JP5313817B2 - バンパーステイ - Google Patents

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Description

本発明は、車両用のバンパーステイに関する。
従来、自動車等の車体の前面及び後面には、衝突時の衝撃を吸収して、車体に伝達される衝撃エネルギーを緩和させるためにバンパー装置が設けられている。
そして、バンパー装置の内部には、強度補強部材としてのレインフォースメントが車両の幅方向に延在するように設けられている。そして、レインフォースメントは、車両の車体メンバーに固定されたバンパーステイを介して車体に取り付けられている。
上記バンパー装置は、バンパー装置に対して所定以上の衝撃力が作用したときに、バンパーステイとレインフォースメントとが塑性変形し衝撃エネルギーを吸収することにより、車体、及び乗員への衝撃力を緩和させ、保護する性能を有する。
上記バンパーステイは一般的に、レインフォースメント側に面するレインフォースメント側接触部と、車体メンバー側に面する車体メンバー側接触部と、上記レインフォースメント側接触部と上記車体メンバー側接触部とを結合する複数のリブとからなる構造を有している。
そして、衝撃吸収効果を向上させることを目的とした、バンパーステイの構造に関する様々な技術が報告されている(特許文献1〜3)。
特開2003−112587号公報 特開2003−312399号公報 特開2006−27501号公報
上記のようなバンパーステイにおいては、これまでの度重なる改善の過程を通して形状の変更が衝撃吸収効果に大きく影響することが判明している。したがって、更に形状に工夫を加えることによって、より一層衝撃吸収効果を高めることができる余地が残されている。また、バンパーステイを用いる自動車業界からも、バンパーステイの衝撃吸収効果の向上が望まれている。
本発明は、かかる従来の要望に鑑みてなされたものであって、より一層優れた衝撃吸収効果を得ることができるバンパーステイを提供しようとするものである。
本発明は、車両の車体メンバーとレインフォースメントとの間に配設されるバンパーステイであって、
上記レインフォースメント側を先端側、上記車体メンバー側を後端側とすると、上記バンパーステイは、上記レインフォースメントの後端側面に接触するレインフォースメント側接触部(以下、R側接触部という)と、上記車体メンバーの先端側面に接触する車体メンバー側接触部(以下、S側接触部という)と、上記R側接触部と上記S側接触部とを連結する連結部とを有し、
上記R側接触部は、上記バンパーステイの幅方向両端に設けられ、取り付けの際に上記車体の幅方向外側(以下、外側という)に位置する第1R側接触部と、取り付けの際に上記車体の幅方向内側(以下、内側という)に位置する第2R側接触部とからなり、
上記S側接触部は、上記車体メンバーが有する2箇所の上記先端側面にそれぞれ対応し、外側に位置する第1S側接触部と、内側に位置する第2S側接触部とを有し、
上記連結部は、車両の略前後方向に延びた4枚のリブと、これらを先端側において連結するリブ連結板とからなり、
上記4枚のリブを、外側から順に第1リブ、第2リブ、第3リブ、第4リブとすると、
上記第1リブは、その後端側端部が上記第1S側接触部の外側端部に接続され、先端側端部が上記第1R側接触部の内側端部において上記第1R側接触部となす角度が略直角となるよう接続され、
上記第4リブは、その後端側端部が上記第2S側接触部の内側端部に接続され、先端側端部が上記第2R側接触部の外側端部において上記第2R側接触部となす角度が略直角となるよう接続され、
上記リブ連結板の両端は、該リブ連結板がレインフォースメントの後端側面と非接触となるように、上記第1リブの該第1リブと上記第1R側接触部との接合点よりも後端側の位置、及び上記第4リブの該第4リブと上記第2R側接触部との接合点よりも後端側の位置に接合され、
上記第2リブは、その後端側端部が上記第1S側接触部の内側端部に接続され、先端側端部が上記リブ連結板に接続され、
上記第3リブは、その後端側端部が上記第2S側接触部の外側端部に接続され、先端側端部が上記リブ連結板に接続され、
少なくとも上記第2リブ、上記第3リブ、及び上記第4リブは、途中で屈曲する屈曲点を有し、上記第2リブにおける上記屈曲点は、上記第1リブから離れる方向に突出するように屈曲し、上記第3リブの上記屈曲点と上記第4リブの上記屈曲点は、互いに離れる方向に突出するように屈曲していることを特徴とするバンパーステイにある(請求項1)。
上記バンパーステイは、上述の条件を全て具備する形状を有している。これにより、上記バンパーステイは、衝撃力が付与された際の、衝撃エネルギーを受け止めて、伝達することができ、かつ、エネルギー吸収の高い変形形態となり、優れた衝撃吸収効果を得ることができる。
すなわち、レインフォースメントに衝撃力が作用すると、上記バンパーステイにおいては、衝撃エネルギーは、上記R側接触部を介して上記連結部へと伝達される。
そして、上記連結部は、上記4枚のリブと上記リブ連結板とからなる特定の構造を有することにより、リブに繋がる部分に作用するモーメントを軽減し、衝撃エネルギーを各リブに効率的に伝播させ、変形荷重を制御することができる。
また、リブに設けた屈曲点は変形の際の座屈基点となり、また、これらの屈曲点が上述したように、上記第2リブにおける上記屈曲点は、上記第1リブから離れる方向に突出するように屈曲し、上記第3リブの上記屈曲点と上記第4リブの上記屈曲点は、互いに離れる方向に突出するように屈曲しているため、上記連結部が略菱形状で折りたたまれていくように変形するパンタグラフ状変形に寄与する。上記連結部をパンタグラフ状に変形させることにより、局所的変形を防止し、連結部全体を変形させることができるため、衝撃エネルギーの高吸収を可能にすることができる。
また、第1リブ及び第4リブの先端側端部と上記R側接触部が略直交することにより、上記屈曲点に十分に変形荷重を与えることができ、上記連結部のパンタグラフ状変形に寄与する。
