JP5315854B2 - 燃料電池用触媒層の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用触媒層を製造する方法に関し、特に、ガス拡散性に優れた燃料電池用触媒層を製造する方法を関する。
燃料電池の一形態として固体高分子型燃料電池が知られている。固体高分子型燃料電池は他の形態の燃料電池と比較して作動温度が低く(−30℃〜100℃程度)、低コスト、コンパクト化が可能なことから、自動車の動力源等として期待されている。
図2に示すように、固体高分子型燃料電池10は、膜電極接合体(MEA)4を主要な構成要素とし、それをガス流路5を備えたセパレータ6,6で挟持することにより、単セルと呼ばれる1つの燃料電池10を形成する。膜電極接合体4は、イオン交換膜である固体電解質膜1の両面にアノード側およびカソード側の触媒層2a,2bと拡散層3,3を積層した構造を持つ。触媒層2a,2bは、電解質樹脂と触媒担持導電体とを含む触媒混合物で形成される。触媒には、主に白金系の金属が用いられ、該触媒を担持する導電体にはカーボン粉末が主に用いられる。
触媒層内の細孔は、発電生成水の排出と反応ガスを触媒へ伝搬する機能を兼ねている。高出力の燃料電池を得るためには、良好な排水性と触媒層内に反応ガスが充分に拡散することが必要であり、ガス拡散通路である電極層内の細孔径が小さすぎる場合や細孔量(気孔率)が小さい場合、電極内に反応ガスが充分に拡散することができないため、触媒利用率が低下し発電性能が低下する。
触媒インクを塗布乾燥して作った触媒層の場合、それを電解質膜に熱転写するときの圧力で、細孔が潰れ気孔率が低下する恐れがある。そのために、触媒層に充分な気孔率と所望の気孔径を確保するための多くの提案がなされている。例えば、特許文献1には、焼成時において消失する造孔剤を添加した触媒インクを用いる技術が記載されている。
一方、燃料電池での発電反応には、三層界面領域の増大が必須であり、インク状態で触媒粒子と電解質樹脂の接触面積が大きいと、その構造が触媒層となった場合にも維持される。従って、インク中で触媒の面積を最大にすることが望ましい。しかし、触媒の面積を大きくして電解質樹脂との接触を増やすためには、触媒担持体を細かく砕いて分散させる必要がある。しかし、触媒担持体を細かく分散させたインクを使用すると細孔が小さくなるのでガス拡散性が低下する恐れがある。また、触媒担持体を細かく砕かないと電解樹脂と接触する表面に吸着ムラや吸着ロスが生じる。
そのような観点から、特許文献2には、触媒インクをビーズミル分散機に投入し、触媒担持体(白金担持カーボン粉末)をそのメジアン径が0.1μm以上10μm以下の範囲に分散した触媒インクを塗布乾燥して触媒層を形成する技術が記載されており、乾燥時の温度を制御することにより、適度な空隙率(気孔率)を有する触媒層が得られると記載されている。
特開昭62−226583号公報 特開2002−270187号公報
触媒層の気孔率を制御するために造孔剤を用いる方法は、触媒インク中に造孔剤を添加する作業および塗布後に造孔剤を除去する作業等を必要とし、かつこの方法は、添加した造孔剤が抜けきらない場合に充分な気孔率が得られず、高い触媒利用率が得られないことが起こり得る。また、造孔剤の種類や添加量等、あるいは触媒層形成工程時における造孔剤を除去するときの温度制御法などによって、気孔率や気孔径に変化が出るのを避けられず、所望する充分に大きな気孔率が得られないことが起こり得る。このことは、触媒インクをビーズミル分散機に投入して触媒担持体(白金担持カーボン粉末)をそのメジアン径が0.1μm以上10μm以下の範囲に分散させるようにした触媒層形成方法においても同じであるとともに、その範囲のメジアン径の触媒担持体を用いる場合に、大きな気孔径の触媒層を形成することは困難である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、造孔剤のように製造後には消失してしまう添加剤を用いることなく、大きな気孔径を持つ触媒層を、その触媒層形成工程に左右されることなく、製造することのできる新規な燃料電池用触媒層の製造方法を開示することを課題とする。
上記の課題を解決すべく本発明者らは多くの実験と研究を行うことにより、従来用いていた触媒インクに大きな機械的衝撃エネルギーを与えて、触媒担持カーボンを微粒子化しかつ過分散させた後、それを基材に塗布し溶剤を飛ばすことにより、20%を越える大きな気孔率を持つ触媒層が得られることを知見した。また、溶媒の量を調整することにより、気孔率を調整できることも知見した。
