JP5312414B2 - 可変伝動機 - Google Patents
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Description
本発明の第一解決課題は、通常可変速機の効率は速比が1の付近を外れると悪化し当然弾性体配置の影響で高速域と低速域とで効率乱れが一致せず伝動効率特性にも乱れが生じるので可変域の途中で二つの伝動形態から効率の良い方を選択して伝動する思想である。
本発明の第一解決手段は、可変伝動機ではトルク制御及び速比制御を入力車と出力車の一方と他方とに機能分担する事を要すが、入力及び出力車が速比及びトルク制御を分担する第一伝動機と逆に夫々トルク及び速比制御を分担する第二伝動機では伝動効率に相違がある為この両車の効率上の利点を組合せて伝動する構成である。
即ち本発明では、第一に、出力トルク制御を入力車でする場合と出力車でする場合では摩擦力不足と摩擦力過剰の相違から伝動効率特性にズレが生じるので之を利用して互に効率特性の異なる二種の伝動形態が実現出来る利点がある。入力及び出力車に夫々トルク及び速比制御する第一伝動形態と夫々速比及びトルク制御する第二伝動形態である。そこでこの二種形態の効率特性から効率がより高い方のみを可変域の途中で選択し高効率の二つの伝動帯域を互に連結することで全可変域の実用帯域を大幅に拡大した広帯域高効率の定馬力型可変伝動機を実現できる効用がある。
とで調節装置90が個別に又出力操作器8は出力車2に加圧装置21が単一で速比に応じ夫々弾性力と加圧力を識別供給する能力を有する。尚入出力側に略同等機能部品が存在する為本明細書では各部品名称に「入力」、「出力」の区別を要す時は付すが、前後の記述や図面等で解る時は省く。
を含み、夫々入力軸1cと出力軸2cに互に逆向きに配される。各プーリ1,2 は夫々一対の軸受7,6で軸支されて回転し、更に本体10と各可動車1a,2aとの間を夫々一対の軸受5,4で回転力を分離しながら各加圧装置11,51,21で夫々該プーリ可動車を加圧操作している。本体10は、車両等の他伝動機器等を収める第一本体10aと、可変伝動機10を収める第二本体10bとが分離可能に組付される。
の機能切換による可変トルク制御及び可変径位置決め制御動作は全く同一である。そこで同一又は類似機能の部材には第1実施例と同じ参照番号を付し相違点を述べる。構造上の相違点は、入力操作器9が出力操作器8と同様に単一の圧縮装置14と複合装置30の直列連結で複合加圧装置50′の入力加圧装置11を形成した点である。複合装置30は第二入力加圧装置51の弾性装置31と第一入力加圧装置11の当接装置35とを予め並列に圧縮組付してある。本例では摺動装置13の摺動具17と、弾性装置31の摺動体33と、更に当接装置35の摺動材37が一体共用化して複合装置20に相異し圧縮状態で両端閉止した円環鍋型収納枠を成す。該室内に複数皿バネの弾性体32を収め摺動体34を兼用する摺動材36及び37とで弾性体32を圧縮収納してある。図6A,6Bの各摩擦力特性の実線で示す通り入力弾性体32は高加圧域特性Ps1を出力弾性体42は低加圧域特性Ps0を夫々担うので、第1実施例と同様に通常は前者が後者より大きい弾性圧縮圧の皿バネが選定されるがベルトプーリ間摩擦係数によっても変化する。摺動材37は可動材37aと可動材37bとの間でネジ39が施され当接装置35の当接又は解除状態の動作点を可調整にしてある。当接装置45も同様に構成しても良い。
従って本発明は「特許請求の範囲」から当業者が容易に創作しうる範囲内に於いて各種の変更、変形を加えても該範囲に包含される。
3 ベルト
8,9 操作器
10 可変伝動機又は本体
11,21,51 加圧装置
12,22,52 付勢装置又はウォーム伝達機
13,23,53 摺動装置
14,24,54 圧縮装置
15,25,55 押圧装置
30,20 複合装置
31,41 弾性装置
35,45 当接装置又は切換器
40 複合加圧装置
50 個別加圧装置
60 駆動源
70,80 圧力伝達装置
90 調節装置
92,93 第二検出器又は回転数検出器
94 第一検出器又は圧力検出器
Claims (12)
- 可変径車でなる入力及び出力車間に無端Vベルトを配し該可変径車に加圧力供給時は速比制御を又弾性装置を直列経由して弾性力供給時はトルク制御を果す入力及び出力加圧装置で摩擦伝動してなる可変伝動機において、