このような本発明特有の形状に基づく変形特性が総合的に機能し、後述する実施例にも示すごとく、従来よりも優れた衝撃吸収効果が得られるのである。
このように、本発明によれば、優れた衝撃吸収効果を得ることができるバンパーステイを提供することができる。
実施例1における、バンパーステイを示す断面図。 実施例1における、負荷試験を示す説明図。 実施例1における、負荷試験の結果を示すグラフ図。 実施例1におけるバンパーステイの取り付け構造を示す説明図。 実施例1におけるバンパーステイの衝撃吸収状態を示す説明図。 比較例としてのバンパーステイを示す断面図。 実験例1における、負荷試験の結果を示すグラフ図。 実験例1における、X=Y/2のサンプルの(A)変形前(B)変形後の断面図。 実験例2における、負荷試験の結果を示すグラフ図。 実験例2における、Y=30mmのサンプルの(A)変形前(B)変形後の断面図。 実験例2における、Y=125mmのサンプルの(A)変形前(B)変形後の断面図。 実験例3における、負荷試験の結果を示すグラフ図。 実験例3における、サンプルAの変形後の断面図。 実験例3における、サンプルBの変形後の断面図。 実験例4における、負荷試験の結果を示すグラフ図。 実験例4における、T=5mmのサンプルの変形後の断面図。 実験例4における、T=10mmのサンプルの変形後の断面図。 実験例5における、負荷試験の結果を示すグラフ図。 実験例5における、t=3mmのサンプルの(A)変形前(B)変形後の断面図。 実験例6における、負荷試験の結果を示すグラフ図。 実験例1における、負荷試験を示す説明図。
本発明のバンパーステイは、上述したように、車両の車体メンバーとレインフォースメントとの間に配設されるバンパーステイであり、上記レインフォースメントの後端側面に接触するR側接触部と、上記車体メンバーの先端側面に接触するS側接触部と、上記R側接触部と上記S側接触部とを連結する連結部とを有する。そして、上記バンパーステイは、車両の前方(フロント)側に配置される場合だけでなく、後方(リア)側に配置される場合もある。従って、上記バンパーステイが車両の前方側に配置される場合には、車体の前方側が上記バンパーステイの先端側となり、一方、上記バンパーステイが車両の後方側に配置される場合には、車体の後方側が上記バンパーステイの上記先端側となる。
上記バンパーステイは、アルミニウム合金よりなることが好ましく、アルミニウム合金の押出し材よりなることがより好ましい。また、アルミニウム合金の中でも、特に、4000系、5000系、6000系、7000系等のアルミニウム合金よりなることが好ましい。また、上記バンパーステイは、押出し材よりなることが好ましいが、溶接、鋳造、鍛造等、その他の加工方法を用いて作製してもよい。
また、上記バンパーステイは、車両への搭載と、衝突時の良好な変形形態の発生のため、車体幅方向の寸法(幅)は、150〜250mmであり、車体前後方向の寸法(長さ)は40〜120mmであることが好ましい。
また、上記R側接触部は、上記バンパーステイの幅方向両端に設けられ、取り付けの際に上記車体の幅方向外側に位置する第1R側接触部と、取り付けの際に上記車体の幅方向内側に位置する第2R側接触部とからなる。
上記レインフォースメントの後端側面に接触する面である上記R側接触部の先端側面は、上記レインフォースメントの後端側面の形状に対応した形状を有することが好ましい。
また、上記第1R側接触部と上記第2R側接触部の幅方向の長さは、バンパーレインフォースメントとバンパーステイとの組み立てを簡便なものとし、かつ、バンパーステイを軽量にするという理由により、10〜50mmであることが好ましい。
また、上記S側接触部は、上記車体メンバーが有する2箇所の上記先端側面にそれぞれ対応し、外側に位置する第1S側接触部と、内側に位置する第2S側接触部とを有する。
押出し時の形状精度の得やすさから、上記第1S側接触部と上記第2S側接触部が連続する形状としてもよいが、軽量化の観点から、上記第1S側接触部と上記第2S側接触部は、不連続とすることが好ましい。
上記第1リブは、その後端側端部が上記第1S側接触部の外側端部に接続され、先端側端部が上記第1R側接触部の内側端部において上記第1R側接触部となす角度が略直角となるよう接続される。また、上記第4リブは、その後端側端部が上記第2S側接触部の内側端部に接続され、先端側端部が上記第2R側接触部の外側端部において上記第2R側接触部となす角度が略直角となるよう接続される。
上記第1リブと上記第1R側接触部のなす角度、及び上記第4リブと上記第2R側接触部のなす角度が略直角とならない場合には、各リブへの衝撃エネルギーの伝達が良好に行われず、上記連結部全体の好ましい塑性変形が得られず、十分な衝撃吸収効果が得られないという問題がある。
上記4枚のリブを先端側において連結する上記リブ連結板の両端は、該リブ連結板がレインフォースメントの後端側面と非接触となるように、上記第1リブの該第1リブと上記第1R側接触部との接合点よりも後端側の位置、及び上記第4リブの該第4リブと上記第2R側接触部との接合点よりも後端側の位置に接合される。
上記リブ連結板がレインフォースメントの後端側面と接触する場合には、振動により、異音が発生するという問題や、黒汁が発生するという問題がある。また、各リブへの衝撃エネルギーの伝達が良好に行われず、上記連結部全体の好ましい塑性変形が得られず、十分な衝撃吸収効果が得られないという問題がある。
上記リブ連結板は、曲線状であっても、直線状であっても、折れ線状であってもよい。そして、上記リブ連結板は、上記レインフォースメントの後端側面の形状に沿った形状であることが好ましく、単一状で屈曲点のないことがより好ましい。
上記第2リブは、その後端側端部が上記第1S側接触部の内側端部に接続され、先端側端部が上記リブ連結板に接続される。また、上記第3リブは、その後端側端部が上記第2S側接触部の外側端部に接続され、先端側端部が上記リブ連結板に接続される。
上記第2リブ及び第3リブの先端側端部は、バンパーステイが強度を有するように、また、連結部が塑性変形する際に良好な形態となるように、バンパー装置の形状に応じて、上記リブ連結板の好ましい場所に接続すればよい。
