JP5321129B2 - ステータ製造方法およびステータ製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータコアにコイルを巻回する際にスロット紙を保護する技術に関するものであり、カフササポータとその周辺機器を工夫することで、スロット紙を保護しながらコイルを巻回する技術に関するものである。
モータのステータに備えられるコイルは、通常、被覆導線をステータコアに形成されたティース部分に巻回して形成される。ステータコアの内周側に形成されるティースとティースの間にはコイルが通過するスロットが形成されており、コイルを巻回する為には被覆導線をそのスロットに挿入させながら巻回する必要がある。
この際に様々な問題が発生する為、コイル形成については多くの検討がなされている。
特許文献1には、コイル挿入装置についての技術が開示されている。
コイル挿入装置は、一定の間隙を保って感情に配置された12本のブレードを備え、ブレードに隣接する隙間にステータコアを引っ掛け、スロットの形成されたステータコアをブレードの外周に嵌合する。ストリッパを上昇させると、ステータコイルが押し上げられ、ブレードはエアシリンダによって押圧されるので、ブレードとストリッパによってステータコイルを保持することが可能となる。
これにより、ウェッジやステータコイルのスロットからの飛び出しを抑えることが可能となる。
特許文献2には、コイル挿入装置についての技術が開示されている。
コイル挿入装置には、ステータコアのティースに対向して配列された複数のブレードと、これらのブレード間に引き掛けられたコイルをステータコアの対応するスロットに押し込むストリッパを備えている。そして、ストリッパの押し込み方向に位置する端面に当接するティース押さえが設けられている。
この結果、ステータコアのスロットにコイルを高密度で挿入してもステータコアのティースが捲れあがらないようにコイルを巻回することが可能になる。
特許文献3には、絶縁し挿入矯正装置及びステータコア搬入装置についての技術が開示されている。
ステータコアをチャック部で担持された状態で、挿入サポートシリンダを下降し、コア押さえ部がスロットの開口方向であるコアの内径側端部の上端面を押圧する。この結果、コア押さえ部からコアの外形側に傾斜して立ち上がる側面により誘導部が構成され、絶縁紙の挿入に従い、絶縁紙の内側への傾斜が矯正される。
特開平8−228462号公報 特開2003−92861号公報 特開2005−73413号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献3には以下に説明する課題があると考えられる。
自動車の駆動用に用いられるモータには、小型化及び高出力化を求められている為、コイルに大きな電流を流す必要がある。このため、コイルとステータコアとの絶縁を確保する目的で、ステータコアのスロットにはスロット紙が挿入される。しかし、コイルを巻回する際に、このスロット紙のエッジ部分が破れてしまうという問題がある。
特許文献1及び特許文献2ではスロット紙を用いる点について開示していない為、このような問題について言及していない。また、特許文献3でもスロット紙の破れについては言及していない。つまり、特許文献1乃至特許文献3において、スロット紙の破れについては問題として認識されていない。
スロット紙の破れは、スロット紙の端部で発生し易い傾向にあり、この破れが生じるとコイルとステータコアとの絶縁沿面距離が確保できなくなるという問題がある。したがって、スロット紙の破れについては修正する必要がある。
このスロット紙の破れの修正は、細かい作業である為に自動化が難しく人手によって行われる。この結果、スロット紙の破れがステータの製造コストに影響することになる。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、スロット紙の破れを防止することが可能なステータコア位置決め方法、及びステータコア位置決め装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるステータ製造方法は以下のような特徴を有する。
(1)ステータコアに備えられるスロットへコイルを挿入することでステータを形成するステータ製造方法において、
前記ステータコアを支持手段で支持し、前記スロットに挿入されるスロット紙を保護するカフササポータで、前記スロット紙の上端部及び下端部を保護し、前記ステータコアの上面を、押圧手段で押圧し、前記ステータコアの前記スロットに、前記コイルを挿入する、ことを特徴とする。
(2)(1)に記載のステータ製造方法において、
