JP5318802B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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本発明は、燃料タンクと、該燃料タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタ内から蒸発燃料を吸引脱離させる吸引手段と、蒸発燃料含有ガスから蒸発燃料を優先的に透過させて濃縮分離する分離手段とを備え、分離手段によって分離された濃縮ガスが吸引手段を介して燃料タンクへ回収される蒸発燃料処理装置に関する。
この種の蒸発燃料処理装置として、例えば下記特許文献1がある。特許文献1では、燃料タンクで発生した蒸発燃料を一旦凝縮器へ導入して液化させたうえで、凝縮器からの蒸発燃料をキャニスタで吸着捕捉している。キャニスタ内に吸着捕捉された蒸発燃料は、吸引手段としての吸引ポンプによって吸引脱離される。そのうえで、キャニスタと吸引ポンプとの間に分離手段としての分離膜が設けられている。そして、分離膜によって分離された濃縮ガス(主として蒸発燃料からなるガス)は、凝縮器を経て最終的に燃料タンクへ回収される。このような蒸発燃料処理装置は、蒸発燃料をエンジンへの吸気通路へパージすることなく燃料タンクへ回収する、パージレスエバポシステムと称される。一方、キャニスタの一端には大気と連通する大気ポートを有し、分離膜を透過しなかった希釈ガス(主として空気からなるガス)は、蒸発燃料脱離用ガスとして大気ポートから大気(新気)と共にキャニスタへ導入される。
特開平11−93784号公報
しかしながら、分離膜によって蒸発燃料含有ガスから蒸発燃料を完全に(100%)分離することができるわけではない。分離膜による分離性能は、当該分離膜へ供給される蒸発燃料含有ガスの流量によって大きく変動する。具体的には、図3に示すように、分離膜へのガス供給流量が多いほど分離性能は低下し、希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度が高くなる特性を有することが知られている。これは、分離膜へのガス供給流量が多いほど単位時間当たりの必要処理量(被処理量)が増大することで、分離し切れない蒸発燃料が生じることに起因する。なお、分離膜へのガス供給流量=希釈ガス流量+濃縮ガス流量となる。したがって、図3において希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度の低下と共に希釈ガス流量も低下しているのは、濃縮ガス流量が増大していることによる。すなわち、蒸発燃料含有ガスから蒸発燃料が良好に分離されるほど、分離膜を透過せずに残存する希釈ガス流量が低減することになる。
これに対し、特許文献1では、分離膜(分離手段)への蒸発燃料含有ガス供給流量を制御する流量制御手段は設けられていない。これでは、希釈ガス中に、ある程度の蒸発燃料が残存することを避けられない。この場合、キャニスタの大気ポート付近に、希釈ガス中の蒸発燃料が吸着されていく。すると、蒸発燃料処理装置(吸引ポンプ)の停止中に、大気ポート付近に吸着された蒸発燃料が大気ポートから大気中へ放散され、大気を汚染するおそれがある。また、蒸発燃料処理装置の停止中でも分離手段から若干量の希釈ガスが発生し得る。この場合、希釈ガスはキャニスタへは導入されず大気中へ放散されることになるが、当該希釈ガス中に蒸発燃料が残存していると、やはり大気汚染の原因となる。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、分離手段へのガス供給流量を制御して、蒸発燃料残存濃度の低い希釈ガスを精製できる蒸発燃料処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、燃料タンクと、該燃料タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタ内から蒸発燃料を吸引脱離させる吸引手段と、蒸発燃料含有ガスから蒸発燃料を優先的に透過させて濃縮分離する分離手段とを備え、前記分離手段によって分離された濃縮ガスが前記吸引手段を介して前記燃料タンクへ回収される蒸発燃料処理装置である。前記分離手段を透過せずに残存する希釈ガスは、蒸発燃料脱離用ガスとして前記キャニスタへ導入されるか、又は大気中へ放出される。そのうえで、前記分離手段への蒸発燃料含有ガス供給流量を制御する流量制御手段を備えることを特徴とする。
