(実施の形態1)
次に、本発明の実施の形態1について図面を参照して説明する。
上述したように、例えば図41に示すような1つの通信セルと6つの干渉セルとの7セル繰り返しを考えた場合、セル(基地局)毎に設定されるステップサイズSnの種類は7種類必要となるため、Distributed送信されるPhysical Resource Block(DPRB)の個数であるNDPRBは8以上でなければ、セル毎で異なるマッピングパタンで送信することができない。
本実施の形態では、マッピングする際にシフトさせる単位ステップ量をPRBサイズに限定する必要がないことに着目し、セル毎で異なるマッピングパタンでDistributed送信するために必要となるPRBの数とDistributed送信する際に割り当てられるDPRB数NDPRBとを比較し、割り当てられるDPRB数NDPRBの方が少ない場合には、PRBを分割したブロックであるサブブロックをマッピングする際にシフトさせる単位ステップ量としてマッピングする。尚、必要となるPRBの数は、干渉セルの数に基づいて、予め、基地局毎に設定されるものとする。
以下の説明では、必要となるPRBの数を閾値Tとして説明し、移動局にデータを送信する際に割り当てられるDPRBの個数NDPRBがこの閾値Tより小さい場合に、DPRB全体をPRBのサイズであるxy(周波数軸方向サブキャリア数x * 時間軸方向シンボル数y)より小さいサイズXのNs個のサブブロックに分割する構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による無線通信システムにおける送信データマッピングを行う基地局装置の送信系統の構成図である。
本実施形態の基地局装置は、スケジューラ部1、符号化部2、送信HARQ部3、変調部4、マッピング部5、IFFT部6、P/S変換部7、CP付加部8、無線送信部9、送信アンテナ10、マッピングパタン決定部51より構成され、送信PRB数によってマッピング方法を決定するマッピングパタン決定部51を備えることを特徴とする。
ここでは、マッピングパタン決定部51以外の構成については、従来の基地局装置の送信系統の構成と同様であるため、ここではその説明を省略し、マッピングパタン決定部51の詳細を説明する。
マッピングパタン決定部51には、スケジューラ部1によって決定される、DPRBの個数NDPRBが入力される。このDPRBの個数NDPRBは、スケジューラ部1によって通信ユーザの数、即ち、Distributed Virtual Resource Block(DVRB)の数と同一の数以上の数で生成されるように決められている。そして、マッピングパタン決定部51は、そのDPRBの個数NDPRBが、閾値Tより小さい場合には、DPRB全体をNS個のサブブロックに分割して、マッピング時にシフトする単位ステップ量となるサブブロックサイズXをPRBサイズxyより小さいサイズに設定する。尚、閾値Tは、マッピングパタン決定部51が保持していても、マッピングパタン決定部51以外の構成部が保持していても良い。
サブブロックサイズXは、送信信号帯域内に含まれるサブブロック数NS(NS>NDPRB)により、次式(式1)で表される。
(式1)
X=NDPRB*xy/NS(X、NDPRB、x、y、NSは、正の整数である)
ここで、マッピングパタン決定部51が行う、サブブロックサイズの決定について説明する。
サブブロックサイズは、1つのDPRBにマッピングされるDVRB数をNMDVRBとした場合、
(1)x=NMDVRB×p
もしくは、
(2)y=NMDVRB×q
の関係が成立する場合、以下のようにサブブロックサイズXが決定され、それに基づいてサブブロック数Nsを決定する。尚、p、qは正の整数とする。
上記(1)の関係が成立する場合、1つのサブブロックの周波数軸方向キャリア数はNMDVRBの正の整数倍のサブキャリア数、または上記(2)の関係が成立する場合、1つのサブブロックの時間軸方向シンボル数はNMDVRBの正の整数倍のシンボル数としてサブブロックに分割する。
これを簡単な例を用いて説明する。今、サイズがxyのDPRB1つに3つのDVRBがマッピングされる場合(NMDVRB=3)を想定した例を図2に示す。
ここでxが3の倍数である場合(上記(1)の場合)、1つのサブブロックの周波数軸方向サブキャリア数を3、時間軸方向シンボル数をyとして、サブブロックサイズXは3yとし、DPRBはx/3個のサブブロックに分割される。これを表したものが図3である。この図では、各DVRBのシンボルが1つずつ、ステップサイズSnを1として、つまり、DVRBの単位ステップ量を1としてマッピングされていく様子が示されている。
さらに、連続したサブキャリアに同一DVRBのシンボルがマッピングされる場合には、1つのサブブロックの周波数軸方向サブキャリア数を6、時間軸方向シンボル数をyとして、サブブロックサイズXは6yとし、DPRBはx/6個のサブブロックに分割される。これを表したものが図4である。この図では、各DVRBのシンボルが2つずつ、ステップサイズSnを1として、つまり、DVRBの単位ステップ量を1としてマッピングされていく様子が示されている。
また、周波数軸方向でサブブロックに分割してもサブブロック数が閾値Tに満たない場合には、さらに時間軸方向にb個に分割してサブブロック数をしきい値T以上確保する必要がある。上述のように、1つのサブブロックの周波数軸方向サブキャリア数を6とする場合、サブブロックサイズXは6y/bとし、DPRBを分割して得られるサブブロック数はxb/6個となる。これを表したものが図5である。この図では、各DVRBのシンボルが2つずつ、ステップサイズSnを1として、つまり、DVRBの単位ステップ量を1としてマッピングされていく様子が示されている。
一方、yが3の倍数である場合(上記(2)の場合)には、1つのサブブロックの時間軸方向のサイズを3シンボルとして、DPRBをy/3個のサブブロックに分割することも出来る。これを表したものが図6である。この図では、各DVRBのシンボルが1つずつ、ステップサイズSnを1として、つまり、DVRBの単位ステップ量を1としてマッピングされていく様子が示されている。
なお、時間軸方向のサイズを決めてサブブロックに分割する場合にも、図4や図5の場合と同様に、1つのサブブロックの時間軸方向のサイズを増加させることも、時間軸方向に加えて周波数軸方向の分割も合わせて行うことが可能であることは言うまでもない。
ここでは、上記(1)もしくは(2)の関係が成立する場合について説明したが、サブブロックサイズの決定方法は必ずしもこの場合に限定されるものではなく、分割したサブブロック数Nsがしきい値T以上となるように決定し、そのNsから(式1)を満たすサブブロックサイズXを決定することも可能である。
次に、サブブロックを一意に識別する識別情報の付し方について説明する。このサブブロックの識別情報は、シンボルをマッピングする際にシフトさせる際に必要となるサブブロックの並び順にもなる。送信信号帯域内のサブブロックの並び順は、まず周波数軸方向に進み、次に時間軸方向に進むように定義して識別情報を付する。例として、2つのPRBを周波数軸方向に2分割、時間軸方向に2分割した場合の識別情報の付し方を表したものを図7に示す。図7(a)の場合のように、全PRBにわたって、まず周波数軸方向に進み、次に時間軸方向に進むように定義して識別情報を付しても良いし、図7(b)の場合のように、各PRB内で、まず周波数軸方向に進み、次に時間軸方向に進み、1つのPRBに識別情報を付した後に、次のPRBに識別情報を付しても良い。
尚、上記マッピング例、及びサブブロックにシンボルをマッピングする際にシフトさせる並び順(識別情報)の付け方は一例として示したものであり、サブブロックの並べ順は、ここで示したものに限定されるものではなく、サブブロックの並び順がわかるようであればどのような方法であっても良い。
上述した方法でマッピングパタン決定部51が決定したサブブロックサイズXと、予め基地局に設定されているステップサイズSnを、マッピング部5に入力し、この入力されたデータに基づいて、マッピング部15は送信データをサブブロックにマッピングする。
一方、移動局においてデマッピングを行う際に必要となる情報は基地局から移動局に送信しなければならない。そのため、単位ステップX量(サブブロックのサイズ)を算出するために使用するDPRBの個数NDPRBを、マッピング部5が制御信号(Downlink L1/L2 Control Signaling)に含めてPRBへマッピングし、移動局へ通知する。なお、DPRBの個数NDPRBは、報知信号(BCH:Broadcast Channel)等に含めて送信することも可能である。
また、DPRB数NDPRBだけでなく、サブブロックサイズXやサブブロック数Nsやデマッピングの開始位置やシンボルの位置等、デマッピングに必要となる情報を通知する構成であっても良い。もちろん、これらの情報を、移動局と基地局とで予め設定しておく構成であっても良い。
マッピング部5でマッピングが行われた後は、IFFT部6がDRPBを送信する単位として、マッピングしたデータを送信するための処理を行う。
次に、移動局での処理について説明する。図8は、本発明の一実施形態による無線通信システムにおける送信データデマッピングを行う移動局装置の構成図である。
移動局は、受信アンテナ11、無線受信部12、CP除去部13、S/P変換部14、FFT部15、デマッピング部16、チャネル分離部17、制御信号用復調部18、制御信号用復号部19、データ用復調部20、受信HARQ部21、データ用復号部22、CIR測定部23、CQI生成部24、Ack/Nack生成部25、変調部26、マッピング部27、IFFT部28、P/S変換部29、CP付加部30、無線送信部31、送信アンテナ32、マッピングパタン決定部33より構成される。
ここでは、マッピングパタン決定部33以外の構成については、従来の基地局装置の送信系統の構成と同様であるため、ここではその説明を省略し、マッピングパタン決定部33の詳細を説明する。
マッピングパタン決定部33では、制御信号用復号部19から出力される、制御信号とともに送信されたDPRB数NDPRB情報を取り出し、予め設定されているPRBサイズxyやデマッピングの開始位置やシンボルの位置等から、サブブロックサイズXを算出する。尚、サブブロックサイズXやデマッピングの開始位置やシンボルの位置等、デマッピングに必要となる情報は、基地局から通知される構成であっても良い。
このサブブロックサイズXと、移動局へデータ送信した基地局で用いられるステップサイズSnをデマッピング部16へ入力し、基地局で行ったマッピングの反対の処理を行い、送信データを元の並び順に戻し、チャネル分離部17へ出力する。
以上のように、PRB数NDPRBが閾値Tより少ない場合には、PRBを分割したサブブロックをマッピングする際にシフトさせる単位にすることで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善が期待出来る。
〈実施例1〉
本実施の形態では、上記のようにしてPRBを分割したサブブロックをマッピングする際のシフト単位とするが、他セルのPRBのマッピングパタンと重ならないようにマッピングしなければならない。以下に、その具体的なマッピング方法について説明する。
図9は、本発明の一実施形態による送信データマッピング方法を表す図である。ここでは、シンボル数が168のDVRBが3つであり、3つのDPRBにシンボルを1つずつマッピングする場合について説明する。尚、PRBサイズは周波数軸方向サブキャリア数12、時間軸方向シンボル数14の168であり、閾値Tは8とする。このとき、閾値Tより多くなるように、12のサブブロックに分割し、サブブロックサイズXは、(式1)より、X=3×(12*14)/12=42となる。なお、簡単のために、PRB内のReference SymbolおよびControl Symbolは考慮しないものとする。
サブブロック内にシンボルをマッピングするにあたって、まず周波数軸方向に進み、次に時間軸方向に進むようサブブロックを定義して位置を決定する。この定義を表したものが図10である。全サブブロックに対して上記のように定義してマッピング位置を決定する。
DVRBシンボルのPRBへのマッピングにおいては、まず、どのサブブロックからマッピングを開始するかを決定する必要がある。例えば、DPRBをk個のサブブロックに分割する場合、DPRB数NDPRBとサブブロック数Nsとの関係が
(式2)
Ns=NDPRB×k (kは2以上の整数)
