本発明に係る携帯端末の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、無線LANアクセスポイントからSSIDを取得可能な種々の携帯端末に適用することができる。以下の説明では、本発明に係る携帯端末として、携帯電話機を用いる場合の一例について示す。
(1)構成
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯電話機10の構成例を示す概略的な全体構成図である。
携帯電話機10は、図1に示すように、基地局100を介して移動体通信網(携帯電話網)101に接続される。移動体通信網101は、図示しないゲートウェイサーバ等を介してインターネット網102に接続される。インターネット網102には情報検索サーバ群110が接続される。情報検索サーバ群110は、テレビ番組検索サーバ、レシピ検索サーバ、動画検索サーバ、乗換案内サーバなどの種々の情報検索サーバを含む。
携帯電話機10のユーザの自宅にはDLNA(Digital Living Network Alliance)サーバ11が設置される。DLNAサーバ11には、動画、音楽、写真などのデータが記憶されている。
なお、DLNAサーバ11と他の電子機器との接続は、一般に自宅内に構築されたLAN(Local Area Network)を介して行われることが多い。しかし、DLNAサーバと本実施形態に係る携帯電話機10とはデータ送受信可能に有線や無線により接続されればよく、DLNAサーバ11はたとえばインターネット網102接続されてもよいし、自宅内に構築されたLAN(Local Area Network)に接続されてもよい。以下の説明では、DLNAサーバ11がインターネット網102に接続される場合の例について示す。
各情報検索サーバおよびDLNAサーバ11はそれぞれ、携帯電話機10から情報検索要求を受けると、要求に合致したウェブページおよびコンテンツ情報をデータベースから検索し、検索結果を携帯電話機10に与える。
携帯電話機10は、IEEE802.11シリーズ(IEEE802.11a/b/g/j/nなど)の各方式に従って無線LANアクセスポイント(AP)とデータの送受信を行うことができる。携帯電話機は、APや他のWLAN接続可能な情報処理装置などの親機とWLAN接続を確立することができる。
たとえば、ユーザが自宅にいる場合は、携帯電話機10は自宅のAP12とWLAN接続を確立することができる。また、レストランのAP13の周辺にいる場合は、携帯電話機10はレストランのAP13とWLAN接続を確立することができる。
なお、本実施形態では、携帯電話機10が、基地局100を介してインターネット網102に接続することができる場合の例について示す。この場合、携帯電話機10は、AP12や13などのAPを介すことなく情報検索サーバ群110を用いて情報検索することができる。
携帯電話機10は、周辺に存在するAPのSSID(ESSIDを含む)の情報を利用することができれば、ユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援を行うことができる。APのSSIDの情報は、携帯電話機10とAPとがアソシエーション前に送受信するデータに含まれることが多い。
したがって、基地局100を介して情報検索サーバ群110と接続可能である場合は、ユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援を行うためには、携帯電話機10は、AP12や13と少なくともアソシエーション前のデータの送受信を行うことができればよく、必ずしもアソシエーション処理を伴うWLAN接続を行わなくともよい。一方、携帯電話機10がAPとWLAN接続を行う場合には、携帯電話機10は必ずしも基地局100を介したインターネット網102への接続を行わなくともよい。
図2は、携帯電話機10の外観の一例を示す図である。
携帯電話機10は、第1のユニット21、第2のユニット22および第2のユニット22に対し第1のユニット21を開閉自在に連結する連結部23を有する。
図1に示すように、第2のユニット22は、第1のユニット21に対して、開閉軸を中心として開閉自在となるように、連結部23(ヒンジ)を介して連結される。第2のユニット22が開閉軸を中心として回転することにより、携帯電話機10は、開いている状態(図1参照)と閉じた状態とで位置決めすることができる。
第1のユニット21は、薄い箱形の筐体24を有し、この筐体の上面の表面上には、入力部25およびマイクロフォン26が設けられる。第2のユニット22は、薄い箱形の筐体27を有し、この筐体上面の表面上には、表示部28およびレシーバ29が設けられる。
入力部25は、たとえばテンキー、タッチパネルなどの一般的な入力装置により構成され、ユーザの入力操作に対応した信号を出力する。ユーザは、入力部25を介してウェブページ閲覧支援の開始指示や周辺のAPからのSSIDの取得試行指示などを行うことができる。
マイクロフォン26は、ユーザによって入力された音声をデジタル音声信号に変換する。
表示部28は、たとえば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Device)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成され、表示部28の背景画像(壁紙)、壁紙に重畳表示される電池残量や電波強度を概略的に示す画像などの各種アイコンや、着信時に表示される画像および映像などを表示する。