これによれば、分離手段による分離性能を安定させ、希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度を制御することができる。すなわち、分離手段への蒸発燃料含有ガス供給流量を制御することで、希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度が所定値以下とるように制御可能である。例えば、蒸発燃料が殆ど残存していないに等しい濃度(例えば1vol%以下)にまで低減させることができる。したがって、希釈ガスを蒸発燃料脱離用のガスとしてキャニスタへ導入しても、これによりキャニスタの大気ポート付近へ蒸発燃料が吸着されることを避けることができる。また、希釈ガスを大気中へ放出する場合でも、希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度を制御することが可能なので、大気汚染を回避することができる。
前記吸引手段としては、特許文献1のような公知の吸引ポンプを使用することもできるが、前記燃料タンク内に貯留された燃料を内燃機関へ圧送供給する燃料ポンプから吐出された燃料の一部を導入することで発生した負圧によって、前記キャニスタ内に吸着された蒸発燃料を吸引し、前記導入した燃料と共に前記吸引した蒸発燃料を前記燃料タンク内へ吐出回収するアスピレータを使用できる。この場合、前記燃料タンクと前記分離手段のガス導入室とを、キャニスタ等を介さず直接連通させておけば、アスピレータの吐出流量に応じたガス流量が燃料タンクから分離手段へ供給されることになる。そこで、前記流量制御手段は、前記アスピレータからの吐出流量を制御する手段とすることができる。なお、アスピレータの吐出流量=燃料導入流量+ガス吸引流量となる。したがって、アスピレータからの吐出流量を制御する手段としては、実際にはアスピレータへの燃料導入流量制御手段やアスピレータへのガス吸引流量制御手段が挙げられる。
仮に、分離手段へのガス供給量を直接制御するには、分離手段へガスを積極的に供給する供給ポンプ等の供給手段を設けたうえで、当該供給手段の出力や流量を制御する必要がある。しかし、これでは供給手段を設ける分、装置の大型化やコスト増を招いてしまう。これに対し、分離手段と燃料タンクとを直接連通して、蒸発燃料を回収するためのアスピレータの能力(流量)を制御すれば、装置の大型化等を避けることができる。
アスピレータによって発生する負圧の程度は、基本的には燃料導入流量に依存する。例えば、アスピレータへの燃料導入流量が多いほど、大きな負圧が発生する。しかし、アスピレータへの燃料導入流量が一定でも、燃料の種類(組成)や燃料温度等の燃料性状によって負圧の程度は変動する。アスピレータは、導入された燃料によるベンチュリ効果によって負圧を発生させるものである。このとき、アスピレータの内部では、導入された燃料も減圧気化されることで、燃料蒸気圧が発生する。そして、アスピレータによって発生する負圧(キャニスタ等へ作用する負圧)は、アスピレータの内部において発生した内部負圧(内圧)と、導入された燃料の蒸気圧とが平衡となった圧力となるからである。軽質な燃料であるほど、あるいは燃料温度が高いほど、燃料蒸気圧は高くなる。このように燃料蒸気圧が変動することで、アスピレータによって発生する負圧の程度も変動する。そして、アスピレータによって発生する負圧の程度に応じて、アスピレータへ吸引されるガスの流量延いてはアスピレータからの吐出流量も定まる。すなわち、使用している燃料の性状(蒸気圧)に応じて、アスピレータの負圧−流量特性も異なってくる(図4参照)。反面、燃料性状が事前にわかれば、これに応じたアスピレータの負圧−流量特性を把握することができる。
そこで、事前に燃料性状(蒸気圧)を把握したうえで、前記流量制御手段は、当該燃料性状に応じた前記アスピレータの負圧−流量特性に基づいて、前記分離手段への蒸発燃料含有ガス供給流量を制御することが好ましい。これによれば、燃料性状の変動に応じて分離手段へのガス供給流量を調整制御できるので、的確に蒸発燃料残存濃度を制御することができる。なお、上述の如く、アスピレータにおける吐出流量、燃料導入流量、ガス吸引流量は、それぞれ互いに相関関係がある。したがって、アスピレータの負圧−流量特性における「流量」とは、アスピレータの吐出流量、燃料導入流量、又はガス吸引流量のいずれでもよい。
前記アスピレータからの吐出流量を前記アスピレータへの吸引ガス流量によって制御する場合は、前記流量制御手段(アスピレータからの吐出流量を制御する手段)として、アスピレータへの吸引ガス流量を制御可能な調圧弁とすることができる。上述のように、アスピレータにおける負圧−流量特性は既知なので、アスピレータによって発生する負圧(キャニスタ等へ作用する負圧)を調圧することで、アスピレータへのガス吸引量も制御できる。これにより、アスピレータからの吐出量も制御でき、分離手段へのガス供給流量も制御される。これによれば、アスピレータへの燃料導入流量を制御する場合よりも、的確且つ効率良く制御できる。
