JP5303474B2 - 連続工業プロセスでの異常事象検出のために推論計測を使用する方法およびシステム - Google Patents

連続工業プロセスでの異常事象検出のために推論計測を使用する方法およびシステム Download PDF

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Description

本発明は、概して連続工業プロセスにおける異常事象の早期検出に関し、より詳しくは、主要な運転パラメータの不正な計測値の検出および主要な運転パラメータの将来的な異常エクスカーションの予測に関する。
連続工業プロセスが経済的にほぼ最適な条件で運転されている場合、製品品質仕様等の主要な運転パラメータは最大または最小限界で運転されている。従って、連続工業プロセス(製油所や化学プラント等)の効率的な運転および異常事象の防止のどちらにとっても、これらのパラメータの現在値および予測将来値を把握することが非常に重要である。例えば、異常な品質エクスカーションは、仕様範囲からの製品の逸脱、プロセス装置の突然の誤動作(蒸気形成によるポンプのキャビテーション等)、およびプロセス性能の劣化(触媒上へのコークスの蓄積により反応が失われたり煙管内でのコークス生成により熱伝達が失われたり等)を引き起こす恐れがある。
プロセスストリームの品質や他の主要な運転パラメータを直接計測すると、多大な費用がかかり、且つ問題が発生しやすくなる恐れがある。オンライン解析の場合は、高い初期設置コストと高い保守コストの両方がかかる。オンライン解析では、多くの場合、専用のプロセスサンプリングシステムと、解析装置用に環境から保護されたフィールドシェルタとを必要とする。この装置の保守には、特別に訓練された要員と高度な予防的保守の取り組みとが必要な場合がある。しかし、保守はほとんどの場合、把握されているオンラインアナライザ問題に対して行われるだけである。最近のオンラインアナライザシステムには、テストおよびキャリブレーションのための標準的なサンプルと、連続的な装置診断を実行するマイクロコンピュータとが組み込まれている。
多くの場合、現場ではオンライン解析とラボラトリ解析を併用して品質計測を実施することを選択するか、オンライン解析ではなくラボラトリ解析を利用して品質計測を実施することを選択する。現場サンプルの採取およびそれらのサンプルの解析には広範囲にわたり人為的介入が必要であるため、このラボラトリ解析は、通常、頻繁的でなく(毎日1回〜毎週1回の頻度で)、正常変動性が大きく、エラーレートが高い。
オンライン解析およびラボラトリ解析の手法を補足するために、より簡単に入手可能なプロセス計測値(主に、温度、圧力、流量)を基に品質パラメータの推論推定値を作成することができる。推論計測値には従来の用途として2つの用途があり、1つは、より低速でサンプリングされ、閉ループプロセス制御アプリケーション内で使用されるアナライザ値の連続的な推定値を作成することであり、もう1つはアナライザ値およびラボラトリ値を検証することである。これらの用途については、実際のオンラインアナライザ値またはラボラトリ計測値をモデルに迅速に更新することにより、十分な機能を持たないモデルであってもそれなりに十分な性能を実現することが可能である。モデルが、次のアナライザサンプルを推定するためにある程度の能力を備えていれば、モデルの動作は、最後のアナライザサンプルを次のアナライザサンプルの推定値として使用する場合と比較してほとんど変わらない。しかし、新しいアナライザサンプル値が最小変化限度および最大変化限度内に確実に収まるようにする場合を除き、迅速な更新を使用するモデルは、異常なアナライザサンプル値を検出する場合または異常プロセス事象による異常な品質エクスカーションを予測する場合には適切でない。
これらの用途については、モデル内の欠陥と実際の異常事象を区別するような問題は発生し得ない。このため、モデルを構築するにあたっては、最高品質のトレーニングデータだけしか使用できない。
連続プロセス業界における推論計測の大部分は、ニューラルネット、段階的回帰、部分最小二乗(PLS)等のプロセスデータ駆動方法(モデル構造とモデルパラメータは運転データから決定される)を使用して開発されている。或いは、運転データからモデルパラメータのみが決定される第1原理エンジニアリングモデルに基づいて推論計測を行うこともできる。これらの手法を使用して開発されたモデルの品質は、モデルを構築するために選択されたデータの品質、または第1原理エンジニアリングモデル内のパラメータにフィッティングさせるために選択されたデータの品質に大きく影響される。データ選択の方法、データ解析の方法、およびデータの条件付けの方法は、簡単な統計的仮定に基づく一般的な手法に基づくのではなく、データの特性に合わせて調整される必要がある。連続プロセス産業で高品質な推論推定を開発することができなかった場合に、プロセスデータの特性に適合しない無効なデータ選択方法やデータ条件付けの方法まで原因をたどることが可能な場合が多い。
異常検出用の方法またはシステム(AED)(例えば、米国特許出願公開第2006/0058898号明細書を参照)の目的は、プロセスおよび装置の問題が深刻な出来事に拡大するのを防止することにある。本方法またはシステムでは、最初に、プロセスまたは装置の現れつつある問題の早期警告を、警報システムが始動される前にオペレータに提供することによって、次に、問題の根本的原因を局所化して診断するための主要な情報を、オペレータに提供することによって目的を達成する。
本発明では、主要な運転パラメータ値(特にオンラインアナライザまたはラボラトリ解析からの)の異常値を検出、および最近の異常プロセス状態に起因する、製品品質等の主要プロセスパラメータの異常エクスカーションを予測するための方法およびシステムを、異常事象検出を使用して説明する。要約すると、本発明は、時間動特性を明らかにする入力値の前処理とPLS等の従来技術アルゴリズムとを組み合わせた、運転パラメータ尺度の異常事象を検出するための推論モデルと、運転パラメータの高品質推論モデルを構築して異常値の検出および異常エクスカーションの予測を行うための方法(図1)と、モデルをオンラインで実施するためのシステム(図2)と、を含む。
オンラインで実施するためのシステムは、以下のステップを含む。
1.リアルタイムデータを前処理/時間同期する
2.現在の品質の推定値、将来の予測品質値、およびプロセス制御アプリケーションで使用する品質の推定値を算出する
3.実際の計測値に基づいてモデルをオンラインで更新する
