JP5325004B2 - 静翼翼角可変装置および軸流式圧縮機 - Google Patents

静翼翼角可変装置および軸流式圧縮機 Download PDF

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Description

本発明は、静翼の翼角を運転中に運転状態に応じて変更する静翼翼角可変装置および軸流式圧縮機に関する。
一般に、軸流式圧縮機においては、静翼の翼角を圧縮機の運転状態に応じて制御することにより、圧縮機を安定して運転する方法が知られている。
例えば、圧縮される流体流れに対して上流側の前方段の静翼について翼の翼角を変更可能な構成とし、残る段の静翼については翼の翼角を一定に固定するか、又は全段において翼角を変更可能とするか、あるいは、前方段及び後方段において翼角を変更可能とし、中間段においては翼角を一定に固定する構成が知られている。
当該静翼の翼角を変更する構成としては、これまでに種々の構成が提案されている(例えば、特許文献1から6参照。)。
従来から知られている静翼の翼角を変更する構成としては、静翼の回動軸線に沿って、静翼から車室を貫通して放射状に延びる軸と、軸の径方向外側の端部から圧縮機の回転軸方向に延びるレバーと、レバーの端部とピンを介して連結される回転軸と同芯に配置された円環状の可変環と、が設けられた構成を例示することができる。
この構成では、可変環における回転軸まわりの回動が、ピンを介してレバーに伝達され、レバーに振り角が与えられる。レバーは、与えられた振り角に応じて、静翼および軸を回動軸線まわりに回動させ、静翼に振り角を与えて翼角を変更する。
複数の翼列を有する圧縮機において、前方段の翼角を可変とする場合、静翼における振り角と、翼列との間の関係は、図18に示すような関係が要求されることが多い。
図18には、前方段のグループ、および、後方段のグループに属する複数の静翼に関して、前方段の各静翼の位置と翼振角の関係を図18の左側に示し、後方段の各静翼の位置と翼振角の関係を図18の右側に示す。例えば後方段のグループに関して具体的に説明すれば、上流側に配置された静翼(例えば、SV17)と、下流側に配置された静翼(例えば、SV20)における振角の比(以下、「翼角比」と表記する。)は、1:5になっている。
ここで、振角(又は変更角)とは、各静翼の設計点における翼角を基準として、翼角が変動する範囲を言う。また、翼角とは、例えば各静翼の径方向の翼断面で見た場合、翼の前縁端と後縁端を結ぶラインとロータの回転軸とのなす角度を言う。
なお、上述の関係は、圧縮機の設計上の制約や、圧縮機に要求される性能などの影響を受ける。そのため、上述の翼角比は、圧縮機に要求される運用の仕方や、それに応じた設計により変わる。また、翼角が可変な静翼を有する段数も変わる。従って、図18はその1例を示しているにすぎない。
例えば、翼角比が1:5となる静翼のグループについて、1つの可変環により、各静翼の翼角を変更する場合には、それぞれの静翼に設けられたレバーの長さを、翼角比の逆比で変えることとなる。
特開2007−192222号公報 特開2002−5096号公報 特開2001−193696号公報 特開昭61−252899号公報 米国特許第5993152号明細書 米国特許出願公開第2005/0106010号明細書
上述したように、従来の静翼の翼角を変更する構成においては、静翼を軽く回せるように、静翼を保持するブッシュと軸との間に、適当な隙間が設けられている。
その一方で、可変環についても、車室との間にコロを配置して支える構成とされているが、可変環と車室との間の熱伸縮差を許容するために、それに見合った隙間が可変環とコロとの間、または、車室とコロとの間に設けられている。
さらに、コロ自身にも、コロを支持するピンとの間に隙間が形成されている。それら複数の隙間の集積値は、静翼における翼角のズレ、または、バラツキとなって現れる。
そこで、外部から入力された静翼に対する翼角操作量が、上述のバラツキに対して相対的に埋没しないようにするために、レバーの長さの最小値が定められている。そのため、レバーの長さをあまり短くできなかった。
例えば、最大の変更角を備える翼列(例えば、SV20)のレバー長さを最短として定めると、図18に示す場合では、レバーにおける最長の長さとしては、最短長さの翼列(例えば、SV20)の5倍を要することになる。
一般に、軸流式圧縮機における後方段では、入口側の前方段と比較して、動翼および静翼は小型であり、段と段との間の隙間である段間寸法は短くなっている。そのため、レバーの長さが長くなると、レバーを操作する可変環を限られたスペース内に配置することが困難になるという問題があった。
特許文献1等に示されているように、一般には静翼の翼角を変更する機構では、レバーと可変環との間で、翼の径方向にピンを差し込むことにより、レバーと可変環とを接続している。
すると、当該機構を組み立てる際には、複数のレバーの一つ一つと、可変環とをピンで接続する作業が必要となり、組み立て作業に要する時間が膨大なものになるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、静翼の翼角を変更する機構を小型化するとともに、当該機構の組み立てを容易にすることができる静翼翼角可変装置および軸流式圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の静翼翼角可変装置は、回転軸まわりに周方向に等間隔に配置された静翼から径方向外側に延びる翼軸と、該翼軸から前記回転軸に沿って延びるレバーと、前記回転軸まわりに回転可能に配置された円環状の可変環と、前記レバーおよび前記可変環の一方から前記回転軸に沿って他方に向かって延びる伝達凸部と、前記レバーおよび前記可変環の前記他方において、前記一方に向かって開口し、前記伝達凸部が回転軸方向から着脱可能に差し込まれる伝達凹部と、が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、可変環を回転軸に沿って移動させることにより、伝達凸部が回転軸方向から着脱可能に伝達凹部に差し込まれ、レバーと可変環との組み立てが行われる。そのため、翼の径方向にピンを差し込むことによりレバーの一つ一つと可変環とを接続する方法と比較して、複数のレバーと可変環との接続を回転軸方向から同時に一括して行うことができ、その組み立てが容易となる。
