JP5325623B2 - 電子源 - Google Patents

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Description

本発明は、電子を照射する電子源に関する。
半導体デバイスや光学レンズ等の製造に用いられる技術として、プラズマイオンプレーティングやイオンビームスパッタリング等の成膜技術が知られている。これらの成膜技術では、対象物に電子ビームを照射する電子銃が用いられることが多い。
電子銃として、高周波電源に接続された高周波誘導コイルが用いられる電子銃が知られている。このような電子銃では、放電管内部に設けられたカソード電極が、プラズマ中のイオンによりスパッタリングされ、飛び出した導電性の物質が放電管の内壁に付着する場合がある。この導電性の付着物が堆積すると、堆積した付着物により高周波誘導コイルからの高周波電界が静電遮蔽されてしまい、プラズマ発生の初期段階である容量結合によるプラズマが発生しなくなってしまう。つまり、電子銃を長時間にわたって使用すると、停止した電子源を再び起動させる時に、プラズマが発生しないという問題がおこる。この問題の対策としては、例えば、特許文献1で開示されているような、放電管内部のカソード電極内にトリガ電極を設け、このトリガ電極により放電管内にプラズマを発生させる技術がある。
特許第3606842号(段落[0033]、[0043]、図3)
しかしながら、放電管内部にトリガ電極を設置すると、電子銃の構造が複雑となってしまう、また、トリガ電極の絶縁部等から異物が発生し、放電管内が汚染されてしまう。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、プラズマ発生の機能が低下しない、簡単な構造でなる電子源を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電子源は、プラズマ生成室と、高周波アンテナと、コレクター電極と、内部構造材とを具備する。
前記プラズマ生成室は、開口及び内壁を有する。
前記高周波アンテナは、前記プラズマ生成室内にプラズマを発生させるために、前記プラズマ生成室の外部に設けられる。
前記コレクター電極は、前記プラズマ中のイオンを捕集し、前記プラズマ中の電子を前記開口を介して前記プラズマ生成室外へ放出させるために、前記プラズマ生成室の内部に設けられる。
前記内部構造材は、誘電体でなり、前記プラズマ生成室の前記内壁と前記コレクター電極との間に、前記内壁と対向するように、前記内壁と距離をおいて設けられる。
本発明の別の形態に係る電子源は、プラズマ生成室と、高周波アンテナと、コレクター電極と、トリガ電極とを具備する。
前記プラズマ生成室は、開口を有する。
前記高周波アンテナは、前記プラズマ生成室内にプラズマを発生させるために、前記プラズマ生成室の外部に設けられる。
前記コレクター電極は、前記プラズマ中のイオンを捕集し、前記プラズマ中の電子を前記開口を介して前記プラズマ生成室外へ放出させるために、前記プラズマ生成室の内部に設けられる。
前記トリガ電極は、前記プラズマ生成室の外部に設けられ、前記プラズマ生成室内にトリガ放電を発生させる。
本発明の一実施形態に係る電子源を示す模式的な断面図である。 図1に示す電子源のプラズマ生成室、コレクター電極及び内部構造材の位置関係について説明するための図である。 本発明の別の実施形態に係る電子源を示す模式的な断面図である。 本発明の別の実施形態に係る電子源の引出し口、及びトリガ電極の設置位置を説明するための図である。 図2に示したプラズマ生成室の内部に設けられる内部構造材の変形例を示した図である。 図4に示した引出し電極の変形例を示した図である。
本発明の一実施形態に係る電子源は、プラズマ生成室と、高周波アンテナと、コレクター電極と、内部構造材とを具備する。
前記プラズマ生成室は、開口及び内壁を有する。
前記高周波アンテナは、前記プラズマ生成室内にプラズマを発生させるために、前記プラズマ生成室の外部に設けられる。
前記コレクター電極は、前記プラズマ中のイオンを捕集し、前記プラズマ中の電子を前記開口を介して前記プラズマ生成室外へ放出させるために、前記プラズマ生成室の内部に設けられる。
前記内部構造材は、誘電体でなり、前記プラズマ生成室の前記内壁と前記コレクター電極との間に、前記内壁と対向するように、前記内壁と距離をおいて設けられる。