前記調圧弁を、開弁状態と閉弁状態とが切り替えられる電磁弁とする場合でも、前記調圧弁の開弁時間/(開弁時間+閉弁時間)で定められるデューティ比を制御することで、調圧制御できる。調圧弁としては、開弁量そのものを調節可能なモータ駆動弁等を使用することもできるが、電磁弁であればモータ駆動弁等よりも迅速に調圧できると共に、コスト面でも有利である。
本発明によれば、分離手段へのガス供給流量を制御することで、蒸発燃料残存濃度が確実に低減された希釈ガスを精製できる。したがって、当該希釈ガスを蒸発燃料脱離用のガスとして利用しても、停止中において蒸発燃料が大気中へ放散されることを的確に防ぐことができる。また、希釈ガスを大気中へ放出する場合でも大気汚染を回避できる、また、燃料性状の相違に基づく制御誤差も低減できる。
実施例1の蒸発燃料処理装置の概略構成を示す模式図である。 アスピレータの縦断面図である。 分離膜への蒸発燃料含有ガス供給流量と希釈ガス流量及び希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度との関係を示す模式グラフである。 アスピレータにおける負圧−流量特性を示す模式グラフである。 実施例1において蒸発燃料を処理する際の制御フローである。 実施例1における弁開閉タイミングとこれに伴う負圧センサの検知負圧変化を示すグラフである。 実施例2の蒸発燃料処理装置の概略構成を示す模式図である。 アスピレータの変形例を示す縦断面図である。
以下、本発明の代表的な実施の形態について説明するが、これに限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。特に、本発明の蒸発燃料処理装置に必須の構成要素である燃料タンク、キャニスタ、吸引手段、及び分離手段を備える基本的構成を有する限り、その他種々の構成要素を付加できる。蒸発燃料処理装置は、揮発性の高い燃料(例えばガソリンなど)を燃料とする、自動車などの車両へ好適に適用できる。
(実施例1)
蒸発燃料処理装置は、図1に示すように、燃料Fを貯留する燃料タンク1、燃料タンク1内の燃料Fを図外の内燃機関(エンジン)へ圧送供給する燃料ポンプ2、燃料タンク1内で発生した蒸発燃料(ベーパ)を吸着するキャニスタ3、キャニスタ3へ負圧を作用させて当該キャニスタ3内から蒸発燃料を吸引脱離させるアスピレータ4、蒸発燃料含有ガスから蒸発燃料を優先的に透過させて濃縮分離する分離膜モジュール5、燃料タンク1内の蒸発燃料をキャニスタ3へ導入して吸着捕捉させる捕捉ベーパ通路10、及び燃料タンク1内の蒸発燃料を分離膜モジュール5へ導入して処理させる処理ベーパ通路11などを有する。アスピレータ4が本発明の吸引手段に相当し、分離膜モジュール5が本発明の分離手段に相当する。
燃料タンク1は密閉タンクである。燃料ポンプ2は燃料タンク1内に配され、燃料供給通路12を通して燃料Fをエンジンへ圧送する。キャニスタ3の内部には吸着材Cが充填されている。吸着材Cとしては、空気は通すが蒸発燃料を吸着・脱離可能な活性炭等を使用できる。符号33は、キャニスタ3内(吸着材C)を加熱するヒータである。吸着材Cは、温度が高いほど特定成分(本発明では蒸発燃料)の吸着量が少なく、温度が低いほど特定成分の吸着量が多くなる特性を有する。したがって、吸着材Cに吸着捕捉されている蒸発燃料を脱離する際は、吸着材Cの温度はできるだけ高い方が好ましい。しかし、蒸発燃料が吸着材Cから脱離されるとき、その気化熱によって吸着材Cの温度は低下する。そこで、蒸発燃料脱離の際にヒータ33で吸着材Cを加熱することで、脱離効率を向上することができる。燃料タンク1とキャニスタ3とは、捕捉ベーパ通路10を介して連通されている。捕捉ベーパ通路10上には、当該捕捉ベーパ通路10の連通状態と遮断状態とを切り替える開閉手段として、捕捉ベーパ通路弁20が設けられている。また、キャニスタ3の大気ポート3aには、その先端が大気開放された大気通路13が連結されている。大気通路13上にも、当該大気通路13の連通状態と遮断状態とを切り替える開閉手段として、大気通路弁23が設けられている。また、燃料タンク1には、当該燃料タンク1の内圧を検知する内圧検知手段として、圧力センサ36が設けられている。
燃料供給通路12には、分岐通路14の一端が分岐状に連結されており、その他端にアスピレータ4が設けられている。分岐通路14上には、アスピレータ4への燃料導入と遮断とを切り替える燃料導入制御手段として、分岐通路弁24が設けられている。また、アスピレータ4には、キャニスタ3に至る回収通路15も連結されている。回収通路15上には、当該回収通路15の連通状態と遮断状態とを切り替える開閉手段として、上流(キャニスタ3)側の第1の回収通路弁25と、下流(アスピレータ4)側の第2の回収通路弁29とが設けられている。すなわち、アスピレータ4は、回収通路15を介してキャニスタ3と連通されている。また、回収通路15上のアスピレータ4と第2の回収通路弁29との間には、アスピレータ4によって発生した負圧を検知する負圧検知手段として、負圧センサ37が設けられている。なお、負圧センサ37は、圧力センサ36と同じものを使用すればよい。