で表される。この時、各DVRBの送信シンボルは、DVRB番号と等しいDPRB番号の先頭のサブブロックをマッピング開始サブブロックとして、サブブロックに1つDVRBシンボルをマッピングしたら、次のDVRBシンボルは次のサブブロックにマッピングするように、順番にマッピングを行っていく。そして、各サブブロック内でのマッピング位置は、DVRB内シンボル番号d(d=0、1、・・・、Nd−1)に応じて決定される位置である。尚、DVRB内シンボル番号dは、シンボルのDVRB内での順番がわかる情報であれば数字以外の情報であっても良い。
ここで、PRB内のシンボル数は168(12*14)であり、PRB内のシンボル番号は、0〜167まで付けられる。しかし、本実施例の場合、サブブロック内のシンボル数は42であるため、シンボル番号は0〜41までしか付けられず、DVRBのシンボル番号が42以上のものがマッピング出来ない。
この場合を、簡単なモデルで説明する。図11は、2つのDVRBを2つのDPRBにマッピングする場合で、サイズが2のサブブロックを6つ生成する場合である。
この場合、各DVRB番号と等しいDPRB番号の先頭のサブブロックをマッピング開始サブブロックとすると、DVRB#0のデータシンボル#0は、サブブロック#0の0の位置へマッピングされ、DVRB#0のデータシンボル#1は、サブブロック#1の1の位置へマッピングされる。しかし、次のDVRB#0のデータシンボル#2は、サブブロック内にマッピングする位置がなくマッピングが行えない。
そこで、データシンボルのマッピング位置がサブブロックサイズを越えてしまう場合には、マッピング位置の数値から、サブブロックサイズの値を減算することで、サブブロック内にマッピングすることが可能となる。
図11の場合には、データシンボル#2は、サブブロック#2の2の位置にマッピングされるが、サブブロックサイズを越えているので、サブブロックサイズの値である2を減算し(2−2=0)、サブブロック#2の0の位置へマッピングする。
そして、再びそこからマッピングを継続し、DVRB#0のデータシンボル#3は、サブブロック#3の1の位置へ、DVRB#0のデータシンボル#4は、サブブロック#4の2の位置で再びサブブロックサイズを越えてしまうので、サブブロックサイズの値2を減算して、サブブロック#4の0の位置へマッピングする。そして、DVRB#0のデータシンボル#5は、サブブロック#5の1の位置へマッピングする。これをDVRB#1のデータシンボルのマッピングとともに示したのが図12である。
以上のような処理によって、サブブロックサイズを越える番号のデータシンボルのマッピングが可能となる。
次に、以下の(a)(b)場合での問題点および対応について説明する。
(a)1DPRBあたりのサブブロック数=サブブロックサイズ×m(mは正の整数)
(b)1DPRBあたりのサブブロック数×n=サブブロックサイズ (nは正の整数)
上記のような関係が成立する場合、図13に示すような問題が生じる。図13は、2つのDVRBを2つのDPRBにマッピングする場合で、サイズが2のサブブロックを4つ生成する場合で、上記(a)の場合である。
ここで、上で説明したような法則でマッピングを行っていくと、DVRB#0のデータシンボル#2をマッピングするとき、サブブロック#2でサブブロックサイズを越えるためサブブロックサイズの値2を減算しても、サブブロック#2の0の位置では、DVRB#1のデータシンボル#0のマッピングと重なってしまう。そのため、各DPRB内の先頭のサブブロックでサブブロックサイズの値を減算する場合には、減算した後に、マッピング位置を+1する処理を加える。この処理により、以後のマッピングが重ならずに行える。
この場合のDVRB#0とDVRB#1のマッピングの様子を表すのが図14である。DVRB#0のデータシンボル#2は、サブブロック#2にマッピングする際にサブブロックサイズを越えてしまうため、サブブロックサイズの値2を減算し、さらに、DPRB#1内のサブブロックの先頭であるため、マッピング位置を+1し、サブブロック#2の1の位置へマッピングする。そして、DVRB#0のデータシンボル#3は、サブブロック#3で再びサブブロックサイズを越えるため、サブブロックサイズの値2を減算し、サブブロック#3の0の位置へマッピングしている。
この問題は、上記(b)の場合にも生じるので、同様の処理を施してマッピングを行う。
以上のルールに従って、データシンボル数168のDVRB3つを3つDPRBへマッピングした様子を表したものが図15である。ここでは、1DPRBあたりのサブブロック数が4で、サブブロックサイズが42であるので、上記(b)の場合に当てはまる。
DVRB#0のデータシンボルは、サブブロック#0からマッピングを開始し、サブブロック#6でサブブロックサイズを越えるデータシンボル番号42となるため、サブブロックサイズの値42を減算して、サブブロック#6の0の位置へデータシンボル#42をマッピングする。さらに、サブブロック#0で再びサブブロックサイズを越えるデータシンボル#84となるため、サブブロックサイズの値42を減算し、さらに、DPRB#0内先頭のサブブロックであるため+1の処理を行い、サブブロック#0の1の位置へデータシンボル#84をマッピングする。次に、サブブロック#5で再びサブブロックサイズを越えるデータシンボル#125となるため、サブブロックサイズの値42を減算して、サブブロック#5の0の位置へデータシンボル#125をマッピングする。最後に、サブブロック#11でサブブロックサイズを越えるデータシンボル番号167に対して、サブブロックサイズの値42を減算する処理を行ってマッピングする。
実際には、ステップサイズSnの値によって、セル毎にマッピング順を変え、セル間干渉を低減する。Sn=5の場合のマッピングの様子を示したものが図16である。
この場合、まず、マッピング開始サブブロックが各DVRB番号と等しいDPRB番号の先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、各サブブロック内でのマッピング位置は、DVRBのシンボル番号に一致するシンボル番号位置であるため、サブブロック♯0の“0”の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを5つ分シフトさせたサブブロック♯5にマッピングすることになり、マッピング位置はDVRBのシンボル番号に一致するシンボル番号位置であるため、サブブロック♯5の“1”の位置にシンボルがマッピングされ、全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
なお、上記では、PRB数が8よりも少ない場合、つまり、閾値Tを8と設定したが、Tの値は8に限定されるものではなく、干渉セルの数に応じて各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
〈実施例2〉
本実施例では、各DVRBシンボルが各PRBでの多重がFDM(Frequency Division Multiplexing)になるようにマッピングすることを特徴とする。
図17は、実施例2の送信データマッピング方法を説明するための図である。
尚、以下の説明では、閾値Tを8と設定し、図17に示すように、シンボル数Ndの3つのDVRBを、3つのPRBにマッピングする場合について説明する。尚、以下の説明でも、簡単のために、PRB内のReference SymbolおよびControl Symbolは考慮しないものとする。
また、マッピングパタン決定部51が、サブブロックサイズを1PRBの時間軸上シンボル数yの倍数、ここでは、サイズが3yになるようにして、サブブロックを12個生成する場合を用いて説明する。
まず、マッピングするにあたって、各DVRBのマッピングの開始サブブロックは、全て先頭のサブブロックとする。そして、サブブロックに1つDVRBデータをマッピングしたら、次のDVRBデータは予め定められているステップ数Snの値分シフトしたサブブロックにマッピングしていく。以下の説明では、Sn=1の場合を用いて説明する。
サブブロックにシンボルをマッピングする位置を示すマッピングパタンは、周波数軸方向のサブキャリア毎に異なるDVRB番号のシンボルがマッピングされるように定義づけられている。このマッピングパタンは、DVRBの数と等しい数の種類分が用意される。本説明では、マッピングパタンは、DVRBの数と等しい数の3種類が用意される。図17の中段(a)〜(c)にも示すように、(d mod NDVRB)の値に応じてマッピングパタンが決定できるように対応付けている。即ち、各サブブロックは、セル毎に予め定められているステップ数分シフトさせる毎に、(d mod NDVRB)の値に応じて決定されたマッピングパタンが、(a)→(b)→(c)→(a)・・・と繰り返されるように設定されることになる。
サブブロック内でのシンボルがマッピングされる位置は、時間軸方向の位置は、d/Nsの商の値の位置にマッピングされる。
従って、まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、サブブロック内でのマッピング位置は、DVRB♯0が対応付けられているサブキャリアの0/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを1つ分シフトさせたサブブロック♯1にマッピングすることになり、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯1のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの1/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
Sn=5の場合のマッピングの様子を示したものが図18である。
この場合、まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯0のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの0/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを5つ分シフトさせたサブブロック♯5にマッピングすることになり、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯5のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの1/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされ、各DRVの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
以上のように、PRB数が閾値T(ここでは8)より少ない場合には、単位ステップサイズをPRBサイズより小さく設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善が期待出来る。
なお、ここでは、各PRBでのデータ多重方法をFDMとして説明したが、多重法はFDMに限定されることはなく、TDMやランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。一例として、図19にTDM多重の場合のSn=5でのマッピングの様子を示す。
図19の中段は、マッピングパタンである。
サブブロックにシンボルをマッピングする位置を示すマッピングパタンは、時間軸方向のシンボル毎に異なるDVRB番号のシンボルがマッピングされるように定義づけられている。このマッピングパタンは、上記同様、DVRBの数と等しい数の種類分が用意される。ここでは、マッピングパタンは、DVRBの数と等しい数の3種類が用意されている。図19の中段にも示すように、(d mod NDVRB)の値に応じてマッピングパタンが決定できるように対応付けている。即ち、各サブブロックは、セル毎に予め定められているステップ数分シフトさせる毎に、上記(Ns mod NDVRB)の値に応じて決定されたマッピングパタンになるように設定されることになる。
従って、まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯0のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの0/12の商である0列目の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを5つ分シフトさせたサブブロック♯5にマッピングすることになり、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯5のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの1/12の商である0列の位置にシンボルがマッピングされ、全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
