JP5320655B2 - 発光装置、照明、表示装置用バックライトユニット及び表示装置 - Google Patents

発光装置、照明、表示装置用バックライトユニット及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、発光装置、照明、表示装置用バックライトユニット及び表示装置に関する。
従来、照明や液晶ディスプレイ用バックライト等の光源として、冷陰極管などが使用されていた。ところが近年、これに代わる光源として、青色光を発する光源と青色光を吸収し黄色光を発する物質とを組み合わせた、疑似白色光源が開発された。この疑似白色光源においては、例えば、青色光を発する光源としてはInGaN系の発光ダイオードが、黄色光を発する物質としてはセリウムを添加したアルミン酸イットリウムが用いられている。
しかし、疑似白色光源が発する光のスペクトルには本質的に緑色光成分及び赤色光成分が足りず、このため、疑似白色光源は演色性が低く、また、色再現性も低かった。これを解決するために、アルミン酸イットリウムの成分を調整して黄緑色光を発するように改良し、さらに、これに加えて青色光を吸収し赤色光を発する物質をアルミン酸イットリウムに追加することで、疑似白色光源が発する光の赤色成分の不足を補い、演色性及び色再現性を改善することが提案されている。
しかしながら、赤色の光を発する物質は、青色の光のみならず、青色の光よりは長波長であるが赤色の光よりも短波長である光、即ち緑色や黄色等の光をも吸収するものが多い。例えばそのような物質として、ユーロピウムで付活したアルカリ土類金属の硫化物、ユーロピウムで付活したアルカリ土類金属及びシリコンの窒化物、ユーロピウムで付活したアルカリ土類金属及びシリコンの酸窒化物などが挙げられる。これらの物質は、通常は400nm〜580nmの波長の光を良く吸収し、580nm〜680nmにピークを有する橙〜赤色の光を発する。
上記で代表されるような橙〜赤色の光を発する物質は、それよりも短波長の緑〜黄色の光を吸収してしまうので、橙〜赤色の光を発する物質と緑〜黄色光を発する物質とを混ぜて使用すると、緑〜黄色光を発する物質が発した光の一部を、橙〜赤色光を発する物質が吸収してしまい、発光装置の光束を著しく低下させる。
現在、長波長の光を発する発光物質により短波長の光が吸収されてしまうことによる、この光束の低下を解決する試みがなされている。例えば、特許文献1では、光源からの光を吸収して異なる波長の光を発光する2種の物質(物質A及び物質Bと呼ぶ)を備えた発光装置において、物質A(ここでは、橙〜赤色光を発する物質に相当する)が物質B(ここでは、緑〜黄色光を発する物質に相当する)の発する光の一部を吸収する時に、物質Aを物質Bよりも光源側に近く配することで演色性を向上し、光束の低下を防止できるとしている。
さらに、従来、何らかの像を形成した像形成ユニットに対して背面から光(バックライト)を照射し、像形成ユニットの像を明瞭に表示する表示装置が用いられてきた。このような表示装置の例を挙げると、像形成ユニットとして液晶ユニットを用いた液晶ディスプレイや、標識(像形成ユニット)を内部の照明で照らした内部照明標識(非常口表示灯や道路標識等)などが挙げられる。
これらの表示装置は、通常は、像形成ユニットに対して背面から光を照射するためのバックライトユニットを有する。このようなバックライトユニットとしては、従来は、蛍光灯や冷陰極管などが用いられていた。
しかし、バックライトユニットとして蛍光灯や冷陰極管を用いた場合には、バックライトユニットの小型化が困難である他、その使用寿命が短い等の課題があった。
さらに、これらは水銀を用いるため、環境への影響が懸念され、その取り扱いが煩雑になる虞があった。
そこで、近年、上記のように、バックライトユニットとして、光源と、この光源からの光を吸収して蛍光を発する蛍光物質とを用いた発光装置を用いることが提案されている。例えば、上述したような、InGaN系の発光ダイオードと、セリウムを添加したアルミン酸イットリウムとを光源及び発光物質として用いた疑似白色光源をバックライトユニットとする技術が提案されている。
また、その他、例えば特許文献1で提案された発光装置をバックライトとすることも提案されている。
特開2004−71726号公報
しかしながら、特許文献1の技術においては、物質Aや物質Bから発された光は四方八方に放出されるので、物質Bが発する光の大部分(おおよそ半分)は、物質Aに吸収され、著しい光束低下は避けられない。このため、発光装置の発光効率は低いものであった。
また、上述したように、青色光を発する光源と青色光を吸収し黄色光を発する物質とを有する疑似白色光源のような発光装置は、発光効率は高いものの、演色性が十分ではなかった。
さらに、従来の発光装置を用いた表示装置では、像形成ユニットに形成された像の色を再現性よく表示するためには(即ち、色再現性を高めるには)、バックライトに用いる白色光を、光の三原色を含んだ光とすることが好ましい。ここで光の三原色とは、赤色、青色及び緑色をいう。この観点によれば、青色光を発する光源と黄色光を発する蛍光物質とを用いた従来のような発光装置では赤色及び緑色の光が少ないので色再現性が十分ではない。
また、表示装置に特許文献1に記載の技術を用いた場合、青色、緑色及び赤色のすべて含んだ白色光を放出することができるために色再現性は問題ない。しかし、上記のように、蛍光物質から発された光(即ち、赤色及び緑色の光)が四方八方に放出されて、緑色蛍光物質が発する光の大部分が赤色蛍光物質に吸収され、著しい光束低下が生じる。このため、バックライトユニットの発光効率が低くなり、それを用いた表示装置が消費するエネルギーも大きくなりやすかった。
本発明は、上記の課題に鑑みて創案されたもので、光を吸収して発光する2種以上の発光物質を有する発光装置の発光効率及び演色性を高めること、及び、その発光装置を用いた照明、表示装置用バックライトユニット及び表示装置を提供すること、並びに、発光効率が高いバックライトユニットを用いて色再現性に優れた表示装置を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、2種以上の発光物質を用いた発光装置において、一方の発光物質が発した光が他方の発光物質を含む領域に入射しないようにすることにより、一方の発光物質が発した光が他方の発光物質に吸収される量を抑制し、その結果、発光装置の発光効率及び演色性を向上させることができるとの知見を得た。
そして、上記の知見から、バックライトを用いた型の表示装置においては、白色光を放出するバックライトユニットを、青色光を発する青色光源と、青色光により励起されて発光する緑色発光体を有し緑色光を発する緑色発光部と、青色光により励起されて発光する赤色発光体を有し赤色光を発する赤色発光部とを備えて構成すると共に、上記の緑色発光部と赤色発光部とをそれぞれ少なくとも一部独立して形成することにより、白色光の発光効率を高め、且つ、表示装置の色再現性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の発光装置は、光源と、該光源が発する光により励起されて該光源が発する光よりも長波長の成分を含む光を発しうる少なくとも1種の発光物質を含有する第1発光部と、該光源及び該第1発光部が発する光により励起されて該第1発光部が発する光よりも長波長の成分を含む光を発しうる少なくとも1種の発光物質を含有する第2発光部と、該第1発光部から発せられた光の少なくとも一部が該第2発光部に入射することを防止する遮光部とを備えることを特徴とする(請求項1)。これにより、第1発光部が発した光が第2発光部に吸収されることを抑制し、その結果、発光装置の発光効率及び演色性をともに向上させることができる。
このとき、該遮光部は、該第1発光部から発せられる光の少なくとも一部を反射することが好ましい(請求項2)。これにより、第1発光部から発せられる光を有効に使うことができ、発光装置の発光効率及び演色性をより向上させることができる。
また、本発明の照明は、上記の発光装置を用いたことを特徴とする(請求項3)。
さらに、本発明の表示装置用バックライトユニットは、上記の発光装置を用いたことを特徴とする(請求項4)。
また、本発明の表示装置は、上記の発光装置を用いたことを特徴とする(請求項5)。
さらに、本発明の別の表示装置は、バックライトを放出するバックライトユニットと、該バックライトユニットが放出する上記バックライトを背面側に照射されて、表面側に映像を形成する像形成ユニットとを備えた表示装置であって、該バックライトユニットが、光源と、該光源が発する光により励起されて該光源が発する光よりも長波長の成分を含む光を発しうる少なくとも1種の発光物質を含有する第1発光部と、該第1発光部から少なくとも一部独立して形成され、該光源及び該第1発光部が発する光により励起されて該第1発光部が発する光よりも長波長の成分を含む光を発しうる少なくとも1種の発光物質を含有する第2発光部とを備えることを特徴とする(請求項6)。これにより、表示装置の発光効率と色再現性とを共に向上させることができる。
また、本発明の更に別の表示装置は、白色光を放出するバックライトユニットと、該バックライトユニットが放出する上記白色光を背面側に照射されて、表面側に映像を形成する像形成ユニットとを備えた表示装置であって、該バックライトユニットが、青色光を発する青色光源と、上記青色光により励起されて発光する緑色発光体を有し、緑色光を発する緑色発光部と、該緑色発光部から少なくとも一部独立して形成され、上記青色光により励起されて発光する赤色発光体を有し、赤色光を発する赤色発光部とを備えることを特徴とする(請求項7)。これによっても、表示装置の発光効率と色再現性とを共に向上させることができる。
このとき、上記の表示装置は、該バックライトユニットと該像形成ユニットとの間に、該バックライトユニットから発せられた光を拡散させる拡散板を備えることが好ましい(請求項8)。
また、上記の表示装置は、該バックライトユニットからの光を該像形成ユニットに案内する導光板を有することも好ましい(請求項9)。
本発明によれば、発光効率及び演色性の両方に優れた発光装置を得ることができる。
また、本発明の発光装置を用いれば、発光効率及び演色性に優れた照明、表示装置用バックライトユニット、及び表示装置を得ることができる。
また、本発明の表示装置によれば、表示装置の発光効率と色再現性とを共に向上させることができる。
以下、本発明について例を示して詳細に説明するが、本発明は以下の例示等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
[I.発光装置についての説明]
[I−1.発光装置の概要]
本発明の発光装置は、光源と、第1発光部と、第2発光部と、遮光部とを備え、光を放出しようとする方向(以下適宜、「所定方向」という)に向けて、光を放出するように構成されている。また、通常、発光装置は光源、第1発光部、第2発光部及び遮光部を保持するための基部としてフレームを備えている。
[I−1−1.フレーム]
フレームは、光源、第1発光部、第2発光部及び遮光部を保持する基部であり、その形状及び材質等は任意である。
フレームの形状の具体例としては、板状、カップ状等、その用途に応じて適当な形状とすることができる。また、例示した形状の中でも、カップ状のフレームは、光の出射方向に指向性をもたせることができ、発光装置が放出する光を有効に利用できるため、好ましい。
また、フレームの材質の具体例としては、金属、合金、ガラス、カーボン、セラミクス等の無機材料、合成樹脂等の有機材料など、用途に応じて適当なものを用いることができる。
さらに、フレームの材料には放熱性の良いものを用いることが好ましい。例えば、熱伝導性の高い材料を用いることが好ましい。通常は、光源は使用中に熱を発するが、フレームを放熱性が良いもので形成すれば、使用中に熱が発生しても安定して使用を続けることが可能となるためである。
さらに、フレームの材料には絶縁性のものを用いることが好ましい。
ただし、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられた光が当たるフレームの面は、当たった光の成分のうち、少なくともいずれかの成分の反射率を高められていることが好ましく、特に、可視光域全般の光の反射率を高められていることがより好ましい。したがって、少なくとも光が当たる面は、反射率が高い素材により形成されていることが好ましい。具体例としては、ガラス繊維、アルミナ粉、チタニア粉等の高い反射率を有する物質を含んだ素材(射出整形用樹脂など)でフレーム全体又はフレームの表面を形成することが挙げられる。
また、フレーム表面の反射率を高める具体的な方法は任意であり、上記のようにフレーム自体の材料を選択するほか、例えば、銀、白金、アルミニウム等の高反射率を有する金属や合金でメッキ、あるいは蒸着処理することにより、光の反射率を高めることもできる。
なお、反射率を高める部分は、フレームの全体であっても一部であってもよいが、通常は、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられる光が当たる部分の全表面の反射率が高められていることが望ましい。
さらに、通常は、フレームには光源に対して電力を供給するための電極が設けられる。
[I−1−2.光源]
光源は、第1発光部及び第2発光部内に含有される発光物質の励起光を発するものであり、また、発光装置が放出する光の一成分を発するものでもある。即ち、光源から発せられる光のうちの一部は、第1発光部及び第2発光部内の発光物質に励起光として吸収され、また別の一部は、発光装置から所定方向に向けて放出されるようになっている。
光源の種類は任意であり、発光装置の用途や構成に応じて適当なものを選択することができる。光源の例としては、発光ダイオード(以下適宜、「LED」という)、端面発光型又は面発光型のレーザーダイオード、エレクトロルミネセンス素子などが挙げられるが、通常は、安価なLEDが好ましい。
また、光源が発する光の発光波長も任意であり、発光装置に放出させる光に応じて適当な発光波長の光を発する光源を用いればよい。例えば、発光装置に白色光を放出させる場合には、光源が発する光の発光波長は、通常370nm以上、好ましくは380nm以上、また、通常500nm以下、好ましくは480nm以下が望ましい。
光源の具体例としては、シリコンカーバイド、サファイア、窒化ガリウム等の基板に、MOCVD法等の方法で結晶成長されたInGaN系、GaAlN系、InGaAlN系、ZnSeS系半導体等を用いたLEDなどが挙げられる。
なお、光源は1個を単独で用いてもよく、2個以上の光源を併用しても良い。さらに、光源は1種のみで用いてもよく、2種以上のものを併用しても良い。特に、発光装置の演色性を高めるためには、第1発光部と第2発光部とのそれぞれに光源を設けることが好ましい。
また、第1発光部と第2発光部とのそれぞれに光源を設けず、第1発光部及び第2発光部に共通の光源を設ける場合には、第1発光部が、該第2発光部よりも光源に近いことが好ましい。即ち、光源と第1発光部とが最接近する部分同士の間の距離が、光源と第2発光部とが最接近する部分同士の間の最短距離よりも小さいことが好ましい。
例えば、遮光部が第1発光部と第2発光部との間で光の一部のみを遮るようにされている場合に、光源が第1発光部よりも第2発光部に近い位置に設けられ、光源からの光がまず第2発光部に入射したとする。このときには、第2発光部では光源からの光を励起光として光を発するが、第2発光部からの光を第1発光部で励起光として使うことはできないため、第1発光部が発するはずの光の強度が不足したり、第2発光部が発する光が強くなりすぎたりして発光装置が発する光の成分が目的とする値からばらつき、演色性が低下する虞がある。これに対し、第1発光部を第2発光部よりも光源に近い位置に設ければ、光源から発せられる光は、まず第1発光部に入射するようになる。これにより、光源からの光を励起光としてまず第1発光部が発光するようになるため、第1及び第2発光部の発光がスムーズに行なわれる。したがって、発光装置から放出される光の色のばらつきは少なくなり、演色性をさらに向上させることができる。
また、第1発光部が第2発光部よりも光源に近い位置に配設されている場合でも、光源から発せられて第1発光部及び第2発光部それぞれに入射する光の強度は、第1発光部及び第2発光部それぞれが光を受光する面の面積などにも関連している。したがって、光源から第1発光部及び第2発光部それぞれへの距離や、それぞれの受光する面の面積は、第1発光部が受光する光の強度が第2発光部が受光する光の強度よりも大きくなるように設定することが好ましい。
また、光源をフレームに取り付ける場合、その具体的方法は任意であるが、例えば、ハンダを用いて取り付けることができる。ハンダの種類は任意であるが、例えば、AuSn、AgSn等を用いることができる。また、ハンダを用いる場合、ハンダを通じてフレームに形成された電極から電力を供給できるようにすることも可能である。特に、放熱性が重要となる大電流タイプのLEDやレーザーダイオードなどを光源として用いる場合、ハンダは優れた放熱性を発揮するため、光源の設置にハンダを用いることは有効である。
また、ハンダ以外の手段によって光源をフレームに取り付ける場合には、例えば、エポキシ樹脂、イミド樹脂、アクリル樹脂等の接着剤を用いてもよい。この場合、接着剤に銀粒子、炭素粒子等の導電性フィラーを混合させてペースト状にしたものを用いることにより、ハンダを用いる場合のように、接着剤を通電して光源に電力供給できるようにすることも可能である。さらに、これらの導電性フィラーを混合させると、放熱性も向上するため、好ましい。
さらに、光源への電力供給方法も任意であり、上述したハンダや接着剤を通電させる他、光源と電極とをワイヤボンディングにより結線して電力供給するようにしても良い。この際用いるワイヤに制限はなく、素材や寸法などは任意である。例えば、ワイヤの素材としては金、アルミニウム等の金属を用いることができ、また、その太さは通常20μm〜40μmとすることができるが、ワイヤはこれに限定されるものではない。
また、光源に電力を供給する他の方法の例としては、バンプを用いたフリップチップ実装により光源に電力を供給する方法が挙げられる。
[I−1−3.第1発光部及び第2発光部]
第1発光部は、光源が発する光により励起されて、光源が発する光よりも長波長の成分を含む光を発する少なくとも1種の発光物質を含んで形成されている。この第1発光部の形状に特に制限は無く、また、1箇所に単独で設けることも、2箇所以上に分けて設けることもできる。なお、第1発光部に用いられる発光物質については、後で詳述する。
第1発光部では、光源から発せられた光を受光し、これにより、受光した光を励起光として発光物質が発光する。発光した光は発光装置が放出する光の一成分として発光装置外部へ放出される。ただし、遮光部が第1発光部から第2発光部に向けて出射される光の一部のみを遮光する場合には、第1発光部からの光の一部は、第2発光部の発光物質の励起光となる。
一方、第2発光部は、光源が発する光及び第1発光部が発する光により励起されて、第1発光部が発する光よりも長波長の成分を含む光を発する少なくとも1種の発光物質を含んで形成されている。この第2発光部の形状にも特に制限は無く、また、1箇所に単独で設けることも、2箇所以上に分けて設けることもできる。なお、第2発光部に用いられる発光物質についても、後で詳述する。
