JP5318368B2 - 脳活性化装置、脳活性化プログラム及び脳活性化方法 - Google Patents

脳活性化装置、脳活性化プログラム及び脳活性化方法 Download PDF

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Description

本発明は脳活性化装置、脳活性化プログラム及び脳活性化方法に関し、特に五感刺激手段を備えた脳活性化装置及び五感刺激手段を備えたコンピュータを当該脳活性化装置として機能させる脳活性化プログラム及び脳活性化方法に関する。
近年、高齢化社会を迎え、高齢化に伴う健康障害が増加している。特に脳に関連した老化、例えば記憶や知覚の衰えは、豊かな社会生活を送る上で大きな障害となる。また認知症やアルツハイマー病などには、決定的な治療手段がないことに加え、これらのリハビリテーションや治療に当たる専門家、担当員の人手不足も深刻な課題である。
そのため、AV装置を用いて聴覚や視覚を刺激するAV視聴覚訓練によって人間の脳を活性化する手法が実施されている。AV視聴覚訓練には、
(1)実物に近いものを見たり聞いたりすることができる。
(2)実地に近いことを擬似的に体験することができる。
(3)臨場感があり、強い印象を与えることができる。
(4)受講者に興味や関心を起こさせることができる。
などの特徴がある。
一般的に、聴覚を通じて脳を活性化するための装置や媒体としてはラジオ、コンパクト・ディスク(CD)、ミニ・ディスク(MD)等が知られており、視覚を通じて脳を活性化するための装置や媒体としてはテレビ、ビデオCD、CD-ROM、DVD等の装置や媒体が知られている。
更に、聴覚や視覚を刺激する新たな装置や媒体の登場により、ゲーム装置やAV視聴覚訓練装置はその姿を大きく変えつつあり、適用範囲は急速に拡大している。例えば、最新のゲーム装置では、特殊なゴーグルやヘルメットなどを装着して外界からの刺激を遮断することにより、バーチャルリアリティーの臨場感を利用者に与えるものがある。最新の視聴覚装置やコンピュータプログラムによれば、ゲームを楽しむばかりでなく楽しく学ぶ状況を演出することができる。特に、最近では「脳を鍛える」ためのゲームが普及しつつある。このような脳の活性化を謳った従来のゲーム機は、脳を段階的に刺激する設問/解答を組み合わせることで脳の活性化を図ることができる。
脳科学によれば人間の脳を活性化するためには前頭葉を刺激することが極めて有効であり、前頭葉に刺激を与えるためには五感に刺激を与えることが効果的である。例えば、「触れる」という感覚は人間の感覚発生の第一段階であり、人は「触れる」ことによって自らの身体性を確かめると言われている。
ある五感の刺激に関連して他の事象を連想させることは脳の活性化に極めて有効である。視聴覚の刺激に他の五感刺激を重複させることで五感の単独刺激に訴える以上に記憶を呼び起こさせることができる等、様々な訓練に効果がある。例えば、経験的に特定の事象と関連づけられた匂いを通じて五感を刺激することは、前頭葉を大きく刺激すると言われている。更に、視覚と聴覚を同時に刺激することにより、脳における想像空間は大きな広がりを持つようになり、様々な物、景色、状況などをより正確に伝達することが可能となる。
五感の刺激を利用した学習や訓練は、事物を感性的に認識することによって、実物や実地を擬似的に知覚することができるので、さまざまなシーンで教育・訓練などに採用されている。例えば、障害者の訓練を目的として視聴覚に加え振動子による刺激を加えることが失語症のリハビリに役立つことが見出され、現場での実証が進められている。更に、安全訓練の分野では、ヒューマン・エラーや不安全行動を減らすために、「意識の迂回」(今行っている作業以外のことに心を奪われ、夢うつつのような状態になっていること)を防止する方法として五感を活用する訓練技法が検討されている。
特許文献1には、ゲーム性を高めることを目的として、人間の五感に近い機能をもつ検出素子(温度検出センサー等)をゲーム器に付与し、検出された信号に基づいてゲーム内容に影響を与える検出素子センサー付表示型ゲーム器が開示されている。
特許文献2には、火災発生時に、通常の火災報知器による警告音に気付き難い、ヘッドホン・ゴーグル・ヘルメット等で周囲から隔離された状況にあるゲーム機やオーディオ・ビデオ装置などの利用者に対して、速やかに火災の発生を知らせることを目的とした火災発生通知装置が開示されている。