尚、上記説明では、マッピングの開始サブブロックを全て先頭のサブブロックとしたが、同一サブブロックからであっても良いし、各DVRB番号と同一番号のサブブロックであっても良い。
また、DVRBのシンボルを1個毎にマッピングしていく構成を用いて説明したが、所定の個数毎にマッピングしていく構成であっても良い。尚、この場合、多重方法がFDMを用いている時はサブブロックの時間軸方向のシンボル数と同一の個数毎に、多重方法がTDMを用いている時はサブブロックの周波数軸方向のサブキャリア数と同一の個数毎にマッピングする方が好ましい。
さらに、ここでは、PRB数が8よりも少ない場合、つまり、閾値Tを8と設定したが、Tの値は8に限定されるものではなく、各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
〈実施例3〉
本実施例では、上記実施例2同様、DPRBを分割してサブブロック数を閾値T以上にし、各DVRBシンボルが各PRBでの多重がFDMになるようにするが、サブブロックのマッピングの方法が異なる場合である。
図20は、実施例3の送信データマッピング方法を説明するための図である。
尚、以下の説明では、閾値Tを8と設定し、図20に示すように、シンボル数Ndの3つのDVRBを、3つのPRBにマッピングする場合について説明する。尚、以下の説明でも、簡単のために、PRB内のReference SymbolおよびControl Symbolは考慮しないものとする。
また、マッピングパタン決定部51が、サブブロックサイズを1PRBの時間軸上シンボル数yの倍数、ここでは、サイズが3yになるようにして、サブブロックを12個生成する場合を用いて説明する。
まず、マッピングするにあたって、各DVRBのマッピングの開始サブブロック番号は、DVRB番号と等しい番号のDPRBの先頭サブブロックとする。そして、サブブロックに1つDVRBデータをマッピングしたら、次のDVRBデータは予め定められているステップ数分シフトしたサブブロックにマッピングしていく。ここではSn=1を用いて説明する。
サブブロックにシンボルをマッピングする位置を示すマッピングパタンは、DVRBの数と等しい数の種類分が用意される。本説明では、マッピングパタンは3種類が用意される。
図21は、各DVRBのマッピングパタンを示している。このマッピングパタンは、(d mod NDVRB)の値によって、シンボルのマッピング位置が変わるように、(d mod NDVRB)の値と周波数軸上のサブキャリアとを対応付けている。図21の上段は、(d mod NDVRB)の値によって対応付けられたマッピングパタンを用いてマッピングした際のDVRB#0の様子である。同様に、図21の中段は、(d mod NDVRB)の値によって対応付けられたマッピングパタンを用いてマッピングした際のDVRB#1の様子である。同様に、図21の下段は、(d mod NDVRB)の値によって対応付けられたマッピングパタンを用いてマッピングした際のDVRB#2の様子である。
DVRB番号と等しい番号の各PRBの先頭サブブロックをマッピングパタンを対応付ける最初のサブブロックとし、各サブブロックは、各DVRB毎にシフト回数の整数倍毎に上記(Ns mod NDVRB)の値に応じて決定されたマッピングパタンになるように設定される。サブブロック内でのシンボルがマッピングされる位置は、時間軸方向の位置は、d/Nsの商の値の位置にマッピングされる。これを図20の下段に示している。
従って、まず、マッピング開始サブブロックが各DVRB番号と等しいDPRB番号の先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯0のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの0/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを1つ分シフトさせたサブブロック♯1にマッピングすることになり、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯1のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの1/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
実際には、ステップサイズSnの値によって、セル毎にマッピング順を変え、セル間干渉を低減する。Sn=5の場合のマッピングの様子を示したものが図22である。
この場合、まず、マッピング開始サブブロックが各DVRB番号と等しいDPRB番号の先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯0のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの0/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを5つ分シフトさせたサブブロック♯5にマッピングすることになり、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯5のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの1/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
以上のように、PRB数が閾値T(ここでは8)より少ない場合には、単位ステップサイズをPRBサイズより小さく設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善が期待出来る。
尚、ここでは、各PRBでのデータ多重方法をFDMとして説明したが、実施例2と同様、多重法はFDMに限定されることはなく、TDMやランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。
また、DVRBのシンボルを1個毎にマッピングしていく構成を用いて説明したが、実施例2と同様、所定の個数毎にマッピングしていく構成であっても良い。この場合、多重方法がFDMを用いている時はサブブロックの時間軸方向のシンボル数と同一の個数毎に、多重方法がTDMを用いている時はサブブロックの周波数軸方向のサブキャリア数と同一の個数毎にマッピングする方が好ましい。
さらに、ここでは、PRB数が8よりも少ない場合、つまり、閾値Tを8と設定したが、Tの値は8に限定されるものではなく、各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
〈実施例4〉
本実施例では、上記実施例2と同様、DPRBを分割してサブブロック数を閾値T以上にし、各DVRBシンボルが各PRBでの多重がFDMになるようにするが、サブブロックでのマッピングパタンの並べ方が上記実施例とは異なる場合について説明する。
図23は、実施例4の送信データマッピング方法を表す図である。
尚、以下の説明では、閾値Tを8と設定し、図23に示すように、シンボル数Ndの3つのDVRBを、3つのPRBにマッピングする場合について説明する。尚、本実施例でも、簡単のために、PRB内のReference SymbolおよびControl Symbolは考慮しないものとする。
また、マッピングパタン決定部51が、サブブロックサイズを1PRBの時間軸上シンボル数yの倍数、ここでは、サイズが3yになるようにして、サブブロックを12個生成する場合を用いて説明する。
本実施例は、実施例2と同様、全てのDVRBのシンボルマッピングの開始サブブロックを0番目とし、サブブロックに1つDVRBシンボルをマッピングしたら、予め設定されているステップ数Snの数分シフトしたサブブロックにマッピングする。ここでは、Sn=1として説明する。
マッピングする際に用いるマッピングパタンは、実施例2と同様、DVRBの数と同一の種類を用意する。そして、他セルの同一番号のPRBのマッピングパタンと重ならないようにするために、各PRBの先頭サブブロックをマッピングパタンを対応付ける最初のサブブロックとし、シフト回数の整数倍毎にDPRBサイズ/サブブロックサイズ個分同じマッピングパタンになるように対応付けている。ここでは、サブブロック#0、#1、#2、及び#3、サブブロック#4、#5、#6、及び#7、又はサブブロック#8、#9、#10、及び#11において同じマッピングパタンになるように並べられている。従って、各DVRB毎に、マッピングするサブブロックが属するDPRB番号と、マッピングする周波数軸方向のサブキャリアとが対応付けられている。そして、各DVRBシンボルは、前記したサブブロック内の(d/Ns)段目にマッピングされる。
従って、まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、サブブロック内でのマッピング位置は、DVRB♯0が対応付けられているサブキャリアの0/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを1つ分シフトさせたサブブロック♯1にマッピングすることになり、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯1のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの1/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
ステップサイズSn=5の場合のマッピングの様子を図24に示す。この図24に示すように、シフト回数がDPRBサイズ/サブブロックサイズの整数倍毎、ここでは、サブブロック#0、#5、#10、及び#3、サブブロック#1、#6、#8、及び#11、又はサブブロック#2、#7、#9、及び#4において同じマッピングパタンになるように並べられている。
この場合、まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、DVRB♯0のシンボル番号0のシンボルはサブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとする。そして、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯0のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの0/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号1のシンボルは、サブブロックを5つ分シフトさせたサブブロック♯5にマッピングすることになり、サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯5のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリアの1/12の商である0段目の位置にシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
尚、上記説明では、各PRBでのデータ多重方法をFDMとして説明したが、多重法はFDMに限定されることはなく、TDMやランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。
また、上記説明では、マッピングの開始サブブロックを全て先頭のサブブロックとしたが、同一サブブロックからであっても良いし、各DVRB番号と同一番号のサブブロックであってもよい。
又、上記説明では、各DVRBのシンボルを1つずつマッピングさせる場合を用いて説明したが、サブブロックがPRBの時間軸方向のシンボル数の倍数の大きさで分割されている場合はPRBの時間軸方向のシンボル数と同一個数分ずつ、各DVRBのシンボルをマッピングしてもよい。
さらに、ここでは、PRB数が8よりも少ない場合、つまり、閾値Tを8と設定したが、Tの値は8に限定されるものではなく、各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