第2発光部では、光源から発せられた光から発せられた光を受光し、これにより、受光した光を励起光として発光物質が発光する。また、第2発光部に第1発光部から発せられた光が入射した場合には、第2発光部では、その第1発光部からの入射光をも励起光として、発光物質が発光する。発光した光は、発光装置が放出する光の一成分として発光装置外部へ放出される。
また、上記の第1発光部及び第2発光部は、いずれも光出射面において外部に開放されていることが望ましい。ここで光出射面とは、発光装置が所定方向に向けて光を放出する面のことを意味する。したがって、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられる光は、この光出射面から所定方向に向けて放出されるようになっている。なお、光出射面の形状は任意であり、平面、曲面、凹凸面など、その用途に応じて適当な形状とすることが望ましい。また、通常、発光装置から放出される光が複数の方向に放出される場合や、所定の角度範囲で放射状に放出される場合でも、所定方向には最も強い光が放出されるようになっている。
また、第1発光部及び第2発光部が開放されているとは、所定方向に向けて第1,第2発光部から放出される光が、他の部材により遮蔽されること無く放出されることを意味する。より具体的には、第1発光部から所定方向に放出される光が、光源、遮光部、第2発光部及び(発光装置がフレームを備えている場合は)フレームで遮蔽されること無く発光装置の外部に放出されることを表わし、また、第2発光部から所定方向に放出される光が、光源、遮光部、第1発光部及び(発光装置がフレームを備えている場合は)フレームで遮蔽されること無く発光装置の外部に放出されることを表わす。なお、光出射面に保護層が形成されたり、発光装置にカバーが取り付けられたりして、第1,第2発光部から放出される光がその他の部材を通って発光装置外部に放出される場合でも、保護層やカバーなどの他の部材を放出される光が透過できれば、第1,第2発光部は開放されているものとする。
上記のように第1発光部及び第2発光部を光出射面において開放した場合、第1発光部から発せられる光、及び、第2発光部から発せられる光は、それぞれ、他の発光物質に吸収されたり、他の部材に遮蔽されたりして強度を弱める程度を小さくする(或いは、なくす)ことができるようになる。したがって、発光装置の発光効率を高めることができると共に、発光装置から発せられる光の成分のばらつきを小さくし、発光装置の演色性を高めることができる。また、青色光、赤色光及び緑色光という光の三原色を用いて発光装置から光を放出することができるため、光源、第1発光部及び第2発光部を適切に選択することにより、本発明の発光装置の色再現性を優れたものとすることができる。
[I−1−4.遮光部]
遮光部は、第1発光部から発せられた光が第2発光部に入射することを防止するものである。この遮光部は、第1発光部から発せられた光のうちの少なくとも一部が第2発光部に入射することを防止できればよいが、通常は、発光装置から所定方向に向けて放出される光が実用に耐えうるだけ十分高い発光効率及び演色性を発揮できる程度に、第1発光部から発せられた光が第2発光部に入射することを防止できればよい。さらに、第1発光部から発せられた光がすべて第2発光部に入射しないようにすることが好ましい。これにより、第1発光部から発せられた光が第2発光部の励起光として消費されることを防止できるため、第1発光部が発する光の強度の低下を抑制することができ、発光装置の発光効率及び演色性を共に高めることができる。
また、この際、遮光部は、第1発光部から発せられる光の少なくとも一部を反射できるように形成されることが好ましい。さらに、第1発光部から発せられ、遮光部に当たる光の全てを反射することができるように形成されていることが、より好ましい。これにより、第1発光部から発せられる光を有効に使うことができ、発光装置の発光効率及び演色性をより向上させることができる。
これに関連して、遮光部は、第2発光部から発せられる光の少なくとも一部をも反射できるように形成されていることが好ましく、第2発光部から発せられ、遮光部に当たる光の全てを反射することができるように形成されていることが、より好ましい。これにより、第2発光部から発せられる光をも有効に使うことができ、発光装置の発光効率及び演色性をさらに向上させることができる。
さらに、遮光部は、光源から発せられる光の少なくとも一部をも反射できるように形成されていることが好ましく、光源から発せられ、遮光部に当たる光の全てを反射することができるように形成されていることが、より好ましい。これにより、光源から発せられる光をも有効に使うことができ、発光装置の発光効率及び演色性をさらに向上させることができる。
具体的には、遮光部の表面の少なくとも一部が、当たった光の成分(即ち、光源、第1発光部、第2発光部のいずれかが発した光)のうち、少なくともいずれかの成分の反射率を高められていることが好ましく、特に、可視光域全般の光の反射率を高められていることがより好ましい。したがって、フレームと同様、少なくとも光が当たる面は、反射率が高い素材により形成されていることが好ましい。具体例としては、ガラス繊維、アルミナ粉、チタニア粉等の高い反射率を有する物質を含んだ素材(射出整形用樹脂など)で遮光部全体又は遮光部の表面を形成することが挙げられる。
また、遮光部表面の反射率を高める具体的な方法は任意であり、上記のように遮光部自体の材料を選択するほか、例えば、銀、白金、アルミニウム等の高反射率を有する金属や合金でメッキ処理することにより、光の反射率を高めることもできる。
なお、反射率を高める部分は、遮光部の全体であっても一部であってもよいが、通常は、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられる光が当たる部分の全表面の反射率が高められていることが望ましい。
また、遮光部の形状は、第1発光部から発せられた光の少なくとも一部が第2発光部に入射することを防止できれば他に制限は無く、任意の形状に形成することができる。例えば、第1発光部と第2発光部との間を仕切る板状、網状、メッシュ状などの部材として形成しても良い。さらに、遮光部はフレームと一体に形成しても別体に形成しても良い。ただし、通常は、第1発光部及び第2発光部の発光強度に応じて、発光装置が目的とする光を放出することができるよう、遮光部の位置を設定することが好ましい。
また、フレームに、複数の凹部(カップ形状の窪みなど)を設け、各凹部ごとに光源と第1発光部又は第2発光部とを設けるようにすることは、発光装置の製造が容易になる点で、好ましい。なお、この場合、各凹部を区切るフレームの壁部が、遮光部として機能することになる。この形態を用いた表示装置は、第3実施形態で詳述する。
さらに、遮光部の材質も、第1発光部から発せられた光の少なくとも一部が第2発光部に入射することを防止できれば他に制限は無く、任意の材質に形成することができる。例えば、金属、合金、ガラス等の無機材料、合成樹脂、カーボン等の有機材料など、用途に応じて適当なものを用いることができる。中でも、通常は、上記のように第1発光部及び第2発光部が発する光を反射し、且つ、第1発光部及び第2発光部が発する光を吸収しない材料が好ましい。
本発明の発光装置においては、第1発光部と第2発光部との間に遮光部を設け、これにより、第1発光部から発せられた光が第2発光部に入射することを防止している。これにより、本発明の発光装置の発光効率及び演色性を高めることができる。以下、その仕組みについて詳述する。
従来は、第1発光部から発せられる光の一部が第2発光部に向けて発せられると、第1発光部が発した光が第2発光部に入射し、第2発光部では発光物質が第1発光部からの光を励起光として吸収していた。これにより、第1発光部から発せられる光は第2発光部で消費されていた。このため、発光装置外に放出されるはずであった第1発光部からの光の強度が低下し、発光装置から放出される光の光束が減少し、発光効率が低下していた。また、第1発光部から発せられる光が第2発光部で消費されることで、発光装置から放出される光の成分のバランスがばらつき、発光装置の色再現性を低下させていた。
さらに、発光装置から発せられる光の色を目的の色にしようとした場合、特許文献1のような構成では第2発光部に吸収される第1発光部からの光を補うため、第2発光部の発光物質に対する第1発光部の発光物質の割合を大きくする必要があった。しかし、発光装置から放出される光の演色性は、使用する発光物質の種類と使用割合により決まるため、特許文献1のような構成の発光装置では発光物質の使用割合が最適値から大きく外れやすいため、光の演色性についても低下しがちであった。
これに対して、本発明の発光装置においては、遮光部が第1発光部から発せられた光が第2発光部に入射することを防止しているので、第1発光部からの光が第2発光部に吸収されてその強度が弱くなることを抑制することができる。したがって、発光装置の発光効率を従来よりも向上させることができるのである。
また、第1発光部から発せられる光を第2発光部が吸収して光を発することを抑制することができるため、発光装置から発せられる光の成分のばらつきを小さくして発光装置の演色性を高めることもできる。その結果、発光装置の演色性及び色再現性を改善することもできる。
なお、第1発光部及び第2発光部に何らかの励起光(主に、光源からの光)を供給することができ、さらに、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられる光を発光装置外に放出することができれば、発光装置を構成する各部材の配置、寸法、形状等は、任意に設定することができる。
例えば、第1発光部、第2発光部、光源及びフレームは、互いに空隙を有するように距離を開けて配置されていても良い。具体例としては、第1発光部と第2発光部の間に空隙ができるようにしても良い。また、第1発光部及び第2発光部の一方または両方と、光源との間に空隙ができるようにしても良い。さらに、第1発光部及び第2発光部の一方または両方と、遮光部との間に空隙ができるようにしても良い。
さらに、第1発光部と第2発光部との間、第1発光部及び第2発光部の一方または両方と光源との間などに距離をとり、これらが互いに接しないようにする場合、両者の間にその他の部材を設けてもよい。この際、その他の部材の材料としてガラスや、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の樹脂など、所望の光を透過させる材料を用いれば、光束を高くすることができ、好ましい。具体例としては、光源の全周に透明樹脂による保護層を形成すれば、光源と第1発光部及び第2発光部との間に距離が開くにもかかわらず、光源からの光を光束を高く保った状態で、確実に第1発光部及び第2発光部へ励起光として供給することができるため、発光装置が放出する光の強度を低下させること無く光源を保護することが可能となる。
また、上記のように、第1発光部と第2発光部とは大きさが異なっていても良い。
また、本発明の発光装置には、上述した光源、第1発光部、第2発光部及びフレーム以外の部材を備えていても良い。
例えば、発光装置自体を保護するためのカバーを備えていても良い。
また、例えば発光装置から放出される光の向きを変化させるための鏡、プリズム、レンズ、光ファイバー等の導光部材を備えていても良い。
また、発光装置の発熱を放出するための放熱板等を備えても良い。
さらに、例えば発光装置から放出される光の各成分を拡散させて、視覚される光の色ムラ等を防止するために、光拡散層などを発光装置の光出射面の外側に設けてもよい。
[I−2.発光部の組成]
本発明の発光装置に用いる発光物質は、励起光を吸収して、吸収した励起光よりも長波長成分を含む光を発光できるものであれば他に制限は無い。また、発光物質を用いて第1発光部及び第2発光部を形成する場合、通常は、発光物質はバインダと混合して用いる。
[I−2−1.発光物質]
発光物質は、発光装置の用途に応じて公知のものを適宜選択して用いることができる。発光自体は、蛍光、りん光など、どのようなメカニズムにより発光が行なわれるものでも制限は無い。また、第1発光部及び第2発光部のそれぞれにおいて、発光物質は1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用することができる。ただし、第1発光部に用いる発光物質は光源が発する光により励起されて光源が発する光よりも長波長の成分を含む光を発するものを選択し、第2発光部に用いる発光物質は、光源及び第1発光部が発する光により励起されて第1発光部が発する光よりも長波長の成分を含む光を発するものを選択する。
発光物質は、励起光として、波長が通常350nm以上、好ましくは400nm以上、より好ましくは430nm以上、また、通常600nm以下、好ましくは570nm以下、より好ましくは550nm以下の光を吸収するものが望ましい。
また、発光物質は、発する光の波長が、波長が通常400nm以上、好ましくは450nm以上、より好ましくは500nm以上、また、通常750nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは670nm以下であるものが望ましい。
中でも、第1発光部に用いる発光物質の場合、励起光として、波長が通常350nm以上、好ましくは400nm以上、より好ましくは430nm以上、また、通常520nm以下、好ましくは500nm以下、より好ましくは480nm以下の光を吸収するものが望ましい。
また、第1発光部に用いる発光物質は、発する光の波長が通常400nm以上、好ましくは450nm以上、より好ましくは500nm以上、また、通常600nm以下、好ましくは570nm以下、より好ましくは550nm以下であるものが望ましい。
一方、第2発光部に用いる発光物質の場合、励起光として、波長が通常400nm以上、好ましくは450nm以上、より好ましくは500nm以上、また、通常600nm以下、好ましくは570nm以下、より好ましくは550nm以下の光を吸収するものが望ましい。
また、第2発光部に用いる発光物質は、発する光の波長が通常550nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは600nm以上、また、通常750nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは670nm以下であるものが望ましい。
さらに、発光物質は、その発光効率が通常40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、より一層好ましくは55%以上、最も好ましくは60%以上のものを用いることが好ましい。ここで示す発光効率は、量子吸収効率と内部量子効率の積として表される値である。
以下、本発明の発光装置に用いて好適な発光物質を各発光部毎に例示し、説明する。ただし、発光物質は以下の例示物に限定されるものではなく、また、例示した各発光物質も、それぞれ第1発光部及び第2発光部のいずれに用いるかは、本発明の要旨の範囲内で任意に選択することができる。
(第1発光部の発光物質に好適なものの例)
(第1発光部の第1の例)
第1発光部の発光物質に好適な発光物質の第1の例としては、下記式(1)で表される蛍光体が挙げられる。
1 a2 b3 cd ・・・式(1)
上記式(1)において、M1は2価の金属元素、M2は3価の金属元素、M3は4価の金
属元素をそれぞれ示し、a、b、c、及びdはそれぞれ下記の範囲の数である。
2.7≦a≦3.3
1.8≦b≦2.2
2.7≦c≦3.3
11.0≦d≦13.0
上記式(1)におけるM1は2価の金属元素であるが、発光効率等の面から、Mg、Ca、Zn、Sr、Cd、及びBaからなる群から選択された少なくとも1種であるのが好ましく、Mg、Ca、又はZnであるのが更に好ましく、Caが特に好ましい。この場合、Caは単独系でも良く、Mgとの複合系でもよい。基本的には、M1は上記において、好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわない範囲で、他の2価の金属元素を含んでいてもよい。
また、上記式(1)におけるM2は3価の金属元素であるが、M1と同様の面から、Al、Sc、Ga、Y、In、La、Gd、及びLuからなる群から選択された少なくとも1種であるのが好ましく、Al、Sc、Y、又はLuであるのが更に好ましく、Scが特に好ましい。この場合、Scは単独系でもよく、YまたはLuとの複合系でもよい。基本的には、M2は上記において、好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわない範囲で、他の3価の金属元素を含んでいてもよい。
さらに、上記式(1)におけるM3は4価の金属元素であるが、M1、M2と同様の面から、少なくともSiを含むことが好ましい。さらに、M3で表される4価の金属元素の通常50モル%以上、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上がSiであることが望ましい。
上記式(1)において、Si以外の4価の金属元素M3の具体例としては、Ti、Ge、Zr、Sn、及びHfからなる群から選択された少なくとも1種であるのが好ましく、Ti、Zr、Sn、及びHfからなる群から選択された少なくとも1種であるのがより好ましく、Snであることが特に好ましい。特に、M3がSiであることが好ましい。基本的には、M3は上記において、好ましいとされる元素からなることが好ましいが、性能を損なわない範囲で、他の4価の金属元素を含んでいてもよい。
なお、本明細書において、性能を損なわない範囲で含むとは、上記M1、M2、M3それぞれに対し、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下で含むことをいう。
また、上記の蛍光体の結晶構造は、通常はガーネット結晶構造であるが、これは、一般には上記式(1)におけるaが3、bが2、cが3で、dが12の体心立方格子の結晶である。ただし、ここでは、発光中心イオンの元素が、M1、M2、M3のいずれかの金属元素の結晶格子の位置に置換するか、或いは、結晶格子間の隙間に配置する等により、上記式(1)においてaが3、bが2、cが3で、dが12とはならない場合もありうる。従って、a、b、c、dはそれぞれ2.7≦a≦3.3、1.8≦b≦2.2、2.7≦c≦3.3、11.0≦d≦13.0の範囲の数であるのが好ましい。
また、この結晶構造の化合物母体内に含有される発光中心イオンとしては、少なくともCeを含有し、発光特性の微調整のためにCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選択された1種以上の2〜4価の元素を含むことも可能である。特に、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Sm、Eu、Tb、Dy、及びYbからなる群から選択された1種以上の2〜4価の元素を含めることが好ましく、2価のMn、2〜3価のEu、又は3価のTbを特に好適に用いることができる。
この蛍光体は、通常420nm〜480nmの波長範囲の光で励起される。発光スペクトルは、500〜510nmにピークを持ち、450〜650nmの波長成分を有する。
なお、ここで上述した蛍光体の具体例としては、Ca3Sc2Si312:Ce、Ca3(Sc,Mg)2Si312:Ceなどが挙げられる。