特開2001−17740号公報 特開平7−160980号公報
本発明者らは、相互に関連をもつ複数の感覚に対する刺激をプレーヤーに同時に与え、これらの感覚の間の関連性をプレーヤーに考えさせることが記憶障害の回復に極めて有効であることを見出した。
特許文献1及び特許文献2のゲーム機は、いずれも、ゲーム機が外部の情報を検知して検知結果をゲーム機の動作に反映させるものであり、ゲーム機を操作する者の感覚に刺激を与えるものではなく、複数の感覚の相関関係に基づいてプレーヤーとゲーム機との間でインタラクティブにゲームを進行させてプレーヤーの脳を活性化させるものではない。
そこで、本発明は、相互に関連をもつ複数の感覚に対する刺激をプレーヤーに同時に与え、これらの感覚の間の関連性をプレーヤーに選択させるという脳活性化のための訓練に適した脳活性化装置、脳活性化プログラム、脳活性化方法を提供することを目的の一つとしている。
更に、従来のゲーム装置、ゲームプログラム、ゲーム方法は、健丈人を対象としているため視覚、聴覚及び記憶において様々な障害がある老人や健康障害を有する対象者が利用するには限界がある。
そこで、本発明は、視覚、聴覚及び記憶において様々な障害がある老人や健康障害を有する対象者が利用し易い脳活性化装置、脳活性化プログラム、脳活性化方法を提供することを他の一つの目的としている。
上記の目的を達成するための脳活性化装置は、高齢者の脳を活性化させる脳活性化装置であって、高齢者の触覚嗅覚からなる感覚群から選択されるいずれか一の第1の感覚に複数の種類の刺激を与える第1の五感刺激手段と、高齢者に複数の種類の画像を表示することにより第2の感覚としての視覚に複数の種類の刺激を与える第2の五感刺激手段としての画像表示装置と、第1の感覚に対する刺激の種類と画像の種類との対応関係を記憶する記憶手段と、第1の五感刺激手段を制御して第1の感覚に対する複数の種類の刺激から選択される少なくとも1種類の刺激を高齢者に対して提供させると共に、画像表示装置を制御して2種類以上の画像を高齢者に対して表示させる制御手段と、画像表示装置に表示される2種類以上の画像から少なくとも1種類を選択入力可能なタッチパネル入力手段と、記憶手段に記憶された対応関係に基づいて、タッチパネル入力手段を通じて選択入力される刺激の種類が第1の五感刺激手段で提供される刺激の種類に対応するものであるか判定する判定手段と、判定手段の判定結果に応じて高齢者の第3の感覚としての聴覚に刺激を与える第3の五感刺激手段としてのスピーカーと、タッチパネル入力手段を通じて対応関係の設定を受け付ける設定手段と、を備える。
本明細書において五感とは便宜上用いた名称であり、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、及び、触覚に限るものではなく人が何らかの方法で刺激を認識することができるあらゆる手段を含む。又、五感刺激装置は、目、耳、鼻、舌、又は、皮膚に刺激を与えるものに限らず、神経、脳、脊髄、細胞その他の部位に電気刺激その他の刺激を与えることで五感情報と同等の感覚を与えるものであっても良い。又、刺激の種類とは、同一の感覚で異なる刺激として感じる刺激の区分をいい、例えば、味覚に対する刺激の種類には、バナナ味やリンゴ味等が含まれ、視覚に対する刺激の種類には、バナナの絵やリンゴの絵等が含まれる。
第1の感覚は、嗅覚であり、第1の五感刺激手段は、香りを放つ物質を放出して高齢者の鼻を刺激する香り発生装置を含むとよい。
第1の感覚は、味覚であり、第1の五感刺激手段は、味をもつ物質を高齢者の口に提供する味覚刺激装置を含むとよい。
第1の感覚は、触覚であり、第1の五感刺激手段は、固さと温度と電気的刺激とからなる刺激群から選択されるいずれか一の刺激を高齢者の手に与える触覚刺激装置を含むとよい。
レベルに応じて第1の五感刺激手段による刺激の提供時間及び第2の五感刺激手段による刺激の提供時間の少なくとも一方が変化するように構成されていると良い。
複数の触覚刺激装置を備え、各触覚刺激装置は、高齢者が手を挿入できるように構成され、挿入された手に刺激を与えるとよい。
