JP5310297B2 - 通信制御システム、通信制御方法、通信制御装置、通信制御プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、通信制御システム、通信制御方法、通信制御装置、通信制御プログラムに関する。より詳細には、インターネット網と公衆電話網との両方を介して通信を行う通信制御システム、通信制御方法、通信制御装置、通信制御プログラムに関する。
近年、VoIP(Voice over IP)の技術を用い、インターネット網を介して音声通話を行うIP電話システムが利用されている。IP電話システムでは、音声通話の相手方の環境に応じて、インターネット網と公衆電話網とのいずれかの通信網が選択される。通話相手方の環境がIP電話可能な環境である場合、インターネット網が選択される。通話相手方の環境がIP電話不可能な環境である場合、公衆電話網が選択される。選択された通信網を介して通信が行われることによって、音声通話が実行される。
通信網を選択する方法としては、例えば特許文献1に記載されている方法が使用される。特許文献1に記載されている方法では、ユーザID(電話番号など)とIPアドレスとの対応表がVoIPサーバに記憶される。VoIPサーバが通話データを受信した場合、対応表が参照される。通話相手方のユーザIDが対応表に記憶されている場合、インターネット網が選択される。通話相手方のユーザIDからIPアドレスが特定され、特定されたIPアドレス宛に通話データが転送される。一方、通話相手方のユーザIDが対応表に記憶されていない場合、公衆電話網が選択される。通話相手方の電話番号に基づいて、公衆電話網を介して通話データが転送される。
しかしながら上述の方法では、ユーザIDとIPアドレスとの対応表はオペレータ等によって予めVoIPサーバに入力設定されなければならない。従って、ユーザの増加や変更が発生する度に、オペレータ等は対応表を更新する作業を行わなければならないという問題点があった。
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、オペレータ等による対応表の更新作業が不要な通信制御システム、通信制御方法、通信制御装置、通信制御プログラムを提供することを目的とする。
上述の問題点を解決するために、請求項1に係る発明の通信制御システムは、インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続し、前記通話端末間の通信を制御する通信制御装置とを備えた通信制御システムであって、前記通話端末は、通話相手方の前記通話端末である相手通話端末を呼び出すための電話番号であって、前記相手通話端末と同一構内に配置された前記中継器の電話番号が特定された場合、又は、前記相手通話端末から前記通話データを受信した場合に、前記インターネット網を介して前記通話データの送受信を行うことによって、前記相手通話端末との通話を実行させる通話制御手段を備え、前記中継器は、前記中継器を識別する情報である中継器IDを、前記公衆電話網を介して前記通信制御装置に送信する中継器ID送信手段を備え、前記通信制御装置は、通信可能な前記中継器の前記中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって前記通話可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通話可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPとが対応付けられた対応テーブルを記憶する記憶手段と、前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する中継器ID受信手段と、前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第一番号特定手段と、前記記憶手段に記憶されている前記対応テーブルの前記中継器IDのうち、前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第一記憶制御手段と、前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信手段と、前記通話データ受信手段において前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する通話データ送信手段とを備えている。
また、請求項2に係る発明の通信制御システムは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記中継器は、前記通信制御装置から送信される鍵データであって前記中継器IDを暗号化/復号化するために使用される前記鍵データを受信する鍵データ受信手段と、前記鍵データ受信手段において受信された前記鍵データを使用して、前記中継器IDを暗号化する第一暗号化手段とを備え、前記中継器ID送信手段は、前記第一暗号化手段において暗号化された中継器IDを送信し、前記通信制御装置は、少なくとも一つの前記鍵データを前記記憶手段に記憶しており、前記記憶手段に記憶された前記鍵データのうち一を前記中継器に対して送信する鍵データ送信手段を備え、前記中継器ID受信手段は、前記中継器から返信される前記暗号化された中継器IDを受信し、前記鍵データ送信手段において送信された前記鍵データを使用して、前記暗号化された中継器IDを復号化する第一復号化手段をさらに備え、前記第一記憶制御手段は、前記対応テーブルに記憶されている前記中継器IDのうち、前記第一復号化手段において復号化された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の通信制御システムは、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記中継器は、前記鍵データ受信手段において、所定時間を特定する情報である時間情報と前記鍵データとを受信し、前記鍵データ受信手段において前記時間情報及び前記鍵データを受信してからの経過時間を計測する第一中継器計測手段を備え、前記中継器ID送信手段は、前記第一中継器計測手段において計測された前記経過時間が前記時間情報と一致した場合に、前記第一暗号化手段によって暗号化された中継器IDを送信し、前記通信制御装置は、前記鍵データに前記時間情報を対応付けて前記記憶手段に記憶しており、前記鍵データ送信手段は、一の前記鍵データと、前記一の鍵データに対応付けられた前記時間情報とを送信し、前記鍵データ送信手段において前記鍵データと前記時間情報とを送信してから、前記中継器ID受信手段において前記暗号化された中継器IDを受信するまでの経過時間を計測する第一装置計測手段をさらに備え、前記第一復号化手段は、前記第一装置計測手段において計測された前記経過時間と一致する前記時間情報に対応付けられた前記鍵データを選択し、選択された前記鍵データを使用して前記暗号化された中継器IDを復号化することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の通信制御システムは、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記中継器は、鍵データ受信手段において、所定の番号である番号情報と前記鍵データとを受信し、前記中継器ID送信手段は、前記鍵データ受信手段において受信された前記番号情報と、前記第一暗号化手段によって暗号化された中継器IDとを送信し、前記通信制御装置は、前記鍵データに前記番号情報を対応付けて前記記憶手段に記憶しており、前記鍵データ送信手段は、一の前記鍵データと、前記鍵データに対応付けられた前記番号情報とを送信し、前記中継器ID受信手段は、前記番号情報と前記暗号化された中継器IDとを受信し、前記第一復号化手段は、前記中継器ID受信手段において受信された前記番号情報と一致する前記番号情報に対応付けられた前記鍵データを選択し、選択された前記鍵データを使用して前記暗号化された中継器IDを復号化することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の通信制御システムは、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記鍵データは、共通鍵暗号方式に基づく共通鍵のデータであることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の通信制御システムは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記中継器は、所定時間を特定する情報である時間情報を受信する時間受信手段と、前記時間受信手段において前記時間情報を受信してからの経過時間を計測する第二中継器計測手段とを備え、前記中継器ID送信手段は、前記第二中継器計測手段において計測された前記経過時間が前記時間情報と一致した場合に、所定の情報を送信し、前記通信制御装置は、前記時間情報と前記中継器IDとを対応付けて前記対応テーブルに記憶しており、前記中継器に対して前記時間情報を送信する時間送信手段を備え、前記中継器ID受信手段は、前記時間送信手段によって送信された前記時間情報に応じ、前記中継器から送信された前記所定の情報を受信し、前記時間送信手段において前記時間情報を送信してから、前記中継器ID受信手段において前記所定の情報を受信するまでの経過時間を計測する第二装置計測手段をさらに備え、前記第一記憶制御手段は、前記対応テーブルに記憶されている前記中継器IDのうち、前記第二装置計測手段において計測された前記経過時間と一致する前記時間情報に対応付けられた前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶することを特徴とする。
また、請求項7に係る発明の通信制御システムは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記中継器は、前記通信制御装置から送信される鍵データであって前記中継器IDを暗号化するために使用される前記鍵データを受信する暗号鍵データ受信手段と、前記暗号鍵データ受信手段において受信された前記鍵データを使用して、前記中継器IDを暗号化する第二暗号化手段とを備え、前記中継器ID送信手段は、前記第二暗号化手段において暗号化された中継器IDを送信し、前記通信制御装置は、前記鍵データと、前記鍵データによって暗号化されたデータを復号化する為の鍵データである復号鍵データとを前記記憶手段に記憶しており、前記記憶手段に記憶された前記鍵データを前記中継器に対して送信する鍵データ送信手段を備え、前記中継器ID受信手段は、前記鍵データ送信手段において送信された前記鍵データに応じ、前記中継器から返信される前記暗号化された中継器IDを受信し、前記記憶手段に記憶されている前記復号鍵データを使用して、前記暗号化された中継器IDを復号化する第二復号化手段をさらに備え、前記第一記憶制御手段は、前記対応テーブルに記憶されている前記中継器IDのうち、前記第二復号化手段において復号化された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明の通信制御システムは、請求項7に記載の発明の構成に加えて、前記鍵データは、公開鍵暗号方式に基づく公開鍵のデータであり、前記復号鍵データは、公開鍵暗号方式に基づく秘密鍵のデータであることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明の通信制御システムは、請求項2乃至5、7、8のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記中継器は、前記鍵データの送信を要求する信号である鍵データ要求信号を前記通信制御装置に対して送信する要求信号送信手段を備え、前記通信制御装置は、前記鍵データ要求信号を受信する要求信号受信手段を備え、前記鍵データ送信手段は、前記要求信号受信手段において前記鍵データ要求信号を受信した場合に、前記鍵データ要求信号を送信した前記中継器に対して前記鍵データを送信することを特徴とする。