アスピレータ4は、図2に示すように、ベンチュリ部41とノズル部45とから構成されている。ベンチュリ部41は、絞り42と、絞り42の燃料流動方向上流側に設けられた先窄まり状の減圧室43と、絞り42の燃料流動方向下流側に設けられた末拡がり状のディフューザ部44と、吸引ポート41pとを備えている。減圧室43、絞り42、およびディフューザ部44は、それぞれ同軸に形成されている。吸引ポート41pは、減圧室43に連通形成されている。吸引ポート41pに、回収通路15が連結される。ノズル部45は、ベンチュリ部41の上流側に接合されている。ノズル部45は、アスピレータ4内に燃料を導入する導入ポート45pと、導入された燃料を噴射するノズル本体46とを備えている。導入ポート45pに、分岐通路14が連結される。ノズル本体46は減圧室43内に同軸収納されており、当該ノズル本体46の噴射口46pは絞り42に臨んでいる。
燃料ポンプ2から吐出された燃料Fの一部は、燃料供給通路12から分岐通路14を通して燃料導入ポート45pからアスピレータ4内へ導入される。すると、導入された燃料Fがノズル本体46から噴射され、絞り42及びディフューザ部44の中央部を軸方向に高速で流動する。このとき、減圧室43においては、ベンチュリ効果によって負圧が発生する。これにより、吸引ポート41pおよび回収通路15に吸引力が生じる。回収通路15を通して吸引ポート41pから吸引された気体(本発明ではキャニスタ3からの蒸発燃料及び空気)は、ノズル本体46から噴射された燃料Fと共にディフューザ部44から混合排出される。
分離膜モジュール5は、密閉容器5aと、当該密閉容器5a内を導入室5bと透過室5cとに区画するように配された分離膜5dとからなる。ここでの分離膜5dには、燃料成分に対する溶解拡散係数が高く、燃料成分を優先的に透過分離するが空気成分は透過し難い公知の分離膜を使用している。そのうえで、分離膜モジュール5の導入室5bには、処理ベーパ通路11が連結される。すなわち、燃料タンク1と分離膜モジュール5の導入室5bとは、処理ベーパ通路11を介して直接連通されている。処理ベーパ通路11上には、当該処理ベーパ通路11の連通状態と遮断状態とを切り替える開閉手段として、処理ベーパ通路弁21が設けられている。また、分離膜モジュール5の導入室5bには、分離膜5dを透過せずに残存する希釈ガスが流動していく希釈ガス通路16の一端が連結されている。希釈ガス通路16の中途部は、枝分かれ状に二方向へ分岐しており、その各他端がキャニスタ3と吸気通路30に連結されている。吸気通路30は、エンジン駆動中に当該エンジンへ空気(大気)を吸入する通路である。符号31は、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量に応じて吸入空気量を制御するストッロルバルブである。符号32は、エアフィルタである。希釈ガス通路16上の分岐点と吸気通路30との間には、当該希釈ガス通路16の連通状態と遮断状態とを切り替える開閉手段として、圧抜き弁26が設けられている。一方、分離膜モジュール5の透過室5cには、分離膜5dによって濃縮分離された濃縮ガスが流動していく濃縮ガス通路17の一端が連結されている。濃縮ガス通路17の他端は、第1の回収通路弁25と第2の回収通路弁29との間において回収通路15に連結されている。
圧力センサ36及び負圧センサ37からの検知信号は、エンジン・コントロール・ユニット(ECU)35に入力される。ECU35は、中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などを有する。ROMには、所定の制御プログラムや、図4に示すような燃料性状に応じたアスピレータ4の負圧−流量特性が予め記憶されており、CPUが、当該制御プログラムやアスピレータ4の負圧−流量特性に基づいて各構成要素を所定のタイミングで制御操作したり演算処理する。捕捉ベーパ通路弁20、処理ベーパ通路弁21、大気通路弁23、分岐通路弁24、第1の回収通路弁25、圧抜き弁26、及び第2の回収通路弁29は、それぞれECU35によって開閉タイミングが制御される電磁弁である。
