以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1〜図9を参照して、本発明の一実施形態によるクローラクレーンの構成について説明する。なお、以下の説明において、「前」とは、クローラクレーンの通常の走行時(前進時)における前方を意味し、「後」とは、前方に対して反対側の方向を意味する。また、「左」とは、クローラクレーンの前進方向に向かって左方を意味し、「右」とは、クローラクレーンの前進方向に向かって右方を意味する。また、「水平」とは、クローラクレーンが水平面上に設置された場合における水平を意味する。
本実施形態によるクローラクレーンは、図1に示すように、上部旋回体2と、下部走行体3とを備えている。
上部旋回体2は、旋回フレーム4と、その旋回フレーム4上に搭載された作業装置6とを有する。作業装置6は、吊荷の吊り作業(クレーン作業)を行うためのものである。
下部走行体3は、上部旋回体2を下から支持するとともに走行を行うものである。具体的には、下部走行体3は、カーボディ12(図2参照)と、右側クローラ14と、左側クローラ16と、右前側連結装置18aと、右後側連結装置18bと、右前側係止ピン19aと、図略の右後側係止ピンと、左前側連結装置20aと、左後側連結装置20bと、図略の左前側係止ピンと、図略の左後側係止ピンとを備えている。
カーボディ12は、上部旋回体2が上下方向に延びる旋回軸回りに旋回自在となるようにその上部旋回体2の旋回フレーム4を下から支持するとともに、前記両クローラ14,16と結合するものである。このカーボディ12は、本体部22と、右前側連結部24と、右前側連結部ブラケット26(図3参照)と、右後側連結部28と、右後側連結部ブラケット30と、左前側連結部32と、左前側連結部ブラケット34と、左後側連結部36と、左後側連結部ブラケット38とを有する。
本体部22は、上部旋回体2の旋回フレーム4を下から支持する部分である。この本体部22は、本体部天板22aと、本体部底板22b(図4参照)と、本体部前板22cと、本体部後板22dと、本体部右側板22eと、本体部左側板22fとを有する。
本体部天板22aは、水平に配置された平板状に形成されており、本体部22の上面を構成している。本体部天板22aは、カーボディ12の前後方向に直線的に延び、互いに平行に配置された右端縁及び左端縁と、カーボディ12の前後方向に直交する左右方向に直線的に延び、互いに平行に配置された前端縁及び後端縁とを有する。本体部天板22a上には、旋回座22gが設けられている。上部旋回体2の旋回フレーム4は、この旋回座22gに上から搭載され、その旋回座22gによって前記旋回軸回りに旋回自在となるように保持される。
本体部底板22bは、本体部22の下面(底面)を構成している。この本体部底板22bは、平板状に形成されており、本体部天板22aに対して下方に間隔をあけて配置されるとともにその本体部天板22aと平行に配置されている。本体部底板22bは、本体部天板22aとほぼ同じ外形を有している。本体部底板22bの前端縁と本体部天板22aの前端縁とは上から見て同一直線上で重なるように配置されており、本体部底板22bの後端縁と本体部天板22aの後端縁とは上から見て同一直線上で重なるように配置されている。また、本体部底板22bの右端縁と本体部天板22aの右端縁とは上から見て互いに近傍の位置に配置されており、本体部底板22bの左端縁と本体部天板22aの左端縁とは上から見て互いに近傍の位置に配置されている。
本体部前板22cは、本体部天板22aの前端部と本体部底板22bの前端部との間に配置されており、本体部22の前面を構成している。この本体部前板22cは、平板状に形成されており、本体部天板22aの前端縁及び本体部底板22bの前端縁に沿って左右方向に延びるとともに、本体部天板22a及び本体部底板22bに対して垂直に配置されている。本体部前板22cの上端部は、その長手方向(左右方向)に沿って本体部天板22aの前端部の下面に溶接されており、本体部前板22cの下端部は、その長手方向(左右方向)に沿って本体部底板22bの前端部の上面に溶接されている。
本体部後板22dは、本体部天板22aの後端部と本体部底板22bの後端部との間に配置されており、本体部22の後面を構成している。この本体部後板22dは、平板状に形成されており、本体部天板22aの後端縁及び本体部底板22bの後端縁に沿って左右方向に延びるとともに、本体部天板22a及び本体部底板22bに対して垂直に配置されている。すなわち、本体部後板22dは、本体部前板22cと平行に配置されている。本体部後板22dの上端部は、その長手方向(左右方向)に沿って本体部天板22aの後端部の下面に溶接されており、本体部後板22dの下端部は、その長手方向(左右方向)に沿って本体部底板22bの後端部の上面に溶接されている。
本体部右側板22eは、本体部天板22aの右端部と本体部底板22bの右端部との間に配置されており、本体部22の右側面を構成している。この本体部右側板22eは、平板状に形成されており、本体部天板22aの右端縁に沿って前後方向に延びている。本体部右側板22eの前端は、本体部前板22cに対して後方に離間した位置に位置し、本体部右側板22eの後端は、本体部後板22dに対して前方に離間した位置に位置する。なお、この本体部右側板22eと後述する右前側連結部後板24d及び右後側連結部前板28dとは、連続した板体から形成されている。