レシーバ29は、受話音声をはじめとした各種の情報に対応した音声を出力する。
図3は、携帯電話機10の内部構成例を概略的に示すブロック図である。なお、図3には携帯電話機10がSSIDを取得するAPが自宅のAP12である場合の一例について示した。
携帯電話機10は、図1に示した入力部25、マイクロフォン26、表示部28、レシーバ29などのほか、少なくとも移動体通信用アンテナ31、移動体通信部32、WLAN通信用アンテナ33、WLAN通信部34、周辺識別子記憶部35、設定情報テーブル記憶部36および主制御部37を有する。
移動体通信部32は、主制御部37に制御されて、移動体通信用アンテナ31を介して、移動体通信網101を介した音声データの送受信のほか、インターネット網102を介したデータの送受信を行う。
なお、本発明に係る携帯端末として移動体通信網(携帯電話網)101への接続が不要な携帯端末を用いる場合であってこの携帯端末がAPとWLAN接続を行う場合には、携帯端末は基地局100を介したインターネット網102への接続を必要としない。この場合、携帯端末は移動体通信用アンテナ31および移動体通信部32を備えずともよい。
WLAN通信部34は、主制御部37に制御されて、WLAN通信用アンテナ33を介して、APと少なくともアソシエーション前のデータの送受信を行い、APのSSIDの情報を取得する。たとえば、WLAN通信部34は、WLAN通信用アンテナ33を介して、自宅のAP12と少なくともアソシエーション前のデータの送受信を行うことにより、AP12のSSIDの情報を含む信号を受信する。
なお、本発明に係る携帯端末が移動体通信用アンテナ31および移動体通信部32を備えない場合には、WLAN通信部34はAPとアソシエーション処理を経てWLAN接続する。この場合、携帯端末はWLAN接続したAPを介してインターネット網に接続される。
周辺識別子記憶部35は、主制御部37により制御され、WLAN通信部34を介して取得された周辺のAPのSSIDの情報を記憶する。主制御部37は、ユーザの指示を受けたときまたは所定の時間間隔で、利用可能な周波数帯域をスキャンする。主制御部37は、このスキャンの結果取得した現在WLAN通信可能な距離に存在する(携帯電話機10の周辺にある)APのSSIDの情報を周辺識別子記憶部35に記憶させる。
なお、周辺識別子記憶部35は、現在携帯電話機10の周辺にあるAPのSSIDの情報について、最新の情報に加え、直近の数回分のスキャン結果を保持しておいてもよい。直近の数回分のスキャン結果を保持しておく場合、周辺識別子記憶部35には、携帯電話機10の周辺に存在したAPの履歴が記憶されることになる。携帯電話機10の周辺に存在したAPの履歴は、ユーザの位置の移動履歴を推測するための情報として利用することができる。
たとえば、周辺識別子記憶部35に、現在周辺にあるAPのSSIDとしてレストランのAP13のSSIDが記憶されているとともに過去に周辺にあったAPのSSIDとして自宅のAP12のSSIDが記憶されている場合、ユーザが自宅からレストランへと移動したと推測することができる。
設定情報テーブル記憶部36は、主制御部37に制御されて、SSIDの情報と設定情報(優先利用される情報検索サーバの情報)とを関連付けて記憶するとともに、主制御部37によりユーザの利用履歴に応じてこの記憶内容について追加や削除などの変更を受ける。この設定情報テーブル記憶部36に記憶された情報検索サーバは、このサーバに関連付けられたSSIDを有するAPの周辺にユーザが位置する際に、優先的に利用される。なお、設定情報テーブル記憶部36は、初期状態として何も記憶していなくてもよい。
主制御部37は、CPU、RAMおよびROMをはじめとする記憶媒体などにより構成され、この記憶媒体に記憶されたプログラムに従って、携帯電話機10の動作を制御する。
主制御部37のCPUは、ROMをはじめとする記憶媒体に記憶されたウェブページ閲覧支援プログラムおよびこのプログラムの実行のために必要なデータをRAMへロードし、このプログラムに従って、端末の利用履歴を用いることによりユーザの利用形態を考慮してユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援を行う処理を実行する。
主制御部37のRAMは、主制御部37のCPUが実行するプログラムおよびデータを一時的に格納するワークエリアを提供する。
主制御部37のROMをはじめとする記憶媒体は、携帯電話機10の起動プログラム、ウェブページ閲覧支援プログラムや、これらのプログラムを実行するために必要な各種データを記憶する。また、これらの記憶媒体または設定情報テーブル記憶部36は、携帯電話機10がWLAN接続する際に認証を必要とするAPのSSIDと認証鍵の情報とをあらかじめ記憶しておく。この種の認証を必要とするAPとしては、自宅や勤務先のAPや有料の公衆APなどが考えられる。
なお、ROMをはじめとする記憶媒体は、磁気的もしくは光学的記録媒体や半導体メモリや図示しないカードスロットに装着されたUIM(User Identity Module)カードなどの、CPUにより読み取り可能な記録媒体を含んだ構成を有し、これら記憶媒体内のプログラムおよびデータの一部または全部は電子ネットワークを介してダウンロードされるように構成してもよい。
