JP5300815B2 - 取水装置、取水方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダム湖等の貯水池で利用される取水装置、取水方法に関する。
一般に、ダム湖等の貯水池内の水は表面付近では温かく、水深方向に向って冷たくなるなど、水深や場所によって温度が異なり、また河川等から流入する水の水質は天候等により変化する。また、貯水池にあっては、一般に、生活や農業に適した温度の清澄な水を下流地域に供給する機能を備えることが要求されているが、上記のように、水質や水温は均一ではないため、その用途に適した水を取水できる選択取水設備が備えられたものもある。
そして、この様な選択取水設備として、特許第4413153号公報にて提案されている取水装置が知られている。この取水装置は、ダム湖において水面から5m程度の深さまでの範囲内で清廉な水を取水するための装置であって、帯状に形成されて両端がダム湖の周辺に取り付けられて貯水中に埋没される遮水部と、ダム湖に浮かんで当該帯状の遮水部を水面上から支持する浮水部と、この遮水部と浮水部との間に設けられて水面から5m程度の深さまでの範囲内の貯水を通水する通水部とを備えて構成されている。
そして、この取水装置はダム湖の所定位置に配設されて、当該ダム湖内を取水口側の領域と反取水口側の領域とに仕切り、通水部を通じて反取水口側領域から取水口側領域へと清廉な表層水を流して取水口へと流動させるようになっている。
特許第4413153号公報
ところで、貯水池内の水は、河川等からの流入水質の悪化および貯水池での滞留が原因となって富栄養化現象が生じることがある。そして、このような富栄養化現象が生じると、貯水池の表層でプランクトンが異常繁殖し、アオコや淡水赤潮が発生して、貯水池の景観悪化や水道水として取水した場合の黴臭の原因ともなる。
そして、上記富栄養化現象は、特に夏場に生じ易いが、その理由は、貯水池に流入する河川等の水温が高くなること、および貯水池内に水温躍層が生じることによる。ここで、水温躍層とは貯水上層の表層温度が高く、貯水下層の底層温度が低くなっている状態を言い、その温度差に伴う密度差により底層で貯水が滞留してしまう。そして、底層で滞留した水は貧酸素状態となり、底泥から栄養塩が溶出する状態となる。
従って、上述の従来例のような取水装置であると、表層部に設けられた通水部から絶えず表層水を通水して取水口へと流動させているので、上記水温躍層を十分に除去することができない。
そこで、例えば空気ポンプ等による曝気設備を設けて、ダム湖内の水底部に圧気を吹き込んで曝気したりすることで、水温躍層を破壊しその富栄養化現象の発生を抑制していたが、当該曝気設備を設けるとその設備費が嵩み、また運転のためのランニングコストも多く費やすと言った課題があった。また、当該曝気設備による水温躍層の破壊では、局所的な対処となるので、ダム湖の広範な領域に亘って適用することが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであり、その目的は、貯水池内での水温躍層及び富栄養化現象の発生を可及的に広範囲に亘って防止することができる取水装置、取水方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様による取水装置は、ダム湖等の貯水池内に設けられて、該貯水池を取水口側領域と反取水口側領域とに仕切って遮水するとともに、該反取水口側領域から取水口側領域に貯水を通水するための通水部を有した取水装置であって、水面から所定の深さまでの範囲の表層水を通水する表層水用通水部が形成されて、該表層水用通水部より下方を遮水する表層水通水手段と、水底から所定の深さまでの範囲の底層水を通水する底層水用通水部が形成されて、該底層水用通水部より上方を遮水する底層水通水手段とを備え、該表層水通水手段と該底層水通水手段とが通水方向に沿って所定間隔を空けて並設されており、前記表層水通水手段は、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該浮水部と該遮水部との間又は該遮水部における表層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備え、前記底層水通水手段は、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該遮水部と水底部との間又は該遮水部における底層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備え、前記遮水部の一方の面には、当該遮水部の幅方向に重りが取り付けられており、前記遮水部の他方の面には浮きが前記重りの下方で前記遮水部の幅方向に取り付けられ、前記重りと浮きは一対で上下に複数取り付けられており、下の浮きによる浮力が下の浮きより下方側にある部分による重力より少なくとも小となるように構成され、上の浮きによる浮力は、上の重りと下の重りによる重力の合計よりも少なくとも小となるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の他の態様による取水方法は、ダム湖等の貯水池内を下流側の取水口側領域と上流側の反取水口側領域とに仕切って遮水するとともに、前記遮水した部分の一部を通じて該反取水口側領域から取水口側領域へと貯水を通水し流動させて取水する取水方法であって、水面から所定の深さまでの範囲の表層水を通水する表層水用通水部を形成すべく、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該浮水部と該遮水部との間又は該遮水部における表層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備えた、該表層水用通水部より下方を遮水する表層水通水手段と、水底から所定の深さまでの範囲の底層水を通水する底層水用通水部を形成すべく、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該遮水部と水底部との間又は該遮水部における底層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備えた、該底層水用通水部より上方を遮水する底層水通水手段とを備え、前記遮水部の一方の面には、当該遮水部の幅方向に重りが取り付けられており、前記遮水部の他方の面には浮きが前記重りの下方で前記遮水部の幅方向に取り付けられ、前記重りと浮きは一対で上下に複数取り付けられており、下の浮きによる浮力が下の浮きより下方側にある部分による重力より少なくとも小となるように構成され、上の浮きによる浮力は、上の重りと下の重りによる重力の合計よりも少なくとも小となるように構成されており、該表層水通水手段と該底層水通水手段とが通水方向に沿って所定間隔を空けて並設されており、水面から所定の深さまでの表層範囲に設けられた表層水用通水部を通じて表層水を通水して該表層水用通水部よりも下方を遮水する表層水通水過程と、水底から所定の高さまでの底層範囲に設けられた底層水用通水部を通じて底層水を通水して該底層水通水部よりも上方を遮水する底層水取水過程とを、上流側から下流側への貯水の流動方向に沿って所定間隔を空けて並存させて、該表層水取水過程と該底層水取水過程との間にて該貯水が上昇する上昇流動過程又は該貯水が下降する下降流動過程を創出する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、貯水池内での水温躍層及び富栄養化現象の発生を可及的に広範囲に亘って防止することができる。
本発明に係る取水装置をダム湖に設置した状態を示す概略平面図である。 図1A中のb−b線矢視断面図である。 本発明に係る取水装置の表層水通水手段を一方の面側(取水口側)から見た状態を示す図である。 図2の表層水通水手段を図2の反対側(反取水口側)から見た状態を示す図である。 表層水通水手段における樹脂製フロート及び遮水部と、支持壁体に取り付けたガイドワイヤとの掛かり具合を示す図である。 浮水部をガイドワイヤに沿って昇降させる昇降案内部を横から見た図である。 図5Aを上から見た状態を示す図である。 本発明に係る取水装置の底層水通水手段を一方の面側(取水口側)から見た状態を示す図である。 図6の底層水通水手段を図6の反対側(反取水口側)から見た状態を示す図である。 底層水通水手段における樹脂製フロート及び遮水部と、支持壁体に取り付けたガイドワイヤとの掛かり具合を示す図である。 ダム湖が計画高水位に達したときの表層水通水手段における遮水部の状態及び取水状況を示す図である。 図9Aの状態からダム湖の水位が低下した状態を示す図である。 図9Bの状態から更に水位が低下した状態を示す図である。 ダム湖が計画高水位に達したときの底層水通水手段における遮水部の状態及び取水状況を示す図である。 図10Aの状態からダム湖の水位が低下した状態を示す図である。 図10Bの状態から更に水位が低下した状態を示す図である。 本発明に係る取水装置の第1の変形実施形態を示す概略側断面図である。 本発明に係る取水装置の第2の変形実施形態を示す概略側断面図である。 表層水通水手段を例示して、遮水部自体に通水部を設けるようにした通水部の変形例を示す図である。
以下に、本発明に係る取水装置の好適な実施の形態について、添付図面を参照して詳述する。
図1A〜図1Bは、貯水池としてのダム湖2に本実施形態の取水装置1を設置した状態を示したものであり、図1Aはその概略平面図、図1Bは図1A中のb−b線矢視断面図である。
図示するように、この取水装置1は、ダム湖2内に設けられて当該ダム湖2を取水口側領域2aと反取水口側領域2bとに仕切って遮水するとともに、その反取水口側領域2bから取水口側領域2aに貯水を通水するための通水部を有してなる2種の通水手段1A,1Bを、少なくとも1対で備えて構成されている。なお、同図において、4はダム湖2を形成する堤体であり、4aは当該堤体4に設けられた取水口である。
