JP5315505B2 - 車両用灯具及びその製造方法 - Google Patents
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と定義される。ここで、
は配光スポットの最大強度に対する配光面座標(xS,yS)での強度の比で0と1の間の値である。
投影レンズの焦点距離をf、投影レンズに備えた回折面の焦点距離をfDによって表す。fおよびfDの決め方を以下に説明する。
fD=r/tan(arcsin(mλ/d))
である。光線追跡は、波長589.3nmの光に対して行う。
図16は、実施形態Aによる車両用灯具の構成を示す図である。本実施形態において、投影レンズ107Aを通過した光は集光されない。
fD/f ≦ 17
である。すなわち、回折面のパワーを相対的に強くすることによって、投影レンズ107Aの回折面を備えた部分の青い光に対する焦点位置Bを、赤い光に対する焦点位置Rよりも光源側とする。シェード105Aの光軸上の位置は、390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も投影レンズ107Aに近い焦点位置より投影レンズ107Aに近い側とする。本実施形態において、投影レンズ107Aを通して照射される光束の周縁部には、青色光線が生じる。低温光源は、赤色がかっているが、周縁部に青色光線を生じさせることで、より低温側への色割れを防止することができる。
図17は、実施形態Bによる車両用灯具の構成を示す図である。本実施形態において、投影レンズ107Bを通過した光は集光されない。
15 ≦ fD/f ≦ 21
である。すなわち、回折面のパワーを調整することにより、投影レンズ107Bの回折面を備えた部分の青い光に対する焦点位置Bと、赤い光に対する焦点位置Rとをほぼ一致させる。シェード105Bの光軸上の位置は、390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も投影レンズ107Bに近い焦点位置より投影レンズ107Bに近い側とする。本実施形態において、中温光源はほぼ白色とみなせるので、投影レンズ107Bによる色収差をできるだけ抑えることにより、色割れを低減することができる。
図18は、実施形態Cによる車両用灯具の構成を示す図である。本実施形態において、投影レンズ107Cを通過した光は集光されない。
19 ≦ fD/f
である。すなわち、回折面のパワーを相対的に弱くすることによって、投影レンズ107Cの回折面を備えた部分の赤い光に対する焦点位置Rを、青い光に対する焦点位置Bよりも光源側とする。シェード105Cの光軸上の位置は、390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も投影レンズ107Cに近い焦点位置より投影レンズ107Cに近い側とする。本実施形態において、投影レンズ107Cを通して照射される光束の周縁部には、赤色光線が生じる。高温光源は、青色がかっているが、周縁部に赤色光線を生じさせることで、より高温側への色割れを防止することができる。
図19は、実施形態Dによる車両用灯具の構成を示す図である。本実施形態において、投影レンズ107Dを通過した光は集光さる。
19 ≦ fD/f
である。すなわち、回折面のパワーを相対的に弱くすることによって、投影レンズ107Dの回折面を備えた部分の赤い光に対する焦点位置Rを、青い光に対する焦点位置Bよりも光源側とする。シェード105Dの光軸上の位置は、390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も投影レンズ107Dから遠い焦点位置より投影レンズ107Dから遠い側とする。本実施形態において、投影レンズ107Dを通して照射される光束の周縁部には、青色光線が生じる。低温光源は、赤色がかっているが、周縁部に青色光線を生じさせることで、より低温側への色割れを防止することができる。
図20は、実施形態Eによる車両用灯具の構成を示す図である。本実施形態において、投影レンズ107Eを通過した光は集光される。
15 ≦ fD/f ≦ 21
である。すなわち、回折面のパワーを調整することにより、投影レンズ107Bの回折面を備えた部分の青い光に対する焦点位置Bと、赤い光に対する焦点位置Rとをほぼ一致させる。シェード105Dの光軸上の位置は、390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も投影レンズ107Eから遠い焦点位置より投影レンズ107Eから遠い側とする。本実施形態において、中温光源はほぼ白色とみなせるので、投影レンズ107Eによる色収差をできるだけ抑えることにより、色割れを低減することができる。
図21は、実施形態Eによる車両用灯具の構成を示す図である。本実施形態において、投影レンズ107Fを通過した光は集光される。
fD/f ≦ 17
である。すなわち、回折面のパワーを相対的に強くすることによって、投影レンズ107Fの回折面を備えた部分の青い光に対する焦点位置Bを、赤い光に対する焦点位置Rよりも光源側とする。シェード105Fの光軸上の位置は、390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も投影レンズ107Fから遠い焦点位置より投影レンズ107Fから遠い側とする。本実施形態において、投影レンズ107Fを通して照射される光束の周縁部には、赤色光線が生じる。高温光源は、青色がかっているが、周縁部に赤色光線を生じさせることで、より高温側への色割れを防止することができる。