ここで電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、有線/無線LANやインターネット網102のほか、移動体通信網101を含む電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワークなどを含む。
図4は、主制御部37のCPUによる機能実現部の構成例を示す概略的なブロック図である。なお、この機能実現部は、CPUを用いることなく回路などのハードウエアロジックによって構成してもよい。
主制御部37のCPUは、ウェブページ閲覧支援プログラムによって、少なくとも閲覧ページ内容解析部41、関連ページ提示部42、識別子取得部43、設定情報抽出部44、設定情報決定部45およびテーブル変更部46として機能する。この各部41〜46は、RAMの所要のワークエリアを、データの一時的な格納場所として利用する。
図5は、主制御部37により、ユーザが閲覧中のウェブページの内容が解析され、このウェブページの内容に関連するウェブページの情報が提案される様子の一例を示す説明図である。
閲覧ページ内容解析部41は、ユーザがウェブブラウザなどを用いて閲覧中であるウェブページ(以下、閲覧ページという)(図5の左側参照)の内容を解析する。
関連ページ提示部42は、閲覧ページ内容解析部41の解析結果にもとづいて所定の情報検索サーバを用いて閲覧中のウェブページに関連するウェブページの情報を検索して取得し、この関連するウェブページ(関連ページ)の情報を表示部28に表示させる(図5の右側参照)。
識別子取得部43は、ユーザの指示を受けたときまたは所定の時間間隔で利用可能な周波数帯域(チャンネル)をスキャンしたりビーコンを受信したりすることにより、WLAN通信部34を介して周辺のAPと少なくともアソシエーション前までのデータの送受信を行い、この結果受信した信号からSSIDの情報を取得する。識別子取得部43は、このSSIDの情報を周辺識別子記憶部35に記憶させる。
設定情報抽出部44は、周辺識別子記憶部35に記憶されたSSIDを用いて設定情報テーブルを検索し、このSSIDの情報に関連付けられた設定情報(優先利用される情報検索サーバの情報など)を抽出する。
設定情報決定部45は、設定情報抽出部44により抽出された設定情報にもとづいて、優先利用すべき情報検索サーバの情報を関連ページ提示部42に出力する。
なお、設定情報には、少なくとも優先利用される情報検索サーバの情報を含み、検索結果を絞り込むためのキーワードなどが含まれてもよい。たとえば、自宅のAP12に対して関連付けられる設定情報として、DLNAサーバ11の情報に加え、キーワードとして「動画」が記憶されている場合、関連ページ提示部42により提示される情報には、DLNAサーバ11に記憶された動画のパスが優先的に含まれるようになる。
なお、設定情報決定部45は、あらかじめ利用を禁止された情報検索サーバ(禁止検索サーバ)の情報を利用可能に構成してもよい。優先利用すべき情報検索サーバ(優先検索サーバ)が禁止検索サーバの一つである場合には、設定情報決定部45は、関連ページ提示部42に対して優先検索サーバの情報を出力しなくてもよい。また、ユーザに対してこの優先検索サーバの利用の可否を問う選択画像を表示部28に表示させ、この選択画像に対するユーザ操作に応じて関連ページ提示部42に対して優先検索サーバの情報を出力するか否かを決定してもよい。
テーブル変更部46は、ユーザの利用履歴に応じて設定情報テーブル記憶部36の内容を変更する。たとえば、テーブル変更部46は、ユーザがウェブページを閲覧中に周辺のAPのSSIDの情報が取得されると、閲覧中のウェブページを提供する情報検索サーバの情報を取得し、周辺のAPのSSIDの情報と閲覧中のウェブページを提供する情報検索サーバの情報とを関連付けて設定情報テーブル記憶部36に記憶させる。また、テーブル変更部46は、ユーザにより入力部25を介して関連ページ提示部42により利用されるべき情報検索サーバが設定されると、周辺識別子記憶部35に記憶されたSSIDの情報と追加された所定の情報検索サーバとを関連付けて設定情報テーブル記憶部36に記憶させる。
(2)ユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援
(2−1)位置情報の取得
一般に、携帯端末の位置の情報を取得するための方法としては、基地局100のIDを用いる方法、GPS(Global Positioning System)を用いる方法およびAPのSSIDを用いる方法が考えられる。
基地局100のIDを用いて携帯端末の現在位置の情報を取得する場合、位置の特定精度が数Km程度となってしまい、非常に大まかな位置の情報しか得ることができない。
携帯端末が備えるGPS(Global Positioning System)機能を用いて現在位置の情報を取得する場合、数m程度の高精度で現在位置の緯度経度の特定が可能である。しかし、この方法では、三次元的に「いま建物AのN階にいる」といった情報を得ることは難しい。またGPS機能で測位した位置と携帯端末の周囲の状況とを関連付けることは容易でない。
一方、APのSSIDを用いて携帯端末の現在位置の情報を取得する場合、位置の特定精度は数十m程度である。また、APのSSIDからは、APが飲食店に設置されたものであるか駅に設置されたものであるかなどの、各APの意味情報を取得することが可能である場合が多い。このため、APのSSIDを用いて携帯端末の現在位置の情報を取得する方法が最も実用的な方法であるといえる。
