JP5305409B2 - 白内障検査装置、白内障検査方法、および白内障判定プログラム - Google Patents

白内障検査装置、白内障検査方法、および白内障判定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、白内障診断を簡易に行うための白内障検査装置、白内障検査方法、および白内障判定プログラムに関するものである。
白内障の診断は、専門の眼科医によって特別の器具を用いて行われている。日本などの先進国では診断体制が整備されており、白内障の初期の段階で発見・治療することが可能となっている。しかしながら、発展途上国では医師の不足などによって白内障の発見が遅れ、深刻な症状となるケースが多く見られ、失明などの重大な結果を招くことがある。
一例として、インドネシアでは2億人の人口に対して750人程度の眼科医しかいない状況で、白内障の罹患者は、約600万人に達するといわれている。発展途上国における白内障診断は深刻な状況にある。
従来、白内障診断を行うための機器としては、下記の特許文献1や特許文献2に開示されているものが知られているが、いずれも白内障の進行度合いを正確に診断するために分光光学系や光感知検知器などの特別な機器を必要としていた。そのため、特に発展途上国で使用する場合には、機器導入コストや機器を扱う熟練した医師の不足などが問題となっている。
先行技術文献
特開2002−224041号公報 特表2004−535880号公報
上述したように、従来の技術はいずれも白内障の進行度合いを定量的に診断することを目的としているため、光の強度を正確に測定することが必要になっている。そのため、特別な機器が必要になり、特に発展途上国で使用する場合には、コストや熟練した医師の不足などが問題となる。
本発明はこれらの課題を解決し、発展途上国における医療レベルの向上に寄与すべく、分光光学系や光感知検知器などの特別な機器を必要とせず、簡易・安価な装置構成で、誰でもどこでも簡便に白内障の検査が行える白内障検査装置、白内障検査方法、および白内障判定プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点からは、光源からの光を投射光として眼球に投射する投光手段と、投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像し、画像情報とする撮像手段と、画像情報から瞳孔部の画像領域を検出する瞳孔部検出手段と、瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を検出する反射像検出手段と、瞳孔部の画像領域および水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定する反射像有無判定手段と、を備える白内障検査装置が提供される。
かかる第1の観点の白内障検査装置の構成によれば、眼球を撮影した画像の中の鏡面反射の解析による白内障の簡易検査(スクリーニング)を行うことができる。
健康な眼の場合、光源からの光を投射光として眼球に投射した際には、その光は眼球の水晶体の表面と後方の2か所で反射が発生することから、カメラなどの撮像手段で撮像した画像の中でも2か所の鏡面反射が観測される。これに対して、白内障が進行(悪化)した場合、眼球の水晶体内が白濁してくるため、水晶体後方での反射が画像上では観測されずに眼球表面での反射のみが観測される。
本発明の白内障検査装置では、かかる点に着目して、撮像画像内の鏡面反射の個数および位置を解析して白内障の簡易検査(スクリーニング)を実現するものである。
上述した如く第1の観点の白内障検査装置は、
(1)光源からの光を投射光として眼球に投射する投光手段と、
(2)投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像し、画像情報とする撮像手段と、
(3)画像情報から瞳孔部の画像領域を検出する瞳孔部検出手段と、
(4)瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を検出する反射像検出手段と、
(5)瞳孔部の画像領域および水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定する反射像有無判定手段と、
から構成される。
ここで、上記(1)と(2)は、例えば、汎用のデジタルカメラとフラッシュを使用できる。また、上記(3)〜(5)は、画像解析処理を行える汎用のコンピュータを使用できる。
上記(3)の瞳孔部検出手段は、撮像画像内で瞳孔に相当する領域を検出するものである。
また、上記(4)の反射像検出手段は、瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を検出するものである。水晶体前面での反射像の検出の仕方は、瞳孔内で最も輝度の高い領域(眼球表面での反射)を探索して検出する方法である。
そして、上記(5)の反射像有無判定手段は、眼球の水晶体表面での反射と水晶体後面での反射および瞳孔の中心は画像上で一直線上に並ぶことを利用し、水晶体後面での反射を探索するものである。この探索で水晶体後面での反射が観測できない場合、白内障が進行していると判断し、水晶体後面での反射が観測できれば健康な目であると判断する。
次に、本発明の第2の観点について説明する。
本発明の第2の観点からは、上記の第1の観点において、光源の位置が、光源と水晶体の中心とを結ぶ軸と水晶体の光軸との挟角が30〜60度の範囲の領域である、白内障検査装置が提供される。
かかる第2の観点の白内障検査装置の構成によれば、撮像画像上で、眼球の水晶体表面での反射像と水晶体後面での反射像とが判別可能な間隔をおいて観測でき、より精度よく白内障の簡易検査(スクリーニング)を行うことができる。
