JP5314992B2 - フランジ継手漏洩防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対向した一対のフランジがパッキンを介して接続された既設流体管のフランジ継手の外周に亘って密封し、前記フランジ継手における漏洩を防止するフランジ継手漏洩防止装置に関する。
従来のフランジ継手漏洩防止装置は、既存のフランジ継手が、長期使用等により劣化して内部流体が漏洩する虞が生じた場合に、既設流体管を不断流状態にて漏洩防止するために用いられる装置であって、リング体に形成される漏洩防止部材と、内面が漏洩防止部材の外面と周方向に沿って保持する取付部材と、から構成されており、既設流体管の継手部の外面において周方向に亘って漏洩を防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−351468号公報(第2頁、第4図)
しかしながら、特許文献1にあっては、取付部材は周方向に分割された分割部材から成り、隣接した分割部材同士を止め具により締め付けることで、漏洩防止部材に対し内径方向の押圧力を付与しているが、隣接した分割部材同士の端部箇所においては、止め具の締め付けによっても、漏洩防止部材に対し十分な押圧力を付与できないため、フランジ間から流体が漏洩してしまう虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、フランジ継手における漏洩を周方向に亘って確実に防止するフランジ継手漏洩防止装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のフランジ継手漏洩防止装置は、
対向した一対のフランジがパッキンを介して接続された既設流体管のフランジ継手の外周に亘って密封し、前記フランジ継手における漏洩を防止するフランジ継手漏洩防止装置であって、
前記一対のフランジに亘って当接する当接位置で管軸方向隣接配置された弾性を有する漏洩防止部材及び弾性部材と、
前記一対のフランジの外周面に対向する内底面、及び該内底面の管軸方向の両側で対向する内壁面から成る凹状部を有し、該凹状部内に前記漏洩防止部材を収容して前記一対のフランジに取付けられる取付部材と、から構成され、
前記取付部材は、前記一対のフランジの周方向に所定数に分割された分割部材からなり、隣接した前記分割部材の端部同士を引寄せて係合することで前記一対のフランジに取付けられ、
前記分割部材の端部同士に架けて、少なくとも前記内底面と前記漏洩防止部材及び弾性部材との間に介在し、前記漏洩防止部材及び弾性部材を前記一対のフランジに向けて押圧するスペーサが設けられており、前記スペーサに、隣接した前記分割部材同士が対向する対向部に向けて漸次径方向に膨出した膨出面が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、一対のフランジの周方向に沿って引寄せて係合することで環状に形成される分割構造の取付部材の端部同士に架けて、少なくとも内底面と漏洩防止部材との間に介在するスペーサが設けられているため、漏洩防止部材を一対のフランジに向けて内径方向に押圧し難い取付部材の端部において、漏洩防止部材がスペーサを介して一対のフランジに向けて内径方向に押圧されることになり、漏洩防止部材が一対のフランジに周方向に亘って当接し、更に、スペーサに、分割部材の対向部に向けて漸次径方向に膨出した膨出面が形成されていることで、漏洩防止部材を一対のフランジに向けて漸次押圧し難くなる対向部においても、漏洩防止部材がスペーサを介して一対のフランジに向けて確実に押圧されることになり、フランジ継手における漏洩を確実に防止できる。
本発明の請求項に記載のフランジ継手漏洩防止装置は、請求項に記載のフランジ継手漏洩防止装置であって、
前記スペーサの膨出面は、前記内底面に対向する傾斜面であって、前記内底面に、前記傾斜面に対応し前記対向部に向けて漸次先細りの先細面が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、スペーサの膨出面が内底面に対向する傾斜面であって、内底面に、傾斜面に対応し漸次先細りの先細面が形成されていることで、分割部材の端部同士を周方向に沿って引寄せる引寄せ力を、傾斜面と先細面との摺接により漸次、漏洩防止部材を一対のフランジに向けて内径方向に押圧する押圧力として利用できる。
本発明の請求項に記載のフランジ継手漏洩防止装置は、請求項1または2に記載のフランジ継手漏洩防止装置であって、
