JP5321281B2 - 通路検出プログラム、通路検出装置及び方法 - Google Patents

通路検出プログラム、通路検出装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、走行路検出プログラム、走行路検出装置及び方法に関する。
従来から、車載カメラで撮影した画像を基に通路を自動検出し、その検出結果を基に車両の運転状態を自動制御する技術が開発されている。近年では、災害救助車両や工事車両等のように危険地帯を走行する特殊車両に対して上記技術を導入し、これら特殊車両の完全無人化及び自動運転化を図ることにより、人的被害を最小限に抑えることの可能な車両制御システムの開発が進められている。また、通路を自動検出する技術を応用して、車両で屋外を巡回しながら地図を自動作成するシステムの開発も進められている。
上記のように通路を自動検出する技術としては、(1)撮影画像を用いたエッジ検出や段差検出によって路肩を検出する手法(下記特許文献1及び2参照)、(2)ステレオ画像計測法を用いて車両周囲の三次元形状を計測し、その計測結果を基に平面領域とそれ以外の領域(障害物)とを区別する手法(下記特許文献3〜5参照)、(3)撮影画像から白線を検出し、白線で区切られた領域を走行レーンとして判別する手法(下記特許文献6〜8参照)、などが挙げられる。
特開2000−331148号公報 特開2003−233899号公報 特許第3340599号公報 特開2003−271975号公報 特開2006−54681号公報 特開平7−105487号公報 特開2001−143084号公報 特開2005−141514号公報
上述した災害救助車両や工事車両等の特殊車両は、整備された舗装路だけでなく、未舗装路や林道、川原などの不整地を走行する必要があるため、完全無人化及び自動運転化に当たっては、過去の通過車両が残した轍などの通路を自動検出し、その通路をなぞるように車両の運転制御を行なうことが最適な制御手法の1つとして挙げられる。また、地図の自動作成システムにおいても、未舗装路や林道、川原などで頻繁に車両が通過することにより自然発生する轍などの通路まで地図上に記載する場合があり、その場合には轍などの不整地上の通路を検出可能な技術が必要となる。
上記従来技術(特許文献1〜8)は、舗装路上の通路を自動検出する技術としては有効であるが、轍などの不整地上の通路を検出することは困難である。つまり、上記(1)の技術では、不整地の路肩に草むらのような端部に相当する領域が存在する必要があるが、そのような領域が存在するか否かは時と場所によって異なるため、使用時期と使用場所に制限が生じてしまう。また、上記(2)の技術では、林道などは元々起伏が激しく、また、うねっていることも多く、平面やある規則性を持った曲面とはならず、平面や数式で表される曲面で近似して通路領域とそれ以外の領域とを区別することは困難である(轍部分の起伏と路面の端の起伏とを区別することも困難である)。また、上記(3)の技術では、不整地には白線等の人工的な模様があるわけではないため、人工的な模様を用いた通路の切り分けは困難である。
このような従来技術の問題点に対して、本出願人は、車載カメラ等から得られる撮影画像を基に不整地上に存在する轍などの通路を検出する発明を特願2009−074795として出願している。しかしながら、この特願2009−074795の発明では、正しい轍の他に、不整地上に存在する草や樹木なども正しい轍として誤検出される可能性があり、通路の検出精度向上の観点から改善の余地があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、入力画像から不整地上に存在する通路をより高精度に検出可能な通路検出プログラム、通路検出装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、通路検出プログラムに係る第1の解決手段として、入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成機能と、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性が高い小領域を通路候補領域とし、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定機能とをコンピュータに実現させ、前記小領域形成機能は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出プログラムに係る第2の解決手段として、入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成機能と、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記複数の小領域を通路候補領域とそれ以外の非通路候補領域とに選別する小領域選別機能と、前記小領域選別機能による選別結果に基づいて、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定機能とをコンピュータに実現させ、前記小領域形成機能は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出プログラムに係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記小領域形成機能は、記憶装置から読み出した方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを用いて前記入力画像における通路検出対象領域をフィルタリングすることにより、前記通路検出対象領域についての各方向の強度分布データを生成するフィルタリング処理と、前記フィルタリング処理によって生成された前記強度分布データを基に前記通路検出対象領域における各画素の模様方向を特定する模様方向特定処理と、前記通路検出対象領域を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域毎に、前記分割領域における各画素のそれぞれを投票元画素として選択し、前記投票元画素を起点としてその模様方向に平行な直線上に存在する画素、または前記投票元画素を起点としてその模様方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素に対して投票を行う投票処理と、前記分割領域毎に、前記投票処理による投票結果を基に投票回数が最も大きい画素を消失点として特定する消失点特定処理と、前記分割領域毎に、前記消失点を頂点とする領域を複数の前記小領域に分割し、各小領域の各々に対して、前記小領域に含まれる前記消失点の投票元画素である前記有効投票画素の比率を基に決定した前記通路候補パラメータを与える小領域分割処理とを含むことを特徴とする。
一方、本発明では、通路検出装置に係る第1の解決手段として、入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成部と、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性が高い小領域を通路候補領域とし、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定部とを備え、前記小領域形成部は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出装置に係る第2の解決手段として、入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成部と、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記複数の小領域を通路候補領域とそれ以外の非通路候補領域とに選別する小領域選別部と、前記小領域選別部による選別結果に基づいて、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定部とを備え、前記小領域形成部は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを予め記憶する記憶部を備え、前記小領域形成部は、前記記憶部から読み出した方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを用いて前記入力画像における通路検出対象領域をフィルタリングすることにより、前記通路検出対象領域についての各方向の強度分布データを生成するフィルタリング処理と、前記フィルタリング処理によって生成された前記強度分布データを基に前記通路検出対象領域における各画素の模様方向を特定する模様方向特定処理と、前記通路検出対象領域を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域毎に、前記分割領域における各画素のそれぞれを投票元画素として選択し、前記投票元画素を起点としてその模様方向に平行な直線上に存在する画素、または前記投票元画素を起点としてその模様方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素に対して投票を行う投票処理と、前記分割領域毎に、前記投票処理による投票結果を基に投票回数が最も大きい画素を消失点として特定する消失点特定処理と、前記分割領域毎に、前記消失点を頂点とする領域を複数の前記小領域に分割し、各小領域の各々に対して、前記小領域に含まれる前記消失点の投票元画素である前記有効投票画素の比率を基に決定した前記通路候補パラメータを与える小領域分割処理とを行うことを特徴とする。