なお、撮像手段と光源の位置が重なっていても、離れていてもかまわない。また撮像手段は、眼球の略正面であることが好ましい。
次に、本発明の第3の観点について説明する。
本発明の第3の観点からは、上記の第1の観点において、光源と水晶体の中心とを結ぶ軸と水晶体の光軸との挟角が30〜60度の範囲の領域で、光源の移動制御を行う光源移動制御手段を、更に備えた白内障検査装置が提供される。
かかる第3の観点の白内障検査装置の構成によれば、眼球上で眼球の中心の周囲に沿って、白内障が進行している部位を探索しながら、白内障検査を行うことができる。
ここで、光源移動制御手段とは、光源と水晶体の中心とを結ぶ軸と水晶体の光軸との挟角が30〜60度の範囲の領域で、光源の位置を移動制御できるものである。例えば、環状レール上で光源ユニットを移動させたり、X−Y駆動棒を用いて光源ユニットを移動させたりする。
光源を移動させる理由を説明する。眼球の水晶体表面での反射と水晶体後面での反射および瞳孔の中心は、撮像画像上で一直線上に並ぶ。光源が固定される場合、一直線上の軸方向は固定される。従って、軸方向に白内障が発病していれば、水晶体後面での反射が観測されないのであるが、軸方向に白内障が発病していなければ、水晶体後面での反射が観測されることになる。このため、光源を移動させることで、眼球の中心の周囲に沿って白内障が進行している部位を探索しながら白内障検査することとしたものである。
なお、後述するが、軸方向上のみを探索するのではなく、軸方向上で広がりを持つ円領域で探索することで、かかる問題はある程度回避可能である。
次に、本発明の第4の観点について説明する。
本発明の第4の観点からは、上記の第3の観点において、光源移動制御手段を用いて、光源を移動させる前後で、撮像手段で眼球を少なくとも2回撮影する、白内障検査装置が提供される。
かかる第4の観点の白内障検査装置の構成によれば、周囲が明るい環境で撮影する場合に、本発明の白内障検査装置の光源からの光と、外部光を区別できるため、誤測定防止を図ることができる。
これは、光源を移動させる前後で眼球を少なくとも2回撮影することで、水晶体表面の反射像の画像上の位置が変化することを利用したものである。外部光は固定であるため、外部光による水晶体表面の反射像の画像上の位置は固定である。外部光がある程度強く、ノイズとして画像上に現れる場合でも、画像上の位置が変化したものを白内障検査装置の光源からの光による水晶体表面の反射像と正確に同定するのである。そして、水晶体表面での反射と水晶体後面での反射および瞳孔の中心が撮像画像上で一直線上に並ぶことを利用して、水晶体後面での反射像の有無を判定するのである。
次に、本発明の第5の観点について説明する。
本発明の第5の観点からは、上記の第1の観点において、光源の照度制御を行う光源照度制御手段を更に備えた、白内障検査装置が提供される。
かかる第5の観点の白内障検査装置の構成によれば、白内障の進行具合(悪化具合)を観測することができる。
すなわち、光源の照度を可変にすることで、光源から眼球への投射光の強さが変化する。本発明の白内障検査装置では、眼球の水晶体後面での反射を探索して、この探索で水晶体後面での反射が観測できない場合、白内障が進行していると判断し、水晶体後面での反射が観測できれば健康な目であると判断する。従って、光源から眼球への投射光の強さを変化させながら、どの程度の光の強さなら水晶体後面での反射が観測できるか、その経時変化を確認することにより、白内障の進行具合(悪化具合)を観測するのである。
次に、本発明の第6の観点について説明する。
本発明の第6の観点からは、上記の第1の観点において、光源の形状が長方形である、白内障検査装置が提供される。
かかる第6の観点の白内障検査装置の構成によれば、外部光がある程度強くノイズとして画像上に現れる場合でも、画像上で長方形の形状の反射像を白内障検査装置の光源からの光による水晶体表面の反射像と同定できるので、水晶体後面での反射像の有無を判定が確実に行える。
次に、本発明の第7の観点について説明する。
本発明の第7の観点からは、上記の第1の観点において、光源の形状パターンを可変にし得る光源形状制御手段を更に備えた、白内障検査装置が提供される。
かかる第7の観点の白内障検査装置の構成によれば、外部光がある程度強くノイズとして画像上に現れる場合でも、画像上で光源の形状パターンと略相似な形状パターンの反射像を白内障検査装置の光源からの光による水晶体表面の反射像と同定できるので、水晶体後面での反射像の有無を判定が確実に行える。
次に、本発明の第8の観点について説明する。
本発明の第8の観点からは、上記の第7の観点において、光源形状制御手段を用いて、光源の形状パターンを変化させる前後で、撮像手段で眼球を少なくとも2回撮影する、白内障検査装置が提供される。
かかる第8の観点の白内障検査装置の構成によれば、周囲が明るい環境で撮影する場合に、本発明の白内障検査装置の光源からの光と、外部光を区別できるため、誤測定防止を図ることができる。
これは、光源の形状パターンを変化させる前後で眼球を少なくとも2回撮影することで、水晶体表面の反射像の画像上の形状パターンが変化することを利用したものである。外部光は固定であるため、外部光による水晶体表面の反射像の画像上の位置は固定である。外部光がある程度強く、ノイズとして画像上に現れる場合でも、画像上の形状パターンが変化したものを白内障検査装置の光源からの光による水晶体表面の反射像と正確に同定するのである。そして、水晶体表面での反射と水晶体後面での反射および瞳孔の中心が撮像画像上で一直線上に並ぶことを利用して、水晶体後面での反射像の有無を判定するのである。
次に、本発明の第9の観点について説明する。
本発明の第9の観点からは、上記の第1の観点において、投光手段は、撮像手段と連動するカメラフラッシュである、白内障検査装置が提供される。