前記スペーサに、隣接した前記分割部材同士の間から外径方向に突出する突出部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、隣接した分割部材同士の間から外径方向に突出する突出部を利用して、分割部材を係合するときに、端部同士に架けて設けられるスペーサの配置位置を適宜調整できる。
本発明の請求項に記載のフランジ継手漏洩防止装置は、請求項1ないしのいずれかに記載のフランジ継手漏洩防止装置であって、
前記取付部材に、前記一対のフランジを両外側から挟み該取付部材を管軸方向に位置決めする位置決め部が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、取付部材が、一対のフランジを両外側から挟む位置決め部により管軸方向に位置決めされ、フランジの外周面に沿って確実に取付けられる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1(a)は、本発明の実施例におけるフランジ継手漏洩防止装置が流体管に設置された状態を示す一部断面図であり、(b)は、(a)の側断面図である。図2(a)は、取付カバーを示す正面図であり、(b)は、(a)の側断面図である。図3(a)は、スペーサを示す正面図であり、(b)は、スペーサを示す側面図である。図4(a)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられる前の状態を示すA−A断面図であり、(b)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられた状態を示すA−A断面図である。図5(a)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられる前の状態を示すB−B断面図であり、(b)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられた状態を示すB−B断面図である。以下、図1(a)の上下左右側をフランジ継手漏洩防止装置の上下左右側、紙面手前側をフランジ継手漏洩防止装置の前方側(正面側)、紙面奥側をフランジ継手漏洩防止装置の後方側(背面側)として説明する。
図1(a)、(b)に示されるように、符号1は上水を上流側から下流側に輸送する既設流体管であって、既設流体管1,1には、夫々を接続するためのフランジ3’,3’が形成されている。このフランジ3’,3’を、リング状のパッキン4を介して、周方向に沿って形成された複数の挿通孔に、既設のボルト・ナットに換えて挿通され、螺合された複数の防水性を備えたボルト31及びナット32により接合することで、フランジ継手3を構成している。そして、本発明のフランジ継手漏洩防止装置11が、フランジ継手3の外周に亘って密封することで、フランジ継手3における漏洩を防止するようになっている。
フランジ継手漏洩防止装置11は、一対のフランジ3’,3’に亘って配置された漏洩防止部材5と、各々のフランジ3’,3’の外周に沿って配置された一対の弾性部材6,6と(図5(a)、(b)参照)、漏洩防止部材5及び一対の弾性部材6,6を収容して一対のフランジ3’,3’に取付けられる取付部材7と、該取付部材7が一対のフランジ3’,3’に取付けられることで、漏洩防止部材5及び一対の弾性部材6,6を一対のフランジ3’,3’の外周面に押圧する複数(本実施例では4つ)のスペーサ10と、から構成されている(図4(a)、(b)参照)。
取付部材7は、一対のフランジ3’,3’の周方向に所定数(本実施例では4つ)に分割された分割部材としての取付カバー7’から成り、図2(b)に示されるように、この取付カバー7’は、略円弧状に形成され、両端部外面に取付体8,8が固着されている。また、図2(a)に示されるように、取付カバー7’には、一対のフランジ3’,3’の外周面に対向する取付カバー7’の内底面7a’と、内底面7a’の管軸方向の両側で対向する内壁面7b’,7b’と、から成る凹状部7c’が形成されている。
図1(a)、(b)に示されるように、4つの取付カバー7’を、一対のフランジ3’,3’の外周面に沿って略円形状になるように配置し、隣接する取付体8,8において、対向する貫通孔8a,8aにボルト33を挿通し、このボルト33及びナット34により、隣接した取付体8,8同士、すなわち隣接した取付カバー7’,7’の端部としての対向部7f’,7f’同士を引寄せて係合することで取付カバー7’,7’が一対のフランジ3’,3’に取付けられる(図4(b)参照)。
図1(b)及び図2(a)、(b)に示されるように、取付カバー7’における内底面7a’の両端部側には、後述するスペーサ10の膨出面10c,10cに対応し対向部7f’、7f’に向けて漸次先細りの先細面7e’,7e’が形成されている。