さらに、本発明では、通路検出方法に係る第1の解決手段として、入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成工程と、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性が高い小領域を通路候補領域とし、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定工程とを有し、前記小領域形成工程は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出方法に係る第2の解決手段として、入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成工程と、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記複数の小領域を通路候補領域とそれ以外の非通路候補領域とに選別する小領域選別工程と、前記小領域選別工程による選別結果に基づいて、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定工程とを有し、前記小領域形成工程は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出方法に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記小領域選別工程では、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性の高い小領域を前記通路候補領域とし、前記通路領域の一部である可能性の低い小領域を前記非通路候補領域とする一方、前記通路候補領域によって一部または全部を囲まれた非通路候補領域の通路候補パラメータの値を高くすることで当該非通路候補領域を通路候補領域に変更し、また、他の通路候補領域から孤立した位置に存在する通路候補領域の通路候補パラメータの値を低くすることで当該通路候補領域を非通路候補領域に変更することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出方法に係る第4の解決手段として、上記第1〜第3のいずれかの解決手段において、前記通路領域推定工程では、前記通路候補領域のグループ化により得られる領域群の内、前記入力画像における奥行き方向の手前側の領域が含まれる領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出方法に係る第5の解決手段として、上記第1〜第3のいずれかの解決手段において、前記通路領域推定工程では、前記通路候補領域のグループ化により得られる領域群の各々について、前記領域群に前記入力画像における奥行き方向の手前側の領域が含まれるか否かを示す第1変数F及び当該第1変数Fに乗算すべき第1重み係数K1と、前記領域群の奥行き方向の長さを示す第2変数H及び当該第2変数に乗算すべき第2重み係数K2と、前記領域群に含まれる通路候補パラメータの値が最も大きな通路候補領域の数を示す第3変数C及び当該第3変数に乗算すべき第3重み係数K3と、前記領域群の総面積を示す第4変数A及び当該第4変数に乗算すべき第4重み係数K4とから構成される下記(2)式によって表される評価関数f(F、H、C、A)の値を求め、その値が最も大きい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択することを特徴とする。
f(F、H、C、A)=K1・F+K2・H+K3・C+K4・A …(2)
また、本発明では、通路検出方法に係る第6の解決手段として、上記第1〜第5のいずれかの解決手段において、前記通路領域推定工程によって選択された前記通路領域の中心線を推定する中心線推定工程を有することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出方法に係る第7の解決手段として、上記第6の解決手段において、前記中心線推定工程では、前記入力画像を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域の各々について重心を求め、最も手前側の前記分割領域の重心を起点として各分割領域毎に消失点に向かう直線を引くことで仮の中心線を作成すると共に前記仮の中心線と各重心との間の距離の2乗和を算出し、前記入力画像の水平方向に沿って前記起点をずらしながら複数の仮の中心線を作成すると共に前記複数の仮の中心線の各々について各重心との間の距離の2乗和を算出し、前記2乗和の値が最も小さい前記仮の中心線を前記通路領域の中心線として選択することを特徴とする。
また、本発明では、通路検出方法に係る第8の解決手段として、上記第1〜第7のいずれかの解決手段において、前記小領域形成工程は、方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを用いて前記入力画像における通路検出対象領域をフィルタリングすることにより、前記通路検出対象領域についての各方向の強度分布データを生成するフィルタリング処理と、前記フィルタリング処理によって生成された前記強度分布データを基に前記通路検出対象領域における各画素の模様方向を特定する模様方向特定処理と、前記通路検出対象領域を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域毎に、前記分割領域における各画素のそれぞれを投票元画素として選択し、前記投票元画素を起点としてその模様方向に平行な直線上に存在する画素、または前記投票元画素を起点としてその模様方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素に対して投票を行う投票処理と、前記分割領域毎に、前記投票処理による投票結果を基に投票回数が最も大きい画素を消失点として特定する消失点特定処理と、前記分割領域毎に、前記消失点を頂点とする領域を複数の前記小領域に分割し、各小領域の各々に対して、前記小領域に含まれる前記消失点の投票元画素である前記有効投票画素の比率を基に決定した前記通路候補パラメータを与える小領域分割処理とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、入力画像から正しい通路(轍など)の他に、不整地上に存在する草や樹木なども正しい通路として誤検出されることを防止することができ、入力画像から不整地上に存在する通路をより高精度に検出可能となる。
本実施形態に係る通路検出装置1の機能ブロック図である。 本実施形態における入力画像及びその入力画像データの一例である。 通路検出装置1における画像処理装置30の動作フローチャートである。 画像処理装置30における小領域形成部30aのフィルタリング処理に関する説明図である。 小領域形成部30aのテクスチャ方向特定処理に関する説明図である。 小領域形成部30aの投票処理に関する第1説明図である。 小領域形成部30aの投票処理に関する第2説明図である。 小領域形成部30aの投票処理に関する第3説明図である。 小領域形成部30aの消失点特定処理に関する第1説明図である。 小領域形成部30aの消失点特定処理に関する第2説明図である。 小領域形成部30aの小領域分割処理に関する第1説明図である。 小領域形成部30aの小領域分割処理に関する第2説明図である。 画像処理装置30における小領域選別部30bのノイズフィルタリング処理に関する第1説明図である。 小領域選別部30bのノイズフィルタリング処理に関する第2説明図である。 小領域選別部30bのノイズフィルタリング処理に関する第3説明図である。 画像処理装置30における通路領域推定部30cのクラスタリング処理に関する第1説明図である。 通路領域推定部30cのクラスタリング処理に関する第2説明図である。 通路領域推定部30cの最適クラスタ選択処理に関する第1説明図である。 通路領域推定部30cの最適クラスタ選択処理に関する第2説明図である。 画像処理装置30における中心線推定部30dの中心線推定処理を表すフローチャートである。 中心線推定部30dの中心線推定処理に関する第1説明図である。 中心線推定部30dの中心線推定処理に関する第2説明図である。 中心線推定部30dの中心線推定処理に関する第3説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る通路検出装置1の機能ブロック図である。本実施形態に係る通路検出装置1は、例えばPC(Personal Computer)であり、A/Dコンバータ10、記憶装置20、画像処理装置30及びRAM(Random Access Memory)40から構成されている。このような通路検出装置1は、例えば災害救助車両や工事車両等の特殊車両に搭載されており、車両の進行方向を撮影する車載カメラ(図示省略)から入力される画像信号(入力画像)を基に轍などの不整地上に存在する通路を検出し、その通路検出結果を車両の運転状態を統合制御する運転制御装置(図示省略)に出力するものである。