撮像手段として汎用的なデジタルカメラを使用し、カメラに内蔵された若しくは外付けのフラッシュのみで、特殊な機器を用いることなく、白内障の検査(スクリーニング)を行うことができるものである。カメラやフラッシュといった汎用品で装置を構築できることから、発展途上国においても白内障の患者を早期に発見し、適切な治療を施すことを可能とし、医療レベルの向上につながるものと期待される。
次に、本発明の第10の観点について説明する。
本発明の第10の観点からは、上記の第1の観点において、撮像手段および投光手段を一端に備えるハウジングであって、該ハウジングは、他端が開放され被験者の眼球の周囲に覆い被せた場合に、光源からの投射光以外の入射を遮るよう構成された、白内障検査装置が提供される。
かかる第10の観点の白内障検査装置の構成によれば、検査の際に、周囲を暗くしなくてもハウジングの筐体で外部光の入射を遮断し、暗室状態にできる。ここで、ハウジングの形状は、例えば筒状のものでもよいし、箱状のものでもよい。
次に、本発明の第11の観点について説明する。
本発明の第11の観点からは、上記の第10の観点において、ハウジングを暗箱状態にして、所定秒数以上経過後に、撮像手段と投光手段を動作する、白内障検査装置が提供される。ここで、所定秒数とは、例えば5秒以上の時間経過をいう。
かかる第11の観点の白内障検査装置の構成によれば、ハウジングを暗箱状態にして、所定秒数以上経過後に撮像手段と投光手段を動作させるため、観測対象の眼球の瞳孔を十分開かせて、反射像の分布画像を取得できる。すなわち、取得した画像において瞳孔領域の面積が大きく、反射像の分布位置の観測感度を向上できるのである。
次に、本発明の第12の観点について説明する。
本発明の第12の観点からは、光源からの光を投射光として眼球に投射し、投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像し、画像情報とし、画像情報から瞳孔部の画像領域を検出し、瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を検出し、瞳孔部の画像領域および水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定すること、を特徴とする白内障検査方法が提供される。
かかる第12の観点の白内障検査方法の構成によれば、眼球を撮影した画像の中の鏡面反射の解析による白内障の簡易検査(スクリーニング)を行うことができる。
次に、本発明の第13の観点について説明する。
本発明の第13の観点からは、コンピュータを用いて眼球の白内障を判定する白内障検査方法であって、コンピュータが光源からの光を投射光として眼球に投射したときの眼球の水晶体での反射光の分布を示す画像情報を取得し、コンピュータが画像情報から瞳孔部の画像領域を算出し、コンピュータが瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を算出し、コンピュータが瞳孔部の画像領域および水晶体前面での反射像を用いて眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定すること、を特徴とする白内障検査方法が提供される。
かかる第13の観点の白内障検査方法の構成によれば、コンピュータを用いて、眼球を撮影した画像の中の鏡面反射の解析による白内障の簡易検査(スクリーニング)を行うことができる。
ここで、上記の白内障検査方法において、光源の位置は、光源と水晶体の中心とを結ぶ軸と水晶体の光軸との挟角が30〜60度の範囲の領域であることが好ましい態様である。また、光源を移動させ、移動前後で、投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を少なくとも2回撮像することが好ましい態様である。また、光源の形状が長方形であることが好ましい態様である。また、光源の照度を変化させ、投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像することが好ましい態様である。また、眼球の周囲を暗室状態にして、所定秒数以上、例えば5秒以上経過後に、投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像することが好ましい態様である。
次に、本発明の第14の観点について説明する。
本発明の第14の観点からは、コンピュータを用いて眼球の白内障を判定する白内障判定プログラムであって、コンピュータを、光源からの光を投射光として眼球に投射したときの前記眼球の水晶体での反射光の分布を示す画像情報を取得する画像情報取得手段と、画像情報から瞳孔部の画像領域を算出する瞳孔部検出手段と、瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を算出する反射像検出手段と、瞳孔部の画像領域および前記水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定する反射像有無判定手段と、として機能させる、白内障判定プログラムが提供される。
かかる第14の観点の白内障判定プログラムによれば、コンピュータを用いて、眼球を撮影した画像の中の鏡面反射の解析による白内障の簡易検査(スクリーニング)を行うことができる。
また、上記の白内障検査装置、白内障検査方法、又は白内障判定プログラムにおいて、反射像の有無の判定に加えて、更に、瞳孔領域における画素の強度の均一性(Uniformity)の度合いをサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定する、及び/又は、瞳孔領域における平均強度(Intensity)をサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定する、手段、処理、若しくは機能を備えることが好ましい。