以上のように、PRB数が閾値T(ここでは8)より少ない場合には、単位ステップサイズをPRBサイズより小さく設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善が期待出来る。また、各DVRBシンボルのマッピング開始サブブロックを全て同じサブブロックとすることで、簡易な処理で実現出来る。
また、これまでに説明した実施例1から実施例4については、Distibuted送信するPRB数NDPRBが変化した場合においても、サブブロック数Nsを変えることにより、サブブロックサイズを一定に保つ、すなわち、サブブロックサイズXを一定に保つことが可能である。
逆に、送信DPRB数NDPRBが変化した場合において、サブブロックサイズを変えることで、サブブロック数Nsを一定に保つことも可能である。この場合、サブブロックサイズXは変わるが、サブブロック数Nsが一定に保たれるため、一度設定したステップサイズSnを変更することなく通信が行える効果がある。
さらに、送信DPRB数NDPRBが変化した場合において、サブブロックサイズとサブブロック数を変えることも当然可能であり、各通信セルの環境に合わせた最適なサブブロック数Ns、および、サブブロックサイズXを柔軟に設定することが可能である。
〈実施例5〉
本実施例においては、DPRBを、複数のサブブロックに分割する。そして、ステップサイズの種類(数)を増やすために、サブブロック単位でマッピング位置のシフトが行われる。
セル繰り返し数(cell reuse factorとも言う)がKの場合、Nd個のDPRBの全ての送信シンボル(リソース)をK+1(閾値T)以上のサブブロックに分割する。ここで、サブブロックの数Nsは、周波数軸方向のサブブロック数Nfと時間軸方向のサブブロック数Ntを用いて、Ns=Nf×Ntで表せ、Nt=Ns/Nfとする。
セル繰り返しを適用する各セルiにおいては、ステップサイズSi=((i mod K)+1)(i=0,…,K-1)とすることにより、ステップサイズを異ならせて、Nd個のDPRBの送信シンボルをマッピングしていく。最初にマッピングがされるサブブロックはサブブロック#0である。基地局でのマッピングを簡単にするために、各DVRBから取り出したデータシンボルをまとめてサブブロック#0のサブブロックにマッピングする。
上述の記載に加えて、下記の条件を満たすことで、マッピングの複雑さを減らすことができる。
(a)任意のNdに対して(Ndの値に関わらず)、固定した値Nsを用いる。
(b)Nf×NTxを12、つまりDPRBでのサブキャリア数、の約数とする。ここで、NTxは、送信ダイバーシチのアンテナ数である。
(c)Ntを14、つまりDPRBの時間軸方向のシンボル数、の約数とする。好ましくは小さい値、例えば2などが良い。
条件の(b)についてさらに説明すると、Ndの値に関わらず、全てのサブブロックにおいて、周波数軸方向のサイズ(サブキャリア数)は同じである。そして、SFBC(Space Frequency Block Codeing)のためのNTx個の隣接サブキャリアがNdユーザ分、サブブロックにマッピングされる。
条件(a)とともに考えると、NTxが1と2のケースについてNfの取りうる値を考えると、NTxが1の場合は、1,2,3,4,6または12のいずれかであり、NTxが2の場合は、2サブキャリア単位でシンボルを扱う必要があるため、1,2,3,6のいずれかとなる。
セル繰り返し数が7(K=7)のケースについて、Nsの決定の仕方について例示する。上記の条件(b)と(c)を考慮すると、(c)からNtは2以下のような小さな値が好ましいことからNTxが1のケースについてNs(=Nf×Nt)の取り得る値は以下のようになる。
Ns = 8(4×2),12(6×2または12×1)
そして、NTxが2のケースについては、
Ns= 12(6×2)
となる。ここで、Ns=12、特に(Nf=6かつNt=2)が最も好適な値と言える。その理由は、NTx=1の場合でも、NTx=2の場合でも共通のマッピング方法を適用出来るからである。
ここで更に、図42から43を用いて、マッピングの例を示す。セル繰り返し数Kは7とし、即ち閾値Tは8とし、DVRBは3つのDPRBにマッピングされ(Nd=3)、送信ダイバーシチのアンテナ数は2(NTx=2)とする。ここで、DPRBは12のサブブロック(Nf=6,Nt=2)に分割され、11のステップサイズが用意される。図42は、DPRBを上述の12のサブブロックに分割した場合を示す。ここで、サブブロック番号は、3つのDPRBに渡って、まず周波数軸方向にサブブロック#0〜#5までを付し、次に時間軸方向に進み、サブブロック#6〜#11を付している。なお、マッピング方法は、上記実施例2に記載したマッピング方法を用いる。ここでは、図42に示すように、各DVRBのデータシンボルのマッピング開始サブブロックは先頭のサブブロック#0とし、2サブキャリア×7OFDMシンボルの14データシンボル(シンボル番号0〜13)をまとめてマッピングする場合である。
図43はステップサイズSnを1としたものである。
まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、サブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとして、DVRB♯0の2サブキャリア×7OFDMシンボルの14データシンボルが、サブブロック♯0の2サブキャリアにマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号14からの14データシンボル(シンボル番号14〜27)は、サブブロックを1つ分シフトさせたサブブロック♯1にマッピングすることになる。サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯1のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリア、ここではサブブロック♯1の先頭のサブキャリアを1番として、3、4番目のサブキャリアにシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
図44はステップサイズSnを5としたものである。シフトする毎に、先頭サブキャリアにマッピングされるDVRBが変わるため、サブブロック#0、#3、#6、及び#9、サブブロック#1、#4、#7、及び#10、又はサブブロック#2、#5、#8、及び#11において同じマッピングパタンになる。
この場合、まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、サブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとして、DVRB♯0の2サブキャリア×7OFDMシンボルの14データシンボルが、サブブロック♯0の2サブキャリアにマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号14からの14データシンボル(シンボル番号14〜27)は、サブブロックを5つ分シフトさせたサブブロック♯5にマッピングすることになる。サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯1のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリア、ここではサブブロック♯5の先頭のサブキャリアを1番として、3、4番目のサブキャリアにシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
以上のように、DPRB数NMDPRBが、K+1(閾値T:ここでは8)より小さい場合には、マッピングされるDPRB全体をNs個のサブブロックに分割し、マッピング時のサブブロックサイズをPRBサイズより小さいサイズに設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善効果が期待できる。
なお、ここでは、各DPRBでのデータ多重方法をFDMとして説明したが、多重法はFDMに限定されることはなく、TDMやランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。
またNdが、必要とされるステップサイズ+1よりも大きい場合であっても、DPRBよりも大きいサイズのサブブロックに対してこの方法を適用することができる。この場合の例は、図31、32に示しており、ここではNd=15とし、周波数軸方向に15×2サブキャリア、時間軸方向に7OFDMシンボルの大きさのサブブロックにマッピングしていく様子を示している。詳細については、後述の実施の形態2の実施例1で述べる。
上記実施の形態のように、PRB数が閾値Tより少ない場合には、単位ステップサイズをPRBサイズとは異なるサイズ、即ち単位ステップサイズを小さく設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善が期待出来る。また、各DVRBシンボルのマッピング開始サブブロックを全て同じサブブロックとすることで、簡易な処理で実現出来る。
また、Distibuted送信するPRB数NDPRBが変化した場合においても、サブブロック数Nsを変えることにより、サブブロックサイズを一定に保つ、すなわち、サブブロックサイズXを一定に保つことが可能である。
逆に、送信DPRB数NDPRBが変化した場合において、サブブロックサイズを変えることで、サブブロック数Nsを一定に保つことも可能である。この場合、サブブロックサイズXは変わるが、サブブロック数Nsが一定に保たれるため、一度設定したステップサイズSnを変更することなく通信が行える効果がある。
さらに、送信DPRB数NDPRBが変化した場合において、サブブロックサイズとサブブロック数を変えることも当然可能であり、各通信セルの環境に合わせた最適なサブブロック数Ns、および、サブブロックサイズXを柔軟に設定することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、送信DPRB数NDRPBが閾値T以上の場合に、PRBサイズxyより大きなサイズXとすることを特徴としている。
本実施の形態の構成については、図1および図8に示した基地局装置と移動局装置の構成と同様であるため、その説明を省略し、実施の形態1と異なる処理について説明する。
上記第1の実施の形態では、PRBを分割したブロックをサブブロックとしていたが、本実施の形態では、PRBを結合させたブロックをサブブロックとする。
本実施の形態のマッピング決定部51は、PRBサイズxyより大きなサイズとなるサブブロックサイズXを、閾値T≦Ns<NDRPBを満たすように式1を用いて設定する。
〈実施例1〉
本実施の形態では、上記のようにしてPRBを結合させたサブブロックをマッピングする際のシフト単位とするが、他セルのPRBのマッピングパタンと重ならないようにマッピングしなければならない。以下に、そのマッピング方法の一例について説明する。
図25は、実施の形態2の実施例1を説明するための図である。
ここでは、閾値Tを8と設定し、図25に示すようにシンボル数NdのDVRB15個を、15のDPRBにマッピングする場合を用いて説明する。以下の説明では、簡単のために、PRB内のReference SymbolおよびControl Symbolは考慮していない。
また、マッピングパタン決定部51が、サブブロックサイズを1PRB内の時間軸上シンボル数14のシンボルを抽出し、サイズが210のサブブロックを12個生成する場合を用いて説明する。
DVRB番号<サブブロック数NsのDVRBについては、DVRB番号と一致するサブブロック番号をマッピングの開始位置とし、サブブロックに1つDVRBシンボルをマッピングしたら、予め設定されているステップ数Snの数分シフトしたサブブロックにマッピングする。ここでは、Sn=5として説明する。
サブブロックにシンボルをマッピングする位置を示すマッピングパタンは、周波数軸方向のサブキャリア毎に異なるDVRB番号のシンボルがマッピングされるように定義づけられている。この定義づけは、DVRB番号と一致する各サブブロック番号の先頭サブキャリアには、そのサブブロック番号と一致するDVRB番号のシンボルがマッピングされるようにし、そのDVRB番号から昇順又は降順になるように、順番に定義づける。従って、サブブロック毎に、DVRB番号とサブブロック内の周波数軸方向のサブキャリアとが対応づけられることになる。尚、ここでは昇順又は降順を用いて説明したが、ある一定の規則に従って順番になるようにしても良い。