本発明は上記の知見に基づくものであり、基本的に、本発明による燃料電池用触媒層の製造方法は、触媒担持カーボンと電解質と溶媒からなる触媒インクを作成する工程と、前記触媒インクに大きな衝撃力を与えて少なくとも触媒担持カーボンを一次粒子以下に解砕して微粒子化する工程と、微粒子化した粒子を再凝集させる工程と、再凝集が起こった後の触媒インクを基材シートに塗布して溶媒を除去する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
本発明の方法では、触媒インクに大きな衝撃力を与えて少なくとも触媒担持カーボンを一次粒子以下に解砕する。好ましくは、メジアン径が0.5μm以下である微粒子に解砕する。このように微粒子化することにより、解砕された微粒子は凝集しようとするエネルギーを持つようになり、図1(a)に模式図を示すように、インク中で、微粒子が持つ凝集エネルギーによって再凝集する。再凝集した粒子aの大きさは、解砕時のエネルギーの強さにより変化するが、後の実施例に示すように、本発明者らの実験では、メジアン径が2μm〜8μm程度のものが得られた。
再凝集が発生する理由は、(a)粒子を一次粒子以下に過破砕すると、新表面が生成され、それまで表面に出ていなかった部分が分散により表面に露出し、その結果、界面エネルギーが大きい状態、すなわち凝集構造がとりやすくなること、(b)表面活性が増大する、すなわち、界面近傍では界面自由エネルギーが高くなり不安定化するので、界面はできる限り表面積を小さく(大きな粒子を形成した移籍当たりの表面積を小さく)しようとすること、(c)材料を破壊するようなエネルギーを加えることにより、樹脂の酸化やフリーラジカルの生成が起こること、等が考えられる。そして、このような力よって再凝集した微粒子は強固であり、その構造は堅固に維持される。
触媒インク内において、再凝集した粒子aは、図1(b)に模式図を示すように、その多数が気孔bを形成するようにして寄り集まることによって触媒層2を形成する。再凝集した粒子a同士の引っ掛かりが気孔径を増大させるので、分散の均一性が高いほど、高い気孔率の触媒層2が得られる。それにより、触媒層の形成プロセスに関係なく、気孔径を増大させることが可能となる。後の実施例に示すように、本発明者らの実験では、気孔率が20%を越える拡散層を確実に得ることができた。また、再凝集した粒子aは強固であり、微粒子a同士の引っ掛かりによって形成される触媒層も強固となる。そのために、一旦形成された気孔が潰れることはなく、その気孔率をそのまま維持される。触媒層の形成に当たっては、再凝集が起こった後の触媒インクを基材シートに塗布して溶媒を除去すればよい。溶媒が除去され、そこに気孔bが形成される。
本発明による燃料電池用触媒層の製造方法において、前記再凝集が起こった後の触媒インクに適宜の濃度のアルコール溶媒を加える工程を行った後に、該アルコール溶媒入りの触媒インクを基材シートに塗布して溶媒を除去する工程を行うことようにしてもよい。このアルコール溶媒を加える工程を行うことにより、当初の触媒インクが同じものであっても、異なった気孔率の触媒層を得ることができる。
いずれにしても、気孔が大きくなることにより、触媒層のガス拡散性が向上する。
本発明による燃料電池用触媒層の製造方法において、前記触媒インクに大きな衝撃力を与えて少なくとも触媒担持カーボンを一次粒子以下に解砕して微粒子化する工程は任意の手法で行うことができる。例えば、触媒インクをビーズミルに投入し200G以上の衝撃力を与えることによって行うことができ、また、触媒インクをジェットミルに投入して1×10G以上の衝撃力を与えることによって行うことができる。
本発明によれば、造孔剤のように製造後には消失してしまう添加剤を用いることなく、大きな気孔径を持つ触媒層を、その触媒層形成工程に左右されることなく、製造することができる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
[触媒インクAの作成]
触媒としてのPtを担持した炭素粒子(触媒担持カーボン)に水を加えよく混合した。さらに電解質溶液(Nafion20wt%溶液:Aldrichi社製)とエタノールを加えて触媒インクAとした。触媒インクAの組成を表1に示した。
Figure 0005315854
[分散・解砕処理]
[実施例試料1]
触媒インクAを、超音波分散機(UH−300,SMT社製)により10分間、分散処理した。分散処理後のインクをビーズミルで解砕処理した。解砕処理は、0.5mmのジルコニアビーズと触媒インクを高速なローターの攪拌力を用いて攪拌し、ビーズと材料との衝突・剪断力を用いて10分間の解砕を行った。その際に、触媒インクが受ける衝撃力が200G以上となるように調整した。
[実施例試料2]