試行錯誤を繰り返して実験を行った結果、白内障の診断精度が更に向上するという知見を得たものである。すなわち、白内障の眼の場合は、健常者の眼に比べて、瞳孔領域画像の画素の強度の均一性が悪くなり、一方、健常者の眼は、瞳孔領域画像の画素の強度の均一性が良くなるのである。また、瞳孔領域においては、白内障の眼の場合は、健常者の眼より平均的に明るい強度を持つのである。
ここで、強度の均一性は、例えば、下記数式1で求めることができる。ここで、Uが均一性の値でありzが強度を示す変数であり、p(z)が領域の強度レベルのヒストグラムである。また、Lは取り得る強度の値である。
また、平均強度は、例えば、下記数式2で求めることができる。mが平均強度を示す値である。
本発明にかかる白内障検査装置、白内障検査方法、および白内障判定プログラムでは、上記の構成とされていることから、特殊な機器を用いることなく、眼球を撮影した画像の中の反射の解析により、簡便に白内障の発病を発見し、また白内障の進行具合を観測できるといった効果を有する。
また、本発明にかかる白内障検査装置、白内障検査方法、および白内障判定プログラムは、その構造が容易であり、熟練した医師が居なくとも検査(スクリーニング)を受けることができ、被験者が白内障を発病しているか否かを簡便に判断することができる。そのことから、先進国のみならず発展途上国においても、装置導入コストや熟練した医師の不足の課題を解決でき、発展途上国における医療レベルの向上に寄与できる。
実施例1の白内障検査装置の概念図 本発明の白内障検査方法のフローチャート 水晶体の反射光の説明図 水晶体の反射像の検出原理の説明図 水晶体の後面での反射像の探索に関しての説明図 本発明の白内障判定プログラムの機能ブロック図 健康な目と白内障発病した目の対比写真 健康な目における水晶体の反射光分布の撮影画像の説明図 健康な目の瞳孔部領域の検出を行った例 健康な目の瞳孔部領域の抽出を行った例 健康な目の瞳孔部領域の反射光分布の説明図 瞳孔部領域の反射光分布を用いた後面反射像の探索方法の説明図 健康な目における水晶体の反射光分布の撮影画像の説明図(光源を長方形にした場合) 実施例1の白内障検査の概略フロー図 実施例1の白内障検査の詳細フロー図 瞳孔部領域の反射光分布を用いた後面反射像の探索結果による白内障の判別方法の説明図 撮像手段と投光手段の位置関係による白内障の検査精度の説明図 実施例1の白内障検査の診断結果 実施例4の白内障検査の診断結果
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
図1は、実施例1の白内障検査装置の概念図を示している。図1に示すように、実施例1の白内障検査装置は、光源からの光を投射光として眼球に投射する投光手段であるフラッシュ22と、フラッシュ22の光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像して画像情報とする撮像手段であるカメラ21と、コンピュータ23を用いた画像情報から瞳孔部の画像領域を検出する瞳孔部検出手段23aと、瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を検出する反射像検出手段23bと、瞳孔部の画像領域および水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定する反射像有無判定手段23cとから構成されている。
カメラ21は、汎用のデジタルカメラを用いている。また、フラッシュ22はカメラ21の外付けのフラッシュを用いており、カメラ21のシャッターと連動してフラッシュ22の光源から光を投射するようになっている。また、コンピュータ23は、カメラ21から画像情報データを取り込めるよう、USB(Universal Serial Bus)ケーブルでカメラと接続されている。
フラッシュ22から投射された光は、眼球1の水晶体2の前面および後面で反射する。この2つの反射光をカメラ21が反射像として撮像して画像情報とする。そしてコンピュータ23が、瞳孔部を検出して、さらに水晶体の前面での反射像を検出し、そして水晶体の後面での反射像の有無を判定する。その結果、後面での反射像が有れば健康な目と判定し、また反対に、後面での反射像が無ければ白内障発病の可能性がある目と判定するのである。
本発明の白内障検査方法のフローを示すと図2のフローチャートとなる。
先ず、光源からの光を投射光として眼球に投射し(ステップS01)、次に、水晶体での反射光の分布を撮像し(ステップS02)、瞳孔部の画像領域を検出し(ステップS03)、水晶体前面での反射像を検出し(ステップS04)、水晶体後面での反射像を検出する(ステップS05)。そして、水晶体後面での反射像が検出できたか否かを判定する(ステップS06)。判定の結果、水晶体後面での反射像が検出できれば、健常者と判定する。一方、水晶体後面での反射像が検出できなければ、白内障患者と判定する。
ここで、光源からの光を投射光として眼球に投射し(ステップS01)、水晶体での反射光の分布を撮像する(ステップS02)場合において、図3と図4を参照して、眼球の水晶体の反射光について説明する。
フラッシュ22を用いて光源からの光を投射光として眼球に投射し(ステップS01)、カメラ21を用いて水晶体での反射光の分布を撮像する(ステップS02)。
図3に示すように、フラッシュ22から投射された光は、水晶体2の前面で反射するものと(図中のAの位置)、水晶体2の内部を透過し、水晶体2の後面で反射するもの(図中のDの位置)が存在する。この場合、2つの反射光は、反射する面の角度が異なるため、水晶体2前面で起こる反射と水晶体2の後面で起こる反射は異なった位置で観測されることとなる(図中のAの位置とBの位置)。