実施形態A乃至Fの光源、リフレクタおよびシェードを、シェードの位置に配置する面光源によって置き換えることができる。面光源は、ほぼ平面の基板上にLEDなどの発光素子をアレイ状として配置したものである。
以下に、上記の実施形態に対応する実施例を記載する。最初に実施例の記載について説明する。レンズ形状の式および回折格子の形状を表す式は、上記の式(1)および式(2)である。色割れ評価関数は、平均化していない評価関数
は、h=0、v=−40(cm)における照度を1として規格化した相対照度である。
は、中温光源の色度座標と(h,v)における色の色度座標との距離である。
実施例1は、中温光源を使用し、実施形態Bに対応する。
実施例2は、中温光源を使用し、実施形態Eに対応する。
実施例3は、中温光源を使用し、実施形態Bに対応する。
実施例4は、中温光源を使用し、実施形態Bに対応する。
実施例5は、中温光源を使用し、実施形態Eに対応する。
実施例6は、中温光源を使用し、実施形態Bに対応する。
実施例7は、低温光源を使用し、実施形態Aに対応する。
実施例8は、高温光源を使用し、実施形態Fに対応する。
実施例9は、低温光源を使用し、実施形態Aに対応する。
実施例10は、高温光源を使用し、実施形態Fに対応する。
実施例11は、高温光源を使用し、実施形態Cに対応する。
実施例12は、中温光源を使用し、実施形態Dに対応する。
実施例13は、高温光源を使用し、実施形態Cに対応する。
実施例14は、中温光源を使用し、実施形態Dに対応する。
比較例1は、中温光源を使用し、実施形態Bに対応する実施例と比較されるものである。
比較例2は、中温光源を使用し、実施形態Eに対応する実施例と比較されるものである。
比較例3は、低温光源を使用し、実施形態Aに対応する実施例と比較されるものである。
比較例4は、低温光源を使用し、実施形態Dに対応する実施例と比較されるものである。
比較例5は、高温光源を使用し、実施形態Cに対応する実施例と比較されるものである。
比較例6は、高温光源を使用し、実施形態Fに対応する実施例と比較されるものである。
実施形態Aの実施例7および9の評価関数(合計値)を比較例3の評価関数(合計値)と比較すると、30%未満であり、十分小さくなっている。
図7は、集光しない条件(実施形態A乃至Cに対応)における回折格子領域を示す図である。
本発明の実施形態の特徴を以下に説明する。
fD/f ≦ 17
であり、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけたことを特徴とする。
15 ≦ fD/f ≦ 21
であり、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけたことを特徴とする。
19 ≦ fD/f
であり、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけたことを特徴とする。
19 ≦ fD/f
であり、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけたことを特徴とする。
15 ≦ fD/f ≦ 21
であり、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけたことを特徴とする。
fD/f ≦ 17
であり、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけたことを特徴とする。
Claims (6)
- 光源、リフレクタ、シェードおよび少なくとも一面の光通過領域の上端部を含む領域に、色割れを低減するための回折格子を設けた投影レンズを備え、前記光源の光を前記リフレクタによって反射させ、前記シェードによって光の一部を遮断し、遮断しない光を、前記投影レンズを透過させ集光せずに前方に照射する車両用灯具の製造方法であって、
fは前記上端部を通過する周縁光線によって決定されるレンズの焦点距離であり、fDは前記上端部を通過する周縁光線によって決定される回折面の焦点距離であるとして、
前記光源の相関色温度が3200Kより低い場合に、
fD/f ≦ 17
として、青い光に対する焦点位置を赤い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけるようにし、
前記光源の相関色温度が3200K以上6500K以下である場合に、
15 ≦ fD/f ≦ 21
として、青い光に対する焦点位置と赤い光に対する焦点位置とをほぼ一致させ、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけようにし、
前記光源の相関色温度が6500Kより高い場合に、
19 ≦ fD/f
として、赤い光に対する焦点位置を青い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけようにする、車両用灯具の製造方法。 - 光源、リフレクタ、シェードおよび少なくとも一面の光通過領域の下端部を含む領域に、色割れを低減するための回折格子を設けた投影レンズを備え、前記光源の光を前記リフレクタによって反射させ、前記シェードによって光の一部を遮断し、遮断しない光を、前記投影レンズを透過させ集光させた後に前方に照射する車両用灯具の製造方法であって、