前記押圧手段が、前記カフササポータに設けられた穴を貫通して、前記ステータコアの外周部を押さえることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明によるステータ製造方法は以下のような特徴を有する。
(3)ステータコアに備えられるスロットへコイルを挿入するステータ製造装置において、
前記ステータコアを支持する支持手段と、前記スロットに挿入されるスロット紙の上端部及び下端部を保護するカフササポータと、前記ステータコアの上面を、前記カフササポータを貫通して押圧する押圧手段と、前記ステータコアの前記スロットに、前記コイルを挿入するコイル挿入手段と、を備えることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によるステータ製造方法により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(1)に記載される発明は、ステータコアに備えられるスロットへコイルを挿入することでステータを形成するステータ製造方法において、ステータコアを支持手段で支持し、スロットに挿入されるスロット紙を保護するカフササポータで、スロット紙の上端部及び下端部を保護し、ステータコアの上面を、押圧手段で押圧し、ステータコアのスロットに、コイルを挿入するものである。
カフササポータを用いることで、スロット紙の上端部及び下端部に形成されるカフス部分が保護され、被覆導線を束ねてスロットに挿入することでコイルを巻回する際にもカフス部を保護することができる。
しかしながら、単に保護するだけでは不十分で、カフス部が破損することがあった。
出願人が調査した結果、スロット内の占積率を高めようとして、スロットに多くの被覆導線を挿入すると、スロット内に被覆導線を挿入する際に摩擦等の影響でステータコアが動いてしまう場合がある。このステータコアの移動が、カフス部の破れに繋がっていることが分かった。
これは、ステータコアに対してスロット紙の製作長さを大きく採っていることも影響している。しかし、ステータコアは電磁鋼板を積層して形成される為、厚み方向の公差を高めることは難しく、一方スロット紙についても紙を原材料としている為、折り曲げ後の長さの精度を出すのは難しい。
このような事情により、スロット紙にある程度の長さに余裕を持たせることは必須であるといえる。このため、ステータコアの上面を押圧手段で押圧し、ステータコアが動かないように保持することで、このようなスロット紙の破れを防ぐことが可能になることを出願人は確認している。
したがって、本発明によりスロット紙の破れを防止することが可能となるので、ステータの製造にあたって歩留まりの向上を図ることができると共に、スロット紙の破れを修正する手間を掛ける必要がなくなることで、ステータのコストダウンを図ることが可能となる。
また、上記(2)に記載の発明は、(1)に記載のステータ製造方法において、押圧手段が、カフササポータに設けられた穴を貫通して、ステータコアの外周部を押さえるものである。
カフササポータは、ステータコアに形成されるスロットの上面及び下面を覆い、スロット紙の上端部と下端部を保護することを目的として配置される為、コイルを巻回する際には、カフササポータによって、ステータコアの上面及び下面は覆われている。
このため、押圧手段によってステータコアを押さえることが難しい。そこで、カフササポータの上面側に貫通穴を設け、カフササポータの上面側からステータコアを、カフササポータを貫通して押さえつけることで、ステータコアの上下方向のズレを規制することが可能となる。
また、このような特徴を有する本発明によるステータ製造装置により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(3)に記載の発明は、ステータコアに備えられるスロットへコイルを挿入するステータ製造装置において、ステータコアを支持する支持手段と、スロットに挿入されるスロット紙の上端部及び下端部を保護するカフササポータと、ステータコアの上面を、カフササポータを貫通して押圧する押圧手段と、ステータコアのスロットに、コイルを挿入するコイル挿入手段と、を備えるものである。
したがって、(1)のステータ製造方法と同様に、スロット紙の端部に形成されたカフス部に破れが発生することを防止する事の可能な、ステータ製造装置を提供することが可能となる。