本実施形態の電子源では、プラズマ生成室の内壁とコレクター電極との間に内部構造材が設けられているので、プラズマ生成室の内壁に導電性の物質が堆積することを防ぐことができる。従って、高周波アンテナからの高周波電界が遮蔽されないので、この高周波電界により容量結合型のプラズマを発生させることができる。また内部構造材に導電性の物質が堆積して、プラズマ生成室内への高周波電界が遮蔽されたとする。この場合でも、堆積物は内部構造材のコレクター電極側に堆積するので、内部構造材からプラズマ生成室内への高周波電界は遮蔽されるが、内壁から内部構造材への高周波電界は遮蔽されない。内部構造材と内壁との間には距離があるので、内部構造材と内壁との間の領域で、高周波電界により容量結合型のプラズマを発生させることができる。以上により、プラズマ発生の機能が低下しない、簡単な構造でなる電子源を実現することができる。
前記高周波アンテナは、前記プラズマ生成室に巻回されてもよい。この場合、前記内部構造材は、前記高周波アンテナの巻回方向を横切る方向に形成されたスリットを有してもよい。
プラズマ生成室内で発生したプラズマは、高周波アンテナによる誘導電磁界により維持される。ここで、内部構造材に導電性の物質が高周波アンテナの巻回方向にわたって連続的に堆積したとすると、高周波アンテナの誘導電磁界を打ち消すような渦電流が、導電性の物質内を流れてしまう。これにより、誘導損失が発生し、プラズマの維持が難しくなる。しかしながら、本実施形態の電子源では、内部構造材に設けられたスリットにより、導電性の物質が連続的に堆積するのを防ぐことができるので、渦電流が流れるのを抑制することができる。これにより誘導損失を防ぐことができるので、プラズマ生成室内で発生したプラズマを維持することができる。
前記電子源は、前記プラズマ生成室の外部に設けられ、前記プラズマ生成室内にトリガ放電を発生させるトリガ電極をさらに具備してもよい。これにより、電子源の構造を複雑にすることなく、また、プラズマ生成室内を汚染させることなく、プラズマ発生の信頼性を向上させることができる。
前記電子源は、前記電子を引出すための引出し電極をさらに具備してもよい。
前記引出し電極は、前記開口から遠ざかるにつれて開口面積が大きくなるようなテーパー状の引出し口を有し、前記引出し口が前記開口と向かい合うように、前記プラズマ生成室の外部に設けられている。この場合、前記トリガ電極は、前記引出し口に向けて前記トリガ放電を発生させてもよい。
引出し口がテーパー状に形成されているので、トリガ電極により引出し口に向けて発生させたトリガ放電が効率よくプラズマ生成室内に導かれる。例えば、プラズマ生成室内から引出し口を介して放出された電子の進行を妨げないように、トリガ電極の設置位置が制限された場合、上記の効果が有効となる。
前記トリガ電極は、前記引出し口の前記プラズマ生成室側に位置する開口面を、前記プラズマ生成室と反対側に投影して得られる円筒領域に含まれない領域に設けられてもよい。この場合、前記トリガ電極の先端部が、前記引出し口の内部であり前記円筒領域に含まれない領域に配置されてもよい。これにより、プラズマ生成室内から放出された電子の進行を妨げることなく、信頼性よくプラズマ生成室内にトリガ放電を発生させることができる。
本発明の別の形態に係る電子源は、プラズマ生成室と、高周波アンテナと、コレクター電極と、トリガ電極とを具備する。
前記プラズマ生成室は、開口を有する。
前記高周波アンテナは、前記プラズマ生成室内にプラズマを発生させるために、前記プラズマ生成室の外部に設けられる。
前記コレクター電極は、前記プラズマ中のイオンを捕集し、前記プラズマ中の電子を前記開口を介して前記プラズマ生成室外へ放出させるために、前記プラズマ生成室の内部に設けられる。
前記トリガ電極は、前記プラズマ生成室の外部に設けられ、前記プラズマ生成室内にトリガ放電を発生させる。
これにより、プラズマ発生の機能が低下しない、簡単な構造でなる電子源を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。以下の説明では、材料や寸法等が例示されているが、これはその材料や寸法等に限られるという意味ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子源を示す模式的な断面図である。電子源100は、プラズマ生成室1と、プラズマ生成室1の外部にコイル状に巻回された高周波アンテナ2と、プラズマ生成室1の内部に設けられたコレクター電極3及び内部構造材4とを有する。