また、水晶体2は凸レンズの形状をしていることから、フラッシュ22の配設位置をレンズの光軸上から離れた場所にすることで、図3のように、フラッシュ22の投射光が水晶体2に対して斜めから入射するようにできる。投射光が水晶体2に対して斜めから入射した場合、水晶体2の前面で起こる反射が観測される場所(図中のAの位置)と水晶体2の後面で起こる反射が観測される場所(図中のBの位置)は、水晶体2の中心(これは瞳孔の中心でもある)の位置(図中のCの位置)を跨ぐ関係となり、さらには、水晶体2前面で起こる反射が観測される場所(図中のAの位置)と水晶体2の後面で起こる反射が観測される場所(図中のBの位置)と瞳孔の中心位置(図中のCの位置)が一直線上に並ぶことになる。
次に、図4を参照して、水晶体の反射像の検出原理の説明を行う。カメラ21で反射像を観測した場合、例えば、図4のような観測画像が得られる。上述したように、水晶体2前面で起こる反射が観測される場所(図中のAの位置)と水晶体2の後面で起こる反射が観測される場所(図中のBの位置)と瞳孔の中心位置(図中のCの位置)は一直線上に並ぶ。また、水晶体2の前面で起こる反射像(図中のAの位置)は明るく、反射像の領域も広いのに対して、水晶体2の後面で起こる反射像(図中のBの位置)は、水晶体2前面で起こる反射像と比べて暗く、反射像の領域も狭い。
また、外部の照明が全くあたらない撮影環境(例えば、暗室での撮影)の場合は、フラッシュ22の投射光の反射像のみが観測されることとなり、水晶体2前面で起こる反射像と水晶体2の後面で起こる反射像の同定が容易に行える。
それに対して、外部の照明があたる環境で撮影した場合は、通常、フラッシュ22の光源の照度が強く、カメラ21で反射像を観測した画像では最も明るく観測されることになる。
従って、水晶体の後面で起こる反射像(図中のBの位置)は、眼球の幾何特性から、水晶体2の前面で起こる反射像(図中のAの位置)と瞳孔の中心位置(図中のCの位置)を結ぶ直線上で、瞳孔の中心を跨いで水晶体2の前面で起こる反射像とは反対側に存在するという特質を用いて探索できることとなる。
また、水晶体の前面で起こる反射像(図中のAの位置)は、健康な目の被験者も白内障を発病している被験者も、必ず観測されることになるのに対して、水晶体の後面で起こる反射像(図中のBの位置)は、白内障を発病している被験者の場合、観測されない若しくは健常者と比べて非常に観測が困難となる。
従って、先ず、水晶体の前面で起こる反射像(図中のAの位置)を同定し(図2のフローにおけるステップS04)、図4の点線の矢印のような探索を行って、水晶体の後面で起こる反射像(図中のBの位置)の同定を試みるのである(図2のフローにおけるステップS05)。
次に、図5を参照して、水晶体の後面での反射像の探索に関しての説明を行う。
この水晶体の後面で起こる反射像(図中のBの位置)の同定は、先ず探索範囲を決定すべく、瞳孔部の画像領域を抽出から行う(図2のフローにおけるステップS03)。
瞳孔部の画像領域を抽出することで、水晶体の後面で起こる反射像の探索範囲が決定できる。すなわち、瞳孔部の画像領域は円形であり、瞳孔の中心位置(図中のCの位置)も幾何学的に算出でき、瞳孔領域内で最も明るい箇所を水晶体の前面で起こる反射像(図中のAの位置)と推定し、図5に示すように、Aの位置からCの位置を通って瞳孔領域から出るところまで、水晶体の後面で起こる反射像を探索するのである。
また、探索する際、直線上のみを点で探索するのではなく、所定の広がりを持った円領域で探索を行っている。
そして、探索の結果、水晶体後面での反射像が検出できたか否かを判定し(図2のフローにおけるステップS06)。判定の結果、水晶体後面での反射像が検出できれば、健常者と判定する。一方、水晶体後面での反射像が検出できなければ、白内障患者と判定するのである。
次に、本発明の白内障判定プログラムの機能ブロックについて、図6を参照して説明する。上述したように、本発明の白内障検査装置は、カメラとフラッシュとコンピュータで簡単に構成できるものである。カメラとフラッシュとコンピュータのハードウェアが既に存在する場合に、本発明の白内障判定プログラムが提供されることにより、カメラとフラッシュとコンピュータのハードウェアが白内障検査装置として作動可能となる。
そのため、図6に示されるように、本発明の白内障判定プログラム30は、画像情報取得手段31と瞳孔部検出手段32と前面反射像検出手段33と後面反射像有無判定手段34から構成される。画像情報取得手段31は、カメラ21で撮影した画像を取り込むものである。例えば、汎用のデジタルカメラはコンピュータと接続可能なようにUSBなどの接続インタフェースを有している。画像情報取得手段31は、カメラとデータ通信を行い、カメラ内の画像情報を取り込み、画像情報をコンピュータ内で解析できるようにするものである。
また、瞳孔部検出手段32は、図2のフローにおけるステップS03に相当する処理をコンピュータに行われるものである。前面反射像検出手段33は、図2のフローにおけるステップS04に相当する処理をコンピュータに行われるものである。後面反射像有無判定手段34は、図2のフローにおけるステップS05〜ステップS06に相当する処理をコンピュータに行われるものである。
以下では、実際のカメラにより観測された画像を示しながら上述の機能について説明する。
図7は、健康な目と白内障発病した目の対比写真である。図の左側に示すものが健康な目であり、水晶体の前面での反射像と水晶体の後面での反射像が2箇所に現れている。これに対して、図の右側に示す白内障を発病した目の場合は、反射像が1箇所のみに現れている。この1箇所のみに現れた反射像は、水晶体の前面での反射像である。
図8は、健康な目における水晶体の反射光分布の撮影画像を拡大したものである。前面での反射像(図4におけるAの位置に相当)と、瞳孔の中心(図4におけるCの位置に相当)と、後面での反射像(図4におけるBの位置に相当)が確認できる。
また、図9は、健康な目の瞳孔部領域の検出を行った例を示している。撮像画像から、瞳孔部領域の検出を行っている。詳細は後述するが、エッジ検出などの処理を施し、円形状の瞳孔部領域を検出している。