(第1発光部の第2の例)
第1発光部に用いて好適な発光物質の第2の例としては、下記式(2)で表される蛍光体が挙げられる。
1 a2 b3 cd ・・・式(2)
上記式(2)において、M1は少なくともCeを含む付活剤元素、M2は2価の金属元素、M3は3価の金属元素をそれぞれ示し、a、b、c、及びdはそれぞれ下記の範囲の数である。
0.0001≦a≦0.2
0.8≦b≦1.2
1.6≦c≦2.4
3.2≦d≦4.8
上記式(2)におけるM1は、後述の結晶母体中に含有される付活剤元素であり、少なくともCeを含む。また、蓄光性や色度調整や増感などの目的で、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbからなる群から選択された少なくとも1種の2〜4価の元素を含有させることができる。
上記式(2)において、付活剤元素M1の含有量を表わす値aは、0.0001≦a≦0.2である。aの値が小さすぎると蛍光体の結晶母体中に存在する発光中心イオンが少なすぎて発光強度が小さくなる傾向にある。一方、aの値が大きすぎると濃度消光により発光強度が小さくなる傾向にある。従って、発光強度の点からは、aは好ましくは0.0005以上、より好ましくは0.002以上、また、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.04以下が望ましい。また、Ceの含有量が高くなるに従って発光ピーク波長が長波長側にシフトして視感度の高い緑色発光量が相対的に増加するために、発光強度と発光ピーク波長とのバランスの点から、aは、通常0.004以上、好ましくは0.008以上、より好ましくは0.02以上、また、通常0.15以下、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.08以下がさらに望ましい。
また、上記式(2)におけるM2は2価の金属元素であるが、発光効率等の面から、Mg、Ca、Zn、Sr、Cd、及びBaからなる群から選択された少なくとも1種であるのが好ましく、Mg、Ca、又は、Srであるのが更に好ましく、M2の元素の50モル%以上がCaであることが特に好ましい。
さらに、上記式(2)におけるM3は3価の金属元素であるが、M2と同様の面から、Al、Sc、Ga、Y、In、La、Gd、Yb、及びLuからなる群から選択された少なくとも1種であるのが好ましく、Al、Sc、Yb、又はLuであるのが更に好ましく、Sc、又はScとAl、又はScとLuであるのがより一層好ましく、M3の元素の50モル%以上がScであることが特に好ましい。
蛍光体の母体結晶は、一般的には、2価の金属元素であるM2と3価の金属元素であるM3と酸素からなる、組成式M23 24で表される結晶であるため、化学組成比は、一般には、上記式(2)におけるbが1、cが2で、dが4である。ただし、ここでは、付活剤元素であるCeが、M2又はM3のいずれかの金属元素の結晶格子の位置に置換するか、或いは、結晶格子間の隙間に配置する等により、上記式(2)においてbが1、cが2で、dが4とはならない場合もあり得る。
従って、上記式(2)において、bは通常0.8以上、好ましくは0.9以上、また、通常1.2以下、好ましくは1.1以下の数であることが望ましい。また、cは通常1.6以上、好ましくは1.8以上、また、通常2.4以下、好ましくは2.2以下の数であることが望ましい。さらに、dは通常3.2以上、好ましくは3.6以上、また、通常4.8以下、好ましくは4.4以下の数であることが望ましい。
また、上記式(2)において、M2及びM3は、それぞれ2価及び3価の金属元素を表すが、発光特性や結晶構造などで本質的に異なる点がなければ、M2及び/又はM3のごく一部を1価、4価、5価のいずれかの価数の金属元素とし、電荷バランスなどを調整することも可能であり、さらに、微量の陰イオン、たとえば、ハロゲン元素(F、Cl、Br、I)、窒素、硫黄、セレンなどが、化合物の中に含まれていてもよい。
この蛍光体は、420nm〜480nmの波長範囲の光で励起され、特に440〜470nmで最も効率がよい。発光スペクトルは、490〜550nmにピークを持ち、450〜700nmの波長成分を有する。
(第1発光部のその他の例)
第1発光部に用いて好適な発光物質のその他の例としては、Y3(Al,Ga)512:Ceや、(Ba,Ca,Sr)MgAl1017:Euや、(Ba,Mg,Ca,Sr)5(PO)4Cl:Eu、(Ba,Ca,Sr)3MgSi28:Eu等の400nm〜500nmに発光ピークを持つ物質や、(Ba,Ca,Sr)MgAl1017:Eu,Mn、(Ba,Ca,Sr)Al24:Eu、(Ba,Ca,Sr)Al24:Eu,Mn、(Ca,Sr)Al24:Eu、一般式CaxSi12-(m+n)Al(m+n)n16-n:Eu(但し、0.3<x<1.5、0.6<m<3、0≦n<1.5)で表されるEuで付活されたαサイアロン等の波長500nm〜600nmに発光ピークを持つ物質が挙げられるが、これらに限定されない。
また、上述の蛍光体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
ただし、例示した蛍光体の中でも、ガーネット結晶構造を有するものは熱、光及び水に対して劣化しにくいため、好ましい。このようなガーネット結晶構造を有する蛍光体の具体例としては、緑色光を発する蛍光体の第1の例として例示した蛍光体、及び、Y3(Al,Ga)512:Ceが挙げられる。
(第2発光部の発光物質に好適なものの例)
(第2発光部の第1の例)
第2発光部の発光物質に好適な発光物質の第1の例としては、下記式(3)で表わされる蛍光体が挙げられる。
abcde ・・・式(3)
上記式(3)において、Mは、Mn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であって、少なくともEuを含むものを表わし、Aは、M元素以外の2価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素を表わし、Dは、4価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素を表わし、Eは、3価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素を表わし、Xは、O、N、Fからなる群からから選ばれる1種または2種以上の元素を表わす。
また、上記式(3)中、a、b、c、d、eはそれぞれ下記範囲の数である。
0.00001≦a≦0.1
a+b=1
0.5≦c≦4
0.5≦d≦8
0.8×(2/3+4/3×c+d)≦e
e≦1.2×(2/3+4/3×c+d)
上記式(3)において、Mは、少なくともEuを含み、Mn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、Mn、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Er、Ybからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Euであることが更に好ましい。
また、上記式(3)において、Aは、M元素以外の2価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、Mg、Ca、Sr、Baからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Ca又は、CaとSrとの複合系であることが更に好ましい。
さらに、上記式(3)において、Dは、4価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Siであることが更に好ましい。
また、上記式(3)において、Eは、3価の金属元素からなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、B、Al、Ga、In、Sc、Y、La、Gd、Luからなる群から選ばれる1種または2種以上の元素であることが好ましく、Alであることが更に好ましい。
さらに、上記式(3)において、Xは、O、N、Fからなる群からから選ばれる1種または2種以上の元素であるが、中でも、N、またはNとOからなることが好ましい。
また、上記式(3)において、aは発光中心となる元素Mの含有量を表し、蛍光体中のMと(M+A)の原子数の比a{ただし、a=(Mの原子数)/(Mの原子数+Aの原子数)}が0.00001以上0.1以下となるようにするのがよい。a値が0.00001より小さいと発光中心となるMの数が少ないため発光輝度が低下する虞がある。a値が0.1より大きいとMイオン間の干渉により濃度消光を起こして輝度が低下する虞がある。中でも、MがEuの場合には発光輝度が高くなる点で、a値が0.002以上0.03以下であることが好ましい。
さらに、上記式(3)において、cはSiなどのD元素の含有量であり、0.5≦c≦4で示される量である。好ましくは、0.5≦c≦1.8、さらに好ましくはc=1がよい。cが0.5より小さい場合および4より大きい場合は、発光輝度が低下する虞がある。また、0.5≦c≦1.8の範囲は発光輝度が高く、中でもc=1が特に発光輝度が高い。
さらに、上記式(3)において、dはAlなどのE元素の含有量であり、0.5≦d≦8で示される量である。好ましくは、0.5≦d≦1.8、さらに好ましくはd=1がよい。d値が0.5より小さい場合および8より大きい場合は発光輝度が低下する虞がある。また、0.5≦d≦1.8の範囲は発光輝度が高く、中でもd=1が特に発光輝度が高い。
さらに、上記式(3)において、eはNなどのX元素の含有量であり、0.8×{(2/3)+(4/3)×c+d}以上1.2×{(2/3)+(4/3)×c+d}以下で示される量である。さらに好ましくは、e=3がよい。eの値が上記範囲外となると、発光輝度が低下する虞がある。
以上の組成の中で、発光輝度が高く好ましい組成は、少なくとも、M元素にEuを含み、A元素にCaを含み、D元素にSiを含み、E元素にAlを含み、X元素にNを含むものである。中でも、M元素がEuであり、A元素がCaであり、D元素がSiであり、E元素がAlであり、X元素がNまたはNとOとの混合物の無機化合物が望ましい。
この蛍光体は、少なくとも580nm以下の波長の光で励起され、特に400nm〜550nmの波長範囲で最も効率がよいため、第1発光部の発する光も良く吸収する。発光スペクトルは、580nm〜720nmの波長範囲にピークを有する。
(第2発光部の第2の例)
第2発光部の発光物質に好適な発光物質の第2の例としては、下記式(4)で表わされる蛍光体が挙げられる。
EuaCabSrcde ・・・式(4)
上記式(4)において、MはBa、Mg、Znから選ばれる少なくとも一種の元素を表し、a、b、c、d、eは、それぞれ下記の範囲の数である。
0.0002≦a≦0.02
0.3≦b≦0.9998
0≦d≦0.1
a+b+c+d=1
0.9≦e≦1.1
熱安定性の面から、上記式(4)中のaの好ましい範囲について言えば、通常0.0002以上、好ましくは0.0004以上、また、通常0.02以下が望ましい。
また、温度特性の面から、上記式(4)中のaの好ましい範囲について言えば、通常0.0004以上、また、通常0.01以下、好ましくは0.007以下、より好ましくは0.005以下、さらに好ましくは0.004以下がより望ましい。
さらに、発光強度の面から、上記式(4)中のaの好ましい範囲について言えば、通常0.0004以上、好ましくは0.001以上、また、通常0.02以下、好ましくは0.008以下が望ましい。発光中心イオンEu2+の含有量が前記範囲より小さいと、発光強度が小さくなる傾向があり、一方、前記範囲より大きい場合でも、濃度消光と呼ばれる現象によりやはり発光強度が減少する傾向がある。
熱安定性、温度特性、発光強度の全てを兼ね備える、上記式(4)中のaの好ましい範囲について言えば、通常0.0004以上、好ましくは0.001以上、また、通常0.004以下の範囲が望ましい。
また、上記式(4)の基本結晶EuaCabSrcdeにおいては、Eu、Ca、Sr又はMが占めるカチオンサイトとSが占めるアニオンサイトのモル比が1対1であるが、カチオン欠損やアニオン欠損が多少生じていても本目的の蛍光性能に大きな影響がないので、Sが占めるアニオンサイトのモル比eを0.9以上1.1以下の範囲で上記式(4)の基本結晶を使用することができる。
上記式(4)の蛍光体において、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも一種の元素を表すMは本発明にとって必ずしも必須の元素ではないが、Mのモル比dで0≦d≦0.1の割合で前記式(4)の化学物質中に含んでいても、本発明の目的を達成することができる。
さらに、不純物として1%以下の量でEu、Ca、Sr、Ba、Mg、Zn、S以外の元素を前記式(4)の化学物質に含んでいても使用上の問題はない。
この蛍光体は、600nm以下の光で励起され、特に400nm〜550nmで最も効率がよいため、第1発光部の発する光も良く吸収する。発光スペクトルは、620nm〜680nmにピークを有する。
(第2発光部のその他の例)
第2発光部に用いて好適な発光物質のその他の例としては、発光波長が550nm〜750nmであって、第1発光部よりも発光波長が長波長であれば特に制限はされないが、例えば、一般式CaxSi12-(m+n)Al(m+n)n16-n:Eu(但し、0.3<x<1.5、0.6<m<3、0≦n<1.5)で表されるEuで付活されたαサイアロン、Ca2Si58:Eu、CaSi710:Eu、蛍光を発するユーロピウム錯体等を用いることが出来る。
また、上述の蛍光体は1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
(発光物質の粒径等)
発光物質は、通常は粒子状で用いられる。この際、発光物質粒子の粒径は、通常150μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下、最も好ましくは5μm以下である。この範囲を上回ると、発光装置の発光色のばらつきが大きくなると共に、発光物質と封止材を混合した場合には発光物質を均一に塗布することが困難となる虞がある。また、通常0.001μm以上、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.1μm以上、更に好ましくは1μm以上、最も好ましくは2μm以上である。この範囲を下回ると、発光効率が低下する。
また、第1発光部の発光物質に対する第2発光部の発光物質との体積比は任意であるが、通常0.05以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、また、通常1以下、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.5以下である。この比が大きすぎても小さすぎても好ましい白色発光を得ることが難しい。
なお、バインダを用いないで第1発光部及び第2発光部を形成する場合は、例えば、発光物質を焼成して焼成体を作製し、その焼成体をそのまま第1発光部や第2発光部に用いることができる。また、例えば発光物質でガラスを作製したり、発光物質の単結晶を加工したものを用いたりしても、第1発光部や第2発光部をバインダを用いずに作製することができる。なお、バインダを用いない場合にも、添加剤等のその他の成分を第1発光部や第2発光部に共存させることも可能である。
さらに、第2発光部には、光源及び第1発光部が発する光により励起されて第1発光部が発する光よりも長波長の成分を含む光を発する発光物質、バインダ、及びその他の成分に加え、第1発光部の発光物質が混合していてもよい。ただし、より大きい光束をえるためには、第2発光部に含まれる第1発光部の発光物質の濃度は小さいことが好ましく、第2発光部に第1発光部の発光物質が含まれていないことがより好ましい。
一方、第1発光部には通常は第2発光部の発光物質は含有されていないが、第1発光部が発する光の光束が小さくならない程度であれば第2発光部の発光物質が含まれていても良く、通常40体積%以下が望ましく、第2発光部の発光物質が全く含有されていないことがより望ましい。即ち、第1発光部が発した光によって第2発光部中の発光物質が励起されることはあっても、第1発光部中において第1発光部の発光物質が発した光を第2発光部の発光物質が吸収しすぎないように、各発光部中の発光物質を選択するべきである。
[I−2−2.バインダ]
上記のように、第1発光部及び第2発光部は、発光物質の他、バインダを含有することがある。バインダは、通常、粉末状や粒子状の発光物質をまとめたり、フレームに添着させたりするために用いる。本発明の発光装置に用いるバインダについて制限は無く、公知のものを任意に用いることができる。
ただし、発光装置を透過型、即ち、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられる光が第1発光部又は第2発光部を透過して発光装置外部に放出されるように構成した場合、バインダとしては、発光装置が発する光の各成分を透過させるものを選択することが望ましい。
バインダの例を挙げると、樹脂等の他、ガラス等の無機材料も用いることができる。その具体例を挙げると、樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の有機合成樹脂、ポリシロキサンゲルやガラス等の無機材料などが挙げられる。
また、バインダとして樹脂を用いる場合、その樹脂の粘度は任意であるが、使用する発光物質の粒径と比重、特に、表面積当たりの比重に応じて、適当な粘度を有するバインダを用いることが望ましい。例えば、エポキシ樹脂をバインダに使用するときに、発光物質粒子の粒径が2μm〜5μm、その比重が2〜5である場合には、通常、1〜10Pasの粘度のエポキシ樹脂を用いると、発光物質粒子をよく分散させることができるため、好ましい。
なお、バインダは1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
[I−2−3.発光物質の使用比率]
発光物質にバインダを用いる場合、発光物質とバインダとの比に制限は無いが、バインダに対する発光物質の比は、重量比で、通常0.01以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、また、通常5以下、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下であることが望ましい。
ただし、発光装置が透過型である場合、より高い光束を得るためには、発光物質は第1発光部及び第2発光部内で適度に分散していることが望ましい。一方、発光装置が反射型(即ち、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられる光が、第1発光部又は第2発光部を透過せずに発光装置外部に放出されるもの)である場合、より高い光束を得るためには、発光物質は高密度に充填されることが好ましい。したがって、発光物質の組成は、これらを考慮しつつ、発光装置の用途、発光物質の種類や物性、バインダの種類や粘度等に応じて設定するべきである。
