JP5305515B2 - 無線通信システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信ネットワークに接続された複数の無線中継局間で無線信号の送受信を実行する無線通信システム及び方法に関する。
所望のエリアにおいて使用されており、または観測されたマイクロ波やミリ波の電磁波環境を直接デジタルパケット化し、広帯域光空間通信リンクに閉じ込めて遠隔地へ転送する、電磁波環境転送技術提案されている。この電磁波環境転送技術を応用することにより、有人宇宙における基地内向けの電波サービスを複数基地に柔軟かつ低コストに展開することが可能となる。
例えば、特許文献1には、地球上の各観測領域において電磁波がどのように放射されているかの解析を、人工衛星内部で実施することなく検出信号を地球上へと光通信リンクで送信することで実現する宇宙通信システムが提案されている。この宇宙通信システムでは、不要な電波を宇宙空間に放射することなく、低コストかつ迅速に無線にて敷設できる他、宇宙空間での電磁波の高感度検出等の電波天文への応用が可能である。
また衛星が搭載するアレイアンテナへの給電方法として同技術を適用し、衛星−地上間の通信リンクには光空間通信リンクを用いるGround Based Beam Forming(GBBF)通信システムも提案されている。このGBBFシステムでは、地上に対する高柔軟な電波源モニタシステムを高効率に実現できる。
ところで、このような人工衛星を用いたGBBF通信システム101は、例えば図6に示すように、人工衛星202との間で光空間通信が可能な基地局112cと、制御局54と、基地局112cと制御局54を光ファイバ114を介して連結される複数のスイッチ113とを備えている。スイッチ113並びに光ファイバ114により構成されるネットワークを、以下光通信ネットワーク119という。ちなみに、この光通信ネットワーク119は光ファイバ114を介して連結されている代わりに、例えば、光空間通信リンク(Free space optical link)で連結されていてもよい。
このような構成からなるGBBF通信システム101によれば、先ず人工衛星202が複数のアンテナ素子にて地球上のある領域から検出した電磁波を適切に周波数変換した後に、アナログ波形をAD変換して電気デジタル信号へと変換する。更にこれを光デジタル信号に変換した後に基地局112cへと送信する。すなわちこの送信は、光空間通信リンクを介して実行することを前提としている。
基地局112cが受信した光デジタル信号を、光通信ネットワーク119内の光ファイバ114およびスイッチ113を介して所望の宛先解析局54aまで伝送される。解析局54は、受信した光デジタル信号を電気デジタル信号に変換した後、DA変換処理を施すことで、衛星が複数アンテナ素子にて取得した電磁波のアナログ信号情報を個別に得ることができる。これを用いて高度信号解析処理を施せば、高速に所望エリアにおける電磁波の内容を解析することができる。
特開平11−261464号公報
ところで、上述したGBBF通信システム101では、人工衛星202からデジタルデー化されて基地局112cへ送られるもとの電磁波のアナログ波形に関して、振幅、位相、周波数等を初めとした情報の同一性を極力維持したまま、解析局54にて再現できるようにしなければならない。これらデータの転送精度を向上させるためには、特に衛星202と解析局54間におけるデジタル化した光信号の転送時において、周波数特性の変動を数ヘルツ以内の精度まで抑えこむ必要性があった。
しかしながら、このようなデジタル化したデータの転送において、元の周波数情報をできるだけ劣化させることなく、数ヘルツ以内の精度まで周波数変動を抑えこむのは、一般的に困難であるという問題点があった。
なお、従来においては、転送元の基地局においてタイムスタンプパケットを生成する同期用パケット処理を実施し、これを所望の転送情報と同時に伝送し、受信側の基地局では、この伝送されてきたタイムスタンプ値の誤差情報を使用することにより、使用する発振器の制御と時刻調整を実施する方式が提案されている。しかしながら、かかる従来方式では、既存パケット網を利用した時刻同期を実現できる点において有効であるが、より高精度な同期クロックの再生が困難であり、更にはRF(Radio Frequency)アナログ信号の周波数変換に伴う周波数オフセットの発生を補償することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、通信端末間における無線信号の送受信を光通信ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システム及び方法において、特に基地局111間におけるデジタル化した光信号の転送時に周波数特性の変動を抑制することにより、元の情報品質を極力同一に維持可能な無線通信システム及び方法を提供することにある。
本発明を適用した無線通信システムは、上述した課題を解決するために、異なる2領域間における無線信号の送受信を光通信ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、一の基地局は、アナログ信号である局部発振信号を発振する局部発振手段と、一の領域から受信した無線信号を上記局部発振手段により発振された局部発振信号と混合して中間周波数信号を生成するダウンコンバート手段と、上記中間周波数信号をAD変換し、更に電気−光変換することにより生成されたデジタル信号である光信号、上記局部発振手段により発振された局部発振信号を重畳させることで強度変調し、上記光通信ネットワークを介して他の基地局へ送信する重畳手段とを備え、上記他の基地局は、上記光通信ネットワークを介して受信した上記光信号を2つに分岐させる光分岐手段と、上記光分岐手段により分岐された一方の光信号から、上記重畳されたアナログ信号である局部発振信号の周波数を抽出する周波数抽出手段と、上記光分岐手段により分岐された他