ここで、上記両通水手段1A,1Bは、ダム湖2の水面から所定の深さ(例えば、水深5m)までの取水範囲内で表層水を取水する表層水通水手段1Aと、ダム湖2の水底2cから所定の高さ(例えば、水底から5m)までの取水範囲内で底層水を取水する底層水通水手段1Bとからなる。そして、これらの表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとは、その通水方向(貯水の流下方向)に沿って所定間隔を空けて並設され、図示する本実施形態では、表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとが1対で設けられて、表層水通水手段1Aの方が底層水通水手段1Bよりも、その通水方向(貯水の流下方向)の上流側に配設されている。
また、両通水手段1A,1Bはダム湖2を取水口側領域2aと反取水口側領域2bとに仕切って遮水するために、それぞれ帯状に形成されてその各両端がダム湖2の周辺に取り付けられている。即ち、この図示例では、上記両端はダム湖2の両側部の地盤に一体的に設けられた支持壁体17に取り付けられるようになっている。
また、上記表層水通水手段1A及び底層水通水手段1Bは、共にダム湖2の水面に浮かぶ浮水部5A,5Bと、当該浮水部5A,5Bに取り付けられてダム湖2の水中に埋没する遮水部7A,7Bとを備えて、当該ダム湖2を取水口側の領域2aと反取水口側の領域2bとに分けている。そして、表層水通水手段1Aにあっては、遮水部7Aと浮水部5Aとの間に通水部8Aが設けられ、底層水通水手段1Bにあっては、遮水部7Bと水底2cとの間に通水部8Bが設けられている。
上記浮水部5A,5Bは、中央部に配されてその一部が鋼材等の剛性材料で作製されている鋼製フロート10と、当該鋼製フロート10の端部に一端が取り付けられるとともに、他端がダム湖2の両側部の地盤に設けられた支持壁体17に取り付けられる湾曲自在な樹脂製フロート11a,11bとからなり、当該樹脂製フロート11a,11bは鋼製フロート10の両側にそれぞれ設けられている。
より具体的な構成を図2〜図5Bを用いて説明する。図2は上記表層水通水手段1Aを堤体4に形成された取水口側から見た図であり、図3はその逆側の反取水口側から見た図で、両図は共に遮水部7Aが鋼製フロート10によって吊り下げられている中央部分を示している。
図2と図3とに示すように、上記鋼製フロート10は、ダム湖2を横断するように直線状に作られており(図1A参照)、その格子の隙間に浮きとして円柱形の発砲スチロール13が装着されて、ダム湖2の水面上に浮くことができるようになっている。なお、鋼製フロート10の上面は、平らに作られており、人が歩行し、あるいはメンテナンス等の作業が行えるようになっている。
更に、鋼製フロート10には、舟が通ることのできる舟通り15が設けられている。舟通り15は、鋼製フロート10の一部に下方へ凹む段差を設けることにより形成され、鋼製フロート10を水に浮かべたとき、その段差が所定の水深(例えば、水深1〜2m)の水路になる。この水路を通じて舟を乗り入れることにより、水面に滞留した流木等のゴミを取り除き、また巡視や点検を行うことができる。また、流木等のゴミが舟通り15を通過して取水口4側へ流れ込むのを防ぐため、鋼製フロート10には、舟通り15を遮る開閉自在の扉16が設けられている。
図4は上記表層水通水手段1Aを反取水口側から見た図であって、遮水部7Aが樹脂製フロート11aによって吊り下げられている一方の端部側部分を示している。同図に示すように、上記樹脂製フロート11a(11bも同様)は、プラスチック等の樹脂製でなる複数の中空の玉を化学繊維製の布で直線的に包み込むことにより形成されている。この樹脂製フロート11aは、鋼製フロート10と支持壁体17との間に設けられて、一端側が鋼製フロートに10繋がれる一方、他端はダム湖2の側部の地盤に一体的に設けられた支持壁体17に沿って上下に延設されたガイドワイヤ19に連結されていて、当該他端はガイドワイヤ19に沿って昇降し得るようになっている。このガイドワイヤ19は、支持壁体17に打ち込んだ一対のU字形アンカー20に端部がそれぞれ連結固定されて張設されている。なお、図示しないが、当該樹脂製フロート11aの他端は、ダム湖2の周辺の地盤等に上下に位置をずらして打ち込んだU字形アンカー間にガイドワイヤを連結して、当該ワイヤに接続するように構成することもできる。