瞳孔部領域の検出を行った後、瞳孔部領域の抽出を行う(図10参照)。瞳孔部領域の反射光分布は、上述したように、健康な目の場合、前面での反射像と瞳孔の中心と後面での反射像が直線に並ぶ(図11参照)。また、図11に示されるように、前面での反射像は、明るく面積も大きい。
従って、前面での反射像を同定し、探索領域として瞳孔部領域と同等の大きさのものを決定し、前面での反射像の位置から直線に沿って、後面での反射像を探索していく(図12参照)。そして、直線に沿って明度を評価し、周囲より明るくなっているところがあるか否かを判定して、後面での反射像の有無を判定するのである。
図13は、光源を長方形にした場合の、健康な目における水晶体の反射光分布の撮影画像を示している。フラッシュの形状が長方形のものを使用するなど、光源を長方形にすることにより、次の利点がある。先ず、前面での反射像の位置から直線に沿って、後面での反射像を探索していく際に、長方形の長手方向が探索する直線と直行するように、光源の配置を工夫することにより、図13に示されるような反射像となり、前面および後面での反射像の同定が容易となる。また光源が長方形であるため、仮に外部から光が入った場合でも、光源の光を同定することが容易となるのである。
次に、実施例1の白内障検査装置を用いて、評価実験を行った結果を示す。評価実験は、日本とインドネシアで収集した画像を使用して行った。白内障にかかっていない健康な眼の画像152枚と、白内障にかかった眼の画像216枚の合計368枚の画像を用いて、実施例1の白内障検査装置の有用性を確認した。なお、瞳孔検出に失敗したものは除いている。
図18は、実施例1の白内障検査の診断結果を示している。図18の横軸は、閾値Thであり、図18に、この閾値Thを変化させた場合の診断結果が示されている。図18の縦軸は、白内障の眼のうち正しく診断できた割合
(True Positive Rate)及び健康な眼を白内障と誤診断した割合(False Positive Rate)を示している。正しく診断できた割合 (True
Positive Rate) は1、誤診断した割合(False Positive Rate) は0になるのが好ましいが、図18に示されるように、結果は閾値Th=0.1でほぼ誤りなく診断できていることが理解できる。
実施例2では、実施例1における撮像画像の画像解析に関して、詳細に説明する。
図14は、実施例1の白内障検査の概略フローと対応する処理画像を示している。
上述したように実施例1の白内障検査の概略フローは、図14に示すように、先ず、顔画像を撮像し(観察画像a)、その画像から瞳孔部を抽出し(観察画像b)、前面での反射像の検出を行い(観察画像c)、後面での反射像の探索を行い(観察画像d)、白内障の判定を行うものである。
かかる際に、画像処理で、画像から瞳孔部を抽出、前面での反射像の検出、後面での反射像の検出する方法について、図15を参照しながら以下の処理(a)〜(n)について説明する。なお、以下の各符号は、図15の符号に対応するものである。
(a)カメラから撮像画像を取得する。
(b)取得した撮像画像を二値化イメージに変換する。
(c)二値化イメージに変換後、瞳孔部の検出を行う。
(d)検出した瞳孔部を拡大する。
(e)二値化イメージの浸食(erosion)処理を行う。
(f)その上でエッジ検出を行う。
(g)次に、Hough変換(図形検出処理)を行い、瞳孔部の輪郭を検出する。
(h)瞳孔部領域の抽出を行う。
(i)前面での反射像および後面での反射像の検出を行うため、上記の瞳孔部領域の画像を入力画像として処理を行う。
(j)入力画像を二値化イメージに変換する。
(k)さらにエッジイメージに変換する。
(l)Hough変換を行う。
(m)前面での反射像を抽出する。
(n)前面での反射像の領域を探索領域とする。
以上、説明したように、エッジ検出、二値化などの処理を行い、Hough変換(図形検出処理)を行って、瞳孔部領域、前面での反射像の領域を検出する。
次に、瞳孔部領域の反射光分布を用いた後面反射像の探索結果による白内障の判別方法について、図16を参照して説明する。前面での反射像の領域を探索領域の中心から、瞳孔の中心に向かう直線に沿って、明度の変化を探索していく。
具体的には、直線に沿って1ピクセル単位に移動していき、探索領域のピクセル数と同じ円領域の平均明度を算出する。円領域の半径サイズは、前面での反射像と同じものである。実際、後面反射像は前面での反射像の領域より小さくなる。
図16(a)は、健康な状態の光強度の追跡結果の一例を示している。また、図16(b)は、白内障の発病状態の光強度の追跡結果の一例を示している。健康な状態の光強度の追跡の場合は、探索していく中で強度が増加する部分があり、図16(a)の矢印で示すような山の部分が確認できる。このことは、後面反射像の存在位置とその反射強度が定量的に観測できることを表している。
一方、白内障の発病状態の光強度の追跡の場合は、探索していくにつれて、強度が減少していく様子が確認できる。このことは、後面反射像の存在位置が確認できないことを表している。
このように、前面での反射像の領域を探索領域の中心から、瞳孔の中心に向かう直線に沿って、明度の変化を探索していくことで、後面反射像の有無を判定でき、それに基づいて、白内障の発病の有無が判定できることがわかる。
実施例3では、撮像手段と投光手段の位置関係による白内障の検査精度について説明する。図17の(1)〜(3)に撮像手段と投光手段の位置関係のパターンを示す。