方のデジタル信号である光信号を光−電気変換し、さらにDA変換することにより生成された電気信号に対して上記周波数抽出手段により抽出された周波数の信号を混合するアップコンバート手段と、上記アップコンバート手段の出力信号を送信可能な電力まで増幅して他の領域へ無線送信する送信出力手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明を適用した無線通信方法は、上述した課題を解決するために、異なる2領域間における無線信号の送受信を光通信ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信方法において、一の基地局では、アナログ信号である局部発振信号を発振する局部発振ステップと、一の領域から受信した無線信号を上記局部発振ステップにおいて発振させた局部発振信号と混合して中間周波数信号を生成するダウンコンバートステップと、上記中間周波数信号をAD変換し、更に電気−光変換することにより生成されたデジタル信号である光信号、上記局部発振ステップにおいて発振された局部発振信号を重畳させることで強度変調し、上記光通信ネットワークを介して他の基地局へ送信する重畳ステップとを有し、上記他の基地局では、上記光通信ネットワークを介して受信した上記光信号を2つに分岐させる光分岐ステップと、上記光分岐ステップにおいて分岐させた一方の光信号から、上記重畳されたアナログ信号である局部発振信号の周波数を抽出する周波数抽出ステップと、上記光分岐ステップにおいて分岐させた他方のデジタル信号である光信号を光−電気変換し、さらにDA変換することにより生成した電気信号に対して上記周波数抽出ステップにおいて抽出した周波数の信号を混合して出力信号を得るアップコンバートステップと、上記アップコンバートステップより得られた出力信号を送信可能な電力まで増幅して他の領域へ無線送信する送信出力ステップとを有することを特徴とする。
上述した構成からなる本発明によれば、一の基地局が他の基地局へ伝送しようとする電波の情報について、ダウンコンバート処理で使用する居部発振信号が周波数変動を受けた場合でも、他の基地局では同様の周波数変動を生じた基準局部発振信号を再生し、これを使用してもとの電波情報を再生するため、周波数変動の影響をキャンセルすることが可能となる。このため、他の基地局における各処理(アップコンバート、DA変換、デジタル信号処理、光−電気変換)について独立して発生させたクロック信号を用いる場合と比較して、処理対象の信号と同様の周波数変動を受けている局部発振信号を共通の基準として使用することにより、一の基地局がアンテナで受信した電波のアナログ波形情報、即ち、振幅、位相、周波数等を初めとした情報の同一性を極力維持したまま、他の基地局へ光通信ネットワークを介して転送し、再現することが可能となる。そして、本発明によれば特に基地局間におけるデジタル化した光信号の転送時において、周波数特性の変動が生じた場合であっても、これに影響を受けることなくデータの転送精度をより向上させることが可能となる。
また、本発明によれば、一の基地局における各処理(ダウンコンバート、AD変換、デジタル信号処理、電気−光変換)、並びに他の基地局における各処理(アップコンバート、DA変換、デジタル信号処理、光−電気変換)について、別々にクロック信号を発生させる場合と比較して、発振器の数を減らすことができ、システム全体のコストを減らすことも可能となる。
本発明を適用した無線通信システムの構成図である。 各基地局におけるブロック構成図である。 各基地局における他のブロック構成図である。 人工衛星に等差された通信機器との間で無線通信を行う無線通信システムの構成図である。 本発明を適用した無線通信システムの他の実施の形態について説明するための図である。 一般的な無線システムの構成について説明するための図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、無線信号の送受信を光通信ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した無線通信システム1の構成を示している。この無線通信システム1は、通信端末3a、3bと、通信端末3aとの間で無線信号の送受信を行うことにより通信を中継するための基地局4aと、通信端末3bとの間で無線信号の送受信を行うことにより通信を中継するための基地局4bと、各基地局4a、4bに接続される光ファイバ5を介して連結される複数のスイッチ6と、一のスイッチ6に光ファイバ5を介して接続される制御局7とを備えている。スイッチ6並びに光ファイバ5により構成されるネットワークを、以下光通信ネットワーク8という。ちなみに、この光通信ネットワーク8は光ファイバ5を介して連結されている代わりに、例えば、自由空間で光通信を行うFree space optical linkを利用するようにしてもよい。
無線通信システム1では、通信端末3aを使用するユーザと、通信端末3bを使用するユーザとの間で通信を行うことも可能となる。仮に通信端末3aから、通信端末3bへ情報を送信する場合、基地局4aに対して通信端末3aから電波が送られてくる。電波を受信した基地局4aは、受信したアナログ信号をダウンコンバートし、AD変換、電気−光変換を施し、更に誤り訂正符号化処理、パケット化処理を施して、これを光通信ネットワーク8を介して他の基地局4bへと送信する。また、かかるパケットデータを受信した基地局4bは、これを光−電気変換し、さらにDA変換した上で、これをアップコンバートし、更にこれを増幅して無線通信により通信端末3bへ送信する。これにより通信端末3bのユーザは、通信端末3aから送信されてくる情報を取得することが可能となる。