また、請求項10に係る発明の通信制御システムは、インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器と、前記インターネット網に少なくとも接続し、前記通話端末間の通信を制御する通信制御装置と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続し、通話先を特定する為の対応テーブルを管理するテーブル管理装置とを備えた通信制御システムであって、前記通話端末は、通話相手方の前記通話端末である相手通話端末を呼び出すための電話番号であって、前記相手通話端末と同一構内に配置された前記中継器の電話番号が特定された場合、又は、前記相手通話端末から前記通話データを受信した場合に、前記インターネット網を介して前記通話データの送受信を行うことによって、前記相手通話端末との通話を実行させる通話制御手段を備え、前記中継器は、前記中継器を識別する情報である前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して前記テーブル管理装置に送信する中継器ID送信手段を備え、前記テーブル管理装置は、前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する管理受信手段と、前記管理受信手段において受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第二番号特定手段と、記憶手段に記憶された前記対応テーブルであって、前記通信制御装置が通信可能な前記中継器の前記中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって前記通話可能な前記中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通話可能な前記中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPとが対応付けられた前記対応テーブルのうち、前記管理受信手段において受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第二番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第二記憶制御手段とを備え、前記通信制御装置は、前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信手段と、前記通話データ受信手段において前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する通話データ送信手段とを備えている。
また、請求項11に係る発明の通信制御方法は、インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続し、前記通話端末間の通信を制御する通信制御装置とで実行される通信制御方法であって、前記通話端末において、通話相手方の前記通話端末である相手通話端末を呼び出すための電話番号であって、前記相手通話端末と同一構内に配置された前記中継器の電話番号が特定された場合、又は、前記相手通話端末から前記通話データを受信した場合に、前記インターネット網を介して前記通話データの送受信を行うことによって、前記相手通話端末との通話を実行させる通話制御ステップと、前記中継器において、前記中継器を識別する情報である中継器IDを、前記公衆電話網を介して前記通信制御装置に送信する中継器ID送信ステップと、前記通信制御装置において、前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する中継器ID受信ステップと、前記通信制御装置において、前記中継器ID受信ステップにおいて受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第一番号特定ステップと、前記通信制御装置において、記憶手段に記憶されている対応テーブルであって、通信可能な前記中継器の前記中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって前記通信可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通信可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPとが対応付けられた対応テーブルの前記中継器IDのうち、前記中継器ID受信ステップにおいて受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定ステップにおいて特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第一記憶制御ステップと、前記通信制御装置において、前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信ステップと、前記通信制御装置において、前記通話データ受信ステップにおいて前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する第一通話データ送信ステップとを備えている。
また、請求項12に係る発明の通信制御装置は、インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器とを介して行われる通話のための通信を制御する通信制御装置であって、前記中継器を識別する情報である中継器IDであって通信可能な前記中継器の中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって通信可能な前記中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通信可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPに対応付けられた対応テーブルを記憶する記憶手段と、前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する中継器ID受信手段と、前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第一番号特定手段と、前記記憶手段に記憶されている前記対応テーブルの前記中継器IDのうち、前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第一記憶制御手段と、前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信手段と、前記通話データ受信手段において前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する通話データ送信手段とを備えている。
また、請求項13に係る発明の通信制御プログラムは、請求項12に記載の通信制御装置の各処理手段としてコンピュータを機能させる。
請求項1に係る発明の通信制御システムでは、通信制御装置は、中継器ID及び電話番号と、中継器と同一構内に配置されている通話端末の端末IPとを対応付け、対応テーブルに記憶している。対応テーブルのうち電話番号は、公衆電話網を介して中継器から中継器IDを受信した場合に特定され記憶される。通話端末から通話データを受信した場合、対応テーブルに記憶されている情報が参照され、通話相手先の電話番号に基づいて相手通話端末の端末IPが特定される。そして特定された端末IPに対して通話データが送信される。このように、通信制御に必要となる中継器の電話番号は、公衆電話網を介し通信制御装置と中継器との間で行われる通信によって、自動的に登録される。従って、オペレータ等による手動での電話番号登録の手間を省略することが可能となる。
また、請求項2に係る発明の通信制御システムでは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、中継器から送信される中継器IDは暗号化された状態で通信されるので、中継器IDの情報が第三者に漏えいしてしまうことを防止できる。
また、請求項3に係る発明の通信制御システムは、請求項2に記載の発明の効果に加えて、通信制御装置は、復号化に使用する鍵データを、時間情報に基づいて特定することができる。従って、復号化に使用する鍵データを抽出する時間を短縮できるので、復号化に要する時間を短縮し、効率的に復号化を行うことが可能となる。中継器は、時間情報に基づいて暗号化された中継器IDを送信するので、通信のトラフィックの増大が抑制される。
また、請求項4に係る発明の通信制御システムは、請求項2に記載の発明の効果に加えて、通信制御装置は、復号化に使用する鍵データを、番号情報に基づいて特定することができる。従って、復号化に使用する鍵データを抽出する時間を短縮できるので、復号化に要する時間を短縮し、効率的に復号化を行うことが可能となる。
また、請求項5に係る発明の通信制御システムは、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、共通鍵暗号方式に基づいた暗号化通信が可能となるので、通信制御装置は、共通の鍵を暗号鍵及び復号鍵として使用することができる。発効される鍵のデータは所謂One Time Passwordとなるため、共通鍵が第三者に盗まれた場合であっても、復号化の被害を最小限に抑えることができる。
また、請求項6に係る発明の通信制御システムは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、通信制御装置では、時間情報が中継器に対して送信される。中継器は、時間情報を受信してから、時間情報分経過した場合に、所定の情報を通信制御装置に対して返信する。通信制御装置では、時間情報を送信してから所定の情報を受信する迄の経過時間を計測し、経過時間と一致する時間情報に対応付けられた中継器IDを特定する。従って、中継器の返送時間が制御できるので、通信トラフィックの増大が抑制できる。
また、請求項7に係る発明の通信制御システムは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、通信制御装置は、一の暗号鍵データによって暗号化された中継器IDを、一の復号鍵データによって復号化することが可能となる。これによって、暗号化された中継器IDを復号化するための複号鍵を選択する時間を短縮し、効率的に復号化を行うことが可能となる。また、鍵の管理を簡素化することができる。
また、請求項8に係る発明の通信制御システムは、請求項7に記載の発明の効果に加えて、公開鍵暗号方式に基づいた暗号化通信が可能となるので、通信制御装置は、一の秘密鍵を使用して暗号化されたすべてのデータを復号化することができる。これによって、暗号化された中継器IDを復号化するための複号鍵を選択する時間を短縮し、効率的に復号化を行うことが可能となる。また、鍵の管理を簡素化することができる。
また、請求項9に係る発明の通信制御システムは、請求項2乃至5、7、8のいずれかに記載の発明の効果に加えて、中継器において暗号鍵が必要な場合にのみ、通信制御装置は暗号鍵を受信することが可能となる。通信制御装置が暗号鍵を送信する頻度を抑えることが可能となるので、通信のトラフィックを抑制することができる。また、暗号鍵の第三者への漏えいを抑制することができる。
また、請求項10に係る発明の通信制御システムは、記憶手段には、中継器ID及び電話番号と、中継器と同一構内に配置されている通話端末の識別情報及び端末IPとを対応付けられた対応テーブルが記憶されている。対応テーブルのうち電話番号は、テーブル管理装置と中継器との間で公衆電話網を介して行われる通信によって取得され記憶される。通信制御装置において、通話端末から通話データが受信された場合、対応テーブルに記憶されている情報が参照され、通話相手先の電話番号に基づいて相手通話端末のIPアドレスが特定される。特定されたIPアドレスに対して通話データが送信される。このように、通信制御に必要となる中継器の電話番号は、テーブル管理装置と中継器との間で行われる通信によって自動的に対応テーブルに登録される。従って、オペレータ等による手動での電話番号登録の手間を省略することが可能となる。
