JP5326385B2 - 走行境界検出装置及び走行境界検出方法 - Google Patents

走行境界検出装置及び走行境界検出方法 Download PDF

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本発明は、例えば自律型の移動装置を走行させて地図を生成するために使用して、移動装置周囲の走行境界を検出する技術に関する。
例えば、走行時に障害物などを検出しつつ走行する自律型の移動装置として、例えば特許文献1に記載の技術がある。
この特許文献1に記載の技術では、移動装置に搭載したレーザレーダなどの距離計測装置によって、水平方向に所定角度だけスキャンする。そして、所定検出範囲にある障害物からの反射光によって障害物、つまり走行境界までの距離を検出する。
また、撮像装置によって移動装置周囲の画像を取得し、その画像と、上記距離計測装置による障害物までの距離とによって、障害物が何であるか判定する。
特開2004−280451号公報
上記従来技術では、距離計測装置で水平スキャンを行っている。すなわち、移動装置が移動する床が平坦であることを仮定して、距離計測装置で、走行境界をなす障害物までの距離を検出している。
このため、移動装置が上下方向に姿勢変化を起こして、距離計測方向が上下変位するようにピッチングすると、距離計測装置の計測方向の向きが上下に傾く。下方に傾いて計測すると、走行可能な床面を障害物として検出してしまうおそれがある。このような誤検出は、移動装置が走行する床に、走行可能な斜面や凹凸があった場合に発生し易い。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、簡易な処理によって、距離計測装置で走行境界を検出可能とすることを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、移動装置に搭載した距離計測装置によって、移動装置が走行可能な境界である走行境界を検出する。その際に、同一計測方向について、姿勢検出手段による姿勢検出に基づき、距離計測時における移動装置の姿勢が異なる複数点の距離を上記距離計測装置で計測する。そして、検出時の姿勢によって各計測点の位置を取得し、その複数の計測点における各2つの各計測点を通過する直線群を求め、当該直線群における各2つの直線が交差する角度に基づき走行境界を推定する。
本発明によれば、距離計測装置による全計測点を、そのまま走行境界をなす障害物までの距離としない。そして、移動装置の姿勢変化を利用して距離計測を行う。すなわち、同一計測方向について、距離計測時における移動装置の姿勢が異なる複数の距離計測点を通過する直線同士の関係から、走行境界を推定する。このため、簡易な処理によって、距離計測装置で走行境界を検出することが可能となる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る移動装置1を示す斜視図である。
(構成)
まず移動装置1の構成について説明する。
本実施形態の移動装置1は、図1に示すように、移動装置本体2の左右両側に車輪3を配置した2輪形態の移動装置である。移動装置本体2には、また駆動部4、及び駆動部4を制御する駆動制御部5を搭載する。駆動部4は、モータなどのアクチュエータからなり、アクチュエータの発生するトルクを、駆動トルクとして車輪3に伝達する。その伝達した駆動トルクによって車輪3を回転駆動する。
駆動制御部5は、移動装置1の走行に応じた駆動指令を上記駆動部4に出力する。
この移動装置1は、車輪3を駆動した際に、移動装置本体2が、車幅方向の軸回りにピッチングするように姿勢変化を発生させることができる。即ち、車輪3を駆動制御することで、移動装置1は移動すると共に姿勢を変化させることが可能である。すなわち車輪3を駆動することで、走行制御及び姿勢制御が可能となる。
ここで移動装置1としては、ロボットを含む様々な移動装置に適用可能である。ただし、本実施形態の移動装置1は、上述のよう図1のように、2つの車輪3を移動装置本体2の左右に配置し、駆動制御によりバランスをとりながら移動および姿勢変化を行うものである。この2輪の形態の移動装置1は、1輪の移動装置に比べて駆動制御が容易である。また、3輪以上の移動装置と比較すると、上記2輪形態の構成は、構成が単純で、行動変化時の重心移動量が少ない。また、容易にその動きをモデル化できるという利点を持つ。
本実施形態の移動装置1を力学的にモデル化すると、図2のようになる。