また、詳しくは図示しないが、表層水通水手段1Aは、浮水部5A(特に鋼製フロート10)がダム湖2の水面上を浮遊するのを防ぐようにするのが望ましい。その浮遊防止手段としては、例えば、次のような構成を採用し得る。即ち、両端がダム湖2の周辺にそれぞれ取り付けられ、ダム湖2の上方に渡した2本のメインワイヤと、このメインワイヤに一端が取り付けられ、他端がダム湖2の水底2cに沈むアンカーに取り付けられ、且つダム湖2の水位変動に伴う浮水部5Aの昇降を案内する3本のガイドワイヤと、このガイドワイヤに沿って浮水部5Aを昇降させる昇降案内部28とを備えて浮遊防止手段を構成する。ここで、メインワイヤは、ダム湖2の周辺の適宜の箇所に打ち込んで固定したU字形アンカーに連結し、ダム湖2の上方で直線状に張った状態となす。また、昇降案内部28は、浮水部5Aに取り付けて、ガイドワイヤ27を挿通した状態になす。当該昇降案内部28の詳細については後述する。
ダム湖2に沈められたアンカーは、ダム湖2内の水とともに移動するのを防ぐため、一端をダム湖2の周辺に連結されたアンカー固定用ワイヤによって保持する。このアンカー固定用ワイヤも、ダム湖2の周辺部等に打ち込んで固定したU字形アンカーに連結させる。
また、上記遮水部7Aは、例えば、耐久性や耐寒性等の諸性能に優れた高強度のポリエステル系合成繊維で作られた遮水膜を用いることができ、透水性の無いもの又は少なくとも砂等の懸濁物質を遮ることのできるものを採用するのが好ましい。遮水部7Aは、水面から所定の深さ(例えば、水深5m)の取水範囲に相当する間隔をあけて樹脂又は金属で作られたチェーン34によって浮水部5Aに取り付け(吊り下げ)られている。これにより、遮水部7Aと浮水部5Aとの間の間隙が通水部8Aとなり、ダム湖2の水面から所定の深さの取水範囲内で取水することができるようになる。
また、遮水部7Aには、その下縁に沿って重りとしてのチェーン37が取り付けられており、遮水部7Aの下部とダム湖2の底面との間に隙間ができるのを防いでいるとともに、遮水部7Aの支持壁体17側の端部は、支持壁体17に取り付けられたガイドワイヤ19に沿って昇降できるようになっている。詳細は後述する。
更に、遮水部7Aの一方の面(例えば、取水口4側の面)には、重り40が横一列に取り付けられており(図2参照)、他方の面には浮き41が重り40の下方で横一列に取り付けられている(図3、図4参照)。遮水部7Aには、この重り40と浮き41が一対で上下に複数(図では上下2段に)取り付けられている。なお、本実施形態では、下の浮き41による浮力が下の浮き41より下方側にある遮水部7A及びチェーン37による重力より少なくとも小となるように構成されている。また、上の浮き41による浮力は、上の重り40と下の重り40による重力の合計よりも少なくとも小となるように構成されている。
遮水部7Aは、例えば、ダム湖2が計画高水位(HWL(High Water level))に達したときの水面に浮水部5Aを浮かべた場合にも、その下縁部と水底2cとの間に隙間ができない大きさであることが望ましい。これにより、ダム湖2の水位変動に伴って浮水部5Aが昇降しても、遮水部7Aと湖底(水底2c)との間に隙間が生じないため、湖底に堆積した土砂等が取水口4側に流入するのを防ぐことができる。
また、図2に示すように、遮水部7Aの取水口4側の面に取り付ける重り40には、金属で作られたチェーンを用いることができ、ゴミなどが絡まるのを防ぐため、プラスチック等の樹脂で作られた筒45に通しておくのがよい。重り40を遮水部7に取り付けるにあたっては、遮水部7に金属で作られた環状部材47を取り付けておき、この環状部材47と重り40をなすチェーンの一構成単位である環状部材とを、両端部に互いに連通する孔を備えたU字形部材で連結し、このU字形部材の両端部に設けた孔に通したボルトをナットで締め付ければよい。このU字形部材、ボルト、及びナットから成る連結具をシャックルという。
また、遮水部7Aを鋼製フロート10に取り付けるにあたっては、まず、遮水部7Aの上端部に環状部材49を取り付けておき、この環状部材49とチェーン34とをシャックル51で連結する。そして、チェーン34の端部と鋼製フロート10の下部にある鋼材とをシャックル52で連結すればよい。
鋼製フロート10に設けた舟通り15を開閉する扉16は、矩形のフレームと、流木等のゴミを遮るためにフレームの内側に設けられた格子とからなる。扉16のフレームの両側には上下一対の突起55が設けられており、この突起55の中央には孔(図示せず)が設けられている。更に、鋼製フロート10にも、扉16の突起55に設けた孔と連通する孔を有する突起57が上下一対に設けられており、各突起55,57を重ねた状態で、金属で作られた一対のシャフト58をそれぞれの孔へ挿通させることにより、舟通り15内で扉16が鋼製フロート10に固定される。舟通り15に舟を通す場合には、一対のシャフト58を引き抜いて扉16を取り外しても良いし、一方のシャフト58だけを引き抜いて、他方のシャフト58を軸にして扉16を回動させるようにしても良い。