上記の目的を達成するための高齢者の脳を活性化させる脳活性化プログラムは、コンピュータを、高齢者の触覚嗅覚からなる感覚群から選択されるいずれか一の第1の感覚に複数の種類の刺激を与える第1の五感刺激手段と、高齢者に複数の種類の画像を表示することにより第2の感覚としての視覚に複数の種類の刺激を与える第2の五感刺激手段としての画像表示装置と、第1の感覚に対する刺激の種類と画像の種類との対応関係を記憶する記憶手段と、第1の五感刺激手段を制御して第1の感覚に対する複数の種類の刺激から選択される少なくとも1種類の刺激を高齢者に対して提供させると共に、画像表示装置を制御して2種類以上の画像を高齢者に対して表示させる制御手段と、画像表示装置に表示される2種類以上の画像から少なくとも1種類を選択入力可能なタッチパネル入力手段と、記憶手段に記憶された対応関係に基づいて、タッチパネル入力手段を通じて選択入力される刺激の種類が第1の五感刺激手段で提供される刺激の種類に対応するものであるか判定する判定手段と、判定手段の判定結果に応じて高齢者の第3の感覚としての聴覚に刺激を与える第3の五感刺激手段としてのスピーカーと、タッチパネル入力手段を通じて対応関係の設定を受け付ける設定手段と、として機能させる。
上記の目的を達成するための脳活性化装置が実行する脳活性化装置制御方法は、高齢者の触覚と嗅覚とからなる感覚群から選択されるいずれか一の第1の感覚に複数の種類の刺激を与える第1の五感刺激手段と、高齢者に複数の種類の画像を表示することにより第2の感覚としての視覚に複数の種類の刺激を与える第2の五感刺激手段としての画像表示装置と、第1の感覚に対する刺激の種類と画像の種類との対応関係を記憶する記憶手段と、画像表示装置に表示される2種類以上の画像から少なくとも1種類を選択入力可能なタッチパネル入力手段と、高齢者の第3の感覚としての聴覚に刺激を与える第3の五感刺激手段としてのスピーカーと、を備える脳活性化装置実行する脳活性化装置制御方法であって、脳活性化装置が、第1の五感刺激手段により、第1の感覚に対する複数の種類の刺激から選択される少なくとも1種類の刺激を高齢者に対して提供するステップと、脳活性化装置が、画像表示装置により、2種類以上の画像を高齢者に対して表示するステップと、脳活性化装置が、記憶手段に記憶された対応関係に基づいて、タッチパネル入力手段を通じて選択入力される刺激の種類が第1の五感刺激手段で提供される刺激の種類に対応するものであるか判定するステップと、脳活性化装置が、判定するステップの判定結果に応じてスピーカーにより高齢者の聴覚を刺激するステップと、脳活性化装置が、タッチパネル入力手段を通じて対応関係の設定を受け付けるステップとを含む。
この脳活性化装置、脳活性化プログラム、脳活性化方法によれば、相互に関連をもつ複数の感覚に対する刺激をプレーヤーに同時に与え、これらの感覚の間の関連性をプレーヤーに選択させるという脳活性化のための訓練に適した脳活性化装置、脳活性化プログラム、脳活性化方法を得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態の脳活性化装置1の構成図である。脳活性化装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、DVD(Digital Versatile Disk)ドライブ11、ハードディスク12、ROM13、RAM(Random Access Memory)14、画像処理部15、モニター16、入力処理部17、タッチパネル18、香り発生装置19、及び、スピーカー20を備えている。
CPU10は、DVD−ROMドライブ11に挿入されるDVD記録媒体から脳活性化プログラムを読み取ってハードディスク12に記憶し、ROM13及びRAM14を一時的或いは半永久的な記憶部として利用することにより脳活性化装置1全体の動作を統括して脳活性化方法を実行する。なお、脳活性化プログラムは、予め、ハードディスク12、ROM13、RAM14その他の記憶手段に記憶されていてもよい。
画像処理部15は、CPU10からの指令に従って視覚を刺激する複数の種類の画像をモニター16に表示する。入力処理部17は、プレーヤーがタッチパネル18のどの位置に触れたかを検知する。CPU10は、タッチパネル18の検知結果に基づいてプレーヤーがモニター16に表示された何れの画像に触れたかを検出する。