また、請求項11に係る発明の通信制御方法は、通信制御装置は、中継器ID及び電話番号と、中継器と同一構内に配置されている通話端末の識別情報及び端末IPとを対応付け、対応テーブルに記憶している。対応テーブルのうち電話番号は、公衆電話網を介して中継器から中継器IDを受信した場合に特定され記憶される。通話端末から通話データを受信した場合、対応テーブルに記憶されている情報が参照され、通話相手先の電話番号に基づいて相手通話端末の端末IPが特定される。そして特定された端末IPに対して通話データが送信される。このように、通信制御に必要となる中継器の電話番号は、公衆電話網を介した中継器との通信によって自動的に登録される。従って、オペレータ等による手動での電話番号登録の手間を省略することが可能となる。
また、請求項12に係る発明の通信制御装置は、中継器ID及び電話番号と、中継器と同一構内に配置されている通話端末の識別情報及び端末IPとを対応付け、対応テーブルに記憶している。対応テーブルのうち電話番号は、公衆電話網を介して中継器から中継器IDを受信した場合に特定され記憶される。通話端末から通話データを受信した場合、対応テーブルに記憶されている情報が参照され、通話相手先の電話番号に基づいて相手通話端末の端末IPが特定される。そして特定された端末IPに対して通話データが送信される。このように、通信制御に必要となる中継器の電話番号は、公衆電話網を介した中継器との通信によって自動的に登録される。従って、オペレータ等による手動での電話番号登録の手間を省略することが可能となる。
また、請求項13に係る発明の通信制御プログラムは、請求項12に記載の通信制御装置の各処理手段としてコンピュータを機能させることができる。
以下、本発明に係る通信制御システム、通信制御方法、通信制御装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。なおこれらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1を参照して、通信制御システム1について説明する。図1に示すように、通信制御システム1は、通信制御装置2、通話端末5〜8、中継器3、4を備えている。通信制御装置2は、インターネット網11及び公衆回線網(以下「PSTN網」という。)12に接続される。中継器3、4は、インターネット網11及びPSTN網12に接続される。通話端末5〜8は、インターネット網11に接続される。通話端末5及び通話端末6は、中継器3と同一構内に配置されている。通話端末7及び通話端末8は、中継器4と同一構内に配置されている。以下詳説する。
通話端末5〜8について説明する。通話端末5〜8は、インターネット網11を介して他の通話端末5〜8との間で通話データを送受信する。これによって、通話端末5〜8を所有するユーザ同士で通話を行うことができる。通話端末5〜8としては、例えばIP電話が使用可能である。
通話端末5〜8を使用するユーザは、他の通話端末5〜8を使用するユーザとの間で通話を開始させる場合、他の通話端末5〜8が属する構内に配置される中継器3、4(詳細後述)に登録されている電話番号を入力する。例えば、通話端末5を使用するユーザが通話端末7を使用するユーザを呼び出して通話を開始させる場合、中継器4に登録されている電話番号(052-000-0000、図3参照)が通話端末5に入力される。これによって、入力された電話番号宛ての通話データが通話端末5から送信される。
中継器3、4について説明する。中継器3、4は、通話端末5〜8から送信された通話データを中継転送する。中継器3、4には電話番号が予め登録される。通話端末5〜8では、通話相手方の通話端末(以下「相手通話端末」という。)との通話が開始される場合、相手通話端末と同一構内に配置された中継器3、4の電話番号宛てに、通話データが送信される。中継器3、4では、自身の電話番号宛ての通話データが受信された場合、予め登録されているポリシーに基づき、同一構内に配置される相手通話端末に対し、インターネット網11を介して受信した通話データが中継転送される。例えば、中継器4が自身の電話番号宛ての通話データを受信した場合には、通話端末7、8に対して受信した通話データを中継転送する。
通信制御装置2について説明する。通信制御装置2は、通話端末5〜8間で行われる通話データの通信を制御する。通信制御装置2は、通話端末5〜8から送信された通話データを受信した場合、通話相手方の電話番号(以下「相手電話番号」という。)が登録された中継器と同一構内に配置されている通話端末のIPアドレスを、通信テーブル(詳細後述)を参照して特定する。特定されたIPアドレス宛に、インターネット網11を介して受信した通話データが転送される。これによって、中継器3、4及びPSTN網12を介さず、直接通話端末5〜8間の通話データ通信を行うことができる。通話データの遅延を抑制することができるので、良好な音声品質での通話が可能となる。
一方、電話番号と中継器3、4との対応関係が通信テーブルに登録されていない場合、電話番号から中継器3、4が特定できないので、転送先の通話端末5〜8のIPアドレスが特定できない。従って、従来通り通信制御装置2は、中継器3,4及びPSTN網12を経由して通話データを転送する。中継器3、4及びPSTN網12を経由して通話データが転送されるため、通話データの通信に遅延が発生し、音声品質が悪化する可能性がある。従って音声品質を維持するためには、中継器3、4と、中継器3、4に登録されている電話番号との対応関係が常に通信テーブルに登録されている必要がある。なお、中継器と、同一構内に配置されている通話端末のIPアドレスとの対応関係は、予めオペレータ等によって登録される。従って、電話番号から中継器が特定されれば、通話端末のIPアドレスが特定できる。
本実施の形態では、中継器3、4と通信制御装置2との間で行われる通信に基づいて、中継器3、4と電話番号との対応関係が通信制御装置2に登録される。オペレータ等が手動で中継器3,4と電話番号との対応関係を登録する必要がないので、最新の情報を自動で通信テーブルに登録することができる。これによって、通話データの遅延を抑制し、良好な音声品質での通話が可能となる。
図2を参照し、通信制御装置2の電気的構成について説明する。図2に示すように、通信制御装置2は、プログラムに基づいて各種通信制御処理を実行するCPU21、BootプログラムやBIOSデータ等が記憶されるROM22、タイマやカウンタ等が記憶されるRAM23、各種情報(詳細後述)が記憶されるハードディスクを収納したハードディスクドライブ(以下「HDD」という。)24を備えている。CPU21は、ROM22、RAM23、HDD24とバスを介して電気的に接続している。CPU21は、ROM22、RAM23、HDD24の記憶領域にアクセスすることが可能である。HDD24の記憶領域の詳細は後述する。
通信制御装置2は、インターネット網11と接続する為のインターネット網インタフェース(以下「インターネット網I/F」という。)25を備えている。CPU21とインターネット網I/F25とは電気的に接続している。CPU21は、インターネット網11(図1参照)を介してデータを送受信することができる。通信制御装置2は、PSTN網12と接続する為のPSTN網インタフェース(以下「PSTN網I/F」という。)26を備えている。CPU21とPSTN網I/F26とは電気的に接続している。CPU21は、PSTN網12(図1参照)を介してデータを送受信することができる。
通信制御装置2は、CD−ROMドライブ27を備えている。CPU21とCD−ROMドライブ27とは電気的に接続している。CD−ROMドライブ27に挿入されるCD−ROM271には、通信制御装置2のメインプログラムや、本発明の通信制御プログラム等が記憶されている。通信制御装置2の導入時には、これら各種プログラムが、CD−ROM271からHDD24にセットアップされて、プログラム記憶領域244(後述)に記憶される。尚、これらのプログラムは、インターネット等の公知の通信網を介して、所定のサーバからダウンロードされたものがHDD24にセットアップされ、プログラム記憶領域244に記憶されたものであっても良い。
HDD24の記憶領域について説明する。HDD24には、設定情報記憶領域241、通信テーブル記憶領域242、鍵テーブル記憶領域243、プログラム記憶領域244、及びその他の情報記憶領域245が少なくとも設けられる。設定情報記憶領域241には、自身のMACアドレスやIPアドレス、通信パラメータ等の情報が記憶される。通信テーブル記憶領域242には、インターネット網11及びPSTN網12を介して通信可能な中継器3、4や通話端末5〜8のIPアドレス、中継器3,4の電話番号等が格納された通信テーブルが記憶されている。通信テーブルの詳細は後述する。鍵テーブル記憶領域243には、中継器3,4との間で暗号化通信を行う場合に使用される鍵データが格納された鍵テーブルが記憶されている。鍵テーブルの詳細は後述する。プログラム記憶領域244には、CPU21が駆動する為のプログラムが記憶される。その他の情報記憶領域245には、上述以外の各種情報が記憶される。
通信テーブルの一例である通信テーブル2421について、図3を参照して説明する。図3に示すように、通信テーブル2421には、中継器3、4を特定するための情報である「中継器ID」、中継器のIPアドレス(以下、「中継器IP」と略す。)、中継器3,4に登録されている「電話番号」、同一構内に配置される通話端末5〜8に通話データを転送する場合における呼び出し方式の取り決めである「ポリシー」、同一構内に配置されている通話端末を特定するための情報である「端末ID」、通話端末のIPアドレス(以下「端末IP」と略す。)、通話端末の「内線電話番号」の情報が格納される。
これらの情報のうち「中継器ID」「ポリシー」「端末ID」「内線電話番号」の各情報は、予めオペレータ等によって設定入力される。「中継器IP」「端末IP」は、通信制御装置2のCPU21にて実行されるIP割当処理(図9参照、後述)によって登録される。「電話番号」は、通信制御装置2のCPU21にて実行されるテーブル作成処理(図8参照、後述)によって登録される。
図3に示す例では、中継器IDが「000000100」(中継器3に相当)と「000000200」(中継器4に相当)である二台の中継器が通信テーブル2421に登録されている。中継器3の中継器IPは「192.168.0.10」である。電話番号は「03-0000-0000」である。ポリシーとして「IVR(Interactive Voice Response)」が登録されている。中継器3と同一構内に配置されている通話端末として、端末IDが「000000101」(通話端末5に相当)と「000000102」(通話端末6に相当)である二台の通話端末が登録されている。通話端末5の端末IPは「192.168.1.11」である。内線電話番号は「1111」である。通話端末6の端末IPは「192.168.1.12」である。内線電話番号は「2222」である。
鍵テーブルの一例である鍵テーブル2431について、図4を参照して説明する。図4に示すように、鍵テーブル2431には、データを暗号化/復号化する為の「鍵データ」と、所定時間の情報である「時間情報」の情報とが対応付けられ格納される。鍵データで暗号化されたデータは、同一の鍵データで復号化することが可能である。鍵データは、所謂共通鍵暗号方式に基づいたものである。「時間情報」の詳細については後述する。
図4に示す例では、鍵データとして「01234」が記憶されている。対応付けられている時間情報は「10s」である。
なお本実施の形態では、所謂共通鍵暗号方式に基づいた鍵データが鍵テーブルに記憶されていた。しかしながら本発明はこの構成に限定されない。従って例えば、公開鍵暗号方式に基づいた「暗号鍵」及び「復号鍵」が鍵テーブルに記憶されていてもよい。
図5を参照し、中継器3、4の電気的構成について説明する。なお、中継器3及び4は同一の電気構成である。従って以下においては、中継器3の電気的構成についてのみ説明し、中継器4の電気的構成については説明を省略する。
図5に示すように、中継器3は、プログラムに基づいて各種通信制御処理を実行するCPU31、BootプログラムやBIOSデータ等が記憶されるROM32、タイマやカウンタ等が記憶されるRAM33、各種情報(詳細後述)が記憶されるHDD34を備えている。CPU31は、ROM32、RAM33、HDD34とバスを介して電気的に接続している。CPU31は、ROM32、RAM33、HDD34の記憶領域にアクセスすることが可能である。HDD34の記憶領域の詳細は後述する。