そして、この関係を示す運動方程式は、下記の式(1)〜式(4)のように表すことが出来る。
Jd2/dt2θ = VLsinθ −HLconθ ・・・(1)
md2/dt2(Lconθ) = V− mg ・・・(2)
u = H ・・・(3)
J = mL2/3 ・・・(4)
ここで、
J:慣性モーメント
θ:移動装置1の移動装置本体2の傾き(ピッチ角θ)
V:移動装置1の重心に対し垂直方向に掛かる力
H:移動装置1の重心に対し水平方向に掛かる力
m:移動装置本体2の重さ
L:移動装置本体2の重心位置から車輪3中心までの距離
u:車輪3で発生する力
を示す。
この(1)式〜(4)式のようなモデルに基づき、所定のピッチ角θの姿勢とするための適切な制御出力uを求めることが出来る。
また、地図生成装置6は、図3に示すように、距離計測装置6A、姿勢計測装置6B、走行境界演算手段6C、記録装置6D、および姿勢制御手段6Eを備える。このうち、少なくとも距離計測装置6A、姿勢計測装置6B、走行境界演算手段6Cは、走行境界検出装置を構成する。
上記距離計測装置6A及び姿勢計測装置6Bは、上記移動装置本体2に搭載する。
距離計測装置6Aは、移動装置1周辺の障害物までの距離を計測する装置である。計測した距離情報を走行境界演算手段6Cに供給する。距離計測装置6Aとしては、例えば、レーザー、ミリ波、超音波、静電容量を利用した装置や、ステレオカメラなどを利用する装置を使用する。この実施形態では、レーザーにより2次元的に周囲の物体までの距離を計測することが可能なレーザースキャナを利用する。その距離計測装置6Aを、移動装置本体2に対して上下方向に揺動不能に固定する。この場合には、距離計測装置6Aの距離計測方向Kは任意に設定変更しないようになる。このため、距離計測方向Kは、移動装置1の移動装置本体2に発生するピッチングの影響を受けることになる。しかし、逆にこの上下方向への姿勢変化を利用することで、上下方向に広く距離計測を行うことが可能となる。
姿勢計測装置6Bは、移動装置本体2の現在の姿勢を計測する装置である。本実施形態の姿勢計測装置6Bは、移動装置本体2のピッチ角θを検出する。姿勢計測装置6Bは、検出したピッチ角情報を走行境界演算手段6Cに供給する。姿勢計測装置6Bとしては、ジャイロセンサーやGセンサーなどを用いることが可能である。
走行境界演算手段6Cは、上記距離計測装置6A及び姿勢計測装置6Bからの情報に基づき、障害物までの距離及び位置、つまり走行境界を算出する。その算出した走行境界の情報は、記録装置6Dに出力する。
走行境界演算手段6Cは、図4に示すように、複数点取得手段6Ca及び走行境界位置推定手段6Caを備える。そして、複数点取得手段6Caは、上記距離計測装置6Aが取得した走行境界を構成する障害物までの距離データと、上記姿勢計測装置6Bにより取得した距離データ計測時の姿勢を複数取得する。また、走行境界位置推定手段6Caは、その計測点Anを通過する直線Bnの関係性から走行境界の位置を推定する。この走行境界演算手段6Cは、CPUとメモリーなどで構成する。詳細な走行境界の演算処理は後述する。
記録装置6Dは、走行境界演算手段6Cが算出した走行境界の情報を記録する。この記録装置6Dは、上記走行境界演算手段6Cから取得した走行境界データを保持するための装置である。例えば、ハードディスクやテープデバイスやSSD(Solid State Drive)などを利用することが可能である。また、上記走行境界演算手段6Cから取得した走行境界までの距離を絶対座標に変換して保存していくことで、行動範囲の走行境界を示す地図の情報として記録することとなる。
姿勢制御手段6Eは、走行境界取得処理中に、上記移動装置1の上記駆動制御部5に駆動指令を出力して、移動装置1の姿勢変化を制御する。その姿勢変化の制御の指令としては、その場位置保持制御の指令と、姿勢に積極的な変化を発生させるための前後進制御の指令とを出力する。すなわち、姿勢制御手段6Eは、上記走行境界演算手段6Cにより走行境界を計測する際に、必要なピッチ角範囲での距離計測結果を得ることが出来ない場合は、前後進制御の指令を出力して、移動装置1を前後方向に加速および減速する。これによって、移動装置1の移動装置本体2に発生するピッチ角範囲を変更し、必要なピッチ角θでの距離計測結果を得ることが可能となる。
次に、走行境界演算手段6Cの処理について、図5を参照して説明する。