本体部左側板22fは、本体部天板22aの左端部と本体部底板22bの左端部との間に配置されており、本体部22の左側面を構成している。この本体部左側板22fは、平板状に形成されており、本体部天板22aの左端縁に沿って前後方向に延びている。本体部左側板22fの前端は、本体部前板22cに対して後方に離間した位置に位置し、本体部左側板22fの後端は、本体部後板22dに対して前方に離間した位置に位置する。なお、この本体部左側板22fと左前側連結部32の前板及び後板とは、連続した板体から形成されている。
右前側連結部24と右後側連結部28は、本体部22から右側に突出している。右前側連結部24の右端から右方に突出するように右前側連結部ブラケット26が設けられており、右後側連結部28の右端から右方に突出するように右後側連結部ブラケット30が設けられている。そして、後述するように、右前側連結部24及び右前側連結部ブラケット26を介して、本体部22の右前部が右側クローラフレーム14b(後述)と連結され、右後側連結部28及び右後側連結部ブラケット30を介して、本体部22の右後部が右側クローラフレーム14b(後述)と連結される。
具体的には、右前側連結部24は、本体部22の右前部から右方に突出している。この右前側連結部24は、右前側連結部天板24aと、右前側連結部底板24bと、右前側連結部前板24cと、右前側連結部後板24dと、右前側連結部端板24eとを有する。
右前側連結部天板24aは、本体部天板22aの右前部から右方へ延びており、右前側連結部24の上面を構成している。この右前側連結部天板24aは、右前側連結部天板水平部24hと、右前側連結部天板傾斜部24iとを有する。
右前側連結部天板水平部24hは、平板状に形成されており、本体部天板22aの右前部から右方へ連続して水平に延びている。この右前側連結部天板水平部24hと本体部天板22aとは、一体の板体から形成されている。右前側連結部天板水平部24hの前端縁は、本体部天板22aの前端縁と直線的に連続するように左右方向に延びている。右前側連結部天板水平部24hの後端縁は、本体部天板22aの右端縁の前端と連続しており、その本体部天板22aの右端縁の前端から右方へ向かうにつれて徐々に前方へ向かうように斜めに延びている。右前側連結部天板水平部24hの右端縁は、前後方向に延びている。
右前側連結部天板傾斜部24iは、平板状に形成されており、右前側連結部天板水平部24hの右端から右方(左右方向において本体部22と反対側)へ向かうにつれて連続的に高さ位置が低下するように傾斜している。この右前側連結部天板傾斜部24iの左端縁は、右前側連結部天板水平部24hの右端縁(先端)に突き合わされた状態でその右端縁に溶接されている。
右前側連結部底板24bは、平板状に形成されており、右前側連結部24の下面(底面)を構成している。この右前側連結部底板24bは、本体部底板22bの右前部から右方へ連続して水平に延びている。この右前側連結部底板24bと本体部底板22bとは、一体の板体から形成されている。右前側連結部底板24bの前端縁は、本体部底板22bの前端縁と直線的に連続するように左右方向に延びている。この右前側連結部底板24bの前端縁と前記右前側連結部天板水平部24hの前端縁とは、上から見て同一直線上で重なるように配置されている。右前側連結部底板24bの後端縁は、本体部底板22bの右端縁の前端と連続しており、その本体部底板22bの右端縁の前端から右方へ向かうにつれて徐々に前方へ向かうように斜めに延びている。この右前側連結部底板24bの後端縁と前記右前側連結部天板水平部24hの後端縁とは、上から見てほぼ重なるように配置されている。右前側連結部底板24bは、右前側連結部天板24aに対して下方に間隔をあけて配置されている。
右前側連結部前板24cは、平板状に形成されており、右前側連結部天板24aの前端部と右前側連結部底板24bの前端部との間に配置されている。この右前側連結部前板24cは、右前側連結部天板24a及び右前側連結部底板24bに対して垂直に配置されている。右前側連結部前板24cの左端は、本体部前板22cの右端と溶接されており、右前側連結部天板水平部24hの前端縁及び右前側連結部底板24bの前端縁に沿って本体部前板22cの右端から右方へ直線的に延びている。右前側連結部前板24cの上端縁は、その長手方向(左右方向)に沿って右前側連結部天板水平部24hの下面及び右前側連結部天板傾斜部24iの下面に溶接されている。また、右前側連結部前板24cの下端縁は、その長手方向(左右方向)に沿って右前側連結部底板24bの上面に溶接されている。
右前側連結部後板24dは、平板状に形成されており、右前側連結部天板24aと右前側連結部底板24bとの間で右前側連結部前板24cに対して後方に間隔をあけて配置されている。この右前側連結部後板24dは、右前側連結部天板水平部24h及び右前側連結部底板24bに対して垂直に配置されている。右前側連結部後板24dは、本体部右側板22eの前端と連続しており、その本体部右側板22eの前端から右方(本体部22から離れる方向)へ向かうにつれて徐々に前方へ向かうように斜めに延びている。この右前側連結部後板24dは、概ね右前側連結部天板水平部24hの後端縁及び右前側連結部底板24bの後端縁に沿って延びている。右前側連結部後板24dの上端縁は、その長手方向に沿って右前側連結部天板水平部24hの下面及び右前側連結部天板傾斜部24iの下面に溶接されている。また、右前側連結部後板24dの下端縁は、その長手方向に沿って右前側連結部底板24bの上面に溶接されている。