中継器3は、インターネット網11と接続する為のインターネット網I/F35を備えている。CPU31とインターネット網I/F35とは電気的に接続している。CPU31は、インターネット網11(図1参照)を介してデータを送受信することができる。中継器3は、PSTN網12(図1参照)と接続する為のPSTN網I/F36を備えている。CPU31とPSTN網I/F36とは電気的に接続している。CPU31は、PSTN網36を介してデータを送受信することができる。
中継器3は、CD−ROMドライブ37を備えている。CPU31とCD−ROMドライブ37とは電気的に接続している。CD−ROMドライブ37に挿入されるCD−ROM371には、中継器3のメインプログラムや、本発明の通信制御プログラム等が記憶されている。中継器3の導入時には、これら各種プログラムが、CD−ROM371からHDD34にセットアップされて、プログラム記憶領域342(後述)に記憶される。尚、これらのプログラムは、インターネット等の公知の通信網を介して、所定のサーバからダウンロードされたものがHDD34にセットアップされ、プログラム記憶領域342に記憶されたものであっても良い。
HDD34の記憶領域について説明する。HDD34には、設定情報記憶領域341、プログラム記憶領域342、及びその他の情報記憶領域343が少なくとも設けられている。設定情報記憶領域341には、自身のMACアドレスやIPアドレス、通信制御装置2のMACアドレスやIPアドレス、通信パラメータ等が記憶される。プログラム記憶領域342には、CPU31が駆動する為のプログラムが記憶される。その他の情報記憶領域343には、上述以外の各種情報が記憶される。
図6を参照し、通話端末5〜8の電気的構成について説明する。なお、通話端末5〜8は同一の電気構成である。従って以下においては、通話端末5の電気的構成についてのみ説明し、通話端末6〜8の電気的構成については説明を省略する。
図6に示すように、通話端末5は、プログラムに基づいて各種通信制御処理を実行するCPU51、Bootプログラム等が記憶されるROM52、タイマやカウンタ等が記憶されるRAM53、各種情報(詳細後述)が記憶されるフラッシュメモリ54を備えている。CPU51は、ROM52、RAM53、フラッシュメモリ54と電気的に接続している。CPU51は、ROM52、RAM53、フラッシュメモリ54の記憶領域にアクセスすることが可能である。フラッシュメモリ54の記憶領域の詳細は後述する。
通話端末5は、ユーザが各種情報の入力を行うための操作部55を備えている。CPU51と操作部55とは電気的に接続している。CPU51は、操作部55を介して入力された情報を認識することができる。操作部55としては、例えばボタンやタッチパネル等が使用可能である。
通話端末5は、画像が表示される表示部56を備えている。CPU51と表示部56とは電気的に接続している。CPU51は、表示部56に所望の画像を表示させることができる。通話端末5は、音声を出力可能なスピーカ57と、音声が入力されるマイク58とを備えている。CPU51とスピーカ57及びマイク58とは電気的に接続している。CPU51は、所望の音声をスピーカ57から出力させることができる。またCPU51は、マイク58を介して入力された音声を認識することができる。
通話端末5は、インターネット網11と接続する為のインターネット網I/F59を備えている。CPU51とインターネット網I/F59とは電気的に接続している。CPU51は、インターネット網11を介してデータを送受信することができる。
フラッシュメモリ54の記憶領域について説明する。フラッシュメモリ54には、設定情報記憶領域541、プログラム記憶領域542、及びその他の情報記憶領域543が少なくとも設けられている。設定情報記憶領域541には、自身のMACアドレスやIPアドレス、通信制御装置2のMACアドレスやIPアドレス、通信パラメータ等が記憶される。プログラム記憶領域542には、CPU51が駆動する為のプログラムが記憶される。その他の情報記憶領域543には、上述以外の各種情報が記憶される。尚、これらのプログラムは、インターネット等の公知の通信網を介して、所定のサーバからダウンロードされたものがフラッシュメモリ54にセットアップされ、プログラム記憶領域542に記憶されたものであっても良い。
図7〜図9を参照し、通信制御装置2のCPU21において実行される各種処理(装置通信制御処理、テーブル作成処理、IP割当処理)について説明する。なお上述の各処理は、所定の周期又は各処理に予め設定される優先順位に基づいて適宜スイッチングされ実行される。これによって、特定の処理が連続して実行され続けてしまい、他の処理が実行されない状態を回避している。いずれかの処理が実行されている状態で他の処理が実行される場合には、実行状態の処理は一旦中断される。そして他の処理が代わりに実行される。中断された処理は、次の実行タイミングで、中断時点から処理を再開する。上述の各処理は、通信制御装置2の電源が投入され、CPU21が駆動開始した場合に、CPU21によって起動され実行開始される。
図7を参照し、装置通信制御処理について説明する。装置通信制御処理では、インターネット網11及びPSTN網12を介して行われる通話データの通話が制御される。図7に示すように、装置通信制御処理が実行されると、はじめに、通話時において通話端末5〜8から送信される通話データを、インターネット網11を介して受信したかが判断される(S11)。インターネット網11を介して通話データを受信していない場合(S11:NO)、なんら処理を行うことなくS11に戻り、継続して通話データの受信が監視される。
インターネット網11を介して通話データが受信された場合(S11:YES)、通話端末5〜8のうちいずれかから直接受信した通話データであるかが判断される(S13)。例えば、通話データを構成するIPデータのうち送信元IPアドレスが、通話端末5〜8のうちいずれかのIPアドレスであるか否かによって判断される。
通話端末から通話データを直接受信していない場合(S13:NO)、受信した通話データは中継器3、4から送信されたものであるということになる。中継器3、4は、自身の電話番号宛ての通話データを受信した場合、同一構内に配置された相手通話端末宛てに通話データを中継転送するために、通信制御装置2に対して通話データを送信する。通信制御装置2は、受信した通話データを、送信元の中継器3、4と同一構内に配置されている通話端末に対して転送する。具体的には以下のようにして転送される。
通信テーブルのうちポリシーの情報が参照される(S25)。ポリシーが「全鳴動」である場合(S25:YES)、受信した通話データの送信元IPアドレス(中継器IP)に対応付けられている端末IPの全てが、送信先IPアドレスとして特定される(S27)。特定された端末IP宛に、インターネット網11を介して受信した通話データが転送される(S29)。これによって、通話データの送信元の中継器と同一構内に配置されている全ての通話端末に対して、通話データが送信される。そしてS11に戻り、上述の処理が繰り返し実行される。
一方、ポリシーが「IVR」である場合(S25:NO)、受信した通話データに含まれる相手電話番号に、内線電話番号が付加されているかが判断される(S31)。内線電話番号が付加されている場合(S31:YES)、通信テーブルが参照される。受信した通話データの送信元IPアドレス(中継器IP)に対応付けられている内線電話番号のうち、付加されていた内線電話番号と同一の内線電話番号に対応付けられている端末IPが特定される(S33)。特定された端末IP宛てに、インターネット網11を介して通話データが転送される(S35)。これによって、内線電話番号にて特定される通話端末に対して通話データが送信される。そしてS11に戻り、上述の処理が繰り返し実行される。
一方、相手電話番号に内線電話番号が付加されていない場合(S31:NO)、通話を行うために通話データを送信した通話端末5〜8(以下、「発呼通話端末」という。)のユーザに対して、内線電話番号を選択させる必要がある。内線電話番号の入力を促す音声データ(例えば「内線電話番号を入力してください」など。)を含む通話データが作成される(S37)。通話データの送信元IPアドレス(中継器IP)が特定される(S39)。特定された中継器IP宛に、S37において作成された通話データがインターネット網11を介して送信される(S41)。これによって、内線電話番号の入力を促すための通話データが、中継器及びPSTN網12を介して発呼通話端末に対して送信される。そしてS11に戻り、上述の処理が繰り返し実行される。
一方S13において、通話端末5〜8から通話データを直接受信したと判断された場合(S13:YES)、相手通話端末に対して直接インターネット網11を介して通話データを転送できるかが判断される。通信テーブルが参照され、受信した通話データに含まれる相手電話番号が、通信テーブルに登録されているかが判断される(S19)。登録されていない場合(S19:NO)、相手通話端末の端末IPが特定できないので、インターネット網11を介して通話データを相手通話端末に転送できない。そこで、PSTN網12を介して通話データを相手電話番号宛てに転送される。具体的には、以下のようにして転送される。
通信テーブルが参照される。通話データの送信元IPアドレス(端末IP)に対応付けられている中継器ID及び中継器IPが特定される(S21)。この中継器IDの中継器は、発呼通話端末と同一構内に配置されている中継器ということになる。特定された中継器IP宛てに、インターネット網11を介して通話データが転送される(S23)。転送された通話データは、中継器を経由しPSTN網12を介して転送される(詳細は後述する)。そしてS11に戻り、上述の処理が繰り返し実行される。
一方S19において、相手電話番号が通信テーブルに登録されていると判断された場合(S19:YES)、相手電話番号に対応付けられている端末IPが相手通話端末に相当する。この場合、通信テーブルのうちポリシーの情報が参照される(S25)。ポリシーが「全鳴動」である場合(S25:YES)、相手電話番号に対応付けられている端末IPの全てが送信先のIPアドレスとして特定される(S27)。特定されたIPアドレス宛に、受信した通話データが転送される(S29)。そしてS11に戻る。
一方、ポリシーが「IVR」である場合(S25:NO)、受信した通話データに含まれる相手電話番号に、内線電話番号が付加されているかが判断される(S31)。内線電話番号が付加されている場合(S31:YES)、通信テーブルが参照される。相手電話番号に対応付けられている内線電話番号のうち、付加されている内線電話番号と同一の内線電話番号に対応付けられている端末IPが特定される(S33)。特定された端末IP宛てに、インターネット網11を介して通話データが転送される(S35)。そしてS11に戻る。
一方、相手電話番号に内線電話番号が付加されていない場合(S31:NO)、内線電話番号の入力を促す音声データ(例えば「内線電話番号を入力してください」など。)を含む通話データが作成される(S37)。通話データの送信元IPアドレス(発呼通話端末の端末IP)が特定される(S39)。特定された端末IP宛に、S37において作成された通話データが送信される(S41)。そしてS11に戻る。
以上のように、相手電話番号が通信テーブルに登録されている場合には、相手通話端末の端末IPが特定される。従って通信制御装置2は、受信した通話データを直接相手通話端末に対して転送することができる。また、通信ポリシー(「全鳴動」「IVR」など)が予め設定されるので、通信ポリシーに基づいた通話が可能となる。
図8を参照し、テーブル作成処理について説明する。テーブル作成処理では、通信テーブルに予め記憶されている中継器IDに中継器3、4の電話番号を登録する為の処理が実行される。電話番号は、中継器3、4との暗号化通信を行うことによって取得される。図8に示すように、テーブル作成処理が実行されると、はじめに、中継器3、4からインターネット網11を介して鍵要求信号を受信したかが判断される(S51)。鍵要求信号が受信されていない場合(S51:NO)、S51に戻り、継続して鍵要求信号の受信が監視される。