また、少なくとも上記第2リブ、上記第3リブ、及び上記第4リブは、途中で屈曲する屈曲点を有しており、上記第2リブにおける上記屈曲点は、上記第1リブから離れる方向に突出するように屈曲し、上記第3リブの上記屈曲点と上記第4リブの上記屈曲点は、互いに離れる方向に突出するように屈曲している。
上記屈曲点の角度はバンパー装置の形状により変動する。
上記第2リブ、上記第3リブ、及び上記第4リブが屈曲点を有していない場合には、リブが塑性変形する際に、連結部の好ましい変形形態を得るための基点が得られず、局所的な変形等が発生し、衝撃吸収効果が低下するおそれがある。
また、上記第2リブにおける上記屈曲点が上記第1リブから離れる方向に突出するように屈曲していない場合や、上記第3リブの上記屈曲点と上記第4リブの上記屈曲点が互いに離れる方向に突出するように屈曲していない場合には、連結部の好ましい変形形態を得ることができず、衝撃吸収効果が低下するおそれがある。
また、上記リブは、先端側端部から屈曲点まで、及び後端側端部から屈曲点までは、曲線状であっても、直線状であってもよい。上記リブが直線状である場合には、曲線状である場合に比べて変形荷重を高く設定することができ、より衝撃吸収効果を得ることができるため、上記リブは直線状であることが好ましい。
また、上記バンパーステイにおいて、上記屈曲点は、上記R側接触部と上記S側接触部との間の車両前後方向の最大距離をYとして、上記S側接触部から前方への距離がY/3〜Y/2の間に位置していることが好ましい(請求項2)。
この場合には、連結部の変形形態を特に良好なパンタグラフ状とすることができ、より優れた衝撃吸収効果を得ることができる。
また、上記屈曲点は、Y/3未満位置、あるいはY/2を超える位置に設ける場合には、連結部の好ましい変形形態を得るための基点が得られず、衝撃吸収効果が低下するおそれがある。
また、上記屈曲点は、上記S側接触部からの車両前後方向距離がすべて同じとなるように一平面上に設けられていることが好ましい(請求項3)。
この場合には、連結部の変形形態を特に良好なパンタグラフ状とすることができ、より優れた衝撃吸収効果を得ることができる。
また、上記屈曲点が、上記S側接触部からの車両前後方向距離がすべて同じとなるように一平面上に設けられていない場合には、連結部の好ましい変形形態を得るための基点が得られず、衝撃吸収効果が低下するおそれがある。
また、断面形状において、上記第1リブの外側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA1点、上記第1リブの外側面と上記リブ連結板の後端側面の延長線との交点をB1点とすると、上記屈曲点を通る平面と上記第1リブとの交点が、上記リブ1において、上記A1点から、直線A1−B1の長さの8/10以下の位置となる場合には、上記第1リブに屈曲点を設けることが好ましい(請求項4)。
この場合には、連結部の変形形態をより良好な形態とすることができ、より優れた衝撃吸収効果を得ることができる。
また、断面形状において、上記第2リブの内側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA2点、上記第3リブの外側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA3点、上記第4リブの内側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA4点とした場合に、上記A1点から上記A2点までの長さ、及び上記A3点から上記A4点までの長さが20〜100mmであることが好ましい(請求項5)。
この場合には、車両組立て時にボルト接合が可能であり、ボルト接合することで軽衝突時に当該部位の交換の簡易化を図ることができるという効果を得ることができる。
上記A1点から上記A2点までの長さ、及び上記A3点から上記A4点までの長さが20mm未満である場合には、ボルト接合の場合、ボルトを設置する幅が不足するおそれがある。一方、上記A1点から上記A2点までの長さ、及び上記A3点から上記A4点までの長さが100mmを超える場合には、車両組立て時の接合スパンが過大となり、さらに一対の接触部の設定が必要となって質量が増加するおそれがある。
また、上記A2点から上記A3点までの距離は、上記車体メンバーにおける2箇所の上記先端側面同士の間隔と合致することが好ましい(請求項6)。
この場合には、衝突荷重を車体メンバーへ伝播するという効果を得ることができる。
上記A2点から上記A3点までの距離が上記車体メンバーの2箇所の上記先端側面同士の間隔未満である場合には、衝突荷重を車体メンバーへの伝播において、車体メンバー側からモーメントが発生することになり、好ましい変形形態を得ることができないおそれがある。一方、上記A2点から上記A3点までの距離が上記車体メンバーにおける2箇所の上記先端側面同士の間隔を超える場合には、衝撃により車両構造骨格をなす車体メンバーではなく、パネル部分等をバンパーステイより先に変形させてしまうこととなり、十分な衝撃吸収効果を得ることができないおそれがある。また、このことに対処するために、パネル部等を補強するためには多大な質量増となるおそれがある。
また、上記R側接触部と上記S側接触部との間の車両前後方向の最大距離Yは、40〜120mmであることが好ましい(請求項7)。
この場合には、リブの横倒れがなく、パンタグラフ状変形形態を得ることができる。
上記R側接触部と上記S側接触部との間の車両前後方向の最大距離Yが40mm未満である場合には、十分な衝撃吸収効果を得ることができないおそれがある。一方、上記最大距離Yが120mmを超える場合には、リブの横倒れ等が発生するおそれがある。
また、上記A2点から上記第2リブの屈曲点までの長さと上記A3点から上記第3リブの屈曲点までの長さの合計は、上記A2点から上記A3点までの長さ以下であることが好ましい(請求項8)。
この場合には、リブが倒れた際に、上記第2リブと上記第3リブとが干渉することがなく、良好な衝撃吸収効果を得ることができる。