右前側連結部端板24eは、平板状に形成されており、右前側連結部天板傾斜部24iと右前側連結部底板24bとの間でその右前側連結部底板24bに対して垂直に配置されている。この右前側連結部端板24eは、前後方向に延びており、右前側連結部前板24cに対して垂直に配置されている。右前側連結部端板24eの前端は、右前側連結部前板24cの先端部(右端部)の後面に当接し、その後面に溶接されている。また、右前側連結部後板24dの先端部(本体部右側板22e側と反対側の端部)は、この右前側連結部端板24eの左側面(本体部22側の側面)に当接し、その側面に溶接されている。また、右前側連結部端板24eの上端縁は、右前側連結部天板傾斜部24iの下面に溶接されており、右前側連結部端板24eの下端縁は、右前側連結部底板24bの上面に溶接されている。
右前側連結部ブラケット26は、右前側連結部前板24cの右端と連続しており、その右前側連結部前板24cの右端から右方へ延びている。この右前側連結部ブラケット26と右前側連結部前板24cは、一体の板体から形成されている。右前側連結部ブラケット26の前後面には、それぞれ、補強板が取り付けられている。右前側連結部ブラケット26は、右前側連結部天板水平部24h及び右前側連結部底板24bに対して垂直に配置されている。この右前側連結部ブラケット26には、当該ブラケット26を前後方向に貫通する図略の右前側連結部孔部26aが設けられている。また、右前側連結部ブラケット26のうち右前側連結部孔部26aの上側で本体部22寄り(左寄り)の位置には、右前側連結部ブラケット26の上縁に開口した切欠きからなる右前側連結部係止部26bが形成されている。
右後側連結部28は、本体部22の前後方向の中心を通り左右方向に延びる直線(前後方向の中心線)に対して右前側連結部24と対称となる構造を有する。この右後側連結部28は、右後側連結部天板28a、右後側連結部底板28b、右後側連結部後板28c、右後側連結部前板28d及び右後側連結部端板28eを有する。右後側連結部天板28aは右前側連結部天板24aと、右後側連結部底板28bは右前側連結部底板24bと、右後側連結部後板28cは右前側連結部前板24cと、右後側連結部前板28dは右前側連結部後板24dと、右後側連結部端板28eは右前側連結部端板24eと、それぞれ前後対称となるように構成されている。また、右後側連結部天板28aは、右後側連結部天板水平部28h及び右後側連結部天板傾斜部28iを有している。右後側連結部天板水平部28hは、右前側連結部天板水平部24hと前後対称となるように構成されており、右後側連結部天板傾斜部28iは、右前側連結部天板傾斜部24iと前後対称となるように構成されている。
また、右後側連結部ブラケット30は、前記前後方向の中心線に対して右前側連結部ブラケット26と対称となるように構成されている。
左前側連結部32と左後側連結部36は、本体部22から左側に突出している。左前側連結部32の左端から左方に突出するように左前側連結部ブラケット34が設けられており、左後側連結部36の左端から左方に突出するように左後側連結部ブラケット38が設けられている。そして、左前側連結部32及び左前側連結部ブラケット34を介して、本体部22の左前部が左側クローラフレーム16b(後述)と連結され、左後側連結部36及び左後側連結部ブラケット38を介して、本体部22の左後部が左側クローラフレーム16b(後述)と連結される。
左前側連結部32は、本体部22の左右方向の中心を通り前後方向に延びる直線(左右方向の中心線)に対して右前側連結部24と対称となる構造を有し、左後側連結部36は、本体部22の左右方向の中心線に対して右後側連結部28と対称となる構造を有する。また、左前側連結部ブラケット34は、本体部22の左右方向の中心線に対して右前側連結部ブラケット26と対称となるように構成されており、左後側連結部ブラケット38は、本体部22の左右方向の中心線に対して右後側連結部ブラケット30と対称となるように構成されている。
左側クローラ16と右側クローラ14は、クローラクレーンの走行に用いられるものであり、カーボディ12の左右両側に分かれて配置されている。
右側クローラ14は、無端状に構成された右側クローラベルト14aと、その右側クローラベルト14aが取り付けられる右側クローラフレーム14bと、右側クローラベルト14aを右側クローラフレーム14bの後述する右側フレーム本体14dの周りに巡廻させる図略の左側駆動機構とを有する。
右側クローラフレーム14bは、右側フレーム本体14dと、右前側取付部14eと、右後側取付部14fとを有する。