スイッチ6は、例えばイーサネット(登録商標)プロトコル規格のいわゆるイーサスイッチに準拠したIPルータやL2/L3スイッチ、ATMスイッチ等が現状では一般的だが、将来的には電気段への変換を全く介さない全光処理型のスイッチが有望となる。図1に示す例では、スイッチ6とスイッチ6とが光ファイバ5を介して接続されており、このスイッチ6とスイッチ6とで接続される光通信ネットワーク8をイーサネット(登録商標)として活用している。また、光通信ネットワーク8をイーサネット(登録商標)で構成する場合のみならず、IPネットワークやATMネットワークで構成するようにしてもよい。
制御局7は、この光通信ネットワーク8において必要とされる制御処理全般と変復調処理、また必要に応じて伝送すべき情報に含まれる電磁波信号の復調と復調データの再フレーム化処理を行う。
通信端末3a、3bは、基地局4a、4bとの間でデータを電波により送受信することが可能なデバイスとして構成され、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、携帯情報端末等である。
図2は、基地局4a、4bのブロック構成を示している。以下の例では、通信端末3aから、通信端末3bへ情報を送信する場合について説明をする。
基地局4aは、通信端末3aから電波を受信するためのアンテナ11と、アンテナ11に接続されており、受信した電波につき高周波信号処理を施す低雑音増幅器12と、この低雑音増幅器12に接続されてなるミキサ回路13と、生成した基準信号をミキサ回路13へ供給する局部発振器14とを備えている。この基地局4aは、ミキサ回路13に対して、それぞれフィルタ15、アナログ−デジタル変換器(ADC)16、デジタル信号処理部17が順次接続されてなり、更にこのデジタル信号処理部17には、電気−光変換部18、光変調器19が順に接続されている。またこの基地局4aは、それぞれ局部発振器14に接続された第1の分周/逓倍器22、第2の分周/逓倍器23、第3の分周/逓倍器24とを備え、この第1の分周/逓倍器22は、ADC16に、また第2の分周/逓倍器23は、デジタル信号処理部17に、また第3の分周/逓倍器24は、電気−光変換部18へと接続されている。
アンテナ11は、通信端末3aから送信されてきた電波を受信し、これを低雑音増幅器12へと出力する。
低雑音増幅器12は、アンテナ11により受信された信号について低雑音増幅する。この低雑音増幅器12による増幅によりノイズの影響を除去した信号を取り出すことが可能となる。この低雑音増幅器12により低雑音増幅された信号は、接続されたミキサ回路13に供給されることになる。
局部発振器14は、図示しない周波数制御部による制御の下、ベースバンドの基準信号としての局部発振信号を発振する。この局部発振器14は、生成した局部発振信号をミキサ回路13へ出力するとともに、更に接続されたた第1の分周/逓倍器22、第2の分周/逓倍器23、第3の分周/逓倍器24へとそれぞれ出力する。さらに、この局部発信器14は、生成した局部発振信号を光変調器19へと供給する。
第1の分周/逓倍器22、第2の分周/逓倍器23、第3の分周/逓倍器24は、それぞれ局部発振器14から出力されてくる局部発振信号について、分周又は逓倍する。このとき、第1の分周/逓倍器22、第2の分周/逓倍器23、第3の分周/逓倍器24間において必ずしも同一の分周率、又は逓倍率とする必要は無く、互いに異ならせてもよい。以下の例では、第1の分周/逓倍器22は1/Nの分周率又はN倍の逓倍率で、また第2の分周/逓倍器23は1/Mの分周率又はM倍の逓倍率で、更に第3の分周/逓倍器24は1/Lの分周率又はL倍の逓倍率で、分周又は逓倍を行うものとする。
ミキサ回路13は、低雑音増幅器12から送信されてきた信号につき、局部発振器14より出力されてきた局部発振信号と混合して中間周波数信号を生成することにより、いわゆるダウンコンバートを行う。このミキサ回路13により生成された中間周波数信号は、フィルタ15へ供給される。
フィルタ15は、ミキサ回路13から供給された中間周波数信号を通過させるための帯域フィルタ或いは低域フィルタとして構成される。このフィルタ15を仮に低域フィルタとして構成した場合には、中間周波数信号について、高周波成分を除去するとともに、低周波成分のみを通過させた低域信号とし、これをADC16へと出力する。
ADC16は、フィルタ15から送出されてきたアナログベースバンドの信号をサンプリングしてデジタル信号化し、このデジタル化された信号をデジタル信号処理部17へと出力する。このときADC16は、入力されてくる信号に対して所望の転送信号帯域の2倍以上のサンプリング周波数によりサンプリングし、更に量子化を行う。このときADC16は、第1の分周/逓倍器22により1/Nの分周率で分周され、又はN倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をサンプリング時におけるクロック信号として、中間周波数信号をAD変換する。ADC16は、その供給されてくるクロック信号のクロックタイミングで入力アナログ波形をサンプリングして更に量子化することでデジタルデータを得ることが可能となる。
デジタル信号処理部17は、ADC16から供給されてくるデジタル化された中間周波数信号について、誤り訂正符号化処理及び/又はデジタルデータのパケット化処理を行う。このとき、デジタル信号処理部17は、第2の分周/逓倍器23により1/Mの分周率で分周され、又はM倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をクロック信号として誤り訂正符号化処理及び/又はパケット化処理を行うようにしてもよい。このデジタル信号処理部17は、この供給されるクロック信号のタイミングで処理ステップが実行される。デジタル信号処理部17は、これらの処理を行った後、中間周波数信号を電気−光変換部18へと出力する。