このマッピングパタンは、サブブロックの数と等しい数の種類分が用意される。本説明では、マッピングパタンは、サブブロックの数と等しい数の12種類が用意される。
各サブブロックには、それぞれ異なるマッピングパタンが用いられて、シンボルがマッピングされる。各DVRBシンボルは、サブブロック内の(d/Ns)段目にマッピングされる。
更に、ステップサイズSnに基づいてシフトさせたサブブロックを抽出して並べかえる。ここではSn=5の場合を仮定し、まずサブブロック#0、そしてステップサイズ“5”だけシフトさせたサブブロック#5、更にステップサイズ“5”だけシフトさせたサブブロック#10、というようにサブブロックを抽出して順に並べる。これを図26の上段に示している。そして、並べ替え後のサブブロックを、PRBサイズで抽出する。この様子を図26下段に示す。
このように、PRBサイズよりも大きなサイズの単位ステップ量とすることにより、サブブロックからPRBへマッピングする際の先頭シンボルが異なることになり、単にステップサイズSnによって並べ替えるよりも、よりランダム性が強まることになる。
尚、全てのDVRBのデータマッピングの開始サブブロックを0番目とし、各DVRBの同じシンボル番号のシンボルをFDM多重し、異なるDPRB内サブブロックでのシンボルの順番を異なるようにマッピングしても図25、26のマッピング結果が得られるため、このような方法でマッピングしても良い。
また、送信DPRB数NDPRBに関わらずサブブロックサイズを変えることにより、サブブロック数を一定に保つことが可能であり、予め十分なステップサイズ数を確保出来るサブブロック数を固定で設定しておけば、DPRB数が変化した場合にも同じ処理でマッピングすることが可能となり、送信装置の負担軽減を図ることが出来る。また、一度設定したステップサイズを変更することなく通信が行え、ステップサイズの変更によるシグナリング量を削減することが可能となる。
もちろん、送信DPRB数NDPRBの変化によって、サブブロック数Nsを変えることによってサブブロックサイズを固定とすることも可能であるし、サブブロック数Nsおよびサブブロックサイズともに可変とすることも可能であり、各通信セルの環境に合わせた柔軟な設定が可能である。
また、上記説明では、各PRBでのデータ多重方法をFDMとして説明したが、多重法はFDMに限定されることはなく、TDM(Time Division Multiplexing)やランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。一例として、図27、28にTDM多重の場合のSn=5でのマッピングの様子を示す。
また、FDMのマッピングを行う際に、上述のマッピングでは、各DVRBがマッピングされる周波数軸上のサブキャリア数は1であったが、例えば、図29に示すように、複数サブキャリア列のグループでマッピングを行うことも、もちろん可能である。ここでは、3サブキャリア列を1つのグループとし、DVRB#0のシンボルは、サブブロック#0、#1、#2、#3にマッピングされ、DVRB#1のシンボルは、引き続いて、サブブロック#4、#5、#6、#7に、DVRB#2のシンボルは、さらに引き続いて、サブブロック#8、#9、#10、#11に、DVRB#3以降のシンボルは、再びサブブロック#0に戻ってマッピングされるように、ラウンドロビンの方法によってマッピングしている。ここで、図30にはSn=5の場合のマッピングの様子を示す。
又、上記説明では、各DVRBのシンボルを1つずつマッピングさせる場合を用いて説明したが、サブブロックがPRBの時間軸方向のシンボル数の倍数の大きさで分割されている場合はPRBの時間軸方向のシンボル数と同一個数分ずつ、各DVRBのシンボルをマッピングしてもよい。
さらに、ここでは、PRB数が8よりも少ない場合、つまり、閾値Tを8と設定したが、Tの値は8に限定されるものではなく、各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
以上のように、PRB数が閾値T(ここでは8)より大きい場合には、単位ステップサイズをPRBサイズより大きく設定しても、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善が期待出来る。また、各DVRBシンボルのマッピング開始サブブロックを全て同じサブブロックとすることで、簡易な処理で実現出来る。更に、サブブロックからPRBへマッピングする際の先頭シンボルが異なることになり、単にステップサイズSnによって並べ替える従来技術よりも、よりランダム性が強まることになる。
〈実施例2〉
図31は、実施の形態2の実施例2を説明するための図である。
ここでは、閾値Tを8とし、図31に示すようにシンボル数NdのDVRB15個を、15のDPRBにマッピングする場合を用いて説明する。以下の説明では、簡単のために、PRB内のReference SymbolおよびControl Symbolは考慮していない。
また、ここでは、1つのDVRBのデータシンボルは、連続する2サブキャリアを1組としてマッピングする場合についての例を示す。
15個のDVRBについて連続する2サブキャリアを1組とすると、30サブキャリアを単位として1つのサブブロック内の周波数軸方向のサブキャリア数が決定する。この時、15個の周波数軸方向の全サブキャリア数は、1つのDPRB内周波数軸方向のサブキャリア数が12×15=180サブキャリアとなるので、30サブキャリアのサブブロックは周波数軸方向に6個生成することが出来る。しかしここでの閾値Tは8であり、閾値T以上の条件を満たせないので、さらに時間軸方向での分割を行う必要がある。ここでは、時間軸方向に2分割して、サブブロックを12個生成している。
各DVRBのデータシンボルのマッピングは、サブブロック#0を開始位置とし、サブブロックに2サブキャリア×7OFDMシンボルの14データシンボルをまとめてマッピングしたら、予め設定されているステップ数Snの数分シフトしたサブブロックにマッピングする。ここでは、Sn=1として説明する。
サブブロックにシンボルをマッピングする位置を示すマッピングパタンは、周波数軸方向の2サブキャリア毎に異なるDVRB番号のシンボルがマッピングされるように定義づけられている。この定義づけは、例えば、サブブロック#0の先頭にはDVRB#0のデータシンボルをマッピングし、そのDVRB番号から昇順または降順になるように、順番に定義づけされる。従って、サブブロック毎に、DVRB番号とサブブロック内の周波数軸方向のサブキャリアとが対応付けられることになる。尚、ここでは、昇順または降順を用いて説明したが、ある一定の規則に従って順番になるようにしても良い。
このマッピングパタンは、サブブロックの数と等しい数の種類分が用意される。本説明では、マッピングパタンは、サブブロックの数と等しい数の12種類が用意される。
さらに、ステップサイズSnに基づいてシフトさせたサブブロックを抽出して並べ替える。ここではSn=1の場合を仮定し、まずサブブロック#0、そしてステップサイズ“1”だけシフトさせたサブブロック#1、更にステップサイズ“1”だけシフトさせたサブブロック#2、というようにサブブロックを抽出して順に並べる。これを図31の下段に示している。そして、並べ替え後のサブブロックを、PRBサイズで抽出する。この様子を図32下段に示す。
このように、単位ステップサイズをPRBサイズとは異なるサイズ、即ちPRBサイズよりも大きなサイズの単位ステップ量とすることにより、サブブロックからPRBへマッピングする際の先頭シンボルが異なることになり、単にステップサイズSnによって並べ替えるよりも、よりランダム性が強まることになる。
尚、DVRB番号<サブブロック数NsのDVRBについては、DVRB番号と一致するサブブロック番号をマッピングの開始位置として、各DVRBシンボルをFDM多重しても図31、32のマッピング結果が得られるため、このような方法でマッピングしても良い。
また、送信DPRB数NDPRBに関わらずサブブロックサイズを変えることにより、サブブロック数を一定に保つことが可能であり、予め十分なステップサイズ数を確保出来るサブブロック数を固定で設定しておけば、DPRB数が変化した場合にも同じ処理でマッピングすることが可能となり、送信装置の負担軽減を図ることが出来る。また、一度設定したステップサイズを変更することなく通信が行え、ステップサイズの変更によるシグナリング量を削減することが可能となる。
もちろん、送信DPRB数NDPRBの変化によって、サブブロック数Nsを変えることによってサブブロックサイズを固定とすることも可能であるし、サブブロック数Nsおよびサブブロックサイズともに可変とすることも可能であり、各通信セルの環境に合わせた柔軟な設定が可能である。
また、上記説明では、各PRBでのデータ多重方法をFDMとして説明したが、多重法はFDMに限定されることはなく、TDM(Time Division Multiplexing)やランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。
又、上記説明では、各DVRBのシンボルを14つずつマッピングさせる場合を用いて説明したが、各DVRBのシンボルを1つずつマッピングさせても良い。
さらに、ここでは、PRB数が8よりも少ない場合、つまり、閾値Tを8と設定したが、Tの値は8に限定されるものではなく、各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、送信DPRB数NDRPBが閾値T以上の場合には、サブブロックサイズXをPRBサイズxyとすることを特徴としている。尚、本実施の形態の構成は、上記実施の形態と同じであるため、説明を省略する。
上記第1の実施の形態では、送信DPRB数NDPRBが閾値Tより少ないがために、セル間干渉を低減できるだけのステップサイズSnの種類が確保出来ない構成について説明した。マッピングパタン決定部51は、これに加えて、送信DPRB数NDPRBが閾値より多く、ステップサイズSnの種類を十分確保出来る場合には、PRBを分割せずに、サブブロックサイズXをPRBサイズxyと同じにする。マッピング方法においては、従来技術と同様の処理を行っても、上記実施の形態の1と同様の処理を行ってもよい。
本実施の形態によると、送信PRB数が閾値Tより少ないという状態があまり起こらないような場合に、基地局装置および移動局装置の処理の簡略化が図れる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、送信DPRB数NDRPBが閾値T以上の場合にも、閾値Tより小さい場合と同様の決定方法によりサブブロックサイズXを決定することを特徴としている。尚、本実施の形態の構成は、上記実施の形態と同じであるため、説明を省略する。
マッピングパタン決定部51は、送信DPRB数NDPRBが閾値Tより多い場合も、閾値Tを下回る少ない場合の実施の形態1と同様にサブブロックサイズXを決定する。マッピング方法においても、上記実施の形態の1と同様の処理を行う。
本実施の形態によると、送信DPRB数NDPRBに関わらず、同一の処理で送信データのマッピングが行え、送信DPRB数NDPRBやサブブロックサイズX、サブブロック数Nsの通知情報量が減少するため、基地局装置および移動局装置の制御の簡略化が図れるとともに、シグナリングの低減効果が得られる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、1つのDVRBに割り当てられたDPRB数NMDPRBが閾値Tより小さい場合に、DPRBをPRBサイズxyより小さいサイズXのサブブロックNs個に分割することを特徴とする。尚、本実施の形態の構成は、上記実施の形態と同じであるため、説明を省略する。
前述した実施の形態1では、1つのDVRBを全DPRBへマッピングする場合について説明したが、1つのDVRBがマッピングされるDPRB数NMDPRBが少ない場合にも、ステップサイズの種類の確保が出来ない問題が起きる。
マッピングパタン決定部51は、1つのDVRBに割り当てられたDPRB数NMDPRBが閾値Tより小さいか否かを判定する。1つのDVRBがマッピングされるDPRB数NMDPRBが、閾値Tより小さい場合には、マッピングされるDPRB全体をNs個のサブブロックに分割し、マッピング時のサブブロックサイズXをPRBサイズxyより小さいサイズに設定する。
ここで、サブブロックサイズXは、送信信号帯域内に含まれるサブブロック数Ns(Ns>NMDPRB)を満たすようにして式1に基づいて決定される。