また、図3,図4に示すように、遮水部7Aに取り付けられる浮き41は、例えばプラスチック等の適宜の材料で作られた複数の中空の玉60を、合成繊維からなる布61で直線的に包んで形成する。そして、当該浮き41は遮水部7Aの一方の面側に取り付けられる。この浮き41の遮水部7Aへの取付方法としては、複数の玉60を内包した布61を遮水部7Aへ直接縫い付けても良いし、遮水部7Aと布61のそれぞれに等間隔の孔を設け、この孔に通した紐で両者を縫い合わせるようにして連結しても良い。
また、図4に示すように、樹脂製フロート11a及び遮水部7Aの支持壁体17側の縁部には、シャックル63が取り付けられており、このシャックル63にガイドワイヤ19を通すことにより、樹脂製フロート11a及び遮水部7Aは、ガイドワイヤ19に沿って昇降できるようになっている。
また、浮水部5を別のガイドワイヤ27に沿って昇降させる昇降案内部28は、シャックル65同士を複数連結して構成されており、いずれか一つのシャックル65にガイドワイヤ27を通してある。
図5Aは、浮水部5をガイドワイヤ27に沿って昇降させる昇降案内部28を横から見た状態で、図5Bは、図5Aを上から見た状態を示す。昇降案内部28は、互いに連結された複数のシャックル65と、上記シャックル65の1つを鋼製フロート10に連結するため、鋼製フロート10に取り付けられたU字形部材67とからなる。
U字形部材67は、鋼製フロート10に溶接等の適宜の方法で取り付けることができる。そして、複数連結したシャックル65の一端にある1つのシャックル65を樹脂製フロート11aの端部に連結し、他端にあるシャックル65をU字形部材67に連結し、中間にあるシャックル65にガイドワイヤ27を通すことにより、昇降案内部28がガイドワイヤ27に沿って昇降可能になる。これにより、浮水部5Aもガイドワイヤ27に沿って昇降可能になる。この昇降案内部28は、鋼製フロート10と一方の樹脂製フロート11aとの間だけでなく、鋼製フロート10と他方の樹脂製フロート11bとの間にも設けられている。
図6〜図8は底層水通水手段1Bを示した図であり、表層水通水手段1Aを示す図2〜図4にそれぞれ対応したものとなっている。ここで、図6〜図8に示すように、この底層水通水手段1Bの基本的な構成は表層水通水手段1Aと同様となっている。即ち、表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとが相違する点は、当該底層水通水手段1Bでは、その通水部の8Bの配設位置が水底2cと遮水部7Bとの間になっていることのみであり、その他の構成は前述の表層水通水手段1A全く同様となっている。従って、以下には、表層水通水手段1Aと同一の部材には同一の符号を付してその詳しい説明は省略し、相違する点である通水部8Bのみについて説明する。
即ち、当該底層水通水手段1Bにあっては、遮水部7Bは、チェーンを介さずにシャクル51,52同士を連結することによって浮水部5に直接的に取り付けられている。また、遮水部7Bの下端は、水底2cから所定の高さ(例えば、5m)の底層水の取水範囲に相当する間隔をあけて配設され、当該遮水部7Bの下端部には、重りとしてのチェーン37に連結されて一体となった通水部形成用のチェーン37aが適宜間隔を空けて所定のピッチで吊り下げていて、当該底層水の取水範囲に底層水の通水部8Bが形成されている。なお、当該チェーン37aの遮水部7Bへの取り付けもシャックル52にて行われている。
図9A〜図9Cは、ダム湖2の水位変動に伴い表層水通水手段1Aの浮水部5Aが昇降したときの遮水部7Aの状態及び通水状況を示し、図10は同様に底層水通水手段1Bの浮水部5Bが昇降したときの遮水部7Bの状態及び通水状況を示す。
まず、表層水通水手段1Aにおいては、ダム湖2が計画高水位(HWL)に達している場合、図9Aに示すように、遮水部7Aは、ダム湖2の底部との間に隙間ができないように大きく作られているため、上段の重り40と浮き41との間で取水口4側へ弛んだ状態になる。この場合、ダム湖2の水は、浮水部5Aと遮水部7Aとの間に設けた通水部8Aから通水される。尚、当該実施形態では、遮水部7Aに二段構成で取り付けた上下一対の重り40及び浮き41は、下の浮き41による浮力が下の浮き41より下方側にある遮水部7A及びチェーン37による重力より少なくとも小となるように構成し、上の浮き41による浮力は、上の重り40と下の重り40による重力の合計よりも少なくとも小となるように構成した。
次に、図9Bに示すように、ダム湖2の水位が図9Aの状態から低下した場合、これに伴い浮水部5Aも下降するため、上段の重り40が遮水部7Aの一部を下方へ更に弛ませることになる。この場合においても、ダム湖2の水は、通水部8Aを通って取水口4へ流入することができる。
そして、図9Cに示すように、更に水位が低下した場合、上段及び下段の各重り40が遮水部7を下方へ牽引し、遮水部7Aは、下段の重り40と浮き41の間で取水口4側へ弛んだ状態になる。この場合においても、ダム湖2の水は、通水部8Aを通って取水口4へ流入することができる。