さらに、レバーと可変環との組み立てを、伝達凸部と伝達凹部との間の回転軸に沿う方向の相対移動により行うため、レバーを径方向に積層して配置してもレバーと可変環との組み立てに影響を与えることがない。そのため、レバーを径方向に積層することにより、静翼翼角可変装置を回転軸方向に小型化することができる。
上記発明においては、前記静翼、前記翼軸、および、前記レバーは、前記回転軸に沿う複数の段に分かれて配置され、前記静翼まわりの流体流れにおける上流側の一の段に属する一のレバーは、下流側の他の段に属する他のレバーよりも、径方向外側に配置されていることが望ましい。
本発明によれば、上流側の一の段に属する一のレバーを径方向外側に配置し、下流側の他の段に属する他のレバーを径方向内側に配置することにより、他のレバーと比較して一のレバーを長くすることができる。そのため、一の段に属する静翼、および、他の段に属する静翼における翼角を可変環の回動により変更する場合、一の段に属する静翼の変更角を、他の段に属する静翼の変更角よりも大きくすることができる。
上記発明においては、前記静翼、前記翼軸、および、前記レバーは、前記回転軸に沿う複数の段に分かれて配置され、前記静翼まわりの流体流れにおける上流側の一の段に属する一のレバーは、下流側の他の段に属する他のレバーよりも、径方向外側に配置されるとともに、前記一のレバーは前記可変環から切り離され、前記一のレバーおよび前記他のレバーの一方から他方に向かって延びる中間凸部と、前記一のレバーおよび前記他のレバーの他方において前記一方に向かって開口し、前記中間凸部が差し込まれる中間凹部と、が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、可変環の回動は、他のレバー、中間凸部および中間凹部を介して一のレバーに伝達される。さらに、可変環の回動は、可変環から中間凸部および中間凹部までの距離と、中間凸部および中間凹部から一の段に属する翼軸までの距離との比に応じて、一の段に属する静翼に伝達される。
そのため、可変環の回動を一のレバーに直接伝達する場合と比較して、一の段に属する静翼における翼角の変更範囲を広げることができる。
本発明の軸流式圧縮機は、ケーシングと、該ケーシングの内部に、回転可能に支持された回転軸と、前記ケーシングの内周面から径方向内側に向かって、周方向に等間隔に延びる静翼と、前記回転軸から径方向外側に向かって、周方向に等間隔に延びる動翼と、上記本発明の静翼翼角変更装置と、が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明の静翼翼角変更装置が設けられているため、軸流式圧縮機を小型化するとともに、軸流式圧縮機の組み立てを容易にすることができる。
本発明の静翼翼角可変装置および軸流式圧縮機によれば、レバーおよび可変環の一方から回転軸に沿って他方に向かって延びる伝達凸部と、レバーおよび可変環の前記他方において、一方に向かって開口し、伝達凸部が差し込まれる伝達凹部と、が設けられているため、静翼の翼角を変更する機構を小型化するとともに、当該機構の組み立てを容易にすることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る軸流圧縮機を備えたBFG焚きガスタービン設備の概略を説明する模式図である。 図1の軸流式圧縮機における構成を説明する部分拡大断面視図である。 図2の静翼翼角可変装置における構成を説明する部分拡大図である。 図3の静翼翼角可変装置における構成を説明する部分斜視図である。 図2の可変環の構成を説明する模式図である。 図2の保持環の支持方法を説明する模式図である。 図3の静翼翼角可変装置の別の実施形態を説明する部分拡大図である。 図7の静翼翼角可変装置における構成を説明する部分拡大斜視図である。 本発明の第1の実施形態の第1変形例に係る静翼翼角可変装置の構成を説明する部分拡大断面視図である。 本発明の第2の実施形態に係る静翼翼角可変装置の構成を説明する部分拡大断面視図である。 図10の静翼翼角可変装置の構成を説明する拡大図である。 図10のレバーと可変環との嵌め合い部の構成を説明する断面視図である。 図10のレバーおよび可変環の構成を説明する部分拡大斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る静翼翼角可変装置の構成を説明する部分拡大断面視図であって、レバーと可変環との嵌め合い部の構成を説明する断面視図である。 図14の伝達凸部の構成を説明する部分拡大図である。 図15の伝達凸部の構成を説明する上面視図である。 図14の伝達凸部および伝達凹部を組み合わせた構成を説明する斜視図である。 前方段の各静翼および後方段の各静翼における振り角と、翼列との間の関係を説明するグラフである。
〔第1の実施形態〕
この発明の第1の実施形態に係る高炉ガス(以下、「BFG」と表記する。)焚きガスタービン設備について、図1から図6を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る軸流圧縮機を備えたBFG焚きガスタービン設備の概略を説明する模式図である。
本実施形態では、BFGを燃料ガスとして利用するBFG焚きガスタービン設備1における燃料ガスを圧縮する軸流式圧縮機4に本願の発明を適用して説明する。
一般的に、BFG焚きガスタービン設備1におけるガスタービン2の燃焼ガスとして用いるには、BFGは単位体積あたりの発熱量が低い。そのため、図1に示すように、高炉ガスを圧縮して所定の圧力に昇圧するため、大容量流量に適した軸流式圧縮機4などの圧縮機が用いられる。
なお、本願の発明は、上述のように、BFG焚きガスタービン設備1における燃料ガスを圧縮する軸流式圧縮機4に適用してもよいし、その他の流体を圧縮する軸流式圧縮機に適用してもよく、特に限定するものではない。