まず、ステップS100において、移動装置1前方の距離計測を実施する。このとき、距離計測装置6Aが計測した走行境界を構成する障害物までの距離データを取得する。同時に、距離計測時における移動体の姿勢情報を取得する。即ち、姿勢計測装置6Bが計測した、移動装置1に発生しているピッチ角θを取得する。ピッチ角θは、図6に示すように、鉛直方向に直交する水平方向で且つ移動装置1の前進方向を基準(0度)として、上向きの角度(仰角)を正、下向きの角度(俯角)を負とする。
続いて、ステップS110では、走行境界の推定に十分な数の計測点データを取得したか否かを判定する。十分な数の計測点数を取得したと判定する場合には、ステップS130に移行する。一方、十分な数の計測点数を取得していないと判定した場合には、ステップS120に移行する。
ここで、走行境界の推定に十分なデータ数(計測点数)とは、図7に示すように4点以上とする。これは、少なくとも床面の傾き(前方の床面位置)を推定するための2点A1、A2と、壁面(障害物表面)を観測するための2点A3、A4とを取得するためである。計測点を4点以上取得することで、床面と壁面の交点Pn(走行境界)を十分な精度で推定できるようになると考える。
ただし、計測点An(n=1,2,・・・)が3点以上あれば、走行境界を求めることは可能である。また、多くの計測点数を用いて走行境界を推定すれば、より高い精度で推定を行うことが可能であると考える。
ステップS120では、所定時間Δt[s]間、待機した後に、ステップS100に戻る。そして、距離計測を繰り返す。
ここで、複数点の距離計測の際には、姿勢制御手段6Eからの指令によって、移動装置1がその場にとどまるように姿勢制御を行う。即ち、移動装置1の移動装置本体2の重心が、車輪3の中心に対して垂直方向に保持するように制御する。このとき、移動装置1の移動装置本体2と車輪3の動きを固定するのではなく、移動装置本体2が静止しないように制御を行う。
そのため、姿勢計測装置6Bでの計測に基づき現在の移動装置本体2の傾き角であるピッチ角θを取得し、上記(1)〜(4)を用いてピッチ角θを維持するための適切な制御出力uを求める。その制御出力uに応じたトルクとなるように、駆動制御部5は、駆動指令を駆動部4に出力する。このとき、姿勢をピッチ角θの状態に保持する制御の過程で、移動装置本体2はピッチングする。このため、ステップS100において、様々なピッチ角θでつまり複数の姿勢で距離計測を行うことが可能となる。
ステップS130では、ステップS110で取得した距離計測点データに関して、それらのデータを取得した際のピッチ角θの検討を行う。即ち、複数の距離計測データのピッチ角θに基づき、必要な計測範囲の情報を取得したか否かを判定する。必要な計測範囲の情報を取得していると判定した場合には、ステップS150に移行する。取得していないと判定した場合には、ステップS140に移行する。
ここでは図8のように、少なくとも「−6度」よりも下向きのピッチ角θが発生した状態での計測を2点以上取得しており、且つ、またピッチ角θが0度よりも上向きである点が2点以上取得していると判定した場合に、必要な計測範囲の情報を取得している状態とする。
ここで、「−6度よりも下向き」とは、距離計測装置6Aの取付け高さが地上高0.2mである場合に、2m前方の床面を見る角度である。これ以上の下向きピッチ角θを持つことは移動装置1から2m以内の領域の床面の傾きを見ることとなる。またピッチ角θが0度以上では、床が平らであれば、壁面までの距離を取得することになる。したがって、これらのピッチ角θで計測した計測点An(n=1,2,・・・)があれば、床面と壁面の境目(走行境界)をおおよそ正確に捉えることができるようになると推定できる。
ただし、上記規定した必要な計測範囲であるピッチ角範囲は、これに限定するものではない。これらの角度範囲を設定しなくても走行境界を推定することは可能である。またさらに細かい角度領域を設定し、それぞれに対して複数点計測点An(n=1,2,・・・)を得ることでより精度の高い走行境界計測値を得ることも可能である。
ステップS140では、移動装置1を前後に移動させることで積極的な姿勢の変化を発生させる。このステップS140に移行する場合には、ステップS110で必要な計測点数を満たしているにもかかわらず、ステップS130にて必要なピッチ角範囲の計測データが必要数だけ計測していないと判断したためである。この場合には、その場にとどまるだけの姿勢制御では、さらに広範囲な計測角度での距離計測が困難であると考えて、移動装置1を移動させる。