なお、発光装置が放出する光の発光色は、第1発光部及び第2発光部それぞれの発光物質の比、及び、発光物質の使用重量の調整により、任意に変更することができる。これにより、色座標が(x=0.333,y=0.333)の光はもとより、(x=0.47,y=0.42)、(x=0.35,y=0.25)、(x=0.25,y=0.30)、(x=0.30,y=0.40)などの中間的な発色も可能である。
[I−2−4.その他の成分]
また、発光物質にその他の成分を含有させ、発光物質並びに、適宜使用されるバインダ及びその他の成分で第1発光部及び第2発光部を形成しても良い。
その他の成分に特に制限は無く、公知の添加剤を任意に使用することができる。具体例を挙げると、例えば、発光装置の配光特性や混色の制御を行なう場合には、その他の成分として、アルミナやイットリア等の拡散剤を使用することが好ましい。また、例えば、発光物質を高密度に充填する場合には、その他の成分として、ピロリン酸カルシウムや硼酸バリウムカルシウム等の結着剤を使用することが好ましい。
[I−2−5.発光部の作製方法]
第1発光部及び第2発光部の作製方法に特に制限は無く、任意の方法により作製することができる。以下、第1発光部及び第2発光部の作製方法を例示して説明するが、以下に説明する作製方法以外の方法により第1発光部及び第2発光部を作製することも可能である。
第1発光部及び第2発光部は、例えば、発光物質並びに適宜用いられるバインダ及びその他の成分を分散媒に分散させてスラリーを調製し、調製したスラリーをフレーム等の基材に塗布した後、スラリーを乾燥させて形成することができる。
スラリーの調製は、発光物質と、適宜用いられるバインダ及び添加剤等その他の成分とを、分散媒に混合することにより行なう。なお、スラリーは、バインダの種類によってはペースト、ペレット等に呼称が変わる場合があるが、本明細書ではこれらを含めてスラリーと呼ぶことにする。
スラリー調製に用いる分散媒に制限は無く、公知の分散媒を任意に用いることができる。その具体例としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ソルベッソ等の鎖状炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類、セロソブル、ブチルソルブ、セロソルブアセテートなどのエーテル類、水や任意の水溶液等の水系溶剤などが挙げられる。
次に、調製したスラリーをフレーム等の基材に塗布する。塗布方法は任意であるが、例えば、ディスペンス、ポッティグ等の手法が利用できる。
なお、フレームに直接スラリーを塗布する場合には、第1発光部となるスラリーと、第2発光部となるスラリーとの塗布の順序は任意であり、いずれを先に塗布してもよい。また、同時に塗布しても良い。
塗布後、分散媒を乾燥させて、第1発光部及び第2発光部を作製する。乾燥方法は任意であるが、例えば、自然乾燥、加熱乾燥、真空乾燥、焼き付け、紫外線照射、電子線照射等の方法を用いればよい。中でも、数十℃〜百数十℃の温度でのベーキングは、安価な設備で簡単に、確実に分散媒を除去できるため好ましい。
なお、上述したように、反射型の発光装置を製造する目的で発光物質の高密度化を行なう場合には、スラリーにその他の成分として結着剤を混合することが好ましい。また、結着剤を混合したスラリーを塗布する場合には、スクリーン印刷式やインクジェット印刷などの塗布方法を用いることが望ましい。第1発光部と第2発光部との領域分けが簡単だからである。もちろん、結着剤を使用する場合に通常の塗布方法により塗布を行なってもよい。
また、スラリーを用いずに第1発光部及び第2発光部を作製する方法もある。例えば、発光物質と、適宜使用されるバインダやその他の成分とを混合し、混錬成形することによって、第1発光部及び第2発光部を作製することもできる。さらに、成形する際には、例えば、プレス成型、押し出し成形(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形などを行なうことにより成形を行なうこともできる。
さらに、バインダがエポキシ樹脂やシリコン樹脂等の熱硬化性のものである場合には、硬化前のバインダと発光物質と適宜用いられるその他の成分とを混合、成形して、その後、加熱によりバインダを硬化させて第1発光部及び第2発光部を作製することができる。また、バインダがUV硬化性である場合には、上記方法の加熱の代わりにUV光を照射することによりバインダ樹脂を硬化させて、第1発光部及び第2発光部を作製することができる。
ところで、第1発光部及び第2発光部は、発光装置の製造の際に一連の工程の中で作製してもよいが、予め第1発光部及び第2発光部を別途用意しておき、フレーム等に後から組み込んで発光装置を完成させるようにしても良い。さらに、フレームと、第1発光部及び第2発光部のいずれか一方とを組み合わせたユニットを用意しておき、このユニットを組み合わせることにより発光装置を完成させるようにすることも可能である。
なお、これに関連して、遮光部を設ける方法も任意である。例えば先に第1発光部及び第2発光部を設けた後、両者の間に遮光部を後から設けるようにしてもよいし、フレームに予め遮光部を形成しておき、遮光部によって区分けされた窪みにそれぞれ上記スラリー等を塗布することにより、後から第1発光部及び第2発光部を設けるようにしてもよい。
[I−3.実施形態]
以下、本発明の実施形態を挙げて本発明について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
[I−3−1.第1実施形態]
図1(a),図1(b)は本発明の第1実施形態としての発光装置の要部を模式的に示す図であり、図1(a)はその断面図であり、図1(b)は説明のため仕切板を取り外して示す分解斜視図である。
図1(a),図1(b)に示すように、本実施形態の発光装置1は、フレーム2と、光源である青色LED(青色発光部)3と、第1発光部である緑色発光部4と、第2発光部である赤色発光部5と、遮光部である仕切板6とを備えている。
フレーム2は、青色LED3、緑色発光部4、赤色発光部5、及び仕切板6を保持するための樹脂製の基部である。フレーム2の上面には、図中上側に開口した断面台形状の凹部(窪み)2Aが形成されている。これにより、フレーム2はカップ形状となっているため、発光装置1から放出される光に指向性をもたせることができ、放出する光を有効に利用できるようになっている。なお、発光装置1の凹部2Aの寸法(斜面の勾配や開口部から底面までの深さ等)は、発光装置1が光を所定方向(ここでは、図中上方向)に向けて放出できるような寸法に設定されている。
また、凹部2Aの底部には、発光装置1の外部から電力を供給される図示しない電極が設けられていて、この電極から、青色LED3に電力を供給できるようになっている。
さらに、フレーム2の凹部2A内面は、金属メッキにより、可視光域全般の光の反射率を高められていて、これにより、フレーム2の凹部2A内面に当たった光も、発光装置1から所定方向に向けて放出できるようになっている。なお、金属メッキが電極をショートしないように配慮することはいうまでもない。
フレーム2の凹部2Aの底部には、光源として青色LED3が設置されている。青色LED3は、電力を供給されることにより青色の光を発するLEDである。この青色LED3から発せられた青色光の一部は緑色発光部4及び赤色発光部5内の発光物質(ここでは、蛍光物質)に励起光として吸収され、また別の一部は、発光装置1から所定方向(ここでは、図中上方向)に向けて放出されるようになっている。
また、前記のように、青色LED3はフレーム2の凹部2Aの底部に設置されているのであるが、ここでは、フレーム2と青色LED3との間は銀ペースト(接着剤に銀粒子を混合したもの)7によって接着され、これにより、青色LED3はフレーム2に設置されている。さらに、この銀ペースト7は、青色LED3で発生した熱を放熱する役割も果たしている。
さらに、フレーム2には、青色LED3に電力を供給するための金製のワイヤ8が取り付けられている。つまり、青色LED3とフレーム2の凹部2Aの底部に設けられた電極(図示省略)とは、ワイヤ8を用いてワイヤボンディングによって結線されていて、このワイヤ8を通電することによって青色LED3に電力が供給され、青色LED3が青色光を発するようになっている。
さらに、フレーム2の凹部2Aには、第1発光部としての緑色発光部4と、第2発光部としての赤色発光部5とが設けられている。
凹部2Aは、緑色発光部4と赤色発光部5とによって充填されていて、緑色発光部4及び赤色発光部5が凹部2Aの開口部で発光装置1の外部に面している面が、発光装置1が所定方向に向けて光を放出する光出射面1Aとして機能している。つまり、この光出射面1Aから、青色LED3から発せられる青色光、緑色発光部4から発せられる緑色光、及び、赤色発光部5から発せられる赤色光が所定方向に向けて放出されるようになっている。
緑色発光部4は、緑色蛍光体と透明樹脂とで形成されている。緑色蛍光体は、緑色発光部4の発光物質であり、青色LED3が発する青色光により励起されて、青色光よりも長波長の光である緑色光を発する蛍光物質である。また、透明樹脂は緑色発光部4のバインダであり、ここでは、可視光を全波長領域に亘って透過させることができる合成樹脂であるエポキシ樹脂を用いている。
緑色発光部4は、凹部2Aの底部から開口部にかけて、図中左側の部分を充填するように形成されている。また、緑色発光部4は青色LED3の上面と図中右側側面以外の側面とを覆うように形成されている。さらに、緑色発光部4は、凹部2Aにおいて、赤色発光部5より大きな体積を有している。
さらに、緑色発光部4は、凹部2Aの開口部において、第1光出射面4Aを有している。この第1光出射面4Aは、平面状に形成された緑色発光部4の図中上側表面であり、フレーム2の上面が形成する平面に重なるようになっている。また、第1光出射面4Aは、緑色発光部4から発せられる光を発光装置1外部の所定方向に放出する面であり、この第1光出射面4Aからは青色LED3が発した青色光も放出されるようになっている。さらに、第1光出射面4Aは、後述する第2光出射面5Aとともに、発光装置1が発する光を外部に放出する光出射面1Aを構成するようになっている。これにより、緑色発光部4は、光出射面1Aにおいて開放されていることになる。
一方、赤色発光部5は、赤色蛍光体と透明樹脂とで形成されている。赤色蛍光体は、赤色発光部5の発光物質であり、青色LED3が発する青色光、及び、緑色発光部4が発する緑色光により励起されて、緑色光よりも長波長の光である赤色光を発する蛍光物質である。また、透明樹脂は赤色発光部5のバインダであり、ここでは、緑色発光部4と同様、可視光を透過させることができるエポキシ樹脂を用いている。
赤色発光部5は、凹部2Aの底部から開口部にかけて、図中右側の部分を充填するように形成されている。前述の通り、緑色発光部4も凹部2Aの底部から開口部にかけて形成されており、したがって、発光装置1では緑色発光部4の厚さ(図中縦方向の距離)と赤色発光部5の厚さとはほぼ等しくなるように形成されている。また、赤色発光部5は、青色LED3の図中右側側面を覆うように形成されている。さらに、赤色発光部5は、凹部2Aにおいて、緑色発光部4より小さな体積を占有している。
さらに、赤色発光部5も、緑色発光部4と同様、凹部2Aの開口部において、第2光出射面5Aを有している。この第2光出射面5Aは、平面状に形成された赤色発光部5の図中上側表面であり、フレーム2の上面が形成する平面に重なるようになっている。また、第2光出射面5Aは、赤色発光部5から発せられる光を発光装置1外部の所定方向に放出する面であり、この第2光出射面5Aからは青色LED3が発した青色光も放出されるようになっている。さらに、第2光出射面5Aは、上記のように、第1光出射面4Aとともに、発光装置1が発する光を外部に放出する光出射面1Aを構成するようになっている。これにより、赤色発光部5は、光出射面1Aにおいて開放されていることになる。
また、緑色発光部4と赤色発光部5との間には、凹部2Aの開口部から遮光部として仕切板6が、フレーム2に形成された差込部2Bに差し込まれることで取り付けられている。この仕切板6は、凹部2Aの深さ方向に開口から青色LED近傍にかけて延在し、また、凹部2Aの幅方向に全体に延在する直方体状の樹脂製の板として形成されている。また、仕切板6の全表面には、フレーム2と同様のメッキ処理が施されていて、これにより、可視光を効率よく反射できるようになっている。
したがって、緑色発光部4から発せられる光の大部分は、仕切板6に当たると反射され、赤色発光部5に入射しないようになっている。また、赤色発光部5から発せられる光の大部分も、仕切板6に当たると反射され、緑色発光部4に入射しないようになっている。ただし、凹部2Aの底部近傍では、凹部2Aの底面と仕切板6の下端との間に極わずかな隙間が形成されていて、この隙間で緑色発光部4と赤色発光部5とは接している。よって、緑色発光部4と赤色発光部5とが接するこの隙間部分において、極わずかに緑色発光部と赤色発光部5との間で光が行き来できるようになっている。
本実施形態の発光装置1は上記のように構成されている。したがって、青色LED3から青色光が発せられると、その一部は緑色発光部4で励起光として用いられ、緑色発光部4から緑色光が発せられる。また、青色LED3から発せられた青色光の他の一部は、赤色発光部5で励起光として用いられ、赤色発光部5から赤色光が発せられる。さらに、緑色発光部4で発せられた緑色光は、そのうちの少量が、緑色発光部4と赤色発光部5とが接するこの隙間から赤色発光部5に入射し、吸収され、励起光として使用されることになる。そして、このようにして発せられた青色光、緑色光及び赤色光が、それぞれ光出射面1Aから所定方向に放出される。
このような構成により、発光装置1は、高い発光効率及び演色性を発揮することができる。即ち、緑色発光部4と赤色発光部5との間に、緑色発光部4から発せられた光が赤色発光部5に入射することを防止する仕切板6が設けられているため、緑色発光部4が発する光が赤色発光部5で吸収される量を抑制することができ、これにより、発光装置1の発光効率及び演色性を高めることができる。また、発光装置1から放出される光の成分のばらつきを抑制することもできるため、発光装置1の色再現性も向上させることが可能である。
なお、緑色発光部4と赤色発光部5とが接するこの隙間部分では緑色発光部4から発せられる緑色光が赤色発光部5に入射するが、その量は極僅かであるため、発光効率や演色性が低下することは無い。もちろん、青色LED3と赤色発光部5とが接する部分以外を仕切板3で仕切ることで、緑色発光部4から発せられる緑色光が全く赤色発光部5に入射しないようにすれば、さらに確実に発光効率や演色性を高めることが可能となる。
さらに、フレーム2表面及び仕切板6表面がそれぞれ可視光を全て効率よく反射できるようになっているので、青色LED3から発せられる青色光、緑色発光部4から発せられる緑色光、及び赤色発光部5から発せられる赤色光はフレーム2や仕切板6で吸収されること無く光出射面1Aから出射されるため、それぞれの光を有効に使うことができ、発光効率を高めることができる。
[I−3−2.第2実施形態]
図2(a),(b)は本発明の第2実施形態としての発光装置の要部を模式的に示す図であり、図2(a)はその断面図であり、図2(b)はその斜視図である。ただし、図2(a)では説明のため、緑色発光部14と赤色発光部15とを厚みを大きくして示したが、緑色発光部14及び赤色発光部15は実際は目視にて確認できない程度に薄く形成された膜状の部分であるとする。
図2(a),図2(b)に示すように、本実施形態の発光装置11は、フレーム12と、光源である青色LED(青色発光部)13と、第1発光部である緑色発光部14と、第2発光部である赤色発光部15と、仕切壁16と、梁19とを備えている。
フレーム12は、第1実施形態のフレーム2と同様に、青色LED13、緑色発光部14、赤色発光部15、仕切壁16及び梁19を保持するための樹脂製の基部であり、その上面には、図中上側に開口した断面台形状の凹部(窪み)12Aが形成されている。したがって、第1実施形態と同様、発光装置11から放出される光に指向性をもたせることができ、放出する光を有効に利用できるようになっている。
また、フレーム12は、凹部12A表面に金属メッキを施されることによりフレーム12の表面に当たった光も、発光装置11から所定方向(ここでは、図中上方向)に向けて放出できるようになっている。
フレーム12の上部には、凹部12Aの上部の一方から他方にかけて、梁19が設置されている。この梁19は、少なくとも青色LED13が発する青色光、緑色発光部14が発する緑色光、及び赤色発光部15が発する赤色光を透過する素材で形成されている。さらに、梁19は下部に図示しない電極を有し、この電極を通して青色LED13に電力を供給できるようになっている。
梁19の下面中央部には、光源として青色LED13が設置されている。この青色LED13は、第1実施形態の青色LED3と同様のものであり、同様に機能するため、ここでは説明を省略する。また、青色LED13は、銀ペースト17により梁19に固定され、ワイヤ18により電極を通じて電力を供給されるようになっている。このとき、発光装置11の銀ペースト17及びワイヤ18は、それぞれ第1実施形態の銀ペースト7及びワイヤ8と同様である。
さらに、フレーム12上には、第1発光部としての緑色発光部14と、第2発光部としての赤色発光部15とが、それぞれ同じ膜厚の膜状に形成されていて、この緑色発光部14と赤色発光部15とによってフレーム12の凹部12Aの内面全体が覆われている。
また、発光装置11は光を放出する所定方向が図中上方向となるように設定されており、このため、緑色発光部14がフレーム12及び仕切壁16に接していない表面と、赤色発光部15がフレーム12及び仕切壁16に接していない表面とが、発光装置11が所定方向に向けて光を放出する光出射面11Aとして機能し、緑色発光部14及び赤色発光部15は、それぞれこの光出射面11Aで開放されている。したがって、この光出射面11Aから、青色LED13から発せられる青色光、緑色発光部14から発せられる緑色光、及び、赤色発光部15から発せられる赤色光が所定方向に向けて放出されるようになっている。なお、青色LED13から発せられた光は、直接所定方向に向けて放出されることは無く、一旦フレーム12で反射して外部に放出されるようになっている。
また、フレーム12の凹部12A底部から梁19の下面までの空間は、少なくとも青色LED13が発する青色光、緑色発光部14が発する緑色光、及び赤色発光部15が発する赤色光を透過する素材(図示省略)でモールドされている。
緑色発光部14は、第1実施形態の緑色発光部4と同様の材料が、フレーム12の凹部12Aの底面及び斜面に成膜されることにより形成されている。また、緑色発光部14は、凹部12A表面の右端から、中央部よりも図中左側(ここでは、青色LED13の左端に対応する位置よりも左側)にかけて形成されている。このため、緑色発光部14は、赤色発光部15に比べて、大きな体積を有している。
一方、赤色発光部15は第1実施形態の赤色発光部5と同様の材料がフレーム12の凹部12A表面に成膜されることにより形成されている。また、赤色発光部15は、凹部12A表面の、緑色発光部14が形成されていない底部及び斜面に形成されている。緑色発光部14がフレーム12の図中右端から中央部よりも図中右側にかけて形成されているために、赤色発光部15は、緑色発光部14に比べて、より青色LED13の遠くに形成されていることになる。