また、図5(b)に示されるように、取付カバー7’,7’が一対のフランジ3’,3’に取付けられた状態において、凹状部7c’における図示左側の内壁面7b’は、図示左側のフランジ3’の外周面3a’の図示直上に位置し、かつ凹状部7c’における図示右側の内壁面7b’は、図示右側のフランジ3’の外周面3a’の図示直上に位置するように、取付カバー7’が夫々形成されている。つまり、凹状部7c’の両内壁面7b’,7b’のいずれもは、一対のフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’の放射方向の領域内(図示一点鎖線領域R参照)に位置して取付けられるように形成されている。
図2(a)に示されるように、取付カバー7’の図示左右側における外壁部には、一対のフランジ3’,3’を両外側から挟み、取付部材7を管軸方向に位置決めする一対の位置決め部9,9が複数組形成されている。また、図1(a)、(b)及び図2(a)に示されるように、この位置決め部9,9には、雌ネジが形成された雌ネジ孔9a,9aが夫々形成されており、取付カバー7’がフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’に取付けられる際、位置決め部9,9のボルト35,35がこの雌ネジ孔9a,9aに螺合し、このボルト35,35が、フランジ3’,3’と当接して一対のフランジ3’,3’を両外側から挟むことで、取付部材7を構成する取付カバー7’が、管軸方向に位置決めされ、フランジ3’,3’の外周面3a’,3a’に沿って確実に取付けられる。
図5(a)に示されるように、漏洩防止部材5は、弾性を有する可撓性材質から成り、取付カバー7’の凹状部7c’内に配置されるようになっている。また、漏洩防止部材5は、特に弾性変形しない自然状態における正断面形状が略円形状になるように形成されており、漏洩防止部材5がフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’に亘って配置された状態において、漏洩防止部材5の内径がフランジ3’,3’の外径と略同径になっている。尚、漏洩防止部材5は、特に図示しないが、配置前は有端の帯状に形成されており、外周面3a’,3a’に配置した状態で漏洩防止部材5の両端を接着させる等の無端状処理を行うことで、漏洩防止部材5がフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’に亘って配置されるようになっている。
弾性部材6,6は、弾性を有する可撓性材質から成り、漏洩防止部材5よりも大きい弾性係数を有し、かつ漏洩防止部材5の管軸方向の両側から挟むように、夫々が凹状部7c’内に配置されるようになっている。また、弾性部材6,6は、特に弾性変形しない自然状態における正断面形状が略円形状になるように形成されており、弾性部材6,6がフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’に亘って配置された状態において、弾性部材6,6の内径がフランジ3’,3’の外径と略同径になっている。尚、弾性部材6,6は、特に図示しないが、配置前は有端の帯状に形成されており、外周面3a’,3a’に配置した状態で各々の弾性部材6,6の両端を接着させる等の無端状処理を行うことで、弾性部材6,6がフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’に亘って配置されるようになっている。
図3(a)、(b)に示されるように、スペーサ10は、側面視略T字形状の弾性を有する樹脂製部材から成り、取付カバー7’,7’の端部同士に架けて、内底面7a’と漏洩防止部材5及び弾性部材6,6との間に介在して配置される(図4(b)参照)。
スペーサ10を具体的に説明すると、スペーサ10は、漏洩防止部材5及び一対の弾性部材6,6を一対のフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’に押圧する押圧部10aと、押圧部10aの中央位置から外径方向に突出して形成された突出部10bと、を有している(図4(a)参照)。スペーサ10は、フランジ継手漏洩防止装置11がフランジ継手3の外周に亘って取付けられた状態において、押圧部10aが、内底面7a’と漏洩防止部材5及び弾性部材6,6との間、かつ両内壁面7b’,7b’間に位置するとともに、突出部10bが、取付体8の貫通孔8a,8aに挿通された互いのボルト33,33間に位置するようになっている(図5(a)参照)。