上記A2点から上記第2リブの屈曲点までの長さと上記A3点から上記第3リブの屈曲点までの長さの合計が上記A2点から上記A3点までの長さを超える場合には、リブが変形する際に上記第2リブと上記第3リブとが干渉し、リブ全体の好ましい変形形態が得られず、十分な衝撃吸収効果を得ることができないおそれがある。
また、上記第1リブの外側面と直線A1−A2のなす角θ1、上記第2リブの内側面と直線A2−A1のなす角θ2、上記第3リブの外側面と直線A3−A4のなす角θ3、上記第4リブの内側面と直線A4−A3のなす角θ4は、90°超え120°以下であることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上記連結部の良好な変形形態を得ることができ、良好な衝撃吸収効果を得ることができる。
上記なす角θ1、上記なす角θ2、上記なす角θ3、及び上記なす角θ4が90°以下である場合には、リブの塑性変形がパンダグラフ状とならず、十分な衝撃吸収効果を得ることができないおそれがある。一方、上記なす角θ1、上記なす角θ2、上記なす角θ3、及び上記なす角θ4が120°を超える場合には、各リブが過度に変形し易くなり、衝撃吸収効果が低下するおそれがある。
また、上記第1R側接触部と上記第2R側接触部の先端側面を結ぶ仮想曲線を上記リブ連結板の先端側面形状に沿う形状となるように設けた場合、上記仮想曲線から上記リブ連結板の先端側面までの車両前後方向の距離は、上記第1R側接触部の厚みをt1r、上記第2R側接触部の厚みをt2rとすると、t1r〜2t1rかつt2r〜2t2rの範囲内にあることが好ましい(請求項10)。
この場合には、レインフォースメントからの入力によるモーメント軽減の効果が得られ、安定した変形形態を得ることができる。
なお、通常は、上記第1R側接触部と上記第2R側接触部の先端側面を結ぶ上記仮想曲線が、上記レインフォースメントの後端側面になる。
上記仮想曲線から上記リブ連結板の先端側面までの車両前後方向の距離がt1r、t2rの少なくとも一方よりも小さい場合には、衝撃力が付与された際に、上記レインフォースメントと上記リブ連結板が接触するおそれがあり、リブ全体の好ましい変形形態を得ることができず、モーメント軽減の効果が十分に得られないおそれがある。一方、上記仮想曲線から上記リブ連結板の先端側面までの車両前後方向の距離が2t1r、2t2rの少なくとも一方を超える場合には、第1リブ及び第4リブが上記R側接触部との接合点から上記リブ連結板との接合点までの間で変形してしまい、リブ全体の好ましい変形形態が得られず、十分な衝撃吸収効果が得られないおそれがある。
また、上記第1リブ〜第4リブ、及び上記リブ連結板の厚みは、上記第1R側接触部、第2R側接触部、第1S側接触部、及び第2S側接触部の厚み以下であることが好ましい(請求項11)。
この場合には、バンパーレインフォースメントからの入力によりパンタグラフ状変形形態が得られ、十分な衝撃吸収効果を得ることができる。
上記第1リブ〜第4リブ、及び上記リブ連結板の厚みが、上記第1R側接触部、第2R側接触部、第1S側接触部、及び第2S側接触部の厚みを超える場合には、良好なパンタグラフ状変形形態にならないおそれがある。
また、上記連結部を構成する上記第1リブ〜第4リブ、及び上記リブ連結板の厚みは、1.0〜3.0mmであることが好ましい(請求項12)。
この場合には、上記バンパーステイが十分な強度を有することができ、また、連結部のリブのパンダグラフ状変形が得られ、優れた衝撃吸収効果を得ることができる。
上記第1リブ〜第4リブ、及び上記リブ連結板の厚みが1.0mm未満である場合には、押出性が悪く、製品を作製することが難しくなるばかりか、リブが屈曲点以外で座屈するおそれがある。また、溶接接合等によって該バンパーステイを作製する場合は、歪みが発生して良好な形状が得られないおそれがある。一方、上記第1リブ〜第4リブ、及び上記リブ連結板の厚みが3.0mmを超える場合には、バンパーステイの重量が増すため、軽量化の観点から好ましくない。
また、上記第1リブ〜第4リブの厚みは、全て等しくてもよいが、それぞれ異なっていてもよい。
また、上記第1R側接触部、上記第2R側接触部、上記第1S側接触部、及び上記第2S側接触部の厚みは、2.0〜6.0mmであることが好ましい(請求項13)。
この場合には、上記バンパーステイが十分な強度を有することができる。
上記第1R側接触部、上記第2R側接触部、上記第1S側接触部、及び上記第2S側接触部の厚みが2.0mm未満である場合には、車両組立て時のボルト締結における締結トルクが不十分となるおそれがある。一方、上記第1R側接触部、上記第2R側接触部、上記第1S側接触部、及び上記第2S側接触部厚みが6.0mmを超える場合には、バンパーステイの重量が増すため、軽量化の観点から好ましくない。
(実施例1)
本例は、本発明の実施例にかかるバンパーステイについて図1〜図6を用いて説明する。なお、各部の厚み等を考慮すると、各部の接続位置等を必ずしも1点で示すことが妥当でないと考えられるため、説明の都合上、各部の接続部等を丸い破線で囲んだ領域として示した。
図1及び図4に示すように、本例のバンパーステイ1は、車両の車体メンバー8とレインフォースメント7との間に配設される。レインフォースメント7側を先端側、車体メンバー8側を後端側とすると、上記バンパーステイ1は、上記レインフォースメント7の後端側面に接触するR側接触部2を有する。また、上記本体部81と該本体部81の先端側に車体幅方向に配設された2つのフランジ部82とからなる車体メンバー8の先端側面に接触するS側接触部3と、上記R側接触部2と上記S側接触部3とを連結する連結部4とを有する。
上記バンパーステイ1は、材質、質別:6N01−T5、耐力:220MPaであるアルミニウム合金の押出し材よりなる。
また、上記バンパーステイ1における角部はR形状となっている。
上記R側接触部2は、上記バンパーステイ1の幅方向両端に設けられ、取り付けの際に車体の幅方向外側(以下、外側という)に位置する第1R側接触部21と、取り付けの際に車体の幅方向内側(以下、内側という)に位置する第2R側接触部22とからなる。