4.モデルの推定結果を解釈する
5.複数の運転パラメータの計測値の正常/異常ステータスを集約および要約する
6.異常事象診断情報をコンソールのオペレータに提供する
7.モデル診断情報を保守技術者に提供する
本発明の中心は、オンラインアナライザによってまたはラボラトリ解析によって計測される主要な運転パラメータの値を推定する推論モデルである。このモデルでは、温度、圧力、流量等の簡単に入手可能なプロセス計測値を使用する。ニューラルネットワーク(NN)、部分最小二乗(PLS)、線形回帰等の推論計測モデルを計算するための従来技術アルゴリズムが多数存在する。しかし、これらの方法では、連続工業プロセスの特性である時間動特性を組み込むのが難しい。
推論モデルについて本発明では、従来技術の方法、特にPLS(しかし、これに限定されるものではない)を、モデル入力データの3種類の前処理と組み合わせることにより、連続工業プロセスに固有の時間動特性を処理する(時間同期として知られているステップ)。時間同期の各形態は、モデルが適用される特定の使用に合わせて構成されている。これにより、2つの部分からなるモデル計算がもたらされる。この計算では、最初に時間同期された各入力が計算され、次にこれらの時間同期された入力を集約して出力値の推定値とする。入力は、アナライザ/ラボラトリ計測の現在の値を推定するため、アナライザ計測の将来の値を予測するため、モデルベースの予測制御アルゴリズムへの入力として使用されるため、または比例・積分・微分(PID)アルゴリズム等の標準的な制御アルゴリズムの入力として使用されるために、種々の方法で時間同期される。
推論モデルをトレーニングするために、本発明は、連続工業プロセスによって生成されるデータの特性に対して構成されるモデルトレーニングデータセットを作成するモデル開発手法を含む。この手法は、以下のステップを含む。
・設計された実験データではなく正常な運転データを使用する。
・少数の運転点で長期化する定常状態運転を明らかにする。
・プロセス時間動特性を明らかにする。
・モデル入力間の相互相関を明らかにする。
・解析/運転パラメータへの計測されない影響を明らかにする。
オンラインシステムでは、データの前処理を行い、オフラインモデル開発と一貫性のある方法で推論モデルを計算する。更に、オンラインシステムは、モデルをリアルタイムで適応させる方法と、異常事象が存在するかどうかについて推論モデル計算およびアナライザ/ラボラトリ計測を解釈する方法とを含む。オペレータは異常事象の指標を受信すると、本システムを利用して基礎となる異常指標および支援データにドリルダウンすることができる。オペレータは、異常指標および支援データを自身で分析して、修正処置を決定する必要がある。
典型的な異常事象検出アプリケーションの場合は、個々のコンソールオペレータの処理範囲内で、10〜20の主要なプロセスパラメータ/品質値を有する。ファジーペトリネットを使用して、これらの主要なプロセスパラメータモデルを、以下のいずれかの方法で処理する。
・マージして、主要な全てのプロセスパラメータの正常/異常ステータスに関する単一の要約トレンドを提供する。
・同じプロセスサブエリア内の他のモデルとマージして、そのプロセスサブエリアの正常/異常ステータスに関する要約トレンドを提供する。
このようにして、オンラインシステムは、要約されたプロセス条件の正常/異常ステータスをプロセスオペレータに提供することができる。
推論モデルを開発するための方法を示す。本発明の方法部分の主要なステップを示す。実線のボックスは従来技術のステップを示し、点線のボックスは本発明でカバーされる領域を示す。 異常事象検出のために推論推定値を計算するオンラインシステムを示す。この図は本発明のオンラインシステム部分についてデータおよび計算の流れを示す。 異常事象の可能性への統計的有意性のファジー変換を示す。この図は、統計的有意性の概念を使用して、ファジーネットによる異常事象の可能性の項への全てのモデルの残差を正規化する方法を示す。 解析異常性の可能性を要約するためのファジーネットを示す。この図は、あらゆる解析の中での異常性の複合的な可能性を個々の可能性から算出する方法を示す。 predictedが品質上限を超える90%可能性の例を示す。この図では、Ypredictedのデータ分布を使用して、異常解析エクスカーションを予測する際にファジーネットワークにおける限度を決定する方法を示す。 品質限度の超過の可能性を要約するファジーネットを示す。この図は、異常な限度超過の複数の予測をマージして、異常な限界超過の可能性を要約する単一の共通トレンド表示とする方法を示す。 オペレータ用ディスプレイの視覚化コンポーネントを示す。この図は、潜在的な異常事象をオペレータが診断するのを支援する、オンラインシステムの主要なオペレータ用ディスプレイを示す。 推論モデルを開発するための典型的な従来技術の方法を示す。この図は、推論モデルを開発するための典型的な従来技術の方法における主要なステップを示す。 トレーニングデータから定常状態運転を除外しない場合の結果の例を示す。この図では、定常状態運転からデータを除外しないと、推論モデルによる推定結果にどのような影響を及ぼすかを例示する。 ステップの変更に対する一次むだ時間プロセスの動的応答を示す。この図では、連続工業プロセスで生じる時間動特性に典型的なものである動的応答を示す。 一組の蒸留塔を示す。 アナライザへのサンプルラインの部分的なプラギングと関連付けられた設定時間トレンドを示す。た設定時間トレンドを示す。 アナライザのドリフティングキャリブレーションと関連付けられた設定時間トレンドを示す。
本発明では、以下の処理を実行する推論モデルを使用して製品品質等の主要な運転パラメータでの異常事象を検出するシステムを提供する。
・主要な運転パラメータの現在値を推定する
・主要な運転パラメータの無効な計測値を早期に検出する
・主要な運転パラメータの将来的な異常エクスカーションを予測する
更に、本発明では、オンラインシステム用に必要な推論モデルおよび解析メカニズムを作成する方法についても提供する。
I.推論計測による異常事象検出の目的
異常事象や、製品品質等の主要なパラメータ計測値に関しては、以下の内容を把握することが重要である。
・オンラインアナライザまたはラボラトリによって正しい値が提供されているか?
・閉ループプロセス制御で使用されているモデルは品質の値を正しく予測しているか?
・プロセスの変化または異常事象に起因する重大な品質エクスカーションが存在する可能性があるか?
・アナライザまたはラボラトリの値の予測値はどうなっているか?
