JP5323568B2 - 架空送電線の融雪装置 - Google Patents
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Description
本発明は、架空送電線の融雪装置に関するものである。
架空送電線に着氷雪があると、そのときの気象条件や雪質により、雪が筒状に成長したり、翼状に張り出したりして、雪の重量による送電線の断線や、ギャロッピングによる相間短絡、最悪の場合には鉄塔の倒壊など、重大な事故を引き起こすことがある。
このため従来から架空送電線の雪害事故防止対策が種々とられてきた。例えば、送電線に所定の間隔でリングを取り付けたり、スパイラルロッドを巻き付けたりして、電線外周での雪の移動を阻止し、雪の自重による落下を誘発させる方法が実用化されている。しかしこの方法は、ある限られた気象条件下での特定の雪質にしか効果はなく、万能なものとはいえない。
送電線に付着した氷雪を確実に除去する方法は、熱により着氷雪を融かすことである。このため架空送電線の融雪装置もこれまでに幾つか提案されてきた。その一つに低キュリー点の強磁性体からなる線材を送電線に巻き付けておき、降雪時の外気温において強磁性体のヒステリシス損により線材を発熱させ、この熱により雪を融かす方法が提案されている。しかし、この方法は、空中の高いところで寒風にさらされている架空送電線の着雪を融かすほどの発熱量を得ることが難しい。
また、他の方法としては、送電線に変流器を取り付けると共に、送電線に絶縁電線をらせん状に巻き付けて、前記変流器の二次コイルに絶縁電線を接続することにより、絶縁電線に電流を流して発熱させ、送電線に付着する雪を融かす装置も提案されている(特許文献1参照)。
さらに、変流器に加えて太陽電池及び蓄電池を送電線に取り付けて、送電線に巻き付けた絶縁電線に電流を流すことにより、雪を融かす装置も提案されている(特許文献2参照)。
しかし、特許文献1、2記載の装置も、架空送電線に取り付けた変流器や太陽電池だけでは時間的にも量的にも雪を融かすのに十分な電力を供給することが難しく、実用化が困難である。
本発明の目的は、架空送電線に巻き付けた絶縁電線に、雪を融かすのに十分な電力を供給して、架空送電線の着雪を確実に融かすことができる装置を提供することにある。
本発明に係る架空送電線の融雪装置は、架空送電線にらせん状に巻き付けた絶縁電線と、この絶縁電線に電流を流して絶縁電線を発熱させる発電機と、この発電機を駆動するモーターと、このモーターを駆動する電源部とを備え、
前記発電機は前記架空送電線と同電位となるように設置され、前記モーターは接地電位である鉄塔上の前記発電機に近い位置に設置され、前記発電機の回転軸とモーターの回転軸は電気絶縁部材を介して連結されており、
降雪時に、前記電源部からモーターに電力を供給し、このモーターにより前記発電機を駆動して、前記絶縁電線に電流を流し、絶縁電線を発熱させることにより、前記架空送電線に付着する雪を融かすことを特徴とするものである。
前記発電機は前記架空送電線と同電位となるように設置され、前記モーターは接地電位である鉄塔上の前記発電機に近い位置に設置され、前記発電機の回転軸とモーターの回転軸は電気絶縁部材を介して連結されており、
降雪時に、前記電源部からモーターに電力を供給し、このモーターにより前記発電機を駆動して、前記絶縁電線に電流を流し、絶縁電線を発熱させることにより、前記架空送電線に付着する雪を融かすことを特徴とするものである。
本発明に係る架空送電線の融雪装置は、前記電源部に、モーターへ供給する電力を制御することにより前記絶縁電線に流す電流を制御する制御部を設けておくことが好ましい。
また、本発明に係る架空送電線の融雪装置は、降雪検知器をさらに設けて、この降雪検知器からの信号によりモーターに供給する電力をオンオフすることが好ましい。
また、本発明に係る架空送電線の融雪装置において、前記電気絶縁部材はポリマー碍子からなることが好ましい。
また、本発明に係る架空送電線の融雪装置において、前記絶縁電線の導体はアルミ導体からなることが好ましい。
本発明によれば、地上(接地電位)にある電源部から鉄塔上に設置されたモーターに電力を供給し、このモーターで、それとは電気的に絶縁された架空送電線と同電位にある発電機を駆動し、この発電機で発生した電力で絶縁電線を発熱させるようにしたため、絶縁電線に、融雪に必要な電力を、時間的な又は量的な制約を受けることなく確実に供給することができ、架空送電線の着雪を確実に融かすことができる。