図33は、本実施の形態による送信データマッピング方法を表す図である。尚、以下の説明では、閾値Tを8と設定し、シンボル数NdのDVRBが15の場合に、1つのDVRBを3つのDPRBにマッピングする場合である。例として、DVRB#0、DVRB#1、DVRB#2がDPRB#0、DPRB#7、DPRB#14にマッピングされる場合を示している。また、ここでは、1つのDVRBのデータシンボルは、連続する2サブキャリアを1組としてマッピングする場合についての例を示す。
この場合、3つのDVRBについて連続する2サブキャリアを1組とすると、6サブキャリアを単位として、1つのDPRBの周波数軸方向の分割数は2となり、3つのDPRBでは周波数軸方向に6つのサブブロックに分割出来る。しかしここでの閾値Tは8であり、閾値T以上の条件を満たせないので、さらに時間軸方向での分割が必要となる。そのため、時間軸方向に2分割して、1つのDPRBを4つのサブブロックに分割し、DVRB#0、DPRB#1、DVRB#2のデータシンボルは12のサブブロックにマッピングされることになる。ここで、サブブロック番号は、3つのDPRBに渡って、まず周波数軸方向にサブブロック#0〜#5までを付し、次に時間軸方向に進み、サブブロック#6〜#11を付している。なお、マッピング方法は、上記実施の形態1の実施例2に記載したマッピング方法を用いる。ここでは、図33に示すように、各DVRBのデータシンボルのマッピング開始サブブロックは先頭のサブブロック#0とし、2サブキャリア×7OFDMシンボルの14データシンボルをまとめてマッピングする場合である。
図34には、ステップサイズSn=1の場合に、14シンボルずつマッピングしていく場合のマッピング結果を示している。
さらに、ステップサイズSn=5の場合のマッピング結果を図35に示している。
以上のように、1つのDVRBがマッピングされるDPRB数NMDPRBが、閾値T(ここでは8)より小さい場合には、マッピングされるDPRB全体をNs個のサブブロックに分割し、マッピング時のサブブロックサイズXをPRBサイズxyより小さいサイズに設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善効果が期待できる。
なお、上記実施の形態1の実施例2に記載したマッピング方法とは別の実施例のマッピング方法を用いても良い。また、ここでは、各DPRBでのデータ多重方法をFDMとして説明したが、多重法はFDMに限定されることはなく、TDMやランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。
また、DVRBのシンボルを1個毎又は14個毎にマッピングしていく構成を用いて説明したが、所定の個数毎にマッピングしていく構成であっても良い。尚、この場合、多重方法がFDMを用いている時はサブブロックの時間軸方向のシンボル数と同一の個数毎に、多重方法がTDMを用いている時はサブブロックの周波数軸方向のサブキャリア数と同一の個数毎にマッピングする方が好ましい。
さらに、ここでは、1つのDVRBがマッピングされるDPRB数NMDPRBが8よりも少ない場合としたが、閾値Tは8に限定されるものではなく、各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
なお、本発明の各実施の形態のマッピング例の説明においては、簡単のためReference SymbolやControl Symbolを考慮せずに説明したが、実際の通信システムにおいて、Reference SymbolやControl Symbolがある場合には、それぞれのシンボル数を考慮したサブブロックサイズを決定したり、パンクチャリングを行うことによって、上述の実施の形態で説明したのと同様の方法でマッピングすることが可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態では、Control SymbolやReference Symbolが挿入される場合のマッピング方法について説明する。尚、本実施の形態の構成は、上述の実施の形態と同じであるため、説明を省略する。
これ以降の実施形態においては、Control SymbolやReference Symbolの挿入に関しては、以下のような例示を用いて説明する。
Control Symbolは、Reference Symbolが挿入されるサブキャリアを除いた、各DPRBの先頭のOFDMシンボルから最大3シンボルまでのシンボル(各DPRBの時間軸方向で先頭から3シンボル)に挿入される。Control Symbolが挿入されるOFDMシンボル数は,1,2または3OFDMシンボルであり,1つのDPRB内のOFDMシンボル数(時間軸方向のシンボル数)は14であるため,データシンボルがマッピングされるOFDMシンボル数はControl Symbolが挿入されるOFDMシンボル数の変化に合わせて11,12または13OFDMシンボルとなる。送信アンテナ数が2の場合,時間軸方向については、1DPRB内の先頭のOFDMシンボルをOFDMシンボル#0とし、順にOFDMシンボル#1、#2、…、#13(以下、OFDMシンボル#Nは、F#Nとも表記)とし、周波数軸方向には,1DPRB内の左端のサブキャリアをサブキャリア#0とし、順にサブキャリア#1、#2、…、#11(以下、サブキャリア#Nは、S#Nとも表記)、とした場合、F#0,F#4,F#7,F#11それぞれのOFDMシンボルのうち、S#0,S#3,S#6,S#9の位置のサブキャリアにReference Symbolを挿入する。
なお、このControl SymbolやReference Symbolの挿入に関しては、例示であり、所定の規則に基づいて挿入されるように設定されていれば、他の挿入の方法であっても本発明は適用可能である。
また本実施の形態では,DVRBをControl SymbolとReference Symbolが挿入されたOFDMシンボルへマッピングする際に,Control SymbolとReference Symbolが挿入されるサブキャリア位置を避けてマッピングする場合を用いて説明する。
DVRBをControl SymbolとReference Symbolが挿入されたOFDMシンボルへマッピングする際に,Control SymbolとReference Symbolが挿入されるOFDMシンボルとサブキャリアの位置を避けてマッピングする。
1つのDVRBが3つのDPRBにマッピングされ(Nd=3),送信アンテナ数が2の場合に,実施の形態1の実施例5のように,全DPRBを周波数軸方向に6分割,時間軸方向に2分割,全体で12個のサブブロックに分割し,11種類のステップサイズを確保する場合を例にして説明する。この場合のマッピング例を図45に示す。ここでステップサイズは1としている。
この例においては、SFBCを適用する場合には,送信アンテナ数に対応する2サブキャリアをペアとして、Reference Symbolが挿入されるサブキャリア位置を避けて各DVRBのデータシンボルを各サブブロックへマッピングする。より具体的には、例えば、F#0,F#4、F#7、F#11では、S#0はReference Symbolが挿入されているため、S#0とS#1をペアにしてDVRBをマッピングすることができない。そして、F#0のOFDMシンボルには、Reference Symbolでなければ、Control Symbolが挿入されている。そのため、F#4、F#7、F#11のS#0とS#1は避けてDVRBをマッピングする。同様に、F#4、F#7、F#11のS#3とS#2をペアにしてDVRBをマッピングすることもできない。そのため、F#4、F#7、F#11のS#2、S#3を避けてDVRBをマッピングする。他のReference Symbolが挿入されている位置に関しても同様に避けてDVRBのマッピングを行うこととなる。このように、Reference Symbolの挿入されているサブキャリアの少なくともいずれかの隣接サブキャリアにはDVRBをマッピングしないこととなる。このようにすることで、SFBCの適用を実現することができる。
以上のように,送信DPRB数が、K+1(閾値T:ここでは8)より小さい場合には、マッピングされるDPRB全体をNs個のサブブロックに分割し、マッピング時のサブブロックサイズをPRBサイズより小さいサイズに設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善効果が期待できる。
なお,本実施例は,送信DPRB数がK+1(閾値T:ここでは8)より大きい場合にも、実施の形態2の実施例2のようにサブブロックを分割することによって同様のマッピングが行えることはいうまでもない。
(実施の形態7)
本実施形態では,Reference Symbolが挿入されるOFDMシンボルでは,Reference Symbolの右隣のサブキャリアと,さらに右隣のサブキャリアとを,サブブロック内での各DVRBの境界のサブキャリア番号を越えて結合させ,マッピングを行う。
ここでも,1つのDVRBが3つのDPRBにマッピングされ(Nd=3),送信アンテナ数が2の場合に,実施の形態1の実施例5のように,全DPRBを周波数軸方向に6分割,時間軸方向に2分割,全体で12個のサブブロックに分割し,11種類のステップサイズを確保する場合を例に説明する。ここでは,Reference Symbolが挿入されるOFDMシンボルでは,Reference Symbolの右隣のサブキャリアと,さらに右隣のサブキャリアとを,サブブロック内での各DVRBの境界のサブキャリア番号を越えて結合させ,各DVRBのデータシンボルのマッピングを行う。この場合のマッピング例を図46に示す。ここでステップサイズは1としている。
図46に示すように,Reference Symbolが挿入されるOFDMシンボルでは,Reference Symbolの右隣のサブキャリアと,さらに右隣のサブキャリアとを,サブブロック内での各DVRBの境界のサブキャリア番号を越えて結合させてマッピングを行う。より具体的には、例えば、F#0,F#4、F#7、F#11では、S#0はReference Symbolが挿入されているため、S#0とS#1をペアにしてDVRBをマッピングすることができない。そして、F#0のOFDMシンボルには、Reference Symbolでなければ、Control Symbolが挿入されている。そこで、F#4、F#7、F#11では、S#1とS#2をペアにしてDVRBをマッピングしてやる。他のReference Symbolが挿入されている位置に関しても同様にマッピングを行うこととなる。
このようにマッピングを行うことにより,サブキャリアに効率的にデータシンボルをマッピングすることが可能となり,リソース使用効率が向上する。また,結合させるサブキャリアは,Reference Symbolが挿入されるOFDMシンボルの,Reference Symbolの右隣と,さらに右隣のサブキャリアであり,その位置は固定であるため,マッピング処理の複雑度の増加は少ないと考えられる。
以上のように,送信DPRB数が、K+1(閾値T:ここでは8)より小さい場合には、マッピングされるDPRB全体をNs個のサブブロックに分割し、マッピング時のサブブロックサイズをPRBサイズより小さいサイズに設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善効果が期待できる。
なお,本実施例は,送信DPRB数がK+1(閾値T:ここでは8)より大きい場合にも、実施の形態2の実施例2のようにサブブロックを分割することによって同様のマッピングが行えることはいうまでもない。
(実施の形態8)
本実施の形態では,Control SymbolやReference Symbolの挿入位置を考慮して,DPRBを複数のサブブロックに分割する。そして、ステップサイズの種類(数)を増やすために、サブブロック単位でマッピング位置のシフトが行われる。
セル繰り返し数(cell reuse factorとも言う)がKの場合、Nd個のDPRBの全ての送信シンボル(リソース)をK+1(閾値T)以上のサブブロックに分割する。ここで、サブブロックの数Nsは、周波数軸方向のサブブロック数Nfと時間軸方向のサブブロック数Ntを用いて、Ns=Nf×Ntで表せ、Nt=Ns/Nfとする。
セル繰り返しを適用する各セルnにおいては、ステップサイズSn=((n mod K)+1)(n=0,…,K-1)とすることにより、ステップサイズを異ならせて、Nd個のDPRBの送信シンボルをマッピングしていくことができる。ここでは説明を簡略にするために、最初にマッピングされるサブブロックはサブブロック#0であり、各DVRBから取り出したデータシンボルはまとめてサブブロック#0のサブブロックにマッピングされるものとする。