図17(1)は、撮像手段であるカメラと投光手段であるフラッシュが一体化しており同じ位置にある時に、撮影対象とどのような位置関係にある場合に、白内障の検査精度がよいかを調べたものである。結果は、図17(1)の右の示したグラフになり、矢印にしめす範囲、すなわち、カメラ/フラッシュと撮影対象の眼球の中心(より正確にいうと水晶体の中心)とを結ぶ軸と眼球(より正確にいうと水晶体)の光軸との挟角が所定の範囲の領域にある場合に、検査精度がよいと判断できることが示されている。グラフの横軸はアングル(angle)で、グラフの縦軸は前面反射像と瞳孔中心の距離を瞳孔の半径距離で除算し規格化したものである。グラフの縦軸の値が0.5〜0.7の範囲の部分であれば、前面反射像を精度よく観察できることになる。従って、例えば、図17(1)の測定データでは、図中の矢印で示されるように、アングル(angle)が40〜70度の範囲、および110〜120度が適していることがわかるのである。
次に、図17(2)の場合は、撮像手段であるカメラと投光手段であるフラッシュが別個に独立しており、カメラが対象物の正面に位置し、フラッシュが様々な位置に配置される時に、撮影対象とどのような位置関係にある場合に、白内障の検査精度がよいかを調べたものである。結果は、図17(2)の右の示したグラフになり、矢印にしめす範囲、すなわち、カメラ/フラッシュと撮影対象の眼球の中心(より正確にいうと水晶体の中心)とを結ぶ軸と眼球(より正確にいうと水晶体)の光軸との挟角が所定の範囲の領域にある場合に、検査精度がよいと判断できることが示されている。
次に、図17(3)の場合は、撮像手段であるカメラと投光手段であるフラッシュが別個に独立しており、図17(2)とは反対に、フラッシュが対象物の正面に位置し、カメラが様々な位置に配置される時に、撮影対象とどのような位置関係にある場合に、白内障の検査精度がよいかを調べたものである。結果は、図17(3)の右の示したグラフになり、この場合はカメラをどのような位置に配置しても、グラフの縦軸の値が0.5以下となり、前面反射光が瞳孔の中心近くとなり、前面反射光と瞳孔中心を分別が困難となり、検査精度として好ましくないことが示されている。
これらから、フラッシュの位置が重要であり、フラッシュ光源と眼球の水晶体の中心とを結ぶ軸と、水晶体の光軸との挟角が、30〜60度の範囲の領域が白内障検査に適しているといえる。
実施例4では、実施例1の白内障検査装置において、更に、瞳孔領域における強度の均一性の値、及び/又は、瞳孔領域における平均強度を加味してサポートベクターマシンなどのパターン認識手法を用いて白内障と判定する手段を備えることで、判定精度が向上したというデータを示す。
上述したように、白内障の眼の場合は、健常者の眼に比べて、瞳孔の表面が粗く均一性が低くなり、一方、健常者の眼は、瞳孔の表面が滑らかで均一性が高いという特徴がある。これにより、白内障の眼の場合は、健常者の眼に比べて、瞳孔領域画像の画素の強度の均一性が悪くなり、一方、健常者の眼は、瞳孔領域画像の画素の強度の均一性が良くなるのである。また、瞳孔領域においては、白内障の眼の場合は、健常者の眼より平均的に明るい強度を持つという特徴がある。
実施例4では、強度の均一性の指標として、下記数式を用いた。Uが均一性の値でありzが強度を示す変数であり、p(z)が領域の強度レベルのヒストグラムである。また、Lは取り得る強度の値である。
また、平均強度の指標としては、下記数式を用いた。mが平均強度を示す値である。
図19に、実施例1の白内障検査装置に、評価実験を行った結果を示す。
図19のグラフにおいて、瞳孔領域における平均強度(Intensity)の値をサポートベクターマシンなどのパターン認識手法を用いて白内障を判定するものを1、上述の実施例1のように反射像の有無で白内障の判定を行うものを2、瞳孔領域における画素の強度の表面の均一性(Uniformity)の値をサポートベクターマシンなどのパターン認識手法を用いて白内障を判定するものを3、均一性(Uniformity)の値と平均強度(Intensity)の値をサポートベクターマシンなどのパターン認識手法を用いて白内障を判定するものを4、反射像の有無と平均強度(Intensity)の値をサポートベクターマシンなどのパターン認識手法を用いて白内障を判定するものを5、反射像の有無と均一性(Uniformity)の値をサポートベクターマシンなどのパターン認識手法を用いて白内障を判定するものを6、反射像の有無と均一性(Uniformity)及び平均強度(Intensity)の値をサポートベクターマシンなどのパターン認識手法を用いて白内障を判定するものを7としている。
図19のグラフの一番右の7がすべての特徴を統合したであり、91.97%が白内障を正しく検出する率、18.75%が健康な眼を白内障として誤検出する率となっている。実施例1の場合(図19の左から二番目)よりも精度がよくなっていることがわかる。
本発明にかかる白内障検査装置、白内障検査方法、および白内障判定プログラムは、眼球の医療診断・検査(スクリーニング)装置として有用である。
符号の説明
1 眼球
2 水晶体
3 虹彩
4 網膜
11 瞳孔
21 カメラ
22 フラッシュ
23 コンピュータ
A 水晶体前面での反射像の位置
B 水晶体後面での反射像の位置
C 瞳孔の中心位置
D 水晶体後面での反射位置
E 水晶体後面での反射像の探索ルート

Claims (21)

  1. 光源からの光を投射光として眼球に投射する投光手段と、
    前記投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像し、画像情報とする撮像手段と、
    前記画像情報から瞳孔部の画像領域を検出する瞳孔部検出手段と、
    前記瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を検出する反射像検出手段と、
    前記瞳孔部の画像領域および前記水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定する反射像有無判定手段と、を備えることを特徴とする白内障検査装置。