本実施形態の、ステータの斜視図である。 本実施形態の、ステータを構成するステータコアの平面図である。 本実施形態の、ステータコアの断面図である。 本実施形態の、ステータコアの斜視図である。 本実施形態の、スロット紙挿入工程の斜視図である。 本実施形態の、スロットにスロット紙が挿入された状態の斜視図である。 本実施形態の、スロットにスロット紙が挿入された状態で被覆導線が挿入された様子の斜視図である。 本実施形態の、カフササポート機構の上面視図である。 本実施形態の、カフササポート機構の断面図である。 本実施形態の、スロットに対応した一対の上側カフササポータの平面図である。 本実施形態の、上側カフササポータの断面図である。 本実施形態の、上側カフササポータにコイルを通した状態の断面図である。 本実施形態の、カフササポート機構でスロット紙を保護する様子を表す断面図である。
まず、本発明の実施形態について説明する。
図1に、ステータの斜視図を示す。なお、図1は説明の都合上、模式的に示されている。実際には被覆導線はもっと密に巻回されコイルが形成される。
図2に、ステータを構成するステータコアの平面図を示す。図3に、ステータコアの断面図を示す。図4に、ステータコアの斜視図を示す。
ステータ1は、ステータコア2に被覆導線3を巻回しコイルが形成されて構成される。
ステータコア2は方向性珪素鋼板等の電磁鋼板6をドーナツ状にプレスで打ち抜き、積層して形成された円筒形状に形成される。そして、ステータコア2には、内周側に突出して形成されるティース4と被覆導線3の挿入されるスロット5とを備えている。また、ステータコア2の外周部にはボルト穴形成部2cが3カ所形成され、ボルト穴形成部2cにはボルト穴2dが設けられている。
スロット5は隣り合うティース4の間に形成されており、スロット5にスロット紙7と被覆導線3が挿入されてコイルが形成される。
図5に、スロット紙挿入工程を斜視図で示す。図6に、スロット紙が挿入された状態を斜視図で示している。図7に、スロット紙が挿入された状態で、被覆導線が挿入された様子を斜視図で示している。
ステータコア2に備えられるスロット5にはステータコア2と被覆導線3を絶縁する為のスロット紙7が挿入される。スロット紙7にはその上端部と下端部が折り曲げられることによって上端部カフス部7aと下端部カフス部7bが形成されている。
このスロット紙7を図5に示される方向からステータコア2に形成されるスロット5に挿入することで、図6に示されるようにステータコア2に配置される。
ステータコア2のスロット5にスロット紙7が挿入された後、スロット紙7に設けられた上端部カフス部7a及び下端部カフス部7bが、ステータコア2の上端面2a及び下端面2bに当接することで、スロット紙7がスロット5から抜けないように保持される。
スロット紙7の上端部カフス部7a及び下端部カフス部7bは、スロット紙7の外周側に向かって紙を折り返すことで形成されている。従って、ステータコア2のスロット5に挿入されると、スロット紙7自身のコシによって上端部カフス部7a又は下端部カフス部7bが広がる為、スロット紙7はスロット5から抜け落ちることはない。
また、スロット5はステータコア2の内周側より外周側の方が広がるように形成されているので、スロット紙7はステータコア2の内側にも抜けにくい構造となっている。
図8に、カフササポート機構の上面視図を示す。図9に、カフササポート機構の断面図を示す。
カフササポート機構11は、上側カフササポータ12と、下側カフササポータ13と、カフササポータ保持部材14とを有する。
上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13は、ステータコア2が備えるティース4の数だけサポート爪を備えており、カフササポータ保持部材14によって支持されている。
カフササポータ保持部材14は上部保持部材15と下部保持部材16を備えている。上部保持部材15と下部保持部材16は5カ所に備えられるポスト17によって下部保持部材16に対して上部保持部材15が平行に保持されるように設計されている。
上部保持部材15には上側カフササポータ12がステータコア2の内周側に向けて進退可能に保持され、下部保持部材16にはステータコア2の内周側に向けて進退可能に下側カフササポータ13が保持されているので、上側カフササポータ12と下側カフササポータ13は平行に保持されることになる。
上部保持部材15にはスリット15aが形成されているが、3カ所にスリット15aを更に長穴にした押圧ピン通過スリット15bが設けられている。この押圧ピン通過スリット15bはステータコア2がカフササポート機構11に保持された際に、ステータコア2のボルト穴形成部2cが現れる位置に設けられている。
したがって、押圧ピン20は押圧ピン通過スリット15bを通過して、上端面2aのボルト穴形成部2cと当接することになる。