鍵要求信号を受信した場合(S51:YES)、鍵テーブルが参照され、鍵テーブルに記憶されている鍵データのうち一が選択される。選択された鍵データと、鍵データに対応付けられている時間情報とが、鍵要求信号を送信した中継器に対して送信される(S53)。次いで、鍵データが中継器に送信されてからの経過時間の監視が開始される(S55)。具体的には例えば、RAM23に記憶されているタイマの更新が開始される。タイマの値に基づいて、経過時間が判断される。
中継器3、4から送信される暗号化データを、PSTN網12を介して受信したかが監視される(S57)。暗号化データは、S53において送信された鍵データによって中継器IDが暗号化されたデータである。暗号化データを受信していない状態では(S57:NO)、鍵データを送信してからの経過時間が判断される(S59)。経過時間が所定時間(例えば120秒)以下である場合(S59:NO)、S57に戻り、継続して暗号化データの受信が監視される。経過時間が所定時間を超えた場合(S59:YES)、S51に戻る。そして上述の処理が繰り返し実行される。
PSTN網12を介して暗号化データを受信した場合(S57:YES)、鍵データが中継器に送信されてからの経過時間が取得される。鍵テーブルのうち、取得された経過時間と一致する時間情報が選択され、選択された時間情報に対応付けられた鍵データが特定される(S61)。特定された鍵データを使用することによって、受信した暗号化データが復号化される。復号化によって中継器IDが取得される(S63)。また、暗号化データの送信元の中継器の電話番号が特定される(S65)。暗号化データはPSTN網12を介して受信しているので、送信元の電話番号が中継器の電話番号に相当する。通信テーブルが参照され、S63において取得された中継器IDと同一の中継器IDに対応付けて、S65にて特定された電話場号が通信テーブルに記憶される(S67)。そしてS51に戻り、上述の処理が繰り返し実行される。
以上のように、PSTN網12を介して中継器と暗号化通信を行うことによって、中継器3、4の電話番号を中継器IDに対応づけて通信テーブルに登録することが可能となる。従って、オペレータ等が手動で通信制御装置2に電話番号の登録手続きを行う手間を省くことができる。また、中継器IDは暗号化され通信されるので、中継器IDと電話番号との対応関係が第三者に漏えいしてしまうことを防止できる。
図9を参照し、IP割当処理について説明する。IP割当処理では、通話端末及び中継器からの要求に応じ、通話端末5〜8及び中継器3、4に対してIPアドレスを割り当てる。図9に示すように、IP割当処理では、はじめに、通話端末5〜8又は中継器からIP割当要求信号を受信したかが監視される(S71)。IP割当要求信号には、送信元の通話端末5〜8又は中継器3、4のID(端末ID又は中継器ID)が付加されている。IP割当要求信号を受信していない場合(S71:NO)、S71に戻り、継続してIP割当要求信号の受信が監視される。
IP割当要求信号を受信した場合(S71:YES)、HDD24のその他の情報記憶領域245に記憶されているIPアドレステーブル(図示外)が参照され、割り当て可能なIPアドレスのうち一が選択される(S73)。選択されたIPアドレスを通知する為の信号(「IP通知信号」という。)が、IP割当要求信号を送信した通話端末5〜8又は中継器3、4に対して送信される(S75)。通信テーブルのうち、受信したIP割当要求信号に付加されているID(端末ID又は中継器ID)と同一のIDに、S73にて選択されたIPアドレスが対応付けられ登録される(S77)。そしてS71に戻り、上述の処理が繰り返し実行される。
以上のように、IP割当要求のあった通話端末5〜8及び中継器3、4に対してIPアドレスを割り当てるとともに、割り当てたIPアドレスを通信テーブル(図3参照)に記憶する。これによって、ID(端末IP及び中継器ID)とIPアドレスとを対応付けることが可能となる。
なお、IP割当処理は、周知のDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)に基づいて実行されてもよい。
図10〜図12を参照し、中継器3、4のCPU31において実行される中継器通信制御処理について説明する。中継器通信制御処理は、中継器3、4の電源が投入され、CPU31が駆動開始した場合に、CPU31によって起動され実行される。
図10に示すように、中継器通信制御処理では、はじめに、通信制御装置2からIPアドレスを取得する為の処理(IP取得処理)が実行される(S81)。図11を参照し、IP取得処理について説明する。IP取得処理では、はじめに、通信制御装置2に対し、IPアドレスの割り当てを要求する為の信号であるIP割当要求信号がインターネット網11を介して送信される(S101)。次いで、送信されたIP割当要求信号に応じ、通信制御装置2から返信されるIP通知信号を、インターネット網11を介して受信したかが判断される(S103)。IP通知信号を受信していない状態では(S103:NO)、S103に戻り、継続してIP通知信号の受信が監視される。IP通知信号を受信した場合(S103:YES)、受信したIP通知信号に含まれるIPアドレスが、HDD34の設定情報記憶領域341に記憶される(S105)。そしてIP取得処理は終了され、中継器通信制御処理(図10参照)に戻る。
図10に示すように、IP取得処理(S81)が終了した後、自身の中継器IDを通信制御装置2に対して通知する為の処理(ID通知処理)が実行される(S83)。図12を参照し、ID通知処理について説明する。
図12に示すように、ID通知処理では、はじめに、暗号化通信時に使用される鍵データの取得を要求する信号(以下「鍵要求信号」という。)が、インターネット網11を介し通信制御装置2に対して送信される(S107)。次いで、鍵要求信号に応じ通信制御装置2から返信される鍵データ及び時間情報の受信が監視される(S109)。鍵データ及び時間情報を受信していない状態では(S109:NO)、鍵要求信号を送信してからの経過時間が判断される(S111)。経過時間が所定時間(例えば120秒)以下である場合(S111:NO)、S109に戻り、継続して鍵データ及び時間情報の受信が監視される。経過時間が所定時間を超えた場合(S111:YES)、S107に戻る。そして再度鍵要求信号が送信され、上述の処理が繰り返し実行される。
鍵データ及び時間情報を受信した場合(S109:YES)、受信した鍵データ及び時間情報が、HDD34のその他の情報記憶領域343に記憶される(S113)。次いで、鍵データ及び時間情報を受信してからの経過時間の監視が開始される(S115)。次いで、その他の情報記憶領域343に記憶された鍵データを使用することによって、自身の中継器IDが暗号化される(S117)。
暗号化された中継器IDのデータ(以下「暗号化データ」という。)は、鍵データと併せて受信した時間情報だけ待機した後、通信制御装置2に対して送信される。S115において監視開始した経過時間が、その他の情報記憶領域343に記憶された時間情報以上となったかが判断される(S119)。経過時間が時間情報未満である状態では(S119:NO)、S119に戻り、継続して経過時間が監視される。経過時間が時間情報以上となった場合(S119:YES)、S117において暗号化された結果の暗号化データが、PSTN網12を介して通信制御装置2に対して送信される(S121)。そしてID通知処理は終了され、中継器通信制御処理(図10参照)に戻る。
図10に示すように、ID通知処理(S83)が終了した後、通信制御装置2から通話データを受信したかが判断される(S85)。通話データを受信していない状態では(S85:NO)、S85に戻り、継続して通話データの受信が監視される。
通話データを受信した場合(S85:YES)、PSTN網12を介して通話データを受信したかが判断される(S87)。PSTN網12を介して通話データを受信している場合(S87:YES)、通話データの送信元は、PSTN網12を介して接続した状態の他の中継器3、4ということになる。また受信した通話データは、自身の電話番号宛てに送信された通話データということになる。この場合、自身と同一構内に配置されている通話端末に対して、受信した通話データを転送するために、受信した通話データは通信制御装置2に対して転送される(S89)。そしてS85に戻り、通話データの受信監視が継続して実行される。
一方S87において、インターネット網11を介して通話データを受信した場合(S87:NO)、受信した通話データは、PSTN網12を介して通信を行うために通信制御装置2から送信された通話データということになる。この場合、受信した通話データはPSTN網12を介して相手電話番号宛てに転送される(S91)。そしてS85に戻り、通話データの受信監視が継続して実行される。
以上のように通信制御を行うことによって、中継器における通話データの中継転送が可能となる。通信制御装置2の通信テーブルに相手電話番号が登録されていない場合でも、中継器3、4を経由させPSTN網12を介して通話データの通信を行うことによって、通話端末間の通話が可能となっている。
図13を参照し、通話端末5〜8のCPU51において実行される通話処理について説明する。通話処理では、通話端末5〜8の電源が投入され、CPU51が駆動開始した場合に、CPU51によって起動され実行される。
図13に示すように、通話処理では、はじめに、ユーザによって相手電話番号が操作部55を介して入力され、通話開始ボタンが選択されたかが監視される(S131)。入力操作が検出された場合(S131:YES)、S135に移行される。入力操作が検出されない状態では(S131:NO)、他の通話端末5〜8から通話を開始させるための通話データ(通話開始データ)を受信したかが判断される(S133)。通話開始データを受信していない場合(S133:NO)、S131に戻り、上述の処理が繰り返し実行される。通話開始データを受信した場合(S133:YES)、S135に移行される。
S135では、所定の手順に従い他の通話端末5〜8と通信が行われた後、他の通話端末との間で通話が実行される(S135)。通話実行中においては、通話を終了させるための入力操作がユーザによって実行されるか、通話を終了させるための通話データ(通話終了データ)を他の通話端末5〜8から受信したかが判断される(S137)。通話終了の操作や、通話終了データの受信が検出された場合(S137:YES)、通話中の通話を終了させてS131に戻る。そして上述の処理が繰り返し実行される。通話終了の操作や終了通知信号の受信が検出されなかった場合(S137:NO)、S135に戻り、継続して通話が実行される。
図14を参照し、通信制御装置2と中継器3,4との間で行われる暗号化通信の通信シーケンスについて、上述のテーブル及びフローチャートを参照しつつ説明する。中継器3の電源が投入されると、はじめに中継器3に対してIPアドレス(192.168.0.10)が割り当てられる(S81、図10参照)。次いで中継器3では、鍵データの送信を要求する鍵要求信号が、通信制御装置2に対して送信される(101)(S107、図12参照)。
通信制御装置2では、鍵要求信号を受信した場合(S51、図8参照)、鍵データ(例えば01234)と時間情報(10秒)とが中継器3に対して返信される(102)(S53、図8参照)。中継器3では、鍵データ及び時間情報を受信した場合(103)(S109、図12参照)、受信した時間情報(10秒)分待機した(103〜104)(S119、図12参照)後、暗号化された中継器ID(000000100)を暗号化データとして通信制御装置2に対して送信する(104)(S121、図12参照)。
通信制御装置2では、中継器3から送信された暗号化データが受信される(105)(S57、図8参照)。鍵データ(01234)及び時間情報(10秒)を送信してから、暗号化データを受信するまでの間の経過時間と一致する時間情報に対応付けられた鍵データ(01234)が選択される(S61、図8参照)。選択された鍵データ(01234)を使用することによって、暗号化データが復号化され、中継器ID(000000100)が得られる。得られた中継器ID(000000100)と、送信元電話番号から特定された中継器3の電話番号(03-0000-0000)とが、通信テーブルに記憶される(S67、図8参照)。以上の処理を経て、中継器IDと中継器の電話番号とが対応付けられる。
通信制御装置2と中継器4との間でも同様に暗号化通信が行われる(106〜110)。中継器4の中継器IDと中継器4の電話番号とが対応付けられ、通信テーブルに記憶される。説明は省略する。