従って、上記の如く、表層水通水手段1Aは、ダム湖2の水位変動に追従し、常に水面から所定の水深までの取水範囲内で貯水の表層水を通水することができる。
また、重り40を遮水部7の一方の面に取り付け、浮き41を他方の面に取り付けることにより、ダム湖2の水位が低下しても、遮水部7Aは、一定の方向(この実施形態例では取水口4側)に弛むことができる。これにより、遮水部7Aが不規則な向きに弛んで損耗するのを防ぐことができる。
また、図10A〜図10Cに示すように、底層水通水手段1Bにあっても、その上段及び下段の重り40及び浮き41は上記表層水通水手段1Aの場合と全く同様に機能して、ダム湖2の水位変動に追従して浮水部5Bが昇降することになる。ここで、当該底層水通水手段1Bの場合では、通水部8Bは遮水部7Bの下端と水底2cとの間に設けられているので、浮水部の5Bの昇降及びその昇降に伴う遮水部7Bの弛みに拘わらず、常に水底2cから所定の高さまでの取水範囲内で貯水の底層水を通水することができる。
このため、表層水通水手段1Aが底層水通水手段1Bよりも上流側に配設されている本実施形態の取水装置1によれば、図1Bに示すように、貯水池2内の反取水口側領域2bの貯水は、その表層水が表層水通水手段1Aの通水部8Aを通過して下流側に流れていき、爾後、その下流側に設けられている底層水通水手段1Bによって表層部からの通水は遮断されることになる。そして、表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとの間の領域2dに流入した貯水は水底2cに向けて下方に向けて流動して、当該底層水通水手段1Bの通水部8Bを通じて底層部から取水口側領域2aに流入し、取水口4へと流動して行くことになる。
従って、表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとの間の領域2d及び取水口側領域2aでは、底層水が滞留することが可及的に防止されて水温躍層が破壊されることになり、もって貯水の富栄養化現象及びこれに起因するアオコや淡水赤潮の発生を可及的に抑制することができるようになる。
図11は本発明に係る取水装置の第1の変形例を示す概略側断面図である。即ち、この第1の変形例では、一対で設けられる表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとの配設位置関係が前述の実施形態とは逆になっている。つまり、底層水通水手段1Bの方が表層水通水手段1Aよりもその通水方向の上流側に配設されている。そして、この配設位置関係以外の点では、前述の実施形態とその構成は全く同じである。
そして、この第1の変形実施形態によれば、貯水池2内の反取水口側領域2bの貯水は、その底層水が底層水通水手段1Bの通水部8Bを通過して下流側に流れていき、爾後、その下流側に設けられている表層水通水手段1Aによって底層部からの通水は遮断されることになる。そして、底層水通水手段1Bと表層水通水手段1Aとの間の領域2eに流入した貯水は水面に向けて上昇流動し、当該表層水通水手段1Aの通水部8Aを通じて表層部から取水口側領域2aに流入して取水口4へと流動して行くことになる。
従って、この第1の変形例の場合にあっても、底層水通水手段1Bと表層水通水手段1Aとの間の領域2e及び反水口側領域2bでは、底層水が滞留することが可及的に防止されて水温躍層が破壊されることになり、もって貯水の富栄養化現象及びこれに起因するアオコや淡水赤潮の発生を可及的に抑制することができるようになる。
図12は本発明に係る取水装置の第2の変形例を示す概略側断面図である。即ち、この第2の変形例では、図1に示した前述の実施形態において、その一対で設けられる表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとに加えて、更に底層水通水手段1Bが表層水通水手段1Aの上流側に設けられている。つまり、底層水通水手段1Bが最上流側と最下流側とに位置されて配置され、それらの底層水通水手段1B,1B間に位置されて、表層水通水手段1Aが配設されている。そして、この配設数及びその配設位置関係以外の点では、前述の実施形態とその構成は全く同じである。
そして、この第2の変形例によれば、貯水池2内の反取水口側領域2bの貯水は、その底層水が底層水通水手段1Bの通水部8Bを通過して下流側に流れていき、爾後、その下流側に設けられている表層水通水手段1Aによって底層部からの通水は遮断されることになる。そして、最上流側の底層水通水手段1Bと中間部の表層水通水手段1Aとの間の領域2eに流入した貯水は水面に向けて上方に向けて流動し、当該表層水通水手段1Aの通水部8Aを通じて表層部から下流の取水口側に流入する。そして、この中間部の表層水通水手段1Aと最下流側の底層水通水手段1Bとの間の領域2dに流れ込んだ貯水は、水底2cに向けて下方に向けて流動して、当該底層水通水手段1Bの通水部8Bを通じて底層部から取水口側領域2aに流入し、取水口4へと流動して行くことになる。