A/Dコンバータ10は、不図示の車載カメラから入力される画像信号をデジタルデータに変換し、入力画像を示す入力画像データとして画像処理装置30に出力する。なお、本実施形態では、車載カメラとして視野が約60°のモノクロ撮影カメラを使用し、その解像度をVGA(横640×縦480画素)と想定する。つまり、上記の入力画像データは、入力画像を構成する横640×縦480個の各画素の輝度を示す輝度データの集合である。なお、車載カメラからデジタルデータ化された画像信号が出力される場合には、A/Dコンバータ10を省略しても良い。
記憶装置(記憶部)20は、例えばHDD(Hard Disk Drive)であり、通路検出プログラムPGと、方向パラメータの異なる複数(n個)の2次元ガボールフィルタ(以下、ガボールフィルタと略す)GF1〜GFnとを予め記憶しており、画像処理装置30からの読み出し要求に応じて上記通路検出プログラムPGやガボールフィルタGF1〜GFnを画像処理装置30に出力する。
ここで、通路検出プログラムPGとは、画像処理装置30によって読み出されて実行され、入力画像データを基に不整地上に存在する通路(例えば轍など)を検出するための機能(小領域形成機能、小領域選別機能、通路領域推定機能及び中心線推定機能)を通路検出装置1に実現させるためのプログラムである。
また、ガボールフィルタとは、2次元ガウス関数と2次元平面上を一方向に伝播する正弦波関数とを乗じて得られる2次元ガボール関数を利用した空間周波数フィルタであり、2次元ウェーブレットフィルタの一形態である。横方向をX軸、縦方向をY軸とする2次元座標系を想定すると、2次元ガボール関数GB(x、y)は下記(1)式で表される。なお、下記(1)式において、uは波の角周波数、σはガウス関数の標準偏差(ガウス窓の幅)を示すパラメータである。また、2次元ガボール関数GB(x、y)は、波の方向を示すパラメータ(方向パラメータ)として角周波数uの偏角φを有している。
上記のような2次元ガボール関数GB(x、y)を利用したガボールフィルタを用いて、入力画像データをフィルタリングすることにより、入力画像の周波数特性やテクスチャ(模様)方向特性を抽出することができる。具体的には、入力画像において、方向パラメータ(偏角φ)と平行なテクスチャ方向を有すると共に、周波数パラメータ(角周波数u)に近い周波数特性を有する領域が感度良く抽出される。
本実施形態では、上述したように、方向パラメータ(角周波数uの偏角φ)の異なるn個のガボールフィルタGF1〜GFnを予め用意して記憶装置20に記憶しておく。ここで、偏角φが等角度間隔で異なるようにガボールフィルタGF1〜GFnを用意する。例えば、n=72とすると、偏角φはπ/72(rad)=2.5°ずつ異なることになる。つまり、ガボールフィルタGF1の方向パラメータφ1を0(rad)と設定し、ガボールフィルタGF2の方向パラメータφ2をπ/72(rad)=2.5°と設定し、ガボールフィルタGF3の方向パラメータφ3を2π/72(rad)=5°と設定し、以下同様に、ガボールフィルタGFnの方向パラメータφnを71π/72(rad)=177.5°と設定する。
なお、nの値は入力画像の解像度や画像処理装置30の処理能力に応じて適宜変更すれば良いが、例えばデジタル処理を考慮して8の倍数である32〜96の範囲で設定することが望ましい。
一方、各ガボールフィルタGF1〜GFnの周波数パラメータ(角周波数u)と減衰パラメータ(標準偏差σ)は、各フィルタ共通の所定値に設定する。ここで、周波数パラメータは、検出対象の通路の幅に応じて設定する。例えば、波の波長(周期)が視野上で1.5度〜4度となるように角周波数uを計算して設定する。通路の撮影エリアが奥行き方向に10mから20mの領域である場合、角周波数uが3度の視野に相当するように設定すると、撮影対象上での波の山から谷間での距離は25cm〜50cmとなり、車輪よりやや大きいサイズとなり、複数回車輪が通過した結果にできる車輪跡に近いサイズとなる。つまり、このように周波数パラメータを設定することにより、車輪跡のような轍が通路として感度良く抽出されやすくなる。また、減衰パラメータであるσは1〜0.5波長程度で設定すれば良い。
画像処理装置30は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶装置20から読み出した通路検出プログラムPGに従って、入力画像データを基に所定の画像処理を行うことにより、不整地上に存在する通路(例えば轍など)を検出するものである。また、この画像処理装置30は、上記通路検出プログラムPGを実行することで実現される機能として、小領域形成部30a、小領域選別部30b、通路領域推定部30c及び中心線推定部30dを備えている。
小領域形成部30aは、後述するフィルタリング処理、テクスチャ(模様)方向特定処理、強エッジ領域抽出処理、投票処理、消失点特定処理及び小領域分割処理を実行することにより、入力画像データに基づいて、入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を入力画像中に形成する機能を有している。
フィルタリング処理とは、記憶装置20から読み出した方向パラメータの異なる複数のガボールフィルタGF1〜GFnを用いて入力画像における通路検出対象領域をフィルタリングすることにより、通路検出対象領域についての各方向(φ1〜φn)の強度分布データを生成する処理である。テクスチャ方向特定処理とは、上記フィルタリング処理によって生成された強度分布データを基に、通路検出対象領域における各画素のテクスチャ方向を特定する処理である。強エッジ領域抽出処理とは、入力画像における通路検出対象領域のエッジ検出処理を行うことにより、通路検出対象領域に存在する強エッジ領域を抽出する処理である。
投票処理とは、入力画像における通路検出対象領域を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域毎に、分割領域における各画素のそれぞれを投票元画素として選択し、その投票元画素を起点としてそのテクスチャ方向に平行な直線上に存在する画素、または投票元画素を起点としてそのテクスチャ方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素に対して投票を行う処理である。消失点特定処理とは、上記の分割領域毎に、上記投票処理による投票結果を基に投票回数が最も大きい画素を消失点として特定する処理である。
小領域分割処理とは、上記の分割領域毎に、消失点特定処理にて特定した消失点を頂点とする領域を複数の小領域に分割し、各小領域の各々に対して、その小領域に含まれる消失点の投票元画素の比率を基に決定した通路候補パラメータを与える処理である。
なお、これらフィルタリング処理、テクスチャ方向特定処理、強エッジ領域抽出処理、投票処理、消失点特定処理及び小領域分割処理の詳細については後述する。
小領域選別部30bは、上記の小領域形成部30aによって形成された複数の小領域の各々に与えられた通路候補パラメータに基づいて、これらの小領域を通路候補領域とそれ以外の(ノイズ成分の可能性の高い)非通路候補領域とに選別する機能を有する。
具体的には、この小領域選別部30bは、複数の小領域の各々に与えられた通路候補パラメータに基づいて、通路領域の一部である可能性の高い小領域を通路候補領域とし、通路領域の一部である可能性の低い小領域を非通路候補領域とする一方、通路候補領域によって一部または全部を囲まれた非通路候補領域の通路候補パラメータの値を高くすることで当該非通路候補領域を通路候補領域に変更し、また、他の通路候補領域から孤立した位置に存在する通路候補領域の通路候補パラメータの値を低くすることで当該通路候補領域を非通路候補領域に変更する。なお、このような小領域選別部30bによる小領域の選別処理(ノイズフィルタリング処理)の詳細については後述する。
通路領域推定部30cは、上記の小領域選別部30bによる小領域の選別結果に基づいて、隣接する通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を入力画像に含まれる通路領域として選択する機能を有する。
具体的には、この通路領域推定部30cは、通路候補領域のグループ化により得られる領域群の各々について、領域群に入力画像における奥行き方向の手前側の領域が含まれるか否かを示す第1変数F及び当該第1変数Fに乗算すべき第1重み係数K1と、領域群の奥行き方向の長さを示す第2変数H及び当該第2変数に乗算すべき第2重み係数K2と、領域群に含まれる通路候補パラメータの値が最も大きな通路候補領域の数を示す第3変数C及び当該第3変数に乗算すべき第3重み係数K3と、領域群の総面積を示す第4変数A及び当該第4変数に乗算すべき第4重み係数K4とから構成される下記(2)式によって表される評価関数f(F、H、C、A)の値を求め、その値が最も大きい領域群を入力画像に含まれる通路領域として選択する。
f(F、H、C、A)=K1・F+K2・H+K3・C+K4・A …(2)
なお、このような通路領域推定部30cによる通路領域の推定処理の詳細については後述する。
中心線推定部30dは、上記の通路領域推定部30cによって選択された通路領域の中心線を推定する機能を有する。
具体的には、この中心線推定部30dは、入力画像を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域の各々について重心を求め、最も手前側の分割領域の重心を起点として各分割領域毎に消失点に向かう直線を引くことで仮の中心線を作成すると共に仮の中心線と各重心との間の距離の2乗和を算出し、さらに、入力画像の水平方向に沿って起点をずらしながら複数の仮の中心線を作成すると共に複数の仮の中心線の各々について各重心との間の距離の2乗和を算出し、これら2乗和の値が最も小さい仮の中心線を通路領域の中心線として選択する。なお、このような中心線推定部30dによる中心線の推定処理の詳細については後述する。