よって、青色LED13が発する青色光は、赤色発光部15より緑色発光部14の方に多く入射するようになっている。
また、本実施形態の発光装置11においては、緑色発光部14と赤色発光部15との境界部分には仕切壁16が形成されている。仕切壁16は、凹部12Aの深さ方向に、凹部12Aの底面から青色LED13近傍にかけて延在し、また、凹部12Aの幅方向に全体に延在する直方体状の樹脂製の板として、フレーム12に接着されている。また、仕切壁16の全表面には、フレーム12と同様のメッキ処理が施されていて、これにより、可視光を効率よく反射できるようになっている。
したがって、緑色発光部14から発せられる光の大部分は、仕切壁16に当たると反射され、赤色発光部15に入射しないようになっている。また、赤色発光部15から発せられる光の大部分も、仕切壁16に当たると反射され、緑色発光部14に入射しないようになっている。ただし、仕切壁16の上部近傍では、凹部12Aの底面と仕切板16の下端との間に極わずかな隙間が形成されていて、この隙間で緑色発光部14と赤色発光部15と、極僅かに光が行き来するようになっている。
本実施形態の発光装置11は上記のように構成されている。したがって、青色LED13から青色光が発せられると、その一部は緑色発光部14で励起光として用いられ、緑色発光部14から緑色光が発せられる。また、青色LED13から発せられた青色光の他の一部は、赤色発光部15で励起光として用いられ、赤色発光部15から赤色光が発せられる。さらに、緑色発光部14で発せられた緑色光は、そのうちの少量が、仕切壁16上部を通って赤色発光部15に入射し、吸収され、励起光として使用されることになる。そして、このようにして発せられた青色光、緑色光及び赤色光が、それぞれ光出射面11Aから所定方向に放出される。
このような構成により、発光装置11は、高い発光効率及び演色性を発揮することができる。即ち、緑色発光部14と赤色発光部15との間に、緑色発光部14から発せられた光が赤色発光部15に入射することを防止する仕切壁16が設けられているため、緑色発光部14が発する光が赤色発光部15で吸収される量を抑制することができ、これにより、発光装置11の発光効率及び演色性を高めることができる。また、発光装置11から放出される光の成分のばらつきを抑制することもできるため、発光装置11の色再現性も向上させることが可能である。
なお、仕切壁16上部を通って緑色発光部14から発せられる緑色光の一部が赤色発光部15に入射するが、その量は極僅かであるため、発光効率や演色性が低下することは無い。もちろん、緑色発光部14から発せられる緑色光が全く赤色発光部15に入射しないよう、仕切壁16を高く設けるようにすれば、さらに確実に発光効率や演色性を高めることが可能となる。
さらに、フレーム12表面及び仕切壁16表面がそれぞれ可視光を全て反射できるようになっているので、青色LED13から発せられる青色光、緑色発光部14から発せられる緑色光、及び赤色発光部15から発せられる赤色光はフレーム12や仕切壁16で吸収されること無く光出射面11Aから出射されるため、それぞれの光を有効に使うことができ、発光効率を高めることができる。
また、発光装置11によれば、第1実施形態の発光装置1と同様の作用、効果を奏することができる。
[I−4.発光装置の用途]
本発明の発光装置の用途に制限は無く、光を用いる任意の用途に適用することができる。用途の具体例を挙げると、照明、表示装置用バックライトユニット、表示装置(ディスプレイ)などを挙げることができる。
本発明の発光装置を照明として用いる際に特に制限は無く、例えばカメラ用のフラッシュ、ビデオカメラのライト、室内外の照明器具など、照明として様々な態様で用いることができる。なお、本発明の発光装置は、第1発光部及び第2発光部それぞれから放出される光の波長(即ち、色)が異なっているが、発光装置から放出された光は発光装置から放出された後十分に広がり、光源、第1発光部及び第2発光部から発せられた光が充分に混ざった状態で視覚されるため、視覚により観察した場合には光は成分ごとに分離せず目的とする色として視覚されることになる。本発明の発光装置を照明として用いれば、演色性の高い光を高い発光効率で照射することが可能となる。
また、本発明の発光装置は、例えば導光板等の光学部材と組み合わせることにより、バックライトユニットとして用いることができる。具体例を挙げると、携帯電話のディスプレイなどには、液晶表示部を背面から照らすために、ディスプレイ用のバックライトユニットが取り付けられているが、このディスプレイ用バックライトユニットに、本発明の発光装置を用いることができる。
図3は、本発明の発光装置を用いたバックライトユニットの一例について説明するため、携帯電話のディスプレイ21の要部の断面を模式的に示す図である。図3のように、液晶表示部22の背面には、液晶表示部22の背面全体に対応した大きさの導光板23が取り付けられている。この導光板23は、可視領域の光をすべて透過させる透明な素材により形成された平板状の光学部材として形成されていれ、その側方には、発光装置24が取り付けられている。この発光装置24は、放出する光を導光板23に入射させることができるように取り付けられていて、この導光板23と発光装置24によりディスプレイ用バックライトユニット25が構成されている。したがって、発光装置24が放出した光は導光板23に入射し、導光板23の液晶表示部22に面した面から液晶表示部に向けて放出される。これにより、液晶表示部22を明るく照らすことが可能となる。この際、発光装置24の第1発光部及び第2発光部それぞれから放出される光の波長(即ち、色)が異なっているが、発光装置24から放出された光は導光板23中で混ざり合って均一になるため、液晶表示部22を照らす際に色むら等が生じる虞は無い。
また、比較的大型の表示装置(ディスプレイ)などに本発明の発光装置を用いる場合には、背面から直接に液晶表示部を照らすバックライトとして本発明の発光装置を用いることがある。このような場合にも、発光装置から放出された光は液晶表示部に届くまでの間に混ざり合って均一になるため、色むら等が生じる虞は無い。
なお、発光装置が放出する光の各成分を混合するために、拡散板や光拡散層等を用いて発光装置が放出する光を拡散するようにすれば、より確実に光を均一化することができる。このような方法は、例えばオーディオ機器のインジケータ等の、発光色の僅かなムラでも残さないようにすることが好ましい用途に用いて好適である。
このように表示装置のバックライト又はバックライトユニットとして本発明の発光装置を用いれば、色再現性がよく、且つ高い発光効率(輝度)を有するディスプレイを提供することが可能となる。
[II.表示装置についての説明]
次に、本発明の第3実施形態を示しながら、本発明の表示装置について詳細に説明する。ただし、以下図面を用いて本発明の第3実施形態について説明するが、本発明は以下の第3実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
なお、図4〜図6は本発明の第3実施形態を説明するためのもので、図4は表示装置の概要を説明する模式的な分解斜視図、図5はバックライトユニットの模式的な平面図、図6はバックライトユニットの要部を説明するための模式的な断面図である。
本実施形態の表示装置は、バックライトユニットと、像形成ユニットとを備えて構成される。また、本実施形態の表示装置は、適宜、拡散板や導光板などの、その他の構成部材を含んで構成される。
図4は、本実施形態の表示装置を表わす模式的な分解斜視図である。この図4に示すように、本実施形態の表示装置は、バックライトユニット101、拡散板102及び像形成ユニット103を備えて構成されている。
[II−1.バックライトユニット]
バックライトユニット101は、拡散板102を介して像形成ユニット103に向けて、バックライトとして白色光を放出する部材である。なお、ここでバックライトユニット101が白色光を放出するとは、バックライトユニット101から発せられた直後の光が白色となっている場合だけでなく、バックライトユニット101から発せられた直後には十分に拡散せず白色となっていない光が、像形成ユニット103に到達するまでの間に拡散されて、像形成ユニット103に到達した時点において白色となる場合も広く指すものとする。
図5に、本実施形態の表示装置に用いられるバックライトユニット101の模式的な平面図を示す。この図5に示すように、本実施形態においては、バックライトユニット101は、フレームとしての基板104に、白色光を放出するための発光部105を複数(ここでは、7個)有している。また、各発光部105は、第1発光部としての緑色発光部106と、第2発光部としての赤色発光部107とを備えている。
[II−1−1.基板]
基板104は、発光部105を設けるための基部であり、上述した発光装置におけるフレームと同様に構成することが可能である。したがって、その形状、寸法等は、表示装置の形状、寸法、用途などに応じて任意に設定することができる。例えば、基板104の発光部105の形状としては、板状、カップ状などが挙げられる。また、その表面についても、平面、曲面、凹凸面など、その用途に応じて適当な形状とすることが望ましい。
また、基板104の材料についても任意であるが、通常は、少なくとも緑色光を透過させない材料により形成することが好ましい。基板104の材料として緑色光を透過させる材料を用いることも可能であるが、その場合には、基板104の表面を少なくとも緑色光を透過させない材料でコーティングするなど、緑色光の透過を防止する処理を行なうことが好ましい。緑色光の透過を防止する点については、発光部105の説明において詳述する。
基板104の具体例としては、上述した発光装置におけるフレームと同様のものが挙げられる。中でも、無機材料としてはセラミクス、有機材料としてはガラスエポキシ樹脂などが好ましい。なお、基板104の材料は1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
また、基板104の材料には放熱性の良いものを用いることが好ましい。例えば、熱伝導性の高い材料を用いることが好ましい。発光部105内の光源(図6の青色光源108参照)などは使用中に熱を発するが、基板104を放熱性が良いもので形成すれば、使用中に熱が発生しても安定して使用を続けることが可能となるためである。
さらに、基板104の材料には絶縁性のものを用いることが好ましい。
ただし、表示装置を構成する場合には、基板104の材料を選択する際には、その色に注意することが好ましい。基板104に色は任意であるが、通常は、白色又は銀色の材料のものを用いることが好ましい。これは、以下の理由によるものである。即ち、発光部105から放出された白色光の一部が拡散板102や像形成ユニット103で反射した光や、表示装置外から入射した光が、バックライトユニット101の像形成装置103に向けて白色光を放出する側の面(以下適宜、「白色光放出面」という)に当たって反射し、その反射光が像形成ユニット103を背面から照らす場合がある。この際、基板104に可視光の吸収があると、発光効率の低下や色ずれが生じる虞がある。したがって、少なくとも基板104の白色光放出面となる部位が白色又は銀色であることが好ましい。よって、基板104の白色光放出面は、白色又は銀色の材料により形成されていることが好ましい。
さらに、基板104表面のうち、発光部105内の緑色発光部106や赤色発光部107に面した部位は、その部位に当たった光の成分のうちの少なくともいずれかの成分の反射率を高められていることが好ましく、特に、可視光域全般の光の反射率を高められていることがより好ましい。これにより、バックライトユニット101の発光効率をより高めることができる。したがって、上記の光が当たる部位は、反射率が高い材料により形成されていることが好ましい。反射率を高める方法の例としては、例えば、上述した発光装置と同様のものが挙げられる。
また、通常は、基板104には、光源に対して電力を供給するための電極や配線が形成される。電極や配線はどのように形成してもかまわないが、表示装置を構成する場合には、スルーホールを用いて基板104の裏面に配線パターンを形成すると、製造が容易で好ましい。なお、電極や配線の材料も任意であり、例えばCu、AuメッキされたCu、AgメッキされたCu、Al、Agなどを用いることができる。
本実施形態においては、基板104は、白色の板状の基板104として形成され、緑色発光部106及び赤色発光部107の表面は可視域全体の波長の光を反射できるよう表面処理が施されているとする。また、基板104は、裏面に青色光源108へ電力を供給するための配線109を形成され、さらに、発光部105それぞれに対応する位置に電極110を備えているものとする(図6参照)。
[II−1−2.青色光源]
図6は、発光部105の模式的な断面図である。この図6に示すように、発光部105は、第1発光部である緑色発光部106と第2発光部である赤色発光部107とを備えている。また、緑色発光部106及び赤色発光部107には、それぞれ青色光源108が設けられている。
青色光源108は、上述した発光装置における光源と同様、緑色発光部106及び赤色発光部107内に含有される発光物質の励起光を発するため、青色の光を発する光源であり、また、バックライトユニット101が放出する白色光の一成分として青色の光を発するための光源でもある。即ち、青色光源108から発せられる青色光のうちの一部は、緑色発光部106及び赤色発光部107内の発光物質に励起光として吸収され、また別の一部は、バックライトユニット101から像形成ユニット103に向けて放出されるようになっている。
青色光源108の種類は任意であり、表示装置の用途や構成に応じて適当なものを選択することができるが、通常は、配光に偏りがなく、発する光が広く拡散するものを用いることが好ましい。
青色光源108の例としては、発光装置の説明で例示したものと同様のものが挙げられるが、通常は、安価なLEDが好ましい。
また、このように青色光源108としてLEDを用いる場合、その形状に制限は無く任意であるが、光の取り出し効率を向上させるためには、その側面をテーパ状とすることが好ましい。
さらに、LEDのパッケージの材料も任意であり、例えばセラミクスやPPA(ポリフタルアミド)等を適宜用いることができる。ただし、上記の基板104と同様に、表示装置の色再現性を向上させる観点からパッケージの色は白色又は銀色が好ましく、また、バックライトユニット101の発光効率を高める観点からは、光の反射率を高められていることが好ましい。なお、青色光源108用の配線がある場合、この配線の色及び反射率も、上記基板104やLED用パッケージと同様である。
また、青色光源108を基板104に取り付ける場合、その具体的方法は任意であるが、例えば、ハンダを用いて取り付けることができる。ハンダの種類は任意であるが、例えば、発光装置の説明で例示したものと同様のものが挙げられる。特に、放熱性が重要となる大電流タイプのLEDやレーザーダイオードなどを青色光源108として用いる場合、ハンダは優れた放熱性を発揮するため、青色光源108の設置にハンダを用いることは有効である。
また、ハンダ以外の手段によって青色光源108を基板104に取り付ける場合にも、例えば、発光装置の説明で例示したものと同様のものが挙げられる。この場合、接着剤に銀粒子、炭素粒子等の導電性フィラーを混合させてペースト状にしたものを用いることにより、ハンダを用いる場合のように、接着剤を通電して青色光源108に電力供給できるようにすることも可能である。さらに、これらの導電性フィラーを混合させると、放熱性も向上するため、好ましい。
さらに、青色光源108への電力供給方法も任意であり、例えば、発光装置の説明で例示したものと同様のものが挙げられる。
また、青色光源108は1個を単独で用いてもよく、2個以上の光源を併用しても良い。さらに、青色光源108は1種のみで用いてもよく、2種以上のものを併用しても良い。
また、青色光源108は、一つの青色光源108を、緑色発光部106と赤色発光部107とで共有したり、2以上の発光部105で共有したりしても良いが、通常、バックライトユニット101から放出される白色光の演色性を高めるためには、緑色発光部106及び赤色発光部107のそれぞれに青色光源108を設けることが好ましい。
さらに、青色光源108が発する青色光の波長は、バックライトユニット101が所望の波長の光(本実施形態では、白色光)を放出することができる限り任意であるが、通常350nm以上、好ましくは370nm以上、より好ましくは380nm以上、さらに好ましくは400nm以上、特に好ましくは430nm以上、また、通常600nm以下、好ましくは570nm以下、より好ましくは550nm以下、さらに好ましくは500nm以下、特に好ましくは480nm以下の光を吸収するものが望ましい。
中でも、緑色発光部106に用いる青色光源108が発する青色光の波長は、通常350nm以上、好ましくは400nm以上、より好ましくは430nm以上、また、通常520nm以下、好ましくは500nm以下、より好ましくは480nm以下が望ましい。
一方、赤色発光部107に用いる青色光源108が発する青色光の波長は、通常400nm以上、好ましくは450nm以上、より好ましくは500nm以上、また、通常600nm以下、好ましくは570nm以下、より好ましくは550nm以下の光を吸収するものが望ましい。
本実施形態においては、青色光源108としては、青色の光を発するLEDを緑色発光部106及び赤色発光部107のそれぞれに用いているものとする。さらに、基板104は、図6に示すように、その裏面に形成された配線109と、各青色光源108及び配線109を結ぶ電極110とを備えていて、この配線109及び電極110により青色光源108に電力を供給できるようになっているとする。
[II−1−3.緑色発光部及び赤色発光部]
第1発光部である緑色発光部106は、青色光源108が発する青色光により励起されて、この青色光よりも長波長の緑色発光領域の成分を含む緑色光を発しうる少なくとも1種の発光物質(緑色発光体)を含んで形成されている。
通常、緑色発光部106は基板104に形成された充填部(凹部)に上記の発光物質が充填されたものとして形成される。したがって、緑色発光部106の形状は、充填部の形状に応じた形状に形成される。緑色発光部106の形状に特に制限は無いが、通常は、例えば図6に示すようなカップ状にすれば、光の出射方向に指向性をもたせることができ、バックライトユニット101の発光効率を高めることができるため、好ましい。
また、緑色発光部106は、1箇所に単独で設けることも、2箇所以上に分けて設けることもでき、さらに、赤色発光部107の数に対して同じ数だけ設けても良く、異なる数だけ設けてもよい。
緑色発光部106では、青色光源108から発せられた青色光を受光し、これにより、受光した青色光を励起光として発光物質が発光する。発光した光(緑色光)はバックライトユニット101が放出する白色光の一成分として像形成ユニット103へ向けて放出される。
一方、第2発光部である赤色発光部107は、青色光源108が発する青色光により励起されて、この青色光及び上記緑色光よりも長波長の赤色発光領域の成分を含む赤色光を発しうる少なくとも1種の発光物質(赤色発光体)を含んで形成されている。