図15を参照し、通信制御システム1において実行される通信の通信シーケンスについて、上述のテーブル及びフローチャートを参照しつつ説明する。はじめに、通信制御装置2が通話端末5からの通話データを直接相手通話端末7に対して転送する場合について説明する。通話端末5から通話端末7宛て(通話端末7と同一構内に配置される中継器4の電話番号宛て、相手電話番号:052-000-0000)の通話データが送信される(111)(S135、図13参照)。送信された通話データは、インターネット網11を介し、通信制御装置2において受信される(112)(S11、図7参照)。
通信制御装置2では、通話データを受信した場合、相手電話番号(052-000-0000)が通信テーブルに登録されているかが判断される(S19)。相手電話番号(052-000-0000)が登録されている場合、ポリシーは「全鳴動」であるので、相手電話番号に対応付けられている端末IP(通話端末7:10.10.10.11、通話端末8:10.10.10.12)が通信テーブルを参照することによって特定される(S27、図7参照)。特定された全ての端末IP宛てに、通話データが転送される(S29、図7参照)。通話端末7(及び通話端末8)では、通信制御装置2にて転送された通話データが受信される(113)(S135、図13参照)。
次いで、PSTN網12を介して通話データの通信が行われる場合について説明する。はじめに、通話端末5から通話端末7宛て(相手電話番号:052-000-0000)の通話データが送信される(114)(S135、図13参照)。送信された通話データは、インターネット網11を介し、通信制御装置2において受信される(115)(S11、図7参照)。
通信制御装置2では、通話データを受信し、相手電話番号(052-000-0000)が通信テーブルに登録されていない場合、相手通話端末(通話端末7)の端末IP(10.10.10.11)を特定することができない。そこで、送信元の通話端末と同一構内に配置されている中継器3(中継器ID:000000100)の中継器IP(192.168.0.10)を特定し(S21、図7参照)、中継器3に対して受信した通話データを転送する(S23、図7参照)。
中継器3では、インターネット網11を介して通話データが受信される(116)(S85、図10参照)。中継器3では、インターネット網11を介して通話データを受信した場合、相手電話番号(中継器4の電話番号、052-000-0000)宛てにPSTN網12を介して通話データを転送する(S91、図10参照)。
中継器4では、中継器3から転送された通話データが受信される(117)(S85、図10参照)。中継器4では、PSTN網12を介して通話データを受信した場合、同一構内に配置される通話端末(通話端末7、8)に受信した通話データを転送するために、通信制御装置2宛てにインターネット網11を介して通話データを転送する(117)(S89、図10参照)。
通信制御装置2では、中継器4から通話データを受信した場合(S13:NO、図7参照)、ポリシーは「全鳴動」であるので、送信元の中継器4と同一構内に配置されている通話端末(通話端末7、8)の端末IP(通話端末7:10.10.10.11、通話端末8:10.10.10.12)が特定される(S27、図7参照)。特定された全ての端末IP宛てに、受信した通話データが転送される(118)(S29、図7参照)。通話端末7(及び通話端末8)では、通信制御装置2にて転送された通話データが受信される(119)(S135、図13参照)。
以上説明したように、通信制御システム1では、通信制御装置2に記憶されている通信テーブルの情報に基づき、通話端末5〜8から送信される通話データの通信制御が行われ、通話端末5〜8間の通話が実行される。通信制御装置2は、受信した通話データの相手電話番号と同一の電話番号が通信テーブルに登録されている場合には、相手通話端末の端末IPが特定されるので、直接相手通話端末に対し、インターネット網11を介して通話データが転送される。これによって、PSTN網12を介さず通信を行うことが可能となる。通話データの通信遅延が解消され、音声品質のよい通話サービスをユーザに対して提供することができる。なお、通信テーブルに相手電話番号が登録されていない場合であっても、PSTN網12を介して通話データの通信を行い、通話を行うことが可能である。
通信制御装置2と中継器3,4との間で暗号化通信が行われた場合に、中継器3、4の電話番号が通信テーブルに登録される。これによって、オペレータ等が手動で電話番号を登録する手間を省略することができる。また、中継器3、4の中継器IDは、暗号化通信によって通信制御装置2に通知される。これによって、中継器IDと中継器3、4の電話番号との対応関係が第三者に漏えいしてしまうことを防止できる。
中継器は、鍵データを受信してから、鍵データと併せて受信した時間情報の経過後に、暗号化データを通信制御装置2に対して送信する。通信制御装置2は、鍵データを送信してから暗号化データを受信するまでの経過時間から鍵データを特定し、特定された鍵データを使用して暗号化データを復号化する。これによって通信制御装置2は、復号可能な鍵データを素早く選択して復号化することが可能となる。従って、迅速に復号化処理を行うことが可能となる。また、中継器からの暗号化データの送信タイミングを制御できるので、通信トラフィックの増大を防止できる。
鍵データとして、共通鍵暗号方式に基づいた鍵のデータを用いているので、公開鍵暗号方式に基づいた鍵のデータを使用した場合と比較して、セキュリティ面で優れている。公開鍵暗号方式の場合、秘密鍵が第三者に盗まれた場合に、全ての暗号化データが復号化されてしまうためである。これに対して、共通鍵暗号方式の場合は、発行される鍵のデータは所謂One Time Passwordとなるため、共通鍵が第三者に盗まれた場合であっても、復号化の被害を最小限に抑えることができる。
なお、図13のS135の処理を行うCPU51が本発明の「通話制御手段」に相当する。図12のS121の処理を行うCPU31が本発明の「中継器ID送信手段」に相当する。図2の通信テーブル記憶領域242を備えたHDD24が本発明の「記憶手段」に相当する。図8のS57の処理を行うCPU21が本発明の「中継器ID受信手段」に相当し、S65の処理を行うCPU21が本発明の「第一番号特定手段」に相当し、S67の処理を行うCPU21が本発明の「第一記憶制御手段」に相当する。図7のS11の処理を行うCPU21が本発明の「通話データ受信手段」に相当し、S29、S35、S41の処理を行うCPU21が本発明の「通話データ送信手段」に相当する。
図12のS109の処理を行うCPU31が本発明の「鍵データ受信手段」「時間受信手段」に相当し、S117の処理を行うCPU31が本発明の「第一暗号化手段」に相当する。図8のS53の処理を行うCPU21が本発明の「鍵データ送信手段」に相当し、S63の処理を行うCPU21が本発明の「第一復号化手段」に相当する。図12のS119の処理を行うCPU31が本発明の「第一中継器計測手段」に相当する。図8のS55の処理を行うCPU21が本発明の「第一装置計測手段」に相当する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上述の実施の形態では、中継器3、4から送信される中継器IDは暗号化されていたが、本発明はこの方法に限定されない。秘匿性が要求されない場合には、中継器IDは暗号化されなくてもよい。暗号化/復号化処理を行わないことによって、各種処理時間を短縮することができる。
上述の実施の形態では、中継器3、4は、鍵データ及び時間情報を受信してから時間情報の経過後に、暗号化データを送信していた。しかしながら本発明はこの方法に限定されない。例えば、時間情報の通信を行わなくてもよい。この場合、復号化のための鍵データを鍵テーブルから選択する方法としては、例えば鍵テーブルに記憶されている鍵データの全てを試すことによって復号化可能な鍵データを選択してもよい。また例えば以下のようにしてもよい。通信制御装置2は、固有の識別番号を鍵データと対応付けて鍵テーブル記憶領域243に記憶する。中継器3、4に鍵データを送信する場合、併せて識別番号を送信する。中継器3、4では、鍵データを使用して中継器IDを暗号化し、暗号化データとともに識別番号を通信制御装置2に対して返信する。通信制御装置2では、受信した識別番号を参照し、鍵テーブルのうち受信した識別番号に対応付けられている鍵データを、復号化可能な鍵データとして選択する。これによって、中継器IDの情報が第三者に漏えいしてしまうことを防止できる。
上述の実施の形態では、中継器3、4は中継器IDを暗号化した暗号化データを通信制御装置2に対して送信していた。しかしながら本発明はこの方法に限定されない。例えば中継器3、4は、時間情報を受信してから時間情報の経過後に、所定の情報を暗号化を行うことなく通信制御装置2に対して送信してもよい。このような方法とした場合であっても、通信制御装置2は、時間情報を中継器3、4に対して送信してから所定の情報を受信するまでの間の経過時間に基づいて、中継器3,4を特定できる。このため、所定の情報を受信した場合に特定される中継器3、4の電話番号を、中継器IDに対応付けて通信テーブルに記憶することができる。
なお上述の構成とした場合における、時間情報を受信する処理(図12のS109に相当)を行う中継器3、4のCPU31が本発明の「時間受信手段」に相当し、時間情報を受信してからの経過時間を測定する処理(図12のS119に相当)を行う中継器3、4のCPU31が本発明の「第二中継器計測手段」に相当する。時間情報を送信する処理(図8のS53に相当)を行う通信制御装置2のCPU21が本発明の「時間送信手段」に相当し、時間情報を送信してからの経過時間を計測する処理(図8のS55に相当)を行う通信制御装置2のCPU21が本発明の「第二装置計測手段」に相当する。
上述の実施の形態では、暗号化する為の鍵データと復号化する為の鍵データとを共通としていた。しかしながら本発明はこの構成に限定されない。例えば、暗号化のための鍵データ(暗号鍵データ)と復号化のための鍵データ(復号鍵データ)とが異なる構成であってもよい。例えば暗号鍵データは、公開鍵暗号方式に基づく公開鍵のデータとし、復号鍵データは、公開鍵暗号方式に基づく秘密鍵のデータであってもよい。この構成とすることによって、中継器毎の暗号鍵データ及び復号鍵を共通化することができるので、鍵管理を簡素化することができる。また、復号鍵を選択するために要する時間が不要となるので、復号化に必要な時間を短縮することができる。
なお上述の構成とした場合における、暗号鍵データを受信する処理(図12のS109に相当)を行う中継器3、4のCPU31が本発明の「暗号鍵データ受信手段」に相当し、暗号鍵データに基づいて暗号化を実行する(図12のS117に相当)中継器3,4のCPU31が本発明の「第二暗号化手段」に相当し、受信した暗号化データを復号鍵データに基づいて復号化する(図8のS63に相当)通信制御装置2のCPU21が本発明の「第二復号化手段」に相当する。
上述の実施の形態では、所謂共通鍵暗号方式に基づいて暗号化通信を行っていた。しかしながら本発明はこの構成に限定されない。例えば、共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式とを組み合わせたハイブリッド暗号方式に基づいて暗号化通信を行ってもよい。
上述の実施の形態では、通信制御装置2が通信テーブル及び鍵テーブルを管理し、これらのテーブルに基づいて通信制御を行っていた。しかしながら本発明はこの構成に限定されない。以下、本発明の変形例について説明する。
本発明の変形例における通信制御システム20について、図面を参照して説明する。変形例における通信制御システム20は、鍵管理装置16を備えている。鍵管理装置16は、通信テーブルをHDD64に記憶している。鍵管理装置16は、中継器3,4との間で暗号化通信を行うことによって、中継器3,4の中継器IDと電話番号との対応関係の情報を取得し、通信テーブルに記憶する。通信制御装置2は、鍵管理装置16のHDD64に記憶されている通信テーブルを参照することによって、通話データの通信制御を行う。