BFG焚きガスタービン設備1には、図1に示すように、ガスタービン2と、発電機3と、軸流式圧縮機4と、が主に設けられている。
ガスタービン2は、図1に示すように、軸流式圧縮機4により圧縮されたBFGを燃料ガスとして運転されるガスタービンであって、発電機3を回転駆動させるものである。
ガスタービン2には、ガスタービン圧縮機21と、燃焼器22と、タービン部23と、ガスタービン回転軸24と、が設けられている。
ガスタービン圧縮機21は、図1に示すように、外部から取り入れた空気を圧縮するものであって、圧縮された空気を燃焼器22に供給するものである。さらに、ガスタービン圧縮機21は、ガスタービン回転軸24により回転駆動されることにより、空気を圧縮する構成とされている。
燃焼器22は、図1に示すように、ガスタービン圧縮機21により圧縮された空気と、軸流式圧縮機4により圧縮されたBFGとの混合気を燃焼させるものであって、燃焼により発生した高温の燃焼ガスをタービン部23に供給するものである。
タービン部23は、図1に示すように、燃焼器22から供給された燃焼ガスが有するエネルギを回転駆動力に変換するものである。さらに、タービン部23は、回転駆動力をガスタービン回転軸24に伝達可能な構成とされている。
ガスタービン回転軸24は、図1に示すように、タービン部23、ガスタービン圧縮機21および発電機3にわたって配置される円柱状の部材であって、タービン部23から回転駆動力をガスタービン圧縮機21および発電機3に伝達するものである。
なお、ガスタービン2に係る構成、例えば、ガスタービン圧縮機21、燃焼器22、タービン部23、および、ガスタービン回転軸24としては、公知の構成を用いることができ、特に限定するものではない。
発電機3は、図1に示すように、ガスタービン2により回転駆動されて発電を行うものである。発電機3には、ガスタービン回転軸24が回転駆動力を伝達可能に接続されている。
なお、発電機3としては、公知のものを用いることができ、特に限定するものではない。
軸流式圧縮機4は、図1に示すように、BFGを圧縮してガスタービン2に供給するものである。軸流式圧縮機4には、ガスタービン回転軸24から回転駆動力が伝達される圧縮機回転軸(回転軸)41が設けられている。
本実施形態では、ガスタービン回転軸24と圧縮機回転軸41との間には、増速部41Gが配置されている例に適用して説明するが、増速部41Gが配置されていなくてもよく、特に限定するものではない。
図2は、図1の軸流式圧縮機における構成を説明する部分拡大断面視図である。
軸流式圧縮機4には、図1および図2に示すように、車室42と、翼環(ケーシング又は内部車室)43と、流路44と、複数の動翼RBおよび静翼SVと、静翼翼角可変装置100と、が設けられている。
車室42は、図1および図2に示すように、圧縮機回転軸41、翼環43、流路44、動翼RB、静翼SV、および、静翼翼角可変装置100などが内部に収納されるものである。さらに、車室42は、翼環43を支持することにより、翼環43に付属する静翼SVや静翼翼角可変装置100などを支持するものでもある。
翼環43は、図1および図2に示すように、圧縮機回転軸41、流路44、動翼RBおよび静翼SVを内部に収納する略円筒状に形成された部材であるとともに、外周面に静翼翼角可変装置100が配置されるものである。
流路44は、図2に示すように、翼環43と、ロータを構成する圧縮機回転軸41の間に形成された円筒状の流路であり、上流側から下流側に向かって(図2の左側から右側に向かって)、BFGが流れる流路断面積が狭くなる形状に形成されたものである。
動翼RBおよび静翼SVは、図2に示すように、流路44に配置された翼であり、BFGの圧縮に用いられるものである。動翼RBおよび静翼SVは一対で一つの段を形成し、ここでは、20段の軸流式圧縮機4に適用して説明する。
つまり、BFG流れの下流側から上流側に向かって、第20段の静翼SV20、第20段の動翼RB20、第19段の静翼SV19、動翼RB19、第18段の静翼SV18、動翼RB18、第17段の静翼SV17・・・の順に並んで配置されている。
動翼RBは、図1および図2に示すように、圧縮機回転軸41により回転駆動される円板状のロータディスクに取り付けられる翼である。より具体的には、当該ロータディスクの外周面に、周方向にわたって等間隔に配置されるとともに、径方向外側に向かって延びて配置される翼である。
動翼RBは回転駆動されることにより、同じ段に属する静翼SVとともに、当該段を通過するBFGを圧縮するものである。
静翼SVは、図2に示すように、翼環43に取り付けられる翼である。より具体的には、翼環43の内周面に、周方向にわたって等間隔に配置されるとともに、径方向内側に向かって延びて配置される翼である。
さらに、後方段(図2における右側の段)に属する静翼SV、本実施形態では、第17段の静翼SV17から第20段の静翼SV20は、静翼翼角可変装置100により翼角が変更可能とされている。
図3は、図2の静翼翼角可変装置における構成を説明する部分拡大図である。図4は、図3の静翼翼角可変装置における構成を説明する部分斜視図である。
静翼翼角可変装置100は、図2に示すように、静翼SV17から静翼SV20の翼角を変更するものである。
静翼翼角可変装置100には、図3および図4に示すように、翼軸110と、レバー120と、可変環130と、保持環140と、が設けられている。
翼軸110は、図3に示すように、レバー120および可変環130とともに静翼SVの翼角を変更するものであって、静翼SVにおける翼角を変更する際の回転軸になるものである。翼軸110は、静翼SVの外周端から径方向外側に向かって延びる円柱状の部材であり、レバー120に接続された部材である。
本実施形態では、静翼SV17に翼軸110A、静翼SV18に翼軸110B、静翼SV19に翼軸110C、および、静翼SV20に翼軸110Dが設けられている例に適用して説明する。
翼軸110の長さ(径方向に沿った長さ)は、図2に示すように、翼軸110Aから翼軸110Dに向かって順に短くされている。
レバー120は、図3に示すように、翼軸110および可変環130とともに静翼SVの翼角を変更するものであって、可変環130の回動を翼軸110に伝達するものである。レバー120は、翼軸110における径方向外側の端部から、圧縮機回転軸41に沿う方向に延びる棒状の部材である。