上記S側接触部3は、上記車体メンバー8の2つのフランジ部82の先端側面にそれぞれ対応し、外側に位置する第1S側接触部31と、内側に位置する第2S側接触部32とを有する。
上記連結部4は、車両の略前後方向に延びた4枚のリブ41と、これらを先端側において連結するリブ連結板42とからなる。
上記4枚のリブ41を、外側から順に第1リブ43、第2リブ44、第3リブ45、第4リブ46とすると、上記第1リブ43は、その後端側端部432が上記第1S側接触部31の外側端部311に接続され、先端側端部431が上記第1R側接触部21の内側端部212において上記第1R側接触部21となす角度αが略直角となるよう接続され、上記第4リブ46は、その後端側端部462が上記第2S側接触部32の内側端部322に接続され、先端側端部461が上記第2R側接触部22の外側端部221において上記第2R側接触部22となす角度が略直角となるよう接続される。
上記リブ連結板42の両端は、該リブ連結板42がレインフォースメントの後端側面と非接触となるように、上記第1リブ43の該第1リブ43と上記第1R側接触部21との接合点P1よりも後端側の位置Q1、及び上記第4リブ46の該第4リブ46と上記第2R側接触部22との接合点P4よりも後端側の位置Q4に接合される。
上記第2リブ44は、その後端側端部442が上記第1S側接触部31の内側端部312に接続され、先端側端部441は上記リブ連結板42に接続され、上記第3リブ45は、その後端側端部452が上記第2S側接触部32の外側端部321に接続され、先端側端部451は上記リブ連結板42に接続される。
上記第2リブ44、上記第3リブ45、及び上記第4リブ46は、途中で屈曲する屈曲点47を有している。また、上記第2リブ45における上記屈曲点47は、上記第1リブ43から離れる方向に突出するように屈曲し、上記第3リブ45の屈曲点47と上記第4リブ46の上記屈曲点47は、互いに離れる方向に突出するように屈曲し、上記屈曲点47は、上記S側接触部3から、前方への距離Xが30.9mmの位置に、一平面上に設けられている。
上記R側接触部2と上記S側接触部3との間の車両前後方向の最大距離Y=78.2mmであり、上記屈曲点47の位置は、上記S側接触部3から前方への距離がY/3〜Y/2の間に位置している。
また、断面形状において、上記第1リブ43の外側面の延長線と上記S側接触部3の後端側面の延長線との交点をA1点、上記第2リブ44の内側面の延長線と上記S側接触部3の後端側面の延長線との交点をA2点、上記第3リブ45の外側面の延長線と上記S側接触部3の後端側面の延長線との交点をA3点、上記第4リブ46の内側面の延長線と上記S側接触部3の後端側面の延長線との交点をA4点とした場合に、上記A1点から上記A2点までの長さLは52mmであり、上記A3点から上記A4点までの長さMは51mmである。
また、上記A2点から上記第2リブの屈曲点47までの長さと上記A3点から上記第3リブの屈曲点47までの長さの合計は60.18mmであり、上記A2点から上記A3点までの長さN(=62.5mm)以下である。
また、上記第1リブ43の外側面と直線A1−A2のなす角θ1は113.8°であり、上記第2リブ44の内側面と直線A2−A1のなす角θ2は94.7°であり、上記第3リブ45の外側面と直線A3−A4のなす角θ3は98.5°であり、上記第4リブ46の内側面と直線A4−A3のなす角θ4は96.2°である。
また、上記第2リブの内側面と上記リブ連結板42の先端側面のなす角θ5は72.6°であり、上記第3リブの外側面と上記リブ連結板42の先端側面のなす角θ6は89.3°である。
また、上記連結部4を構成する上記第1リブ43〜第4リブ46、及び上記リブ連結板42の厚みは、全て2mmである。
また、上記第1R側接触部21の厚み(t1r)、上記第2R側接触部22の厚み(t2r)、上記第1S側接触部31の厚み、及び上記第2S側接触部32の厚みは、全て4mmである。
また、上記第1R側接触部21と上記第2R側接触部22の先端側面を結び、上記リブ連結板42の先端側面形状に沿う形状を有する仮想曲線23から上記リブ連結板42の先端側面までの車両前後方向の距離Tは、7mmである。
また、上記第1R側接触部の幅方向の長さUは30mmであり、上記第2R側接触部の幅方向の長さVは28mmである。
本例では、バンパーステイ1の衝撃吸収効果の評価を行った。
図2に示すように、長手方向に沿って内R=3000mmに曲げた剛体5(レインフォースメントと同形状)を、上記バンパーステイ1及び、バンパーステイ1を下方向で支持する支持台6を用いてスパンS=800mmで支持した。上記支持台6は、本体部61と該本体部61の上端に幅方向に配設された2つのフランジ部62からなる。上記剛体5の外R側から剛体5を介して荷重Fを負荷する負荷試験を行った。なお、上記A2点から上記A3点までの距離は、上記支持台6の2箇所の先端側面同士(フランジ部62同士)の間隔Hと合致する。
荷重は、試験機のロードセルにより連続測定した。
上記バンパーステイ1の上記剛体5の荷重負荷位置において、荷重Fの反対面の部分Gに変位計を取り付けて、変位を連続測定した。
また、比較のために、図6に示す、一般的なバンパーステイ9についても、同様の試験を行った。
上記バンパーステイ9は、図6に示すように、レインフォースメント側に面するR側接触部91と、車体メンバー側に面するS側接触部92と、上記R側接触部91と上記S側接触部92とを結合する複数のリブ93とからなる構造を有している。上記R側接触部91は、離隔した第1R側接触部911、第2R側接触部912、及び第3R側接触部913からなり、上記S側接触部92は、離隔した第1S側接触部921、及び第2S側接触部922からなり、上記リブ93は4枚のリブ(931〜934)からなる。また、上記リブ93と上記R側接触部91、上記リブ93と上記S側接触部92との結合部は、R形状となっている。
また、上記バンパーステイ9は、一枚の鋼材をプレス成形して作製されている。そして、上記鋼材の厚みは2mmである。上記バンパーステイ9は、全体で、幅方向は243.4mmであり、車両の長さ方向は76mmである。