次に、蒸発燃料処理装置による蒸発燃料の処理機構について説明する。駐車中(オフ時)は、大気通路弁23は開弁しているが、捕捉ベーパ通路弁20、処理ベーパ通路弁21、分岐通路弁24、第1の回収通路弁25、圧抜き弁26、及び第2の回収通路弁29はそれぞれ閉弁している。給油時には、捕捉ベーパ通路弁20がECU35によって開弁される。これにより、給油に伴って燃料タンク1の内圧が上昇すると、燃料タンク1内の蒸発燃料含有ガスが捕捉ベーパ通路10を通してキャニスタ3内に流入する。すると、キャニスタ3内の吸着材Cによって蒸発燃料が選択的に吸着捕捉される。残余の空気は吸着材Cを透過し、キャニスタ3から大気通路13を通して大気中に放散される。これにより、大気汚染を回避しながら燃料タンク1が圧力開放され、燃料タンク1の破損が防止される。
一方、エンジン駆動中(燃料ポンプ2の駆動中)は、処理ベーパ通路弁21、分岐通路弁24、第1の回収通路弁25、及び第2の回収通路弁29が開弁され、燃料タンク1内で発生した蒸発燃料が分離膜モジュール5を介して濃縮分離されたうえで、再度燃料タンク1内へ回収されることになる。すなわち、本実施例の蒸発燃料処理装置は、パージレスエバポシステムとなっている。一方、分離膜モジュール5からの希釈ガスが蒸発燃料脱離用ガスとしてキャニスタ3へ導入される。このとき、分離膜モジュール5へ供給される蒸発燃料含有ガスの流量を制御しながら、蒸発燃料を処理回収することになる。以下に、分離膜モジュール5へのガス供給流量を制御しながら蒸発燃料を処理回収する機構について詳細に説明する。なお、以下の説明において、各弁の開閉や演算処理等は、全てECU35によって行われる。
図5に、蒸発燃料を処理する際の蒸発燃料処理装置の制御フローを示す。図6に、蒸発燃料を処理する際の各弁の開閉タイミングと、これに伴う負圧センサ37による検知圧力の挙動を示す。したがって、以下の説明において、制御手順に関しては図5を参照し、弁の開閉タイミングや負圧の挙動に関しては図6を参照。まず、蒸発燃料の処理(システム運転)条件が成立しているか否かを判定する。本実施例では、エンジン駆動の有無によって判定する。なお、エンジン駆動=燃料ポンプ2の駆動である。エンジンが駆動していなければ、蒸発燃料の処理は行われない。なお、エンジン停止中すなわち車両駐車中に蒸発燃料を処理するよう制御することもできる。しかし、車両駐車中に燃料ポンプ2を駆動するのでは、エンジン駆動には必要ない電力を燃料ポンプ2で消費することになるので、電力消費量が必要以上に増大してしまう。一方、エンジン駆動中でのみ蒸発燃料を処理すれば、エンジン駆動に必要な電力を消費するだけなので、効率的である。
エンジンが駆動されていると、蒸発燃料を処理するため所定の弁が開閉制御される(タイミングT1)。このタイミングT1では、分岐通路弁24が開弁される。これにより、燃料ポンプ2から吐出された燃料Fの一部が、燃料供給通路12から分岐通路14を通して、アスピレータ4へ導入される。すると、アスピレータ4によって負圧が発生し、回収通路15内が負圧となる。しかし、この時点では第2の回収通路弁29は閉弁したままである。したがって、このタイミングT1では、アスピレータ4から第2の回収通路弁29に至る回収通路15内のみが減圧される。ここで、第2の回収通路弁29は濃縮ガス通路17との連結部より下流(アスピレータ4)側にある。したがって、当該アスピレータ4から第2の回収通路弁29までの間はガスの流入が無い閉鎖空間となっている。これにより、アスピレータ4から第2の回収通路弁29までの回収通路15内は、アスピレータ4によって減圧可能な最大負圧にまで減圧されることになる。このときの最大負圧は、アスピレータ4の内部で発生した内部負圧と、アスピレータ4の内部に導入された燃料Fが減圧気化されて発生した燃料蒸気圧との平衡圧力(飽和圧力)P0である。
そして、当該アスピレータ4から第2の回収通路弁29に至る範囲の負圧を負圧センサ37によって検知し、その検知信号がECU35へ入力される。なお、負圧センサ37による負圧の検知は、常時モニタリングしておくことが好ましいが、所定時間間隔で定期的に検知するよう制御することもできる。このとき、負圧が安定していなければ、安定するまで繰り返し検知される。しかし、所定時間経過しても負圧が安定しなければ、蒸発燃料処理装置に漏れや故障等が生じていると判定して、蒸発燃料の処理は行われない。
一方、負圧が安定したら、その安定負圧を飽和圧力P0としてEUC35に入力される。すると、予めECU35に記憶されている、図4に示すようなアスピレータ4における負圧−流量特性マップに基づいて、燃料性状が計測(同定)される。負圧−流量特性マップには、種々の燃料性状、具体的には燃料温度や燃料の種類に応じた負圧−流量特性が記憶されている。したがって、負圧センサ37によって検知された飽和圧力P0を負圧−流量特性マップに照合すれば、そのときの燃料性状を同定することができる。例えば燃料温度が高ければ、燃料蒸気圧も高くなるので飽和圧力P0は高く(負圧の程度が小さく)なり、負圧−流量特性も当該飽和圧力P0に応じた挙動を示す。逆に、燃料温度が低ければ、燃料蒸気圧も低くなるので飽和圧力P0は低く(負圧の程度が大きく)なり、負圧−流量特性も当該飽和圧力P0に応じた挙動を示す。