図3(b)に示されるように、押圧部10aの中央部には、隣接した取付カバー7’,7’同士が対向する対向部7f’,7f’に向けて漸次径方向に膨出した膨出面10c,10cが、突出部10bの左右両側に2つ形成されている。特に、この膨出面10c,10cは、前記した取付カバー7’の内底面7aの両端部における先細面7e’に対向する側面視略直線状の傾斜面となっている。
次に、フランジ継手漏洩防止装置11の取付工程について説明する。
先ず、図4(a)及び図5(a)に示されるように、漏洩防止部材5を、両フランジ3’,3’に架けて当接するように、周方向に亘って配置するとともに、弾性部材6,6を、漏洩防止部材5の管軸方向の両側から挟むように、周方向に亘って配置する。次に、取付部材7を、凹状部7c’内に漏洩防止部材5及び弾性部材6,6を収容するように、周方向に沿って配置する。更に、スペーサ10を、押圧部10aが取付カバー7’,7’の端部同士に架けて、内底面7a’と漏洩防止部材5及び弾性部材6,6との間に介在し、かつ突出部10bが隣接した取付カバー7’,7’間、すなわち対向部7f’,7f’間に位置するように、配置する。この漏洩防止部材5の配置位置を当接位置とする。尚、図1(b)に示されるように、ボルト33及びナット34により隣接した取付体8,8同士を係合することで、取付部材7が略円形状に組み立てられている。
次いで、互いに対向するボルト33及びナット34,34を締結していくことで、隣接した取付カバー7’,7’が互いに引き寄せられ(図4(a)の白抜矢印参照)、この取付カバー7’,7’が互いに周方向に沿って引き寄せられることで、取付カバー7’,7’に内径方向(図5(a)の白抜矢印参照)の力が作用し、取付カバー7’の内底面7a’が押圧部10aを押圧する。この内底面7a’の押圧により、押圧部10aが内底面7a’に沿って弾性変形する。
ここで、スペーサ10に、隣接した取付カバー7’,7’同士の間から外径方向に突出する突出部10bが形成されていることで、この突出部10bを利用して、取付カバー7’,7’を係合するときに、端部同士に架けて設けられるスペーサ10の配置位置を適宜調整できる。
更に、ボルト33及びナット34,34を締結していくことで、取付カバー7’,7’の先細面7e’,7e’が膨出面10c,10cと摺接しながら、取付カバー7’,7’が互いに引き寄せられるとともに、押圧部10aが内底面7a’に沿って更に弾性変形し、押圧部10aの底面が漏洩防止部材5及び弾性部材6,6と当接して押圧部10aが漏洩防止部材5及び弾性部材6,6を一対のフランジ3’,3’に向けて押圧する。この押圧部10aの押圧により、漏洩防止部材5及び弾性部材6,6が弾性変形する。このように、互いの取付カバー7’,7’の先細面7e’,7e’が膨出面10c,10cと摺接しながら、取付カバー7’,7’が互いに引き寄せられることで、先細面7e’,7e’と膨出面10c,10cとが、漸次面接触するため、スペーサ10が位置ずれすることなく、押圧部10aが内径方向に漏洩防止部材5及び弾性部材6,6を押圧することになる。
同様に、取付カバー7’,7’が互いに引き寄せられることで、図3(b)及び図4(b)に示されるように、スペーサ10の架設箇所を除いた箇所における取付カバー7’,7’の内底面7a’,7a’も漏洩防止部材5及び弾性部材6,6を内径方向(図4(b)の白抜矢印参照)に押圧し、漏洩防止部材5及び弾性部材6,6が、内底面7a’及び押圧部10aの底面と、フランジ3’,3の外周面3a’,3a’と、により、管径方向に押し潰されることで、凹状部7c’内で漏洩防止部材5及び弾性部材6,6がフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’と密着する。
よって、漏洩防止部材5が、一対の弾性部材6,6と共に収容された取付部材7の凹状部7c’内において、一対の弾性部材6,6により管軸方向の移動が規制され、この弾性部材6,6の弾性力が漏洩防止部材5に作用して、漏洩防止部材5が当接位置において一対のフランジ3’,3’に密接することになるため、フランジ継手3における漏洩を確実に防止できる。
図4(b)及び図5(b)の状態では、前記したように、凹状部7c’の両内壁面7b’,7b’のいずれもは、一対のフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’の放射方向内に位置しているため、取付カバー7’,7’に内径方向の力が作用することで、一対のフランジ3’,3’の外周面3a’,3a’の放射方向内に位置するように取付けられた凹状部7c’の両内壁面7b’,7b’の間に収容された弾性部材6,6が、フランジ3’,3’の外周面3a’,3a’から外れることなく確実に当接し、漏洩防止部材5が弾性部材6,6により移動規制されることになり、この当接で生じる反力を利用して、管軸方向に漏洩防止部材5を挟圧する力を強めることができる。