図1は本発明に係る架空送電線の融雪装置の一実施形態を示す。図において、1は鉄塔、1aは鉄塔のアーム、3はアーム1aから吊り下げられた碍子、5は碍子3の下端に取り付けられた支持金具、7は支持金具に支持された架空送電線である。
架空送電線7には融雪用の絶縁電線9がらせん状に巻き付けられている。絶縁電線9の導体としては軽量なアルミ線を使用することが好ましい。また支持金具5には発電機11が取り付けられている。この発電機11は絶縁電線9に電流を流して絶縁電線9を発熱させるためのものである。発電機11は、必要に応じ、2点鎖線で示すように鉄塔アーム1aから吊り下げられた補助碍子13によって支持されていてもよい。絶縁電線9は例えば図2のように発電機11に接続されて、支持金具5の前後の架空送電線7に巻き付けられている。
一方、鉄塔1上の、発電機11とほぼ同じ高さのところには、発電機11を駆動するモーター15が設置され、さらに地上(鉄塔上の適当な位置を含む)にはモーター15を駆動するための電源部17が設置されている。モーター15と電源部17は接地電位にあり、発電機11は架空送電線7と同電位にあるため、モーター15の回転軸と発電機11の回転軸とは電気絶縁部材19を介して連結されている。電気絶縁部材19としては軽量なポリマー碍子を使用することが好ましい。また、電気絶縁部材19とモーター15の回転軸とはクラッチ21を介して連結されている。クラッチ21は、モーター15の回転力を発電機11に伝達するのを入り切りするためのもので、省略することも可能である。
電源部17は、配電線からの受電設備、エンジン付き発電機などで構成される。地上設置なので、大型の太陽電池及び蓄電池を併用することもできる。電源部17からの電力は制御部23により融雪に必要な電力に制御されてモーター15に供給される。また、鉄塔1の適当位置には降雪検知器25が設置されており、制御部23はこの降雪検知器25から降雪信号が入力されたときに動作するようになっている。
この装置は以上のような構成であるので、降雪時には、電源部17から制御部23で制御された電力をモーター15に供給し、発電機11を駆動して、発電機11から絶縁電線9に電流を流して絶縁電線9を発熱させることにより、架空送電線1に付着する雪を融かすことができる。電源部17は地上に設置されているので、融雪に必要な電力を、時間的、量的な制約を受けることなく供給することができ、架空送電線に付着する雪を確実に融かすことができる。
1:鉄塔
3:碍子
5:支持金具
7:架空送電線
9:絶縁電線
11:発電機
13:補助碍子
15:モーター
17:電源部
19:電気絶縁部材
21:クラッチ
23:制御部
25:降雪検知器
3:碍子
5:支持金具
7:架空送電線
9:絶縁電線
11:発電機
13:補助碍子
15:モーター
17:電源部
19:電気絶縁部材
21:クラッチ
23:制御部
25:降雪検知器
Claims (5)
- 架空送電線にらせん状に巻き付けた絶縁電線と、この絶縁電線に電流を流して絶縁電線を発熱させる発電機と、この発電機を駆動するモーターと、このモーターを駆動する電源部とを備え、
前記発電機は前記架空送電線と同電位となるように設置され、前記モーターは接地電位である鉄塔上の前記発電機に近い位置に設置され、前記発電機の回転軸とモーターの回転軸は電気絶縁部材を介して連結されており、
降雪時に、前記電源部からモーターに電力を供給し、このモーターにより前記発電機を駆動して、前記絶縁電線に電流を流し、絶縁電線を発熱させることにより、前記架空送電線に付着する雪を融かすことを特徴とする架空送電線の融雪装置。 - 前記電源部に、モーターへ供給する電力を制御することにより前記絶縁電線に流す電流を制御する制御部を設けたことを特徴とする請求項1記載の架空送電線の融雪装置。
- 降雪検知器をさらに設け、この降雪検知器からの信号によりモーターに供給する電力をオンオフすることを特徴とする請求項1又は2記載の架空送電線の融雪装置。
- 前記電気絶縁部材がポリマー碍子からなることを特徴とする請求項1記載の架空送電線の融雪装置。
- 前記絶縁電線の導体がアルミ導体からなることを特徴とする請求項1記載の架空送電線の融雪装置。
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JP2009099843A JP5323568B2 (ja) | 2009-04-16 | 2009-04-16 | 架空送電線の融雪装置 |
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