右側フレーム本体14dは、前後方向に延びる略箱形に構成されている。右側フレーム本体14dは、カーボディ12に対して下側にずれた位置に配置される。右側クローラベルト14aは、前後方向に沿って配置されるとともにこの右側フレーム本体14dの周りを囲むように配置される。右側クローラベルト14aは、右側フレーム本体14dよりも左右方向における幅が大きく、右側フレーム本体14dの左右両側にはみ出るように配置される。右側フレーム本体14dには、複数の図略のローラが取り付けられ、右側フレーム本体14dの周りを囲むように配置された右側クローラベルト14aはその複数のローラに掛けられることによって右側フレーム本体14dの周りを巡廻可能となっている。また、右側フレーム本体14dは、右側フレーム本体天板14hと、右側フレーム本体底板14iと、右側フレーム本体左側板14jと、右側フレーム本体右側板14kとを有する。
右側フレーム本体天板14hは、右側フレーム本体14dの上面を構成している。右側フレーム本体天板14hのうち前後方向(長手方向)における中間領域は、水平に配置される平板状に形成されている。また、この中間領域の前側には、前下がりに傾斜した平板状の前側領域が繋がっており、この中間領域の後側には、後下がりに傾斜した平板状の後側領域が繋がっている。右側フレーム本体天板14hは、右前側連結部天板傾斜部24i及び右後側連結部天板傾斜部28iよりも低い高さ位置に配置されている。
右側フレーム本体底板14iは、平板状に形成されており、右側フレーム本体14dの下面(底面)を構成している。この右側フレーム本体底板14iは、右側フレーム本体天板14hに対して下方に間隔をあけて水平に配置されている。
右側フレーム本体左側板14jは、平板状に形成されており、右側フレーム本体14dの左側面を構成している。この右側フレーム本体左側板14jは、右側フレーム本体天板14hの左端部と右側フレーム本体底板14iの左端部との間で右側フレーム本体天板14hの前記中間領域及び右側フレーム本体底板14iに対して垂直に配置されているとともに前後方向に延びるように配置されている。右側フレーム本体左側板14jの上端は、右側フレーム本体天板14hの下面に溶接されており、右側フレーム本体左側板14jの下端は、右側フレーム本体底板14iの上面に溶接されている。
右側フレーム本体右側板14kは、平板状に形成されており、右側フレーム本体14dの右側面を構成している。この右側フレーム本体右側板14kは、右側フレーム本体天板14hの右端部と右側フレーム本体底板14iの右端部との間で右側フレーム本体天板14hの前記中間領域及び右側フレーム本体底板14iに対して垂直に配置されているとともに前後方向に延びるように配置されている。右側フレーム本体右側板14kの上端は、右側フレーム本体天板14hの下面に溶接されており、右側フレーム本体右側板14kの下端は、右側フレーム本体底板14iの上面に溶接されている。
右前側取付部14e(図6参照)は、右側フレーム本体14dの前後方向の中心よりも前側の部位から左方(カーボディ12の本体部22側)へ突出するように設けられている。この右前側取付部14eは、カーボディ12の右前側連結部ブラケット26と連結される部分である。右前側取付部14eは、図7に示すように、右前側取付部天板14pと、右前側取付部底板14qと、一対の右前側取付部ブラケット14rとを有する。
右前側取付部天板14pは、図8に示すように、平板状に形成されており、右側フレーム本体天板14hの前記中間領域の前部の左端縁(カーボディ12の本体部22側の端縁)に繋がっている。具体的には、右前側取付部天板14pの右端縁が右側フレーム本体天板14hの中間領域の前部の左端縁に突き合わされた状態でその左端縁に溶接されている。右前側取付部天板14pは、左右方向においてカーボディ12の本体部22側へ向かうにつれて、すなわち左方へ向かうにつれて連続的に高さ位置が上昇するように傾斜している。
なお、後述するように、右前側取付部ブラケット14rの右前側取付部孔部14sと右前側連結部ブラケット26の右前側連結部孔部26aに右前側連結ピン18eが挿嵌されてその右前側連結ピン18eにより右前側取付部ブラケット14rと右前側連結部ブラケット26とが連結された状態で、右前側取付部天板14pの左端縁(本体部22側の端縁)は、右前側連結ピン18eを支点として右側クローラフレーム14bを本体部22側へ倒すような荷重を右前側連結部天板傾斜部24iへ伝達し得るようにその右前側連結部天板傾斜部24iの右端縁(本体部22と反対側の端縁)と当接する。この右前側取付部天板14pの左端縁と右前側連結部天板傾斜部24iの右端縁との当接位置は、左右方向において右前側連結ピン18eの軸心の位置よりも本体部22寄りに位置している。そして、右前側連結部天板傾斜部24iの傾斜角度は、右前側連結ピン18eの軸心に直交する平面においてその右前側連結ピン18eの軸心を中心とし、右前側取付部天板14pの左端縁と右前側連結部天板傾斜部24iの右端縁との当接位置を通る円のその当接位置における接線方向に対して45度以下の傾斜角度となるように設定されている(図9参照)。なお、本実施形態では、右前側取付部天板14pの傾斜角度は、右前側連結部天板傾斜部24iの傾斜角度に比べて僅かに大きくなっている。
右前側取付部底板14qは、平板状に構成されており、右側フレーム本体底板14iのうち右前側取付部天板14pの下方に位置する部位の左端縁に繋がっている。具体的には、右前側取付部底板14qの右端縁が右側フレーム本体底板14iの左端縁に突き合わされた状態でその左端縁に溶接されている。右前側取付部底板14qは、水平に配置された状態で右側フレーム本体底板14iの左端縁から左方に突出している。