すなわち、ステップS140では、姿勢保持の目標ピッチ角θを現在のピッチ角θをよりもマイナス方向に設定する。すなわち、車輪出力uを倒立振子制御に必要な値よりも低く設定する。これにより移動装置1の移動装置本体2はマイナス方向にさらに傾き、この過程で前進する。次に、移動装置1の傾きを元に戻すために、移動装置1を前進方向への移動を停止させる。このとき、ピッチ角θがプラス方向に振れるように倒立振子制御に必要な力よりも大きな力を発生させる。この処理は、姿勢制御手段6Eを起動して行う。
これにより、さらに広範囲なピッチ角範囲で、距離計測を実施することが可能となる。
一方、ステップS130にて、適切な制御姿勢による距離計測データ数が十分取得したと判定した場合には、ステップS150に移行して、走行境界の推定を行う。
すなわち、ステップS150では、走行境界の推定は図9のように、距離計測値と距離計測時の移動装置1のピッチ角θから、各計測点An(n=1,2,・・・)の位置を求め、その複数の計測点An(n=1,2,・・・)を2次元平面にマッピングする。2次元平面は、上下方向を向いた面である。
そして、各2つの計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)群を求める。そして、直線Bn(n=1,2,・・・)群について、それぞれ2本の直線Bn(n=1,2,・・・)の交角αn(n=1,2,・・・)を取得する。そして、一番小さい角度の交角αn(n=1,2,・・・)(以下、最小交角αminと呼ぶ)の交点Pnを、走行境界の推定値(図9のPn)とする。ここで、上記交角αn(n=1,2,・・・)は、移動装置1側の交角αn(n=1,2,・・・)である。図9では、右上側に向く方の交角αn(n=1,2,・・・)である。
ここで、上記各2つの計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)群を求める際に、次のように、求める直線Bn(n=1,2,・・・)を制限すると良い。すなわち、ピッチ角θに基づき、ピッチ角θが近い、隣り合う2つの計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)群だけを採用する。これによって、比較対象となる交角αn(n=1,2,・・・)の数を制限可能となる。
この推定手法によれば、図10(a)の802のように、移動装置1の登坂能力を超えたスロープによる走行境界や、図10(b)の803のように、移動装置1がスロープ上にあるときでも、走行境界を検出することが可能である。
ただし、上記求めた最小交角αminが、所定角度以上の場合には、走行境界と推定しない。上記所定角度とは、図11のように、180度から、「対象とする移動装置1によって登坂可能なスロープの最大傾斜角度αs」を引いた角度とする。最小交角αminが、所定角度以上の場合には、移動装置1が乗り越えていけると判断できるためである。
ステップS160では、ステップS150で推定した走行境界を、記録装置6Dに保存していく。ここで、走行境界を、予め設定した座標系での位置に変換して記録装置6Dに保存していく。これによって、移動物体の走行境界分布を示す地図を作成することが可能となる。
続いて、ステップS170では、何らかの終了処理(移動装置1に対するストップ信号など)が発生したら、処理を中止する。ここでこれらの終了処理が発生しない場合は、走行境界検出の向きや場所を変更するように、移動装置が駆動した後に、再びステップS100に移行して、走行境界算出手段6Cの処理を継続する。
ここで、地図生成装置6のうち、走行境界演算手段6Cや記録装置6Dは、移動装置1に搭載しても良いが、移動装置1に搭載する必要はない。移動装置1に搭載しない場合には、別の場所に設定して、通信によって情報の授受を行えば良い。
ここで、姿勢計測装置6Bが姿勢検出装置を構成する。
(動作及び作用)
移動装置1に発生しているピッチングを利用して、距離の計測値について、同一の計測方向Kにおいて、複数の異なる姿勢で検出した、複数の計測点An(n=1,2,・・・)で取得する。この複数の計測点An(n=1,2,・・・)は、距離計測装置6Aの計測方向Kが上記ピッチ角θの変化によって変化した点である。このため、上記複数の計測点An(n=1,2,・・・)は、所定の2次元平面上の点となる(例えば、図9参照)。ここで、上記2次元平面は、2つの車輪3の接地する床面が水平であれば鉛直方向の平面となる。一方、上記2次元平面は、2つの車輪3の接地する床面が傾いていれば、鉛直方向から傾いた上下方向の平面となる。