本実施形態では、翼軸110Aにレバー120A、翼軸110Bにレバー120B、翼軸110Cにレバー120C、および、翼軸110Dにレバー120Dが設けられている例に適用して説明する。
レバー120は、径方向外側から内側に向かって、レバー120A、レバー120B、レバー120C、レバー120Dの順に配置されている。
レバー120A,120B,120C,120Dの長さ(図3における左右方向の長さ)は、静翼SV17から静翼SV20における翼角比に基づいて定められている。
本実施形態では、レバー120A、レバー120B、レバー120C、レバー120Dの順にレバーの長さが短くなる例に適用して説明する。
レバー120Aは、図3に示すように、一方の端部が翼軸110Aに接続され、他方の端部には、径方向内側(図3の下側)に延びる伝達ピン(中間凸部)121Aが設けられている。
伝達ピン121Aは、後述する伝達孔122Aとともに、可変環130の回動を、レバー120Bを介してレバー120Aに伝達するものである。伝達ピン121Aにおける径方向内側の端部は、先端が切り落とされた略球状に形成され、当該略球状の部分において伝達孔122Aと接触している。
レバー120Bは、図2および図3に示すように、一方の端部が翼軸110Bに接続され、他方の端部には、圧縮機回転軸41に沿って(図3の左右方向に)延びる伝達ピン(伝達凸部)121Bが設けられている。
さらに、レバー120Bには、レバー120Aの伝達ピン121Aが差し込まれる伝達孔(中間凹部)122Aが設けられている。
伝達孔122Aは、径方向外側に向かって開口するレバー120Bに設けられた貫通孔であって、伝達ピン121Aが差し込まれる孔である。なお、伝達孔122Aは、上述のような貫通孔であってもよいし、径方向外側に向かって開口する凹部であってもよく、特に限定するものではない。
レバー120Bと同様に、レバー120Cおよびレバー120Dは、図2および図3に示すように、一方の端部がそれぞれ翼軸110C,110Dに接続され、他方の端部には、圧縮機回転軸41に沿って延びる伝達ピン121Bが設けられている。
伝達ピン121Bは、後述する伝達凹部131Bとともに、可変環130の回動をレバー120B,120C,120Dに伝達するものである。伝達ピン121Bにおける可変環130側の端部は、先端が切り落とされた略球状に形成され、当該略球状の部分において伝達凹部131Bと接触している。
可変環130は、図3および図4に示すように、翼軸110およびレバー120とともに静翼SVの翼角を変更するものである。可変環130は、圧縮機回転軸41と同芯に配置されたリング円板状の部材であって、圧縮機回転軸41まわりに回動可能に支持されたものである。
図5は、図2の可変環の構成を説明する模式図である。
可変環130におけるレバー120A,120B,120C,120Dと対向する面には、図3および図4に示すように、伝達凹部(伝達凹部)131Bを有する突出部131が設けられ、図3および図5に示すように、反対側の面には鍔部132が設けられている。
このようにレバー120が突出する突出部131を設けることにより、レバー120A,120B,120C,120Dの長さを調節することができる。
さらに、可変環130の外周端には、可変環130を回動させるロッド134と接続される接続部133が径方向外側に向かって突出して設けられている。
伝達凹部131Bは、伝達ピン121Bとともに、可変環130の回動をレバー120B,120C,120Dに伝達するものである。伝達凹部131Bは、図4に示すように、可変環130の突出部131に設けられ、周方向及び径方向にわたって等間隔に形成された複数の溝状の凹部であって、レバー120B,120C,120Dのそれぞれに対応する位置に形成されたものである。
鍔部132は、図2および図5に示すように、後述するコロ141とともに可変環130を回動可能に支持するものである。鍔部132は、可変環130における径方向内側の領域から突出した円筒状の部分であって、圧縮機回転軸41と略同芯に形成されたものである。
さらに、鍔部132における外周面には、周方向にわたって径方向外側に畝状に突出するガイド135が形成されている。当該ガイド135はコロ141と噛み合わされるものである。
保持環140は、図2に示すように、可変環130を回動可能に保持するものである。保持環140は、中央が略円筒状に形成されているとともに、両端部は、径方向内側に向かってリング板状に延びる上流側環状板143、下流側環状板144が形成されている。
さらに、保持環140は、径方向外側から、翼軸110、レバー120、および、可変環130を覆うように配置されている。
保持環140における可変環130側のリング板状の部分である下流側環状板144には、可変環130を回動可能に支持するコロ141が設けられている。
コロ141は、図2および図5に示すように、鍔部132とともに可変環130を回動可能に支持するものである。
コロ141は、鍔部132の径方向外側に周方向に等間隔に4つ配置された略円柱状の部材であって、保持環140に回転可能に支持されたものである。コロ141における円周面には、鍔部132に形成された突出部分であるガイド135と噛み合う凹部136が形成されている。
本実施形態では、図5に示すように、4個のコロ141が周方向に配置されている例に適用して説明しているが、保持環140と可変環130の荷重及び変形に応じて、3個のコロ141が配置される場合、又は、5個以上のコロ141が配置される場合もありうる。
さらに、保持環140は、軸流式圧縮機4が略水平に置かれた場合の上側の上半部と、下側下半部とに分かれた構成とされている。
このようにすることで、保持環140の内側に、可変環130を回動可能に保持することができる。
図6は、図2の保持環の支持方法を説明する模式図である。
保持環140と、翼環43との間には、図6に示すように、圧縮機回転軸41や翼環43と保持環140とを同芯に支持する支持ピン142が配置されている。