画像処理装置30は、上述した通路領域推定部30cによる通路領域の推定結果と、中心線推定部30dによる通路領域の中心線の推定結果とを、車載カメラによって撮影した不整地上に存在する轍などの通路の検出結果として、車両の運転状態を統合制御する運転制御装置に出力する。
RAM40は、画像処理装置30が各種画像処理を実行する上で必要なデータや、上記の入力画像データを一時的に記憶するために使用される書換え可能な揮発性メモリである。
次に、上記のように構成された通路検出装置1の通路検出動作、つまり画像処理装置30が通路検出プログラムPGを実行することで実現される小領域形成部30a、小領域選別部30b、通路領域推定部30c及び中心線推定部30dの動作について説明する。
なお、車両は川原等の不整地を走行しており、車載カメラから図2(a)に示すような轍が写り込んだ入力画像が得られるものと想定する。また、以下では、図2(b)に示すように、入力画像の水平方向をX軸方向、垂直方向をY軸方向とし、入力画像の座標(X、Y)=(0、0)〜(639、479)の各画素に対応する輝度データをB(0、0)〜B(639、479)と表記する。つまり、入力画像データは、これら輝度データB(0、0)〜B(639、479)の集合である。このような入力画像データは、画像処理装置30によってRAM40に一旦記憶される。
図3は、画像処理装置30の動作フローチャートである。この図3に示すように、まず、画像処理装置30における小領域形成部30aは、RAM40から入力画像における通路検出対象領域に相当する入力画像データを読み出すと共に、記憶装置20からガボールフィルタGF1〜GFnを読み出し、各ガボールフィルタGF1〜GFnを用いて入力画像データをフィルタリングすることにより、各方向の強度分布データを生成する(ステップS1:フィルタリング処理)。
本実施形態では、入力画像の全領域が上記の通路検出対象領域に設定されている場合を例示して説明する。つまり、RAM40から入力画像の全領域に相当する入力画像データが読み出される。なお、入力画像から水平線を抽出可能である場合には、その水平線より下の領域(つまり地面の領域)を通路検出対象領域として設定しても良い。このように、確実に通路が存在すると推定される領域のみを通路検出対象領域とすることにより、以下で説明する画像処理の負荷を軽減でき、処理時間を短縮することができる。
以下、図4を参照して上記ステップS1について具体的に説明する。図4(a)に示すように、小領域形成部30aは、ガボールフィルタGF1〜GFnを用いたフィルタリング処理として、入力画像において、ある画素を中心画素とする畳み込み領域に含まれる各画素の輝度データと、ガボールフィルタ、つまり2次元ガボール関数GB(x、y)との畳み込み演算を行い、その演算結果をガボールフィルタの方向パラメータφに対応する中心画素の強度として取得する。
つまり、小領域形成部30aは、まず、ある画素を中心画素とする畳み込み領域に含まれる各画素の輝度データとガボールフィルタGF1との畳み込み演算を行い、その演算結果をガボールフィルタGF1の方向パラメータφ1に対応する中心画素の強度として取得する。ここで、各ガボールフィルタGF1〜GFnを、実数部のフィルタと虚数部のフィルタとに分けて作成しておくことにより、実数部のフィルタを用いて得られた強度と、虚数部のフィルタを用いて得られた強度とをそれぞれ2乗して加算し、その加算値の平方根を求めることで最終的な強度を取得することができる。
続いて、小領域形成部30aは、ガボールフィルタGF2に切り替えて同様に畳み込み演算を行い、その演算結果をガボールフィルタGF2の方向パラメータφ2に対応する中心画素の強度として取得する。以下、同様に、フィルタリング部30aは、ガボールフィルタを順次切り替えながら畳み込み演算を行うことにより、その演算結果を各ガボールフィルタGF1〜GFnの方向パラメータφ1〜φnに対応する中心画素の強度として取得する。
小領域形成部30aは、上記のようなフィルタリング処理を、入力画像の座標(0、0)〜(639、479)の各画素のそれぞれについて行うことにより、図4(b)に示すような各方向の強度分布データを生成してRAM40に記憶する。なお、図4(b)では、座標(0、0)〜(639、479)の各画素のそれぞれを中心画素として得られた強度データをI(0、0)〜I(639、479)として表記している。
なお、図4(a)からわかるように、入力画像の端部に近い画素を中心画素とする場合、畳み込み領域が入力画像からはみ出てしまうため、この場合には予め設定した輝度データ(例えば白データ等)を入力画像からはみ出ている畳み込み領域の輝度データとして使用すれば良い。また、畳み込み領域の大きさは、検出対象の通路の大きさに応じて適宜変更すれば良いが、例えば幅25cm〜50cmの車輪跡に相当する轍を検出対象とする場合には、その幅に相当する画素数(32画素)以上の大きさ、例えば50×50画素の大きさとすることが望ましい。
次に、上記のようなステップS1が終了すると、小領域形成部30aは、RAM40から各方向の強度分布データを読み出し、それら強度分布データを基に入力画像における各画素のテクスチャ方向を特定する(ステップS2:テクスチャ方向特定処理)。具体的には、例えば座標(0、0)の画素に着目した場合、各方向の強度分布データの中から強度データI(0、0)が最も大きいものを探索し、その最大の強度データI(0、0)を含む強度分布データに対応する方向を、座標(0、0)の画素のテクスチャ方向として特定する。例えば、方向φ3に対応する強度分布データに最大の強度データI(0、0)が含まれている場合、方向φ3が座標(0、0)の画素のテクスチャ方向となる。
小領域形成部30aは、上記のようなテクスチャ方向の特定処理を、座標(0、0)〜(639、479)の各画素について行うことにより、各画素のテクスチャ方向を特定し、その特定結果をRAM40に記憶する。図5(a)は各画素のテクスチャ方向の特定結果であり、図5(b)は入力画像とテクスチャ方向の特定結果とを重ねて表示したものである。なお、この図5では、説明の便宜上、テクスチャ方向の特定結果を、テクスチャ方向を指し示すベクトル線で表しているが、実際にはテクスチャ方向の特定結果は、その方向を表す値(例えばテクスチャ方向がφ1であればφ1の値)によって構成されている。
不整地上に存在する轍などの通路は、車両が複数回その場所を走行することにより、地面や草むらが踏み起こされたり、踏み固められたりした結果残るものであるため、図2に示すように、その痕跡は入力画像上において不連続且つ不明瞭な帯状やスジ状の疎らな領域として観察される。そこで、上述した入力画像の波の成分を抽出する機能を有するステップS1及びステップS2を実施することより、通路を形成する模様の間隔は不定でなだらかではあるが、通路の進行方向に平行な波の成分として捕らえることができる。
次に、上記のようなステップS2が終了すると、小領域形成部30aは、入力画像データを基に所定のエッジ検出処理を行うことにより、入力画像に存在する強エッジ領域を抽出し、その抽出結果をRAM40に記憶する(ステップS3:強エッジ領域抽出処理)。ここで、強エッジ領域の抽出手法としては公知の技術を採用することができる。例えば、X軸方向のソベルフィルタとY軸方向のソベルフィルタを適用して、それらの強度の2乗和が一定の閾値を超えた画素を探索し、その閾値を超えた画素から一定距離以内の領域を強エッジ領域として抽出する。
次に、上記のようなステップS3が終了すると、小領域形成部30aは、入力画像における各画素のそれぞれを投票元画素として順次選択し、当該投票元画素を起点としそのテクスチャ方向に平行な直線上に存在する画素に対して投票を行う(ステップS4:投票処理)。具体的には、小領域形成部30aは、まず、図6に示すように、RAM40のメモリ空間上に、投票回数を集計するための投票集計領域を入力画像と同サイズ(つまり、640×480画素数分の投票回数を集計可能なサイズ)で確保する。
そして、小領域形成部30aは、図7(a)に示すように、ある画素を投票元画素として選択した場合、各画素のテクスチャ方向の特定結果から投票元画素のテクスチャ方向を把握し、投票元画素を起点としそのテクスチャ方向に平行な直線上に存在する画素(投票対象画素)に対して投票を行い、その投票結果を図7(b)に示すようにRAM40上の投票集計領域に反映する。つまり、図7(b)からわかるように、RAM40上の投票集計領域において投票対象画素に対応する記憶領域に投票値「1」が加算される。
小領域形成部30aは、上記のような投票処理を各画素について行い、その投票結果を順次RAM40上の投票集計領域に反映する。ここで、小領域形成部30aは、上記のような投票処理を行う際、強エッジ領域抽出処理にて抽出された強エッジ領域の周辺(たとえば2画素以内)に含まれる画素を投票元画素から除外する。この理由については後述する。
なお、上述の投票処理では、投票元画素を起点としそのテクスチャ方向に平行な直線上に存在する投票対象画素に対して投票を行う場合を説明したが、これに限らず、投票元画素を起点としてそのテクスチャ方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素(投票対象画素)に対して投票を行うようにしても良い。この投票対象領域は、例えば図8(a)に示すように、テクスチャ方向に平行な帯状(長方形状)のものでも良いし、また、図8(b)に示すように、円弧状あるいは三角形状のものでも良い。