なお、モニター16の画面サイズは高齢者に画像が視認しやすくなるように20インチ以上であることが好ましい。本実施形態のモニター16とタッチパネル18はタッチパネル方式の液晶表示装置として一体的に構成されている。なお、本実施形態の脳活性化装置1は、液晶表示装置に変えてブラウン管方式のディスプレイやプラズマディスプレイその他の画像表示装置を備えるものであってもよい。
タッチパネル18は、強い力で押圧しても壊れない程度の強度を持たせることが好ましい。キーボードを使用する場合に比較してタッチパネル18を使用することにより高齢者が容易に操作することができる。
香り発生装置19は、互いに異なる香りを放つ物質を封入した第1〜第4の容器21〜24を備え、CPU10の指令に従って容器を開閉することにより嗅覚を刺激する1種類の香り或いは同時に複数の種類の香りを外部に放出する。本実施形態では、第1〜第4の容器21〜24に、それぞれ、バナナ、リンゴ、モモ、ミカンの香りを放つ物質が封入されている。なお、香り発生装置19は、実際の物から発生される臭気を放出するものであってもよく、熱的、電気的その他の方法により香りを発生させるものであってもよく、香りを発生させることができるあらゆるものを利用することができる。香り発生装置19が発生させる香りの種類は4より多くても少なくてもよい。
本実施形態の脳活性化プログラムの指令に従って脳活性化方法を実行する脳活性化装置1の処理について説明する。
まず、制御手段として機能するCPU10は、モニター16に図2に示すようにマトリクス状に4種類の画像を表示する。本実施形態では、左上の第1の画像31にバナナの絵及び名称を表示し、右上の第2の画像32にリンゴの絵及び名称を表示し、左下の第3の画像33にモモの絵及び名称を表示し、右下の第4の画像34にミカンの絵及び名称を表示する。更に、CPU10は、第1〜第4の画像31〜34の下に「どのような香りがしますか?」という問題文を表示しタッチパネル18を通じてプレーヤーが何れかの画像に触れるのを待つ状態となる。
なお、プレーヤーが容易に認識できるように表示される画像は4つであることが好ましいが、3以下であっても5以上であってもよく、一部の画像を空白としてもよい。プレーヤーが容易に認識できるように画像の形状を長方形とすることが好ましく、縦横のマトリクス状に配列することが好ましいが、円形など認識容易な他の形状であってもよい。選択のための画像が画面の6割以上の面積を占めていることが好ましい。
次に、制御手段として機能するCPU10は、香り発生装置19の第1〜第4の容器21〜24のうちの1つを開く。何れの容器を開くかの選択はあらかじめ定められた規則に従うものであっても良く、ランダムに選択されるものであっても良い。本実施形態では、まず、第1の容器21が開く。第1の容器21が開くことによって外部にバナナの香りが放出される。
バナナの香りを出すための第1の容器21とバナナの絵及び名称を示す第1の画像31とが対応し、リンゴの香りを出すための第2の容器22とリンゴの絵及び名称を示す第2の画像32とが対応し、モモの香りを出すための第3の容器23とモモの絵及び名称を示す第3の画像33とが対応し、ミカンの香りを出すための第1の容器24とミカンの絵及び名称を示す第4の画像34とが対応していることを示す情報は、あらかじめ又は脳活性化プログラムに従って、ハードディスク12、ROM13、RAM14などに記憶されており、介護者によって設定を変更することが可能である。
判定手段として機能するCPU10は、タッチパネル18を通じてプレーヤーが第1の容器21に対応する第1の画像31に触れたことを検知すると、制御手段として機能してスピーカー20を通じてチャイム音を鳴らすことにより正解であることを知らせる。一方、判定手段として機能するCPU10は、プレーヤーが第1の容器21に対応しない第2〜第4の画像32〜34に触れたことを検知すると、スピーカー20通じてブザー音を鳴らすことにより誤りであることを知らせる。
正解及び誤りであることをプレーヤーに知らせるための手段は、文字或いはマル印やバツ印をモニター16に表示するものであっても良く、チャイムを鳴らすものであっても良く、正解であることをプレーヤーに認識させる手段であれば他の方法によるものであっても良い。