一般に、APには、一意ではないが固有のIDであるSSIDが設定される。このため、各APの設置位置とSSIDとの関わりを把握すれば携帯端末の位置する状況を特定することが可能である。
もちろん、SSIDはAPごとに一意ではないため、WLAN機能を有する携帯端末が接続したAPのSSIDのみから携帯端末の現在位置を特定することは必ずしも可能ではない。しかし、同一のSSIDがAPに関する共通の情報を提供するものであれば、携帯端末は、SSIDのみから現在位置の意味情報を含む情報を取得可能であるといえる。たとえば、チェーン展開する飲食店のそれぞれに配置された各APが同一のSSIDを有する場合、このSSIDを取得した携帯端末は、現在この飲食店の周辺にいることが推測できる。
そこで、本実施形態に係る携帯電話機10は、携帯電話機10の現在位置の情報を取得するにあたり、APのSSIDを用いる方法を適用する。
携帯電話機10は、ビーコン信号からSSIDを取得することが可能である。したがって、APのビーコン信号にSSIDの情報が含まれている場合、携帯電話機10は、SSIDの情報を取得する目的では、APとアソシエーションを伴う無線LAN接続を確立する必要が無い。この場合、携帯電話機10は、APからビーコン信号を受信することができれば足り、APとアソシエーション前のデータ送受信を行うことができればよいといえる。
したがって、本実施形態に係る携帯電話機10は、認証キーを全く知らずアソシエーションすることができない(WLAN接続を確立することができない)APであっても、このAPが発信するビーコンに含まれたSSIDを取得して周辺識別子記憶部35に記憶させることができる。このため、携帯電話機10によれば、携帯電話機10の工場出荷時以降に設置された新たなAPのSSIDであっても、このAPが発信するビーコンにSSIDが含まれていればこの新たなAPのSSIDを容易に取得して利用することができる。
APのSSIDがビーコン信号に含まれている場合、このSSIDはたとえば以下の手順により取得することができる。携帯電話機10の識別子取得部43は、まず、ユーザによる入力部25を介したSSIDの取得試行指示やウェブページ閲覧支援の開始指示を受け、またはあらかじめ設定された所定の時間間隔で、WLAN通信部34を介してビーコンを受信する。次に、識別子取得部43は、受信したビーコン信号からSSIDの情報を取得する。そして、識別子取得部43は、この取得したSSIDの情報を周辺識別子記憶部35に記憶させる。このとき、SSIDの取得時間がわかるよう、識別子取得部43は、SSIDの情報に対して時刻情報やスキャンタイミングごとにインクリメントされる数値などを関連付けておくとよい。
なお、ビーコン信号にSSIDの情報が含まれない場合は、識別子取得部43は、ビーコンを発信したAPに対してあらかじめ主制御部37のROMをはじめとする記憶媒体または設定情報テーブル記憶部36に記憶されたSSIDを送信してもよい。また、ビーコン信号そのものが受信されない場合には、識別子取得部43は、あらかじめ記憶媒体に記憶されたSSIDをブロードキャストしてprobe requestを行い、このブロードキャストしたSSIDを有するAPからのprobe responseを待ってもよい。probe responseは、APのSSIDの情報を含む信号により構成される。また、記憶媒体に認証キーが記憶されたSSIDを有するAPに対しては、この認証キーを用いてアソシエーションを伴うWLAN接続を確立してもよい。
以下の説明では、ビーコン信号にSSIDの情報が含まれない場合やビーコン信号そのものが受信されない場合(APがいわゆるステルス設定されている場合)には、携帯電話機10は、周辺にAPが存在しないと判断する場合の例について示す。
(2−2)ユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援
ウェブページ閲覧支援技術は、閲覧ページの内容に関連するウェブページの情報をユーザに提示することによりユーザのウェブページ閲覧を支援するための技術である。この技術によれば、携帯電話機10は、閲覧ページと関連するウェブページを提示することでユーザの関心を掘り起こし、更なるWebブラウジングを促すことでユーザの利便性を向上させるともにユーザにWebブラウジングを楽しんでもらうことができる。
本実施形態に係る携帯電話機10は、さらに、ユーザの位置情報を利用してウェブページ閲覧支援を効果的に行うものである。
図6は、ユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援の手順を説明するためのフローチャートである。図6において、Sに数字を付した符号は、フローチャートの各ステップを示す。また、図7は、SSID「Restaurant」に関する設定情報テーブル記憶部36の記憶内容の一例を示す説明図である。なお、SSID「Restaurant」は、レストランのAP13にあらかじめ設定されたSSIDであるものとする。
図6に示す手順は、ユーザにより入力部25を介してウェブページ閲覧支援の開始指示が行われてスタートとなる。なお、以下の説明では、ユーザがレストランのAP13の周辺に位置している場合の例について示す。
ステップS1において、閲覧ページ内容解析部41は、閲覧ページの内容を解析する。