ここで、図8(a)に示すような帯状の投票対象領域を設定する場合には、上述したテクスチャ方向に平行な直線上に存在する投票対象画素に対して投票を行う場合と同様に、投票対象領域に含まれる投票対象画素のそれぞれに対して平等に投票すれば良い。つまり、RAM40上の投票集計領域において、各投票対象画素に対応する記憶領域に平等に投票値「1」を加算する。
一方、図8(b)に示すような円弧状あるいは三角形状の投票対象領域を設定する場合には、投票元画素と投票対象画素との間の距離に応じて投票値を変更することが望ましい。具体的には、投票元画素から遠い距離に位置する投票対象画素の投票値を小さくする(例えば、投票値=1/投票元画素からの距離)。つまり、投票元画素に近い位置の投票対象画素の投票値は「1」または「1」に近い値となるが、投票元画素から遠い位置の投票対象画素の投票値は「0.5」等の小数点以下の値となる。さらには、投票対象領域において同じ距離に位置する投票対象画素の総投票値が「1」となるように各投票対象画素の投票値を決定することが望ましい。つまり、例えば同じ距離に位置する投票対象画素が4つ存在すると仮定すると、それら4つの各投票対象画素に対する投票値をそれぞれ「0.25」とする。
このように円弧状あるいは三角形状の投票対象領域を設定した場合に、投票元画素と投票対象画素との間の距離に応じて投票値を変更する理由は、投票元画素から遠い位置にある投票対象画素は、他の投票対象領域と重なり合う確率が高く、近い位置にある投票対象画素と比べて投票されやすい傾向にあり、後述する消失点を正確に特定することが困難となるためである。また、円弧状あるいは三角形状の投票対象領域を設定した場合、その中心角度(投票元画素を起点とする角度)は、ガボールフィルタGF1〜GFnの方向パラメータφの変化分(つまりπ/72(rad)=2.5°)と同一にすることが望ましい。
続いて、小領域形成部30aは、図9に示すように、投票処理による投票結果(つまり、RAM40上の投票集計領域に集計された投票回数)を基に、投票回数が最も大きい画素を入力画像における消失点として特定する(ステップS5:消失点特定処理)。轍などの通路の波模様は車両などから見ると完全に平行ではないが同じ消失点を共有していると推測される。このため、上記のような投票処理によって消失点と推測される位置(画素)に投票を行い、統計的に通路と平行している波模様が多い検出結果を活用することにより、消失点を特定することができる。
ここで、入力画像において通路以外に、例えば木や電柱、看板などのコントラストの高い物体が写り込んでいた場合、それらの模様は上記の投票回数の集計に大きな影響を及ぼすことになる。そこで、上述したように、投票処理を行う際には、強エッジ領域抽出処理にて抽出された強エッジ領域に含まれる画素を投票元画素から除外することにより、木や電柱、看板などのコントラストの高い物体の延長線上が消失点として特定されることを防止することができる。
ところで、図9に示すように、入力画像中に存在する轍などの通路が水平線に向かって一直線に延びているような場合では消失点が1箇所において特定されることになるが、図10に示すように、入力画像中に存在する通路がカーブしているような場合には、入力画像の奥行き方向に沿って消失点の特定箇所が変化することになる。このような場合、入力画像の全領域(通路検出対象領域の全領域)を一度に処理すると、正確な消失点を得ることができなくなる。
そこで、上述の投票処理及び消失点特定処理を、図11に示すように、通路領域検出対象領域(ここでは入力画像の全領域)を奥行き方向に沿って複数(M個)に分割して得られる長方形状の分割領域ごとに行うことが望ましい。以下では、この分割領域をスライスと呼び、入力画像の最下段から最上段までの各スライスの符号をSL0〜SLMとする。つまり、各スライスSL0〜SLMの各々について上述の投票処理及び消失点特定処理を行うことにより、各スライスSL0〜SLMの各々について消失点が得られることになる。なお、図11では、スライスSL0の消失点P0とスライスSL1の消失点P1とを代表的に図示している。
続いて、小領域形成部30aは、図11に示すように、各スライスSL0〜SLMの各々を、それぞれの消失点を頂点として放射状に引かれた複数の直線とスライスの境界線とで囲まれた複数(N個)の小領域に分割し、各小領域の各々に対して、その小領域に含まれる消失点の投票元画素の比率を基に決定した通路候補パラメータを与える(ステップS6:小領域分割処理)。各スライスSL0〜SLMの各々に存在する轍などの通路は、全てその消失点に向かう直線で表されるため、上記の小領域のいずれかに通路が存在すると推定される。
なお、上記の通路候補パラメータは、入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報の1つであり、通路領域の一部である可能性の高さを示すパラメータである。小領域の各々に設定する通路推定情報としては、例として以下の5つが挙げられる。
(1)その小領域のY方向(縦方向)インデックスIdy
(2)その小領域のX方向(横方向)インデックスIdx
(3)その小領域の消失点座標
(4)その小領域の通路検出強度(通路候補パラメータ:0、1、2のいずれかの数値)
(5)その小領域の上下端座標
ここで、小領域のY方向インデックスIdyとは、その小領域のY方向の位置を示すパラメータであり、例えば、図11に示すように、スライスSL0に存在する全ての小領域のY方向インデックスIdyは「0」となる。また、小領域のX方向インデックスIdxとは、その小領域のX方向の位置を示すパラメータであり、例えば、図11に示すように、スライスSL0に存在する左端の小領域のX方向インデックスIdxは「0」となる。
小領域の消失点座標とは、その小領域が存在するスライスの消失点の座標であり、例えば、図11に示すように、スライスSL0に存在する全ての小領域の消失点座標は、スライスSL0の消失点P0の座標となる。また、小領域の通路検出強度とは、通路候補パラメータに相当し、「0」がその小領域が通路領域の一部である可能性が最も低く、「2」がその小領域が通路領域の一部である可能性が最も高いことを示している。
具体的には、小領域形成部30aは、小領域の通路検出強度を以下のように決定する。つまり、小領域形成部30aは、まず、各小領域の各々について、その小領域に含まれる画素からその消失点の投票元画素(消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素)を有効投票画素として抽出する。そして、小領域形成部30aは、その小領域に含まれる有効投票画素数を、その小領域に含まれる全画素数で除算することにより、その小領域における有効投票画素の比率Rを算出する。そして、小領域形成部30aは、上記のように算出した有効投票画素の比率Rと第1閾値TH1及び第2閾値TH2(ただし、TH1<TH2)とを比較し、R<TH1の場合にはその小領域の通路検出強度を「0」とし、TH1≦R<TH2の場合にはその小領域の通路検出強度を「1」とし、R≧TH2の場合にはその小領域の通路検出強度を「2」とする。
図12は小領域の一例を示した図である。この図12に示すように、以下では、その小領域の通路検出強度が「2」の場合、つまりその小領域が通路領域の一部である可能性が最も高い場合には、その通路を濃い色で消失点に向かう1本の直線で表現し、その小領域の通路検出強度が「1」の場合、つまりその小領域が通路領域の一部である可能性がある場合には、その通路を薄い色で消失点に向かう1本の直線で表現するものとする。また、その小領域の通路検出強度が「0」の場合、つまりその小領域が通路領域の一部である可能性が最も低い場合には、通路を示す直線を描画しないものとする。
なお、上述したステップS1〜S6の処理は、本実施形態における小領域形成工程に相当する。
次に、上記のようなステップS6が終了すると、画像処理装置30における小領域選別部30bは、各小領域に与えられた通路推定情報(特に通路検出強度)に基づいて、これらの小領域を通路候補領域(通路検出強度が「1」以上の小領域)とそれ以外の非通路候補領域(通路検出強度が「0」の小領域)とに選別する(ステップS7:ノイズフィルタリング処理)。具体的には、小領域選別部30bは、図13に示すように、処理対象の小領域Wに対して、隣接する6つの小領域a、b、c、d、e、fに設定された通路検出強度を参照する。なお、これら6つの小領域a〜fとしては、各々の中心線の位置を基準に、処理対象の小領域Wの左上、右上、左、右、左下、右下に位置する最も近い小領域を選択する。
そして、小領域選別部30bは、上記の6つの小領域a〜fに関して以下の通路候補追加条件を満たす場合に、処理対象の小領域Wの通路検出強度を「1」に変更する。つまり、この時の処理対象の小領域Wは通路候補領域として選別され、通路候補領域の1つとして追加される。
通路候補追加条件:
(a or b)+ c + d + (e or f) ≧ 3
且つ
処理対象の小領域Wの通路検出強度が「0」
ここで、a〜fは、6つの小領域a〜fの通路検出強度が「1」以上の時に「1」、通路検出強度が「0」の時に「0」となる変数である。また、(a or b)は、aかbの少なくとも一方が「1」以上の時に「1」、両方が「0」の時に「0」となる論理式である。
一方、小領域選別部30bは、上記の6つの小領域a〜fに関して以下の通路候補削除条件を満たす場合に、処理対象の小領域Wの通路検出強度を「0」に変更する。つまり、この時の処理対象の小領域Wは非通路候補領域(ノイズ成分)として選別され、通路候補領域から削除される。