図2に示すように、CPU10は、第1〜第4の画像31〜34の右端に「設定」ボタン、「もう一度」ボタン、及び、「やめる」ボタンを表示している。プレーヤーが「もう一度」ボタンに触れると、CPU10は、開く容器を変えて容器の開放から正誤の判定まで同様の処理を繰り返す。開く容器を変える際に第1〜第4の画像31〜34をシャッフルさせても良い。CPU10は、プレーヤーが「やめる」ボタンに触れたときにゲームを終了する。
CPU10は、「設定」ボタンに触れたことを検知すると設定手段として機能し、図3に示すような設定画面をモニター16に表示する。設定画面では、左側に第1〜第4の画像31〜34が表示され、右側の大項目である「果物」ボタン又は「花」ボタンに触れるとその下に第1〜第4の画像31〜34に割り当て可能な画像の選択肢が表示され、介護者等が第1〜第4の画像31〜34に割り当てる果物を順に選択することが可能となる。「果物」ボタンに触れるとバナナ、リンゴ、モモ、ミカン、スイカ、パイン、イチゴ、メロンが選択肢として表示され、「花」ボタンに触れるとバラ、キク、ユリ、スズラン、キンモクセイ、ラベンダー、フリージャー、ウメが選択肢として表示される。表示する画像の選択は、画面右下の「設定完了」ボタンに触れると設定が完了して図2に示すようなゲーム画面に戻る。なお、容器から放出することができる香りは、果物や花に限るものではない。
表1の臨床データは、脳活性化装置1を用いた脳活性化ゲームを65才以上の認知症患者63名を対象として1日30分2回実施したときの、試用期間ごとの医師の所見を示している。被験者62人に対して1ヶ月間試用したところ、認知症が進行した人が3人、変化が見られない人が54人、改善が見られた人が5人であった。更に、被験者56人に対して3ヶ月間試用したところ、認知症が進行した人が5人、変化が見られない人が38人、改善が見られた人が14人であった。被験者60人に対して6ヶ月間試用したところ、認知症が進行した人が6人、変化が見られない人が21人、改善が見られた人が33人であった。表1の臨床データから分かるように、本脳活性化装置1で脳活性化ゲームを継続して実施することにより痴呆性が改善された。
本脳活性化装置1、脳活性化プログラム、又は、脳活性化方法によれば、嗅覚に対する刺激(嗅覚情報)をプレーヤーに提供すると同時に、嗅覚情報に対応した視覚に対する刺激(視覚情報)をプレーヤーに提供し、嗅覚情報と視覚情報との対応関係を触覚を通じて入力させるため、複数の感覚を同時に覚醒させることにより認知症の改善等の脳活性化訓練に極めて高い効果が得られる。更に、プレーヤーが単独でゲームをすることができることに加え、
(1)楽しみながらできるため、プレーヤーの積極的な意欲を引き出すことができる、
(2)比較的大画面のタフなディスプレイの誘導で進めることができるため、電子機器のハンドリングに不得意な老人にも馴染みやすい、
(3)大人数での学習・訓練に適している、
(4)タッチパネルの操作で自然に運動を誘導できる、等の特徴を有する。
なお、本実施形態の脳活性化装置1は、人の異なる感覚を刺激する2つの五感刺激装置、即ち、モニター16を通じて視覚を刺激する視覚刺激装置と、香り発生装置19を通じて嗅覚を刺激する嗅覚刺激装置とを備え、嗅覚刺激装置から提供される種類の刺激に対応する視覚的な刺激を視覚刺激装置から提供される複数の種類の刺激の中から選択する構成をもつが、五感刺激装置の組み合わせはこれに限るものではなく、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、及び、触覚その他の人を何らかの方法で刺激するあらゆる五感刺激装置を組み合わせることが可能である。又、判定結果を出力する五感刺激手段は、対応関係を選択させるための2つの五感刺激手段と異なる感覚を刺激するものであることが好ましく、聴覚を刺激するスピーカー等の聴覚刺激装置に限るものではない。
又、五感刺激装置は、目、耳、鼻、舌、又は、皮膚に刺激を与えるものに限らず、神経、脳、脊髄、細胞その他の部位に電気刺激その他の刺激を与えることで五感に対する刺激(五感情報)と同等の感覚を与えるものであっても良い。又、一方の五感刺激装置からの刺激の種類の対応する刺激を他方の五感刺激装置の複数の刺激の中から選択入力する入力手段は、タッチパネル18に限るものではなく、機械的なスイッチを用いるものであってもよく、体の全部又は一部の動きを認識する手段、脳波を検出する手段、神経信号その他の体内の電気信号を認識するものであってもよい。