ステップS2において、設定情報抽出部44は、周辺識別子記憶部35に記憶された最新のスキャン結果からSSID(「Restaurant」)を読み出し、このSSIDを用いて設定情報テーブル記憶部36を検索し、このSSIDの情報に関連付けられた設定情報(レシピ検索優先の情報)を抽出する。
次に、ステップS3において、設定情報決定部45は、設定情報抽出部44により抽出された設定情報(レシピ検索優先)にもとづいて、優先利用すべき情報検索サーバ(レシピ検索サーバ)の情報を関連ページ提示部42に出力する。
次に、ステップS4において、関連ページ提示部42は、設定情報決定部45から受けた優先検索サーバ(レシピ検索サーバ)、および、閲覧ページの内容に関連するウェブページを提供しうる情報検索サーバ(以下、内容関連検索サーバという)から、関連ページの検索に用いる情報検索サーバを選定する。内容関連検索サーバとしては、たとえば、閲覧ページがニュース関連ページである場合、ニュース検索サーバが選定対象となる。
次に、ステップS5において、関連ページ提示部42は、閲覧ページ内容解析部41による閲覧ページの内容解析結果をキーとして、ステップS4で選定された情報検索サーバを用いて検索を実行し、検索結果を取得する。
次に、ステップS6において、関連ページ提示部42は、取得した検索結果から、閲覧ページの内容に関連性が高いものを選択する。このとき、関連ページ取得部は、優先検索サーバから取得された検索結果を優先的に選択する。
そして、ステップS7において、関連ページ提示部42は、選択したウェブページの情報を表示部28に表示させる(図5の右側参照)。
以上の手順により、ユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援を行うことができる。なお、以上の手順は、ユーザによりまたは初期設定により全ての閲覧ページに対するウェブページ閲覧支援を行うよう設定されている場合は、新たなウェブページの読み込み指示が行われてスタートしてもよい。
本実施形態に係る携帯電話機10は、設定情報テーブル記憶部36を利用することにより、現在位置の周辺のAPが有するSSIDに関連付けられた情報検索サーバを優先的に利用する。このため、優先検索サーバを利用しない場合に比べ、携帯電話機10により提示される関連ページには、優先検索サーバの検索結果が多く含まれる。
たとえば、設定情報テーブル記憶部36に図7に示す設定情報が記憶されており、周辺識別子記憶部35にSSID「Restaurant」が記憶されている場合、ユーザに提示される関連ページにはレシピのウェブページやレシピに関連するウェブページが多く含まれることになる。したがって、携帯電話機10によれば、ユーザは、レストランに滞在中にはレシピのウェブページを提示されるなど、ユーザの現在位置の周囲の状況に深く関連するウェブページの提案を受けることができる。
たとえば、無線LANサービスを提供する飲食チェーンが、いずれの店舗でも同一のSSIDを利用しサービスを提供している場合を考える。この場合、飲食チェーンが提供する無線LANサービスのSSIDが全て「Restaurant」であれば、ユーザはいずれの地域であってもこの飲食チェーンの店舗であればいずれの店舗であっても同様の傾向の関連ページの提供を受けることができる。また、携帯電話機10は、この飲食チェーンの新規店舗が開店する場合も、設置されるAPのSSIDが同一であれば、新規店舗と他の店舗とで同様の動作を行うことができる。
(3)設定情報テーブルの変更
本実施形態に係る携帯電話機10の設定情報テーブル記憶部36の記憶内容は、あらかじめ静的に提供される必要はなく、ユーザの利用履歴に応じて変更可能である。このため、ユーザがウェブページ閲覧支援プログラムを様々な場面で利用することにより、設定情報テーブル記憶部36の記憶内容はユーザの利用履歴に応じたものとなる。したがって、本実施形態に係る携帯電話機10は、ユーザの利用形態を考慮してユーザの位置情報に応じた関連ページを提示することができる。
図8は、テーブル変更部46によりユーザの利用履歴に応じて設定情報テーブル記憶部36の記憶内容が変更される手順の一例を説明するためのフローチャートである。図8において、Sに数字を付した符号は、フローチャートの各ステップを示す。
この手順は、ユーザがウェブページを閲覧中に周辺のAPのSSIDの情報が取得されると、閲覧中のウェブページを提供する情報検索サーバの情報を取得し、周辺のAPのSSIDの情報と閲覧中のウェブページを提供する情報検索サーバの情報とを関連付けて設定情報テーブル記憶部36に記憶させることによりユーザの利用履歴に応じて設定情報テーブル記憶部36の内容を変更する際の手順である。
また、図9は、図7に示した設定情報テーブル記憶部36に対しテーブル変更部46によりエントリが追加された様子の一例を示す説明図である。なお、SSID「Station」は、駅に設置されたAPにあらかじめ設定されたSSIDであるものとする。
図8に示す手順は、ユーザがSSID「Station」を有するAPが設置された駅の周辺に位置している場合の例について示す。
ステップS11において、テーブル変更部46は、現在ユーザによりウェブページが閲覧されているか否かを判定する。ウェブページが閲覧中である場合は、ステップS12に進む。一方、ウェブページが閲覧されていない場合は、一連の手順は終了となる。
次に、ステップS12において、識別子取得部43は、WLAN通信部34を介してビーコンを受信し、受信したビーコン信号からSSIDの取得を試みる。ビーコン信号にSSIDが含まれておりSSIDが取得された場合はステップS13に進む。一方、SSIDが取得されなかった場合は一連の手順は終了となる。