fは前記下端部を通過する周縁光線によって決定されるレンズの焦点距離であり、fDは前記下端部を通過する周縁光線によって決定される回折面の焦点距離であるとして、
前記光源の相関色温度が3200Kより低い場合に、
19 ≦ fD/f
として、赤い光に対する焦点位置を青い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけるようにし、
前記光源の相関色温度が3200K以上6500K以下である場合に、
15 ≦ fD/f ≦ 21
として、青い光に対する焦点位置と赤い光に対する焦点位置とをほぼ一致させ、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけるようにし、
前記光源の相関色温度が6500Kより高い場合に、
fD/f ≦ 17
として、青い光に対する焦点位置を赤い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけるようにする、車両用灯具の製造方法。 - 略面状の光源、および少なくとも一面の光通過領域の上端部を含む領域に、色割れを低減するための回折格子を設けた投影レンズを備え、前記光源の光を、前記投影レンズを透過させ集光せずに前方に照射する車両用灯具の製造方法であって、
fは前記端部を通過する周縁光線によって決定されるレンズの焦点距離であり、fDは前記端部を通過する周縁光線によって決定される回折面の焦点距離であるとして、
前記光源の相関色温度が3200Kより低い場合に、
fD/f ≦ 17
として、青い光に対する焦点位置を赤い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけるようにし、
前記光源の相関色温度が3200K以上6500K以下である場合に、
15 ≦ fD/f ≦ 21
として、青い光に対する焦点位置と赤い光に対する焦点位置とをほぼ一致させ、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけようにし、
前記光源の相関色温度が6500Kより高い場合に、
19 ≦ fD/f
として、赤い光に対する焦点位置を青い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記上端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズに近い焦点位置より前記投影レンズに近づけようにする、車両用灯具の製造方法。 - 略面状の光源、および少なくとも一面の光通過領域の下端部を含む領域に、色割れを低減するための回折格子を設けた投影レンズを備え、前記光源の光を、前記投影レンズを透過させ集光させた後に前方に照射する車両用灯具の製造方法であって、
fは前記端部を通過する周縁光線によって決定されるレンズの焦点距離であり、fDは前記端部を通過する周縁光線によって決定される回折面の焦点距離であるとして、
前記光源の相関色温度が3200Kより低い場合に、
19 ≦ fD/f
として、赤い光に対する焦点位置を青い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけるようにし、
前記光源の相関色温度が3200K以上6500K以下である場合に、
15 ≦ fD/f ≦ 21
として、青い光に対する焦点位置と赤い光に対する焦点位置とをほぼ一致させ、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけるようにし、
前記光源の相関色温度が6500Kより高い場合に、
fD/f ≦ 17
として、青い光に対する焦点位置を赤い光に対する焦点位置よりも光源側とし、前記シェードの光軸上の位置を、前記下端部を通過する390nmから700nmの波長の光に対する焦点位置のうち、最も前記投影レンズから遠い焦点位置より前記投影レンズから遠ざけるようにする、車両用灯具の製造方法。 - 相関色温度が3200Kより低い光源、及び端部を含む領域に、色割れを低減するための回折格子を設けた投影レンズを備えた車両用灯具であって、
fは前記上端部を通過する周縁光線によって決定されるレンズの焦点距離であり、fDは前記端部を通過する周縁光線によって決定される回折面の焦点距離であるとして、前記端部を通過する周縁光線のうち、青い光に対する焦点位置と赤い光に対する焦点位置を光軸上でずらすようにf及びfDを定めることによって、照射される光束の周縁部に青色光線を生じさせるように構成された車両用灯具。 - 相関色温度が6500Kより高い光源、及び端部を含む領域に、色割れを低減するための回折格子を設けた投影レンズを備えた車両用灯具であって、
fは前記上端部を通過する周縁光線によって決定されるレンズの焦点距離であり、fDは前記端部を通過する周縁光線によって決定される回折面の焦点距離であるとして、前記端部を通過する周縁光線のうち、青い光に対する焦点位置と赤い光に対する焦点位置を光軸上でずらすようにf及びfDを定めることによって、照射される光束の周縁部に赤色光線を生じさせるように構成された車両用灯具。
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