電気−光変換部18は、デジタル信号処理部17から送られてくる信号を電気−光変換して光信号に変換するための素子で構成される。この電気−光変換部18は、供給される電気信号を光信号に変換する、いわゆるレーザダイオード(LD)等で構成されていてもよい。この電気−光変換部18では、この第3の分周/逓倍器24により1/Lの分周率で分周され、又はL倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をクロック信号として電気信号を光信号に変換し、これを光変調器19へと出力する。
光変調器19は、電気−光変換部18により電気−光変換することにより生成された光信号に対して、局部発振器14から供給されてくる局部発振信号を重畳させる。この光変調器19は、例えば導波路に伝播させた光信号を、印加されてくる局部発振信号に基づいて強度変調を施すデバイスで構成されており、例えば、LiNO(リチウムナイオベート)材料からなる導波路型外部光変調器や電界吸収型外部光変調器等で構成されている。その結果、この光変調器19により、局部発振信号に関する情報を含めることが可能となる。光変調器19は、この変調した光信号を光通信ネットワーク8を介して他の基地局4bへ送信する。
基地局4bは、光通信ネットワーク8を介して基地局4aから送信されてくる光信号を2つに分岐させる光分岐部30と、この光分岐部30にそれぞれ接続されている第1の光電変換部31並びに第2の光電変換部38と、第1の光電変換部31に接続されたデジタル信号処理部32と、デジタル信号処理部32に接続されているデジタル−アナログ変換器(DAC)33と、DAC33に接続されているフィルタ34と、フィルタ34に接続されているミキサ回路35と、ミキサ回路35の出力信号を送信可能な電力まで増幅する増幅器36と、通信端末3bとの間で電波を送受信するためのアンテナ37とを備えている。また、この基地局4bは、第2の光電変換部38に接続された狭帯域フィルタ39と、この狭帯域フィルタ39に接続された増幅器40を備え、増幅器40の出力端は、第4の分周/逓倍器41、第5の分周/逓倍器42、第6の分周/逓倍器43、ミキサ回路35に接続され、第4の分周/逓倍器41は、DAC33に、第5の分周/逓倍器42は、デジタル信号処理部32に、更に第6の分周/逓倍器43は、第1の光電変換部31にそれぞれ接続されている。
光分岐部30は、例えば3dB光カップラ等で構成されていてもよい。光分岐部30により分岐された一部の光信号は、第1の光電変換部31に、また他の一部の光信号は、第2の光電変換部38に供給される。
第1の光電変換部31並びに第2の光電変換部38は、光分岐部30から送信されてくる信号を光−電気変換して電気信号に変換するための素子で構成される。この第1の光電変換部31並びに第2の光電変換部38は、例えばホトダイオード等で構成されていてもよい。
第2の光電変換部38は、この光電変換した電気信号を狭帯域フィルタ39に供給する。狭帯域フィルタ39は、この供給されてくる電気信号のうち、ちょうど局部発振器14から発振される局部発振信号に見合う狭帯域の成分のみを通過させるフィルタである。増幅器40は、この狭帯域フィルタ39を通過した電気信号について増幅を行い、これらをミキサ回路35、第4の分周/逓倍器41、第5の分周/逓倍器42、第6の分周/逓倍器43へそれぞれ供給する。
第4の分周/逓倍器41、第5の分周/逓倍器42、第6の分周/逓倍器43は、それぞれ狭帯域フィルタ39から供給されてくる信号成分について、分周又は逓倍する。
但し、第4の分周/逓倍器41は、第1の分周/逓倍器22における分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させる。具体的には、第1の分周/逓倍器22において1/Nの分周率であった場合には、この第4の分周/逓倍器41においても同様に1/Nの分周率とする。第1の分周/逓倍器22においてN倍の逓倍率であった場合には、この第4の分周/逓倍器41においても同様にN倍の逓倍率とする。
同様に第5の分周/逓倍器42は、第2の分周/逓倍器23における分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させる。具体的には、第2の分周/逓倍器23において1/Mの分周率であった場合には、この第5の分周/逓倍器42においても同様に1/Mの分周率とする。第2の分周/逓倍器23においてM倍の逓倍率であった場合には、この第5の分周/逓倍器42においても同様にM倍の逓倍率とする。
同様に第6の分周/逓倍器43は、第3の分周/逓倍器24における分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させる。具体的には、第3の分周/逓倍器24において1/Lの分周率であった場合には、この第6の分周/逓倍器43においても同様に1/Lの分周率とする。第3の分周/逓倍器24においてL倍の逓倍率であった場合には、この第6の分周/逓倍器43においても同様にL倍の逓倍率とする。
第1の光電変換部31は、光電変換する際において、第6の分周/逓倍器24により1/Lの分周率で分周され、又はL倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をクロック信号として光信号を電気信号に変換する。そして、この第1の光電変換部31は、この光電変換した電気信号をデジタル信号処理部32へと出力する。
デジタル信号処理部32は、第1の光電変換部31から供給されてくる電気信号について、パケット化されている状態にあるパケットデータから実データ部に記述されている情報を抽出するとともに、誤り訂正復号化処理を施す。このとき、デジタル信号処理部32は、第5の分周/逓倍器42により1/Mの分周率で分周され、又はM倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をクロック信号として誤り訂正復号化処理及び/又はパケットの実データから情報データを抽出する処理を行う。これらの処理を行った後、デジタル信号処理部32は、抽出した情報データに基づくデジタル信号をDAC33へと出力する。