上記バンパーステイ9は、第1R側接触部911は幅方向に32mm、第2R側接触部912は幅方向に53.7mmであり、第3R側接触部913は幅方向に32mmである。また、第1S側接触部921は幅方向に52mm、第2S側接触部922は幅方向に51mmである。また、図6における角度θ7は106.7°角度θ8は94.7°、角度θ9は98.5°、角度θ10は96.2°である。
そして、上記負荷試験の結果を図3に示す。図3は、横軸に変位(mm)、縦軸に荷重(kN)をとった。また、図3において、実線Eは本例のバンパーステイ1の結果を示し、破線Cは比較例としてのバンパーステイ9の結果を示す。
図3より、本例のバンパーステイ1は、比較例としてのバンパーステイ9と比較すると、同一荷重では、変位を小さくすることができる。一方、同一変位では、高荷重に耐えることができる。つまり、本例のバンパーステイ1は、比較例としてのバンパーステイ9よりも衝撃吸収効果が高い。また、本例のバンパーステイ1は、荷重立ち上がりが早く、また、変形荷重を制御しているため、高平均荷重化できることが分かる。
このように、本例によれば、優れた衝撃吸収効果を得ることができるバンパーステイを提供できることがわかる。
なお、図4には、車両の車体メンバー8とレインフォースメント7との間に配設される、バンパーステイの取り付け状態を展開図として示す。同図に示すごとく、バンパーステイ1を、本体部81と該本体部81の先端側に車体幅方向に配設された2つのフランジ部82とからなる車両の車体メンバー8のフランジ部82の先端面に固定し、バンパーステイ1を介して、横方向に延在するレインフォースメント7を車体に取り付ける。
また、図5には、バンパーステイが衝撃を受けた際の変形形態を示す。図5(a)には、衝撃を受ける前の取り付状態を示す。バンパー装置に対して所定以上の衝撃力が作用した際には、図5(b)に示すように、バンパーステイ1の全てのリブ41(リブ43〜リブ46)が変形してパンタグラフ状となり衝撃を吸収する。
(実験例1)
実施例1におけるバンバーステイ1の形状を変更したサンプルを作成し、衝撃吸収効果の評価を行った。
実施例1と同様に、材質、識別:6N01−T5、耐力:220MPaであるアルミニウム合金の押出し材を用いて、上記距離Xが異なる4種類のサンプルを作成した。各々のサンプルは、距離Xを、それぞれY/1.5、Y/2、Y/3、Y/4にした。θ1〜θ4は、それぞれの場合に合わせて変化させた。その他の寸法は、実施例1と同じである。
なお、Y/3、Y/4のサンプルには、第1リブ43にも屈曲点47を設けた。これは、屈曲点47を通る平面と第1リブ43との交点が、A1点から、直線A1−B1の長さの8/10以下の位置となる場合だからである。
図21に示すごとく、各サンプルのS側接触部3を支持台6で支持し、負荷治具として負荷部がレインフォースメント7と同形状の剛体5を介して負荷を加える圧縮試験を行った。そして、図21の位置Jにおいて変位を測定した。
荷重が600〜750N/mmの範囲であり、20mm以上変位するものが衝撃吸収性に優れたサンプルである。
測定結果を図7に示す。同図に示すごとく、距離XがY/1.5とY/4のサンプルは、変位が20mm未満で、変形したリブ同士が干渉したため変形が止まり、荷重が増加する傾向を示した。これに対して、距離XがY/2とY/3のサンプルは、荷重が好ましい範囲内に収まり、20mm以上変位した。
X=Y/2のサンプルの変形前の断面形状を図8(A)に示す。また、同サンプルの変形後(変位10mm)の断面形状を図8(B)に示す。同図に示すごとく、このサンプルは、リブ43〜46が横倒れすることなく、良好に屈曲している。
以上のことから、距離XがY/2とY/3のサンプルの方が、Y/1.5とY/4のサンプルより衝撃吸収性能に優れていることが分かる。したがって、バンパーステイ1を製造する際には、距離XをY/3〜Y/2の範囲内にすることが好ましいと考えられる。
(実験例2)
実施例1におけるバンパーステイ1の上記距離Yを変更したサンプルを作成し、衝撃吸収効果の評価を行った。
実施例1と同じ材料を用いて、距離Yが異なる4種類のサンプルを作成した。各々のサンプルは、それぞれY=30、50、115、125mmにした。各サンプルの幅方向寸法および肉厚は実施例1と同じである。また、Y/Xも実施例1と同じ値にした。Yの変更に伴って、θ1〜θ4は変化させた。
実験例1と同じ条件で各サンプルに負荷を加え、変位を測定した。また、実験例1と同様に、荷重が600〜750N/mmの範囲であり、20mm以上変位するものが衝撃吸収効果に優れたサンプルであるとして評価した。
測定結果を図9に示す。また、Y=30mmのサンプルの変形前後の断面図を図10(A)、図10(B)に示し、Y=125mmの変形前後の断面図を図11(A)、図11(B)に示す。
図9、図10に示すごとく、Y=30mmのサンプルは、Yが小さいため、リブが潰れて干渉し、荷重が直線的に増加した。また、他のサンプルに比べて、大きな荷重を加えないと変形しなかった。
一方、Y=50、115mmのサンプルは、荷重が好ましい範囲内に収まった。
また、図11に示すごとく、Y=125mmのサンプルは、Yが大きすぎるため、リブの横倒れが発生した。このサンプルは、図9に示すごとく、Y=50、115mmのサンプルよりも小さな荷重で変形した。
以上のことから、Y=50、115mmのサンプルは、他のサンプルよりも衝撃吸収性能に優れていることが分かる。また、上記実験から、バンパーステイ1を製造する際には、Yを40〜120mmにすることが好ましいと考えられる。
(実験例3)
実施例1におけるバンパーステイ1のリブ角度θ2〜θ4を変更したサンプルを作成し、衝撃吸収効果の評価を行った。
実施例1と同じ材料を用いて、以下の2種類のサンプルを作成した。
サンプルA:θ3、θ4=94.7°、θ2=100°
サンプルB:θ4=90°、θ2、θ3=85°
サンプルA、Bともに、上記以外の寸法は実施例1と同じである。