なお、脳活性化装置1は、レベルを設定することができ、高レベルになるほど五感刺激装置による刺激の提供時間が短くなる。レベルは、ゲームの回数が増えるほど高くなるものであってもよく、任意に設定するものであってもよく、前回のゲーム結果が良いほどレベルが高くなるものであってもよい。
図4は、プレーヤーである車椅子の高齢者がテーブル上で、複数の触覚情報を提供する装置41を備えた脳活性化装置1を操作してゲームに取り組む状況を示している。触覚情報を提供する装置41内には、固い物質、柔らかい物質、冷たい物質、暖かい物質等が収容されており、プレーヤーが手を挿入した装置41とモニター16上の画像との対応を解答させる。触覚情報を提供する装置41は、電気的、熱的その他の方法によって触覚情報を提供するものであっても良い。
図5及び図6は、スピーカー20から聴覚情報を提示する実施形態においてモニター16に表示する視覚情報を示している。図5の例では、脳活性化装置1は、アブラゼミ、うし、カエル、及び、トビを視覚情報として提示し、スピーカー20を通じてアブラゼミ、うし、カエル、及び、トビのいずれかの鳴き声を聴覚情報として提示する。図6の例では、脳活性化装置1は、チンパンジー、キリギリス、ニワトリ、及び、トラを視覚情報として提示し、スピーカー20を通じてチンパンジー、キリギリス、ニワトリ、及び、トラのいずれかの鳴き声を聴覚情報として提示する。
他の実施形態として味覚刺激装置を備える脳活性化装置1では、当該味覚刺激装置が酸っぱい、辛い、甘い等の味をもつ物質、食品、エキス等をプレーヤーの口に提供するように構成されていると良い。
以上、本願発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本願発明はこれら実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。
本発明の一実施形態における脳活性化装置の構成図である。 図1の脳活性化装置における視覚情報を提示する画面を示す図である。 図2の視覚情報を設定する設定画面の一例を示す図である。 高齢者が他の実施形態の脳活性化装置を使用する様子を示す図である。 更に他の実施形態における視覚情報を提示する画面を示す図である。 当該他の実施形態における視覚情報を提示する他の画面を示す図である。
符号の説明
1 脳活性化装置
10 CPU
11 DVDドライブ
12 ハードディスク
13、14 ROM、RAM
15 画像処理部
16 モニター
17 入力処理部
18 タッチパネル
19 香り発生装置
20 スピーカー
21〜24 第1〜第4の容器
31〜34 第1〜第4の画像
41 触覚情報を提供する装置

Claims (7)

  1. 高齢者の脳を活性化させる脳活性化装置であって、
    高齢者の触覚と嗅覚とからなる感覚群から選択されるいずれか一の第1の感覚に複数の種類の刺激を与える第1の五感刺激手段と、
    高齢者に複数の種類の画像を表示することにより第2の感覚としての視覚に複数の種類の刺激を与える第2の五感刺激手段としての画像表示装置と、
    前記第1の感覚に対する刺激の種類と前記画像の種類との対応関係を記憶する記憶手段と、
    前記第1の五感刺激手段を制御して前記第1の感覚に対する前記複数の種類の刺激から選択される少なくとも1種類の刺激を高齢者に対して提供させると共に、前記画像表示装置を制御して2種類以上の画像を高齢者に対して表示させる制御手段と、
    前記画像表示装置に表示される前記2種類以上の画像から少なくとも1種類を選択入力可能なタッチパネル入力手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記対応関係に基づいて、前記タッチパネル入力手段を通じて選択入力される刺激の種類が前記第1の五感刺激手段で提供される刺激の種類に対応するものであるか判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて高齢者の第3の感覚としての聴覚に刺激を与える第3の五感刺激手段としてのスピーカーと、