触媒インクAを超音波分散機による分散処理を行うことなく、直接、実施例試料1と同じ処理条件で、ビーズミルによる解砕処理を行った。
[実施例試料3]
触媒インクAを超音波分散機による分散処理を行うことなく、直接、試料1と同じ処理条件で、ビーズミルによる解砕処理を行い、その後、実施例試料1と同じ条件の超音波分散機による分散処理を行った。
[実施例試料4]
触媒インクAを超音波分散機による分散処理を行うことなく、直接、ジェットミルに投入し、1×10G以上の衝撃力を触媒インクに与える解砕処理を30分間にわたって行った。
[比較例試料1]
触媒インクAに、分散処理も解砕処理も行わなかった。
[比較例試料2]
触媒インクAを、実施例試料1と同じ超音波分散機による分散処理を行った後、分散処理後のインクをビーズミルで解砕処理した。破砕処理は、0.5mmのジルコニアビーズと触媒インクを高速なローターの攪拌力を用いて攪拌し、ビーズと材料との衝突・剪断力を用いて10分間の解砕を行った。ただし、触媒インクが受ける衝撃力が200G未満である100Gとなるようにビーズミルを調整した。
[比較例試料3]
触媒インクAを超音波分散機による分散処理を行うことなく、直接、ジェットミルに投入し、1×10G未満である1×10Gの衝撃力を触媒インクに与える解砕処理を30分間にわたって行った。その後、実施例試料1と同じ条件の超音波分散機による分散処理を行った。
[粒子サイズの測定]
実施例試料1〜4,比較例試料1〜3で得た各触媒インクについて、インク中の粒子サイズ(メジアン径)をレーザー散乱式粒度分布測定装置(MicroTrack社製 MT3000)を用いて測定した。また、分散の均一性も測定した。その結果を表2に示した。
[気孔率の測定]
実施例試料1〜4,比較例試料1〜3で得た各触媒インクをPTFEシート上に塗布し乾燥させて電極触媒層シートを作成した。電解質膜としてナフィオン117膜(ジュポン社製)を用い、その両面に前記電極触媒層シートを200kg/cm,125℃でホットプレスを行うことにより接合して、電極/イオン交換膜接合体を製造した。製造した各電極/イオン交換膜接合体における触媒層の気孔率を水銀ポロシメーター(PoreMaster ユアサアイオニクス社製)を用いて測定した。その結果を表2に示した。
Figure 0005315854
なお、分散均一性は、メジアン径(d50)に対しd20−d80が、○:±3μm、△:±10μm、×:それ以外、とした。
[インク中の粒子状態]
レーザー散乱式粒度分布測定装置では粒子の大きさの情報しかわからない。解砕とその後の再凝集が同時に進行しているかどうかの判定を行うために、画像解析式粒子測定装置(FPIA−3000 シスメックス社製)を用いて、凝集と解砕の程度を判定した。その結果を表3に示した。
Figure 0005315854
なお、凝縮の判定は前記測定機で測定された粒子の円形度の平均が0.9以上を○とした。また、解砕不足の判定は前記粒子の円形度の平均が0.9以下を○とした。
[評価]
表2と表3から、実施例試料1〜4のものは、触媒インクAに大きな機械的衝撃力、ビーズミルによる場合には200G以上の衝撃力、ジェットミルによる場合には1×10G以上の衝撃力、を付与して解砕を行ったことにより、少なくとも触媒担持カーボンの解砕は十分に進行し、分散の均一性が得られ、かつ再凝縮も進行していることがわかる。また、結果として、再凝縮した粒子のメジアン系は2μm〜8μmの範囲となり、触媒層の気孔率も23%以上という高い値となっている。実施例試料1〜4のものにおいて、再凝縮した粒子のメジアン系に分布が生じ、気孔率に違いが生じたのは、触媒インクAに付与した衝撃力の大きさと超音波処理による分散処理の有無に起因していると解される。従って、処理条件を変更することによって、異なった気孔率の触媒層を得ることができることが示される。
一方、比較例試料1〜3では、形成された触媒層の気孔率は20%以下と低い値となっている。これは、触媒インクAに機械的衝撃力が付与されないか(比較例試料1)、付与した場合でもその値が小さかった(比較例試料2、3)ことによると解される。そのために、例えメジアン径が小さくても(比較例試料1では0.5μm)、解砕が不十分なことから再凝縮プロセスが十分に進行せず、形成された触媒層において20%以下の低い気孔率しか得られなかったことがわかる。
実施例試料1〜4および比較例試料1を用いて製造した電極/イオン交換膜接合体に、カーボンクロスである拡散層を接合して膜電極接合体を作成し、同じ条件下での発電性能試験を行った。各膜電極接合体での電流密度と電圧の関係を表4に示した。
Figure 0005315854