図10に、スロットに対応した一対の上側カフササポータの平面図を示す。図11に、上側カフササポータの断面図を示す。図10のAA断面である。また、図12に、上側カフササポータにコイルを通した状態の断面図を示す。
ステータコア2に形成されるスロット5に対応した一対のカフササポート機構11は、図10に示すように、2本の右側棒状体31と左側棒状体32とからなる。そして、二股部33を有している。なお、右側棒状体31と左側棒状体32は説明の便宜上付けた名称であるため、隣のスロット5においては左側棒状体32が右側棒状体31となり隣り合う左側棒状体32と二股部33を形成することになる。
二股部33は右側先端部31a及び左側先端部32aよりなり、合わせ面34で当接している。合わせ面34の端には継目34aが形成される。そして、右側先端部31a及び左側先端部32aには、図11に示すような庇部35が継目34aに跨るように形成されている。
この庇部35は、図11に示すようにスロット紙7を保持する際に上端部カフス部7aが入り込むように設計されている。こうなることで、図12に示すように被覆導線3が挿入された際に、上端部カフス部7a及び下端部カフス部7bは被覆導線3と干渉しなくなる。
このような右側棒状体31及び左側棒状体32の組が複数設けられることで、上側カフササポータ12が形成される。なお、下側カフササポータ13についてもほぼ同じ構成であるので、説明は省略する。
このような構成なので、ステータコア2に被覆導線3を挿入してコイルを巻回するには、以下のような手順となる。
まず、ステータコア2に支持手段10で支持させた後、図5に示すように、ステータコア2のスロット5にスロット紙7を挿入する。
そして、カフササポート機構11をセットして上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13でスロット紙7を保護する。
図13に、カフササポート機構でスロット紙を保護する様子を表す断面図を示す。
上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13の配置は、カフササポータ全幅cがスロット紙前高aよりも幅広に設定され、尚かつクリアランスbが設けられるような配置となる。
クリアランスbはステータコア2の幅についての寸法公差を考慮している。
このように上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13が配置された段階で、押圧手段にあたる押圧ピン20によってステータコア2の上端面2aを押圧する。押圧部分は前述したようにボルト穴形成部2c付近である。なお、押圧ピン20が上端面2aを押圧する際に荷重は殆どかけられない。ステータコア2がずれるのを防止する為に、押圧ピン20の位置が変わらないように保持されている。
この状態で、図12に示すように被覆導線3を挿入し、図1に示す状態になるように被覆導線3を巻回してコイルを形成する。
このようにしてステータ1は形成される。
本実施形態は上記構成であるので、以下に説明する作用及び効果を奏する。
まず、本実施形態のステータ製造方法を用いることでスロット紙の破れを防止できる点が挙げられる。
本実施形態のステータ製造方法は、ステータコア2に備えられるスロット5へ被覆導線3を挿入することでステータ1を形成するステータ製造方法において、ステータコア2を支持手段10で支持し、スロット5に挿入されるスロット紙7を保護する上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13で、スロット紙7の上端部及び下端部を保護し、ステータコア2の上端面2aを、押圧ピン20で押圧し、ステータコア2のスロット5に、被覆導線3を挿入するものである。
上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13を用いることで、スロット紙7の上端部カフス部7a及び下端部カフス部7bが保護され、被覆導線3を束ねてスロット5に挿入する際にも上端部カフス部7a又は下端部カフス部7bを保護することができる。
この際に、押圧ピン20で上端面2aを押圧している為、被覆導線3をスロット5に挿入する際にステータコア2が動いてしまうことを防止することが可能である。
出願人が調べた結果、被覆導線3を巻回してコイルを形成する際に、摩擦等の関係でステータコア2がずれ、その結果、上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13からスロット紙7が飛び出すことでスロット紙7の上端部カフス部7aまたは下端部カフス部7bが破損すると考えられた。
このため、ステータコア2が移動しないように押圧ピン20で浮き上がり防止を図ることで、このような破損を防ぐことが可能になった。