  2. 前記光源の位置は、光源と水晶体の中心とを結ぶ軸と水晶体の光軸との挟角が30〜60度の範囲の領域であること、を特徴とする請求項1に記載の白内障検査装置。
  3. 前記光源と水晶体の中心とを結ぶ軸と水晶体の光軸との挟角が30〜60度の範囲の領域で、前記光源の移動制御を行う光源移動制御手段を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の白内障検査装置。
  4. 前記光源移動制御手段を用いて、前記光源を移動させる前後で、前記撮像手段で眼球を少なくとも2回撮影すること、を特徴とする請求項3に記載の白内障検査装置。
  5. 前記光源の照度制御を行う光源照度制御手段を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の白内障検査装置。
  6. 前記光源の形状が長方形であること、を特徴とする請求項1に記載の白内障検査装置。
  7. 前記光源の形状パターンを可変にし得る光源形状制御手段を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の白内障検査装置。
  8. 前記光源形状制御手段を用いて、前記光源の形状パターンを変化させる前後で、前記撮像手段で眼球を少なくとも2回撮影すること、を特徴とする請求項7に記載の白内障検査装置。
  9. 前記投光手段は、撮像手段と連動するカメラフラッシュであること、を特徴とする請求項1に記載の白内障検査装置。
  10. 前記撮像手段および前記投光手段を一端に備えるハウジングであって、該ハウジングは、他端が開放され被験者の眼球の周囲に覆い被せた場合に、前記光源からの投射光以外の入射を遮るよう構成されたこと、を特徴とする請求項1に記載の白内障検査装置。
  11. 前記ハウジングを暗箱状態にして、所定秒数以上経過後に、前記撮像手段と前記投光手段を動作すること、を特徴とする請求項10に記載の白内障検査装置。
  12. コンピュータを用いて眼球の白内障を判定する白内障検査方法であって、
    前記コンピュータが、光源からの光を投射光として眼球に投射したときの前記眼球の水晶体での反射光の分布を示す画像情報を取得し、
    前記コンピュータが、前記画像情報から瞳孔部の画像領域を算出し、
    前記コンピュータが、前記瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を算出し、
    前記コンピュータが、前記瞳孔部の画像領域および前記水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定すること、
    を特徴とする白内障検査方法。
  13. コンピュータを用いて眼球の白内障を判定する白内障判定プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    光源からの光を投射光として眼球に投射したときの前記眼球の水晶体での反射光の分布を示す画像情報を取得する画像情報取得手段と、
    前記画像情報から瞳孔部の画像領域を算出する瞳孔部検出手段と、
    前記瞳孔部の画像領域から眼球の水晶体前面での反射像を算出する反射像検出手段と、
    前記瞳孔部の画像領域および前記水晶体前面での反射像を用いて、眼球の水晶体後面での反射像の有無を判定する反射像有無判定手段と、
    として機能させる白内障判定プログラム。
  14. 前記光源の位置は、光源と水晶体の中心とを結ぶ軸と水晶体の光軸との挟角が30〜60度の範囲の領域であること、を特徴とする請求項12に記載の白内障検査方法。
  15. 前記光源を移動させ、移動前後で、前記投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を少なくとも2回撮像すること、を特徴とする請求項12に記載の白内障検査方法。
  16. 前記光源の形状が長方形であることを特徴とすること、を特徴とする請求項12に記載の白内障検査方法。
  17. 前記光源の照度を変化させ、前記投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像すること、を特徴とする請求項12に記載の白内障検査方法。
  18. 眼球の周囲を暗室状態にして、所定秒数以上経過後に、前記投射光の眼球の水晶体での反射光の分布を撮像すること、を特徴とする請求項12に記載の白内障検査方法
  19. 請求項1に記載の白内障検査装置において、瞳孔領域における画素の強度の均一性の度合いをサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定する手段、及び/又は、瞳孔領域における平均強度をサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定する手段を更に備えたことを特徴とする白内障検査装置。
  20. 請求項12に記載の白内障検査方法において、更に、瞳孔領域における画素の強度の均一性の度合いをサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定する、及び/又は、瞳孔領域における平均強度をサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定すること。
  21. 請求項13に記載の白内障判定プログラムにおいて、瞳孔領域における画素の強度の均一性の度合いをサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定する手段、及び/又は、瞳孔領域における平均強度をサポートベクターマシンなどのパターン認識手段を用いて白内障と判定する手段として更に機能させる白内障判定プログラム。

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