II.推論モデルを使用したオンライン異常事象検出
図2に示すモデル計算プロセスは、以下の4つの主要部分に分割することができる。
A.リアルタイムのデータ収集および前処理
B.モデルおよび統計的有意性の計算
C.プロセスオペレータに対する複数のモデル結果の要約
D.事象解析に関する診断表示の提供
A.リアルタイムデータ前処理
データは様々な周期でシステムに取り込まれる。標準的なプロセス計測値(温度、圧力、流量等)は、通常、非常に頻繁に利用可能となり、少なくとも1分あたり一度の頻度でシステムに取り込まれる。特定の解析に左右されるが、オンラインアナライザからの値は、通常、10〜30分毎に利用可能となる。ラボラトリの結果は、通常、1日に一度〜1週間に一度の頻度で利用可能である。ラボラトリの結果を除く他の計測値は全て規則的なサンプルスケジュールでシステムに取り込まれる。ラボラトリの結果については、現場サンプルの収集およびラボラトリ解析の実行において手作業が必要となるため、サンプルサイクルに大きなばらつきが発生し得る。
次に行うべきステップは、データの全体エラー検出である。現場装置によって異なるが、HART(登録商標)プロトコルまたはFoundation Fieldバスプロトコル(Hart Communications Foundationの商標であり「HART(Highway Addressible Remote Transducer)」と表現する)をサポートする現場装置から付随診断情報が提供される場合がある。生のモデル入力信号を送信機のゼロおよびスパンと照らし合わせて、信号がアクティブであり送信機の範囲内に入っていることを確認する。このチェックでは次の2種類のケースを扱う。DCSシステムには、4〜20ミリアンペアの信号範囲から外れている入力信号に対して「不正な計測値」フラグを使用するものもあれば、入力信号が再度4〜20ミリアンペアの範囲内に収まるまで、この範囲内にある最後の有効な値を維持するものもある。更に、システムでは、DCSで使用されているフラグを認識し、例えば、DCS計測ステータスを「走査停止」または「手動」に設定することにより、現場装置が現場保守またはキャリブレーションを受けていることを示す。
最小および最大運転範囲チェックに加えて、現場装置の機能に関する診断情報を提供するコンピュータによってオンラインアナライザを実行することが可能である。オンラインアナライザの場合は、現在のサンプル値と前の結果を比較することが可能であり、これにより、新しい値の変化量は新しい値が伝送されたことを確認するのに十分であったかどうかがチェックされる共に、新しい値の変化量が不適切な量でなかったかどうかがチェックされる。この不適切な変化に関するチェックは、新しい値を推定値と比較することにより、および生のバイアス(Raw Bias)の変化量が不適切でないことをチェックすることにより、補完することができる。
モデル入力、オンラインアナライザ値、またはラボラトリ値が、任意の全体エラーチェックで不良と判定された場合、オペレータにはその旨が直ちに通知される。障害が継続する場合、オペレータは、閉ループ制御アプリケーションを無効にする等のフォローアップ操作を行う、アナライザの現場チェックを要求する、入力の計測器チェックを要求する、またはラボラトリによる新規現場サンプルの採取およびその解析を要求することが必要となる場合がある。
生のモデル入力/出力信号が全体エラーチェックに合格すると、モデル入力として必要な数学的変換が計算される。アナライザまたはラボラトリの結果においても、推論モデルの形態と一貫性を持たせるために数学的変換が必要な場合がある。
最後に、モデル入力はフィルタリングされ、過大なノイズが除去される。スパイク挙動を伴う計測値は、ユニオンフィルタ等のスパイク除去フィルタで処理することができる。一方、高周波ノイズは高周波除去フィルタ(通常は指数フィルタ)を使用して低減することが可能である。
B.モデルおよび統計的有意性の計算
オンラインアナライザおよびラボラトリ計測に対する推論モデルは、通常、部分最小二乗(PLS)回帰、ニューラルネット、または段階的線形回帰を使用してフィッティングされる。図2では次の3種類の異常事象が識別される。第1は品質計測値自体における差し迫った問題(Yestimate値を使用して識別)、第2は異常事象によって引き起こされる重大な品質エクスカーションの予測(Ypredicted値を使用して識別)、第3はモデルまたは生の計測のいずれかにおける長期的なドリフト問題(生のバイアス(Raw Bias)を使用して識別)である。モデルの別の用途として、プロセス制御アプリケーションで使用する推定値(Ycontrol)を算出することができる。
推論品質尺度の計算(Yestimate、Ypredicted、Ycontrol
この3種類の推論品質尺度を計算するためのモデルは、以下の3つの主成分から構成されている。
・モデル入力と品質計測との時間同期
・推論モデル計算
・バイアス計算と更新
バイアス計算の副次的な結果として、モデル計算の問題またはアナライザのキャリブレーションドリフトを識別するために生のバイアス(Raw Bias)が解析される。
時間同期
品質計測値は、通常、プロセスの変化に対して応答するのが最も遅い。従って、モデルへの入力は、品質計測と時間同期される必要がある。この時間同期は、図2の中で用語「G」で示している。これは、微分差分方程式またはラプラス変換伝達関数によって非常に簡単に表現される動的モデルであり、以下に示すような一次むだ時間モデル等がある。
Figure 0005303474
式中、
X(s) − 入力信号のラプラス変換
Y(s) − 出力信号のラプラス変換
G(s) − 伝達関数の記号
−TD*s − 純粋なむだ時間TDに関するラプラス変換
Tau − 一次常微分方程式の時定数
s − ラプラス変換パラメータ
このモデルには定常状態ゲイン項がないことに留意されたい。定常状態の関係は全て、推論モデルのパラメータに組み込まれている。モデルの開発段階を通じて、この時間同期モデルG(s)は、各候補入力と品質計測値との間の最良な単入力単出力動的モデルとして開発されている。多入力単出力(MISO)動的モデルを開発する必要はない。
Yの3つの推定のそれぞれで使用される時間同期は、異なるものであるが、関連付けられている。
・Yestimate計算では、種々の入力と品質計測を時間同期するために動的モデル「G」が使用される。
・Ycontrol計算では、動的モデル「G」の代わりに、むだ時間項e−TD*sを持たない動的モデル「G」が使用される。尚、他のモデルパラメータは全て「G」の場合と同じである。
・Ypredicted計算では、入力は時間同期されない。時間同期が存在しないので、全ての入力が現在値のまま維持される場合、Ypredicted値は「Y」の最終的な定常状態値の推定値となる。
推論モデル計算
3種類の推論推定の全てについて、推論モデルは同じである。モデルの計算には、カルマンフィルタ、部分最小二乗(PLS)回帰、ニューラルネット、または段階的回帰等の多種多様なモデルを使用できる。しかし、好ましいのはPLSモデルである。入力が、通常、相互相関しており、計算が非常に簡単であり、モデル結果への各入力の寄与(contribution)が容易に特定できるためである。変換によって容易に補償できないほど強力な非直線性をプロセスが有する場合は、ニュートラルネットモデルがふさわしいかもしれない。
PLSモデルの場合は、オンライン計算のために複雑な潜在変数構造を維持する必要がない。元々の潜在変数の形態では、潜在変数Lは、以下のように平均中心の、ユニットバリアンスでスケーリングされた入力変数
Figure 0005303474
の一次結合で形成されている。