DAC33は、デジタル信号処理部32から出力されてくるデジタル信号についてアナログ信号化する。このアナログ化する際におけるサンプリングレートを、上述した第4の分周/逓倍器43による1/Nの分周率で分周され、又はN倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をクロック信号として行う。
フィルタ34は、DAC33から出力される信号を通過させるための帯域フィルタ或いは低域フィルタとして構成される。このフィルタ34の構成は、上述したフィルタ15と同様の構成であるため、以下での説明を省略する。フィルタ34から出力された信号は、いわゆる中間周波数信号のままであるが、これをミキサ35へと供給する。
ミキサ回路35は、フィルタ34から送信されてきた中間周波数信号につき、増幅器40から出力されてきた信号と混合してアップコンバートする。このミキサ回路35により生成された信号は、増幅器36を介してアンテナ37へと送られ、アンテナ37は、送られてきた信号を電波として通信端末3bへと送信する。
次に、上述した構成からなる無線通信システム1の動作について説明をする。先ず通信端末3aから送信されてきた電波をアンテナ11を介して受信する。基地局4aは、この受信した電波を低雑音増幅器12により低雑音増幅し、ミキサ回路13へと出力する。この間、局部発振器14により局部発振信号を発振し、これはミキサ回路13に加えて、第1の分周/逓倍器22、第2の分周/逓倍器23、第3の分周/逓倍器24、光変調器19へとそれぞれ出力されることになる。
ミキサ回路13に送られてきた信号は、先ずこの局部発振信号と混合されて中間周波数信号へとダウンコンバートされる。この中間周波数信号は、フィルタ15を通過することにより低域信号とされて、ADC16においてデジタル信号化される。このとき、ADC16において第1の分周/逓倍器22により1/Nの分周率で分周され、又はN倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をクロック信号としてデジタル信号化されることになる。
そして、このデジタル信号は、デジタル信号処理部17に送られて、誤り訂正符号化処理及び/又はデジタルデータのパケット化処理が行われる。これらの処理も、第2の分周/逓倍器23から供給されてくる、局部発振信号を1/Mの分周率で分周させ、又はM倍の逓倍率で逓倍させたクロック信号を用いる。このデジタル信号処理部17から出力されるデジタル信号波形を図2における波形Aとして示す。1と0からなるデジタル信号波形が構成されていることが分かる。
このデジタル信号は更に電気−光変換部18へと送られ、第3の分周/逓倍器24により1/Lの分周率で分周され、又はL倍の逓倍率で逓倍された周波数信号をクロック信号として光信号に変換される。この光信号は、波形Bとして示されるものであるが、波形Aと同一形状で構成される。この光信号は、光変調器19において局部発振器14から供給されてくる局部発振信号に基づいて強度変調が施され、当該局部発振信号成分が重畳されることになる。その結果、この光変調器19から出力される光信号の波形Cは、この局部発振信号成分が重畳された状態が示されている。
この波形Cの状態で光信号が光通信ネットワーク8を介して基地局4bへと送信され、この基地局4bにおける光分岐部30において2つに分離されて、一部は、第1の光電変換部31に、また他の一部は第2の光電変換部38へと出力される。第2の光電変換部38では、光電変換された後に、狭帯域フィルタ39において狭帯域化される。このステップを通じて、局部発振器14から出力され、光信号に重畳された局部発振信号の成分を取り出すことが可能となる。そして、この増幅器40により増幅された信号が、この基地局4bでいうところの局部発振信号として利用されることになる。そして、この局部発振信号がそれぞれ第4の分周/逓倍器41、第5の分周/逓倍器42、第6の分周/逓倍器43に送られる。
ここで第6の分周/逓倍器43は、第3の分周/逓倍器24と同一の分周率、逓倍率で分周又は逓倍を行う。その結果、第1の光電変換部31へ供給されるクロック信号は、電気−光変換部18へ供給されるクロック信号と全く同一の周波数で構成されることになる。
その理由として、電気−光変換部18へ供給されるクロック信号は、基地局4aにおける局部発振器14から発振される局部発振信号に基づいて第3の分周/逓倍器24において生成されるものである。当該局部発振信号は、光変調器19において光信号に重畳され、これを第2の光電変換部38、狭帯域フィルタ39を通じて取り出されてこれに基づいて、第3の分周/逓倍器24と同一の分周率、逓倍率で分周又は逓倍をするため、結果として、第1の光電変換部31へ供給されるクロック信号は、電気−光変換部18へ供給されるクロック信号と全く同一の周波数となるためである。
また、この第1の光電変換部31において光電変換された電気信号は、デジタル信号処理部32において、上述したようにパケットデータにおける実データ部に記述されている情報が抽出されるとともに、誤り訂正復号化処理が施される。このステップにおいても、第5の分周/逓倍器42からのクロック信号に基づいて処理が行われるが、この当該クロック信号も上述と同様の理由により、基地局4aにおけるデジタル信号処理部17に供給されるクロック信号と同一となる。
また、DAC33に送られてきた電気信号は、第4の分周/逓倍器42からのクロック信号に基づいてDA変換が行われるが、このクロック信号も上述と同様の理由により、ADC16に供給されるクロック信号と同一となる。
DAC33から出力されたアナログベースの中間周波数信号は、フィルタ34を通過してミキサ回路35へと出力される。このミキサ回路において中間周波数信号は、増幅器40から出力されてきた局部発振信号と混合してアップコンバートされる。この増幅器40から出力されてきた局部発振信号は、上述した理由により、局部発振器14から発振された局部発振信号と同一である。