支持ピン142は、圧縮機回転軸41を中心として放射状、言い換えると径方向に沿って延びるように配置され、一方の端部が翼環43に固定され、他方の端部が保持環140の上流側環状板143に固定されている(図2参照。)。
一般に、翼環43に比較して可変環130の熱容量は圧倒的に小さい。従って、軸流圧縮機4の昇温過程では、流路44を流れるBFGが圧縮されるとともに高温となり、圧縮されたBFGの一部が、可変環130が配置された車室42及び翼環43に囲まれた空間に流入する。この時、可変環130の温度は、軸流圧縮機4の出口から排出するBFG温度に追随して短時間に昇温するが、翼環43は熱容量が大きいため、翼環43の昇温速度は、可変環130の昇温速度よりも緩慢となる。
従って、BFG温度の上昇とともに、可変環130と翼環43との間の温度差が拡大することとなり、これにより両者の間の熱伸び差が拡大する。その結果、翼環43と可変環130との間での同芯維持が困難となる。この傾向は、圧縮機4の前方段より後方段の方が強くなる。
そこで、特に後方段の場合には、翼環43と可変環130との間の同芯を維持することを目的として、翼環43と保持環140との芯だしを行い、両者の同芯を確保した上で、保持環140に可変環130を支持させている。
このようにすることで、軸流式圧縮機4の昇速時や、負荷変化時や、停止時などのように車室42と可変環130との間に生じた温度差が原因の熱伸び差により、可変環130の芯がずれることが抑制される。そのため、同一の翼列に属する複数の静翼SVの間で翼角がずれることが防止することができる。
つまり、可変環130を、同程度の熱容量を有するとともに、同じ雰囲気内に配置された保持環140で支え、保持環140を翼環43から延びる支持ピン142で支えることにより、上述の場合であっても、可変環130の芯ズレを抑制し、翼角のズレを防止することができる。
次に、本実施形態のBFG焚きガスタービン設備1における運転について図1を参照しながら説明する。
高炉から供給されたBFGは、図1に示すように、軸流式圧縮機4に吸入される。軸流式圧縮機4は、ガスタービン回転軸24を介して圧縮機回転軸41に伝達された回転駆動力により駆動され、BFGを所定の圧力にまで昇圧する。
昇圧されたBFGは、軸流式圧縮機4からガスタービン2の燃焼器22に供給される。
その一方で、ガスタービン圧縮機21は、ガスタービン回転軸24により回転駆動されることにより、外部の空気を吸入し、所定の圧力にまで昇圧する。
昇圧された空気は、ガスタービン圧縮機21から燃焼器22に供給される。
燃焼器22では、昇圧されたBFGと、昇圧された空気との混合気が燃焼され、高温の燃焼ガスが生成される。燃焼ガスは、燃焼器22からタービン部23に供給される。
タービン部23では、燃焼ガスの有する熱エネルギなどが回転駆動力に変換される。回転駆動力はタービン部23からガスタービン回転軸24に伝達される。燃焼ガスは、その後タービン部23から排出される。
ガスタービン回転軸24は、ガスタービン圧縮機21および発電機3に回転駆動力を伝達し、ガスタービン圧縮機21および発電機3を回転駆動する。これにより、ガスタービン圧縮機21は外部の空気を圧縮し、発電機3は発電を行う。
その一方で、ガスタービン回転軸24は、増速部41Gを介して圧縮機回転軸41にも回転駆動力を伝達し、軸流式圧縮機4を駆動する。
次に、本実施形態の特徴である軸流式圧縮機4における静翼SV17から静翼SV20の翼角の変更について説明する。
静翼SV17から静翼SV20の翼角の変更は、図5に示すように、可変環130を圧縮機回転軸41まわりに回動することにより行われる。具体的には、ロッド134の端部に配置された駆動部(図示せず)により、ロッド134が可変環130の接線方向に沿って駆動される。ロッド134の接線方向への移動は、接続部133を介して可変環130に伝達され、可変環130の回動に変換される。
可変環130の回動は、図3および図4に示すように、レバー120A,120B,120C,120Dに伝達される。
伝達凹部131Bは可変環130とともに回動され、伝達凹部131Bに嵌め合わされた伝達ピン121Bは可変環130の回動方向に移動する。すると、レバー120B,120C,120Dは、それぞれ翼軸110B,110C,110Dを中心に回動される。
レバー120B,120C,120Dにおける回動角(可変環が回動する角度に応じて、レバーが翼軸まわりに回動する角度)は、レバー120B,120C,120Dにおけるレバー長さに応じて異なる値となる。
具体的には、レバーの長さは、レバー120B,120C,120Dの順に短くなるため、回動角はレバー120B,120C,120Dの順に大きくなる。
例えば、可変環130の回動に伴い、伝達凸部121B及び伝達凹部131Bを介して、レバー120Bが翼軸110Bまわりに回動する際には、伝達凸部121Bは伝達凹部131B内で回転軸方向にスライドして、可変環130の回動動作をレバー120Bの回動動作に変えている。
さらに、レバー120Bの回動は、レバー120Aに伝達される。
伝達孔122Aはレバー120Bとともに回動され、伝達孔122Aに嵌め合わされた伝達ピン121Aはレバー120Bの回動方向に移動する。すると、レバー120Aは、翼軸110Aを中心に回動される。
レバー120Aにおける回動角は、レバー120B,120C,120Dにおける回動角よりも小さな値とされている。
レバー120A,120B,120C,120Dの回動は、それぞれ翼軸110A,110B,110C,110Dに伝達される。翼軸110A,110B,110C,110Dの回動は、それぞれ静翼SV17、静翼SV18、静翼SV19、静翼SV20に伝達され、静翼SV17から静翼SV20の翼角を変更する。
上記の構成によれば、可変環130を圧縮機回転軸41に沿って、レバー120B,120C,120Dに向かって移動させることにより、伝達ピン121Bが伝達凹部131Bに差し込まれ、レバー120と可変環130との組み立てが行われる。そのため、径方向にピンを差し込むことによりレバーの一つ一つと可変環とを接続するする方法と比較して、複数のレバー120B,120C,120Dと可変環130との接続を一括して行うことができ、その組み立てを容易にすることができる。