Figure 0005303474
式中、
i,j − 入力「i」と潜在変数「j」の潜在変数ローディング(係数)
− 潜在変数「n」の回帰係数
− PLSモデルにおける重要な潜在変数
− 時間=NでのPLSモデル出力
j,N − 時間同期した生のまたは変換された入力
LV_Bias − モデル開発に基づくモデル定数
入力ごとにファクタおよび係数の全てを単一の係数にまとめることにより、一般的なPLSモデル計算をかなり簡単に行うことができる。
Figure 0005303474
式中、
σ − Xの標準偏差である。
バイアス計算と更新
品質を推定するモデルは、モデルの誤差を補償するため、および実際の計測値に影響を及ぼす計測されないまたはモデル化されない結果を補償するために、継続的に更新される必要がある。モデルの付加的なバイアス項を更新するのが最も簡単な手法である。バイアスの初期値は、モデル開発段階で決定されるモデル定数である。これは、モデル推定値と実際の値(ここでは「生のバイアス(Raw Bias)」と称する)との残差に基づいて更新される。
生のバイアス=品質計測値−品質推定値 式8
この計算が実行されるのは、新しいオンライン解析値またはラボラトリ解析値が提供され、全てのモデル入力が全体エラーチェックに合格し、且つ新しい品質計測値(Quality Measurement)がその全体エラーチェックに合格した場合にのみ実行される。オンラインアナライザの多くは、低頻度(通常は10〜30分毎であり、解析に左右される)でしか新しい解析値を提供できない。解析値の変化は、新しい値が提供されたことを示すトリガとして使用可能である。
オンラインアナライザは、解析装置の診断チェックを実施するまたはキャリブレーションサンプルを時々実行するコンピュータによってしばしば実行される。バイアスの更新は次の場合には実行されるべきでない。診断チェックで問題が示された場合、プロセスサンプルではなくキャリブレーションサンプルが実行された場合、サンプル結果が不当である場合(サンプル間で値の変化がない、またはサンプル間の変化が大きすぎる場合)、またはプロセスが異常状態(例えば、シャットダウン状態)にある場合である。通常、プロセスストリームサンプリングからオンライン解析結果の提供までの時間は、サンプル間で一貫性があるので、このむだ時間は時間同期化モデルの一部となる。
品質計測用の新しい値がラボラトリ解析からもたらされる場合は、現場サンプルが採取された時間を使用して、生のバイアス(Raw Bias)の計算のために正しい比較時間を決定する必要がある。手動による現場サンプルからラボラトリ結果の提供まで時間は、大幅に変動する可能性がある。従って、ラボラトリの結果の準備が整うと、このむだ時間が計上される。このため、現場のオペレータが現場サンプルを時間「K」で採取し、ラボラトリ解析値が時間「N」に届く場合、以下の式が成立する。
生のバイアス=品質計測値−品質推定値 式9
「生のバイアス(Raw Bias)」から「バイアス(Bias)」を更新する従来アルゴリズムとして複数のものが存在する。中には、指数フィルタ等のローパスフィルタを使用して生のバイアス(Raw Bias)を処理するものがある。
バイアス=a*バイアスN−1+(1−a)*生のバイアス 式10
ここで
Figure 0005303474
サンプル期間 − ある解析結果から次の解析結果までの時間
フィルタ時間 − 指数フィルタの時定数
プロセス制御アプリケーションに使用する場合とは対照的に、推論モデルを異常事象検出に使用する場合は、フィルタ時間をサンプル時間に比べて長い時間間隔に設定する必要がある。通常は、サンプル時間の20倍を超える長さに設定する。例えば、オンラインアナライザのサンプル時間が10分である場合は、フィルタ時間を3時間より長く設定する。これにより、「a」の値は0.95より大きくなる。
更新されるバイアスをどのアルゴリズムで計算するかに関わらず、異常事象検出の主な要件は、異常事象の影響がバイアス更新計算に吸収されることによって見えなくならないように長いフィルタ時間を指定することである。異常事象の影響が品質計測値に現れるのが、指定されたフィルタ時間より遅くなればなるほど、異常事象の検出も益々難しくなる。従って、検出するのが最も難しい異常事象は計測値の低速ドリフトであり、この場合はフィルタ時間も同等に遅くする必要がある。
C.ファジーネットの使用によるモデル結果の正規化およびモデルの結合
異常事象検出の場合、異常事象の可能性があることをいつ結果は示しているかをコンソールオペレータが把握できるように、数値モデルの結果にはコンソールオペレータ用の解釈が必要である。この解釈を作成するためのメカニズムでは、簡単な「ファジファイア(fuzzifier)」およびモデル残差の統計的変動(標準偏差で表現されるような)を使用して、異常事象の可能性の推定値を作成する必要がある。
図3に、実施方法の例を示す。実線は「ファジファイア」として知られる数学的関数である。この関数では正規化されたモデル残差(残差の標準偏差に基づいて正規化されている)を、異常事象が存在する可能性に変換する。システムユーザは、モデル残差結果が明らかに正常である領域を選択する。この例では、モデル残差が標準偏差−0.5と0.5の間にある場合は明らかに正常であり、モデル残差が標準偏差5.5より大きいか、標準偏差−5.5より小さい場合、モデル残差は明らかに異常性を示している。これらの領域間における異常性の可能性は、1/2標準偏差での可能性ゼロから標準偏差5.5での可能性100%までの線形補間となる。点線および破線は可能性の代表値(60%と90%)であり、ここでコンソールオペレータは、異常状態の可能性を通知されることになる。
異常性の具体的な確率は、残差のデータ分布関数によって決定される。表1は、平均値の種々の標準偏差内に収まる正常値のパーセンテージを示す(データ分布関数はガウス分布または正規分布であると想定する)。
Figure 0005303474
しかし、残差のデータ分布は、通常、ガウス分布または正規分布に適合しない。むしろ、正常/定常状態運転中の残差分布とプロセスの軽度の不調時の残差分布という2つの確率分布が複合化したものである。このような事情にも関わらず、上表は適切な設定を概念的に案内する際には依然として有用である。
モデル残差が「異常事象の存在の可能性」という一般的な尺度に変換されると、複数のモデル残差を結合してプロセス運転の広範囲を要約することができる。これを行うには、多数のモデルの中から最も高い異常の可能性を選出する。
品質解析計測の問題点の検出
品質計測での問題を検出するには、実際の品質計測値Yと推定された品質計測値Yestimateとの間の統計的に大きな差を探索する。この差は、品質推定残差である。この残差の統計的な正常域は、軽度のプロセス不調時に残差の標準偏差から算出する必要がある。図3の例に示すように、「正常域」である可能性が高い領域を実際に定義すると、データの99.9%が存在する範囲ということになる。この一組の限界点は、ゼロ(この残差の平均)からおよそ3.5標準偏差離れた点に対応する。これらの限界点を変更して、感度を上げたり下げたり調整することができる。
典型的な異常事象検出(AED)のオンライン実装の場合、全ての解析間での複合的な異常の可能性は、個々の可能性から計算される(図4を参照)。全ての解析を対象とした正規化された品質推定残差(残差を正常運転中のその標準偏差によって割り算することにより正規化される)は、ファジーペトリネットに入力される。ファジファイアでは、正規化された各残差を異常の可能性に変換する。ここで、−0.5SDと0.5SDとの間にある値は100%正常であり、5.5SDより大きいか、または5.5SDより小さい値は100%異常である。異常の最大の可能性を選択することにより、全ての解析問題が要約される。可能性が60%(3.5標準偏差に対応する)を超えている場合、オペレータには、品質計測問題が予想される旨の第1の通知が与えられる。