一対の右前側取付部ブラケット14rは、それぞれ略平板状に構成されており、右前側取付部天板14pと右前側取付部底板14qとの間で右前側取付部天板14p、右前側取付部底板14q及び右側フレーム本体左側板14jに対して垂直に配置されている。また、一対の右前側取付部ブラケット14rは、前後方向に互いに間隔をあけて配置されている。各右前側取付部ブラケット14rは、右側フレーム本体14dの左側面(本体部22側の側面)から左方(本体部22側)へ突出するように設けられている。各右前側取付部ブラケット14rの上端縁は、右前側取付部天板14pの下面に溶接されており、各右前側取付部ブラケット14rの下端縁は、右前側取付部底板14qの上面に溶接されている。各右前側取付部ブラケット14rの右端縁は、右側フレーム本体左側板14jの左側面に溶接されている。また、各右前側取付部ブラケット14rの略中央部には、その右前側取付部ブラケット14rを前後方向に貫通する右前側取付部孔部14sが設けられている。また、各右前側取付部ブラケット14rのうち右前側取付部孔部14sの上側の左寄りの位置には、その右前側取付部ブラケット14rを前後方向に貫通する右前側係止用孔部14tが設けられている。前記右前側取付部天板14pの左端は、右前側取付部ブラケット14rの左端よりも左方に突出しており、前記右前側取付部底板14qの左端は、右前側取付部の左端は、右前側取付部ブラケット14rの左端よりも右方に位置している。
右後側取付部14f(図6参照)は、右側フレーム本体14dの前後方向の中心よりも後側の部位から左方(カーボディ12の本体部22側)へ突出するように設けられている。この右後側取付部14fは、カーボディ12の右後側連結部ブラケット30と連結される部分である。右後側取付部14fは、右前側取付部14eと前後対称となるように構成されている。具体的には、この右後側取付部14fは、図7に示すように、右後側取付部天板14uと、右後側取付部底板14vと、一対の右後側取付部ブラケット14wとを有する。
右後側取付部天板14uは、右前側取付部天板14pと前後対称となるように構成されており、右側フレーム本体天板14hの前記中間領域の後部の左端縁(本体部22側の端縁)に繋がっている。また、右後側取付部底板14vは、右前側取付部底板14qと前後対称となるように構成されており、一対の右後側取付部ブラケット14wは、一対の右前側取付部ブラケット14rと前後対称となるように構成されている。
左側クローラ16は、右側クローラ14と左右対称となるように構成されている。具体的には、左側クローラ16は、右側クローラベルト14aと左右対称となるように構成された左側クローラベルト16aと、右側クローラフレーム14bと左右対称となるように構成された左側クローラフレーム16bと、図略の左側駆動機構とを有する。また、左側クローラフレーム16bは、右側フレーム本体14dと左右対称となるように構成された左側フレーム本体16dと、右前側取付部14eと左右対称となるように構成された左前側取付部16eと、右後側取付部14fと左右対称となるように構成された左後側取付部16fとを有する。
右前側連結装置18aは、カーボディ12の右前側連結部ブラケット26と右側クローラフレーム14bの右前側取付部14eとを連結するための装置である。この右前側連結装置18aは、右前側連結ピン18eと、右前側連結ピン駆動部18fとを有する。
右前側連結ピン18eは、右前側連結部ブラケット26と右前側取付部14eとを連結するためのものである。右前側取付部14eの一対の右前側取付部ブラケット14r間に右前側連結部ブラケット26が挿入され、その各右前側取付部ブラケット14rと右前側連結部ブラケット26とが前後に重ね合わされた状態で、各右前側取付部ブラケット14rの右前側取付部孔部14sと右前側連結部ブラケット26の右前側連結部孔部26aに前後方向に延びる右前側連結ピン18eが挿嵌される。これにより、右前側連結部ブラケット26と右前側取付部14eとが連結される。
右前側連結ピン駆動部18fは、右前側連結ピン18eを前後に移動させてその連結ピン18eを右前側取付部孔部14s及び右前側連結部孔部26aに挿脱させるためのものである。この右前側連結ピン駆動部18fは、右側フレーム本体14dの左側面のうち右前側取付部14eの後方に隣接した位置に取り付けられている。右前側連結部ブラケット26と右前側取付部14eとを連結する場合には、右前側連結ピン駆動部18fにより右前側連結ピン18eが前方へ駆動されて右前側取付部孔部14s及び右前側連結部孔部26aに挿嵌され、右前側連結部ブラケット26と右前側取付部14eとを分離させる場合には、右前側連結ピン駆動部18fにより右前側連結ピン18eが後方へ駆動されて右前側取付部孔部14s及び右前側連結部孔部26aから抜き出される。
右前側係止ピン19aは、前後方向に延びる姿勢で各右前側取付部ブラケット14rの右前側係止用孔部14tに挿嵌されるとともに右前側連結部ブラケット26の右前側連結部係止部26bに係合される。これにより、右前側連結ピン18eにより右前側連結部ブラケット26と右前側取付部14eとが連結された状態で右側クローラフレーム14bの右前側連結ピン18e回りの変位が防止される。