出願人が調べた限り、このようなスロット紙7の破損はロットによっても異なるが、数%から数十%程度のステータ1で発生したが、本発明を適用することで、ほぼゼロとすることが出来た。
ステータコア2の移動は、上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13の位置、すなわちカフササポータ全幅cを縮めることで、抑制することができる。しかしながら、前述したようにステータコアの厚さの公差によってクリアランスbが決定され、クリアランスbはステータコア2の厚みの寸法公差を吸収する程度必要である。
ステータコア2の厚みの寸法公差は、電磁鋼板6を積層して形成する都合上、これ以上の精度を求めることは難しい。現状では数百μmから数mm程度のバラツキがある。
このため、ステータコアの厚さの最大公差からスロット紙前高aの幅を決定し、その寸法からカフササポータ全幅cが決まることになるので、ステータコア2に対して上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13の位置を現状より縮めるのは困難であるという実情がある。
また、右側棒状体31及び左側棒状体32に形成される庇部35によって、スロット紙7の飛び出しをある程度防止する事は可能であるが、押圧ピン20を用いることで、より効果が高まることが確認されている。
また、押圧ピン20が、上側カフササポータ12に設けられた穴を貫通して、ステータコア2の外周部を押さえる構成としていることで、上側カフササポータ12を介して押圧ピン20でステータコア2の上端面2aを押圧することが可能となる。
上側カフササポータ12及び下側カフササポータ13の隙間はクリアランスbとほぼ同じ幅となっている。このため、ステータコア2を保持する為にはクリアランスbの間に爪を入れて保持するか、或いはステータコア2の側面に引っ掛ける場所を作って保持するか、という方法が考えられる。
しかしながら、ステータコア2は電磁鋼板6を積層して形成している為、押圧ピン20を用いて上端面2aを上から押さえた方がステータコア2の移動や電磁鋼板6の浮き上がりを防ぐには都合が良い。
そして、出願人が確認した結果、スロット紙7の上端部カフス部7a及び下端部カフス部7bの破れは、スロット紙7におけるステータコア2の外周部にあたる部分付近が破損することが多かった。
このため、ステータコア2の外周部分、本実施形態ではボルト穴形成部2cの周辺を押さえることで、ステータコア2の移動及び周辺部分の変形を効率的に防ぐことが可能となる。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。
例えば、支持手段10の形状を変形することを妨げない。また、庇部35についても、二股部33の一部にしかもうけられていないが、右側先端部31a及び左側先端部32aの全体に庇部35を設けるように構成し、スロット紙7の上端部カフス部7a又は下端部カフス部7bを広域に保護するように形成しても良い。
1 ステータ
2 ステータコア
2c ボルト穴形成部
3 被覆導線
4 ティース
5 スロット
6 電磁鋼板
7 スロット紙
7a 上端部カフス部
7b 下端部カフス部
10 支持手段
11 カフササポート機構
20 押圧ピン
35 庇部
a スロット紙前高
b クリアランス
c カフササポータ全幅

Claims (2)

  1. ステータコアに備えられるスロットへコイルを挿入することでステータを形成するステータ製造方法において、
    前記ステータコアを支持手段で支持し、
    前記スロットに挿入されるスロット紙を保護するカフササポータで、前記スロット紙の上端部及び下端部を保護し、
    前記ステータコアの上面を、押圧手段で押圧し、
    前記ステータコアの前記スロットに、前記コイルを挿入すること、
    前記押圧手段が、前記カフササポータに設けられた穴を貫通して、前記ステータコアの外周部を押さえること、
    を特徴とするステータ製造方法。
  2. ステータコアに備えられるスロットへコイルを挿入するステータ製造装置において、
    前記ステータコアを支持する支持手段と、
    前記スロットに挿入されるスロット紙の上端部及び下端部を保護するカフササポータと、
    前記ステータコアの上面を、前記カフササポータを貫通して押圧する押圧手段と、
    前記ステータコアの前記スロットに、前記コイルを挿入するコイル挿入手段と、を備えること
    を特徴とするステータ製造装置。
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