燃料性状に応じた飽和圧力P0を検知できたら、次いで、分離膜モジュール5への蒸発燃料含有ガス供給流量、すなわちアスピレータ4からの吐出流量を制御するための設定基準が算出される。本実施例では、アスピレータ4からの吐出流量を、アスピレータ4へのガス吸引量によって制御する。したがって、本実施例では、アスピレータ4における負圧−ガス吸引流量特性がECU35に記憶されている。なお、アスピレータ4からの吐出流量=燃料Fの導入流量+ガス吸引流量である。また、燃料ポンプ2からアスピレータ4への燃料導入流量は一定である。したがって、アスピレータ4へのガス吸引流量を制御すれば、同時に吐出流量も制御できる。そのためには、回収通路15及び濃縮ガス通路17へ作用する負圧を制御する必要がある。
この制御負圧(設定負圧)の算出方法について説明する。まず、設定負圧を算出する前提として、分離膜モジュール5への蒸発燃料含有ガス供給流量は、希釈ガス中に蒸発燃料が殆ど残存していないに等しい濃度となる流量とする必要がある。そのためには、図3に示すような既知のガス供給流量−蒸発燃料残存濃度特性に基づいて、目標残存濃度Dsに対応した目標供給流量Qsを決定する。目標残存濃度Dsとしては、例えば1vol%以下とすればよい。環境負荷を考慮すると、できるだけ低い方が好ましい。そして、分離膜モジュール5への目標供給流量Qsが判明すると、これに対応するアスピレータ4の目標流量Qaを決定することができる。EUC35には、当該目標流量Qaが予め設定されている。そのうえで、EUC35では、負圧センサ37によって検知された飽和圧力P0に対応する負圧−流量特性に基づいて、目標流量Qaに対応した設定負圧P1が算出される。
回収通路15及び濃縮ガス通路17へ作用させる設定負圧P1が算出されると、次いで、圧力センサ36によって燃料タンク1の内圧が検知される。このとき、圧力センサ36による検知圧力が所定値(例えば5kPa程度)を超えていると、処理ベーパ通路弁21及び圧抜き弁26が開弁される。すると、燃料タンク1内のガスが吸気通路30へ導入されることで、燃料タンク1の圧抜きが行われる。このとき、希釈ガス中には多くの蒸発燃料が含まれているが、当該蒸発燃料はエンジンにて消費されるので大気汚染の問題は無い。
一方、圧力センサ36による検知圧力が所定値以下であれば、蒸発燃料を処理する前の準備段階として、所定の弁が開閉制御される(タイミングT2)。このタイミングT2では、大気通路弁23が閉弁される一方、第2の回収通路弁29が開弁される。すると、濃縮ガス通路17及びアスピレータ4から第1の回収通路弁25に至る回収通路15内が、アスピレータ4によって減圧される。そして、この状態での負圧が負圧センサ37によって検知され、当該検知負圧が所定値(判定圧力)以下となったところで、蒸発燃料を処理するために所定の弁が開閉制御される(タイミングT3)。分離膜5dへ作用する負圧が判定圧力を超えていると、分離膜5dを挟んだ導入室5bと透過室5cとの間に十分な差圧が生じないことになる。これでは、蒸発燃料の分離効率が低下し、目標とする蒸発燃料の残存濃度を達成できない。ここでの判定圧力としては、例えば設定負圧P1±1kPa程度以内とすればよい。判定圧力がこの程度から外れていると、蒸発燃料の処理を開始してから設定負圧P1になるまでタイムラグが生じる。したがって、蒸発燃料の処理開始初期のタイムラグにおいて、分離膜モジュール5へのガス供給量に誤差が生じるおそれがある。判定圧力が設定負圧P1±1kPa程度以内であれば、蒸発燃料の処理開始直後から精度良く分離膜モジュール5へのガス供給流量を制御できる。
弁開閉タイミングT3では、処理ベーパ通路弁21及び第1の回収通路弁25が開弁される。第1の回収通路弁25は、開弁状態と閉弁状態とが高速で繰り返されることで、その開弁量が制御される。具体的には、回収通路15及び濃縮ガス通路17内の負圧が設定負圧P1となるように調圧するため、開弁時間/(開弁時間+閉弁時間)で定められるデューティ比が制御される。これにより、第1の回収通路弁25は調圧弁として機能する。したがって本実施例では、ECU35及び第1の回収通路弁25が、本発明の流量制御手段に相当する。