次に、ステップS13において、識別子取得部43は、ビーコン信号から取得したSSID「Station」の情報を周辺識別子記憶部35に記憶させる。
次に、ステップS14において、テーブル変更部46は、閲覧ページを提供する情報検索サーバの情報を取得する。
次に、ステップS15において、テーブル変更部46は、周辺識別子記憶部35に記憶された最新のスキャン結果に含まれる周辺のAPのSSIDの情報と、閲覧ページを提供する情報検索サーバの情報と、を関連付けて設定情報テーブル記憶部36に記憶させる。
以上の手順により、ユーザがウェブページを閲覧中に周辺のAPのSSIDの情報が取得されると、閲覧中のウェブページを提供する情報検索サーバの情報を取得し、周辺のAPのSSIDの情報と閲覧中のウェブページを提供する情報検索サーバの情報とを関連付けて設定情報テーブル記憶部36に記憶させることによりユーザの利用履歴に応じて設定情報テーブル記憶部36の内容を変更することができる。
たとえば、いまユーザが駅におり、ユーザが乗り換え案内情報を調べた場合、テーブル変更部46は、ユーザがSSID「Station」のAPが確認される位置では乗り換え案内情報を優先的に出せるよう設定情報テーブル記憶部36にエントリを追加する(図9参照)。以後、SSIDが「Station」であるAPが確認される状況では、関連ページ提示部42は優先的に乗り換え案内情報をユーザに提示ことができる。
また、設定情報テーブル記憶部36へのエントリ追加が可能であることから明らかなように、本実施形態に係る携帯電話機10は、同一のSSIDに対して、ユーザの利用履歴に応じて容易に異なる設定情報を関連付けることができる。たとえば、ユーザがSSID「Station」のAPが確認される位置において、あるユーザの携帯電話機10は乗り換え案内情報を優先的にユーザに提案する一方、他のユーザの携帯電話機10は天気予報情報を優先的にユーザに提案することがありえる。
したがって、本実施形態に係る携帯電話機10は、端末の利用履歴を用いることによりユーザの利用形態を考慮してユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援を行うことができる。
なお、図8のステップS15において、テーブル変更部46は、すでに設定情報テーブル記憶部36にSSID「Station」に関連付けられた設定情報がすでに記憶されている場合、エントリの追加を行わなくてもよいし、すでに記憶された設定情報に対しさらに今回抽出された情報検索サーバに関する情報を加えてもよい。
また、図8では、ステップS12およびS13においてあらためて周辺APのSSIDを取得しなおす場合の例について説明したが、これらのステップにかえて「周辺識別子記憶部35に記憶された最新のスキャン結果にSSIDが一つでも存在するか否かを判定する」ステップを設けてもよい。この場合、最新のスキャン結果にSSIDが一つでも存在すると判定されれば図8のステップS14に進み、最新のスキャン結果にSSIDが一つも無いと判定されれば一連の手順を終了する。
図10は、テーブル変更部46によりユーザの利用履歴に応じて設定情報テーブル記憶部36の記憶内容が変更される手順の他の例を説明するためのフローチャートである。図10において、Sに数字を付した符号は、フローチャートの各ステップを示す。図8と同様のステップには、同一の符号を付して説明を省略する。
この手順は、ユーザにより入力部25を介して関連ページ提示部42により利用されるべき情報検索サーバが設定されると、周辺識別子記憶部35に記憶されたSSIDの情報と追加された所定の情報検索サーバとを関連付けて設定情報テーブル記憶部36に記憶させることによりユーザの利用履歴に応じて設定情報テーブル記憶部36の内容を変更する際の手順である。
ステップS21において、テーブル変更部46は、ユーザにより入力部25を介して関連ページ提示部42により利用されるべき情報検索サーバが設定されたか否かを判定する。ユーザにより情報検索サーバが設定された場合、ステップS12に進む。一方、この設定が行われなかった場合は、一連の手順は終了となる。
たとえば、ユーザがレストランに滞在中、ウェブページ閲覧支援プログラムの設定メニューから一時的にレシピ検索サーバを検索対象として加えた場合、このレシピ検索サーバが「ユーザにより入力部25を介して設定された関連ページ提示部42により利用されるべき情報検索サーバ」である。
ステップS22において、テーブル変更部46は、周辺識別子記憶部35に記憶された最新のスキャン結果に含まれる周辺のAPのSSIDの情報と、ユーザにより入力部25を介して設定された関連ページ提示部42により利用されるべき情報検索サーバの情報と、を関連付けて、設定情報テーブル記憶部36に記憶させる。
図10に示した手順により、ユーザにより入力部25を介して関連ページ提示部42により利用されるべき情報検索サーバが設定されると、周辺識別子記憶部35に記憶されたSSIDの情報と追加された所定の情報検索サーバとを関連付けて設定情報テーブル記憶部36に記憶させることによりユーザの利用履歴に応じて設定情報テーブルの内容を変更することができる。
図10に示した手順によっても、図8に示した手順と同様に、本実施形態に係る携帯電話機10は、端末の利用履歴を用いることによりユーザの利用形態を考慮してユーザの位置情報に応じたウェブページの閲覧支援を行うことができる。