アップコンバートされた信号は、増幅器36により増幅されてアンテナ37を介して電波として通信端末3bへと送信されることになる。
上述したように、本発明を適用した無線通信システム1によれば、基地局4aにおいて、局部発振器14から発振された局部発振信号をミキサ回路13におけるダウンコンバートに使用するとともに、これを逓倍又は分周したクロック信号をADC16におけるAD変換、デジタル信号処理17におけるデジタル信号処理、電気−光変換部18における電気−光変換のクロック信号として使用し、当該局部発振信号を光変調器19において光信号に重畳して光通信ネットワーク8を介して基地局4bへと送信する。この基地局4bでは、送信されてきた光信号に重畳されている局部発振信号を取り出し、これを逓倍又は分周したものを第1の光電変換部31、デジタル信号処理部32、DAC33における各処理におけるクロック信号として利用し、更にミキサ回路35におけるアップコンバートのための基準信号として利用する。
このため、基地局4a内における各処理(ダウンコンバート、AD変換、デジタル信号処理、電気−光変換)は何れも局部発振器14から発振された局部発振信号又はこれを分周又は逓倍した信号を用いることになり、換言すれば、これらの各処理は何れも局部発振器14から発振された局部発振信号に基づくものとなる。また、当該局部発振信号は、光変調器19において光信号に重畳して光通信ネットワーク8を介して基地局4bへと送信される。このとき、光信号は、この光通信ネットワーク8において、周波数特性が変動してしまう場合もある。仮に周波数特性が変動した場合においても、この送信すべき情報を構成するデジタルデータに加えて、これに重畳された局部発振信号も同様に周波数変動を受ける。
かかる状態の下で、今度は基地局4bにおいて、送信されてきた光信号に重畳されている局部発振信号を取り出し、基地局4aにおける逓倍率、分周率に合わせて分周、逓倍を行い、これをクロック信号として、各処理(アップコンバート、DA変換、デジタル信号処理、光−電気変換)を行う。このため、光信号が仮に光通信ネットワーク8における伝送時に周波数変動を受けていても、同様の周波数変動を受けた局部発振信号を基準として、これらのクロック信号を生成するため、周波数変動の影響をリセットすることが可能となる。このため、基地局4bにおける各処理(アップコンバート、DA変換、デジタル信号処理、光−電気変換)について独立して発生させたクロック信号を用いる場合と比較して、処理対象の信号と同様の周波数変動を受けている局部発振信号を共通の基準として使用することにより、一の通信端末3aから発信されたアナログ信号、即ち、振幅、位相、周波数等を初めとした情報の同一性を極力維持したまま、他の通信端末3bへ光通信ネットワーク8を介して転送し、再現することが可能となる。そして、本発明によれば特に基地局4a、4b間におけるデジタル化した光信号の転送時において、周波数特性の変動が生じた場合であっても、これに影響を受けることなくデータの転送精度をより向上させることが可能となる。また、従来のように、基地局4a、4b間の光伝送時における周波数変動を数ヘルツ以内の精度まで抑えこむ必要性も無くなることから、設計に余裕を持たせることができ、またシステム全体が高価になる等の弊害を防止することが可能となる。
また、基地局4aにおける各処理(ダウンコンバート、AD変換、デジタル信号処理、電気−光変換、並びに基地局4bにおける各処理(アップコンバート、DA変換、デジタル信号処理、光−電気変換)について、別々にクロック信号を発生させる場合と比較して、発振器の数を減らすことができ、システム全体のコストを減らすことも可能となる。
なお、本発明では、局部発振器14からの局部発振信号が少なくとも光変調器19のみに出力されていてもよい。かかる場合には、例えば図3に示すように無線通信システム99に示すように、局部発振器14にはミキサ回路13と光変調器19のみが接続されている状態となり、ADC16には発振器51が、デジタル信号処理部17には発振器52が、また電気−光変換部18には発振器53がそれぞれ接続されている。基地局4bについては、増幅器40の出力端には、ミキサ回路35のみが接続され、DAC33には発振器54が、デジタル信号処理部32には発振器55が、また光電変換部31には発振器56がそれぞれ接続されている。
基地局4aにおいて、局部発振器14から出力される局部発振信号は、ミキサ回路13におけるダウンコンバートのみ利用され、残りは光変調器19において重畳された後、光通信ネットワーク8を介して基地局4bへと送信されるのみである。またADC16は、発振器51から出力されるクロック信号に基づき、またデジタル信号処理部17は発振器52から出力される局部発振信号に基づき、更に電気−光変換部18は、発振器53から出力される局部発振信号に基づき、それぞれ上述した処理が独立して実行されることになる。
また、基地局4bにおいて、増幅器40から出力される局部発振信号は、ミキサ回路35におけるアップコンバートにのみ利用される。またDAC33は、発振器54から出力されるクロック信号に基づき、デジタル信号処理部3は発振器55から出力されるクロック信号に基づき、また光電変換部31は発振器56から出力されるクロック信号に基づき、それぞれ上述した処理が独立して実行されることになる。
この図3に示す無線通信システム99によれば、無線通信システム1と比較して、発振器51〜56の数が増加する分においてコストは高くなるが、光通信ネットワーク8を介した光伝送時において周波数が揺らいだ場合においても、光信号に重畳された局部発振信号に基づいて基地局4bにおけるミキサ回路35によるアップコンバートを行うことができ、少なくともアップコンバート時における周波数の揺らぎの影響を除去することが可能となる。