右後側連結装置18bは、カーボディ12の右後側連結部ブラケット30と右側クローラフレーム14bの右後側取付部14fとを連結するための装置である。この右後側連結装置18bは、右前側連結装置18aと前後対称となるように構成されている。具体的には、右後側連結装置18bは、右前側連結ピン18eと前後対称となるように構成された右後側連結ピン18gと、右前側連結ピン駆動部18fと前後対称となるように構成された右後側連結ピン駆動部18hとを有する。右後側連結ピン18gによる右後側連結部ブラケット30と右後側取付部ブラケット14wとの連結構造は、右前側連結ピン18eによる右前側連結部ブラケット26と右前側取付部ブラケット14rとの連結構造と同様である。また、右後側連結ピン18gにより右後側連結部ブラケット30と右後側取付部ブラケット14wとが連結された状態における右後側取付部天板14uと右後側連結部天板傾斜部28iとの当接形態は、上記右前側取付部天板14pと右前側連結部天板傾斜部24iとの当接形態と同様である。
図略の右後側係止ピンは、右前側係止ピン19aと前後対称となるように構成されており、前後方向に延びる姿勢で各右後側取付部ブラケット14wの図略の右後側係止用孔部に挿嵌されるとともに右後側連結部ブラケット30の図略の右後側連結部係止部に係合される。
左前側連結装置20aは、カーボディ12の左前側連結部ブラケット34と左側クローラフレーム16bの左前側取付部16eとを連結するための装置である。この左前側連結装置20aは、右前側連結装置18aと左右対称となるように構成されている。また、図略の左前側係止ピンは、右前側係止ピン19aと左右対称となるように構成されている。
左前側連結装置20aによる左前側連結部ブラケット34と左側クローラフレーム16bの左前側取付部ブラケットとの連結構造は、右前側連結装置18aによる右前側連結部ブラケット26と右側クローラフレーム14bの右前側取付部ブラケット14rとの連結構造と同様であり、左前側係止ピンによる左前側取付部ブラケットと左前側連結部ブラケット34との係止構造は、右前側係止ピン19aによる右前側取付部ブラケット14rと右前側連結部ブラケット26との係止構造と同様である。また、左前側連結部ブラケット34と左前側取付部ブラケットとが連結された状態における左前側取付部16eの天板と左前側連結部32の天板の傾斜部との当接形態は、右前側連結部ブラケット26と右前側取付部ブラケット14rとが連結された状態における右前側取付部天板14pと右前側連結部天板傾斜部24iとの当接形態と同様である。
左後側連結装置20bは、カーボディ12の左後側連結部ブラケット38と左側クローラフレーム16bの左後側取付部16fとを連結するための装置である。この左後側連結装置20bは、右後側連結装置18bと左右対称となるように構成されている。また、図略の左後側係止ピンは、右後側係止ピンと左右対称となるように構成されている。
左後側連結装置20bによる左後側連結部ブラケット38と左側クローラフレーム16bの左後側取付部ブラケットとの連結構造は、右後側連結装置18bによる右後側連結部ブラケット30と右側クローラフレーム14bの右後側取付部ブラケット14wとの連結構造と同様であり、左後側係止ピンによる左後側取付部ブラケットと左後側連結部ブラケット38との係止構造は、右後側係止ピンによる右後側取付部ブラケット14wと右後側連結部ブラケット30との係止構造と同様である。また、左後側連結部ブラケット38と左後側取付部ブラケットとが連結された状態における左後側取付部16fの天板と左後側連結部36の天板の傾斜部との当接形態は、右後側連結部ブラケット30と右後側取付部ブラケット14wとが連結された状態における右後側取付部天板14uと右後側連結部天板傾斜部28iとの当接形態と同様である。
以上説明したように、本実施形態によるクローラクレーンでは、右側クローラフレーム14bの右前側取付部天板14pのうちカーボディ12の本体部22側の端縁がカーボディ12の右前側連結部天板傾斜部24iの対応する端縁に右側クローラフレーム14bを本体部22側へ倒すような前記荷重を伝達し得るように当接する。すなわち、右側クローラフレーム14bをカーボディ12の左右幅方向の内側へ倒すような側部荷重が右側クローラフレーム14bに掛かったときに、その荷重は右前側連結部天板24aで受け止められ、右前側連結部前板24c及び右前側連結部後板24dには当該荷重は加えられない。しかも、右前側連結部天板24aは、大面積を有する本体部天板22aに連続しているため、前記荷重を十分に受け止めることができる。このため、右前側連結部前板24c及び右前側連結部後板24dに側部荷重が局部的に付加されて生じる応力集中により右前側連結部前板24c及び右前側連結部後板24dに前後方向における変形が生じるのを防ぐことができる。また、同様に、右後側取付部天板14uの本体部22側の端縁が右後側連結部天板傾斜部28iの対応する端縁に右側クローラフレーム14bを本体部22側へ倒すような荷重を伝達し得るように当接するため、応力集中により右後側連結部後板28c及び右後側連結部前板28dに前後方向における変形が生じるのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、本体部22と反対側へ向かうにつれて連続的に高さ位置が低下するように傾斜する右前側連結部天板傾斜部24iの端縁と、本体部22側へ向かうにつれて連続的に高さ位置が上昇するように傾斜する右前側取付部天板14pの対応する端縁とが当接する。