重大な品質エクスカーションの予測
将来的に重大な品質エクスカーションが発生する可能性は、Ypredicted.の値と品質限度とを比較することにより推定される。モデルの品質によっては、Ypredicted.の値とYの実際の将来値との間には若干の誤差が発生する。この誤差の推定には、品質推定残差(Yestimate−Y)の確率分布が最適である。ガウス分布を想定した場合、図5はYの将来値とYpredictedとの間のばらつきを示す。この例では、Ypredictedは1.3標準偏差であり、品質上限を超えている。このYpredicted値については、Yの将来値の90%は品質上限を上回り、10%が品質上限を下回る。特定の可能性推定値について、この表2では、特定の可能性値について必要とされる上限を超えるオフセットを示している。
Figure 0005303474
図6に示すファジーネットでは、この方法がオンラインシステムでどのように実施されるかを示している。ファジーネットへの入力は、正規化された、Ypredicted.と品質上限との差である。
Figure 0005303474
ファジファイアでは、この値を可能性テーブルに基づいて将来的な限度違反の可能性に変換する。Ypredicted.が、品質上限より下で1.83標準偏差より小さい場合、運転が品質限度内に収まる可能性の推定値は100%となる。Ypredicted.が、品質上限より上で1.64標準偏差より大きい場合、品質上限を超える可能性の推定値は100%となる。このようなコーナーポイント値は厳密には正しくないが、これらの値により、ファジファイアでは、2.55標準偏差(オペレータが第1の通知を取得するポイント)で60%の可能性、そして1.3標準偏差で90%の可能性を正確に算出することができる。
生のバイアス(Raw Bias)を調べてモデルの問題/キャリブレーションのドリフトを確認
モデルの問題または長期のキャリブレーションドリフトは、生のバイアス(Raw Bias)の値に現れる。この2つの問題は、互いに区別するのが困難ないし不可能な場合がある。良好な推定機能を使用してモデルが稼動状態にされていると仮定すると、モデルの問題は、品質値に実際に影響するのにモデル内に含まれない何らかの要因における変化、相関構造の変化、またはプロセス運転条件の変化に起因する入力と出力との間の時間動特性の関係の変化に起因する。キャリブレーションのドリフトは、ゼロと計測値の範囲の両方またはいずれかに影響を及ぼす場合がある。
これらの問題は、生のバイアス(Raw Bias)の統計的に大きな変化であって、恒久的な変化または統計的有意性の限界の上下を循環する変化をチェックすることにより検出される。品質解析計測問題を検出する場合と同様に、これらの問題のチェックでも、いつ、生のバイアス(Raw Bias)の値がその正常範囲から外れ、その範囲外に複数時間とどまったかを調べる。循環チェックでは、生のバイアス(Raw Bias)が統計的有意性の限界を超えた回数をカウントする。生のバイアス(Raw Bias)の統計的に正常な範囲は、正常運転中のその標準偏差から算出可能である。「正常範囲」の一般的な定義を示すならば、データの99.9%がある範囲となろう。この一組の限界点は、生のバイアス(Raw Bias)の予測平均であるゼロからおよそ3.5標準偏差離れた点に対応する。これらの限界点を変更して、感度を上げたり下げたり調整することができる。
統計的限界から逸脱した状態が続いた場合、キャリブレーションサンプルを使用したアナライザのチェック、更に必要があればアナライザの再キャリブレーションを計測器の技術者に行わせるように、オペレータは指示される。
D.オペレータ用インターフェイスディスプレイ
オペレータ用ディスプレイの目的は、潜在的な異常事象が検出されたことをオペレータに通知し、オペレータがその状況を診断するのに必要な支援情報を迅速に提供することにある。この情報は、図7に示すように、一連のトレンドおよび分布棒グラフによって提供される。
トレンド1には、将来的な異常品質エクスカーションの可能性をオペレータに知らせるための情報が表示される。このトレンド例では、時間4145あたりでエクスカーションの発生が予測されている。点線はエクスカーションの60%の可能性に対応し、一方、実線はエクスカーションの90%の可能性に対応している。この例では、エクスカーションは、予測したように発生する(しかし、必ずしも完全に予測された範囲ではない)。
トレンド2では、推定されたアナライザ値と実際のアナライザ値との比較を示している。このトレンドは、オペレータに推定値の品質を植え込むことに加えて、実際のアナライザで障害が発生した場合にオペレータが推定値を把握する必要がある場合にも有用である。
トレンド3では、推定された値と実際の値との差が統計的に大きいかどうかをオペレータに示す。点線はアナライザ問題の60%の可能性に対応し、一方、実線はアナライザ問題の90%の可能性に対応している。
棒グラフ4では、どの計測において、アナライザ値の平均値からのアナライザ値の変化が示されているかを表示している。これらの入力は、アナライザ値の変化の推定値への寄与が高いものから順に配置されている。算出されるアナライザの変化への各モデル入力の寄与は、式5における当該変動から得られる。
(Y−YN,filt)=A*(X1,N−X1,N,filt)+A*(X2,N−X2,N,filt)+...A*(Xk,N−Xk,N,filt) 式13
入力Xと関連付けられた実線バーのサイズは次のとおりである。
実線バーのサイズj、N=A*(Xj,N−Xj,N,filt) 式14
点線の参照ボックスのサイズ(予想される寄与を示す)は、トレーニングデータセットからのこの項の標準偏差である。
点線ボックスのサイズ=標準偏差(A*(Xj,N−Xj,N,filt))トレーニングデータ 式15
III.推論品質モデルの開発
正確なモデルの開発で鍵となるのは、高品質のトレーニングデータセットを備えることである。高品質のトレーニングデータセットを決定する指標は次のとおりである。
・トレーニングデータのS/N比が良好である
・計測可能な、解析への全ての影響を含む。
・生データの適切な数学的変換(特に時間同期化で必要)を含む。
・異常なプロセス運転に関する注釈を含む。
・プロセス/制御システム構成の補助的指標を含む。
・対象とする運転範囲に及ぶ。
・種々の運転点のバランスの取れた表現を含む。
・実際のプロセス状況を表現していない不良データ(アウトライアー)を除外する。
図8では推論モデルを開発する典型的な従来技術の方法を示し、一方、図1では異常事象検出のため、並びにプロセス時間動特性と相互関係したモデル入力とを補償するために必要な標準的な方法に対する拡張機能を示す。図1に示す方法を構成する各ステップの内容を以下に説明する。以下のパラグラフに振られた番号は、図1の振番されたボックスに対応している。
1.推論計測運転領域の識別
このステップでは、履歴プロセス運転が、計画された推論モデル開発と関連していた時期、およびモデルが適用される運転モードを識別することが必要である。これらのモデルは経験的なものであるため、データ内の相関構造に依存する。その相関構造は、運転モードに応じて変化する可能性がある。この段階では、運転内に存在する運転モードと、この運転モードでプロセスが運転されていた時期を識別する必要がある。その後、モデル構築段階では、これらの運転モードのうち、どの運転モードを結合すれば、運転をカバーするのに必要な合計のモデル数を削減できるかを決定する必要がある。更に、品質の尺度に影響を与えると考えられる装置構成モードが存在する場合もある。