通常、緑色発光部106と同様に、赤色発光部107も基板104に形成された充填部(凹部)に上記の発光物質が充填されたものとして形成される。したがって、赤色発光部107の形状も、充填部の形状に応じて形状に形成される。赤色発光部107の形状にも特に制限は無いが、通常は、緑色発光部106と同様にカップ状とすることが好ましい。
また、赤色発光部107についても、1箇所に単独で設けることも、2箇所以上に分けて設けることもでき、さらに、緑色発光部106の数に対して同じ数だけ設けても良く、異なる数だけ設けてもよい。
赤色発光部107では、青色光源108から発せられた青色光を受光し、これにより、受光した青色光を励起光として発光物質が発光する。発光した光(赤色光)は、バックライトユニット101が放出する白色光の一成分として像形成ユニット103へ向けて放出される。
ただし、本実施形態においては、上記の緑色発光部106及び赤色発光部107は、それぞれ少なくとも一部、好ましくは全てが独立して形成する。即ち、緑色発光部106と赤色発光部107とを別々に形成することにより、緑色発光部106から発せられた緑色光は、その少なくとも一部、好ましくは全てが、赤色発光部107に入射しないように形成する。通常は、バックライトユニット101から像形成ユニット103に向けて放出される白色光が実用に耐えうるだけ十分高い発光効率及び色再現性を発揮できる程度に、緑色発光部106から発せられた緑色光が赤色発光部107に入射することを防止できればよい。さらに、緑色発光部106から発せられた緑色光がすべて赤色発光部107に入射しないようにすることが好ましい。これにより、緑色発光部106から発せられた緑色光が赤色発光部107で発光物質の励起光として消費されることを防止できるため、緑色発光部106が発する緑色光の強度の低下を抑制することができ、バックライトユニット101の発光効率を高めることができる。また、緑色光が励起光として吸収されたために赤色発光部107から発せられる赤色光の強度がその分過大となることを防止できるので、バックライトユニット101が放出する白色光の演色性を高めることができるという利点もある。
緑色発光部106及び赤色発光部107は、通常は、それぞれ基板104に形成された充填部に各発光物質が充填されて形成されるため、基板104によって緑色発光部106が発した緑色光は遮光され、赤色発光部107に入射することは防止される。即ち、基板104の緑色発光部106と赤色発光部107との間の部位が、発光装置についての説明で上述した遮光部として機能するのである。もちろん、このためには、基板104の材料を、上述したように、少なくとも緑色光の遮光が可能な材料としたり表面にコーティングを行なったりすることになる。
特に、単に緑色光の透過を防止するだけでなく、青色光、緑色光及び赤色光のうち少なくともいずれか、好ましくは全てを反射することができるように形成すれば、上記の青色光、緑色光、赤色光などを有効に使うことができ、バックライトユニット101の発光効率をより向上させることができる。
また、緑色光の透過をより確実に防止するために、緑色発光部106と赤色発光部107との間に、緑色光の透過を防止する壁部を設けてもよい。例えば、基板104の白色光放出面の緑色発光部106と赤色発光部107との間の部位を凸に形成すれば、その凸部を上記壁部として、より確実に緑色光の透過を防止することができる。この際、壁部の形状、寸法などは任意である。また、壁部の材料も任意であり、基板104と同様のものを用いることができる。さらに、壁部の表面の反射率を高めるようにすることが好ましいことも、基板104と同様である。この場合、この壁部も上述した遮光部として機能することになる。
さらに、上記のように、緑色発光部106が発した緑色光が赤色発光部107に入射しないようにするには、緑色発光部106及び赤色発光部107の両方が、白色光放出面において外部に開放されていることが望ましい。即ち、緑色発光部106から発せられた緑色光は赤色発光部107を通ることなく白色光放出面から像形成ユニット103に向けて放出され、また、赤色発光部107から発せられた赤色光は緑色発光部106を通ることなく白色光放出面から像形成ユニット103に向けて放出されることが望ましい。なお、白色光放出面に保護層が形成されたり、バックライトユニット101にカバーが取り付けられたりして、緑色光及び赤色光が保護層やカバー等のその他の部材を通ってバックライトユニット101の外部に放出される場合でも、保護層やカバーなどの他の部材を緑色光及び赤色光が透過できれば、緑色発光部106及び赤色発光部107は開放されているものとする。
上記のように緑色発光部106及び赤色発光部107を白色光放出面において開放した場合、緑色光及び赤色光は、それぞれ、他の発光物質に吸収されたり、他の部材に遮蔽されたりして強度を弱める程度を小さくする(或いは、なくす)ことができるようになる。したがって、バックライトユニット101の発光効率を高めることができる。さらに、バックライトユニット101から放出される白色光の成分のばらつきを小さくし、演色性を高めることができる。また、青色光、緑色光及び赤色光という光の三原色を用いて確実に白色光を放出することができるため、青色光源108、緑色発光部106及び赤色発光部107を適切に選択することにより、表示装置の色再現性を向上させることもできる。
上記のバックライトユニット101の発光効率を高めることができるその仕組みは、発光装置の場合と基本的には同様であるが、特に表示装置としての用途に注目し、従来の技術と対比して、改めて、上記のバックライトユニット101の発光効率を高めることができるその仕組みについて詳述する。
従来、青色光、緑色光及び赤色光のすべてを同時に用いることなく白色光を合成するようにしていた場合には、色再現性が十分でなかった。また、青色光、緑色光及び赤色光のすべてを同時に用いていた場合でも、発光部105を緑色発光部106と赤色発光部107とに分けることなく緑色光を発する発光物質と赤色光を発する発光物質とを用いて白色光を合成していた場合には、緑色光の一部が赤色を発する発光物質に吸収され、消費されていた。これは、同一の発光部に緑色光を発する発光物質と赤色光を発する発光物質とを混合・分散して用いた場合も、特許文献1のように緑色光を発する発光物質と赤色光を発する発光物質とを別の発光部に分けて用いた場合でも同様であった。このため、バックライトユニット101の外に放出されるはずであった緑色光の強度が低下し、バックライトユニット101から放出される白色光の光束が減少して、発光効率が低下していた。さらに、緑色光が赤色光を発する発光物質に吸収され、赤色光がより強くなることで、バックライトユニット101から放出される白色光の成分のバランスがばらつき、表示装置の色再現性を低下させていた。
なお、バックライトユニット101から放出される白色光を目的の白色にしようとした場合、従来は、赤色発光部に吸収される緑色発光部からの光を補うため、赤色光を発する発光物質に対して緑色発光部の発光物質の割合を大きくする必要があった。しかし、白色光の演色性は、使用する発光物質の種類と使用割合により決まるため、特許文献1等の従来のバックライトユニットでは、発光物質の使用割合が最適値から大きく外れやすいため、光の演色性についても低下しがちであった。
これらに対して、本実施形態で用いたようなバックライトユニット101では、緑色光が赤色発光部107に入射することを防止できるので、緑色光が赤色発光部107に吸収されてその強度が弱くなることを抑制することができる。したがって、バックライトユニット101の発光効率を従来よりも向上させることができるのである。
また、赤色発光部107が緑色光を吸収して光を発することを抑制することができるため、バックライトユニット101から放出される白色光の成分のばらつきを小さくしてバックライトユニット101の演色性を高めることもできる。その結果、表示装置の演色性及び色再現性を改善することもできる。
ところで、青色光源108、緑色発光部106及び赤色発光部107から発せられる光(青色光、緑色光及び赤色光)をバックライトユニット101から放出することができれば、緑色発光部106と赤色発光部107との配置は任意であるが、緑色発光部106と赤色発光部107とは、目的とする白色光を放出することができるように組み合わせ、本実施形態のように発光部105として設置することが好ましい。即ち、白色光は、青色光、緑色光及び赤色光それぞれの色と強さの割合とに応じて色が決定されるので、目的とする色の白色光が放出される緑色発光部106及び赤色発光部107をできるだけ小さい数だけ組み合わせて発光部105を単位ユニットとして構成し、白色光の強度を強くしたい場合には単位ユニットである発光部105の数を増やすようにして設計を行なえば、設計及び製造が簡単になり、好ましい。なお、本実施形態においては、一つの発光部105に緑色発光部106及び赤色発光部107をそれぞれ1つずつ設けるようにしたが、その数は任意であり、それぞれ適宜2つ以上設けてもよい。
また、発光部105に緑色発光部106及び赤色発光部107を配置する際の配置も任意であり、本実施形態のように横に並べても良く、一方が他方を囲むように構成しても良く、更に複雑な形状に配置しても良い。
さらに、発光部105の数を増やす場合に、各発光部105の配置も任意である。ただし、各発光部105間の距離を均等にした方が像形成ユニット103を均一に照らせるため、図5に示すように、各発光部105を、正三角形が連続した図形(図5の破線参照)の各三角形の頂点に位置するように配設することが好ましい。
また、緑色発光部106及び赤色発光部107の寸法も任意であるが、通常は、目的とする白色光に応じて設定される。白色光は、上述したように青色光、緑色光及び赤色光を合成した光としてバックライトユニット101から像形成ユニット103に放出される。したがって、合成する青色光、緑色光及び赤色光それぞれの強さに応じて、白色光の見た目の色も変化する。このため、目的とする色の白色光を作成するには青色光、緑色光及び赤色光それぞれの強さのバランスを調整することになる。この際、青色光、緑色光及び赤色光それぞれの強さのバランスを調整する一つの方法として、緑色発光部106及び赤色発光部107の寸法を調整する方法がある。即ち、緑色光106を強くしたい場合は赤色発光部107に対して緑色発光部106を相対的に大きくし、弱くしたい場合には赤色発光部107に対して緑色発光部106を相対的に小さくすれば良い。
さらに、青色光、緑色光及び赤色光それぞれの強さのバランスを調整する方法は、上記の緑色発光部106及び赤色発光部107の寸法を調整する方法に限定されるものではなく、任意の方法を採用することができる。
例えば、緑色発光部106に設けられた青色光源108に供給する電力の電流値と、赤色発光部107に設けられた青色光源108に供給する電力の電流値との比率を調整し、これにより青色光、緑色光及び赤色光それぞれの強さのバランスを調整して、目的とする白色光を放出できるようにしても良い。
また、例えば、青色光源108をパルス駆動するようにして、そのデューティー比により調整するようにしても良い。即ち、緑色発光部106に設けられた青色光源108のパルス点灯時間と、赤色発光部107に設けられた青色光源108のパルス点灯時間との比率を調整し、これにより青色光、緑色光及び赤色光それぞれの強さのバランスを調整して、目的とする白色光を放出できるようにしても良い。
さらに、緑色発光部106及び赤色発光部107それぞれに含まれる発光物質の量の比率を調整して、青色光、緑色光及び赤色光それぞれの強さのバランスを調整し、これにより目的とする白色光を放出できるようにしても良い。
ところで、上記のように目的とする白色光を放出できるよう青色光、緑色光及び赤色光それぞれの色と強さのバランスとを調整する際には、実際には、緑色発光部106から放出される光と赤色発光部107から放出される光とを調整する。即ち、青色光、緑色光及び赤色光を合成してできる白色光は、例えば、青色光及び緑色光を合成した光(以下適宜、「短波長光」という)と、青色光及び赤色光を合成した光(以下適宜、「長波長光」という)とを合成した光としてとらえることができるが、この場合、短波長光は緑色発光部から放出される光であり、長波長光は赤色発光部から放出される光である。したがって、各発光部105から放出される白色光の色を調整するには、緑色発光部106と赤色発光部107とを制御して、緑色発光部106及び赤色発光部107それぞれから放出される短波長光及び長波長光の色と強度とを調整するようにすれば良い。
この際、上記の短波長光(即ち、青色光及び緑色光を合成した光)は、図7に示すように、その色度座標(x,y)が、通常(0.25,0.65)、(0.43,0.52)、(0.32,0.33)及び(0.18,0.33)で囲まれる領域(図7の領域I)内となり、好ましくは(0.27,0.53)、(0.34,0.49)、(0.27,0.34)及び(0.22,0.35)で囲まれる領域(図7の領域II)内となるようにすることが望ましい。輝度と色再現性のバランスが良くなるためである。
また、上記長波長光(青色光及び赤色光を合成した光)は、短波長光の色度座標に対して、目的とする白色光の色度座標を基準として反対の座標になるように、その色度座標を決めればよい。
なお、本実施形態では、発光部105は、基板104の表面に同じ形状(上面が円形、断面が台形)に1つずつ並べてそれぞれ独立して形成した充填部に、緑色発光部106及び赤色発光部107にそれぞれ対応した発光物質とバインダとを充填して形成されているものとする。また、各発光部105は、図6に示すように、各発光部105を、正三角形が連続した図形(図6の破線参照)の各三角形の頂点に位置するように配設され、これにより、各発光部105間の距離が均等になるように配設されているものとする。
[II−1−4.発光部の組成]
第1発光部である緑色発光部106は励起光を吸収して緑色光を発する発光物質を有する。また、第2発光部である赤色発光部107は、励起光を吸収して赤色光を発する発光物質を有する。さらに、緑色発光部106及び赤色発光部107では、通常は、それぞれの発光物質をバインダによって基板104に保持するようにしている。
[II−1−4−1.発光物質]
発光物質は、公知のものを適宜選択して用いることができる。発光自体は、蛍光、りん光など、どのようなメカニズムにより発光が行なわれるものでも制限は無い。また、緑色発光部106及び赤色発光部107のそれぞれにおいて、発光物質は1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用することができる。ただし、緑色発光部106及び赤色発光部107それぞれに用いる発光物質は、目的とする白色光の色度座標に応じて適切なものを選択するようにすることが好ましい。
また、緑色発光部106に用いる、励起光を吸収して緑色光を発する発光物質が発する緑色光の波長は、バックライトユニット101が白色光を放出することができる限り任意であるが、好ましくは、上記発光装置の説明において挙げた、第1発光部に用いる発光物質の望ましい発光波長範囲と同様の波長範囲が挙げられる。
一方、赤色発光部107に用いる、励起光を吸収して赤色光を発する発光物質が発する赤色光の波長も、バックライトユニット101が白色光を放出することができる限り任意であるが、好ましくは、上記発光装置の説明において挙げた、第2発光部に用いる発光物質の望ましい発光波長範囲と同様の波長範囲が挙げられる。
さらに、発光物質は、その発光効率が、通常40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、より一層好ましくは55%以上、最も好ましくは60%以上のものを用いることが好ましい。ここで示す発光効率は、量子吸収効率と内部量子効率の積として表される値である。
好ましい発光物質の例を挙げると、緑色発光部106の発光物質としては、上記発光装置の説明において、第1発光部の発光物質に好適なものの例として挙げたものと同様のものが挙げられる。一方、赤色発光部107の発光物質としては、上記発光装置の説明において、第2発光部の発光物質に好適なものの例として挙げたものと同様のものが挙げられる。
さらに、表示装置を構成する場合においても、発光物質は、緑色光を発するものも赤色光を発するものも、通常は粒子状で用いられる。この際、発光物質粒子の粒径は任意であるが、通常150μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは15μm以下である。この範囲を上回ると、バックライトユニット101が放出する白色光の色のばらつきが大きくなると共に、発光物質と封止材(バインダ)とを混合した場合に、発光物質を均一に塗布することが困難となる虞がある。また、通常0.001μm以上、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.1μm以上、更に好ましくは1μm以上、特に好ましくは2μm以上、最も好ましくは5μm以上である。この範囲を下回ると、発光効率が低下する虞がある。
なお、バインダを用いないで緑色発光部106及び赤色発光部107を形成する場合は、例えば、上述した発光装置における第1発光部や第2発光部と同様に形成することができる。
さらに、赤色発光部107には、赤色光を発する発光物質、バインダ、及びその他の成分に加え、緑色光を発する発光物質が混合していてもよい。ただし、より大きい光束をえるためには、赤色発光部107に含まれる緑色光を発する発光物質の濃度は小さいことが好ましく、赤色発光部107に緑色光を発する発光物質が含まれていないことがより好ましい。
一方、緑色発光部106には通常は赤色光を発する発光物質は含有されていないが、緑色光の光束が小さくならない程度であれば赤色光を発する発光物質が含まれていても良い。その場合、緑色発光部106に含まれる赤色光を発する発光物質の割合が、通常40体積%以下が望ましく、緑色発光部106に赤色光を発する発光物質が全く含有されていないことがより望ましい。
即ち、緑色光によって赤色光を発する発光物質が励起されることはあったとしても、緑色発光部106中において緑色発光部106の発光物質が発した緑色光を赤色光を発する発光物質が吸収しすぎないように、緑色発光部106及び赤色発光部107中の発光物質をそれぞれ調整するべきである。
[II−1−4−2.バインダ]
上記のように、緑色発光部106及び赤色発光部107は、発光物質の他、バインダを含有することがある。バインダは、上述した発光装置の場合と同様に、通常、粉末状や粒子状の発光物質をまとめたり、基板104に添着させたりするために用いる。バックライトユニット101に用いるバインダについて制限は無く、公知のものを任意に用いることができる。
ただし、バックライトユニット101を透過型、即ち、図6に示すもののように、青色光源108、緑色発光部106及び赤色発光部107から発せられる光が、緑色発光部106又は赤色発光部107を透過してバックライトユニット101の外部に放出されるように構成した場合、バインダとしては、バックライトユニット101が放出する白色光の各成分(即ち、青色光、緑色光及び赤色光)を透過させるものを選択することが望ましい。
バインダの例を挙げると、上述した発光装置と同様のものが挙げられる。