すなわち、本実施形態では、上下方向において段差を有するように配置される右側フレーム本体天板14hと右側連結部天板水平部24hとをそれらの間で連続させるための傾斜領域を右前側連結部天板傾斜部24iと右前側取付部天板14pとで分担している。このため、カーボディ12の底面と地面との間のクリアランスを確保するためにカーボディ12を右側フレーム本体14dに対して大きく上側へずらして配置する場合でも、取付部天板のみをフレーム本体天板の高さ位置から連結部天板水平部の高さ位置に届くまで斜めに延ばすような従来の構成に比べて、右前側取付部天板14pの長さを小さくすることができる。そして、本実施形態では、右側フレーム本体天板14hと右前側連結部天板水平部24hとをそれらの間で連続させるための傾斜領域を右前側連結部天板傾斜部24iと右前側取付部天板14pとで分担しているため、右側フレーム本体天板14hと右前側連結部天板水平部24hとの段差が大きい場合に、前記傾斜領域の傾斜角度が小さくなるように右側フレーム本体14dと右前側連結部24との間の間隔を広げたとしても、右前側取付部天板14pの長さの増加量は、取付部天板のみで前記傾斜領域を形成しているような構成に比べて小さくなる。この場合、右前側取付部天板14pを下から支持する右前側取付部ブラケット14rの本体部22側への突出長さの増加も抑えることができる。従って、カーボディ12と地面との間のクリアランスの確保に伴って右側フレーム本体天板14hと右前側連結部天板水平部24hとの間の段差が拡大した場合でも、右前側取付部天板14pの傾斜角度の増大を抑制しつつ、右前側取付部天板14p及び右前側取付部ブラケット14rの本体部22側への突出長さの増大を抑制することができる。また、同様の作用により、カーボディ12と地面との間のクリアランスの確保に伴って右側フレーム本体天板14hと右前側連結部天板水平部24hとの間の段差が拡大した場合でも、右後側取付部天板14uの傾斜角度の増大を抑制しつつ、右後側取付部天板14u及び右後側取付部ブラケット14wの本体部22側への突出長さの増大を抑制することができる。
また、本実施形態では、左前側連結部32及び左後側連結部36の構造は、右前側連結部24及び右後側連結部28の構造と同様であり、左前側取付部16e及び左後側取付部16fの構造は、右前側取付部14e及び右後側取付部14fの構造と同様であるので、クローラクレーンの左側の部分においても上記の右側の部分と同様の効果が得られる。
従って、本実施形態では、右側クローラフレーム14bの各取付部天板14p,14uからカーボディ12の右側の各連結部24,28に付加される側部荷重に起因する右側の各連結部前板24c,28d及び右側の各連結部後板24d,28cの前後方向への変形と左側クローラフレーム16bの各取付部天板からカーボディ12の左側の各連結部32,36に付加される側部荷重に起因する左側の各連結部前板及び左側の各連結部後板の前後方向への変形を防ぐとともに、カーボディ12と地面との間のクリアランスの確保、右側クローラフレーム14bの各取付部天板14p,14uと右側クローラベルト14aとの干渉及び左側クローラフレーム16bの各取付部天板と左側クローラベルト16aとの干渉の回避を図りつつ、右側クローラフレーム14b及び左側クローラフレーム16bの重量の増大を抑制することができる。
なお、カーボディ12の各連結部24,28,32,36に対応する各取付部天板からクローラフレーム14b,16bを本体部22側へ倒すような荷重が伝達された場合に各連結部前板及び各連結部後板が変形するのを防止するためには、図10〜図13に示す第1〜第4比較例のような構造を採用することも考えられる。
図10に示す第1比較例では、クローラフレーム114の取付部天板114pがフレーム本体114dのフレーム本体天板114hからカーボディの本体部側(連結部124側)へ向かって斜め上方に直線的に延びてカーボディの連結部124の端面のうち連結部天板124hよりも下側に位置する部位に当接しており、その当接部位からカーボディの本体部側へ水平に延びる平板状の補強部材130が連結部124の前後面にそれぞれ溶接されている。
また、図11に示す第2比較例は、取付部天板114pが連結部124側へ斜めに延びる途中で屈曲して水平になっており、その水平になった部分の先端が連結部124の端面に当接していること以外は、第1比較例と同様である。
この第1比較例及び第2比較例では、取付部天板114pから連結部124へ側部荷重が加えられたとしても補強部材130による補強効果により連結部124の前板及び後板に変形が生じるのを抑制できるものの、カーボディの4つの連結部の各前後面にそれぞれ補強部材130を設ける必要があるため、カーボディの重量が大幅に増大するという問題点がある。
また、図12に示す第3比較例では、フレーム本体天板114hの連結部124側の端縁からクローラフレーム114の取付部天板114pのみを水平配置された連結部天板124hのフレーム本体114d側の端縁に当接する位置まで直線的に斜めに延ばしている。