    前記タッチパネル入力手段を通じて前記対応関係の設定を受け付ける設定手段と、を備える、
    脳活性化装置。
  2. 前記第1の感覚は、嗅覚であり、
    前記第1の五感刺激手段は、香りを放つ物質を放出して高齢者の鼻を刺激する香り発生装置を含む、
    請求項1の脳活性化装置。
  3. 前記第1の感覚は、触覚であり、
    前記第1の五感刺激手段は、固さと温度と電気的刺激とからなる刺激群から選択されるいずれか一の刺激を高齢者の手に与える触覚刺激装置を含む、
    請求項1の脳活性化装置。
  4. レベルに応じて前記第1の五感刺激手段による前記刺激の提供時間及び前記第2の五感刺激手段による前記刺激の提供時間の少なくとも一方が変化する、
    請求項1から請求項3のいずれかの脳活性化装置。
  5. 複数の前記触覚刺激装置を備え、
    各前記触覚刺激装置は、高齢者が手を挿入できるように構成され、挿入された手に刺激を与える
    請求項3の脳活性化装置。
  6. コンピュータを、
    高齢者の触覚と嗅覚とからなる感覚群から選択されるいずれか一の第1の感覚に複数の種類の刺激を与える第1の五感刺激手段と、
    高齢者に複数の種類の画像を表示することにより第2の感覚としての視覚に複数の種類の刺激を与える第2の五感刺激手段としての画像表示装置と、
    前記第1の感覚に対する刺激の種類と前記画像の種類との対応関係を記憶する記憶手段と、
    前記第1の五感刺激手段を制御して前記第1の感覚に対する前記複数の種類の刺激から選択される少なくとも1種類の刺激を高齢者に対して提供させると共に、前記画像表示装置を制御して2種類以上の画像を高齢者に対して表示させる制御手段と、
    前記画像表示装置に表示される前記2種類以上の画像から少なくとも1種類を選択入力可能なタッチパネル入力手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記対応関係に基づいて、前記タッチパネル入力手段を通じて選択入力される刺激の種類が前記第1の五感刺激手段で提供される刺激の種類に対応するものであるか判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて高齢者の第3の感覚としての聴覚に刺激を与える第3の五感刺激手段としてのスピーカーと、
    前記タッチパネル入力手段を通じて前記対応関係の設定を受け付ける設定手段と、
    として機能させる、高齢者の脳を活性化させる脳活性化プログラム。
  7. 高齢者の触覚と嗅覚とからなる感覚群から選択されるいずれか一の第1の感覚に複数の種類の刺激を与える第1の五感刺激手段と、高齢者に複数の種類の画像を表示することにより第2の感覚としての視覚に複数の種類の刺激を与える第2の五感刺激手段としての画像表示装置と、前記第1の感覚に対する刺激の種類と前記画像の種類との対応関係を記憶する記憶手段と、前記画像表示装置に表示される前記2種類以上の画像から少なくとも1種類を選択入力可能なタッチパネル入力手段と、高齢者の第3の感覚としての聴覚に刺激を与える第3の五感刺激手段としてのスピーカーと、を備える脳活性化装置実行する脳活性化装置制御方法であって、
    前記脳活性化装置が、前記第1の五感刺激手段により、前記第1の感覚に対する前記複数の種類の刺激から選択される少なくとも1種類の刺激を高齢者に対して提供するステップと、
    前記脳活性化装置が、前記画像表示装置により、2種類以上の画像を高齢者に対して表示するステップと、
    前記脳活性化装置が、前記記憶手段に記憶された前記対応関係に基づいて、前記タッチパネル入力手段を通じて選択入力される刺激の種類が前記第1の五感刺激手段で提供される刺激の種類に対応するものであるか判定するステップと、
    前記脳活性化装置が、前記判定するステップの判定結果に応じて前記スピーカーにより高齢者の聴覚を刺激するステップと、
    前記脳活性化装置が、前記タッチパネル入力手段を通じて前記対応関係の設定を受け付けるステップと
    を含む脳活性化装置が実行する脳活性化装置制御方法。
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