また、前記したように、一対の弾性部材6,6は、漏洩防止部材5よりも大きい弾性係数を有しているため、取付カバー7’,7’に内径方向の力が作用することで、取付カバー7’の内壁面7b’,7b’が一対の弾性部材6,6を押圧し、一対の弾性部材6,6が漏洩防止部材5に対し管軸方向に挟圧する力が、漏洩防止部材5を管径方向(内径方向)に膨出するように作用し、漏洩防止部材5が一対のフランジに強く密接することができる。
スペーサ10が内底面7a’と漏洩防止部材5及び弾性部材6,6との間に介在して配置されているうえに、このスペーサ10には、隣接した取付カバー7’,7’同士が対向する対向部7f’,7f’に向けて漸次径方向に膨出した膨出面10c,10cが形成されているため、漏洩防止部材5を一対のフランジ3’,3’に向けて漸次押圧し難くなる対向部7f’,7f’近傍箇所においても、この対向部7f’,7f’近傍箇所を除いた他の箇所において漏洩防止部材5が押圧されるのと同様に、漏洩防止部材5がスペーサ10を介して一対のフランジ3’,3’に向けて確実に押圧されることになる。とりわけ、漏洩防止部材5が、管軸方向に弾性部材6,6の間に配置されているため、スペーサ10による押圧が生じても管軸方向に膨出することなく、内径方向に押圧されることになる。
特に、前記したように、スペーサ10の膨出面10cは、内底面7a’に対向する傾斜面であるとともに、内底面7a’には、膨出面10cに対応し対向部7f’に向けて漸次先細りの先細面7e’が形成されているため、取付カバー7’,7’の端部同士を周方向に沿って引寄せる引寄せ力を、膨出面10cと先細面7e’との摺接により漸次、漏洩防止部材5を一対のフランジ3’,3’に向けて内径方向に押圧する押圧力として利用できる。
以上に説明したように、実施例のフランジ継手漏洩防止装置11において、一対のフランジ3’,3’の周方向に沿って引寄せて係合することで環状に形成される分割構造の取付部材7の端部同士に架けて、内底面7a’と漏洩防止部材5との間に介在するスペーサ10が設けられているため、漏洩防止部材5を一対のフランジ3’,3’に向けて内径方向に押圧し難い取付部材7の端部において、漏洩防止部材5がスペーサ10を介して一対のフランジ3’,3’に向けて内径方向に押圧されることになり、漏洩防止部材5が一対のフランジ3’,3’に周方向に亘って当接し、フランジ継手3における漏洩を確実に防止できる。
次に、本発明の変形例を以下に説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
本発明の変形例を図面に基づいて説明すると、図6(a)は、変形例におけるフランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられる前の状態を示す断面図であり、(b)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられた状態を示す断面図である。
図6(a)に示されるように、取付カバー17’の内底面17a’は、対向部17f’を形成する端面まで周方向に連続する略円弧状に形成されている。
このようにしても、フランジ継手漏洩防止装置21がフランジ継手3に取付けられる際において、ボルト33及びナット34,34を締結していくことで、隣接した取付カバー17’,17’が互いに引き寄せられ(図示白抜矢印参照)、図6(b)に示されるように、対向部17f’を形成する端面と、対向部17f’側の内底面17a’と、が交叉する頂点17g’が、傾斜面である膨出面10cと当接するため、膨出面10cと頂点17g’との当接により、漏洩防止部材5及び弾性部材6,6を一対のフランジ3’,3’に向けて内径方向に押圧することができる。これにより、フランジ継手3における漏洩を確実に防止できる。
以上、本発明の実施例及び変形例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例及び変形例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
前記実施例及び前記変形例では、既設流体管1,1は、その内部を流れる流体が上水であるが、流体は必ずしも上水に限らず、例えば工業用水であってもよいし、また気体や気液混合状態の流体が流れる流体管にも適用可能である。