さらに、レバー120A,120B,120C,120Dと可変環130との組み立てを、伝達ピン121Bと伝達凹部131Bとの間の圧縮機回転軸41に沿う方向の相対移動により行うため、レバー120A,120B,120C,120Dを径方向に積層して配置しても、レバー120A,120B,120C,120Dと可変環130との組み立てに影響を与えることがない。そのため、レバー120A,120B,120C,120Dを径方向に積層することにより、レバーの回転軸方向の全長を短縮できるので、静翼翼角可変装置100を圧縮機回転軸41方向に小型化することができる。
一方、上流側の段に属するレバー、例えばレバー120Bを径方向外側に配置し、下流側の他の段に属するレバー、例えばレバー120Cを径方向内側に配置することにより、レバー120Cと比較してレバー120Bを長くすることができる。そのため、上流側の段に属する静翼SV18、および、下流側の段に属する静翼SV19における翼角を可変環130の回動により変更する場合、静翼SV18の変更角を、静翼SV19の変更角よりも大きくすることができる。
伝達ピン121Aおよび伝達孔122Aを用いることにより、可変環130の回転をレバー120Aに直接伝達する場合と比較して、静翼SV17における翼角の変更範囲を広げることができる。
具体的には、可変環130の回動は、レバー120B、伝達孔122Aおよび伝達ピン121Aを介してレバー120Aに伝達される。さらに、可変環130の回動は、可変環130から伝達ピン121Aおよび伝達孔122Aまでの距離と、伝達ピン121Aおよび伝達孔122Aから翼軸110Aまでの距離との比に応じて、静翼SV17に伝達される。
図7は、図3の静翼翼角可変装置の別の実施形態を説明する部分拡大図である。図8は、図7の静翼翼角可変装置における構成を説明する部分拡大斜視図である。
なお、上述の第1の実施形態のように、伝達ピン121Bがレバー120B,120C,120Dに設けられ、伝達凹部131Bが可変環130に設けられていてもよいし、図7および図8に示すように、伝達ピン121Bが可変環130に設けられ、伝達凹部131Bがレバー120B,120C,120Dに設けられていてもよく、特に限定するものではない。
〔第1の実施形態の第1変形例〕
次に、本発明の第1の実施形態の第1変形例について図9を参照して説明する。
本変形例のBFG焚きガスタービン設備の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、軸流式圧縮機における静翼翼角可変装置の構成が異なっている。よって、本変形例においては、図9を用いて静翼翼角可変装置の周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図9は、本変形例に係る静翼翼角可変装置の構成を説明する部分拡大断面視図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本変形例の静翼翼角可変装置200には、図9に示すように、翼軸110A,110B,110C,110Dと、レバー220A,120B,120C,120Dと、可変環230と、保持部240と、が設けられている。
レバー220Aは、図9に示すように、翼軸110Aおよび可変環230とともに静翼SV17の翼角を変更するものであって、可変環230の回動を翼軸110Aに伝達するものである。レバー220Aは、翼軸110Aにおける径方向外側の端部から、圧縮機回転軸41に沿う方向(図9の左右方向)に延びる棒状の部材である。
レバー220Aは、レバー120Bに対して径方向外側に配置されている。
レバー220Aの長さ(図9における左右方向の長さ)は、静翼SV17から静翼SV20における翼角比に基づいて定められている。
本実施形態では、レバー220A、レバー120B、レバー120C、レバー120Dの順にレバーの長さが短くなる例に適用して説明する。
レバー220Aは、図9に示すように、一方の端部が翼軸110Aに接続され、他方の端部には、可変環230に向かって開口するとともに、径方向に沿って延びる溝状に形成された伝達凹部131Bが設けられている。
可変環230は、図9に示すように、翼軸110およびレバー220A,120B,120C,120Dとともに静翼SVの翼角を変更するものである。可変環230は、圧縮機回転軸41と同芯に配置されたリング円板状の部材であって、圧縮機回転軸41まわりに回動可能に支持されたものである。
可変環230におけるレバー220A,120B,120C,120Dと対向する面には、図9に示すように、圧縮機回転軸41に沿ってレバー220A,120B,120C,120D側に延びる伝達ピン121Bが設けられ、反対側の面には鍔部132が設けられている。
さらに、可変環230における伝達ピン121Bが設けられた領域には、レバー220A,120B,120C,120D側に突出する突出部231がもうけられている。
このように突出部231を設けることにより、レバー220A,120B,120C,120Dの長さを調節することができる。
保持環240は、図9に示すように、円環状またはリング板状に形成された部材であって、可変環230を回動可能に保持するものである。
保持環240には、可変環230を回動可能に支持するコロ141が設けられている。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図10から図13を参照して説明する。
本実施形態のBFG焚きガスタービン設備の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、軸流式圧縮機における静翼翼角可変装置の構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図10から図13を用いて静翼翼角可変装置の周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る静翼翼角可変装置の構成を説明する部分拡大断面視図である。図11は、図10の静翼翼角可変装置の構成を説明する拡大図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の静翼翼角可変装置300には、図10および図11に示すように、翼軸110A,110B,110C,110Dと、レバー120A,320B,320C,320Dと、可変環330と、保持環140と、が設けられている。