また、バインダとして樹脂を用いる場合、その樹脂の粘度は任意であるが、使用する発光物質の粒径と比重、特に、表面積当たりの比重に応じて、適当な粘度を有するバインダを用いることが望ましい。例えば、上述した発光装置の場合と同様、エポキシ樹脂をバインダに使用するときに、発光物質粒子の粒径が2μm〜5μm、その比重が2〜5である場合には、通常、1〜10Pasの粘度のエポキシ樹脂を用いると、発光物質粒子をよく分散させることができるため、好ましい。
なお、バインダは1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
[II−1−4−3.発光物質の使用比率]
緑色発光部106や赤色発光部107にバインダを用いる場合、発光物質とバインダとの比に制限は無いが、バインダに対する発光物質の比は、重量比で、通常0.01以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、また、通常5以下、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下であることが望ましい。
ただし、バックライトユニット101が透過型である場合、より高い光束を得るためには、発光物質は緑色発光部106及び赤色発光部107内で適度に分散していることが望ましい。一方、バックライトユニット101が反射型(即ち、青色光源108、緑色発光部106及び赤色発光部107から発せられる光が、緑色発光部106又は赤色発光部107を透過せずにバックライトユニットの外部に放出されるもの。図8参照)である場合、より高い光束を得るためには、発光物質は高密度に充填されることが好ましい。したがって、発光物質の組成は、これらを考慮しつつ、表示装置の用途、発光物質の種類や物性、バインダの種類や粘度等に応じて設定するべきである。
なお、バックライトユニット101が放出する白色光の発光色は、色度座標(x,y)が(0.33,0.33)の通常の白色光はもとより、組み合わせる液晶板や表示板、拡散板、導光板等の像形成ユニットの透過特性を補正するために任意に変更することができ、例えば、色座標(x,y)が(0.28,0.25)、(0.25,0.28)、(0.34,0.40)及び(0.40,0.34)で囲まれた領域内となる発光色も可能である。
[II−1−4−4.その他の成分]
また、発光物質にその他の成分を含有させ、発光物質並びに、適宜使用されるバインダ及びその他の成分で緑色発光部106及び赤色発光部107を形成しても良い。
その他の成分に特に制限は無く、公知の添加剤を任意に使用することができる。例えば、上述した発光装置と同様のものを用いることができる。
[II−1−4−5.発光部の作製方法]
緑色発光部106及び赤色発光部107の作製方法に特に制限は無く、任意の方法により作製することができる。例えば、上述した発光装置における第1発光部及び第2発光部と同様にして作製することが可能である。
なお、本実施形態においては、緑色発光部106及び赤色発光部107はいずれも対応する蛍光体とバインダとで形成されているものとする。また、青色光源108から適切な青色光を発するようにすれば、バックライトユニット101から放出された光を、拡散板102で拡散された際に、白色光{即ち、色度座標(x=0.33,y=0.33)}の光とすることができるように、各発光物質の量及び種類、並びに、緑色発光部106及び赤色発光部107の寸法等を設定してあるものとする。
[II−2.拡散板]
拡散板102は、バックライトユニット101から発せられた光を拡散させる部材である。この拡散板102は、図4に示すようにバックライトユニット101と像形成ユニット103との間に設けられていて、バックライトユニット101から放出された光は拡散板102の内部で拡散し、白色光となって像形成ユニット103へ放出されようになっている。
拡散板102の具体的な構成に制限はなく、形状、材料、寸法などは任意である。公知の拡散板を適宜用いることができるが、例えば、表裏に凹凸を有するシートなどが用いられる。また、例えば、合成樹脂などのバインダ中に、合成樹脂やガラスなどの微粒子が分散した構造物を用いることもでき、その場合、バインダと微粒子との屈折率の差によって光拡散が発現するようになっている。なお、この場合に用いられるシート、バインダ、微粒子などは、通常はバックライトユニット101から放出される白色光の各成分、即ち、青色光、緑色光及び赤色光を透過させることができる素材で形成される。
なお、本実施形態では、拡散板102として表裏面に凹凸が形成された、可視光に対して透明のシートを用いているものとする。
[II−3.像形成ユニット]
像形成ユニット103は、バックライトユニット101が放出する上記の白色光を背面側に照射されて、表面側に映像を形成する部材である。何らかの像を形成し、照射されたバックライトの少なくとも一部を透過させることができるものであれば他に制限はなく、任意の形状、寸法、材料等を有する公知の部材を用いることができる。
像形成ユニット103の具体例を挙げると、液晶ディスプレイ等に用いられる液晶ユニットや、内部照明標識等に用いられる標識などが挙げられる。
例えば、液晶ユニットの一例としては、カラーフィルタ、透明電極、配向膜、液晶、配向膜、透明電極が上記の順に重なった液晶層が、表裏に偏光フィルムを取り付けられたガラスセル等の容器に保持された構造のものが挙げられる。この場合、液晶ユニットでは透明電極に印加する電極によって液晶の分子配列を制御して像を形成するようになっているが、この際、上述したバックライトユニット101が背面から白色光(バックライト)によって液晶ユニットを照らすことにより、液晶ユニットに形成された像を液晶ユニットの表面側に明瞭に表示することができる。
さらに、表示装置が像形成ユニットに形成された像を表示する位置は、像形成ユニットの表面側であればよく、像形成ユニットの表面側に直接映像を表示する他、何らかの投影面に像を投影して表示するようにしても良い。このようなものの例としては、例えば、液晶プロジェクタなどが挙げられる。
また、例えば像形成ユニットとして標識を用いる場合には、上述したバックライトユニット101が背面から白色光(バックライト)によって標識を照らすことにより、標識に形成された像を標識の表面側に明瞭に表示することができる。
なお、像形成ユニット103に形成される像は任意であり、文字であっても画像であっても良い。
本実施形態では像形成ユニット103として、表面に直接像を表示する液晶ユニットを用いているものとする。
[II−4.効果]
本実施形態の表示装置は、以上のような構成を有しているので、使用時には、バックライトユニット101の青色光源108に、目的とする白色光を放出させることができるよう、配線109及び電極110を介して適切な電力を供給する。電力を供給された青色光源8は供給された電力の応じた強度の青色光を発し、その一部は白色光の一成分として拡散板102へと発せられ、他の一部は対応する緑色発光部106又は赤色発光部107中の発光物質に吸収される。
緑色発光部106では、発光物質が吸収した青色光により励起されて緑色光を発し、この緑色光は白色光の一成分として拡散板102へと発せられる。また、赤色発光部107では、発光物質が吸収した赤色光により励起されて赤色光を発し、この赤色光も白色光の一成分として拡散板102へと発せられる。この際、緑色発光部106及び赤色発光部107が互いに独立して設けられているため、緑色光が赤色発光部107内の発光物質に吸収されることはなく、したがって、緑色光の光束が低下することや、白色光の成分のバランスが乱れることは無い。
バックライトユニット101から発せられた青色光、緑色光及び赤色光は、拡散板102に入射し、拡散板102において拡散され、像形成ユニット103へと放出される。バックライトユニット101から放出される光は、拡散板102に入射する前に十分拡散せずにばらばらの色として視覚される状態であった場合であっても、拡散板102で拡散されるため、像形成ユニット103に放出される時点では白色として視覚される良好な白色光となる。
像形成ユニット103は、拡散板102から放出された白色光を背面に照射される。これにより、像形成ユニット103に形成されている像は、像形成ユニット103の表面に明瞭に映し出される。この際、白色光が青色、緑色及び赤色の光を成分として含み、また、白色光の成分のバランスが良好に保たれるため、像形成ユニット103に形成された像が映し出される際の色再現性は非常に良好なものとなる。
また、緑色光が赤色発光部107内の発光物質に吸収されないようにしたため、光束の低下を抑制することができ、これにより、バックライト発生のためのエネルギーが少なくてすむ。即ち、バックライトの発光効率を高めることが可能となる。
[II−5.その他]
以上、詳細に説明したが、本発明の表示装置は上記の第3実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
例えば、緑色発光部106または赤色発光部107を、図8に示すような反射型に形成しても良い。即ち、図8の構成では、青色光源108は梁111によって基板104から離して設けられ、また、緑色発光部106及び赤色発光部107は基板4の凹部表面に塗布形成されている。また、配線109及び電極110は、青色電極108に電力を供給できるよう、基板104の表面及び梁111に設けられている。このほかは、図8の緑色発光部106及び赤色発光部107は、上記の第3実施形態と同様に構成されている。この場合、青色光源108から発せられた青色光の一部は白色光の一成分として像形成ユニット103に向けて発せられ、別の一部は緑色発光部106及び赤色発光部107に向けて発せられる。そして、凹部表面に形成された緑色発光部106及び赤色発光部107では青色光により励起されて緑色光及び赤色光を発し、これにより、バックライトユニット101が白色光を放出することができるようになっている。また、緑色発光部106及び赤色発光部107が互いに独立して設けられているため、緑色光が赤色発光部107内の発光物質に吸収されることはなく、したがって、緑色光の光束が低下することや、白色光の成分のバランスが乱れることを抑制することができる。なお、図8において図4〜図7と同様の符号で示す部位は、図4〜図7と同様のものを表わす。
さらに、例えば緑色発光部106や赤色発光部107を表面実装タイプのフレームを用いて形成するようにしても良い。表示装置の用途によっては、このように表面実装タイプのフレームを用いたバックライトユニット101の方が多く用いられることがある。
表面実装タイプのフレームを用いた発光部105の具体的な構成を例示すると、例えば、図9に示すようなものが挙げられる。なお、図9は、表面実装タイプのフレームを用いた発光部105の構成の一例を模式的に示す断面図であり、図4〜図8と同様の符号で示す部位は、図4〜図8と同様のものを表わす。
図9の構成では、基板104の一側面に、フレーム112内に構成された緑色発光部106及び赤色発光部107が取り付けられ、この緑色発光部106と赤色発光部107とが一対で発光部105を形成している。
フレーム112は、緑色発光部106から発せられる緑色光を透過させないようにすることのほか、形状、寸法、材料(放熱性、色、反射率に注意する点を含む)についても、上記第3実施形態で詳述した基板104と同様に形成することが好ましい。図9の構成では、発光部105は一対のフレーム112を備え、各フレーム112は、凹部を有するカップ状に形成され、凹部の底部とフレーム112の下部とを繋ぐように形成された配線113を備えているものとする。さらに、上記の一対のフレーム112内には、それぞれ配線113と接続した青色光源108が設けられていて、一方のフレーム112には緑色発光物質とバインダとが充填されて緑色発光部106が形成され、他方のフレーム112には赤色発光物質とバインダとが充填されて赤色発光部107が形成されているものとする。また、基板104にはスルーホール114が形成され、このスルーホール114には電極110が取り付けられているものとする。さらに、電極110には基板104の裏面に形成された配線109から電力を供給できるようになっていて、電極110とフレーム112の配線113とがハンダ115で接続されることで、青色電源108に電力を供給できるようになっている。なお、ハンダ115は青色光源108への電力の供給の他、緑色発光部106及び赤色発光部107を基板104に固定する機能、及び、緑色発光部106及び赤色発光部107で生じた熱を放熱させる機能も有しているものとする。
発光部105をこのように表面実装タイプのフレームを用いて形成した場合にも、青色光源108から発せられた青色光の一部は白色光の一成分として像形成ユニット103に向けて発せられ、別の一部は緑色発光部106及び赤色発光部107に向けて発せられる。そして、凹部に形成された緑色発光部106及び赤色発光部107では青色光により励起されて緑色光及び赤色光を発し、これにより、バックライトユニット101が白色光を放出することができる。また、緑色発光部106及び赤色発光部107が互いに独立して設けられているため、発光時に緑色光が赤色発光部107内の発光物質に吸収されることはなく、したがって、緑色光の光束が低下することや、白色光の成分のバランスが乱れることを抑制することができる。
また、例えば、バックライトユニット101からの白色光を像形成ユニット103に案内する導光板を用いるようにしても良い。導光板を用いれば、上記実施形態のような像形成ユニット103に対応する位置以外の位置にバックライトユニット101を配設することが可能となり、表示装置の設計の自由度を高めることができる。また、導光板に制限はなく、鏡、プリズム、レンズ、光ファイバー等を利用したものをはじめ、公知の導光板を任意に用いることができる。
図10は、導光板を用いた表示装置の構成を模式的に表わす断面図である。導光板を用いれば、例えば図10に示すように、バックライトユニット101を像形成ユニット103の側方に設けることも可能である。即ち、図10の構成では、背面に反射フィルム116を有する導光板117を用い、導光板117の側方(図中右側)から入射された白色光を、反射フィルム116で反射させて、正面(図中上側)の拡散板102に向けて案内するようになっている。図10のように表示装置を構成すれば、バックライトユニット101を像形成ユニット103の側方に設けることが可能になる。なお、図10において図4〜図9で用いた符号と同様の符号で示す部位は、図4〜図9と同様のものを表わす。
また、例えば、表示装置は更に別の部材を備えていても良い。例えば、反射防止フィルム、視野拡大フィルム、輝度向上フィルム、レンズシート、保護カバー、放熱板などを適宜取り付けることができる。
さらに、発光装置の説明において述べた構成と表示装置の説明において述べた構成とを組み合わせて実施したり、上述した各実施形態や変形例を組み合わせて実施することも可能である。
また、第3実施形態の構成を、青色、赤色、緑色以外の光を発する光源や発光物質によって実現してもよい。
さらに、上述した発光装置に第3発光部を設けたり、バックライトユニットに黄色発光部を設けたりすることにより、発光装置やバックライトユニットを、それぞれ発光部を3個以上備えるように構成してもよい。
以下、実施例を示して本発明について更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
[実施例1]
(緑色発光部の作製)
緑色発光部から放出される、青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.25,0.35)となるように、緑色発光部を作製した。具体的には、以下のようにした。
図9に示したようなフレームであって、直径約2.5mm、深さ約0.9mmの凹部を有する表面実装タイプのフレームを使用し、フレームの凹部の底部に、青色光源として青色LED(Cree社製C460MB)を取り付け、基板の背面から青色光源に電力を供給できるようにした。また、青色光源を取り付けた凹部に、発光物質であるCa2.94Ce0.06Sc1.94Mg0.06Si312と、バインダであるシリコン樹脂とを混ぜたペーストを充填して、緑色発光部を作製した。この際、発光物質とバインダとの混合比は重量比で約95:5とした。
(赤色発光部の作製)
赤色発光部から放出される、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.56,0.27)となるように、赤色発光部を作製した。具体的には、発光物質としてCa0.992AlSiEu0.0082.850.15を用い、発光物質とバインダとの混合比を重量比で約98:2とした他は緑色発光部と同様にして赤色発光部を作製した。
(白色光の測定)
緑色発光部及び赤色発光部それぞれの青色LEDに20mAの電流を供給して光を放出させ、緑色発光部及び赤色発光部から放出される光それぞれに対して、オーシャンオプティクス社製の分光器HR2000とLED用積分球とを用いて、発光スペクトル分布を測定した。この際、放出される光の色度座標がそれぞれ設定した色度座標となることを確認した。
また、測定結果を元に、緑色発光部及び赤色発光部から放出される光から、色度座標が(x,y)=(0.33,0.33)の白色光を合成し、白色光の波長に対する発光強度分布を計算した。即ち、図11に示すように、緑色発光部から放出される光(短波長光)の色度座標と赤色発光部から放出される光(長波長光)の色度座標とを結ぶ線分上に位置する色度座標を有する白色光を合成するよう、緑色発光部及び赤色発光部から放出される光の強度を調整して合成する計算を行なった。本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.48:0.52となるようにした。計算した結果得られる分布を図12に示す。なお、図11は実施例1〜4における白色光の合成方法について説明するための色度図で、各線分の両端のプロットは、各実施例における緑色発光部及び赤色発光部から放出される光の色度座標をそれぞれ表わす。
さらに、白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.2lmであった。
[実施例2]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.27,0.39)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.45,0.22)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、合成する白色光の色度座標を(x,y)=(0.32,0.33)とした他は、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.50:0.50となるようにした。計算した結果得られる分布を図13に示す。
さらに、白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.3lmであった。
[実施例3]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.28,0.42)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.42,0.21)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.47:0.53となるようにした。計算した結果得られる分布を図14に示す。