変形例では、漏洩防止部材5及び弾性部材6,6が、各々のフランジ3’,3’の外周に沿って配置されているが、フランジ継手漏洩防止装置は、弾性部材を含むものに限定されるものではなく、例えば、漏洩防止部材のみが各々のフランジの外周に沿って配置されたフランジ継手漏洩防止装置であってもよい。
前記実施例及び前記変形例では、取付部材7は、4つに分割された分割部材としての取付カバー7’,17’から成っているが、取付部材の分割数は4つに限定されるものではなく、取付部材は、2つ、3つまたは5つ以上に分割された分割部材から成ってもよい。
前記実施例では、膨出面10cは、直線状の傾斜面であるが、これに限定されるものではなく、例えば、膨出面は、取付カバーの対向部に向けて漸次径方向に膨出した曲面であってもよい。
(a)は、本発明の実施例におけるフランジ継手漏洩防止装置が流体管に設置された状態を示す一部断面図であり、(b)は、(a)の側断面図である。 (a)は、取付カバーを示す正面図であり、(b)は、(a)の側断面図である。 (a)は、スペーサを示す正面図であり、(b)は、スペーサを示す側面図である。 (a)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられる前の状態を示すA−A断面図であり、(b)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられた状態を示すA−A断面図である。 (a)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられる前の状態を示すB−B断面図であり、(b)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられた状態を示すB−B断面図である。 (a)は、変形例におけるフランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられる前の状態を示す断面図であり、(b)は、フランジ継手漏洩防止装置がフランジ継手に取付けられた状態を示す断面図である。
符号の説明
1 既設流体管
3 フランジ継手
3’ フランジ
3a’ 外周面
4 パッキン
5 漏洩防止部材
7 取付部材
7’ 取付カバー(分割部材)
7a’ 内底面
7b’ 内壁面
7c’ 凹状部
7e’ 先細面
7f’ 対向部
9 位置決め部
10 スペーサ
10b 突出部
10c 膨出面(傾斜面)
11 フランジ継手漏洩防止装置

Claims (4)

  1. 対向した一対のフランジがパッキンを介して接続された既設流体管のフランジ継手の外周に亘って密封し、前記フランジ継手における漏洩を防止するフランジ継手漏洩防止装置であって、
    前記一対のフランジに亘って当接する当接位置で管軸方向隣接配置された弾性を有する漏洩防止部材及び弾性部材と、
    前記一対のフランジの外周面に対向する内底面、及び該内底面の管軸方向の両側で対向する内壁面から成る凹状部を有し、該凹状部内に前記漏洩防止部材を収容して前記一対のフランジに取付けられる取付部材と、から構成され、
    前記取付部材は、前記一対のフランジの周方向に所定数に分割された分割部材からなり、隣接した前記分割部材の端部同士を引寄せて係合することで前記一対のフランジに取付けられ、
    前記分割部材の端部同士に架けて、少なくとも前記内底面と前記漏洩防止部材及び弾性部材との間に介在し、前記漏洩防止部材及び弾性部材を前記一対のフランジに向けて押圧するスペーサが設けられており、前記スペーサに、隣接した前記分割部材同士が対向する対向部に向けて漸次径方向に膨出した膨出面が形成されていることを特徴とするフランジ継手漏洩防止装置。
  2. 前記スペーサの膨出面は、前記内底面に対向する傾斜面であって、前記内底面に、前記傾斜面に対応し前記対向部に向けて漸次先細りの先細面が形成されていることを特徴とする請求項に記載のフランジ継手漏洩防止装置。
  3. 前記スペーサに、隣接した前記分割部材同士の間から外径方向に突出する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフランジ継手漏洩防止装置。
  4. 前記取付部材に、前記一対のフランジを両外側から挟み該取付部材を管軸方向に位置決めする位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のフランジ継手漏洩防止装置。
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