通路候補削除条件:
a=0 且つ b=0 且つ e=0 且つ f=0
または
c=0 且つ d=0
図14は、上記のような通路候補追加条件及び通路候補削除条件によって処理対象の小領域Wが通路候補領域と非通路候補領域とに選別される様子を表した図である。図14(a)は処理対象の小領域Wの通路検出強度が「0」から「1」に変更される場合(通路候補領域として選別される場合)を示し、図14(b)及び(c)は処理対象の小領域Wの通路検出強度が「1」から「0」に変更される場合(非通路候補領域として選別される場合)を示し、図14(d)は処理対象の小領域Wの通路検出強度が「0」のまま変わらない場合を示している。なお、図中の数字はその小領域の通路検出強度を示している。
小領域選別部30bは、上記のようなノイズフィルタリング処理を入力画像中の全ての小領域について順番に実施すると共に、全ての小領域の通路検出強度が変化しなくなるまでこの処理を繰り返す。例え通路検出強度が「1」以上の小領域であっても、他の通路候補領域である小領域の集団から孤立した位置に存在する小領域であれば、草や樹木などの誤検出によるノイズ成分であると考えられるため、上記のようなノイズフィルタリング処理を行うことにより、ノイズ成分である小領域を通路候補領域から除去することができる。
一方、例え通路検出強度が「0」の小領域であっても、周りを通路検出強度が「1」以上の小領域によって囲まれている場合には通路領域の一部である可能性が高いため、そのような通路検出強度が「0」の小領域を通路検出強度「1」の小領域に変更して通路候補領域に追加することにより、精度良く通路領域の一部である小領域(通路候補領域)を抽出することができる。
図15(a)は、ノイズフィルタリング処理を行う前の各小領域に設定された通路検出強度を基に各小領域に存在する通路を直線で表現した図であり、図15(b)は、ノイズフィルタリング処理を行った後の各小領域の通路検出強度を基に各小領域に存在する通路を直線で表現した図である。これらの図に示すように、ノイズフィルタリング処理を行うことにより、他の通路候補領域である小領域の集団から孤立した位置に存在する小領域はノイズ成分として除去されていることがわかる。
なお、上述したステップS7の処理は、本実施形態における小領域選別工程に相当する。
図15(b)に示すように、ノイズフィルタリング処理後の通路候補領域(ノイズフィルタリング処理により通路検出強度が「1」以上となった小領域)は、いくつかの連続した集団を形成している場合が多い。そこで、画像処理装置30の通路領域推定部30cは、互いに隣接している通路候補領域をグループ化することにより、連続した通路候補領域の領域群(以下、クラスタと称す)を作成する(ステップS8:クラスタリング処理)。
具体的には、通路領域推定部30cは、それぞれのクラスタを別々に取り扱うために、ラベリングの手法を用いて、クラスタ固有のIDを各通路候補領域に与える処理を行う。図16は、クラスタリング処理の途中状態を表している。この図16(a)に示すように、通路領域推定部30cは、最上段のスライスSLMにおける左端の小領域からX方向に順番に通路検出強度を確認し、その小領域が通路候補領域(通路検出強度が「1」以上)であればクラスタIDを与え、その小領域が非通路候補領域(通路検出強度が「0」)であればクラスタIDを与えない。
なお、通路候補領域にクラスタIDを与える場合、以下の3つの規則に従うものとする。
(1)周囲にクラスタIDを持った小領域が無い場合、新しいクラスタIDを与える(図16(a)参照)。
(2)周囲にクラスタIDを持った小領域が1つ存在する場合、それと同じクラスタIDを与える(図16参照)。
(3)周囲にクラスタIDを持った領域が2つ以上存在する場合、最も若い番号のクラスタIDを与え、これらのクラスタIDが同一のものであると記録しておく(図16(b)参照)。
通路領域推定部30cは、上記の3つの規則に従って入力画像中の全ての通路候補領域にクラスタIDを与えた後、もう一度、入力画像全体を走査することにより、同一であると記録したクラスタIDを1つのクラスタID(最も若い番号のクラスタID)に置き換える。以上のようなクラスタリング処理によって、互いに隣接している通路候補領域に同一のクラスタIDが与えられてグループ化され、連続した通路候補領域の領域群であるクラスタが作成される。図17は、上記のようなクラスタリング処理の結果を表している。この図に示すように、クラスタリング処理によって入力画像中に存在する通路候補領域が3つのクラスタCL1、CL2、CL3にグループ化されていることがわかる。
続いて、通路領域推定部30cは、上記のクラスタリング処理によって作成されたクラスタから最適なクラスタ(最も轍などの通路らしいクラスタ)を、入力画像に含まれる通路領域として選択する(ステップS9:最適クラスタ選択処理)。具体的には、通路領域推定部30cは、上記(2)式で表される評価関数f(F、H、C、A)を用いて最適なクラスタ(以下、最適クラスタと称す)を選択する。なお、本実施形態では、第1重み係数K1=10000、第2重み係数K2=1000、第3重み係数K3=50、第4重み係数K4=1として、評価関数f(F、H、C、A)を下記(3)式のように設定する。
f(F、H、C、A)=10000F+1000H+50C+A …(3)
図18に示すように、上記の評価関数f(F、H、C、A)において、Fは現在地との連続性を示す第1変数であり、評価対象のクラスタが最も手前(最下段)のスライスSL0を含んでいる時に「1」、含んでいない時に「0」となる。また、Hは奥行き方向の長さを示す第2変数であり、評価対象のクラスタに含まれるスライス数で表される。また、Cは有力な通路候補領域の数を示す第3変数であり、評価対象のクラスタに含まれる通路検出強度「2」の通路候補領域の数で表される。また、Aは総面積を示す第4変数であり、評価対象のクラスタに含まれる通路検出強度「1」及び「2」の通路候補領域の数で表される。
上記(3)式からわかるように、評価関数f(F、H、C、A)において現在地との連続性を示す第1変数であるFに最も大きな重み付け係数が与えられている。これは、評価対象のクラスタが現在地(入力画像の最も手前側の領域)との連続性を有している場合には、その評価対象のクラスタは轍などの通路である可能性が極めて高いからである。なお、上記(3)式における各重み付け係数の値は一例であり、実験などを行って適宜決定すれば良い。
通路領域推定部30cは、例えば図17に示すようにクラスタリング処理によって3つのクラスタCL1、CL2、CL3が作成されているとすると、これら3つのクラスタCL1、CL2、CL3の各々について上記の評価関数f(F、H、C、A)の値を求め、この値が最も大きいクラスタを最適なクラスタ(入力画像に含まれる通路領域)として選択する。図19は、最適なクラスタの選択結果を表している。この図19に示すように、3つのクラスタCL1、CL2、CL3の内、クラスタCL3が最も手前側(最下段)のスライスSL0を含んでいるため、評価関数f(F、H、C、A)の値が最も大きくなり、最適なクラスタ(入力画像に含まれる通路領域)として選択されることになる。
なお、上述したステップS8〜S9の処理は、本実施形態における通路領域推定工程に相当する。
次に、画像処理装置30の中心線推定部30cは、上記の最適クラスタ選択処理によって選択された最適クラスタ、つまり入力画像に含まれる通路領域の中心線を図20のフローチャートに従って推定する(ステップS10:中心線推定処理)。図20に示すように、中心線推定部30cは、まず、各スライスSL0〜SLMの重心を算出する(ステップS10a)。具体的には、スライス内に存在する小領域を台形としてそれぞれの重心の位置を求め、それらの位置を通路検出強度で重みを付けて平均化して得られる位置を、そのスライス全体の重心とする。図21(a)は、各スライスSL0〜SLMの重心を求めた結果を表すイメージ図である。
続いて、中心線推定部30cは、仮の中心線を作成する(ステップS10b)。具体的には、中心線推定部30cは、1回目の仮の中心線を作成する場合、図22(a)に示すように、最下段のスライスSL0の重心を起点として、そのスライスSL0の消失点P0へ向かう方向に直線を引く。そして、中心線推定部30cは、図22(b)に示すように、上記の直線が次のスライスSL1との境界に達すると、その直線と境界との交点からスライスSL1の消失点P1へ向かう方向に直線を引く。中心線推定部30cは、図22(c)に示すように、上記のような処理を繰り返すことにより得られる折れ線を1回目の仮の中心線とする。
そして、中心線推定部30cは、上記のように作成した仮の中心線と、各スライスSL0〜SLMの重心との間の距離(X方向の差)の2乗和を計算して記録する(ステップS10c)。ここで、中心線推定部30cは、上述したステップS11及びS12をループすることにより、複数の仮の中心線を作成すると共に、それぞれの仮の中心線について各スライスSL0〜SLMの重心との間の距離の2乗和を計算して記録する。
具体的には、中心線推定部30cは、2回目以降の仮の中心線を作成する場合、前回の仮の中心線の起点から右に1°ずつずらした点を起点として、1回目と同様な手法で仮の中心線を作成し2乗和を記録する。そして、中心線推定部30cは、作成した仮の中心線が全てのスライスの重心の右側を通っていた場合、右方向の探索を打ち切り、それ以降は、1回目の仮の中心線の起点から左に1°ずつずらした点を起点として、1回目と同様な手法で仮の中心線を作成し2乗和を記録する。さらに、中心線推定部30cは、作成した仮の中心線が全てのスライスの重心の左側を通っていた場合、左方向の探索を打ち切り、ループを終了して次のステップS10dへ移行する。