第一入力又は出力車が第二入力又は第一出力加圧装置の弾性力又は加圧力供給により夫々トルク及び速比制御を果す第一伝動機と、第二入力又は出力車が第一入力又は第二出力加圧装置の加圧力又は弾性力供給により夫々速比及びトルク制御を果す第二伝動機と、更に可変域の途中で上記第一伝動機と上記第二伝動機との間を運転切換する調節装置とを有してなる可変伝動機。 - 可変径車でなる入力及び出力車間に無端Vベルトを配し該可変径車に加圧力供給時は速比制御を又弾性装置を直列経由して弾性力供給時はトルク制御を果す入力及び出力加圧装置で摩擦伝動してなる可変伝動機において、
上記入力車には一方弾性装置を経て間接に弾性力供給する第二入力加圧装置と上記出力車には直接に加圧力供給する第一出力加圧装置とを組合せた一方加圧装置と、上記入力車には直接に加圧力供給する第一入力加圧装置と上記出力車には他方弾性装置を経て間接に弾性力供給する第二出力加圧装置とを組合せた他方加圧装置と、更に上記入力及び出力車が夫々トルク及び速比制御を果す第一可変帯域と夫々速比及びトルク制御を果す第二可変帯域との間を可変域の途中で加圧切換する調節装置とを有してなる可変伝動機。 - 可変径車でなる入力及び出力車間に無端Vベルトを配し該可変径車に加圧力供給時は速比制御を又弾性装置を直列経由して弾性力供給時はトルク制御を果す入力及び出力加圧装置で摩擦伝動してなる可変伝動機において、
上記入力及び出力車に夫々弾性力及び加圧力供給する第二入力及び第一出力加圧装置と入力弾性装置とを持つ一方加圧装置と、上記入力及び出力車に夫々加圧力及び弾性力供給する第一入力及び第二出力加圧装置と出力弾性装置とを持つ他方加圧装置と、上記出力車摩擦圧検出値を知る検出器と、更に該検出値から算出したトルク値を上記一方加圧装置が作動時は上記第二入力加圧装置に又上記他方加圧装置が作動時は上記第二出力加圧装置に夫々帰還制御して出力トルクをサーボ制御する調節装置とを有してなる可変伝動機。 - 可動車と固定車でなる入力及び出力車と、入力及び出力軸に互に逆向きに夫々配する上記入力及び出力車間に施した無端Vベルトと、入力及び出力加圧装置に夫々設けた入力及び出力圧縮装置が対応する各対応車の可動車を駆動源で夫々変位させる入力及び出力操作器と、更に上記各対応車に弾性力供給するため入力及び出力弾性体を上記入力及び出力加圧装置に夫々有する入力及び出力弾性装置とでなる可変伝動機において、
上記各圧縮装置が加圧力を施す第一入力及び出力加圧装置と又上記各弾性体を直列経由で弾性力を施す第二入力及び出力加圧装置とを有し上記各対応車の可動車に弾性力又は加圧力を識別供給する上記入力及び出力加圧装置と、上記第二入力加圧装置で上記入力車に追従車機能を又上記第一出力加圧装置で上記出力車に基準車機能を上記各操作器の操作で夫々施した第一伝動機と、上記第一入力加圧装置で上記入力車に基準車機能を又上記第二出力加圧装置で上記出力車に追従車機能を上記各操作器の操作で夫々施した第二伝動機と、更に上記両操作器の動作形態を可変域の途中で同期切換して上記第一伝動機及び上記第二伝動機の上記対応車を可変制御するため上記入力及び出力操作器に出力回転数又は速比指令と出力トルク指令或いは制御指令を供給する調節装置とを有してなる可変伝動機。 - 可動車と固定車でなる入力及び出力車と、入力及び出力軸に互に逆向きに夫々配した上記入力及び出力車間に配した無端Vベルトと、入力及び出力加圧装置が各対応車の可動車を駆動源で動かす入力及び出力操作器とでなる可変伝動機において、
第一圧縮装置が当接装置を直列押圧し加圧力による基準車機能を施す第一加圧装置及び第二圧縮装置が弾性装置を直列押圧し弾性力による追従車機能を施す第二加圧装置を個別に有し速比及びトルク指令に応じ対応車に該各機能を供給する個別加圧装置と、単一圧縮装置が夫々直列押圧された当接装置及び弾性装置が更に互に並列連結され上記当接装置は上記弾性装置の圧縮変位を当接動作時は不能に又当接解除時は可能にして制御指令に応じ対応車に加圧力と弾性力を識別供給する複合加圧装置と、更に上記入力及び出力加圧装置の一方が上記個別加圧装置で又他方が上記複合加圧装置で構成した上記入力及び出力操作器と、更に上記入力及び出力車が夫々基準車機能及び追従車機能間を可変域の途中で同期切換させるため上記入力及び出力操作器を制御する調節装置とを有してなる可変伝動機。 - 可動車と固定車でなる入力及び出力車と、入力及び出力軸に互に逆向きに夫々配した上記入力及び出力車間に施した無端Vベルトと、入力及び出力加圧装置が各対応車の可動車を駆動源で動かす入力及び出力操作器とでなる可変伝動機において、