なお、設定情報テーブル記憶部36の記憶内容をユーザの利用履歴に応じたものとする手順は、図8および図10に示した手順に限られない。たとえば、新たに設置されたAPがSSIDと設定情報とからなる情報を提供する場合、テーブル変更部46はこの情報を設定情報テーブル記憶部36に記憶させるとよい。また、テーブル変更部46は、設定情報テーブル記憶部36に記憶された設定情報のうち、所定の期間以上利用されなかった設定情報を設定情報テーブル記憶部36から削除してもよい。
(4)複数のSSIDが確認される場合(第2の実施形態)
上記説明では、識別子取得部43により一つのSSIDが取得される場合の例について示した。しかし、一般に、識別子取得部43により一度のスキャンで複数のSSIDが取得される場合がある。
図11は、ユーザがSSID「Restaurant」のレストランのAP13およびSSID「Station」の駅のAP14の両AP13および14からビーコン信号を受信可能な位置にいる様子を示す説明図である。また、図12は、第2の実施形態に係る設定情報テーブル記憶部36の記憶内容の一例を示す説明図である。
図11に示す場合、識別子取得部43は、SSID「Restaurant」およびSSID「Station」を取得し、これらのSSIDを周辺識別子記憶部35に記憶させる。
この場合、図6の手順を実行するにあたり、ステップS2において、設定情報抽出部44は、周辺識別子記憶部35に記憶された最新のスキャン結果からSSID「Restaurant」およびSSID「Station」を読み出し、これらのSSIDを用いて設定情報テーブルを検索する。このとき抽出される設定情報は、図12に示すように、SSID「Restaurant」に関連付けられた「レシピ検索優先」と、SSID「Station」に関連付けられた「乗り換え案内優先」と、さらに、SSIDが「(Restaurant)&&(Station)」の表記に関連付けられた設定情報である「駅に近い飲食店検索優先」である。
なお、記号「&&」は2つのSSIDの論理積を表すものとする。SSIDが「(Restaurant)&&(Station)」の表記に関連付けられた設定情報は、SSID「Restaurant」のレストランのAP13とSSID「Station」の駅のAP14とが同時に確認される場合に初めて適用される設定情報であることを示すものとする。
設定情報決定部45が、設定情報抽出部44により抽出された設定情報を加算的に関連ページ提示部42に出力する場合、関連ページ提示部42により提示される関連ページには、「レシピ検索」の結果と「乗り換え案内」の結果に加えて「駅に近い飲食店」の結果が優先的に表示されるようになる。
なお、設定情報決定部45は、設定情報抽出部44により抽出される設定情報に複数のSSIDに関連付けられた設定情報(「(Restaurant)&&(Station)」に関連付けられた設定情報など)が含まれる場合、関連ページ提示部42に対してこの設定情報のみを出力し、他の単一のSSIDに関連付けられた設定情報を除外してもよい。
また、関連ページ提示部42が複数の関連ページを提示する際、複数の設定情報(「Restaurant」、「Station」、「(Restaurant)&&(Station)」)の優先度付をどのように行うかは任意である。また、上記説明では2つのSSIDが同時に取得される場合の例に付いて示したが、2つのSSIDのうちいずれか一方のみが確認される場合について「(Restaurant)||(Station)」と表記し、この場合について設定情報を関連付けてもよい。なお、記号「||」は論理和を表すものとする。さらに、設定情報は、SSIDが3つ以上である場合や、「SSID「Restaurant」は確認されるもののSSID「Station」が確認されない」場合などであっても同様に定義することができる。
本実施形態に係る携帯電話機10によれば、複数のSSIDが確認された場合の設定情報を利用することができる。このため、単独のSSIDに対する設定情報のみにより動作する場合に比べ、より精度の高い動作設定が可能となる。
(5)確認されるSSIDが時間的に変化する場合(第3の実施形態)
図13は、ユーザがSSID「Station」の駅のAP14からビーコン信号を受信可能な位置から、SSID「Neighbor」の自宅近隣のAP15からビーコン信号を受信可能な位置へ移動する様子を示す説明図である。自宅近隣のAP15は、自宅の近隣で他人が運用するAPである。
また、図14は、第3の実施形態に係る設定情報テーブル記憶部36の記憶内容の一例を示す説明図である。
なお、確認されるSSIDが時間的に変化する場合に対応するため、周辺識別子記憶部35は、現在携帯電話機10の周辺にあるAPのSSIDの情報について、最新の情報に加え、直近の数回分のスキャン結果を保持しておく。
図13に示す場合、周辺識別子記憶部35は、最新のスキャンの結果取得されたSSID「Neighbor」および前回のスキャンの結果取得されたSSID「Station」を記憶している。
この場合、図6の手順を実行するにあたり、ステップS2において、設定情報抽出部44は、周辺識別子記憶部35に記憶された最新のスキャン結果からSSID「Neighbor」を読み出すとともに前回のスキャン結果からSSID「Station」を読み出し、これらのSSIDを用いて設定情報テーブルを検索する。