従って、この第2の変形実施形態の場合にあっては、反取水口側領域2b並びに底層水通水手段1Bと表層水通水手段1Aとの間の領域2d,2e及び取水口側領域2aの各領域で、底層水が滞留することが可及的に防止されて、水温躍層が貯水池の広範囲に亘って破壊されることになり、もって貯水の富栄養化現象及びこれに起因するアオコや淡水赤潮の発生が可及的に抑制されることになる。
なお、当該第2の変形例では、2つの底層水通水手段1B,1Bと1つの表層水通水手段1Aとを通水方向に沿って交互に配設する例を示したが、これとは逆に2つの表層水通水手段1A,1Aと1つの底層水通水手段1Bとを交互に配設する様にしても良い。また、これに限らず表層水通水手段1Aと底層水通水手段1Bとを、その通水方向に沿って交互に配置さえすれば、その前後関係は問わずに総計で4つ以上の複数を配置するようにしても差し支えない。
即ち、本発明は、ダム湖2等の貯水池内を下流側の取水口側領域2aと上流側の反取水口側領域2bとに仕切って遮水するとともに、通水部8A,8Bを通じて該反取水口側領域2bから取水口側領域2aへと貯水を流動させて取水口4から取水するに際して、水面から所定の深さまでの表層範囲に設けられた表層水用通水部8Aを通じて表層水を通水して、かつ当該表層水用通水部よりも下方にある貯水を遮水するようにした表層水取水過程と、水底2cから所定の高さまでの底層範囲に設けられた底層水用通水部8Bを通じて底層水を通水して、かつ当該底層水通水部8Bよりも上方にある貯水を遮水するようにした底層水取水過程とを、上流側から下流側への貯水の流動方向に沿って所定間隔を空けて並存させて、当該表層水取水過程と底層水取水過程との間にて該貯水が上昇する上昇流動過程又は該貯水が下降する下降流動過程を創出することによって、貯水上層の表層温度が高く、貯水下層の底層温度が低くなっている状態の水温躍層を破壊し、これにより貯水の富栄養化現象及びこれに起因するアオコや淡水赤潮の発生を可及的に防止するものである。
また、表層水取水過程を創出する表層水通水手段と底層水取水過程を創出する表層水通水手段とを貯水池内に一旦設置すれば、空気ポンプなどの曝気設備を用いて貯水池内を曝気することなく、貯水の自然な流動だけで水温躍層及び富栄養化現象の発生を防止できるので、ランニングコストを可及的に廉価に抑制することができるし、曝気設備等が不要なことから、その設備費の低減化も図れる。
なお、図13に示すように、表層水通水手段通水部8Aは、遮水部7Aの浮水部5Aへの取付方法に応じて、遮水部7A自体に設けることができる。具体的には、遮水部7Aを、チェーン34を用いずにシャックル51,52同士を連結することにより浮水部5に取り付けた場合、遮水部7における水面から所定の深さ(例えば、水深5m)までの取水範囲に相当する部位に開口70を設け、この開口70を通水部とすることができる。また、図示しないが、同様に、上記開口70を上記表層部ではなく、水底2cから所定の高さ(例えば、5m)までの取水範囲に相当する部位に形成して、底層水通水手段1Bを構成するようにしても良い。
なお、底層水通水手段1Bの場合にあっては、その通水部8Bは水底2cから所定の高さの範囲に亘って固定的に設ければよいので、貯水の水位変動の影響を受けることはない。従って、底層水通水手段1Bは、下端部に底層水通水部8Bとしての開口を形成した板状材を用いて水底に固定させて構成するようにしても良い。
1…取水装置
1A…表層水通水手段
1B…底層水通水手段
2…ダム湖
2a…取水口側領域
2b…反取水側領域
2c…水底
2d,2e…表層水通水手段と底層水通水手段との間の領域
4…取水口
5A,5B…浮水部
7A,7B…遮水部
8A,8B…通水部
10…鋼製フロート
11a,11b…樹脂製フロート
13…発砲スチロール
15…舟通り
16…扉
17…堤体
19,27…ガイドワイヤ
20,21,29,32…U字形アンカー
22…ワイヤ
24…メインワイヤ
28…昇降案内部
30…アンカー固定用ワイヤ、
34…チェーン
37,37a…チェーン
40…重り
41…浮き
45…筒
47,49…環状部材
51,52,63,65…シャックル
55,57…突起
58…シャフト
60…玉
61…布
67…U字形部材
70…開口

Claims (7)

  1. ダム湖等の貯水池内に設けられて、該貯水池を取水口側領域と反取水口側領域とに仕切って遮水するとともに、該反取水口側領域から取水口側領域に貯水を通水するための通水部を有した取水装置であって、
    水面から所定の深さまでの範囲の表層水を通水する表層水用通水部が形成されて、該表層水用通水部より下方を遮水する表層水通水手段と、
    水底から所定の深さまでの範囲の底層水を通水する底層水用通水部が形成されて、該底層水用通水部より上方を遮水する底層水通水手段とを備え、