第一圧縮装置が当接装置を直列押圧して生じた加圧力を変速時に施して可変径位置決め制御による基準車機能を対応車の可動車に与える第一加圧装置と、第二圧縮装置が弾性装置を直列押圧して生じた弾性力を常時施して可変加圧制御による追従車機能を上記対応車の可動車に与える第二加圧装置と、更に上記入力又は/及び出力車に対し上記第一及び第二加圧装置を並設する個別加圧装置を有する上記入力又は/及び出力操作器と、更に上記各対応車が可変域の途中で基準車機能又は追従車機能を夫々切換選択させるために速比及びトルク指令を上記駆動源に施す調節装置とを有してなる可変伝動機。 - 可動車と固定車でなる入力及び出力車と、入力及び出力軸に互に逆向きに夫々配した上記入力及び出力車間に施した無端Vベルトと、入力及び出力加圧装置が各対応車の可動車を駆動源で動かす入力及び出力操作器とでなる可変伝動機において、
圧縮装置と弾性装置を直列押圧し弾性力供給する弾性加圧装置と且つ上記圧縮装置と当接装置を直列押圧し加圧力供給する非弾性加圧装置とを有し上記当接装置は並列連結された上記弾性装置の圧縮変位を当接動作時には不能に又当接解除時は可能にして加圧力と弾性力を識別供給する複合加圧装置と、上記入力又は/及び出力車に対し制御指令に応じ加圧力及び弾性力を識別し夫々基準車及び追従車機能を切換える上記複合加圧装置を有する上記入力又は/及び出力操作器と、更に上記複合加圧装置が上記入力又は/及び出力車に対し可変域の途中で基準車機能の加圧力供給域と追従車機能の弾性力供給域とを識別切換する為の該制御指令を上記駆動源に供給する調節装置とを有してなる可変伝動機。 - 可変径車でなる入力及び出力車間に無端Vベルトを配し可変径車に加圧力供給時は速比制御を弾性力供給時はトルク制御を果す入力及び出力加圧装置で摩擦伝動してなる可変伝動機において、
互に並列配置した弾性装置と当接装置を圧縮装置が直列押圧し上記当接装置が切換器として上記弾性装置の圧縮変位を当接時には不能に解放時には可能にして対応可動車に基準車及び追従車機能間で切換付与する上記加圧装置は、二摺動材で成る上記当接装置の一方摺動材を一端閉止の円環状型枠に成形し収用した上記弾性装置の内周又は外周側で該一方摺動材と本体又は可動車側に配した他方摺動材との間の間隙の有無を調節装置の制御指令に応じて操作してなる可変伝動機。
- 可変径車でなる入力及び出力車間に無端Vベルトを配し該可変径車に加圧力供給時は速比制御を弾性力供給時はトルク制御を果す入力及び出力加圧装置で摩擦伝動してなる可変伝動機において、
上記入力及び出力車に入力弾性装置を直列経由した弾性力及び加圧力を夫々供給する第二入力及び第一出力加圧装置で成る一方加圧装置と加圧力及び出力弾性装置を直列経由した弾性力を夫々供給する第一入力及び第二出力加圧装置で成る他方加圧装置とを持つ上記入力及び出力加圧装置は、上記第一入力及び第一出力加圧装置の加圧力供給系路に夫々直列に二摺動材で成る入力及び出力当接装置を配置し切換器として調節装置からの指令で上記入出力車への加圧力の供給と遮断を制御してなる可変伝動機。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9において、上記調節装置は、上記可変伝動機が可変域の途中で行う切換動作を伝動効率特性の切換前可変域の最高効率域と切換後可変域の最高効率域との間の任意の速比、出力回転数又はトルクを基準に選択切換させてなる可変伝動機。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9において、上記調節装置は、上記可変伝動機の停止中に高圧縮状態にある上記弾性装置の高圧縮を解放する為に高加圧と低加圧間で強制的に切換える除圧及び加圧の為の指令を少なくとも上記入力又は出力加圧装置に施してなる可変伝動機。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9において、上記入力又は出力加圧装置は、速比制御機能を働く加圧力供給系路に並列かつ個別に配した弾性力供給系路から上記入力又は出力車に該弾性力によるトルク制御機能を同時作動させる事で上記入力及び出力車に個別制御された弾性力供給によるトルク制御機能を同時付与してなる可変伝動機。
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