第1の回収通路弁25が開弁されると、キャニスタ3内に負圧が作用する。これにより、吸着材Cに吸着捕捉されていた蒸発燃料が吸引脱離される。脱離された蒸発燃料は、回収通路15を通してアスピレータ4へ吸引され、燃料Fと共に燃料タンク1内へ吐出回収される。一方、処理ベーパ通路弁21が開弁されることで、燃料タンク1内の蒸発燃料含有ガスが、処理ベーパ通路11を通して分離膜モジュール5の導入室5bへ導入される。すると、蒸発燃料含有ガス中の蒸発燃料が分離膜5dを優先的に透過し、透過室5cへ濃縮ガスとして分離される。分離膜5dによって濃縮分離された濃縮ガスは、濃縮ガス通路17から回収通路15を通してアスピレータ4へ吸引され、燃料F及び脱離ガスと共に燃料タンク1内へ吐出回収される。分離膜5dを透過せずに導入室5bに残存する希釈ガスは、希釈ガス通路16を通してキャニスタ3内へ導入され、蒸発燃料脱離用のガスとして利用される。これにより、蒸発燃料の脱離が促進される。このとき、調圧弁として機能する第1の回収通路弁25によって、回収通路15及び濃縮ガス通路17内が設定負圧P1となるように制御されている。したがって、アスピレータ4へのガス吸引流量は所定の流量Qaとなる。これにより、アスピレータ4からの吐出流量も制御されることで、分離膜モジュール5へのガス供給量が目標流量Qsとなる。したがって、希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度は、目標残存濃度Ds以下となっている。すなわち、希釈ガス中には蒸発燃料が殆ど残存していない。したがって、希釈ガスがキャニスタ3へ導入されても、大気ポート3a付近へ蒸発燃料が吸着されることは殆どない。
また、このような蒸発燃料の処理中においても、回収通路15及び濃縮ガス通路17の内圧が負圧センサ37によって検知されている。そして、負圧が安定している状態において、負圧センサ37によって検知される実際の負圧が設定負圧P1と照合され、実際の負圧と設定負圧P1との差が所定値を超えていると、第1の回収通路弁25の開弁度、具体的にはデューティ比が修正される。ここでの所定値(検知負圧と設定負圧P1との差)は、例えば0.1kPa程度とすればよい。負圧センサ37による実際の負圧と設定負圧P1との差が所定値以内であれば、そのまま処理し続けられる。そして、エンジン(燃料ポンプ2)の停止に伴い、各弁が初期状態へ開閉制御されて蒸発燃料の処理が終了する。なお、蒸発燃料の処理中も、燃料タンク1の内圧が圧力センサ36によって検知されている。そして、蒸発燃料の処理中に燃料タンク1の内圧が所定値(例えば5kPa)を超えると、圧抜き弁26が開弁されて、吸気通路30へ圧抜きされる。これにより燃料タンク1の内圧が所定値以下となると、再度圧抜き弁26は閉弁される。
(実施例2)
上記実施例1では希釈ガスを蒸発燃料脱離用ガスとしてキャニスタ3へ導入したが、希釈ガスを大気中へ放出することもできる。図7に、実施例2の蒸発燃料処理装置の概略構成図を示す。実施例2は実施例1の変形例に相当するので、以下には実施例1と異なる構成を中心に説明する。実施例2の蒸発燃料処理装置は、図7に示すように、希釈ガス通路16はキャニスタ3へは連結されておらず、その先端が大気開放されている。この場合、燃料タンク1から蒸発燃料含有ガスが分離膜モジュール5へ供給されると、分離膜5dを透過しなかった希釈ガスが希釈ガス通路16を通して大気中へ放出される。このとき、実施例1と同様に、希釈ガス中の蒸発燃料残存濃度が残存していないに等しい濃度にまで低減されているので、大気汚染が回避される。
なお、実施例2における目標残存濃度Dsは、実施例1における目標残存濃度Dsよりもさらに低く設定しておくことが好ましい。実施例1では、基本的には希釈ガスをキャニスタ3へ導入し、間接的な大気汚染を防止するものなので、若干量であれば蒸発燃料が希釈ガス中に残存していても大きな問題はない。しかし、実施例2では希釈ガスを大気中へ放出するので、蒸発燃料残存濃度が直接大気汚染に関与するからである。したがって、実施例2における目標残存濃度Dsは、好ましくは0.5vol%、より好ましくは0.1vol%に設定する。
実施例2では、希釈ガスを蒸発燃料脱離用のガスとして利用しない。そこで、蒸発燃料の脱離効率を向上させるため、蒸発燃料の処理中も大気通路弁23を開弁しておく。これにより、キャニスタ3へアスピレータ4からの負圧が作用すると、大気通路13を通して大気がキャニスタ3へ導入され、蒸発燃料の脱離が促進される。一方、希釈ガスを大気へ放出するので、実施例1のような燃料タンク1の圧抜きという概念(圧抜き制御)は不要である。実施例2において蒸発燃料を処理する際の制御フローは、図5に示す制御フローから「圧抜き」を除いたものとなる。したがって、圧抜き弁26は、実施例2においては単に希釈ガス通路16を開閉する希釈ガス通路弁ということができる。当該希釈ガス通路弁26は、処理ベーパ通路弁21や第1の回収通路弁25と同時に(図6のタイミングT3で)開弁される。その他の基本的構成や制御方法等は実施例1と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
(その他の変形例)