はじめに、変形例における通信制御システム20について、図16を参照して説明する。図16に示すように、通信制御システム20は、通信制御装置15、通話端末5〜8、中継器3,4、及び鍵管理装置16を備えている。鍵管理装置16は、インターネット網11及びPSTN網12に接続される。通信制御装置15及び鍵管理装置16を除く構成は、上述の実施の形態と同一である。従って下記では、通信制御装置15及び鍵管理装置16についてのみ説明し、他の構成については説明を省略する。
通信制御装置15の電気的構成について説明する。なお、HDD24を除く電気的構成は、上述の実施の形態における通信制御装置2と同様である。HDD24には、上述の通信制御装置2とは異なり、通信テーブル記憶領域242及び鍵テーブル記憶領域243は設けられていない。その他の記憶領域については、上述の通信制御装置2と同様である。
鍵管理装置16の電気的構成について、図17を参照して説明する。鍵管理装置16は、プログラムに基づいて各種通信制御処理を実行するCPU61、BIOSデータ等が記憶されるROM62、タイマやカウンタ等が記憶されるRAM63、各種情報(詳細後述)が記憶されるHDD64を備えている。CPU61は、ROM62、RAM63、HDD64とバスを介して電気的に接続している。CPU61は、ROM62、RAM63、HDD64の記憶領域にアクセスすることが可能である。HDD64の記憶領域の詳細は後述する。
鍵管理装置16は、インターネット網11と接続する為のインターネット網I/F65を備えている。CPU61とインターネット網I/F65とは電気的に接続している。CPU61は、インターネット網11を介してデータを送受信することができる。鍵管理装置16は、PSTN網12と接続する為のPSTN網I/F66を備えている。CPU61とPSTN網I/F66とは電気的に接続している。CPU61は、PSTN網12を介してデータを送受信することができる。
鍵管理装置16は、CD−ROMドライブ67を備えている。CPU61とCD−ROMドライブ67とは電気的に接続している。CD−ROMドライブ67に挿入されるCD−ROM671には、鍵管理装置16のメインプログラムや、本発明の通信制御プログラム等が記憶されている。鍵管理装置16の導入時には、これら各種プログラムが、CD−ROM671からHDD64にセットアップされて、プログラム記憶領域644(後述)に記憶される。尚、これらのプログラムは、インターネット等の公知の通信網を介して、所定のサーバからダウンロードされたものがHDD64にセットアップされ、プログラム記憶領域644に記憶されたものであっても良い。
HDD64の記憶領域について説明する。HDD64には、設定情報記憶領域641、通信テーブル記憶領域642、鍵テーブル記憶領域643、プログラム記憶領域644、及びその他の情報記憶領域645が少なくとも設けられる。設定情報記憶領域641には、自身のMACアドレスやIPアドレス、通信制御装置15のMACアドレスやIPアドレス、通信パラメータ等が記憶される。通信テーブル記憶領域642には、通信テーブルが記憶されている。通信テーブルの詳細は、上述の実施の形態と同様である。鍵テーブル記憶領域643には、鍵テーブルが記憶される。鍵テーブルの詳細は、上述の実施の形態と同様である。プログラム記憶領域644には、CPU61が駆動する為のプログラムが記憶される。その他の情報記憶領域645には、上述以外の各種情報が記憶される。
変形例における通信制御装置15、鍵管理装置16、中継器3,4、通話端末5〜8の各CPUにおいて実行される処理について説明する。通信制御装置15のCPU21においては、後述する装置通信制御処理、及び、上述の実施の形態と同様のIP割当処理が実行される。鍵管理装置16のCPU61では、上述の実施の形態におけるテーブル作成処理が実行される。中継器3,4のCPU31では、上述の実施の形態と同様の中継器通信制御処理が実行される。通話端末5〜8のCPU51では、上述の実施の形態と同様の通話処理が実行される。
変形例においては、鍵管理装置16のHDD64に通信テーブル及び鍵テーブルが記憶される。鍵管理装置16と中継器3,4との間で暗号化通信が実行され、通信テーブルのうち中継器IDに中継器の電話番号が対応付けて登録される。従って、中継器3,4のCPU31において実行される中継器通信制御処理のうち、鍵要求信号の送信(S107、図12参照)、鍵データ及び時間情報の受信(S109、図12参照)、暗号化データの送信(S121、図12参照)における通信相手は、通信制御装置2ではなく鍵管理装置16ということになる。
図18を参照し、変形例における通信制御装置15のCPU21にて実行される装置通信制御処理について説明する。変形例においては、鍵管理装置16のHDD64に通信テーブルが記憶される。テーブル作成処理に基づき、中継器3,4と鍵管理装置16との間で暗号化通信が行われる。暗号化通信によって、中継器3,4の電話番号が中継器IDに対応付けられ、通信テーブルに記憶される。通信制御装置2は、鍵管理装置16と通信を行うことによって、通信テーブルの情報を参照し、通信テーブルの情報に基づいた通話データの通信制御を実行する。以下、詳細を説明する。なお上述の実施の形態と同様部分については、説明を省略し又は簡略化している。
図18に示すように、装置通信制御処理が実行されると、はじめに、通話端末から送信される通話データを受信したかが判断される(S11)。受信していない場合(S11:NO)、S11に戻る。通話データが受信された場合(S11:YES)、通話データを直接通話端末5〜8から受信したか否かが判断される。
鍵管理装置16と通信を行うことによって、HDD64に記憶されている通信テーブルが参照される(S141)。通話データの送信元IPアドレスが、通信テーブルに登録されている端末IPのいずれとも一致しない場合(S13:NO)、受信した通話データは、送信元の中継器3、4と同一構内に配置されている通話端末5〜8に対して転送される(S25〜S41)。
一方S13において、送信元IPアドレスが、通信テーブルに記憶されている端末IPのいずれかと一致した場合(S13:YES)、相手電話番号が、通信テーブルに登録されているかが判断される(S19)。登録されていない場合(S19:NO)、発呼通話端末と同一構内に配置される中継器3、4の中継器IP宛てに通話データが転送される(S21、S23)。
一方S19において、受信した通話データに含まれる相手電話番号が、通信テーブルに登録されていると判断された場合(S19:YES)、登録されている端末IPに対して通話データが転送される(S25〜S41)。
以上のように、鍵管理装置16と中継器3,4との間で行われる暗号化通信によって、通信テーブルに中継器IDと電話番号との対応関係の情報が登録される。これによって、通信制御装置15が直接暗号化通信を行って通信テーブルの管理を行う必要がなくなるので、通信制御装置15の負荷を抑制することが可能となる。また、鍵管理装置16と中継器3、4とが通信を行うことによって通信テーブルが自動的に更新されるので、オペレータ等が手動で電話番号を登録する手間を省くことができる。
なお、図8のS57の処理を行うCPU61が本発明の「管理受信手段」に相当し、S65の処理を行うCPU61が本発明の「第二番号特定手段」に相当し、S67の処理を行うCPU61が本発明の「第二記憶制御手段」に相当する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上述の実施の形態では、鍵管理装置16のHDD64に通信テーブル及び鍵テーブルが記憶されていたが、本発明はこの構成に限定されない。記憶手段を有し、インターネット網11に接続された別のサーバ等に、通信テーブル及び鍵テーブルが記憶されていてもよい。鍵管理装置16は、サーバ等に記憶された通信テーブル及び鍵テーブルにアクセスし、情報の更新処理を行うこととしてもよい。また通信制御装置2は、サーバ等に記憶された通信テーブル及び鍵テーブルを参照し、通信制御を行うこととしてもよい。
1、20 通信制御システム
2、15 通信制御装置
3、4 中継器
5,6,7,8 通話端末
16 鍵管理装置
21、31、51、61 CPU
24、64 HDD
2、15 通信制御装置
3、4 中継器
5,6,7,8 通話端末
16 鍵管理装置
21、31、51、61 CPU
24、64 HDD
Claims (13)
- インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続し、前記通話端末間の通信を制御する通信制御装置とを備えた通信制御システムであって、
前記通話端末は、
通話相手方の前記通話端末である相手通話端末を呼び出すための電話番号であって、前記相手通話端末と同一構内に配置された前記中継器の電話番号が特定された場合、又は、前記相手通話端末から前記通話データを受信した場合に、前記インターネット網を介して前記通話データの送受信を行うことによって、前記相手通話端末との通話を実行させる通話制御手段を備え、
前記中継器は、
前記中継器を識別する情報である中継器IDを、前記公衆電話網を介して前記通信制御装置に送信する中継器ID送信手段を備え、
前記通信制御装置は、
通信可能な前記中継器の前記中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって前記通話可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通話可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPとが対応付けられた対応テーブルを記憶する記憶手段と、
前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する中継器ID受信手段と、
前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第一番号特定手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記対応テーブルの前記中継器IDのうち、前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第一記憶制御手段と、
前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信手段と、
前記通話データ受信手段において前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する通話データ送信手段と
を備えた通信制御システム。 - 前記中継器は、
前記通信制御装置から送信される鍵データであって前記中継器IDを暗号化/復号化するために使用される前記鍵データを受信する鍵データ受信手段と、
前記鍵データ受信手段において受信された前記鍵データを使用して、前記中継器IDを暗号化する第一暗号化手段と
を備え、
前記中継器ID送信手段は、
前記第一暗号化手段において暗号化された中継器IDを送信し、
前記通信制御装置は、
少なくとも一つの前記鍵データを前記記憶手段に記憶しており、
前記記憶手段に記憶された前記鍵データのうち一を前記中継器に対して送信する鍵データ送信手段を備え、
前記中継器ID受信手段は、
前記中継器から返信される前記暗号化された中継器IDを受信し、
前記鍵データ送信手段において送信された前記鍵データを使用して、前記暗号化された中継器IDを復号化する第一復号化手段をさらに備え、
前記第一記憶制御手段は、
前記対応テーブルに記憶されている前記中継器IDのうち、前記第一復号化手段において復号化された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶することを特徴とする請求項1に記載の通信制御システム。 - 前記中継器は、
前記鍵データ受信手段において、所定時間を特定する情報である時間情報と前記鍵データとを受信し、
前記鍵データ受信手段において前記時間情報及び前記鍵データを受信してからの経過時間を計測する第一中継器計測手段を備え、
前記中継器ID送信手段は、
前記第一中継器計測手段において計測された前記経過時間が前記時間情報と一致した場合に、前記第一暗号化手段によって暗号化された中継器IDを送信し、
前記通信制御装置は、
前記鍵データに前記時間情報を対応付けて前記記憶手段に記憶しており、
前記鍵データ送信手段は、