中心線推定部30cは、上述したステップS10b及びS10cのループにより、複数の仮の中心線を作成してそれらの2乗和を記録すると、その2乗和の値が最も小さい中心線を最適な中心線として選択する(ステップS10d)。なお、図21(b)は、仮の中心線と各スライスSL0〜SLMの重心との間の距離の2乗和を計算する処理のイメージ図であり、図21(c)は、最適な中心線の選択結果を示すイメージ図である。また、図23は、図19において最適クラスタとして選択されたクラスタCL3について中心線推定処理を行うことで得られた最適な中心線を示すイメージ図である。
以上説明したように、本実施形態によれば、入力画像から正しい通路(轍など)の他に、不整地上に存在する草や樹木なども正しい通路として誤検出されることを防止することができ、入力画像から不整地上に存在する通路(入力画像に含まれる通路領域)をより高精度に検出することが可能となる。さらに、本実施形態によれば、入力画像に含まれる通路領域の中心線を推定することにより、本通路検出装置1を搭載する車両の運転状態を制御する運転制御装置に対して通路に沿って進むべき経路を明確に指示することができ、車両の自律運転精度を高めることが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態では、小領域選別部30bによって小領域を通路候補領域(通路検出強度が「1」以上の小領域)とそれ以外の非通路候補領域(通路検出強度が「0」の小領域)とに選別する、つまりノイズフィルタリング処理を行う場合を例示して説明したが、この小領域選別部30b(小領域選別機能)を必ずしも設ける必要はない。つまり、小領域形成部30aによって通路候補パラメータ(通路検出強度)を与えられた小領域を形成した後、通路領域推定部30cによって通路領域の一部である可能性が高い小領域(通路検出強度が「1」以上の小領域)を通路候補領域とし、隣接する通路候補領域をグループ化(クラスタリング処理)することで得られる領域群(クラスタ)の内、最も通路らしいクラスタを入力画像に含まれる通路領域として選択するようにしても良い。
このようにノイズフィルタリング処理を省略し、通路領域推定部30cによってクラスタリング処理及び最適クラスタ選択処理のみを行っても、他の通路候補領域である小領域の集団から孤立した位置に存在する小領域(草や樹木などの誤検出によるノイズ成分)を通路候補領域から除去することができるので、入力画像から不整地上に存在する通路(入力画像に含まれる通路領域)をより高精度に検出するという目的は達成することができる。勿論、小領域選別部30bによるノイズフィルタリング処理を追加した方が、高い通路検出精度を得ることができる。
(2)上記実施形態では、上記(2)及び(3)式で表される評価関数f(F、H、C、A)を基に最適なクラスタを選択したが、上記(3)式からわかるように、現在地との連続性を示す第1変数であるFに最も大きな重み付け係数が与えられている。これは、評価対象のクラスタが現在地(入力画像の最も手前側の領域)との連続性を有している場合には、その評価対象のクラスタは轍などの通路である可能性が極めて高いからである。よって、上記の評価関数f(F、H、C、A)を用いることなく、入力画像における奥行き方向の手前側の領域(最下段のスライスSL0)が含まれるクラスタを最適なクラスタ、つまり入力画像に含まれる通路領域として選択するようにしても良い。
(3)上記実施形態では、通路領域の中心線の推定手法として、各スライスの重心と仮の中心線との距離の2乗和を基に最適な中心線を選択する手法を採用したが、例えば、通路領域として選択されたクラスタの両サイドのエッジの中間位置を中心線とする手法や、各スライスの重心を所定の関数にフィッティングさせた曲線を中心線として使用する手法などを採用しても良い。
(4)上記実施形態では、各ガボールフィルタGF1〜GFnの周波数パラメータ(角周波数u)を固定値とする場合を例示した。これは、通路の撮影エリアが奥行き方向に10mから20mの領域である場合、角周波数uが視野中の3度に相当するように設定すると、撮影対象上での波の山から谷間での距離は25cm〜50cmとなり、車輪よりやや大きいサイズとなり、複数回車輪が通過した結果にできる車輪跡に近いサイズとなるためである。しかしながら、図2の入力画像からわかるように、轍などの通路の幅は、奥行き方向の位置によって変化する。そこで、入力画像における奥行き方向の位置に応じて、各ガボールフィルタGF1〜GFnの周波数パラメータを変更することが望ましい。
具体的には、記憶装置20に、入力画像における奥行き方向の位置に応じた周波数パラメータを有すると共に方向パラメータの異なるガボールフィルタを予め記憶しておき、フィルタリング部30aに、記憶装置20から通路検出対象領域におけるフィルタリング対象位置(つまり図4中の中心画素の位置)に対応する周波数パラメータを有するガボールフィルタを読み出してフィルタリングする機能を持たせれば良い。
(5)上記実施形態では、空間周波数フィルタとして2次元ガボールフィルタを用いた場合を例示したが、これに限らず、その他の2次元ウェーブレットフィルタや2次元窓付きフーリエ変換を利用したフィルタなどを空間周波数フィルタとして用いても良い。
(6)上記実施形態では、小領域形成部30aにおいて、入力画像データをガボールフィルタを用いてフィルタリング処理し、その結果に基づいてテクスチャ方向特定処理、投票処理、消失点特定処理及び小領域分割処理などを実行することで、通路推定情報(通路候補パラメータなど)が与えられた小領域を形成したが、例えば、入力画像の色や質感から通路候補パラメータを求めて通路候補領域を判別し、その領域の形状からテクスチャ方向を特定するような手法を採用しても良い。
1…通路検出装置、10…A/Dコンバータ、20…記憶装置、30…画像処理装置、40…RAM(Random Access Memory)、30a…小領域形成部、30b…小領域選別部、30c…通路領域推定部、30d…中心線推定部、PG…通路検出プログラム、GF1〜GFn…ガボールフィルタ

Claims (14)

  1. 入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成機能と、
    前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性が高い小領域を通路候補領域とし、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定機能と、
    をコンピュータに実現させ
    前記小領域形成機能は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定する
    ことを特徴とする通路検出プログラム。
  2. 入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成機能と、
    前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記複数の小領域を通路候補領域とそれ以外の非通路候補領域とに選別する小領域選別機能と、
    前記小領域選別機能による選別結果に基づいて、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定機能と、
    をコンピュータに実現させ
    前記小領域形成機能は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定する
    ことを特徴とする通路検出プログラム。
  3. 前記小領域形成機能は、
    記憶装置から読み出した方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを用いて前記入力画像における通路検出対象領域をフィルタリングすることにより、前記通路検出対象領域についての各方向の強度分布データを生成するフィルタリング処理と、
    前記フィルタリング処理によって生成された前記強度分布データを基に前記通路検出対象領域における各画素の模様方向を特定する模様方向特定処理と、
    前記通路検出対象領域を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域毎に、前記分割領域における各画素のそれぞれを投票元画素として選択し、前記投票元画素を起点としてその模様方向に平行な直線上に存在する画素、または前記投票元画素を起点としてその模様方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素に対して投票を行う投票処理と、
    前記分割領域毎に、前記投票処理による投票結果を基に投票回数が最も大きい画素を消失点として特定する消失点特定処理と、
    前記分割領域毎に、前記消失点を頂点とする領域を複数の前記小領域に分割し、各小領域の各々に対して、前記小領域に含まれる前記消失点の投票元画素である前記有効投票画素の比率を基に決定した前記通路候補パラメータを与える小領域分割処理と、
    を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の通路検出プログラム。