プラズマ生成室1は略円筒形状でなり、前方面5に開口6が形成されている。この開口6を介して電子が照射対象物に照射される。プラズマ生成室1の後方面7には、ガス導入部8が設けられており、このガス導入部8により例えばAr、N、O2又はXe等のガスがプラズマ生成室1内に導入される。プラズマ生成室1としては、例えば、石英、アルミナ、窒化アルミニウム等の誘電体材料が用いられる。
高周波アンテナ2は、図示しない高周波電源に接続されており、この高周波電源により例えば10kHz〜100MHzの高周波電圧が加えられることで、プラズマ生成室1内にプラズマ10が発生する。
コレクター電極3は、中空の略円筒形状でなり、中心軸がプラズマ生成室1の中心軸と略等しくなるように設けられている。コレクター電極3は、開口6の付近に配置されており、プラズマ生成室1内で発生したプラズマ10を内部に収束するように設けられている。また、コレクター電極3は、可変直流電源12の負極に接続されている。コレクター電極3としては、例えば銅やアルミニウム等の導電性材料が用いられる。
内部構造材4も中空の略円筒形状でなり、その中心軸がプラズマ生成室1の中心軸と略等しくなっている。内部構造材4は、プラズマ生成室1の内壁9とコレクター電極3との間に配置される。ここで、プラズマ生成室1、コレクター電極3及び内部構造材4の位置関係について、図2を参照しながら詳しく説明する。図2では、説明を分かり易くするために、プラズマ生成室1の前方面5を省略している。
図2に示すように、プラズマ生成室1の内壁9に沿って内部構造材4が設けられる。そして、内部構造材4の内側にコレクター電極3が設けられている。内壁9と内部構造材4との間には隙間dが設けられ、その隙間の大きさは例えば1mm〜5mmの範囲である。内部構造材4の中心軸方向の長さは、典型的には、プラズマ生成室1の中心軸方向の長さと略等しい。しかしながら、内部構造材4の長さはプラズマ生成室1の長さの4分の1の長さから、プラズマ生成室1の長さまでの範囲で適宜設定してよい。
また、図2に示すように、内部構造材4は、高周波アンテナ2の巻回方向を横切る方向に形成されたスリット11を有している。本実施形態では、内部構造材4の長さと同じ長さのスリット11が形成されているが、スリット11の長さは、内部構造材4の長さの2分の1以上の範囲で適宜設定してよい。内部構造材4としては、プラズマ生成室1と同様に、例えば、石英、アルミナ、窒化アルミニウム等の誘電体材料が用いられる。プラズマ生成室1と内部構造材4とが同じ材料で形成されてもよいし、異なる材料で形成されてもよい。
プラズマ生成室1の外部には、プラズマ生成室1から電子を引出すための引出し電極13が設けられている。引出し電極13には、開口6と向かい合う引出し口14が形成されている。
電子源100の動作を説明する。図示しないガスの供給源からガス導入部8を介してプラズマ生成室1内にガスが導入される。また、高周波アンテナ2に高周波電圧が加えられる。これにより、以下で説明するようにプラズマ生成室1内にプラズマ10が発生する。コレクター電極3は負電位となっているので、プラズマ10中のイオンがコレクター電極3により捕集され、捕集されたイオンと対になる電子が、接地された引出し電極13により開口6を介して引出される。引出された電子は引出し電極13の引出し口14を介して、照射対象物に照射される。
プラズマ10の発生の仕組みについて説明する。高周波アンテナ2に高周波電圧が加えられると、プラズマ生成室1内に高周波電界が発生する。この高周波電界により容量結合型のプラズマが、プラズマ10発生における初期プラズマとして発生する。この初期プラズマが、高周波アンテナ2による誘導電磁界により、より密度の大きいプラズマとなり、プラズマ生成室1内で維持される。
例えばコレクター電極3がプラズマ10中のイオンを捕集する際に、イオンによりスパッタリングされ、導電性の物質がプラズマ生成室1内に飛び出す場合がある。従来であれば、飛び出した導電性の物質が、プラズマ生成室1の内壁9に堆積すると、高周波アンテナ2による高周波電界が静電遮蔽され、初期プラズマである容量結合型のプラズマの発生が妨げられてしまう。
しかしながら、本実施形態の電子源100では、プラズマ生成室1の内壁9とコレクター電極3との間に内部構造材4が設けられているので、プラズマ生成室1の内壁9に導電性の物質が堆積することを防ぐことができる。従って、高周波アンテナ2からの高周波電界が遮蔽されないので、この高周波電界により容量結合型の初期プラズマを発生させることができる。また内部構造材4に導電性の物質が堆積して、プラズマ生成室1内への高周波電界が遮蔽されたとする。この場合でも、堆積物は内部構造材4のコレクター電極3側に堆積するので、内部構造材4からプラズマ生成室1内への高周波電界は遮蔽されるが、内壁9から内部構造材4への高周波電界は遮蔽されない。内部構造材4と内壁9との間には距離dが設けられているので、内部構造材4と内壁9との間の領域で、高周波電界により容量結合型の初期プラズマを発生させることができる。以上により、プラズマ発生の機能が低下しない、簡単な構造でなる電子源100を実現することができる。