連続工業プロセスでは、必要な保守のために、まれに周期的な変更を経験する。変更中、現場では、ボトルネックの解消または他の理由でプロセス装置のアップグレードを選択する場合がある。この種のプロセス変更により、変更前の運転からのデータが、モデル開発に対して無効にされる場合がある。従って、プロセスに加えた重要な機械的変更の日付、またはプロセス制御方策に加えた主要な変更の日付は、モデル開発のためにデータを収集可能な最も早い時期として留意する必要がある。
2.ラボラトリ解析におけるサロゲート計測値の識別
このステップでは、時間同期化の計算を目的としてオフライン品質計測値の「代わりに使用できる」オンライン計測値を選択することが必要である。ラボラトリサンプルはまれにしか取得されないので、ラボラトリ計測値と同時に変化するとみられる類似のオンライン計測値に依存する必要がある。例えば、95%沸点は、最終沸点FBPと強く関連付けられているとする。FBP推論モデルでは95%沸点と強く関連付けられた計測値を使用するとみられ、この強く関連付けられた計測値と95%沸点との時間同期は、FBPとの時間同期と同じになると想定される。
サロゲートオンライン計測値を選択する場合、オンラインアナライザの自動サンプル点がラボラトリ解析の手動サンプル点と物理的に近接しているかどうかに注意することが重要である。このような2つのサンプル点の配置間隔が大きくなるほど、時間同期で発生する誤差も大きくなる。物理的分離が管の長さだけである場合は、介在する管の容量を正常プロセスフローで除算した結果に相当するむだ時間を、時間同期モデルに加算(手動サンプリング点が自動サンプリング点の下流にある)または時間同期モデルから減算(手動サンプリング点が自動サンプリング点の上流にある)することにより、これを補正することができる。
サロゲートオンライン計測もラボラトリ解析の一部である場合は、オンライン計測値とラボラトリ計測値とを比較することにより、サンプル位置の違いに起因する時間シフトを算出することができる。
3.プロセスデータの収集
この方法では、正常運転のデータを使用して推論モデルを作成することが可能なため、プロセス用に計画された実験的試験にかかるコストを回避できる。計画された実験によってプロセスが誘起されない場合、このモデルを構築するのに必要な情報はプロセスの不調および運転点の変化からもたらされる。
連続工業プロセスは、主に、限られた数の定常状態運転点でしか運転されない。運転のこれらの定常期間は、プロセス計測間の関係に関する情報にほとんど寄与しない。従って、プロセス事象を十分に捕捉してこれらの計測関係をモデル化するために、長期にわたる運転データの収集が必要である(例えば、6ヶ月〜2年)。プロセス履歴システムは長年にわたるデータを格納する(しばしば高分解能で)ので、データのソースとなる可能性が高い。
通常、生のオンライン計測データは、データ圧縮を行わずに、およそ1分間に1度の割合でスポット値として収集する必要がある。モデルに含める候補である計測値に加えて、プロセス性能、プロセス運転モード、装置構成、およびプロセス制御構成の指標である変数も収集する必要がある。
異常プロセス事象または大きな外乱に関する注釈もプロセス計測データと共に収集する必要がある。
4.異常データサンプルの識別
データ内に不正な値が多数含まれることがよくある。一般に識別される内容は、飽和/オフスケール計測、計測器のキャリブレーション、および履歴システムデータ収集障害である。通常、中度から重度のプロセス外乱は、プロセス運転のシャットダウンまたは重大な変化を引き起こさない限り、異常データとして分類されない。
5.評価:サンプルはアウトライアーであるか
データサンプルは、その値が計測される実際のプロセス条件を表していない場合に限り(例えば、送信機の範囲外でプロセスが運転されていた)、アウトライアーとして判断されるべきである。品質計測値が不良である期間はいずれも、破棄する必要がある。但し、最終的には少数の候補モデル入力しかモデルに取り込まれないので、モデルトレーニングデータに取り込み可能なサンプル時間は評価対象の特定の入力セットに応じて変化する。
6.定常運転の期間の識別
定常運転期間からの限られた量のデータだけがトレーニングデータセットに含められる。共通の定常運転点が複数存在する場合は、それぞれの定常運転点から同様のデータ量を選択する必要がある。定常運転からのデータ量の合計は、通常、合計データセットの25%程度とするべきである。
7.大部分の定常状態運転の削除
データフィルタを構築することにより、アルゴリズムで定常運転を識別し、削除することができる。このフィルタに基づいて、品質値の変化率(ROC)または他の重要な運転性能指標を判定するのが最も一般的である。このようなデータフィルタは、以下の計算を行うことにより構築できる。
ROC=Y−YN,filtered 式16
ここで
N,filtered − ローパスフィルタにかけられたYの値
データフィルタ − 下限≦ROC≦上限を除外
フィルタリングされる項YN,filteredは、現在の平均運転点の推定値として働く。現在の値YからYN,filteredを引き算すると、このデータ級数は、平均値がゼロに近い静止級数(ROC)に変換される。ゼロに近いROCの値は定常運転を示し、この値に情報量はほとんどない。下限と上限の一般的な選択肢は次のとおりである。
下限=−標準偏差ROC
上限=+標準偏差ROC
このように、定常運転の大部分は削除されている。
図9では、定常運転を削除しない場合の結果を示している。結果として得られた推論モデルでは、変化が小さい場合は良好な推定特性を示すが、変化が大きい場合に示す推定特性は不十分なものとなろう。
8.入力および出力における正常な範囲の識別
これらの範囲を識別する目的は、計測値が飽和している可能性がある(例えば、送信機の範囲外で)データ、または非常に非線形な運転の領域でプロセスが運転されている(例えば、高いタワーデルタ圧力によって示されるタワーフラッディング)データをアルゴリズムによって除外することにある。この情報はまた、オンラインシステムの全体エラー検出計算でも使用される。
9.データフィルタの作成
前述のフィルタに加えて、追加のデータフィルタを作成することにより、極めて異常な運転の時間中のデータを自動的に除外することができる。
10.評価:不十分なS/N比
S/N比が不十分となる原因は、データ内に強力な信号が不足している(計測値をその設定点の近くに維持する良好なプロセス制御が原因となる場合が多い)ことにあると考えられる。または、信号内の非常に大きなノイズが原因となる場合もある。強力な信号の不足が原因である場合、これらの尺度はモデルから効果的に外される。
11.平滑化フィルタ/スパイクフィルタを使用したデータのフィルタリング
最も一般的に必要とされるフィルタは、スパイクフィルタ、ミッドパスフィルタ、およびローパスフィルタである。スパイクフィルタは、計測値の変化を、予め設定された最大変化までと制限する場合がある。データに適用されるフィルタはいずれもオンラインシステム内で再生される必要があるため、これらは物理的に実現可能とする必要がある。フィルタは、位相遅れを最小限に抑えるように選択する。
12.生データの数学的変換の作成
モデルのフィッティングを向上させるために、複数の周知の変換が採用される。例えば、組成アナライザおよびタワーオーバーヘッド圧力のログ変換、無次元比への流量の変換、トレイ温度への圧力補償の適用等がある。
13.SISO動特性モデルの構築
データ内の動特性を処理するために、各候補入力とアナライザ値との間の動的モデルが開発される。これらは、信号入力・信号出力モデル(SISO)であり、通常は、単なる一次モデルにむだ時間モデルを加えたものである。