図12は、図10のレバーと可変環との嵌め合い部の構成を説明する断面視図である。図13は、図10のレバーおよび可変環の構成を説明する部分拡大斜視図である。
レバー320Bは、図10および図12に示すように、一方の端部が翼軸110Bに接続され、他方の端部には、圧縮機回転軸41に沿って(図10の左右方向に)延びる伝達凸部321Bが設けられている。さらに、レバー320Bには、レバー120Aの伝達ピン121Aが差し込まれる伝達孔122Aが設けられている。
レバー320Bと同様に、レバー320Cおよびレバー320Dは、図11に示すように、一方の端部がそれぞれ翼軸110C,110Dに接続され、他方の端部には、圧縮機回転軸41に沿って延びる伝達凸部321Bが設けられている。
伝達凸部321Bは、後述する伝達凹部331Bとともに、可変環330の回動をレバー320B,320C,320Dに伝達するものである。
伝達凸部321Bには、図10から図13に示すように、板状部322と、連結ピン323と、円柱部324と、が設けられている。
板状部322は、図10から図13に示すように、レバー320B,320C,320Dの端部から可変環330に向かって、かつ、周方向に沿って延びる平板状の部分であって、連結ピン323および円柱部324とともに伝達凸部321Bを構成するものである。
板状部322には、連結ピン323が挿入される貫通孔が径方向に延びて形成されている。
連結ピン323は、円柱状に形成された部材であって、板状部322と円柱部324とを接続するものである。連結ピン323は、板状部322および円柱部324に形成された貫通孔に挿入され、板状部322および円柱部324の少なくとも一方に対して、連結ピン323を中心として回動可能とされている。
円柱部324は、円柱状に形成された部材であって、可変環330の伝達凹部331Bと嵌め合わされるものである。さらに、円柱部324は、伝達凹部331Bの内部を、圧縮機回転軸41に沿う方向に移動可能とされるとともに、円柱部324の中心軸線まわりに回転可能とされている。
円柱部324には、周方向(図10の紙面に対して垂直方向)およびレバー320B,320C,320D側(図10の左側)に向かって開口するスリット325、および、径方向(図10の上下方向)に延び、連結ピン323が挿入される貫通孔326が設けられている。
スリット325は、板状部322が挿入される溝状の凹部である。スリット325の内部に挿入された板状部322は連結ピン323を中心として回動可能とされ、回動した際に、板状部322の一部は、スリット325における周方向の開口からはみ出し可能とされている。
可変環330は、図10から図13に示すように、翼軸110およびレバー120A,320B,320C,320Dとともに静翼SVの翼角を変更するものである。可変環330は、圧縮機回転軸41と同芯に配置されたリング円板状の部材であって、圧縮機回転軸41まわりに回動可能に支持されたものである。
可変環330におけるレバー120A,320B,320C,320Dと対向する面には、図11および図13に示すように、伝達凹部(伝達凹部)331Bが設けられている。
伝達凹部331Bは周方向に等間隔に配置され、円柱部324が挿入される穴である。伝達凹部331Bには、外部と連通す連通孔332が設けられている。
連通孔332は空気抜きを目的とした開口であり、連通孔332が設けられていることにより、円柱部324は、伝達凹部331Bの内部を、圧縮機回転軸41に沿う方向に容易に移動可能とされている。
さらに、可変環330における伝達凹部331Bが設けられた領域には、突出部333が設けられている。このように突出部333を設けることにより、レバー120A,320B,320C,320Dの長さを調節することができる。
上記の構成からなる静翼翼角可変装置300においては、図11および図13に示すように、可変環330が回動されると、伝達凹部331Bを介して伝達凸部321Bに可変環330の回動が伝達される。
具体的には、伝達凹部331Bと伝達凸部321Bは、圧縮機回転軸41まわりに相対的に回転するとともに、当該軸線方向にスライドしながら可変環330とともに回動する。そして、伝達凸部321Bでは、板状部322が円柱部324に対して、連結ピン323を軸にして相対的に回動する。
これにより、可変環330の回動が、レバー320B,320C,320Dに伝達される。
上記の構成によれば、伝達凸部321Bと、伝達凹部331Bとは面接触となる。そのため、点接触である第1の実施形態の場合と比較して、接触部の面圧を低くすることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図14から図17を参照して説明する。
本実施形態のBFG焚きガスタービン設備の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、軸流式圧縮機における静翼翼角可変装置の構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図14から図17を用いて静翼翼角可変装置の周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図14は、本実施形態に係る静翼翼角可変装置の構成を説明する部分拡大断面視図であって、レバーと可変環との嵌め合い部の構成を説明する断面視図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の静翼翼角可変装置400には、図14に示すように、翼軸110A,110B,110C,110Dと、レバー120A,420B,420C,420Dと、可変環430と、が設けられている。