そして、各距離の計測をしたときの姿勢を計測することで、2次元平面上における、各距離の計測点An(n=1,2,・・・)の位置を求めることが可能である。
そして、複数の計測点An(n=1,2,・・・)における各点を通過する複数の直線Bn(n=1,2,・・・)群について、各2本の直線Bn(n=1,2,・・・)の交角αn(n=1,2,・・・)のうち、一番小さな交角αminの交点Pnを走行境界とする。
ここで、複数の交点Pnのうち任意の2点を選択し、その2点を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)は、例えば、図9のように、計測点An(n=1,2,・・・)が4点であれば、6本存在する。その全ての直線Bn(n=1,2,・・・)の交角αn(n=1,2,・・・)を求めて比較しても良い。ただし、計測点An(n=1,2,・・・)が多くなるほど、求める交角αn(n=1,2,・・・)が多くなる。
このため、ここでは、ピッチ角θに基づき、隣り合う計測点An(n=1,2,・・・)同士を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)に限定する。このように限定すると、例えば計測点An(n=1,2,・・・)が4点であれば、直線Bn(n=1,2,・・・)が3本に限定出来て、交角αn(n=1,2,・・・)を演算比較する処理量が減る。
また、求めた一番小さな交角αminが登坂可能なスロープ相当の場合には、走行境界としない。
さらに、移動装置1に発生している姿勢変化(ピッチ角変化)の範囲が、必要とする計測点An(n=1,2,・・・)を取得出来ないと判定する場合には、移動装置1を前後進させる。これによって、移動装置1に発生する姿勢変化の範囲を大きくする。そして、必要とする計測点An(n=1,2,・・・)を取得する。
(本実施形態の効果)
(1)同一計測方向Kについて、移動装置1の複数の異なる姿勢で取得した複数の各計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)の関係性に基づいて、走行境界を推定する。
すなわち、計測点An(n=1,2,・・・)をそのまま走行境界をなす障害物までの距離としない。これによって、移動装置1に上下方向の姿勢変化が発生していても、走行境界とならない障害物、例えば走行可能な床面の凹凸や傾きを障害物までの距離と検出しても、その各計測点An(n=1,2,・・・)がそのまま走行境界となることが無い。
また、同一計測方向Kにおける、つまり同一の2次元平面上に存在する複数の計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)の関係性から走行境界を判定することで、移動装置1が走行する床面に対する、障害物の傾き、若しくは上記2次元平面での床と障害物の輪郭が推定可能となる。この結果、凹凸が発生している場所が特定できて、走行境界を推定することができる。
以上のことから、簡易な処理によって、距離計測装置6Aで走行境界を検出することが可能となる。
(2)また、移動装置1に発生する姿勢変化を積極的に利用して、同一計測方向Kにおける複数の計測点An(n=1,2,・・・)を取得している。このため、距離計測装置6A自体の計測方向Kを上下方向に変更するための独立した機構が不要となる。
(3)上記各計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)が作る交角αn(n=1,2,・・・)が最も小さい角度を作る2つの直線Bn(n=1,2,・・・)の交点Pnを、走行境界と推定する。これによって、各計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)の関係性から走行境界と推定可能な位置を精度良く求めることが可能となる。
(4)最も小さな角度が、所定の値よりも大きい場合は、走行境界と推定しない。これによって、所定角度の凹凸のある部分を特定しても、移動装置1が乗り越えることができる程度の凹凸であれば走行境界としない。つまり、移動装置1が自由に移動できる空間と判別できる。したがって、行動できる範囲を正しく規定したマップを作成することが可能となる。
(5)複数の計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)を、姿勢変化の方向に沿って隣り合う計測点An(n=1,2,・・・)同士とする。これによって、走行境界を推定するために使用する直線Bn(n=1,2,・・・)の数を制限することが出来て、処理負荷を抑えることが可能となる。