Figure 0005303474
式中、
X(s) − 入力信号のラプラス変換
Y(s) − 出力信号のラプラス変換
G(s) − 伝達関数の記号
−TD*s − 純粋なむだ時間TDに関するラプラス変換
Tau − 一次常微分方程式の時定数
s − ラプラス変換パラメータ
多入力単出力(MISO)動的モデルの開発は必要でも望ましくもない。入力は、通常、相互相関しているので、MISOモデリング結果はモデリングケースの運用のために選択された特定の入力セットに大きく影響される。
14.データからの低速トレンドおよびバイアスの除去
計測されない恒久的な負荷外乱がデータ内に存在しない場合、微分データのモデリングからの係数は、十分に評価されたデータのモデリングからの定数と類似すべきである。計測されない恒久的な負荷外乱は、モデルに極度にバイアスをかける可能性がある。このバイアスに関する問題を回避するために、モデルは十分に評価されたデータではなく微分データの形式を使用して開発される。
この変換を実行する特定の方法では、指数フィルタ等のローパスフィルタを使用して、フィルタリングされた値を現在の値から引き算する。
Figure 0005303474
式中、
Y − 品質計測値
Figure 0005303474
− フィルタリングされた値が差し引かれた品質尺度
− 候補入力i
Figure 0005303474
− フィルタリングされた値が差し引かれた候補入力
a − 指数フィルタ定数(XおよびYについて同じ値)
指数フィルタ定数は、品質に影響するプロセスの支配的な時定数の1〜3倍となるように選択すべきである。これはステップ13で構築されたSISOモデルから推定可能である。図10に示すように、品質計測値は、プロセス変化に対する最終的な応答の64%〜95%で、1〜3倍の時定数の後にそれぞれ応答する。これより短い時定数を選択すると、高周波ノイズが増幅され、信号強度が低下する。これより長い時定数を選択すると、低周波の恒久的な外乱が増幅される。フィルタ定数が1〜3倍の時定数の範囲内にあれば、S/N比は最も改善される。
15.推論モデルの構築
前のステップで作成したトレーニングデータセットを使用すれば、ツールおよび方法を構築する標準的なモデルによって推論モデルを構築できる。この目的は、良好な推論モデルをもたらす最小数の入力を使用することにある。式17を参照すると、ほぼ同等の推定強度を有する相関した代替入力の中から選択する場合は、TauおよびTDに対して最も大きな値を有する入力を選択することにより、推論モデルは異常エクスカーションをより早く予測し、プロセスを場合によってはより適切に制御することができるようになる。

図11は一組の蒸留塔を示す。ここで、第1の塔T−101はエタン、メタン、水素等の軽質炭化水素を除去するように設計され(脱エタン塔(de−ethanizer)として知られている)、第2の塔T−201はC炭化水素(主にプロパン)を抽出するように設計されている。
検出される必要がある異常事象が複数ある。タワーT−201の運転にとって重要なのは、T201から取り出される蒸留液の組成である。これはアナライザA201で計測され、推論コントローラ「A−201コントローラ」によって制御される。
このアプリケーション用の推論推定器を設計する第1のステップは、検出する異常事象のタイプを把握することである。この場合、推定器は、アナライザサンプルループのプラギングやアナライザキャリブレーションでのドリフティング等のアナライザ運転における問題を識別し、ポンプP−201の吸引時の過剰な軽質炭化水素を予測することによりポンプP−201のキャビテーションを防止する。
アナライザの問題を検出する場合は、現行の工業的手法に従って、T−201の温度、圧力、および流量の計測値を基に推論を構築する。アナライザの問題は、「生のバイアス」、アナライザ信号、およびモデル推定の時間トレンドを組み合わせることにより明らかにされる。
図12は、アナライザへのサンプルラインの部分的なプラギングと関連付けられた設定時間トレンドを示す。この例では、プラギングはサンプル時間500付近(グラフ上では破線の垂直線で示す)で生じるが、データではわずかな兆候(アナライザ信号の正常な変動性より低い(図12B))しか見えない。工業的手法ではサンプル値の間の最小の変化によってアナライザ信号を検証することができるが、この例に示すような小さな変動の場合は、この種の検証チェックはトリガされる可能性が低い。
サンプル時間500とサンプル時間800との間では、プラギングされたサンプル示度と実際の組成とがかなり厳密に一致している。これは単に、プラギングが生じて以降、プロセス組成が大して変化しておらず、組成の設定点付近で運転されているからである。これは運転に潜む落とし穴である。
プラギングが唯一影響するのは、サンプル時間800で組成が大きく動き始めたときである。時間800の後、モデル推定アルゴリズムのバイアス更新部のために、アナライザ値とモデル推定値はかなり厳密に一致しているが、両方とも正しくない。アナライザとモデル推定は互いに確認し合うため、閉ループ制御またはオペレータのいずれの操作もこの不正な情報に基づくことになる。プラギングが部分的であるために、プロセス流体の一部はアナライザに漏出する。これにより、アナライザは実際の組成の方向へゆっくりと移動することができる。
「生のバイアス」信号を解析すると状況は直ちに明らかになる。統計的に大きな変化は、この場合、3つの標準偏差よりも大きな「生のバイアス」変化として求められ、図12Dにおいて水平に延びる点線で表される。この設定の厳密な値は、不正な指標となるのを避けるために「生のバイアス」の長期履歴を調べて調整され、通常は、履歴信号特性に応じて3つの標準偏差と5つの標準偏差との間に分布し得る。
図13では、アナライザのドリフティングキャリブレーションと関連付けられた設定時間トレンドを示す。この例では、サンプル時間500付近で最終的な10%ドリフトが生じる(グラフでは点線の垂直線で示される)が、アナライザ(図13B)またはモデル推定(図13C)データでは明らかな兆候は見られない。
「生のバイアス」信号を解析すると、状況は徐々に明らかになる。サンプル時間720までには統計的に大きな変化に達し、この場合、図13Dにおいて水平に延びる点線で表されるように、3つの標準偏差よりも大きな「生のバイアス」変化として求められる。この設定の厳密な値は、不正な指標となるのを避けるために「生のバイアス」の長期履歴を調べて調整され、通常は、履歴信号特性に応じて3つの標準偏差と5つの標準偏差との間に分布し得る。
アナライザ問題の検出とは対照的に、P−201の吸引時の組成の予測では、ポンプのキャビテーションを防止するのに十分なリードタイムを確保するために異なるプロセス計測の選択が必要である。T−201の計測においてT−201原料内での軽質炭化水素の増大が示された場合、軽質炭化水素はT−201内にすでに存在しており、タワーからそれらを取得するにはタワーのオーバーヘッドを通すしかないので、ポンプのキャビテーションを防ぐのは難しい。
代わって、推論推定器の設計は、T−201への原料内の過度の軽質炭化水素を示す追加のリードタイムを提供するために、T−101での計測に応じて行う必要がある。入力計測の選択は更に上流へと移動するので、推論推定器の精度は劣化する可能性がある。このため、このような入力計測の選択は、上記したようなアナライザ問題の検出には望ましくない。
特許文献引用
Figure 0005303474
Figure 0005303474
非特許文献引用