上記実施例1,2において、燃料導入制御手段は、分岐通路14上のほかに、アスピレータ4へ設けることもできる。例えば、アスピレータ4内に、ノズル本体46からの燃料噴射タイミングを制御するニードル弁を設けることができる。具体的には、図8に示すように、ノズル部45に弁設置ベース48を接合したうえで、当該弁設置ベース48の中央部に、ノズル本体46を開閉するニードル弁47を配すことができる。ニードル弁47はピン状の部材であり、アスピレータ4の軸方向に沿って摺動可能となっている。ニードル弁47と弁設置ベース48との間には圧縮バネ49が配されており、当該圧縮バネ49によってニードル弁47は閉弁方向へ常時付勢されている。また、弁設置ベース48の周縁部には、電磁石50がニードル弁47を囲むように配されている。ECU制御によって電磁石50に通電されると、ニードル弁47が開弁方向へ引き寄せられ、ノズル本体46が開弁される。
上記実施例1,2では、アスピレータ4の負圧−ガス吸引流量特性に基づいて設定負圧P1を定めたが、負圧−吐出流量特性に基づいて設定負圧P1を定めることもできる。アスピレータ4への燃料導入流量は一定なので、負圧−吐出流量特性は、負圧−ガス吸引流量特性に燃料導入流量を加算した挙動となるだけである。また、アスピレータ4の吐出流量は、アスピレータ4への燃料導入流量によって制御することもできる。この場合、第1の回収通路弁25は開弁状態で保持しておく一方、分岐通路弁24のデューティ比を制御することで、設定負圧P1となるように、アスピレータ4への燃料導入流量を制御すればよい。
1 燃料タンク
2 燃料ポンプ
3 キャニスタ
4 アスピレータ
5 分離膜モジュール
9 回収通路
10 捕捉ベーパ通路
11 処理ベーパ通路
12 燃料供給通路
13 大気通路
14 分岐通路
15 回収通路
16 希釈ガス通路
17 濃縮ガス通路
25 第1の回収通路弁(調圧弁)
26 圧抜き弁(希釈ガス通路弁)
36 圧力センサ
37 負圧センサ
41p 吸引ポート
43 減圧室
44 ディフューザ部
45p 導入ポート
C 吸着材
F 燃料
0 飽和圧力
1 設定負圧

Claims (5)

  1. 燃料タンクと、該燃料タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタ内から蒸発燃料を吸引脱離させる吸引手段と、蒸発燃料含有ガスから蒸発燃料を優先的に透過させて濃縮分離する分離手段とを備え、前記分離手段によって分離された濃縮ガスが前記吸引手段を介して前記燃料タンクへ回収される蒸発燃料処理装置であって、
    前記吸引手段と前記キャニスタとは、該キャニスタから脱離された蒸発燃料を前記燃料タンクへ回収する回収通路を介して連通されており、
    前記回収通路には、前記分離手段によって分離された濃縮ガスを前記燃料タンクへ回収するための濃縮ガス通路が連結されており、
    前記回収通路上には、前記吸引手段によって前記回収通路及び前記濃縮ガス通路へ作用する負圧を検知する負圧検知手段が設けられており、
    前記分離手段を透過せずに残存する希釈ガスが、蒸発燃料脱離用ガスとして前記キャニスタへ導入されるか、又は大気中へ放出され、
    前記負圧検知手段による検知負圧に基づいて、前記回収通路及び前記濃縮ガス通路へ作用する負圧を制御することで、前記分離手段への蒸発燃料含有ガス供給流量を制御する流量制御手段を備えることを特徴とする、蒸発燃料処理装置。

  2. 請求項1に記載の蒸発燃料処理装置であって、
    前記吸引手段は、前記燃料タンク内に貯留された燃料を内燃機関へ圧送供給する燃料ポンプから吐出された燃料の一部を導入することで発生した負圧によって、前記キャニスタ内に吸着された蒸発燃料を吸引し、前記導入した燃料と共に前記吸引した蒸発燃料を前記燃料タンク内へ吐出回収するアスピレータであり、
    前記燃料タンクと前記分離手段のガス導入室とが直接連通されており、
    前記流量制御手段は、前記アスピレータからの吐出流量を制御する手段であることを特徴とする、蒸発燃料処理装置。
  3. 請求項2に記載の蒸発燃料処理装置であって、
    前記流量制御手段は、燃料性状に応じた前記アスピレータの負圧−流量特性に基づいて、前記分離手段への蒸発燃料含有ガス供給流量を制御することを特徴とする、蒸発燃料処理装置。
  4. 請求項3に記載の蒸発燃料処理装置であって、
    前記流量制御手段が、前記アスピレータへ吸引されるガスの流量を制御可能な調圧弁であることを特徴とする、蒸発燃料処理装置。
  5. 請求項4に記載の蒸発燃料処理装置であって、
    前記調圧弁は、開弁状態と閉弁状態とが切り替えられる電磁弁であり、
    前記調圧弁の開弁時間/(開弁時間+閉弁時間)で定められるデューティ比を制御することで、調圧制御されることを特徴とする、蒸発燃料処理装置。
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