基地局でのDVRBのマッピングは、任意のNdに対して(Ndの値に関わらず)、固定した値Nsを用いることで、マッピングの複雑さを減らすことができる。
そのためには、下記の条件を満たすようにすると良い。、
(a)全てのサブブロックにおいて、周波数軸方向のサイズ(サブキャリア数)は同じとする。
(b)NfとNTxの積(Nf×NTx)はDPRBでのサブキャリア数(ここでは12)の約数とする。ここで、NTxは、送信ダイバーシチのアンテナ数である。
(c)NtはControl Symbolが挿入されるOFDMシンボル数の変化に対応出来るように決定する。ここで,Control Symbolが挿入されるOFDMシンボル数は最大3シンボルなので,Ntの最大値は11(=PRBでのOFDMシンボル数14−Control Symbolが挿入されるOFDMシンボル数は最大3シンボル)となる。
条件の(a)は、Ndの値に関わらず、全てのサブブロックにおいて、周波数軸方向のサイズ(サブキャリア数)は同じである方が、マッピングがより容易となったり、セル間での干渉の偏りが発生しにくくなるため、望ましいため設定されるものである。そして、SFBCのためのNTx個の隣接サブキャリアがNdユーザ分だけサブブロックにマッピングされる。さらに,Reference Symbolは周波数軸方向に3サブキャリア毎に挿入されている。そのため,Reference Symbol間のサブキャリアにDVRBのデータシンボルを効率的にマッピングするためには、1つのサブブロック内の周波数軸方向におけるサブキャリアの数は3の倍数が良い。さらに、F#3のように、Reference Symbolが挿入されない時間位置と、F#4のように、Reference Symbolが挿入される時間位置とで、DVRBのデータシンボルをマッピングできるサブキャリア数が異なる。そこで、NTx×3の倍数のサブキャリア数の単位に、サブブロックの周波数軸方向のサブキャリア数を決定すると良い。このようにしてやると、SFBCの際にNTxの各DVRBのデータシンボルをマッピングしてやった場合に、サブキャリアを隙間なくマッピングすることが可能となり、より効率的なマッピングができるからである。そして、上述のように、SFBCのためのNTx個の隣接サブキャリアがNdユーザ分だけサブブロックにマッピングされるとすると、NTx×3×Ndの倍数のサブキャリア数の単位に、サブブロックの周波数軸方向のサブキャリア数を決定することが望ましいと言える。
上述のように、NTx×3×Ndの倍数のサブキャリア数の単位に、サブブロックの周波数軸方向のサブキャリア数を決定するとするとNTxが1と2のケースについてNfの取りうる値を考えると、NTxが1の場合は、全DPRBの周波数軸方向のサブキャリア数は、12×Ndとなっていることから、1,2または4のいずれかの値が望ましい値となり、NTxが2の場合は、1または2のいずれかの値が望ましい値となる。
さらに,Ntについては以下のような条件が満たされる値であることが望ましい。
・DPRBでの時間軸上で最初のサブブロックにControl Symbolが含まれること。
・全サブブロック間のデータシンボルがマッピングされるOFDMシンボル数の差が少ないこと。
最初の条件は、Control Symbolが挿入されるOFDMシンボル数の変化による影響を受けるサブブロックの数を最小限に抑えるために必要な条件である。そして2つ目の条件は,セル間干渉ランダマイズの効果が低減しないようにするために必要な条件である。
セル繰り返し数が7(K=7)のケースについて、サブブロックの数Nsの決定の仕方について例示する。NsはKより大きくする場合,最小のNsの値は8となる。上記の条件(b)と(c)をさらに考慮すると、NTxが1のケースについてNs(=Nf×Nt)の取り得る値は以下のようになる。
Ns = 1×8,1×9,1×10,1×11,2×4,2×5,・・・,2×11,4×2,4×3,・・・,4×11
そして、NTxが2のケースについては、
Ns= 1×8,1×9,1×10,1×11,2×4,2×5,・・・,2×11
となる。
ここで,Ntの最適値について図47および図48を用いて説明する。図47はControl Symbolのシンボル数が3OFDMシンボルの場合,図48はControl Symbolのシンボル数が1OFDMシンボルの場合である。
この時,Control Symbolのシンボル数が変わった場合でも,サブブロック間でのデータシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数の差が小さくなるのは,Nt=4または6の場合である。
例えば,図47に示される、Nt=11,Control Symbolのシンボル数が3OFDMシンボルの(F#0からF#2にControl Symbolが挿入される)場合には,データシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数は,全サブブロックで1OFDMシンボルであり、サブブロック間でのデータシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数の差がない。図48に示される、Nt=11,Control Symbolのシンボル数が1OFDMシンボルの(F#0にControl Symbolが挿入される)場合には,データシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数は,サブブロック#0では3OFDMシンボルであるのに対して,その他のサブブロックでは1OFDMシンボルである。サブブロック間でのデータシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数の差は2OFDMシンボルとなる。
また,図47に示される、Nt=7,Control SymbolのOFDMシンボル数が3の場合には,データシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数は,サブブロック#0で5OFDMシンボルであるのに対して,その他のサブブロックでは1OFDMシンボルである。サブブロック間でのデータシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数の差は4OFDMシンボルとなる。図48に示される、Nt=7,Control Symbolのシンボル数が1の場合には,サブブロック#0では7OFDMシンボルであるのに対して,その他のサブブロックでは1OFDMシンボルである。サブブロック間でのデータシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数の差は、6OFDMシンボルと大きくなる。
それに対して,図47に示される、Nt=6,Control Symbolのシンボル数が3の場合には,データシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数はサブブロック#0では、1OFDMシンボルであるのに対して,その他のサブブロックでは2OFDMシンボルである。そして、図48に示される、Nt=6,Control SymbolのOFDMシンボル数が1の場合には,データシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数はサブブロック#0では3OFDMシンボルであるのに対して,その他のサブブロックでは2シンボルである。いずれの場合も、サブブロック間でのデータシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数の差が1シンボルと小さい。Nt=4の場合にも,サブブロック間でのデータシンボルマッピングのためのOFDMシンボル数の差は1シンボルである。
したがって,Nt=4または6が、Ntの好適な値と言える。Nt=4の場合には,Ns=8(Nf=2かつNt=4)が好適な値であり,Nt=6の場合には,Ns=12(Nf=2かつNt=6)が好適な値となる。ここではKを越える最小の値が8であるので,Ns=8(Nf=2かつNt=4)が条件を満たす最小数の分割数となる。また,この場合,NTx=1の場合でも、NTx=2の場合でも共通のマッピング方法を適用出来る。なお,サブブロック数Nsが8から12へ増えることでのマッピング処理の複雑さの増加は小さく,マッピングのランダマイズ効果の増加が見込めることから,Ns=12(Nf=2かつNt=6)とすることも当然可能である。
(実施形態9)
ここで更に、図49と図50を用いて、マッピングの例を示す。セル繰り返し数Kは7とし、即ち閾値Tは8とし、DVRBは3つのDPRBにマッピングされ(Nd=3)、送信ダイバーシチのアンテナ数は2(NTx=2),Control Symbolのシンボル数は2OFDMシンボルとする。ここで、全DPRBは8のサブブロック(Nf=2,Nt=4)に分割され、7のステップサイズが用意される。図49は、全DPRBを上述の8のサブブロックに分割した場合を例に示す。ここで、サブブロック番号は、3つのDPRBに渡って、まず周波数軸方向にサブブロック#0,#1を付し、次に時間軸方向に進み、サブブロック#2〜#7を付している。なお、マッピング方法は、前記実施の形態1の実施例2に記載したマッピング方法を用いる。ここでは、図49に示すように、各DVRBのデータシンボルのマッピング開始サブブロックは先頭のサブブロック#0とし、6サブキャリア×3OFDMシンボルの18データシンボル(シンボル番号0〜17)をまとめてマッピングすることを基本とする場合を例として説明する。なお、Reference Symbolが挿入されるサブブロックでは、Reference Symbolのシンボル数だけまとめてマッピングするデータシンボル数を減少させるものとする。
図49はステップサイズSnを1としたものである。
まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、サブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとして、DVRB♯0の6サブキャリア×3OFDMシンボルからReference Symbolのシンボル数2を引いた16データシンボルが、サブブロック♯0の6サブキャリアにマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号16からの16データシンボル(シンボル番号16〜31)は、サブブロックを1つ分シフトさせたサブブロック♯1にマッピングすることになる。サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯1のDVRB♯0に対応付けられているサブキャリア、ここではサブブロック♯1の先頭のサブキャリアを1番として、13番目のサブキャリアからシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。ここで、サブブロック#0、#1、#2、#3、#6、#7は、Reference Symbolが2シンボル挿入されるので、16(=18−2)のデータシンボルがまとめてマッピングされている。サブブロック#4、#5には、Reference Symbolが挿入されないので、18のデータシンボルがまとめてマッピングされている。
図50はステップサイズSnを3としたものである。シフトする毎に、先頭サブキャリアにマッピングされるDVRBが変わるため、サブブロック#0、#1、及び#2、サブブロック#3、#4、及び#5、サブブロック#6、及び#7において同じDVRBの並び順のマッピングパタンになる。
この場合、まず、マッピング開始サブブロックは先頭のサブブロックであるため、サブブロック♯0をマッピング開始サブブロックとして、DVRB♯0の16データシンボルが、サブブロック♯0の6サブキャリアにマッピングされる。
次に、DVRB♯0のシンボル番号16からの16データシンボル(シンボル番号16〜31)は、サブブロックを3つ分シフトさせたサブブロック♯3にマッピングすることになる。サブブロック内でのマッピング位置は、サブブロック♯3の先頭のサブキャリアを1番として、13番目のサブキャリアからシンボルがマッピングされ、各DVRBの全シンボルのマッピングが終了するまでこの動作が行われることになる。