また、この無線通信システム99において、発振器51、54の代替として、第1の分周/逓倍器22、第4の分周/逓倍器41を配設するようにしてもよい。これにより、DA変換において、光伝送に基づく周波数変動の影響を除去することが可能となる。また、この無線通信システム99において、発振器52、55の代替として、第2の分周/逓倍器23、第5の分周/逓倍器42を配設するようにしてもよい。これにより、デジタル信号処理において、光伝送に基づく周波数変動の影響を除去することが可能となる。また、この無線通信システム99において、発振器53、56の代替として、第3の分周/逓倍器24、第6の分周/逓倍器43を配設するようにしてもよい。これにより、光電変換処理において、光伝送に基づく周波数変動の影響を除去することが可能となる。
なお、これら発振器51、54の代替として、第1の分周/逓倍器22、第4の分周/逓倍器41を配設し、更に発振器52、55の代替として、第2の分周/逓倍器23、第5の分周/逓倍器42を配設するようにしてもよい。
なお、本発明は、通信端末3a、が例えばPC等で構成される場合に限定されるものではなく、例えば地球周回軌道を周回する人工衛星に搭載されているものであってもよい。かかる場合には通信端末というよりもむしろその人工衛星に実装される通信機器としての構成となるが、図4は、かかる場合における無線通信システム100を示したものである。この無線通信システム100において、上述した無線通信システム1と同一の構成要素、部材に関しては、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
人工衛星3cは、基地局4cとの間で、電波により情報を送受信可能とされている。基地局4cは、アンテナ11が人工衛星3cとの間で情報を送受信可能とされている。ちなみに基地局4cにおける残りの構成は、基地局4aと同一である。
この人工衛星3cは、地球上の各エリアにおける電磁波環境を観測して、これをデータ化して基地局4cへ送信する。基地局4cは、これを上述した方法に基づいて、光伝送時の周波数変動が生じても通信品質を劣化させることなく、相手側の基地局4bへと送信することが可能となる。
また、図5は、人工衛星4dにおいて上述した基地局4aとしての役割を担わせる例を示している。人工衛星4dは、領域X、W等からの電波を、ここに図示しない複数のアンテナ素子で構成されるアンテナ11を介して受信し、上記各アンテナ素子で受信した電波に対して異なる波長を割りあてて、電波情報のデジタル化、伝送路符号化、及びデータパケット化を実施して波長多重にてこれを地球上の基地局4bへと光伝送する。この光伝送における光通信ネットワーク8は、Free space optical linkを用いる。
このとき、人工衛星の代替として、航空機に上述した基地局4a相当のシステムを搭載するようにしてもよい。このように、本発明を適用した無線通信システムでは、異なる2領域間における無線信号の送受信を光通信ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行するものであればいかなる形態で適用されるものであってもよい。この領域は、図5に示すように領域X、Y等のような地球上のある領域として考えてもよいし、その領域にある通信端末3として考えてもよいことは勿論である。
1 無線通信システム
3 通信端末
4 基地局
5 光ファイバ
6 スイッチ
7 制御局
8 光通信ネットワーク
11 アンテナ
12 低雑音増幅器
13 ミキサ回路
14 局部発振器
15 フィルタ
16 ADC
17 デジタル信号処理部
18 電気−光変換部
19 光変調器
22 第1の分周/逓倍器
23 第2の分周/逓倍器
24 第3の分周/逓倍器
30 光分岐部
31 第1の光電変換部
38 第2の光電変換部
32 デジタル信号処理部
33 DAC
34 フィルタ
35 ミキサ回路
36 増幅器
37 アンテナ
38 第2の光電変換部
39 狭帯域フィルタ
40 増幅器
41 第4の分周/逓倍器
42 第5の分周/逓倍器
43 第6の分周/逓倍器
51〜56 発振器

Claims (10)

  1. 異なる2領域間における無線信号の送受信を光通信ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信システムにおいて、
    一の基地局は、
    アナログ信号である局部発振信号を発振する局部発振手段と、
    一の領域から受信した無線信号を上記局部発振手段により発振された局部発振信号と混合して中間周波数信号を生成するダウンコンバート手段と、
    上記中間周波数信号をAD変換し、更に電気−光変換することにより生成されたデジタル信号である光信号、上記局部発振手段により発振された局部発振信号を重畳させることで強度変調し、上記光通信ネットワークを介して他の基地局へ送信する重畳手段とを備え、
    上記他の基地局は、
    上記光通信ネットワークを介して受信した上記光信号を2つに分岐させる光分岐手段と、
    上記光分岐手段により分岐された一方の光信号から、上記重畳されたアナログ信号である局部発振信号の周波数を抽出する周波数抽出手段と、
    上記光分岐手段により分岐された他方のデジタル信号である光信号を光−電気変換し、さらにDA変換することにより生成された電気信号に対して上記周波数抽出手段により抽出された周波数の信号を混合するアップコンバート手段と、
    上記アップコンバート手段の出力信号を送信可能な電力まで増幅して他の領域へ無線送信する送信出力手段とを備えること
    を特徴とする無線通信システム。
  2. 上記一の基地局は、上記局部発振手段により発振された上記局部発振信号を分周又は逓倍した周波数信号とし、これをクロック信号として上記中間周波数信号をAD変換するAD変換手段を更に備え、