プラズマ生成室1内で発生したプラズマ10は、高周波アンテナ2による誘導電磁界により維持される。ここで、内部構造材4に導電性の物質が高周波アンテナ2の巻回方向にわたって連続的に堆積したとすると、高周波アンテナ2の誘導電磁界を打ち消すような渦電流が、導電性の物質内を流れてしまう。これにより、誘導損失が発生し、プラズマ10の維持が難しくなる。しかしながら、本実施形態の電子源100では、内部構造材4に設けられたスリット11により、導電性の物質が連続的に堆積するのを防ぐことができるので、渦電流が流れるのを抑制することができる。これにより誘導損失を防ぐことができるので、プラズマ生成室1内で発生したプラズマ10を維持することができる。
図3は、本発明の別の実施形態に係る電子源を示す模式的な断面図である。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明した電子源100における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
電子源200は、電子源100において、プラズマ生成室1の外部にトリガ電極15を設けたものである。トリガ電極15は、プラズマ生成室1内にトリガ放電を発生させるものである。
本実施形態では、トリガ電極15は引出し電極13の引出し口14の近傍に設けられている。しかしながら、プラズマ生成室1の外部であって、プラズマ生成室1内にトリガ放電を発生させることができる位置ならば、どのような位置に設けられてもよい。
トリガ電極15はイグニッションコイル16を介して交流電源17に接続されており、この交流電源17により、例えば矩形波又は正弦波からなる1000V以上の高電圧が加えられる。これにより、トリガ電極15によりプラズマ生成室1内にトリガ放電を発生させることができる。トリガ電極15に高電圧を加える方法はこれに限られず、例えばトリガ電極15が直流電源に接続され、トリガ電極15に直流の高電圧が加えられてもよい。トリガ電極15の材料としては、例えばTa等が用いられる。
本実施形態の電子源200では、トリガ電極15がプラズマ生成室1の外部に設けられるので、電子源200の構造を複雑にすることなく、また、プラズマ生成室1内を汚染させることなく、プラズマ10発生の信頼性を向上させることができる。
本発明の別の実施形態に係る電子源について説明する。この電子源は、電子源200において引出し電極13の代わりに、以下で説明する引出し口314を有する引出し電極313が備わっているものである。そして本実施形態では、トリガ電極15は、引出し口314に向けてトリガ放電を発生させている。
図4は、本実施形態に係る電子源300の引出し口314、及びトリガ電極15の設置位置を説明するための図である。引出し口314は、開口6と向かい合うように引出し電極313に形成されている。引出し口314は、開口6側に位置する開口面320及びその反対側の開口面330を有している。図4に示すように、引出し口314は、開口面320から開口面330に向かうにつれて開口面積が大きくなるように形成されている。つまり引出し口314はテーパー状に設けられている。
開口面320は典型的には円状であり、その直径は例えば5mmである。開口面320の形状や大きさが、開口面320と向かい合う開口6の開口面306と同様であってもよいし、異なっていてもよい。また、開口面320と開口面330の形状が同様であってもよいし、異なっていてもよい。
引出し口314がテーパー状に形成されているので、トリガ電極15により引出し口314に向けて発生させたトリガ放電が効率よくプラズマ生成室1内に導かれる。例えば、プラズマ生成室1内から引出し口314を介して放出された電子の進行を妨げないように、トリガ電極15の設置位置が制限された場合、この効果が有効となる。