    該表層水通水手段と該底層水通水手段とが通水方向に沿って所定間隔を空けて並設されており、
    前記表層水通水手段は、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該浮水部と該遮水部との間又は該遮水部における表層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備え、
    前記底層水通水手段は、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該遮水部と水底部との間又は該遮水部における底層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備え、
    前記遮水部の一方の面には、当該遮水部の幅方向に重りが取り付けられており、前記遮水部の他方の面には浮きが前記重りの下方で前記遮水部の幅方向に取り付けられ、前記重りと浮きは一対で上下に複数取り付けられており、下の浮きによる浮力が下の浮きより下方側にある部分による重力より少なくとも小となるように構成され、上の浮きによる浮力は、上の重りと下の重りによる重力の合計よりも少なくとも小となるように構成されている、
    ことを特徴とする取水装置。
  2. 請求項1に記載の取水装置において
    前記表層水通水手段と前記底層水通水手段とが1対で設けられ、該表層水通水手段が該底層水通水手段よりもその通水方向の上流側に配設されている、
    ことを特徴とする取水装置。
  3. 請求項1に記載の取水装置において、
    前記表層水通水手段と前記底層水通水手段とが1対で設けられ、該底層水通水手段が該表層水通水手段よりもその通水方向の上流側に配設されている、
    ことを特徴とする取水装置。
  4. 請求項2に記載の取水装置において、
    前記表層水通水手段の上流側に更に底層水通水手段が設けられている、
    ことを特徴とする取水装置。
  5. 請求項3に記載の取水装置において、
    前記底層水通水手段の上流側に更に表層水通水手段が設けられている、
    ことを特徴とする取水装置。
  6. 請求項1に記載の取水装置において
    前記表層水通水手段と前記底層水通水手段とが通水方向に沿って交互に複数並設されている、
    ことを特徴とする取水装置。
  7. ダム湖等の貯水池内を下流側の取水口側領域と上流側の反取水口側領域とに仕切って遮水するとともに、前記遮水した部分の一部を通じて該反取水口側領域から取水口側領域へと貯水を通水し流動させて取水する取水方法であって、
    水面から所定の深さまでの範囲の表層水を通水する表層水用通水部を形成すべく、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該浮水部と該遮水部との間又は該遮水部における表層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備えた、該表層水用通水部より下方を遮水する表層水通水手段と、
    水底から所定の深さまでの範囲の底層水を通水する底層水用通水部を形成すべく、両端が前記貯水池の周辺に取り付けられる帯状に形成され、該貯水池に浮かんで水面を取水口側の部分と反取水側部分とに分ける浮水部と、該浮水部に取り付けられ、該貯水池の水中に位置する遮水部と、該遮水部と水底部との間又は該遮水部における底層水の取水範囲に対応する部位に設けられた通水部とを備えた、該底層水用通水部より上方を遮水する底層水通水手段とを備え、
    前記遮水部の一方の面には、当該遮水部の幅方向に重りが取り付けられており、前記遮水部の他方の面には浮きが前記重りの下方で前記遮水部の幅方向に取り付けられ、前記重りと浮きは一対で上下に複数取り付けられており、下の浮きによる浮力が下の浮きより下方側にある部分による重力より少なくとも小となるように構成され、上の浮きによる浮力は、上の重りと下の重りによる重力の合計よりも少なくとも小となるように構成されており、
    該表層水通水手段と該底層水通水手段とが通水方向に沿って所定間隔を空けて並設されており、
    水面から所定の深さまでの表層範囲に設けられた表層水用通水部を通じて表層水を通水して該表層水用通水部よりも下方を遮水する表層水通水過程と、
    水底から所定の高さまでの底層範囲に設けられた底層水用通水部を通じて底層水を通水して該底層水通水部よりも上方を遮水する底層水取水過程とを、
    上流側から下流側への貯水の流動方向に沿って所定間隔を空けて並存させて、
    該表層水取水過程と該底層水取水過程との間にて該貯水が上昇する上昇流動過程又は該貯水が下降する下降流動過程を創出する、
    ことを特徴とする取水方法。
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