実験例1と同じ条件で各サンプルに負荷を加え、変位を測定した。また、実験例1と同様に、荷重が600〜750N/mmの範囲であり、20mm以上変位するものが衝撃吸収効果に優れたサンプルであるとして評価した。
測定結果を図12に示す。また、サンプルAの変形後の断面形状を図13に示し、サンプルBの変形後の断面形状を図14に示す。
図12に示すごとく、サンプルA、Bともに、荷重は好ましい範囲内に収まったが、両者の変形状態が異なった。すなわち、図13に示すごとく、サンプルAは屈曲点47を基点としてリブが良好な形状で変形した。これに対してサンプルBは、図14に示すごとく、第3リブ45が横倒れし、第2リブ44が屈曲点47で第1リブ43側に変形し、全体として不安定な形状で変形することが分かった。
以上のことから、全てのリブ角度θ1〜θ4が90°超え120°以下であるサンプルAは、全てのリブ角度θ1〜θ4がこの範囲から外れるサンプルBよりも衝撃吸収効果に優れていることが分かる。
(実験例4)
実施例1におけるバンパーステイ1の上記Tを変更したサンプルを作成し、衝撃吸収効果の評価を行った。
実施例1と同じ材料を用いて、Tが異なる3種類のサンプルを作成した。各々のサンプルは、R側接触部2の厚さを、それぞれt=3mmとし、Tを、それぞれ5、7、10mmにした。上記以外の寸法は実施例1と同じにした。
実験例1と同じ条件で各サンプルに負荷を加え、変位を測定した。また、実験例1と同様に、荷重が600〜750N/mmの範囲であり、20mm以上変位するものが衝撃吸収効果に優れたサンプルであるとして評価した。
測定結果を図15に示す。また、T=5mmの変形後の断面図を図16に示し、T=10mmの変形後の断面図を図17に示す。
T=5mmのサンプルは、図15に示すごとく、好ましい荷重範囲に収まった。さらに、図16に示すごとく、第4リブ46の第2R側接触部22とリブ連結板間が変形せず、また、リブ連結板42もほとんど変形せず、好ましい変形形状となることが分かった。
一方、T=7、10mmのサンプルは、図15に示すごとく、荷重はT=5mmのサンプルと比べてやや高くなっただけであるが、Tが2tを超えるため、図17に示すごとく、第4リブ46が第2R側接触部22の方向に倒れるように変形し、また、リブ連結板42が第4リブ46との接合点近傍で大きく変形した。
以上のことから、T=5mmのサンプルは、その他のサンプルよりも衝撃吸収効果に優れていることが分かる。また、バンパーステイ1を製造する際には、上記実験から、Tをt1r〜2t1rかつt2r〜2t2rの範囲内にすることが好ましいと考えられる。
(実験例5)
実施例1における、バンパーステイ1のリブ43〜46及びリブ連結板42の厚さtを変更したサンプルを作成し、衝撃吸収効果の評価を行った。
実施例1と同じ材料を用いて、上記tが異なる4種類のサンプルを作成した。各々のサンプルは、それぞれt=1、2、3、4mmにした。また、接触部2の厚さは3mmとした。その他の寸法は実施例1と同じにした。
実験例1と同じ条件で各サンプルに負荷を加え、変位を測定した。また、実験例1と同様に、荷重が600〜750N/mmの範囲であり、20mm以上変位するものが衝撃吸収効果に優れたサンプルであるとして評価した。
測定結果を図18に示す。また、t=3mmの変形前後の断面図を図19(A)、図19(B)に示す。
図18に示すごとく、t=4mmのサンプルは、大きな荷重を加えなければ変位しなかった。これに対してt=1、2、3mmのサンプルは、好ましい荷重範囲に収まった。
また、図19に示すごとく、t=3mmのサンプルは、リブの変形形状が良好である。
以上のことから、t=1、2、3mmのサンプルは、t=4mmよりも衝撃吸収効果に優れていることが分かる。また、上記実験から、バンパーステイ1を製造する際には、リブ43〜46及びリブ連結板42の厚さtを1.0〜3.0mmにすることが好ましいと考えられる。
(実験例6)
実施例1における、バンパーステイ1のR側接触部2の厚さt1r及びt2rを変更したサンプルを作成し、衝撃吸収効果の評価を行った。
実施例1と同じ材料を用いて、上記t1r及びt2rが異なる4種類のサンプルを作成した。各々のサンプルは、t1r及びt2rを、それぞれ1、2、3、6、7mmにした。その他の寸法は実施例1と同じにした。
実験例1と同じ条件で各サンプルに負荷を加え、変位を測定した。また、実験例1と同様に、荷重が600〜750N/mmの範囲であり、20mm以上変位するものが衝撃吸収効果に優れたサンプルであるとして評価した。
測定結果を図20に示す。同図に示すごとく、t1r及びt2rが2、3、6mmのサンプルは、好ましい荷重範囲に収まった。
一方、t1r及びt2rが1mmのサンプルは、十分な荷重が加わる前に変形してしまった。
また、t1r及びt2rが7mmのサンプルは、大きな荷重を加えなければ変形しなかった。
以上のことから、t1r及びt2rが2、3、6mmのサンプルは、他のサンプルと比較して衝撃吸収効果に優れていることが分かる。また、上記実験から、バンパーステイ1を製造する際には、t1r及びt2rを2.0〜6.0mmにすることが好ましいと考えられる。
1 バンパーステイ
2 R側接触部
21 第1R側接触部
22 第2R側接触部
3 S側接触部
31 第1S側接触部
32 第2S側接触部
4 連結部
41 リブ
42 リブ連結板

Claims (13)

  1. 車両の車体メンバーとレインフォースメントとの間に配設されるバンパーステイであって、
    上記レインフォースメント側を先端側、上記車体メンバー側を後端側とすると、上記バンパーステイは、上記レインフォースメントの後端側面に接触するレインフォースメント側接触部(以下、R側接触部という)と、上記車体メンバーの先端側面に接触する車体メンバー側接触部(以下、S側接触部という)と、上記R側接触部と上記S側接触部とを連結する連結部とを有し、
    上記R側接触部は、上記バンパーステイの幅方向両端に設けられ、取り付けの際に上記車体の幅方向外側(以下、外側という)に位置する第1R側接触部と、取り付けの際に上記車体の幅方向内側(以下、内側という)に位置する第2R側接触部とからなり、
