10b 面
11a,11b 干渉縞
13 感光材
13a,13b 面
21a,21b レーザ光源

Claims (19)

  1. 少なくとも二つの方向から入射する光の各々によって同一の像を再生し得るホログラムの製造方法であって、
    レーザ光源で発生されたレーザ光を、感光材に入射させて、前記感光材に干渉縞を記録する工程を含み、
    前記干渉縞を記録する工程において、
    前記レーザ光源で発生された前記レーザ光は、前記レーザ光が再生されるべき像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む複数の参照光として、複数の方向から前記感光材に入射し、
    前記感光材へ入射する複数の参照光は、互いに異なる方向に進み、互いに同一の側から前記感光材に入射する、
    ことを特徴とするホログラムの製造方法。
  2. 前記干渉縞を記録する工程において、二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光を、同時に感光材に入射させて、前記感光材に干渉縞が記録され、
    前記二以上のレーザ光源の各々で発生された各レーザ光は、それぞれ、各レーザ光が再生されるべき像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む参照光として、複数の方向から前記感光材に入射し、
    前記感光材へ入射する複数の物体光は、互いに同一の側から前記感光材に入射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラムの製造方法。
  3. 各レーザ光は、参照光として前記感光材へ入射し、且つ、前記感光材を透過した後に前記模型で反射されて、物体光として、前記感光材へ入射し、
    同一のレーザ光からなる前記物体光および前記参照光は、互いに異なる側から前記感光材に入射する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のホログラムの製造方法。
  4. 前記感光材へ入射する複数の参照光は、前記少なくとも二つの方向のいずれかの方向に進み、前記感光材に入射する、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のホログラムの製造方法。
  5. 前記感光材へ入射する複数の物体光は、互いに同一の方向に沿って進み、前記感光材へ入射する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のホログラムの製造方法。
  6. 前記感光材へ入射する複数の物体光は、互いに異なる方向に沿って進み、前記感光材へ入射する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のホログラムの製造方法。
  7. 前記二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光の波長は互いに同一である、
    ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載のホログラムの製造方法。
  8. 前記干渉縞を記録する工程において、前記二以上のレーザ光源のうちの同一のレーザ光源から発生されたレーザ光からなる前記物体光および前記参照光が干渉してなる干渉縞のみが記録される、
    ことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載のホログラムの製造方法。
  9. 前記二以上のレーザ光源のうちの一のレーザ光源から発生された一のレーザ光からなる参照光は、前記感光材への法線方向に対して傾斜した方向から前記感光材へ入射し、
    前記二以上のレーザ光源のうちの前記一のレーザ光源とは異なる他のレーザ光源から発生された他のレーザ光からなる参照光は、前記法線方向と前記一のレーザ光の入射方向とを含む仮想面上において前記法線方向に対して前記一のレーザ光の前記入射方向とは逆の側へ傾斜した方向から前記感光材へ入射する、
    ことを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載のホログラムの製造方法。
  10. 前記二以上のレーザ光源のうちの一のレーザ光源から発生された一のレーザ光からなる参照光は、前記感光材への法線方向に対して傾斜した方向から前記感光材へ入射し、
    前記二以上のレーザ光源のうちの前記一のレーザ光源とは異なる他のレーザ光源から発生された他のレーザ光からなる参照光は、前記法線方向と前記一のレーザ光の入射方向とを含む仮想面上で、前記法線方向を中心として、前記一のレーザ光の前記入射方向と対称的な方向から前記感光材へ入射する、
    ことを特徴とする請求項2〜9のいずれか一項に記載のホログラムの製造方法。
  11. 互いに異なる方向に沿って進み互いに同一の面の側からホログラムに入射する光の各々に対応した複数の干渉縞を備え、
    前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、ホログラムの一方の面の側から観察される同一の像を再生する、
    ことを特徴とするホログラム。
  12. 前記光が入射する面への法線方向に対して一側に傾斜した方向から入射する光が回折され、並びに、前記光が入射する面への法線方向に対して前記一側とは反対の他側に傾斜した方向から入射する光が回折され、それぞれ、同一の像が再生される、
    ことを特徴とする請求項11に記載のホログラム。
  13. 前記ホログラムの前記一方の面の側から観察される像が再生されている状態から、前記一方の面への法線方向を中心として前記ホログラムを回転させた場合、それまで観察されていた像が、前記ホログラムとともに前記一方の面への法線方向を中心として回転した状態で、再生される、
    ことを特徴とする請求項11または12に記載のホログラム。
  14. 前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、互いに同一の方向から観察されるように前記同一の像を再生する、
    ことを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載のホログラム。
  15. 前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、互いに異なる方向から観察されるように前記同一の像を再生する、
    ことを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載のホログラム。
  16. 前記複数の干渉縞は、各々が対応する方向からの入射光を回折することによって、ホログラムを基準とした同一の位置に、同一の像を再生する、
    ことを特徴とする請求項11〜15のいずれか一項に記載のホログラム。
  17. 前記干渉縞は、二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光を、それぞれ各レーザ光が再生されるべき前記像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む参照光として、同時に感光材に入射させることによって記録されており、
    前記干渉縞は、前記二以上のレーザ光源のうちの同一のレーザ光源から発生されたレーザ光からなる前記物体光および前記参照光が干渉してなる干渉縞のみを含んでいる、
    ことを特徴とする請求項11〜16のいずれか一項に記載のホログラム。
  18. 前記干渉縞は、二以上のレーザ光源でそれぞれ発生されたレーザ光を、それぞれ各レーザ光が再生されるべき前記像の模型で反射してなる物体光および前記物体光とは異なる方向に進む参照光として、同時に感光材に入射させることによって記録されており、
    前記干渉縞は、前記二以上のレーザ光源の数と同数の干渉縞のみを含んでいる、
    ことを特徴とする請求項11〜17のいずれか一項に記載のホログラム。
  19. 請求項11〜18のいずれか一項に記載のホログラムを貼り付けられていることを特徴とする物品。
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