一の前記鍵データと、前記一の鍵データに対応付けられた前記時間情報とを送信し、
前記鍵データ送信手段において前記鍵データと前記時間情報とを送信してから、前記中継器ID受信手段において前記暗号化された中継器IDを受信するまでの経過時間を計測する第一装置計測手段をさらに備え、
前記第一復号化手段は、
前記第一装置計測手段において計測された前記経過時間と一致する前記時間情報に対応付けられた前記鍵データを選択し、選択された前記鍵データを使用して前記暗号化された中継器IDを復号化することを特徴とする請求項2に記載の通信制御システム。 - 前記中継器は、
前記鍵データ受信手段において、所定の番号である番号情報と前記鍵データとを受信し、
前記中継器ID送信手段は、
前記鍵データ受信手段において受信された前記番号情報と、前記第一暗号化手段によって暗号化された中継器IDとを送信し、
前記通信制御装置は、
前記鍵データに前記番号情報を対応付けて前記記憶手段に記憶しており、
前記鍵データ送信手段は、
一の前記鍵データと、前記鍵データに対応付けられた前記番号情報とを送信し、
前記中継器ID受信手段は、
前記番号情報と前記暗号化された中継器IDとを受信し、
前記第一復号化手段は、
前記中継器ID受信手段において受信された前記番号情報と一致する前記番号情報に対応付けられた前記鍵データを選択し、選択された前記鍵データを使用して前記暗号化された中継器IDを復号化することを特徴とする請求項2に記載の通信制御システム。 - 前記鍵データは、共通鍵暗号方式に基づく共通鍵のデータであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の通信制御システム。
- 前記中継器は、
所定時間を特定する情報である時間情報を受信する時間受信手段と、
前記時間受信手段において前記時間情報を受信してからの経過時間を計測する第二中継器計測手段と
を備え、
前記中継器ID送信手段は、
前記第二中継器計測手段において計測された前記経過時間が前記時間情報と一致した場合に、所定の情報を送信し、
前記通信制御装置は、
前記時間情報と前記中継器IDとを対応付けて前記対応テーブルに記憶しており、
前記中継器に対して前記時間情報を送信する時間送信手段を備え、
前記中継器ID受信手段は、
前記時間送信手段によって送信された前記時間情報に応じ、前記中継器から送信された前記所定の情報を受信し、
前記時間送信手段において前記時間情報を送信してから、前記中継器ID受信手段において前記所定の情報を受信するまでの経過時間を計測する第二装置計測手段をさらに備え、
前記第一記憶制御手段は、
前記対応テーブルに記憶されている前記中継器IDのうち、前記第二装置計測手段において計測された前記経過時間と一致する前記時間情報に対応付けられた前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶することを特徴とする請求項1に記載の通信制御システム。 - 前記中継器は、
前記通信制御装置から送信される鍵データであって前記中継器IDを暗号化するために使用される前記鍵データを受信する暗号鍵データ受信手段と、
前記暗号鍵データ受信手段において受信された前記鍵データを使用して、前記中継器IDを暗号化する第二暗号化手段と
を備え、
前記中継器ID送信手段は、
前記第二暗号化手段において暗号化された中継器IDを送信し、
前記通信制御装置は、
前記鍵データと、前記鍵データによって暗号化されたデータを復号化する為の鍵データである復号鍵データとを前記記憶手段に記憶しており、
前記記憶手段に記憶された前記鍵データを前記中継器に対して送信する鍵データ送信手段を備え、
前記中継器ID受信手段は、
前記鍵データ送信手段において送信された前記鍵データに応じ、前記中継器から返信される前記暗号化された中継器IDを受信し、
前記記憶手段に記憶されている前記復号鍵データを使用して、前記暗号化された中継器IDを復号化する第二復号化手段をさらに備え、
前記第一記憶制御手段は、
前記対応テーブルに記憶されている前記中継器IDのうち、前記第二復号化手段において復号化された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶することを特徴とする請求項1に記載の通信制御システム。 - 前記鍵データは、公開鍵暗号方式に基づく公開鍵のデータであり、前記復号鍵データは、公開鍵暗号方式に基づく秘密鍵のデータであることを特徴とする請求項7に記載の通信制御システム。
- 前記中継器は、
前記鍵データの送信を要求する信号である鍵データ要求信号を前記通信制御装置に対して送信する要求信号送信手段を備え、
前記通信制御装置は、
前記鍵データ要求信号を受信する要求信号受信手段を備え、
前記鍵データ送信手段は、
前記要求信号受信手段において前記鍵データ要求信号を受信した場合に、前記鍵データ要求信号を送信した前記中継器に対して前記鍵データを送信することを特徴とする請求項2乃至5、7、8のいずれかに記載の通信制御システム。 - インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器と、前記インターネット網に少なくとも接続し、前記通話端末間の通信を制御する通信制御装置と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続し、通話先を特定する為の対応テーブルを管理するテーブル管理装置とを備えた通信制御システムであって、
前記通話端末は、
通話相手方の前記通話端末である相手通話端末を呼び出すための電話番号であって、前記相手通話端末と同一構内に配置された前記中継器の電話番号が特定された場合、又は、前記相手通話端末から前記通話データを受信した場合に、前記インターネット網を介して前記通話データの送受信を行うことによって、前記相手通話端末との通話を実行させる通話制御手段を備え、
前記中継器は、
前記中継器を識別する情報である中継器IDを、前記公衆電話網を介して前記テーブル管理装置に送信する中継器ID送信手段を備え、
前記テーブル管理装置は、
前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する管理受信手段と、
前記管理受信手段において受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第二番号特定手段と、
記憶手段に記憶された前記対応テーブルであって、前記通信制御装置が通信可能な前記中継器の前記中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって前記通話可能な前記中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通話可能な前記中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPとが対応付けられた前記対応テーブルのうち、前記管理受信手段において受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第二番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第二記憶制御手段と
を備え、
前記通信制御装置は、
前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信手段と、
前記通話データ受信手段において前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する通話データ送信手段と
を備えた通信制御システム。 - インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続し、前記通話端末間の通信を制御する通信制御装置とで実行される通信制御方法であって、
前記通話端末において、通話相手方の前記通話端末である相手通話端末を呼び出すための電話番号であって、前記相手通話端末と同一構内に配置された前記中継器の電話番号が特定された場合、又は、前記相手通話端末から前記通話データを受信した場合に、前記インターネット網を介して前記通話データの送受信を行うことによって、前記相手通話端末との通話を実行させる通話制御ステップと、
前記中継器において、前記中継器を識別する情報である中継器IDを、前記公衆電話網を介して前記通信制御装置に送信する中継器ID送信ステップと、
前記通信制御装置において、前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する中継器ID受信ステップと、
前記通信制御装置において、前記中継器ID受信ステップにおいて受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第一番号特定ステップと、
前記通信制御装置において、記憶手段に記憶されている対応テーブルであって、通信可能な前記中継器の前記中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって前記通信可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通信可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPとが対応付けられた対応テーブルの前記中継器IDのうち、前記中継器ID受信ステップにおいて受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定ステップにおいて特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第一記憶制御ステップと、
前記通信制御装置において、前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信ステップと、
前記通信制御装置において、前記通話データ受信ステップにおいて前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する第一通話データ送信ステップと
を備えた通信制御方法。 - インターネット網に接続する通話端末と、前記インターネット網及び公衆電話網に接続する中継器であって、自身の電話番号宛てに通話データを受信した場合に、同一構内に配置された前記通話端末に対して前記通話データを中継転送する中継器とを介して行われる通話のための通信を制御する通信制御装置であって、
前記中継器を識別する情報である中継器IDであって通信可能な前記中継器の中継器IDと、前記通話端末を識別する情報である端末IDであって通信可能な前記中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IDと、前記通話端末のIPアドレスである端末IPであって前記通信可能な中継器と同一構内に配置される通話端末の端末IPに対応付けられた対応テーブルを記憶する記憶手段と、
前記中継器から送信される前記中継器IDを、前記公衆電話網を介して受信する中継器ID受信手段と、
前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDの送信元の前記電話番号を特定する第一番号特定手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記対応テーブルの前記中継器IDのうち、前記中継器ID受信手段において受信された前記中継器IDと同一の前記中継器IDに、前記第一番号特定手段において特定された前記電話番号を対応付けて記憶する第一記憶制御手段と、
前記インターネット網を介して前記通話データを受信する通話データ受信手段と、
前記通話データ受信手段において前記通話端末から前記通話データを受信した場合であって、前記通話データの通話相手先の前記電話番号である相手電話番号と同一の前記電話番号が、前記対応テーブルに記憶されている場合に、前記電話番号に対応付けられている前記端末IPを特定し、受信した前記通話データを、前記インターネット網を介して前記端末IP宛てに送信する通話データ送信手段と
を備えた通信制御装置。 - 請求項12に記載の通信制御装置の各処理手段としてコンピュータを機能させるための通信制御プログラム。
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