このとき抽出される設定情報は、図14に示すように、単独のSSID「Station」および「Neighbor」のそれぞれに関連付けられた「乗り換え案内優先」および「テレビ番組検索優先」と、さらに、SSIDが「(Station)―>(Neighbor)」の表記に関連付けられた設定情報である「スーパー特売情報優先」である。本実施例において記号「(A)―>(B)」は識別子取得部43により取得されたSSIDがAからBへと時間変化したことを表すものとする。
設定情報抽出部44は、SSID「Station」の駅のAP14が確認された後にSSID「Neighbor」の自宅近隣のAP15が確認されると、設定情報「スーパー特売情報優先」を抽出する。
なお、SSID「Station」の駅のAP14が確認された後に、SSID「Restaurant」のレストランのAP13が確認され、その後SSID「Neighbor」の自宅近隣のAP15が確認された場合にも、「(Station)―>(Neighbor)」の表記に関連付けられた設定情報を抽出するようにしてもよい。
(6)ユーザが空間的に移動する一方で確認されるSSIDが変化しない場合(第4の実施形態)
図15は、ユーザがSSID「MyCar」の車のAP16からビーコン信号を受信可能な位置である車内におり、この車で移動する様子を示す説明図である。また、図16は、第4の実施形態に係る設定情報テーブル記憶部36の記憶内容の一例を示す説明図である。
ユーザが電車や自動車に乗っており、識別子取得部43が電車や自動車に搭載された同一のAPのSSIDを確認する状況が継続しつつユーザが空間的に移動する状況では、その他のSSIDが追加で確認されない限り、関連ページ提示部42は同様の動作を行う。
そこで、図16に示すように、同一のSSIDが連続して確認される場合であっても、付加条件を用いて設定情報を変更させることにより、ユーザが空間的に移動する一方で確認されるSSIDが変化しない場合に対応する。
付加条件を用いるため、本実施形態に係る設定情報テーブル記憶部36は、SSIDの情報と設定情報(優先利用される情報検索サーバの情報)と付加条件とを関連付けて記憶する。
図17は、本実施形態に係る主制御部37のCPUによる機能実現部の構成例を示す概略的なブロック図である。図17に示す機能実現部は、図4に示す機能実現部に付加条件取得部47を追加したものであり、他の構成および作用は図4に示す機能実現部と異ならないので、同一の構成には同一符号を付して説明を省略する。
付加条件取得部47は、車のAP16のSSID「MyCar」を除く現在位置に関連する情報を外部の機器から取得し、この情報を設定情報抽出部44に与える。設定情報抽出部44は、付加条件取得部47から取得した情報を付加情報として利用する。
たとえば、ユーザが自動車に乗車しており、自動車にAP16が設置されている場合について考える。この場合、付加条件取得部47は、自動車が備えたカーナビゲーショシステム50から得られる情報を付加条件として利用するよう、設定情報抽出部44に与える。
カーナビゲーションシステム50から得られる情報としては、たとえば高速道路のインターチェンジから現在位置までの距離の情報などが挙げられる。
図16に示す例では、SSIDが「MyCar」であり付加条件が「高速道路ICから5km以内」に対応する設定情報は「グルメ情報優先」である。このため、携帯電話機10が、SSID「MyCar」のAP16を確認可能な位置(車内など)にあり、かつ自動車が高速道路のインターチェンジ付近(5km以内)にある場合にのみ、設定情報「グルメ情報優先」が適用されることになる。
ここで、付加条件の「高速道路ICから5km以内」が適用される場合について説明する。この場合として、たとえば複数の高速道路のインターチェンジから5km以内に同一のSSIDをもつAPが設置される場合が挙げられる。なお、この場合、設置されたAPのSSIDのエントリを設定情報テーブル記憶部36に追加することで対応することができ、付加条件取得部47は必要とされない。また、付加条件取得部47が現在の車の位置から高速道路のインターチェンジまでの距離をカーナビゲーションシステム50などの外部の機器から取得する場合、この取得した情報から「高速道路ICから5km以内」であるか否かを判定することが可能である。また、GPSや基地局100のIDを利用する例も考えられる。GPSを利用する場合であれば、取得される緯度・経度情報から地図情報を利用するなどして「高速道路ICから5km以内」であるか否かを判断することが可能である。基地局100のIDを利用する場合もGPSの場合と同様に基地局100から各高速道路ICまでの距離を踏まえて「高速道路ICから5km以内」であるか否かを判断することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
たとえば、携帯電話機10がユーザの個人プロファイルを保持している場合、この個人プロファイルから得られる嗜好情報をキーワードなどとして利用することにより、関連ページをユーザに受け入れられ易くするよう関連ページの提案精度を向上させことができる。
また、設定情報テーブル記憶部36は、同一のSSIDに対して複数の優先検索サーバを関連付けて記憶してもよい。この場合、複数の優先検索サーバどうしの優先順位は、たとえば各優先検索サーバが過去に利用された回数に応じて決定してもよい。
また、本発明の実施形態では、フローチャートの各ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。