以上のように、DPRB数NMDPRBが、K+1(閾値T:ここでは8)より小さい場合には、マッピングされるDPRB全体をNs個のサブブロックに分割し、マッピング時のサブブロックサイズをPRBサイズより小さいサイズに設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善効果が期待できる。
なお、ここでは、各DPRBでのデータ多重方法をFDMとTDMの組み合わせとして説明したが、多重法はその方法に限定されることはなく、FDMのみやTDMのみ、ランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。
またNdが、必要とされるステップサイズ+1よりも大きい場合であっても、DPRBよりも大きいサイズのサブブロックに対してこの方法を適用することができる。この場合の例は、図51に示しており、ここではNd=15とし、周波数軸方向に15×6サブキャリア、時間軸方向に3OFDMシンボルの大きさのサブブロックにマッピングしていく様子を示している(全DPRBの先頭のサブブロックにはControl Symbolが含まれるため、そのシンボル数を考慮してサブブロック内OFDMシンボル数が決定する)。
(実施形態10)
ここでは、閾値Tを8とし、図51に示すようにDVRB15個を、15のDPRBにマッピングする場合を用いて説明する。
ここで示す例においては、1つのDPRB内周波数軸方向のサブキャリア数を12とする15個のDPRBがあるとする。このとき、周波数軸方向の全サブキャリア数は12×15=180サブキャリアとなる。ここで、15個のDVRBに対して、それぞれ連続する6サブキャリアを1組として処理し、これらを1つのサブブロック内で周波数軸方向に連続して並べるようにすると、1つのサブブロック内の周波数軸方向のサブキャリア数は90サブキャリアとなる。よって、90サブキャリアのサブブロックは周波数軸方向に2個生成することが出来る。
しかしここでの閾値Tは8であり、閾値T以上の条件を満たせないので、さらに時間軸方向での分割を行う必要がある。ここでは、時間軸方向に4分割して、サブブロックを8個生成している。
各DVRBのデータシンボルのマッピングは、サブブロック#0を開始位置とし、サブブロックに6サブキャリア×3OFDMシンボルからの18データシンボルをまとめてマッピングしたら、予め設定されているステップ数Snの数分シフトしたサブブロックにマッピングする。ここでは、Sn=1として説明する。なおここで、サブブロック内にReference Symbolが挿入される場合には、Reference Symbolのシンボル数分を差し引いたデータシンボルをまとめてマッピングする。例えば、Reference Symbolが2シンボル挿入される場合には、16データシンボルをまとめてマッピングする。
サブブロックにシンボルをマッピングする位置を示すマッピングパタンとしては、周波数軸方向の6サブキャリア毎に異なるDVRB番号のシンボルがマッピングされるように定義づけることが可能である。この定義づけをすると、例えば、サブブロック#0のDVRBのデータシンボルをマッピングできる位置の先頭(図51ではF#3のOFDMシンボルのS#0から)にはDVRB#0のデータシンボルをマッピングし、その後の位置には、DVRB番号が昇順または降順になるように、データシンボルを6サブキャリア毎にマッピングしていくことになる。従って、サブブロック毎に、DVRB番号とサブブロック内の周波数軸方向のサブキャリアとが対応付けられることになる。尚、ここでは、昇順または降順を用いて説明したが、ある一定の規則に従って順番になるようにしても良い。
このマッピングパタンでは、サブブロックの数と等しい数の種類分が用意される。この例では、マッピングパタンは、サブブロックの数と等しい数の8種類が用意される。例えば、サブブロック#0では、DVRB#0→DVRB#1→DVRB#2→・・・→DVRB#14の順で、データシンボルをマッピングするとし、サブブロック#1では、DVRB#1→DVRB#2→・・・→DVRB#14→DVRB#0の順で、データシンボルをマッピング、・・・サブブロック#7では、DVRB#7→DVRB#8→・・・→DVRB#14→DVRB#0→・・・→DVRB#6の順で、データシンボルをマッピングする8種類のマッピングパタンが用意されることとなる。
そしてこのマッピングパターンに従って、DVRBのデータは、ステップサイズSnに基づいてシフトさせたサブブロックにマッピングされていく。図51では、Sn=1の場合を仮定している。まずサブブロック#0、そしてステップサイズ“1”だけシフトさせたサブブロック#1、更にステップサイズ“1”だけシフトさせたサブブロック#2、というようにサブブロックにDVRBのデータをマッピングしていく。ここで、図51を参照してサブブロックとDPRBの対応を示すと、DPRB7は、周波数が低い方の6サブキャリアは、サブブロック#0、#2、#4、#6に対応づけられ、周波数が高い方の6サブキャリアは、サブブロック#1、#3、#5、#7に対応付けられることとなる。この対応付けにしたがって、全DPRBにDVRBをマッピングする。
このように対応づけることで、単位ステップサイズとなるサブブロックサイズがPRBのサイズとは異なるサイズとなる。即ちPRBのサイズよりもサブブロックサイズが大きくなるため、サブブロックとPRBの対応付けが不規則になることになるため、よりシンボルのマッピングのランダム性が強まることになる。
尚、DVRB番号<サブブロック数NsのDVRBについては、DVRB番号と一致するサブブロック番号をマッピングの開始位置として、各DVRBシンボルをFDM多重しても図51のマッピング結果が得られるため、このような方法でマッピングしても良い。
また、上記説明では、各PRBでのデータ多重方法をFDMとTDMの組み合わせとして説明したが、多重法はその方法に限定されることはなく、FDMのみやTDMのみ、ランダム、ホッピングによって多重することも可能であり、さらには、それぞれの多重法を複数組み合わせることも可能である。
又、上記説明では、各DVRBのシンボルを18つずつ(Reference Symbolが挿入される場合にはそのシンボル数分差し引いた数)マッピングさせる場合を用いて説明したが、各DVRBのシンボルを1つずつマッピングさせても良い。
さらに、ここでは、PRB数が8よりも少ない場合、つまり、閾値Tを8と設定したが、Tの値は8に限定されるものではなく、各無線通信システムに最適な値に設定することが可能である。
上記実施の形態のように、PRB数が閾値Tより少ない場合には、単位ステップサイズをPRBサイズとは異なるサイズ、即ち単位ステップサイズを小さく設定することで、セル間干渉を低減するためのステップサイズ数を十分確保でき、特性改善が期待出来る。また、各DVRBシンボルのマッピング開始サブブロックを全て同じサブブロックとすることで、簡易な処理で実現出来る。
また、Distibuted送信するPRB数NDPRBが変化した場合においても、サブブロック数Nsを変えることにより、サブブロックサイズを一定に保つ、すなわち、サブブロックサイズXを一定に保つことが可能である。
逆に、送信DPRB数NDPRBが変化した場合において、サブブロックサイズを変えることで、サブブロック数Nsを一定に保つことも可能である。この場合、サブブロックサイズXは変わるが、サブブロック数Nsが一定に保たれるため、一度設定したステップサイズSnを変更することなく通信が行える効果がある。
さらに、送信DPRB数NDPRBが変化した場合において、サブブロックサイズとサブブロック数を変えることも当然可能であり、各通信セルの環境に合わせた最適なサブブロック数Ns、および、サブブロックサイズXを柔軟に設定することが可能である。
なお、本実施の形態においても、Control SymbolとReference Symbolの構成の一例を用いて説明しているが、Control SymbolとReference Symbolの構成はそれに限定されないことは言うまでもない。
ここで、全実施の形態および実施例に共通する、ステップサイズによるサブブロックのシフト操作についての改良点について説明する。
例として、サブブロック数Nsの場合に各DVRBのデータシンボルのマッピングをサブブロック番号0から開始する場合で説明する。
ステップサイズSn=1の場合には、サブブロック#0からマッピングを開始し、サブブロック#0へのマッピングの次はサブブロック#1へシフトし、順次サブブロック#Ns−1までマッピングを行う。
ステップサイズSnが1より大きい場合、サブブロック#0からマッピングを開始し、次にステップサイズSnの数だけマッピングするサブブロック番号をシフトし(サブブロック#0の番号0+Sn)、順次マッピングを行い、シフトしたサブブロック番号がNs−1を越える場合には、先頭へ戻ってサブブロックのシフトを継続し、マッピングするサブブロックを決定する。
ここで、一例を示す。今、サブブロック数8、ステップサイズ3の場合を考える。マッピングするサブブロック番号の遷移は、サブブロック#0から開始し、サブブロック#0→#3→#6と進み、次に#6+3(ステップサイズ)で#9となるが、サブブロック番号の最大値Ns−1=7を越えるので、先頭へ戻り(サブブロック数Nsだけ値を減算する)、サブブロック#6から3つシフトしたサブブロックは、サブブロック#1(つまり、サブブロック#6から3つシフトしたサブブロックは、#6→#7→#0→#1)となる。この場合の最終的なサブブロック番号の遷移は、サブブロック#0→#3→#6→#1→#4→#7→#2→#5のようになる。
次に、ステップサイズSnがサブブロック数Nsの約数であるような場合について説明する。例として、サブブロック数8、ステップサイズ2の場合を考える。マッピングするサブブロック番号の遷移は、サブブロック#0から開始し、
サブブロック#0→#2→#4→#6
と進み、次に#6+2(ステップサイズ)で#8となるが、ここでサブブロック番号の最大値Ns−1=7を越えるので、先頭へ戻り(サブブロック数Nsだけ値を減算する)、サブブロック#6から2つシフトしたサブブロックは、サブブロック#0(つまりサブブロック#6から2つシフトしたサブブロックは、#6→#7→#0)となる。しかし、サブブロック#0は既にマッピングを行っておりマッピングが出来ない。そこで、一度マッピングしたサブブロックへ戻った場合には、1加えたサブブロック番号から再びマッピングを継続するなどとすると良い。この場合の最終的なサブブロック番号の遷移は、以下のようになる。
サブブロック#0→#2→#4→#6→#1→#3→#5→#7
サブブロック#6からサブブロック#1へ遷移する場合に、一度マッピングしたサブブロック#0へシフトするので、サブブロック番号を1加えたサブブロック#1から再びマッピングを継続している。
以上のような一度マッピングしたサブブロックへシフトされる問題は、ステップサイズSnがサブブロック数Nsの約数である場合だけでなく、ステップサイズSnとサブブロック数Nsの最小公倍数をSnで除算した値がサブブロック数Nsより小さい場合にも発生する。
例えば、ステップサイズが8、サブブロック数が12の場合に、サブブロック#0をマッピング開始サブブロックとして、マッピングサブブロック番号の遷移を見ると、サブブロック#0から開始し、
サブブロック#0→#8→#4
と進み、次に#4+8(ステップサイズ)で#12となるが、サブブロック#12はサブブロック番号の最大値Ns−1=11を越えるので、先頭へ戻る(サブブロック数Nsだけ値を減算する)と、一度マッピングを行ったサブブロック#0へ戻る。この場合にも、上記に示したような、サブブロック番号に1を加えたサブブロック#1からマッピングを継続する処理を施すなどすると良い。
上記説明において、各種マッピング方法を説明したが、他セルのPRBのマッピングパタンと重ならないようにマッピングできれば、上記以外のマッピング方法を用いても良い。
尚、上述した本発明の基地局及び移動局は、上記説明からも明らかなように、ハードウェアで構成することも可能であるが、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。この場合、プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサ(情報処理装置)によって、上述した実施の形態と同様の機能、動作を実現させる。尚、上述した実施の形態の一部の機能をコンピュータプログラムにより実現することも可能である。
本出願は、2007年8月10日に出願された日本出願特願2007−209741号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。