表4に示されるように、同じ組成の触媒インクを用いる場合でも、従来の超音波分散機による分散処理を行い、それを塗布乾燥して形成した触媒層を有する膜電極接合体と比較して、本発明による触媒インクに大きな衝撃力を与えて触媒担持カーボンを一次粒子以下に解砕して微粒子化し、それを再凝集させる処理を行ったものを塗布乾燥して形成した触媒層を有する膜電極接合体は、特に高電流密度領域において、高い発電性能を示すことがわかる。
(1)実施例1で用いた触媒インクAを、超音波分散機(UH−300,SMT社製)によって10分間の分散処理を施した。分散処理後のインクをビーズミルで解砕処理した。解砕処理は、0.5mmのジルコニアビーズと触媒インクを高速なローターの攪拌力を用いて攪拌し、ビーズと材料との衝突・剪断力を用いて10分間の解砕を行った。その際に、触媒インクが受ける衝撃力が200G以上となるように調整した。解砕後のインクに対して、再度、超音波分散機(UH−300,SMT社製)による10分間の分散処理を行い、触媒インクBを得た。
(2)表5に示す水とエタノールとからなる混合溶媒A〜Jを調整した。また、各混合溶媒の表面張力を表面張力計(協和界面科学社製 CBVP−Z)で測定した。
Figure 0005315854
(3)触媒インクBに対し、表5に示す混合溶媒A〜Jを20wt%加え、マグネチックスターラー(アズワン社製 REMIX)で30分攪拌し、インク中の粒子サイズ(メジアン径)をレーザー散乱式粒度分布測定装置(MicroTrack社製 MT3000)を用いて測定した。また、溶媒の添加によるインクの表面張力の変化を表面張力計(協和界面科学社製 CBVP−Z)で測定した。その結果を表6に示した。
(4)上記の手法で作成した各インクをPTFEシート上に塗布し乾燥させて電極触媒層シートを作成した。電解質膜としてナフィオン117膜(ジュポン社製)を用い、その両面に前記電極触媒層シートを200kg/cm,125℃でホットプレスを行うことにより接合して、電極/イオン交換膜接合体を製造した。製造した各電極/イオン交換膜接合体における触媒層の気孔率を水銀ポロシメーター(PoreMaster ユアサアイオニクス社製)を用いて測定した。その結果を表6に示した。
Figure 0005315854
表5および表6に示すように、同じ解砕処理を行った本発明による触媒インクであっても、塗布前に濃度の異なるアルコール溶媒を添加することにより、メジアン径の異なった再凝集粒子を得ることができ、結果として気孔率の異なる触媒層を形成することができる。この理由は、表面張力の異なるアルコール溶媒を添加したことにより、触媒インク自体の表面張力が変化したことによると解される。
図1(a)は再凝集した粒子を示す模式図であり、図1(b)は再凝集した粒子で形成された拡散層の一部を示す模式図である。 固体高分子型燃料電池の一例を示す模式図。
符号の説明
2…触媒層、a…触媒インクに大きな衝撃力を与えることにより触媒担持カーボンが一次粒子以下の微粒子に解砕され、それが自己の持つ凝集エネルギーによって再凝集することにより形成された粒子、b…再凝集した粒子同士が連結することにより、その間に形成された触媒層内の気孔

Claims (3)

  1. 燃料電池用触媒層の製造方法であって、
    触媒担持カーボンと電解質と溶媒からなる触媒インクを作成する工程と、
    前記触媒インクをビーズミルに投入し200G以上の衝撃力を与えることによって少なくとも触媒担持カーボンを一次粒子以下に解砕して微粒子化する工程と、
    微粒子化した粒子を再凝集させる工程と、
    再凝集が起こった後の触媒インクを基材シートに塗布して溶媒を除去する工程と、
    を少なくとも含むことを特徴とする燃料電池用触媒層の製造方法。
  2. 燃料電池用触媒層の製造方法であって、
    触媒担持カーボンと電解質と溶媒からなる触媒インクを作成する工程と、
    前記触媒インクをジェットミルに投入して1×10 G以上の衝撃力を与えることによって少なくとも触媒担持カーボンを一次粒子以下に解砕して微粒子化する工程と、
    微粒子化した粒子を再凝集させる工程と、
    再凝集が起こった後の触媒インクを基材シートに塗布して溶媒を除去する工程と、
    を少なくとも含むことを特徴とする燃料電池用触媒層の製造方法。
  3. 前記再凝集が起こった後の触媒インクに適宜の濃度のアルコール溶媒を加える工程を行った後に、該アルコール溶媒入りの触媒インクを基材シートに塗布して溶媒を除去する工程を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
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