この第3比較例では、クローラフレーム114をカーボディの本体部側へ倒すような側部荷重は取付部天板114pから連結部天板124hへ加えられるため、その側部荷重が連結部124の前板及び後板に伝達されるのを避けることができ、連結部124の前板及び後板の変形を抑制できる。しかし、この第3比較例では、取付部天板114pの傾斜角度を大きくせずにその取付部天板114pを連結部天板124hの端縁に達するまで延ばしているため、取付部天板114pの傾斜方向に沿った長さが増大する。それに伴って、取付部天板114pを下から支持する取付部ブラケット114rのフレーム本体114dからの突出長さも増大させる必要がある。その結果、取付部天板114p及び取付部ブラケット114rの左右方向の幅及び重量が増大し、クローラフレーム114の左右方向の幅及び重量が増大するという問題が生じる。また、この第3比較例では、フレーム本体114dからの取付部ブラケット114rの突出長さが増大するのに伴って、取付部孔部114sの位置がフレーム本体114dからカーボディの本体部側へ遠ざかるため、カーボディの連結部124から連結部ブラケット126及び連結ピン118を通じて取付部ブラケット114rに掛かる下方への曲げモーメントが増大する。このため、取付部ブラケット114rの強度面で不利となる。
また、図13に示す第4比較例では、クローラフレーム114のフレーム本体天板114hが連結部天板124hと同じ高さ位置に配置され、そのフレーム本体天板114hの連結部124側の端縁から取付部天板114pが連結部124側へ水平に延びて連結部天板124hの対応する端縁に当接するようになっている。
この第4変形例では、クローラフレーム114をカーボディの本体部側へ倒すような側部荷重は取付部天板114pから連結部天板124hへ加えられるため、その側部荷重が連結部124の前板及び後板に伝達されるのを避けることができ、連結部124の前板及び後板の変形を抑制できる。しかし、この第4変形例では、クローラフレーム114の高さ方向の寸法が増大するとともにクローラフレーム114の重量が増大するという問題が生じる。
本実施形態では、以上の第1〜第4比較例で生じる問題を解消しながら、前記側部荷重に起因するカーボディ12の各連結部24,28,32,36の前板及び後板の変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、右前側連結部天板傾斜部24iと右前側連結部天板水平部24hとの境界部が右前側連結部端板24eよりも本体部22寄りに配置されて、右前側連結部端板24eが右前側連結部天板傾斜部24iの下面に溶接されているとともに右前側連結部前板24cの上端縁及び右前側連結部後板24dの上端縁が右前側連結部天板傾斜部24iの下面及び右前側連結部天板水平部24hの下面に溶接されているため、右前側連結部天板水平部24hの右前側連結部天板傾斜部24i側の端部の支持剛性が高く、右前側取付部天板14pから右前側連結部天板傾斜部24iに加えられる前記荷重に起因して右前側連結部天板水平部24hの当該端部にその端部を持ち上げるような力が作用しても当該右前側連結部天板水平部24hが変形するのを有効に抑制できる。また、右後側連結部28、左前側連結部32及び左後側連結部36についても同様に構成されているため、右後側連結部天板水平部28h、左前側連結部32の天板の水平部及び左後側連結部36の天板の水平部の同様の変形についても有効に抑制することができる。
また、本実施形態では、右前側連結部天板傾斜部24iの傾斜角度が、右前側連結ピン18eの軸心に直交する平面において当該連結ピン18eの軸心を中心とし、右前側連結部天板傾斜部24iと右前側取付部天板14pとの当接位置を通る円の当該当接位置における接線方向に対して45度以下の傾斜角度に設定されているため、右前側取付部天板14pから右前側連結部天板傾斜部24iに加えられる前記側部荷重のうち右前側連結部天板傾斜部24iの傾斜方向に沿った成分が右前側連結部天板傾斜部24iに垂直な方向への成分に比べて大きくなる。このため、右前側取付部天板14pからの前記側部荷重が右前側連結部天板傾斜部24iにその傾斜方向に沿って有効に伝達され、その結果、前記側部荷重の伝達に伴って右前側連結部天板傾斜部24iに垂直な方向への当該傾斜部24iの変形が生じるのを有効に抑制することができる。また、同様の作用により、側部荷重の伝達に伴って右後側連結部天板傾斜部28iに垂直な方向への当該傾斜部28iの変形が生じるのを有効に抑制できる。また、同様の作用により、左前側取付部天板からの側部荷重の伝達に伴って左前側連結部32の天板の傾斜部に垂直な方向への当該傾斜部の変形が生じるのを有効に抑制できるとともに、左後側取付部天板からの側部荷重の伝達に伴って左後側連結部36の天板の傾斜部に垂直な方向への当該傾斜部の変形が生じるのを有効に抑制できる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、カーボディの連結部天板傾斜部の傾斜角度とクローラフレームの取付部天板の傾斜角度とは、同じ傾斜角度に設定されていてもよい。
また、カーボディの各連結部天板傾斜部の傾斜角度は、上記した傾斜角度よりも大きくてもよい。すなわち、各連結部天板傾斜部の傾斜角度は、対応する前記接線方向に対して45度以上の傾斜角度に設定されていてもよい。