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(17)Venkatasubramanian,V,et al ”A Review of Process Fault Detection and Diagnosis”,Parts 1,2,& 3,Computers and Chemical Engineering,vol 27,2003

Claims (23)

  1. オンラインアナライザまたはラボラトリ解析によって計測される運転パラメータの異常事象を検出するための推論推定を計算するオンラインシステムであって、
    a)リアルタイムデータコレクタ、
    b)リアルタイムデータプリプロセッサ、
    c)モデルおよび統計的有意性計算器、
    d)モデルから得られる複数の結果を要約する手段、および
    e)事象解析用の診断ディスプレイ
    を含み、
    前記モデルは、(イ)モデル入力と運転パラメータとの時間同期、(ロ)推論モデル計算、および(ハ)バイアス計算と更新から構成される3つの成分を含み、
    前記(イ)の時間同期は、下記式1の「G」で決定され、
    Figure 0005303474
    但し、式中、各文字は、以下の意味である。
    X(s):入力信号のラプラス変換
    Y(s):出力信号のラプラス変換
    G(s):伝達関数の記号
    −TD*s :純粋なむだ時間TDに関するラプラス変換
    Tau:一次常微分方程式の時定数
    s:ラプラス変換パラメータ )
    前記運転パラメータのためのY estimate 計算では、種々の入力と前記運転パラメータを時間同期するために動的モデル「G」が使用され、一方、前記運転パラメータのためのY predicted 計算では、時間同期が存在しないので、入力は時間同期されず、
    また、前記Y estimate は、差し迫った問題を前記運転パラメータ自身で特定するために用いられ、一方、前記Y predicted 値は、全ての入力が現在値のまま維持される場合、「Y」の最終的な定常状態値の推定値となり、前記異常事象によって引起される運転パラメータの重大な品質エクスカーションを予測するために用いられる、
    ことを特徴とするシステム。
  2. 前記データコレクタが、前記モデルへの入力値としてのプロセス計測値を計測することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記プロセス計測値に温度、圧力および流量が含まれることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 前記データプリプロセッサが、データの全体エラー検出を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  5. 前記データプリプロセッサが、データの数学的変換を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  6. 前記データプリプロセッサが、ノイズを除去するためのフィルタを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 前記モデルおよび統計的有意性計算器が、さらに、前記モデルの問題および前記オンラインアナライザにおける長期キャリブレーションドリフト問題を判定することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  8. 前記モデルおよび統計的有意性計算器が、前記運転パラメータの値の推定値を求めることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  9. 前記モデルおよび統計的有意性計算器が、プロセス制御アプリケーション用に将来の運転パラメータ(Ycontrol)を更に決定することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  10. 前記Yestimateのためのモデルへの入力値が、対応するラボラトリ解析またはオンライン解析と時間同期されることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  11. 前記推論モデルが、カルマンフィルタ、部分最小二乗(PLS)回帰、ニューラルネットおよび段階的回帰を使用して構築可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  12. 前記推論モデルが、部分最小二乗(PLS)モデルであることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  13. 前記モデルがバイアス項を含むことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  14. 運転パラメータのオンライン解析またはラボラトリ解析が提供されるたびに、前記バイアス項が更新されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  15. 前記統計的有意性計算器が、前記計測された運転パラメータと前記運転パラメータの推定値の間に統計的に有意な差が存在するかどうかを判定することを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  16. 前記統計的有意性計算器が、前記計測された運転パラメータと前記運転パラメータのモデル推定値の差に基づいて更新されるバイアス項を含むことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
  17. 前記モデルが、さらに、前記運転パラメータの予測値と前記運転パラメータの運転限界を比較することにより、将来の運転限界エクスカーションを決定することを特徴とする請求項に記載のシステム。
  18. 前記推論モデルが、ラボラトリ解析のためのサロゲート計測値の識別を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  19. 前記推論モデルが、定常状態運転の期間の識別と、定常状態運転に関連する大部分のデータの削除を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  20. 前記推論モデルが、入力および出力計測のための正常範囲の識別を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  21. 前記推論モデルが、極めて異常な運転期間中のデータを除外するためのデータフィルタを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  22. 前記推論モデルが、単入力単出力モデルを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  23. 前記推論モデルが、ローパスフィルタを使用する方法における低速トレンドに関連したデータの除去を含み、
    前記ローパスフィルタでは、下記の式が成立し、
    Figure 0005303474
    (ただし、式中、各文字は、以下の意味である。)
    Figure 0005303474
    その際、前記指数フィルタ定数は、該プロセスの支配的な時定数の1〜3倍となるように選択される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
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