    上記他の基地局は、上記周波数抽出手段により抽出された周波数を上記AD変換手段における分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させ、これをクロック信号として、上記光分岐手段により分岐された他方の光信号をDA変換するDA変換手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 上記一の基地局は、上記AD変換された中間周波数信号について、上記局部発振手段により発振された上記局部発振信号を分周又は逓倍した周波数信号とし、これをクロック信号として誤り訂正符号化処理及び/又はパケット化処理を行う第1のデジタル信号処理手段を更に備え、
    上記他の基地局は、上記周波数抽出手段により抽出された周波数をデジタル信号処理手段における分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させ、これをクロック信号として、上記光分岐手段により分岐された他方の光信号を誤り訂正復号化処理及び/又はパケットの実データから情報データを抽出する処理を行う第2のデジタル信号処理手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1又は2記載の無線通信システム。
  4. 上記一の基地局は、上記AD変換された中間周波数信号を電気−光変換する際に、上記局部発振手段により発振された上記局部発振信号を分周又は逓倍した周波数信号をクロック信号として使用する電光変換手段を更に備え、
    上記他の基地局は、上記周波数抽出手段により抽出された周波数をデジタル信号処理手段における分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させ、これをクロック信号として、上記光分岐手段により分岐された他方の光信号を光−電気変換する光電変換手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1〜3記載のうち何れか1項記載の無線通信システム。
  5. 上記いずれかの基地局は、人工衛星又は航空機に搭載されていること
    を特徴とする請求項1〜4記載のうち何れか1項記載の無線通信システム。
  6. 異なる2領域間における無線信号の送受信を光通信ネットワークに接続された複数の基地局を介して実行する無線通信方法において、
    一の基地局では、
    アナログ信号である局部発振信号を発振する局部発振ステップと、
    一の領域から受信した無線信号を上記局部発振ステップにおいて発振させた局部発振信号と混合して中間周波数信号を生成するダウンコンバートステップと、
    上記中間周波数信号をAD変換し、更に電気−光変換することにより生成されたデジタル信号である光信号、上記局部発振ステップにおいて発振された局部発振信号を重畳させることで強度変調し、上記光通信ネットワークを介して他の基地局へ送信する重畳ステップとを有し、
    上記他の基地局では、
    上記光通信ネットワークを介して受信した上記光信号を2つに分岐させる光分岐ステップと、
    上記光分岐ステップにおいて分岐させた一方の光信号から、上記重畳されたアナログ信号である局部発振信号の周波数を抽出する周波数抽出ステップと、
    上記光分岐ステップにおいて分岐させた他方のデジタル信号である光信号を光−電気変換し、さらにDA変換することにより生成した電気信号に対して上記周波数抽出ステップにおいて抽出した周波数の信号を混合して出力信号を得るアップコンバートステップと、
    上記アップコンバートステップより得られた出力信号を送信可能な電力まで増幅して他の領域へ無線送信する送信出力ステップとを有すること
    を特徴とする無線通信方法。
  7. 上記一の基地局では、上記局部発振ステップにおいて発振させた上記局部発振信号を分周又は逓倍した周波数信号とし、これをクロック信号として上記中間周波数信号をAD変換するAD変換ステップを更に有し、
    上記他の基地局では、上記周波数抽出ステップにおいて抽出した周波数を上記AD変換ステップにおける分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させ、これをクロック信号として、上記光分岐ステップにおいて分岐させた他方の光信号をDA変換するDA変換ステップを更に有すること
    を特徴とする請求項6記載の無線通信方法。
  8. 上記一の基地局では、上記AD変換した中間周波数信号について、上記局部発振ステップにおいて発振させた上記局部発振信号を分周又は逓倍した周波数信号とし、これをクロック信号として誤り訂正符号化処理及び/又はパケット化処理を行う第1のデジタル信号処理ステップを更に有し、
    上記他の基地局では、上記周波数抽出ステップにおいて抽出した周波数をデジタル信号処理ステップにおける分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させ、これをクロック信号として、上記光分岐ステップにおいて分岐させた他方の光信号を誤り訂正復号化処理及び/又はパケットの実データから情報データを抽出する処理を行う第2のデジタル信号処理ステップを更に有すること
    を特徴とする請求項6又は7記載の無線通信方法。
  9. 上記一の基地局では、上記AD変換した中間周波数信号について、上記局部発振ステップにおいて発振させた上記局部発振信号を分周又は逓倍した周波数信号とし、これをクロック信号として、電気−光変換する電光変換ステップを更に有し、
    上記他の基地局では、上記周波数抽出ステップにおいて抽出した周波数をデジタル信号処理ステップにおける分周率又は逓倍率に対応させて分周又は逓倍させ、これをクロック信号として、上記光分岐ステップにおいて分岐させた他方の光信号を光−電気変換する光電変換ステップを更に有すること
    を特徴とする請求項6〜8記載のうち何れか1項記載の無線通信方法。
  10. 上記一の基地局機能を人工衛星もしくは航空機に搭載させて実行すること
    を特徴とする請求項6〜9記載のうち何れか1項記載の無線通信方法。
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