(6)計測状況に応じて、駆動部4の駆動を制御することで移動装置1に上下方向への姿勢変化を発生させて、複数点の距離計測を行う。
これによって、自然発生した移動装置1の揺れだけでは、観測できない姿勢変化(ピッチ角変化)で計測した距離計側結果を取得可能となる。この結果、移動装置1の揺れが収まった後や、そもそも移動物体の揺れが発生しない緩やかな景観を持つ走行環境であっても、上記方式による走行境界の推定を行うことができる。
すなわち、走行路面に所定の凹凸や斜面などがあって移動装置1に所定以上の姿勢変化が発生する場合には、その姿勢変化を利用する。それが利用できない場合であっても、姿勢変化を発生させることで、走行境界の推定を行うことが可能となる。
(変形例)
(1)距離計測時に所定の仰角以上のピッチ角θで計測した値は、走行境界推定のための計測点An(n=1,2,・・・)としないようにすると良い。
図12に示すように、ある程度以上の仰角θmaxで計測した距離計側点は、走行境界を構成する障害物よりも上部を見ている可能性がある。このような、ある程度以上の仰角で計測した距離計側点を考慮に入れないことで、計算時間を短縮することができる。
ここで、上記所定の仰角θmaxは、例えば、対象とする地図作成位置の障害物の高さの標準と、通常の計測距離の平均とから決定する。
また、上記所定の仰角を、次の観点で設定しても良い。
走行境界か否かは、対象とする移動装置1が登坂可能か否かが一つに指標となる。従って、対象とする移動装置1の登坂可能な床面の最大傾斜角αs以上の値を上記所定の仰角θmaxとする。
(2)上記実施形態では、計測点An(n=1,2,・・・)を通過する複数の直線Bn(n=1,2,・・・)が形成する交角αn(n=1,2,・・・)によって走行境界を推定する場合を例示している。
上記複数の直線Bn(n=1,2,・・・)の関係性による走行境界の推定の方法は、これに限定しない。例えば、隣り合う計測点An(n=1,2,・・・)同士を直線Bn(n=1,2,・・・)で結んでいくことで、走行の路面とそれに連続する障害物の輪郭を推定し、その輪郭から走行境界を推定しても良い。
(3)また、複数の直線Bn(n=1,2,・・・)が形成する交角αn(n=1,2,・・・)のうち一番小さな交角αminを求める際に、次のような手順で判定しても良い。
ピッチ角θが最も小さな計測点A1を通過する直線B1を基準にして、その直線B1と他の直線Bn(n=1,2,・・・)との交角αn(n=1,2,・・・)を判定していって、所定の交角α0以下の交角αnがあった時点で、その交角αnの交点Pnを走行境界とする。上記他の直線Bn(n=1,2,・・・)は、ピッチ角θが小さな計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)ほど交角の比較判定順序の優先順位を高くして行う。また、上記所定交角αn(n=1,2,・・・)以下とは、移動装置1が登坂可能な最大傾斜角αs未満とする。
また、上記処理で所定の交角α0以下の交角が存在しない場合には、次にピッチ角θが小さな計測点An(n=1,2,・・・)を通過する直線Bn(n=1,2,・・・)を基準して、同じことを繰り返す。
以上の処理によって、移動装置1に近い走行境界を、最初に検出することが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る移動装置を示す図である。 本発明に基づく実施形態に係る移動装置の倒立振子モデルを説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る地図生成装置の構成を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る走行境界算出装置を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る走行境界算出装置の処理を説明するための図である。 本発明に基づく実施形態に係る移動装置の姿勢変化によるピッチ角を説明するための図である。 走行境界推定に必要な計測点数を説明する図である。 必要な距離計測時のピッチ角を説明するための図である。 走行境界の推定の方法を説明する図である。 走行境界の推定の方法を説明する図である。 移動装置の登坂能力に応じた走行境界と推定しない場合を説明する図である。 走行境界推定時に使用するデータの選択について説明するための図である。