    上記S側接触部は、上記車体メンバーが有する2箇所の上記先端側面にそれぞれ対応し、外側に位置する第1S側接触部と、内側に位置する第2S側接触部とを有し、
    上記連結部は、車両の略前後方向に延びた4枚のリブと、これらを先端側において連結するリブ連結板とからなり、
    上記4枚のリブを、外側から順に第1リブ、第2リブ、第3リブ、第4リブとすると、
    上記第1リブは、その後端側端部が上記第1S側接触部の外側端部に接続され、先端側端部が上記第1R側接触部の内側端部において上記第1R側接触部となす角度が略直角となるよう接続され、
    上記第4リブは、その後端側端部が上記第2S側接触部の内側端部に接続され、先端側端部が上記第2R側接触部の外側端部において上記第2R側接触部となす角度が略直角となるよう接続され、
    上記リブ連結板の両端は、該リブ連結板がレインフォースメントの後端側面と非接触となるように、上記第1リブの該第1リブと上記第1R側接触部との接合点よりも後端側の位置、及び上記第4リブの該第4リブと上記第2R側接触部との接合点よりも後端側の位置に接合され、
    上記第2リブは、その後端側端部が上記第1S側接触部の内側端部に接続され、先端側端部が上記リブ連結板に接続され、
    上記第3リブは、その後端側端部が上記第2S側接触部の外側端部に接続され、先端側端部が上記リブ連結板に接続され、
    少なくとも上記第2リブ、上記第3リブ、及び上記第4リブは、途中で屈曲する屈曲点を有し、上記第2リブにおける上記屈曲点は、上記第1リブから離れる方向に突出するように屈曲し、上記第3リブの上記屈曲点と上記第4リブの上記屈曲点は、互いに離れる方向に突出するように屈曲していることを特徴とするバンパーステイ。
  2. 請求項1において、上記屈曲点は、上記R側接触部と上記S側接触部との間の車両前後方向の最大距離をYとして、上記S側接触部から前方への距離がY/3〜Y/2の間に位置していることを特徴とするバンパーステイ。
  3. 請求項1又は2において、上記屈曲点は、上記S側接触部からの車両前後方向距離がすべて同じとなるように一平面上に設けられていることを特徴とするバンパーステイ。
  4. 請求項3において、断面形状において、上記第1リブの外側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA1点、上記第1リブの外側面と上記リブ連結板の後端側面の延長線との交点をB1点とすると、上記屈曲点を通る平面と上記第1リブとの交点が、上記リブ1において、上記A1点から、直線A1−B1の長さの8/10以下の位置となる場合には、上記第1リブに屈曲点を設けることを特徴とするバンパーステイ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、断面形状において、上記第2リブの内側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA2点、上記第3リブの外側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA3点、上記第4リブの内側面の延長線と上記S側接触部の後端側面の延長線との交点をA4点とした場合に、上記A1点から上記A2点までの長さ、及び上記A3点から上記A4点までの長さが20〜100mmであることを特徴とするバンパーステイ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、上記A2点から上記A3点までの距離は、上記車体メンバーにおける2箇所の上記先端側面同士の間隔と合致することを特徴とするバンパーステイ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、上記R側接触部と上記S側接触部との間の車両前後方向の最大距離Yは、40〜120mmであることを特徴とするバンパーステイ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、上記A2点から上記第2リブの屈曲点までの長さと上記A3点から上記第3リブの屈曲点までの長さの合計は、上記A2点から上記A3点までの長さ以下であることを特徴とするバンパーステイ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、上記第1リブの外側面と直線A1−A2のなす角θ1、上記第2リブの内側面と直線A2−A1のなす角θ2、上記第3リブの外側面と直線A3−A4のなす角θ3、上記第4リブの内側面と直線A4−A3のなす角θ4は、90°超え120°以下であることを特徴とするバンパーステイ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、上記第1R側接触部と上記第2R側接触部の先端側面を結ぶ仮想曲線を上記リブ連結板の先端側面形状に沿う形状となるように設けた場合、上記仮想曲線から上記リブ連結板の先端側面までの車両前後方向の距離は、上記第1R側接触部の厚みをt1r、上記第2R側接触部の厚みをt2rとすると、t1r〜2t1rかつt2r〜2t2rの範囲内にあることを特徴とするバンパーステイ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項において、上記第1リブ〜第4リブ、及び上記リブ連結板の厚みは、上記第1R側接触部、第2R側接触部、第1S側接触部、及び第2S側接触部の厚み以下であることを特徴とするバンパーステイ。
  12. 請求項11において、上記連結部を構成する上記第1リブ〜第4リブ、及び上記リブ連結板の厚みは、1.0〜3.0mmであることを特徴とするバンパーステイ。
  13. 請求項11又は12において、上記第1R側接触部、上記第2R側接触部、上記第1S側接触部、及び上記第2S側接触部の厚みは、2.0〜6.0mmであることを特徴とするバンパーステイ。
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