レバー420Bは、図14に示すように、一方の端部が翼軸110Bに接続され、他方の端部には、圧縮機回転軸41に沿って(図14の左右方向に)延びる伝達凸部421Bが設けられている。さらに、レバー420Bには、レバー120Aの伝達ピン121Aが差し込まれる伝達孔122Aが設けられている。
レバー420Bと同様に、レバー420Cおよびレバー420Dは、図15に示すように、一方の端部がそれぞれ翼軸110C,110Dに接続され、他方の端部には、圧縮機回転軸41に沿って延びる伝達凸部421Bが設けられている。
図15は、図14の伝達凸部の構成を説明する部分拡大図である。図16は、図15の伝達凸部の構成を説明する上面視図である。図17は、図14の伝達凸部および伝達凹部を組み合わせた構成を説明する斜視図である。
伝達凸部421Bは、後述する伝達凹部431Bとともに、可変環430の回動をレバー420B,420C,420Dに伝達するものである。
伝達凸部421Bには、図14から図17に示すように、挿入部422と、摺動部423と、が設けられている。
挿入部422は、図14から図17に示すように、レバー420B,420C,420Dの端部から可変環430に向かって延びる円柱状の部分であって、摺動部423とともに伝達凸部421Bを構成するものである。
摺動部423は、図14から図17に示すように、可変環430の伝達凹部431Bと嵌め合わされるものである。摺動部423は、対向する一対の面が円周面状に形成された立方体状に形成された部材である。さらに、摺動部423には、挿入部422が挿通される貫通孔424が設けられている。
可変環430は、図14に示すように、翼軸110およびレバー120A,420B,420C,420Dとともに静翼SVの翼角を変更するものである。可変環430は、圧縮機回転軸41と同芯に配置されたリング円板状の部材であって、圧縮機回転軸41まわりに回動可能に支持されたものである。
可変環430におけるレバー120A,420B,420C,420Dと対向する面には、図14に示すように、伝達凹部(伝達凹部)431Bが設けられている。
伝達凹部431Bは円環状に形成されるとともに、伝達凸部421Bの摺動部423がはめ込まれるスリット部432が設けられた部材である。さらに、伝達凹部431Bは、レバー420B,420C,420Dに対してそれぞれ一つずつ設けられ、可変環430に取り付けられる部材である。
スリット部432は、周方向に等間隔に配置され、径方向に延びる溝状の部分である。スリット部432にける対向する内面は、摺動部423の円周面状に形成された部分と接触し、摺動される面である。
上記の構成からなる静翼翼角可変装置400においては、図14および図15に示すように、可変環430が回動されると、伝達凹部431Bを介して伝達凸部421Bに可変環430の回動が伝達される。
具体的には、伝達凹部431Bと伝達凸部421Bは、圧縮機回転軸41まわりに相対的に回転するとともに、圧縮機回転軸41に沿う方向にスライドしながら可変環430とともに回動する。このとき同時に、摺動部423と挿入部422とが、圧縮機回転軸41に沿う軸線まわりに相対的に回動する。
これにより、可変環430の回動が、レバー420B,420C,420Dに伝達される。
上記の構成によれば、伝達凸部421Bと、伝達凹部431Bとは線接触となる。そのため、点接触である第1の実施形態の場合と比較して、接触部の面圧を低くすることができる。
4 軸流式圧縮機
41 圧縮機回転軸(回転軸)
43 翼環(ケーシング)
RB,RB18,RB19,RB20 動翼
SV,SV17,SV18,SV19,SV20 静翼
100,200,300,400 静翼翼角可変装置
110,110A,110B,110C,110D 翼軸
120,120A,120B,120C,120D,220A,320B,320C,320D,420B,420C,420D レバー
130,230,330,430 可変環
121A 伝達ピン(中間凸部)
121B,321B,421B 伝達ピン(伝達凸部)
122A 伝達孔(中間凹部)
131B,331B,431B 伝達凹部(伝達凹部)

Claims (4)

  1. 回転軸まわりに回転可能に配置された円板状の可変環と、
    前記回転軸まわりに周方向に等間隔に配置された静翼から径方向外側に延びる翼軸と、
    該翼軸から前記回転軸に沿って延びるレバーと、
    前記レバーおよび前記可変環の一方から前記回転軸に沿って他方に向かって延びる伝達凸部とを備え、
    前記可変環は、前記レバーおよび前記可変環の前記他方において、前記一方に向かって開口し、前記伝達凸部が回転軸方向から着脱可能に差し込まれる伝達凹部が形成され
    前記静翼、前記翼軸、および、前記レバーは、前記回転軸に沿う複数の段に分かれて配置され、
    前記レバーは、径方向に積層され、
    前記静翼まわりの流体流れにおける上流側の一の段に属する一のレバーは、下流側の他の段に属する他のレバーよりも、径方向外側に配置されている静翼翼角可変装置。
  2. 径方向外側から前記翼軸、前記レバーおよび前記可変環を覆うように配置されている保持環をさらに備える請求項1に記載の静翼翼角可変装置。
  3. 記一のレバーは前記可変環から切り離され、
    前記一のレバーおよび前記他のレバーの一方から他方に向かって延びる中間凸部と、
    前記一のレバーおよび前記他のレバーの他方において前記一方に向かって開口し、前記中間凸部が差し込まれる中間凹部と、
    が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の静翼翼角可変装置。
  4. ケーシングと、
    該ケーシングの内部に、回転可能に支持された回転軸と、
    前記ケーシングの内周面から径方向内側に向かって、周方向に等間隔に延びる静翼と、
    前記回転軸から径方向外側に向かって、周方向に等間隔に延びる動翼と、
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の静翼翼角変更装置と、
    が設けられていることを特徴とする軸流式圧縮機。
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