符号の説明
1 移動装置
2 移動装置本体
3 車輪
4 駆動部
5 駆動制御部
6 地図生成装置
6A 距離計測装置
6B 姿勢計測装置(姿勢検出手段)
6C 走行境界演算手段
6Ca 複数点取得手段
6Cb 走行境界推定手段
6D 記録装置
6E 姿勢制御手段
K 計測方向
θ ピッチ角
An 各計測点
Bn 直線
αn 交角
αmin 最小の交角
Pn 走路境界と推定する交点

Claims (8)

  1. 移動装置に搭載し、当該移動装置が走行可能な境界である走行境界を検出するための走行境界検出装置であって、
    移動装置に搭載されて障害物までの距離を計測する距離計測装置と、
    移動装置に搭載されて移動装置の上下方向への姿勢の傾きを検出する姿勢検出手段と、
    同一計測方向に対し、距離計測時における移動装置の姿勢が異なる複数の各計測点の位置を、上記距離計測装置の計測及び姿勢検出手段による姿勢検出に基づき取得する複数点取得手段と、
    複数点取得手段で取得した複数の計測点における各2つの計測点を通過する直線群を求め、当該直線群における各2つの直線が交差する角度に基づいて、走行境界を推定する走行境界位置推定手段と、
    を備え
    上記2つの直線が交差する角度は、側面視において当該2つの直線で区画される4つの空間のうちの上記移動装置が位置する空間側の角度であることを特徴とする走行境界検出装置。
  2. 上記走行境界位置推定手段は、取得した複数の計測点における各2つの計測点を通過する直線群について、2つの直線が作る角度であって移動装置側の角度が最も小さい角度となる当該2つの直線の交点を、走行境界と推定し、
    上記2つの直線が作る角度であって移動装置側の角度とは、上記2つの直線が交差する角度のうち、側面視において当該2つの直線で区画される4つの空間のうちの上記移動装置が位置する空間側の角度であることを特徴とする請求項1に記載した走行境界検出装置。
  3. 上記走行境界位置推定手段は、上記2つの直線が作る角度であって移動装置側の角度が最も小さい角度が、所定の値よりも大きい場合は、走行境界と推定しないことを特徴とする請求項2に記載した走行境界検出装置。
  4. 上記走行境界位置推定手段は、取得した複数の計測点における各2つの計測点を通過する直線群について、2つの直線が作る角度であって移動装置側の角度が所定角度以下となる当該2つの直線の交点であって移動装置に一番近い交点を、走行境界と推定し、
    上記2つの直線が作る角度であって移動装置側の角度とは、上記2つの直線が交差する角度のうち、側面視において当該2つの直線で区画される4つの空間のうちの上記移動装置が位置する空間側の角度であることを特徴とする請求項1に記載した走行境界検出装置。
  5. 上記2つの計測点を通過する直線は、隣り合う2つの計測点を通過する直線とすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した走行境界検出装置。
  6. 複数点取得手段は、姿勢検出手段による検出に基づき、距離計測装置による計測方向の仰角が所定値以上の計測点は、上記走行境界の推定のための計測点として使用しないことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した走行境界検出装置。
  7. 駆動部の駆動を制御することで移動装置に上下方向への姿勢変化を発生させて、複数点の距離計測を行うことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載した走行境界検出装置。
  8. 移動装置に距離計測装置を搭載し、その距離計測装置による計測に基づき、移動装置が走行可能な境界である走行境界を検出する走行境界検出方法であって、
    障害物との距離を計測する際に、移動装置に発生する上下方向への姿勢変化を利用して、同一計測方向について、互いに移動装置の姿勢が異なる状態で計測した複数の距離計測点の位置を取得し、その複数の計測点における各2つの計測点を通過する直線群を求め、当該直線群における各2つの直線が交差する角度基づいて、走行境界を推定し、
    上記2つの直線が交差する角度は、側面視において当該2つの直線で区画される4つの空間のうちの上記移動装置が位置する空間側の角度であることを特徴とする走行境界検出方法。
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