  4. 入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成部と、
    前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性が高い小領域を通路候補領域とし、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定部と、
    を備え
    前記小領域形成部は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定する
    ことを特徴とする通路検出装置。
  5. 入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成部と、
    前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記複数の小領域を通路候補領域とそれ以外の非通路候補領域とに選別する小領域選別部と、
    前記小領域選別部による選別結果に基づいて、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定部と、
    を備え
    前記小領域形成部は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定する
    ことを特徴とする通路検出装置。
  6. 方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを予め記憶する記憶部を備え、
    前記小領域形成部は、
    前記記憶部から読み出した方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを用いて前記入力画像における通路検出対象領域をフィルタリングすることにより、前記通路検出対象領域についての各方向の強度分布データを生成するフィルタリング処理と、
    前記フィルタリング処理によって生成された前記強度分布データを基に前記通路検出対象領域における各画素の模様方向を特定する模様方向特定処理と、
    前記通路検出対象領域を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域毎に、前記分割領域における各画素のそれぞれを投票元画素として選択し、前記投票元画素を起点としてその模様方向に平行な直線上に存在する画素、または前記投票元画素を起点としてその模様方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素に対して投票を行う投票処理と、
    前記分割領域毎に、前記投票処理による投票結果を基に投票回数が最も大きい画素を消失点として特定する消失点特定処理と、
    前記分割領域毎に、前記消失点を頂点とする領域を複数の前記小領域に分割し、各小領域の各々に対して、前記小領域に含まれる前記消失点の投票元画素である前記有効投票画素の比率を基に決定した前記通路候補パラメータを与える小領域分割処理と、
    を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の通路検出装置。
  7. 入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成工程と、
    前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性が高い小領域を通路候補領域とし、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定工程と、
    を有し、
    前記小領域形成工程は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定する
    ことを特徴とする通路検出方法。
  8. 入力画像のデータに基づいて、前記入力画像に含まれる通路領域を推定するために必要な通路推定情報として前記通路領域の一部である可能性の高さを示す通路候補パラメータが与えられた複数の小領域を前記入力画像中に形成する小領域形成工程と、
    前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記複数の小領域を通路候補領域とそれ以外の非通路候補領域とに選別する小領域選別工程と、
    前記小領域選別工程による選別結果に基づいて、隣接する前記通路候補領域をグループ化することで得られる領域群の内、最も通路らしい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択する通路領域推定工程と、
    を有し、
    前記小領域形成工程は、前記小領域に含まれる画素から、消失点を向いているテクスチャ方向を有する画素を有効投票画素として抽出し、前記小領域における前記有効投票画素の比率に基づいて前記通路候補パラメータを決定する
    ことを特徴とする通路検出方法。
  9. 前記小領域選別工程では、前記複数の小領域の各々に与えられた前記通路候補パラメータに基づいて、前記通路領域の一部である可能性の高い小領域を前記通路候補領域とし、前記通路領域の一部である可能性の低い小領域を前記非通路候補領域とする一方、前記通路候補領域によって一部または全部を囲まれた非通路候補領域の通路候補パラメータの値を高くすることで当該非通路候補領域を通路候補領域に変更し、また、他の通路候補領域から孤立した位置に存在する通路候補領域の通路候補パラメータの値を低くすることで当該通路候補領域を非通路候補領域に変更することを特徴とする請求項記載の通路検出方法。
  10. 前記通路領域推定工程では、前記通路候補領域のグループ化により得られる領域群の内、前記入力画像における奥行き方向の手前側の領域が含まれる領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の通路検出方法。
  11. 前記通路領域推定工程では、前記通路候補領域のグループ化により得られる領域群の各々について、前記領域群に前記入力画像における奥行き方向の手前側の領域が含まれるか否かを示す第1変数F及び当該第1変数Fに乗算すべき第1重み係数K1と、前記領域群の奥行き方向の長さを示す第2変数H及び当該第2変数に乗算すべき第2重み係数K2と、前記領域群に含まれる通路候補パラメータの値が最も大きな通路候補領域の数を示す第3変数C及び当該第3変数に乗算すべき第3重み係数K3と、前記領域群の総面積を示す第4変数A及び当該第4変数に乗算すべき第4重み係数K4とから構成される下記(2)式によって表される評価関数f(F、H、C、A)の値を求め、その値が最も大きい領域群を前記入力画像に含まれる通路領域として選択することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の通路検出方法。
    f(F、H、C、A)=K1・F+K2・H+K3・C+K4・A …(2)
  12. 前記通路領域推定工程によって選択された前記通路領域の中心線を推定する中心線推定工程を有することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の通路検出方法。
  13. 前記中心線推定工程では、前記入力画像を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域の各々について重心を求め、最も手前側の前記分割領域の重心を起点として各分割領域毎に消失点に向かう直線を引くことで仮の中心線を作成すると共に前記仮の中心線と各重心との間の距離の2乗和を算出し、前記入力画像の水平方向に沿って前記起点をずらしながら複数の仮の中心線を作成すると共に前記複数の仮の中心線の各々について各重心との間の距離の2乗和を算出し、前記2乗和の値が最も小さい前記仮の中心線を前記通路領域の中心線として選択することを特徴とする請求項12記載の通路検出方法。
  14. 前記小領域形成工程は、
    方向パラメータの異なる複数の空間周波数フィルタを用いて前記入力画像における通路検出対象領域をフィルタリングすることにより、前記通路検出対象領域についての各方向の強度分布データを生成するフィルタリング処理と、
    前記フィルタリング処理によって生成された前記強度分布データを基に前記通路検出対象領域における各画素の模様方向を特定する模様方向特定処理と、
    前記通路検出対象領域を奥行き方向に沿って複数に分割して得られる分割領域毎に、前記分割領域における各画素のそれぞれを投票元画素として選択し、前記投票元画素を起点としてその模様方向に平行な直線上に存在する画素、または前記投票元画素を起点としてその模様方向に沿うように設定された投票対象領域に含まれる画素に対して投票を行う投票処理と、
    前記分割領域毎に、前記投票処理による投票結果を基に投票回数が最も大きい画素を消失点として特定する消失点特定処理と、
    前記分割領域毎に、前記消失点を頂点とする領域を複数の前記小領域に分割し、各小領域の各々に対して、前記小領域に含まれる前記消失点の投票元画素である前記有効投票画素の比率を基に決定した前記通路候補パラメータを与える小領域分割処理と、
    を含むことを特徴とする請求項7〜13のいずれか一項に記載の通路検出方法。
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