本実施形態における、トリガ電極15の設置位置を説明する。開口面320を、開口6と反対方向へ投影して得られる領域を円筒領域340とする。トリガ電極15はこの円筒領域340に入らないように設けられている。また、トリガ電極15の先端315が、引出し口314の内部であって円筒領域340に含まれない領域に配置されている。これにより、プラズマ生成室1内から放出された電子の進行を妨げることなく、信頼性よくプラズマ生成室1内にトリガ放電を発生させることができる。
トリガ電極の先端315と引出し口314のテーパー面360との距離は、例えば1mmである。また、トリガ電極15をテーパー面360に沿うように設けてもよいし、沿わないように設けてもよい。
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
図5は、図2で示した、プラズマ生成室1の内部に設けられる内部構造材4の変形例を示した図である。図5に示すように、内部構造材4に複数のスリット411が形成されてもよい。スリット411は、内部構造材4を分断しない長さで設けられている。複数のスリット411の長さは、それぞれ等しくてもよいし、異なっていてもよい。
図6は、図4に示した引出し電極313の変形例を示した図である。図6に示すように、引出し電極313に貫通孔513が形成されてもよい。貫通孔513は、引出し電極313の開口6の反対側の面520と、引出し口314のテーパー面360との間を貫通するように形成されている。そしてトリガ電極15により面520側から貫通孔513に向けてトリガ放電を発生させている。
上記で説明した実施形態に係る電子源により電子が照射される照射対象物としては、例えば基板や、スパッタリング技術に用いられるターゲット部材等が挙げられる。基板としては、半導体ウェハまたはガラス基板等が挙げられる。
また、本発明の実施形態に係る電子源は、例えば薄膜形成装置等の処置装置において、基板のエッチング、クリーニング又は表面改質等に用いることができる。この他に、基板やターゲット部材に蓄積した正の電荷を中和するニュートラライザーとして用いられてもよい。
1…プラズマ生成室
2…高周波アンテナ
3…コレクター電極
4…内部構造材
6…開口
9…内壁
10…プラズマ
11、411…スリット
13、313…引出し電極
14、314…引出し口
15…トリガ電極
100、200、300…電子源
315…トリガ電極の先端
320、330…引出し口の開口面
340…円筒領域

Claims (6)

  1. 開口及び内壁を有するプラズマ生成室と、
    前記プラズマ生成室内にプラズマを発生させるために、前記プラズマ生成室の外部側に巻回された高周波アンテナと、
    前記プラズマ中のイオンを捕集し、前記プラズマ中の電子を前記開口を介して前記プラズマ生成室外へ放出させるために、前記プラズマ生成室の内部の前記開口側に設けられた略円筒形状でなるコレクター電極と、
    前記プラズマ生成室の前記内壁と前記コレクター電極との間に、前記内壁と対向するように、前記内壁と少なくとも容量結合型の初期プラズマが発生可能な距離をおいて設けられ、前記高周波アンテナの巻回方向を横切る方向に形成されたスリットを有する、誘電体でなる内部構造材と
    を具備する電子源。
  2. 請求項1に記載の電子源であって、
    前記内部構造材は、略円筒形状でなり、その中心軸が前記コレクター電極の中心軸と略等しくなるように設けられる電子源。
  3. 請求項1又は2に記載の電子源であって、
    前記内部構造材は、前記内壁から1mm以上5mm以下の距離をおいて設けられる電子源。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の電子源であって、
    前記プラズマ生成室の外部に設けられ、前記プラズマ生成室内にトリガ放電を発生させるトリガ電極をさらに具備する電子源。
  5. 請求項に記載の電子源であって、
    前記開口から遠ざかるにつれて開口面積が大きくなるようなテーパー状の引出し口を有し、前記引出し口が前記開口と向かい合うように、前記プラズマ生成室の外部に設けられた、前記電子を引き出すための引出し電極をさらに具備し、
    前記トリガ電極は、前記引出し口に向けて前記トリガ放電を発生させる電子源。
  6. 請求項に記載の電子源であって、
    前記トリガ電極は、前記引出し口の前記プラズマ生成室側に位置する開口面を、前記プラズマ生成室と反対側に投影して得られる円筒領域に含まれない領域に設けられ、
    前記トリガ電極の先端部が、前記引出し口の内部であり前記円筒領域に含まれない領域に配置される電子源。
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