さらに、白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.3lmであった。
[実施例4]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.30,0.47)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.38,0.18)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.46:0.54となるようにした。計算した結果得られる分布を図15に示す。
さらに、白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.3lmであった。
[実施例5]
緑色光を発する発光物質としてCa2.94Ce0.06Sc2Si312を用い、青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.24,0.37)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.52,0.26)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.52:0.48となるようにした。また、実施例5〜7における白色光の合成方法について説明するための色度図を図16に示す。この図16においては、図11と同様、各線分の両端のプロットは、各実施例における緑色発光部及び赤色発光部から放出される光の色度座標をそれぞれ表わす。計算した結果得られる分布を図17に示す。
さらに、白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.0lmであった。
[実施例6]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.25,0.40)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例5と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.45,0.22)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.54:0.46となるようにした。計算した結果得られる分布を図18に示す。
さらに、白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.0lmであった。
[実施例7]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.26,0.42)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例5と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.42,0.21)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.54:0.46となるようにした。計算した結果得られる分布を図19に示す。
さらに、白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.0lmであった。
[実施例8]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.25,0.35)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、赤色発光部の発光物質としてCa0.1984Sr0.7936Eu0.008AlSiN3を用い、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.51,0.29)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.48:0.52となるようにした。また、実施例8〜11における白色光の合成方法について説明するための色度図を図20に示す。この図20においては、図11や図16と同様、各線分の両端のプロットは、各実施例における緑色発光部及び赤色発光部から放出される光の色度座標をそれぞれ表わす。計算した結果得られる分布を図21に示す。
白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.3lmであった。
[実施例9]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.27,0.39)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.43,0.24)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例8と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.47:0.53となるようにした。計算した結果得られる分布を図22に示す。
白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.3lmであった。
[実施例10]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.28,0.42)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.40,0.22)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例8と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.46:0.54となるようにした。計算した結果得られる分布を図23に示す。
白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.4lmであった。
[実施例11]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.30,0.47)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.36,0.20)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例8と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.45:0.55となるようにした。計算した結果得られる分布を図24に示す。
白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.4lmであった。
[実施例12]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.24,0.36)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例5と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、赤色発光部の発光物質としてCa0.1984Sr0.7936Eu0.008AlSiN3を用い、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.48,0.27)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例1と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.52:0.48となるようにした。また、実施例12〜14における白色光の合成方法について説明するための色度図を図25に示す。この図25においては、図11、図16、図20と同様、各線分の両端のプロットは、各実施例における緑色発光部及び赤色発光部から放出される光の色度座標をそれぞれ表わす。計算した結果得られる分布を図26に示す。
白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.1lmであった。
[実施例13]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.26,0.42)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例5と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.42,0.24)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例12と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.51:0.49となるようにした。計算した結果得られる分布を図27に示す。
白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.1lmであった。
[実施例14]
青色光と緑色光との合成光(短波長光)の色度座標が(x,y)=(0.27,0.45)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例5と同様にして、緑色発光部を作製した。
また、青色光と赤色光との合成光(長波長光)の色度座標が(x,y)=(0.40,0.22)となるように発光物質とバインダとの混合比を調整した他は、実施例12と同様にして、赤色発光部を作製した。
さらに、実施例1と同様にして、白色光を合成して、その波長に対する発光強度分布を計算した。なお、本実施例では、緑色発光部からの光と赤色発光部からの光とのスペクトル比が0.52:0.48となるようにした。計算した結果得られる分布を図28に示す。
白色光の全光束は、青色LED1個当たり1.1lmであった。
[まとめ]
以上から、緑色発光部と赤色発光部とを独立して設けた場合に、高い光束で白色光を放出させることができることが確認された。さらに、これらの白色光は青色、緑色及び赤色の光を含んでおり、したがって、上記のように互いに独立して形成された緑色発光部と赤色発光部とを備えたバックライトユニットを用いれば、発光効率が良く色再現性に優れた表示装置を得ることができる。
本発明は光を用いる任意の分野において用いることができ、例えば屋内及び屋外用の照明などのほか、携帯電話、家庭用電化製品、屋外設置用ディスプレイ、液晶ディスプレイや液晶プロジェクタ等の各種電子機器の画像表示装置、内部照明標識などに用いて好適である。
本発明の第1実施形態としての発光装置の要部を模式的に示す図であり、図1(a)はその断面図であり、図1(b)はその分解斜視図である。 本発明の第2実施形態としての発光装置の要部を模式的に示す図であり、図2(a)はその断面図であり、図2(b)はその斜視図である。 本発明の発光装置を用いたバックライトユニットの一例について説明するため、ディスプレイの要部の断面を模式的に示す図である。 本発明の第3実施形態としての表示装置の概要を説明する模式的な分解斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるバックライトユニットの模式的な平面図である。 本発明の第3実施形態におけるバックライトユニットの要部を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第3実施形態における表示装置において、青色光及び緑色光を合成した光の色座標として好ましい範囲を説明するための色度図である。 本発明の第3実施形態の変形例におけるバックライトユニットの要部を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例におけるバックライトユニットの表面実装タイプのフレームを用いた発光部の構成の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例としての、導光板を用いた表示装置の構成を模式的に表わす断面図である。 本発明の実施例1〜4における白色光の合成方法について説明するための色度図である。 本発明の実施例1において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例2において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例3において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例4において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例5〜7における白色光の合成方法について説明するための色度図である。 本発明の実施例5において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例6において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例7において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例8〜11における白色光の合成方法について説明するための色度図である。 本発明の実施例8において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例9において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例10において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例11において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例12〜14における白色光の合成方法について説明するための色度図である。 本発明の実施例12において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例13において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。 本発明の実施例14において計算した、白色光の波長に対する発光強度分布を表わすグラフである。
符号の説明
1,11 発光装置
1A,11A 光出射面
2,12 フレーム
2A,12A 凹部
2B 差込部
3,13 青色LED(光源)
4,14 緑色発光部(第1発光部)
4A 第1出射面
5,15 赤色発光部(第2発光部)
5A 第2出射面
6 仕切板(遮光部)
16 仕切壁(遮光部)
7,17 銀ペースト
8,18 ワイヤ
19 梁
21 ディスプレイ
22 液晶表示部
23 導光板
24 発光装置
25 バックライトユニット
101 バックライトユニット
102 拡散板
103 像形成ユニット
104 基板
105 発光部
106 緑色発光部
107 赤色発光部
108 青色光源
109 配線
110 電極
111 梁
112 フレーム
113 配線
114 スルーホール
115 ハンダ
116 反射フィルム
117 導光板

Claims (14)

  1. 隣り合って開口する第1および第2のカップ状凹部が設けられたフレームと、
    該第1のカップ状凹部内にある、第1光源および第1発光部と、
    該第2のカップ状凹部内にある、第2光源および第2発光部と、
    を備え、
    該第1発光部は、該第1光源が発する光により励起されて該第1光源が発する光よりも長波長の成分を含む光を発しうる第1の発光物質を含有し、
    該第2発光部は、該第2光源及び該第1の発光物質が発する光により励起されて該第1の発光物質が発する光よりも長波長の成分を含む光を発しうる第2の発光物質を含有し、
    該第1のカップ状凹部と該第2のカップ状凹部とを区切る該フレームの壁部が、該第1発光部から発せられた光の該第2発光部への入射を防止し、かつ、該第1光源から発せられる光及び該第2光源から発せられる光を反射し、
    該第1のカップ状凹部内の該第1の発光物質から発せられる光および該第1光源から発せられる光、ならびに該第2のカップ状凹部内の該第2の発光物質から発せられる光および該第2光源から発せられる光によって合成された白色光を放出する
    ことを特徴とする、白色発光装置。
  2. 該第1光源及び該第2光源が発する光が青色光であり、該第1の発光物質が発する光が緑色光であり、該第2の発光物質が発する光が赤色光であることを特徴とする、請求項1記載の白色発光装置。
  3. 該第2発光部に第1の発光物質が含有され、かつ該第1発光部に第2の発光物質が含有されており、該第1発光部が発する光と該第2発光部が発する光とによって合成された白色光を放出することを特徴とする、請求項1又は2記載の白色発光装置。
  4. 該第1発光部が発する光と該第2発光部が発する光とで、前記2つの光の波長又は色度が異なることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  5. 該壁部が、該第1の発光物質が発する光の少なくとも一部を反射することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  6. 該壁部の表面の少なくとも一部が、白色または銀色の材料により形成されていることを特徴とする、請求項5記載の白色発光装置。
  7. 該壁部の表面の少なくとも一部が、ガラス繊維、アルミナ粉またはチタニア粉を含んだ射出成形用樹脂で形成されていることを特徴とする、請求項5又は6記載の白色発光装置。
  8. 該壁部の表面の少なくとも一部が、銀、白金またはアルミニウムでメッキ処理されていることを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  9. 該第1発光部および第2発光部からそれぞれ発せられる光の強さのバランスを調整できるようにしたことを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  10. 該第1光源に供給する電力の電流値と、該第2光源に供給する電力の電流値との比率を調整できるようにしたことを特徴とする、請求項9記載の白色発光装置。
  11. 該第1光源および第2光源をパルス駆動するとともに、該第1光源のパルス点灯時間と該第2光源のパルス点灯時間との比率を調整できるようにしたことを特徴とする、請求項9又は10記載の白色発光装置。
  12. 像形成ユニットに対して背面から光を照射するためのバックライトユニットであることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の白色発光装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の白色発光装置を用いた
    ことを特徴とする、照明。
  14. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の白色発光装置を用いた
    ことを特徴とする、表示装置。
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